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特表2024-503150液晶表示パネル及び車載液晶表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-25
(54)【発明の名称】液晶表示パネル及び車載液晶表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1335 20060101AFI20240118BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20240118BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20240118BHJP
   G09F 9/35 20060101ALI20240118BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
G02F1/1335 505
G02F1/1368
G02F1/1333 505
G09F9/35
G09F9/30 349B
G09F9/30 349C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021572054
(86)(22)【出願日】2021-11-25
(85)【翻訳文提出日】2022-01-18
(86)【国際出願番号】 CN2021133121
(87)【国際公開番号】W WO2023082343
(87)【国際公開日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】202111350140.8
(32)【優先日】2021-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517264292
【氏名又は名称】武漢華星光電技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】WUHAN CHINA STAR OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】Building C5, Biolake of Optics Valley,No.666 Gaoxin Avenue,Wuhan East Lake High-tech Development Zone, Wuhan,Hubei 430079,China
(74)【代理人】
【識別番号】100204386
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 啓
(72)【発明者】
【氏名】徐 ▲麗▼
(72)【発明者】
【氏名】余 洋
(72)【発明者】
【氏名】李 松
【テーマコード(参考)】
2H190
2H192
2H291
5C094
【Fターム(参考)】
2H190HD06
2H190JB12
2H190JD01
2H190LA15
2H190LA20
2H192AA24
2H192EA22
2H192EA43
2H192GB72
2H192GD23
2H291FA91Z
2H291FA96Y
2H291FD22
2H291FD26
2H291GA11
2H291GA19
2H291LA24
2H291MA03
5C094BA43
5C094DA15
5C094DA20
5C094ED03
5C094ED15
5C094HA05
5C094JA13
(57)【要約】
本願は、液晶表示パネル及び車載液晶表示装置を提供し、該液晶表示パネルは、アレイ基板、及び/又はカラーフィルム基板において、機能領域の反射インターフェースの数を表示領域の反射インターフェースの数より大きくすることにより、赤外光学透過率に影響することなく、表示領域と比較して機能領域の光線の反射率を向上させ、これにより、全黒表示時の機能領域と表示領域との輝度差を減少させ、ひいては解消する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域と、赤外光線を通過させる機能領域と、を含む液晶表示パネルであって、
複数の絶縁層を含むアレイ基板と、
前記アレイ基板に対向して設置され、複数の絶縁層を含むカラーフィルム基板と、を含み、
前記アレイ基板、及び/又は前記カラーフィルム基板において、前記機能領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数は、前記表示領域に位置する屈折率の異なる隣接する反射インターフェースの数より大きく、前記反射インターフェースの両側の隣接する絶縁層の屈折率の差の値の絶対値は、第1の所定の閾値以上である、液晶表示パネル。
【請求項2】
前記カラーフィルム基板において、複数の前記絶縁層は、第1の基板と、保護層とを含み、前記第1の基板の前記保護層に近接する一側と前記第1の基板の前記保護層から離れた一側との少なくとも1つにおいて、前記機能領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数は、前記表示領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数より大きい、請求項1に記載の液晶表示パネル。
【請求項3】
前記カラーフィルム基板は、
前記第1の基板と前記保護層との間に設置されたブラックマトリクスをさらに含み、前記ブラックマトリクスは、前記機能領域に、対応する第1の開口が設置され、前記第1の開口は、少なくとも前記機能領域をカバーし、
前記カラーフィルム基板において、複数の前記絶縁層は、前記機能領域に設置されて且つ前記第1の基板と前記保護層との間に位置する赤外光透過層をさらに含み、前記赤外光透過層と、隣接する前記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、前記第1の所定の閾値以上である、請求項2に記載の液晶表示パネル。
【請求項4】
前記液晶表示パネルは、前記表示領域に設置された複数の表示画素を含み、前記ブラックマトリクスには、前記表示画素に対応して第2の開口が設置され、
複数の前記絶縁層は、前記第1の開口及び前記第2の開口の箇所に設置されたカラーレジスト層をさらに含み、前記カラーレジスト層と、隣接する前記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、前記第1の所定の閾値以上であり、
前記赤外光透過層は、前記カラーレジスト層と前記第1の基板との間に設置されるか、又は、前記赤外光透過層は、前記カラーレジスト層と前記保護層との間に設置される、請求項3に記載の液晶表示パネル。
【請求項5】
前記表示領域において、前記カラーレジスト層は、表示画素の色に対応する複数のカラーレジストブロックを含み、
前記機能領域において、前記カラーレジスト層は、積層して設置された少なくとも2層の、異なる色を透過するサブカラーレジスト層を含み、異なる色を透過するサブカラーレジスト層の屈折率の差の値の絶対値は、第2の所定の閾値以下であり、前記第2の所定の閾値は、前記第1の所定の閾値より小さい、請求項4に記載の液晶表示パネル。
【請求項6】
前記赤外光透過層は、積層して設置された第1の無機層と、第2の無機層とを含み、
前記第1の無機層と、隣接する前記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、前記第1の所定の閾値以上であり、
前記第2の無機層と、隣接する前記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、前記第1の所定の閾値以上である、請求項3に記載の液晶表示パネル。
【請求項7】
前記カラーフィルム基板において、複数の前記絶縁層は、前記第1の基板の前記保護層から離れた一側に設置された高抵抗層をさらに含み、
