(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-25
(54)【発明の名称】ボーンプラグ挿入器具
(51)【国際特許分類】
A61B 17/88 20060101AFI20240118BHJP
A61F 2/46 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
A61B17/88
A61F2/46
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023534282
(86)(22)【出願日】2021-12-20
(85)【翻訳文提出日】2023-07-24
(86)【国際出願番号】 IB2021062002
(87)【国際公開番号】W WO2022153115
(87)【国際公開日】2022-07-21
(32)【優先日】2021-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519428960
【氏名又は名称】ステファン・エグリ
【氏名又は名称原語表記】Stefan Eggli
【住所又は居所原語表記】Route de Villars-sur-Marly 45,1723 Pierrafortscha,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100134430
【氏名又は名称】加藤 卓士
(72)【発明者】
【氏名】ステファン・エグリ
(72)【発明者】
【氏名】ヤノシュ・ヘベリ
(72)【発明者】
【氏名】トム・オーバーズ
【テーマコード(参考)】
4C097
4C160
【Fターム(参考)】
4C097AA05
4C097BB04
4C160LL27
4C160LL31
(57)【要約】
ボーンプラグ70をターゲットとなる骨トンネルに挿入するためのボーンプラグ挿入器具1であって、長尺ハウジング10と長尺プランジャ40とを備える。長尺ハウジング10は、第1中心軸を有し、少なくとも一部が管状の挿入部11とハンドリング部とを含む。長尺プランジャ40は、アクチュエイティング部42と内側断面積の20%~80%の係合面積を有するボーンプラグ係合端面43を有するボーンプラグ駆動部とを含む。挿入部11は、第1中心軸に対して実質的に直交する骨係合端面によって少なくとも一部が囲まれた内断面積を有する。長尺プランジャ40は、第1位置と第2位置との間で長尺ハウジング10に対して相対的に移動する。
【選択図】
図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボーンプラグをターゲットであるボーントンネルに挿入するためのボーンプラグ挿入器具であって、第1中心軸を有する長尺ハウジングと、長尺プランジャとを備え、
前記長尺ハウジングは、
少なくとも一部が管状に形成された挿入部と、
ハンドリング部と、を備え、
前記長尺プランジャは、
アクチュエイティング部と、
ボーンプラグと接触するボーンプラグ接触端面を有するボーンプラグ駆動部と、
を備え、
前記挿入部は、前記第1中心軸に実質的に直交する骨接触端面を含み、前記骨接触端面によって少なくとも一部が囲まれた内側断面領域を規定し、
前記ボーンプラグ接触端面は、前記内側断面領域の10%~90%の接触面積を有し、
前記長尺プランジャは、前記長尺ハウジングに対し、第1位置と第2位置との間で移動するように構成され、
前記第1位置においては、前記骨接触端面と前記ボーンプラグ接触端面とが第1距離だけ離れており、前記骨接触端面と前記ボーンプラグ接触端面の間の空間に前記ボーンプラグを受け入れ、
前記第2位置においては、前記骨接触端面とボーンプラグ接触端面との間の第2距離が前記第1距離よりも小さく、前記ボーンプラグ接触端面が前記骨接触端面に隣接しているボーンプラグ挿入器具。
【請求項2】
前記第2距離は1cm未満または0.5cm未満である請求項1に記載のボーンプラグ挿入器具。
【請求項3】
前記骨接触端面は、前記第1中心に対して鋭角をなす請求項1または2に記載のボーンプラグ挿入器具。
【請求項4】
前記長尺ハウジングが第1停止面を備え、前記長尺プランジャが第2停止面を備え、
前記第2位置において、前記第1、第2停止面は互いに接触する請求項1、2または3に記載のボーンプラグ挿入器具。
【請求項5】
前記長尺プランジャが第2中心軸を規定し、前記ボーンプラグ接触端面の、前記第2中心軸に直交する断面が、C字形、U字形、三日月形または半円形である、請求項1から4のいずれか1項に記載のボーンプラグ挿入器具。
【請求項6】
前記ボーンプラグ接触端面が、溝、突起、ピラミッド、サンドペーパー状の構造またはそれらの任意の組み合わせを含む請求項1~5のいずれか1項に記載のボーンプラグ挿入器具。
【請求項7】
前記挿入部が、内側に、略円形の円周部または略円形の仮想円周部を有する、請求項1~6のいずれか1項に記載のボーンプラグ挿入器具。
