(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-25
(54)【発明の名称】出発地-到着地関係を考慮した走行経路を生成するための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
G01C 21/34 20060101AFI20240118BHJP
【FI】
G01C21/34
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023540527
(86)(22)【出願日】2021-12-31
(85)【翻訳文提出日】2023-08-16
(86)【国際出願番号】 KR2021020336
(87)【国際公開番号】W WO2022146095
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】10-2020-0189734
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0193056
(32)【優先日】2021-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】522471858
【氏名又は名称】フォーティートゥドット インク
【氏名又は名称原語表記】42DOT INC.
【住所又は居所原語表記】9th Floor, 2621, Nambusunhwan-ro Gangnam-gu Seoul 06267 (KR)
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジソン
【テーマコード(参考)】
2F129
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129BB03
2F129CC15
2F129CC16
2F129DD02
2F129DD03
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2F129DD30
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2F129FF62
2F129FF63
2F129FF66
2F129FF68
2F129HH02
2F129HH12
(57)【要約】
本発明は、走行経路を生成するための方法及び装置に関する。本発明の一実施形態による方法は、第1グループのノード及び第2グループのノードに関する位置情報を取得し、移動対象の現在位置に基づいて、第1グループのノードのうちいずれか1つのノードを第1ノードとして選択し、第2グループのノードのうち第1ノードとペアを形成するノードを第2ノードとして選択し、移動対象が第1ノード、第2ノードの順に訪問するように走行経路を生成することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行経路を生成するための方法であって、
第1グループのノード及び第2グループのノードに関する位置情報を取得するステップであって、前記第1グループのノード及び前記第2グループのノードは、ペア(pair)を形成するステップと、
移動対象の現在位置に基づいて、前記第1グループのノードのうちいずれか1つのノードを第1ノードとして選択するステップと、
前記第2グループのノードのうち前記第1ノードとペアを形成するノードを第2ノードとして選択するステップと、
前記移動対象が前記第1ノード、前記第2ノードの順に訪問するように走行経路を生成するステップと、を含む、方法。
【請求項2】
前記方法は、
前記第1ノードの位置に基づいて、前記第1ノードを除く前記第1グループの残りのノードのうちいずれか1つのノードを第3ノードとして選択するステップをさらに含み、
前記第2ノードを選択するステップは、
前記第3ノードの位置に基づいて、前記第2グループのノードのうち前記第1ノード又は前記第3ノードとペアを形成するいずれか1つのノードを前記第2ノードとして選択するステップを含み、
前記走行経路を生成するステップは、
前記移動対象が前記第1ノード、前記第3ノード、前記第2ノードの順に訪問するように走行経路を生成するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
前記第1ノードの位置に基づいて、前記第1ノードを除く前記第1グループの残りのノード、及び前記第1ノードとペアを形成する前記第2グループのノードのうちいずれか1つのノードを第3ノードとして選択するステップをさらに含み、
前記第2ノードを選択するステップは、
前記第1グループのノードが前記第3ノードとして選択された場合、前記第3ノードの位置に基づいて、前記第1ノード及び前記第3ノードを除く前記第1グループの残りのノード、並びに前記第1ノード又は前記第3ノードとペアを形成する前記第2グループのノードのうちいずれか1つのノードを前記第2ノードとして選択し、
前記第2グループのノードが前記第3ノードとして選択された場合、前記第3ノードの位置に基づいて、前記第1ノードを除く前記第1グループの残りのノードのうちいずれか1つのノードを前記第2ノードとして選択するステップと、
前記移動対象が前記第1ノード、前記第3ノード、前記第2ノードの順に訪問するように走行経路を生成するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、
第3グループのノード及び第4グループのノードに関する位置情報を取得するステップであって、前記第3グループのノード及び前記第4グループのノードは、ペアを形成するステップと、
前記第1グループのノード及び前記第2グループのノードをクラスタリング(clustering)して第1クラスタを生成し、前記第3グループのノード及び前記第4グループのノードをクラスタリングして第2クラスタを生成するステップと、
前記移動対象が前記第1クラスタに含まれるノードを順次訪問するように第1走行経路を生成し、前記移動対象が前記第2クラスタに含まれるノードを順次訪問するように第2走行経路を生成するステップと、
前記第1走行経路及び前記第2走行経路を連結して最終走行経路を生成するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1走行経路及び前記第2走行経路を生成するステップは、
前記第1クラスタ内の前記移動対象の最後の訪問ノードと、前記第2クラスタ内の前記移動対象の1番目の訪問ノードとの間の移動距離に基づいて、前記第1走行経路及び前記第2走行経路を生成するステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、
前記第1グループのノード及び前記第2グループのノードが新たに追加された場合、前記生成された走行経路をリセットするステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
走行経路を生成するための方法であって、
第1グループのノード及び第2グループのノードに関する位置情報を取得するステップであって、前記第1グループのノード及び前記第2グループのノードは、ペア(pair)を形成するステップと、
現在選択されているノードの位置に基づいて、前記第1グループのノードのうち既に選択されているノードとペアを形成する前記第2グループのノード、及び選択されていない前記第1グループのノードのうち、いずれか1つのノードを次の訪問ノードとして選択するステップと、
移動対象がノードの選択順序に従ってノードを訪問するように走行経路を生成するステップと、を含む、方法。
【請求項8】
