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特表2024-503147表示パネルの画素ユニット、表示パネルの下部基板、及び表示パネル
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  • 特表-表示パネルの画素ユニット、表示パネルの下部基板、及び表示パネル 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-25
(54)【発明の名称】表示パネルの画素ユニット、表示パネルの下部基板、及び表示パネル
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1343 20060101AFI20240118BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240118BHJP
   G09F 9/35 20060101ALI20240118BHJP
   G02F 1/136 20060101ALN20240118BHJP
【FI】
G02F1/1343
G09F9/30 349Z
G09F9/35
G09F9/30 330
G02F1/136
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021567877
(86)(22)【出願日】2021-11-04
(85)【翻訳文提出日】2021-12-20
(86)【国際出願番号】 CN2021128601
(87)【国際公開番号】W WO2023050528
(87)【国際公開日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】202111165120.3
(32)【優先日】2021-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515203228
【氏名又は名称】ティーシーエル チャイナスター オプトエレクトロニクス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TCL China Star Optoelectronics Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.9-2,Tangming Rd,Guangming New District,Shenzhen,Guangdong,China 518132
(74)【代理人】
【識別番号】100204386
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 啓
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ 柳
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 毅
(72)【発明者】
【氏名】董 成▲才▼
【テーマコード(参考)】
2H092
2H192
5C094
【Fターム(参考)】
2H092GA14
2H092GA64
2H092HA04
2H092NA23
2H092PA08
2H092PA09
2H192BA25
2H192DA74
2H192EA22
2H192EA42
2H192GA03
5C094AA09
5C094AA21
5C094BA43
5C094CA19
5C094DA13
5C094DB01
5C094EA04
5C094EA05
5C094EA07
5C094FA01
5C094FA02
5C094FB02
5C094FB12
(57)【要約】
本願は表示パネルの画素ユニット、表示パネルの下部基板、及び表示パネルを開示している。本願は共通信号線と接続されかつ前記開口領域内に延伸する透明遮蔽電極素子を設置し、かつ前記透明遮蔽電極素子の前記共通信号線の位置する平面における直交投影が前記共通信号線と少なくとも部分的に重なっていることで、共通信号線により提供された遮蔽効果を延伸させ、それにより画素電極とデータ線との間の寄生容量を低減させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルの画素ユニットであって、
走査信号線と、
前記走査信号線と垂直に交差しているデータ信号線であって、前記走査信号線と前記データ信号線との交点箇所に1つの開口領域が形成される、データ信号線と、
前記走査信号線に平行に設置される共通信号線であって、前記共通信号線に共通電極が形成される、共通信号線と、
前記開口領域内に設置される画素電極と、
前記共通信号線と接続され、前記共通信号線の箇所から前記開口領域内に延伸する透明遮蔽電極素子であって、前記透明遮蔽電極素子の前記共通信号線の位置する平面における直交投影が前記共通信号線と少なくとも部分的に重なっている、透明遮蔽電極素子と、を含む表示パネルの画素ユニット。
【請求項2】
