(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-25
(54)【発明の名称】ゾーンコイルマットレス及びその梱包方法
(51)【国際特許分類】
A47C 27/04 20060101AFI20240118BHJP
【FI】
A47C27/04 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023557472
(86)(22)【出願日】2021-07-21
(85)【翻訳文提出日】2023-07-31
(86)【国際出願番号】 CN2021107533
(87)【国際公開番号】W WO2022116557
(87)【国際公開日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】202011393165.1
(32)【優先日】2020-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202022859864.2
(32)【優先日】2020-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517229925
【氏名又は名称】ジヌス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】イ、ドンヨン
【テーマコード(参考)】
3B096
【Fターム(参考)】
3B096AB07
3B096AC05
3B096AD02
3B096AD07
(57)【要約】
【課題】本発明は、折畳み及び巻取り可能なゾーンコイルマットレスを提供する。
【解決手段】第1横方向ゾーンと、マットレスの中心線が通過する第2横方向ゾーンと、第3横方向ゾーンと、を含むゾーンスプリング層を備え、第1横方向ゾーンは、第2横方向ゾーンとコイルマットレスの頂部との間に設けられ、第3横方向ゾーンは、第2横方向ゾーンとコイルマットレスの底部の間には設けられる。第2横方向ゾーンは、それぞれポケット内に収納される独立金属コイルを有する。第1横方向ゾーンと第3横方向ゾーンは、中心線に直交する方向に延び且つ平行に配列される螺旋線により一つずつ連結されるコイルを含む。コイルマットレスを圧縮してから、第2横方向ゾーンのポケットコイルにある中心線に沿って折り畳んだうえで、圧縮、折畳みが完成したコイルマットレスを巻き取る。このように、螺旋線は折畳み、折曲がなされていない。本発明のようなゾーンコイルマットレスは、梱包サイズがより小さくされているので、宅配便輸送及び小売業者の荷物棚基準により適切に対応することができる。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゾーンコイルマットレスであって、
少なくとも隣接して設けられた第1横方向ゾーンと第2横方向ゾーンとを含む、ゾーンスプリング層を備え、
前記第1横方向ゾーンは、ゾーンコイルマットレスの縦方向に延びるとともに当該第1横方向ゾーン内において隣接するコイルを一つずつ連結する螺旋線と、コイルと、を含み、前記第2横方向ゾーンは、独立ポケット内にそれぞれ収納されている独立コイルを含み、前記ゾーンコイルマットレスは、同ゾーンコイルマットレスの横方向に延びるとともに前記第2横方向ゾーンを通過する中心線を有する
ことを特徴とするゾーンコイルマットレス。
【請求項2】
請求項1に記載のゾーンコイルマットレスにおいて、
前記ゾーンスプリング層は、前記第2横方向ゾーンに隣接する第3横方向ゾーンを含み、前記第3横方向ゾーンは、ゾーンコイルマットレスの縦方向に延びるとともに前記第3横方向ゾーン内において隣接する前記コイルを一つずつ連結する螺旋線を含む
ことを特徴とするゾーンコイルマットレス。
【請求項3】
請求項2に記載のゾーンコイルマットレスにおいて、
前記ゾーンコイルマットレスは頂部と底部とを含み、前記第1横方向ゾーンは、前記第2横方向ゾーンと前記頂部との間に設けられ、前記第3横方向ゾーンは、前記第2横方向ゾーンと前記底部との間に設けられている
ことを特徴とするゾーンコイルマットレス。
【請求項4】
請求項3に記載のゾーンコイルマットレスにおいて、
前記第2横方向ゾーンの中心線は、前記ゾーンコイルマットレスの前記中心線から前記頂部の方向に乖離している
ことを特徴とするゾーンコイルマットレス。
【請求項5】
請求項2に記載のゾーンコイルマットレスにおいて、
前記第1横方向ゾーン及び前記第3横方向ゾーンは、ボンネルスプリングを含む
ことを特徴とするゾーンコイルマットレス。
【請求項6】
請求項2に記載のゾーンコイルマットレスにおいて、
前記第1横方向ゾーン及び前記第3横方向ゾーンは、連続スプリングを含む
ことを特徴とするゾーンコイルマットレス。
【請求項7】
請求項2に記載のゾーンコイルマットレスにおいて、