前記高抵抗層は、前記機能領域に位置する第1の高抵抗領域と、前記表示領域に位置する第2の高抵抗領域と、を含み、前記高抵抗層の前記第1の高抵抗領域と前記第2の高抵抗領域との屈折率は異なり、
前記高抵抗層の前記第1の高抵抗領域の屈折率と前記第1の基板の屈折率との差の値の絶対値は、前記第1の所定の閾値以上であり、
前記高抵抗層の前記第2の高抵抗領域の屈折率と前記第1の基板の屈折率との差の値の絶対値は、第2の所定の閾値以下であり、前記第2の所定の閾値が前記第1の所定の閾値より小さい、請求項2に記載の液晶表示パネル。
【請求項8】
前記液晶表示パネルは、前記アレイ基板の前記カラーフィルム基板から離れた一側に設置された第1の偏光片と、前記カラーフィルム基板の前記アレイ基板から離れた一側に設置された第2の偏光片と、をさらに含み、
前記高抵抗層は、前記第1の基板と前記第2の偏光片との間に設置される、請求項7に記載の液晶表示パネル。
【請求項9】
前記アレイ基板において、複数の前記絶縁層は、第2の基板と、パッシベーション層とを含み、前記第2の基板の前記パッシベーション層に近接する一側と前記第2の基板の前記パッシベーション層から離れた一側とのうちの少なくとも1つにおいて、前記機能領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数は、前記表示領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数より大きい、請求項1に記載の液晶表示パネル。
【請求項10】
前記アレイ基板は、金属導電層をさらに含み、前記金属導電層は、前記機能領域に、対応する第3の開口が設置され、前記第3の開口は、少なくとも前記機能領域をカバーする、請求項9に記載の液晶表示パネル。
【請求項11】
前記アレイ基板において、複数の前記絶縁層は、前記第2の基板と前記パッシベーション層との間に順に積層されたバッファ層と、ゲート絶縁層と、層間絶縁層とをさらに含み、前記バッファ層は、前記表示領域から前記機能領域まで延伸し、前記ゲート絶縁層は、前記表示領域から前記機能領域まで延伸し、前記層間絶縁層は、前記表示領域から前記機能領域まで延伸し、
前記金属導電層は、前記パッシベーション層の両側に設置された第1の電極層と、第2の電極層とを含み、前記パッシベーション層は、前記機能領域において平坦化層と直接接触する、請求項10に記載の液晶表示パネル。
【請求項12】
車載液晶表示装置であって、
表示領域と、赤外光線を通過させる機能領域とを含む液晶表示パネルであって、前記液晶表示パネルは、複数の絶縁層を含むアレイ基板と、前記アレイ基板に対向して設置され、複数の絶縁層を含むカラーフィルム基板とを含み、前記アレイ基板、及び/又は前記カラーフィルム基板において、前記機能領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数は、前記表示領域に位置する屈折率の異なる隣接する反射インターフェースの数より大きく、前記反射インターフェースの両側の隣接する絶縁層の屈折率の差の値の絶対値は、第1の所定の閾値以上である、液晶表示パネルと、
前記アレイ基板の前記カラーフィルム基板から離れた一側に設置され、且つ前記機能領域に設置される赤外線カメラと、を含む車載液晶表示装置。
【請求項13】
前記カラーフィルム基板において、複数の前記絶縁層は、第1の基板と、保護層とを含み、前記第1の基板の前記保護層に近接する一側と前記第1の基板の前記保護層から離れた一側との少なくとも1つにおいて、前記機能領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数は、前記表示領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数より大きい、請求項12に記載の車載液晶表示装置。
【請求項14】
前記カラーフィルム基板は、
前記第1の基板と前記保護層との間に設置されたブラックマトリクスをさらに含み、前記ブラックマトリクスは、前記機能領域に、対応する第1の開口が設置され、前記第1の開口は、少なくとも前記機能領域をカバーし、
前記カラーフィルム基板において、複数の前記絶縁層は、前記機能領域に設置されて且つ前記第1の基板と前記保護層との間に位置する赤外光透過層をさらに含み、前記赤外光透過層と、隣接する前記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、前記第1の所定の閾値以上である、請求項13に記載の車載液晶表示装置。
【請求項15】
前記液晶表示パネルは、前記表示領域に設置された複数の表示画素を含み、前記ブラックマトリクスには、前記表示画素に対応して第2の開口が設置され、
複数の前記絶縁層は、前記第1の開口及び前記第2の開口の箇所に設置されたカラーレジスト層をさらに含み、前記カラーレジスト層と、隣接する前記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、前記第1の所定の閾値以上であり、
前記赤外光透過層は、前記カラーレジスト層と前記第1の基板との間に設置されるか、又は、前記赤外光透過層は、前記カラーレジスト層と前記保護層との間に設置される、請求項14に記載の車載液晶表示装置。
【請求項16】
前記表示領域において、前記カラーレジスト層は、表示画素の色に対応する複数のカラーレジストブロックを含み、
前記機能領域において、前記カラーレジスト層は、積層して設置された少なくとも2層の、異なる色を透過するサブカラーレジスト層を含み、異なる色を透過するサブカラーレジスト層の屈折率の差の値の絶対値は、第2の所定の閾値以下であり、前記第2の所定の閾値は、前記第1の所定の閾値より小さい、請求項15に記載の車載液晶表示装置。
【請求項17】
前記赤外光透過層は、積層して設置された第1の無機層と、第2の無機層とを含み、
前記第1の無機層と、隣接する前記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、前記第1の所定の閾値以上であり、
前記第2の無機層と、隣接する前記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、前記第1の所定の閾値以上である、請求項14に記載の車載液晶表示装置。
【請求項18】
前記カラーフィルム基板において、複数の前記絶縁層は、前記第1の基板の前記保護層から離れた一側に設置された高抵抗層をさらに含み、
前記高抵抗層は、前記機能領域に位置する第1の高抵抗領域と、前記表示領域に位置する第2の高抵抗領域と、を含み、前記高抵抗層の前記第1の高抵抗領域と前記第2の高抵抗領域との屈折率が異なり、
前記高抵抗層の前記第1の高抵抗領域の屈折率と前記第1の基板の屈折率との差の値の絶対値は、前記第1の所定の閾値以上であり、
前記高抵抗層の前記第2の高抵抗領域の屈折率と前記第1の基板の屈折率との差の値の絶対値は、第2の所定の閾値以下であり、前記第2の所定の閾値が前記第1の所定の閾値より小さい、請求項13に記載の車載液晶表示装置。
【請求項19】
前記液晶表示パネルは、前記アレイ基板の前記カラーフィルム基板から離れた一側に設置された第1の偏光片と、前記カラーフィルム基板の前記アレイ基板から離れた一側に設置された第2の偏光片と、をさらに含み、
前記高抵抗層は、前記第1の基板と前記第2の偏光片との間に設置される、請求項18に記載の車載液晶表示装置。
【請求項20】
