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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-25
(54)【発明の名称】位相変換装置
(51)【国際特許分類】
   H01P 1/18 20060101AFI20240118BHJP
【FI】
H01P1/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023539992
(86)(22)【出願日】2021-12-21
(85)【翻訳文提出日】2023-06-29
(86)【国際出願番号】 KR2021019472
(87)【国際公開番号】W WO2022149761
(87)【国際公開日】2022-07-14
(31)【優先権主張番号】10-2021-0003014
(32)【優先日】2021-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508112782
【氏名又は名称】ケーエムダブリュ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】弁理士法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヨン チャン ムン
(72)【発明者】
【氏名】スン ホヮン ソ
(72)【発明者】
【氏名】オ ソン チェ
(72)【発明者】
【氏名】ソン マン カン
(72)【発明者】
【氏名】フン ジュン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ヨン ウン セオ
(72)【発明者】
【氏名】キョ ジン ジョ
(57)【要約】
【課題】簡単な構成を有することで、小型化、軽量化された位相変換装置を提供する。
【解決手段】本開示の一実施例によると、ベース及び、ベースの一面に配置された第1の固定基板を含む固定部と、ベースの一面上で第1の方向に沿って移動自在な第1の移動部であって、第1の固定基板と対面する第1の移動基板を含む第1の移動部、及び、固定部の一側に固定されるガイドブラケットとして、第1の移動部の第1の方向移動をガイドするように構成されたガイドブラケットを含み、第1の移動基板は、第1の方向に垂直な第2の方向に沿って並ぶように配置された複数の第1の移動ストリップを含むことを特徴とする位相変換装置を提供する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース及び、前記ベースの一面に配置された第1の固定基板を含む固定部と、
前記第1の固定基板の一面上で第1の方向に沿って移動自在な第1の移動部であって、第1の固定基板と対面する第1の移動基板を含む第1の移動部、及び、
前記固定部の一側に固定されるガイドブラケットとして、前記第1の移動部の第1の方向移動をガイドするように構成されたガイドブラケットを含み、
前記第1の移動基板は、
前記第1の方向に垂直な第2の方向に沿って並ぶように配置された複数の第1の移動ストリップを含むことを特徴とする位相変換装置。
【請求項2】
前記第1の移動基板は、前記第2の方向に沿って並ぶように配置された複数の第2の移動ストリップをさらに含み、
前記複数の第1の移動ストリップ及び前記複数の第2の移動ストリップは、前記第1の方向に沿って並ぶように配置されることを特徴とする、請求項1に記載の位相変換装置。
【請求項3】
前記複数の第1の移動ストリップの各第1の移動ストリップは、隣接する第2の移動ストリップに向かって凸状の形状を有し、
前記複数の第2の移動ストリップの各第2の移動ストリップは、隣接する第1の移動ストリップに向かって凸状の形状を有することを特徴とする、請求項2に記載の位相変換装置。
【請求項4】
前記第1の移動基板は、前記複数の第1の移動ストリップ及び前記複数の第2の移動ストリップ以外の他の移動ストリップを含まないことを特徴とする、請求項3に記載の位相変換装置。
【請求項5】
前記第1の移動基板は複数のサブ基板を含み、
前記複数の第1の移動ストリップ及び前記複数の第2の移動ストリップの各移動ストリップは、前記複数のサブ基板の各サブ基板上に形成されることを特徴とする、請求項2に記載の位相変換装置。
【請求項6】
前記第1の移動基板は、第1のサブ基板及び、前記第1のサブ基板とは第1の方向に離間された第2のサブ基板を含み、
前記複数の第1の移動ストリップは前記第1のサブ基板上に形成され、
前記複数の第2の移動ストリップは、前記第2のサブ基板上に形成されることを特徴とする、請求項2に記載の位相変換装置。
【請求項7】
前記第1の移動基板は第3のサブ基板を含み、
前記複数の第1の移動ストリップ及び前記複数の第2の移動ストリップは、前記第3のサブ基板上に形成されることを特徴とする、請求項2に記載の位相変換装置。
【請求項8】
前記第1の移動基板は、第4のサブ基板及び、前記第4のサブ基板とは第2の方向に離間された第5のサブ基板を含み、
前記複数の第1の移動ストリップのうちの1つの第1の移動ストリップ及び前記複数の第2の移動ストリップのうちの1つの第2の移動ストリップは、前記第4のサブ基板上に形成され、
前記複数の第1の移動ストリップのうちのもう1つの第1の移動ストリップ及び、前記複数の第2の移動ストリップのうちのもう1つの第2の移動ストリップは、前記第5のサブ基板上に形成されることを特徴とする、請求項2に記載の位相変換装置。
【請求項9】
さらに、前記第1の移動部の一側に配置される板ばねを含み、
前記第1の移動基板はサブ基板を含み、
前記板ばねは、前記サブ基板を前記第1の固定基板に向かって付勢するように構成され、
前記サブ基板上には、前記複数の第1の移動ストリップ及び、前記複数の第2の移動ストリップのうちの少なくとも2つの移動ストリップが形成されることを特徴とする、請求項2に記載の位相変換装置。
【請求項10】