前記ゾーンコイルマットレスの長さは、203.2センチ(80インチ)であり、前記第1横方向ゾーンの長さは、少なくとも50.8センチ(20インチ)であり、前記第3横方向ゾーンの長さは、少なくとも76.2センチ(30インチ)である
ことを特徴とするゾーンコイルマットレス。
【請求項8】
請求項2に記載のゾーンコイルマットレスにおいて、
前記第2横方向ゾーンにおける前記独立コイルの線径は、前記第1横方向ゾーン及び前記第3横方向ゾーンにおける前記コイルの線径と同一又はそれらよりもやや小さい
ことを特徴とするゾーンコイルマットレス。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載のゾーンコイルマットレスにおいて、
前記ゾーンスプリング層の外面に被覆されているマットレスカバーを更に含む
ことを特徴とするゾーンコイルマットレス。
【請求項10】
請求項9に記載のゾーンコイルマットレスにおいて、
前記マットレスカバーと前記ゾーンスプリング層との間に設けられている上スポンジ層を更に含み、前記上スポンジ層は、独立の層として設けられ、または前記マットレスカバーの内面に一体に設けられている
ことを特徴とするゾーンコイルマットレス。
【請求項11】
ゾーンコイルマットレスであって、
連結鋼線により一つずつ連結されるコイルを含む第1横方向ゾーンと、ポケット内にそれぞれ収納された独立コイルを含み、ゾーンコイルマットレスの中心線が通過する第2横方向ゾーンと、連結鋼線により一つずつ連結されるコイルを含む第3横方向ゾーンと、を含み、前記連結鋼線は、前記第1横方向ゾーン内及び前記第3横方向ゾーン内に配置され、ゾーンコイルマットレスの縦方向に延びており、前記第2横方向ゾーンは、前記第1横方向ゾーンと前記第3横方向ゾーンとの間に配置される、ゾーンスプリング層と、
前記第1横方向ゾーンと前記第2横方向ゾーンと前記第3横方向ゾーンとを完全に被覆しているマットレスカバーと、を含む
ことを特徴とするゾーンコイルマットレス。
【請求項12】
マットレスの梱包方法であって、
前記マットレスは、少なくとも隣接して設けられた第1横方向ゾーンと第2横方向ゾーンとを含むゾーンスプリング層を備え、前記第1横方向ゾーンは、マットレスの縦方向に延びるとともに当該第1横方向ゾーン内において隣接するコイルを一つずつ連結する螺旋線を含み、前記第2横方向ゾーンは、独立金属コイルを有するポケットスプリングを含み、各金属コイルは布ポケットに包まれ、前記マットレスは、マットレスの横方向に延びつつ前記第2横方向ゾーンを通過している中心線を有しているマットレスの梱包方法において、
前記マットレスを収納するシール外装から空気を排出すように前記マットレスを圧縮するステップと、
圧縮された前記マットレスをその中心線に沿って折り畳んだうえで、当該中心線に直交する巻取り軸の周りに巻取るステップであって、前記螺旋線は前記巻取り軸に平行するステップと、を含む
ことを特徴とするマットレスの梱包方法。
【請求項13】
請求項12に記載のマットレスの梱包方法において、
前記ゾーンスプリング層は、前記第2横方向ゾーンに隣接する第3横方向ゾーンをさらに含み、前記第3横方向ゾーンは、マットレスの縦方向に延びるとともに当該第3横方向ゾーン内において隣接するコイルを一つずつ連結する螺旋線を含む
ことを特徴とするマットレスの梱包方法。
【請求項14】
請求項13に記載のマットレスの梱包方法において、
前記マットレスは、頂部と底部とを含み、前記第1横方向ゾーンは、前記第2横方向ゾーンと前記頂部との間に設けられ、前記第3横方向ゾーンは、前記第2横方向ゾーンと前記底部との間に設けられている
ことを特徴とするマットレスの梱包方法。
【請求項15】
請求項14に記載のマットレスの梱包方法において、
前記第2横方向ゾーンの中心線は、前記マットレスの前記中心線から前記頂部の方向に乖離している
ことを特徴とするマットレスの梱包方法。
【請求項16】
請求項13に記載のマットレスの梱包方法において、
前記第1横方向ゾーン及び前記第3横方向ゾーンは、ボンネルスプリングを含む
ことを特徴とするマットレスの梱包方法。
【請求項17】
請求項13に記載のマットレスの梱包方法において、
前記第1横方向ゾーン及び前記第3横方向ゾーンは、連続スプリングを含む
ことを特徴とするマットレスの梱包方法。
【請求項18】
請求項13に記載のマットレスの梱包方法において、
前記マットレスの長さは、203.2センチ(80インチ)であり、前記第1横方向ゾーンの長さは、少なくとも50.8センチ(20インチ)であり、前記第3横方向ゾーンの長さは、少なくとも76.2センチ(30インチ)である
ことを特徴とするマットレスの梱包方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マットレスに関し、特にゾーンコイルマットレスに関する。
【背景技術】
【0002】
