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特表2024-503221地面係合軌道システム用ローラーアセンブリー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-25
(54)【発明の名称】地面係合軌道システム用ローラーアセンブリー
(51)【国際特許分類】
   B62D 55/104 20060101AFI20240118BHJP
【FI】
B62D55/104
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023537085
(86)(22)【出願日】2021-12-08
(85)【翻訳文提出日】2023-07-27
(86)【国際出願番号】 US2021062307
(87)【国際公開番号】W WO2022140057
(87)【国際公開日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】17/128,504
(32)【優先日】2020-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391020193
【氏名又は名称】キャタピラー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CATERPILLAR INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】レッカー、ロジャー エル.
(72)【発明者】
【氏名】ドゥミトル、ミルチャ
(72)【発明者】
【氏名】ドンラン、ザカリー ティ.
(57)【要約】
地面係合軌道システム(24)用のローラーアセンブリー(32)は、シャフトボア(42)を形成するローラー(34)と、シャフトボア(42)内に、周方向傾斜表面(60)を有するローラーシャフト(52)と、を含む。ローラーアセンブリー(32)のローラー保持システム(83)は、外周表面(96)、およびローラーシャフト(52)上のローラー(34)の軸方向変位を制限するために周方向傾斜表面(60)上に、ローラー(34)のカラーボア(44)内に、保持カラー(84)を摩擦嵌めするように構造化されたくさび表面(98)を含み得る内側周辺表面(98)を有するローラー保持カラー(84)を含む。ローラーアセンブリー(32)は、スラストワッシャーまたは類似のものを使用せずに、軸方向変位に対してローラー(34)を支持する、および軌道ローラーフレーム(26)に対して一緒に回転するためにローラー(34)およびローラーシャフト(52)を固定する、二つのローラー保持カラー(84、86)を含み得る。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地面係合軌道システム(24、124)用のローラーアセンブリー(32、132)であって、
ローラー中心軸を画定し、外側トレッド表面(38)と、シャフトボア(42)を形成する内側ローラー表面(40)と、前記シャフトボア(42)の軸方向外側に延在するおよびカラーボア(44、144)と、を含む、ローラー(34、134)と、
第一のシャフト端部(54)と、第二のシャフト端部(56)と、中間ローラー支持セクション(58)と、前記第一のシャフト端部(54)と前記中間ローラー支持セクション(58)との間で移行し、前記中間ローラー支持セクション(58)の方向に直径が拡大される、周方向傾斜表面(60)とを含む、ローラーシャフト(52、152)と、
ローラー保持カラー(84、184)を前記ローラー(34、134)に締め付けするための、前記ローラーに面する内表面(88)と、外表面(90)と、前記ローラーに面する内表面(88)と前記外表面(90)との間に延在するボルト穴(92)と、を含むローラー保持カラー(84、184)であって、
前記カラーボア(44、144)内に前記保持カラー(84、184)に嵌合するようにサイズ設定された外周表面(96)と、前記ローラーシャフト(52、152)上に前記ローラー保持カラー(84、184)を位置付けるためのシャフト穴(100)を形成する内周くさび表面(198)とをさらに含む、前記ローラー保持カラー(84、184)と、を含み、
前記ローラーシャフト(52、152)上の前記ローラー(34、134)の軸方向変位が制限されるように、前記シャフト穴(100)が、前記ローラーに面する内表面(88)の方向に直径が拡大され、前記ローラー保持カラー(84、184)を前記周方向傾斜表面(60)上に摩擦嵌めするようにサイズ設定される、ローラーアセンブリー。
【請求項2】
前記ローラーシャフト(52、152)が、前記第二のシャフト端部(56)と前記中間ローラー支持セクション(58)との間で移行する第二の周方向傾斜表面(62)をさらに含み、
前記ローラーアセンブリー(32、132)が、前記第二の周方向傾斜表面(62)上に、前記第二のローラー保持カラー(86、186)を摩擦嵌めするようにサイズ設定された内周くさび表面(199)を有する第二のローラー保持カラー(86、186)をさらに含み、
前記第一のローラー保持カラー(84、184)が、カラー中心軸を画定し、前記外表面(90)から前記ローラーに面する内表面(88)に軸方向に延在し、前記外周表面(96)と前記内周くさび表面(198)との間に半径方向に延在する少なくとも一つのリリーフチャネル(104)を含み、
前記ローラー(34、134)がアイドラー(34、134)を含み、
