(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-24
(54)【発明の名称】飲料分配防止
(51)【国際特許分類】
B67D 1/08 20060101AFI20240117BHJP
B67D 1/04 20060101ALI20240117BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20240117BHJP
G06Q 50/06 20240101ALI20240117BHJP
【FI】
B67D1/08 Z
B67D1/04 F
G06Q30/06
G06Q50/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023561923
(86)(22)【出願日】2021-12-22
(85)【翻訳文提出日】2023-08-14
(86)【国際出願番号】 EP2021087388
(87)【国際公開番号】W WO2022136595
(87)【国際公開日】2022-06-30
(32)【優先日】2020-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(32)【優先日】2020-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(32)【優先日】2020-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(32)【優先日】2020-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(32)【優先日】2020-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(32)【優先日】2020-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(32)【優先日】2020-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523234359
【氏名又は名称】ウェイアウト インターナショナル アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】エムデリウス ニクラス
(72)【発明者】
【氏名】レンク マルティン
(72)【発明者】
【氏名】リス マティアス
(72)【発明者】
【氏名】ステナーハグ ウルフ
【テーマコード(参考)】
3E082
5L049
【Fターム(参考)】
3E082AA04
3E082BB01
3E082CC01
3E082DD20
3E082EE02
5L049BB72
5L049CC06
(57)【要約】
複数の再利用可能かつ携帯可能な飲料容器を含むシステムを提供する。前記システムは、前記飲料容器のうちの1つを支持し、飲料が分配できるように前記飲料容器に接続されるように構成された少なくとも1つの飲料分配ステーションであって、飲料容器の識別タグを読み取るように構成された識別タグリーダを含み、無線ネットワークインタフェースを更に含み、ユーザがディスペンサーから飲料を分配することを防止する分配防止手段を有する、少なくとも1つの飲料分配ステーションを更に含み、前記システムは、前記飲料分配ステーションと通信するサーバを更に含み、前記サーバは、複数の前記飲料容器のそれぞれの識別子を含むデータセットを記憶しており、飲料容器は、前記データセットにおいて、前記分配防止手段を起動するようにフラグが付けられることが可能であり、前記システムは、飲料容器が前記分配防止手段を起動するようにフラグが付けられた場合、前記分配ステーションの分配防止手段を起動するように構成される。
【選択図】
図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
それぞれが一意の識別タグを持つ複数の携帯可能飲料容器を含み、
前記システムは、
前記飲料容器のうちの1つを支持し、飲料が分配できるように前記飲料容器に接続されるように構成された少なくとも1つの飲料分配ステーションであって、飲料容器の識別タグを読み取るように構成された識別タグリーダを含み、無線ネットワークインタフェースを更に含み、
ユーザが前記ディスペンサーから飲料を分配することを防止する分配防止手段を有する、少なくとも1つの飲料分配ステーションを更に含み、
前記システムは、前記飲料分配ステーションと通信するサーバを更に含み、前記サーバは、複数の前記飲料容器のそれぞれの識別子を含むデータセットを記憶しており、飲料容器は、前記データセットにおいて、前記分配防止手段を起動するようにフラグが付けられることが可能であり、前記システムは、飲料容器が前記飲料分配防止手段を起動するようにフラグが付けられた場合、前記分配ステーションの分配防止手段を起動するように構成される、システム。
【請求項2】
前記分配防止手段は、ユーザへの光学又は音声警報信号である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記分配防止手段は、前記分配ステーションからの飲料の分配を遮断する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記分配ステーションはタップを有し、前記分配防止手段は前記タップをロックする、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記識別タグは近距離識別(NFC)タグである、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記飲料容器は再利用可能である、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
携帯可能飲料容器を支持し、飲料が分配できるように前記飲料容器に接続されるように構成された飲料分配ステーションであって、前記飲料容器の識別タグを読み取るように構成された識別タグリーダを含み、無線ネットワークインタフェースを更に含み、ユーザがディスペンサーから飲料を分配することを防止する分配防止手段を有し、前記無線ネットワークインタフェースを介してサーバから信号を受信すると、前記分配防止手段を起動するように構成される、飲料分配ステーション。
【請求項8】
前記タグリーダはNFCタグリーダである、請求項7に記載の飲料分配ステーション。
【請求項9】
前記無線通信インタフェースは、前記飲料分配ステーションがセルネットワークにおいてユーザ機器として機能できるようにするセルネットワークインタフェースである、請求項7又は8に記載の飲料分配ステーション。
【請求項10】
システムに関する方法であって、前記システムは、
それぞれが一意の識別タグを持つ複数の携帯可能飲料容器を含み、
前記システムは、
前記飲料容器のうちの1つを支持し、飲料が分配できるように前記飲料容器に接続されるように構成された複数の飲料分配ステーションであって、容器の識別タグを読み取るように構成された識別タグリーダを含み、無線ネットワークインタフェースを更に含む、複数の飲料分配ステーションを更に含み、
前記システムは、前記飲料分配ステーションと通信するサーバを更に含み、前記サーバは、複数の前記飲料容器のそれぞれの識別子を含むデータセットを、前記飲料分配ステーションの識別子に関連付けて記憶しており、前記飲料分配ステーションは、ユーザがディスペンサーから飲料を分配することを防止する分配防止手段を有し、前記方法は、
前記サーバにより、前記データセットにおいて、ある飲料容器の分配防止手段を起動するフラグを検出するステップa)と、
前記サーバにより、前記データセットにおいて、フラグが付けられた飲料容器に関連付けられた分配ステーションを識別するステップb)と、
前記サーバにより、ステップb)で識別された分配ステーションに信号を提供して前記分配防止手段を起動するステップc)と、
前記分配ステーションにより、前記分配防止手段を起動するステップd)と、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料の配送用システム及び方法に関し、特に、個別に追跡可能な容器を用いた飲料の分配用システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
集中供給される水(「水道水」)は、ほとんどの国、少なくとも人口密集地域に利用可能であるが、人の飲食に適していないことが多い。その代わりに、飲料水は、集中的に製造され包装(ボトル詰め)され、そして、使い捨て容器/ボトルがトラック又は他の車両などの車隊を利用して、食料品店などの店舗に配送され、該店舗では、そのような飲料が購入に利用可能である。水以外の飲料、例えば、ビール及び炭酸水も、食料品店に提供される。
【0003】
これは、いくつかの欠点を有する。まず、人が大量の飲用水を消費するため、必要な量の飲用水(又は他の飲料)を購入し、携帯することは、面倒くさい。また、使い捨て容器を製造する必要がある。使用後に、使い捨て容器は、最良の場合で、再利用され、廃棄物燃焼プラントにおいて燃料として使用される。最悪の場合で、使い捨て容器は、ますます厄介な世界中のゴミ問題の一部となっている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1態様に係るシステムは、
それぞれが一意の識別タグを持つ複数の再利用可能かつ携帯可能な飲料容器を含み、
前記システムは、
前記飲料容器のうちの1つを支持し、飲料が分配できるように前記飲料容器に接続されるように構成された少なくとも1つの飲料分配ステーションであって、飲料容器の識別タグを読み取るように構成された識別タグリーダを含み、無線ネットワークインタフェースを更に含み、
ユーザがディスペンサーから飲料を分配することを防止する分配防止手段を有する、少なくとも1つの飲料分配ステーションを更に含み、
前記システムは、前記飲料分配ステーションと通信するサーバを更に含み、前記サーバは、複数の前記飲料容器のそれぞれの識別子を含むデータセットを記憶しており、飲料容器は、前記データセットにおいて、前記分配防止手段を起動するようにフラグが付けられることが可能であり、前記システムは、飲料容器が前記飲料分配防止手段を起動するようにフラグが付けられた場合、前記分配ステーションの分配防止手段を起動するように構成される。
【0005】
本明細書に記載されているシステム、装置及び方法は、確実かつ安全な方式で飲料を提供する。飲料の製造及び配送は、個人又は集団レベルの需要及び消費に適するように、タイミングを合わせて微調整することができる。飲料の製造は、飲料の「仮想パイプ」を取得するように微調整することができる。
【0006】
飲料の製造は、完璧ではなく、まれな場合には、味が悪くなる水、又は僅かに汚れた水、又は健康に危険である水をもたらす場合がある。
【0007】
飲料容器又は一連の飲料容器の内容物が消費に適さないことが分かった場合には、前記飲料分配手段は、エンドユーザによる当該飲料の消費を防止するために使用することができる。
【0008】
前記分配防止手段は、ユーザへの光学又は音声警報信号であってもよく、前記分配ステーションからの飲料の分配を遮断してもよい。例えば、前記分配ステーションがタップを有する場合、前記分配防止手段は、前記タップをロックしてもよい。
【0009】
識別タグは、近距離識別(Near Field Identification、NFC)タグであってもよい。
【0010】
本発明の第2態様に係る飲料分配ステーションは、携帯可能飲料容器を支持し、飲料が分配できるように前記飲料容器に接続されるように構成され、前記飲料分配ステーションは、前記飲料容器の識別タグを読み取るように構成された識別タグリーダを含み、無線ネットワークインタフェースを更に含み、ユーザがディスペンサーから飲料を分配することを防止する分配防止手段を有し、前記無線ネットワークインタフェースを介してサーバから信号を受信すると、前記分配防止手段を起動するように構成される。
【0011】
前記タグリーダは、NFCタグリーダであってもよい。前記無線通信インタフェースは、前記飲料分配ステーションがセルネットワークにおいてユーザ機器として機能できるようにするセルネットワークインタフェースであってもよい。
【0012】
本発明の第3態様に係る、システムに関する方法において、前記システムは、
それぞれが一意の識別タグを持つ複数の再利用可能かつ携帯可能な飲料容器を含み、
前記システムは、
前記飲料容器のうちの1つを支持し、飲料が分配できるように前記飲料容器に接続されるように構成された複数の飲料分配ステーションであって、容器の識別タグを読み取るように構成された識別タグリーダを含み、無線ネットワークインタフェースを更に含む、複数の飲料分配ステーションを更に含み、
前記システムは、前記飲料分配ステーションと通信するサーバを更に含み、前記サーバは、複数の前記飲料容器のそれぞれの識別子を含むデータセットを、前記飲料分配ステーションの識別子に関連付けて記憶しており、前記飲料分配ステーションは、ユーザがディスペンサーから飲料を分配することを防止する分配防止手段を有し、前記方法は、
前記サーバにより、前記データセットにおいて、ある飲料容器の分配防止手段を起動するフラグを検出するステップa)と、
前記サーバにより、前記データセットにおいて、フラグが付けられた飲料容器に関連付けられた分配ステーションを識別するステップb)と、
前記サーバにより、ステップb)で識別された分配ステーションに信号を提供して前記分配防止手段を起動するステップc)と、
前記分配ステーションにより、前記分配防止手段を起動するステップd)と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0013】
添付図面は、本明細書の一部を形成し、本発明の好ましい実施形態を概略的に説明し、本発明の趣旨を説明するのに役立つ。
【0014】
【
図7】上下逆に配置された、飲料分配ステーションのタップに取り付けられている飲料容器である。
【
図8】飲料分配ステーションに支持及び接続された飲料容器である。
【
図9】飲料容器及び飲料分配ステーションの切り欠き図である。
【
図10】飲料分配ステーション及び飲料容器の概略上面図である。
【
図11】飲料分配ステーション及び飲料容器の概略上面図である。
【
図12】飲料分配ステーションの部分の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書に記載されているシステム、装置及び方法は、消費時に仮想パイプの方式で、安全かつ確実な方式で飲料を提供する。したがって、飲料を製造し、安全かつジャストインタイム方式で消費者に配送することができる。追跡可能な容器及びスマートな分配ステーションにより、システム1及びその様々なコンポーネントを高度に監視することができる。
【0016】
図1に示すように、システム1は、複数の飲料容器2及びサーバ3を含む。飲料容器2は、好ましくは、再利用可能である。飲料容器2は、好ましくは、携帯可能である。飲料容器2は、好ましくは、再利用可能かつ携帯可能である。システム1は、また、1つ以上の飲料充填ステーション4、1つ以上の識別タグリーダ10、及び1つ以上の飲料分配ステーション50を含んでもよい。飲料分配ステーション50は、また、本明細書において「分配ステーション50」と呼ばれてもよい。飲料分配ステーション50は、例えば、エンドユーザの家、又は飲食店、バー、学校、病院、オフィス、又は他の作業場所、スポーツ施設、又は飲料を供給することが有用である他の場所に位置する。
図1は、また、セルネットワーク16、及び広域ネットワーク17、例えばインターネットを示す。
【0017】