前記透明遮蔽電極素子はU字形であり、第1遮蔽セクションと、2つの第2遮蔽セクションとを含み、前記2つの第2遮蔽セクションは前記共通信号線の箇所から前記開口領域内に延伸し、各前記第2遮蔽セクションの一端は前記共通信号線と接続され、且つ各前記第2遮蔽セクションの他端は前記第1遮蔽セクションの一端と接続され、且つ各前記第2遮蔽セクションの前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と少なくとも部分的に重なっている、請求項1に記載の表示パネルの画素ユニット。
【請求項3】
前記透明遮蔽電極素子は2つの遮蔽ストリップを含み、前記2つの遮蔽ストリップは、相互に間隔を空けて分離され、且つ前記共通信号線の箇所から前記開口領域内に延伸し、且つ各前記遮蔽ストリップの一端は前記共通信号線と接続され、且つ各前記遮蔽ストリップの前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と少なくとも部分的に重なっている、請求項1に記載の表示パネルの画素ユニット。
【請求項4】
前記透明遮蔽電極素子と前記共通信号線とは、互いに相互に独立した素子であり、且つ互いに接触して相互に接続される、請求項1に記載の表示パネルの画素ユニット。
【請求項5】
前記透明遮蔽電極素子の材料は酸化インジウムスズである、請求項1に記載の表示パネルの画素ユニット。
【請求項6】
表示パネルの下部基板であって、ガラス基板と、前記ガラス基板上に順に間接的又は直接的に積層して設置される第1金属層、第2金属層、及び第1透明導電層とを含み、前記下部基板はさらに、
前記第1金属層によりパターン化されてなる走査信号線と、
前記第2金属層によりパターン化されてなり、前記走査信号線と垂直に交差しているデータ信号線であって、前記走査信号線と前記データ信号線との交点箇所に1つの開口領域が形成される、データ信号線と、
前記走査信号線と同じ層に平行に設置される共通信号線であって、前記共通信号線に共通電極が形成される、共通信号線と、
前記第1透明導電層によりパターン化されてなり、且つ前記開口領域内に設置される画素電極と、
前記共通信号線と接続され、前記共通信号線から前記開口領域内に延伸する透明遮蔽電極素子であって、前記透明遮蔽電極素子の前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と少なくとも部分的に重なることにより遮蔽効果を提供し、かつ前記画素電極と前記データ信号線との間の寄生容量を低減させることに用いられる、透明遮蔽電極素子と、を含む表示パネルの下部基板。
【請求項7】
前記透明遮蔽電極素子は第1遮蔽セクションと、前記第1遮蔽セクションから延伸し、且つ間隔をおいて配置された2つの第2遮蔽セクションとを含み、各前記第2遮蔽セクションは接触方式、又は一体成形方式で前記共通信号線と接続され、且つ各前記第2遮蔽セクションの前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と重なっている、請求項6に記載の表示パネルの下部基板。
【請求項8】
前記透明遮蔽電極素子は相互に間隔を空けて分離される2つの遮蔽ストリップを含み、且つ各前記遮蔽ストリップは接触方式、又は一体成形方式で前記共通信号線と接続され、且つ各前記遮蔽ストリップの前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と重なっている、請求項6に記載の表示パネルの下部基板。
【請求項9】
さらに第2透明導電層を含み、前記第2透明導電層は前記ガラス基板と前記第1金属層との間に設置され、前記透明遮蔽電極素子は前記第2透明導電層によりパターン化されてなる、請求項6に記載の表示パネルの下部基板。
【請求項10】
前記透明遮蔽電極素子と前記共通信号線とは、互いに相互に独立した素子であり、且つ互いに接触して相互に接続され、
前記透明遮蔽電極素子の材料は酸化インジウムスズである、請求項6に記載の表示パネルの下部基板。
【請求項11】
前記透明遮蔽電極素子は第1遮蔽セクションと、前記第1遮蔽セクションから延伸し、且つ間隔をおいて配置された2つの第2遮蔽セクションとを含み、各前記第2遮蔽セクションは接触方式、又は一体成形方式で前記共通信号線と接続され、且つ各前記第2遮蔽セクションの前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と重なっている、請求項10に記載の表示パネルの下部基板。
【請求項12】
前記透明遮蔽電極素子は相互に間隔を空けて分離される2つの遮蔽ストリップを含み、且つ各前記遮蔽ストリップは接触方式、又は一体成形方式で前記共通信号線と接続され、且つ各前記遮蔽ストリップの前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と重なっている、請求項10に記載の表示パネルの下部基板。
【請求項13】
さらに第2透明導電層を含み、前記第2透明導電層は前記ガラス基板と前記第1金属層との間に設置され、前記透明遮蔽電極素子は前記第2透明導電層によりパターン化されてなる、請求項10に記載の表示パネルの下部基板。
【請求項14】
表示パネルであって、下部基板と、前記下部基板と対向して設置される上部基板と、前記上部基板と前記下部基板との間に設置される液晶層とを含み、
前記下部基板は、
ガラス基板と、前記ガラス基板上に順に間接的又は直接的に積層して設置される第1金属層、第2金属層、及び第1透明導電層と、
前記第1金属層によりパターン化されてなる走査信号線と、
