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特表2024-503484多軸アセンブリのためのシステム、装置、および方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-25
(54)【発明の名称】多軸アセンブリのためのシステム、装置、および方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/66 20060101AFI20240118BHJP
   F16J 15/18 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
A61F2/66
F16J15/18 B
F16J15/18 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023543169
(86)(22)【出願日】2022-01-11
(85)【翻訳文提出日】2023-09-12
(86)【国際出願番号】 US2022011936
(87)【国際公開番号】W WO2022159304
(87)【国際公開日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】17/350,621
(32)【優先日】2021-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/139,249
(32)【優先日】2021-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521175078
【氏名又は名称】プロテオール・ユーエスエイ、リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】PROTEOR USA, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100218132
【弁理士】
【氏名又は名称】近田 暢朗
(72)【発明者】
【氏名】リディアード,スティーブン ディ
(72)【発明者】
【氏名】バーロウ,シェリー
(72)【発明者】
【氏名】タングリーン,デニス ケイ
(72)【発明者】
【氏名】ヒース,スティーブン ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】グレン,グレゴリー ジェイ
【テーマコード(参考)】
3J043
4C097
【Fターム(参考)】
3J043AA02
3J043BA06
3J043CA01
3J043CB13
4C097AA03
4C097BB02
4C097CC01
4C097CC05
4C097CC12
4C097CC16
4C097TA07
4C097TB03
(57)【要約】
弾性の閉じた波状部材を含む多軸人工装具アセンブリは、下肢人工装具に垂直および回転運動を提供するために使用される。シャフトは、弾性バンパを通って配置され、第1の人工装具部材は、シャフトに固定的に取り付けられ、波状部材の第1の表面と係合し、第2の人工装具部材は、シャフトを移動可能に受容するための内腔を含む。人工装具部材は、弾性バンパの凹部に位置する突起を用いて弾性バンパに係合され、人工装具部材およびバンパは、各部材からの突起が他の部材の突起からオフセットされるように構成され、その結果、弾性バンパの外面に波状の外観をもたらす。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人工装具アセンブリであって、
外周、第1の表面、前記第1の表面の反対側の第2の表面、およびそれらの間の内部開口部を含む弾性波状本体と、
前記波状部材の前記内部開口部内に配置された長手方向シャフトであって、少なくとも1つの接触面とのボアインターフェースを含む、長手方向シャフトと、
前記長手方向シャフトに結合され、前記波状部材の前記第1の表面に接触する第1の人工装具本体と、
前記波状部材の前記第2の表面に接触する第2の人工装具本体であって、
長手方向内腔と、
少なくとも1つの突出部を有する内部ボアを含む前記第2の人工装具本体の上面に配置されたフランジと
を含む第2の人工装具本体と
を含み、
前記長手方向シャフトは、前記長手方向内腔に移動可能に配置され、前記少なくとも1つの接触面は、前記少なくとも1つの突出部に接触して、前記第2の人工装具本体に対する前記第1の人工装具本体の回転を制限する、人工装具アセンブリ。
【請求項2】
前記ボアインターフェースの前記少なくとも1つの接触面は複数の接触面を含む、請求項1に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項3】
前記複数の接触面は長方形の形状を含む、請求項2に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項4】
前記内部ボア上の前記少なくとも1つの突出部は複数の突出部を含む、請求項3に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項5】
前記内部ボア上の前記少なくとも1つの突出部は、前記ボアインターフェースの前記接触面に接触して、前記第2の人工装具本体に対する前記第1の人工装具本体のねじり回転に抵抗するように構成された複数の突出部を含む、請求項4に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項6】
前記波状本体は、前記波状本体の前記第1の表面に第1の複数の凹部を含む、請求項1に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項7】
前記第1の人工装具本体は、前記波状本体の前記第1の複数の凹部との機械的嵌合を形成するように構成された第1の複数の突起を含む、請求項6に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項8】
前記波状本体は、前記波状本体の前記第2の表面に第2の複数の凹部を含む、請求項7に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項9】
前記第2の人工装具本体は、前記波状本体の前記第2の複数の凹部との機械的嵌合を形成するように構成された第2の複数の突起を含む、請求項8に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項10】
前記第1の複数の凹部は、正味の回転力が前記波状本体に作用していないときに、前記第2の複数の凹部から回転方向にオフセットされている、請求項8に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項11】
前記第1の複数の凹部は、前記波状本体の中心軸に対して等しい角度間隔を含み、
前記第2の複数の凹部は、前記波状本体の前記中心軸に対して等しい角度間隔を含む、請求項10に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項12】
前記第1の複数の凹部の前記角度間隔および前記第2の複数の凹部の前記角度間隔は90度である、請求項10に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項13】
前記第1の複数の凹部および前記第2の複数の凹部は40から65度オフセットされている、請求項12に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項14】
前記波状本体は、前記波状部材の前記外周から半径方向にオフセットされ、かつ前記波状本体の前記内部開口部を取り囲む前記波状本体の前記第2の表面から延在する内部シールをさらに含む、請求項1に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項15】
前記第1の複数の凹部および/または前記第2の複数の凹部は各々4つの凹部を含む、請求項8に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項16】
前記第1の複数の凹部および前記第2の複数の凹部の各凹部は、外周開口領域と、前記外周開口部の反対側の半径方向内向きの壁と、前記半径方向内向きの壁に隣接する対向する第1の側壁および第2の側壁とを含む、請求項6に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項17】
前記半径方向内向きの壁ならびに前記対向する第1の壁および第2の壁は、前記波状部材を通る横断面上にU字形を含む、請求項16に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項18】
前記第1の複数の凹部の前記凹部の各々は、前記波状本体の前記第1の表面上の第1の表面開口領域であって、前記同じ凹部の前記外周開口領域と連続する第1の表面開口領域と、前記第1の表面開口領域の反対側の中間壁であって、前記同じ凹部の前記第1の壁および前記第2の壁に隣接する中間壁とをさらに含む、請求項17に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項19】
前記第2の複数の凹部の前記凹部の各々は、前記波状本体の前記第2の表面上の第2の表面開口領域であって、前記同じ凹部の前記外周開口領域と連続する第2の表面開口領域と、前記第2の表面開口領域の反対側の中間壁であって、前記同じ凹部の前記第1の壁および前記第2の壁に隣接する中間壁とをさらに含む、請求項18に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項20】
前記第1の複数の凹部および前記第2の複数の凹部の各凹部は、非平面表面開口部を含む、請求項16に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項21】