システム1は、再利用可能な飲料容器2を飲料で充填するように構成された少なくとも1つの飲料充填ステーション4を含んでもよい。したがって、飲料充填ステーション4は、飲料を製造し、容器2に貯蔵及び充填する手段と、容器2を洗浄及び貯蔵する手段とを有してもよい。したがって、飲料充填ステーション4は、飲料製造ユニットを含んでもよい。飲料製造ユニットは、フィルタ、加熱、紫外線又は化学手段などの任意の適切な技術を使用して水を浄化することができる水浄化ユニット5を含んでもよい。以下、飲料充填ステーション4をより詳細に説明する。様々な実施形態では、システム1は、また、外部の供給源から事前に充填された容器2を受け取ってもよく、また、飲料容器貯蔵装置22を含んでもよい。
【0018】
システム1において配送される飲料は、好ましくは、水又はビールである。様々な実施形態では、飲料は、飲料水である。他の実施形態では、飲料は、ビールである。
【0019】
図2に示すように、システム1は、以下により詳細に説明される複数の飲料充填ステーション4、例えば、2つ、3つ、4つ、5つ又はそれより多い充填ステーション4を含んでもよい。
図2に示すように、各充填ステーション4が飲料容器2及び分配ステーション50(後述)の「隊」を有するように、各飲料容器2は、データセット15において、ある充填ステーション4に論理的に関連付けられてもよい。
図2は、3つの異なる充填ステーション4a、4b、4cがどのように容器2の隊70a、70b、70cにそれぞれ関連付けられるか、及び、どのように分配ステーション50の隊71a、71b、71cにそれぞれ関連付けられるかを示す概略図である。
【0020】
図1及び
図2に示すように、飲料充填ステーション4は、サーバ3とネットワーク通信してもよいコンピュータ19を有してもよい。様々な実施形態では、充填ステーション4のコンピュータ19は、情報を充填ステーションのユーザに提供し、充填ステーションのユーザが彼又は彼女の飲料容器2の隊及び分配ステーション50の隊を監視及び管理できるようにしてもよい。このようなユーザは、システム1のある機能のみにアクセスしてもよい。
【0021】
サーバ3は、データセット15を含むか、又はデータセット15にアクセスし、データセット15は以下により詳細に説明される。サーバ3は、飲料の製造及び飲料の容器2への充填に関する命令をコンピュータ19に提供してもよい。サーバ3は、データセット15を使用して、システム1における飲料の消費に関する予測を行うことができ、当該予測を使用して、どのぐらいの飲料を製造すべきか、又はどのぐらいの充填済みの飲料容器2を製造すべきかに関する命令を飲料充填ステーション4に提供することができてもよい。例えば、需要の増加が予測された場合、製造が増加してもよい。サーバ3は、また、充填済みの飲料容器2の価格を決定する価格決定機構を含んでもよい。
【0022】
システム1、例えば、サーバ3は、空きの飲料容器2の交換などの飲料容器2の発注、支払い、輸送設備の予約、及び価格決定機構のリソースを含んでもよい。エンドユーザは、ユーザアカウントを使用して、システム1にログインし、例えば、携帯装置を使用して、飲料容器2を発注することができてもよい。また、サーバ3は、必要に応じて飲料容器2を分配ステーション50に自動的に輸送する論理(飲料消費追跡モジュール)を含んでもよい。
【0023】
飲料は、飲料充填ステーション4のタンク6に貯蔵される。飲料充填ステーション4は、また、タップ14、及び飲料容器2を貯蔵する1つ以上の領域を含んでもよい。飲料充填ステーション4は、また、洗浄ステーション7を有してもよい。洗浄ステーション7は、例えば、温水又は洗浄剤を使用することにより、飲料容器2を洗浄するために配置されてもよい。したがって、洗浄ステーションは、温水又は洗浄剤を飲料容器2に噴霧する少なくとも1つの噴霧器を含んでもよい。水浄化ユニット5は、湖、河川、又は水を供給する施設などのいくつかの給水設備からの未浄化水の入口8に接続されてもよい。充填ステーション4、特に飲料充填ステーションの容器21は、飲料容器2を受け入れ、吐出する入口又はドア(又は両方)を有してもよい。本明細書の最後に、飲料充填ステーション4を更に詳細に説明する。
【0024】
飲料容器2は、充填ステーション4において飲料で充填される。容器2は、好ましくは、洗浄ステーション7において洗浄され、好ましくは、充填される前に洗浄ステーション7において洗浄される。次に、容器2は、充填ステーション4から離れて、エンドユーザに配送される。
【0025】
エンドユーザは、典型的に、1つ以上の飲料分配ステーション50を有する。エンドユーザは、充填ステーション4において飲料容器2を取り出してもよく、より好ましくは、容器2が配達されてもよい。
図1において、Tは、充填ステーション4から分配ステーション50に移送される飲料容器2を示す。Wは、洗浄ステーション7から離れたばかりの飲料容器2を示す。Sは、エンドユーザ(飲料分配ステーション50)への輸送を待つ充填済みの飲料容器2の貯蔵装置を示す。洗浄ステーション7は、処理ラインとして組織されてもよく、当該処理ラインでは、飲料容器2が充填ステーション4に入り、洗浄ステーション7において洗浄された後、洗浄ステーション7を出る。したがって、充填ステーション4は、容器2を貯蔵する専用領域、容器2を洗浄する専用領域、及び容器2を充填する専用領域を有してもよい。洗浄ステーション7は、全自動であってもよく、半自動であってもよい。
【0026】
本明細書で使用される場合、「エンドユーザ」は、飲料分配ステーション50を操作するユーザである。エンドユーザは、充填済みの飲料容器2を購入してもよく、充填済みの飲料容器2が配達されてもよい。エンドユーザは、充填済みの飲料容器2を注文することができでもよい。
【0027】
「サーバユーザ」は、いくつかの点でシステム1を管理するユーザである。サーバユーザは、ユーザインタフェースを使用して、サーバ3又はその部分にアクセスする。サーバユーザは、いくつかのサーバユーザがシステム1全体を制御するが、他のサーバユーザが制限付きでアクセスするように、異なる許可を有してもよい。
図2に示すように、システム1は、2つ以上の充填ステーション4、又は飲料容器2のサブセット(70a、70b、70c)、又は飲料分配ステーション50のサブセット(71a、71b、71c)を含んでもよいため、いくつかのユーザに、1つ又は少数の飲料充填ステーション(4a、4b、4c)のみを制御させることができる。
【0028】
エンドユーザ又はサーバユーザは、アイフォーンなどの携帯電話を使用して、情報をサーバ3に送信し、サーバ3から受信することができてもよい。携帯電話(本明細書では「携帯装置」とも呼ばれる)は、例えば、サーバ3とネットワーク通信するように、アプリを有するように構成されてもよい。スマートフォンとして、アイフォーンが挙げられる。サーバは、例えば、携帯電話のディスプレイにメッセージを表示させてもよい。
【0029】
システム1における再利用可能な飲料容器2は、それぞれ一意の識別タグ9を有する。識別タグ9の識別子は、各飲料容器2に対して一意である。当然のことながら、誤りにより2つ以上の容器2が同じ識別子を有する可能性があるが、目的は、各飲料容器2が一意の識別子を有することである。したがって、複数の飲料容器2のうちの少なくとも一部の飲料容器2は、一意の識別子を有する。識別子は、数字又は文字などの符号の一意の組み合わせ、例えば、番号であってもよい。
【0030】
タグリーダ10は、識別タグ9に記憶された識別子を読み取ることができる。一般に、識別タグリーダ10は、異なる種類であってもよく、飲料容器2に使用される識別タグ9の種類に適応している。例えば、タグリーダ10は、誘導を利用してタグ9の回路に電流を誘導して、タグリーダ10によって検出可能な信号をタグ9に送信させることができてもよい。識別タグ9は、RFIDタグであり、特にNFC(近距離無線通信)技術を用いて読み取り可能な種類のタグであることが好ましい。一意の識別タグ9は、例えば、RFIDタグリーダ10によって読み取り可能なRFIDタグであってもよい。或いは、識別タグ9は、バーコードリーダによって読み取り可能なバーコードであってもよい。識別タグ9及び識別タグリーダ10は、また、5G技術を使用して実装されてもよく、この場合に、識別タグ9は、バッテリー又は他のエネルギー貯蔵装置を含む。しかしながら、識別タグは、バッテリーを含まないことが好ましい。
【0031】
飲料容器2の概略図は、
図3a及び3bに示される。ステンレス鋼で作られた容器2の非限定的例は、
図4及び
図7~9に示される。
【0032】
複数の再利用可能な飲料容器2の容積は、好ましくは、2~100リットル、より好ましくは、3~30リットル、更により好ましくは、8~25リットルである。容器2は、好ましくは、飲料で充填された場合に携帯可能である。例えば、容器2は、容器を運搬するためのハンドル11(
図4)を有してもよい。容器2は、好ましくは、ステンレス鋼若しくはアルミニウムなどの金属、又は、ガラス繊維又は炭素繊維などにより補強されていてもよいポリカーボネートなどのプラスチックなどの高分子材料で作られる。しかしながら、ステンレス鋼は、好ましい材料である。材料は、不透明であってもよい。容器2は、任意の適切な形状、例えば、円筒形を有してもよい。
【0033】
異なる適切な形状及び寸法は、オフィススペースなどによく見られる「冷水器」に使用される種類の容器のものであってもよい。飲料容器2は、典型的に、それから飲料を直接的に飲むように設計されるものではない。
【0034】
容器2は、好ましくは、洗浄が容易であるべきであり、好ましくは、軽量であり、かつ複数回使用できるために耐久性があるべきである。使用サイクル数は、好ましくは、個別の容器2について10回~1000回と予測され、各サイクルは、容器2を少なくとも一部の飲料で充填してエンドユーザに提供することを含む。したがって、容器2は、好ましくは、繰り返し充填及びエンドユーザへの配送に適している。
【0035】
識別タグ9は、容器2に付着するか、又は別の態様で容器2に含まれる。例えば、NFCタグが容器2に接着されてもよく、バーコードは、容器2の外面に付着する粘着ステッカーの形態であってもよい。タグ9は、また、製造において、例えば、高分子材料で作られた容器2の一体成型中に、容器2に挿入されてもよい。
【0036】
識別タグ9は、好ましくは、容器2に永久に付着する。しかしながら、使い捨てタグ又は期間限定使用タグ9も使用されてもよい。
【0037】
識別タグ9が「永久に」付着することは、飲料容器の予想耐用年数の期間において飲料容器2に付着するよう意図していることを意味する。
【0038】
タグ9は、好ましくは、軽量で、寸法が小さい。タグ9の重量は、好ましくは、容器2の重量に比べて無視できる。以下により詳細に説明される第2タグ18についても同様である。識別タグ9又は第2タグ18の重量は、好ましくは、50グラム未満、更により好ましくは、10グラム未満、最も好ましくは、1グラム未満である。
【0039】
飲料容器2は、飲料を充填及びタッピングする少なくとも1つの開口部12を有する。開口部12は、例えば、蓋13で閉鎖可能である。蓋13は、使い捨てできるか、又は再利用可能であってもよい。開口部12から飲料を注入することができてもよく、その後に、開口部12は、吐水口として使用される。代替的に、以下により詳細に説明されるように、飲料容器2は、飲料分配ステーション50に取り付けられ、飲料は、ステーション50から分配される。
【0040】
システム1は、複数の再利用可能な飲料容器2を含む。飲料容器の数は、少なくとも100、好ましくは、少なくとも1000であってもよい。
【0041】
タグリーダ10は、適切な距離から識別タグ9を検出するように構成、配置される。タグリーダ10は、上述したように、好ましくは、RFID又はNFCタグリーダであり、したがって、当技術分野の公知の適切なハードウェアを含む。タグリーダ10は、10m、好ましくは5メートル、1メートル又は20cm、より好ましくは10cm、最も好ましくは5cm、更により好ましくは2cmであってもよい一定の距離を超えるタグ9を検出しないように構成されてもよい。したがって、タグリーダ10は、検出距離限界を有してもよい。
図10及び11を参照してより詳細に説明するように、タグリーダ10の指向性アンテナを使用することにより、タグリーダ10の特定性を向上させてもよい。
【0042】
例えば、分配ステーションは、分配ステーションにおける飲料容器2の意図した位置に検出領域57を向ける指向性アンテナを有してもよい。
【0043】
システム1は、少なくとも2つの異なるタグリーダ10を含んでもよい。少なくとも2つのタグリーダ10は、異なる地理的位置を有してもよく、これは、これらのタグリーダが少なくとも20メートル、より好ましくは、少なくとも100メートルの距離を置いていることを意味する。例えば、第1タグリーダ10は、充填ステーション4又は飲料容器貯蔵装置22に位置してもよいが、第2タグリーダは、分配ステーション50に位置してもよい。例えば、タグリーダ10は、都市などの地理的領域における異なる地理的位置、例えば、異なるエンドユーザの家にある分配ステーション50に存在してもよい。したがって、タグリーダ10は、固定された地理的位置に存在してもよい。しかしながら、タグリーダ10はまた、飲料容器2の配送に使用されるトラック又は自動車に持たれてもよく、飲料容器2の配送に従事する職員により手動で持たれてもよい。
【0044】
地理的位置は、好ましくは、知られている地理的位置である。地理的位置は、例えば、データセット15に座標又はアドレスを記憶することにより知られてもよい。しかしながら、地理的位置は、必ずしも知られているものではない。位置は、例えば、測位サービス(GPS)、又はシステム1のクライアントレジスタから知られているエンドユーザのアドレスを使用して自動的に取得されてもよく、位置を手動で入力することにより取得されてもよい。例えば、
図17の機械学習アプリケーションでは、様々な地理的位置間の距離、例えば、飲料充填ステーション4と様々な飲料分配ステーション50との間の距離を知ることで十分であってもよい。
【0045】
様々な実施形態では、少なくとも1つのタグリーダ10が、1つ以上の飲料分配ステーション50に含まれる。タグリーダ10は、システム1により使用されて、飲料容器2がタグリーダ10のうちの1つに存在すること、例えば、分配ステーション50のうちの1つに存在することを検出してもよい。タグリーダ10は、システム1に使用されて、飲料容器2がある分配ステーション50に存在するか、支持されるか又は接続されていることを検出してもよい。
【0046】
タグリーダ10は、サーバ3とデジタル通信する。システム1は、タグリーダ10を使用して、データセット15における、ある飲料容器2に関する役立つ情報を収集してもよい。情報は、少なくとも、飲料容器2がタグリーダ10に存在することである。システム1は、また、タグリーダ10を使用して、ある飲料容器2の状態、例えば、飲料容器2が「洗浄済み」状態、「飲料ステーションに存在する」状態又は類似する状態にあることを記録してもよい。この状態は、好ましくは、データセット15に記憶される。
【0047】
タグリーダ10は、飲料容器2がタグリーダ10のうちの1つ、例えば、飲料分配ステーション50に存在することを検出し、この情報をサーバ3に提供するように構成されてもよい。これは、データセット15に、好ましくは、検出時点とともに記憶されてもよい。
【0048】
タグリーダ10は、好ましくは、飲料分配ステーション50の一部であるか、又は飲料充填ステーション4に設置され、タグリーダ10は、それらのコンポーネントのハードウェア及びソフトウェアを使用してサーバ3と通信してもよい。しかしながら、タグリーダ10は、また、充填ステーション4又は飲料分配ステーション50から独立してもよく、例えば、このような場合に、タグリーダ10は、車両に存在するか、又は人間、例えば飲料容器2を配送する人間により持たれている場合のように、飲料容器貯蔵装置22を含む配送センタに存在してもよい。このような独立したタグリーダ10は、それぞれ、バッテリー又は他の電源、プロセッサ、メモリ、無線ネットワークインタフェース、制御回路(
図19)を含んでもよく、サーバ3と通信することができる。NFC機能を有するアイフォーンなどの携帯電話が使用されてもよい。
【0049】