【請求項8】
前記挿入部は、前記骨接触端面からハンドリング部に向かって延びる軟組織移植片クリアランスを備え、軟組織移植片クリアランス内を軟組織構造が通過できるようにする、請求項1~7のいずれか1項に記載のボーンプラグ挿入器具。
【請求項9】
前記挿入部が、受け入れたボーンプラグを押圧するように構成された、板ばねを含む第1コンプライアンス構造を形成する第1スロットを備えた請求項1~8のいずれか1項に記載のボーンプラグ挿入器具。
【請求項10】
前記長尺プランジャは、前記第1コンプライアンス構造を受け入れる大きさおよび形状を有する長尺凹部を備えた請求項9に記載のボーンプラグ挿入器具。
【請求項11】
前記骨接触端面から突出する少なくとも1つのスパイクを備えた請求項1~10のいずれか1項に記載のボーンプラグ挿入器具。
【請求項12】
前記骨接触端面から前記ハンドリング部に向かって所定の距離だけ延びる第2スロットを備え、
前記第2スロットは、前記挿入部を第1管部と第2管部に分割して、挿入される前記ボーンプラグを押圧するように構成され、
前記第1、第2管部が全体として第2コンプライアンス構造を形成する請求項1~11のいずれか1項に記載のボーンプラグ挿入器具。
【請求項13】
前記長尺ハウジングが回転抑制突出部を備え、前記長尺プランジャが前記回転抑制突出部を受け入れるようにサイズおよび形状が設定された長尺溝を備えているか、または、
前記長尺プランジャが回転抑制突出部を備え、前記長尺ハウジングが前記回転抑制突出部を受け入れるようにサイズおよび形状が設定された長尺溝を備えており、
前記長尺溝が前記第1中心軸と平行または略平行に延設された請求項1~12のいずれか1項に記載のボーンプラグ挿入器具
【請求項14】
前記長尺ハウジングは、ミドル部を含み、前記ミドル部の内部は、少なくとも1つのオープンサイドを有する部分管として形成されている請求項1~13のいずれか1項に記載のボーンプラグ挿入器具。
【請求項15】
前記ハンドリング部が長尺グリップとして形成された請求項1~14のいずれか1項に記載のボーンプラグ挿入器具。
【請求項16】
前記ハンドリング部に、前記第1中心軸に対して非平行に向けられたハンドルが接続された請求項1~15のいずれか1項に記載のボーンプラグ挿入器具。
【請求項17】
前記長尺プランジャが、前記ボーンプラグ接触端面とは逆側にインパクション面を備えた請求項1~16のいずれか1項に記載のボーンプラグ挿入器具。
【請求項18】
前記長尺ハウジングが、前記長尺プランジャの表面を押圧して、前記長尺ハウジングに対する前記長尺プランジャの望ましくない動きを抑制するように構成された摩擦機構、または、
前記長尺プランジャが、前記長尺ハウジングの表面を押圧して、前記長尺ハウジングに対する長尺プランジャの望ましくない移動を抑制するように構成された摩擦機構を備えた請求項1~17のいずれか1項に記載のボーンプラグ挿入器具。
【請求項19】
請求項1~18のいずれか1項に記載のボーンプラグ挿入器具を含むキットであって、
ターゲットとなる部位からボーンプラグを取り出すための具ラフティング器具をさらに含むキット。
【請求項20】
請求項1~18のいずれか1項に記載のボーンプラグ挿入器具を操作する方法であって、
グラフティング器具を用いてボーンプラグを取り出すステップと、
前記骨接触端面と前記ボーンプラグ接触端面との間の前記挿入部の前記空間に、腱が付着したボーンプラグを挿入するステップと、
前記ボーンプラグが前記空間内にある間に、前記ボーンプラグ接触端面を前記ボーンプラグに対して押し付けるステップと、
前記ボーンプラグ挿入器具を用いて前記ボーンプラグをターゲットとなる骨トンネルに位置合わせするステップと、
前記長尺プランジャを前記骨接触端面に向かって動かすことにより、前記ボーンプラグを前記空間から押出し、前記ボーンプラグを前記骨トンネルに挿入するステップと、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大腿骨遠位部の標的骨トンネルにボーンプラグを導入するためのボーンプラグ挿入器具に関するものである。また、本発明は、ボーンプラグ挿入器具を操作する方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
膝周りの整形外科手術では、軟部組織移植片を採取部位から回収し、目的部位に移植することが多い。このような移植のための外科的介入プロセスの例として、前十字靭帯(ACL)再建プロセスがあり、このプロセスでは腱や靭帯などの自家組織が使用される。ACL再建術の一例として、大腿四頭筋の腱と膝蓋骨のボーンプラグを用いて再建する方法がある。この関節鏡視下手術には、以下の手順が含まれる。
【0003】
<手順1.大腿四頭筋腱の移植採取とその補強>
