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特表2024-503169オイル回収が可能な冷媒-オイル混合物用スクロール圧縮機
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-25
(54)【発明の名称】オイル回収が可能な冷媒-オイル混合物用スクロール圧縮機
(51)【国際特許分類】
   F04C 18/02 20060101AFI20240118BHJP
   F04B 39/04 20060101ALI20240118BHJP
   F04C 29/02 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
F04C18/02 311Y
F04B39/04 J
F04C29/02 351Z
F04C29/02 361Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022580160
(86)(22)【出願日】2021-11-11
(85)【翻訳文提出日】2022-12-23
(86)【国際出願番号】 KR2021016395
(87)【国際公開番号】W WO2022108232
(87)【国際公開日】2022-05-27
(31)【優先権主張番号】102020130766.7
(32)【優先日】2020-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102021121375.4
(32)【優先日】2021-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516011246
【氏名又は名称】ハンオン システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ローゼンバッハ, フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】フリードル, ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】グートベルレット, ディルク
(72)【発明者】
【氏名】ドゥルスン, カディル
【テーマコード(参考)】
3H003
3H039
3H129
【Fターム(参考)】
3H003AA05
3H003AC03
3H003BD02
3H003BH05
3H039AA02
3H039AA12
3H039BB11
3H039BB16
3H039CC27
3H039CC30
3H039CC42
3H129AA02
3H129AB03
3H129BB03
3H129BB05
3H129CC09
3H129CC15
3H129CC25
3H129CC42
(57)【要約】
【課題】より低い質量流れを有する作動状態で圧縮機の安定的で且つ信頼できる潤滑を保障するために圧縮機でのオイル回収を提供する。
【解決手段】

本発明は冷媒-オイル混合物のためのオイル回収型スクロール圧縮機(1)として、ハウジング部(2)と固定スクロール(3)を含み、前記ハウジング部(2)は前記ハウジング部(2)と前記固定スクロール(3)の間に出口チャンバー(6)が形成される方式で密封部(4)により固定スクロール(3)に連結されて、オイル分離及びオイル回収のため、高圧冷媒出口(10)及びオイル収集領域(13)を有するオイル分離チャンバー(9)及び吸入圧縮チャンバー(15)に向かうオイル回収チャンネル(12)が出口チャンバー(6)の下流に配置されるスクロール圧縮機(1)において、前記オイル分離チャンバー(9)のオイル回収チャンネル(12)にオイルを排出する出口チャンバードレーン(11)は出口チャンバー(6)の測地学的下部領域に形成されることを特徴とする。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒-オイル混合物のためのオイル回収型スクロール圧縮機(1)において、ハウジング部(2)と固定スクロール(3)を含み、前記ハウジング部(2)は前記ハウジング部(2)と前記固定スクロール(3)の間に出口チャンバー(6)が形成される方式で密封部(4)により前記固定スクロール(3)に連結され、オイル分離及びオイル回収のため、高圧冷媒出力部(10)及びオイル収集領域(13)を有するオイル分離チャンバー(9)及び吸入圧縮チャンバー(15)に向かうオイル回収チャンネル(12)が前記出口チャンバー(6)の下流に配置されて、前記オイル分離チャンバー(9)の前記オイル回収チャンネル(12)にオイルを排出する出口チャンバードレーン(11)は前記出口チャンバー(6)の測地学的下部領域に形成されることを特徴とするスクロール圧縮機。
【請求項2】
出口チャンバーバルブ(7)が前記固定スクロール(3)に配置された圧縮機出口(5)が前記出口チャンバーバルブ(7)により制御できるように前記出口チャンバー(6)に配置及び形成されることを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
【請求項3】
前記冷媒-オイル混合物のための前記オイル分離チャンバー(9)への連結のための出口チャンバーチャンネル(8)が前記出口チャンバー(6)の測地学的上部領域に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のスクロール圧縮機。