マットレスの小売り販売において、オンライン販売の売上がますます多くなり、宅配でマットレスをオンライン顧客の家に配送する場合が多くなってきた。スポンジマットレスは、宅配会社の物流ネットワークにより取り扱えるほど十分に小さなサイズまで圧縮、折畳み、巻取りが可能となれば、オンライン販売が増える。宅配会社は、トラックで配送を行い、ドライバーが単独で配送を行っている。大きなサイズの荷物の場合は、宅配便で配送することができず、荷物運送会社に依頼する必要があり、トラック毎に少なくとも二人が必要である。その結果、オンライン販売で売られている低価のマットレスにしては、このようなマットレスの輸送費用が無駄に高くなってしまう。
【0003】
コイルマットレスの独立ポケットコイル(Pocket coil)は、マーシャル型コイル(Marshall coils)又はポケットコイルとも呼ばれている。このようなマットレスの梱包方法を開発した結果、マットレスの圧縮、折畳み、巻取りが可能になったため、圧縮スポンジマットレス及び圧縮ポケットコイルマットレスは、オンライン販売で売られるのが一般的になった。
【0004】
しかしながら、軸方向に沿って折畳み、巻取りを自由に行うことができない原因で、オンラインにて販売されることが少ないコイルマットレスもある。米国のQueenサイズ及びKingサイズの大型マットレスの場合、圧縮、巻取りがなされた状態であっても(折り畳んでいない)、長さと周長の組み合わせサイズが、依然として、宅配会社で取り扱える最大サイズを超えている。また、軸方向に沿って、折畳み、巻取りを自由に行うことができない大型のQueenサイズとKingサイズについて、その梱包用段ボールが大手小売業者の基準の荷物棚内に入れない。ところが、大手小売業者は、低価のマットレスの主な販売ルートである。軸方向に沿って、折畳み、巻取りを自由に行うことができないコイルマットレスは、ポケットコイルと異なる点としては、コイルを平行的な螺旋線により整列して連結することでネット状のコイルネットに形成された連結式コイル(Continuous coil)を備えている点が挙げられる。通常の連結式コイルとしては、ボンネルスプリング(Bonnell spring)と連続スプリング(Continuous spring)の2種類がある。
【0005】
図1(従来技術)は、ボンネルスプリングのスプリング構造を示す図である。ボンネルスプリングは、螺旋線11により連結された独立の砂時計型スプリングコイル10を有している。螺旋線11は、各独立スプリングコイルを支持しつつ連結するとともに、通常スプリングコイルの下側及び上側に横方向に配列する。スプリング構造は、スプリングの下側枠及び上側枠を構成する、粗い鋼線からなる鋼線フレーム12をさらに有しているが、鋼線フレーム12を有しなくてもよい。オンライン販売に対応するようにマットレスを巻取る必要がある場合、鋼線フレーム12を有しなくてもよい。
【0006】
図2(従来技術)は、連続スプリングを採用する二つのスプリング構造を示し、このようなスプリング構造は、一本の鋼線により網状に編まれたものであるため、連続スプリングは、分離する独立スプリングコイルを有しない。なお、連続スプリングのコイルも、スプリング構造の頂部及び底部に沿って配列するとともに、横方向に並ぶ螺旋線13により連結されている。同様に、
図2に示す鋼線フレーム12を有しなくてもよい。オンライン販売に対応するようにマットレスを巻取る必要がある場合、鋼線フレーム12を有しなくてもよい。
【0007】
図3(従来技術)は、ボンネルスプリング15を有するコイルマットレス14を示すものである。
図3に示すように、独立のボンネルスプリングコイルは、横方向に平行に並ぶ螺旋線11により、一つずつ連結されている。コイルマットレス14は、ボンネルスプリング15の上面に設けられた薄いスポンジ層16をさらに備えている。マットレスカバー17は、ボンネルスプリング15とスポンジ層16とを被覆する。この例では、コイルマットレス14は、Queenサイズであり、203.2センチ(80インチ)の長さと152.4センチ(60インチ)の幅を有している。
図3に示すように、当該コイルマットレス14に対し、いずれかの横方向軸A周りに折畳み又は巻取を行うことができるが、その螺旋線11自身は、折畳み又は巻取がなされていない。コイルマットレス14が圧縮されて
図3の下側から上側まで巻取られると、長さ152.4センチ(60インチ)のマットレスロールが形成される。当該長さ152.4センチ(60インチ)のマットレスロールにおいて、螺旋線11のそれぞれは、直線状に延びる螺旋状に保持されている。しかしながら、コイルマットレス14は、いずれかの縦方向軸B周りに折畳み又は巻取りを行うことができない。その原因は、螺旋線11自身が折畳み又は巻取りが可能ではないので、折畳み又は巻取りがなされると、コイルマットレス14を展開した場合であっても、直線状に延びる螺旋線に戻れないからである。つまり、コイルマットレス14は、圧縮された状態でその中心となる横方向軸において折り畳めるが、折り畳んだ状態で螺旋線11に直交する縦方向軸周りに巻取れない。従って、梱包の最も長いサイズは、依然として152.4センチ(60インチ)であり、梱包の長さと周長の組み合わせサイズは、宅配会社が取り扱える最大の長さや周長における制限を越えてしまう。また、長さ152.4センチ(60インチ)のマットレス梱包は、大手小売業者の基準高さの荷物棚内に入れない。Kingサイズ(幅*長さ=193.04センチ(76インチ)*203.2センチ(80インチ))の連結式コイルマットレスは、圧縮・巻取りがなされた梱包状態において、最も長いサイズが非常に長い。そのため、梱包後の長さと周長の組み合わせサイズが、ほとんどの宅配会社が取り扱える長さ、周長における制限を越えている。