長さ約5cmの大腿四頭筋腱移植片の中央部分と、長さ約2cmの近位膝蓋ボーンプラグが採取される。この移植片は、断裂した前十字靭帯の代替品として機能する。移植片の腱の部分は縫合糸で補強される。この縫合糸により、後で詳しく説明するように、外科医は移植片を脛骨に正しく緊張させて固定することができる。
【0004】
膝蓋骨からボーンプラグを採取するには、多くの場合、中空ドリルを使用する。中空ドリルは壁厚が薄いため、ドリルで形成される穴やトンネルよりも、ほんの少しだけ小径の無傷のボーンプラグを取り出すことができる。このようなボーンプラグは、通常、外径が8~12mm、長さが10~25mmである。具体的には、中空ドリルを用いて膝蓋骨のボーンプラグを取り出す場合、ボーンプラグは膝蓋骨の上側から取り出され、骨の外周面を有するボーンプラグとなる。例えば20mmの深さまで穿孔した後、チゼルを用いてボーンプラグの先端を切断する。
【0005】
<手順2:脛骨トンネル作成>
トンネルは、脛骨の前方および近位から、ACLがもともと脛骨に付着していた位置に向かって穿孔される。好ましくは、手術の後半に脛骨トンネルに戻すことができるボーンプラグを回収するために、中空ドリルが使用される。脛骨トンネルは、約10mmの直径を持つ貫通孔として形成されている。
【0006】
<手順3:大腿骨トンネルの準備>
ガイドワイヤーを大腿骨に通して、大腿骨トンネルの解剖学的方向を決定する。ガイドワイヤーは骨を通して挿入され、脚の前外側に抜けるようにする。ガイドワイヤーにはアイレットがあり、後の手順で大腿骨全体に縫合糸を通すのに使用する。カニューレ型ドリルを用いて、ガイドワイヤーをオーバードリルし、トンネルを形成する。あるいは、パンチング器具を使用して大腿骨トンネルを形成する。大腿骨トンネルは、直径約8~10mm、長さ約20~25mmのめくら穴のような形状をしている。
【0007】
<手順4:グラフト設置/ACL再建術>
手順1で回収した大腿四頭筋腱を含む膝蓋骨のボーンプラグを大腿骨トンネルに圧入する。この圧入固定により、治癒期間中、ボーンプラグは所定の位置に保持される。ボーンプラグは、周囲の大腿骨と癒着していく。
【0008】
圧入固定を実現するために、多くの場合、円筒形の移植片の先端、すなわちボーンプラグの先端を、カッティングプライヤーやボーンプラグ圧縮器具を用いて円錐状にする。ボーンプラグの長さの約3分の1に及ぶ円錐形の先端は、ボーンプラグの大腿骨トンネルへの挿入を容易にする。一般に、整形された先端部は、大腿骨トンネルの入口円周よりも小さい外周を有する。さらに、挿入を容易にするために、次のステップでは、ボーンプラグにボアが開けられ、縫合糸ストランドがボアを通してループ状に巻かれる。この縫合糸は、先に配置した大腿骨ガイドワイヤのアイレットに通してループ状にし、大腿骨を貫通して引っ張られることにより、患者の筋肉と皮膚を引っ張り、脚の前外側に出す。この縫合糸は、ボーンプラグを大腿骨トンネル内に引き込むために使用される。さらに、縫合糸はボーンプラグの位置を大腿骨トンネルに合わせるのに役立つ。縫合糸を引っ張り、プランジャと木槌でボーンプラグを叩くと、ボーンプラグは所定の位置に収まる。
【0009】
次のステップでは、大腿四頭筋腱移植片を関節腔に引き寄せ、脛骨トンネルに固定する。脛骨の固定には、縫合用スクリューや干渉用スクリューを使用するのが一般的である。縫合糸装着用スクリューは、脛骨の前側に設置し、縫合糸をスクリューに巻きつけて固定する。干渉スクリューは、吸収性のある太いスクリューを脛骨トンネル内の靭帯や腱の横に置き、スクリューとトンネル壁の間に腱を硬く挟み込む。
【0010】
手術の成功は、治癒と癒着の段階において、大腿骨トンネル内の膝蓋ボーンプラグが一次的に安定するかどうかに大きく依存する。
【0011】
現在は、前述のように、縫合糸を引っ張り、プランジャと木槌でボーンプラグを叩くことで、ボーンプラグを所定の位置に配置することができる。この手術を行うためには、ガイドワイヤーを使って大腿骨、筋肉、皮膚全体に渡って縫合糸を通さなければならない。この手術は、骨、筋肉、皮膚に一時的に傷をつけるものであり、時間のかかるステップである。
【0012】
このような外傷をなくし、手術ステップを減らして手術時間を短縮するためには、ボーンプラグを挿入する際に、ボーンプラグを押す(衝撃を与える)動作と引く動作の両方を必要としない、ボーンプラグ挿入用の改良された器具が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、例えば前十字靭帯手術における軟組織移植片固定技術に関連する問題の少なくともいくつかを克服することである。より具体的には、本発明の目的は、患者の骨、筋肉および皮膚に通される縫合糸条に引っ張り力を加える必要がなく、ボーンプラグを正確かつ再現性のある方法で挿入することができるボーンプラグ挿入用医療器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の第1側面によれば、請求項1に記載されたボーンプラグ挿入器具が提供される。
【0015】
