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特表2024-503561無停電検出に基づく変圧器の巻線変形程度評価装置及び方法
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  • 特表-無停電検出に基づく変圧器の巻線変形程度評価装置及び方法 図1
  • 特表-無停電検出に基づく変圧器の巻線変形程度評価装置及び方法 図2
  • 特表-無停電検出に基づく変圧器の巻線変形程度評価装置及び方法 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-26
(54)【発明の名称】無停電検出に基づく変圧器の巻線変形程度評価装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H01F 27/00 20060101AFI20240119BHJP
【FI】
H01F27/00 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023516799
(86)(22)【出願日】2022-11-21
(85)【翻訳文提出日】2023-03-10
(86)【国際出願番号】 CN2022133136
(87)【国際公開番号】W WO2023093660
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】202111392730.7
(32)【優先日】2021-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523090548
【氏名又は名称】国網山西省電力公司電力科学研究院
【氏名又は名称原語表記】STATE GRID SHANXI ELECTRIC POWER RESEARCH INSTITUTE
【住所又は居所原語表記】No. 6, Qingnian Road, Yingze District Taiyuan, Shanxi 030001 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】兪華
(72)【発明者】
【氏名】李勁松
(72)【発明者】
【氏名】董理科
(72)【発明者】
【氏名】陳青松
(72)【発明者】
【氏名】劉宏
(72)【発明者】
【氏名】李国棟
(72)【発明者】
【氏名】李帥
(72)【発明者】
【氏名】楊虹
(72)【発明者】
【氏名】劉楊
(72)【発明者】
【氏名】畢建剛
(72)【発明者】
【氏名】常文治
(72)【発明者】
【氏名】胡帆
(72)【発明者】
【氏名】王強
(72)【発明者】
【氏名】趙金
(72)【発明者】
【氏名】劉建華
(72)【発明者】
【氏名】▲シィン▼秀峰
(72)【発明者】
【氏名】梁基重
(72)【発明者】
【氏名】芦竹茂
(72)【発明者】
【氏名】原輝
(72)【発明者】
【氏名】王帥
(72)【発明者】
【氏名】程胤璋
【テーマコード(参考)】
5E059
【Fターム(参考)】
5E059AA04
5E059BB15
(57)【要約】
【要約】
本発明は電力設備の品質検査の技術分野に関し、具体的には、無停電検出に基づく変圧器の巻線変形程度評価装置及び方法に関し、評価装置は、振動センサと、静電容量電流サンプリングボックスと、信号処理ユニットと、上部サーチコイルと、下部サーチコイルと、を含み、前記振動センサは変圧器タンクの中心位置に設けられ、変圧器の内部には複数の変圧器巻線が設けられ、前記上部サーチコイルは前記上部鉄ヨークの下端に設けられ、前記下部サーチコイルは前記下部鉄ヨークの上端に設けられ、前記静電容量電流サンプリングボックス、振動センサ、上部サーチコイル、下部サーチコイルはいずれも前記信号処理ユニットに接続され、評価方法は、巻線変形信号を監視するステップと、巻線変形信号を抽出して分析するステップと、巻線変形程度を評価するステップと、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無停電検出に基づく変圧器の巻線変形程度評価装置であって、
振動センサ(2)と、静電容量電流サンプリングボックス(3)と、信号処理ユニット(4)と、上部サーチコイル(5)と、下部サーチコイル(6)と、を含み、