さらに、第2の固定基板の一面上で前記第1の方向に沿って移動自在な第2の移動部であって、前記第2の固定基板と対面する第2の移動基板を含む第2の移動部を含み、
前記第2の移動基板は、
前記第2の方向に沿って並ぶように配置された複数の第3の移動ストリップ及び、前記第2の方向に沿って並ぶように配置された複数の第4の移動ストリップを含み、
前記複数の第3の移動ストリップ及び前記複数の第4の移動ストリップは、前記第1の方向に沿って並ぶように配置されることを特徴とする、請求項4に記載の位相変換装置。
【請求項11】
前記第2の移動基板は、
前記複数の第3の移動ストリップの各第3の移動ストリップは、隣接する第4の移動ストリップに向かって凸状の形状を有し、
前記複数の第4の移動ストリップの各第4の移動ストリップは、隣接する第3の移動ストリップに向かって凸状の形状を有することを特徴とする、請求項10に記載の位相変換装置。
【請求項12】
前記第2の移動基板は、前記複数の第3の移動ストリップ及び前記複数の第4の移動ストリップ以外の他の移動ストリップを含まないことを特徴とする、請求項11に記載の位相変換装置。
【請求項13】
前記ガイドブラケットは、前記第1の移動部の第1の方向移動及び、前記第2の移動部の第1の方向移動をそれぞれガイドするように構成されることを特徴とする、請求項10に記載の位相変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、位相変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この部分に記載されている内容は、単に本開示の背景情報を提供するだけであり、従来技術を構成するものではない。
【0003】
アンテナ装置は水平方向にビームを形成することがカバレッジの面で最も効率的であるが、干渉や損失などの理由から垂直方向にビーム角度を調整しなければならない場合がある。この場合、機械的ビームチルト方式又は電気的ビームチルト方式を通じ、アンテナ装置の垂直方向へのビーム角度を調整することになる。
【0004】
機械的ビームチルト方式は、アンテナ装置を直接下向きに傾斜させて設置することでビーム角度を調整する方式である。単純な方式であるが、このような方式は、作業者の現場訪問、作業中の電源遮断など、さまざまな理由でやや煩わしいという欠点がある。
【0005】
電気的ビームチルト方式は、多重移相器(MLPS)を基盤にした方式である。具体的には、電気的ビームチルト方式は、垂直に配列された複数の放射素子に互いに異なる位相を有する信号を給電してビーム角度を調整する。
【0006】
電気的ビームチルト方式を具現するために、アンテナ装置には位相変換装置が備えられる。位相変換装置は、入力信号を適切に遅延させ、入力信号と出力信号との間に位相差が発生するようにする。このとき、入力信号の遅延は、伝送線路の長さを変化させる、もしくは伝送線路内の信号伝達速度を変化させることで具現される。
【0007】
従来の位相変換装置である特許公開第2010-0122005号(以下、特許文献1)は、1つの入力ポートと複数の出力ポートを備えた固定基板と可変ストリップを備えた移動基板を開示している。ただし、特許文献1は、位相変換装置の片面のみに固定基板と移動基板が設けられており、空間効率が悪いという欠点がある。
【0008】
一方、最近では、移動通信システムの基地局や中継器として、様々な帯域をサービスできるマルチバンド周波数アンテナ装置が広く使用されている。マルチバンドアンテナ装置は、いろんな帯域周波数の位相を個別的に調節する必要がある。したがって、アンテナ装置に備えられる位相変換装置の数量はより多くなり、それで、位相変換装置はより少量化、軽量化される必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国特許公開第2010-0122005号(2010.11.19.公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本開示は、簡単な構成を有することで、小型化、軽量化された位相変換装置を提供することに主な目的がある。
【0011】
また、本開示は、移動基板のサブ基板上に複数の移動ストリップが形成されるように設計し、固定基板のサイズを減少させて製造コストを下げることに主な目的がある。
【0012】
なお、本開示は、アンテナ装置の内部空間における位相変換装置の設置空間を減らすことで、アンテナ装置の空間活用性を改善することに主な目的がある。
【0013】
さらに、本開示は、修理及び再組み立てが容易な位相変換装置を提供することに主な目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本開示の一実施例によると、ベース及びベースの一面に配置された第1の固定基板を含む固定部と、ベースの一面上で第1の方向に沿って移動自在な第1の移動部であって、第1の固定基板と対面する第1の移動基板を含む第1の移動部、及び、固定部の一側に固定されるガイドブラケットとして、第1の移動部の第1の方向移動をガイドするように構成されたガイドブラケットを含み、第1の移動基板は、第1の方向に垂直な第2の方向に沿って並ぶように配置された複数の第1の移動ストリップを含むことを特徴とする位相変換装置を提供する。
【発明の効果】
【0015】
以上で説明したように、本実施例によると、位相変換装置は小型化、軽量化されることで、アンテナ装置の空間効率的な設計を可能にし、製造コストを減少させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本開示の一実施例に係る位相変換装置の斜視図である。
図2】及び
図3図2及び図3は、本開示の一実施例に係る位相変換装置の分解斜視図である。
図4図4は、本開示の一実施例に係る位相変換装置が、第1の移動部の移動を介して各伝送線路を通じて伝達される信号間の位相差を調整することを示す。
図5図5は、図1のV-V '方向に切断された本開示の一実施例に係る位相変換装置の横断面図である。
図6図6は、本開示の一実施例に係るガイドブラケットの斜視図である。