前記第1の人工装具本体は、前記長手方向シャフトと一体的に形成される、請求項1に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項22】
前記第2の人工装具本体は、前記第2の人工装具本体の前記長手方向内腔における前記長手方向シャフトの軸方向および回転運動を可能にするように構成される、請求項1に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項23】
前記シャフトに取り外し可能に取り付けられ、前記長手方向シャフトと前記第2の人工装具本体との分離に抵抗するように構成されたシャフトリテーナをさらに含む、請求項22に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項24】
前記シャフトリテーナは、
前記長手方向シャフトに取り外し可能に取り付けるように構成された取り外し可能な締結具と、
前記シャフトリテーナを前記第2の人工装具本体に摺動可能にシールするように構成された環状シールと、
前記環状シールが部分的に存在する周方向凹部を有する保持ワッシャと
を含む、請求項23に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項25】
前記シャフトリテーナはばねをさらに含む、請求項24に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項26】
前記ばねは、前記人工装具アセンブリが無負荷状態にあるときに前記弾性体の部分的な圧縮を維持するように構成される、請求項25に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項27】
取付ピラミッドをさらに含む、請求項1に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項28】
前記取付ピラミッドは、前記長手方向シャフトと一体的に形成される、請求項27に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項29】
前記第2の人工装具本体は、足の人工装具に取り付けるように構成された装着インターフェースをさらに含む、請求項1に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項30】
前記装着インターフェースは、複数の内腔を含み、各内腔は締結具を取り外し可能に受け入れるように構成される、請求項29に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項31】
前記複数の内腔は複数の横断内腔である、請求項30に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項32】
前記第2の人工装具本体は、前記波状本体を少なくとも部分的に受け入れるための環状空洞をさらに含む、請求項1に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項33】
前記波状本体の前記内部開口部の直径は、前記波状本体の前記内部開口部に位置する前記長手方向シャフトの直径よりも大きい、請求項1に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項34】
前記長手方向シャフトは、前記長手方向シャフトの第1の端部と第2の端部との間に位置し、かつ前記第2の人工装具本体の対応する停止面に変位可能に当接するように構成された横断停止面を含む、請求項1に記載の人工装具アセンブリ。
【請求項35】
前記第1の人工装具本体と前記第2の人工装具本体との間に配置され、かつ前記第2の人工装具本体の前記長手方向内腔に対する前記長手方向シャフトの変位を制限するように構成された圧縮カラーをさらに含む、請求項1に記載の人工装具アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【関連出願への相互参照】
【0001】
本出願は、2021年1月19日に出願された「多軸アセンブリのためのシステム、装置、および方法」という名称の米国仮出願第63/139,248号の利益を主張し、2021年6月17日に出願された「義肢と義足を連結するための取付金具」という名称の米国出願第17/350,621号の一部の継続であり、参照によりすべてのそのような出願の開示を組み込む。
【技術分野】
【0002】
本開示は、一般に、下肢切断者用の人工装具に関し、より具体的には、下肢人工装具に回転および垂直運動を提供するための多軸アセンブリのための方法および装置に関する。
【発明の概要】
【0003】
弾性の閉じた波状部材を含む多軸人工装具アセンブリは、下肢人工装具に垂直および回転運動を提供するために使用される。シャフトは、弾性バンパを通って配置され、第1の人工装具部材は、シャフトに固定的に取り付けられ、波状部材の第1の表面と係合し、第2の人工装具部材は、シャフトを移動可能に受容するための内腔を含む。人工装具部材は、弾性バンパの凹部に位置する突起を用いて弾性バンパに係合され、人工装具部材およびバンパは、各部材からの突起が他の部材の突起からオフセットされるように構成され、その結果、弾性バンパの外面に波状の外観をもたらす。
【0004】
一実施形態において、外周、第1の表面、第1の表面の反対側の第2の表面、およびそれらの間の内部開口部を含む弾性波状本体と、波状部材の内部開口部に配置された長手方向シャフトと、長手方向シャフトに結合され、波状部材の第1の表面に接触する第1の人工装具本体と、長手方向内腔を含み、波状部材の第2の表面に接触する第2の人工装具本体とを含み、長手方向シャフトが長手方向内腔に移動可能に配置される、人工装具アセンブリが提供される。波状本体は、波状本体の第1の表面に第1の複数の凹部を含むことができる。第1の人工装具本体は、波状本体の第1の複数の凹部との機械的嵌合を形成するように構成された第1の複数の突起を含んでもよい。波状本体は、波状本体の第2の表面に第2の複数の凹部を含むことができる。第2の人工装具本体は、波状本体の第2の複数の凹部との機械的嵌合を形成するように構成された第2の複数の突起を含んでもよい。第1の複数の凹部は、正味の回転力が波状本体に作用していないときに、第2の複数の凹部から回転してオフセットされてもよい。第1の複数の凹部は、波状本体の中心軸に対して等しい角度間隔を含むことができ、第2の複数の凹部は、波状本体の中心軸に対して等しい角度間隔を含むことができる。波状本体は、波状部材の外周から半径方向にオフセットされ、かつ波状本体の内部開口部を取り囲む波状本体の第2の表面から延在する内部シールをさらに含むことができる。第1の複数の凹部の角度間隔および第2の複数の凹部の角度間隔は、90度であってもよい。第1の複数の凹部および第2の複数の凹部は、40度~65度オフセットされていてもよい。第1の複数の凹部および/または第2の複数の凹部は各々、4つの凹部を含むことができる。第1の複数の凹部および第2の複数の凹部の各凹部は、外周開口領域と、外周開口部の反対側の半径方向内向きの壁と、半径方向内向きの壁に隣接する対向する第1の側壁および第2の側壁とを含むことができる。半径方向内向きの壁ならびに対向する第1の壁および第2の壁は、波状部材を通る横断面上にU字形を含むことができる。第1の複数の凹部の凹部は、波状本体の第1の表面上の第1の表面開口領域であって、同じ凹部の外周開口領域と連続する第1の表面開口領域と、第1の表面開口領域の反対側の中間壁であって、同じ凹部の第1の壁および第2の壁に隣接する中間壁とをさらに含むことができる。第2の複数の凹部の各凹部は、波状本体の第2の表面上の第2の表面開口領域であって、同じ凹部の外周開口領域と連続する第2の表面開口領域と、第2の表面開口領域の反対側の中間壁であって、同じ凹部の第1の壁および第2の壁に隣接する中間壁とをさらに含むことができる。第1の複数の凹部および第2の複数の凹部の各凹部は、非平面表面開口部を含む。第1の人工装具本体は、長手方向シャフトと一体的に形成されてもよい。第2の人工装具本体は、第2の人工装具本体の長手方向内腔における長手方向シャフトの軸方向および回転運動を可能にするように構成されてもよい。人工装具アセンブリは、シャフトに取り外し可能に取り付けられたシャフトリテーナをさらに含んでもよく、長手方向シャフトと第2の人工装具本体との分離に抵抗するように構成されてもよい。シャフトリテーナは、長手方向シャフトに取り外し可能に取り付けるように構成された取り外し可能な締結具と、シャフトリテーナを第2の人工装具本体に摺動可能にシールするように構成された環状シールと、環状シールが部分的に存在する周方向凹部を有する保持ワッシャとを含んでもよい。シャフトリテーナは、ばねをさらに含んでもよい。ばねは、人工装具アセンブリが無負荷状態にあるときに弾性体の圧縮を維持するように構成されてもよい。人工装具アセンブリは、取付ピラミッドをさらに含んでもよい。取付ピラミッドは、長手方向シャフトと一体的に形成されてもよい。第2の人工装具本体は、足の人工装具に取り付けるように構成された装着インターフェースをさらに含んでもよい。装着インターフェースは、複数の内腔を含むことができ、各内腔は、締結具を取り外し可能に受け入れるように構成される。複数の内腔は、複数の横断内腔であってもよい。第2の人工装具本体は、波状本体を少なくとも部分的に受け入れるための環状空洞をさらに含んでもよい。波状本体の内部開口部の直径は、波状本体の内部開口部に位置する長手方向シャフトの直径よりも大きくてもよい。長手方向シャフトは、長手方向シャフトの第1の端部と第2の端部との間に位置し、かつ第2の人工装具本体の対応する停止面に変位可能に当接するように構成された横断停止面を含むことができる。人工装具アセンブリは、第1の人工装具本体と第2の人工装具本体との間に配置され、かつ第2の人工装具本体の長手方向内腔に対する長手方向シャフトの変位を制限するように構成された圧縮カラーをさらに含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本発明のこれらおよび他の特徴、態様および利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、および添付の図面を参照することにより、よりよく理解されるであろう。