前記アレイ基板において、複数の前記絶縁層は、第2の基板と、パッシベーション層とを含み、前記第2の基板の前記パッシベーション層に近接する一側と前記第2の基板の前記パッシベーション層から離れた一側とのうちの少なくとも1つにおいて、前記機能領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数は、前記表示領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数より大きい、請求項12に車載液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、表示の技術分野に関し、特に液晶表示パネル及び車載液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術の発展及び安全運転の要求に伴い、従来の車両にDMS(Driver Monitor System、運転者状態監視システム)が設置されることがあり、車両にはアクティブ赤外線センサを設置し、携帯電話の赤外光情報を通じて、運転者の状態を監視する。具体的には、赤外線カメラを隠して開孔を減少させるために、赤外線カメラを液晶表示画面の下に設置し、液晶表示画面に対して孔を掘り下げることにより、赤外線カメラの正常な動作を実現する場合がある。現在、赤外線カメラを有する液晶表示画面において、ブラインドビアを掘り下げることにより、カラーフィルム基板及びアレイ基板におけるフィルム層を除去し、赤外光の透過率を向上させる場合がある。しかしながら、赤外線カメラの設置エリアにおいて、液晶表示画面から複数のフィルム層が掘り下げて除去されることで、赤外線カメラの設置領域の光線の反射率と表示領域の光線の反射率とが異なって、液晶表示画面に輝度差が存在するために全黒を達成できないという現象を引き起こす場合がある。
【0003】
したがって、従来の液晶表示画面は、赤外線カメラの設置領域と表示領域とを比較すると、光線の反射率が異なるために全黒表示を実現できないという技術的課題が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例は、従来の液晶表示画面に存在する、赤外線カメラの設置領域と表示領域とを比較すると、光線の反射率が異なるために全黒表示を実現できないという技術的課題を解決するための液晶表示パネル及び車載液晶表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本願に係る技術的解決手段は、以下のとおりである。
【0006】
本願の実施例に係る、表示領域と、赤外光線を通過させる機能領域と、を含む液晶表示パネルは、
複数の絶縁層を含むアレイ基板と、
前記アレイ基板に対向して設置され、複数の絶縁層を含むカラーフィルム基板と、を含み、
前記アレイ基板、及び/又は前記カラーフィルム基板において、前記機能領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数は、前記表示領域に位置する屈折率の異なる隣接する反射インターフェースの数より大きく、前記反射インターフェースの両側の隣接する絶縁層の屈折率の差の値の絶対値は、第1の所定の閾値以上である。
【0007】
幾つかの実施例において、前記カラーフィルム基板において、複数の前記絶縁層は、第1の基板と、保護層とを含み、前記第1の基板の前記保護層に近接する一側と前記第1の基板の前記保護層から離れた一側との少なくとも1つにおいて、前記機能領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数は、前記表示領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数より大きい。
【0008】
幾つかの実施例において、前記カラーフィルム基板は、
前記第1の基板と前記保護層との間に設置されたブラックマトリクスをさらに含み、前記ブラックマトリクスは、前記機能領域に、対応する第1の開口が設置され、前記第1の開口は、少なくとも前記機能領域をカバーし、
前記カラーフィルム基板において、複数の前記絶縁層は、前記機能領域に設置されて且つ前記第1の基板と前記保護層との間に位置する赤外光透過層をさらに含み、前記赤外光透過層と、隣接する前記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、前記第1の所定の閾値以上である。
【0009】
幾つかの実施例において、前記液晶表示パネルは、前記表示領域に設置された複数の表示画素を含み、前記ブラックマトリクスには、前記表示画素に対応して第2の開口が設置され、
複数の前記絶縁層は、前記第1の開口及び前記第2の開口の箇所に設置されたカラーレジスト層をさらに含み、前記カラーレジスト層と、隣接する前記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、前記第1の所定の閾値以上であり、
前記赤外光透過層は、前記カラーレジスト層と前記第1の基板との間に設置されるか、又は、前記赤外光透過層は、前記カラーレジスト層と前記保護層との間に設置される。
【0010】
幾つかの実施例において、前記表示領域において、前記カラーレジスト層は、表示画素の色に対応する複数のカラーレジストブロックを含み、
前記機能領域において、前記カラーレジスト層は、積層して設置された少なくとも2層の、異なる色を透過するサブカラーレジスト層を含み、異なる色を透過するサブカラーレジスト層の屈折率の差の値の絶対値は、第2の所定の閾値以下であり、前記第2の所定の閾値は、前記第1の所定の閾値より小さい。
【0011】
幾つかの実施例において、前記赤外光透過層は、積層して設置された第1の無機層と、第2の無機層とを含み、
前記第1の無機層と、隣接する前記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、前記第1の所定の閾値以上であり、
前記第2の無機層と、隣接する前記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、前記第1の所定の閾値以上である。
【0012】
幾つかの実施例において、前記カラーフィルム基板において、複数の前記絶縁層は、前記第1の基板の前記保護層から離れた一側に設置された高抵抗層をさらに含み、
前記高抵抗層は、前記機能領域に位置する第1の高抵抗領域と、前記表示領域に位置する第2の高抵抗領域と、を含み、前記高抵抗層の前記第1の高抵抗領域と前記第2の高抵抗領域との屈折率が異なり、
前記高抵抗層の前記第1の高抵抗領域の屈折率と前記第1の基板の屈折率との差の値の絶対値は、前記第1の所定の閾値以上であり、
前記高抵抗層の前記第2の高抵抗領域の屈折率と前記第1の基板の屈折率との差の値の絶対値は、第2の所定の閾値以下であり、前記第2の所定の閾値が前記第1の所定の閾値より小さい。
【0013】
幾つかの実施例において、前記液晶表示パネルは、前記アレイ基板の前記カラーフィルム基板から離れた一側に設置された第1の偏光片と、前記カラーフィルム基板の前記アレイ基板から離れた一側に設置された第2の偏光片と、をさらに含み、
前記高抵抗層は、前記第1の基板と前記第2の偏光片との間に設置される。
【0014】
幾つかの実施例において、前記アレイ基板において、複数の前記絶縁層は、第2の基板と、パッシベーション層とを含み、前記第2の基板の前記パッシベーション層に近接する一側と前記第2の基板の前記パッシベーション層から離れた一側とのうちの少なくとも1つにおいて、前記機能領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数は、前記表示領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数より大きい。
【0015】
幾つかの実施例において、前記アレイ基板は、金属導電層をさらに含み、前記金属導電層は、前記機能領域に、対応する第3の開口が設置され、前記第3の開口は、少なくとも前記機能領域をカバーする。
【0016】
幾つかの実施例において、前記アレイ基板において、複数の前記絶縁層は、前記第2の基板と前記パッシベーション層との間に順に積層されたバッファ層と、ゲート絶縁層と、層間絶縁層とをさらに含み、前記バッファ層は、前記表示領域から前記機能領域まで延伸し、前記ゲート絶縁層は、前記表示領域から前記機能領域まで延伸し、前記層間絶縁層は、前記表示領域から前記機能領域まで延伸し、
