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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-25
(54)【発明の名称】表示モジュール及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20240118BHJP
   G09F 9/33 20060101ALI20240118BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240118BHJP
   G09F 9/40 20060101ALI20240118BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20240118BHJP
   H01L 33/58 20100101ALI20240118BHJP
   G02B 5/00 20060101ALI20240118BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALN20240118BHJP
【FI】
G09F9/00 313
G09F9/33
G09F9/30 309
G09F9/40 301
H01L33/00 L
H01L33/58
G02B5/00 B
G09F9/30 349Z
G02F1/13357
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021576395
(86)(22)【出願日】2021-12-08
(85)【翻訳文提出日】2022-01-25
(86)【国際出願番号】 CN2021136595
(87)【国際公開番号】W WO2023092662
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】202111400030.8
(32)【優先日】2021-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515203228
【氏名又は名称】ティーシーエル チャイナスター オプトエレクトロニクス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TCL China Star Optoelectronics Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.9-2,Tangming Rd,Guangming New District,Shenzhen,Guangdong,China 518132
(74)【代理人】
【識別番号】100204386
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 啓
(72)【発明者】
【氏名】徐 洪▲遠▼
(72)【発明者】
【氏名】雷 ▲興▼
(72)【発明者】
【氏名】黎 美楠
【テーマコード(参考)】
2H042
2H391
5C094
5F142
5G435
【Fターム(参考)】
2H042AA10
2H042AA26
2H391AB04
2H391AC30
2H391CB42
2H391EB03
5C094AA03
5C094AA12
5C094AA60
5C094BA23
5C094BA43
5C094CA19
5C094DA01
5C094DA02
5C094DA07
5C094DA13
5C094ED16
5C094FA01
5C094FA02
5C094JA01
5C094JA11
5F142AA12
5F142DB37
5F142DB60
5F142EA34
5F142GA02
5G435AA00
5G435BB04
5G435BB12
5G435CC09
5G435DD11
5G435FF13
5G435FF14
5G435GG17
5G435HH02
(57)【要約】
本願の実施例は表示モジュール及び表示装置を開示し、該表示モジュールは表示パネルと、表示パネルの額縁領域内に設置されている補償表示アセンブリとを含み、補償表示アセンブリは目視角輝度調節層を含み、目視角輝度調節層は覗き見防止機能層を含み、覗き見防止機能層は表示モジュールの側面目視角の範囲内において表示機能層が放出する光線が目視角輝度調節層における表示機能層から離れる一側から出射した後の輝度を調節することに用いられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示モジュールであって、表示パネルと、補償表示アセンブリとを含み、前記表示パネルは表示領域と、前記表示領域に隣接する額縁領域とを含み、前記補償表示アセンブリは前記表示パネル上に設置されており、且つ前記額縁領域内に位置し、前記補償表示アセンブリは、
前記表示パネル上に設置されており、且つ前記額縁領域内に位置する表示機能層と、
前記表示機能層上に設置されている1つの覗き見防止機能層を含む目視角輝度調節層であって、前記覗き見防止機能層は、前記表示モジュールの側面目視角の範囲内において前記表示機能層が放出する光線が前記目視角輝度調節層における前記表示機能層から離れる一側から出射した後の輝度を調節し、任意の1つの前記側面目視角において前記補償表示アセンブリの目視角輝度と前記表示パネルの目視角輝度との比を1つの予め設定された閾値の範囲内にすることに用いられる、目視角輝度調節層と、を含み、
前記側面目視角の範囲内の任意の1つの前記側面目視角の角度値は1つの予め設定された角度値よりも大きい、表示モジュール。
【請求項2】
前記目視角輝度調節層は、さらに、前記覗き見防止機能層と積層して設置されている1つの光透過機能層を含み、前記覗き見防止機能層は前記表示モジュールの正面目視角の範囲内の異なる正面目視角で同じ透過率を有し、前記光透過機能層は、前記正面目視角の範囲内において前記表示機能層が放出する光線が前記目視角輝度調節層における前記表示機能層から離れる一側から出射した後の輝度を調節して、前記正面目視角の範囲内において前記補償表示アセンブリの目視角輝度と前記表示パネルの目視角輝度との比を前記予め設定された閾値の範囲内にすることに用いられ、
前記正面目視角の範囲内の任意の1つの前記正面目視角の角度値は前記予め設定された角度値以下である、請求項1に記載の表示モジュール。
【請求項3】
前記光透過機能層は、前記覗き見防止機能層と積層して設置されている1つのパッケージ接着層を含み、前記表示機能層は間隔をおいて設置されている複数の発光デバイスを含み、前記パッケージ接着層は各前記発光デバイス上に設置されている、請求項2に記載の表示モジュール。
【請求項4】
前記表示モジュールの側面目視角の範囲内の任意の2つの異なる側面目視角のうち、角度値が比較的大きい一方の前記側面目視角での前記覗き見防止機能層の透過率は角度値が比較的小さい他方の前記側面目視角での透過率未満である、請求項3に記載の表示モジュール。