【0006】
図1A】本技術の例示的な実施形態によるショックロテータアセンブリの背面図である。
図1B】本技術の例示的な実施形態によるアセンブリの側面図である。
図1C】本技術の例示的な実施形態によるアセンブリの正面図である。
図1D】本技術の例示的な実施形態によるアセンブリの上面図である。
図1E】本技術の例示的な実施形態によるアセンブリの底面図である。
図1F】本技術の例示的な実施形態によるアセンブリの正面斜視図である。
図1G】本技術の例示的な実施形態によるアセンブリの背面斜視図である。
図1H】本技術の例示的な実施形態による図1Bのアセンブリの側断面図である。
図2A】本技術の例示的な実施形態による図1A図1Gのアセンブリの弾性体の上面図である。
図2B】本技術の例示的な実施形態による図1A図1Gのアセンブリの弾性体の側面図である。
図2C】本技術の例示的な実施形態による図1A図1Gのアセンブリの弾性体の底面図である。
図2D】本技術の例示的な実施形態による弾性体の上面斜視図である。
図2E】本技術の例示的な実施形態による弾性体の断面図である。
図3A】本技術の例示的な実施形態による例示的な足の人工装具に取り付けられた図1A図1Gの例示的なアセンブリの正面斜視図である。
図3B】本技術の例示的な実施形態による例示的な足の人工装具に取り付けられた図1A図1Gの例示的なアセンブリの側面図である。
図3C】本技術の例示的な実施形態による、図3Aのアセンブリと人工装具の組み合わせの上面図である。
図3D】本技術の例示的な実施形態による、図3Aのアセンブリと人工装具の組み合わせの背面図である。
図3E】本技術の例示的な実施形態による、図3Aのアセンブリと人工装具の組み合わせの正面図である。
図4A】本技術の例示的な実施形態による弾性体を除いた、図1A図1Gの例示的なアセンブリの背面図である。
図4B】本技術の例示的な実施形態による弾性体を除いた、図1A図1Gの例示的なアセンブリの側面図である。
図4C】本技術の例示的な実施形態による弾性体を含まない、図1A図1Gの例示的なアセンブリの正面図である。
図4D】本技術の例示的な実施形態によるアセンブリの断面図である。
図4E】本技術の例示的な実施形態によるアセンブリの背面斜視図である。
図4F】本技術の例示的な実施形態によるアセンブリの正面斜視図である。
図5A】本技術の例示的な実施形態による図1A図1Gの第1のハウジングの上面図である。
図5B】本技術の例示的な実施形態による図1A図1Gの第1のハウジングの側面図である。
図5C】本技術の例示的な実施形態による図1A図1Gの第1のハウジングのそれぞれの底面図である。
図5D】本技術の例示的な実施形態による図5Bの第1のハウジングの断面図である。
図5E】本技術の例示的な実施形態による第1のハウジングの上面斜視図である。
図5F】本技術の例示的な実施形態による第1のハウジングの底面斜視図である。
図6A】本技術の例示的な実施形態による図1A図1Gのシャフトの側面図である。
図6B】本技術の例示的な実施形態によるシャフトの断面図である。
図6C】本技術の例示的な実施形態によるシャフトの上面斜視図である。
図6D】本技術の例示的な実施形態によるシャフトの上面図である。
図6E】本技術の例示的な実施形態によるシャフトの底面図である。
図7A】本技術の例示的な実施形態による、図1A図1Gの第2のハウジングの背面図である。
図7B】本技術の例示的な実施形態による、図1A図1Gの第2のハウジングの側面図である。
図7C】本技術の例示的な実施形態による、図1A図1Gの第2のハウジングの正面図である。
図7D】本技術の例示的な実施形態による図7Bの第2のハウジングの断面図である。
図7E】本技術の例示的な実施形態による第2のハウジングの上面斜視図である。
図7F】本技術の例示的な実施形態による第2のハウジングの底面斜視図である。
図7G】本技術の例示的な実施形態による第2のハウジングの上面図である。
図7H】本技術の例示的な実施形態による第2のハウジングの底面斜視図である。
図8A】本技術の例示的な実施形態による図1A図1Gの保持ワッシャの上面図である。
図8B】本技術の例示的な実施形態による図1A図1Gの保持ワッシャの側面図である。
図8C】本技術の例示的な実施形態による図7Bの保持ワッシャの断面図である。
図8D】本技術の例示的な実施形態による保持ワッシャの底面図である。
図8E】本技術の例示的な実施形態による保持ワッシャの底面斜視図である。
図8F】本技術の例示的な実施形態による保持ワッシャの上面斜視図である。
図9】本技術の例示的な実施形態による、一体化された第1のハウジングおよびシャフトを含むアセンブリの別の実施形態の断面図である。
図10】本技術の例示的な実施形態による、別個の第1のハウジングおよびシャフトを含むアセンブリの別の実施形態の断面図である。
図11A】本技術の例示的な実施形態による例示的なショックロテータアセンブリの別の実施形態の正面図である。
図11B】本技術の例示的な実施形態による図11Aのアセンブリの側断面図である。
図12A】本技術の例示的な実施形態による、弾性体を除いた、図11A図11Bに示すアセンブリの別の実施形態の背面図である。
図12B】本技術の例示的な実施形態によるアセンブリの断面図である。
図12C】本技術の例示的な実施形態によるアセンブリの背面斜視図である。
図12D】本技術の例示的な実施形態によるアセンブリの正面斜視図である。
図13A】本技術の例示的な実施形態によるシャフトの別の実施形態の側面図である。
図13B】本技術の例示的な実施形態によるシャフトの断面図である。
図13C】本技術の例示的な実施形態によるシャフトの上面斜視図である。
図13D】本技術の例示的な実施形態によるシャフトの上面図である。
図13E】本技術の例示的な実施形態によるシャフトの底面図である。
図14A】本技術の例示的な実施形態による第2のハウジングの別の実施形態の背面斜視図である。
図14B】本技術の例示的な実施形態による第2のハウジングの上面図である。
図15】本技術の例示的な実施形態による環状フランジを示す、図14A図14Bに示す第2のハウジングの斜視図である。
図16】本技術の例示的な実施形態による、図5A図5Dに示す第1のハウジングおよび図13A図13Eに示すシャフトの斜視図である。
図17】本技術の例示的な実施形態による、シャフトの一部が内腔内に配置され、シャフトが中立位置にある第2のハウジングの側面斜視図である。
図18】本技術の例示的な実施形態による、シャフトの一部が内腔内に配置され、シャフトが中立位置から時計回りに回転した状態の第2のハウジングの側面斜視図である。
図19】本技術の例示的な実施形態による、シャフトの一部が内腔内に配置され、シャフトが中立位置から反時計回りに回転した状態の第2のハウジングの側面斜視図である。
【0007】
図中の要素およびステップは、単純化および明瞭化のために示されており、必ずしも特定の順序に従って表されていない。例えば、本技術の実施形態の理解を向上させるのを助けるために、同時にまたは異なる順序で実行され得るステップが図に示されている。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本技術は、機能ブロック構成要素および様々な処理ステップの観点から説明することができる。そのような機能ブロックは、指定された機能を実行し、様々な結果を達成するように構成された任意の数の構成要素によって実現することができる。例えば、本技術は、様々な切断タイプ(膝の上、膝の下など)のための義足と共に使用することができる。さらに、本技術は、任意の数の材料および製造方法と併せて実施することができ、記載されたシステムは、本技術の1つの例示的な用途にすぎない。
【0009】
例示的な実施形態は、当業者が本発明を実施することを可能にするのに十分詳細に本明細書に記載されているが、他の実施形態が実現されてもよく、本発明の精神および範囲から逸脱することなく論理的な構造、材料、および機械的変更が行われてもよいことを理解されたい。したがって、以下の説明は、本発明の使用または適用性に対する限定として意図されるものではなく、代わりに、単に例示的な実施形態の完全な説明を可能にするために提供される。
【0010】
下肢人工装具の機能および特徴は、歩行し、椅子またはベッドから様々な位置から移動するユーザの能力に基づいて選択することができる。水平面上で単一速度で歩行することができる患者の場合、中実の足首クッション踵足部人工装具、または単軸人工装具が選択されてもよく、縁石、階段、および凹凸面を越えることができるユーザの場合、柔軟なキール足部または多軸足首/足の人工装具は、改善された歩行効率および安全性を提供し得る。より大きなリハビリテーションの可能性を有し、異なる速度で歩行し、ほとんどの環境障害物を越えることができるユーザにとっては、垂直荷重パイロンを備えた多軸足首足部が有益であり得る。
【0011】
いくつかの例では、弾性体が位置する2つのハウジング間の限られた軸方向回転および垂直荷重を可能にする人工装具アセンブリを提供することができる。弾性体は、2つのハウジング間の相対的な変位および動きによって変形を受けるとき、限られた弾性垂直荷重および軸方向回転を提供する。可動シャフトは、ハウジングの一方に取り付けられ、シャフトが存在する他方のハウジング内に配置された内腔に対して長手方向および回転方向に移動可能である。シャフトを他のハウジング内に解放可能かつ移動可能に保持するために、シャフトの端部に保持部材または保持アセンブリが設けられてもよい。シャフトは、典型的には、典型的な荷重下で屈曲しない剛性シャフトであるが、他の実施形態では、シャフトは、1つまたは複数の屈曲領域、例えば、その中央縦軸から離れるように屈曲することができる螺旋ばね領域を有する弾性的に可撓性のシャフトを含むことができる。