前記金属導電層は、前記パッシベーション層の両側に設置された第1の電極層と、第2の電極層とを含み、前記パッシベーション層は、前記機能領域において前記平坦化層と直接接触する。
【0017】
同時に、本願の実施例に係る車載液晶表示装置は、
表示領域と、赤外光線を通過させる機能領域とを含む液晶表示パネルであって、前記液晶表示パネルは、複数の絶縁層を含むアレイ基板と、前記アレイ基板に対向して設置され、複数の絶縁層を含むカラーフィルム基板とを含み、前記アレイ基板、及び/又は前記カラーフィルム基板において、前記機能領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数は、前記表示領域に位置する屈折率の異なる隣接する反射インターフェースの数より大きく、前記反射インターフェースの両側の隣接する絶縁層の屈折率の差の値の絶対値は、第1の所定の閾値以上である、液晶表示パネルと、
前記アレイ基板の前記カラーフィルム基板から離れた一側に設置され、且つ前記機能領域に設置される赤外線カメラと、を含む。
【0018】
幾つかの実施例において、前記カラーフィルム基板において、複数の前記絶縁層は、第1の基板と、保護層とを含み、前記第1の基板の前記保護層に近接する一側と前記第1の基板の前記保護層から離れた一側との少なくとも1つにおいて、前記機能領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数は、前記表示領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数より大きい。
【0019】
幾つかの実施例において、前記カラーフィルム基板は、
前記第1の基板と前記保護層との間に設置されたブラックマトリクスをさらに含み、前記ブラックマトリクスは、前記機能領域に、対応する第1の開口が設置され、前記第1の開口は、少なくとも前記機能領域をカバーし、
前記カラーフィルム基板において、複数の前記絶縁層は、前記機能領域に設置されて且つ前記第1の基板と前記保護層との間に位置する赤外光透過層をさらに含み、前記赤外光透過層と、隣接する前記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、前記第1の所定の閾値以上である。
【0020】
幾つかの実施例において、前記液晶表示パネルは、前記表示領域に設置された複数の表示画素を含み、前記ブラックマトリクスには、前記表示画素に対応して第2の開口が設置され、
複数の前記絶縁層は、前記第1の開口及び前記第2の開口の箇所に設置されたカラーレジスト層をさらに含み、前記カラーレジスト層と、隣接する前記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、前記第1の所定の閾値以上であり、
前記赤外光透過層は、前記カラーレジスト層と前記第1の基板との間に設置されるか、又は、前記赤外光透過層は、前記カラーレジスト層と前記保護層との間に設置される。
【0021】
幾つかの実施例において、前記表示領域において、前記カラーレジスト層は、表示画素の色に対応する複数のカラーレジストブロックを含み、
前記機能領域において、前記カラーレジスト層は、積層して設置された少なくとも2層の、異なる色を透過するサブカラーレジスト層を含み、異なる色を透過するサブカラーレジスト層の屈折率の差の値の絶対値は、第2の所定の閾値以下であり、前記第2の所定の閾値は、前記第1の所定の閾値より小さい。
【0022】
幾つかの実施例において、前記赤外光透過層は、積層して設置された第1の無機層と、第2の無機層とを含み、
前記第1の無機層と、隣接する前記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、前記第1の所定の閾値以上であり、
前記第2の無機層と、隣接する前記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、前記第1の所定の閾値以上である。
【0023】
幾つかの実施例において、前記カラーフィルム基板において、複数の前記絶縁層は、前記第1の基板の前記保護層から離れた一側に設置された高抵抗層をさらに含み、
前記高抵抗層は、前記機能領域に位置する第1の高抵抗領域と、前記表示領域に位置する第2の高抵抗領域と、を含み、前記高抵抗層の前記第1の高抵抗領域と前記第2の高抵抗領域との屈折率が異なり、
前記高抵抗層の前記第1の高抵抗領域の屈折率と前記第1の基板の屈折率との差の値の絶対値は、前記第1の所定の閾値以上であり、
前記高抵抗層の前記第2の高抵抗領域の屈折率と前記第1の基板の屈折率との差の値の絶対値は、第2の所定の閾値以下であり、前記第2の所定の閾値が前記第1の所定の閾値より小さい。
【0024】
幾つかの実施例において、前記液晶表示パネルは、前記アレイ基板の前記カラーフィルム基板から離れた一側に設置された第1の偏光片と、前記カラーフィルム基板の前記アレイ基板から離れた一側に設置された第2の偏光片と、をさらに含み、
前記高抵抗層は、前記第1の基板と前記第2の偏光片との間に設置される。
【0025】
幾つかの実施例において、前記アレイ基板において、複数の前記絶縁層は、第2の基板と、パッシベーション層とを含み、前記第2の基板の前記パッシベーション層に近接する一側と前記第2の基板の前記パッシベーション層から離れた一側とのうちの少なくとも1つにおいて、前記機能領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数は、前記表示領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数より大きい。
【発明の効果】
【0026】
本願は、液晶表示パネル及び車載液晶表示装置を提供する。該液晶表示パネルは、表示領域と、赤外光線を通過させる機能領域と、を含み、液晶表示パネルは、複数の絶縁層を含むアレイ基板と、アレイ基板に対向して設置され、複数の絶縁層を含むカラーフィルム基板と、を含み、アレイ基板、及び/又はカラーフィルム基板において、機能領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数は、表示領域に位置する屈折率の異なる隣接する反射インターフェースの数より大きく、反射インターフェースの両側の隣接する絶縁層の屈折率の差の値の絶対値は、第1の所定の閾値以上である。本願では、アレイ基板、及び/又はカラーフィルム基板において、機能領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数を、表示領域に位置する屈折率の異なる隣接する反射インターフェースの数より大きくし、液晶表示パネルの反射率が各フィルム層の反射率を加算したものである。そのため、本願では、赤外光学透過率に影響することなく、機能領域の反射インターフェースの数を表示領域の反射インターフェースの数より大きくすることにより、表示領域と比較して機能領域の光線の反射率を向上させる。これにより、全黒表示時の機能領域と表示領域との輝度差を減少させ、ひいては解消する。
【0027】
以下、図面を参照して、本願の具体的な実施形態を詳細に説明することにより、本願の技術的解決手段及び他の有益な効果を明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本願の実施例に係る液晶表示パネルの概略図である。
図2】本願の実施例に係る、光線が絶縁層を通る反射概略図である。
図3】本願の実施例に係るカラーフィルム基板の概略図1である。
図4】本願の実施例に係るカラーフィルム基板の概略図2である。
図5】本願の実施例に係る車載液晶表示装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本願の実施例における図面を参照して、本発明の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明する。明らかなように、説明された実施例は、本願の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をしない前提で得られる全ての他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属するものである。