6つの前記静電容量電流サンプリングボックス(3)は、それぞれ変圧器の中圧ブッシング(7)のA相、B相、C相のエンドシールドと、低圧ブッシング(8)のA相、B相、C相のエンドシールドに設けられ、前記振動センサ(2)は、変圧器のタンク(1)の中心位置に設けられ、変圧器の内部には複数の変圧器巻線が設けられ、前記変圧器巻線は、鉄心主柱(9)と、上部鉄ヨーク(10)と、下部鉄ヨーク(11)と、低圧巻線(12)と、中圧巻線(13)と、高圧巻線(14)と、を含み、前記低圧巻線(12)、中圧巻線(13)及び高圧巻線(14)は内側から外側へ前記鉄心主柱(9)に順次外嵌され、前記上部サーチコイル(5)は、前記上部鉄ヨーク(10)の下端に設けられ、かつ前記中圧巻線(13)と低圧巻線(12)との間の真上に位置し、前記下部サーチコイル(6)は、前記下部鉄ヨーク(11)の上端に設けられ、かつ前記低圧巻線(12)と前記鉄心主柱(9)との間の真下に位置し、前記静電容量電流サンプリングボックス(3)、振動センサ(2)、上部サーチコイル(5)、下部サーチコイル(6)はいずれも前記信号処理ユニット(4)に接続されることを特徴とする無停電検出に基づく変圧器の巻線変形程度評価装置。
【請求項2】
前記上部サーチコイル(5)及び下部サーチコイル(6)は、円形構造であり、前記上部サーチコイル(5)の直径の値が中圧巻線(13)の半径と低圧巻線(12)の半径との差であり、前記下部サーチコイル(6)の直径の値が低圧巻線(12)の半径と鉄心主柱(9)の半径との差であることを特徴とする請求項1に記載の無停電検出に基づく変圧器の巻線変形程度評価装置。
【請求項3】
前記上部サーチコイル(5)及び下部サーチコイル(6)はいずれもサーチコイル信号線(15)を介して前記信号処理ユニット(4)に接続され、前記サーチコイル信号線(15)の外部には絶縁板紙(16)及び強磁性シールドシートが設けられることを特徴とする請求項2に記載の無停電検出に基づく変圧器の巻線変形程度評価装置。
【請求項4】
前記サーチコイル信号線(15)は、サーチコイル信号線A(17)とサーチコイル信号線B(18)を含み、サーチコイル信号線A(17)とサーチコイル信号線B(18)は協働して1つのサーチコイルの信号伝送を実現し、前記強磁性シールドシートには磁路分割線(19)が設けられ、前記強磁性シールドシートは磁路分割線(19)によって強磁性シールドシートA(20)と強磁性シールドシートB(21)に分割され、前記強磁性シールドシートA(20)は強磁性シールドシートB(21)の一端に接続され、前記強磁性シールドシートA(20)は前記サーチコイル信号線A(17)の位置に対応し、前記強磁性シールドシートB(21)は前記サーチコイル信号線B(18)の位置に対応することを特徴とする請求項3に記載の無停電検出に基づく変圧器の巻線変形程度評価装置。
【請求項5】
無停電検出に基づく変圧器の巻線変形程度評価方法であって、
巻線変形信号を監視するステップS1と、巻線変形信号を抽出して分析するステップS2と、巻線変形程度を評価するステップS3と、を含み、
ステップS1では、振動センサの監視信号を抽出して解析識別を行うことで、電圧信号の各次高調波成分実効値と特徴周波数ピーク値を抽出し、6つの静電容量電流サンプリングボックスによって中圧ブッシングのA相、B相、C相の静電容量電流と、低圧ブッシングのA相、B相、C相の静電容量電流とをそれぞれ取得し、上部サーチコイル及び下部サーチコイルによって、巻線変形による漏洩磁束信号の変化をそれぞれ監視し、
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電力設備の品質検査の技術分野に属し、具体的には、無停電検出に基づく変圧器の巻線変形程度評価装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
巻線の変形は、変圧器の運転中によく見られる問題である。一般的に、巻線が変形した変圧器はしばらく運転を続けるが、適切な修理ができなければ、巻線の変形による累積効果がさらに進行し、最終的に変圧器の破損を招き、電力供給の信頼性に悪影響を与える。しかし、従来の変圧器の巻線の変形検出は、主に停電での周波数応答解析、短絡インピーダンス測定などの方法により行われているが、これらの方法における主要な問題としては、一つは、変圧器の停電が必要で、電力供給の信頼性に影響すること、もう一つは、これらの検出方法自体にそれぞれの欠点が存在し、周波数応答解析の場合、感度が高すぎで、短絡インピーダンス測定の場合、小電流の検出では検出結果の妨害要素が多く、大きい偏差を発生しやすく、変圧器の巻線変形程度の評価診断に深刻な影響を与えることにある。変圧器の巻線変形程度の判断が間違ったら、変圧器の損傷度を悪化させ、大規模な停電が発生する可能性がある。
【0003】