【0012】
ハウジングからの弾性体の実質的な分離に抵抗するために、弾性体は、シャフトの一部が配置される内部開口部を有する閉じた形状を含むことができる。より大きな軸方向回転に対する抵抗を増大させるために、ハウジングおよび弾性体は、より大きな量の回転滑りに抵抗するように構成された相補的な突起および凹部を含むことができる。相補的なインターフェースは、弾性体の破壊または破損を増加させる可能性がある力の集中を低減するために、弾性体に作用する回転力も分散させるようなサイズおよび位置にすることができる。いくつかのさらなる実施形態では、アセンブリの構成は、第1のハウジングおよび第2のハウジングから弾性体に配置された凹部への突起を含むことができる。凹部は、各凹部が弾性体の側面および水平面の両方で開いて合流するように、弾性体の周囲に配置されてもよい。凹部の角度配置は、凹部が2つのハウジングから交互の突起を受け入れるように交互の水平面に配置されるように構成することができる。これにより、弾性体の側面または外周面に対して波状の構成がもたらされる。弾性体は、アセンブリの内部領域への水または液体の侵入に抵抗するのを助けるために、1つまたは複数のフランジまたはシール構造をさらに含んでもよい。
【0013】
アセンブリの第1のハウジングおよび第2のハウジングはまた、弾性体の一部を部分的に収容するための凹部または空洞と、アセンブリのシャフトに固定的または移動可能に結合するためのインターフェースとを含むことができる。いくつかの変形例では、シャフトの第1の端部または上端部は、第1のハウジングまたは上側ハウジングに固定的に取り付けられるように構成され、その結果、第1のハウジングおよびシャフトは、弾性体および第2のハウジングに対して固定された関係で動く。他の変形例では、第1のハウジングおよびシャフトは、一体的に形成されてもよい。典型的には、シャフトは、弾性体を通って、シャフトが移動可能に存在する第2または下側ハウジングの長手方向内腔に挿入される。
【0014】
第1のハウジングもしくは上側ハウジング、またはシャフトの第1の端部もしくは上端部は、パイロンまたは残留肢ソケットに取り付けるための取付インターフェースを含むことができる。第2のハウジングまたは下側ハウジングは、アセンブリを足の人工装具に取り付けるための取付インターフェースを含んでもよい。
【0015】
シャフトの第2の端部または下端部は、第2のハウジングの第2の端部または下端部でアクセス可能であってもよく、シャフトを第2のハウジングの内腔内に保持するために、保持部材またはアセンブリがシャフトに取り付けられてもよい。アセンブリのメンテナンスを行うために、または弾性体を交換するために、保持部材またはアセンブリを取り外すことができる。
【0016】
上記で一般的に説明したような1つの例示的な実施形態では、垂直衝撃吸収および回転運動を提供する人工装具アセンブリ100が図1A図1Hに示されている。アセンブリ100は、第1または上側ハウジング104と第2または下側ハウジング106との間に位置する弾性バンパまたは本体102を含む。長手方向または垂直シャフト108は、第1のハウジング104に結合され、弾性体102を貫通し、第2のハウジング106に結合される。第2のハウジング106からのシャフトの分離に抵抗するために、保持部材または保持アセンブリ110がシャフト108に取り付けられている。アセンブリ100は、第2のハウジング106に対するシャフト108の制限された長手方向および回転変位を可能にするように構成され、弾性体102は、垂直圧縮の増加および回転変位の増加に対する弾性抵抗を提供する。ピラミッド取付構造112が、パイロンまたは残留肢ソケット(図示せず)にアセンブリ100を取り付けるためにシャフト108上に設けられ、一方、第2のハウジング106は、足の人工装具への取付けのために構成される。カバー片114をアセンブリ100に設けることもできる。いくつかの変形例では、カバー片114は、望ましくない材料(例えば、汚れ、液体)の侵入および/または環境物および危険物によるアセンブリ100の不注意なひっかかりからアセンブリ100の1つまたは複数の領域を保護するための美容/商標機能および/または保護機能を提供することができる。この特定の実施形態で説明されるアセンブリ100は、足の人工装具とは別個に提供されてもよいが、他の例では、アセンブリ100は、製造時点で足の人工装具と一体化されてもよい。
【0017】
シャフト108は、保持部材または保持アセンブリ110を使用してシャフト108を内腔122内に解放可能に保持することができるように、下側ハウジング106の内腔122を通過するようなサイズになっている。
【0018】
アセンブリ100の弾性体102は、シリコーン、ゴム、ポリウレタン、ウレタン、熱可塑性エラストマー、熱可塑性加硫物(例えば、SANTOPRENE(商標)およびELASTRON(商標))などの弾性材料を含むことができる。いくつかのさらなる実施形態では、弾性材料は、40A~100A、または50A~90Aまたは60A~90Aの範囲のデュロメータを含むことができ、ユーザの体重および/または活動レベルに基づいて選択することができる。いくつかの例では、弾性体102は、最大1mm、2mm、3mm、4mm、または5mm以上の垂直撓みまたは圧縮を提供するように選択され、最大5度、6度、7度、8度、10度、12度、14度、16度、または20度以上の回転撓みを提供するように選択される。
【0019】
1つの例示的な分析では、最小2mmの垂直撓みおよび最小12度の角撓みを達成するために、様々な荷重を使用して様々なデュロメータの弾性体を評価した。分析の結果を以下の表1に示す。
【0020】
【0021】
いくつかの例では、弾性体の材料の密度は、弾性体の露出面に対して弾性体の内側で異なるか低くてもよく、または露出面は異なる材料を含んでもよい。弾性体はまた、弾性体への吸水を低減するためのコーティング、例えば疎水性または耐水性コーティングを含んでもよい。
【0022】
図1A図1Hに示すように、上側ハウジング104は、その周面118および下面120から延びる複数の下側突起116を含む。下側突起116は、弾性体102の上側凹部218内に配置され、これと相補的に嵌合する。同様に、下側ハウジング106は、その周面130および上面132から延びる複数の上側突起126を含み、弾性体102の下側凹部220内に配置され、これと相補的な嵌合を形成する。下側ハウジング106は、アセンブリを足の人工装具(図示せず)に取り付けるために使用される取付インターフェース124をさらに含む。
【0023】
図2A図2Eを参照すると、弾性体102は、第1または上面200と、第2または下面202と、内面206を画定するそれらの間の中央内腔204と、外側面208とを含んでもよい。上面200および下面202の各々は、略平面構成を含んでもよいが、他の例では、凹状または凸状構成、または円錐台形構成などの他の非平面構成、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。中央内腔204は、その中心長手方向軸210を横切るほぼ円形の断面形状を有するが、他の変形例では、例えば、三角形、正方形、長方形、または楕円形を含むことができる。中央内腔204の直径、横方向寸法または表面積は、一定であってもよく、または長手方向軸210に沿って変化してもよい。図2Eの例示的な弾性体102に示すように、中央内腔204は、その上側領域212および下側領域214の周りにより大きい直径を含むことができるが、中央領域216の周りにより小さい直径を含むことができる。この例では、領域212、214、216に沿った移行は緩やかであり、それにより内面206は図2Eの断面図で凸状の構成を含むが、他の例では、移行は、例えば段差面構成で急激であってもよい。同様に、弾性体102の外面208も断面に凸形状を含むが、他の例では、凹状、直線状、円錐台形または他の形状を含んでもよい。より大きい直径は、0.4インチ~3.0インチ、0.6インチ~2.0インチ、または0.8インチ~1.3インチの範囲であってもよい。より小さい直径は、0.20インチ~2.8インチ、0.4インチ~1.8インチまたは0.7インチ~1.2インチの範囲であってもよく、平均直径は、0.3インチ~2.9インチ、0.5インチ~1.9インチまたは0.75インチ~1.25インチの範囲であってもよい。中央内腔204は、その内面206が離間し、典型的な使用中にシャフト108と接触しないようなサイズにすることができる。いくつかの変形例では、弾性体102の垂直圧縮中に内面206のいくらかの半径方向内側への膨らみが予想され得、したがって、中央内腔204の寸法は、圧縮中に内面206がシャフト108に接触する可能性を低減するのに十分なサイズであり得る。内面206とシャフト108との間の環状隙間は、0.001インチ~1.0インチ、0.02インチ~0.5インチ、または0.03インチ~0.25インチの範囲であってもよい。外面208の両側にわたる弾性体102の平均直径または最大横方向寸法は、0.7インチ~3.5インチ、1インチ~2.5インチまたは1.5インチ~2.25インチの範囲であってもよい。
【0024】