前記第2金属層によりパターン化されてなり、前記走査信号線と垂直に交差しているデータ信号線であって、前記走査信号線と前記データ信号線との交点箇所に1つの開口領域が形成される、データ信号線と、
前記走査信号線と同じ層に平行に設置される共通信号線であって、前記共通信号線に共通電極が形成される、共通信号線と、
前記第1透明導電層によりパターン化されてなり、且つ前記開口領域内に設置される画素電極と、
前記共通信号線と接続され、前記共通信号線から前記開口領域内に延伸する透明遮蔽電極素子であって、前記透明遮蔽電極素子の前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と少なくとも部分的に重なることにより遮蔽効果を提供し、かつ前記画素電極と前記データ信号線との間の寄生容量を低減させることに用いられる、透明遮蔽電極素子と、を含む表示パネル。
【請求項15】
前記透明遮蔽電極素子は第1遮蔽セクションと、前記第1遮蔽セクションから延伸し、且つ間隔をおいて配置された2つの第2遮蔽セクションとを含み、各前記第2遮蔽セクションは接触方式、又は一体成形方式で前記共通信号線と接続され、且つ各前記第2遮蔽セクションの前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と重なっている、請求項14に記載の表示パネル。
【請求項16】
前記透明遮蔽電極素子は相互に間隔を空けて分離される2つの遮蔽ストリップを含み、且つ各前記遮蔽ストリップは接触方式、又は一体成形方式で前記共通信号線と接続され、且つ各前記遮蔽ストリップの前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と重なっている、請求項14に記載の表示パネル。
【請求項17】
さらに第2透明導電層を含み、前記第2透明導電層は前記ガラス基板と前記第1金属層との間に設置され、前記透明遮蔽電極素子は前記第2透明導電層によりパターン化されてなる、請求項14に記載の表示パネル。
【請求項18】
前記透明遮蔽電極素子は第1遮蔽セクションと、前記第1遮蔽セクションから延伸し、且つ間隔をおいて配置された2つの第2遮蔽セクションとを含み、各前記第2遮蔽セクションは接触方式、又は一体成形方式で前記共通信号線と接続され、且つ各前記第2遮蔽セクションの前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と重なっており、
前記透明遮蔽電極素子は相互に間隔を空けて分離される2つの遮蔽ストリップを含み、且つ各前記遮蔽ストリップは接触方式、又は一体成形方式で前記共通信号線と接続され、且つ各前記遮蔽ストリップの前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と重なっており、
前記表示パネルはさらに第2透明導電層を含み、前記第2透明導電層は前記ガラス基板と前記第1金属層との間に設置され、前記透明遮蔽電極素子は前記第2透明導電層によりパターン化されてなる、請求項14に記載の表示パネル。
【請求項19】
前記透明遮蔽電極素子と前記共通信号線とは、互いに相互に独立した素子であり、且つ互いに接触して相互に接続される、請求項14に記載の表示パネル。
【請求項20】
前記透明遮蔽電極素子の材料は酸化インジウムスズである、請求項14に記載の表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は表示技術分野に関し、具体的に表示パネルの画素ユニット、表示パネルの下部基板、及び表示パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示パネル技術の発展に伴って、表示パネル上の画素の透過率はますます限界に近づいている。従来の表示パネルの多くの画素設計はいずれも配線簡略化を目標とし、開口領域の面積を増大させ、さらに開口率を増大させかつ透過率を向上させる。
【0003】
例として図1に参照されるように、図1は従来の液晶表示パネルの画素ユニットの部分平面図である。前記画素ユニットは垂直に交わるデータ線DL´及び走査線SL´と、前記データ線DL´と走査線SL´との交わる箇所に位置する画素電極素子P´とを含む。前記画素電極素子P´はメイン画素電極(Main Pixel Electrode)M´と、サブ画素電極(Sub-Pixel Electrode)S´とを含む。表示パネルの開口率を増加するために、前記画素ユニットはデータ線DL´上のブラックマトリクス (Data Black Matrix Less、 DBL)を省略し、共通電極C´を遮蔽金属とする設計を省略するが、サブ画素電極S´の配線を遮蔽にするように変更することにより、メイン画素電極M´とデータ線DL´との間の寄生容量を低減させる。しかし、このような画素ユニット設計の課題はサブ画素電極S´が大部分の時間においてフローティング状態であり電位制御がなく、それが果たす遮蔽作用は非常に制限されており、メイン画素電極M´とデータ線DL´との間の寄生容量が大きすぎることを引き起こし、さらに深刻な色クロストーク(Color Cross Talk)及び垂直クロストーク(Vertical Cross Talk)問題をもたらすことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例は表示パネルの画素ユニット、表示パネルの下部基板、及び表示パネルを提供し、従来技術における表示パネル中の画素ユニット中のメイン画素電極とデータ線との間の寄生容量が大きすぎ、さらに深刻な色クロストーク(Color Cross Talk)及び垂直クロストーク(Vertical Cross Talk)をもたらすという技術的課題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様では、本願の実施例は前記表示パネルの画素ユニットを提供し、
