特表 2024-503364 中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法及び調節装置、並び成形ドラム

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公表特許公報(A)

(11)【公表番号】

(43)【公表日】2024-01-25

(54)【発明の名称】中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法及び調節装置、並び成形ドラム

(51)【国際特許分類】

   B29D 30/24 20060101AFI20240118BHJP

【ＦＩ】

B29D30/24

【審査請求】有

【予備審査請求】未請求

(21)【出願番号】P 2023540819

(86)(22)【出願日】2021-12-29

(85)【翻訳文提出日】2023-08-28

(86)【国際出願番号】 CN2021142572

(87)【国際公開番号】W WO2022143791

(87)【国際公開日】2022-07-07

(31)【優先権主張番号】202011638935.4

(32)【優先日】2020-12-31

(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN

(81)【指定国・地域】

(71)【出願人】

【識別番号】517095962

【氏名又は名称】▲軟▼控股▲分▼有限公司

(71)【出願人】

【識別番号】523248965

【氏名又は名称】青▲島▼▲軟▼控机▲電▼工程有限公司

(74)【代理人】

【識別番号】110000659

【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所

(72)【発明者】

【氏名】▲孫▼孝松

(72)【発明者】

【氏名】周涛

(72)【発明者】

【氏名】▲ゆ▼一航

(72)【発明者】

【氏名】▲張▼▲継▼▲鋒▼

(72)【発明者】

【氏名】胡杰

【テーマコード（参考）】

4F215

【Ｆターム（参考）】

4F215AH20

4F215VP03

(57)【要約】

本発明は、中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法及び装置、並びに成形ドラムを提供する。中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置は、第１の中ドラムブロックと、第２の中ドラムブロックと、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックとの間に位置する中間中ドラムブロックと、を備え、中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法は、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックとの少なくとも一方が互いに近接する方向に移動し、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックと中間中ドラムブロックとは互いに交差して収縮し、中ドラムアセンブリの長さを短くするステップと、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックとの少なくとも一方が互いに離間する方向に移動し、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックと中間中ドラムブロックとは、互いに交差して延出し、前記中ドラムアセンブリの長さを長くするステップと、を含む。本発明によれば、歯形ブロックの頻繁な交換に起因する生産効率の低下の問題が解決される。
【選択図】図１

【特許請求の範囲】

【請求項1】

中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法であって、
中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置は、第１の中ドラムブロック(１０)と、第２の中ドラムブロック(２０)と、前記第１の中ドラムブロック(１０)と前記第２の中ドラムブロック(２０)との間に位置する中間中ドラムブロック(３０)と、を備え、
前記中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法は、前記第１の中ドラムブロック(１０)と前記第２の中ドラムブロック(２０)との中の少なくとも一方が互いに近接する方向に移動し、前記第１の中ドラムブロック(１０)と前記第２の中ドラムブロック(２０)と前記中間中ドラムブロック(３０)とは、互いに交差して収縮し、前記中ドラムアセンブリの長さを短くするステップと、
前記第１の中ドラムブロック(１０)と前記第２の中ドラムブロック(２０)との中の少なくとも一方が互いに離間する方向に移動し、前記第１の中ドラムブロック(１０)と前記第２の中ドラムブロック(２０)と前記中間中ドラムブロック(３０)とは、互いに交差して延出し、前記中ドラムアセンブリの長さを長くするステップと、
を含むことを特徴とする中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法。

【請求項2】

前記第１の中ドラムブロック(１０)と前記第２の中ドラムブロック(２０)とは、前記中ドラムアセンブリの軸方向に伸びる伸縮部(１１)を備え、前記第１の中ドラムブロック(１０)と前記第２の中ドラムブロック(２０)との中の少なくとも一方が互いに近接する方向に移動する際に、前記第１の中ドラムブロック(１０)の前記伸縮部(１１)と前記中間中ドラムブロック(３０)とは、前記第２の中ドラムブロック(２０)の２つの前記伸縮部(１１)の間の隙間に入り込み、前記第２の中ドラムブロック(２０)の前記伸縮部(１１)と前記中間中ドラムブロック(３０)とは、前記第１の中ドラムブロック(１０)の２つの前記伸縮部(１１)の間の隙間に入り込むことを特徴とする請求項１に記載の中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法。