引き続き図2A図2Eを参照すると、例示的な弾性体102は、1セットの上側凹部218および1セットの下側凹部220を含む。凹部の各セットの凹部は、同じ凹部形状または構成を含むことができ、等間隔に離間することができるが、上側凹部218と下側凹部220との間では、角度方向は、各下側凹部220が隣接する上側凹部218から等間隔に離間しているように、各上側凹部218の角度位置が隣接する下側凹部220から等間隔に離間するようにオフセットされる。この例では、凹部の各セット218、220は、弾性体の周りに90度離間し、凹部の2つのセット218、220の間で45度オフセットされた4つの凹部を含む。これにより、弾性体102を、特定の角度位置合わせまたは上側/下側の向きを必要とせずに組み立てまたは修理することが可能になり、組み立ておよび交換を単純化することができ、早期摩耗を低減することができる。しかしながら、他の例では、弾性体102はそのような対称性を有さなくてもよく、したがって、単一またはより少ない数の位置/向きに限定されてもよい。他の変形例では、例えば、1つまたは複数の凹部は、同じセットの他の凹部とは異なるサイズ、形状または間隔を含むことができ、および/または2つのセットの凹部間の凹部の数は異なり得る。他の例では、凹部の各セットの凹部の数は、2~5個の凹部、3~4個の凹部、または3~5個の凹部の範囲であってもよい。
【0025】
図2A図2Eに示す凹部218、220をさらに参照すると、凹部は、傾斜したまたは非平面の開口部222、224を含み、弾性体102の上面200および下面202の開口部222、224の部分222a、224aはそれぞれ、外面208に位置する開口部222、224の部分222b、224bと連続している。したがって、各開口部222、224は、外面208および上面または下面のいずれかに境界が位置する非平面構成を有し、異なる部分222a、222b、224a、224bは、互いにほぼ直交している。この特定の実施形態では、凹部218、220は、凹部218、220が弾性体102の中央内腔204に開口しないように内壁226、228を含む。この構成により、使用中に装置内に破片や異物が侵入し、下側ハウジング106の内腔204とシャフト108の円滑な動きを妨げることを低減することができる。この構成はまた、上側ハウジング104および下側ハウジング106によって及ぼされるトルクを弾性体102の内側領域から外側領域にシフト、分配、または伝達することができ、これにより、弾性体102に作用するトルク力が低減され、交換が必要な使用可能寿命を延ばすことができる。
【0026】
凹部218、220の各々はまた、側壁230、232および端壁234、236を含む。図2A図2Eに示すように、壁226、228、230、232、234、236と弾性体102の上面200および下面202との間の移行部は、鋭角ではなく丸みを帯びていてもよい。これにより、上側ハウジング104および下側ハウジング106の下側延長部および上側延長部から伝達される力の集中を低減することができ、あるいは伝達された力または応力を弾性体102全体に分散させることができ、これにより、破断または引き裂きのリスクを低減することができ、これによって弾性体102の寿命を延ばすことができる。各凹部218、220の高さ238は、図2Bに最もよく見られるように、弾性体102の上面200または下面202と対応する端壁234、236との間の距離として特徴付けることができる。高さ238は、0.1インチ~3インチ、0.2インチ~1.5インチ、または0.3インチ~1インチの範囲であってもよい。各凹部218、220の高さ238はまた、弾性体102の高さ、例えば上面200と下面202との間の距離の割合として特徴付けることができる。図2Bに示す特定の実施形態では、凹部218、220の各々は、弾性体102の50%の相対的な高さ238を有し、各々が弾性体102の中央平面240に端壁234、236を有する。他の変形例では、凹部は、例えば、20%~80%、30%~70%、40%~60%、または50%~70%の範囲の相対的な高さ238を有することができる。各凹部218、220の幅242は、側壁間の距離に基づく平均幅または最大幅であってもよく、0.04インチ~1.5インチ、0.125インチ~1インチ、または0.15インチ~0.5インチの範囲であってもよい。凹部218、220の半径方向深さ244は、図2Cに示すように、外面208と凹部218、220の内壁226、228との間の距離によって特徴付けることができ、0.04インチ~1.5インチ、0.1インチ~1インチ、または0.2インチ~0.5インチの範囲であってもよい。いくつかの変形例では、側壁230、232間の各凹部218、220の幅は、半径方向内向きにテーパ状であってもよく、例えば、各側壁230、232は、弾性体102の中心長手方向軸210と交差する平面内に配置される。他の変形例では、平面に対する側壁230、232の角度は、例えば、中心長手方向軸210と交差する平面に対して約±1~±5度、±2~±10度、または±4~±20度変化してもよい。いくつかのさらなる変形例では、側壁230、232の角度は、側壁230、232が平行になるように、または各凹部218、220の幅が中心軸に向かって一定であるかまたは増加するように変更することができ、その結果、回転中、弾性部材は、弾性部材を中心線に向かって駆動する半径方向変位力成分を有する。これは、弾性体102の一部が間に挟まれて半径方向外向きの変位力を発生させ、弾性部材の寿命を短くする可能性がある側壁角度とは対照的である。凹部218、220の半径方向深さ244はまた、図2Cにも示す、弾性体102の内面206と外面208との間の半径方向または環状の距離246の相対的な割合として特徴付けることができる。相対半径方向深さ244は、例えば、30%~90%、40%~80%、または50%~80%の範囲内であってもよい。内壁226、228の半径方向厚さ248は、内壁226、228と中央内腔204の内面206との間の半径方向の距離として特徴付けることもできる。半径方向厚さ248は、0.04インチ~2.0インチ、0.07インチ~1インチ、または0.1インチ~0.5インチの範囲であってもよく、環状距離246の割合としての相対厚さ248として特徴付けることもできる。相対厚さ248は、例えば、10%~70%、20%~60%、20%~50%の範囲であってよい。これらの寸法は、平均寸法に基づいて測定され、異なる壁と表面との間の移行部における凹部218、220の湾曲領域を除外することができる。
【0027】
図5A図5Fは、図1A図1Hに示すアセンブリ100の上側ハウジング104のさらなる詳細を示す。前述のように、上側ハウジング104は、その周面118および下面120から延びる複数の下側突起116を含む。組み立てられると、下側突起116は、弾性体102の上側凹部218内に配置され、これと相補的に嵌合する。この例示的な実施形態では、周面118は、下側突起116および下面120に近い下側領域500ではより大きい直径または横方向寸法を有し、上側ハウジング104の上側領域502では減少した直径または横方向寸法を有する凸状のテーパ形状を含む。テーパのために、上面128は、最小または下面120と比較して実質的に減少した表面積を有する。しかしながら、上側ハウジング104の他の変形例では、周面118は、テーパ状でなくてもよく、またはほぼ円筒形の形状を含んでもよく、あるいは直線状または垂直に配向された表面を有する非円形または多角形の形状を含んでもよい。
【0028】
各下側突起116の平均長さ506、平均幅508、および平均半径方向深さ510は、対応する凹部218のサイズと相補的であってもよい。いくつかの変形例では、各下側突起116の寸法506、508、510は、凹部218の寸法238、242、244よりもわずかに小さくても大きくてもよい。いくつかの例では、各下側突起116の内面512は、上側ハウジング104の中心長手方向軸210に対してほぼ垂直配向または平行配向を有してもよい。各下側突起116の外面514は、周面118のテーパおよび/または曲率と連続するテーパを含むことができ、弾性体102の外面208上の凹部218の部分と同一平面、凹状、または突出することができる。凹部218と同様に、下側突起116は、下面120、内面512、外面514、ならびに側壁516および端壁518の移行部の間に丸みを帯びた縁部を含むことができる。
【0029】
上側ハウジング104は、下面120と上面128との間に中央内腔504をさらに含む。中央内腔504は、アセンブリ100の長手方向シャフト108を受け入れるように構成される。図5Dに示すように、中央内腔504は、縮小した寸法の上側領域504aと拡大した寸法の下側領域504bとを含み、その間に段差面504cを有する。上側領域504aは、シャフト108を上側ハウジング104に取り付けるためのねじインターフェースを含んでもよいが、変形例では、下側領域504bまたは両方の領域504a、504bはねじ山を含んでもよく、または他のタイプのマウント(例えば、バヨネットマウント)が上側ハウジングとシャフトとの間に設けられてもよい。シャフトを介して作用するねじり力からの分離に抵抗するために、アクリレートまたはシアノアクリレートなどの接着剤をねじインターフェースに加えることもできる。
【0030】
図1A図1Hおよび図6A図6Cに示すように、ピラミッド取付構造112は、パイロンまたは残留肢ソケットにアセンブリ100を取り付けるためにシャフト108に設けられる。ピラミッド112は、典型的には、業界標準の四方構成を含むが、他の例では、代替または独自の設計を含んでもよい。ピラミッド構成は、異なるピラミッド構成を有する異なるシャフトを使用することによって変更することができる。図6A図6Cを参照すると、ピラミッド112は、シャフト108の第1の端部600に配置され、ピラミッド112の取付けを容易にするためにねじ付き内腔602を含むことができる。ピラミッド112の隣には、上側ハウジング104の中央内腔504と相補的な嵌合を形成するシャフト108の取付領域またはインターフェース604がある。これは、図示のようなねじインターフェース、またはバヨネットマウントまたは上述のような他のタイプの機械的嵌合または摩擦嵌合であってもよい。図1A図1Hに示すように、シャフト108は、上側ハウジング104と組み立てられたときに、ピラミッド112が上側ハウジング104の上面128から突出するように構成されてもよい。シャフト108の取付インターフェース604に隣接して、ツールインターフェース606があってもよく、ツールインターフェースは、シャフト108と上側ハウジング104とを結合または分離するときに、レンチまたはプライヤまたは他のツールでシャフト108を把持するために使用されてもよい。図6A図6Cに示すツールインターフェース606は六角形のインターフェースであるが、他の変形例では、ツールインターフェース606は、正方形もしくは長方形もしくは他の多角形であってもよく、またはシャフト108と上側ハウジング104との回転結合および分離を容易にするためにトルクバーが挿入され得る内腔を含んでもよい。