走査信号線と、
前記走査信号線と垂直に交差しているデータ信号線であって、前記走査信号線と前記データ信号線との交点箇所に1つの開口領域が形成される、データ信号線と、
前記走査信号線に平行に設置される共通信号線であって、前記共通信号線に共通電極が形成される、共通信号線と、
前記開口領域内に設置される画素電極と、
前記共通信号線と接続され、前記共通信号線から前記開口領域内に延伸する透明遮蔽電極素子であって、前記透明遮蔽電極素子の前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と少なくとも部分的に重なっている、透明遮蔽電極素子と、を含む。
【0006】
本願のいくつかの実施例では、前記透明遮蔽電極素子はU字形であり、第1遮蔽セクションと、2つの第2遮蔽セクションとを含み、前記2つの第2遮蔽セクションは前記共通信号線の箇所から前記開口領域内に延伸し、各前記第2遮蔽セクションの一端は前記共通信号線と接続され、且つ各前記第2遮蔽セクションの他端は前記第1遮蔽セクションの一端と接続され、且つ各前記第2遮蔽セクションの前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線極と少なくとも部分的に重なっている。
【0007】
本願のいくつかの実施例では、前記透明遮蔽電極素子は2つの遮蔽ストリップを含み、前記2つの遮蔽ストリップは、相互に間隔を空けて分離され、且つ前記共通信号線の箇所から前記開口領域内に延伸し、且つ各前記遮蔽ストリップの一端は前記共通信号線と接続され、且つ各前記遮蔽ストリップの前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と少なくとも部分的に重なっている。また、前記2つの遮蔽ストリップは相互に平行であってもよい。
【0008】
本願のいくつかの実施例では、前記透明遮蔽電極素子と前記共通信号線とは、互いに相互に独立して分離した素子であり、且つ互いに接触して相互に接続される。
【0009】
本願のいくつかの実施例では、前記透明遮蔽電極素子の材料は酸化インジウムスズである。
【0010】
他の態様では、本願の実施例は前記表示パネルの下部基板を提供し、ガラス基板と、前記ガラス基板上に順に間接的又は直接的に積層して設置される第1金属層、第2金属層、及び第1透明導電層とを含み、前記下部基板はさらに、
前記第1金属層によりパターン化されてなる走査信号線と、
前記第2金属層によりパターン化されてなり、前記走査信号線と垂直に交差しているデータ信号線であって、前記走査信号線と前記データ信号線との交点箇所に1つの開口領域が形成される、データ信号線と、
前記走査信号線と同じ層に平行に設置される共通信号線であって、前記共通信号線に共通電極が形成される、共通信号線と、
前記第1透明導電層によりパターン化されてなり、且つ前記開口領域内に設置される画素電極と、
前記共通信号線と接続され、前記共通信号線から前記開口領域内に延伸する透明遮蔽電極素子であって、前記透明遮蔽電極素子の前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と少なくとも部分的に重なっている、透明遮蔽電極素子と、を含む。
【0011】
本願のいくつかの実施例では、前記透明遮蔽電極素子は第1遮蔽セクションと、前記第1遮蔽セクションから延伸し、且つ間隔をおいて配置された2つの第2遮蔽セクションとを含み、各前記第2遮蔽セクションは接触方式、又は一体成形方式で前記共通信号線と接続され、且つ各前記第2遮蔽セクションの前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と重なることにより遮蔽効果を提供し、かつ前記画素電極と前記データ信号線との間の寄生容量を低減させることに用いられる。
【0012】
本願のいくつかの実施例では、前記透明遮蔽電極素子は相互に間隔を空けて分離される2つの遮蔽ストリップを含み、且つ各前記遮蔽ストリップは接触方式、又は一体成形方式で前記共通信号線と接続され、且つ各前記遮蔽ストリップの前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と重なっている。また、前記2つの遮蔽ストリップは相互に平行であってもよい。
【0013】
本願のいくつかの実施例では、前記下部基板はさらに第2透明導電層を含み、前記第2透明導電層は前記ガラス基板と前記第1金属層との間に設置され、前記透明遮蔽電極素子は形成される前記第2透明導電層によりパターン化されてなる。
【0014】
本願のいくつかの実施例では、前記透明遮蔽電極素子と前記共通信号線とは、互いに相互に独立した素子であり、且つ互いに接触して相互に接続され、