ボーンプラグを大腿骨顆の標的孔に挿入する外科的介入の際に、例えば、現在は断裂して除去されているACLがもともと付着していた位置において、提案された新規なボーンプラグ挿入器具を効率的に使用できるという利点を有する。より具体的には、ボーンプラグ挿入器具は、施術者が、これらの関節鏡による再建的介入に一般的に使用される膝関節に、小さな前内側ポータルを介して、制御され再現性のある方法でボーンプラグを挿入することを可能にする。そのため、手術は標準化された手順となり、再現性のある予測可能な結果が得られる。さらに、手術時間が短縮され、現在一般的に行われている手術のステップを省くことができる。
【0016】
この「押しと引き」を組み合わせた工程を省くことで、脚全体にガイドワイヤーを通し、ボーンプラグに穴を開けて縫合糸を通し、脚に縫合糸を引き、この縫合糸を取り除く必要がなくなり、さらにアイレット付きの高価なガイドワイヤーを必要としなくなる。
【0017】
ボーンプラグは、中空ドリルを用いて採取することができ、ボーンプラグを周方向に自由に設定することができる。その結果、採取されたボーンプラグは、通常、円柱状の形状を有する。
【0018】
本発明の第2の側面によれば、ボーンプラグ挿入器具と、ボーンプラググラフティング器具とを含むキットが提供される。
【0019】
本発明の第3の態様によれば、請求項20に記載のボーンプラグ挿入器具の操作方法が提供される。
【0020】
本発明の他の態様は、本明細書に添付された詳細な説明および従属請求項に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1A】例示的なボーンプラググラフティング器具の透視図である。
【
図1B】腱移植片を取り付けたボーンプラグの例を示す図である。
【
図2A】ボーンプラグ挿入器具の一例と、腱が取り付けられたボーンプラグとを示す透視図である。
【
図2B】ボーンプラグ挿入器具の一例と、腱が取り付けられたボーンプラグとを示す透視図である。
【
図3A】ボーンプラグ挿入器具の第1構成要素すなわち長尺ハウジングを示す図である。
【
図3B】ボーンプラグ挿入器具の第1構成要素すなわち長尺ハウジングを示す図である。
【
図3C】ボーンプラグ挿入器具の第1構成要素すなわち長尺ハウジングを示す図である。
【
図4A】ボーンプラグ挿入器具の第2構成要素、すなわち長尺プランジャを示す図である。
【
図4B】ボーンプラグ挿入器具の第2構成要素、すなわち長尺プランジャを示す図である。
【
図5A】ボーンプラグ挿入器具の操作手順を示す図である。
【
図5B】ボーンプラグ挿入器具の操作手順を示す図である。
【
図5C】ボーンプラグ挿入器具の操作手順を示す図である。
【
図5D】ボーンプラグ挿入器具の操作手順を示す図である。
【
図5E】ボーンプラグ挿入器具の操作手順を示す図である。
【
図5F】ボーンプラグ挿入器具の操作手順を示す図である。
【
図5G】ボーンプラグ挿入器具の操作手順を示す図である。
【
図5H】ボーンプラグ挿入器具の操作手順を示す図である。
【
図6A】ボーンプラグ挿入器具の代替変形例を示す図である。
【
図6B】ボーンプラグ挿入器具の代替変形例を示す図である。
【
図6C】ボーンプラグ挿入器具の代替変形例を示す図である。
【
図6D】ボーンプラグ挿入器具の代替変形例を示す図である。
【
図6E】ボーンプラグ挿入器具の代替変形例を示す図である。
【
図6F】ボーンプラグ挿入器具の代替変形例を示す図である。
【
図6G】ボーンプラグ挿入器具の代替変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明の一実施形態を添付図を参照して詳細に説明する。実施形態は、円筒形のボーンプラグを標的大腿骨トンネルに挿入するように構成されたボーンプラグ挿入器具について説明するが、本発明は、この構成に限定されない。本発明は、異なる形状のボーンプラグにも同様に適用可能である。異なる図面に現れる同一または対応する機能的および構造的要素には、同じ参照数字が付与される。「接触」という言葉が使用される場合、これは、第1物体が第2物体に直接的または間接的に接触するように構成されていることを意味する。同様に、「係合」という言葉が使用される場合、これは、第1物体が第2物体と直接または間接にコンタクトするように構成されていることを意味する。さらに、本明細書では、文脈上暗黙的にまたは明示的に明らかにされない限り、これら2つの単語の間の意味には特に違いはない。
【0023】
図1Aは、例示的なグラフティング器具(bone plug insertion instrument)60またはボーンプラグ取り出し器具を示す。