走行経路を生成するための装置において、
少なくとも1つのプログラムが格納されたメモリと、
前記少なくとも1つのプログラムを実行することにより演算を行うプロセッサと、を含み、
前記プロセッサは、
第1グループのノード及び第2グループのノードに関する位置情報を取得するステップであって、前記第1グループのノード及び前記第2グループのノードは、ペア(pair)を形成するステップと、
移動対象の現在位置に基づいて、前記第1グループのノードのうちいずれか1つのノードを第1ノードとして選択するステップと、
前記第2グループのノードのうち前記第1ノードとペアを形成するノードを第2ノードとして選択するステップと、
前記移動対象が前記第1ノード、前記第2ノードの順に訪問するように走行経路を生成するステップと、を行うものである、装置。
【請求項9】
請求項1に記載の方法をコンピュータで実行するためのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出発地-到着地関係を考慮した走行経路を生成するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、デマンド型交通(Demand Responsive Transport;DRT)システムは、小型電車、小型自動運行軌道車両、無人軌道タクシーなどと呼ばれる次世代都市交通システムであって、自動車両の便利さを有しながらも大気汚染や交通渋滞などの欠陥を除去するために開発されている新たな交通システムである。
【0003】
デマンド型交通システムは、ネットワーク形態の路線で無人自動運転車両を運営する概念であって、2~6人の乗客が搭乗可能であり、乗客の要求により配車されてから到着地が決定されると、ネットワーク上の様々な経路から最適な経路を選択して無停車で運行することを特徴とする。
【0004】
デマンド型交通システムにおいて訪問しなければならない地点(又は、ノード)の順序を決定するために、巡回セールスマン問題(traveling salesman problem;TSP)アルゴリズムを用いることができる。
【0005】
近年、ペアを形成する出発地-到着地の関係を考慮して経路を効率的に生成する方法に関する研究が求められている。
【0006】
前述した背景技術は、発明者が本発明の導出のために保有していたか、又は本発明の導出過程で習得した技術情報であって、必ずしも本発明の出願前に一般公衆に公開された公知技術であるとはいえない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、出発地-到着地関係を考慮した走行経路を生成するための方法及び装置を提供する。
【0008】
TSPアルゴリズムは、複数のノードの訪問において、全てのノードを最小の時間(又は距離)で訪問する順序を決定する関数である。例えば、TSPアルゴリズムを用いると、各家庭への宅配において、全ての家庭を最小の時間で訪問する順序を求めることができる。しかし、宅配の例示のように到着地のみある場合とは異なり、パーソナルモビリティサービス(Personal Mobility Service)や上車と降車が持続的に発生する物流などの場合、出発と到着が持続的に発生するので、それぞれの出発と到着を考慮した順序を考慮する必要がある。本発明においては、それを解決する方法及び装置を提供することができる。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、以上で述べられている課題に限定されず、述べられていない本発明の他の課題及び利点は、以下の説明により理解され、本発明の実施形態によりさらに明らかに理解されるであろう。また、本発明が解決しようとする課題及び利点は、特許請求の範囲に示されている手段及びその組み合わせにより実現できることが理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した技術的課題を解決するための技術的手段として、本開示の第1態様は、走行経路を生成するための方法であって、第1グループのノード及び第2グループのノードに関する位置情報を取得するステップであって、前記第1グループのノード及び前記第2グループのノードは、ペア(pair)を形成するステップと、移動対象の現在位置に基づいて、前記第1グループのノードのうちいずれか1つのノードを第1ノードとして選択するステップと、前記第2グループのノードのうち前記第1ノードとペアを形成するノードを第2ノードとして選択するステップと、前記移動対象が前記第1ノード、前記第2ノードの順に訪問するように走行経路を生成するステップと、を含む、方法を提供することができる。
【0011】
本開示の第2態様は、走行経路を生成するための方法であって、第1グループのノード及び第2グループのノードに関する位置情報を取得するステップであって、前記第1グループのノード及び前記第2グループのノードは、ペア(pair)を形成するステップと、現在選択されているノードの位置に基づいて、前記第1グループのノードのうち既に選択されているノードとペアを形成する前記第2グループのノード、及び選択されていない前記第1グループのノードのうち、いずれか1つのノードを次の訪問ノードとして選択するステップと、前記移動対象がノードの選択順序に従ってノードを訪問するように走行経路を生成するステップと、を含む、方法を提供することができる。
【0012】
本開示の第3態様は、走行経路を生成するための装置において、少なくとも1つのプログラムが格納されたメモリと、前記少なくとも1つのプログラムを実行することにより演算を行うプロセッサと、を含み、前記プロセッサは、第1グループのノード及び第2グループのノードに関する位置情報を取得するステップであって、前記第1グループのノード及び前記第2グループのノードは、ペア(pair)を形成するステップと、移動対象の現在位置に基づいて、前記第1グループのノードのうちいずれか1つのノードを第1ノードとして選択するステップと、前記第2グループのノードのうち前記第1ノードとペアを形成するノードを第2ノードとして選択するステップと、前記移動対象が前記第1ノード、前記第2ノードの順に訪問するように走行経路を生成するステップと、を行うものである、装置を提供することができる。
【0013】
本開示の第4態様は、第1態様及び第2態様による方法をコンピュータで実行するためのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供することができる。
【0014】
それら以外にも、本発明を実現するための他の方法、他のシステム、及び前記方法を実行するためのコンピュータプログラムが格納されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をさらに提供することができる。
【0015】
上記以外の他の態様、特徴、利点は、添付の図面、請求の範囲、及び以下の発明の詳細な説明から明らかになるであろう。
【発明の効果】
【0016】
前述した本開示の課題解決手段によれば、出発地-到着地関係を考慮することにより最適な走行経路を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、一実施形態によるユーザ端末及び走行経路生成装置を含むシステム図である。
【
図2A】
図2Aは、一実施形態による走行経路生成装置からユーザ端末に走行経路を提供する例を説明するための図である。
【
図2B】
図2Bは、一実施形態による走行経路提供サーバからユーザ端末に走行経路を提供する例を説明するための図である。
【
図3】
図3は、一実施形態による巡回セールスマン問題を説明するための例示図である。