前記周方向傾斜表面(60、62)が円錐形状を有する、請求項1に記載のローラーアセンブリー(32、132)。
【請求項3】
前記外周表面(96)が、前記外表面(90)の方向に直径が拡大された第二の周方向くさび表面(199)を形成する、請求項1または2に記載のローラーアセンブリー(132)。
【請求項4】
前記第一のローラー保持カラー(84、184)を前記ローラー(34、134)の第一の軸方向側面(61)に締め付けし、前記第一のローラー保持カラー(84、184)を前記第一の周方向傾斜表面(60)上に摩擦嵌合する、第一のボルトのセット(94)と、
前記第二のローラー保持カラー(86、186)を前記ローラー(34、134)の第二の軸方向側面(65)に締め付けし、前記第二のローラー保持カラー(86、186)を前記第二の周方向傾斜表面(62)上に摩擦嵌合する、前記第二のボルトのセット(95)と、をさらに含む、請求項2~3のいずれか一項に記載のローラーアセンブリー(32、132)。
【請求項5】
前記第一のシャフト端部(54)を回転のために支持する第一のベアリングブロック(64)と、前記第一のベアリングブロック(64)の軸方向外側の位置に前記第一のシャフト端部(54)に取り付けられる第一の端部リテーナー(68)と、
前記第二のシャフト端部(56)を回転のために支持する第二のベアリングブロック(66)と、前記第二のベアリングブロック(66)の軸方向外側の位置に前記第二のシャフト端部(56)に取り付けられる第二の端部リテーナー(70)と、をさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のローラーアセンブリー(32、132)。
【請求項6】
前記第一のローラー保持カラー(84、184)が、複数の弓状カラーセグメント(102)と、前記複数の弓状カラーセグメント(102)の隣接するものの間に形成される複数のリリーフチャネル(104)とを有するマルチピースカラー(84、184)を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のローラーアセンブリー(32、132)。
【請求項7】
前記内周くさび表面(198)が、前記カラー軸の周りに周方向に、かつ前記カラー軸に沿って長手方向に変化する輪郭を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載のローラーアセンブリー(32、132)。
【請求項8】
地面係合軌道システム(24、124)であって、
ローラー中心軸を画定し、前記ローラーの第一の軸方向側面(61)と第二の軸方向側面(65)との間に延在するシャフトボア(42)とを有するローラー(34、134)と、ローラーシャフト(52、152)とを含み、
前記ローラーシャフト(52、152)が、第一の周方向傾斜表面(60)と、第二の周方向傾斜表面(62)と、前記第一の周方向傾斜表面(60)と前記第二の周方向傾斜表面(62)との間に延在し、前記シャフトボア(42)内に位置付けられる中間ローラー支持セクション(58)とを含む、ローラーアセンブリー(32、132)と、
前記第一の軸方向側面(61)上に前記ローラーシャフト(52、152)の周りに位置し、第一の内周くさび表面(198)を有する第一の保持カラー(84、184)と、前記第二の軸方向側面(65)上に前記ローラーシャフト(52、152)の周りに位置し、第二の内周くさび表面(199)を有する第二の保持カラー(86、186)と、を含み、
前記第一の保持カラー(84、184)が、前記ローラー(34、134)の前記第一の軸方向側面(61)に締め付けられ、前記第一の内周くさび表面(198)と前記第一の周方向傾斜表面(60)との間の締め付けられた接触に基づき、前記第一の周方向傾斜表面(60)上に摩擦嵌合され、
前記第二の保持カラー(86、186)が、前記ローラー(34、134)の前記第二の軸方向側面(65)に締め付けられ、前記第二の内周くさび表面(199)と前記第二の周方向傾斜表面(62)との間の締め付けられた接触に基づき、前記第二の周方向傾斜表面(62)上に摩擦嵌合される、ローラー保持システム(83)と、を含む、地面係合軌道システム。
【請求項9】
前記ローラー(34、134)が、アイドラー(34、134)を含み、前記第一の保持カラー(86、186)と前記第二の保持カラー(84、184)との間の前記ローラーシャフト(52、152)上の軸方向変位に対して捕捉され、前記第一の保持カラー(84、184)および前記第二の保持カラー(86、186)の前記摩擦嵌合に基づき、前記ローラーシャフト(52、152)と回転するように固定され、
前記第一の保持カラー(84、184)または前記第二の保持カラー(86、186)のうちの少なくとも一つが、その中に形成されるリリーフチャネル(104)を有し、
前記第一の保持カラー(84、184)または前記第二の保持カラー(86、186)のうちの少なくとも一つが、複数の弓状カラーセグメント(102)を有するマルチピースカラー(84、86、184、186)を含み、
前記ローラー(34、134)が、シャフトボア(42)、前記シャフトボア(42)の軸方向外側に前記第一の軸方向側面(61)に延在する第一のカラーボア(44、144)、および前記シャフトボア(42)の軸方向外側に前記第二の軸方向側面(65)に延在する第二のカラーボア(46、146)を形成する内側ローラー表面(40)を含み、
前記第一の保持カラー(84、184)が、前記第一のカラーボア(44、144)内であり、前記第二の保持カラー(86、186)が、前記第二のカラーボア(46、146)内であり、
