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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-25
(54)【発明の名称】ヒーター組立品
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20240118BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20240118BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023541921
(86)(22)【出願日】2022-01-14
(85)【翻訳文提出日】2023-07-11
(86)【国際出願番号】 EP2022050788
(87)【国際公開番号】W WO2022157084
(87)【国際公開日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】21152506.8
(32)【優先日】2021-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100158551
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 貴明
(72)【発明者】
【氏名】バティスタ ルイ ヌーノ ロドリゲス アルヴェス
(72)【発明者】
【氏名】キールナン エドワード
(72)【発明者】
【氏名】プレスティア イヴァン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB13
4B162AC12
4B162AC22
4B162AC33
4B162AD16
4B162AD23
(57)【要約】
エアロゾル発生装置(300)を形成するようにエアロゾル発生装置本体(500)に連結可能なヒーター組立品(400)が提供されている。ヒーター組立品(400)は、エアロゾル発生物品(200)を貫通するように構成された発熱体(402)を備える。発熱体(402)は、発熱体マウント(512)に回転可能に連結するように構成されている。ヒーター組立品(400)を備えるエアロゾル発生装置(300)も提供されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置を形成するようにエアロゾル発生装置本体に連結可能なヒーター組立品であって、
発熱体マウントと、
前記発熱体マウントに回転可能に連結された、かつエアロゾル発生物品を貫通するように構成された発熱体と、
前記発熱体マウントに対する第一の方向での前記発熱体の回転に抵抗するように構成されたヒーター組立品回転抵抗機構と、を備え、
前記ヒーター組立品回転抵抗機構が、前記発熱体マウントに対する前記第一の方向での前記発熱体の回転を、前記発熱体に加えられる閾値トルクに制限するように構成されていて、かつ前記発熱体に加えられる前記トルクが前記閾値トルクを超える時に、前記発熱体のさらなる回転を可能にするように構成されている、ヒーター組立品。
【請求項2】
前記ヒーター組立品回転抵抗機構が、前記発熱体マウントに対する、前記第一の方向に反対向きの第二の方向での前記発熱体の回転に抵抗するように構成されている、請求項1に記載ヒーター組立品。
【請求項3】
エアロゾル発生装置本体および前記エアロゾル発生装置本体に連結されたヒーター組立品を備えるエアロゾル発生装置であって、
前記ヒーター組立品が、エアロゾル発生物品を貫通するように、かつ前記エアロゾル発生装置の発熱体マウントに対して回転するように構成された発熱体を備え、
前記装置が、前記発熱体マウントに対する第一の方向での前記発熱体の回転に抵抗するように構成された回転抵抗機構を備え、かつ
前記回転抵抗機構が、前記発熱体マウントに対する前記第一の方向での前記発熱体の回転を、前記発熱体に加えられる閾値トルクに制限するように構成されていて、かつ前記発熱体に加えられる前記トルクが前記閾値トルクを超える時に、前記発熱体のさらなる回転を可能にするように構成されている、エアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記回転抵抗機構が、前記発熱体マウントに対する、前記第一の方向に反対向きの第二の方向での前記発熱体の回転に抵抗するように構成されている、請求項3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記ヒーター組立品が回転電気的インターフェースを備え、かつ前記装置本体が、電源と前記回転電気的インターフェースに対応する第二の回転電気的インターフェースとを備え、前記回転電気的インターフェースおよび前記第二の回転電気的インターフェースが共に、前記発熱体を前記電源に接続するための回転電気的接続を形成する、請求項3または請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記発熱体が、電気抵抗性のあるトラックを備え、使用時に電流がこのトラックを通って、前記トラックの温度を上昇させ、前記トラックが第一の電気端子および第二の電気端子を有し、かつ
前記回転電気的インターフェースが、前記第一の電気端子および前記第二の電気端子を備え、かつ前記第二の回転電気的インターフェースが、前記第一の電気端子と接触する第一の電気接点表面と、前記第二の電気端子と接触する第二の電気接点表面とを備える、請求項5に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記第二の電気接点表面が、前記第一の電気接点表面から離隔し、かつ前記第一の電気接点表面を取り囲む、請求項6に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記装置本体が、前記回転抵抗機構の少なくとも一部分を含む、請求項3~7のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記回転電気的接続が、前記回転抵抗機構の少なくとも一部分を含む、請求項5~7のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記ヒーター組立品が、前記エアロゾル発生装置本体に解放可能に連結可能である、請求項3~9のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記発熱体が実質的に平坦なブレードを備える、請求項1~10のいずれかに記載のヒーター組立品またはエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記発熱体が前記第一の方向に少なくとも360度回転することができる、請求項1~11のいずれかに記載のヒーター組立品またはエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記発熱体が前記第一の方向に無制限に回転することができる、請求項12に記載のヒーター組立品またはエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記発熱体が、前記発熱体マウントに対して、前記第一の方向と、前記第一の方向に反対向きの第二の方向との両方に回転可能である、請求項1~13のいずれかに記載のヒーター組立品またはエアロゾル発生装置。
【請求項15】
前記発熱体が前記第二の方向に無制限に回転することができる、請求項14に記載のヒーター組立品またはエアロゾル発生装置。
【請求項16】
前記発熱体が、前記発熱体マウントに対して、少なくとも二つの安定した向きの間で回転可能である、請求項1~15のいずれかに記載のヒーター組立品またはエアロゾル発生装置。
【請求項17】
前記少なくとも二つの安定した向きのうちの少なくとも一つにおいて、前記第一の方向での第一の所定の角度未満での前記発熱体マウントに対する前記発熱体の回転が実質的に抵抗されない、請求項16に記載のヒーター組立品またはエアロゾル発生装置。
【請求項18】
前記少なくとも二つの安定した向きの第一の安定した向きに向かって前記発熱体を付勢するための第一の付勢手段を備える、請求項16に記載のヒーター組立品またはエアロゾル発生装置。
【請求項19】
前記閾値トルクが0.0129~8.050ニュートンメートルである、請求項1~18のいずれかに記載のヒーター組立品またはエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はヒーター組立品に関する。具体的に本開示は、エアロゾル発生装置を形成するようにエアロゾル発生装置本体に連結可能なヒーター組立品に関する。本開示はまた、ヒーター組立品を備えるエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一部の知られているエアロゾル発生システムにおいて、エアロゾル発生装置は、エアロゾルを発生するために、エアロゾル形成基体と相互作用する。これらのシステムのうちの一部において、装置は、発熱体を有するヒーター組立品を備える。発熱体は、エアロゾル形成基体を貫通するように、かつエアロゾルを発生するためにエアロゾル形成基体を中から加熱するように構成されている。使用時にエアロゾル形成基体が発熱体と直接接触するこの配設は、エアロゾルを生成する効率的なやり方とすることができる。しかしながら、この配設はまた、エアロゾル形成基体からの材料が発熱体に付着する、または別の方法で堆積することにつながる可能性がある。それ故に、このような配設では、発熱体上のエアロゾル形成基体材料の蓄積を防止するために、ユーザーが発熱体を時折クリーニングすることが必要である可能性がある。
【0003】