【請求項3】

前記第１の中ドラムブロック(１０)の前記伸縮部(１１)と、前記中間中ドラムブロック(３０)と、前記第２の中ドラムブロック(２０)の前記伸縮部(１１)とは、いずれも複数であり、三者は前記中ドラムアセンブリの周方向に沿って順次交互に設置されていることを特徴とする請求項２に記載の中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法。

【請求項4】

前記第１の中ドラムブロック(１０)と前記第２の中ドラムブロック(２０)との中の少なくとも一方が互いに近接する方向に移動する際に、前記第１の中ドラムブロック(１０)の１つの伸縮部(１１)と１つの前記中間中ドラムブロック(３０)とは、前記第２の中ドラムブロック(２０)の隣接する２つの前記伸縮部(１１)の間の隙間に入り込み、前記第２の中ドラムブロック(２０)の１つの伸縮部(１１)と１つの前記中間中ドラムブロック(３０)とは、前記第１の中ドラムブロック(１０)の隣接する２つの前記伸縮部(１１)の間の隙間に入り込むことを特徴とする請求項3に記載の中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法。

【請求項5】

前記第１の中ドラムブロック(１０)と前記第２の中ドラムブロック(２０)とは、端部(１２)をさらに備え、前記端部(１２)が前記伸縮部(１１)に接続され、前記端部(１２)を駆動することにより動かす前記第１の中ドラムブロック(１０)の前記伸縮部(１１)と、前記中間中ドラムブロック(３０)と、前記第２の中ドラムブロック(２０)の前記伸縮部(１１)とは、互いに交差して収縮又は延出するように駆動することを特徴とする請求項2に記載の中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法。

【請求項6】

中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置であって、
第１の中ドラムブロック(１０)と、第２の中ドラムブロック(２０)と、中間中ドラムブロック(３０)と、を備え、前記中間中ドラムブロック(３０)は、前記第１の中ドラムブロック(１０)と前記第２の中ドラムブロック(２０)との間に位置し、前記第１の中ドラムブロック(１０)と、前記中間中ドラムブロック(３０)と、前記第２の中ドラムブロック(２０)とは、伸縮してマッチするとともに、前記第１の中ドラムブロック(１０)と前記第２の中ドラムブロック(２０)とは、互いに近接又は離間する際に、互いに交差して収縮又は延出し、前記中ドラムアセンブリの長さを短くしたり長くしたりすることができることを特徴とする中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置。

【請求項7】

前記第１の中ドラムブロック(１０)と前記第２の中ドラムブロック(２０)とは、前記中ドラムアセンブリの軸方向に伸びる複数の伸縮部(１１)と、前記第１の中ドラムブロック(１０)の複数の前記伸縮部(１１)と、前記中間中ドラムブロック(３０)と、前記第２の中ドラムブロック(２０)の複数の前記伸縮部(１１)とは互いに交差して伸縮するようにマッチしていることを特徴とする請求項６に記載の中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置。

【請求項8】

前記第１の中ドラムブロック(１０)の前記伸縮部(１１)と、前記中間中ドラムブロック(３０)と、前記第２の中ドラムブロック(２０)の前記伸縮部(１１)とは、いずれも複数であり、三者は前記中ドラムアセンブリの周方向に沿って順次交互に設置されていることを特徴とする請求項７に記載の中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置。

【請求項9】

前記第１の中ドラムブロック(１０)または前記第２の中ドラムブロック(２０)の隣接する２つの前記伸縮部(１１)の間に隙間が形成され、前記第１の中ドラムブロック(１０)の１つの前記伸縮部(１１)と１つの前記中間中ドラムブロック(３０)とは、前記第２の中ドラムブロック(２０)の隣接する２つの前記伸縮部(１１)の間の隙間に入り込み、前記第２の中ドラムブロック(２０)の１つの前記伸縮部(１１)と１つの前記中間中ドラムブロック(３０)とは、前記第１の中ドラムブロック(１０)の隣接する２つの前記伸縮部(１１)の間の隙間に入り込むことができることを特徴とする請求項8に記載の中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置。