前記第一の保持カラー(84、184)および前記第二の保持カラー(86、186)のそれぞれが、円筒形であり、前記それぞれの第一のカラーボア(44、144)および第二のカラーボア(46、146)内の前記内側ローラー表面(40)と接触する、外周表面(96)を含む、請求項8に記載の軌道システム(24、124)。
【請求項10】
地面係合軌道システム(224)用のローラーアセンブリー(232)であって、
ローラー中心軸を画定し、外側トレッド表面と、第一の側面(263)を有する前記ローラー(234)の第一の軸方向側面(261)および第二の側面(257)を有する前記ローラー(234)の第二の軸方向側面(265)の間を延在するシャフトボアを形成する内側ローラー表面(240)とを含むローラー(234)と、
第一のシャフト端部(254)、第二のシャフト端部(256)、および前記第一のシャフト端部(254)および前記第二のシャフト端部(256)に対して拡大され、前記シャフトボア内に位置付けられる、中間ローラー支持セクション(258)を有し、前記中間ローラー支持セクション(258)が、前記ローラー(234)とともに、前記ローラー(234)およびローラーシャフト(252)を相対回転に対して固定するキー付きローラー-シャフト接合部(259)を形成する、ローラーシャフト(252)と、
前記ローラーシャフト(252)の周りに同軸に配置され、前記ローラー(234)が、第一の方向で、前記ローラーシャフト(252)上の軸方向変位に対して固定されるように、前記第一の側面(263)および前記中間ローラー支持セクション(258)の両方と軸方向に面して接触して、前記ローラー(234)の前記第一の軸方向側面(261)に締め付けられる、第一の保持カラー(284)と、
前記ローラーシャフト(252)の周りに同軸に配置され、前記ローラー(234)が、第二の方向で、前記ローラーシャフト(252)上の軸方向変位に対して固定されるように、前記第二の側面(257)および前記中間ローラー支持セクション(258)の両方と接触して、前記ローラー(234)の前記第二の軸方向側面(265)に締め付けられる、第二の保持カラー(286)と、を含む、ローラーアセンブリー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、地面係合軌道システムに関し、より具体的には、ローラーに締め付けられ、ローラーと回転するように固定されたシャフト上のローラーの軸方向変位を制限するローラー保持カラーを有する、地面係合軌道システムのローラーアセンブリーに関する。
【背景技術】
【0002】
さまざまな機械が、地面係合推進要素として軌道を利用している。このような軌道は通常、駆動スプロケット、一つまたは複数のアイドラー、キャリアローラー、および軌道ローラーなどの複数の回転可能な軌道係合要素を含む。軌道は、動作中に回転要素の周りを移動する無限ループを形成する。地面係合軌道システムは、通常、厳しいオフハイウェイ環境で運用される。軌道システム構成要素の耐用年数を最適化し、予定外の機械のダウンタイムを回避するために、このような軌道システムにおける構成要素は、通常、極めて堅牢に構築される。構成要素間の接触は、多くの場合、基材の存在および/またはタイプに影響され、経時的に構成要素の摩耗を引き起こす傾向がある。大半の機械用途では、上下の走行傾斜の走行、硬質で凹凸のある基材の上方での走行、荷重の押し出しまたは引き込み、その他の活動が要求され、サービス中に軌道システム構成要素がさまざまな種類の荷重を経験する。地面係合軌道システムの負荷を管理および軽減することが、長年にわたり多くのエンジニアリング努力の対象となってきた。
【0003】
軌道システムのアイドラーの場合、例えば、特定の公知の設計は、シャフト上の回転中にアイドラーに接触するスラストワッシャー、ベアリング、またはプレートを使用して、アイドラーの回転軸に沿ってまたは平行に一般に方向づけられた側面荷重に反応する。スラストワッシャーなどの使用は、通常、装置の過度の摩耗、損傷、または性能低下を引き起こす可能性のある側面荷重に反応することに成功する。スラストワッシャー、プレート、および類似のものは、特にアイドラーと直接接触する場合、それにもかかわらず、軌道システムにおける構成要素の追加の複雑さおよび数を必要とし、またサービスおよび交換の課題を生じ得る。アイドラーグループを用いる一つの既知の地面係合軌道システムは、Johannsen等による米国特許番号9,550,536に記載される。Johannsenに明記される戦略には間違いなくさまざまな用途があるが、改善、代替戦略の開発、およびさまざまなタイプの機械またはオフハイウェイ環境への適用の余地は常にある。
【発明の概要】
【0004】
一態様では、地面係合軌道システムのためのローラーアセンブリーは、ローラー中心軸を画定し、外側トレッド表面、およびシャフトボアおよびシャフトボアの外側に軸方向に延在するカラーボアを形成する内側ローラー表面を有するローラーを含む。ローラーアセンブリーは、第一のシャフト端部、第二のシャフト端部、中間ローラー支持セクション、および第一のシャフト端部と中間ローラー支持セクションとの間で移行し、中間ローラー支持セクションの方向に直径が拡大された周方向傾斜表面を有するローラーシャフトをさらに含む。ローラーアセンブリーは、ローラー保持カラーをローラーに締め付けするために、ローラーに面する内表面、外表面、およびローラーに面する内表面と外表面との間に延在するボルト穴を有するローラー保持カラーをさらに含む。ローラー保持カラーは、カラーボア内に保持カラーに嵌合するようにサイズ設定された外周表面と、ローラーシャフト上にローラー保持カラーを位置付けるためのシャフト穴を形成する内周くさび表面とをさらに含む。シャフト穴は、ローラーシャフト上のローラーの軸方向変位が制限されるように、ローラーに面する内表面の方向に直径が拡大され、周方向傾斜表面上にローラー保持カラーを摩擦嵌めするようにサイズ設定される。