及び前記透明遮蔽電極素子の材料は酸化インジウムスズである。
【0015】
本願のいくつかの実施例では、前記透明遮蔽電極素子は第1遮蔽セクションと、前記第1遮蔽セクションから延伸し、且つ間隔をおいて配置された2つの第2遮蔽セクションとを含み、各前記第2遮蔽セクションは接触方式、又は一体成形方式で前記共通信号線と接続され、且つ各前記第2遮蔽セクションの前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と重なっている。
【0016】
本願のいくつかの実施例では、前記透明遮蔽電極素子は相互に間隔を空けて分離される2つの遮蔽ストリップを含み、且つ各前記遮蔽ストリップは接触方式、又は一体成形方式で前記共通信号線と接続され、且つ各前記遮蔽ストリップの前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と重なっている。
【0017】
本願のいくつかの実施例では、前記下部基板は、さらに第2透明導電層を含み、前記第2透明導電層は前記ガラス基板と前記第1金属層との間に設置され、前記透明遮蔽電極素子は前記第2透明導電層によりパターン化されてなる。
【0018】
さらに他の態様では、本願の実施例は前記表示パネルを提供し、下部基板と、前記下部基板と対向して設置される上部基板と、前記上部基板と前記下部基板との間に設置される液晶層とを含み、前記下部基板は、
ガラス基板と、前記ガラス基板上に順に間接的又は直接的に積層して設置される第1金属層、第2金属層、及び第1透明導電層と、
前記第1金属層によりパターン化されてなる走査信号線と、
前記第2金属層によりパターン化されてなり、前記走査信号線と垂直に交差しているデータ信号線であって、前記走査信号線と前記データ信号線との交点箇所に1つの開口領域が形成される、データ信号線と、
前記走査信号線と同じ層に平行に設置される共通信号線であって、前記共通信号線に共通電極が形成される、共通信号線と、
前記第1透明導電層によりパターン化されてなり、且つ前記開口領域内に設置される画素電極と、
前記共通信号線と接続され、前記共通信号線から前記開口領域内に延伸する透明遮蔽電極素子であって、前記透明遮蔽電極素子の前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と少なくとも部分的に重なることにより遮蔽効果を提供し、かつ前記画素電極と前記データ信号線との間の寄生容量を低減させることに用いられる、透明遮蔽電極素子と、を含む。
【0019】
本願のいくつかの実施例では、前記透明遮蔽電極素子は第1遮蔽セクションと、前記第1遮蔽セクションから延伸し、且つ間隔をおいて配置された2つの第2遮蔽セクションとを含み、各前記第2遮蔽セクションは接触方式、又は一体成形方式で前記共通信号線と接続され、且つ各前記第2遮蔽セクションの前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と重なっている。
【0020】
本願のいくつかの実施例では、前記透明遮蔽電極素子は相互に間隔を空けて分離される2つの遮蔽ストリップを含み、且つ各前記遮蔽ストリップは接触方式、又は一体成形方式で前記共通信号線と接続され、且つ各前記遮蔽ストリップの前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と重なっている。
【0021】
本願のいくつかの実施例では、前記表示パネルは、さらに第2透明導電層を含み、前記第2透明導電層は前記ガラス基板と前記第1金属層との間に設置され、前記透明遮蔽電極素子は前記第2透明導電層によりパターン化されてなる。本願のいくつかの実施例では、前記透明遮蔽電極素子は第1遮蔽セクションと、前記第1遮蔽セクションから延伸し、且つ間隔をおいて配置された2つの第2遮蔽セクションとを含み、各前記第2遮蔽セクションは接触方式、又は一体成形方式で前記共通信号線と接続され、且つ各前記第2遮蔽セクションの前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と重なっており、前記透明遮蔽電極素子は相互に間隔を空けて分離される2つの遮蔽ストリップを含み、且つ各前記遮蔽ストリップは接触方式、又は一体成形方式で前記共通信号線と接続され、且つ各前記遮蔽ストリップの前記共通信号線の位置する平面における直交投影は前記共通信号線と重なっており、及び前記的表示パネルはさらに第2透明導電層を含み、前記第2透明導電層は前記ガラス基板と前記第1金属層との間に設置され、前記透明遮蔽電極素子は前記第2透明導電層によりパターン化されてなる。
【0022】
本願のいくつかの実施例では、前記透明遮蔽電極素子と前記共通信号線とは、互いに相互に独立した素子であり、且つ互いに接触して相互に接続される。
【0023】
本願のいくつかの実施例では、前記透明遮蔽電極素子の材料は酸化インジウムスズである。
【発明の効果】
【0024】
本願は少なくとも以下の利点を有する。
【0025】