【0008】
また、ポケットコイルは、連結式コイルよりもコストが高い。そこで、コストが低く、梱包サイズが小さく、宅配輸送に適合するとともに大手小売業者の基準の荷物棚に入れるコイルマットレス及びその梱包方法が求められている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上述した従来技術に存在する課題を解決するために完成されており、低コストで梱包サイズがより小さくされ、宅配輸送に適合するとともに大手小売業者の基準の荷物棚に入れるコイルマットレスを提供することを目的としている。
【0010】
ゾーンコイルマットレスは、少なくとも隣接して設けられた第1横方向ゾーンと第2横方向ゾーンとを含む、ゾーンスプリング層を備え、前記第1横方向ゾーンは、ゾーンコイルマットレスの縦方向に延びるとともに当該第1横方向ゾーン内において隣接する前記コイルを一つずつ連結する螺旋線と、コイルと、を含み、前記第2横方向ゾーンは、独立ポケット内にそれぞれ収納されている独立コイルを含み、前記ゾーンコイルマットレスは、同ゾーンコイルマットレスの横方向に延びるとともに前記第2横方向ゾーンを通過する中心線を有する。
【0011】
また、前記ゾーンスプリング層は、前記第2横方向ゾーンに隣接する第3横方向ゾーンを含み、前記第3横方向ゾーンは、ゾーンコイルマットレスの縦方向に延びるとともに前記第3横方向ゾーン内において隣接する前記コイルを一つずつ連結する螺旋線を含む。
【0012】
また、前記ゾーンコイルマットレスは頂部と底部とを含み、前記第1横方向ゾーンは、前記第2横方向ゾーンと前記頂部との間に設けられ、前記第3横方向ゾーンは、前記第2横方向ゾーンと前記底部との間に設けられている。
【0013】
また、前記第2横方向ゾーンの中心線は、前記ゾーンコイルマットレスの前記中心線から前記頂部の方向に乖離している。
また、前記第1横方向ゾーン及び前記第3横方向ゾーンは、ボンネルスプリングを含む。
【0014】
また、前記第1横方向ゾーン及び前記第3横方向ゾーンは、連続スプリングを含む。
また、前記ゾーンコイルマットレスの長さは、203.2センチ(80インチ)であり、前記第1横方向ゾーンの長さは、少なくとも50.8センチ(20インチ)であり、前記第3横方向ゾーンの長さは、少なくとも76.2センチ(30インチ)である。
【0015】
また、前記第2横方向ゾーンにおける前記独立コイルの線径は、前記第1横方向ゾーン及び前記第3横方向ゾーンにおける前記コイルの線径と同一又はそれらよりもやや小さい。
【0016】
また、前記ゾーンスプリング層の外面に被覆されているマットレスカバーを更に含む。
また、前記マットレスカバーと前記ゾーンスプリング層との間に設けられている上スポンジ層を更に含み、前記上スポンジ層は、独立の層として設けられ、または前記マットレスカバーの内面に一体に設けられている。
【0017】
本発明は、さらに、ゾーンコイルマットレスを提供する。ゾーンコイルマットレスは、連結鋼線により一つずつ連結されるコイルを含む第1横方向ゾーンと、ポケット内にそれぞれ収納された独立コイルを含み、ゾーンコイルマットレスの中心線が通過する第2横方向ゾーンと、連結鋼線により一つずつ連結されるコイルを含む第3横方向ゾーンと、を含み、前記連結鋼線は、前記第1横方向ゾーン内及び前記第3横方向ゾーン内に配置され、ゾーンコイルマットレスの縦方向に延びており、前記第2横方向ゾーンは、前記第1横方向ゾーンと前記第3横方向ゾーンとの間に配置される、ゾーンスプリング層と、前記第1横方向ゾーンと前記第2横方向ゾーンと前記第3横方向ゾーンとを完全に被覆しているマットレスカバーと、を含む。
【0018】
本発明は、さらに、マットレスの梱包方法を提供する。マットレスの梱包方法であって、前記マットレスは、少なくとも隣接して設けられた第1横方向ゾーンと第2横方向ゾーンとを含むゾーンスプリング層を備え、前記第1横方向ゾーンは、マットレスの縦方向に延びるとともに当該第1横方向ゾーン内において隣接する前記コイルを一つずつ連結する螺旋線を含み、前記第2横方向ゾーンは、独立金属コイルを有するポケットスプリングを含み、各金属コイルは布ポケットに包まれ、前記ゾーンコイルマットレスは、マットレスの横方向に延びつつ前記第2横方向ゾーンを通過している中心線を有しているマットレスの梱包方法において、前記マットレスを収納するシール外装から空気を排出すように前記ゾーンコイルマットレスを圧縮するステップと、圧縮された前記マットレスをその中心線に沿って折り畳んだうえで、当該中心線に直交する巻取り軸の周りに巻取るステップであって、前記螺旋線は前記巻取り軸に平行するステップと、を含む。