【請求項10】

前記第１の中ドラムブロック(１０)と前記第２の中ドラムブロック(２０)とは、前記中ドラムアセンブリの周方向に伸びる端部(１２)をさらに備え、前記伸縮部(１１)は、前記端部(１２)に連結され、前記端部(１２)と同期して移動することを特徴とする請求項7に記載の中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置。

【請求項11】

前記中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置は、径方向駆動アセンブリをさらに備え、前記第１の中ドラムブロック(１０)と前記第２の中ドラムブロック(２０)と前記中間中ドラムブロック(３０)との中の少なくとも一方は、前記径方向駆動アセンブリに連結され、前記径方向駆動アセンブリの駆動により前記中ドラムアセンブリの径方向に沿って移動することができることを特徴とする請求項6に記載の中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置。

【請求項12】

成形ドラムであって、
請求項６～１１のいずれか一項に記載の中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置を備えることを特徴とする成形ドラム。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、2020年12月31日に中国特許庁に提出され、出願番号は202011638935.4であり、発明名称は「中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法及び調節装置、並び成形ドラム」である中国特許出願の優先権を主張するものである。

【0002】

技術分野
本発明は、タイヤ加工の技術分野に関し、具体的には、中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法及び調節装置、並び成形ドラムに関する。

【背景技術】

【0003】

従来の成形ドラムのクロス歯型のブロック構造は、左側の歯形ブロックと右側の歯型ブロックの２つの部分で構成されている。１セットの歯形ブロックが覆う長さの範囲が小さいため、タイヤ仕様の切り替え時には、異なる仕様の加工が必要となるように常に歯型ブロックの長さを交換する必要があり、歯形ブロックを頻繁に交換することは、加工効率を低下させ、連続生産に不利である。従来の技術的解決手段の中には、交換速度を上げる方法としてクイックチェンジ・歯形ブロックを使用するものがあるが、この方法は交換速度を上げるだけで、交換頻度の問題を解決していないため、効率向上への効果は限定的である。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

本発明の主な目的は、従来技術における歯形ブロックの頻繁な交換が生産性の低下を招くという問題を解決するために、中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法及び調節装置、並び成形ドラムを提供することである。

【課題を解決するための手段】

【0005】

上記の目的を達成するために、本発明の選択可能な一実施形態によれば、中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法が提供される。中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置は、第１の中ドラムブロックと、第２の中ドラムブロックと、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックとの間に位置する中間中ドラムブロックと、を備え、中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法は、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックとの中の少なくとも一方が互いに近接する方向に移動し、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックと中間中ドラムブロックとは、互いに交差して収縮し、中ドラムアセンブリの長さを短くするステップと、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックとの中の少なくとも一方が互いに離間する方向に移動し、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックと中間中ドラムブロックとは、互いに交差して延出し、中ドラムアセンブリの長さを長くするステップと、を含む。

【0006】

選択可能な一実施形態では、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックとは、中ドラムアセンブリの軸方向に伸びる伸縮部を備え、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックとの中の少なくとも１つが互いに近接する方向に移動する際に、第１の中ドラムブロックの伸縮部と中間中ドラムブロックとは、第２の中ドラムブロックの２つの伸縮部の間の隙間に入り込み、第２の中ドラムブロックの伸縮部と中間中ドラムブロックとは、第１の中ドラムブロックの２つの伸縮部の間の隙間に入り込む。

【0007】

選択可能な一実施形態では、第１の中ドラムブロックの伸縮部と、中間中ドラムブロックと、第２の中ドラムブロックの伸縮部とは、いずれも複数であり、三者は中ドラムアセンブリの周方向に沿って順次交互に設置されている。