エアロゾル発生装置の発熱体をクリーニングする典型的なやり方は、発熱体から材料を掻き取る、またはそうでなければ除去するために、ブラシまたは他のクリーニングツールを使用することを伴うことになる。こうしたクリーニングの間、ブラシまたは他のクリーニングツールが発熱体に接触する際に、トルクが発熱体に加えられる場合がある。このトルクは、発熱体が剪断力を経験する結果をもたらす場合がある。こうした力は、発熱体の破損につながる可能性がある。同様のトルクは、発熱体がエアロゾル発生物品と係合している、またはエアロゾル発生物品から係合解除されている時に、発熱体に加えられる場合があり、また発熱体の破損を引き起こす場合もある。薄いブレードの形態の発熱体は、特に破損しやすい場合があり、その理由はこうした発熱体が、比較的に小さいトルクの印加から破損する可能性があるからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、発熱体へのトルクの印加に起因して剪断力を経験する時に、破損する可能性がより低い発熱体を有するヒーター組立品を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第一の態様によると、ヒーター組立品が提供されている。ヒーター組立品は、エアロゾル発生装置で使用するものであってもよい。ヒーター組立品は、エアロゾル発生装置本体に連結可能であってもよい。ヒーター組立品をエアロゾル発生装置本体に連結することは、エアロゾル発生装置を形成してもよい。ヒーター組立品は発熱体を備えてもよい。発熱体は、エアロゾル発生物品を貫通するように構成されてもよい。発熱体は、発熱体マウントに連結するように、例えば回転可能に連結するように構成されてもよい。
【0006】
有利なことに、発熱体マウントに回転可能に連結するように構成されている発熱体は、トルクが発熱体に加えられた時に、発熱体が破損するのではなく、発熱体マウントに対して回転することを可能にしてもよい。
【0007】
ヒーター組立品は、エアロゾル発生装置本体に解放可能に連結可能であってもよい。有利なことに、これは、望まれる時に、例えば発熱体をクリーニングするために、ユーザーが装置本体からヒーター組立品の連結を外すことを可能にする場合がある。
【0008】
発熱体は、発熱体マウントに回転可能に連結されてもよい。随意に、発熱体は、発熱体マウント上に直接的または間接的に据え付けられてもよい。ヒーター組立品は発熱体マウントを備えてもよい。有利なことに、これは、発熱体がヒーター組立品の別の構成要素に対して回転することを可能にする場合がある。これは、ヒーター組立品が装置本体に連結されていない時でさえも、発熱体の破損のリスクが低減されることを意味する場合がある。
【0009】
エアロゾル発生装置本体に連結されている一方で、発熱体は、装置本体または装置本体の構成要素に対して回転可能であってもよい。装置本体は発熱体マウントを備えてもよい。ヒーター組立品は、装置本体の発熱体マウントに回転可能に連結可能であってもよい。有利なことに、これは、ユーザーが発熱体をクリーニングしながら装置本体を保持することを可能にする場合があり、その一方で、トルクが発熱体に加えられた時に、発熱体またはヒーター組立品全体が回転することを依然として可能にする。
【0010】
発熱体は長さを有してもよい。発熱体の長さは、長軸方向軸を画定してもよい。長さは、少なくとも5または10ミリメートルであってもよい。長さは、100または50ミリメートル未満であってもよい。発熱体は幅を有してもよい。幅は、少なくとも0.5、1、2、3、または5ミリメートルであってもよい。幅は、5、3、または2ミリメートル未満であってもよい。発熱体は奥行きを有してもよい。奥行きは、少なくとも0.1または0.2ミリメートルであってもよい。奥行きは、5、3、2、1、または0.5ミリメートル未満であってもよい。長さ、幅、奥行きの各々は、相互に垂直であってもよい。長さは、例えば奥行きよりも少なくとも50、100、200、500、または1000%大きくてもよい。幅は、例えば奥行きよりも少なくとも50、100、200、または500%大きくてもよい。長さは、例えば奥行きよりも少なくとも50、100、200、または500%大きくてもよい。発熱体は実質的に平面であってもよい。発熱体は、実質的に平坦なブレードなどのブレードを備えてもよい。有利なことに、こうした発熱体は、エアロゾル形成基体をより簡単に貫通する場合がある。加えて、こうした発熱体は、エアロゾル形成基体内に大きい空洞を形成する可能性がより低い場合があり、また従って、エアロゾル形成基体がエアロゾル形成基体との接触から取り外されている時に、装置本体の中へのエアロゾル形成基体の材料の落下につながる可能性がより低い場合がある。
【0011】
発熱体は、発熱体マウントに回転可能に連結されている時に、発熱体マウントに対して、第一の方向と、第一の方向に反対向きの第二の方向とのうちの一方または両方に回転可能であってもよい。第一の方向および第二の方向は、それぞれ時計回り方向および反時計回り方向であってもよい。発熱体は、発熱体マウントに回転可能に連結されている時に、第一の方向と、第一の方向に反対向きの第二の方向とのうちの一方または両方に少なくとも180度、270度、360度、450度、540度、または720度回転することができてもよい。発熱体は、発熱体マウントに回転可能に連結されている時に、第一の方向と、第一の方向に反対向きの第二の方向とのうちの一方または両方に無制限に回転することができてもよい。有利なことに、発熱体が回転して超えることができない地点がないことは、発熱体において発生している過剰な剪断力に起因して破損するのではなく、発熱体に加えられるトルクに応答して発熱体が回転し続けることを可能にする場合がある。
【0012】
発熱体は、一つ以上の安定した向きに位置することができてもよい。「安定した向き」という用語は、発熱体に適用される正味のトルクがゼロである、発熱体の向きまたは角度位置を指してもよい。安定した向きにおいて、発熱体は、ユーザーによって加えられる力など、エアロゾル発生装置への外部の力によって作用されない限り、発熱体マウントに対して回転することができなくてもよく、または静止したままであってもよい。
【0013】
安定した向きは、発熱体マウントに対する発熱体の単一の角度位置を指してもよい。別の方法として、安定した向きは、発熱体マウントに対する発熱体の角度位置の連続的な範囲に及んでもよい。
【0014】
安定した向きにおいて、閾値トルク以上の大きさのトルクが発熱体に加えられない限り、発熱体マウントに対する、第一の方向と、第一の方向に反対向きの第二の方向とのうちの一方または両方での発熱体の回転は、例えば90、60、45、20、または10度未満に制限されてもよい。この閾値トルクは、0.0129~8.050ニュートンメートル、または0.634~5.070ニュートンメートル、または1.410~3.980ニュートンメートルであってもよい。
【0015】
安定した向きにおいて、発熱体マウントに対する、第一の方向での第一の所定の角度未満の発熱体の回転、および好ましくは、第一の方向に反対向きの第二の方向での第二の所定の角度未満の発熱体の回転は、実質的に抵抗されなくてもよい。
【0016】
安定した向きにおいて、発熱体マウントに対する、第一の方向での第一の所定の角度超の発熱体の回転、および好ましくは、第一の方向に反対向きの第二の方向での第二の所定の角度超の発熱体の回転は、例えば回転抵抗機構、または後述の通りのヒーター組立品回転抵抗機構によって、抵抗されてもよい。
【0017】
第一の所定の回転角度と第二の所定の回転角度のうちの一方または両方は、90、60、45、20、または10度未満の回転であってもよい。第一の所定の回転角度と第二の所定の回転角度のうちの一方または両方は、例えば安定した向きが単一の角度位置である、0度であってもよい。発熱体は、例えばブレードに加えられるトルクが閾値トルクを超える場合に、発熱体が位置している安定した向きの外へと回転することができてもよい。この閾値トルクは、0.0129~8.050ニュートンメートル、または0.634~5.070ニュートンメートル、または1.410~3.980ニュートンメートルのトルクであってもよい。このようにして、安定した向きにおいて、発熱体を回転させることなく、例えば発熱体をクリーニングする間に、比較的に小さいトルクを発熱体に加えてもよい。有利なことに、これは発熱体のクリーニングをより簡単にする場合がある。しかし、発熱体を破損するのに十分な剪断力を発熱体にもたらす可能性があるトルクなどの比較的に大きいトルクが発熱体に加えられている時に、発熱体は回転してもよい。これは有利なことに、発熱体に加えられるトルクの低減をもたらす場合がある。これは有利なことに、過剰なトルクが以前に発熱体に加えられていたことをユーザーに警告してもよい。
【0018】
エアロゾル発生装置、例えばヒーター組立品またはエアロゾル発生装置本体は、発熱体を第一の安定した向きに向かって付勢するための第一の付勢手段を備えてもよい。エアロゾル発生装置、例えばヒーター組立品またはエアロゾル発生装置本体は、第一の安定した向きと異なる第二の安定した向きに向かって発熱体を付勢するための第二の付勢手段を備えてもよい。第一の付勢手段と第二の付勢手段のうちの一方または両方は、ばねを備えてもよい。第一の付勢手段および第二の付勢手段は、同じ付勢手段であってもよい。
【0019】
発熱体は、例えば発熱体マウントに対する回転によって、少なくとも2個、3個、5個、7個、または10個の安定した向きにおいて位置することができてもよい。有利なことに、これは、発熱体をクリーニングすることがより簡単である、発熱体の複数の向きがあることを意味してもよい。
【0020】
ヒーター組立品は、発熱体を電源に接続するための回転電気的インターフェースを備えてもよい。装置本体は、ヒーター組立品の回転電気的インターフェースに対応する、第二の回転電気的インターフェースを備えてもよい。回転電気的インターフェースおよび第二の回転電気的インターフェースは共に、発熱体を電源に接続するための回転電気的接続を形成してもよい。回転電気的接続は、スリップリングを備えてもよい。回転電気的接続は、発熱体が発熱体マウントに対して回転する際に、発熱体と電源の間の電気的接続を維持するように構成されてもよい。それ故に、有利なことに、ヒーター組立品の回転電気的インターフェースは、発熱体マウントに対して発熱体が回転する際に、発熱体と電源の間の電気的接続を維持することを可能にする、回転電気的接続の一部を形成してもよい。
【0021】
回転電気的インターフェースは、発熱体が発熱体マウントに回転可能に連結されている時に、第一の方向と、第一の方向に反対向きの第二の方向とのうちの一方または両方に少なくとも180度、360度、または720度回転することができてもよい。回転電気的インターフェースは、発熱体が発熱体マウントに回転可能に連結されている時に、第一の方向と、第一の方向に反対向きの第二の方向とのうちの一方または両方に無制限に回転することができてもよい。
【0022】