【0019】
また、前記ゾーンスプリング層は、前記第2横方向ゾーンに隣接する第3横方向ゾーンをさらに含み、前記第3横方向ゾーンは、マットレスの縦方向に延びるとともに当該第3横方向ゾーン内において隣接するコイルを一つずつ連結する螺旋線を含む。
【0020】
また、前記マットレスは、頂部と底部とを含み、前記第1横方向ゾーンは、前記第2横方向ゾーンと前記頂部との間に設けられ、前記第3横方向ゾーンは、前記第2横方向ゾーンと前記底部との間に設けられている。
【0021】
また、前記第2横方向ゾーンの中心線は、前記マットレスの前記中心線から前記頂部の方向に乖離している。
また、前記第1横方向ゾーン及び前記第3横方向ゾーンは、ボンネルスプリングを含む。
【0022】
また、前記第1横方向ゾーン及び前記第3横方向ゾーンは、連続スプリングを含む。
また、前記ゾーンコイルマットレスの長さは、203.2センチ(80インチ)であり、前記第1横方向ゾーンの長さは、少なくとも50.8センチ(20インチ)であり、前記第3横方向ゾーンの長さは、少なくとも76.2センチ(30インチ)である。
【発明の効果】
【0023】
従来技術に比べると、本発明は、以下のような作用効果を有する。
1.マットレスのスプリング層においてゾーニング構造を用い、マットレスの中心線が位置するゾーンにおいてポケットコイルを用い、それ以外のゾーンにおいてコストが低い非ポケットコイル、例えば連結式コイルであるボンネルスプリング又は連続スプリングを用いる。このような構造によって、マットレス梱包の際に、マットレスに対し、圧縮状態でマットレスの中心線において折畳みを行うことができ、さらに中心線に直交する巻取り軸周りに巻取りを行うことができる。これにより、低コストで梱包サイズが小さくされ、宅配輸送に一層適合するマットレス梱包を形成することができる。しかも、このようなマットレス梱包は、大手小売業者の基準荷物棚内に適宜的に入れ込むことが可能であるので、販売ルートの開拓や販売量の向上に寄与する。
【0024】
2.マットレスは、第1横方向ゾーンと第2横方向ゾーンと第3横方向ゾーンとを含み、第2横方向ゾーンの中心線は、マットレスの中心線から頂部方向に乖離している。これにより、第2横方向ゾーンは、マットレスの全体において、マットレスの頂部に接近するように配置されている。ユーザーがマットレスに横たわる時に、第2横方向ゾーンは、ユーザーの腰部に対応するように位置されている。ポケットコイルは、連結式コイルであるボンネルスプリング又は連続スプリングよりも支持力が優れているので、ユーザーの腰部をより的確に支持することができ、マットレスの全体の快適度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】従来技術にかかるボンネルスプリングの構造概略図である。
【
図2】従来技術にかかる連続スプリングの構造概略図である。
【
図3】従来技術にかかる、いずれかの縦方向軸に沿って折畳み又は巻取りが行われることができないボンネルコイルマットレスを示す断面図である。
【
図4】本発明にかかる、折畳み及び巻取り可能なゾーンコイルマットレスを示す横断面図である。
【
図5】
図4に示すゾーンコイルマットレスの第2横方向ゾーンに含まれるポケットコイルの概略図である。
【
図6】
図4に示すゾーンコイルマットレスにおけるゾーンスプリング層の概略図である。
【
図7】
図4に示すゾーンコイルマットレスにおけるゾーンスプリング層がマットレスカバーの裏側に収納されている状態を示す概略図である。
【
図8】
図4に示すゾーンコイルマットレスを展開してから、シール外装から取り出し、膨張させることで、圧縮を解消させた状態を示す図である。
【
図9】ユーザーが
図4に示すゾーンコイルマットレスに横たわっている状態を示す横断面図である。
【
図10】
図4に示すゾーンコイルマットレスをコンパクトに梱包する梱包方法のフローチャート図である。
【
図11】
図4に示すゾーンコイルマットレスが圧縮状態でシール外装に収納された状態を示す概略図である。
【
図12】
図11に示す圧縮状態にあるコイルマットレスの折畳み方向を示す図である。
【
図13】螺旋線によりコイルを連結するコイルマットレスに対し、圧縮、折畳みを行った後に、マットレスロールに巻取るステップを示す概略図である。
【
図14】
図4に示すゾーンコイルマットレスに対し、
図10に示すステップで圧縮、折畳み、巻取りを行うことで形成されたマットレスロールの概略図である。
【
図15】