図1Bは、ボーンプラグ(bone plug)70を、ボーンプラグ70に付いている腱(tendon)71と共に示す。グラフティング器具60は、薄肉チューブ、すなわち中空チューブのようなサイズおよび形状を有し、したがって、長手方向に延設されたボアまたはキャビティを構成する。グラフティング器具60の第1端部61は、外科用ドリルに結合されるように構成され、一方、反対側の端部62は、この例では鋸歯状の切断面または切断歯の形態の切断縁(cutting edge)63または切断面を備える。管状グラフティング器具60は、第1内径ID1を規定し、第1外径OD1および長さL1を有する第1サイズのボーンプラグをグラフティングすることを目的としたものである。グラフティング器具60を用いて、腱71を有するボーンプラグ70をグラフティングすることができる。長さL1は、10mmから25mmの間、より具体的には18mmから22mmの間であってもよい。第1外径OD1は、12mmよりも小さく、または10mmよりも小さく、より具体的には8mmから12mmであってもよい。この例では、ボーンプラグ70は、略円筒形の形状である。
図1Aに示すように、グラフティング器具60は、外科用ドリルマシンに取り付けられるように構成された中空ドリル要素である。グラフティング器具60は、回転しながらターゲットとなる骨の中に進んでいく。こうして、回収されるボーンプラグ70は、グラフティング器具60の中空部分に受容される。具体的には、中空ドリルを用いて膝蓋骨のボーンプラグを回収する場合、ボーンプラグは、膝蓋骨の上側から回収され、骨の外周面と面一である。例えば20mmの深さまで穿孔した後、チゼルを用いてボーンプラグの先端を切り離す。切り離されたボーンプラグと腱は、グラフティング器具60の中に収まる。
【0024】
図2Aおよび
図2Bは、例示的なボーンプラグ挿入器具(bone plug insertion instrument)1およびその個々の構成要素を示す。ボーンプラグ挿入器具1は、長尺ハウジング(elongated housing)10または本体要素と、長尺プランジャ(elongated plunger)40とを備える。これらの図には腱71が付いたボーンプラグ70も示されている。
図2Aでは、ボーンプラグ70はボーンプラグ挿入器具1に係合または受容されており、
図2Bは、ボーンプラグ70がボーンプラグ挿入器具1から排出された(ejected)状況または押し出された(expelled)状況を示す。
【0025】
図3Aから
図3Cは、長尺ハウジング10をより詳細に描いている。
図3Cに示すように、長尺ハウジング10は、少なくとも一部がチューブ状の挿入部(at least partially tube-shaped insertion portion )11と、中間部分(middle portion)25と、ハンドリング部(handling portion)12とを備える。挿入部11は、取り付けられた腱71を有するボーンプラグ70を保持するようなサイズおよび形状の中空要素である。ハンドリング部12は、使用者がボーンプラグ挿入器具1を操作することを可能にし、中間部分25は、関節鏡手術においてボーンプラグを配置できるように、ハンドリング部12と挿入部とを分離する。この例では、中間部分は、ハーフチューブのような部分的チューブ(partial tube)、すなわち、長手方向に1つまたは複数の開放または露出した面を備えたチューブとして形成されている。部分的チューブにより、挿入部11へボーンプラグ70を取り込むことが可能となる。さらに、この例では、ハンドリング部12は、長尺グリップ(elongated grip)27として形成されている。
【0026】
図3Aの例では、挿入部11は、実質的に回転対称であり、ボーンプラグ70の第1外径OD1と略同じ大きさの内周IC1または仮想内周IVC1を有している。内周IC1または仮想内周IVC1は、ボーンプラグ挿入器具1の長手方向軸A1に直交または略直交する断面(cross-sectional area)CSAを定義する。
【0027】
本明細書において、「周(circumference)」という言葉は、湾曲した幾何学図形または湾曲した幾何学物体の境界を記述するために使用されることに留意されたい。より具体的には、「内周(inner circumference)」という語は、筒の円形の内側境界を説明するために使用され得る。本実施例では、チューブは円筒形であるが、「周(circumference)」は、円形の境界に限定されず、内周、境界、境界、周縁など、物体内部の一般的な距離を定義するものである。例えば、一例によれば、「周(circumference)」は、楕円形状を有する要素の境界を表す場合もある。多角形、不規則な形などの他の形状も、周を形成する(平均的な)内部境界を有する。
【0028】
断面CSAは、骨係合端面(bone engaging end surface)13(または骨接触端面)またはターゲットとなる骨に接触する端面または第1接触面によって少なくとも一部が定義され、または少なくとも一部が囲まれる。あるいは、骨係合端面13が閉じた面でない場合には、その仮想的な延長線によってオプショナルに定義され、または囲まれる(閉じられていない骨係合端面を仮想延長線が閉じることになる)。骨係合端面13は、ボーンプラグ挿入器具1の先端(tip)31または遠位端を形成し、ターゲットとなる大腿骨トンネル(target femoral tunnel)80(