【0005】
別の態様では、地面係合軌道システムは、ローラー中心軸を画定し、ローラーの第一の軸方向側面と第二の軸方向側面との間に延在するシャフトボアを有するローラー、およびローラーシャフトを有するローラーアセンブリーを含む。ローラーシャフトは、第一の周方向傾斜表面と、第二の周方向傾斜表面と、第一の周方向傾斜表面と第二の周方向傾斜表面との間に延在し、シャフトボア内に位置付けられる中間ローラー支持セクションとを含む。軌道システムは、第一の軸方向側面にローラーシャフトの周りに位置し、第一の内周くさび表面を有する第一の保持カラーと、第二の軸方向側面にローラーシャフト上に位置し、第二の内周くさび表面を有する第二の保持カラーとを含む、ローラー保持システムをさらに含む。第一の保持カラーが、ローラーの第一の軸方向側面に締め付けられ、第一の内周くさび表面と第一の周方向傾斜表面との間の締め付けられた接触に基づき、第一の周方向傾斜表面上に摩擦嵌合される。第二の保持カラーが、ローラーの第二の軸方向側面に締め付けられ、第二の内周くさび表面と第二の周方向傾斜表面との間の締め付けられた接触に基づき、第二の周方向傾斜表面上に摩擦嵌合される。
【0006】
さらに別の態様では、地面係合軌道システムのためのローラーアセンブリーは、ローラー中心軸を画定し、外側トレッド表面と、第一の側面を有するローラーの第一の軸方向側面と第二の側面を有するローラーの第二の軸方向側面との間に延在するシャフトボアを形成する内側ローラー表面とを含むローラーを含む。ローラーアセンブリーは、第一のシャフト端部、第二のシャフト端部、および第一のシャフト端部と第二のシャフト端部に対して拡大され、シャフトボア内に位置する中間ローラー支持セクションを有するローラーシャフトをさらに含む。中間ローラー支持セクションは、ローラーとともに、ローラーおよびローラーシャフトを相対回転に対して固定するキー付きローラー-シャフト接合部を形成する。ローラーアセンブリーは、ローラーシャフトの周りに同軸に配置され、ローラーが、第一の方向でローラーシャフト上の軸方向変位に対して固定されるように、第一の側面および中間ローラー支持セクションの両方と軸方向に面して接触してローラーの第一の軸方向側面に締め付けられる第一の保持カラーをさらに含む。ローラーアセンブリーは、ローラーシャフトの周りに同軸に配置され、ローラーが、第二の方向においてローラーシャフト上の軸方向変位に対して固定されるように、第二の側面および中間ローラー支持セクションの両方と接触してローラーの第二の軸方向側面に締め付けられる第二の保持カラーをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、一実施形態による、機械の側面図である。
図2図2は、一実施形態による、地面係合軌道システムの側面図である。
図3図3は、一実施形態による、地面係合軌道システムの別の図である。
図4図4は、一実施形態による、地面係合軌道システムの断面図である。
図5図5は、一実施形態による、地面係合軌道システムの斜視、断面図である。
図6図6は、一実施形態による、地面係合軌道システム用のローラーアセンブリーの一部の側面図である。
図7図7は、一実施形態による、地面係合軌道システム用のローラーアセンブリーの一部の断面図である。
図8図8は、別の実施形態による、地面係合軌道システムの断面図である。
図9図9は、さらに別の実施形態による、地面係合軌道システムの断面図である。
図10図10は、図9に示すような地面係合軌道システムにおけるローラーアセンブリー用のローラーシャフトの図である。
図11図11は、図9に示すように、地面係合軌道システムにおけるローラーアセンブリーの一部分の図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1を参照すると、一実施形態による機械10が示されており、フレーム12と、フレーム12上に支持される上部機械アセンブリー13と、下部機械アセンブリー23とを含む。機械10は、ブーム16、ブーム16によって回転可能に支持されるディップ18、およびバケット20を有する実装システム14を含む。機械10は、鉱山の作業面で材料を装填するために使用され得るような、前部装填バケット20に操作できるケーブルシステム22を有するロープショベルとの関連で図示される。機械10は、油圧フロントショベル、軌道タイプのトラクター、軌道タイプのローダー、ショベル、または軌道されるさまざまな他のタイプの装置など、他の場合では異なるタイプの機械であり得る。下側機械アセンブリー23は、軌道ローラーフレーム26、軌道28、駆動スプロケット30、およびアイドラーローラー34を有する地面係合軌道システム24を含む。実質的に同一の構成要素に関連付けられる別の軌道が、図1では見えないように隠される。軌道28は、典型的には、軌道シューに取り付けられ、または軌道シューと一体的に形成され、回転可能な要素の周りに延在する無限ループを形成する、複数の一緒に連結される軌道リンクを含む。また、図示した実施形態では、軌道28は楕円形の構成を有するが、いくつかの実施形態においては、高い駆動スプロケットおよびフロントアイドラーおよびバックアイドラーの両方を有する、いわゆる「ハイドライブ」構成が使用され得ることが理解されるべきである。