従来技術では、主に変圧器を停電させて巻線変形の検出と評価を行っているが、電力供給の信頼性が悪く、そして、一部の検出と評価は帯電監視方法により行われているが、これらの方法はほとんど単一で、効率が低く、精度が高くないなどの問題があり、しかも、変圧器の実際の帯電運転状態における変形程度を評価することができないため、従来技術では、実際の変圧器において無停電検出により巻線が変形したかどうかを正確に評価するという問題を解決することができない。従来技術では、本発明に近い特許技術CN202011528297.0においては、主に変圧器の内部巻線に光ファイバセンサを設置し、光パラメータの変化を監視することにより、巻線の変形程度をリアルタイムでフィードバックする電力変圧器巻線変形のオンライン監視方法及び装置が開示されている。当該特許は、監視信号が単一であり、変圧器巻線の外部及び内部の部品の干渉による検出誤差を克服することができず、精度が高くない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来技術に存在する欠点を解決し、変圧器の巻線が変形した後、無停電状態において、リアルタイムで監視することにより、変圧器の巻線変形程度をタイムリーに把握し、変圧器の点検修理のための決定根拠を提供し、変圧器の故障の深刻化を回避し、変圧器の破損を防止し、運転の信頼性を高める面で重要な意義がある無停電検出に基づく変圧器の巻線変形程度評価装置及び方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の技術的課題を解決するために、本発明は以下の技術的解決手段を採用する。
【0006】
無停電検出に基づく変圧器の巻線変形程度評価装置であって、
振動センサと、静電容量電流サンプリングボックスと、信号処理ユニットと、上部サーチコイルと、下部サーチコイルと、とを含み、6つの前記静電容量電流サンプリングボックスはそれぞれ変圧器の中圧ブッシングのA相、B相、C相のエンドシールドと、低圧ブッシングのA相、B相、C相のエンドシールドに設けられ、前記振動センサは変圧器タンクの中心位置に設けられ、変圧器の内部にはそれぞれA相変圧器巻線、B相変圧器巻線、C相変圧器巻線という複数の変圧器巻線が設けられ、前記変圧器巻線は、鉄心主柱と、上部鉄ヨークと、下部鉄ヨークと、低圧巻線と、中圧巻線と、高圧巻線と、を含み、前記低圧巻線、中圧巻線及び高圧巻線は内側から外側へ前記鉄心主柱に順次外嵌される。このような変圧器構造は、現在成熟している技術であるので、ここでは詳しく説明しない。前記上部サーチコイルは、前記上部鉄ヨークの下端に設けられ、かつ前記中圧巻線と低圧巻線との間の真上に位置し、前記下部サーチコイルは、前記下部鉄ヨークの上端に設けられ、かつ前記低圧巻線と前記鉄心主柱との間の真下に位置し、前記静電容量電流サンプリングボックス、振動センサ、上部サーチコイル、下部サーチコイルはいずれも前記信号処理ユニットに接続される。
【0007】
さらに、前記上部サーチコイル及び下部サーチコイルは、円形構造であり、前記上部サーチコイルの直径の値が中圧巻線の半径と低圧巻線の半径との差であり、前記下部サーチコイルの直径の値が低圧巻線の半径と鉄心主柱の半径との差であり、変圧器巻線が変形すると、中圧巻線と低圧巻線との相対位置が変わり、低圧巻線と対応する鉄心主柱との相対位置が変わり、位置変化によって漏洩磁界が変わり、そのため、上部サーチコイル及び下部サーチコイルが設けられることによって、両方により変圧器の巻線変形程度を判定するので、巻線変形の監視の正確性が向上する。
【0008】
さらに、前記上部サーチコイル及び下部サーチコイルはいずれもサーチコイル信号線を介して前記信号処理ユニットに接続され、前記サーチコイル信号線の外部には絶縁板紙及び強磁性シールドシートが設けられ、即ち、前記サーチコイル信号線は、変圧器ケース、上部鉄ヨーク及び下部鉄ヨークのいずれか一つとの間に絶縁板紙及び強磁性シールドシートが介在しており、これにより、サーチコイル信号線に対するシールド効果を果たし、変圧器の複雑な漏洩磁界によるサーチコイル信号線への干渉を解消する。
【0009】
さらに、前記サーチコイル信号線は、サーチコイル信号線Aとサーチコイル信号線Bを含み、サーチコイル信号線Aとサーチコイル信号線Bは協働して1つのサーチコイルの信号伝送を実現し、前記強磁性シールドシートには磁路分割線が設けられ、前記強磁性シールドシートは磁路分割線分によって強磁性シールドシートA及び強磁性シールドシートBに分割され、前記強磁性シールドシートAは強磁性シールドシートBの一端に接続され、前記強磁性シールドシートAは前記サーチコイル信号線Aの位置に対応し、前記強磁性シールドシートBは前記サーチコイル信号線Bの位置に対応する。強磁性シールドシートに磁路分割線が設けられるのは、内部磁場による強磁性シールドシートでの渦流を切断するためであり、これにより、渦流による損耗を大幅に低減させる。
【0010】
上記装置を用いた、無停電検出に基づく変圧器の巻線変形程度評価方法は、巻線変形信号を監視するステップS1と、巻線変形信号を抽出して分析するステップS2と、巻線変形程度を評価するステップS3と、を含み、
ステップS1では、
振動センサの監視信号を抽出して解析識別を行うことで、電圧信号の各次高調波成分実効値と特徴周波数ピーク値を抽出し、6つの静電容量電流サンプリングボックスによって中圧ブッシングのA相、B相、C相の静電容量電流と、低圧ブッシングのA相、B相、C相の静電容量電流とをそれぞれ取得し、上部サーチコイル及び下部サーチコイルによって、巻線変形による漏洩磁束信号の変化をそれぞれ監視し、