図7図7は、本開示の第2の実施例に係る第1の移動部の斜視図である。
図8図8は、本開示の第3の実施例に係る第1の移動部の斜視図である。
図9図9は、本開示の第4の実施例に係る第1の移動部の斜視図である。
図10図10は、本開示の第5の実施例に係る第1の移動部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本開示の一部の実施例を例示的な図面を通して詳しく説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加するにあたり、同一の構成要素に対しては、たとえ異なる図面に表示されても、できるだけ同一の符号を有するようにしていることに留意されたい。なお、本開示を説明するにあたり、関連された公知の構成又は機能についての具体的な説明が本開示の要旨を曖昧にすると判断される場合には、その詳しい説明は省く。
【0018】
本開示による実施例の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、i)、ii)、a)、b)などの符号を用いる場合がある。このような符号は、その構成要素を他の構成要素と区別するためだけのものであり、その符号によって該当構成要素の本質又は順番や順序等が限定されない。本明細書中のある部分がある構成要素を「含む」又は「備える」と言うとき、これは、明示的に逆の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0019】
図1は、本開示の一実施例に係る位相変換装置10の斜視図である。
【0020】
図2及び図3は、本開示の一実施例に係る位相変換装置10の分解斜視図である。
【0021】
図1ないし図3を参照すると、位相変換装置10は、固定部110、第1の移動部120、第2の移動部130、及びガイドブラケット140を含む。
【0022】
固定部110は、第1の固定基板112、第2の固定基板114、及びベース116を含む。
【0023】
第1の固定基板112はベース116の一面に配置され、第2の固定基板114はベース116の他面に配置される。
【0024】
第1の固定基板112及び第2の固定基板114上には、回路パターン117、119がそれぞれ形成される。固定基板112、114に形成された回路パターン117、119は、それに対応される移動基板124、126の移動ストリップと電気的にカップリング(coupling)される。
【0025】
各回路パターン117、119は、少なくとも1つの入力ポート及び複数の出力ポートにつながる。各回路パターン117、119は少なくとも1つの入力ポートを共有する、あるいは各回路パターン117、119にそれぞれの入力ポートが備えられる。
【0026】
固定基板112、114の各回路パターン117、119は、それに対応される移動基板124、134の移動ストリップとカップリングされることで、複数の伝送線路を形成する。
【0027】
入力ポートを介して受信された信号は、各伝送線路を介して各出力ポートに伝達される。各出力ポートに伝達された信号は、RFケーブルないしRFコネクタなどを介してそれぞれのアンテナ素子(図示せず)に送信される。
【0028】
移動基板124、134が固定基板112、114に対して移動する場合、移動ストリップもまた各回路パターン117、119に対して移動する。これを通じ、各伝送線路の長さは短くなったり長くなったりし、これにより、各伝送線路を介して伝達される信号間の位相差は調整される。
【0029】
ベース116は、第1の固定基板112と第2の固定基板114との間に配置される。ベース116は、高周波環境で低い損失率を有するテフロン(登録商標)(Teflon)材質からなる。しかしながら、本開示はこれに限定されず、ベース116は他の材料からなってもよい。
【0030】
第1の移動部120は、第1の固定基板112の一面上で第1の方向に沿って移動自在に構成される。ここで、第1の方向は、位相変換装置10の長手方向と平行な方向である。例えば、図1ないし図3を基準に、第1の方向はX軸と平行な方向である。
【0031】
第1の移動部120は、第1の移動ボディ122及び第1の移動基板124を含む。
【0032】
第1の移動ボディ122は第1の移動部120の外形を形成し、第1の移動基板124は第1の固定基板112に面する第1の移動ボディ122の一面上に配置される。この場合、第1の移動基板124は第1の固定基板112と対面する。
【0033】
第1の移動基板124は、複数の第1の移動ストリップ126及び複数の第2の移動ストリップ128を含む。
【0034】
複数の第1の移動ストリップ126は、第1の方向に垂直な第2の方向に沿って並ぶように配置され、複数の第2の移動ストリップ128は第2の方向に沿って並ぶように配置される。ここで、第2の方向は、位相変換装置10の幅方向と平行な方向である。例えば、図1ないし図3を基準に、第2の方向はY軸と平行な方向である。
【0035】
複数の移動ストリップが第2の方向に沿って並ぶように配置されることで、複数の第1の移動ストリップ126及び複数の第2の移動ストリップ128はそれぞれ1つのストリップ行(strip row)を形成する。ここで、ストリップ行とは、第2の方向に並ぶように配置された複数の移動ストリップを指す。
【0036】
さらに、複数の第1の移動ストリップ126及び複数の第2の移動ストリップ128は、第1の方向に沿って並ぶように配置される。この場合、1つの第1の移動ストリップ126とそれに隣接する1つの第2の移動ストリップ128は、1つのストリップ列(strip column)を形成する。ここで、ストリップ列とは、第1の方向に並ぶように配置された複数の移動ストリップを指す。
【0037】
このとき、ストリップ列の個数は、第1の移動ストリップ126の個数又は第2の移動ストリップ128の個数と同一である。例えば、第1の移動ストリップ126又は第2の移動ストリップ128の個数が2つであれば、ストリップ列の個数は2つである。