アイドラーローラー34は、軌道ローラーフレーム26によって支持され、ローラーシャフト52含むローラーアセンブリー32の一部である。地面係合軌道システム24およびローラーアセンブリー32は、本明細書でさらに論じるように、スラストワッシャー、スラストベアリング、プレート、または同種のものを使用することなく、アイドラーローラー34と接触する作動中の地面係合軌道システム24中に回転するために、アイドラーローラー34およびローラーシャフト52を一緒に固定するローラー保持システム83を含んでもよい。アイドラーの文脈における本開示の実施は、実用的な戦略であるが、他の例では、アイドラーローラー34(以下、「ローラー34」)が、機械内の地面係合軌道システムにおける異なるタイプのローラーであり得る。
【0009】
また図2~4を参照すると、軌道ローラーフレーム26は、その中に形成される、第一の窓48および第二の窓50を有し得る。窓48および50は、ローラーアセンブリー32および関連する構成要素に対するサポートを提供し、さらに本明細書で論じるように、保守または交換のためのアクセスを提供する。ローラー34は、ローラー中心軸36を画定し、動作中に軌道28に接触するよう構成される外側トレッド表面38と、内側ローラー表面40とを含む。内側ローラー表面40は、ローラー中心軸36の周りに周方向に延び、その軸上に中心となり、シャフトボア42、第一のカラーボア44および第二のカラーボア46を形成する。カラーボア44および46は、シャフトボア42と連通し、それぞれ、シャフトボア42の軸方向外側にローラー34の第一の軸方向側面61およびローラー34の第二の軸方向側面65に延在する。第一の軸方向側面61は、第一の軸方向側面表面63を含み、第二の軸方向側面65は、第二の軸方向側面表面67を含む。ローラーシャフト52は、第一のシャフト端部54と、第二のシャフト端部56と、第一のシャフト端部54と第二のシャフト端部56との間に延在する中間ローラー支持セクション58とを含む。ローラーシャフト52はまた、中心軸36と番号が同一である長手方向軸を画定し、シャフトボア42内に位置付けられる中間ローラー支持セクション58を有するローラー34と同軸に配置されることが理解されるであろう。
【0010】
地面係合軌道システム24(以下、「軌道システム24」)が、窓48内に、および回転のために第一のシャフト端部54を支持する第一のベアリングブロック64と、第一のベアリングブロック64の軸方向外側の位置に第一のシャフト端部54に取り付けられる第一の端部リテーナー68とをさらに含む。軌道システム24は、窓50内に、および回転のために第二のシャフト端部56を支持する第二のベアリングブロック66と、第二のベアリングブロック66の軸方向外側の位置に第二のシャフト端部56に取り付けられる第二の端部リテーナー70とをさらに含む。「軸方向外側」とは、中心軸36の中心点から離れて、中心軸36に沿ってまたは平行な方向を意味する。「軸方向内側」は反対の意味を持つ。図示した実施形態では、第一の端部リテーナー68および第二の端部リテーナー70の各々は、それぞれのシャフト端部にボルトなどで締め付けられ、第一のシャフト端部54および第二のシャフト端部56上で周方向溝67および71にそれぞれ着座する、複数のピースを有する分割端部リテーナーを含む。ローラーアセンブリー34上の推力負荷をベアリングブロック64および66、および軌道ローラーフレーム26に反応させるために、第一のプレート76は、第一の端部リテーナー68と第一のベアリングブロック64との間にサンドイッチされ、第二のプレート78は、第二の端部リテーナー70と第二のベアリングブロック66との間にサンドイッチされる。一つまたは複数のジャーナルベアリング80は、第一のベアリングブロック64内に位置付けられ、一つまたは複数のジャーナルベアリング82は、第二のベアリングブロック66内に位置付けられ、それぞれの第一のシャフト端部54および第二のシャフト端部56を回転可能にジャーナルする。第一のベアリングブロック64は、外形が長方形形状を有してもよく、第二のベアリングブロック66はまた、外形が長方形形状を有してもよく、それぞれのベアリングブロックは、適切な相補的または対応する長方形形状を有する、窓48および窓50内に配置される。第一のカバー72は、第一のベアリングブロック64に結合されてもよく、第二のカバー74は、第二のベアリングブロック66に結合され得る。
【0011】
また、図5を参照すると、ローラーシャフト52は、第一のシャフト端部54と中間ローラー支持セクション58との間で移行する第一の周方向傾斜表面60をさらに含む。周方向傾斜表面60は、中心軸36の円周方向であり、中間ローラー支持セクション58の軸方向内向きの方向で直径が拡大される。ローラーシャフト52はまた、第二のシャフト端部56と中間ローラー支持セクション58との間で移行する第二の周方向傾斜表面62を含んでもよい。第二の周方向傾斜表面62はまた、中心軸36の周方向であり、中間ローラー支持セクション58の軸方向内向きの方向に直径が拡大される。いくつかの実施形態では、第一の周方向傾斜表面60および第二の周方向傾斜表面62の各々は、円錐形状を有する。従って、第一のシャフト端部54および第二のシャフト端部56はそれぞれ、円筒形であってもよく、また中間ローラー支持セクション58も円筒形であり得る。第一の周方向傾斜表面60および第二の周方向傾斜表面62は、それぞれの円筒形シャフト端部54および56から円筒形の拡大された中間ローラー支持セクション58へと移行する円錐形状を有する。