【請求項4】
前記オイル分離チャンバー(9)と前記オイル回収チャンネル(12)は前記ハウジング部(2)に統合されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうち何れかの一項に記載のスクロール圧縮機。
【請求項5】
前記オイル回収チャンネル(12)が前記吸入圧縮チャンバー(15)に向かって前記固定スクロール(3)を通じて少なくとも部分的に形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうち何れかの一項に記載のスクロール圧縮機。
【請求項6】
前記出口チャンバードレーン(11)は前記ハウジング部(2)にチャンネル(17)として形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうち何れかの一項に記載のスクロール圧縮機。
【請求項7】
前記チャンネル(17)は前記ハウジング部(2)でボア(bore)として形成されることを特徴とする請求項6に記載のスクロール圧縮機。
【請求項8】
前記チャンネル(17)は前記ハウジング部(2)で段差型ボア(stepped Bore)として形成されて、ノズル型狭窄部(18)が前記オイル回収チャンネル(12)への連結部の上流に形成されていることを特徴とする請求項6または7に記載のスクロール圧縮機。
【請求項9】
別途のノズル部(19)が前記チャンネル(17)に配置されるのことを特徴とする請求項6至請求項8のうち何れかの一項に記載のスクロール圧縮機。
【請求項10】
前記出口チャンバードレーン(11)は前記ハウジング部(2)の密封表面(20)に溝(22)に形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうち何れかの一項に記載のスクロール圧縮機。
【請求項11】
前記出口チャンバードレーン(11)は前記固定スクロール(3)の密封表面(20)に溝(22)に形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうち何れかの一項に記載のスクロール圧縮機。
【請求項12】
前記出口チャンバードレーン(11)は切開部(cutout)(23)を有する密封部(4)として形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうち何れかの一項に記載のスクロール圧縮機。
【請求項13】
前記出口チャンバードレーン(11)は前記ハウジング部(2)の密封表面(20)にチャンネル(17)として形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうち何れかの一項に記載のスクロール圧縮機。
【請求項14】
前記ハウジング部(2)の密封表面(20)の前記チャンネル(17)は迷路(labyrinth)としてまたはくねくねとした方式で形成されることを特徴とするス請求項13に記載のクロール圧縮機。
【請求項15】
前記出口チャンバードレーン(11)は最も狭い地点で直径1.2mmの円形の流動断面(circular flow crosssection)を有することを特徴とする請求項1乃至請求項14のうち何れかの一項に記載のスクロール圧縮機。
【請求項16】
前記出口チャンバードレーン(11)は最も狭い地点で1.131mmの流動断面を有することを特徴とする請求項1乃至請求項14のうち何れかの一項に記載のスクロール圧縮機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は
オイル回収が可能な冷媒-オイル混合物用スクロール圧縮機に係り、より詳しくは、冷媒-オイル混合物が圧縮されるオイル回収が可能な冷媒-オイル混合物用スクロール圧縮機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な類型の冷媒圧縮機では、冷媒オイルは圧縮された後、分離されて圧縮機を效率的に潤滑するために潤滑される機械式圧縮機構成要素の領域に短い循環路を通じて供給される。冷媒-オイル混合物が高圧で流入する出口チャンバーを圧縮チャンバーの下流に有する。出口チャンバーは冷媒オイルを含む圧縮された混合物のための一つの出口だけを含み、前記一つの出口はオイル分離器に直接連結される。オイル分離器でオイルは分離されて、少なくとも一つの減圧要素(pressure reducing element)を経由するオイル回収チャンネルにより圧縮機ユニットの上流の吸入側に伝送される。特別に設計されたオイル分離器が下流に配置されているので、出口チャンバー自体にはオイル分離器の機能を有する特別な構成要素がない。従って、出口チャンバーにはオイル回収経路または類似するものが存在しない。 出口チャンバーはできる限り最も大きな体積を有するキャビティ(cavity)として設計することが好ましいが、その理由は出口チャンバーの大きな体積によって排出圧力パルス(discharge pressure pulses)が減殺されてNVH(Noise、Vibration、Harshness)挙動が改善されるためである。
【0003】