充填ステーション4は、1つ以上のタグリーダ10を有してもよい。例えば、タグリーダ10は、飲料充填ステーション4のドアのフレーム内に位置して、飲料充填ステーション4、特に飲料充填ステーションの容器(コンテナ、container)21への出入り移動を検出してもよい。さらなる例として、タグリーダ10は、洗浄ステーション7の出口に位置してもよい。飲料充填ステーション4の全ての様々な部分は、専用のワークフローを有するため、飲料容器2は、1つの部分から次の部分に移動し、例えば、充填ステーション4に入り、洗浄ステーション7を通過し、タップ14において充填され、貯蔵されて、充填ステーション4から出て、タグリーダ10は、様々なステーション又は飲料充填ステーション4の領域における容器2の存在を検出するように配置されてもよい。
【0050】
タグリーダ10は、例えば、飲料容器2が洗浄ステーション7から離れ、したがって、清潔であると仮定することができる時点を検出するように構成されてもよい。例えば、タグ9がNFCタグである場合、タグリーダ10は、洗浄ステーション7の出口から適切な距離を置いて配置されたNFCリーダであり、洗浄された飲料容器2(他の飲料容器2ではない)は、洗浄ステーション7の出口を通過する時に検出される。類似の配置は、タグリーダ10がシステム1に配置される場所にかかわらず適用されてもよい。したがって、タグリーダ10がシステム1に配置されて、検出状態がいくらか確実に決定できることを保証する。
【0051】
したがって、タグリーダ10又は複数のタグリーダ10は、飲料容器2がシステム1の様々な部分を通過する時に飲料容器2を検出し、これに関するデータをサーバ3に提供するように構成され、サーバ3は、このような情報をデータセット15に記憶してもよい。サーバ3は、タグリーダ10から情報を受信し、その情報を使用して、データセット15において個別の飲料容器2の状態を変更してもよい。
【0052】
サーバ3は、タグリーダ10からの情報(つまり、飲料容器2の識別子)をあるタグリーダ10に関連付けられた所定の情報と組み合わせることができてもよい。例えば、あるタグリーダ10から読み取られる識別子は、常に、容器2のある所定の状態を決定する。例えば、以下により詳細に説明されるように、識別子があるタグリーダ10から読み取られると、容器2の状態は、「未洗浄」から「洗浄済み」に、又は、例えば、「ステーションにある」から「ステーションから離れた」(「未洗浄」は、「ステーションに入った」とも呼ばれる)に変更されてもよい。
【0053】
したがって、タグリーダ10は、システム1において識別子を有してもよい。タグリーダが分配ステーション50の一部である場合、タグリーダの識別子は、好ましくは、分配ステーションの識別子と同じである。
【0054】
タグリーダ10により飲料容器2のタグ9が検出されると、例えば、サーバ3は、データセット15において飲料容器2の状態を、
容器2が飲料充填ステーション4、特に飲料充填ステーションの容器21に入った状態a)と、
容器2が洗浄された状態b)と、
容器2が飲料充填ステーション4において飲料で充填された状態c)と、
容器2が飲料充填ステーション4、特に飲料充填ステーションの容器21から離れた状態d)と、
容器2が配送中である状態e)と、
容器2が飲料分配ステーション50のエンドユーザのもとに残された状態f)と、
容器2が飲料分配ステーション50に存在する状態g)と、
容器2がどの飲料分配ステーション50にも存在しない状態h)と
のうちの1つに設定してもよい。
【0055】
状態は、個別の容器2が一度に1つの状態だけを有することができるように排他的であってもよい。例えば、容器2は、飲料分配ステーション50に存在し、かつどの飲料分配ステーション50にも存在しないということが可能であってはならない。これは、サーバ3内のロジック、例えば、データベースロジックが設置されてもよい。サーバ3内のエラー検出ロジックは、誤り状態遷移を検出するように構成されてもよい。
【0056】
第1タグリーダ9は、状態a)~h)から選択された第1状態を検出してもよく、第2タグリーダ9は、状態b)~h)から選択された次のステップから選択された第2状態を検出してもよい。第1タグリーダ及び第2タグリーダは、この情報をサーバ3に提供してもよい。
【0057】
タグリーダ10は、複数のタグ9を同時に又は短期間において読み取ることができてもよい。例えば、トラックが複数の飲料容器2を搭載している場合、RFIDタグリーダ10は、トラックがRFIDタグリーダ10を通過する時にトラック内の全ての飲料容器2のタグ9を読み取るように構成されてもよい。
【0058】
図1に示すように、システム1は、サーバ3を含む。以下に説明されるように、サーバ3は、仮想サーバであってもよい。サーバ3は、データベースの形式であってもよい、デジタル記憶データセット15を保持するか又は含む。データベースアーキテクチャの任意の適切な形式、例えば、SQLデータベースが使用されてもよい。各飲料容器2の識別子は、データセット15に記憶される。データセット15は、個別の飲料容器2に固有の情報、例えば、容器2がシステム1に使用された時間、充填サイクル数、製造日付、メーカーなどに関する情報を保持してもよい。この情報は、飲料容器2の識別子に関連付けられる。データセット15は、また、上述したようにタグリーダ10により記録される飲料容器3の現在状態に関する情報を含んでもよい。
【0059】
サーバユーザは、容器2をデータベースに追加して、それを特定の充填ステーション4に論理的に関連付けることもできてもよい。例えば、ある飲料容器2が壊れ、及び/又は使用中止となる必要がある場合、情報をデータセット15に手動で入力することができてもよい。
【0060】
したがって、サーバ3は、複数の再利用可能な飲料容器2に関するデータをデジタル記憶データセット15に記憶するように構成される。好ましくは、サーバ3は、複数の分配ステーション50に関するデータをデータセット15に記憶するようにも構成される。
【0061】
サーバ3は、本明細書に記載される方法を実行する適切な論理コンポーネント及びソフトウェア、例えば、限定されないが、飲料消費追跡モジュール、飲料容器追跡モジュール、エラー検出ロジック、容器エラーフラグ付けモジュール、分配防止手段起動モジュール、飲料製造制御ロジック、データベースインタフェース、ネットワークインタフェース、及びオペレーティングシステムを含む。
【0062】
例えば、飲料の種類、飲料容器2が充填されたこと、飲料容器2に残された飲料の量、充填サイクル数、製造日付、現在位置、容器2内の飲料を消費すべきではないとの情報、第2タグ18(改ざん(異物混入、tampering)タグ)の識別子、第2タグ18の状態、容器2が飲料充填ステーション4に入ったこと、容器2が飲料充填ステーション4において洗浄されたこと、容器2が飲料充填ステーション4において飲料で充填されたこと、容器2が飲料充填ステーション4から離れたこと、容器2が配送中であること、容器2が飲料分配ステーション50のユーザのもとに残されたこと、容器2が飲料分配ステーション50に存在すること、飲料容器2の属する充填ステーション4の識別子、容器2がどの飲料分配ステーション4にも存在しないこと、飲料容器2が関連付けられた前の分配ステーション50の識別子、前回の充填サイクル日付、タグ読み取り日付及び時間、飲料分配イベント、重量データ又は飲料消費データなどの情報(これらのうちのいくつかを以下により詳細に説明する)は、データセット15のある飲料容器2の識別子に関連付けられてもよい。これらは、非限定的例である。
【0063】
例えば、分配ステーション50に存在する現在の飲料容器2の識別子、飲料容器2が存在しないこと、センサデータ、温度センサデータ、重量データ又は飲料消費データ、通信ログ、前回の通信セッション後に変化しないことのフラグ、分配防止手段65を起動しようとすること、分配防止手段65を起動したこと、エラーメッセージ、バッテリー状態、飲料分配イベント、センサデータ、分配ステーション50が関連付けられた充填ステーション4の識別子、エンドユーザの識別子及び詳細な連絡先、エンドユーザの詳細ログ、注文状態などの情報は、データセット15の分配ステーション50の識別子に関連付けられてもよい。これらは、非限定的例である。
【0064】
サーバ3と飲料分配ステーション50に関連付けられたエンドユーザの携帯電話との間の通信を処理する詳細も、データセットに含まれてもよい。これは、サーバ3が情報を特定の飲料分配ステーションのエンドユーザにプッシュするために使用されてもよい。情報は、輸送情報、重量データ若しくは飲料消費データ、飲料容器2に依然として存在する飲料の量、又はある飲料容器2の内容物を消費すべきではないというメッセージを含んでもよい。
【0065】
全てのデータは、事前イベントについて記憶することができるため、各飲料容器2及び分配ステーション50の履歴は、データセット15に記憶される。
【0066】
サーバ3は、飲料容器2又は飲料分配ステーションに関するエラーを検出するロジックを含んでもよい。したがって、個別の飲料容器2に対して、状態を「未洗浄」から「充填済み」に直接変更することができるべきではない。このような変更(「未洗浄」から「充填済み」に)は、容器2が「未洗浄」後の「洗浄済み」状態にあった場合にのみ許可されるべきである。タグリーダ9がこのような相反する情報を提供すれば、エラーがある。エラーは、サーバ3のソフトウェア、例えば、データベースソフトウェアにより検出されてもよい。データベースソフトウェアは、例えば、エラーフラグを生成するように構成されてもよい。エラーは、他の方式、例えば、
図17の機械学習方法で検出することができる。容器2に関するエラーは、サーバ3がエラーレポートを生成することを引き起こしてもよく、容器2が配送を拒否されることを引き起こしてもよい。拒否は、例えば、ある容器2が、充填されないか又はエンドユーザに配送されないようにフラグが付けられるように実行されてもよい。警告が、音声信号として提供されてもよく、ディスプレイに提供されてもよく、充填ステーション4において点滅光として提供されてもよく、エンドユーザ又はサーバユーザへのメッセージとして提供されてもよく、分配防止手段65(後述)の起動として提供されてもよい。
【0067】
図1~2及び
図5~11に示すように、システム1は、好ましくは、1つ以上の飲料分配ステーション50を含む。分配ステーション50は、飲料を飲料容器2から分配するために使用される。
【0068】
飲料分配ステーション50は、複数の異なる設計を有することができる。
図6~9の飲料分配ステーション50は、自立型ハウジング51を含み、当該自立型ハウジング51は、開口部12が下向きになってハウジング51の上部に配置される飲料容器2を支持する。別個のタップ52は、開口部12に取り付けられ、エンドユーザが分配を制御するために使用される。そして、飲料は、重力流により分配されてもよい。タップ52は、弁(図示せず)と、弁及びコネクタ54を操作するハンドル66とを含む。タップ52は、物理的にハウジング51と結合してもよい。例えば、
図8に示すように、タップ52は、ハウジング51のV字状の切り欠き53内に位置する。ここでも、これは、例に過ぎず、タップ52は、ハウジング51と一体化されてもよい。一般に、飲料分配ステーション50のタップ52は、任意の適切な方式で操作されてもよく、例えば、プッシュボタンで操作されてもよく、弁を制御する任意の他の適切な手段で操作されてもよい。タップ52は、例えば、飲料を分配する電子制御弁を含んでもよい。
【0069】
一般に、以下に説明されるように、ハウジング51は、制御回路と、重量決定手段55、加速度計56、バッテリー63、LEDライト64及び無線ネットワークインタフェース58などの様々なセンサとを含んでもよい。
【0070】
分配ステーション50の設計の可能性は非常に多い。他の可能な設計は、オフィス作業場によく見られる「冷水器」と類似する設計を含む。
【0071】
分配ステーション50は、カウンター、テーブル又は卓上に立つことに適してもよく、床又は地面に自立するように設計されてもよい。飲料分配ステーション50は、また、家具、特に、台所、飲食店及びバーに適する家具に組み込まれてもよい。分配ステーション50は、また、冷蔵庫に組み込まれてもよい。
【0072】
重力流により飲料を流動させるときに、又は容器2の内部に圧力を提供することにより、飲料は、分配ステーション50から分配されてもよい。
図6~9は、重力流により飲料を分配することに適する飲料分配ステーション50を示す。飲料は、好ましくは、飲料容器2が飲料分配ステーション50に機械的に接続されているか又は支持されている間に、飲料容器2から分配される。
【0073】
当技術分野で周知のように、圧力が使用されるときに、ビールの場合、分配ステーション50は、飲料容器2を加圧する手段を含んでもよい。その場合に、典型的に、飲料分配ステーション50は、加圧された二酸化炭素(他の不活性ガス)を飲料容器2に提供する手段を含む。二酸化炭素を提供する手段は、第1パイプを含んでもよく、当該第1パイプは、容器2に挿入され、加圧された二酸化炭素を提供して、第2パイプを介して容器2から吐出するように飲料を駆動する。ビール用の分配ステーション50は、容器2の開口部12を上方に向けるように設計されてもよく、その場合、分配ステーション50又はその一部は、容器2の上に位置するように設計されてもよい。特に、配管用のコネクタ及び二酸化炭素を提供する手段は、開口部12の上に位置してもよい。
【0074】
飲料が重力流により分配される場合、弁は、周囲空気を飲料容器2に流入させることができるようになっていてもよい。
【0075】
分配ステーション50は、飲料容器2を機械的に支持するように構成されてもよい。したがって、飲料容器2の一部又は全ての重量は、分配ステーション50に位置してもよい。分配ステーション50又はその一部は、飲料容器2を機械的に受け入れるように構成されてもよい。飲料容器2は、例えば、突起、バヨネットカップリング、クリックオン、ネジ又は他の接続手段により分配ステーション50に機械的に接続することができてもよい。分配ステーション50は、飲料容器2に係合することができてもよい。好ましくは、分配ステーション50は、1つのみの飲料容器2が飲料分配ステーションによって支持されるか又は飲料分配ステーションに接続されるようになっている。したがって、飲料分配ステーションは、単一の飲料容器2を機械的に支持したり、単一の飲料容器2を機械的に受け入れたり、単一の飲料容器2に機械的に接続したり、単一の飲料容器2に係合したりすることができることが好ましい。
【0076】
容器2は、飲料が容器2から分配することができるように、分配ステーション50に機械的に接続することができる。飲料の分配は、好ましくは、分配ステーション50の一部を介して発生する。例えば、分配ステーション50は、飲料容器2の開口部12に接続されるコネクタ54を有してもよい。
【0077】
システム1は、好ましくは、複数の分配ステーション50、例えば、2つ、3つ、4つ又はこれより多い分配ステーション50、少なくとも10個又は少なくとも100個の分配ステーション50を含む。各分配ステーション50は、システム1において一意の識別子を有してもよい。識別子は、データセット15に記憶される。
図2に示すように、飲料分配ステーション50は、例えば、データセット15において、ある1つの飲料充填ステーション4に論理的に接続されてもよい。論理的な接続は、データセット15にあってもよい。
【0078】
飲料容器2は、切り替えられることにより、分配ステーション50に機械的に接続されるか又は支持された第1飲料容器2が第2飲料容器2に交換され、そして、第2飲料容器2が分配ステーション50に機械的に接続されるか又は支持されるようになってもよい。
【0079】
図12に示すように、飲料分配ステーション50は、メモリ60、プロセッサ61及びバス62を含む制御回路を有するか又は含む。この制御回路は、プリント基板(PCB)に部分的に配置されてもよい。制御回路は、様々なセンサ、タグリーダ10、無線通信インタフェース58、バッテリー63、LED64及び分配防止手段65に電気的に接続される。制御回路は、タイマー及びクロックを含んでもよい。メモリ60は、本明細書に記載された様々な方法に関与するか、又は本明細書に記載された様々な方法を実行するソフトウェアを記憶する。