【0031】
アセンブリ900のさらに他の変形例では、図9に示すように、上側ハウジング902ならびにシャフト904およびピラミッド906は、モノリシック部品として一体的に形成されてもよい。さらに他の例では、図10に示すように、アセンブリ1000は、アセンブリ1000の上側ハウジング1004と一体的に形成されているが、シャフト1008に結合するために上側ハウジング1004に凹部または内腔1006を有するピラミッド構造1002を含むことができる。この特定の実施形態では、上側ハウジング1004の内腔1006は、両端が開口しており、ピラミッド1002および上側ハウジング1004の本体1008を通って位置しているが、他の変形例では、内腔1006は、閉鎖端であり、内腔の下側開口部1010のみを有し、上側開口部1012はピラミッド1002内にある。
【0032】
再び図6A図6Eを参照すると、シャフト108のツールインターフェース606に隣接するかまたはその下にシャフト108の本体608があり、これは、組み立てられたときに下側ハウジング106の内腔122内に存在し、移動するように構成される。シャフト108の本体608の長さは、1.0インチ~7.0インチ、2.0インチ~5.0インチ、または2.0インチ~4.0インチの範囲であってもよい。シャフト108の直径または断面寸法は、0.12インチ~1.5インチ、0.25インチ~1.25インチ、または0.3インチ~0.9インチの範囲であってもよい。弾性体102の対応する異なる高さで、異なる患者の好み、高さ、および機能レベルに対応するために、異なる長さのシャフト108を設けることもできる。
【0033】
シャフト108の第2の端部または下端部610は、下側ハウジング106の内腔122から外に延びるようなサイズおよび構成である。保持部材またはアセンブリ110は、下側ハウジング106からのシャフト108の引き抜きに抵抗するために第2の端部610に取り付けられてもよいが、内腔122内でのシャフト108のいくらかの垂直変位を可能にするように構成されてもよい。これは、上側ハウジング104および下側ハウジング106が弾性体102を弾性的に圧縮するため、ショックアブソーバとして機能する。この特定の例では、保持アセンブリ110は、閉じたねじ付き内腔612によってシャフト108の第2の端部610に取り付け可能であるが、他の変形例では、クレビスピンまたは他の結合インターフェースを介して取り付けることができる。保持アセンブリ110はまた、シャフト108が内腔122内で回転することを可能にし、それによって軸方向の回転を可能にするように構成される。図1A図1Hに示す特定の例では、軸方向の回転は、下側突起116と上側突起126との間の弾性体102の回転圧縮によってもたらされる回転に対する抵抗の増加によって制限される。しかしながら、他の変形例では、保持部材またはアセンブリ110、シャフト108および/または下側ハウジング106は、回転範囲に厳しい限界角度制限を提供するために、1つまたは複数の相補的なフランジおよび凹部で構成されてもよい。
【0034】
ここで、図7A図7Hに詳述されている下側ハウジング106を参照すると、前述のように、下側ハウジング106は、その周面130および上面132から延びる複数の上側突起126を含む。上側突起126は、弾性体102の下側凹部220と相補的な嵌合を形成するように配置および構成される。下側ハウジング106は、シャフト108を受け入れるための長手方向内腔122をさらに含む。下側ハウジング106は、内腔122が存在する本体700を含み、また、前述の人工装具取付インターフェース124を含む。内腔122は、その中のシャフト108の長手方向および回転運動を容易にするための潤滑剤または潤滑性コーティングを含むことができるが、いくつかの例では、SPRINGGLIDE(商標)軸受(サンゴバン、フランス、クルブヴォワ、フランス)などの管状軸受を設けてそのような運動を容易にすることができる。
【0035】
上側ハウジング104の下側突起116と同様に、各上側突起126の平均長さ704、平均幅706、および平均半径方向深さ708は、弾性体102の対応する凹部220のサイズと相補的であってもよい。いくつかの変形例では、各上側突起126の寸法704、706、708は、凹部220の寸法704、706、708よりもわずかに小さくても大きくてもよい。いくつかの例では、図7Cに示すように、各上側突起126の内面714は、上側ハウジング104の長手方向軸に対してほぼ垂直配向または平行配向を有してもよい。各上側突起126の外面716は、周面132のテーパおよび/または曲率と連続するテーパを含むことができ、弾性体102の外面208上の凹部220の部分と同一平面、凹状、または突出することができる。凹部220と同様に、上側突起126は、下側ハウジング106の上面132の移行部と、上側突起126の内面714、外面716、側壁718および端壁720との間に丸みを帯びた縁部を含むことができる。
【0036】
下側ハウジング106の上面132は、上側ハウジング104の下面120と同様の構成を含むことができるが、突起126に対して角度オフセットを有する。しかしながら、図7A図7Eに示す実施形態では、上面132は、環状突起またはフランジ710をさらに含む。環状フランジ710は、周面130および上側突起126から半径方向内側に間隔を置いて配置され、下側ハウジング106の長手方向内腔122を囲む。このフランジ710は、弾性体102の中央内腔204の内側に挿入または存在するように構成されてもよい。いくつかの変形例では、環状フランジ710は、様々な圧縮および回転運動中の弾性体102の偏心変位のリスクを低減することができ、垂直圧縮中の内面206の半径方向内側への膨らみを制限することもでき、および/または下側ハウジング106の内腔122への破片および液体の侵入を低減する障壁として作用することができる。フランジ710はまた、内腔122に使用され得るより長い管状軸受のための追加の支持を提供する。より長い軸受の使用は、長手方向シャフトおよび内腔を横切る軸外の力によって生成され得る抵抗を増大または低減することができる。これはまた、軸受寿命および触覚的人工装具応答を改善し得る。管状軸受を含む実施形態では、軸受長さと軸受内径との比は、1.5:1および10:1、または2:1から6:1または3:1から5:1の範囲であってもよい。フランジ710はまた、弾性部材を内腔122に対して人工装具全体の下方に配置することを可能にし、これにより人工装具の構築高さを短くすることができ、より広い範囲の残存肢長にわたって人工装具の使用を可能にする。環状フランジ710の高さに応じて、垂直圧縮の量が環状フランジ710を上側ハウジング104の下面120に当接させる場合、フランジ710は硬質の圧縮ストッパを提供することもできる。いくつかの変形例では、環状フランジ710の高さは、0.02インチ~1.5インチ、0.1インチ~0.5インチ、または0.12インチ~0.3インチの範囲である。フランジ710の壁厚は、0.04インチ~0.5インチ、0.07インチ~0.3インチ、または0.1インチ~0.2インチの範囲であってもよい。内径は、0.25インチ~1.5インチ、0.3インチ~1.0インチまたは0.5インチ~0.75インチであってもよく、外径は、0.3インチ~2.0インチ、0.4インチ~1.5インチまたは0.5インチ~1.0インチであってもよい。
【0037】
下側ハウジング106の周面130はまた、上側前方領域702のより大きな直径または横方向寸法を有する凸状のテーパ形状を含むことができる。下側ハウジング106の取付インターフェース124は、下側ハウジング106の足の人工装具への取付けを容易にするために平坦で垂直に平坦な表面を含むことができるが、他の変形例では、下側ハウジング106は、対応する角度付きまたは水平の取付部位を有する足の人工装具への取付けを容易にするために角度付きまたは水平領域を含むことができる。
【0038】
下側ハウジング106の取付インターフェース124は、ねじ、ボルトまたは他の締結具を使用して下側ハウジング106を足の人工装具に取り付けることを容易にするために、1つまたは複数のねじ付き内腔712を含む。図3A図3Eにおいて、アセンブリ100は、ボルト302、304を使用して、垂直に取り付けられた取付インターフェースを用いて足の人工装具300に取り付けられる。
【0039】
図7Aに示すように、下側ハウジング106の取付インターフェース124はまた、下側ハウジング106の本体700への美容カバー114の取付けを容易にするカバー取付部位722を含むことができる。下側ハウジング106の内腔122は、保持アセンブリ110が存在する保持空洞724を含んでもよい。しかしながら、他の変形例では、保持アセンブリ110が内腔122および下側ハウジング106から突出することができるように、保持空洞は設けられない。
【0040】