【請求項5】
前記覗き見防止機能層は各前記発光デバイスの間に設置されている黒色障壁を含み、前記表示モジュールに垂直な方向において、前記黒色障壁の高さは前記発光デバイスの高さよりも大きく、且つ前記パッケージ接着層は前記黒色障壁及び各前記発光デバイス上に設置されており、
任意の2つの異なる前記側面目視角のうち、角度値が比較的大きい一方の前記側面目視角で前記黒色障壁が前記発光デバイスを遮蔽する発光面積は、角度値が比較的小さい他方の前記側面目視角で前記発光デバイスを遮蔽する発光面積よりも大きい、請求項4に記載の表示モジュール。
【請求項6】
任意の1つの前記発光デバイスと前記黒色障壁との間の間隔はいずれも等しい、請求項5に記載の表示モジュール。
【請求項7】
前記覗き見防止機能層はシャッター構造であり、前記覗き見防止機能層は間隔をおいて設置されている複数のシャッターダイヤフラムを含み、前記覗き見防止機能層は前記パッケージ接着層における前記表示機能層から離れる一側に設置されている、請求項4に記載の表示モジュール。
【請求項8】
前記光透過機能層は、さらに、前記覗き見防止機能層に設置されており前記表示機能層に近い第1光透過保護層と、前記覗き見防止機能層に設置されており前記表示機能層から離れる第2光透過保護層とを含む、請求項7に記載の表示モジュール。
【請求項9】
前記閾値の範囲は0.95以上、且つ1.05以下である、請求項1に記載の表示モジュール。
【請求項10】
前記表示モジュールの正面目視角の範囲内の異なる正面目視角での前記覗き見防止機能層の透過率はいずれも100%である、請求項2に記載の表示モジュール。
【請求項11】
表示装置であって、少なくとも2つの表示モジュールを含み、隣接する2つの前記表示モジュールは第1方向又は第2方向に沿ってタイリングされ、前記第1方向と前記第2方向とは予め設定された夾角をなし、
前記表示モジュールは表示パネルと補償表示アセンブリとを含み、前記表示パネルは表示領域と、前記表示領域に隣接する額縁領域とを含み、前記補償表示アセンブリは前記表示パネル上に設置されており、且つ前記額縁領域内に位置し、前記補償表示アセンブリは、
前記表示パネル上に設置されており、且つ前記額縁領域内に位置する表示機能層と、
前記表示機能層上に設置されている1つの覗き見防止機能層を含む目視角輝度調節層であって、前記覗き見防止機能層は、前記表示モジュールの側面目視角の範囲内において前記表示機能層が放出する光線が前記目視角輝度調節層における前記表示機能層から離れる一側から出射した後の輝度を調節して、任意の1つの前記側面目視角において前記補償表示アセンブリの目視角輝度と前記表示パネルの目視角輝度との比を1つの予め設定された閾値の範囲内にすることに用いられる、目視角輝度調節層と、を含み、
前記側面目視角の範囲内の任意の1つの前記側面目視角の角度値は1つの予め設定された角度値よりも大きい、表示装置。
【請求項12】
前記目視角輝度調節層は、さらに、前記覗き見防止機能層と積層して設置されている1つの光透過機能層を含み、前記覗き見防止機能層は前記表示モジュールの正面目視角の範囲内の異なる正面目視角で同じ透過率を有し、前記光透過機能層は、前記正面目視角の範囲内において前記表示機能層が放出する光線が前記目視角輝度調節層における前記表示機能層から離れる一側から出射した後の輝度を調節し、前記正面目視角の範囲内において前記補償表示アセンブリの目視角輝度と前記表示パネルの目視角輝度との比を前記予め設定された閾値の範囲内にすることに用いられ、
前記正面目視角の範囲内の任意の1つの前記正面目視角の角度値は前記予め設定された角度値以下である、請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記光透過機能層は前記覗き見防止機能層と積層して設置されている1つのパッケージ接着層を含み、前記表示機能層は間隔をおいて設置されている複数の発光デバイスを含み、前記パッケージ接着層は各前記発光デバイス上に設置されている、請求項12に記載の表示装置。
【請求項14】
前記表示モジュールの側面目視角の範囲内の任意の2つの異なる側面目視角のうち、角度値が比較的大きい一方の前記側面目視角での前記覗き見防止機能層の透過率は角度値が比較的小さい他方の前記側面目視角での透過率未満である、請求項13に記載の表示装置。
【請求項15】
前記覗き見防止機能層は各前記発光デバイスの間に設置されている黒色障壁を含み、前記表示モジュールに垂直な方向において、前記黒色障壁の高さは前記発光デバイスの高さよりも大きく、且つ前記パッケージ接着層は前記黒色障壁及び各前記発光デバイス上に設置されており、
任意の2つの異なる前記側面目視角のうち、角度値が比較的大きい一方の前記側面目視角で前記黒色障壁が前記発光デバイスを遮蔽する発光面積は、角度値が比較的小さい他方の前記側面目視角で前記発光デバイスを遮蔽する発光面積よりも大きい、請求項14に記載の表示装置。
【請求項16】
任意の1つの前記発光デバイスと前記黒色障壁との間の間隔はいずれも等しい、請求項15に記載の表示装置。
【請求項17】
前記覗き見防止機能層はシャッター構造であり、前記覗き見防止機能層は間隔をおいて設置されている複数のシャッターダイヤフラムを含み、前記覗き見防止機能層は前記パッケージ接着層における前記表示機能層から離れる一側に設置されている、請求項14に記載の表示装置。
【請求項18】
前記光透過機能層は、さらに、前記覗き見防止機能層に設置されており前記表示機能層に近い第1光透過保護層と、前記覗き見防止機能層に設置されており前記表示機能層から離れる第2光透過保護層とを含む、請求項17に記載の表示装置。
【請求項19】
前記閾値の範囲は0.95以上、且つ1.05以下である、請求項17に記載の表示装置。
【請求項20】
前記表示モジュールの正面目視角の範囲内の異なる正面目視角での前記覗き見防止機能層の透過率はいずれも100%である、請求項12に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は表示分野に関し、特に表示モジュール及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術の発展に伴い、シームレスタイリング表示技術が幅広く注目されている。現在では、主にタイリングスクリーンのタイリング領域(非表示領域)に補償表示デバイスを設置するという構造が採用され、且つタイリングスクリーン本体が補償表示デバイスと連動表示することによってシームレスタイリング表示の効果を実現しており、たとえば、ミニ発光ダイオード(Mini LED、Mini Light Emitting Diode)のストリップライトを複数の液晶ディスプレイ(LCD、Liquid Crystal Display)間のタイリング位置に設置することを採用している。しかしながら、該シームレスタイリング構造において、側面視の目視角では、タイリングスクリーン本体と補償表示デバイスとの発光輝度及び目視角輝度の減衰程度は異なり、たとえば、Mini LEDは側面視の目視角では比較的明るく、LCDは側面視の目視角では比較的暗いため、タイリングスクリーンのタイリング領域位置において輝度目視角が一致しない問題が発生することを引き起こしやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願の実施例は表示モジュール及び表示装置を提供し、タイリングスクリーンのタイリング領域位置において輝度目視角が一致しない技術的問題の発生を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の実施例は表示モジュールを提供し、表示パネルと、補償表示アセンブリとを含み、前記表示パネルは表示領域と、前記表示領域に隣接する額縁領域とを含み、前記補償表示アセンブリは前記表示パネル上に設置されており、且つ前記額縁領域内に位置し、前記補償表示アセンブリは、