図5D参照)を囲む骨(この例では大腿骨の顆間窩の外側内壁(lateral inner side))に対して押し付けられるように構成されている。長尺ハウジング10は、挿入器具1の長手方向軸と一致する第1中心軸A1をさらに備えるか、または規定する。この例では、骨係合端面13は、第1中心軸A1に対して鋭角αをなし、それは全体的に平面的な形状を有している。あるいは、骨係合端面13は、
図6Gに描かれているように、第1中心軸A1に対して垂直に配置されてもよい。
【0029】
図3Aに示すように挿入部11は、骨係合端面13と交差するクリアランスまたは開口部、より具体的には軟組織グラフトクリアランス(soft-tissue graft clearance)15を構成している。このクリアランス15は、ボーンプラグ70が大腿骨トンネル80に挿入されるときに、移植片の腱71が通過するための通路を形成する。クリアランス15は、後でより詳細に説明するように、ボーンプラグ70が長尺ハウジング10から前方に押し込まれた際に、腱71が損傷するのを防止する大きさおよび形状を有する。したがって、挿入部11は、管状部材の外壁を長手方向に貫通するスロットを有するチューブまたはシリンダであると理解することができる。
【0030】
図3Bに示すように、ボーンプラグ70(および腱)を保持し、またはクランプするため、挿入部11は、第1スロット16(この例ではU字型スロット)を備えており、これにより、ボーンプラグ70を保持またはクランプするための板ばね23などの第1コンプライアンス構造19を形成している。したがって、第1コンプライアンス構造19は、第1弾性構造を形成する。この例では、第1スロット16は、クリアランス15が位置する側とは反対側に配置されている。その静止状態において、板バネは、内側に(すなわち、ハウジングの中心に向かって)曲がっており、したがって、ボーンプラグ70を管状挿入部11の内壁に押し付け、したがって、ボーンプラグ70の望ましくない早期解放を防止している。
【0031】
図3Bに示すように、ハンドリング部12は、内側に向けられた(すなわち、この例では第1中心軸A1に向かって)回転阻害突出部(rotation-inhibiting protrusion)24を有している。後述するように、この突出部24は、長尺プランジャ40の長尺チャネル、溝またはトラック45と係合するように構成される。長尺プランジャ40のトラック45は、ほぼ遊びなく回転阻害突出部24を受け入れるように構成され、そのため、長尺プランジャ40は、長尺ハウジング10に対して第1中心軸A1に平行な並進運動のみを可能にする。
【0032】
後述するように、ボーンプラグ挿入器具1は、手術中、斜め方向、すなわち、上方に向いていることが最も多い。ボーンプラグ70が長尺管(すなわち、挿入部11)の中に入れられると、その後、操作者または外科医は、片手でハンドリング部12を保持する。そうすれば、他の手で、木槌または小型ハンマーを保持し、長尺プランジャを叩くことができる。プランジャ40が長尺ハウジング10から外れるのを防止するために、長尺ハウジング10は、
図3Bに示すように、ハウジング10に対するプランジャ40の不要な動きを抑制する摩擦機構(friction mechanism)29(コンプライアンス構造とも理解できる)を備える。この例では、摩擦機構29は、内側に曲げられた第2板ばね34として形成される。あるいは、長尺プランジャ40が摩擦機構を備えてもよい。長尺ハウジング10に対する長尺プランジャ40の並進量を制限するために、長尺ハウジング10は第1停止面14を備える。この停止面14は、後でより詳細に説明するように長尺プランジャ40の第2停止面44と係合するように構成される。
【0033】
図4Aから
図4Bは、長尺プランジャまたはプッシャをより詳細に示す図である。この例では、長尺プランジャ40は、長尺ハウジング10に対して少なくとも第1位置と第2位置との間で動くように構成されている。第2位置では、長尺プランジャ40は、ボーンプラグ70を挿入器具1から排出または除去するように構成される。この運動は、この例では、スライド運動である。その後、長尺プランジャ40は、再び使用されるために第1位置に戻ることができる。長尺プランジャ40は、ボーンプラグ接触端面またはボーンプラグ係合端面(または第2接触面)43を有するボーンプラグ駆動部(bone plug driving portion)41を備える。反対側の端部(すなわち近位端部)において、長尺プランジャ40は、アクチュエイティング部42を含んでいる。アクチュエイティング部は、インパクション表面からなるインパクションエンド46で終わる。長尺プランジャは、長尺プランジャの長さに沿って第2中心軸A2を構成するか、または定義している。