【
図4】
図4は、一実施形態による出発地と到着地を考慮した走行経路を生成するための方法を説明するための例示図である。
【
図5】
図5は、一実施形態による割当値を用いて出発地と到着地を考慮した走行経路を生成するための方法を説明するための例示図である。
【
図6】
図6は、一実施形態によるクラスタリングを用いて走行経路を生成するための方法を説明するための例示図である。
【
図7】
図7は、一実施形態による走行経路を生成する方法のフローチャートである。
【
図8】
図8は、一実施形態による走行経路を生成する方法のフローチャートである。
【
図9】
図9は、一実施形態による走行経路生成装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の利点及び特徴、並びにそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に説明される実施形態を参照することによって明らかになるであろう。しかし、本発明は、以下に提示される実施形態に限定されるものではなく、異なる様々な形態で実現することができ、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変換、均等物乃至代替物を含むものと理解されるべきである。以下に提示される実施形態は、本発明の開示を完全にし、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に理解させるために提供されるものである。本発明を説明するにあたり、関連する公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不明にすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0019】
本出願で用いられる用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられるものであり、本発明の限定を意図するものではない。単数の表現は、文脈上明らかに他の意味を表さない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」や「有する」などの用語は、明細書に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はそれらの組み合わせが存在することを指定するものであり、1つ又はそれ以上の他の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はそれらの組み合わせの存在や追加の可能性を予め排除するものではないと理解されるべきである。
【0020】
本開示の一部の実施形態は、機能ブロック構成及び様々な処理ステップで示すことができる。そのような機能ブロックの一部又は全部は、特定の機能を実行する様々な数のハードウェア及び/又はソフトウェア構成で実現することができる。例えば、本開示の機能ブロックは、1つ以上のマイクロプロセッサにより実現するか、又は所定の機能のための回路構成により実現することができる。また、例えば、本開示の機能ブロックは、様々なプログラミング又はスクリプト言語で実現することができる。機能ブロックは、1つ以上のプロセッサで実行されるアルゴリズムで実現することができる。さらに、本開示は、電子的な環境設定、信号処理及び/又はデータ処理などのために従来技術を採用することができる。「メカニズム」、「要素」、「手段」、「構成」などの用語は広く用いることができ、機械的及び物理的な構成に限定されるものではない。
【0021】
なお、図面に示す構成要素間の連結線又は連結部材は、機能的連結及び/又は物理的連結もしくは回路接続を例示的に示すものに過ぎない。実際の装置では、代替可能又は追加の様々な機能的連結、物理的連結又は回路接続により構成要素間の連結を示すことができる。
【0022】
以下に説明される走行経路は、自転車シェアリング(Bicycle Sharing)、カーシェアリング(Car Sharing)、モビリティオンデマンド(Mobility-on-Demand)、デマンド型交通(Demand Responsive Transport)、モビリティサービス(Mobility Service)、モビリティマネジメント(Mobility Management)、統合旅客運送(Intermodal Passenger Transport)、配達など、様々なシナリオに適用することができる。
【0023】
また、以下において、複数の選択可能なノードからいずれか1つのノードを選択する方法としては、TSPアルゴリズムを用いることができる。TSPアルゴリズムとしては、ダイクストラ(Dijkstra)アルゴリズム、A*アルゴリズム、双方向アルゴリズムなどが用いられるが、それらに限定されるものではない。
【0024】
以下、添付図面を参照して本開示を詳細に説明する。
【0025】
図1は一実施形態によるユーザ端末及び走行経路生成装置を含むシステム図である。
【0026】
一実施形態によるシステムは、ユーザ端末1000及び走行経路生成装置2000を含んでもよい。
【0027】
ユーザ端末1000は、スマートフォン、タブレットPC、PC、スマートテレビ、携帯電話、PDA(personal digital assistant)、ラップトップ、メディアプレーヤ、マイクロサーバ、GPS(global positioning system)装置、電子書籍端末、デジタル放送用端末、ナビゲーション、キオスク、MP3プレーヤ、デジタルカメラ、家電機器、カメラ付きデバイス、及びその他のモバイル又は非モバイルコンピューティング装置であってもよい。また、ユーザ端末1000は、通信機能及びデータ処理機能を備えた時計、メガネ、ヘッドバンド、指輪などのウェアラブルデバイスであってもよい。しかし、それらに限定されるものではない。
【0028】
以下において、ユーザ端末1000には、運転者用端末と乗客用端末が含まれる。
【0029】
走行経路生成装置2000は、ネットワークを介して通信を行って命令、コード、ファイル、コンテンツ、サービスなどを提供するコンピュータ装置又は複数のコンピュータ装置で実現されてもよい。
【0030】
走行経路生成装置2000は、複数のノードに関する位置情報に基づいて移動対象(例えば、自転車、キックボード、自動車、人など)のノード訪問順序を決定することにより、走行経路を生成することができる。走行経路生成装置2000は、各ノードが出発地ノード及び到着地ノードのうちいずれのノードに該当するかに基づいて、ノード訪問順序を決定することができる。
【0031】
ユーザ端末1000及び走行経路生成装置2000は、ネットワーク3000を用いて通信を行うことができる。一実施形態において、ユーザ端末1000には、アプリケーションがインストールされ、走行経路生成装置2000は、アプリケーションを管理するサーバであってもよい。走行経路生成装置2000は、ユーザ端末1000にインストールされたアプリケーションを介して、ユーザ端末1000とデータをやり取りすることができる。
【0032】
ネットワーク3000は、ローカル・エリア・ネットワーク(Local Area Network;LAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(Wide Area Network;WAN)、付加価値通信網(Value Added Network;VAN)、移動無線通信ネットワーク(mobile radio communication network)、衛星通信ネットワーク、及びそれらの相互の組み合わせを含み、