前記表示パネル上に設置されており、且つ前記額縁領域内に位置する表示機能層と、
前記表示機能層上に設置されている1つの覗き見防止機能層を含む目視角輝度調節層であって、前記覗き見防止機能層は、前記表示モジュールの側面目視角の範囲内において前記表示機能層が放出する光線が前記目視角輝度調節層における前記表示機能層から離れる一側から出射した後の輝度を調節し、任意の1つの前記側面目視角において前記補償表示アセンブリの目視角輝度と前記表示パネルの目視角輝度との比を1つの予め設定された閾値の範囲内にすることに用いられる、目視角輝度調節層と、を含み、
前記側面目視角の範囲内の任意の1つの前記側面目視角の角度値は1つの予め設定された角度値よりも大きい。
【0005】
本実施例では、表示パネルの額縁領域内に補償表示アセンブリを設置することによって、前記補償表示アセンブリが表示機能層と、表示機能層上に設置されている目視角輝度調節層とを含むことにより、異なる前記側面目視角で前記表示機能層が放出する光線が前記目視角輝度調節層における前記表示機能層から離れる一側から出射した後の輝度を容易に調節でき、任意の1つの前記側面目視角において前記補償表示アセンブリの目視角輝度と前記表示パネルの目視角輝度との比を1つの予め設定された閾値の範囲内にすることを実現し、各表示モジュールがタイリングされた後にタイリング位置において輝度目視角が一致しない問題の発生を回避する。
【0006】
選択可能に、本願により提供された表示モジュールにおいて、前記目視角輝度調節層は、さらに前記覗き見防止機能層と積層して設置されている1つの光透過機能層を含み、前記覗き見防止機能層は前記表示モジュールの正面目視角の範囲内の異なる正面目視角で同じ透過率を有し、前記光透過機能層は、前記正面目視角の範囲内において前記表示機能層が放出する光線が前記目視角輝度調節層における前記表示機能層から離れる一側から出射した後の輝度を調節し、前記正面目視角の範囲内において前記補償表示アセンブリの目視角輝度と前記表示パネルの目視角輝度との比を前記予め設定された閾値の範囲内にすることに用いられ、
前記正面目視角の範囲内の任意の1つの前記正面目視角の角度値は前記予め設定された角度値以下である。
【0007】
本実施例では、前記目視角輝度調節層は、さらに前記覗き見防止機能層と積層して設置されている1つの光透過機能層を含み、前記光透過機能層によって前記補償表示アセンブリの前記正面目視角の範囲内での目視角輝度をさらに低減させることができ、前記正面目視角の範囲内において前記補償表示アセンブリの目視角輝度と前記表示パネルの目視角輝度との比を前記予め設定された閾値の範囲内にする。
【0008】
選択可能に、本願により提供された表示モジュールにおいて、前記光透過機能層は前記覗き見防止機能層と積層して設置されている1つのパッケージ接着層を含み、前記表示機能層は間隔をおいて設置されている複数の発光デバイスを含み、前記パッケージ接着層は各前記発光デバイス上に設置されている。
【0009】
本実施例では、前記パッケージ接着層は前記発光デバイスをパッケージすることに用いられ、前記パッケージ接着層の材料又は構造を調節することにより、前記パッケージ接着層の透過率を調整し、前記正面目視角の範囲内において前記補償表示アセンブリの目視角輝度と前記表示パネルの目視角輝度との比を前記予め設定された閾値の範囲内にする。
【0010】
選択可能に、前記表示モジュールの側面目視角の範囲内の任意の2つの異なる側面目視角のうち、角度値が比較的大きい一方の前記側面目視角での前記覗き見防止機能層の透過率は角度値が比較的小さい他方の前記側面目視角での透過率未満である。
【0011】
本実施例では、前記表示モジュールの側面目視角の範囲内の任意の2つの異なる側面目視角のうち、角度値が比較的大きい一方の前記側面目視角での前記覗き見防止機能層の透過率は角度値が比較的小さい他方の前記側面目視角での透過率未満である。つまり、前記覗き見防止機能層の光透過率は前記側面目視角の角度値の増加に伴って減少し、それにより前記補償表示アセンブリの目視角輝度の前記側面目視角の範囲内での減衰レートを増加させ、任意の1つの前記側面目視角で前記補償表示アセンブリの目視角輝度と前記表示パネルの目視角輝度との比を1つの予め設定された閾値の範囲内にする。
【0012】
選択可能に、本願により提供された表示モジュールにおいて、前記覗き見防止機能層は各前記発光デバイスの間に設置されている黒色障壁を含み、前記表示モジュールに垂直な方向において、前記黒色障壁の高さは前記発光デバイスの高さよりも大きく、前記パッケージ接着層は前記黒色障壁及び各前記発光デバイス上に設置されており、
任意の2つの異なる前記側面目視角のうち、角度値が比較的大きい一方の前記側面目視角で前記黒色障壁が前記発光デバイスを遮蔽する発光面積は、角度値が比較的小さい他方の前記側面目視角で前記発光デバイスを遮蔽する発光面積よりも大きい。
【0013】
本実施例では、前記表示モジュールに垂直な方向において、前記黒色障壁の高さは前記発光デバイスの高さよりも大きく、それにより前記黒色障壁が前記発光デバイスを容易に遮蔽でき、前記覗き見防止機能層の前記側面目視角範囲での透過率の調節を実現する。具体的には、任意の2つの異なる前記側面目視角のうち、角度値が比較的大きい一方の前記側面目視角で前記黒色障壁が前記発光デバイスを遮蔽する発光面積は、角度値が比較的小さい他方の前記側面目視角で前記発光デバイスを遮蔽する発光面積よりも大きい。それにより前記表示モジュールの側面目視角の範囲内の任意の2つの異なる側面目視角のうち、角度値が比較的大きい一方の前記側面目視角での前記覗き見防止機能層の透過率は角度値が比較的小さい他方の前記側面目視角での透過率未満になり、任意の1つの前記側面目視角において前記補償表示アセンブリの目視角輝度と前記表示パネルの目視角輝度との比を1つの予め設定された閾値の範囲内にする。
【0014】
選択可能に、本願により提供された表示モジュールにおいて、任意の1つの前記発光デバイスと前記黒色障壁との間の間隔はいずれも等しい。