エアロゾル発生装置本体は電源を備えてもよい。ヒーター組立品を装置本体に連結することは、発熱体を装置本体の電源に接続してもよい。発熱体を発熱体マウントに連結することは、発熱体を装置本体の電源に接続してもよい。有利なことに、これは、使用の準備が整っているエアロゾル発生装置を形成するために必要な行為がより少ないことを意味する場合がある。
【0023】
発熱体は電気抵抗トラックを備えてもよい。使用時に、電流は電気抵抗トラックを通って、トラックの温度を上昇させてもよい。使用時に、これはエアロゾル形成基体を加熱するために使用されてもよい。
【0024】
トラックは、第一の電気端子および第二の電気端子を備えてもよい。回転電気的インターフェースは、第一の電気端子および第二の電気端子を備えてもよい。
【0025】
発熱体はサセプタ材料を含んでもよい。発熱体のサセプタ材料は、誘導加熱されるように構成されてもよい。例えば、エアロゾル発生装置本体は、インダクタコイルなどのインダクタ、および電力源を備えてもよい。電力源は、インダクタが変動電磁場を発生するように、交流電流をインダクタに通すように構成されてもよい。装置本体は、ヒーター組立品が装置本体に連結されている時に、ヒーター組立品の発熱体が変動電磁場内に位置するように構成されてもよい。これは次に、サセプタ材料内に渦電流およびヒステリシス損失を発生してもよい。これはサセプタ材料を加熱させてもよい。それ故に、装置本体の電力源およびインダクタは、使用時に発熱体のサセプタ材料を誘導加熱するように構成されてもよい。
【0026】
サセプタ材料は、エアロゾル形成基体からエアロゾルを発生させるのに十分な温度に誘導加熱されることができる任意の材料であってもよく、またはそれを含んでもよい。好ましいサセプタ材料は、摂氏50、100、150、200、250、300、350、または400度を超える温度に加熱されてもよい。好ましいサセプタ材料は、金属、または炭素、または金属と炭素の両方を含んでもよい。好ましいサセプタ材料は、強磁性材料、例えばフェライト鉄、または強磁性の鋼もしくはステンレス鋼を含んでもよい。適切なサセプタ材料は、黒鉛、モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス鋼、ニオビウム、アルミニウムのうちの一つ以上であってもよく、またはそれらを含んでもよい。好ましいサセプタ材料は、400シリーズのステンレス鋼、例えばグレード410、またはグレード420、またはグレード430のステンレス鋼を含んでもよく、またはそれらから形成されてもよい。異なる材料は、類似の値の周波数および磁界強度を有する電磁場内に位置付けられた時に、異なる量のエネルギーを散逸させる。それ故に、材料のタイプおよびサイズなどのサセプタ材料のパラメータは、周知の電磁場内で望ましい電力散逸を提供するように改変されてもよい。
【0027】
ヒーター組立品は、ヒーター組立品回転抵抗機構を備えてもよい。ヒーター組立品回転抵抗機構は、発熱体マウントに対する第一の方向での発熱体の回転に抵抗するように構成されてもよい。ヒーター組立品回転抵抗機構は、発熱体マウントに対する、第一の方向に反対向きの第二の方向での発熱体の回転に抵抗するように構成されてもよい。有利なことに、発熱体の回転に抵抗することは、例えばクリーニング中に小さいトルクが発熱体に加えられている時に、発熱体が実質的に自由に回転することを防止する場合がある。これは、発熱体をクリーニングするのをより簡単にする場合がある。
【0028】
本開示の第二の態様によると、エアロゾル発生装置が提供されている。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置本体を備えてもよい。エアロゾル発生装置本体は、エアロゾル発生装置本体に関して上述した任意の特徴を備えてもよい。エアロゾル発生装置はヒーター組立品を備えてもよい。ヒーター組立品は、ヒーター組立品に関して上述した特徴のうちのいずれかを備えてもよい。ヒーター組立品は、第一の態様によるヒーター組立品であってもよい。
【0029】
別途指定のない限り、エアロゾル発生装置に関して後述する特徴は、ヒーター組立品がエアロゾル発生装置本体に連結されている時のエアロゾル発生装置を参照する。
【0030】
上で説明した通り、エアロゾル発生装置本体は、ヒーター組立品の回転電気的インターフェースに対応する第二の回転電気的インターフェースを備えてもよい。回転電気的インターフェースおよび第二の回転電気的インターフェースは共に、発熱体を電源(例えばエアロゾル発生装置本体の電源)に接続するための回転電気的接続を形成してもよい。回転電気的接続は有利なことに、発熱体が発熱体マウントに対して回転する際に、発熱体と電源の間の電気的接続を維持するように構成されてもよい。
【0031】
第二の回転電気的インターフェースは、第一の電気接点表面を備えてもよい。第二の回転電気的インターフェースは、第二の電気接点表面を備えてもよい。ヒーター組立品がエアロゾル発生装置本体に連結されている時に、第一の電気接点表面は、発熱体の電気抵抗トラックの第一の電気端子と接触していてもよい。ヒーター組立品がエアロゾル発生装置本体に連結されている時に、第二の電気接点表面は、発熱体の電気抵抗トラックの第二の電気端子と接触していてもよい。有利なことに、第一の電気端子と第一の電気接点表面との間の、および第二の電気端子と第二の電気接点表面との間の接触は、ヒーター組立品の発熱体をエアロゾル発生装置本体の電源に接続するために使用されてもよい。
【0032】
第一の電気接点表面は、実質的に平坦であってもよい。第二の電気接点表面は、導電性材料の閉ループを備えてもよい。第二の電気接点表面は、第一の電気接点表面から離隔してもよい。第二の電気接点表面は、第一の電気接点表面を取り囲んでもよく、または第一の電気接点表面は、第二の電気接点表面を取り囲んでもよい。発熱体が発熱体マウントに対して回転するにつれて、第二の電気端子は、第二の電気接点表面に対して、例えば第二の電気接点表面に沿ってループ状にされた経路で移動してもよい。発熱体が発熱体マウントに対して回転する際に、第二の電気端子は、第二の電気接点表面と接触したままであってもよい。発熱体が発熱体マウントに対して回転するにつれて、第一の電気端子は、第一の電気接点表面に対して、例えば第一の電気接点表面に沿ってループ状にされた経路で移動してもよい。発熱体が発熱体マウントに対して回転する際に、第一の電気端子は、第一の電気接点表面と接触したままであってもよい。有利なことに、このようにして、発熱体が回転する際に、発熱体と電源の間に電気的接続が維持されてもよい。
【0033】
第一の電気接点表面と第二の電気接点表面のうちの一方または両方は、一つ以上の有線接続によって、エアロゾル発生装置本体の電源に電気的に接続されてもよい。
【0034】
エアロゾル発生装置は回転抵抗機構を備えてもよい。回転抵抗機構は、発熱体マウントに対する、第一の方向と、第一の方向に反対向きの第二の方向とのうちの一方または両方での発熱体の回転に抵抗するように構成されてもよい。回転抵抗機構は、発熱体が、一つ以上の特定の位置、例えば一つ以上の特定の角度位置または一つ以上の安定した向きに位置する時に、発熱体マウントに対する、第一の方向と、第一の方向に反対向きの第二の方向とのうちの一方または両方での発熱体の回転に抵抗するように構成されてもよい。回転抵抗機構は、第一の態様に関して記述されたヒーター組立品回転抵抗機構であってもよく、またはこれを含んでもよい。別の方法として、エアロゾル発生装置本体は、回転抵抗機構の少なくとも一部分を備えてもよい。有利なことに、発熱体の回転に抵抗することは、例えばクリーニング中に比較的に小さいトルクが発熱体に加えられている時に、発熱体が実質的に自由に回転することを防止する場合がある。これは、発熱体をクリーニングするのをより簡単にする場合がある。
【0035】
回転抵抗機構は、一つ以上の隆起を備えてもよい。一つ以上の隆起は、ヒーター組立品または発熱体に連結されてもよく、またはその一部を形成してもよい。回転抵抗機構は、アームを備えてもよい。アームは、ヒーター組立品または発熱体に連結されてもよく、またはその一部を形成してもよい。アームは、発熱体から半径方向外向きに延びてもよい。アームは、発熱体から離れるように軸方向に延びてもよい。アームの第一の部分は、発熱体の回転軸からずらされてもよい。アームの第一の部分は、発熱体が発熱体の回転軸を中心として回転する際に、ループ状の経路で移動してもよい。発熱体は、中央の長軸方向軸を画定してもよい。発熱体は、発熱体の中央の長軸方向軸を中心として回転可能であってもよい。アームの第一の部分は、発熱体の中央の長軸方向軸からずらされてもよい。発熱体が発熱体マウントに対して回転する際に、アームは隆起または隆起のうちの一つを越えて移動してもよい。アームは隆起または隆起のうちの一つを越えて動くため、隆起または隆起のうちの一つと接触したままであってもよい。隆起または各隆起は、発熱体マウントに対する、第一の方向と、第一の方向に反対向きの第二の方向とのうちの一方または両方での発熱体の回転に抵抗するように構成されてもよい。例えば、隆起または各隆起は、隆起または各隆起を超えるアームの移動に抵抗するように構成されてもよい。発熱体が発熱体マウントに対して回転する際に、アームは次に隆起の各々を越えて移動するように構成されてもよい。隆起のうちの一つを越えるアームの移動は、発熱体マウントに対する発熱体の回転に対して抵抗を提供してもよい。有利なことに、発熱体に連結されたアーム、および発熱体が回転する際にアームが越えて移動する隆起の使用は、発熱体の回転に抵抗するための単純明快なやり方を可能にする場合がある。加えて、これは、例えば隆起(複数可)のピークサイズを変化させることによって、抵抗の最大の大きさと、例えば隆起(複数可)の険しさを変化させることによって、抵抗が適用される回転の角度との単純明快な調整を可能にする場合がある。
【0036】
回転電気的接続は、回転抵抗機構の少なくとも一部分を含んでもよい。回転抵抗機構は、回転電気的接続の少なくとも一部分を含んでもよい。回転電気的接続の一つ以上の構成要素はまた、回転抵抗機構の一つ以上の構成要素であってもよい。有利なことに、これはエアロゾル発生装置内の構成要素の数を最小化する場合がある。有利なことに、これは、回転電気的接続および回転抵抗機構に別個の構成要素を使用することと比較して、装置の組み立ておよび製造を単純化し、そのコストを低減する場合がある。