【0038】
本開示の一実施例に係る位相変換装置10は、移動基板124、134上に複数個のストリップ列を形成することができ、これを通じ、移動基板124、134と固定基板112、114のサイズを縮小させることができる。これにより、位相変換装置10は小型化ないし軽量化される。これに関連された詳しい説明は、図4に関連して記述される。
【0039】
一方、図1ないし図3では、第1の移動基板124上に2つのストリップ行と2つのストリップ列が形成されたものとして図示されているが、本開示はこれに限定されない。例えば、第1の移動基板124上に3つ以上のストリップ行、又は3つ以上のストリップ列が形成されてもよい。
【0040】
第1の移動ボディ122及び第1の移動基板124は、第1の固定基板112の一面上で第1の方向に沿って移動することができる。このとき、第1の移動基板124に形成された第1の移動ストリップ126と第2の移動ストリップ128も第1の方向に沿って移動することができる。
【0041】
これを通じ、各伝送線路の長さは短くなったり長くなったりすることができ、これにより、各伝送線路を介して伝達される信号間の位相差は調整される。
【0042】
本開示の一実施例に係る第1の移動基板124は、複数のサブ基板1242を含む。
【0043】
複数の第1の移動ストリップ126及び複数の第2の移動ストリップ128の各移動ストリップは、複数のサブ基板1242の各サブ基板1242上に形成される。すなわち、1つのサブ基板1242上に1つの移動ストリップが形成される。
【0044】
各サブ基板1242は、第1の移動ボディ122の一面上に形成された複数の収容溝1222の各収容溝1222内に着座される。
【0045】
このとき、板ばね160が収容溝1222の内部に最初に着座され、その後、サブ基板1242が着座される。
【0046】
各収容溝1222の内部には1つの板ばね160と1つのサブ基板1242が収容されるので、各サブ基板1242はそれに対応される板ばね160によって個別的に付勢される。これにより、第1の固定基板112と第1の移動基板124との間の接触性は向上される。
【0047】
収容溝1222の内部には取付突起1224が形成され、サブ基板1242及び板ばね160上には取付突起1224が貫通可能な貫通孔1244、162が形成される。
【0048】
サブ基板1242及び板ばね160が収容溝1222に着座されるとき、取付突起1224は貫通孔1244、162を貫通することができ、これを通じ、サブ基板1242及び板ばね160は収容溝1222内で整列される。
【0049】
第2の移動部130は、固定部110を基準に第1の移動部120の向かい側に配置される。
【0050】
第2の移動部130は、第2の固定基板114の一面上で第1の方向に沿って移動自在に構成される。このとき、第2の移動部130は、第1の移動部120とは別々に移動する、あるいは第1の移動部120と連動して一緒に移動することができる。
【0051】
第2の移動部130は、第2の移動ボディ132及び第2の移動基板134を含む。
【0052】
第2の移動ボディ132は第2の移動部130の外形を形成し、第2の移動基板134は第2の固定基板114に面する第2の移動ボディ132の一面上に配置される。この場合、第2の移動基板134は第2の固定基板114と対面する。
【0053】
第2の移動基板134は、複数の第3の移動ストリップ136及び複数の第4の移動ストリップ138を含む。
【0054】
複数の第3の移動ストリップ136は第2の方向に沿って並ぶように配置され、複数の第4の移動ストリップ138は第2の方向に沿って並ぶように配置される。この場合、複数の第3の移動ストリップ136と複数の第4の移動ストリップ138は、それぞれ1つのストリップ行(strip row)を形成する。
【0055】
さらに、複数の第3の移動ストリップ136及び複数の第4の移動ストリップ138は、第1の方向に沿って並ぶように配置される。
【0056】
この場合、1つの第3の移動ストリップ136とそれに隣接する1つの第4の移動ストリップ138は、1つのストリップ列(strip column)を形成する。このとき、ストリップ列の個数は、第3の移動ストリップ136の個数又は第4の移動ストリップ138の個数と同一である。
【0057】
一方、図1ないし図3では、第2の移動基板134上に2つのストリップ行と2つのストリップ列が形成されたものとして図示されているが、本開示はこれに限定されない。例えば、第2の移動基板134上に3つ以上のストリップ行、又は3つ以上のストリップ列が形成されてもよい。
【0058】
第2の移動ボディ132及び第2の移動基板134は、第2の固定基板114の一面上で第1の方向に沿って移動する。このとき、第2の移動基板134に形成された第3の移動ストリップ136と第4の移動ストリップ138も第1の方向に沿って移動する。
【0059】
これを通じ、各伝送線路の長さを短くなったり長くなったりすることができ、これにより、各伝送線路を介して伝達される信号間の位相差は調整される。
【0060】
第2の移動基板134は、複数のサブ基板1342を含む。
【0061】
複数の第3の移動ストリップ136及び複数の第4の移動ストリップ138の各移動ストリップは、複数のサブ基板1342の各サブ基板1342上に形成される。すなわち、1つのサブ基板1342上に1つの移動ストリップが形成される。
【0062】
各サブ基板1342は、それに対応される板ばね160によって個別的に付勢される。これにより、第2の固定基板114と第2の移動基板134との間の接触性は向上される。
【0063】
本開示の一実施例に係る位相変換装置10は、固定部110の両側面に第1の移動部120、第2の移動部130を配置することで、信号の位相制御を位相変換装置10の両側で行われるようにしたことに技術的特徴がある。これを通じ、位相変換装置10はより小型化されて軽量化される。
【0064】