【0015】
本実施例では、任意の1つの前記発光デバイスと前記黒色障壁との間の間隔はいずれも等しい。それにより任意の1つの前記側面目視角で、前記黒色障壁が各前記発光デバイスを遮蔽する発光面積は、いずれも等しいため、各前記発光デバイスの同一の前記側面目視角での発光輝度の均一性が確保される。
【0016】
選択可能に、本願により提供された表示モジュールにおいて、前記覗き見防止機能層はシャッター構造であり、前記覗き見防止機能層は間隔をおいて設置されている複数のシャッターダイヤフラムを含み、前記覗き見防止機能層は前記パッケージ接着層における前記表示機能層から離れる一側に設置されている。
【0017】
本実施例では、前記覗き見防止機能層はシャッター構造である。各前記シャッターダイヤフラムの間の間隔や、前記シャッターダイヤフラムの方向等のパラメータを調節することにより、前記表示モジュールの側面目視角の範囲内の任意の2つの異なる側面目視角のうち、角度値が比較的大きい一方の前記側面目視角での前記覗き見防止機能層の透過率は角度値が比較的小さい他方の前記側面目視角での透過率未満になり、任意の1つの前記側面目視角において前記補償表示アセンブリの目視角輝度と前記表示パネルの目視角輝度との比を1つの予め設定された閾値の範囲内にすることを実現することができる。
【0018】
選択可能に、本願により提供された表示モジュールにおいて、前記光透過機能層はさらに、前記覗き見防止機能層に設置されており前記表示機能層に近い第1光透過保護層と、前記覗き見防止機能層に設置されており前記表示機能層から離れる第2光透過保護層とを含む。
【0019】
本実施例では、前記第1光透過保護層及び前記第2光透過保護層によって前記覗き見防止機能層をパッケージし、同時に、前記第1光透過保護層及び前記第2光透過保護層は前記パッケージ接着層と組み合わせて、前記正面目視角の範囲内において前記表示機能層が放出する光線が前記目視角輝度調節層における前記表示機能層から離れる一側から出射した後の輝度を調節し、前記正面目視角の範囲内において前記補償表示アセンブリの目視角輝度と前記表示パネルの目視角輝度との比を前記予め設定された閾値の範囲内にすることもできる。
【0020】
選択可能に、本願により提供された表示モジュールにおいて、前記閾値の範囲は0.95以上、且つ1.05以下である。
【0021】
本実施例では、前記閾値の範囲を0.95以上、且つ1.05以下に設定することにより、任意の1つの前記側面目視角又は任意の1つの前記正面目視角で前記補償表示アセンブリの目視角輝度と前記表示パネルの目視角輝度との差が大きくなりすぎることを回避して、前記補償表示アセンブリの目視角輝度と前記表示パネルの目視角輝度との差が人間の目で区別可能な感度内となることを確実にする。
【0022】
選択可能に、本願により提供された表示モジュールにおいて、前記表示モジュールの正面目視角の範囲内の異なる正面目視角での前記覗き見防止機能層の透過率はいずれも100%である。
【0023】
本実施例では、前記表示モジュールの正面目視角の範囲内の異なる正面目視角での前記覗き見防止機能層の透過率はいずれも100%である。すなわち、前記正面目視角の範囲内において、前記光透過機能層のみによって、前記表示機能層が放出する光線が前記目視角輝度調節層における前記表示機能層から離れる一側から出射した後の輝度を調節し、前記正面目視角の範囲内において前記補償表示アセンブリの目視角輝度と前記表示パネルの目視角輝度との比を前記予め設定された閾値の範囲内にすることを実現することができる。
【0024】
適宜、本願の実施例は、さらに表示装置を提供し、少なくとも2つの前記表示モジュールを含み、隣接する2つの前記表示モジュールは第1方向又は第2方向に沿ってタイリングされ、前記第1方向と前記第2方向とは予め設定された夾角をなし、前記表示モジュールは表示パネルと補償表示アセンブリとを含み、前記表示パネルは表示領域と、前記表示領域に隣接する額縁領域とを含み、前記補償表示アセンブリは前記表示パネル上に設置されており、且つ前記額縁領域内に位置し、前記補償表示アセンブリは、
前記表示パネル上に設置されており、且つ前記額縁領域内に位置する表示機能層と、
前記表示機能層上に設置されている1つの覗き見防止機能層を含む目視角輝度調節層であって、前記覗き見防止機能層は、前記表示モジュールの側面目視角の範囲内において前記表示機能層が放出する光線が前記目視角輝度調節層における前記表示機能層から離れる一側から出射した後の輝度を調節し、任意の1つの前記側面目視角において前記補償表示アセンブリの目視角輝度と前記表示パネルの目視角輝度との比を1つの予め設定された閾値の範囲内にすることに用いられる、目視角輝度調節層と、を含み、
前記側面目視角の範囲内の任意の1つの前記側面目視角の角度値は1つの予め設定された角度値よりも大きい。
【0025】
選択可能に、本願により提供された表示装置において、前記目視角輝度調節層は、さらに前記覗き見防止機能層と積層して設置されている1つの光透過機能層を含み、前記覗き見防止機能層は前記表示モジュールの正面目視角の範囲内の異なる正面目視角で同じ透過率を有し、前記光透過機能層は、前記正面目視角の範囲内において前記表示機能層が放出する光線が前記目視角輝度調節層における前記表示機能層から離れる一側から出射した後の輝度を調節し、前記正面目視角の範囲内において前記補償表示アセンブリの目視角輝度と前記表示パネルの目視角輝度との比を前記予め設定された閾値の範囲内にすることに用いられ、
前記正面目視角の範囲内の任意の1つの前記正面目視角の角度値は前記予め設定された角度値以下である。
【0026】
選択可能に、本願により提供された表示装置において、前記光透過機能層は前記覗き見防止機能層と積層して設置されている1つのパッケージ接着層を含み、前記表示機能層は間隔をおいて設置されている複数の発光デバイスを含み、前記パッケージ接着層は各前記発光デバイス上に設置されている。
【0027】
選択可能に、本願により提供された表示装置において、前記表示モジュールの側面目視角の範囲内の任意の2つの異なる側面目視角のうち、角度値が比較的大きい一方の前記側面目視角での前記覗き見防止機能層の透過率は角度値が比較的小さい他方の前記側面目視角での透過率未満である。
【0028】
選択可能に、本願により提供された表示装置において、前記覗き見防止機能層は各前記発光デバイスの間に設置されている黒色障壁を含み、前記表示モジュールに垂直な方向において、前記黒色障壁の高さは前記発光デバイスの高さよりも大きく、且つ前記パッケージ接着層は前記黒色障壁及び各前記発光デバイス上に設置されており、
任意の2つの異なる前記側面目視角のうち、角度値が比較的大きい一方の前記側面目視角で前記黒色障壁が前記発光デバイスを遮蔽する発光面積は、角度値が比較的小さい他方の前記側面目視角で前記発光デバイスを遮蔽する発光面積よりも大きい。
【0029】