【0012】
軌道システム24およびローラーアセンブリー32は、上述のようにローラー保持システム83をさらに含む。ローラー保持システム83は、第一のローラー保持カラー84および第二のローラー保持カラー86を含む。第一のローラー保持カラー84および第二のローラー保持カラー86は、実質的に同一であってもよく、従って、本明細書の一方の説明は、他方との類推によって参照するものとして理解され得る。実用的な実装戦略では、二つのローラー保持カラーが使用される。しかしながら、いくつかの実施形態では、単一のローラー保持カラーを使用し得る。ローラー保持カラー84は、ローラーに面する内側軸方向表面88(内表面88)、外側軸方向表面90(外表面90)、および内表面88と外表面90との間に延在するボルト穴92を含む。図面に示されているように、第一のボルトのセット94が、ローラー保持カラー84をローラー34に締め付けし、第二のボルトのセット95が、ローラー保持カラー86をローラー34に締め付けする。ボルト穴92は、ボルト94(および95)のヘッドが取り付け時に陥凹するように成形することができ、それゆえ、ローラー保持カラー86のボルト穴92および対応するボルト穴は、軸方向に内向きのボルト接続方向を画定する。ローラー保持カラー84は、第一の軸方向側面61上に位置付けられ、第一の軸方向側面表面63と接触して締められる。ローラー保持カラー86は、第二の軸方向側面65上に位置付けられ、第二の軸方向側面表面67と接触して締められる。上述の方法で、ローラー保持カラー84およびローラー保持カラー86の締め付け、ならびにローラーシャフト52上に、摩擦嵌めすることにより、ローラー34を、ローラーシャフト52上の軸方向変位に対して、カラー84および86の間で捕捉し、ローラーシャフト52が軌道ローラーフレーム26に対してライブシャフトとなるように、ローラーシャフト34およびローラーシャフト52を共に回転させるように固定する。
【0013】
ローラー保持カラー84は、ローラー保持カラー84をカラーボア44内に嵌合するようにサイズ設定された外周表面96をさらに含む。実用的な実施では、ローラー保持カラー84は、取り付け中に締め付けする前に、カラーボア44内の内側ローラー表面40とのクリアランス嵌合を有するようにサイズ決めされ得る。本明細書でさらに論じるように、ローラー保持カラー84の設置および締め付け、ならびに同様にローラー保持カラー86の設置は、ローラーシャフト52上のローラー保持カラー84のくさび効果を生成し、ローラー34およびローラーシャフト52の所望の固定カップリングをもたらす。この目的のために、ローラー保持カラー84は、中心軸36の周りに周方向に延在し、ローラーシャフト52上にローラー保持カラー84を位置付けるためのシャフト穴100を形成する内周くさび表面98をさらに含む。ローラー保持カラー86はまた、ローラーシャフト52上にローラー保持カラー86を位置付けるためのシャフト穴(番号付けされていない)を形成する内周くさび表面99を含む。シャフト穴100は、ローラーシャフト52上のローラー34の軸方向変位が制限されるように、内表面88の方向に直径が拡大され、周方向傾斜表面60上にローラー保持カラー84を摩擦嵌めするようにサイズ設定される。ローラー保持カラー84およびローラー保持カラー86の各々は、ローラーシャフト52の周りに同軸に配置され、それぞれの軸方向側面61および65に固定され、第一の内周くさび表面98と周方向傾斜表面60との間の締め付けられた接触および内周くさび表面99と周方向傾斜表面62との間の締め付けられた接触に基づき、それぞれの第一の周方向傾斜表面60および第二の周方向傾斜表面62上に摩擦嵌合され得る。上述のように、シャフト穴100は、内表面88の図面の組み立てられた構成における軸方向内向きの方向に直径が拡大される。摩擦嵌めに対する用語「サイズ設定」は、シャフト穴100が、ローラー保持カラー84に対して第一のシャフト端部54に嵌合するには小さすぎることも、ローラー保持カラー84に対して中間ローラー支持セクション58に嵌合するには大すぎることもないことを意味する。従って、ローラー保持カラー84がローラーアセンブリー32内に取り付けられるとき、第一のボルトのセット94を締めて、ローラー保持カラー84を第一の軸方向側面61に締め付けし、同時に、内周くさび表面98を、内側ローラー表面40と接触して、周方向傾斜表面60および外周表面96に係合することができることが理解されよう。ローラー保持カラー84およびローラー保持カラー86の両方をこの様式でローラー34に締め付けすることによって、ローラー保持カラー84および86は、互いに向かって軸方向に内向きに引き付けられ、同時に、中間ローラー支持セクション58に対して軸方向および半径方向に両方とも圧迫され、説明された方法でローラー34およびローラーシャフト52を一緒に固定する摩擦嵌めを生じることがさらに理解される。
【0014】