ガイドブラケット140は、第1の移動部120の第1の方向移動及び、第2の移動部130の第1の方向移動をそれぞれガイド(guide)する。
【0065】
ガイドブラケット140は、固定部110の一側、例えば固定部110の結合溝118に固定される。ガイドブラケット140は、固定部110に固定された状態で固定部110及び移動部120、130の周囲を取り囲む。
【0066】
これを通じ、ガイドブラケット140は、移動部120、130の移動方向を第1の方向に限定することができ、移動部120、130が第1の方向以外の方向に移動することを防止することができる。
【0067】
一方、ガイドブラケット140が移動部120、130の移動方向を第1の方向に拘束することで、固定基板112、114と移動基板124、134との間の接触性は良好に維持される。
【0068】
ただし、ガイドブラケット140の拘束力は、移動部120、130の各位置によって互いに異なるように作用する。例えば、ガイドブラケット140から離れた移動部120、130の領域には、ガイドブラケット140に隣接する移動部120、130の領域よりも、相対的に小さな拘束力が作用する。
【0069】
小さな拘束力を受ける移動部120、130の領域は固定部110から浮き上がる可能性があり、この場合、移動部120、130と固定部110との間の接触性は悪化され得る。
【0070】
これを防止するために、位相変換装置10は、第1の方向に沿って配置される複数のガイドブラケット140を含む。複数のガイドブラケット140は、より多くの地点で移動部120、130を拘束することができ、それによって移動部120、130の浮き上がり問題は最小化される。
【0071】
一方、移動基板124、134上に複数のストリップ列が形成されるので、移動基板124、134上に形成されるストリップ行の個数は相対的に減少する。この場合、移動基板124、134の全体的な第1の方向サイズが減少するにつれ、移動部120、130の第1の方向サイズも減少する。
【0072】
したがって、本開示の一実施例に係る位相変換装置10は、相対的に少ない数のガイドブラケット140を利用しても、移動部120、130に十分な拘束力を提供できる効果がある。
【0073】
位相変換装置10は、ホルダ150及び板ばね160を追加的に含む。
【0074】
ホルダ150は、位相変換装置10を外部の他の部材に固定させる。
【0075】
ホルダ150の一側は固定部110につながり、ホルダ150の他側は外部の他の部材につながる。
【0076】
ホルダ150は、固定部110及び移動部120、130の周囲を少なくとも一部取り囲むことができる。これを通じ、ホルダ150は、ガイドブラケット140と共に移動部120、130の第1の方向移動をガイドすることができる。
【0077】
板ばね160は、第1の移動部120の一側及び、第2の移動部130の一側に配置される。例えば、板ばね160は、移動ボディ122、132に形成された収容溝1222、1322内に着座される。
【0078】
板ばね160は、移動基板124、134を固定基板112、114に向かって付勢するように構成される。
【0079】
図1ないし図3で、第1の移動部120は固定部110の上部に配置され、第2の移動部130は固定部110の下部に配置されるものとして図示されているが、本開示がこれに限定されるものではない。
【0080】
例えば、第1の移動部120が固定部110の下部に配置され、第2の移動部130が固定部110の上部に配置されてもよい。この場合、第1の固定基板112はベース116の下面上に配置され、第2の固定基板114はベース116の上面上に配置される。
【0081】
図4は、本開示の一実施例に係る位相変換装置10が、第1の移動部120の移動を介し、各伝送線路を通じて伝達される信号間の位相差を調整することを示す。
【0082】
図4を参照すると、第1の移動基板124は、第1の固定基板112の一面上で第1の方向に沿って移動する。このとき、第1の移動基板124に配置された第1の移動ストリップ126及び第2の移動ストリップ128も第1の方向に沿って移動する。これを通じ、各伝送線路の長さは短くなったり長くなったりすることができ、それにより、各伝送線路を介して伝達される信号間の位相差は調整される。
【0083】
第1の移動ストリップ126及び第2の移動ストリップ128は、凸形状、例えば「U」字状を有する。
【0084】
例えば、複数の第1の移動ストリップ126の各第1の移動ストリップ126は、隣接する第2の移動ストリップ128に向かって凸状の形状を有し、複数の第2の移動ストリップ128の各第2の移動ストリップ128は、隣接する第1の移動ストリップ126に向かって凸状の形状を有する。
【0085】
第1の移動ストリップ126及び第2の移動ストリップ128が互いに対して凸形状を有する場合、第1の移動ストリップ126及び第2の移動ストリップ128が互いに対して凹状の形状を有する、あるいは、同じ方向に向かって凸状の形状を有する場合と比較し、第1の固定基板112の回路パターン117の形状はより単純になる。
【0086】
具体的には、図4を基準に、第1の移動ストリップ126とカップリングされる回路パターン117の領域は第1の移動ストリップ126の左側に配置され、第2の移動ストリップ128とカップリングされる回路パターン117の領域は、第2の移動ストリップ128の右側に配置される。すなわち、第1の移動ストリップ126とカップリングされる回路パターン117の領域と、第2の移動ストリップ128とカップリングされる回路パターン117の領域は互いに離間される。
【0087】
この場合、回路パターン117の領域が互いに重なり合うことを避けるための複雑な回路パターン117の設計が要求されないので、第1の固定基板112の回路パターン117の形状はより単純になる。
【0088】
一方、第1の移動ストリップ126の左側領域に異なる移動ストリップ(以下、「追加移動ストリップ」)がある場合、第1の移動基板124が第1の方向に沿って右方向に移動するようになると、追加移動ストリップは、第1の移動ストリップ126とカップリングされる回路パターン117の領域に侵入し得る。