図4に示すゾーンコイルマットレスがマットレスロールに巻き取ったうえで、梱包箱に収納させた状態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、図面及び具体的な実施形態を参照しながら本発明を説明する。なお、この公開において、「横方向」は、マットレスの幅方向に沿う方向であり、「縦方向」は、マットレスの長さ方向に沿う方向であり、中心線は、マットレスの横方向に延びるとともにマットレスを半分ずつ分ける中心位置を示す線であるが、マットレスに実際に存在するものではない。
図4は、本発明にかかる折畳み且つ巻取り可能なゾーンコイルマットレス20を示す横断面図である。ゾーンコイルマットレス20は、ゾーンスプリング層21と、上スポンジ層22と、マットレスカバー23と、を備えている。上スポンジ層22は、マットレスカバー23とスプリング層21との間に設けられている。マットレスカバー23は、上スポンジ層22とスプリング層21を被覆している。スプリング層21の上面28は、上スポンジ層22の下面に隣接する。スプリング層21は、隣接して設けられた第1横方向ゾーン24と第2横方向ゾーン25と第3横方向ゾーン26とを含む。コイルマットレス20の中心線27は、
図4の紙面に直交する横方向に沿って第2横方向ゾーン25を通過している。
【0027】
本実施例におけるゾーンコイルマットレス20は、米国基準に従うQueenサイズのマットレスであり、頂部29から底部30までの長さは203.2センチ(80インチ)であり、コイルマットレス20の横方向サイズは、152.4センチ(60インチ)である。第1横方向ゾーン24は、第2横方向ゾーン25とコイルマットレス20の頂部29との間に設けられている。本実施例では、第2横方向ゾーン25の中心線は、マットレスの中心線27と同一ではなく、マットレスの中心線27からマットレスの頂部方向に乖離している。本実施例では、第1横方向ゾーン24は、横方向幅が152.4センチ(60インチ)で、縦方向長さが63.5センチ(25インチ)である。第3横方向ゾーン26は、第2横方向ゾーン25とコイルマットレス20の底部30との間に設けられている。第3横方向ゾーン26は、横方向幅が152.4センチ(60インチ)で、縦方向長さが83.82センチ(33インチ)である。第2横方向ゾーン25は、横方向幅が152.4センチ(60インチ)で、縦方向長さが55.88センチ(22インチ)である。他の実施例では、第1横方向ゾーン24における縦方向長さが60.96センチ(24インチ)であり(63.5センチ(25インチ)ではない)、スプリング層21の長さが200.66センチ(79インチ)であるので、マットレスの長さに2.54センチ(1インチ)の分を補足するよう、マットレスカバー23を厚くすることを許容する。このように、ゾーンコイルマットレス20の長さが依然として203.2センチ(80インチ)となる。ユーザーがマットレスに横たわる場合、第2横方向ゾーン25が大体ユーザーの腰部の下方に位置する。
【0028】
第2横方向ゾーン25は、独立コイルを有するポケットコイルを備え、本実施例では、各独立金属コイルは、それぞれ、1つの独立ポケット内に収納されている。
図5は、第2横方向ゾーン25に含まれるポケットコイル31を示す。
図5に示すように、ポケットコイル31は、布ポケット33にそれぞれ独立に収納された金属コイル32からなる。第1横方向ゾーン24と第3横方向ゾーン26は、螺旋線35により一つずつ連結されるコイル34を含み、螺旋線35は、第1横方向ゾーン24と第3横方向ゾーン26内に位置し、コイルマットレス20における頂部29から底部30への縦方向に向く。平行的に配列する螺旋線35は、コイル34の上面28を連結するとともに、コイル34の下面36を連結する。螺旋線35は、コイル34の鋼線よりも弾性が弱くされている。ある角度を超えるほど螺旋線35を折り畳んだり巻取ったりすると、当該螺旋線35は、元の形状に戻れない。他の実施例では、螺旋線35の代りに、他の類似する構造、例えば、隣接するコイル同士を連結するが折畳み又は巻取りを行うことができない連結鋼線を用いてもよい。
【0029】
本実施例では、コイル34は、独立のボンネルスプリングコイルである。別の実施例では、コイル34は、連続スプリングであり、別体で独立のスプリングコイルを有しないが、その連続スプリングのコイル部分は、スプリングの頂部と底部に沿って並ぶ螺旋線35により一体に拘束される。製造工程によって、連結式コイルは、ポケットコイルよりも製造コストが低く、特に連続スプリング(Continuous spring)のコストがより低い。従って、本発明にかかるゾーンスプリング層は、1つのゾーンのみにポケットコイルを設けるが、他のゾーンに連結式コイルを設けるので、全体としてポケットコイルを設けてなるコイルマットレスに比べると、製造コストが低い。
【0030】