本願により提供された表示パネルの画素ユニット、表示パネルの下部基板、及び表示パネルは、共通信号線と接続されかつ前記開口領域内に延伸する透明遮蔽電極素子を設置し、かつ前記透明遮蔽電極素子の前記共通信号線の位置する平面における直交投影が前記共通信号線と少なくとも部分的に重なっていることで、共通信号線を延伸させて遮蔽効果を提供し、それにより画素電極とデータ線との間の寄生容量を低減させ、従来技術における表示パネル中の画素ユニット中のメイン画素電極とデータ線との間の寄生容量が大きすぎ、さらに深刻な色クロストーク(Color Cross Talk)及び垂直クロストーク(Vertical Cross Talk)をもたらすという技術的課題を解決する。また、本願の前記透明遮蔽電極素子及び前記画素電極はいずれも透明導電電極であるため、開口領域内に延伸する前記透明遮蔽電極素子は画素ユニットの開口率及び透過率を減少させることがなく、それにより従来技術の画素ユニットの開口領域内に位置する遮蔽金属により開口率及び透過率が減少されるという技術的課題が回避される。
【0026】
本願の実施例の技術的手段をより明確に説明するために、以下、実施例の記述に使用される必要がある図面を簡単に紹介し、明らかなように、以下の記述における図面は単に本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、進歩性のある労働を必要とせずに、さらにこれらの図面に基づきその他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】従来技術の表示パネルの画素ユニットの平面模式図である。
図2】本願の実施例により提供された表示パネルの斜視分解模式図である。
図3a】本願の実施例により提供された表示パネルの画素ユニットの平面模式図である。
図3b】本願の実施例により提供された表示パネルの画素ユニットの平面模式図であり、ここで画素電極が省略され且つ開口領域が示される。
図4】本願の実施例により提供された表示パネルの画素ユニット中の第1金属層中の共通信号線が透明遮蔽電極素子と部分的に重なっている平面模式図である。
図5】本願の別の実施例により提供された表示パネルの画素ユニットの平面模式図である。
図6】本願の別の実施例により提供された表示パネルの画素ユニット中の第1金属層中の共通信号線が透明遮蔽電極素子と部分的に重なっている平面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本願の実施例の図面と併せて本願の実施例の技術的手段を明確で完全に記述する。明らかなように、記述された実施例は単に本願の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではない。本願中の実施例に基づき、当業者が進歩性のある労働を必要としない前提下で得るすべてのその他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0029】
また、理解されるべき点は、ここで記述された具体的な実施形態は本願を説明及び解釈することに用いられるのみであり、本願を制限することに用いられるものではない。本願では、逆の意味との説明がない場合に、使用される方位詞、たとえば「上」及び「下」は、通常、装置の実際の使用又は動作状態下での上及び下を指し、具体的には図面中の紙面方向であり、「内」及び「外」は装置の輪郭に対しての言及である。
【0030】
本願の実施例は表示パネルの画素ユニット、表示パネルの下部基板、及び表示パネルを提供し、従来技術における表示パネル中の画素ユニット中のメイン画素電極とデータ信号線との間の寄生容量が大きすぎ、さらに深刻な色クロストーク(Color Cross Talk)及び垂直クロストーク(Vertical Cross Talk)をもたらすという技術的課題を解決する。
【0031】
図2、3a、及び3bに参照されるように、本願の実施例により提供された上記表示パネルの画素ユニット3は、走査信号線SLと、データ信号線DLと、共通信号線CLと、画素電極Pと、透明遮蔽電極素子20とを含む。
【0032】
上記走査信号線SL上にゲートGが形成される。
【0033】
上記データ信号線DLは上記走査信号線SLと垂直に交差しており、ここで上記走査信号線SLと上記データ信号線DLとの交点箇所に1つの開口領域OAが形成され、図3bに示すとおりである。
【0034】
上記共通信号線CLは上記走査信号線SLに平行に設置され、上記共通信号線CL上に共通電極Cが形成される。
【0035】
上記画素電極Pは上記開口領域OA内に設置され、且つメイン画素電極部M及びサブ画素電極部Sを含んでもよい。
【0036】
上記透明遮蔽電極素子20は上記共通信号線CLと接続され、上記共通信号線CLから上記開口領域OA内に延伸し、且つ上記透明遮蔽電極素子20の上記共通信号線CLの位置する平面における直交投影は上記共通信号線CLと少なくとも部分的に重なっている。具体的には、一部の上記共通信号線CLは一部の上記透明遮蔽電極素子20上に被覆され、又は一部の上記透明遮蔽電極素子20は一部の上記共通信号線CL上に被覆される。
【0037】
詳細に言えば、上記透明遮蔽電極素子20は、遮蔽電極として上記共通信号線CLの遮蔽効果を延伸させることに用いられ、さらにメイン画素電極部Mとデータ信号線DLとの間の寄生容量を低減させ、かつさらに色クロストーク(Color Cross Talk)及び垂直クロストーク(Vertical Cross Talk)の問題を回避する。本願の好ましい実施例では、上記透明遮蔽電極素子20の材料は酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide、 ITO)であってもよい。