ボーンプラグ駆動部41は、少なくとも部分的に管状の挿入部11に(軸方向に)適合する大きさおよび形状である。本実施例では、ボーンプラグ駆動部41は、実質的に断面三日月形状を有し、断面CSAと部分的に重なるような大きさおよび形状を有する。より具体的には、本実施例によれば、第2中心軸A2に直交するボーンプラグ駆動部41の断面積は、ACL付着位置または仮想付着位置を規定する骨係合端面13の断面CSAの10%~90%となるような大きさおよび形状である。言い換えれば、ボーンプラグ係合端面43の表面または接触面積は、断面CSAの大きさの10%~90%である。しかし、ボーンプラグ係合端面43の表面または接触面積が、断面CSAの大きさの20%~80%であれば、良好な結果が得られる可能性は比較的高いだろう。
図2Aに示したように腱71は、ボーンプラグ70の一端にくっついている。この腱71の取り付け領域または付着領域は、ボーンプラグ端部の大部分である。後述するように、ボーンプラグの挿入に際して、ボーンプラグ駆動部41によってこの取り付け領域に叩きつける力が加えられる。理想的には、腱の付着部の損傷を抑制するために、これらの力の大部分は、骨に直接伝達されたほうがいい。腱の付着部の損傷は、腱の全体的な強度に悪影響を及ぼす可能性があるからである。ボーンプラグ係合端面43が小さすぎると、ボーンプラグ70や腱71に高い圧力がかかりすぎる。骨がつぶれたり、腱がつぶれたり、端面がずれたりする。一方、ボーンプラグ係合端面43が大きすぎると、腱71の付着部の大部分が潰されることになる。繊維が損傷し、後に腱が断裂する危険性が高くなる。本実施例では、ボーンプラグ係合端面43は、ボーンプラグ70とボーンプラグ係合端面43との間の摩擦を増加させるために、溝49またはテクスチャまたは粗面を含んでいる。このようにすることで、ボーンプラグ70の目標とするインパクションエリアのグリップ力を向上させることができる。
図4Bに示すように長尺プランジャ40は、その底面側に長尺凹部52をさらに有している。この凹部52の利点は、第1コンプライアンス構造19(
図3B)との干渉を回避することにある。つまり、長尺プランジャ40を挿入する際に、第1コンプライアンス構造19がじゃまになることはない。
【0034】
前述したように、長尺プランジャ40は、長尺トラック45を含んでおり、このトラックは、回転阻害突出部24を受け入れる大きさおよび形状を有している。長尺トラック45は、第2中心軸A2と平行または実質的に平行に形成される。長尺トラック45に対して突出部24が係合することにより、長尺プランジャ40が第2中心軸A2周りに回転することはない。さらに、長尺プランジャ40は、第2停止面44を含んでおり、この停止面44は、第1停止面14と係合して、ハウジング10内の長尺プランジャ40の最大挿入深さを制限するようになっている。
【0035】
図5A~
図5Hは、ボーンプラグ挿入器具1の操作方法を示す図であり、ボーンプラグ挿入器具1の構成要素とそれらの相互作用の更なる例の詳細を示す。
【0036】
長尺プランジャ40は、第1位置と第2位置との間で長尺ハウジング10に対して相対的に移動するように構成されており、第1位置では、ボーンプラグ挿入器具1は開放構成を形成し、第2位置では、ボーンプラグ挿入器具1は実質的に閉鎖構成を形成する。
【0037】
図5Aおよび
図5Bは、第1位置を示す。第1位置では、長尺ハウジング10および長尺プランジャ40は、ボーンプラグ70が骨係合端面13とボーンプラグ係合端面43との間の管状挿入部11の内部の空間30に配置される可能性を与える互いに対して距離X(第1距離)だけ長手方向または長手方向にシフトされる。距離Xは、ここでは、骨係合端面13とボーンプラグ係合端面43との間の距離として、例えば、第1中心軸または第2中心軸に平行な想像上の線に沿って測定される。
【0038】
図5Cは、ボーンプラグ係合端面43がボーンプラグ後端74(
図5B)に係合している様子を示している。距離Xは、
図5Aより小さくなっている。この状態では、ボーンプラグ先端部73は、骨係合端面13を越えて突出している。
【0039】
図5Dは、ボーンプラグ70および腱71を含むボーンプラグ挿入器具1がターゲットとなる大腿骨トンネル80と位置合わせされている様子を示す。例示的なシナリオでは、ボーンプラグ挿入器具1は、いわゆる前内側ポータル(antero-medial portal)を介して膝関節に導入される。
【0040】
図5Eは、骨係合端面13がターゲットとなる骨に係合し、ボーンプラグ先端部73が大腿骨トンネル80内に係合または部分的に挿入されている様子を示す。
【0041】
図5Fおよび
図5G(標的骨なし)は、アクチュエイティング部42に力または衝撃を作用させることにより、ボーンプラグ70が挿入器具1から大腿骨トンネル80に打ち込まれることを示している。長尺プランジャ40は、この図では第2位置に到達している。