本実施例では、第2横方向ゾーン25における金属コイル32の線径は、2.0mmであり、第1横方向ゾーン24及び第3横方向ゾーン26におけるコイル34の線径は、2.2mmである。他の実施例では、第2横方向ゾーン25における金属コイル32の線径は、第1横方向ゾーン24及び第3横方向ゾーン26におけるコイル34の線径と同一であってもよく、いずれも2.0mmであってもよいし、いずれも2.2mmであってもよい。他の実施例では、第2横方向ゾーン25における金属コイル32の線径は、第1横方向ゾーン及び第3横方向ゾーンにおけるコイルの線径よりもやや小さくされた他のサイズであっても良く、必ずしも2.0mm又は2.2mmに限定されることはない。実験した結果、ポケットコイルの線径が連結式コイルと同一又はそれよりもやや小さくされると、ポケットコイルの支持力が、依然として連結式コイルよりも優れるので、ユーザーの腰部をより的確に支持することができる。
【0031】
図6は、ゾーンスプリング層21の概略図であり、
図6に示すように、第2横方向ゾーン25は、それぞれ布ポケット33内に収納された独立の金属コイル32を含む。コイルマットレス20の中心線27は、コイルマットレス20の頂部29と底部30との中間位置にあり、第2横方向ゾーン25を横方向に通過している。第1横方向ゾーン24及び第3横方向ゾーン26は、螺旋線35により一つずつ連結されるコイル34を含んでいる。螺旋線35は、それぞれ、第1横方向ゾーン24及び第3横方向ゾーン26内に並列に配置され、コイルマットレス20における頂部29から底部30への縦方向に向く。第1横方向ゾーン24及び第3横方向ゾーン26におけるコイル34の上面は、平行に並ぶように配列される螺旋線35を有するとともに、コイル34の下面は、平行に並ぶように配列される螺旋線35を有している。第1横方向ゾーン24と第2横方向ゾーン25と第3横方向ゾーン26との間には、釘を打つことで固定して連結される。釘打ち機により釘50を打つことにより、隣接するゾーン間のコイルを連結するが、いくつかのコイルを間隔して釘50を1つ固定してもよい。
【0032】
図6は、ゾーンスプリング層21が圧縮されていない状態を示す図である。コイルマットレス20は、圧縮状態にあったときに、シール外装内に収納される。これにより、コイルが圧縮されるとともに、コイルの上面における螺旋線35がコイルの下面における螺旋線35に接近するように圧縮される。第2横方向ゾーン25におけるポケットコイル31の金属コイル32も、圧縮状態まで圧縮される。圧縮状態にあった時に、螺旋線35を折り畳んだり巻取ったりすることなく、スプリング層21の上半分が中心線27に沿ってスプリング層21の下半分に重なり合うように折り畳める。スプリング層21の上半分が下半分の上に重なり合うように折り畳まれた後に、全ての螺旋線35同士が縦方向に平行に保持されている。スプリング層21を圧縮、折り畳んだ後に、続いて、螺旋線35を折り畳んだり巻取ったりすることなく、スプリング層21を略縦方向の軸周りに巻取ることができる。圧縮梱包状態では螺旋線35を折り畳んだり巻取ったりすると、コイルマットレス20を展開して圧力を解除するときに、螺旋線35が直線状に延びるように展開することができない。しかしながら、スプリング層21が中心線27において折り畳まれても、コイルマットレス20を展開して圧力を解除すると、第2横方向ゾーン25におけるポケットコイル31が依然として完全に展開することができる。折畳み箇所における折曲に耐える最大の力は、金属コイル32ではなく、ポケットコイル31の布ポケット33により吸収される。ゾーンスプリング層21の折畳み箇所に近い金属コイル32であっても、依然として、圧縮されるが巻き取らない状態に保持される。
【0033】
図7は、ゾーンコイルマットレス20におけるゾーンスプリング層21がマットレスカバー23の裏側に収納された状態を示す概略図である。本実施例では、コイルマットレス20のスプリング層21の上側には、独立の上スポンジ層を有しない。上スポンジ層は、マットレスカバー23の上部に設けられ、例えばキルティング方式によりマットレスカバー23の上部の内面に固定されている。マットレスカバー23の上部は、ファスナー37により下部に連結されている。別の実施例では、マットレスカバー23の上部は、キルティング固定式により下部に連結されてもよい。
【0034】
図8は、ゾーンコイルマットレス20を展開して、そのシール外装38から取り出し、膨張させることで圧縮を解消させた状態を示す図である。上スポンジ層22がマットレスカバー23のキルティングの頂部に設けられている。
【0035】
図9は、ユーザー39がゾーンコイルマットレス20に横たわっている状態を示す横断面図である。
図9に示すように、身体における、強く支持される必要がある部分Sは、第2横方向ゾーン25の上方にあり、第2横方向ゾーン25におけるポケットコイルは、強い支持力を提供することができる。例えば、ユーザー39が横向きに寝る時に、その脊椎をまっすぐに支持することができる。つまり、頭から足まで直線状態が維持されるように、ユーザー39の脊椎を支持することができる。ユーザーが仰向けに寝る時に、腰部を支持することもできる。