【0008】

選択可能な一実施形態では、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックとの中の少なくとも一方が互いに近接する方向に移動する際に、第１の中ドラムブロックの１つの伸縮部と１つの中間中ドラムブロックとは、第２の中ドラムブロックに隣接する２つの伸縮部の間の隙間に入り込み、第２の中ドラムブロックの１つの伸縮部と１つの中間中ドラムブロックとは、第１の中ドラムブロックに隣接する２つの伸縮部の間の隙間に入り込む。

【0009】

選択可能な一実施形態では、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックとは、端部をさらに備え、端部が伸縮部に接続され、端部を駆動することにより動かす第１の中ドラムブロックの伸縮部と、中間中ドラムブロックと、第２の中ドラムブロックの伸縮部とは、互いに交差して収縮又は延出している。

【0010】

本発明の選択可能な一実施形態によれば、中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置が提供される。中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置は、第１の中ドラムブロックと、第２の中ドラムブロックと、中間中ドラムブロックと、を備え、中間中ドラムブロックは、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックとの間に位置し、第１の中ドラムブロックと、中間中ドラムブロックと、第２の中ドラムブロックとは、伸縮してマッチするとともに、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックとは、互いに近接又は離間する際に、互いに交差して収縮又は延出し、中ドラムアセンブリの長さを短くしたり長くしたりする。

【0011】

選択可能な一実施形態では、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックとは、中ドラムアセンブリの軸方向に伸びる複数の伸縮部と、第１の中ドラムブロックの伸縮部と、中間中ドラムブロックと、第２の中ドラムブロックの伸縮部との間に互いに交差して伸縮するようにマッチしている。

【0012】

選択可能な一実施形態では、第１の中ドラムブロックの伸縮部と、中間中ドラムブロックと、第２の中ドラムブロックの伸縮部とは、いずれも複数であり、三者は中ドラムアセンブリの周方向に沿って順次交互に設置されている。

【0013】

選択可能な一実施形態では、第１の中ドラムブロックまたは第２の中ドラムブロックに隣接する２つの伸縮部の間に隙間が形成され、第１の中ドラムブロックの１つの伸縮部と1つの中間中ドラムブロックとは、第２の中ドラムブロックに隣接する2つの伸縮部の間の隙間に入り込み、第２の中ドラムブロックの１つの伸縮部と1つの中間中ドラムブロックとは、第１の中ドラムブロックに隣接する２つの伸縮部の間の隙間に入り込むことができる。

【0014】

選択可能な一実施形態では、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックとは、中ドラムアセンブリの周方向に伸びる端部をさらに備え、伸縮部は、端部に連結され、端部と同期して移動する。

【0015】

選択可能な一実施形態では、中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置は、径方向駆動アセンブリをさらに備え、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックと中間中ドラムブロックとの中の少なくとも一方は、径方向駆動アセンブリに連結され、径方向駆動アセンブリの駆動により中ドラムアセンブリの径方向に沿って移動することができる。

【0016】

本発明の選択可能な一実施形態によれば、成形ドラムが提供される。成形ドラムは、上記の中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置を備える。

【0017】

本願発明の技術的解決手段の適用において、第１の中間中ドラムブロックと第２の中間中ドラムブロックとの間に中間中ドラムブロックが設置されていることにより、中ドラムアセンブリの軸方向の寸法を調節する際に、第１の中間中ドラムブロックと第２の中間中ドラムブロックとの中の少なくとも一方が互いに接近又は離間する方向に移動する過程で、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックと中間中ドラムブロックが交差して収縮または延出して、中ドラムアセンブリの長さを短くまたは長くすることができる。上記の設置形態によれば、中ドラムアセンブリの三重伸縮を実現でき、中ドラム構造の軸方向に調節可能な寸法範囲はよりも大きくなり、中ドラムアセンブリの被覆範囲が拡大し、歯形ブロックを交換する回数を減らすことができ、生産効率を著しく向上させることができる。

【発明の効果】

【0018】

以上の説明から、本願発明の上記実施形態は、以下の技術的効果を奏することがわかる。

【0019】

１．従来技術における歯形ブロックの頻繁な交換に起因する生産効率の低下の問題が解決される。

【0020】

２．中ドラムアセンブリの三重伸縮を実現し、中ドラム構造の軸方向に調節可能な寸法範囲をより大きくし、中ドラムアセンブリの被覆範囲を拡大し、中ドラムアセンブリの最大寸法を向上させることで、歯付ブロックを交換する回数を減らし、生産効率を著しく向上させることができる。