図1に示す各ネットワークの構成主体が互いに円滑に通信を行えるようにする包括的な意味のデータ通信ネットワークであり、有線インターネット、無線インターネット及びモバイル無線通信ネットワークを含んでもよい。また、無線通信は、例えば無線LAN(Wi-Fi)、ブルートゥース(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)・ロー・エナジー(Bluetooth low energy)、ZigBee、WFD(Wi-Fi Direct)、UWB(ultra wideband)、赤外線通信(IrDA,infrared Data Association)、NFC(Near Field Communication)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0033】
一方、
図1においては、走行経路生成装置2000が1つのユーザ端末1000とネットワークを用いて通信を行うことが示されているが、それは例示にすぎず、走行経路生成装置2000は2つ以上のユーザ端末1000とネットワークを用いて通信を行うこともできる。
【0034】
図2A及び
図2Bは一実施形態による走行経路生成装置からユーザ端末に走行経路を提供する例を説明するための図である。
【0035】
図2A及び
図2Bにおいて、第1ユーザ端末1001及び第2ユーザ端末1002は
図1のユーザ端末1000と同じであるので、それに関する詳細な説明は省略する。
【0036】
図2Aを参照すると、第1ユーザ端末1001は、第1ユーザから出発地及び到着地を入力する入力を受信することができる。例えば、第1ユーザは、第1ユーザ端末1001の入力インタフェースを介して、出発地としてBノードを入力し、到着地としてCノードを入力することができる。
【0037】
第1ユーザ端末1001は、出発地及び到着地を含む第1旅程情報を走行経路生成装置2000に送信することができる。旅程情報には、第1ユーザが出発地及び到着地を入力した入力時間、出発地の名称、出発地の緯度及び経度、到着地の名称、到着地の緯度及び経度などが含まれてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0038】
走行経路生成装置2000は、第1ユーザ端末1001から受信した第1旅程情報に基づいて走行経路を生成することができる。走行経路は、移動対象が走行する経路を地図上に示したものであってもよい。
【0039】
例えば、走行経路生成装置2000は、初期ノードに該当するAノードから第1ユーザの出発地であるBノードに移動する走行経路と、Bノードから第1ユーザの到着地であるCノードに移動する走行経路とを生成することができる。ここで。初期ノードは、第1ユーザ端末1001が出発地及び到着地を入力する入力を受信した時点の移動対象の位置に対応するノードであってもよい。あるいは、初期ノードは、走行経路生成装置2000が第1ユーザ端末1001から第1旅程情報を受信した時点の移動対象の位置に対応するノードであってもよい。
【0040】
図2Aにおいては、AノードからBノードから、そしてBノードからCノードに移動する走行経路が直線で示されているが、それは説明の便宜のためのものであり、各ノード間の走行経路は、実際の地図上の移動可能な道に沿って生成されるようにしてもよい。
【0041】
走行経路生成装置2000は、生成された走行経路に基づいて、出発予想時間と到着予想時間とを算出することができる。走行経路生成装置2000は、生成された走行経路の長さ、交通状況(例えば、交通渋滞)、選択オプション(例えば、最短距離、最短時間など)などを用いて、出発予想時間と到着予想時間とを算出することができる。出発予想時間とは、移動対象がAノードから出発してからBノードに到着した時間を意味し、到着予想時間とは、移動対象がBノードから出発してからCノードに到着した時間を意味することができる。
【0042】
図2Bを参照すると、第2ユーザ端末1002は、第2ユーザから出発地及び到着地を入力する入力を受信することができる。例えば、第2ユーザは、第2ユーザ端末1002の入力インタフェースを介して、出発地としてCノードを入力し、到着地としてDノードを入力することができる。
【0043】
第2ユーザ端末1002は、出発地及び到着地を含む第2旅程情報を走行経路生成装置2000に送信することができる。以下、走行経路生成装置2000は、第1ユーザ端末1001から受信した第1旅程情報に基づいて走行経路を生成し、その後第2ユーザ端末1002から第2旅程情報を受信したことを前提とする。
【0044】
走行経路生成装置2000は、第2ユーザ端末1002から受信した第2旅程情報に基づいて、走行経路を更新することができる。
【0045】
例えば、走行経路生成装置2000が第2旅程情報を受信した後、既存の走行経路に加えて、Bノードから第2ユーザの出発地であるCノードに移動する走行経路と、Cノードから第2ユーザの到着地であるDノードに移動する走行経路とをさらに生成することにより、走行経路を更新することができる。
【0046】
図2Bにおいては、CノードからDノードに、そしてDノードからEノードに移動する走行経路が直線で示されているが、それは説明の便宜のためのものであり、各ノード間の走行経路は、実際の地図上の移動可能な道に沿って生成されるようにしてもよい。
【0047】
走行経路生成装置2000は、生成された走行経路に基づいて、出発予想時間と到着予想時間とを算出することができる。出発予想時間とは、移動対象がBノードから出発してからCノードに到着した時間を意味し、到着予想時間とは、移動対象がCノードから出発してからDノードに到着した時間を意味することができる。
【0048】
図2Bにおいては、移動対象がAノード、Bノード、Cノード、Dノード、Eノードの順に移動するように走行経路が生成されることが示されているが、それは例示にすぎず、それに限定されるものではない。例えば、走行経路生成装置2000は、NI(Nearest Insertion)、CI(Cheapest Insertion)、FI(Farthest Insertion)、RI(Random Insertion)、進化的アルゴリズム(Evolutionary Algorithm)などを用いてノード間の移動順序を決定することにより、走行経路を生成することができる。
【0049】
一方、走行経路生成装置2000は、初期ノードであるAノードに関する位置情報、第1ユーザ端末1001から出発地であるBノード及び到着地であるCノードに関する位置情報を受信し、第2ユーザ端末1002から出発地であるDノード及び到着地であるEノードに関する位置情報を受信し、その後Aノード~Eノードに対する走行経路を生成することができる。ここで、走行経路生成装置2000は、出発地-到着地関係を考慮してAノード~Eノードに対する走行経路を生成することができる。
【0050】
図3は一実施形態による巡回セールスマン問題を説明するための例示図である。
【0051】
巡回セールスマン問題(traveling salesman problem;TSP)は、組合せ最適化問題の一種である。TSPは、複数のノードを最少のコストで特定の順序なしに訪問する方法を見出す問題である。
【0052】
走行経路生成装置2000は、地
図300に表示される複数のノードに関する位置情報を取得することができる。
図3を参照すると、走行経路生成装置2000は、地
図300に表示されるA1ノード~A6ノードに関する位置情報を取得することができる。位置情報には各ノードの緯度、経度に関する情報が含まれてもよいが、それに限定されない。
【0053】