【0037】
第二の電気接点表面は、一つ以上の隆起を備えてもよい。アームは、第二の電気端子を備えてもよく、または第二の電気端子であってもよい。発熱体が発熱体マウントに対して回転する際に、第二の電気端子は、第二の電気接点表面上の隆起、または隆起のうちの一つを越えて移動してもよい。発熱体が発熱体マウントに対して回転する際に、第二の電気端子は次に隆起の各々を越えて移動してもよい。隆起のうちの一つを越える第二の電気端子の移動は、発熱体マウントに対する発熱体の回転に対して抵抗を提供してもよい。有利なことに、この配設は、発熱体マウントに対する発熱体の回転に抵抗する単純な方法を提供してもよい。
【0038】
隆起または各隆起は、少なくとも1度、5度、10度、20度、または50度の角度範囲に及んでもよい。隆起または各隆起は、90度、60度、45度、20度、または10度未満の角度範囲に及んでもよい。
【0039】
隆起または各隆起は、発熱体を安定した向きに向かって付勢してもよい。隆起または各隆起は、以前に述べた第一の付勢手段と第二の付勢手段のうちの一方または両方として働いてもよい。
【0040】
特定の回転抵抗機構の一例として、第二の電気接点表面は実質的に環状であってもよく、また第二の電気端子は、発熱体が時計回りに回転する際に、第二の電気接点表面の周りに時計回りにループするように構成されてもよい。第二の電気接点表面は、四つの均等に離隔した隆起を備えてもよい。第二の隆起、第三の隆起、第四の隆起は、第一の隆起のピークからそれぞれ時計回りに90、180、270度の方位に位置するピークを有する。別段の特定がない限り、本明細書で使用される「方位」という用語は、時計回りの方位を指し、また該当する場合、第一の隆起のピークから時計回りに測定されてもよい。各隆起は、およそ10度の角度範囲に及んでもよい。隆起と隆起の間の第二の電気接点表面の部分は、実質的に平坦であってもよい。それ故に、第一の隆起から90度の方位に位置するピークを有する第二の隆起は、85度の方位にて上昇を開始し、90度の方位にてそのピークに到達し、その後、95度の方位にて第二の電気接点表面の平坦な部分に降下して戻り、平坦な部分は、175度の方位での第三の隆起の開始まで継続する。発熱体は最初に、第二の電気端子がおよそ45度の方位に位置するような向きにされてもよい。それ故に、この位置において、発熱体は、回転抵抗機構からの実質的な抵抗に遭遇する前に、実質的に自由に、または大きい抵抗を有することなく、いずれかの方向でおよそ40度だけ回転することができてもよい。発熱体が、85度の方位に40度だけ時計回りに回転される場合、第二の電気端子は、90度の方位に位置するそのピークを有する隆起と係合する。発熱体へのトルクの適用下で発熱体がさらに時計回りに回転する際に、発熱体のさらなる時計回りの回転に対する抵抗も増加することになる。これは、90度の方位に位置する隆起のピークに向かって第二の電気端子を上方に移動するために、より大きいトルクが必要とされるためである。第二の電気端子が、加えられるトルク下で90度の方位にて隆起のピークに到達すると、発熱体の回転に対する抵抗は減少する。それ故に、発熱体は、この方向にさらに回転することが可能であり、また第二の電気端子は、大きい抵抗なしに、かつ場合によっては隆起の下向きの傾斜部分からの補助によって、隆起のピークを超えて下方に移動することができる。この意味において、発熱体の回転は、発熱体の回転の程度まで、または発熱体への閾値トルクの印加まで、回転抵抗機構によって抵抗されてもよく、その後、この回転の程度または閾値トルクを超えて、回転は回転抵抗機構によって可能にされてもよく、または補助されてもよい。
【0041】
回転抵抗機構の一代替例として、ヒーター組立品がエアロゾル発生装置本体に連結されている時に、発熱体は装置本体によって画定されたチャンバ内に位置してもよい。アームは発熱体に連結されてもよく、発熱体から半径方向外向きに延びてもよい。装置本体のチャンバの内部表面は、発熱体に向かって半径方向内向きに延びる一つ以上の隆起を備えてもよい。発熱体が回転する際に、半径方向外向きに延びるアームは、隆起に接触し、隆起を越えて移動してもよい。これらの隆起は、前述のものと同様の様態で発熱体の回転に抵抗してもよい。
【0042】
アームまたは第二の電気端子が二つの連続する隆起の間に位置する場合、発熱体は以前に記述の通り、安定した向きに位置してもよい。この意味において、以前に記述した所定の回転角度は、別の隆起が所与の方向での発熱体のさらなる回転に抵抗する前に可能な、所与の方向での回転の量であってもよい。アームまたは第二の電気端子が、その隆起のピークを超えて移動した後、隆起は発熱体の回転に抵抗し続けない場合がある。この意味において、回転抵抗機構、または回転抵抗機構の隆起もしくは各隆起は、発熱体の回転に一時的に抵抗すると考えられてもよい。有利なことに、複数の隆起を備える第二の電気接点表面は、安定した向きが存在しなかった場合よりも、発熱体をクリーニングすることが簡単である、複数の安定した向きを提供してもよい。
【0043】
回転抵抗機構は、例えば発熱体マウントに対する第一の方向と第二の方向のうちの一方または両方での発熱体の回転に対して非線形抵抗を提供してもよい。回転抵抗機構は、発熱体マウントに対する発熱体のある程度の回転を通して、回転に対するゼロまたは実質的にゼロの抵抗を提供してもよい。回転抵抗機構は、最大で発熱体に印加される閾値トルクまで、発熱体に印加される増加するトルクに応答して、回転に対する増大する抵抗を提供してもよい。回転抵抗機構が発熱体の回転に抵抗し始めると、発熱体のうちの一方または両方がさらに回転し、かつ発熱体に印加されるトルクが増加するにつれて、回転に対する抵抗も増大する場合がある。これは、加えられるトルクが閾値トルクに到達するまで、発熱体の回転を制限してもよく、例えば回転を90度、60度、45度、20度、または10度未満に制限してもよい。発熱体に加えられるトルクが閾値トルクに到達する、またはそれを超える時に、発熱体はさらに回転することが可能であってもよい。回転抵抗機構が一つ以上の隆起を備える場合、回転に対するこの抵抗の増大は、第二の電気端子が隆起のピークに向かって上向きに移動する際に生じてもよい。有利なことに、発熱体に加えられる小さいトルクに応答して回転を制限することは、発熱体をクリーニングすることをより簡単にする場合がある。これは、発熱体がクリーニングツールから離れるようにかなりの量で回転することなしに、ユーザーがクリーニングツールを用いて発熱体に幾らかの圧力を加えることができる場合があるためである。
【0044】
本明細書で述べられたこの閾値トルク、または任意の他のトルクは、0.0129~8.050ニュートンメートル、または0.634~5.070ニュートンメートル、または1.410~3.980ニュートンメートルのトルクであってもよい。
【0045】
この閾値トルク、または本明細書で述べられた任意の他の閾値トルクは、トルク測定装置を使用して測定されてもよい。こうした装置は市販されていて、当業者に周知であろう。
【0046】
この閾値トルク、または本明細書で述べられた任意の他の閾値トルクは、トルク測定装置を発熱体と係合することによって測定されてもよい。トルクは、トルク測定装置を使用して発熱体に加えられてもよい。発熱体に加えられるトルクは、閾値トルクに向かってゆっくりと増加されてもよい。発熱体に加えられるトルクは、トルク測定装置によってモニターされてもよい。発熱体に加えられるトルクが閾値トルクに到達する、またはそれを超えると、発熱体の回転に対する抵抗は、上で説明した通り、減少してもよい。この段階で、発熱体は、上で説明した通り、回転することが可能であってもよい。それ故に、トルク測定装置によって発熱体に加えられるトルクは、減少する場合がある。そのため、トルク測定装置は、発熱体に加えられるトルクが最大トルクまで増加し、その後減少することを示す場合がある。閾値トルクは、このプロセス中にトルク測定装置によって測定される最大トルクと等しい場合がある、または等しいと推定される場合がある。
【0047】
発熱体に加えられるトルクが閾値トルクを超えて増加すると、発熱体の回転に対する抵抗は、減少する場合がある。例えば、閾値トルクを超えた、発熱体の回転は、一時的に補助される場合がある。回転抵抗機構が一つ以上の隆起を備える場合、これは、アームまたは第二の電気端子が隆起のピークを通り過ぎる時点で生じる場合がある。回転抵抗機構は、閾値トルクが、非回転可能発熱体に加えられた場合に発熱体を破損すると予想されることになるトルク未満であるように構成されてもよい。有利なことに、これは、発熱体の著しい回転を引き起こすことなく、ユーザーが幾らかのトルクを発熱体に加えることを可能にする場合があるが、発熱体に加えられるトルクが閾値トルク、例えば発熱体が破損するリスクがある閾値トルクに到達すると、発熱体の回転に対する抵抗が減少し、また発熱体が回転することが可能である、または回転することが促される。この回転は、例えば発熱体をクリーニングしながら、発熱体にトルクを加える時に、発熱体の回転に気づいたユーザーからの反応として、発熱体に加えられるトルクのその後の低減をもたらす場合がある。この意味において、閾値トルクでのまたはそれを超える回転に対する抵抗の減少はまた有利なことに、ユーザーが発熱体に過度なトルクを印加していたという、トルクを発熱体に加えるユーザーに対する警告として機能する場合がある。
【0048】
回転抵抗機構は、それぞれ、発熱体を第一の方向に回転するように働く発熱体に加えられる第一の方向の閾値トルクまで、または発熱体を第二の方向に回転するように働く発熱体に加えられる第二の方向の閾値トルクまで、発熱体マウントに対する、第一の方向での、または第一の方向に反対向きの第二の方向での発熱体の回転を防止または制限してもよい。第一の方向の閾値トルクおよび第二の方向の閾値トルクは、例えば隆起がそれらのピークについて実質的に対称である場合、大きさが実質的に等しくてもよい。それ故に、回転抵抗機構は、発熱体をその方向に回転させるように働く発熱体に加えられる閾値トルクまで、発熱体マウントに対する、第一の方向と、第一の方向に反対向きの第二の方向とのいずれかでの発熱体の回転を防止または制限する場合がある。有利なことに、これは、例えば発熱体をクリーニングツールでクリーニングする間に、発熱体を破砕するリスクを著しく増大させることなく、ユーザーがいずれかの方向で発熱体にトルクを加えることを可能にする場合がある。
【0049】