従来技術によるスクロール圧縮機の知られている問題点の一つに、一般的に排出圧力パルスを減らすために大容積チャンバーが配置されることが好ましいために、圧縮機ユニットの後方ハウジング下流にある出口チャンバーがオイル分離器として設計されていないという点である。この出口チャンバーの体積は固定スクロールの出口に比べて大きいので、流速が大きく減少するようになる。特に低質量流れの場合、出口チャンバーでの流速の減少はオイルと冷媒の互いに異なる質量慣性(massinertias)により意図せずオイル分離器に作用する。
従って、低質量流れの場合、出口チャンバーで分離されたオイルはこれ以上圧縮機で使用できなくなる。例えば、高速で慢性量流れに作動する場合のみ、このオイルが出口チャンバーから遠く運搬されて圧縮機でまた使用できる。
【0004】
先行技術の特許文献1はスクロール圧縮機の前述した短所を克服するために連続的に配列された2個のオイル分離器及び2個の分離されたオイル回収チャンネルを有する冷媒圧縮機を開示する。
特許文献1では、上流に配置された追加オイル分離器を生成するためにオイル分離を目的とする構成要素が出口チャンバーに既に具現されている。また、第1上流オイル分離器から意図的に分離されたオイルは同様に専用ノズル要素を有する専用オイル回収チャンネルにより圧縮機ユニットに直接移動される。このオイル回収チャンネルは従来技術によるオイル分離器で分離されたオイルが供給される通常的なオイル回収チャンネルに追加で形成される。これらオイル回収チャンネルがスクロール圧縮機の吸入チャンバーと圧縮機チャンバーに別途に配置された入口に連結される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2019-056322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が目的とするところは、より低い質量流れを有する作動状態で圧縮機の安定的で且つ信頼できる潤滑を保障するために圧縮機でのオイル回収を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は特にスクロール圧縮機の他の通常的な構成要素に追加してハウジング部及びそれに付着された固定スクロールを含む、オイルリターンを有する冷媒-オイル混合物用スクロール圧縮機により達成される。
ハウジング部は、圧縮された冷媒-オイル混合物のための出口チャンバーが圧縮チャンバーの下流でハウジング部と固定スクロールの間に形成されて、前記出口チャンバーの境界が前記ハウジング部及び前記固定スクロールにより規定されるように、固定スクロールに連結される。出口チャンバーを空間として密封するためにハウジング部と固定スクロールの間に密封部(seal)が配置される。
オイル分離及びオイル回収のためにその一部に高圧冷媒出力部とオイル収集領域を有するオイル分離チャンバーが出口チャンバーの下流に提供される。スクロール圧縮機の吸入圧縮チャンバーに向かうオイル回収チャンネルはオイル収集領域の下部領域に配置される。
【0008】
圧力差はノズル要素などを通じて均等化する。前記スクロール圧縮機は前記オイル分離チャンバーのオイル回収チャンネルにオイルを排出するための出口チャンバードレーンが前記出口チャンバーの測地学的(geodetic)下部領域に形成されることを特徴とする。
低質量流れの作動状態で出口チャンバーから分離されたオイルは、例えば直接、そしてできる限り最短経路に沿って出口チャンバードレーンを通じてオイル回収チャンネルに移動した後、スクロール圧縮機の動く部品を潤滑するために吸入圧縮チャンバーに移動する。
好ましくは、出口チャンバーバルブがスクロール圧縮機の出口チャンバーに統合されて、固定スクロールに配置されて出口チャンバーにつながる圧縮機出口が制御できる方式で配置及び形成される。従って、出口チャンバーバルブは圧縮機出口で出口チャンバーに入る冷媒-オイル質量流れを制御する。
特に、好ましく、冷媒-オイル混合物のためのオイル分離チャンバーへの連結のための出口チャンバーチャンネルが出口チャンバーの測地学的上部領域に形成される。圧縮処理に続いて出口チャンバーを通じて流れた後、冷媒-オイル混合物は出口チャンバーチャンネルを通じてオイル分離チャンバーを過ぎるが、オイル分離チャンバーで前記混合物から意図的なオイル分離が発生する。
有利には、オイル分離チャンバー及びオイル回収チャンネルの両方がハウジング部に統合されて追加構成要素を必要としない。
【0009】
本発明の有利な実施例によれば、オイル回収チャンネルが吸入圧縮チャンバーに向かって固定スクロールを通じて少なくとも部分的に形成される。そのような実施例で、ハウジング部から固定スクロールへのオイル回収チャンネルの転移は密封部(seal)により流体-密閉される。
特に好ましくは、出口チャンバードレーンはハウジング部で同様にチャンネルとして形成される。
本発明の概念はチャンネルがハウジング部のボアとして形成されるという点で拡張される。製造観点でこれはチャンネルを具現するための非常に簡単で複雑ではない方法である。
【0010】
他の有利な実施例によれば、前記チャンネルはハウジング部に段差型ボア(stepped bore)に形成されて、ノズル型狭窄部(nozzle-like constriction)はオイル回収チャンネルへの連結部の上流に形成される。ノズル型狭窄部により、チャンネルを通じてオイル回収チャンネルに流れる流体流れに対する特に精密な制御が可能である。