【0036】
図10は、ゾーンコイルマットレス20の梱包方法を示すフローチャート図である。小売業者の基準の荷物棚に入れるとともに、一層便利で宅配輸送することができるために、ゾーンコイルマットレス20の梱包方法のステップ40-43により、マットレスをコンパクトに梱包する。ステップ40において、ゾーンスプリング層21を含むコイルマットレス20を圧縮させる。コイルマットレス20が圧縮されるのに伴い、空気がコイルマットレス20を収納するシール外装38から排出される。シール外装38が壊さない限り、コイルマットレス20が展開することはない。
図11は、圧縮にかかるステップ40を示し、矢印は、圧縮方向を表わす。スプリング層21は、第1横方向ゾーン24と、第2横方向ゾーン25と、第3横方向ゾーン26と、を含む。コイルマットレス20の中心線27は、第2横方向ゾーン25を横方向に通過している。第1横方向ゾーン24は、第2横方向ゾーン25とコイルマットレス20の頂部29との間に設けられており、第3横方向ゾーン26は、第2横方向ゾーン25とコイルマットレス20の底部30との間に設けられている。第2横方向ゾーン25は、独立の金属コイル32を有するポケットコイル31を含み、各金属コイル32は、それぞれ布ポケット33に収納されている。第1横方向ゾーン24及び第3横方向ゾーン26は、螺旋線35により一つずつ連結されるコイル34を含んでいる。螺旋線35は、第1横方向ゾーン24及び第3横方向ゾーン26内に配置しており、コイルマットレス20における頂部29から底部30への縦方向に向く。一つの実施例では、コイル34は、螺旋線35により一つずつ連結されるボンネルスプリングである。別の実施例では、コイル34は、螺旋線35により一つずつ連結される連続スプリングである。
【0037】
次のステップ41において、圧縮状態にあったコイルマットレス20を、その中心線27に沿って折り畳む。一つの実施例では、スプリング層21の上面28を上面28自身に重なり合うように折り畳むが、別の実施例では、スプリング層21の下面36を下面36自身に重なり合うように折り畳む。
図12は、ステップ41を示し、矢印は、折畳み方向を表わす。コイルマットレス20の上面の上半分を、中心線27に沿ってコイルマットレス20の上面の下半分に折り畳む。折畳み箇所は、第2横方向ゾーン25におけるポケットコイル31を通過している。
【0038】
次のステップ42において、圧縮、折畳みがなされたコイルマットレス20を、中心線27に略直交する巻取り軸44周りに巻取り、螺旋線35が巻取り軸44に平行する。
図13はステップ42を示し、コイルマットレス20が巻取られた後、螺旋線35は、巻取り軸44に平行しつつ直線状に保持されている。
図13に示すように、コイルマットレス20が折畳み状態にあったときに、螺旋線35が折り畳まれたり折り曲げられたりしていない。
図14は、コイルマットレス20に対し、圧縮、折畳み、巻取りが順次になされたことでロール状に形成された概略図を示す。梱包された柱状のマットレスロール46において、シール外装38を介して螺旋線35による輪郭が見える。柱状のマットレスロール46において、シール外装38を介してあるポケットコイル31の円形状の輪郭も見える。
【0039】
次のステップ43において、圧縮、折畳み、巻取りが完成し、且つシール外装38内に収納されている柱状のマットレスロール46をコンパクトの梱包箱47内に入れる。
図15は、内部にQueenサイズのマットレスロール46が入れ込まれた梱包箱47を大手小売業者の基準の荷物棚の隣りに設ける状態を示す。本実施例では、梱包箱47は、段ボール紙からなり、ハンドル48及びローラー49を有している。
図4に示す本実施例にかかるゾーンコイルマットレス20は、Queenサイズであり、その長さが203.2センチ(80インチ)であり、ロール状に巻取ったマットレスロール46の長さが略101.6センチ(40インチ)であるので、梱包箱47の高さhは、マットレスロール46の101.6センチ(40インチ)よりもわずかに高い。梱包箱47は、高さHが152.4センチ(60インチ)よりも低い荷物棚に縦に適宜に収納することができる。Queenサイズのマットレスについて、折り畳むことなく巻取るだけでは、梱包箱47への入れ込みを実現することができない。従って、Queenサイズ又はKingサイズのマットレスは、
図10に示すように圧縮、折畳み、巻取りがなされ箱に入れるという梱包方法で梱包すれば、ディスカウントストアの基準の荷物棚に縦に置くほど梱包サイズをより小さくすることができる。
【0040】
以上に記載されたものは、本発明の好ましい具体的な実施態様であり、本発明の構想は、これに限定されるものではない。本発明に開示された技術の範囲内で、本発明の構想に基づいて行われた実質的でない変更は、いずれも本発明の技術的範囲に含まれている。
【国際調査報告】