第一の方向の閾値トルクと第二の方向の閾値トルクとのうちの一方または両方は、0.0129~8.050ニュートンメートル、または0.634~5.070ニュートンメートル、または1.410~3.980ニュートンメートルのトルクであってもよい。
【0050】
発熱体に加えられるトルクが第一の方向または第二の方向の閾値トルクを超える場合、回転抵抗機構は、それぞれ第一の方向または第二の方向での発熱体のさらなる回転を可能にしてもよく、または促してもよい。有利なことに、これは、発熱体の著しい回転を引き起こすことなく、ユーザーが幾らかのトルクを発熱体に加えることを可能にする場合があるが、発熱体に加えられるトルクが閾値トルク、例えば発熱体が破損するリスクがある閾値トルクに到達すると、発熱体の回転に対する抵抗は減少する場合があり、また発熱体は回転することが可能である場合がある。
【0051】
エアロゾル発生装置本体は、ハウジングを備えてもよい。ハウジングは、保持部分を備えてもよい。保持部分は、エアロゾルを発生するための装置の使用中にユーザーによって保持されるように構成されてもよい。エアロゾル発生装置はチャンバを備えてもよい。ハウジングはチャンバを画定してもよい。チャンバは、エアロゾル発生物品を受容するためのものであってもよい。発熱体は、少なくとも部分的にチャンバ内に位置付けられてもよい。発熱体は、チャンバの中に受容されたエアロゾル発生物品を貫通するように構成されてもよい。発熱体は、ハウジングの少なくとも一部分に対して回転可能であってもよい。例えば、発熱体は、チャンバに対して回転可能であってもよい。別の方法として、または追加的に、発熱体は、ハウジングの保持部分に対して回転可能であってもよい。
【0052】
チャンバは、長軸方向に延びる空洞を画定してもよい。発熱体は、チャンバの中央の長軸方向に延びる軸に沿って延びてもよい。発熱体は、チャンバの中央の長軸方向に延びる軸を中心として回転可能であってもよい。有利なことに、これは、発熱体が回転する際に円形の経路での発熱体の動きを除去する場合がある。
【0053】
第一の態様に関して記述した特徴は、本開示の第二の態様に適用可能であってもよい。第二の態様に関して記述した特徴は、本開示の第一の態様に適用可能であってもよい。
【0054】
本明細書で使用される「エアロゾル」という用語は、気体中の固体粒子、または液滴、または固体粒子と液滴との組み合わせの分散を指す。エアロゾルは可視であってもよく、または不可視であってもよい。エアロゾルは、室温にて通常は液体または固体である物質の蒸気、ならびに固体微粒子、または液滴、または固体微粒子と液滴の組み合わせを含んでもよい。
【0055】
本明細書で使用される「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体を指す。揮発性化合物はエアロゾル形成基体を加熱することによって放出されてもよい。
【0056】
エアロゾル形成基体は固体エアロゾル形成基体であってもよい。固体エアロゾル形成基体は、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎、膨化たばこ、均質化したたばこのうちの一つ以上を含有する、粉末、顆粒、ペレット、断片、撚糸、細片、またはシートのうちの一つ以上を含んでもよい。
【0057】
エアロゾル形成基体は、固体構成成分および液体構成成分を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、液体、ゲル、またはペーストのエアロゾル形成基体を含む。
【0058】
エアロゾル形成基体は、熱的に安定な担体上に提供されてもよく、またはその中に包埋されてもよい。担体は、粉末、顆粒、ペレット、断片、撚糸、細片、またはシートの形態を取ってもよい。固体エアロゾル形成基体は、例えばシート、発泡体、ゲル、またはスラリーの形態で担体の表面上に堆積されてもよい。エアロゾル形成基体は担体の表面全体上に堆積されてもよく、または別の方法として、使用中に不均一な風味送達を提供するために、あるパターンで堆積されてもよい。
【0059】
エアロゾル形成基体はニコチンを含んでもよい。エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、均質化した植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、たばこを含んでもよい。エアロゾル形成基体は、たばこ含有材料を含んでもよい。たばこ含有材料は、揮発性たばこ風味化合物を含有してもよい。これらの化合物は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出されてもよい。エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、風味剤などのその他の添加剤および成分を含んでもよい。
【0060】
エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料を含んでもよい。本明細書で使用される「均質化したたばこ材料」という用語は、粒子状たばこを凝集することによって形成された材料を指す。
【0061】
エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料のシートの集合体を含んでもよい。本明細書で使用される「シート」という用語は、その厚さよりも実質的に大きい幅および長さを有する層状要素を指す。本明細書で使用される「集合した」という用語は、エアロゾル発生物品の長軸方向軸に対して実質的に横断方向で巻き込みされ、折り畳まれ、またはその他の方法で圧縮もしくは締め付けされたシートを記述するために使用される。
【0062】
エアロゾル形成基体はエアロゾル形成体を含んでもよい。本明細書で使用する用語「エアロゾル形成体」は、使用時にエアロゾルの形成を容易にする、かつエアロゾル発生物品の動作温度にて熱分解に対して実質的に抵抗性である、任意の適切な周知の化合物または化合物の混合物を記述するために使用される。適切なエアロゾル形成体は当業界で周知であり、多価アルコール(プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテートまたはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。好ましいエアロゾル形成体は、多価アルコールまたはその混合物(プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、最も好ましくはグリセリンなど)である。
【0063】
エアロゾル形成基体は単一のエアロゾル形成体を含んでもよい。例えば、エアロゾル形成基体は、グリセリンを唯一のエアロゾル形成体として、またはプロピレングリコールを唯一のエアロゾル形成体として含んでもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体は、二つ以上のエアロゾル形成体の組み合わせを含んでもよい。例えば、エアロゾル形成基体のエアロゾル形成体構成成分は、グリセリンおよびプロピレングリコールであってもよい。
【0064】
本明細書で使用される「エアロゾル発生物品」という用語は、エアロゾル形成基体を含む、またはエアロゾル形成基体から成る物品を指す。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体に加えて構成要素を備えてもよい。エアロゾル発生物品は喫煙物品であってもよい。エアロゾル発生物品は、ユーザーの口を通してユーザーの肺の中に直接吸入可能なエアロゾルを発生してもよい。エアロゾル発生物品は、ユーザーの口を通してユーザーの肺の中に直接吸入可能なニコチン含有エアロゾルを発生する喫煙物品であってもよい。エアロゾル発生物品はロッドの形状であってもよい。
【0065】
本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」という用語は、エアロゾルを発生するためにエアロゾル形成基体と相互作用する装置を指す。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品と相互作用して、またはエアロゾル形成基体もしくはエアロゾル発生物品を保持するカートリッジと相互作用して、エアロゾルを発生してもよい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を加熱して、基体からの揮発性化合物の放出を容易にしてもよい。エアロゾル発生装置は、電気的に作動するエアロゾル発生装置であってもよい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置本体およびヒーター組立品を備えてもよい。
【0066】
本明細書で使用される「長軸方向」および「軸方向」という用語は、エアロゾル発生装置、発熱体、もしくはエアロゾル発生物品などの構成要素の下流端、近位端、または口側端と、構成要素の反対側の端、上流端または遠位端との間の方向を記述するために使用される。構成要素の近位端と遠位端の間の距離は、構成要素の長さと呼ばれてもよい。
【0067】
本明細書で使用される「半径方向」という用語は、長軸方向に対して垂直な方向を記述するために使用される。半径方向で測定される距離は、幅または奥行きと呼ばれてもよい。
【0068】
本明細書において、別段の特定がない限り、発熱体の回転は、発熱体の長軸方向軸を中心とした発熱体の回転を指す場合がある。
【0069】
本明細書において、別段の特定がない限り、発熱体の回転は、発熱体マウントに対する発熱体の回転を指す場合がある。
【0070】
本明細書において、別段の特定がない限り、発熱体に加えられるトルクは、発熱体の長軸方向軸を中心として発熱体を回転させるような、例えば発熱体マウントに対して発熱体の長軸方向軸を中心として発熱体を回転させるような方向で、発熱体に加えられるトルクを指す場合がある。
【0071】
本発明は特許請求の範囲に定義されている。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様のうちのいずれか一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0072】