走行経路生成装置2000は、移動対象301がA1ノード~A6ノードを全て訪問するように走行経路を生成することができる。走行経路生成装置2000は、TSPアルゴリズムに基づいて、移動対象301がA1ノード~A6ノードを全て訪問する最短時間の走行経路又は最短距離の走行経路を生成することができる。
【0054】
走行経路生成装置2000は、走行経路を生成するために、交通状況、道路の等級などを考慮することができる。例えば、走行経路生成装置2000は、特定のノードから他のノードに移動する経路の交通停滞が激しいか、道路の等級が低いことから移動対象が移動しにくい状況などを考慮して、A1ノード~A6ノードを全て訪問する最短時間の走行経路又は最短距離の走行経路を生成することができる。
【0055】
一方、道路の等級は、所定の基準に従って区分することができる。同級の道路間では、ネットワーク接続性が補正されなければならない。一実施形態において、道路の等級は、所定の基準に従って、1等級から9等級に区分することができる。所定の基準には、道路の種類、道路の通行量、道路の幅、道路の長さなどが含まれてもよいが、それらに限定されるものではない。1等級が最も高い等級に該当するものであり、9等級が最も低い等級に該当するものであってもよい。
【0056】
図4は一実施形態による出発地と到着地を考慮した走行経路を生成するための方法を説明するための例示図である。
【0057】
モビリティ(mobility)サービスは、自転車シェアリング(Bicycle Sharing)、カーシェアリング(Car Sharing)、モビリティオンデマンド(Mobility-on-Demand)、デマンド型交通(Demand Responsive Transport)、モビリティサービス(Mobility Service)、モビリティマネジメント(Mobility Management)、統合旅客運送(Intermodal Passenger Transport)など、様々なシナリオに適用することができる。
【0058】
モビリティサービスにおいては、出発地と到着地がペアを形成することができる。モビリティサービスにおいて移動対象の走行経路が生成されるためには、移動対象が訪問するノードが出発地及び到着地のうちいずれに該当するかが考慮されなければならない。
【0059】
例えば、乗客Aの出発地がO1ノードであり、到着地がD1ノードであり、乗客Bの出発地がO2ノードであり、到着地がD2ノードである場合、乗客Aを乗せた移動対象が乗客Aの出発地であるO1ノードから移動できる次のノードはD1ノード又はO2ノードである。移動対象は、O1ノードから直ちに乗客Bの到着地であるD2ノードに移動することができない。すなわち、乗客Bが移動対象に乗車することが、乗客Bが移動対象から降車することより優先されなければならない。
【0060】
図4を参照すると、走行経路生成装置2000は、地
図400に表示される複数のノードに関する位置情報を取得することができる。複数のノードは、第1グループ及び第2グループのうちいずれかのグループに含まれてもよい。第1グループには出発地に該当するノードが含まれ、第2グループには到着地に該当するノードが含まれてもよいが、各グループに含まれるノードの種類はそれに限定されない。
【0061】
図4の(a)を参照すると、出発地に該当するO1ノード~O3ノードは第1グループに含まれ、到着地に該当するD1ノード~D3ノードは第2グループに含まれてもよい。また、第1グループのノード及び第2グループのノードは、ペアを形成することができる。具体的には、O1ノードとD1ノードがペアを形成し、O2ノードとD2ノードがペアを形成し、O3ノードとD3ノードがペアを形成することができる。
【0062】
走行経路生成装置2000は、移動対象401の現在位置に基づいて、第1グループのノードのうちいずれか1つのノードを第1ノードとして選択することができる。
図4の(b)を参照すると、走行経路生成装置2000は、第1グループに含まれるO1ノード~O3ノードのうち、移動対象401の現在位置に最も近く位置するO1ノードを第1ノードとして選択することができる。
【0063】
一実施形態において、移動対象が出発地から出発して出発地とペアを形成する到着地に移動することができる。具体的には、走行経路生成装置2000は、第2グループに含まれるD1ノード~D3ノードのうち、O1ノードとペアを形成するD1ノードを第2ノードとして選択することができる。
【0064】
走行経路生成装置2000は、移動対象401が第1ノード、第2ノードの順に訪問するように走行経路を生成することができる。
【0065】
他の実施形態において、移動対象が出発地から出発して出発地とペアを形成する到着地に移動する前に、他の出発地を訪問することができる。
【0066】
具体的には、走行経路生成装置2000は、第1ノードの位置に基づいて、第1ノードを除く第1グループの残りのノードのうちいずれか1つのノードを第3ノードとして選択することができる。例えば、走行経路生成装置2000は、第1グループの残りのノードであるO2ノード及びO3ノードのうち、第1ノードであるO1ノードに近く位置するO2ノードを第3ノードとして選択することができる。
【0067】
また、走行経路生成装置2000は、第3ノードの位置に基づいて、第2グループのノードのうち第1ノード又は第3ノードとペアを形成するいずれか1つのノードを第2ノードとして選択することができる。例えば、走行経路生成装置2000は、第1ノードであるO1ノードとペアを形成するD1ノード、及び第3ノードであるO2ノードとペアを形成するD2ノードのうち、第3ノードであるO2ノードに近く位置するD1ノードを第2ノードとして選択することができる。
【0068】
走行経路生成装置2000は、移動対象401が第1ノード、第3ノード、第2ノードの順に訪問するように走行経路を生成することができる。
【0069】
さらに他の実施形態において、移動対象が出発地から出発して他の出発地及び出発地とペアを形成する到着地のうちいずれか1箇所を訪問することができる。
【0070】
図4の(c)及び
図4の(d)を参照すると、走行経路生成装置2000は、第1ノードの位置に基づいて、第1ノードを除く第1グループの残りのノード、及び第1ノードとペアを形成する第2グループのノードのうちいずれか1つのノードを第3ノードとして選択することができる。
【0071】
また、走行経路生成装置2000は、第1グループのノードが第3ノードとして選択された場合、第3ノードの位置に基づいて、第1ノード及び第3ノードを除く第1グループの残りのノード、並びに前記第1ノード又は前記第3ノードとペアを形成する第2グループのノードのうちいずれか1つのノードを第2ノードとして選択することができる。
【0072】
例えば、第1グループに含まれるO2ノードが第3ノードとして選択された場合、走行経路生成装置2000は、第1グループの残りのノードであるO3ノード、O1ノードとペアを形成するD1ノード、又はO2ノードとペアを形成するD2ノードのうち、O2ノードに近く位置するD1ノードを第2ノードとして選択することができる。
【0073】
あるいは、第2グループに含まれるD1ノードが第3ノードとして選択された場合、走行経路生成装置2000は、第1グループの残りのノードであるO2ノード及びO3ノードのうち、D1ノードに近く位置するO2ノードを第2ノードとして選択することができる。
【0074】
走行経路生成装置2000は、移動対象401が第1ノード、第3ノード、第2ノードの順に訪問するように走行経路を生成することができる。
【0075】