特に有利なのは、別途のノズル部が前記チャンネルに配置されて、ノズル部は特に好ましくは相互交換可能である。
従って、例えば、冷媒オイルを交替する時、ノズル部はオイルの多様な流動的(rheological)特性に合うように調整できる。
【0011】
前述したように、チャンネルを形成することの代案として、出口チャンバードレーンがハウジング部の密封表面に溝に形成されることができる。
異なる代案として、出口チャンバードレーンは固定スクロールの密封表面に溝に形成されることができる。
異なる代案として、出口チャンバードレーンは切開部を有する密封部として形成されて、出口チャンバードレーンは密封部の開口(aperture)により形成される。
異なる有利な代案的な実施例によれば、出口チャンバードレーンはハウジング部の密封表面にチャンネルとして形成されることができる。
前述した実施例は有利にはハウジング部の密封表面のチャンネルが迷路(labyrinth)でまたはくねくねとした方式で形成される場合、さらに改善できる。
ボアまたは円形チャンネルに形成される時、出口チャンバードレーンは好ましくは最も狭い地点で直径1.2mmの円形の流動断面を有することができる。
仮りに出口チャンバードレーンの直径が非常に大きい場合は、旋回スクロール(orbiting scroll)を押さえるための背圧が大きく増加する。
これは概略的に、最も狭い地点で出口チャンバードレーン、例えば、ノズル開口部の1.131mmの流動断面に対応する。
【0012】
本発明の概念によって、オイル回収チャンネルではなく、既存オイル回収チャンネルに対する第2入口を提供して作動点(operating point)の関数として意図しなく分離された一定量のオイルを出口チャンバーから遠く移送する。この第2入口は標準オイル分離器の下流に配置されるが、オイル回収チャンネルのノズル部の上流にあるので、オイル分離チャンバーから分離されたオイルと略同じ圧力にあるので、質量流量の関数として出口チャンバーで意図せず分離された一定量のオイルが圧縮機でまた使用できるようにする。追加出力部のすなわち、出口チャンバードレーンの模様と断面は一方ではオイルが出口チャンバーから排出でき、他方では圧縮機の効率が減少せず移動可能なスクロールを圧迫するために存在する可能性のある背圧システムがオイルが全く分離されないか、少量のオイルだけが分離される作動地点で変更されない方式で設計されなければならない。
【0013】
従って、このチャンバーの出口は底面近くに配置されなければならない。特に、標準オイル回収チャンネルへの入口はチャンバーからオイルがほとんど分離されない作動地点で冷媒が回収されるオイルに混合されない方式で位置しなければならず、これによりオイル-冷媒混合物の粘度が減少して背圧の増加を招く。
冷媒-オイル混合物は固定スクロールの圧縮機出口下流にある後方ハウジングの出口チャンバーに到達する。出口チャンバーの以後に冷媒-オイル混合物がオイル分離器に入る。そこで冷媒-オイル混合物の低いオイル部分は高圧冷媒出力部を通じて圧縮機を出る。分離されたオイルはオイル回収チャンネルを通じて吸入側に移送される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、少ない設計努力で、特に具現しやすい方式で言及された問題を解決する。意図せず分離されたオイルは第2出口、すなわち、出口チャンバードレーンを通じて出口チャンバーからオイル回収チャンネルに除去される。これは改善されたオイル管理を提供し、これによって、特に空調システムに必要なオイルの量を減少させてシステムの性能特性を改善することができる。
また、低流量の作動条件で脈動特性の改善もこの概念と関連する。電気圧縮機の旋回スクロールを押さえるための可能な背圧及び効率性に対する否定的な影響がないということが特に有利である本発明の一つ特別な利点は意図せず分離されたオイルの量が減少するため、低質量流量または流速を有する作動条件下で脈動特性が改善されるという点である。
出口チャンバーで意図せず分離された質量流れを潤滑循環路に統合するために、分離されたオイルは既に形成されたオイル回収に対する追加入口により圧縮機にまた供給される。
連結部の模様と断面は意図せず収集されたオイルが出口チャンバーから規定されたオイルリターン経路に排出されて効率性及び背圧特性が変更されない方式で有利に設計される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1a】スクロール圧縮機の一部を示す縦断面図である。
図1b】ハウジング部及び固定スクロールの詳細を示す縦断面図である。
図2a】前記ハウジング部を軸方向で図示する図面である。
図2b図2aに示す前記ハウジング部のA-A断面を図示する図面である。
図2c】統合された方式で形成されたノズル部(詳細B)を図示する図面である。
図2d】別途に形成されたノズル部(詳細B)を図示する図面である。
図2e】段差型ボアに形成されたノズル部(詳細B)を図示する図面である。
図2f】密封部を有するハウジング部を図示する断面図である。
図3a】固定スクロール及びハウジング部を軸方向で図示する図面である。
図3b図3aに示す前記ハウジング部のB-B断面を図示する図面である。
図3c】前記ハウジング部の詳細Cを図示する図面である。
図3d】前記ハウジング部のギャップセクター(D-D断面)を図示する図面である。