ここでも図6を参照すると、ローラー34にボルトで固定され、ローラーシャフト52の周りに位置付けられる側面図に現れるように、ローラー保持カラー84が図示される。ローラー保持カラー84は、ローラー中心軸36と同一直線上のカラー中心軸を画定し、参照番号36で再び示すように、少なくとも一つのリリーフチャネル104を含み得る。少なくとも一つのリリーフチャネル104は、外表面90から、図6のページ平面内に、内表面88に軸方向に延在する。少なくとも一つのリリーフチャネル104は外周表面96と内周内周くさび表面98との間に半径方向にさらに延在する。図示した実施形態では、ローラー保持カラー84は、複数の弓状カラーセグメント102と、複数の弓状カラーセグメント102の隣接するものの間に形成される複数のリリーフチャネル104とを有する、マルチピースカラーを含む。各リリーフチャネル104は、ローラー保持カラー84を通して軸方向に完全に、およびローラー保持カラー84を通して半径方向に完全に延在し得る。しかしながら、リリーフチャネル104が、ローラー保持カラー84を通して半径方向に部分的にのみ延在する実施形態が企図される。ローラー保持カラー84の組立および締め付け中、一つまたは複数のリリーフチャネル104は、カラーセグメント102間のいくらかの相対的移動を可能にし、ローラー保持カラー84が周方向傾斜表面60および内側ローラー表面40に対して圧迫できるようにする。
【0015】
また、図6に、カラーセグメント102とローラーシャフト52との間の接触点106が図示される。内周くさび表面98の内部輪郭は、軸36の周りに周方向に変化してもよく、図6で見ることができるように、半径方向内向き接触点106から半径方向外向きのクリアランス位置108まで変化する。点106は、接触点106によって画定される円からの放射状に外向きの偏差を表すクリアランス位置108を有する円を画定し得る。内周くさび表面98の円周方向の変化する輪郭は、ローラー保持カラー84がローラー34およびローラーシャフト52と係合するように締め付けされ、内周くさび表面98が例えば、より円錐形状に変形するので、締め付け力を、周方向傾斜表面60の周りに周方向に比較的より均一にすることを助けることができる。
【0016】
また、図7を参照すると、周方向傾斜表面60と接触する内周くさび表面98の、中心軸36を含む断面平面の長手方向輪郭の図が示される。図7から、内周くさび表面98は、中心軸36に沿って長手方向に変化する輪郭を有することがわかる。言い換えれば、内周くさび表面98は、その全体で周方向傾斜表面60に対して厳密に平行に延在しないが、代わりに、移行点114で円錐形セクション113と移行する、緩和された表面またはセクション112を含む。移行点114は、長手方向の周方向傾斜表面60の長さのほぼ中間点に位置し得る。リリーフ表面112は、円錐表面113から半径方向外向き方向に離間する、長手方向に半径のある弧状の表面であり得る。中心軸36に沿って長手方向に変化する内周くさび表面98の輪郭は、周方向傾斜表面60および内周くさび表面98の接合面において締め付け力を、長手方向に比較的より均一にすることを助けることができる。
【0017】
ここで図8を参照すると、別の実施形態によるローラーアセンブリー132を含む地面係合軌道システム124が示される。ローラーアセンブリー132は、図8では見えない外側トレッド表面を有するアイドラーローラーであり得る、ローラー134、およびローラーシャフト152を含む。ベアリングブロックおよびリテーナーおよびその他の構造は図8に示されており、具体的に番号付けされていないが、前述の実施形態に関連して記載したものと実質的に同一であり得る。ローラーシャフト152は、同様に、少なくとも一部の例では、上述のローラーシャフト52と同一であり得る。ローラーアセンブリー132は、それぞれ内周くさび表面198および199を有する第一の保持カラー184および第二の保持カラー186を含む。上述のローラー保持カラー84および86の外周表面は、円筒形または実質的に円筒形であってもよく、ローラー保持カラー184および186はそれぞれ、円錐形または少なくとも部分的に円錐形であってもよく、それぞれのローラー保持カラー184および186の外表面の方向に直径が拡大した、外周くさび表面196および197を含む。ローラー134は、第一のカラーボア144および第二のカラーボア146を有し、その中に配置されたローラー保持カラー184および186がローラー134の内側ローラー表面と接触し、ローラー134に締め付けられて、ローラーシャフト152上にローラー134のダブルくさび保持を提供する。
【0018】
ここで図9~11を参照すると、別の実施形態によるローラーアセンブリー232を含む地面係合軌道システム224が示される。ローラーアセンブリー232は、中心軸236および内側ローラー表面240を画定する、アイドラーローラーであり得るローラー234を含む。ローラーシャフト252は、ローラー234を通って延在し、第一のシャフト端部254、第二のシャフト端部256、および中間ローラー支持セクション258を含む。ローラー234は、外側トレッド表面、シャフトボアを形成する内側ローラー表面240、および前述の実施形態に関連して記載したものと同一または類似の特定の他の特徴を含むことが理解されるであろう。第一のベアリングブロック264および第二のベアリングブロック266、ならびにローラーアセンブリー232を支持する他の構成要素もまた、前述の実施形態に関連して記載したものと同一または実質的に同一であり得る。ローラー234は、第一の側面263を有する第一の軸方向側面261と、第二の側面267を有する第二の軸方向側面265とを含む。第一の保持カラー284は、ローラーシャフト252の周りに同軸に配置され、ローラー234が、第一の方向にローラーシャフト252上の軸方向変位に対して固定されるように、第一の側面263および中間ローラー支持セクション258の両方と軸方向に面して接触して、第一の軸方向側面261に締め付けられる。第二の保持カラー286は、ローラーシャフト252の周りに同軸に配置され、ローラー234が、第一の方向に対向する第二の方向にローラーシャフト252上の軸方向変位に対して固定されるように、第二の側面267および中間ローラー支持セクション258の両方と接触して、第二の軸方向側面265に固定される。