一方、走行経路生成装置2000において、既に取得したノードの他に、第1グループのノード及び第2グループのノードに関する位置情報を新たに取得した場合、生成された走行経路をリセットすることができる。走行経路生成装置2000は、既に取得したノードと新たに取得したノードを全て考慮して、上述した方法により走行経路を再生成することができる。
【0076】
図5は一実施形態による割当値を用いて出発地と到着地を考慮した走行経路を生成するための方法を説明するための例示図である。
【0077】
走行経路を生成するための方法であって、第1グループのノード及び第2グループのノードに関する位置情報を取得するステップ-前記第1グループのノード及び前記第2グループのノードは、ペア(pair)を形成する-と、前記第1グループのノードの割当値を基準値に設定し、前記第2グループのノードの割当値を「基準値+1」に設定するステップと、移動対象の現在位置に基づいて、割当値が「基準値」であるノードのうちいずれか1つのノードを第1ノードとして選択し、前記第1ノードを除く前記第1グループの残りのノードの割当値を「基準値+1」に更新し、前記第1ノードとペアを形成するノードを除く前記第2グループの残りのノードの割当値を「基準値+2」に更新するステップと、前記第1ノードの位置に基づいて、割当値が「基準値+1」であるノードのうちいずれか1つのノードを第3ノードとして選択するステップと、前記第1グループのノードが前記第3ノードとして選択された場合、前記第1ノード及び前記第3ノードを除く前記第1グループの残りのノードの割当値を「基準値+2」に更新し、前記第1ノード又は前記第3ノードとペアを形成する前記第2グループのノードの割当値を「基準値+2」に更新し、前記第2グループの残りのノードの割当値を「基準値+3」に更新し、前記第3ノードの位置に基づいて、割当値が「基準値+2」であるノードのうちいずれか1つのノードを第2ノードとして選択し、前記第2グループのノードが前記第3ノードとして選択された場合、前記第3ノードの位置に基づいて、割当値が「基準値+1」であるノードのうちいずれか1つのノードを第2ノードとして選択するステップと、前記移動対象が前記第1ノード、前記第3ノード、前記第2ノードの順に訪問するように走行経路を生成するステップと、を含む、方法を提供することができる。
【0078】
図5を参照すると、走行経路生成装置2000は、地
図500に表示される複数のノードに関する位置情報を取得することができる。複数のノードは、第1グループ及び第2グループのうちいずれかのグループに含まれてもよい。第1グループには出発地に該当するノードが含まれ、第2グループには到着地に該当するノードが含まれてもよいが、各グループに含まれるノードの種類はそれに限定されない。
【0079】
図5の(a)を参照すると、出発地に該当するO1ノード~O3ノードは第1グループに含まれ、到着地に該当するD1ノード~D3ノードは第2グループに含まれてもよい。また、第1グループのノード及び第2グループのノードは、ペアを形成することができる。具体的には、O1ノードとD1ノードがペアを形成し、O2ノードとD2ノードがペアを形成し、O3ノードとD3ノードがペアを形成することができる。
【0080】
走行経路生成装置2000は、第1グループに含まれるノードの割当値を基準値に設定し、第2グループに含まれるノードの割当値を「基準値+1」に設定することができる。
図5の(b)を参照すると、走行経路生成装置2000は、O1ノード~O3ノードの割当値を1(基準値)に設定し、D1ノード~D3ノードの割当値を2に設定することができる。
【0081】
走行経路生成装置2000は、移動対象501の現在位置に基づいて、割当値が「基準値」であるノードのうちいずれか1つのノードを第1ノードとして選択することができる。
図5の(b)を参照すると、走行経路生成装置2000は、割当値が1であるO1ノード~O3ノードのうち、移動対象501の現在位置に近いO1ノードを第1ノードとして選択することができる。
【0082】
走行経路生成装置2000は、第1ノードを除く前記第1グループの残りのノードの割当値を「基準値+1」に更新し、第1ノードとペアを形成するノードを除く第2グループの残りのノードの割当値を「基準値+2」に更新することができる。
図5の(c)を参照すると、走行経路生成装置2000は、O2ノード及びO3ノードの割当値を2に更新し、D1ノードを除く第2グループの残りのノードであるD2ノード及びD3ノードの割当値を3に更新することができる。D1ノードの割当値は、2を維持することができる。
【0083】
走行経路生成装置2000は、第1ノードの位置に基づいて、割当値が「基準値+1」であるノードのうちいずれか1つのノードを第3ノードとして選択することができる。
図5の(c)を参照すると、走行経路生成装置2000は、割当値が2であるO2ノード、O3ノード及びD1ノードのうちいずれか1つのノードを第3ノードとして選択することができる。
【0084】
一実施形態において、第2グループのノードが第3ノードとして選択された場合、走行経路生成装置2000は、第3ノードの位置に基づいて、割当値が「基準値+1」であるノードのうちいずれか1つのノードを第2ノードとして選択することができる。
図5の(d)を参照すると、D1ノードが第3ノードとして選択された場合、走行経路生成装置2000は、割当値が2であるO2ノード及びO3ノードのうちいずれか1つのノードを第2ノードとして選択することができる。
【0085】
他の実施形態において、第1グループのノードが第3ノードとして選択された場合、第1ノード及び第3ノードを除く第1グループの残りのノードの割当値を「基準値+2」に更新し、前記第1ノード又は前記第3ノードとペアを形成する前記第2グループのノードの割当値を「基準値+2」に更新し、第2グループの残りのノードの割当値を「基準値+3」に更新することができる。また、第3ノードの位置に基づいて、割当値が「基準値+2」であるノードのうちいずれか1つのノードを第2ノードとして選択することができる。
【0086】
例えば、O2ノードが第3ノードとして選択された場合、走行経路生成装置2000は、O1ノード及びO2ノードを除く第1グループのO3ノードの割当値を3に更新し、O1ノードとペアを形成するD1ノード及びO2ノードとペアを形成するD2ノードの割当値を3に更新し、第2グループの残りのノードであるD3ノードの割当値を4に更新することができる。走行経路生成装置2000は、割当値が3であるO3ノード、D1ノード及びD2ノードのうちいずれか1つのノードを第2ノードとして選択することができる。
【0087】
走行経路生成装置2000は、移動対象501が第1ノード、第3ノード、第2ノードの順に訪問するように走行経路を生成することができる。
【0088】
図6は一実施形態によるクラスタリングを用いて走行経路を生成するための方法を説明するための例示図である。
【0089】
図6を参照すると、走行経路生成装置2000は、地
図600に表示される複数のノードに関する位置情報を取得することができる。出発地ノード(O1、O2、O3、O4、O5、O6)は、第1グループに含まれ、到着地ノード(D1、D2、D3、D4、D5、D6)は、第2グループに含まれるようにしてもよい。出発地ノードと到着地ノード間でペアが形成されるようにしてもよい。すなわち、1番目のグループの各ノードは、2番目のグループの各ノードとペアを形成することができる。例えば、O1ノードとD1ノードがペアを形成し、O2ノードとD2ノードがペアを形成し、O3ノードとD3ノードがペアを形成し、O4ノードとD4ノードがペアを形成し、O5ノードとD5ノードがペアを形成し、O6ノードとD6ノードがペアを形成することができる。
【0090】