【0080】
また、分配ステーション50は、制御回路、センサ、無線ネットワークインタフェース58、タグリーダ10、分配防止手段65などの分配ステーション50の様々な電気コンポーネント及び電子コンポーネントに電力を供給するバッテリー63を更に含んでもよい。電力は、また、代替的にコネクタ及び常用電源コンセントによって提供されてもよい。
【0081】
飲料分配ステーション50は、好ましくは、1つ以上のセンサを有する。飲料分配ステーション50のセンサは、例えば、重量決定手段55、加速度計56、又は飲料流量センサであってもよい。好ましい実施形態では、分配ステーション50は、少なくとも重量決定手段55及び加速度計56を有する。
【0082】
飲料分配ステーション50は、少なくとも2つのセンサを有してもよく、第1センサは、制御回路をスリープ状態からウェイク状態にウェイクアップする(起こす)ことができ、第2センサは、飲料の消費量を決定する。第1種のセンサは、信号を割り込みピンに提供することにより、プロセッサ61の割り込みピンを使用してプロセッサ61をウェイクアップすることができてもよい。好ましい実施形態では、第2センサは、重量決定手段55である。好ましい実施形態では、第1センサは、加速度計56であり、第2センサは、重量決定手段55である。
【0083】
一実施形態では、第1センサは、人間の存在を検出することができてもよいセンサ、例えば、近接センサである。例えば、センサは、飲料分配ステーション50の近くに位置する人間を検出することができてもよい。検出の閾値距離は、例えば、0.25~1メートルであってもよい。このようなセンサの例として、赤外線(IR)の検出に基づく近接センサ又は誘導型存在センサを含む。
【0084】
図5~12に示すように、分配ステーション50は、好ましくは、タグリーダ10を有する。タグリーダ10は、飲料分配ステーション50に存在する飲料容器2の識別子を検出するように構成される。好ましくは、タグリーダ10は、分配ステーション50に支持されるか又は機械的に接続された飲料容器2を検出するように配置される。好ましくは、飲料容器2が、飲料が分配できるように分配ステーション50に支持されるか又は機械的に接続された場合にのみ、分配ステーション50のタグリーダ10は、当該飲料容器2のタグを検出する。
【0085】
図10及び11のタグリーダは、タグリーダ10を(上方から概略的に示される)飲料分配ステーション50に配置でき、タグリーダ10が分配ステーション50に支持された飲料容器2のみを検出する2つの異なる配置例を示す。
図10及び11において、飲料容器50は、分配ステーション50に位置する。
【0086】
例えば、
図10に示すように、タグリーダ10は、飲料容器2が分配ステーション50に位置する場所に向けられる検出領域57を形成して近距離かつ一定の方向に読み取るNFCタグリーダ10であってもよい。検出領域57の外部にあるタグ9は、タグリーダ10により検出されない。
図11のタグリーダ10は、更に短い検出範囲を有し、タグ9がタグリーダ10に面している正しい向きで飲料容器2が配向される場合にのみタグ9を検出する。これは、飲料容器2と分配ステーション50との間の指向性適合によって実現されてもよい。例えば、正しい向きは、飲料容器2と分配ステーション50との間のキーイングによって実現されてもよい。
図10及び11の配置は、例に過ぎない。
【0087】
タグリーダ10は、様々な方式で、分配ステーション50の制御回路により起動されてもよい。例えば、タグリーダ10は、少なくとも所定の期間ごとに、例えば、少なくとも5秒ごとに、少なくとも1時間ごとに、又は1日ごとに飲料容器2のタグ9を読み取ってもよい。本明細書に記載されるように、タグリーダ10は、また、様々な方式で、例えば、加速度計56又は重量決定手段55により起動されてもよい。
【0088】
また、重量決定手段55が重量を検出するが、タグ9を検出できなかった場合に、偽の飲料容器2が分配ステーション50に支持されることを示してもよい。これが発生すれば、飲料分配ステーション50は、これをサーバ3に報告してもよい。この情報は、飲料分配ステーションの識別子に関連付けられてデータセット15に記憶されてもよい。飲料分配防止手段65が起動されてもよく、メッセージがエンドユーザの携帯電話に送信されてもよい。
【0089】
飲料分配ステーション50は、サーバ3とデータ通信し、好ましくは、サーバ3と少なくとも部分的に無線データ通信する。したがって、分配ステーション50は、無線通信インタフェース58を有する。無線データ通信は、好ましくは、セルネットワーク16、例えば、3G、4G又は5Gのセルネットワーク16において、ユーザ機器として機能する分配ステーション50により提供されてもよい。しかしながら、他の規格、例えばLoRaが使用されてもよい。したがって、分配ステーション50は、セルネットワーク通信に適し、特にユーザ機器として機能することに適する無線ネットワークインタフェース58の一部としてアンテナを有してもよい。飲料分配ステーション50は、データ接続、特に無線ネットワークインタフェース58を使用して、以下に説明されるように、センサからのデータをサーバ3に提供してもよく、例えば、タグリーダ10、重量決定手段55、加速度計56、温度センサ59又は流量センサからのデータをサーバ3に提供してもよい。
【0090】
分配ステーション50の制御回路は、スリープ状態及びウェイク状態を有してもよく、エネルギー消費は、好ましくは、スリープ状態で実質的に低い。スリープ状態でのエネルギー消費は、ウェイク状態でのエネルギー消費の多くとも30%、より好ましくは、多くとも10%であってもよい。制御回路は、例えば、センサ、特に第1センサによりスリープ状態からウェイクアップされてもよい。制御回路は、一定の時間の無活動状態の後に、例えば、15分間以上の無活動状態の後にスリープになってもよい。分配ステーション50の制御回路は、例えば、加速度計56又は重量決定手段55により分配が検出された場合、スリープからウェイクアップするように構成されてもよい。このために、重量決定手段55は、信号を増幅する増幅器に接続されてもよい。このために、第1センサは、信号を増幅する増幅器に接続されてもよい。
【0091】
図13は、タグリーダ10が飲料容器2のタグ9を読み取ることに関する分配ステーション50とサーバ3との通信セッションを説明する。充填ステーション4の一部であるタグリーダ10又は独立したタグリーダ10は、類似の方式でサーバ3との通信セッションを実行する。ステップ100において、タグリーダ10、特に分配ステーション50のタグリーダは、個別の飲料容器2のタグ9を検出する。これは、飲料容器2の識別子でもあるタグ9の識別子を読み取ることに関する。識別子は、分配ステーション50のメモリ60に記憶され、好ましくは、検出時点とともに記憶される。好ましくは、後述するように、他のセンサデータ、例えば、重量決定手段55又は加速度計56からのデータも決定及び記憶される。ステップ100は、例えば、分配ステーション50の制御回路をスリープからウェイクアップするか、又は別の態様で信号をタグリーダ10にタグ9を読み取らせる制御回路に提供する加速度計56又は重量決定手段55などの第1センサにより開始されてもよい。ステップ100は、また、飲料分配ステーション50と対話するエンドユーザにより、例えば、オン/オフスイッチを使用して飲料分配ステーションをオンにして開始されてもよい。
【0092】
ステップ101において、容器2の識別子をサーバ3に提供する。好ましくは、飲料分配ステーション50は、サーバ3へのデータ接続を確立するために無線ネットワークインタフェース58を使用する。好ましくは、分配ステーション50の識別子もサーバ3に提供する。通信は、暗号化されてもよい。
【0093】
ステップ102において、データをデータセット15に記憶し、データセット15において適切な飲料容器2に関連付け、好ましくは、適切な分配ステーション50の識別子に関連付ける。好ましくは、飲料容器2の識別子は、データセットにおける分配ステーション50の識別子に関連付けられる。そして、サーバ3は、飲料容器2の識別子を検証してもよい。例えば、この飲料容器の識別子は、データセット15に存在し、どの他の飲料分配ステーション50にも存在しない。後述するように、エラーが検出された場合、エラーメッセージをサーバユーザ又はエンドユーザに送信してもよく、分配防止手段65を起動してもよい。
【0094】
データは、また、分配ステーション50が目的どおりに動作することを示す分配ステーション50からのメッセージを含んでもよい。このようなチェックは、ウェイクアップ時に又は予定どおりに飲料分配ステーション50の制御回路により実行されてもよい。一実施形態では、転送されたデータは、分配ステーション50の識別子、飲料容器2の識別子、及びシステム又はメッセージを含む。これは、例えば、飲料分配ステーション50からテキストメッセージ(SMSメッセージ)として提供されてもよい。
【0095】
分配ステーション50とサーバ3との通信セッションは、分配ステーション50の識別子、存在した容器2の識別子、バッテリー状態、分配イベント、重量、消費データ、加速度計からのデータ、温度データなどの他のセンサデータ、又は前回のセッション後の変更なしを示すメッセージのうちの1つ以上を含んでもよい。「変更なし」メッセージは、データ通信量及び電力を節約する効率的な方法である。センサデータ、例えば、加速度計データ、温度データ、又は重量決定手段55からのデータは、飲料分配ステーション50のメモリ60に記憶された検出時点に関連付けられてもよく、したがって、データ通信セッションにも含まれてもよい。
【0096】
分配ステーション50とサーバ3との通信は、任意の適切なスケジュールで実行されてもよい。例えば、分配ステーション50は、少なくとも所定の時間間隔ごとに、例えば、少なくとも数秒ごとに、1時間ごとに、1日ごとに又は1週間ごとにサーバ3に接続されるように構成されてもよい。
【0097】
以下の表1は、3つの異なる容器2及び3つの異なる分配ステーション50の識別子を示すデータセット15の非常に単純化した概略例を示す。本明細書に説明されるように、データセット15は、この例で省略される複数の他の種類のデータを含んでもよい。表1は、当該表がどのように飲料容器2及び飲料分配ステーション50に使用されるかを示すが、当然のことながら、相互参照可能な2つ以上の表が、任意の適切な方式で構造化されてもよいデータセット15として使用されてもよい。
【0098】
【0099】
表1のデータセットにおいて、識別子5647を有する飲料容器2は、識別子2354を有する飲料分配ステーション50に関連付けられる。識別子2355を有する飲料容器2は、現在、飲料容器2が存在しない飲料分配ステーション50の例である。飲料容器1002は、現在、どの飲料分配ステーション50にも関連付けられない飲料容器2の例である。
【0100】
様々な実施形態では、分配ステーション50は、加速度計56を含む。加速度計56は、任意の種類の有用な加速度計であってもよい。加速度計は、例えば、アイフォーンなどの携帯電話に使用された種類のものであってもよい。加速度計56は、分配ステーションの分配、又は動揺、振動、向きの変化、若しくは分配ステーション50がテーブルから床に落ちる場合の衝撃などの移動を検出することができてもよい。加速度計56は、また改ざんを検出することができる。ある閾値より高い加速度計の読み取りは、分配ステーション50が落ちることによる衝撃を示してもよい。このような加速度計の読み取りは、分配ステーション50のセルフテストをトリガーし、またサーバ3への報告をトリガーしてもよい。加速度計56は、交通などの付随する移動が加速度計56からの信号をトリガーしないように、移動を検出する閾値を有してもよい。
【0101】
加速度計56からの信号、例えば、制御回路のプロセッサ61上の割り込みピンへの信号は、制御回路をスリープからウェイクアップするために使用されてもよい。
【0102】
加速度計56からの信号は、無線ネットワークインタフェース58を起動するか、又は重量決定手段55を起動するために使用されてもよい。
【0103】
加速度計56からの信号は、タグリーダ10に、例えば、
図13のステップ100~102に示すようにタグ9を読み取らせるように構成されてもよい。加速度計56は、信号を制御回路に提供し、次に、当該制御回路は、タグリーダ10を起動して、タグリーダ10は、ステップ100において飲料容器のタグ9を読み取り、かつ識別子を飲料ディスペンサー50の制御回路のメモリ60に記憶する。例えば、これは、飲料容器2が交換されたか否かを検出するために使用されてもよい。交換手順中にディスペンサーの僅かな動揺は、加速度計56を起動する。飲料容器2が交換された場合、タグリーダ10により読み取られた新しい容器2の識別子は、データセット15における飲料分配ステーション50の識別子に関連付けられる。データセット15における、特定の分配ステーション50に関連付けられた前の飲料容器2の識別子は廃棄されてもよい。
【0104】
加速度計データは、分配ステーション50のメモリ60に記憶されてもよく、好ましくは、検出時点とともに記憶される。
【0105】
様々な実施形態では、分配ステーション50は、分配ステーション50に支持された飲料容器2の重量を決定する重量決定手段55を有する。重量決定手段55は、任意の適切な種類であってもよい。例えば、ひずみゲージ式又はロードセルが使用されてもよい。任意の適切な種類の重量センサが使用されてもよい。例えば、飲料容器2を支持する金属梁は、ひずみゲージが取り付けられ、当該ひずみゲージは、典型的に、曲がった場合に抵抗を変更する細長い導電素子を使用して梁のひずみを検出する。細長い導電素子は、典型的に、飲料容器2の重量がひずみゲージの細長い軸に対して垂直に作用するように配向される。重量決定手段55は、代替的に、質量変化により結晶の応力が変化したときに電圧を提供する圧電性結晶を含んでもよい。
【0106】
重量決定手段55は、容器2における飲料の量を決定するために使用されてもよい。この情報は、サーバ3が容器2を交換する時間を決定するために使用されてもよい。例えば、分配ステーション50に支持された飲料容器2の重量が閾値重量より小さい場合に、新しい満ちた容器2が、分配ステーション50のユーザに自動的に輸送される。サーバ3は、飲料容器2の現在の充填レベル(重量)を閾値重量と比較し、重量が閾値重量より小さい場合に注文を充填ステーション4に自動的に提供して、新しい飲料容器2を製造及び輸送するロジック(飲料消費追跡モジュール)を含んでもよい。
【0107】
分配ステーション50における消費に関する情報は、また、集中方式で複数の分配ステーション50からの飲料の消費を追跡するために使用されてもよい。例えば、分配ステーション50のサブセット70aの消費は、分配ステーション50の(例えば、
図2に示す)異なるサブセット70bの消費と比較することができる。サブセットは、地理的位置、人口統計学などに基づいて選択されてもよい。情報は、サーバ3において、飲料充填ステーション4における飲料の製造に関する決定を行うために使用されてもよい。
【0108】
後述するように、飲料消費データ又は重量データは、また、本明細書の他の部分に説明されるように、例えば、機械学習に関して使用されてもよい。重量決定手段55の代わりに、飲料分配ステーションにおいて流量計が使用されてもよいことに留意されたい。
【0109】
飲料消費は、分配ステーション50における制御回路により、又はサーバ3により決定されてもよい。例えば、分配ステーション50は、消費を計算するサーバ3に重量データを提供してもよい。典型的に、最近の分配イベントの後の重量を前の分配イベントの後の重量から減算して、重量差を決定する。当該差は、分配イベントの飲料消費として使用される。或いは、分配ステーション50は、計算して、消費データをサーバ3に提供してもよい。或いは、分配ステーション50は、重量が閾値重量より小さいことのみを報告してもよい。重量データをフィルタリングすることにより、ある閾値より大きい差のみを使用してノイズを除去してもよい。システム1におけるデータ通信量及びサーバ3によるデータ処理を減少させるために、消費又は充填レベルをサーバ3ではなく分配ステーション50により決定する場合が有利である可能性がある。