選択可能に、本願により提供された表示装置において、任意の1つの前記発光デバイスと前記黒色障壁との間の間隔はいずれも等しい。
【0030】
選択可能に、本願により提供された表示装置において、前記覗き見防止機能層はシャッター構造であり、前記覗き見防止機能層は間隔をおいて設置されている複数のシャッターダイヤフラムを含み、前記覗き見防止機能層は前記パッケージ接着層における前記表示機能層から離れる一側に設置されている。
【0031】
選択可能に、本願により提供された表示装置において、前記光透過機能層はさらに、前記覗き見防止機能層に設置されており前記表示機能層に近い第1光透過保護層と、前記覗き見防止機能層に設置されており前記表示機能層から離れる第2光透過保護層とを含む。
【0032】
選択可能に、本願により提供された表示装置において、前記閾値の範囲は0.95以上、且つ1.05以下である。
【0033】
選択可能に、本願により提供された表示装置において、前記表示モジュールの正面目視角の範囲内の異なる正面目視角での前記覗き見防止機能層の透過率はいずれも100%である。
【発明の効果】
【0034】
本願の有益な効果について、表示パネルの額縁領域内に補償表示アセンブリを設置し、前記補償表示アセンブリは表示機能層と、表示機能層上に設置されている目視角輝度調節層とを含み、それにより異なる前記側面目視角で前記表示機能層が放出する光線が前記目視角輝度調節層における前記表示機能層から離れる一側から出射した後の輝度を容易に調節でき、任意の1つの前記側面目視角において前記補償表示アセンブリの目視角輝度と前記表示パネルの目視角輝度との比を1つの予め設定された閾値の範囲内にすることを実現することで、各表示モジュールがタイリングされた後にタイリング位置において輝度目視角が一致しない問題の発生を回避する。
【0035】
実施例又は従来技術における技術的手段をより明確に説明するために、以下、実施例又は従来技術の記述に使用される必要がある図面を簡単に紹介する。明らかなように、以下の記述における図面は単に発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労働を必要としない前提において、さらにこれらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】本願の実施例により提供された表示モジュールの構造模式図である。
図2】本願の実施例により提供された表示モジュールにおける補償表示アセンブリの第1種類の膜層構造模式図である。
図3】本願の実施例により提供された表示モジュールにおける補償表示アセンブリの第2種類の膜層構造模式図である。
図4】本願の実施例により提供された表示装置の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下の各実施例の説明は、添付図面を参照し、本発明を実施できるために用いられる特定の実施例を例示するために用いられる。本発明に言及された方向用語、たとえば「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「内」、「外」、及び「側面」等は、単に添付図面を参照する方向である。従って、使用された方向用語は、本発明を制限するために使用されるものではなく、本発明を説明及び理解するために使用される。図において、構造が類似するユニットは同じ符号で表される。
【0038】
本願の記述では、理解すべきであるように、用語「第1」、「第2」は単に記述するためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示又は暗示するか、又は指示された技術的特徴の数を暗黙的に指すものではないと理解すべきである。これにより、「第1」、「第2」で限定された特徴は1つ又は複数の上記特徴を明示的又は暗黙的に含んでもよい。本願の記述では、別途明確に具体的に限定されていない限り、「複数」の意味は2つ又は2つ以上である。
【0039】
本願の記述では、説明する必要がある点として、別途明確に規定及び限定されていない限り、「取り付け」、「連結」、「接続」という用語は広義に理解されるべきであり、たとえば、固定接続であってもよく、取り外し可能な接続、又は一体的な接続であってもよく、機械的接続であってもよく、電気的接続であってもよく、又は互いに通信するのであってもよく、直接接続であってもよく、中間媒体を介した間接的接続であってもよく、2つの素子の内部の連通又は2つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本願における具体的な意味を理解することができる。
【0040】
ここで、具体的な実施例を参照しながら本願の技術的手段を記述する。
【0041】
図1図3に参照されるように、本願の実施例は、表示パネル100と、補償表示アセンブリ200とを含む表示モジュール1を提供する。上記表示パネル100は表示領域110と、上記表示領域110に隣接する額縁領域120とを含む。上記補償表示アセンブリ200は上記表示パネル100上に設置されており、且つ上記額縁領域120内に位置し、上記補償表示アセンブリ200は、
上記表示パネル100上に設置されており、且つ上記額縁領域120内に位置する表示機能層210と、
上記表示機能層210上に設置されている1つの覗き見防止機能層221を含む目視角輝度調節層220であって、上記覗き見防止機能層221は、上記表示モジュール1の側面目視角の範囲内において上記表示機能層210が放出する光線が上記目視角輝度調節層220における上記表示機能層210から離れる一側から出射した後の輝度を調節し、任意の1つの上記側面目視角において上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度と上記表示パネル100の目視角輝度との比を1つの予め設定された閾値の範囲内にすることに用いられる、目視角輝度調節層220と、を含み、
上記側面目視角の範囲内の任意の1つの上記側面目視角の角度値は1つの予め設定された角度値よりも大きい。
【0042】
理解できるように、タイリングスクリーンのタイリング領域(非表示領域)に補償表示デバイスを設置し、且つタイリングスクリーン本体が補償表示デバイスと連動表示することにより実現されるシームレスタイリング構造において、タイリングスクリーン本体と補償表示デバイスの発光輝度及び目視角輝度の減衰程度は異なるため、側面視の目視角では、タイリングスクリーンのタイリング領域位置において輝度目視角が一致しない問題が発生することを引き起こしやすい。たとえば、ミニ発光ダイオードストリップライトを複数の液晶ディスプレイ間のタイリング位置に設置することを採用すると、側面視の目視角では、Mini LEDの輝度はLCDの輝度に対して比較的明るく、それにより側面視の目視角では輝度目視角が一致しない問題が発生する。本願の実施例では、表示パネル100の額縁領域120内に補償表示アセンブリ200を設置し、上記補償表示アセンブリ200は表示機能層210と、表示機能層210上に設置されている目視角輝度調節層220とを含み、それにより異なる上記側面目視角で上記表示機能層210が放出する光線が上記目視角輝度調節層220における上記表示機能層210から離れる一側から出射した後の輝度を容易に調節でき、任意の1つの上記側面目視角において上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度と上記表示パネル100の目視角輝度との比を1つの予め設定された閾値の範囲内にすることを実現し、各表示モジュール1がタイリングされた後にタイリング位置において輝度目視角が一致しない問題の発生を回避する。