図3e】前記ハウジング部のギャップ長さ(D-D断面)を図示する図面である。
図3f】前記ハウジング部の詳細Cを図示する図面である。
図3g】前記ハウジング部の密封部、ギャップセクターを図示する図面である。
図4a】ハウジング部の密封部内のチャンネル(詳細C)を図示する図面である。
図4b図4aに示す前記ハウジング部のF-F断面を図示する図面である。
図4c】密封部を有するハウジング部を図示する斜視図である。
図4d】ギャップを有する密封部を図示する図面である。
図4e】溝を有する密封部を図示する図面である。
図4f】溝を有する密封部を拡大した図面である。
図5a】チャンネルを有するハウジング部を図示する断面図である。
図5b図5aに示す前記ハウジング部の断面G-Gを図示する図面である。
図5c】くねくねとしたチャンネルを有するハウジング部を図示する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1aはスクロール圧縮機(1)の一部を示す縦断面図である。図1aで、スクロール圧縮機(1)は互いに連結されているハウジング部(2)と固定スクロール(3)を含むと図示されている。
ハウジング部(2)と固定スクロール(3)と間で、互いを支持する表面の下位領域は密封部(4)により流体密封方式で密封される。固定スクロール(3)には圧縮機出口(5)が形成されるが、前記圧縮機出口(5)は圧縮された冷媒オイル混合物が高圧で固定スクロール(3)とハウジング部(2)の間に形成された出口チャンバー(6)に流れる通路である。出口チャンバー(6)はハウジング部(2)内でキャビティ(cavity)に形成されて固定スクロール(3)の後部と一側で境界を有する。上部領域で、出口チャンバー(6)は出口チャンバーチャンネル(8)を有し、オイル分離チャンバー(9)に開放される。オイル分離チャンバー(9)は上部領域で高圧冷媒出力部(10)を有し、下部領域から選択的に内部に圧縮された粒子フィルターを有するオイル収集領域(13)を有する。オイル収集領域(13)は出口チャンバー(6)からのチャンネルが相変らずフィルターの上流に位置してオイルがオイル回収チャンネル(12)に入る時、相変らずフィルターを通過しなければならない。
【0017】
オイル収集領域(13)で、オイル回収チャンネル(12)は固定スクロール(3)に向かって延長し、ここでオイル回収チャンネル(12)はオイル収集領域(13)を通過するようにルーティングされて、最終的に該スロットル部のある吸入圧縮チャンバー(15)または背圧チャンバー(14)で終わる。前述した実施例で、スクロール圧縮機(1)は従来技術に対応する。スクロール圧縮機(1)で冷媒-オイル混合物議質量流れは次のようにルーティングされる。スクロール圧縮機(1)の機械式圧縮機ユニット以後、冷媒-オイル混合物はメーン出口(main outlet)とも称される、固定スクロール(3)の圧縮機出口(5)を通じて後方ハウジングの高圧領域である出口チャンバー(6)に移送される。圧縮機出口(5)で出口チャンバー(6)への流動断面積大きさの増加によって、冷媒-オイル混合物と共に出口チャンバー(6)に入るオイルは冷媒から分離されてそれ以上輸送されない。これは例えばスクロール圧縮機(1)の低速で作動条件の関数で発生する。
【0018】
この位置で冷媒-オイル混合物からオイルの一部を分離することは意図されたことではなく、相対的に高い体積の流量を有する作動条件でのみ出口チャンバー(6)で意図せず分離されたオイルが冷媒質量流れ(refrigerant mass flow)によりまたピックアップされて遠く運送される。従って、現在循環するオイルの量はスクロール圧縮機(1)の作動条件に左右される。冷媒-オイル混合物は出口チャンバー(6)でサイクロン分離器(cyclone separator)に設計されたオイル分離チャンバー(9)に向かう。オイル分離チャンバー(9)では密度差によって冷媒とオイルが分離される。冷媒は最終的に高圧冷媒出力部(10)を通じてスクロール圧縮機(1)から離れる。オイル分離チャンバー(9)で分離されたオイルはオイル収集領域(13)に収集されてオイル回収チャンネル(12)を通じて吸入圧縮チャンバー(15)及び背圧チャンバー(14)に移送される。
【0019】
スクロール圧縮機(1)の設計によって、旋回スクロール(orbiting scroll)を押さえるための背圧は図1に図示するようにオイル回収チャンネル(12)により背圧チャンバー(14)でも調整になる。
本発明はオイル回収チャンネル(12)に対する第2出口がハウジング部(2)に提供されることを特徴とする。これは図1aに図示する例示的な実施例で強調される。前記第2出口は出口チャンバードレーン(11)として形成されて出口チャンバー(6)、特に出口チャンバー(6)の測地学的(geodetic)下部領域をオイル回収チャンネル(12)に連結する。
前述したように、圧縮機ユニットの後、冷媒-オイル混合物は固定スクロール(3)の圧縮機出口(5)を通じてハウジング部(2)の高圧領域である出口チャンバー(6)に移送になる。流動断面積の増加によって冷媒-オイル混合物議オイルの一部が各ケースの作動条件によって冷媒-オイル混合物により継続運搬されない。この好ましくない副作用はスクロール圧縮機(1)の低い速度で発生する。従って、出口チャンバー(6)のオイルの量は作動条件に左右される。
【0020】