【0110】
以下は、飲料消費の計算の例である。
【0111】
初期総重量11kg
より少ない包装重量:(場合によっては、容器は、
図7に示すようにタップを備える):1kg
包装重量10kg
第1回の測定:9.8kg
第1回の消費:0.2kg
【0112】
包装重量は、飲料分配ステーション50のメモリ60に予め記憶されてもよい。包装重量の使用は、任意的であり、例えば、充填ステーション4から初期重量が既知であると想定できる場合には、包装重量を必ずしも使用する必要がない。
【0113】
温度センサ59からの温度データは、重量決定手段55を較正するために使用されてもよい。これは、飲料分配ステーション50又はサーバ3において実行されてもよい。サーバ3は、飲料分配ステーション50から温度読み取り値を受信し、この温度読み取り値を使用して重量値又は飲料消費データを修正又は較正してもよい。温度データは、重量データ又は飲料消費データとともに提供されてもよい。
【0114】
したがって、重量データは、サーバ3に提供されてもよく、例えば、重量データ、容器2に残された飲料の量、飲料の分配量、又は重量が閾値重量より小さいものが通過したこと、又は新しい容器2の配達がトリガーされたことである。これらはすべて、本明細書において全て「重量データ又は飲料消費データ」と呼ばれる。
【0115】
重量決定手段55は、少なくとも所定の時間間隔ごとに重量を決定するように構成されてもよい。例えば、重量決定手段55は、少なくとも1週間ごとに、1日ごとに、1時間ごとに、1分間ごとに又は1秒ごとに重量を決定するように構成されてもよい。
【0116】
分配ステーション50は、分配が発生したときに重量又は消費を決定するように構成されてもよい。分配は、流量センサなどの別個のセンサ、又はタップ52の位置を検出する機械スイッチにより検出されてもよい。好ましい実施形態では、分配は、加速度計56により検出される。したがって、加速度計からの信号は、重量決定手段55を起動してもよい。また、第1センサにより重量決定手段55を起動してもよい。
【0117】
加速度計56は、好ましくは、分配ステーション50内に配置されることにより、飲料容器2からの飲料分配は、加速度計56を起動する。加速度計56からの信号は、例えば、制御回路のプロセッサ61上の割り込みピンを使用することにより、制御回路をウェイクアップして重量決定手段55を起動するために使用されてもよい。加速度計56は、例えば、飲料分配ステーション50の移動、飲料の流れ、タップ52又はカップ検出器の移動を検出してもよい。好ましい実施形態では、加速度計56は、分配ステーション50自体、又は、分配ステーション50に取り付けられるか又は分配ステーション50に支持された飲料容器2の移動を検出する。例えば、加速度計56は、分配を示すハウジング51の振動又は移動を検出するために、ハウジング51に取り付けられてもよい。
【0118】
システム1は、分配イベントを決定するように構成されてもよい。「分配イベント」は、現在、飲料分配ステーション50に支持されるか又は接続されたある飲料容器2から分配された飲料の量、又は飲料容器2の重量データに関する情報を少なくとも含む。この飲料容器2が飲料分配ステーションに存在することは、飲料分配ステーション10のタグリーダ10により検出されてもよい。重量決定手段55又は流量計は、「分配イベント」を決定するために使用されてもよい。分配イベントは、分配ステーション50の制御回路のメモリ60に記憶されてもよい。分配イベントは、分配時点とともに記憶されてもよい。分配イベントは、タイマーをトリガーしてもよい。
【0119】
「分配を検出する」ことは、本明細書において、分配が発生するか、又は発生する可能性があることを意味し、加速度計56などにより検出されてもよく、必ずしも「分配イベント」に相当するとは限らないことに留意されたい。
【0120】
重量データ又は飲料消費データは、少なくとも所定の時間間隔ごとに、例えば、少なくとも1週間ごとに、1日ごとに、1時間ごとに、又は1分間ごとなど、任意の適切な間隔ごとに分配ステーション50からサーバ3に提供されてもよい。分配ステーション50のバッテリー63を節約し、データ通信量を最小限に抑えるために、通信をできるだけ少なくする場合が有利である。
【0121】
好ましい実施形態では、重量決定手段55は、第1センサにより起動される。分配ステーション50は、所定の待ち時間の後に重量決定手段55を起動するように構成されてもよい。所定の時間は、より好ましくは、少なくとも10秒、更により好ましくは、少なくとも1分間、更により好ましくは、少なくとも5分間であってもよい。したがって、制御回路のウェイクアップは、タイマーを起動してもよい。これは有利である場合がある。というのは、重量決定手段55が好ましくは、分配完了後に飲料容器2の重量を決定し、これには数秒かかる可能性があるためである。また、システム1におけるデータ処理を減少させるために、2つ以上のガラスへの分配を1回の分配イベントとして記憶することが望ましい場合がある。
【0122】
飲料分配ステーション50は、更に、データ接続を確立し、ウェイクアップ後に、好ましくは、ウェイクアップ後の所定の待ち時間の後に重量データ又は消費データをサーバ3に提供するように構成されてもよい。待ち時間は、制御回路のウェイクアップ時又は重量決定手段55による決定時から計算されてもよく、例えば、少なくとも10秒、更により好ましくは、少なくとも1分間、更により好ましくは、少なくとも5分間であってもよい。したがって、制御回路のウェイクアップ又は重量決定手段による重量の決定は、タイマーを起動してもよい。
【0123】
重量データ又は飲料消費データは、好ましくは、飲料容器2の識別子とともにサーバ3に提供される。重量データ又は飲料消費データは、好ましくは、分配ステーション50の識別子とともにサーバ3に提供される。分配ステーション50は、タグリーダ10を起動し、制御回路がスリープからウェイクアップするたびに、分配イベントが発生するたびに、重量が決定されるたびに、又は通信セッションごとに、飲料容器2のタグ9を読み取るように構成されてもよい。
【0124】
図14は、飲料分配ステーション50に関する方法を示す。本方法は、特定の実施形態を示し、
図14のステップは、本開示の様々な別の実施形態を含んでもよく、様々な実施形態は、任意の適切な方式で組み合わされてもよいことに留意されたい。例えば、第1待ちステップ及び第2待ちステップは、別個の実施形態である。また、ステップ201~204のうちのいずれかにおいてタグリーダ10を起動して飲料容器2のタグ9を読み取ってもよいことに留意されたい。制御回路は、また、ステップ201~204のうちのいずれかにおいて、バッテリー状態のチェック、温度の検出など、分配ステーション50の回路の他のチェックを実行してもよい。
【0125】
任意的なステップ201において、第1センサは、制御回路をスリープからウェイクアップする。第1センサは、好ましくは、ステップ200において移動を検出する加速度計56である。
【0126】
ステップ202は、分配の完了を待つ任意的な第1待ちステップである。本明細書に記載されるように、制御回路は、タイマーを有してもよい。所定の時間は、分配が検出された後、又はウェイクアップ後の、少なくとも10秒、より好ましくは、少なくとも1分間、更により好ましくは、少なくとも5分間であってもよい。より長い待ち時間は、分配が完了したことを保証し、第2人間により行われた分配をキャッチするために使用されてもよく、これは、エネルギー及び計算電力を節約する。しかしながら、短い待ち時間は、分配データにおいてより多くの詳細な情報を有することに有用である。
【0127】
ステップ203において、制御回路は、重量決定手段55であることが好ましい第2センサを起動する。飲料容器2の重量は決定及び記憶され、好ましくは、飲料消費は、計算されメモリ60に記憶される。重量データ又は消費データは、飲料分配イベントとして記憶されてもよい。イベントは、分配時点とともに記憶されてもよい。第2センサは、また、流量センサであってもよく、この場合に、第1待ちステップ202は、好ましくは、省略される。
【0128】
ステップ204は、任意的な第2待ちステップである。ステップ204において、任意の追加的な消費イベントをメモリ60に記憶する。追加的な分配イベントは、例えば、加速度計56が重量決定手段55を再起動することにより検出されてもよい。待ち期間は、より好ましくは、少なくとも10秒、更により好ましくは、少なくとも1分間、更により好ましくは、少なくとも5分間である。
【0129】
ステップ205において、制御回路は、飲料消費データ又は重量データをサーバ3に提供する。したがって、任意のあらかじめ報告されない分配イベントは、サーバ3に報告されてもよい。他のデータ、例えば、飲料容器2の識別子、分配ステーション50の識別子、又は他のセンサデータがサーバ3に提供されてもよい。同じセッションにおいて、他のデータ、例えば、温度、バッテリー状態、飲料分配ステーションに関するシステムokメッセージなどがサーバ3に転送されてもよい。サーバ3は、データセット15にデータを記憶する。飲料分配ステーション50は、また、通信セッションにおいて、分配防止手段65の起動、ソフトウェア更新などの情報をサーバ3から受信してもよい。無線ネットワークインタフェース58は、このステップにおいて起動されてもよく、前のステップ、例えば、ステップ201において起動されてもよい。
【0130】
図14の方法は、任意的な待ちステップのうちの1つ又は両方を使用してもよく、任意的な待ちステップを使用しなくてもよい。無線ネットワークインタフェース58は、ある時間の無活動状態の後にスリープになるように構成されてもよい。
【0131】
分配イベントは、サーバ3により受信され、データセット15に記憶される。
【0132】
したがって、サーバ3は、例えば、飲料消費追跡モジュールを使用して飲料の消費を追跡することができる。サーバ3又は分配ステーション50に記憶された閾値は、ある分配ステーション50のエンドユーザへの新しい飲料容器2の自動配達をトリガーするために使用されてもよい。配達の閾値は、輸送時間及び消費速度に基づいて決定されてもよい。消費速度は、分配ステーション50又は複数の分配ステーション50のデータセット15における分配イベントを使用して計算されてもよい。例えば、一定期間の平均消費が使用されてもよい。
【0133】
飲料分配ステーション50は、飲料容器2の温度又は飲料分配ステーション50の近傍の周囲温度を検出する温度センサ59を有してもよい。温度は、新しい容器2の配達をトリガーするために使用されてもよい。飲料分配ステーション50のメモリ60に記憶された温度追跡モジュール又はサーバ3は、温度センサ59により検出された温度を追跡し、その温度を温度閾値と比較してもよい。例えば、飲料を有する飲料容器2が閾値時間より長い時間にわたって高い温度にさらされた場合、分配防止手段65の起動又は新しい飲料容器2の配達がトリガーされてもよい。メッセージは、エンドユーザの携帯電話に送信されて飲料容器2内の飲料の消費が防止されてもよい。温度データは、制御回路のメモリ60に記憶されてもよい。分配ステーション50は、少なくとも所定の時間間隔ごとに、例えば、少なくとも1時間ごとに、又は少なくとも1日ごとに温度を決定するように構成されてもよい。温度データは、分配ステーション50のメモリ60に記憶されてもよく、好ましくは、検出時点とともに記憶される。また、温度測定は、分配イベント、第1センサ、加速度計56又は重量決定手段55によりトリガーされてもよい。
【0134】
分配ステーション50は、分配防止手段65を有してもよい。分配防止手段65は、現在、分配ステーション50に支持されるか又は接続された飲料容器2からの飲料の分配をある程度まで防止する。飲料分配防止手段65は、分配ステーション50の制御回路を介してサーバ3により遠隔制御される。
【0135】
分配防止手段65は、分配ステーション50のユーザに警報信号を提供してもよい。警報信号は、可視信号、可聴信号、触覚信号などの任意の種類の信号であってもよい。警報信号は、例えば、分配ステーションの外部にあるライト、例えば、LED 64であってもよい。例えば、赤ランプ又は点滅光である。
【0136】
一実施形態では、分配ステーション50は、分配防止手段65を有さない。その代わりに、メッセージが、分配ステーション50のユーザに関連付けられたスマートフォンに送信されてもよい。メッセージは、現在の飲料容器2の内容物を消費すべきではないというメッセージであってもよい。
【0137】
分配防止手段65は、また、例えば、タップ52をロックして、飲料が分配ステーション50から分配することができないように、分配ステーション50をロックしてもよい。例えば、タップ52がハンドル66を含む場合、ハンドル66は、閉鎖位置にロックされてもよい。例えば、電磁アクチュエータは、ハンドル66が移動することができないように、ロック部材を非ロック位置からロック位置に移動するために使用されてもよい。
【0138】
ある飲料容器2の内容物が消費に適さないと手動で、又はシステム1により自動的な方式で検出された場合、分配防止手段65は、起動されてもよい。例えば、サーバユーザは、あるバッチの飲料が嫌な味であるか、又は何らかの方式で汚染されたことを知る場合がある。システム1は、不良容器2を任意の適切な方法、例えば、本明細書において、
図17に示す機械学習方法、温度センサ59、第2タグ18、又はエラー検出ロジックを参照して説明する方法で検出することができてもよい。例えば、サーバ3が、分配ステーション50から受信した飲料容器の識別子がデータセット15に存在しないことを検出した場合に、認証されていない容器が、分配ステーションに取り付けられていること、或いは、第2タグ18(改ざん装置)が、飲料容器2が改ざんされたことを示すこと。
【0139】
また、分配ステーション50からの温度データは、個別の飲料容器2の内容物が消費に適さないと決定するために使用されてもよい。温度センサ59からの温度データは、サーバ3に通知されてもよく、サーバ3は、このデータを使用して、飲料容器2に非消費のフラグが付けられるべきであると決定してもよい。例えば、温度センサ59により検出された温度が、ある閾値時間にわたって閾値温度を超えている場合。
【0140】
したがって、1つ又は複数の飲料容器2は、データセット15において非消費のフラグが付けられてもよい。これは、上述したように手動で実行されてもよく、自動的に実行されてもよい。非消費フラグは、フラグが付けられた容器2が存在する飲料分配ステーション50の分配防止手段65の起動を自動的にトリガーしてもよい。
【0141】
データセット15におけるフラグは、
図15のステップ400においてサーバ3により検出される。例えば、サーバ3のロジック(分配防止手段起動モジュール)は、データセット15を繰り返してスキャンしてフラグが付けられた容器2を探す。サーバ3は、データセット15において、フラグが付けられた容器2が現在使用されている分配ステーション50を識別する(ステップ401)。次に、サーバ3は、分配ステーション50の無線ネットワークインタフェース58を使用して、分配ステーション50の分配防止手段65に起動信号を提供し(ステップ402)、そして、分配防止手段65を起動する(ステップ403)。したがって、サーバ3は、飲料分配ステーション50の無線ネットワークインタフェース58を含む飲料分配モジュール50にネットワーク接続を介して起動信号を提供する。サーバ3は、分配ステーション50との通信を開始できない場合、分配ステーション50からの通信イベントを待つ必要がある場合がある。
【0142】