【0030】
本願の実施例は、従来の液晶表示画面に存在する、赤外線カメラの設置領域と表示領域とを比較すると、光線の反射率が異なるために全黒表示を実現できないという技術的課題に対して、液晶表示パネル及び車載液晶表示装置を提供して、上記技術的課題を解決する。
【0031】
図1に示すように、本願の実施例に係る、表示領域131と、赤外光線を通過させる機能領域132と、を含む液晶表示パネル1は、
複数の絶縁層(例えば、第2の基板121)を含むアレイ基板12と、
上記アレイ基板12に対向して設置され、複数の絶縁層(例えば、第1の基板111)を含むカラーフィルム基板11と、を含み、
ここで、上記アレイ基板12、及び/又は上記カラーフィルム基板11において、上記機能領域132に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数は、上記表示領域131に位置する屈折率の異なる隣接する反射インターフェースの数より大きく、上記反射インターフェースの両側の隣接する絶縁層の屈折率の差の値の絶対値は、第1の所定の閾値以上である。
【0032】
本願の実施例に係る液晶表示パネルは、アレイ基板、及び/又はカラーフィルム基板において、機能領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数を、表示領域に位置する屈折率の異なる隣接する反射インターフェースの数より大きくし、液晶表示パネルの反射率が各フィルム層の反射率を加算したものである。そのため、本願では、赤外光学透過率に影響することなく、機能領域の反射インターフェースの数を表示領域の反射インターフェースの数より大きくすることにより、表示領域と比較して機能領域の光線の反射率を向上させる。これにより、全黒表示時の機能領域と表示領域との輝度差を減少させ、ひいては解消する。
【0033】
なお、本願の実施例では、絶縁層とは、金属層(例えば、ゲート層)と、ITO(酸化インジウムスズ)又は他の導電材料が形成する共通電極層及び画素電極層と、半導体活性層とを含まない無機フィルム層及び有機フィルム層を指す。具体的には、ブラックマトリクスの吸光作用のため、本願の実施例で限定された絶縁層は、ブラックマトリックスを含まない。
【0034】
なお、反射インターフェースとは、屈折率の異なる隣接する絶縁層の間に可視光線を反射するインターフェースを指し、反射インターフェースの両側の隣接する絶縁層の屈折率の差の値の絶対値は、第1の所定の閾値以上である。例えば、表示領域において、図1に示すように、第1の基板111とカラーレジスト層113との屈折率の差の値の絶対値は、第1の所定の閾値以上であり、第1の基板111とカラーレジスト層113との間のインターフェースは、反射インターフェースであるが、ブラックマトリクス115が光線を吸収し、光線を反射しないため、ブラックマトリクス115と第1の基板111との間のインターフェースは、反射インターフェースではない。同時に、カラーレジスト層113と保護層114との屈折率の差の値の絶対値は、第1の所定の閾値以上であり、カラーレジスト層113と保護層114との間のインターフェースは、反射インターフェースであるが、支柱116は、ブラックマトリクス115に対応するエリアに設置され、支柱116と保護層114との間に発散した光線がないか又は少なく、反射が少なく、ひいては反射がなく、且つ支柱116は、間隔を隔てて設置され、完全なインターフェースがなく、反射光線をさらに減少させ、ひいては光線を反射しないため、支柱と保護層との間に反射インターフェースがない。上記分析から分かるように、現在の液晶表示パネルにおいて、カラーフィルム基板において、表示領域に位置する反射インターフェースの数は2である。
【0035】
なお、第1の所定の閾値とは、隣接する2つのフィルム層の屈折率が、ある閾値より大きい場合にのみ、隣接する両側のフィルム層の間のインターフェースに反射又は比較的に大きい射出が発生し、この場合にのみ、隣接する2つの絶縁層の間のインターフェースを反射インターフェースとすることを指す。例えば、カラーレジスト層は、異なる色の光線を透過する複数のカラーレジストを含むが、異なる色の光線を透過する複数のカラーレジストの間の屈折率の差異が比較的に小さく、ひいては同じであり、例えば、0.01以下である。この場合、2層のカラーレジストの間のインターフェースが光線を基本的に反射しないため、2層の設置の間のインターフェースを反射インターフェースとすることではなく、2層のカラーレジストを一体とする。したがって、隣接する絶縁層の屈折率の差の値の絶対値が第1の所定の閾値以上に位置する場合、例えば、0.1以上である場合(実際の応用において、0.1、0.2、0.3、0、4、0.5等を選択してもよい)、隣接する絶縁層の間のインターフェースは、反射インターフェースであるが、隣接する絶縁層の屈折率の差の値の絶対値が第2の所定の閾値以下である場合、隣接する絶縁層を一体とみなすことができ、隣接する絶縁層の屈折率の差の値の絶対値が第2の所定の閾値と第1の所定の閾値との間にある場合、隣接する絶縁層の間のインターフェースを反射インターフェースとみなさない。
【0036】
なお、図2に示すように、液晶表示デバイスは、第1のフィルム層21、第2のフィルム層22及び第3のフィルム層23という複数の絶縁層を含み、外部光24が液晶表示デバイスに照射する場合、第1のフィルム層21の屈折率をn1とし、第2のフィルム層22の屈折率をn2とし、第3のフィルム層23の屈折率をn3とすると、外部光24の第1のフィルム層21と第2のフィルム層22との間のインターフェースでの反射率R1=(n2-n1)/(n2+n1)であり、外部光24の第2のフィルム層22と第3のフィルム層23との間のインターフェースでの反射率R2=(n3-n2)/(n3+n2)であり、液晶表示デバイスの外部光の反射率R=R1+R2である。
【0037】
上記分析から分かるように、本願の実施例では、アレイ基板、及び/又はカラーフィルム基板において、機能領域における絶縁層が形成する反射インターフェースの数を、表示領域における絶縁層が形成する反射インターフェースの数より大きくすることにより、液晶表示パネルの機能領域の、外部環境光に対する反射率を向上させる。これにより、機能領域と表示領域との外部環境光に対する光線反射率の差異を縮小し、液晶表示パネルの全黒表示時の輝度の均一性を向上させる。
【0038】
なお、本願の実施例において、現在の画面下のカメラの設計解決手段と比較して、現在の画面下のカメラのエリアに可視光を透過して、撮像機能を実現する必要がある。そのため、画面下のカメラの設置領域に対して孔を掘り下げて、有機層及び無機層を除去する場合がある。そのため、画面下のカメラの設置領域の外部環境光の光線に対する反射率と表示領域の光線の反射率とが異なる場合がある。本願では、赤外線カメラが赤外光を収集する必要があるが、カラーレジスト等のフィルム層の赤外光に対する透過率が高いことを考慮するため、機能領域にカラーレジスト等のフィルム層を増加させることができ、赤外光の透過に影響を与えず、且つ機能領域と表示領域との反射光線の差異を縮小し、液晶表示パネルの全黒表示時の輝度の均一性を向上させる。
【0039】