【0038】
図3a、図3b及び図4に参照されるように、本願の一実施例では、上記透明遮蔽電極素子20はU字形であり、第1遮蔽セクション21と、2つの第2遮蔽セクション22とを含み、上記2つの第2遮蔽セクション22は上記共通電極Cの箇所から上記開口領域OA内に延伸し、各上記第2遮蔽セクション22の一端は上記共通信号線CLと接続され、且つ各上記第2遮蔽セクション22の他端は上記第1遮蔽セクション21の一端と接続され、且つ各上記第2遮蔽セクション22の上記共通信号線CLの位置する平面における直交投影は上記共通信号線CLと少なくとも部分的に重なっている。また、上記2つの第2遮蔽セクション22はそれぞれ上記画素ユニットの上記データ信号線DL及び上記表示パネルにさらに含まれる隣接画素ユニットのデータ信号線DLに近接し、且つ上記2つの第2遮蔽セクション22はそれぞれ上記画素電極Pのメイン画素電極部Mの両側に位置してもよく、それによりさらにメイン画素電極部Mとデータ信号線DLとの間の寄生容量を低減させる。
【0039】
図5及び図6に参照されるように、本願の別の実施例では、上記透明遮蔽電極素子20aは2つの遮蔽ストリップ23を含み、上記2つの遮蔽ストリップ23は相互に間隔を空けて分離され、且つ上記共通信号線CLの箇所から上記開口領域OA内に延伸し、且つ各上記遮蔽ストリップ23の一端は上記共通信号線CLと接続され、且つ各上記遮蔽ストリップ23の上記共通信号線CLの位置する平面における直交投影は上記共通信号線CLと少なくとも部分的に重なっている。また、上記2つの遮蔽ストリップ23はそれぞれ上記画素ユニットの上記データ信号線DL及び上記表示パネルにさらに含まれる隣接画素ユニットのデータ信号線DLに近接し、且つ上記2つの遮蔽ストリップ23はそれぞれ上記画素電極Pのメイン画素電極部Mの両側に位置してもよく、それによりさらにメイン画素電極部Mとデータ信号線DLとの間の寄生容量を低減させる。
【0040】
本願のいくつかの実施例では、上記透明遮蔽電極素子20と上記共通信号線CLとは異なる材料層に位置し、互いに相互に独立して分離した素子であり、且つ互いに接触して相互に接続される。又は、本願のいくつかの実施例では、上記透明遮蔽電極素子20及び上記共通信号線CLはいずれもガラス基板10の表面に設置され、且つ一部の上記共通電極Cは一部の上記透明遮蔽電極素子20に被覆され又は一部の上記透明遮蔽電極素子20は一部の上記共通電極Cに被覆される。
【0041】
図2図3a、及び図3bに参照されるように、本願の実施例は上記表示パネルの下部基板1を提供し、ガラス基板10と、ガラス基板10上に順に間接的又は直接的に積層して設置される第1金属層M1、第2金属層M2、及び第1透明導電層30とを含み、ここで上記下部基板1はさらに、走査信号線SLと、データ信号線DLと、共通信号線CLと、画素電極Pと、透明遮蔽電極素子20とを含む。
【0042】
上記走査信号線SLは上記第1金属層M1によりパターン化されてなり、上記走査信号線SL上にゲートGが形成される。
【0043】
上記データ信号線DLは上記第2金属層M2によりパターン化されてなり、上記走査信号線SLと垂直に交差しており、ここで上記走査信号線SLと上記データ信号線DLとの交点箇所に1つの開口領域OAが形成される。
【0044】
上記共通信号線CLは上記走査信号線SLと同じ層に平行に設置され、上記共通信号線CL上に共通電極Cが形成される。
【0045】
上記画素電極Pは上記第1透明導電層30によりパターン化されてなり、上記開口領域内に設置され、且つメイン画素電極部M及びサブ画素電極部Sを含んでもよい。
【0046】
上記透明遮蔽電極素子20は上記共通信号線CLと接続され、上記共通信号線CLから上記開口領域内に延伸し、且つ上記透明遮蔽電極素子20の上記共通信号線CLの位置する平面における直交投影は上記共通信号線CLと少なくとも部分的に重なっている。
【0047】
詳細に言えば、上記透明遮蔽電極素子20は遮蔽電極として上記共通信号線CLを遮蔽することに用いられ、さらにメイン画素電極部Mとデータ信号線DLとの間の寄生容量を低減させ、かつさらに色クロストーク(Color Cross Talk)及び垂直クロストーク(Vertical Cross Talk)の問題を回避する。本願の好ましい実施例では、上記透明遮蔽電極素子20の材料は酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide、 ITO)であってもよい。
【0048】
図3a、図3b及び図4に参照されるように、本願の一実施例では、上記透明遮蔽電極素子20はU字形であり、第1遮蔽セクション21と、2つの第2遮蔽セクション22とを含み、上記2つの第2遮蔽セクション22は上記共通信号線CLの箇所から上記開口領域内に延伸し、各上記第2遮蔽セクション22の一端は上記共通信号線CLと接続され、且つ各上記第2遮蔽セクション22の他端は上記第1遮蔽セクション21の一端と接続され、且つ各上記第2遮蔽セクション22の上記共通信号線CLの位置する平面における直交投影は上記共通信号線CLと少なくとも部分的に重なっている。また、上記2つの第2遮蔽セクション22はそれぞれ上記画素ユニットの上記データ信号線DL及び上記表示パネルにさらに含まれる隣接画素ユニットのデータ信号線DLに近接し、且つ上記2つの第2遮蔽セクション22はそれぞれ上記画素電極Pのメイン画素電極部Mの両側に位置してもよく、それによりさらにメイン画素電極部Mとデータ信号線DLとの間の寄生容量を低減させる。