上述したように、飲料容器2には、識別タグ9が永久に付着している。本明細書において、永久タグ9は、「第1タグ9」とも呼ばれる。第1タグ9は、好ましくは、RFIDタグ又はNFCタグである。第1タグ9は、飲料容器2の識別子を記憶している。
【0143】
様々な実施形態では、飲料容器2は、第2タグ18を有してもよく、当該第2タグ18は、好ましくは、RFIDタグ又はNFCタグである。好ましい実施形態では、第1タグ9及び第2タグ18の両方は、NFCタグである。第2タグ18は、飲料容器2が改ざんされたか否かを検出するように配置された改ざん防止装置である。好ましくは、タグ9、18のそれぞれは、少なくとも1つのNFCアンテナを含む。典型的に、第2タグ18は、使い捨てである。
【0144】
第2タグ18は、少なくとも2つの状態を有し、飲料容器2の開口部12を開放すると第2タグ18が不可逆的に第2状態になるように飲料容器2に付着することができる。少なくとも第1状態は、タグリーダ10により検出することができる。第2状態は、第2タグ18がタグリーダ10により検出できない状態であってもよく、第1状態に比べて第2タグ18からの信号がある程度変化した状態であってもよい。
【0145】
第2タグ18は、飲料容器2の開口部12を開放すると必ず第2タグ18の状態が不可逆的に変化するように、充填済みの飲料容器2の開口部12に付着している。例えば、蓋13を取り外すと、第2タグ18は、必ず第2状態になる。第2タグ18は、例えば、開口部12が開放された場合、例えば、蓋13が取り外された場合に破断するアンテナを有してもよい。例えば、アンテナは、破断して2つの部分になる。例えば、第2タグ18は、蓋13を取り外すとNFCアンテナが必ず破断するように、容器2の一部と蓋13とを横切って配置されたNFCアンテナ付きステッカーの形態であってもよい(
図3b)。
【0146】
用語「不可逆的」について、いくつかの場合、正しいツール及び機器を利用できる当業者が、第2タグ18を第1の状態に戻すことができてもよいが、通常のエンドユーザがそれをすることができないため、これは依然として「不可逆的」とみなすことに留意されたい。
【0147】
第2タグ18は、例えば、ステッカー又はループの形態であってもよい。第2タグ18の一部は、NFCアンテナが組み込まれた高分子材料で作られてもよい。このようなシステムの例として、Avery Dennisonにより提供されるCircus(登録商標)改ざんループが挙げられる。第2タグ18は、NFCタグリーダ10が第2タグ18から任意の信号を受信しないように完全に破壊される種類であってもよい。或いは、第2タグ18は、信号が変化するが、依然として第2状態にある種類であってもよい。これは、第2タグ18が、第2状態で破断するアンテナと、第2状態で依然として機能するアンテナとの2つのアンテナを有することで実現されてもよい。これにより、依然として機能するアンテナが、例えばタグリーダ10が目的どおりに動作するコントロールとして機能するため、信頼性が向上する。
【0148】
第2タグ18は、第2タグ18の識別子を記憶してもよい。第2タグ18の識別子は、飲料容器2の識別子(第1タグの識別子)とともにデータセット15に記憶されてもよい。したがって、任意の改ざん情報は、飲料容器2の識別子に関連付けられる。例えば、飲料容器2が配達されるときに、容器2が非改ざん状態で配達され、特定の容器2が現在、飲料ディスペンサー50に接続されていることを知ることは有用である。これは、第2タグ18が第2状態で完全に破壊された(静かになっている)場合に特に有用である。というのは、他の方法では、エンドユーザに非改ざん状態で配達された容器2が現在、飲料ディスペンサー50に接続されていることを知ることが困難であるためである。飲料容器2の機械学習支援追跡において、(例えば、ある飲料充填ステーション4に関連付けられた)容器のサブセットが改ざんされたか否かを知ることも有用である。
【0149】
第2タグ18は、
図16に示す方法を使用して容器2に適用されてもよい。ステップ700において、空きの飲料容器2を提供する。飲料容器2は、上述したように閉鎖可能な開口部12を有する。飲料容器2には、第1タグ9が永久に付着し、第1タグ9は、飲料容器2の識別子を記憶している。好ましくは、容器2は、清潔であり、「洗浄済み」状態にある。ステップ701において、飲料容器2が少なくとも一部の飲料を含有するように飲料容器2を充填する。そして、例えば、蓋13を取り付けることにより容器2を閉鎖する。ステップ702において、第1状態にある第2タグ18を、飲料容器2の開口部12を開放すると第2タグ18が不可逆的に第2状態になるように、飲料容器2に付着する。これは、好ましくは、2つの状態の間で改ざんが発生しないように、制御環境で実行される。ステップ703において、典型的に、現在第1状態にある第2タグ18の状態をデータセット15に記憶する。状態を、第1NFCタグ9の識別子、即ち、飲料容器2の識別子とともに記憶する。ステップ703の前、後又はそれと同時に実行されてもよいステップ704において、第2タグ18の識別子を飲料容器2の識別子とともにデータセット15に記憶する。そして、飲料容器2をエンドユーザに輸送してもよい。
【0150】
タグリーダ10、例えば、配達サービスに使用される携帯可能タグリーダ10は、改ざんされていない容器がエンドユーザに配達されることを確認するために使用されてもよい。タグリーダ10は、この情報を、データセットに情報を記憶するサーバ3に提供してもよい。これにより、改ざんされていない容器2がエンドユーザに配達されたという情報が提供される。配達は、署名、例えば電子署名などの様々な方式でエンドユーザにより確認されてもよい。第2タグ18が第2状態にあれば、新しい容器2は、サーバ3によりエンドユーザに自動的に輸送されてもよい。
【0151】
そして、エンドユーザは、容器2を、分配ステーションのタグリーダ10がその第1タグ9及び第2タグ18を読み取ることができるように、分配ステーション50に設置してもよい。そして、分配ステーション50のタグリーダ10は、第1タグ9の識別子を読み取り、第2タグ18が第2状態(又は第1状態)にあることを確認し、これをサーバ3に通知してもよい。分配ステーション50のタグリーダ10は、第2タグ18を読み取り、その状態を分配ステーション50のメモリ60に記憶してもよい。分配ステーション50のタグリーダ10は、第1タグ9の識別子及び第2タグ18の識別子(第2タグ18が識別子を有する場合)を記憶し、これらを(第1/第2)状態とともにメモリ60に記憶してもよい。第2タグが検出されず、第2タグ18がタグリーダ10により自動的に破壊される種類である場合には、分配ステーションは、タグが検出されていない場合に第2タグ18が第2状態にあるという情報を記憶してもよい。したがって、タグリーダ10が第2タグ18の読み取りを試みるが、返答を受けないため、第2タグ18が第2状態にあると想定する。
【0152】
本方法は、改ざんされた容器2が配達された場合に、データセット15において不使用のために容器2にフラグを付けるステップを含んでもよい。したがって、サーバ3は、改ざんされていない状態(第1状態)で配達された容器2のみを分配ステーション50に関連付けることができるロジックを有してもよい。このような容器2が分配ステーション50に存在すれば、分配ステーション50が飲料容器2の識別子をサーバに報告するときに、サーバ3は、他の部分で説明されるように(例えば、
図13に示すように)、識別子を受信する。
【0153】
サーバ3は、改ざんされた容器2が分配ステーション50に存在することを検出すれば、異なる動作を実行するように構成されてもよい。例えば、分配防止手段65を起動してもよい。改ざんに関するメッセージ、例えば、エンドユーザが内容物を消費すべきではないというメッセージを、エンドユーザに送信してもよい。
【0154】
分配ステーション50のタグリーダ10は、好ましくは、識別タグ9を読み取ることができる方式と同じ方式で第2タグ18を読み取ることができる。例えば、
図10及び11に示す実施形態は、第1タグ9だけでなく、第2タグ18に使用されてもよい。
【0155】
サーバ3は、機械学習サービス20を含んでもよく、機械学習サービス20とデジタル通信してもよい。機械学習サービス20は、機械学習をデータセット15に適用して決定ルールを取得してもよい。機械学習サービス20は、例えば、a)飲料の需要、b)物流の需要、即ち、飲料容器2の配送、c)システム1若しくはシステム1の様々なコンポーネントにおけるエラー又はボトルネック、e)飲料容器2の寿命末期の決定、f)エンドユーザが消費すべきではない飲料容器2の検出に関して、システム1を管理することに有用である決定ルールを生成するパターンを検出することができる。サーバ3のユーザは、機械学習を使用してシステム1及びその(サブ)ユーザの動作を予測してもよい。
【0156】
多くの可能性がある。ここでは、いくつかの仮想例を示す。
1)水曜日に飲料需要が常に急増する。これにより、充填済みの飲料容器2の製造を事前に増加させることができる。
2)飲料容器がある充填ステーション4において壊れている。この情報は、この充填ステーション4を訪問して問題に対処するために使用することができる。
3)飲料容器2のあるユーザパターン、例えば、充填サイクル数、輸送長さ又は他のパラメータにより、飲料容器2は、他の容器よりも早く壊れる。これらの基準、例えば、充填サイクル数、又は輸送の総長さを満たす飲料容器2は、検出され、壊れる前に使用中止にされてもよい。
4)1つの個別の飲料容器2がパターンから外れる。これは、容器2が改ざんされているか、又は認証されていないソースによって提供された偽の容器であることを示す可能性がある。例えば、偽の容器のIDが作成されていたり、「真の」容器2のIDがクローニングされていたりして、容器2は、システム1に挿入されており、例えば、飲料ディスペンサー50に取り付けられている。したがって、この決定ルールは、不正動作の検出にも使用されてもよい。
【0157】
有用である可能性がありデータセット15に含まれる可能性があるパラメータは、充填サイクル数、輸送長さ、容器2がエンドユーザで過ごす時間の長さ、飲料容器2の製造日付、飲料容器2の製造バッチ番号、貯蔵時間、分配ステーション50のセンサ(例えば、重量決定手段55、温度センサ59又は加速度計56)からのデータ、容器2及び分配ステーション50の手動又は自動に記録されたエラー又は故障、輸送手段及びこれらの組み合わせを含む。データセット15における任意のデータが使用されてもよい。また、機械学習の情報、例えば、天気、エンドユーザでの温度、又は輸送中若しくは貯蔵中の温度、湿度などに関する情報は、外部の情報提供者から提供されてもよい。これらは、非限定的例に過ぎず、多くの可能性がある。
【0158】
特に、機械学習は、統計モデルを決定し、その統計モデルから外れる個別の飲料容器2の動作を検出するために使用されてもよい。これは、飲料容器2が改ざんされたこと、飲料容器2の識別子が偽であること、又は、飲料容器2の識別子がクローニング又は盗難されたことを示してもよい。
【0159】
以下、どのように機械学習を使用して動作が変な飲料容器2を識別するかを説明する仮想例を示す。
・分配ステーション50への飲料容器2の輸送速度が異常である(時間が短すぎると複数のIDを示してもよく、時間が長すぎると飲料ディスペンサーが改ざんされたことを示してもよい)。
・飲料容器2が長時間、システムに不在である(改ざんを示してもよい)。
・加速度計データが異常である(改ざんを示してもよい)。
【0160】
しかしながら、決定ルールは、「ブラックボックス」と考えられ、どのパラメータが飲料容器2の改ざん又は他の誤りを示す予兆であるかを推測するのは、困難であり、ひいては意味がないことに留意すべきである。
【0161】
データセット15が、大量の飲料容器2に関する、経時的に累積された情報(訓練データセット)を含む場合、機械学習の予測は向上する。容器2が類似するか、又は同一であるか、又は少なくとも同等である場合、機械学習は改善される。充填ステーション4又は分配ステーション50についても同様である。機械学習は、Amazon(アマゾン)などの機械学習サービス20から提供されてもよく、サーバ3に提供されてもよい。任意の有用な種類の機械学習、例えば、ベイズの定理を実装した機械学習が使用されてもよい。指針は、米国特許出願公開第2014/0012784号明細書、米国特許出願公開第2008/0059120号明細書及び米国特許第8819498号明細書に見つけることができる。
【0162】
機械学習を適用することにより、複数の飲料容器の動作用の統計モデルが取得されてもよい。決定ルールは、動作から外れたあらゆる容器2を使用中止にするべきであるということであってもよい。決定ルールは、統計から外れた許可数以上のあらゆる容器2を使用中止にするべきであるということであってもよい。容器2が使用中止にされる前に統計モデルから外れてもよい数の閾値があってもよい。閾値は、所定の閾値であってもよく、サーバユーザにより決定されてもよい。二値分類は、使用中止にされるべきである飲料容器2と、使用中止にされるべきではない飲料容器2とを分類するために使用されてもよい。
【0163】
図17に示すように、方法は、データセット15に機械学習を適用して決定ルールを取得するステップ800を含んでもよい。決定ルールは、機械学習を適用して、毎日、毎週、毎月などの任意の有効な間隔で更新することができる。したがって、ステップ800において、データセット15を訓練データセットとして使用して決定ルールを取得する。ステップ801において、データセット15に決定ルールを適用する。これも任意の適切な時間間隔で実行されるが、典型的に、毎時又は毎日などに、決定ルールよりも頻繁に更新される。決定ルールは、データセット15の一部に適用されてもよい。例えば、機械学習は、使用中止となる飲料容器2のデータに適用されてもよいのに対して、決定ルールは、現在使用されている飲料容器2にのみ適用される。データセット15は、典型的に、頻繁に更新され、好ましくは、リアルタイムに更新される。したがって、データセット15は、経時的に変化する。ステップ802において、決定を行う。その決定は、個別の飲料容器2に関する決定、例えば、ある飲料容器2が使用中止となるべきであるか、又は飲料容器2の内容物を消費すべきではないなどであってもよい。個別の容器2は、データセットにおいて使用中止となるようにフラグが付けられてもよい。これは、サーバ3においてサーバユーザへの手動警報をトリガーしてもよい。これは、分配防止手段65の起動もトリガーしてもよい。したがって、一実施形態では、飲料分配ステーションは、分配防止手段65を有し、サーバ3は、飲料容器2が使用中止となるようにフラグが付けられたときに分配防止手段65を起動するように構成される。
【0164】
いくつかの実施形態では、方法は、飲料容器2に関連付けられたデータを、統計モデルを含む決定ルールに提供することにより個別の飲料容器2の使用中止に関する決定を行うステップを含んでもよく、統計モデルは、a)大量の飲料容器2に関する、経時的に累積された情報を含む飲料容器2のデータを含むとともに、使用中止となっている飲料容器2を含む訓練データセットを受信することと、b)機械学習をデータセットに適用して、統計モデルを含む決定ルールを生成することとにより取得される。
【0165】
訓練データセットは、所定の使用時間内に使用中止となっている大量の飲料容器2(例えば、壊れた飲料容器2)又は所定の制限時間内に使用中止となっていない大量の飲料容器2、又はそれらの両方に関する情報を含んでもよい。決定ルールは、現在使用されているが、所定の時間の前に使用中止となった飲料容器2又は所定の時間の後に依然として使用されている容器2又はそれらの両方と高い類似性を有する飲料容器を識別するために使用されてもよい。
【0166】
機械学習は、輸送速度などに関して、飲料容器2が典型的にどのようにシステム1において動作するかを説明する統計モデルを生成するために使用されてもよく、統計モデルから外れた任意の飲料容器は、使用中止となるようにフラグが付けられてもよい。これは、例えば、何らかの方式で改ざんされた飲料容器を識別するために使用されてもよい。