【0021】

３．中ドラムアセンブリの軸方向の寸法は、中ドラムアセンブリの最小寸法に影響を与えない程度の非常に小さいサイズに調整することができる。

【図面の簡単な説明】

【0022】

本願の一部を構成する明細書及び図面は、本願の更なる理解を提供するためのものであり、本願の例示的な実施形態及びその説明は、本願を解釈するためのものであり、本願を不当に限定するものではない。

【0023】

【図1】本発明に係る中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置を示す模式図である。

【図2】図１の調節装置が成形ドラムに応用される構成を示す模式図である。

【発明を実施するための形態】

【0024】

本願発明の実施形態および実施形態における特徴は、矛盾することなく互いに組み合わせることができることに留意されたい。 以下、図面を参照し、実施形態と併せて本願発明を詳細に説明する。

【0025】

従来技術における歯形ブロックの頻繁な交換が生産性の低下を招くという問題を解決するために、本発明は、中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法及び調節装置、並び成形ドラムを提供する。成形ドラムは下記の中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置を有する。

【0026】

本実施形態は、中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法であり、中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置は、第１の中ドラムブロック１０と、第２の中ドラムブロック２０と、第１の中ドラムブロック１０と第２の中ドラムブロック２０との間に位置する中間中ドラムブロック３０と、を備え、中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節方法は、第１の中ドラムブロック１０と第２の中ドラムブロック２０との中の少なくとも一方が互いに近接する方向に移動し、第１の中ドラムブロック１０と第２の中ドラムブロック２０と中間中ドラムブロック３０とは、互いに交差して収縮し、中ドラムアセンブリの長さを短くするステップと、第１の中ドラムブロックと第２の中ドラムブロックとの中の少なくとも一方が互いに離間する方向に移動し、第１の中ドラムブロック１０と第２の中ドラムブロック２０と中間中ドラムブロック３０とは、互いに交差して延出し、中ドラムアセンブリの長さを長くするステップと、を含む。

【0027】

本実施形態では、第１の中間中ドラムブロック１０と第２の中間中ドラムブロック２０との間に中間中ドラムブロック３０を設置したことにより、中ドラムアセンブリの軸方向の寸法を調整する際に、第１の中間中ドラムブロック１０と第２の中間中ドラムブロック２０との中の少なくとも一方が互いに接近または離間する方向に移動する過程で、第１の中間中ドラムブロック１０と、第２の中間中ドラムブロック２０と、中間中ドラムブロック３０とが交差して収縮しまたは延出することで、中ドラムアセンブリの長さを短くしたり長くしたりすることができる。上記の設置形態によれば、中ドラムアセンブリの三重伸縮を実現でき、中ドラム構造の軸方向に調節可能な寸法範囲よりも大きくなり、中ドラムアセンブリの被覆範囲が拡大し、歯形ブロックを交換する回数を減らすことができ、生産効率を著しく向上させることができる。

【0028】

本実施形態では、第１の中ドラムブロック１０と第２の中ドラムブロック２０とは、中ドラムアセンブリの軸方向に伸びる伸縮部１１を備え、伸縮部１１と中間中ドラムブロック３０とが協働して三重伸縮を実現する。具体的には、第１の中ドラムブロック１０と第２の中ドラムブロック２０との中の少なくとも一方が互いに近接する方向に移動すると、第１の中ドラムブロック１０の伸縮部１１と中間中ドラムブロック３０とが第２の中ドラムブロック２０の２つの伸縮部１１の間の隙間に入り込むとともに、第２中ドラムブロック２０の伸縮部１１と中間中ドラムブロック３０とが第１の中ドラムブロック１０の２つの伸縮部１１の間の隙間に入り込むことで、三重伸縮の効果が形成される。