実施例1. エアロゾル発生装置を形成するようにエアロゾル発生装置本体に連結可能であるヒーター組立品であって、エアロゾル発生物品を貫通するように構成された発熱体を備え、発熱体が発熱体マウントに回転可能に連結されるように構成されている、ヒーター組立品。
実施例2. ヒーター組立品が発熱体マウントを備え、発熱体が発熱体マウントに回転可能に連結されている、実施例1に記載のヒーター組立品。
実施例3. 発熱体が、長さ、幅、奥行きを有し、長さ、幅、奥行きの各々が相互に垂直であり、かつ長さおよび幅の各々が奥行きよりも大きい、実施例1~2のいずれかに記載のヒーター組立品。
実施例4. 発熱体が実質的に平坦なブレードを備える、実施例1~3のいずれかに記載のヒーター組立品。
実施例5. 発熱体が発熱体マウントに回転可能に連結されている時に、所与の方向に少なくとも360度回転することができる、実施例1~4のいずれかに記載のヒーター組立品。
実施例6. 発熱体が、発熱体マウントに対して、少なくとも二つの安定した向きの間で回転可能である、実施例1~5のいずれかに記載のヒーター組立品。
実施例7. ヒーター組立品が、エアロゾル発生装置本体に解放可能に連結可能である、実施例1~6のいずれかに記載のヒーター組立品。
実施例8. ヒーター組立品が、発熱体を電源に接続するための回転電気的インターフェースを備える、実施例1~7のいずれかに記載のヒーター組立品。
実施例9. 発熱体が発熱体マウントに回転可能に連結されている時に、回転電気的インターフェースが所与の方向に少なくとも360度回転することができる、実施例8に記載のヒーター組立品。
実施例10. 発熱体が電気抵抗トラックを備え、使用時に電流がこのトラックを通ってトラックの温度を上昇させる、実施例8または実施例9に記載のヒーター組立品。
実施例11. トラックが、第一の電気端子および第二の電気端子を有する、実施例10に記載のヒーター組立品。
実施例12. 回転電気的インターフェースが、第一の電気端子および第二の電気端子を備える、実施例11に記載のヒーター組立品。
実施例13. ヒーター組立品が、発熱体マウントに対する第一の方向での発熱体の回転に抵抗するように構成されたヒーター組立品回転抵抗機構を備える、実施例1~12のいずれかに記載のヒーター組立品。
実施例14. エアロゾル発生装置本体および実施例1~13のいずれかに記載のヒーター組立品を備える、エアロゾル発生装置。
実施例15. ヒーター組立品が実施例8~12のいずれかに記載のヒーター組立品であり、かつ装置本体が、ヒーター組立品の回転電気的インターフェースに対応する第二の回転電気的インターフェースを備え、回転電気的インターフェースおよび第二の回転電気的インターフェースが共に、発熱体を電源に接続するための回転電気的接続を形成する、実施例14に記載のエアロゾル発生装置。
実施例16. ヒーター組立品が実施例11または実施例12に記載のヒーター組立品であり、かつ第二の回転電気的インターフェースが、第一の電気端子と接触する第一の電気接点表面と、第二の電気端子と接触する第二の電気接点表面とを備える、実施例15に記載のエアロゾル発生装置。
実施例17. 第二の電気接点表面が導電性材料の閉ループを備える、実施例16に記載のエアロゾル発生装置。
実施例18. 第二の電気接点表面が、第一の電気接点表面から離隔し、かつ第一の電気接点表面を取り囲む、実施例16または実施例17に記載のエアロゾル発生装置。
実施例19. 発熱体が発熱体マウントに対して回転する際に、第二の電気端子が第二の電気接点表面に対して移動する、実施例16~18のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例20. 発熱体が発熱体マウントに対して回転する際に、第二の電気端子が第二の電気接点表面に沿ってループ状にされた経路で移動する、実施例19に記載のエアロゾル発生装置。
実施例21. エアロゾル発生装置本体が電源を備え、かつ第一の電気接点表面と第二の電気接点表面のうちの一方または両方が、有線接続によって電源に電気的に接続されている、実施例16~20のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例22. 装置が、発熱体マウントに対する第一の方向での発熱体の回転に抵抗するように構成された回転抵抗機構を備える、実施例16~21のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例23. 第二の電気接点表面が隆起を備える、実施例22に記載のエアロゾル発生装置。
実施例24. 隆起が、発熱体マウントに対する第一の方向での発熱体の回転に抵抗するように構成されている、実施例23に記載のエアロゾル発生装置。
実施例25. 発熱体が発熱体マウントに対して回転する際に、第二の電気端子が隆起を越えて移動する、実施例23または実施例24に記載のエアロゾル発生装置。
実施例26. 装置が、発熱体マウントに対する第一の方向での発熱体の回転に抵抗するように構成された回転抵抗機構を備える、実施例14~21のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例27. 回転抵抗機構が、発熱体マウントに対する第一の方向での発熱体の回転に対する非線形抵抗を提供する、実施例26に記載のエアロゾル発生装置。
実施例28. 回転抵抗機構が、最大で発熱体に加えられる閾値トルクまで、発熱体に印加される増加するトルクに応答して、発熱体マウントに対する第一の方向での発熱体の回転に対する増大する抵抗を提供し、閾値トルクが随意に、0.0129~8.050ニュートンメートル、または0.634~5.070ニュートンメートル、または1.410~3.980ニュートンメートルである、実施例26または実施例27に記載のエアロゾル発生装置。
実施例29. 発熱体に加えられるトルクが閾値トルクを超えて増加する際に、発熱体の回転に対する抵抗が減少する、実施例28に記載のエアロゾル発生装置。
実施例30. 回転抵抗機構が、発熱体マウントに対する第一の方向での発熱体の回転を防止し、または発熱体に加えられる第二の閾値トルクに制限し、第二の閾値トルクが随意に、0.0129~8.050ニュートンメートル、または0.634~5.070ニュートンメートル、または1.410~3.980ニュートンメートルである、実施例26~29のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例31. 発熱体に加えられるトルクが第二の閾値トルクを超える時に、回転抵抗機構が発熱体の回転を可能にする、実施例30に記載のエアロゾル発生装置。
実施例32. 回転抵抗機構が、発熱体マウントに対する、第一の方向に反対向きの第二の方向での発熱体の回転に抵抗するように構成されている、実施例26~31のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例33. 回転抵抗機構が隆起を備える、実施例26~32のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例34. 装置がアームを備え、かつ発熱体がハウジングに対して回転する際に、アームが隆起を越えて引きずられる、実施例33に記載のエアロゾル発生装置。
実施例35. アームが発熱体に連結されている、または発熱体の一部を形成する、実施例34に記載のエアロゾル発生装置。
実施例36. 装置が、エアロゾル発生物品を受容するためのチャンバを備える、実施例14~35のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例37. 発熱体がチャンバ内に位置付けられていて、かつチャンバの中に受容されたエアロゾル発生物品を貫通するように構成されている、実施例36に記載のエアロゾル発生装置。
実施例38. チャンバが、長軸方向に延びる空洞を画定する、実施例36または実施例37に記載のエアロゾル発生装置。
実施例39. 発熱体が、チャンバの中央の長軸方向に延びる軸に沿って延びる、実施例36、実施例37、または実施例38に記載のエアロゾル発生装置。
実施例40. 発熱体が、チャンバの中央の長軸方向に延びる軸を中心として回転可能である、実施例39に記載のエアロゾル発生装置。
実施例41. 発熱体が、チャンバに対して回転可能である、実施例36~40のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【0073】
ここで、以下の図を参照しながら実施例をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0074】
図1図1は、ヒーター組立品を有するエアロゾル発生装置を備えるエアロゾル発生システムの断面図を示す。
図2図2は、図1のエアロゾル発生装置のヒーター組立品の断面図を示す。
図3図3は、図1のエアロゾル発生装置の一部分の上面図を示す。
図4図4は、代替的なヒーター組立品を有する備える代替的なエアロゾル発生装置の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0075】
図1は、エアロゾル発生装置300と、エアロゾル発生物品300とともに使用するエアロゾル発生物品200とを備えるエアロゾル発生システム100の断面図を示す。装置300は、エアロゾル発生装置本体500に連結されたヒーター組立品400を備える。
【0076】
ヒーター組立品400は発熱体402を備える。図1において、発熱体402は、エアロゾル発生物品200を貫通して示されている。発熱体402は、およそ15ミリメートルの長さ、およそ3ミリメートルの幅、およそ0.5ミリメートルの奥行きを有する実質的に平坦なブレード404を備える。発熱体402はまた、電気抵抗トラック406も備え、使用時に電流がこのトラックを通ってトラック406の温度を上昇させる。トラック406は、第一の電気端子408および第二の電気端子410を有する。これらの端子は、エアロゾル発生装置本体500の第二の回転電気的インターフェースを介してエアロゾル発生装置本体500の電源に発熱体402を接続するための回転電気的インターフェースを形成する。ヒーター組立品400は、図2に関してより詳細に記述されている。
【0077】