【0089】
したがって、追加移動ストリップの侵入の問題を防止しながら同時に、第1の移動基板124の移動範囲を十分に確保するために、追加移動ストリップは第1の移動ストリップ126と第1の方向に十分に離間される必要がある。
【0090】
移動ストリップ間の間隔が大きくなるにつれ、第1の固定基板112上で回路パターン117が形成されない領域は増加し、これにより、第1の固定基板112の全体サイズは大きくなる。
【0091】
本開示の一実施例に係る位相変換装置10は、第1の移動基板124上に複数のストリップ列が形成されるように構成されるので、第1の移動基板124上に形成されるストリップ行の個数を減少させることができる。
【0092】
例えば、複数の第1の移動基板124は、複数の第1の移動ストリップ126及び複数の第2の移動ストリップ128を含み、他の移動ストリップを含まなくてもよい。
【0093】
すなわち、図4を基準に、第1の移動ストリップ126の左側領域及び、第2の移動ストリップ128の右側領域には、移動ストリップが存在しなくてもよい。この場合、第1の移動基板124上には2つのストリップ行(strip row)のみが形成される。
【0094】
これにより、第1の固定基板112上で回路パターン117が形成されない領域、すなわち第1の移動基板124の移動範囲を確保するための領域は減少する。これにより、第1の固定基板112はよりコンパクト(compact)な形状を有することができ、これにより第1の固定基板112の製造コストは低くなる。
【0095】
しかしながら、本開示はこれに限定されず、第1の移動基板124上に形成されたストリップ行の個数は、配置されるアンテナ素子の個数に応じて異なるように設定される。例えば、本開示の一実施例に係る移動基板124、134上には3つ以上のストリップ行が形成されてもよい。
【0096】
一方、信号伝送はPCB回路パターン及びRFケーブルを介して行われ、信号損失はRFケーブルよりもPCB回路パターンでより多く発生する。
【0097】
第1の固定基板112のサイズが小さくなる場合、PCB回路パターン領域は相対的に減少し、逆にRFケーブル領域は相対的に増加する。これにより、位相変換装置10で発生される信号損失は減少される。
【0098】
図4では、第1の固定基板112及び第1の移動部120が例示的に図示されているが、上述した内容が第1の固定基板112及び第1の移動部120のみに限定されるものではない。したがって、図4に関連して記述された内容は、第2の固定基板114及び第2の移動部130にもそのまま適用される。
【0099】
例えば、複数の第3の移動ストリップ136の各第3の移動ストリップ136は、隣接する第4の移動ストリップ138に向かって凸形状を有し、複数の第4の移動ストリップ138の各第4の移動ストリップ138は、隣接する第3の移動ストリップ136に向かって凸状の形状を有する。これにより、第2の固定基板114の回路パターン119の形状はより単純になる。
【0100】
また、第2の移動基板134は、複数の第3の移動ストリップ136及び複数の第4の移動ストリップ138を含み、他の移動ストリップを含まなくてもよい。これにより、第2の固定基板114の大きさは減少する。したがって、第2の固定基板114の製造コストは減少し、信号損失も全体的に減少する。
【0101】
図5は、図1のV-V '方向に切断された本開示の一実施例に係る位相変換装置10の横断面図である。
【0102】
図6は、本開示の一実施例に係るガイドブラケット140の斜視図である。具体的には、図6の(a)は組み立てられた状態のガイドブラケット140を図示し、図6の(b)は分離された状態のガイドブラケット140を図示した。
【0103】
図5及び図6を参照すると、ガイドブラケット140は、第1の切片142、第2の切片144、第1の軸部材145、第1のローラ146、第2の軸部材147、及び第2のローラ148を含む。
【0104】
第1の切片142は固定部110の上部に配置され、第1の移動部120を取り囲む形状を有する。第2の切片144は固定部110の下部に配置され、第2の移動部130を取り囲む形状を有する。第1の切片142及び第2の切片144は互いに結合することができる。
【0105】
第1の切片142及び第2の切片144が互いに結合した状態で、ガイドブラケット140は、固定部110、第1の移動部120、及び第2の移動部130を全体的に取り囲む。
【0106】
これにより、ガイドブラケット140は、移動部120、130の移動方向を第1の方向に限定することができ、移動部120、130が第1の方向以外の方向に移動することを防止することができる。
【0107】
第1の切片142は第1の結合部1422及び第2の結合部1424を含み、第2の切片144は第3の結合部1442及び第4の結合部1444を含む。
【0108】
第1の結合部1422は、第1の切片142の一側に形成され、第2の結合部1424は第1の切片142の他側に形成される。また、第3の結合部1442は、第2の切片144の一側に形成され、第4の結合部1444は、第2の切片144の他側に形成される。
【0109】
第1の結合部1422は、第3の結合部1442に対応される位置に配置され、第1の結合部1422及び第3の結合部1442は互いに結合する。
【0110】
例えば、第1の結合部1422及び第3の結合部1442は、フック結合(hook coupling)方式を介して互いに結合する。この場合、第1の結合部1422及び第3の結合部1442のうちの1つはフック(hook)を含み、第1の結合部1422及び第3の結合部1442のうちのもう1つはフックが結合できる係止溝ないし係止穴を含む。
【0111】
第2の結合部1424は、第4の結合部1444に対応される位置に配置され、第2の結合部1424及び第4の結合部1444は互いに結合する。
【0112】