【0042】
第2位置において、ボーンプラグ挿入器具1は、実質的に閉じた構成を形成し、その際、空間30(
図5A)は、端面13とボーンプラグ係合端面43とが重なり合うかまたは隣接して配置されるように縮小される。言い換えれば、距離X(第2距離)は、ゼロまたはほぼゼロまで小さくなる。この例では、第2位置における距離Xは、1cm未満、より具体的には0.5cm未満、例えば実質的に0cmである。この距離は、負になることさえあることに留意されたい。これは、ボーンプラグ係合端面43が骨係合端面13を越えて移動した場合に起こる。この例では、長尺ハウジング10は第1ストップシート(stop seat)14を構成し、長尺プランジャ40は第2ストップシート44を構成し、第2位置では、第1および第2ストップシート14,44は互いに係合するか、隣接して配置される。言い換えれば、そのとき第1および第2ストップシート14,44は、互いに接触しているか、または互いに静止している。第1ストップシート14および第2ストップシート44は、ボーンプラグ70が衝撃を受けてターゲットとなる骨トンネル80の奥まで入り込むことを防止する。
【0043】
図5Hは、ボーンプラグ挿入器具1を取り外した後、骨と腱のグラフトがインプラントされた状態を示す。
【0044】
図6Aから
図6Gは、ボーンプラグ挿入器具の特定の態様の変形例を示す。
図6Aは、ハンドリング部12がハンドル(handle)28を備え、ハンドル28は第1中心軸A1に対して角度がついている変形例を示す。操作者の好みに応じて、角度のついたハンドル28は、器具1を保持するのにより人間工学的であると考えられる。
【0045】
図6Bは、骨係合端面13が少なくとも1つのスパイク(spike)20a、20bを備えた変形例を示す。スパイク20a、20bは、ターゲット骨に押し込まれ、器具1を安定させることができる。
【0046】
図6Cは、骨係合端面13が非平面であって中空形状(hollow shape)を有する変形例を示す。言い換えれば、骨係合端面13は、凹状または実質的に凹状の側面形状を有する。このような表面形状によれば、ターゲットとなる骨に対してよりうまく係合する可能性がある。
【0047】
図6Dは、ボーンプラグ駆動部41が、とがった突起(pointy protrusions)50またはピラミッド(pyramids)51を備え、粗いまたは質感のある接触面を備えた変形例を示す図である。このような構成は、ボーンプラグ70の衝撃付加領域へのグリップを増加させる。粗い表面は、紙やすりのような構造でもよい。
【0048】
図6Eは、ボーンプラグ駆動部41がC字型またはU字型の断面を有する変形例を示す。
【0049】
図6Fは、ボーンプラグ駆動部41が半円形状の断面を有する変形例を示す。
【0050】
図6Gは、ボーンプラグ挿入器具1からボーンプラグ70をイジェクトする前に、ボーンプラグ70をより適切に保持するようにデザインされた変形例を示す。この例では、長尺ハウジング10は、骨係合端面13と交差するかまたは骨係合端面13に達する第2スロット21を構成する。したがって、第2スロット21は、骨係合端面13から、この例では第1中心軸A1に平行または略平行に、ボーンプラグ挿入器具1の逆側の端部に向かって、所定距離だけ延設されている。このスロット21は、挿入部11を第1管部17と第2管部18とに分割し、これらの部分の間に一定の弾性を与えるので、第2弾性構造として理解することができる第2コンプライアンス構造22を形成する。この場合、挿入部11の内周IC1または仮想内周IVC1は、ボーンプラグの第1外径OD1と等しいか、またはそれより小さい。第2コンプライアンス構造によって提供される弾性のおかげで、挿入器具1からのボーンプラグ70の望ましくない放出を防止するために、ボーンプラグ70に摩擦力を加えることができる。
【0051】
本発明は、図面および前述の説明において詳細に図示および説明されているが、このような図示および説明は、例示的または例示的であり、制限的ではないとみなされ、本発明は、開示された実施形態に限定されるものではない。他の実施形態および変形例は、図面、開示および添付の請求項の検討に基づいて、請求された発明を実施する際に、当業者によって理解され、達成することができる。さらなる実施形態は、上記の教示のいずれかを組み合わせることによって得ることができる。
【0052】
特許請求の範囲において、「備えた」という語は、他の要素またはステップを排除するものではなく、「複数の」との記載がない名詞であっても、複数であることを排除するものではない。異なる特徴が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの特徴の組合せが有利に使用できないことを示すものではない。特許請求の範囲における任意の参照符号は、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【国際調査報告】