【0029】

本実施形態では、第１の中ドラムブロック１０の伸縮部１１と、中間中ドラムブロック３０と、第２の中ドラムブロック２０の伸縮部１１は、いずれも複数であり、三者が中ドラムアセンブリの周方向に沿って順次交互に設置されている。即ち、中ドラムアセンブリの周方向に沿って、第１の中ドラムブロック１０の１つの伸縮部１１、１つの中間中ドラムブロック３０、第２の中ドラムブロック２０の１つの伸縮部１１、第１の中ドラムブロック１０のもう１つの伸縮部１１、もう１つの中ドラムブロック３０、第２の中ドラムブロック２０のもう１つの伸縮部１１を順次形成する。このように、第１の中ドラムブロック１０と第２の中ドラムブロック２０との中の少なくとも一方が互いに近接する方向に移動する際に、第１の中ドラムブロック１０の１つの伸縮部１１と１つの中間中ドラムブロック３０が第２の中ドラムブロック２０に隣接する２つの伸縮部１１の間の隙間に入り込み、第２の中ドラムブロック２０の１つの伸縮部１１と１つの中間中ドラムブロック３０とが第１の中ドラムブロック１０に隣接する２つの伸縮部１１の間の隙間に入り込む。

【0030】

選択可能であれば、第１の中ドラムブロック１０と第２の中ドラムブロック２０とは、端部１２をさらに備え、端部１２の一方側が伸縮部１１に連結され、端部１２の他方側が中ドラムアセンブリの側ドラムに連結され、中ドラムアセンブリの側ドラムの移動により端部１２が移動するように駆動して、端部１２が伸縮部１１を移動させ、さらに第１の中ドラムブロック１０の伸縮部１１と、中間中ドラムブロック３０と、第２の中ドラムブロック２０の伸縮部１１とが交差して収縮または延出させて、中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節を実現する。

【0031】

図１及び図２に示すように、本実施形態では、中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置をさらに提供する。中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置は、第１の中ドラムブロック１０と、第２の中ドラムブロック２０と、第１の中ドラムブロック１０と第２の中ドラムブロック２０との間に位置する中間中ドラムブロック３０と、を備え、第１の中ドラムブロック１０と中間中ドラムブロック３０と第２の中ドラムブロック２０とが伸縮してマッチし、第１の中ドラムブロック１０と第２の中ドラムブロック２０とが互いに接近または離間する際に、交差して収縮しまたは延出することで、中ドラムアセンブリの長さを短くしたり長くしたりすることができる。本実施形態は、中間中ドラムブロック３０を増設することにより、中ドラムアセンブリの三重伸縮を実現し、中ドラム構造の軸方向調節可能な寸法範囲をより大きくして、中ドラムアセンブリの被覆範囲を拡大し、中ドラムアセンブリの最大寸法を拡大することで、歯形ブロックを交換する回数を減らし、生産効率を著しく向上させることができるとともに、中ドラムアセンブリの軸方向寸法を小さいサイズに調整することができ、中ドラムアセンブリの最小寸法に影響を与えない。

【0032】

実際の使用時には、第１の中ドラムブロック１０と第２の中ドラムブロック２０とを同時に駆動して移動させ、両者の移動方向が逆になり、速度相等が一般的である。勿論、実際の必要に応じて一方のみを駆動して移動させてもよく、または両者は同期せずに移動してもよい。

【0033】

本実施形態の第１のドラムブロック１０と第２のドラムブロック２０の形状は全く同じであり、両者の相違点は、相対位置が異なっており、両者が中ドラムアセンブリの周方向に一定の角度ずれていることにより、第１の中ドラムブロック１０と、第２の中ドラムブロック２０と、中間中ドラムブロック３０とが三者間に交差して伸縮するようにマッチすることを実現している。