例えば、第2の結合部1424及び第4の結合部1444は、フック結合方式を介して互いに結合する。この場合、第2の結合部1424及び第4の結合部1444のうちの1つはフックを含み、第2の結合部1424及び第4の結合部1444のうちのもう1つはフックが結合できる係止溝ないし係止穴を含む。
【0113】
第1の軸部材145及び第2の軸部材147は、第2の方向に長く延びる軸状の部材である。
【0114】
第1の軸部材145は、第1の切片142に配置され、第1の移動部120の上部に配置される。
【0115】
第1のローラ146は第1の軸部材145につながり、第1の移動ボディ122の上面と接触ないし対面する。
【0116】
第1のローラ146は、第1の回転軸ax1を中心に回転するように構成される。ここで、第1の回転軸ax1とは、第2の方向と平行しながら、第1の軸部材145の中心を貫通する仮想の回転軸を指す。
【0117】
第1のローラ146が回転する方式は、第1の軸部材145が第1の切片142に固定された状態で第1のローラ146のみが回転する方式であるが、本開示がこれに限定されるものではない。例えば、第1の軸部材145が第1のローラ146に固定された状態で第1のローラ146及び第1の軸部材145が共に回転する方式であってもよい。
【0118】
ガイドブラケット140は一対の第1のローラ146を含む。一対の第1のローラ146は、第1の軸部材145上で第2の方向に離間されて配置される。
【0119】
この場合、第1の移動ボディ122の上面から突出された第1のガイドリブ1226は、一対の第1のローラ146の間に配置され、第1のガイドリブ1226の第2の方向の両側面は一対の第1のローラ146によって支持される。これを通じ、第1の移動部120の第2の方向移動は阻止され、それにより、第1の移動部120の位置が第2の方向にずれるのを防止することができる。
【0120】
第2の軸部材147は、第2の切片144に配置され、第2の移動部130の下部に配置される。
【0121】
第2のローラ148は、第2の軸部材147につながり、第2の移動ボディ132の下面と接触ないし対面する。また、第2のローラ148は、第2の回転軸ax2を中心に回転するように構成される。ここで、第2の回転軸ax2とは、第2の方向と平行しながら、第2の軸部材147の中心を貫通する仮想の回転軸を指す。
【0122】
第2のローラ148が回転する方式は、第2の軸部材147が第2の切片144に固定された状態で第2のローラ148のみが回転する方式であるが、本開示がこれに限定されるものではない。例えば、第2の軸部材147が第2のローラ148に固定された状態で第2のローラ148及び第2の軸部材147が共に回転する方式であってもよい。
【0123】
ガイドブラケット140は一対の第2のローラ148を含む。一対の第2のローラ148は、第2の軸部材147上で第2の方向に離間されて配置される。
【0124】
この場合、第2の移動ボディ132の下面から突出された第2のガイドリブ1326は、一対の第2のローラ148の間に配置され、第2のガイドリブ1326の第2の方向の両側面は一対の第2のローラ148によって支持される。これを通じ、第2の移動部130の第2の方向移動は阻止され、それにより、第2の移動部130の位置が第2の方向にずれることを防止することができる。
【0125】
図5及び図6では、第1の切片142が固定部110の上部に配置され、第2の切片144が固定部110の下部に配置されるものとして図示されるが、本開示はこれに限定されるものではない。
【0126】
例えば、第1の切片142が固定部110の下部に配置され、第2の切片144が固定部110の上部に配置されてもよい。この場合、第1の移動部120は固定部110の下部に配置され、第2の移動部130は固定部110の上部に配置される。
【0127】
後述される図7ないし図9に図示された本開示の第2の実施例ないし第4の実施例は、サブ基板上に複数の移動ストリップが形成される点で、図1ないし図6に図示された本開示の一実施例と相違点を有する。以下では、本開示の各実施例との差別的な特徴を中心に説明し、本開示の一実施例と実質的に同じ構成についての繰り返しの説明は省かれる。
【0128】
図7は、本開示の第2の実施例に係る第1の移動部220の斜視図である。
【0129】
図7を参照すると、第1の移動部220は、第1の移動ボディ222及び第1の移動基板224を含む。
【0130】
第1の移動基板224は、第1のサブ基板2243及び、第1のサブ基板2243とは第1の方向に離間された第2のサブ基板2245を含む。
【0131】
複数の第1の移動ストリップ226は第1のサブ基板2243上に形成され、複数の第2の移動ストリップ228は第2のサブ基板2245上に形成される。すなわち、1つのストリップ行(strip row)をなす複数の移動ストリップは1つのサブ基板2243、2243上に配置される。
【0132】
各サブ基板2242は、第1の移動ボディ222の一面上に形成された複数の収容溝2222の各収容溝2222内に着座される。このとき、2つの板ばね260が収容溝2222の内部に最初に着座し、その後、サブ基板2243、2245が着座される。
【0133】
各収容溝2222の内部には、2つの板ばね260と1つのサブ基板2243、2245が収容されるので、各サブ基板2243、2245は、それに対応される2つの板ばね260によって付勢される。
【0134】
図8は、本開示の第3の実施例に係る第1の移動部320の斜視図である。
【0135】
図8を参照すると、第1の移動部320は、第1の移動ボディ322及び第1の移動基板324を含む。第1の移動基板324は、第3のサブ基板3242を含む。
【0136】
複数の第1の移動ストリップ326及び複数の第2の移動ストリップ328は、第3のサブ基板3242上に形成される。すなわち、複数の第1の移動ストリップ326及び複数の第2の移動ストリップ328の全ての移動ストリップが1つのサブ基板3242上に配置される。
【0137】