また、走行経路生成装置2000は、k-means++などのクラスタリングアルゴリズムを用いて、ペアに対して少なくとも1つのクラスタを生成することができる。走行経路生成装置2000は、各ペアにおける出発地と到着地との間の中間地点(middle point)を選択し、各クラスタのセントロイド(centroid)又は重心を計算する際に、中間地点をデータポイントとして用いることができる。例えば、O1ノードとD1ノードのペア、O2ノードとD2ノードのペア、O3ノードとD3ノードのペア、O4ノードとD4ノードのペア、O5ノードとD5ノードのペア、及びO6ノードとD6ノードのペアのそれぞれの6つの中間地点がk=2であるクラスタリングアルゴリズムに入力されると、O1ノードとD1ノードのペア、O2ノードとD2ノードのペア、及びO3ノードとD3ノードのペアの3つのペアは、第1クラスタ610にクラスタリングされ、O4ノードとD4ノードのペア、O5ノードとD5ノードのペア、及びO6ノードとD6ノードのペアの他の3つのペアは、第2クラスタ620にクラスタリングされるようにしてもよい。
【0091】
走行経路生成装置2000は、少なくとも1つのクラスタの全てのノードを訪問する走行経路を生成することができる。まず、走行経路生成装置2000は、各クラスタの重心への移動対象601の近接度(proximity)に基づいて、訪問するクラスタの順序を決定することができる。すなわち、移動対象601に近いクラスタは、移動対象601から遠く離れた他のクラスタより先に訪問される。例えば、
図6において、移動対象601と第1重心C1間の距離が移動対象601と第2重心C2間の距離より短いため、走行経路生成装置2000は、移動対象601が先に第1クラスタ610を訪問し、その後第2クラスタ620を訪問すると決定することができる。訪問順序を決定する際に、距離の代わりに予想到着時間(ETA)を用いることもできる。
【0092】
次に、走行経路生成装置2000は、各クラスタの進入ノード及び出口ノードを決定することができる。1番目のクラスタの進入ノードと最後のクラスタの出口ノードを除いて、連続的なクラスタの進入ノード及び出口ノードは、順序に応じた1つのクラスタの到着地ノードと他のクラスタの開始ノードとの間の近接度に基づいて決定することができる。
【0093】
一実施形態において、第1クラスタの進入ノードは、車両の現在位置に最も近い第1クラスタの出発ノードを選択することにより決定することができる。例えば、
図6を参照すると、第1クラスタ610が1番目のクラスタである場合、第1クラスタ610の出発ノードO1、O2、O3のうち、O1を第1クラスタ610の進入ノードとして選択することができる。最後のクラスタの出口ノードは、車両の現在位置から最も遠い最後のクラスタの到着地ノードを選択することにより決定することができる。例えば、第2クラスタ620が最後のクラスタである場合、到着地ノードD4、D5、D6のうち、D6を第2クラスタ620の出口ノードとして選択することができる。
【0094】
1番目のクラスタの進入ノードと最後のクラスタの出口ノードが決定された後、少なくとも1つのクラスタのそれぞれの進入ノード及び出口ノードとしては、それら間の距離が最も短い到着地ノード及び出発ノードを選択することができる。例えば、走行経路生成装置2000は、クラスタ610のD1、D2、D3とクラスタ620のO4、O5、O6間の距離を測定し、第1クラスタ610のD1、D2、D3と第2クラスタ620のO4、O5、O6間の全ての可能な組み合わせを比較し、その後第1クラスタ610の出口ノードとしてD2を選択し、第2クラスタ620の進入ノードとしてO6を選択することができる。
【0095】
最後に、
図4及び
図5を参照して説明した方法を用いて、各クラスタにおいて訪問するノードの順序を決定することができる。
【0096】
図7は一実施形態による走行経路を生成する方法のフローチャートである。
【0097】
図7に示す走行経路を生成する方法は、上記図において説明された実施形態に関するものであるので、以下、省略された内容であっても、上記図において説明された内容は
図7の方法にも適用することができる。
【0098】
図7を参照すると、ステップ710において、プロセッサは、第1グループのノード及び第2グループのノードに関する位置情報を取得することができる。
【0099】
第1グループには出発地に該当するノードが含まれ、第2グループには到着地に該当するノードが含まれてもよいが、各グループに含まれるノードの種類はそれに限定されない。
【0100】
位置情報には各ノードの緯度、経度に関する情報が含まれてもよいが、それに限定されない。また、プロセッサは、第1グループのノード及び第2グループのノードが位置する地域の交通状況、道路の等級などを取得することができる。プロセッサが取得した上記のような情報は、追ってTSPアルゴリズムを用いて様々な選択可能なノードからいずれか1つのノードを選択するのに用いることができる。
【0101】
ステップ720において、プロセッサは、移動対象の現在位置に基づいて、第1グループのノードのうちいずれか1つのノードを第1ノードとして選択することができる。
【0102】
ステップ730において、プロセッサは、第1ノードの位置に基づいて、第1ノードを除く第1グループの残りのノード、及び第1ノードとペアを形成する第2グループのノードのうちいずれか1つのノードを第3ノードとして選択することができる。
【0103】
ステップ740において、プロセッサは、第1グループのノードが第3ノードとして選択されたか否かを決定することができる。
【0104】
第1グループのノードが第3ノードとして選択された場合、ステップ750に進むことができる。
【0105】
ステップ750において、プロセッサは、第3ノードの位置に基づいて、第1ノード及び第3ノードを除く第1グループの残りのノード、並びに第1ノード又は第3ノードとペアを形成する第2グループのノードのうちいずれか1つのノードを第2ノードとして選択することができる。
【0106】
第2グループのノードが第3ノードとして選択された場合、ステップ760に進むことができる。
【0107】
ステップ760において、プロセッサは、第3ノードの位置に基づいて、第1ノードを除く第1グループの残りのノードのうちいずれか1つのノードを第2ノードとして選択することができる。
【0108】
ステップ770において、プロセッサは、移動対象が第1ノード、第3ノード、第2ノードの順に訪問するように走行経路を生成することができる。
【0109】
図8は一実施形態による走行経路を生成する方法のフローチャートである。
【0110】
図8に示す走行経路を生成する方法は、上記図において説明された実施形態に関するものであるので、以下、省略された内容であっても、上記図において説明された内容は
図8の方法にも適用することができる。
【0111】
図8を参照すると、ステップ810において、プロセッサは、第1グループのノード及び第2グループのノードに関する位置情報を取得することができる。
【0112】
ステップ820において、プロセッサは、現在選択されているノードの位置に基づいて、第1グループのノードのうち既に選択されているノードとペアを形成する第2グループのノード、及び選択されていない第1グループのノードのうち、いずれか1つのノードを次の訪問ノードとして選択することができる。
【0113】
以下において、第1グループにO1ノード~O3ノードが含まれ、第2グループにD1ノード~D3ノードが含まれ、O1ノードとD1ノードがペアを形成し、O2ノードとD2ノードがペアを形成し、O3ノードとD3ノードがペアを形成することを前提とする。
【0114】