【0167】
決定ルールは、機械学習サービス20に記憶されてもよい。サーバ3は、機械学習サービス20における決定ルールを使用するソフトウェアコンポーネント、即ち、飲料容器追跡モジュール及び容器エラーフラグ付けモジュールのうちの1つ以上を含んでもよい。例えば、容器追跡モジュールは、個別の飲料容器2に関連付けられたデータを決定ルールに提供してもよい。決定ルールロジックが個別の飲料容器2に関して飲料容器2が使用中止となる決定を行った場合、これに関する情報は、決定ルールロジックから、個別の容器2が使用中止となるようにフラグを付ける容器エラーフラグ付けモジュールに提供される。
【0168】
同じ方式で、機械学習は、データセット15に適用されて飲料分配ステーション50のエラーを予測してもよい。
【0169】
システム1は、飲料容器を飲料で充填する飲料充填ステーション4を1つ以上含んでもよい。飲料充填ステーション4は、例えば、適切な建物に位置してもよい。しかしながら、特定の実施形態では、飲料充填ステーション4は、充填ステーションの容器21に全体的に又は部分的に位置してもよい。これにより、充填ステーション4が取り付けられた1つ以上の充填ステーションの容器21が展開されるシステムを速く発展させる。
【0170】
充填ステーション4は、飲料製造ユニットを含んでもよい。飲料製造ユニットは、コンピュータ19は、タンク、ディスペンサー、弁、ポンプ、ヒーター、及び冷却器を所定の順序で制御して自動醸造又は飲料製造プロセスを提供するように、コンピュータにより制御されてもよい。コンピュータ19は、また、飲料が準備されたときに、又は所定のスケジュール(定置洗浄)で洗浄プロセスを制御してもよい。
【0171】
飲料製造ユニットは、飲料水、ビール、炭酸水又はシードル(リンゴ酒)などの任意の種類の飲料を提供するように構成されてもよい。1つの好ましい実施形態では、飲料はビールである。1つの好ましい実施形態では、飲料は飲料水である。
【0172】
飲料製造ユニットは水浄化ユニット5を含んでもよい。水浄化ユニット5は、フィルタ、加熱、UV照射又は塩素などの化学物質の添加などの、任意の適切な技術を使用してもよい。飲料製造ユニットは、水から塩分を除去する脱塩ユニットも含んでもよい。
【0173】
飲料製造ユニットは、炭酸水を提供するシロップなどの調味料、二酸化炭素などの様々な成分を添加するユニットも備えてもよい。飲料は、連続的に製造されるか又はバッチプロセスにて製造され、タンク6に貯蔵されてもよい。
【0174】
飲料製造ユニットは、好ましくは、例えば、飲料製造ユニット内の流量、温度、圧力又はレベルなどを検知する少なくとも1つのセンサを有する。一般に、センサは、コンピュータ19及びサーバ3にデータを提供することができてもよい。センサデータ及び製造データは、データセット15に記憶されてもよい。飲料充填ステーション4のコンピュータ19は、サーバ3とデータ通信できるようにするデータネットワーク通信装置に接続されてもよい。コンピュータ19は、メモリ、プロセッサ及びバスも含んでもよい。コンピュータ19は、好ましくは、飲料充填ステーション4のタグリーダ10に接続される。
【0175】
飲料充填ステーション4のコンピュータ19のメモリは、デジタル形態の、飲料を製造する命令の少なくとも1つの集合を有してもよい。コンピュータ19は、複数の命令に、異なる種類のビールなどの飲料ごとに1つに、アクセスしてもよい。デジタル命令(レシピ)は、サーバ3からコンピュータ19に提供されてもよい。コンピュータ19は、ユーザインタフェースを有してもよく、ユーザは、当該ユーザインタフェースを使用して、例えば、醸造手順の開始又は停止を実行してもよい。ユーザインタフェースは、キーボード、マウス、ジョイスティック、タッチスクリーンなどの表示入力手段を含んでもよい。代替的に、飲料充填ステーション4のユーザは、携帯電話を、例えば、サーバ3を介してコンピュータ19に接続するか、又はコンピュータ19に直接接続することによりインタフェースとして使用することができてもよい。
【0176】
コンピュータ19は、サーバ3から注文を受信して、例えば、サーバ3が飲料の需要を検出又は予測すれば、飲料を製造することができてもよい。したがって、コンピュータ19は、飲料製造ユニットを起動して、例えば、ビール又は飲料水を製造することができてもよい。
【0177】
好ましい実施形態では、飲料充填ステーション4は、タグリーダ10が洗浄ステーション7に関して配置されて、飲料容器2が洗浄ステーション7を通過した場合にのみ、飲料容器2のタグ9を検出するように配置される。
【0178】
例えば、タグリーダ10は、洗浄ステーション7の出口に極めて接近して配置される。これにより、洗浄済みの容器2を自動的に追跡し、洗浄済みの容器2のみに「洗浄済み」状態のフラグが付けられることを保証する。
【0179】
図18に示すように、本方法は、飲料容器2を検出するステップ900と、タグリーダ10が飲料容器2の識別子をサーバ3に提供するステップ901とを含んでもよい。これは、サーバ3とネットワーク通信するコンピュータ19を介して実行される。ステップ902において、サーバ3は、データセット15において飲料容器2の状態を「洗浄済み」に設定する。サーバ3は、状態を「洗浄済み」に設定してもよく、これは、タグリーダ10がサーバ3においてこの状態に関連付けられ、タグリーダ10の識別子がデータセット15における洗浄済み状態に関連付けられるからである。或いは、洗浄済み状態を設定する機能は、洗浄済み状態メッセージを飲料容器2の識別子とともにサーバ3に提供するタグリーダ10を用いて記憶される。
【0180】
類似のルールは、システムのそれらが有用であるどの場所でも適用されてもよく、2つ以上のタグリーダ10などを要してもよい。
【0181】
更により好ましい実施形態では、システム1、特に、充填ステーション4は、「未洗浄」状態(又は「ステーションに入った」状態)を提供するタグリーダ10と、「洗浄済み」状態を提供するタグリーダ10と、「充填済み/配達する準備ができている」状態であってもよい第3状態を提供するタグリーダ10との少なくとも3つのタグリーダ10を提供する。
【0182】
上述したように、サーバ3は、エラー、例えば、「洗浄済み」状態を通過しない「未洗浄」状態から「充填済み」状態への誤り状態遷移を検出するロジックを有してもよい。エラーが発生したときに、個別の飲料容器2は、データセット15において使用中止となるか又は再処理されるようにフラグが付けられてもよく、例えば、飲料充填ステーション4に取り戻されて再度洗浄及び充填されるようにフラグが付けられてもよい。また、上記容器2が何らかの方法で分配ステーション50に配達される場合に、分配ステーション50の飲料分配防止手段65が起動されてもよい。
【0183】
充填ステーション4は、充填ステーションの容器21に収容されてもよい。充填ステーションの容器21は、好ましくは、飲料充填ステーション4がトラック又はトレーラー又は類似のものにより輸送可能であるような寸法を有する。したがって、充填ステーションの容器21は、移動可能であってもよい。例えば、充填ステーションの容器21は既製の輸送容器の寸法を有してもよい。充填ステーションの容器21は、標準インターモーダル輸送容器の寸法を有してもよい。標準ISO輸送容器は、幅が8ft(2.43m)であり、高さが8.5ft(2.59m)であり、長さは20ft(6.06m)及び40ft(12.2m)の2種類である。充填ステーションの容器21は、鋼、又はアルミニウム、ガラス繊維、プラスチック、合板又は類似の材料などの他の強固な材料で作られてもよい。充填ステーションの容器21は、好ましくは、自立式である。充填ステーションの容器21は、任意の適切な形状を有してもよく、矩形ブロック形状又は略矩形ブロック形状が好ましい。矩形ブロックは、大体、高さが2~3mであり、幅が2~3mであり、長さが3~12mであるという寸法を有してもよい。飲料製造ユニットにサービスを提供するか、又はコンピュータ19に入力を実行するために、ユーザは、例えば、充填ステーションの容器に足を踏み入れることにより、充填ステーションの容器21に入ることができてもよい。
【0184】
充填ステーションの容器21は、地面又は床に配置されるように構成されてもよい。充填ステーションの容器21は、充填ステーションの容器21を平坦な地面又は床に配置するための実質的に平坦な底面を有してもよいが、不整地に配置するための足又はレールが設置されてもよい。
【0185】
充填ステーションの容器21は、充填ステーションの容器21をクレーンで吊り上げるか、又は充填ステーションの容器21を他の方法で移動させるための適切な配置を有してもよい。したがって、充填ステーションの容器21は、所望の場所に輸送し、容易に接続して短時間で飲料を提供することができる。
【0186】
充填ステーションの容器21は、好ましくは、屋外に配置されることに適する。したがって、充填ステーションの容器21は、充填ステーションの容器21の様々なコンポーネントを保護したり、飲料の製造に制御環境を提供したりするために、高温、低温、雨、雷、雪又は強風のうちの1つ以上に対して適切な防御策を有してもよい。充填ステーションの容器21の壁部(最高部及び底部を含む)は、断熱材を有してもよい。壁部は、防雨性及び防風性を有してもよい。充填ステーションの容器21の底部は、地面に配置されることに適し、雨及び水の浸入を防止してもよい。充填ステーションの容器21の壁部は、断熱材を含め、総厚さが少なくとも2cm、より好ましくは、少なくとも4cm、最も好ましくは、少なくとも6cmであってもよい。一実施形態では、充填ステーションの容器21は、内部断熱材を備えた通常のインターモーダル輸送容器である。充填ステーションの容器21は、充填ステーションの容器21内部に制御された温度及び湿度を提供する配置構成、例えば、ヒーター、冷却器、空調装置、加湿器又は除湿機が設置されてもよい。コンピュータは、充填ステーションの容器21の内部状態を制御し、例えば、温度又は湿度を所定の範囲内に維持するように構成されてもよい。
【0187】
タグリーダ10は、飲料容器2が飲料充填ステーション4、特に飲料充填ステーションの容器21に入ったことを検出するように配置されてもよい。
【0188】
充填ステーションの容器21は、好ましくは、外部電源、給水設備及び下水に接続可能であり、好ましくは、容易に接続できるようにするために適切なパイプ及び配線が設置されてもよい。充填ステーションの容器21の壁部は、様々な接続のための適切なブッシング、又は電力、給水、下水及びデータ通信などの様々な設備のためのポートを有してもよい。充填ステーションの容器21は、海、湖、河川などの水源から吸引して水を提供するポンプを有してもよい。充填ステーションの容器21の壁部は、様々な接続のための適切なブッシング、又は電力、給水、下水及びデータ通信などの様々な設備のためのポートを有してもよい。
【0189】
飲料充填ステーションの容器21は、好ましくは、外部電源、給水設備及び下水に接続可能であり、好ましくは、容易に接続できるようにするために適切なパイプ及び配線が設置されてもよい。
【0190】
特に、充填ステーションの容器21は、水浄化ユニット5、飲料製造ユニット、飲料タンク6、1つ以上のタグリーダ10、コンピュータ19及び洗浄ステーション7を含んでもよい。
【0191】
本発明の方法、システム及び装置は、デジタルコンピュータ機器を使用してコンピュータで部分的に実現されることが理解される。本明細書に説明された様々な実施形態及びコンポーネント、例えば、サーバ3、飲料分配ステーション50、タグリーダ10、充填ステーション4、コンピュータ19、機械学習サービス20、携帯電話、及びこれらのコンポーネントの間の通信は、デジタル情報及び信号を記憶及び処理するデジタルコンピュータ技術、並びに、例えば適切なデジタルプロセッサ、デジタルメモリ、入力手段、出力手段、バス、通信インタフェースなどのハードウェア及びソフトウェアを使用する。ユーザは、例えば、キーボード、マウス又はタッチスクリーンを使用して入力することができてもよい。出力は、例えば、ディスプレイに提供されてもよい。
【0192】
サーバ3及びコンピュータ19などの様々なコンポーネントは、それぞれ、オペレーティングシステムを有してもよい。サーバ3は、サーバユーザが新しい飲料容器2を追加し、データを分析するなどするために使用できるユーザインタフェースを有してもよい。
図19に示すように、タグリーダ10、サーバ3、コンピュータ19、携帯電話及び機械学習サービス20のそれぞれは、メモリ80、プロセッサ81、バス82及び通信インタフェース83を含む制御回路を含んでもよい。タグリーダ10、サーバ3、機械学習サービス20及び飲料分配ステーション50のそれぞれは、インターネットなどのデータネットワークを介して通信する適切なハードウェア及びソフトウェアを有してもよい。
【0193】
サーバ3は、1つの物理サーバであってもよく、仮想サーバであってもよい。したがって、サーバ3の機能は、いくつかの物理的実体にわたって分散してもよい。データセット15のデータセットなどのデータは、
図1に示すデータストアaに記憶されてもよく、サーバ3に記憶されてもよい。データセット15は、いくつかのノードを含む分散データベースに記憶されてもよい。
【0194】
本明細書における方法は、ソフトウェアとハードウェアとの任意の適切な組み合わせで実現することができる。任意の適切なプログラミング言語が、説明されたソフトウェアユニット及び方法に使用されてもよい。システム1におけるデータ通信は、例えば、3G、4G、5Gなどのセルラー通信、LoRa、Wi-Fi(ワイファイ)、Bluetooth(ブルートゥース(登録商標))又はEthernet(イーサネット)を含む、適切なネットワーキング技術及びプロトコルを使用して実現されてもよい。データ通信は、無線であってもよく、有線であってもよい。情報は、インターネット17などの広域ネットワークを介してやり取りされてもよい。システム1におけるデータ通信は、暗号化されてもよい。システム1における無線通信は、適切な送信機及び受信機により実行されてもよい。タグリーダ10は、NFCタグ又はRFIDタグを検出するために適切な送信機及び受信機を有してもよい。
【0195】
飲料容器2及び分配ステーション50のそれぞれの識別子は、デジタルデータ処理に適する数字、文字又は他の符号の任意の適切な組み合わせを含んでもよい。また、システム1における充填ステーション4のそれぞれは、識別子を有してもよい。
【0196】
システム1における通信及びデータセット15の更新は、任意の適切なスケジュールを使用して実行されてもよい。タグリーダ10及び分配ステーション50は、例えば、飲料容器2がタグリーダ10により検出されたときに、或いは分配ステーション50のセンサが値を検出したときに、直ちに、システム1の他の部分、特にサーバ3に情報を提供してもよい。通信セッションは、代替的に、適切な間隔、例えば、少なくとも1秒ごとに、少なくとも1分間ごとに、少なくとも1時間ごとに、又は1日ごとに、などの少なくとも所定の間隔ごとに実行されるようにスケジュールされてもよい。
【0197】
一実施形態を参照しながら説明された事項は、互換性があるように、全て他の実施形態に適用可能である。したがって、本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲内で変形できるものである。本発明は、特定の例示的な実施形態を参照しながら説明されているが、上記説明は、一般に、本発明の概念を説明することを意図するものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。本発明は、一般に、特許請求の範囲によって定義される。
【0198】
本発明は、以下の追加的な態様に記載されるように特許請求されてもよい。
【0199】
本発明のさらなる態様に係る飲料配送システムは、それぞれが再利用可能かつ携帯可能であり、一意の識別子を有する識別タグを含む複数の飲料容器と、