前述のように、保持部材またはアセンブリ110は、図1Hに示すように、シャフト108の下端のねじ付き内腔612を使用してシャフト108に取り付けることができる。保持アセンブリ110は、ボルト800または他の種類の締結具と、保持空洞724内で移動可能な保持ワッシャ802とを含んでもよい。保持ワッシャ802は、シャフト108が保持空洞724の上面に当接すると、シャフトのさらなる上方への変位に抵抗する。保持ワッシャ802は、ボルト800を受け入れるためのワッシャ空洞804を含み、縮径シャフト空洞804aと、ボルト800がシャフト108に取り付けられたときに保持ワッシャ802内に部分的に凹んだ位置を有することを可能にする拡大ヘッド空洞804bとを含むことができる。下側ハウジング106の内腔122内のシャフト108の移動を妨げる破片および液体のリスクを低減するために、Oリングまたは環状摺動シール806が保持ワッシャ802に設けられてもよい。シール806は、図8A図8Fに示すように、凹部壁808aおよび808bによって境界付けられた保持ワッシャ802上のシール凹部808によって、保持空洞724と摺動可能な構成に維持される。保持ワッシャ802はまた、凹部壁808aの上または近位にあるばね凹部810を含んでもよい。再び図1Hを参照すると、ばね凹部810は、ばね812の位置決めを可能にし、これは、シャフト108に対していくらかの限定された下方への付勢を提供するために使用することができ、弾性体102をアセンブリ100に対して最小量の圧縮で維持することができる。この最小圧縮は、使用中に弾性体102が永久的な圧縮または圧縮永久歪みを受ける場合または受けるときに有用であり得る。ばね812は、例えば、つる巻きばねまたはウェーブワッシャであってもよい。シール804は、シリコーン、ブナ-Nゴム、およびVITON(商標)(ケマーズ、デラウェア州ウィルミントン)などのフッ素化エラストマーを含むことができる。
【0041】
図4A図4Fは、弾性体102を除いた上側ハウジング104、下側ハウジング106およびシャフト108の組立構成を示している。シャフト108は、ツールインターフェース610が概して弾性体102の長手方向位置の高さに位置するように構成されてもよい。上側ハウジング104の下面120と下側ハウジング106の上面132との間の隙間または距離は、弾性体102の歪みのない高さに等しくてもよい。他の例では、隙間または距離は、組み立てられたときに上側ハウジング104および下側ハウジング106が弾性体102をベースラインで垂直圧縮状態に置くように、弾性体102の歪みのない高さよりも小さくてもよい。このベースライン圧縮構成は、圧縮されていない、またはハウジング隙間が弾性体102の歪みのない高さよりも大きいベースライン構成と比較して、アセンブリの触覚をより線形または予測可能にすることができる。
【0042】
上側ハウジング104、下側ハウジング106、シャフト108および/またはカバー片114は、ステンレス鋼(例えば17-4ステンレス鋼)、チタンまたはコバルトクロム、アルミニウムまたは他の金属、およびそれらの陽極酸化された変形を含むことができるが、他の例では、剛性ポリマー、セラミックまたはそれらの複合材料を含むことができる。
【0043】
図11Aおよび図11Bに示す別の例示的な実施形態では、垂直衝撃吸収および回転運動を提供する人工装具アセンブリ1100が図11Aおよび図11Bに示されている。アセンブリ1100は、上述の人工装具アセンブリ100と同様の多くの構成要素を含み、同様の構成要素については以下で詳細に説明しない。アセンブリ1100は、第1または上側ハウジング104と第2または下側ハウジング1102との間に位置する弾性バンパまたは本体102を含む。長手方向シャフトまたは垂直シャフト1104は、第1のハウジング104に結合され、弾性体102を貫通し、下側ハウジング1102に結合される。下側ハウジング1102からのシャフト1104の分離に抵抗するために、保持部材または保持アセンブリ110がシャフト1104に取り付けられている。アセンブリ1100は、下側ハウジング1102に対するシャフト1104の制限された長手方向および回転変位を可能にするように構成され、弾性体102は、垂直圧縮の増加および回転変位の増加に対する弾性抵抗を提供する。
【0044】
シャフト1104は、保持部材または保持アセンブリ110を使用してシャフト1104を内腔1106内に解放可能に保持することができるように、下側ハウジング1102の内腔1106を通過するようなサイズになっている。
【0045】
図11A図11Bおよび図13A図13Eに示すように、ピラミッド取付構造1108は、パイロンまたは残留肢ソケットにアセンブリ1100を取り付けるためにシャフト1104に設けられる。ピラミッド1108は、典型的には、業界標準の四方構成を含むが、他の例では、代替または独自の設計を含んでもよい。ピラミッド構成は、異なるピラミッド構成を有する異なるシャフトを使用することによって変更することができる。図13A図13Eを参照すると、ピラミッド1108は、シャフト1104の第1の端部1110に配置され、ピラミッド1108の取付けを容易にするためにねじ付き内腔1112を含むことができる。ピラミッド1108の隣には、上側ハウジング104の中央内腔504と相補的な嵌合を形成するシャフト1104の取付領域またはインターフェース1114がある。これは、図示のようなカラーインターフェース、または上述のようなねじインターフェース、バヨネットマウント、または上述のような他のタイプの機械的嵌合または摩擦嵌合であってもよい。図11A図11Bに示すように、シャフト1104は、上側ハウジング104と組み立てられたときに、ピラミッド1108が上側ハウジング104の上面128から突出するように構成されてもよい。シャフト1104の取付インターフェース1114に隣接して、ボアインターフェース1116があってもよく、ボアインターフェース1116は、シャフト1104と上側ハウジング104とを結合または分離するときに、レンチまたはプライヤまたは他のツールでシャフト1104を把持するために使用されてもよい。
【0046】
ボアインターフェース1116は、以下でさらに説明するように、下側ハウジングのフランジ上の丸みを帯びた突出部に接触して、上側ハウジング104と下側ハウジング1102との間のねじり回転を制限するように構成された少なくとも1つの接触面1126を含むことができる。図13A図13Eに示す接触面1126は長方形のインターフェースであるが、他の変形例では、ボアインターフェース1116の接触面1126は、正方形もしくは六角形もしくは他の多角形であってもよく、またはシャフト1104と上側ハウジング104との回転結合および分離を容易にするためにトルクバーが挿入され得る内腔を含んでもよい。シャフト1104上のボアインターフェース1116の接触面1126は、図18および図19に示すように、下側ハウジング1102に対する回転範囲に厳しい限界角度制限を提供するように構成される。接触面1126は、下側ハウジング1102のフランジの内部構成と協働するように任意の適切なシャフト内に構成されてもよい。
【0047】
再び図13A図13Eを参照すると、シャフト1104のボアインターフェース1116に隣接してまたはその下にシャフト1104の本体1118があり、組み立てられたときに下側ハウジング1102の内腔1106内に存在し、移動するように構成される。シャフト1104の本体1118の長さは、1.0インチ~7.0インチ、2.0インチ~5.0インチ、または2.0インチ~4.0インチの範囲であってもよい。シャフト1104の直径または断面寸法は、0.12インチ~1.5インチ、0.25インチ~1.25インチ、または0.3インチ~0.9インチの範囲であってもよい。一実施形態では、シャフトの直径は約0.55インチであってもよく、シャフトの本体の長さは約3.83インチであってもよい。弾性体102の対応する異なる高さで、異なる患者の好み、高さ、および機能レベルに対応するために、異なる長さのシャフト1104を設けることもできる。
【0048】
シャフト1104の第2の端部または下端部1120は、下側ハウジング1102の内腔1106から外に延びるようなサイズおよび構成である。保持部材またはアセンブリ110は、下側ハウジング1102からのシャフト1104の引き抜きに抵抗するために第2の端部1120に取り付けられてもよいが、内腔1106内でのシャフト1104のいくらかの垂直変位を可能にするように構成されてもよい。これは、上側ハウジング104および下側ハウジング1102が弾性体102を弾性的に圧縮するため、ショックアブソーバとして機能する。この特定の例では、保持アセンブリ110は、閉じたねじ付き内腔1122によってシャフト1104の第2の端部1120に取り付け可能であるが、他の変形例では、クレビスピンまたは他の結合インターフェースを介して取り付けることができる。保持アセンブリ110はまた、シャフト1104が内腔1106内で回転することを可能にし、それによって軸方向の回転を可能にするように構成される。
【0049】
図1A図1Hに示す特定の例では、軸方向の回転は、下側突起116と上側突起126との間の弾性体102の回転圧縮によってもたらされる回転に対する抵抗の増加によって制限される。しかしながら、他の変形例では、保持部材またはアセンブリ110、シャフト108上のボアインターフェースの接触面、および下側ハウジング106のフランジ上の丸みを帯びた突出部は、回転範囲に厳しい限界角度制限を提供するように構成されてもよい。
【0050】
図14A図14B、および図15に示す実施形態では、下側ハウジング1102は、環状突起またはフランジ1124を含んでもよい。下側ハウジング1102の残りの構成要素は、下側ハウジング106に関して上述したものと同様である。
【0051】
環状フランジ1124は、周面130および突起126から半径方向内側に間隔を置いて配置され、下側ハウジング1102の長手方向内腔1106を囲む。このフランジ1124は、弾性体102の中央内腔204の内側に挿入または存在するように構成されてもよい。いくつかの変形例では、環状フランジ1124は、様々な圧縮および回転運動中の弾性体102の偏心変位のリスクを低減することができ、垂直圧縮中の内面206の半径方向内側への膨らみを制限することもでき、および/または下側ハウジング1102の内腔1106への破片および液体の侵入を低減する障壁として作用することができる。