オイル回収は冷媒-オイル混合物議質量流れがオイル分離チャンバー(9)に向かって出口チャンバー(6)を離れ、冷媒とオイルがその中で分離されることによって達成される。相変らず少量のオイルを含むオイル分離チャンバーからオイルが除去された冷媒はスクロール圧縮機の高圧冷媒出力部(10)を通じてスクロール圧縮機(1)を出る。オイル分離チャンバー(9)から意図的に分離されたオイルはハウジングに形成されたオイル収集領域(13)に収集されてオイル回収チャンネル(12)を通じてスクロール圧縮機(1)の吸入側に移送される。
圧縮機の設計によって、旋回スクロールを押さえるための背圧もこのチャンネルにより調整される。オイル循環を改善するために非常に重要なことは出口チャンバードレーン(11)による出口チャンバー(6)からのオイル回収に対する追加的な流入で、本発明によって提供される。主にオイルを含む小さな体積流れが出口チャンバードレーン(11)を通じて出口チャンバー(6)底で出口チャンバー(6)を出る。
【0021】
このオイル体積流れはこの流れに溶解された小さな比率の冷媒だけを含み、オイル回収チャンネル(12)のオイル体積流れに追加される。
これは作動条件の関数で発生し、ハウジング部(2)の下部領域で矢印で概略的に表示されている。
図1bで、ハウジング部(2)及びハウジング部(2)により収容された固定スクロール(3)はスクロール圧縮機(1)の必須構成要素として非常に概略的な方式で図示している。冷媒-オイル混合物を受信してルーティングするためのチャンネルが図1bで拡大して表示しれている。
固定スクロール(3)の圧縮機出口(5)は出口チャンバー(6)に開放されて、出口チャンバーの壁は一方ではハウジング部(2)により他方では固定スクロール(3)により形成されている。出口チャンバー(6)を密封するために、密封部(4)が固定スクロール(3)とハウジング部(2)の間に位置する。 上部領域で、出口チャンバー(6)は出口チャンバーチャンネル(8)で合わせられて、出口チャンバーチャンネル(8)はオイル分離チャンバー(9)に開放される。オイル分離チャンバー(9)は上部領域で高圧冷媒出力部(10)を有し、下部領域でオイル収集領域(13)を有する。
【0022】
オイル回収チャンネル(12)はオイル収集領域(13)から始まって出口チャンバー(6)からの出口チャンバードレーン(11)が開放されるオイル回収チャンネル(12)である。
特定作動条件で既に意図せず出口チャンバー(6)から分離されたオイルは出口チャンバードレーン(11)を通じてオイル回収チャンネル(12)に直接通過することができ、オイル循環は特に相対的に少ない体積流れが相対的に低い速度で移送されても、全ての作動条件下で維持できる。オイル回収チャンネル(12)はハウジング部(2)でまず固定スクロール(3)に延長されて固定スクロール(3)で継続して延長し、それによりハウジング部(2)から固定スクロール(3)への転換を密封するために、この領域で密封部(4)が配置される。
図示した例示的な実施例で、圧縮機出口(5)からの冷媒-オイル混合物の質量流れを制御する出口チャンバーバルブ(7)が出口チャンバー(6)に配置される。
図2a~fは出口チャンバードレーンがチャンネル(17)に形成されたハウジング部(2)を図示する。
【0023】
図2bは図2aでA-Aと表示した断面を有するハウジング部(2)の軸方向断面図を図示する。
図2bに図示した「詳細B」は最終的に図2cで拡大して表示している。本発明の本実施例によれば、チャンネル(17)のノズル幾何学的形状(geometry)はハウジング部(2)の材料に統合される。ノズル部を視角化するために他のハッチングが選択されてノズル部自体が基本材料の一部となる。可変ノズル厚さ「t」はノズルの流れ長さに対応する。ノズル位置はチャンネル(17)のボア(bore)深さ(h)の領域で前記ボアの軸に沿って配列できる。ノズル直径dN及びボア直径dBはまた図2cに概略的に表示している。
ノズルの配列とチャンネル(17)及びノズルの直径は使われる冷媒、オイル及び作動条件によって可変的である。
ノズル厚さ「t」に沿って可変的な断面が形成できるという点が周知されるべきである。
【0024】
図2dは図2bに基づく「細部B」による別途のノズル部(19)を図示する。別途のノズル部(nozzle element)(19)は直径dNを有する。ノズルは可逆的に交替されることができ、ノズルの外部幾何学的形状及び模様は図示される模様と異なることができる。有利には、可変的ノズル断面がノズル長さ(lN)に沿って形成されることができ、ノズル長さ(lN)はノズル幾何学的形状及び利用可能な材料厚さに基づいて変わることができる。ノズル長さ(lN)はノズル部(19)の全体薄いノズル直径(dN)にわたって延長される。ノズル入口dB及びノズル出口(dTB)に対する可変的なボア直径がまた、図2dに図示している。ボア深さ(h)に沿うノズル部(19)の位置(tN)は可変的である。ノズル部(19)は例えば、多様な締結方式、すなわち、形態-合せ(form-fitting)方式、材料ボンディング方式または強制合わせ(force-fitting)方式によりボアに固定できる。高さ(h)、すなわち、ボア深さ上でノズル部(19)の位置は形態合わせ、材料ボンディングまたは強制合わせ方式の連結のタイプによって指定できる。
【0025】