1つの実施例において、上記カラーフィルム基板において、上記機能領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数は、上記表示領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数より大きい。液晶表示パネルにおいて、現在の液晶表示パネルは、画面下のカメラの設置領域の光線透過率を向上させるために、カラーフィルム基板におけるカラーレジスト及びブラックマトリクスを除去し、他のフィルム層により画面下のカメラの設置領域のカラーフィルム基板を平坦化するそこで、本願の実施例では、カラーフィルム基板を設計し、カラーレジスト及びブラックマトリクスを除去して形成された空間内に絶縁層を設置して、機能領域の屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースを増加させ、機能領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数を、表示領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数をより大きくする。これにより、機能領域の光線反射率を向上させ、機能領域と表示領域との光線反射率の差異を縮小し、液晶表示パネルの全黒表示時の均一性を向上させる。
【0040】
1つの実施例において、図1に示すように、上記カラーフィルム基板11において、複数の上記絶縁層は、第1の基板111と、保護層114とを含む。上記第1の基板111の上記保護層114に近接する一側と上記第1の基板111の上記保護層114から離れた一側との少なくとも1つにおいて、上記機能領域132に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数は、上記表示領域131に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数より大きい。第1の基板の両側のうちの少なくとも一側で反射インターフェースの数を増加させることにより、機能領域の反射率を増加させ、機能領域と表示領域との反射率の差異を縮小させる。これにより、液晶表示パネルの全黒表示時の輝度の均一性を向上させる。
【0041】
具体的には、図1を例とすると、第1の無機層112a及び第2の無機層112bと、隣接するフィルム層との屈折率が異なる場合、機能領域の反射インターフェースは4つを含むが、表示領域の反射インターフェースは2つを含み、機能領域の屈折率の異なる絶縁層の反射インターフェースの数は、表示領域の屈折率の異なる絶縁層の反射インターフェースの数より大きくなり、機能領域の反射率を増加させ、機能領域と表示領域との反射率の差異を縮小することにより、液晶表示パネルの全黒表示時の輝度の均一性を向上させる。
【0042】
現在の表示デバイスにおいて、画面下のカメラの設置領域からカラーレジスト及びブラックマトリクスが掘り下げて除去されるため、画面下のカメラの設置領域の反射インターフェースが比較的に少ないという課題に対し、1つの実施例においては、図1に示すように、上記カラーフィルム11基板が、上記第1の基板111と上記保護層114との間に設置されたブラックマトリクス115をさらに含み、上記ブラックマトリクス115は、上記機能領域132に、対応する第1の開口が設置され、上記第1の開口は、少なくとも上記機能領域132をカバーし、
上記カラーフィルム基板11において、複数の上記絶縁層は、上記機能領域132に設置されて且つ上記第1の基板111と上記保護層114との間に位置する赤外光透過層112をさらに含み、上記赤外光透過層112と、隣接する上記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、上記第1の所定の閾値以上である。機能領域からブラックマトリクスが除去される場合、機能領域において、第1の基板と保護層との間の空間に赤外光透過層を形成し、赤外光透過層と、隣接する絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値を第1の所定の閾値以上にすることにより、第1の基板と保護層との間の反射インターフェースの数を増加させ、機能領域の反射率を向上させ、機能領域と表示領域との反射率の差異を縮小させる。これにより、液晶表示パネルの全黒表示時の輝度の均一性を向上させ、且つ増加した赤外光透過層が第1の基板と保護層との間に設置されるため、液晶表示パネルの厚さを増加させない。
【0043】
1つの実施例において、図1に示すように、上記液晶表示パネル1は、上記表示領域に設置された複数の表示画素を含み、上記ブラックマトリクス115には、上記表示画素に対応して第2の開口が設置され、
複数の上記絶縁層は、上記第1の開口及び上記第2の開口の箇所に設置されたカラーレジスト層113をさらに含み、上記カラーレジスト層113と、隣接する上記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、上記第1の所定の閾値以上であり、
上記赤外光透過層112は、上記カラーレジスト層113と上記第1の基板111との間に設置されるか、又は、図3に示すように、上記赤外光透過層112は、上記カラーレジスト層113と上記保護層114との間に設置される。液晶表示パネルにおいて、表示領域にカラーレジスト層を設置するが、本願の実施例では、カラーレジストの赤外光に対する透過率が高いことを考慮するため、表示領域にカラーレジスト層を形成すると同時に、機能領域のカラーレジスト層を形成して、機能領域の反射インターフェースの数を増加させることができ、機能領域の反射率を向上させ、機能領域と表示領域との反射率の差異を縮小することにより、液晶表示パネルの全黒表示時の輝度の均一性を向上させ、且つ該設置方式は、液晶表示パネルのプロセスを増加させる必要がなく、液晶表示パネルの厚さを増加させる必要もない。
【0044】
具体的には、赤外光透過層は、カラーレジスト層と第1の基板との間に設置されると、機能領域において、第1の基板と赤外光透過層との間に反射インターフェースを形成し、カラーレジスト層と赤外光透過層との間に反射インターフェースを形成し、カラーレジスト層と保護層との間に反射インターフェースを形成することにより、機能領域の反射インターフェースを増加させ、機能領域と表示領域との反射率の差異を縮小しさせる。これにより、液晶表示パネルの全黒表示時の輝度の均一性を向上させることができる。
【0045】
具体的には、赤外光透過層は、カラーレジスト層と保護層との間に設置されると、機能領域において、第1の基板とカラーレジスト層との間に反射インターフェースを形成し、カラーレジスト層と赤外光透過層との間に反射インターフェースを形成し、赤外光透過層と保護層との間に反射インターフェースを形成することにより、機能領域の反射インターフェースを増加させ、機能領域と表示領域との反射率の差異を縮小させる。これにより、液晶表示パネルの全黒表示時の輝度の均一性を向上させることができる。実際の応用において、赤外光透過層は、屈折率が1.5の酸化シリコン薄膜と屈折率が1.85の窒化シリコン薄膜を選択してもよく、実際の需要に応じて決定してもよく、ここで限定しない。
【0046】
単一の色を透過するカラーレジスト層が機能領域に設置される場合、可視光を遮断することができないため、機能領域に光漏れが発生するという課題に対し、1つの実施例においては、図3に示すように、上記表示領域131において、上記カラーレジスト層113は、表示画素の色に対応する複数のカラーレジストブロック(例えば、赤色カラーレジストブロック113a、緑色カラーレジストブロック113b、青色カラーレジストブロック113c)を含み、
上記機能領域132において、上記カラーレジスト層113は、積層して設置された少なくとも2層の、異なる色を透過するサブカラーレジスト層113d(例えば、赤色サブカラーレジスト層211、青色サブカラーレジスト層212を含む)を含み、異なる色を透過するサブカラーレジスト層113dの屈折率の差の値の絶対値は、第2の所定の閾値以下であり、上記第2の所定の閾値は、上記第1の所定の閾値より小さい。異なる色を透過するサブカラーレジスト層は、材料が近く、屈折率が近く、光線の反射について、両者の間のインターフェースの光線に対する反射率が比較的に低いため、両者を一体とすることができ、且つ屈折率も一体とみなすことができ、両者の間のインターフェースが反射インターフェースではないが、機能領域に複数層のサブカラーレジスト層を設置することにより、液晶表示パネルのプロセスを増加させない場合、可視光に対する遮断を向上させ、可視光の機能領域の光漏れを回避することができる。