【0052】
フランジ1124はまた、内腔1106に使用され得るより長い管状軸受のための追加の支持を提供する。より長い軸受の使用は、長手方向シャフト1104および内腔1106を横切る軸外の力または力によって生成され得る抵抗を増大または低減することができる。これはまた、軸受寿命および触覚的人工装具応答を改善し得る。管状軸受を含む実施形態では、軸受長さと軸受内径との比は、1.5:1および10:1、または2:1から6:1または3:1から5:1の範囲であってもよい。フランジ1124はまた、弾性部材を内腔1106に対して人工装具全体の下方に配置することを可能にし、これにより人工装具の構築高さを短くすることができ、より広い範囲の残存肢長にわたって人工装具の使用を可能にする。環状フランジ1124の高さに応じて、垂直圧縮の量が環状フランジ1124を上側ハウジング104の下面120に当接させる場合、フランジ1124は硬質の圧縮ストッパを提供することもできる。いくつかの変形例では、環状フランジ1124の高さは、0.02インチ~1.5インチ、0.1インチ~0.5インチ、または0.12インチ~0.3インチの範囲である。フランジ1124の壁厚は、0.04インチ~0.5インチ、0.07インチ~0.3インチ、または0.1インチ~0.2インチの範囲であってもよい。内径は、0.25インチ~1.5インチ、0.3インチ~1.0インチまたは0.5インチ~0.75インチであってもよく、外径は、0.3インチ~2.0インチ、0.4インチ~1.5インチまたは0.5インチ~1.0インチであってもよい。一実施形態では、フランジの高さは約0.47インチであってもよく、外径は約0.92インチであってもよい。一実施形態では、突出部付き設計では、フランジ1124の壁厚は、0.16から0.60インチの範囲内で不規則であってもよく、突出部付き特徴部の内側は、最小で約0.599インチから最大で約0.800インチの内接円直径を有する。
【0053】
図12A図12Dは、弾性体108を除いた上側ハウジング104、下側ハウジング1102およびシャフト1104の組立構成を示している。シャフト1104は、ボアインターフェース1116が概して弾性体102の長手方向位置の高さに位置するように構成されてもよい。上側ハウジング104の下面120と下側ハウジング1102の上面との間の隙間または距離は、弾性体102の歪みのない高さに等しくてもよい。他の例では、隙間または距離は、組み立てられたときに上側ハウジング104および下側ハウジング1102が弾性体102をベースラインで垂直圧縮状態に置くように、弾性体102の歪みのない高さよりも小さくてもよい。このベースライン圧縮構成は、圧縮されていない、またはハウジング隙間が弾性体102の歪みのない高さよりも大きいベースライン構成と比較して、アセンブリの触覚をより線形または予測可能にすることができる。
【0054】
ここで図14および図15を参照すると、フランジ1124は、複数の丸みを帯びた突出部1130を有する内部ボア1128を含むことができる。丸みを帯びた突出部1130およびシャフト1104上のボアインターフェース1116の接触面1126は、下側ハウジング1102に対する上側ハウジング104の回転を制限するように構成される。丸みを帯びた突出部1130は、離間され、内部ボア1128上で互いに対向して配置される。一実施形態では、内部ボア1128は、シャフト1104上のボアインターフェース1116の4つの接触面1126に接触するように構成された4つの丸みを帯びた突出部を含むことができる。
【0055】
様々な実施形態では、シャフト1104上のボアインターフェース1116の接触面1126および下側ハウジング1104のフランジ1124上の丸みを帯びた突出部1130は、図18および図19に示すように、回転範囲に厳しい限界角度制限を提供するように構成されてもよい。一実施形態では、回転の角度限界は、約30°の全回転範囲に対して時計回りおよび反時計回り方向に約15°である。様々な実施形態では、シャフト1104上のボアインターフェース1116の接触面1126の数は、フランジ1124上の丸みを帯びた突出部1130と同じである。
【0056】
図17は、シャフト1104の一部が内腔1106内に配置され、シャフト1104が中立位置にある下側ハウジング1102を示す。ボアインターフェース1116の接触面1126は、下側ハウジング1102のフランジ1124上の丸みを帯びた突出部1130と接触していない。
【0057】
図18は、シャフト1104の一部が内腔1106内に配置され、シャフト1104が中立位置から時計回りに回転している下側ハウジング1102の側面斜視図である。ボアインターフェース1116の接触面1126は、下側ハウジング1102のフランジ1124上の丸みを帯びた突出部1130と接触して、シャフト1104に取り付けられた上側ハウジング104の下側ハウジングに対するねじり回転に抵抗する。
【0058】
図19は、内腔1106内に配置されたシャフト1104の一部が中立位置から反時計回りに回転している下側ハウジング1102の側面斜視図である。ボアインターフェース1116の接触面1126は、下側ハウジング1102のフランジ1124上の丸みを帯びた突出部1130と接触して、シャフト1104に取り付けられた上側ハウジング104の下側ハウジングに対するねじり回転に抵抗する。
【0059】
本明細書の特定の例および説明は、本質的に例示的なものであり、本主題の範囲から逸脱することなく、本明細書に教示された材料に基づいて当業者によって変形が開発され得る。
【0060】
本技術は、特定の例示的な実施形態を参照して説明されている。しかしながら、本技術の範囲を逸脱することなく種々の変更が可能である。説明および図面は、限定的なものではなく例示的な方法で考慮されるべきであり、そのようなすべての変更は、本技術の範囲内に含まれることが意図される。したがって、本技術の範囲は、上記の特定の例のみによってではなく、記載された一般的な実施形態およびそれらの法的均等物によって決定されるべきである。例えば、任意の方法またはプロセス実施形態に列挙されたステップは、特に明示的に指定されない限り、任意の順序で実行されてもよく、特定の例に提示された明示的な順序に限定されない。さらに、任意の装置実施形態に列挙された構成要素および/または要素は、本技術と実質的に同じ結果を生成するように様々な順列で組み立てられるか、そうでなければ動作可能に構成されてもよく、したがって、特定の例に列挙された特定の構成に限定されない。
【0061】
利益、他の利点、および問題に対する解決策は、特定の実施形態に関して上述されているが、特定の利益、利点、または解決策を生じさせるか、またはより顕著になる可能性がある任意の利益、利点、問題に対する解決策、または任意の要素は、重要な、必要な、または本質的な特徴または構成要素として解釈されるべきではない。
【0062】
本明細書で使用される場合、「含む(comprises)」、「含む(comprising)」という用語、またはそれらの任意の変形は、要素のリストを含むプロセス、方法、物品、組成物または装置が列挙された要素のみを含むのではなく、明示的に列挙されていない、またはそのようなプロセス、方法、物品、組成物または装置に固有の他の要素も含むことができるように、非排他的な包含を参照することを意図している。具体的に列挙されていないものに加えて、本技術の実施に使用される上記の構造、配置、用途、割合、要素、材料または構成要素の他の組み合わせおよび/または修正は、それらの一般原理から逸脱することなく変更または他の方法で特定の環境、製造仕様、設計パラメータ、または他の動作要件に特に適合され得る。
【0063】
さらに、本発明の範囲を理解する上で、本明細書で使用される「含む(comprising)」という用語およびその派生語は、記載された特徴、要素、構成要素、グループ、および/またはステップの存在を指定するが、他の記載されていない特徴、要素、構成要素、グループ、および/またはステップの存在を排除しないオープンエンドの用語であることを意図している。上記は、「含む(including)」、「有する(having)」という用語およびそれらの派生語などの同様の意味を有する単語にも適用される。本明細書で使用される「実質的に(substantially)」、「約(about)」、および「おおよそ(approximate)」などの程度の任意の用語は、最終結果が有意に変化しないような修正された用語の妥当な量の逸脱を意味する。例えば、これらの用語は、この逸脱が修飾する単語の意味を否定しない場合、修飾された用語の少なくとも±5%の逸脱を含むと解釈することができる。
【0064】
以上、本技術について、好ましい実施形態を参照して説明した。しかしながら、本技術の範囲を逸脱することなく、好ましい実施形態に変更や修正を加えることが可能である。これらおよび他の変更または修正は、以下の特許請求の範囲に示されるように、本技術の範囲内に含まれることが意図される。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F-1G】
図1H
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4A
図4B
図4C-4D】
図4E
図4F
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図7H
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図9
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図12C
図12D
図13A
図13B
図13C
図13D
図13E
図14A
図14B
図15
図16
図17
図18
図19
【国際調査報告】