【0043】
説明する必要がある点として、上記表示モジュール1の側面目視角の範囲内において、異なる上記側面目視角で各上記表示モジュール1の表示輝度は異なり、上記表示モジュール1の目視角輝度は、すなわち1つの特定の側面目視角又は正面目視角での上記表示モジュール1の表示輝度である。同様に、上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度は、すなわち1つの特定の側面目視角又は正面目視角での上記補償表示アセンブリ200の表示輝度である。上記表示パネル100の目視角輝度は、すなわち1つの特定の側面目視角又は正面目視角での上記表示パネル100の表示輝度である。本願の実施例では、後述では特に説明されていない限り、いずれも上記表示パネル100は液晶ディスプレイであり、上記表示機能層210はミニ発光ダイオードランプパネルであることを例として説明する。
【0044】
なお、本願の実施例では、上記表示モジュール1の側面目視角の角度値は上記側面目視角で視線と上記表示モジュール1の垂直線とがなす夾角の角度値である。同様に、上記表示モジュール1の正面目視角の角度値は上記正面目視角で視線と上記表示モジュール1の垂直線とがなす夾角の角度値である。任意の1つの上記側面目視角において上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度と上記表示パネル100の目視角輝度との比が1つの予め設定された閾値の範囲内にあり、つまり、任意の1つの上記側面目視角において上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度と上記表示パネル100の目視角輝度との間の差を減少させる。具体的には、上記予め設定された閾値の範囲は0.95以上、且つ1.05以下であり、つまり、
0.95≦Mα/Nα≦1.05、
であり、ここで、Mαは側面目視角αでの上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度であり、Nαは側面目視角αでの上記表示パネル100の目視角輝度である。
【0045】
一実施例では、図1図3に参照されるように、上記目視角輝度調節層220は、さらに上記覗き見防止機能層221と積層して設置されている1つの光透過機能層222を含む。上記覗き見防止機能層221は上記表示モジュール1の正面目視角の範囲内の異なる正面目視角で同じ透過率を有し、上記光透過機能層222は、上記正面目視角の範囲内において上記表示機能層210が放出する光線が上記目視角輝度調節層220における上記表示機能層210から離れる一側から出射した後の輝度を調節し、上記正面目視角の範囲内において上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度と上記表示パネル100の目視角輝度との比を上記予め設定された閾値の範囲内にすることに用いられ、
上記正面目視角の範囲内の任意の1つの上記正面目視角の角度値は上記予め設定された角度値以下である。
【0046】
理解できるように、ミニ発光ダイオードの輝度に比べて液晶ディスプレイの輝度は比較的低く、つまり、上記正面目視角の範囲内において上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度と上記表示パネル100の目視角輝度との間には差が比較的大きい状況が存在する可能性がある。本実施例では、上記目視角輝度調節層220は、さらに上記覗き見防止機能層221と積層して設置されている1つの光透過機能層222を含み、上記光透過機能層222によって上記補償表示アセンブリ200の上記正面目視角の範囲内での目視角輝度をさらに低減させて、上記正面目視角の範囲内において上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度と上記表示パネル100の目視角輝度との比を上記予め設定された閾値の範囲内にする。具体的には、上記予め設定された閾値の範囲は0.95以上、且つ1.05以下であり、つまり、
0.95≦Mβ/Nβ≦1.05
であり、ここで、Mβは正面目視角βでの上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度であり、Nβは正面目視角βでの上記表示パネル100の目視角輝度である。
【0047】
なお、上記目視角輝度調節層220は、さらに上記覗き見防止機能層221と積層して設置されている1つの光透過機能層222を含むときに、上記光透過機能層222の透過率の影響を受けるため、上記補償表示アセンブリ200の上記側面目視角の範囲内での目視角輝度が相応に低減するが、上記表示モジュール1の側面目視角の範囲内において、上記側面目視角の角度値の増加に伴い、液晶ディスプレイの目視角輝度減衰レートはミニ発光ダイオードの目視角輝度減衰レートよりも大きくなる。つまり、上記表示パネル100の目視角輝度減衰レートは上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度減衰レートよりも大きい。このときに、依然として上記覗き見防止機能層221によって上記側面目視角の範囲内において上記表示機能層210が放出する光線が上記目視角輝度調節層220における上記表示機能層210から離れる一側から出射した輝度を調節して、任意の1つの上記側面目視角において上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度と上記表示パネル100の目視角輝度との比を1つの予め設定された閾値の範囲内にする必要がある。このときに、側面目視角αでの上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度Mαは、
α=L1α×Tr1α×Tr2α
であり、ここで、L1αは上記表示機能層210の側面目視角αでの表示輝度であり、Tr1αは上記覗き見防止機能層221の側面目視角αでの透過率であり、Tr2αは上記光透過機能層222の側面目視角αでの透過率である。
【0048】