【0034】

第１の中ドラムブロック１０を例として、第１の中ドラムブロック１０は、中ドラムアセンブリの軸方向に伸びる複数の伸縮部１１と、第１の中ドラムブロック１０の伸縮部１１と、中間中ドラムブロック３０と、第２の中ドラムブロック２０の伸縮部１１との間で互いに交差して伸縮するようにマッチする。そして、第１の中ドラムブロック１０の伸縮部１１と、中間中ドラムブロック３０と、第２の中ドラムブロック２０の伸縮部１１とは、いずれも複数であり、三者が中ドラムアセンブリの周方向に沿って順次交互に設置されている。具体的には、前述したように、第１の中ドラムブロック１０または第２の中ドラムブロック２０に隣接する２つの伸縮部１１の間に隙間が形成されており、第１の中ドラムブロック１０の１つの伸縮部１１と１つの中間中ドラムブロック３０とが第２の中ドラムブロック２０に隣接する２つの伸縮部１１の間の隙間に入り込むことができ、第２の中ドラムブロック２０の１つの伸縮部１１と１つの中間中ドラムブロック３０が第１の中ドラムブロック１０に隣接する２つの伸縮部１１の間の隙間に入り込むことができる。

【0035】

好ましくは、本実施形態の各伸縮部１１の幅は中間中ドラムブロック３０の幅に等しいので、隣接する２つの伸縮部１１との間の隙間は伸縮部１１の幅の２倍に設置されており、このように、第１の中ドラムブロック１０と第２の中ドラムブロック２０とが近接する時、第２の中ドラムブロック２０の伸縮部１１と中間中ドラムブロック３０とがちょうど第１の中ドラムブロック１０の伸縮部１１間の隙間に伸びて、三者同士のマッチの密着性が向上し、周方向のがたつきが生じることが回避される一方、マッチの強度が向上し、中ドラムアセンブリ全体の構造強度が保証される。勿論、伸縮部１１の間の隙間の大きさ、伸縮部１１と中間中ドラムブロック３０との具体的な幅等の具体的な大きさは、必要に応じて調整してもよい。

【0036】

本実施形態では、第１の中ドラムブロック１０と第２の中ドラムブロック２０とは、端部１２をさらに備え、端部１２は中ドラムアセンブリの周方向に沿って延在し、端部１２の一方側が伸縮部１１に連結され、端部１２の他方側が中ドラムアセンブリの側ドラムに連結されるとともに、端部１２が伸縮部１１と、側ドラムとに同期して移動することで、第１の中ドラムブロック１０と第２の中ドラムブロック２０の動作を実現する。本実施形態の第１のドラムブロック１０と、第２の中ドラムブロック２０と、中間中ドラムブロック３０は、いずれも歯形ブロックである。

【0037】

本実施形態の中ドラムアセンブリの軸方向寸法の調節装置は、径方向駆動アセンブリをさらに備え、第１の中ドラムブロック１０と、第２の中ドラムブロック２０と、中間中ドラムブロック３０との中の少なくとも一方は、径方向駆動アセンブリに連結され、径方向駆動アセンブリの駆動により中ドラムアセンブリの径方向に移動可能であり、第１の中ドラムブロック１０と、第２の中ドラムブロック２０と、中間中ドラムブロック３０の径方向の寸法の調整を実現する。径方向駆動アセンブリは、第１の中ドラムブロック１０と、第２の中ドラムブロック２０と、中間中ドラムブロック３０を駆動して径方向に移動させることができるものであれば、エアシリンダ駆動、リンク伝動、またはモータ駆動、リンク伝動等の種々の形式を採用することができる。

【0038】

なお、上記実施形態における複数という意味は、少なくとも２つである。

【0039】

明らかに、上記で説明した実施形態は本願の一部の実施形態に過ぎず、全ての実施形態ではない。本願における実施形態に基づいて、当業者が創造的な労働をしない前提で得られる全ての他の実施形態は、いずれも本願の保護範囲に属するものとする。

【0040】

以上の説明は、本願の好適な実施形態に過ぎず、本願を制限するためのものではなく、当業者にとって、本願は様々な変更や変更が可能である。本発明の精神及び原則内でなされたいかなる修正、同等置換、改良等は、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。

【符号の説明】

【0041】

１０ 第１の中ドラムブロック
１１ 伸縮部
１２ 端部
２０ 第２の中ドラムブロック
３０ 中間中ドラムブロック

【図1】

【図2】

【国際調査報告】