【0047】
機能領域の反射率をさらに向上させて、液晶表示パネルの全黒表示時の輝度の均一性を向上させるため、1つの実施例においては、図1に示すように、上記赤外光透過層112は、積層して設置された第1の無機層112aと、第2の無機層112bとを含み、
上記第1の無機層112aと、隣接する上記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、上記第1の所定の閾値以上であり、
上記第2の無機層112bと、隣接する上記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、上記第1の所定の閾値以上である。赤外光透過層を第1の無機層及び第2の無機層として設置し、且つ第1の無機層と、隣接する絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値、及び第2の無機層と、隣接する絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値をいずれも第1の所定の閾値以上にすることにより、反射インターフェースの数をさらに向上させ、機能領域と表示領域との反射率の差異を縮小させる。これにより、液晶表示パネルの全黒表示時の輝度の均一性を向上させる。
【0048】
具体的には、図1に示すように、上記第1の無機層112aは、上記第1の基板111と上記第2の無機層112bとの間に設置され、上記第1の無機層112aの屈折率は、上記第1の基板111の屈折率より大きく、上記第1の無機層112aの屈折率は、上記第2の無機層112bの屈折率より大きく、上記第2の無機層の屈折率は、上記カラーレジスト層113の屈折率より小さく、且つ隣接する絶縁層の間の屈折率の差の値の絶対値は、上記第1の所定の閾値以上である。機能領域の絶縁層の屈折率の高さを交錯させて設定することにより、隣接する2つの絶縁膜層において、2つの絶縁層の屈折率の差が比較的に大きくなり、且つ単一のフィルム層の屈折率が大きくなり過ぎず、光線に対する反射が強くなり過ぎず、反射インターフェースの数を増加させ、機能領域と表示領域との反射率の差異を縮小させる。これにより、液晶表示パネルの全黒表示時の輝度の均一性を向上させる。
【0049】
上記実施例では、赤外光透過層における第1の無機層及び第2の無機層が第1の基板とカラーレジスト層との間に設置されることを例として詳細に説明したが、本願の実施例は、これに限定されず、第1の無機層及び第2の無機層が別に設置されてもよく、他の位置に隣接して設置されてもよい。
【0050】
上記実施例では、カラーレジスト層及び赤外光透過層により反射インターフェースを増加させる方式を詳細に説明した。しかし、本願の実施例は、これに限定されず、例えば、赤外光透過層のみを設置して、赤外光透過層に複数のフィルム層を含ませ、且つ複数のフィルム層のうちのいずれか1つと、隣接する上記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値を上記第1の所定の閾値以上にするか、又は、複数の赤外光透過層を設置して、各赤外光透過層と、隣接する上記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値を上記第1の所定の閾値以上にする。
【0051】
上記実施例では、第1の基板と保護層との間に反射インターフェースを増加させることを例として詳細に説明した。しかし、本願の実施例は、これに限定されない。1つの実施例において、図4に示すように、上記カラーフィルム基板11において、複数の上記絶縁層は、上記第1の基板111の上記保護層114から離れた一側に設置された高抵抗層311をさらに含み、
上記高抵抗層311は、上記機能領域132に位置する第1の高抵抗領域311aと、上記表示領域131に位置する第2の高抵抗領域311bと、を含み、上記高抵抗層311の上記第1の高抵抗領域311aと上記第2の高抵抗領域311bとの屈折率が異なり、
上記高抵抗層311の上記第1の高抵抗領域311aの屈折率と上記第1の基板111の屈折率との差の値の絶対値は、上記第1の所定の閾値以上であり、
上記高抵抗層311の上記第2の高抵抗領域311bの屈折率と上記第1の基板111の屈折率との差の値の絶対値は、第2の所定の閾値以下であり、上記第2の所定の閾値が上記第1の所定の閾値より小さい。第1の基板の保護層から離れた一側に高抵抗層を設置し、且つ高抵抗層の第1の高抵抗領域と第1の基板との屈折率の差の値の絶対値を上記第1の所定の閾値以上にし、第2の高抵抗領域と第1の基板との屈折率の差の値の絶対値を第2の所定の閾値以下にすることにより、機能領域の反射インターフェースの数を増加させる。同時に表示領域を平坦化して、機能領域と表示領域との反射率の差異を縮小することにより、液晶表示パネルの全黒表示時の輝度の均一性を向上させる。
【0052】
1つの実施例において、図1及び図4に示すように、上記液晶表示パネル1は、上記アレイ基板12の上記カラーフィルム基板11から離れた一側に設置された第1の偏光片14と、上記カラーフィルム基板11の上記アレイ基板12から離れた一側に設置された第2の偏光片15と、をさらに含み、
上記高抵抗層311は、上記第1の基板111と上記第2の偏光片15との間に設置される。高抵抗層を第1の基板と第2の偏光片との間に設置することにより、高抵抗層に対して損傷を生じることを回避する。
【0053】
具体的には、高抵抗層の第1の高抵抗領域と第2の高抵抗領域との屈折率の差は、ドーピングの方式により形成することができる。
【0054】
上記実施例では、高抵抗層の第1の高抵抗領域と第2の高抵抗との屈折率が異なることを例として詳細に説明したが、本願の実施例は、これに限定されず、それぞれ機能領域と表示領域に屈折率の異なる高抵抗層を形成してもよい。
【0055】
上記実施例では、高抵抗層が第1の基板と第2の偏光片との間に設置されることを例として詳細に説明したが、本願の実施例は、これに限定されず、高抵抗層は、第2の偏光片の第1の基板から離れた一側に設置されてもよい。
【0056】
1つの実施例において、図1に示すように、上記アレイ基板12は、金属導電層(例えば、第1の電極層126、第2の電極層128)をさらに含み、上記金属導電層は、上記機能領域132に、対応する第3の開口が設置され、上記第3の開口は、少なくとも上記機能領域132をカバーする。機能領域から金属層を除去することにより、機能領域の赤外光透過率を向上させる。
【0057】
従来の液晶表示デバイスにおいては、光線透過率を向上させるためにアレイ基板の機能領域に位置するフィルム層に対して孔を掘り下げるため、機能領域と表示領域との光線の反射率の差を引き起こして、輝度の不均一を引き起こす。これに対し、1つの実施例においては、図1に示すように、上記アレイ基板12において、複数の上記絶縁層は、上記第2の基板121と上記パッシベーション層127との間に順に積層されたバッファ層122、ゲート絶縁層123、層間絶縁層124及び平坦化層125をさらに含む。上記バッファ層122は、上記表示領域131から上記機能領域132まで延伸し、上記ゲート絶縁層123は、上記表示領域131から上記機能領域132まで延伸し、上記層間絶縁層124は、上記表示領域131から上記機能領域132まで延伸し、
上記金属導電層は、上記パッシベーション層127の両側に設置された第1の電極層126と、第2の電極層128とを含む。上記パッシベーション層127は、上記機能領域132において上記平坦化層125と直接接触する。現在の液晶表示パネルにおいては、機能領域のフィルム層を除去するために、機能領域の反射率が比較的に低いことに対して、本願では、機能領域のフィルム層を保留するか又は増加させることにより、機能領域の反射インターフェースの数を向上させ、機能領域の反射率を向上させ、機能領域と表示領域との反射率の差異を縮小させる。これにより、液晶表示パネルの全黒表示時の輝度の均一性を向上させる。