【0049】
詳細に言えば、本願の実施例により提供された上記表示パネルの下部基板1はさらに、絶縁層GIと、半導体層(図示せず)と、第1不動態化層PV1と、カラーフォトレジスト層CFと、第2不動態化層PV2とを含む。上記ガラス基板10、上記第1金属層M1、上記絶縁層GI、上記半導体層、上記第2金属層M2、上記第1不動態化層PV1、上記カラーフォトレジスト層CF、上記第2不動態化層PV2、及び上記第1透明導電層30は順次積層して設けられて上記下部基板1を構成する。
【0050】
図5及び図6に参照されるように、本願の別の実施例では、上記透明遮蔽電極素子20は2つの遮蔽ストリップ23を含み、上記2つの遮蔽ストリップ23は相互に間隔を空けて分離され、且つ上記共通信号線CLの箇所から上記開口領域内に延伸し、且つ各上記遮蔽ストリップ23の一端は上記共通信号線CLと接続され、且つ各上記遮蔽ストリップ23の上記共通信号線CLの位置する平面における直交投影は上記共通信号線CLと少なくとも部分的に重なっている。また、上記2つの遮蔽ストリップ23はそれぞれ上記画素ユニットの上記データ信号線DL及び上記表示パネルにさらに含まれる隣接画素ユニットのデータ信号線DLに近接し、且つ上記2つの遮蔽ストリップ23はそれぞれ上記画素電極Pのメイン画素電極部Mの両側に位置してもよく、それによりさらにメイン画素電極部Mとデータ信号線DLとの間の寄生容量を低減させる。
【0051】
本願のいくつかの実施例では、上記透明遮蔽電極素子20は第2透明導電層によりパターン化されてなる。具体的には、上記第2透明導電層は上記ガラス基板10と上記第1金属層M1との間に設置される。上記透明遮蔽電極素子20は第2透明導電層によりフォトリソグラフィー法でパターン化されてなる。
【0052】
さらに他の態様では、本願の実施例は上記表示パネルを提供し、上記実施例における下部基板1と、上記下部基板1と対向して設置される上部基板2と、上記上部基板2と上記下部基板1との間に設置される液晶層LCと、を含む。具体的には、上部基板2はさらにブラックマトリックス(Black Matrix)BMを含み、上記開口領域OAを定義するために用いられる。また、上部基板2はさらに上部基板共通電極CC及び上カバーCGを含み、図2に示すとおりである。
【0053】
次の比較表(表1)は、上記画素ユニットにおける透明遮蔽電極素子20の増加前と透明遮蔽電極素子20の増加後の寄生容量の比較である。上記比較表から分かるように、U字型透明電極を増加させた後、メイン画素電極部Mの寄生容量は元の12%に減少し、寄生容量/総容量が1.24%から0.15%に減少し、透明遮蔽電極素子20によって寄生容量を減少させる効果を有することが示される。透明遮蔽電極素子20の面積を十分に増加させれば、寄生容量/総容量は小さくなる。
【0054】
【表1】
【0055】
本願は少なくとも以下の利点を有する。
【0056】
本願により提供された表示パネルの画素ユニット、表示パネルの下部基板1、及び表示パネルは、共通電極Cと接続されかつ上記開口領域内に延伸する透明遮蔽電極素子20を設置し、かつ上記透明遮蔽電極素子20の上記共通信号線CLの位置する平面における直交投影が上記共通電極Cと少なくとも部分的に重なっていることで、共通信号線CLにより提供された遮蔽効果を延伸させ、それにより画素電極Pとデータ信号線DLとの間の寄生容量を低減させ、従来技術における表示パネル中の画素ユニット中のメイン画素電極Pとデータ信号線DLとの間の寄生容量が大きすぎ、さらに深刻な色クロストーク及び垂直クロストークをもたらすという技術的課題を解決する。また、本願の上記透明遮蔽電極素子20及び上記画素電極Pはいずれも透明導電電極であるため、開口領域内に延伸する上記透明遮蔽電極素子20により画素ユニットの開口率及び透過率を減少させることがなく、それにより従来技術の画素ユニットの開口領域内に位置する遮蔽金属により開口率及び透過率を減少させるという技術的課題が回避される。
【0057】
本文では具体的な例を応用して本願の原理及び実施形態を論述し、以上の実施例についての説明は本願の方法及びそのコア思想への理解を助けるためのものにすぎず、同時に、当業者にとっては、本願の思想に従って、具体的な実施形態及び応用範囲にいずれも変更を行うことができ、以上のように、本明細書の内容は本願に対する制限ではないと理解すべきである。
【符号の説明】
【0058】
1 下部基板
2 上部基板
3 画素ユニット
10 ガラス基板
20 U字形透明遮蔽電極素子
20 透明遮蔽電極素子
20a 透明遮蔽電極素子
21 第1遮蔽セクション
22 第2遮蔽セクション
23 遮蔽ストリップ
30 第1透明導電層
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5
図6
【国際調査報告】