機械的に接続されている間に飲料が分配できるように飲料容器に機械的に接続されるように構成された複数の飲料分配ステーションと、
データセットに複数の飲料容器のそれぞれの識別子を記憶しているサーバと、を含み、
上記飲料分配ステーションは、それぞれ、加速度計を含み、識別タグリーダ、無線ネットワークインタフェース及び制御回路を更に含み、当該分配ステーションは、加速度計が移動を検出したときに、タグリーダを起動して飲料容器の識別タグを読み取るように構成され、無線ネットワークインタフェースを使用して飲料容器の識別子をサーバに提供するように構成され、サーバは、飲料容器の識別子を受信し、その飲料容器の識別子をデータセットに記憶するように構成される。
【0200】
飲料分配ステーションにおける加速度計は、様々な目的で使用される。例えば、加速度計は、ユーザが飲料容器を切り替えた時を検出してもよい。これは、飲料容器の識別子を報告することに適切な時間である。これにより、飲料分配ステーションにおいてデータ送信及び電力使用を最小限に維持しながら、サーバを更新する。
【0201】
飲料容器の識別子は、飲料消費データ又は重量データ、温度読み取り値、バッテリー状態又は加速度計データのうちの少なくとも1つとともに提供される。本明細書に記載されるように、このデータは、より安全かつより良い体験をユーザに提供するために使用されてもよい。
【0202】
本発明のさらなる態様に係る飲料分配ステーションは、飲料が分配できるように飲料容器に機械的に接続されるように構成され、識別タグリーダ、無線ネットワークインタフェース及び加速度計を含み、メモリを含む制御回路を更に含み、当該飲料分配ステーションは、加速度計が移動を検出したときに、その分配ステーションに現在接続されている飲料容器の識別タグを読み取り、それを制御回路のメモリに記憶するように構成される。
【0203】
番号がメモリに記憶された場合、飲料分配は、識別子を送信するか否かを選択してもよい。例えば、新しい飲料容器の識別子があれば、飲料分配ステーションは、当該識別子をサーバに送信してもよい。識別子が以前と同じであれば、飲料分配は、何の動作を実行しなくてもよい。
【0204】
飲料分配ステーションは、無線ネットワークインタフェースを使用してサーバに接続され、飲料容器の識別子をサーバに提供するように構成されてもよい。
【0205】
飲料分配ステーションは、サーバに提供される加速度計データを提供するように構成されてもよい。これは、改ざん、或いは、飲料分配ステーションが壊れたか否か、例えば、飲料分配ステーションが床に落ちたか否かを検出するために使用されてもよい。
【0206】
飲料分配ステーションの制御回路は、ウェイク状態及びスリープ状態を有してもよく、飲料ディスペンサーは、加速度計による移動検出が制御回路をスリープ状態からウェイクアップするように構成される。これは、飲料分配ステーションにおける電力を節約する。加速度計は、無線ネットワークインタフェースも起動してもよい。
【0207】
飲料分配ステーションは、加速度計による移動検出により起動される重量決定手段を有してもよい。重量決定手段は、飲料消費を決定し、飲料消費データをサーバに提供するために使用されてもよい。重量決定手段は、制御回路をスリープからウェイクアップすることができなくてもよい。
【0208】
本発明のさらなる態様に係る、システムに関する方法において、当該システムは、それぞれが再利用可能かつ携帯可能であり、一意の識別子を有する識別タグを含む複数の飲料容器と、
飲料が分配できるように飲料容器に機械的に接続されるように構成された複数の飲料分配ステーションと、
データセットに複数の飲料容器のそれぞれの識別子を記憶しているサーバと、を含み、上記飲料分配ステーションは、それぞれ、加速度計を含み、識別タグリーダ、無線ネットワークインタフェース及び制御回路を更に含み、当該方法は、
加速度計が移動を検出することにより、タグリーダを起動して飲料容器の識別タグを読み取るステップと、
飲料分配ステーションが無線ネットワークインタフェースを使用して飲料容器の識別子をサーバに提供するステップと、
サーバが飲料容器の識別子を受信し、データセットに記憶するステップと、を含む。
【0209】
一実施形態では、飲料分配ステーションは、重量決定手段を有し、重量決定ステップは、ステップb)の前に実行され、当該ステップは、飲料分配ステーションの重量決定手段を使用して、現在、分配ステーションに支持された飲料容器の重量を決定することを含み、重量データ又は飲料消費データは、ステップb)においてサーバに提供される。
【0210】
本発明のさらなる態様に係る飲料容器は、再利用可能かつ携帯可能であり、閉鎖可能な開口部を有し、飲料を収容し、2つの近距離無線通信(NFC)タグを有し、
上記2つのNFCタグは、
飲料容器に永久に付着し、飲料容器の識別子を記憶する第1NFCタグ、及び
少なくとも2つの状態を有する第2NFCタグであって、上記第2NFCタグは、第1状態にあり、飲料容器の開口部を開放すると第2NFCタグが不可逆的に第2状態になるように飲料容器に付着する第2NFCタグ
である。
【0211】
第1タグにより、システムにおいて容器が追跡可能になる。第2タグは、ユーザに配達された容器が改ざんされていないことを保証する。これは、飲料容器のユーザにさらなる安全性を提供する。
【0212】
第2タグは、第2識別子を記憶してもよい。第2タグは、使い捨てであってもよい。
【0213】
本発明のさらなる態様に係る方法は、
空きの飲料容器を提供するステップa)であって、上記飲料容器は、再利用可能かつ携帯可能であり、閉鎖可能な開口部を有し、永久に付着する第1NFCタグを有し、第1NFCタグが飲料容器の識別子を記憶する、ステップa)と、
少なくとも一部の飲料を含有するように飲料を容器に充填し、容器の開口部を閉鎖するステップb)と、
少なくとも2つの状態を有する第2NFCタグを容器に付着するステップc)であって、上記第2NFCタグは、第1状態にあり、飲料容器の開口部を開放すると第2NFCタグが不可逆的に第2状態になるように飲料容器に付着する、ステップc)と、を含む。
【0214】
本方法は、複数の飲料容器の識別子を含むデジタル記憶データセットを追加的に伴ってもよく、本方法は、ステップc)の後に実行され、飲料容器の第2NFCタグの状態を第1NFCタグの識別子とともにデータセットに記憶するステップd)を追加的に含む。
【0215】
第2NFCタグは、第2識別子を記憶してもよく、本方法は、第2NFCタグの識別子を第1NFCタグの識別子とともにデータセットに記憶するステップを含んでもよい。
【0216】
データセットにおける接続により、システムにおいて容器が追跡可能になる。例えば、改ざんされた容器が存在する場所を知ることに有用である。
【0217】
データセットがサーバにより記憶されたときに、本方法は、飲料が分配できるように飲料容器に機械的に接続されるように構成された飲料分配ステーションを更に伴ってもよく、飲料分配ステーションは、識別タグリーダを含み、サーバと通信する無線ネットワークインタフェースを含み、
本方法は、
分配ステーションのタグリーダが飲料容器の第1タグを読み取り、第2タグの状態を読み取るか、又は第2タグの状態の読み取りを試みるステップd)と、
飲料分配ステーションが飲料容器の識別子及び第2タグの状態をサーバに提供するステップe)と、
サーバが、飲料容器イベントの識別子を分配ステーションの識別子に関連付けてデータセットに記憶するステップf)と、を更に含む。
【0218】
本発明のさらなる態様に係るシステムは、本発明の上記態様に係る複数の飲料容器と、複数の飲料容器のそれぞれの識別子をデータセットに記憶しているサーバと、を含み、第2タグのそれぞれの状態は、データセットに記憶され、飲料容器の識別子に関連付けられる。
【0219】
データセットにおける接続により、システムにおいて容器が追跡可能になる。例えば、改ざんされた容器が存在する場所を知ることに有用である。
【0220】
システムは、追加的にタグリーダを含んでもよい。システムは、追加的に、飲料が分配できるように飲料容器に接続されるように構成され、タグリーダを含む飲料分配ステーションを含んでもよい。
【0221】
本発明のさらなる態様に係る飲料配送システムは、
飲料容器を飲料で充填するように構成され、少なくとも1つの識別タグリーダを含む飲料充填ステーションと、
再利用可能かつ携帯可能であり、それぞれが一意の識別タグを持つ複数の飲料容器と、
識別タグリーダに接続され、タグリーダ及び識別タグからの情報を使用して再利用可能な飲料容器の状態をデータセットに記憶するように構成されたサーバと、を含む。
【0222】
システムは、飲料容器に関する情報の集合、及び容器に対する集中制御を提供する。これは、安全性を向上させる。
【0223】
飲料充填ステーションは、洗浄ステーションを有してもよく、識別タグリーダは、洗浄ステーションを通過した飲料容器の識別タグのみを読み取るように、洗浄ステーション内に配置される。飲料充填ステーションは、飲料を製造することができてもよい。
【0224】
洗浄された飲料容器、洗浄されていない飲料容器を追跡することが重要である。
【0225】
システムは、複数の飲料充填ステーションを含んでもよく、各充填ステーションは、データをデータセットに提供し、各飲料容器は、データセットにおいて、ある飲料充填ステーションに論理的に関連付けられる。
【0226】
システムの少なくとも1つの識別タグリーダは、
飲料充填ステーションに入った容器a)と、
飲料充填ステーションにおいて洗浄された容器b)と、
飲料充填ステーションにおいて飲料で充填された容器c)と、
飲料充填ステーションから離れた容器d)と
のうちから選択された再利用可能な容器の状態を記録するように構成される。
【0227】
本発明のさらなる態様に係る飲料配送システムにおける方法において、上記飲料配送システムは、
再利用可能な飲料容器を飲料で充填するように構成され、少なくとも1つの識別タグリーダを含む飲料充填ステーションと、
再利用可能かつ携帯可能であり、それぞれが一意の識別タグを持つ複数の飲料容器と、
識別タグリーダに接続され、識別タグを使用して再利用可能な飲料容器の状態をデジタル記憶データセットに記憶するように構成されたサーバと、を含み、飲料充填ステーションは、洗浄ステーションを含み、識別タグリーダは、洗浄ステーションを通過した飲料容器の識別タグのみを読み取るように、洗浄ステーション内に配置され、当該方法は、
タグリーダが個別の飲料容器の識別タグを読み取るステップa)と、
タグリーダが飲料容器の識別子をサーバに提供するステップb)と、
サーバが、個別の飲料容器が洗浄されたという情報を記憶するステップc)と
を含む。
【手続補正書】
【提出日】2022-08-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
それぞれが一意の識別タグを持つ複数の携帯可能飲料容器を含み、
前記システムは、
前記飲料容器のうちの1つを支持し、飲料が分配できるように前記飲料容器に接続されるように構成された
複数の飲料分配ステーションであって、
前記分配ステーション50に支持されるか又は機械的に接続された飲料容器の識別タグを読み取るように構成された識別タグリーダを含み、無線ネットワークインタフェースを更に含み、
ユーザが前記ディスペンサーから飲料を分配することを防止する分配防止手段を有する、
複数の飲料分配ステーションを更に含み、
前記システムは、前記飲料分配ステーションと通信するサーバを更に含み、前記サーバは、複数の前記飲料容器のそれぞれの識別子を含むデータセットを記憶しており、
複数の前記飲料容器は認証済みの容器であり、飲料容器は、
認証されていない飲料容器が分配ステーションに接続されていることが検出された場合、前記データセットにおいて、前記分配防止手段を起動するようにフラグが付けられることが可能であり、前記システムは、飲料容器が前記飲料分配防止手段を起動するようにフラグが付けられた場合、前記分配ステーションの分配防止手段を起動するように構成される、システム。
【請求項2】
認証されていない容器の検出は、a)分配ステーションから受信した飲料容器の識別子が前記データセットに存在しないことを検出すること、又はb)クローニングされた飲料容器の識別子を検出することにより行われる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
認証されていない容器の検出は、分配ステーションから受信した飲料容器の識別子が前記データセットに存在しないことを検出することにより行われる、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
認証されていない容器の検出は、クローニングされた飲料容器の識別子を検出することにより行われる、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記分配防止手段は、ユーザへの光学又は音声警報信号である、請求項1
~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記分配防止手段は、前記分配ステーションからの飲料の分配を遮断する、請求項1
~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記分配ステーションはタップを有し、前記分配防止手段は前記タップをロックする、請求項
6に記載のシステム。
【請求項8】
前記識別タグは近距離識別(NFC)タグである、請求項1~
7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記飲料容器は再利用可能である、請求項1~
8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
システムに関する方法であって、前記システムは、
それぞれが一意の識別タグを持つ複数の携帯可能飲料容器を含み、
前記システムは、
前記飲料容器のうちの1つを支持し、飲料が分配できるように前記飲料容器に接続されるように構成された複数の飲料分配ステーションであって、
前記分配ステーション50に支持されるか又は機械的に接続された容器の識別タグを読み取るように構成された識別タグリーダを含み、無線ネットワークインタフェースを更に含む、複数の飲料分配ステーションを更に含み、
前記システムは、前記飲料分配ステーションと通信するサーバを更に含み、前記サーバは、複数の前記飲料容器のそれぞれの識別子を含むデータセット
を記憶しており、
複数の前記飲料容器は認証済みの容器であり、前記飲料分配ステーションは、ユーザがディスペンサーから飲料を分配することを防止する分配防止手段を有し、前記方法は、
前記サーバにより、前記データセットにおいて、ある飲料容器の分配防止手段を起動するフラグを検出するステップa)
であって、前記フラグは、認証されていない飲料容器が飲料分配ステーションに取り付けられていることを検出したことによるものであるステップa)と、
前記サーバにより、前記データセットにおいて、フラグが付けられた飲料容器に関連付けられた分配ステーションを識別するステップb)と、
前記サーバにより、ステップb)で識別された分配ステーションに信号を提供して前記分配防止手段を起動するステップc)と、
前記分配ステーションにより、前記分配防止手段を起動するステップd)と、を含む、方法。
【請求項11】
認証されていない容器の検出は、a)分配ステーションから受信した飲料容器の識別子が前記データセットに存在しないことを検出すること、又はb)クローニングされた飲料容器の識別子を検出することにより行われる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
認証されていない容器の検出は、分配ステーションから受信した飲料容器の識別子が前記データセットに存在しないことを検出することにより行われる、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
認証されていない容器の検出は、クローニングされた飲料容器の識別子を検出することにより行われる、請求項10に記載の方法。
【国際調査報告】