図2eで、直接生産されたボアはチャンネル(17)として形成される。それにより、ボア直径(dB)とノズル出口(dTB)は変わることができる。ボア深さ(tB)及び(tTB)は利用可能な空間によって適応的に変更できる。(tTB)と(tB)及び(dTB)の間には可変比率が可能であり、例えば流れ抵抗または質量流れが調整できる。一般的な要求事項として、(dB)は(dTB)より大きくて、好ましくは(dB)は(dTB)よりはるかに大きい。
従って、チャンネル(17)は初期にボア深さ(tB)の長さにわたってボア直径(dB)を有し、長さ(tTB)にわたってノズル出口の直径(dTB)を有する段差型ボア(stepped Bore)に設計される。
チャンネル(17)としてのボアは代案的に断面の収縮なく、すなわち、ノズル出口dTBの直径を有するように形成できる。そうすると、全体長さ(tB及びtTB)にわたって一定のボア直径dBが形成される。
【0026】
図2fは前述した実施例に対する位置範囲仕様を図示する。ハウジング部(2)及び固定スクロール(3)とハウジング(2)の間の密封領域(24)からの密封表面(20)の一部を図示している。全てのバージョンまたは変形は表示される密封表面(20)上に配置されることができる。また、個別チャンネル(17)が形成される完全に満たされた領域を図示している。必要な場合、使用可能な材料厚さが十分であれば材料がさらに蓄積されることができる。この追加材料の蓄積は高圧チャンネルに対する連結を可能にしなければならない。
図2a~eに図示する全てのバージョンの変形は図2fに図示する面に対して垂直に、平行するようにまたは傾斜するように達成できる。
【0027】
図3a~gはハウジング部(2)または固定スクロール(3)の密封表面が中断されるか、部分的に除去される、例えば切開されるかミーリングされる本発明の実施例を図示する。図面に図示する密封部(4)は例えばO-リング、成形ゴムシール(moulded rubber seals)、及びコーティングされるか、非コーティングされた金属シールとして設計される。
図3a~dは外部ハウジング、すなわちハウジング部(2)の密封表面にある溝を図示する。
図3aで、固定スクロール(3)及びハウジング部(2)は軸方向に図示している。
図3bはスクロール圧縮機(1)の関連領域の縦断面B-Bを図示する。
図3cでは、詳細Cを拡大して図示しており、溝深さtGはもちろん密封部(4)及び断面ではD-Dを図示している。
図3dはD-D断面を図示するが、ここでハウジング部(2)になってオイル回収チャンネル(12)を図示している。溝(22)は扇形に図示した接線方向溝長さ(LR)を有する。
【0028】
ハウジング部(2)の溝(22)は出口チャンバー(6)とオイル回収チャンネル(12)の間に連結部を形成する。密封部(4)は溝(22)の幅を横切って作用しない。溝深さ(tG)及び接線方向溝長さ(lRまたはLR)の値は可変的であり、その目的は大きい粒子が溝(22)の結果的な断面を通過できないようにするものである。溝深さ(tG)と接線方向溝長さ(lRまたはLR)は必要な流れ制限特性を規定する。溝(22)の位置はオイル回収チャンネル(12)に対する連結が可能であれば固定スクロール(3)に向かって全体密封領域(24)から自由に選択できる。溝(22)はミーリング加工により、フリー-キャストまたは鍛造フィーチャー(forged feature)として、または任意の他の方法により生成されることができる。
【0029】
図3eには他の実施例によるD-D断面を図示する。この場合、本実施例は固定スクロール(3)に向かってハウジング部(2)のハウジングシーリング壁にスロットが形成されることを特徴とする。溝(22)の溝深さ(tG)(図示しない)は可変的で図3dに図示する実施例と比較して大きい。可変的な接線方向溝長さ(lR)は図3dに図示する実施例と比較して小さい。2寸法とも必要な流れ制限特性をもう一度規定する。スロットと規定される溝(22)の位置はオイル回収チャンネル(12)に対する連結が提供されれば、固定スクロール(3)に向かって全体密封領域(24)から自由に選択できる。スロットはミーリング加工により、フリー-キャストまたは鍛造フィーチャー(forged feature)として、または任意の他の方法によりもう一度生成されることができる。
【0030】
図3fは出口チャンバー(6)、ハウジング部(2)及び固定スクロール(3)だけではなく密封部(4)及び溝(22)を有する詳細Cを図示し、この実施例で溝(22)は固定スクロール(3)に作られるか形成される。また、密封部(4)を通じて延長するE-E断面を図示している。
ここで、出口チャンバー(6)の境界線はハウジング部(2)の密封表面と一直線上にある。
溝深さtG及び接線方向溝長さlRまたはLRは可変的である。
この2個の値は要求される流れ制限特性が達成される方式で選択される。
溝(22)の位置はオイル回収チャンネル(12)に対する連結が達成できるならばハウジング部(2)と固定スクロール(3)間の密封ラインを追って自由に選択されることができる。
溝(22)はミーリング加工により、フリー-キャストまたは鍛造フィーチャー(forged feature)として、または任意の他の方法により生成されることができる。溝(22)の形状は本発明の概念を逸することなく図示する例示と異なることができる。
図3gは密封部(4)のE-E断面を図示し、平面図で溝長さ(LR)は固定スクロール(3)に形成されている。