エアロゾル発生装置本体500は、使用時にユーザーによって保持されるように構成されたハウジング502を備える。装置本体500は、エアロゾル発生物品200を受容するための長軸方向に延びる空洞506を画定するチャンバ504を備える。エアロゾル発生装置本体500はまた、第二の回転電気的インターフェースを備え、第二の回転電気的インターフェースは、第一の電気接点表面508および第二の電気接点表面510を備える。図1に示す通り、ヒーター組立品400がエアロゾル発生装置本体500に連結されている時に、発熱体402の第一の電気端子408は、第一の電気接点表面508と接触していて、発熱体402の第二の電気端子410は第二の電気接点表面510と接触している。エアロゾル発生装置本体500はまた、電源512を備える。この実施形態において、電源512はリチウムイオン電池であるが、任意の適切な電源を使用することが可能である。ヒーター組立品400の第一の回転電気的インターフェース(これは第一の電気端子408および第二の電気端子410を備える)と、エアロゾル発生装置本体500の第二の回転電気的インターフェースとは共に、エアロゾル発生装置300の回転電気的接続を形成する。回転電気的接続は、第一のワイヤ514および第二のワイヤ516を介して、発熱体402を電源512に接続する。回転電気的接続は、発熱体402のトラック406と電源512の間の電気的接続を維持しながら、発熱体402がエアロゾル発生装置本体500に対して所与の方向に無制限に回転することを可能にする。
【0078】
エアロゾル発生装置本体500はまた、電源512から発熱体402への電力の供給を制御するためのコントローラ518を備える。
【0079】
エアロゾル発生物品200は、エアロゾル形成基体230と、中空管240と、移行セクション250と、マウスピースフィルター260とを備える。これらの四つの要素は、逐次的にかつ同軸の整列で配設されていて、シガレットペーパー270によって組み立てられている。エアロゾル発生物品200は、ユーザーが使用中に自分の口の中に挿入する口側端222と、口側端222に対してエアロゾル発生物品200の反対側の端に位置する遠位端223とを有する。口側端222と遠位端223の間に位置する要素は、口側端の上流であると記述、または別の方法として遠位端の下流であると記述することができる。組み立てられた時に、エアロゾル発生物品200は、およそ45ミリメートルの長さであり、およそ7.2ミリメートルの直径を有する。
【0080】
エアロゾル形成基体230は、中空管240の上流に位置し、エアロゾル発生物品200の遠位端223に延びる。エアロゾル形成基体230は、フィルターペーパー(図示せず)で巻かれてプラグを形成する捲縮したキャストリーフたばこの束を備える。キャストリーフたばこは、エアロゾル形成体としてグリセリンを含む添加物を含む。
【0081】
中空管240は、エアロゾル形成基体230のすぐ下流に位置し、またセルロースアセテートの管から形成されている。中空管240は、およそ3ミリメートルの直径を有する開口を画定する。中空管240の一つの機能は、図1に示す通り、エアロゾル形成基体230が発熱体402によって貫通されることができるように、エアロゾル発生物品200の遠位端223に向かってエアロゾル形成基体230を位置させることである。中空管240は、発熱体402がエアロゾル形成基体230の中に挿入されている時に、エアロゾル形成基体230がエアロゾル発生物品200に沿って口側端222に向かって強制されるのを防止するように働く。
【0082】
移行セクション250は、およそ18ミリメートルの長さの薄い壁の管を備える。移行セクション250は、エアロゾル形成基体230から放出された揮発性物質が、エアロゾル発生物品200に沿って口側端222に向かって通ることを可能にする。使用時に、エアロゾル形成基体230から放出された揮発性化合物は、移行セクション250内で冷えてエアロゾルを形成してもよい。
【0083】
マウスピースフィルター260は、セルロースアセテートから形成された従来のマウスピースフィルターであって、およそ7.5ミリメートルの長さを有する。
【0084】
上記で特定された四つの要素は、シガレットペーパー270内にしっかりと巻かれることによって組み立てられている。この特定の実施形態におけるシガレットペーパー270は、従来のシガレットペーパーである。シガレットペーパー270は、セルロース繊維(H結合によってつなぎ合わせられた縦横の繊維)および充填剤を含む非等方性構造を有する多孔性材料であってもよい。充填剤は、CaCO3であってもよく、また燃焼剤は、K/Naクエン酸塩、酢酸ナトリウム、MAP(リン酸モノアンモニウム)、DSP(リン酸二ナトリウム)のうちの一つ以上とすることができる。1平方メートル当たりの最終的な組成物は、およそ25グラムの繊維+10グラムの炭酸カルシウム+0.2グラムの燃焼添加剤であってもよい。紙の多孔性は、0~120コレスタ単位であってもよい。紙と要素の各々との間の界面は、エアロゾル発生物品200内で要素を位置特定する。
【0085】
特定のエアロゾル発生物品200が本明細書に記載されているものの、数多くの他のエアロゾル発生物品が本発明での使用に適切であることは、当業者に明らかであるはずである。
【0086】
使用前に、エアロゾル発生装置300は、ヒーター組立品400をエアロゾル発生装置本体500に連結することによって組み立てられている。この実施形態において、ヒーター組立品400は、装置本体500のチャンバ504の中に下降されていて、スナップ嵌め接続を使用して装置本体500に解放可能に連結されているが、任意の適切なタイプの連結を使用することが可能である。この実施形態において、スナップ嵌め接続は、装置本体500の環状突出部520と、ヒーター組立品400の環状凹部412との間の接続である。
【0087】
この実施形態において、エアロゾル発生装置本体500は、第二の回転電気的インターフェースが位置する発熱体マウント522を備える。ヒーター組立品400がスナップ嵌め接続を介して装置本体500に連結されている時に、発熱体402はチャンバ504の中で中央に位置し、チャンバ504の中央の長軸方向に延びる軸を中心として回転可能である。それ故に、ヒーター組立品400は、エアロゾル発生装置本体500の発熱体マウント522に対して回転することができ、エアロゾル発生装置本体500の発熱体マウント522に回転可能に連結されていると記述されてもよい。
【0088】
使用時にユーザーは、エアロゾル発生物品200を装置本体500のチャンバ504の中に挿入する。これは、発熱体402がエアロゾル発生物品200を貫通することを引き起こし、エアロゾル発生物品200のエアロゾル形成基体230と接触している状態に発熱体402を定置させる。次いでユーザーは、装置本体500上のボタン(図示せず)を押す。これは、コントローラ518が電源512に信号を送信することを引き起こし、次に第一のワイヤ514と第二のワイヤ516、回転電気的接続、第一の電気端子408と第二の電気端子410を介して、発熱体402上の電気抵抗トラック406を通して電源512が電流を通すことを引き起こす。この電流は、トラック406を、およそ摂氏300度に抵抗加熱する。これは、エアロゾル形成基体230を加熱し、エアロゾル形成基体230内の揮発性物質を放出させる。
【0089】
ユーザーがエアロゾル発生物品200の口側端222を吸うと、エアロゾル発生装置本体500の空気吸込み口523を通して、エアロゾル発生物品200の中に空気が引き出される。この気流は、エアロゾル形成基体230から放出された揮発性物質を、エアロゾル発生物品200を通して運ぶ。これらの化合物は、エアロゾル発生物品の中空管240、移行セクション250、マウスピースフィルター260を逐次的に通過する。化合物は冷めるにつれて凝縮してエアロゾルを形成する。エアロゾルは、エアロゾル発生物品200の口側端222を通してエアロゾル発生物品200を出て、ユーザーの口に入る。
【0090】
図2は、図1のエアロゾル発生装置のヒーター組立品400の断面図を示す。
【0091】
発熱体402は、電気抵抗トラック406をブレード404上に堆積させ、次いでトラック406およびブレード404を保護被覆でコーティングすることによって形成されている。保護被覆は、ブレード404から掻き取られる、またはブレード404から取り除かれることからトラック406を保護する。この実施形態において、トラック406は白金合金から形成されていて、ブレード404はジルコニウムから形成されていて、保護被覆はガラスから形成されている。
【0092】
ヒーター組立品400は本体部分414を備える。この実施形態において、本体部分414は発熱体402に固定されている。そのため、使用時に、発熱体402および本体部分414は共に回転してもよい。本体部分414はポリマーから形成されていて、ヒーター組立品400の環状凹部412を画定する。
【0093】
図2に示す通り、第一の電気端子408は、電気抵抗トラック406と接触する部分と、半径方向に延びる部分と、図1に示す装置本体500の第一の電気接点表面508に接触するために軸方向に延びる第一の電気端子接触部分416とを備える。同様に、第二の電気端子410は、電気抵抗トラック406と接触する部分と、半径方向に延びる部分と、図1に示す装置本体500の第二の電気接点表面510に接触するために軸方向に延びる第二の電気端子接触部分418とを備える。
【0094】
図3は、図1のエアロゾル発生装置の一部分の上面図を示す。具体的に図3は、図1に示された図A-Aを示す。
【0095】
図3において、エアロゾル発生装置本体の第二の回転電気的インターフェースを見ることができる。第二の回転電気的インターフェースは、第一の電気接点表面508および第二の電気接点表面510を備える。第一の電気接点表面508は、導電性材料の平坦な円形の表面を備える。第二の電気接点表面510は、導電性材料の閉じた環状ループを備える。第二の電気接点表面510は、第一の電気接点表面508から離隔していて、かつこれを取り囲む。
【0096】
第二の電気接点表面510は、第一の隆起524、第二の隆起526、第三の隆起528、第四の隆起530を備える。これらの四つの隆起は、環状の第二の電気接点表面510の周りで相互から均等に離隔している。図3で見ると、各隆起は紙面の外に上昇する。この実施形態において、四つの隆起の各々の険しさおよびピーク高さは同一である。
【0097】
図1に示す通り、ヒーター組立品400がエアロゾル発生装置本体500に連結されている時に、発熱体402が発熱体マウント522に対して回転する際に、第一の電気端子408は、第一の電気接点表面508と接触したままであり、また第二の電気端子410は、ループ状の経路で第二の電気接点表面510に沿って移動する。