明らかなように、上記光透過機能層222及び上記覗き見防止機能層221によってそれぞれ上記補償表示アセンブリ200の出光輝度及び目視角輝度の上記側面目視角の範囲内での減衰レートを調節し、それにより任意の1つの目視角において上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度と上記表示パネル100の目視角輝度との比を上記予め設定された閾値の範囲内にすることを実現する。
【0049】
説明する必要がある点として、上記予め設定された角度値は上記正面目視角範囲及び上記側面目視角範囲を分割することに用いられる。具体的には、上記予め設定された角度値は上記表示パネル100の目視角輝度の減衰状況に応じて設定されてもよく、上記表示パネル100の目視角輝度と上記表示機能層210の目視角輝度との間の差の状況に応じて設定されてもよく、ここでそれに制限されない。
【0050】
一実施例では、図2図3に参照されるように、上記光透過機能層222は上記覗き見防止機能層221と積層して設置されている1つのパッケージ接着層2221を含む。上記表示機能層210は間隔をおいて設置されている複数の発光デバイス2101を含み、上記パッケージ接着層2221は各上記発光デバイス2101上に設置されている。
【0051】
理解できるように、上記発光デバイス2101はLEDであり、上記パッケージ接着層2221は上記発光デバイス2101をパッケージすることに用いられ、上記パッケージ接着層2221の材料又は構造を調節することにより、上記パッケージ接着層2221の透過率を調整することができ、上記正面目視角の範囲内において上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度と上記表示パネル100の目視角輝度との比が上記予め設定された閾値の範囲内となる。
【0052】
一実施例では、図2図3に参照されるように、上記表示モジュール1の側面目視角の範囲内の任意の2つの異なる側面目視角のうち、角度値が比較的大きい一方の上記側面目視角での上記覗き見防止機能層221の透過率は、角度値が比較的小さい他方の上記側面目視角での透過率未満である。理解できるように、ミニ発光ダイオードに比べて液晶ディスプレイの輝度は比較的低く、且つ、上記表示モジュール1の側面目視角の範囲内において、上記側面目視角の角度値の増加に伴い、液晶ディスプレイの目視角輝度減衰レートはミニ発光ダイオードの目視角輝度減衰レートよりも大きい。具体的には、上記表示モジュール1の側面目視角の範囲内の任意の2つの異なる側面目視角のうち、角度値が比較的大きい一方の上記側面目視角での上記覗き見防止機能層221の透過率は、角度値が比較的小さい他方の上記側面目視角での透過率未満である。つまり、上記覗き見防止機能層221の光透過率は、上記側面目視角の角度値の増加に伴って減少し、それにより上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度の上記側面目視角の範囲内での減衰レートを増加させて、任意の1つの上記側面目視角において上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度と上記表示パネル100の目視角輝度との比を1つの予め設定された閾値の範囲内にする。
【0053】
一実施例では、図2に参照されるように、上記覗き見防止機能層221は各上記発光デバイス2101の間に設置されている黒色障壁2211を含む。上記表示モジュール1に垂直な方向において、上記黒色障壁2211の高さは上記発光デバイス2101の高さよりも大きく、上記パッケージ接着層2221は上記黒色障壁2211及び各上記発光デバイス2101上に設置されており、
任意の2つの異なる上記側面目視角のうち、角度値が比較的大きい一方の上記側面目視角で上記黒色障壁2211が上記発光デバイス2101を遮蔽する発光面積は、角度値が比較的小さい他方の上記側面目視角で上記発光デバイス2101を遮蔽する発光面積よりも大きい。
【0054】
理解できるように、上記表示モジュール1に垂直な方向において、上記黒色障壁2211の高さは上記発光デバイス2101の高さよりも大きく、それにより上記黒色障壁2211が上記発光デバイス2101を容易に遮蔽できて、上記覗き見防止機能層221の上記側面目視角範囲での透過率の調節を実現する。本実施例では、任意の2つの異なる上記側面目視角のうち、角度値が比較的大きい一方の上記側面目視角で上記黒色障壁2211が上記発光デバイス2101を遮蔽する発光面積は、角度値が比較的小さい他方の上記側面目視角で上記発光デバイス2101を遮蔽する発光面積よりも大きく、それにより上記表示モジュール1の側面目視角の範囲内の任意の2つの異なる側面目視角のうち、角度値が比較的大きい一方の上記側面目視角での上記覗き見防止機能層221の透過率は角度値が比較的小さい他方の上記側面目視角での透過率未満となり、任意の1つの上記側面目視角において上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度と上記表示パネル100の目視角輝度との比を1つの予め設定された閾値の範囲内にする。
【0055】
具体的には、上記表示モジュール1の側面目視角の角度値は上記側面目視角で視線と上記表示モジュール1の垂直線とがなす夾角の角度値である。同様に、上記表示モジュール1の正面目視角の角度値は、上記正面目視角で視線と上記表示モジュール1の垂直線とがなす夾角の角度値である。図2に参照されるように、上記予め設定された角度の角度値はθであってもよく、目視角の角度値がθ以下であるときに、上記発光デバイス2101は上記黒色障壁2211に遮蔽されず、目視角の角度値がθよりも大きいときに、上記発光デバイス2101は上記黒色障壁2211に遮蔽される。すなわち、上記正面目視角の範囲内の任意の1つの上記正面目視角の角度値はθ以下であり、上記側面目視角の範囲内の任意の1つの上記側面目視角の角度値はθよりも大きく、任意の2つの異なる上記側面目視角の角度値はそれぞれα1及びα2である。ここで、α2はα1よりも大きく、明らかなように、上記側面目視角の角度値がα1であるときに上記黒色障壁2211が上記発光デバイス2101を遮蔽する発光面積は、上記側面目視角の角度値がα2であるときに上記発光デバイス2101を遮蔽する発光面積よりも大きい。
【0056】
説明する必要がある点として、上記黒色障壁2211は各上記発光デバイス2101の間に設置され、次に上記パッケージ接着層2221によって上記黒色障壁2211及び各上記発光デバイス2101を被覆し且つパッケージして、上記黒色障壁2211と各上記発光デバイス2101との間の相対位置関係を比較的安定させ、上記黒色障壁2211を上記パッケージ接着層2221における各上記発光デバイス2101から離れる一側に設置することにより、正確に位置合わせをすることができない問題が回避される。
【0057】