【0031】
図4a及び図4bは適応的に形成された密封部(4)を有する追加実施例を図示する。
図4aは詳細Cを図示するが、固定スクロール(3)、ハウジング部(2)、その間に形成された出口チャンバー(6)、及びオイル回収チャンネル(12)を図示している。重要な特徴は排出チャンバー(6)とオイル回収チャンネル(12)の間でオイルが排出チャンバー(6)からオイル回収チャンネル(12)まで通過できないように切開された密封部(4)である。切開位置で密封部(40)は効果的ではないが、かえって密封部(4)を通過するか密封部(4)を過ぎるオイルに対して意図的に制御された通路を許容する。
断面線F-Fは図4bに拡大されて詳細に図示している。密封部(4)の切開部(23)を図示しているが、切開部はシール切開深さ(tC)を有する。可変シール切開深さ(tC)は金型を修正して生成できる。密封部による可変的な切開長さは大きい粒子が結果的な断面を通過できないことを保障する。 この2個の値は要求される流れ制限特性が達成される方式で選択される。位置はオイル回収チャンネル(12)に対する連結が提供されればハウジングと固定スクロールの間の全体密封ラインに沿って自由に選択できる。
【0032】
図4cはオイル回収チャンネル(12)を有するハウジング部(2)の斜視図を図示する。
図4d及び図4eは部分的にオイルが通過できる密封部(4)をそれぞれ図示する。密封部(4)は密封リングとして、成形されたゴム部品としてまたはコーティングされるかコーティングされていない金属ビード密封部として設計されることができる。密封部の通過可能な部分の深さと長さは要求される特性が達成される方式で機能テストを基に調整される。オイル回収チャンネル(12)及び/または出口チャンネルに対する連結が可能であれば、密封部(4)の通過可能な部分は密封ラインに沿って自由に移動できる。
図4dは切開部(23)のある完全にスロットされた密封部(4)を図示する。切開部(23)は全体密封部(4)にわたってスロットに設計されている。
図4eはdとは対照的に、密封部全体高さにわたって切開部(23)が形成されていない密封部(4)を図示する。切開部(23)を有する密封部(4)の領域は図4fに拡大されて図示している。ここで、密封部(4)は密封部の高さの一部でのみ切開される。
【0033】
図5a~図5cに図示したように、流出チャンバー(6)外部にオイルを伝達するためのチャンネル(17)がハウジング部(2)の密封領域(24)に形成されている。
図5aは出口チャンバー(6)が配置されたハウジング部(2)を図示する。チャンネル(17)は出口チャンバー(6)をオイル回収チャンネル(12)に連結する。チャンネル(17)はチャンネル幅(bC)を有する。
図5bはaの断面G-Gを図示するが、この図面は密封切開深さの対応する先行の例示的な実施例に対応するチャンネル深さ(tC)を図示する。
流れ特性を調整するために、可変的なチャンネル輪郭及び/またはチャンネル幅(bC)及びチャンネル深さ(tC)が選択される。チャンネル(17)の長さは高圧チャンバー形状に適応的に決まる。チャンネル(17)は例えばハウジング部(2)を鋳造、鍛造または機械加工することで生成される。チャンネル(17)はまた例えば、平らなスクロール形態を有するか、3Dスクロール形態により層流スロットル(laminar flow throttle)に設計されることができる。
【0034】
図5cで、チャンネル(17)はハウジング部(2)のオイル回収チャンネル(12)に対する出口チャンバー(6)のくねくねとした連結に図示している。 チャンネル(17)のこの実施例はまたチャンネル(17)のくねくねとしたデザインを含む迷路(labyrinth)と称されることができる。迷路としてのハウジング部(2)のチャンネル(17)の実施例の場合、代案的な実施例はチャンネル(17)が別途の部品、例えば密封部または螺旋形ノズルにより提供できる。図5cに図示するような迷路チャンネルを形成するのに必要な材料はハウジング部(2)内で利用できなければならない。前記迷路は組立式鋳型、鍛造鋳型または機械加工を通じて生産できる。全ての特性、特に、層流スロットル(laminar flow throttle)に作用する可能性がこの実施例にも適用される。
【符号の説明】
【0035】
1:スクロール圧縮機
2:ハウジング部
3:固定スクロール
4:密封部
5:圧縮機出口
6:出口チャンバー
7:出口チャンバーバルブ
8:出口チャンバーチャンネル
9:オイル分離チャンバー
10:高圧冷媒出力部
11:出口チャンバードレーン
12:オイル回収チャンネル
13:オイル収去領域
14:背圧チャンバー
15:吸入圧縮チャンバー
16:圧縮機チャンバー
17:チャンネル
18:ノズル型狭窄部
19:ノズル部
20:密封表面
22:溝
23:切開部
24:密封領域
t:ノズル厚さ
h:ボア深さ
dB:ボア直径
dN:ノズル直径
lN:ノズル長さ
dTB:ノズル出口
tTB、tB:ボア深さ
tG:溝深さ
tN:ノズル部の位置
tB:長さ
lR、LR:溝長さ
tC:密封切開深さ、チャンネル深さ
bC:チャンネル幅
図1a
図1b
図2a
図2b
図2c
図2d
図2e
図2f
図3a
図3b
図3c
図3d
図3e
図3f
図3g
図4a
図4b
図4c
図4d
図4e
図4f
図5a
図5b
図5c
【国際調査報告】