【0098】
一つ以上のエアロゾル発生物品の消費後、例えば発熱体402に付着したエアロゾル形成基体から残留物を除去するために、発熱体402をクリーニングすることが望ましい場合がある。これは、クリーニングブラシを装置本体500のチャンバ504の中に挿入することと、クリーニングブラシを発熱体402に対して擦ることとによって行われてもよい。こうしたクリーニング中に、または発熱体402をエアロゾル発生物品の中に挿入するなどの発熱体402とのその他の相互作用中に、トルクが発熱体402に加えられる場合がある。こうしたトルクは、発熱体402をその長軸方向軸を中心として回転させるように働く場合がある。もし発熱体402が適所に固定されていたら、こうした加えられるトルクは、発熱体402において結果として生じる剪断力に起因して、発熱体402を破損する可能性がある。しかしながら、この実施形態において、発熱体402は、その中心軸を中心として回転可能であり、この中心軸はエアロゾル発生装置本体500に対してチャンバ504の中心軸と整列する。
【0099】
図3に示す通り、第二の隆起526、第三の隆起528、第四の隆起530は、第一の隆起524のピークからそれぞれ時計回りに90、180、270度の方位に位置するピークを有する。図3の右側に含まれる軸は、隆起の各々の方位を示す。各隆起は、およそ10度の角度範囲に及ぶ。それ故に、第一の隆起524から時計回りに90度の方位に位置するピークを有する第二の隆起526の場合、隆起は、85度の方位にて上昇を開始し、90度の方位にてそのピークに到達し、その後、95度の方位にて谷部(または、第二の電気接点表面510の実質的に平坦な表面)に降下し、谷部(または実質的に平坦な表面)は175度の方位での第三の隆起528の開始まで継続する。
【0100】
発熱体402は最初に、第二の電気端子410がおよそ45度の方位の方を指すような向きにされてもよい。それ故に、この位置において、発熱体402は、隆起のうちの一つからの回転に対する実質的な抵抗に遭遇する前に、実質的に自由に、または大きい抵抗を有することなく、いずれかの方向でおよそ40度だけ回転することができる。これは、発熱体マウント522に対する所定の角度以上の発熱体402の回転に抵抗するので、安定した向きと呼ばれてもよい。それ故に、この実施形態において、発熱体402は、四つの安定した向きで、すなわち第二の電気端子の接点部分418が第二の電気接点表面510の隣接する隆起の異なる対の間にある四つの向きの各々で、位置することができる。
【0101】
上記で概説した安定した向きにある時に、発熱体402が、例えば発熱体402へのトルクの適用下で、85度の方位に対して40度だけ時計回りに回転される場合、第二の電気端子410の第二の電気端子接触部分418は、第二の隆起526と係合する。発熱体402へのトルクの適用下で発熱体402がさらに時計回りに回転する際、第二の電気端子418と第二の隆起526との間の相互作用によって提供される発熱体402の回転に対する抵抗も増加することになる。これは、第二の電気端子410が90度の方位に位置する第二の隆起526のピークに向かって上方に移動する際に、発熱体402を時計回りに回転し続けるために、より大きいトルクが必要とされるためである。これは、この継続的な回転の間、第二の電気端子410が、その自然な最も低いエネルギー状態からさらに屈曲することを強制されるためである。
【0102】
第二の電気端子410が、発熱体402に加えられるトルク下で90度の方位にて電気的な隆起526のピークに到達すると、発熱体402の回転に対する抵抗は減少する。これは、発熱体402のさらなる時計回りの回転が、第二の電気端子410が第二の隆起526のピークから離れて第二の隆起526を下方に移動する結果をもたらすためである。それ故に、この時点で発熱体402は、抵抗がある場合でも大きい抵抗を有することなく第二の電気端子410が第二の隆起526のピークを超えて下方に移動するため、回転することが可能である、または簡単に回転することができる。発熱体402に加えられるピークトルクは、第二の電気端子410が隆起のピークに到達する際に加えられ、閾値トルクと呼ばれてもよい。それ故に、加えられた閾値トルクを超えると、発熱体402の回転に対する抵抗は減少し、発熱体402は回転することが可能である。このようにして、図1のエアロゾル発生装置300は、回転抵抗機構を有すると記述されてもよい。回転抵抗機構は、発熱体402が所与の方向で無制限に回転するのを防止しないが、一部の向きで、最大で閾値トルクまで回転に対する抵抗を提供し、この抵抗は回転に対する非線形抵抗と呼ばれてもよい。回転抵抗機構は、同様の様態で、時計回りと反時計回りの両方の方向で発熱体の回転に抵抗する。
【0103】
図4は、代替的なヒーター組立品700と代替的なエアロゾル発生装置本体800とを備える代替的なエアロゾル発生装置600の断面図を示す。
【0104】
代替的なエアロゾル発生装置600は、図1に示すエアロゾル発生装置300に類似していて、そのため、ここでは二つの装置間の主要な差異のみを記述する。
【0105】
ヒーター組立品700は、ヒーター組立品700のねじ山702を装置本体800の対応するねじ山802と嵌合することによって、エアロゾル発生装置本体800に解放可能に連結されている。
【0106】
ヒーター組立品700は、発熱体704および本体部分706を備えるが、図2に示すヒーター組立品と異なり、発熱体704は本体部分706に固定されていない。むしろ、発熱体704は、スピンドル708を使用して本体部分706に回転可能に連結されている。スピンドル708は、発熱体704のブレード710に取り付けられていて、また主本体706の基部に回転可能に連結されている。この実施形態において、主本体706の基部は、発熱体マウント712と呼ばれてもよい。それ故に、この実施形態において、発熱体マウント712はヒーター組立品700の一部であり、発熱体704は発熱体マウント712に回転可能に連結されている。
【0107】
ヒーター組立品700はまた、アーム714を備える。アーム714は半径方向外向きに延び、発熱体704が回転するにつれて回転するように、スピンドル708を介して発熱体704に連結されている。アーム714は、本体部分706の環状凹部716に位置する。環状凹部716は、半径方向内向きに延びる四つの隆起を備える。図1のエアロゾル発生装置の隆起と同様に、四つの隆起の各々は、相互から均等に離隔されていて、上方からエアロゾル発生装置を見た時に、第一の隆起のピークから時計回りに測定して0、90、180、270度の方位にてそれらの半径方向内向きのピークを有して位置する。図4の断面図において、エアロゾル発生装置600の第二の隆起718および第四の隆起720のみが見える。
【0108】
発熱体704が回転するにつれて、アーム714は凹部716内で回転する。発熱体704が回転するにつれて、アーム714の半径方向外部端は、四つの隆起のうちの一つに接触してもよい。接触された隆起は、図1に示すエアロゾル発生装置の隆起に関して記述したものと同様のやり方で、発熱体704のさらなる回転に抵抗する。すなわち、アーム714の半径方向外部端が隆起の始まりに向かって移動し、それに接触した後、アーム714は、アーム714が隆起に沿ってそのピークに向かって進むために、かつ発熱体704がさらに回転するために、その自然な最も低いエネルギー状態からさらに屈曲しなければならないことになる。それ故に、隆起は、発熱体704のさらなる回転に対する抵抗を提供し、この抵抗は、発熱体704に加えられるトルクが増加するにつれて増大する。アーム714が隆起のピークに到達すると、さらなる回転に対する抵抗は減少する。これは、発熱体704のさらなる回転が、半径方向に延びるアーム714がそのピークから離れて隆起を下方に移動する結果をもたらすためである。それ故に、この時点で、発熱体704は、抵抗がある場合でも大きい抵抗を有することなく回転することが可能である。発熱体に加えられるピークトルクは、アーム714が隆起のピークに到達する際に加えられ、閾値トルクと呼ばれてもよい。それ故に、発熱体704に加えられるトルクが閾値トルクに超えると、発熱体704の回転に対する抵抗は減少し、発熱体704は回転することが可能である。このようにして、図4のエアロゾル発生装置600のヒーター組立品700は、ヒーター組立品回転抵抗機構を有すると記述されてもよい。ヒーター組立品回転抵抗機構は、発熱体704がヒーター組立品700の発熱体マウント712に対して所与の方向で無制限に回転するのを防止しないが、一部の向きで、最大で閾値トルクまで回転に対する抵抗を提供する。これは回転に対する非線形抵抗と呼ばれてもよい。ヒーター組立品回転抵抗機構は、同様の様態で、時計回りと反時計回りの両方の方向で発熱体704の回転に抵抗する。
【0109】
図4に示す実施形態において、エアロゾル発生装置本体800の第二の電気接点表面804は、導電性材料の実質的に平坦な環状ループである。発熱体704の抵抗に対する回転が上述のヒーター組立品回転抵抗機構によって提供されるため、この第二の電気接点表面804に隆起はない。
【0110】
エアロゾル発生物品(図4に図示せず)からエアロゾルを発生するためのエアロゾル発生装置600の動作は、図1に示すエアロゾル発生装置300の動作と同一である。
【0111】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数字は、すべての場合において用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。従って、この文脈において、数字AはA±10%として理解される。この文脈内で、数字Aは、数字Aが修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられてもよい。数字Aは、添付の特許請求の範囲で使用される通りの一部の場合において、Aが逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性(複数可)に実質的に影響を及ぼさないという条件で、上記に列挙された割合だけ逸脱してもよい。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】