第3のサブ基板3242は、第1の移動ボディ322の一面上に形成された収容溝3222内に着座される。このとき、4つの板ばね360が収容溝3222の内部に最初に着座され、その後、第3のサブ基板3242が着座される。
【0138】
各収容溝3222の内部には4つの板ばね360と1つのサブ基板3242が収容されるので、サブ基板3242は4つの板ばね260によって付勢される。
【0139】
図9は、本開示の第4の実施例に係る第1の移動部420の斜視図である。
【0140】
図9を参照すると、第1の移動部420は、第1の移動ボディ422及び第1の移動基板424を含む。
【0141】
第1の移動基板424は、第4のサブ基板4243及び、第4のサブ基板4243とは第2の方向に離間された第5のサブ基板4245を含む。
【0142】
複数の第1の移動ストリップ426のうちの1つの第1の移動ストリップ426及び、複数の第2の移動ストリップ428のうちの1つの第2の移動ストリップ428は、第4のサブ基板4243上に形成される。
【0143】
複数の第1の移動ストリップ426のうちのもう1つの第1の移動ストリップ426及び複数の第2の移動ストリップ428のうちのもう1つの第2の移動ストリップ428は、第5のサブ基板4245上に形成される。
【0144】
すなわち、1つのストリップ列(strip column)をなす複数の移動ストリップは1つのサブ基板4243、4245上に配置される。
【0145】
各サブ基板4243、4245は、第1の移動ボディ422の一面上に形成された収容溝4222内に着座される。このとき、2つの板ばね460が収容溝4222の内部に最初に着座し、その後、各サブ基板4243、4245が着座される。
【0146】
各収容溝4222の内部には、2つの板ばね460と1つのサブ基板4243、4245が収容されるので、各サブ基板4243、4245は、それに対応される2つの板ばね460によって付勢される。
【0147】
図7ないし図9に図示されたように、1つのサブ基板上に複数の移動ストリップを形成する場合、移動基板のサイズは減少し、さらに、移動基板の製造工程はより単純化される。
【0148】
図7ないし図9では、第1の移動部が例示的に図示されたが、上述の内容が第1の移動部のみに限定されるものではない。したがって、図7ないし図9に関連して記述された内容は、第2の移動部にもそのまま適用される。
【0149】
後述される図10に図示された本開示の第5の実施例は、相対的に少ない数の板ばねを利用してサブ基板を付勢する点で、図7ないし図9に図示された本開示の第2の実施例ないし 第4の実施例と相違点を有する。以下では、本開示の第5の実施例との差別的な特徴を中心に説明し、上述した内容と実質的に同じ構成についての繰り返しの説明は省かれる。
【0150】
図10は、本開示の第5の実施例に係る第1の移動部520の斜視図である。
【0151】
図10の(a)ないし図10の(c)を参照すると、第1の移動部520は、第1の移動ボディ522及び第1の移動基板524を含む。
【0152】
第1の移動基板524はサブ基板5242を含む。
【0153】
サブ基板5242上には、複数の第1の移動ストリップ526及び複数の第2の移動ストリップ528のうちの少なくとも2つの移動ストリップが形成される。すなわち、1つのサブ基板5242上に複数の移動ストリップが形成される。
【0154】
本開示の第5の実施例に係るサブ基板5242は、図7及び図9に図示された実施例と比較し、より少ない数の板ばね560によって付勢されるように構成される。
【0155】
具体的に、図10の(a)及び図10の(c)を参照すると、図7及び図9にて2つの板ばねによって付勢されていたサブ基板5242A、5242Cは、1つの板ばね560によって付勢される。
【0156】
また、図10の(b)を参照すると、図8にて4つの板ばねによって付勢されていたサブ基板5242Bは、2つの板ばね560によって付勢される。
【0157】
1つのサブ基板5242がより少ない数の板ばねによって付勢される場合、1つの位相変換装置を製造するのに必要な板ばねの個数は減少する。これにより、位相変換装置の製造コストは減少し、さらに位相変換装置の製造工程はより単純化される。
【0158】
図10では、第1の移動部が例示的に示されているが、上述の内容が第1の移動部のみに限定されるものではない。したがって、図10に関連して記述された内容は、第2の移動部にもそのまま適用される。
【0159】
以上の説明は、本実施例の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な修正及び変形が可能であろう。したがって、本実施例は、本実施例の技術思想を限定するものではなく説明するためのものであり、このような実施例によって本実施例の技術思想の範囲が限定されるものではない。本実施例の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本実施例の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0160】
[CROSS-REFERENCE TO RELATED APPLICATION]
本特許出願は、本明細書にその全体が参考として含まれる、2021年1月11日付にて韓国に特許出願した特許出願番号第10-2021-0003014号に対して優先権を主張する。
【符号の説明】
【0161】
10 位相変換装置 110 固定部
112 第1の固定基板 114 第2の固定基板
116 ベース 120 第1の移動部
122 第1の移動ボディ 124 第1の移動基板
126 第1の移動ストリップ 128 第2の移動ストリップ
130 第2の移動部 132 第2の移動ボディ
134 第2の移動基板 136 第3の移動ストリップ
138 第4の移動ストリップ 140 ガイドブラケット
図1
図2
図3
図4
図5
図6(a)】
図6(b)】
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】