第1グループのノードは出発地ノードであり、第2グループのノードは到着地ノードであるので、本発明において、第2グループのノードは、それとペアを形成する第1グループのノードが選択された後にのみ選択されるように設計されている。また、本発明は、1回選択完了したノードが再選択されないように設計されている。
【0115】
例えば、O1ノードが既に選択されているノードであり、O2ノードが現在選択されているノードであり、他のノードは選択されていないと仮定する。プロセッサは、O1ノードとペアを形成するD1ノード、O2ノードとペアを形成するD2ノード、及びまだ選択されていない第1グループのO3ノードのうち、いずれか1つのノードを次の訪問ノードとして選択することができる。
【0116】
あるいは、D1ノードが現在選択されているノードであり、他のノードは選択されていないと仮定する。ただし、上述した設計方法により、D1ノードとペアを形成するO1ノードは、既に選択されていることを類推することができる。プロセッサは、まだ選択されていない第1グループのO2ノード及びO3ノードのうち、いずれか1つのノードを次の訪問ノードとして選択することができる。
【0117】
一方、上述したように、複数の選択可能なノードからいずれか1つのノードを選択する方法としては、TSPアルゴリズムを用いることができる。
【0118】
ステップ830において、プロセッサは、移動対象がノードの選択順序に従ってノードを訪問するように走行経路を生成することができる。
【0119】
例えば、O1ノード、D1ノード、O2ノードの順に選択された場合、プロセッサは、移動対象がO1ノード、D1ノード、O2ノードの順に訪問するように走行経路を生成することができる。
【0120】
図9は一実施形態による走行経路生成装置のブロック図である。
【0121】
図9を参照すると、走行経路生成装置900は、通信部910、プロセッサ920及びDB930を含んでもよい。
図9の走行経路生成装置900には、実施形態に関連する構成要素のみ示されている。よって、
図9に示す構成要素に加えて他の汎用の構成要素をさらに含み得ることは、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば理解するであろう。
【0122】
通信部910は、ユーザ端末と決済基準データ提供サーバとの有線/無線通信を可能にする1つ以上の構成要素を含んでもよい。例えば、通信部910は、近距離通信部(図示せず)、移動通信部(図示せず)及び放送受信部(図示せず)の少なくとも1つを含んでもよい。
【0123】
DB930は、走行経路生成装置900内で処理される各種データを保存するハードウェアであって、プロセッサ920の処理及び制御のためのプログラムを保存することができる。DB930は、決済情報、ユーザ情報などを保存することができる。
【0124】
DB930は、DRAM(dynamic random access memory)、SRAM(static random access memory)などのRAM(random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、CD-ROM、ブルーレイ又は他の光ディスクストレージ、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)、又はフラッシュメモリを含む。
【0125】
プロセッサ920は、走行経路生成装置900の全般的な動作を制御する。例えば、プロセッサ920は、DB930に保存されたプログラムを実行することにより、入力部(図示せず)、ディスプレイ(図示せず)、通信部910、DB930などを全般的に制御することができる。プロセッサ920は、DB930に保存されたプログラムを実行することにより、走行経路生成装置900の動作を制御することができる。
【0126】
プロセッサ920は、
図1~
図8において上述したアプリケーションの動作の少なくとも一部を制御することができる。
【0127】
プロセッサ920は、ASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、コントローラ(controllers)、マイクロコントローラ(micro-controllers)、マイクロプロセッサ(microprocessors)、その他の機能の実行のための電気ユニットの少なくとも1つを用いて実現することができる。
【0128】
本発明による実施形態は、コンピュータ上で様々な構成要素により実行できるコンピュータプログラムの形態で実現することができ、このようなコンピュータプログラムは、コンピュータで読み取り可能な媒体に記録することができる。ここで、媒体には、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気テープなどの磁気媒体、CD-ROM、DVDなどの光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)などの光磁気記録媒体(magneto-optical medium)、ROM、RAM、フラッシュメモリなどのプログラム命令を記憶して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。
【0129】
一方、前記コンピュータプログラムは、本発明のために特別に設計及び構成されたものであってもよく、コンピュータソフトウェア分野の当業者に公知されて使用可能なものであってもよい。コンピュータプログラムの例には、コンパイラにより生成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータにより実行される高級言語コードも含まれる。
【0130】
一実施形態によれば、本開示の様々な実施形態による方法は、コンピュータプログラム製品(computer program product)に含めて提供することができる。コンピュータプログラム製品は、商品として販売者と購入者との間で取引されるようにすることができる。コンピュータプログラム製品は、機器で読み取り可能な記憶媒体(例えば、compact disc read only memory(CD-ROM))の形態で配布するか、又はアプリケーションストア(例えば、プレイストアTM)を介して、もしくは2つのユーザ装置間で直接、オンラインで配布(例えば、ダウンロード又はアップロード)することができる。オンライン配布の場合、コンピュータプログラム製品の少なくとも一部は、メーカーのサーバ、アプリケーションストアのサーバ、又は中継サーバのメモリなどの機器で読み取り可能な記憶媒体に少なくとも一時的に記憶されるか、一時的に生成されるようにすることができる。
【0131】
本発明による方法を構成するステップに関して、明白な順序の記載又はそれに反する記載がなければ、上記ステップは適切な順序で行うことができる。本発明は、必ずしも上記ステップの記載順序に限定されるものではない。本発明における全ての例又は例示的な用語(例えば、など)の使用は、単に本発明を詳細に説明するためのものであり、特許請求の範囲により限定されない限り、上記例又は例示的な用語により本発明の範囲が限定されるわけではない。また、当業者は、様々な修正、組み合わせ及び変更が加えられた特許請求の範囲又はその均等物の範疇内で設計条件及び要因に応じて構成できることを理解するであろう。
【0132】
よって、本発明の思想は、上述した実施形態に限定されて定められてはならず、添付の特許請求の範囲だけでなく、その特許請求の範囲と均等な又はそれから等価的に変更された全ての範囲は、本発明の思想の範疇に属するといえる。
【国際調査報告】