【0058】
なお、表示領域のパッシベーション層が、平坦化層の少なくとも大部分のエリアと直接接触しないため、機能領域の隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数は、表示領域の隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数より大きい。
【0059】
1つの実施例において、アレイ基板において、上記パッシベーション層と上記第2の基板との間、及び/又は上記パッシベーション層の上記第2の基板から離れた一側、及び/又は上記第2の基板の上記パッシベーション層から離れた一側に、複数の上記絶縁層は、透過層をさらに含み、透過層と、隣接する上記絶縁層との間の屈折率の差の値の絶対値は、上記第1の所定の閾値以上である。即ち、アレイ基板に透過層を増加させることにより、機能領域の反射インターフェースの数をさらに増加させる。これにより、機能領域の反射率を増加させ、機能領域と表示領域との反射率の差異を縮小させることで、液晶表示パネルの全黒表示時の輝度の均一性を向上させる。
【0060】
具体的には、以下の表により、本願の実施例の機能領域の反射率の理論データを説明する。
【0061】
表1: アレイ基板の各反射インターフェースの反射率
【0062】
【表1】
【0063】
なお、第2の基板自体が反射インターフェースを形成しないため、第2の基板とバッファ層における窒化シリコン層が形成する反射インターフェースの反射率は、バッファ層における窒化シリコン層の欄に記載されており、他の反射率の数値で示された反射インターフェースは、上記のとおりである。上記の表1から分かるように、機能領域において、従来の、フィルム層を除去した後のアレイ基板側の機能領域の反射率が2.31%であることと比較して、本願では、反射率を6.28%まで上昇させて、機能領域の反射率を向上させる。なお、ゲート絶縁層とバッファ層における酸化シリコン層との間の屈折率の差があまり大きくなく(0.04)、第1の所定の閾値(0.1以上)より小さく、それらの間の接触面は、外部環境光に対する反射率への寄与が比較的に小さく、それらの間の接触面を前述の反射インターフェースとして扱わなくてもよい。
【0064】
表2: カラーフィルム基板の各反射インターフェースの反射率
【0065】
【表2】
【0066】
なお、第1の基板自体が反射インターフェースを形成しないため、第1の基板と赤外光透過層における窒化シリコン層が形成する反射インターフェースの反射率は、赤外光透過層における窒化シリコン層の欄に記載され、他の反射率の数値で示された反射インターフェースは、上記のとおりである。上記の表2から分かるように、機能領域において、従来の、フィルム層を除去した後のカラーフィルム基板側の機能領域の反射率が0.78%であることと比較して、本願では、反射率を2.90%まで上昇させて、機能領域の外部環境光に対する反射率を向上させる。
【0067】
同時に、図5に示すように、本願の実施例に係る車載液晶表示装置は、
表示領域131と、赤外光線を通過させる機能領域132と、を含む液晶表示パネルであって、上記液晶表示パネルは、複数の絶縁層(例えば、第2の基板121)を含むアレイ基板12と、上記アレイ基板12に対向して設置され、複数の絶縁層(例えば、第1の基板111)を含むカラーフィルム基板11と、を含み、ここで、上記アレイ基板12、及び/又は上記カラーフィルム基板11において、上記機能領域132に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数は、上記表示領域131に位置する屈折率の異なる隣接する反射インターフェースの数より大きく、上記反射インターフェースの両側の隣接する絶縁層の屈折率の差の値の絶対値は、第1の所定の閾値以上である、液晶表示パネルと、
上記アレイ基板12の上記カラーフィルム基板11から離れた一側に設置され、且つ上記機能領域132に設置される赤外線カメラ41と、
アレイ基板12のカラーフィルム基板11から離れた一側に設置されたバックライトモジュール(図示せず)と、を含み、バックライトモジュールには、機能領域132に対応して開孔が設置されてもよく、赤外線カメラ41がバックライトモジュールの開孔に挿設されてもよい。
【0068】
なお、該車載液晶表示装置に使用される液晶表示パネルは、前述の液晶表示パネルであり、その具体的な構造は、上記において詳細に説明されており、ここでは説明を省略する。
【0069】
以上の実施例から分かるように、
本願の実施例は、液晶表示パネル及び車載液晶表示装置を提供し、該液晶表示パネルは、表示領域と、赤外光線を通過させる機能領域と、を含み、液晶表示パネルは、複数の絶縁層を含むアレイ基板と、アレイ基板に対向して設置され、複数の絶縁層を含むカラーフィルム基板と、を含み、ここで、アレイ基板、及び/又はカラーフィルム基板において、機能領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数は、表示領域に位置する屈折率の異なる隣接する反射インターフェースの数より大きく、反射インターフェースの両側の隣接する絶縁層の屈折率の差の値の絶対値は、第1の所定の閾値以上である。本願では、アレイ基板、及び/又はカラーフィルム基板において、機能領域に位置する屈折率の異なる隣接する絶縁層が形成する反射インターフェースの数を、表示領域に位置する屈折率の異なる隣接する反射インターフェースの数より大きくし、液晶表示パネルの反射率が各フィルム層の反射率を加算したものである。そのため、本願では、赤外光学透過率に影響することなく、機能領域の反射インターフェースの数を表示領域の反射インターフェースの数より大きくすることにより、表示領域と比較して機能領域の光線の反射率を向上させる。これにより、全黒表示時の機能領域と表示領域との輝度差を減少させ、ひいては解消する。
【0070】
上記実施例において、各実施例の説明についてはそれぞれ重点が置かれ、ある実施例で詳しく説明していない部分については、他の実施例の関連部分の説明を参照することができる。
【0071】
以上、本願の実施例に係る液晶表示パネル及び車載液晶表示装置について詳細に説明し、本明細書において具体例で本願の原理及び実施形態を論述したが、以上の実施例の説明は、本願の技術的解決手段及びその核心思想を容易に理解するためのものに過ぎず、当業者であれば理解できるように、依然として、前述の各実施例において記載される技術的解決手段を修正するか、又はその技術的特徴の一部に同等置換を行うことができ、これらの修正や置換によって、対応する技術的解決手段の本質は、本願の各実施例の技術的解決手段の範囲から逸脱することはない。
【0072】
1 液晶表示パネル
11 カラーフィルム
12 アレイ基板
14 第1の偏光片
15 第2の偏光片
21 第1のフィルム層
22 第2のフィルム層
23 第3のフィルム層
24 外部光
41 赤外線カメラ
111 第1の基板
112 赤外光透過層
112a 第1の無機層
112b 第2の無機層
113 カラーレジスト層
113a 赤色カラーレジストブロック
113b 緑色カラーレジストブロック
113c 青色カラーレジストブロック
113d サブカラーレジスト層
114 保護層
115 ブラックマトリクス
116 支柱
121 第2の基板
122 バッファ層
123 ゲート絶縁層
124 層間絶縁層
125 平坦化層
126 第1の電極層
127 パッシベーション層
128 第2の電極層
131 表示領域
132 機能領域
211 赤色サブカラーレジスト層
212 青色サブカラーレジスト層
311 高抵抗層
311a 第1の高抵抗領域
311b 第2の高抵抗領域
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】