【0019】
第一の保持カラー284は、第一の側面263と接触し、かつ中間ローラー支持セクション258と接触するローラーに面する内表面295を含む。第二の保持カラー286は、第一の保持カラー284と実質的に同一であり得る。ボルト穴269は、ローラー234内に形成され、第一の軸方向側面261に対して第一の保持カラーを締め付けするボルト275を受ける。第二の保持カラー286を類似の様式で締め付けするために、追加のボルト穴(番号付けされていない)が第二の軸方向側面265に形成され得る。内側ローラー表面240は、平坦な内側表面277および弓状内側表面279を含んでもよく、中間ローラー支持セクション258は、それぞれ、平坦な内側表面277および弓状内側表面285に面する関係で、平坦な外側表面281および弓状外側表面283を含み得る。ローラーシャフト252が関連する軌道ローラーフレームおよびベアリングブロック264および266内のライブシャフトであるように、中間ローラー支持セクション258は、ローラー234とともに、ローラー234およびローラーシャフト252を相対回転に対して固定するキー付きローラー-シャフト接合部259を形成する。内側ローラー表面240は、第二の平坦な内側表面285と第二の弓状内側表面287をさらに含み、中間ローラー支持セクション258は、それぞれ、平坦な内側表面285と弓状内側表面287に面する関係で、第二の平坦な外側表面289と第二の弓状外側表面291とをさらに含み得る。端部リテーナーを受けるために、第一の溝267は、第一のシャフト端部254上に形成されてもよく、第二の溝271は、第二のシャフト端部256上に形成され得る。
【0020】
ローラーシャフト252およびローラー234に対する保持カラー284の接触フットプリントを表す、ファントム線284が図11に示される。保持カラー284がサービスのために設置されると、その内表面295は、中間ローラー支持セクション258およびローラー234の両方に対して突き当たることがわかる。第二の保持カラー286が、保持カラー284と保持カラー286の両方が、円弧状内側表面279および287と円弧状外側表面283および291と、中心軸236の周りに周方向に、角度的に整列した位置で、中間ローラー支持セクション258と接触し、および平坦な内側表面277および285と平坦な外側表面281および289と中心軸263の周囲で円周方向に、角度的に整列した位置で、第一の側面263および第二の側面267とそれぞれ接触しているように、同様に構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0021】
図面一般に参照すると、本開示によるローラーアセンブリーは、地面係合軌道システムにおけるサービスのために設置されてもよく、かつ対象ローラーに接触するように位置付けられるスラストワッシャー、スラストベアリング、またはプレートを使用することなく回転のために支持され得ることが想起される。また、軌道ローラーフレーム内に形成される窓が、ローラーアセンブリーへのアクセスおよび保守または交換を提供することも想起されるであろう。一つの実用的な用途では、本開示によるローラーアセンブリーは、既存のローラーアセンブリーの代わりに機械に設置される改造アセンブリーとして提供され得る。鉱業用途で使用されるシャベルなど、特定の機械タイプの場合、ダウンタイムをできるだけ少なくし、現場で実行できる簡素化されたサービスおよび改造用途は、しばしば業界によって歓迎される。これらおよび他の地面係合軌道システムのフィールド保守性に対する一つの課題は、軌道ローラーフレーム内に形成される窓を通して、機器の特定のピースおよび部品に嵌合する必要性である。本開示によれば、新しいアイドラーローラーを既存のアイドラーローラーと交換することができ、アイドラーローラーを軌道ローラーフレーム内に取り付け、支持するために必要な構成要素が、軌道ローラーフレーム内の窓を通過した。軌道ローラーフレーム内に配置されるスラストワッシャーなどの使用を排除することによって、特定の設計、ならびにより堅牢な全体的な地面係合軌道システムと比較して、より少ない数の構成要素を用いて、アセンブリーを簡素化することができる。
【0022】
本明細書は、例示目的のみとし、本開示の範囲をいかなる形でも狭めるように解釈されるべきではない。従って、当業者は、本開示の完全および公正な範囲および趣旨から逸脱することなく、本開示の実施形態にさまざまな修正を行うことができることを理解するであろう。その他の態様、特徴および利点は、添付図面および添付の特許請求の範囲を検討の上で明らかになるであろう。本明細書で使用される冠詞「a」および「an」は、一つまたは複数の品目を含むことが意図されており、「一つまたは複数(one or more)」と交換可能に使用され得る。一つの項目のみが意図される場合、「一つの」または類似の言い回しが使用される。また、本明細書で使用される「有する(has)」、「有する(have)」、「有する(having)」またはこれに類する用語は、非限定な用語であることが意図される。さらに、「に基づく」という語句は、別段の明示がない限り、「少なくとも部分的に基づく」を意味することを意図する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11
【国際調査報告】