本実施例では、任意の1つの上記発光デバイス2101と上記黒色障壁2211との間の間隔はいずれも等しい。理解できるように、任意の1つの上記発光デバイス2101と上記黒色障壁2211との間の間隔はいずれも等しい。すなわち、任意の1つの上記側面目視角で、上記黒色障壁2211が各上記発光デバイス2101を遮蔽する発光面積はいずれも等しいことを確実にすることができ、各上記発光デバイス2101の同一の上記側面目視角での発光輝度の均一性が確保される。
【0058】
一実施例では、図3に参照されるように、上記覗き見防止機能層221はシャッター構造であり、上記覗き見防止機能層221は間隔をおいて設置されている複数のシャッターダイヤフラム2212を含み、上記覗き見防止機能層221は上記パッケージ接着層2221における上記表示機能層210から離れる一側に設置されている。
【0059】
理解できるように、上記覗き見防止機能層221はシャッター構造であり、上記覗き見防止機能層221は間隔をおいて設置されている複数のシャッターダイヤフラム2212を含む。具体的には、各上記シャッターダイヤフラム2212の間の間隔や、上記シャッターダイヤフラム2212の方向等のパラメータを調節することにより、上記表示モジュール1の側面目視角の範囲内の任意の2つの異なる側面目視角のうち、角度値が比較的大きい一方の上記側面目視角での上記覗き見防止機能層221の透過率は角度値が比較的小さい他方の上記側面目視角での透過率未満となり、任意の1つの上記側面目視角において上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度と上記表示パネル100の目視角輝度との比を1つの予め設定された閾値の範囲内にすることを実現する。
【0060】
本実施例では、図3に参照されるように、上記光透過機能層222はさらに、上記覗き見防止機能層221に設置されており上記表示機能層210に近い第1光透過保護層2222と、上記覗き見防止機能層221に設置されており上記表示機能層210から離れる第2光透過保護層2223とを含む。
【0061】
理解できるように、上記光透過機能層222は、さらに上記第1光透過保護層2222と上記第2光透過保護層2223とを含む。上記第1光透過保護層2222及び上記第2光透過保護層2223は、上記覗き見防止機能層221をパッケージすることに用いられる。同時に、上記第1光透過保護層2222及び上記第2光透過保護層2223は更に上記パッケージ接着層2221と組み合わせて上記正面目視角の範囲内において上記表示機能層210が放出する光線が上記目視角輝度調節層220における上記表示機能層210から離れる一側から出射した後の輝度を調節し、上記正面目視角の範囲内において上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度と上記表示パネル100の目視角輝度との比を上記予め設定された閾値の範囲内にすることができる。具体的には、上記光透過機能層222の側面目視角αでの透過率Tr2αは、
Tr2α=Tr21α×Tr22α×Tr23α
であり、ここで、Tr21αは上記パッケージ接着層2221の側面目視角αでの表示輝度であり、Tr22αは上記第1光透過保護層2222の側面目視角αでの透過率であり、Tr23αは上記第2光透過保護層2223の側面目視角αでの透過率である。明らかなように、上記第1光透過保護層2222及び上記第2光透過保護層2223の材料又は構造を調整することにより、上記第1光透過保護層2222及び上記第2光透過保護層2223の透過率に対する調整を実現する。本実施例では、上記第1光透過保護層2222及び上記第2光透過保護層2223の材料はポリエチレンテレフタレートであってもよい。
【0062】
一実施例では、上記表示モジュール1の正面目視角の範囲内の異なる正面目視角での上記覗き見防止機能層221の透過率はいずれも100%である。
【0063】
理解できるように、上記実施例では、上記覗き見防止機能層221は間隔をおいて設置されている複数のシャッターダイヤフラム2212を含んでもよい。上記覗き見防止機能層221は、さらに各上記発光デバイス2101の間に設置されている黒色障壁2211を含んでもよい。明らかなように、上記正面目視角の範囲内において、上記覗き見防止機能層221は上記発光デバイス2101を遮蔽せず、それにより上記表示モジュール1の正面目視角の範囲内の異なる正面目視角での上記覗き見防止機能層221の透過率はいずれも100%になる。すなわち、上記正面目視角の範囲内において、上記光透過機能層222のみによって、上記表示機能層210が放出する光線が上記目視角輝度調節層220における上記表示機能層210から離れる一側から出射した輝度を調節し、上記正面目視角の範囲内において上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度と上記表示パネル100の目視角輝度との比を上記予め設定された閾値の範囲内にすることを実現することができる。
【0064】
本願の実施例は、さらに表示装置を提供し、図4に参照されるように、上記表示装置は少なくとも2つの上記実施例に記載の表示モジュール1を含む。隣接する2つの上記表示モジュール1は第1方向10又は第2方向20に沿ってタイリングされ、上記第1方向10と上記第2方向20とは予め設定された夾角をなし、本実施例では、上記第1方向10は上記第2方向20とは垂直である。
【0065】
本願では、表示パネル100の額縁領域120内に補償表示アセンブリ200を設置する。上記補償表示アセンブリ200は、表示機能層210と、表示機能層210上に設置されている目視角輝度調節層220とを含むことにより、異なる上記側面目視角で上記表示機能層210が放出する光線が上記目視角輝度調節層220における上記表示機能層210から離れる一側から出射した輝度を容易に調節でき、任意の1つの上記側面目視角において上記補償表示アセンブリ200の目視角輝度と上記表示パネル100の目視角輝度との比を1つの予め設定された閾値の範囲内にすることを実現し、各表示モジュール1がタイリングされた後にタイリング位置において輝度目視角が一致しない問題の発生を回避する。
【0066】
以上のように、本発明が好ましい実施例で上記のように提示されたが、上記好ましい実施例は本発明を制限するために用いられるものではなく、当業者は、本発明の精神及び範囲内から逸脱せずに、いずれもさまざまな変更及び修正を行うことができ、従って、本発明の保護範囲は特許請求の範囲により定められる範囲を基準とする。
【符号の説明】
【0067】
1 表示モジュール
100 表示パネル
110 表示領域
120 額縁領域
200 補償表示アセンブリ
210 表示機能層
220 目視角輝度調節層
221 見防止機能層
222 光透過機能層
2101 発光デバイス
2211 黒色障壁
2212 シャッターダイヤフラム
2221 パッケージ接着層
2222 第1光透過保護層
2223 第2光透過保護層
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】