ステップS2では、
【発明の効果】
【0011】
従来技術に比べて、本発明は、以下の有益な効果を有する。
本発明は、従来の監視技術に起因する、変圧器の巻線変形監視が正確さに欠け、信頼性が低いなどの問題を解決し、無停電検出によって変圧器の巻線変形程度をリアルタイムで評価することで、変圧器巻線の可能な変形をタイムリーに検出し、変圧器の点検修理の対策を適時に作ることに有利であり、変圧器が安全で確実に運転することを確保し、送電網の給電の信頼性を確保する点で重要な意義がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
以下、図面を参照して本発明をさらに説明する。
図1】本発明の構造概略図である。
図2】本発明のサーチコイルの概略図である。
図3】本発明の強磁性シールドシートの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、具体的な実施例を参照して本発明をさらに説明する。
【0014】
図1及び図2に示すように、無停電検出に基づく変圧器の巻線変形程度評価装置は、振動センサ2と、静電容量電流サンプリングボックス3と、信号処理ユニット4と、上部サーチコイル5と、下部サーチコイル6と、を含み、6つの前記静電容量電流サンプリングボックス3は、それぞれ変圧器の中圧ブッシング7のA相、B相、C相のエンドシールドと、低圧ブッシング8のA相、B相、C相のエンドシールドに設けられ、前記振動センサ2は、変圧器のタンク1の中心位置に設けられる。図1に示すのは油浸式変圧器であり、そのタンクが変圧器のケースであり、図2に示すように、変圧器の内部には、それぞれA相変圧器巻線、B相変圧器巻線、C相変圧器巻線という3つの変圧器巻線が設けられ、各前記変圧器巻線は、それぞれ、鉄心主柱9と、上部鉄ヨーク10と、下部鉄ヨーク11と、低圧巻線12と、中圧巻線13と、高圧巻線14と、を含み、前記低圧巻線12、中圧巻線13及び高圧巻線14は内側から外側へ前記鉄心主柱9に順次外嵌され、前記上部サーチコイル5は、前記上部鉄ヨーク10の下端に設けられ、かつ前記中圧巻線13と低圧巻線12との間の真上に位置し、前記下部サーチコイル6は、前記下部鉄ヨーク11の上端に設けられ、かつ前記低圧巻線12と前記鉄心主柱9との間の真下に位置し、前記静電容量電流サンプリングボックス3、振動センサ2、上部サーチコイル5、下部サーチコイル6はいずれも前記信号処理ユニット4に接続される。
【0015】
前記上部サーチコイル5及び下部サーチコイル6は、円形構造であり、前記上部サーチコイル5の直径の値が、中圧巻線13の半径と低圧巻線12の半径との差であり、前記下部サーチコイル6の直径の値が、低圧巻線12の半径と鉄心主柱9の半径との差である。
【0016】
前記上部サーチコイル5及び下部サーチコイル6は、いずれもサーチコイル信号線15を介して前記信号処理ユニット4に接続され、前記サーチコイル信号線15の外部には絶縁板紙16及び強磁性シールドシートが設けられ、即ち、前記サーチコイル信号線と、変圧器ケース、上部鉄ヨーク及び下部鉄ヨークのいずれか1つとの間には絶縁板紙及び強磁性シールドシートが介在している。
【0017】
図3に示すように、前記サーチコイル信号線15は、サーチコイル信号線A17とサーチコイル信号線B18を含み、サーチコイル信号線A17とサーチコイル信号線B18は協働して1つのサーチコイルの信号伝送を実現し、前記強磁性シールドシートには磁路分割線19が設けられ、前記強磁性シールドシートは磁路分割線19によって強磁性シールドシートA20と強磁性シールドシートB21に分割され、前記強磁性シールドシートA20は強磁性シールドシートB21の一端に接続され、前記強磁性シールドシートA20は前記サーチコイル信号線A17の位置に対応し、前記強磁性シールドシートB21は前記サーチコイル信号線B18の位置に対応する。
【0018】
無停電検出に基づく変圧器の巻線変形程度評価方法は、巻線変形信号を監視するステップS1と、巻線変形信号を抽出して分析するステップS2と、巻線変形程度を評価するステップS3と、を含み、
ステップS1では、
振動センサの監視信号を抽出して解析識別を行うことで、電圧信号の各次高調波成分実効値と特徴周波数ピーク値を抽出し、6つの静電容量電流サンプリングボックスによって中圧ブッシングのA相、B相、C相の静電容量電流と、低圧ブッシングのA相、B相、C相の静電容量電流とをそれぞれ取得し、上部サーチコイル及び下部サーチコイルによって、巻線変形による漏洩磁束信号の変化をそれぞれ監視し、
ステップS2では、
振動センサによる監視信号の解析において、同一時刻での各高調波成分の電圧信号実効値Uを取得し、Uはいずれも50HZの逓倍信号であり、信号特徴によって、
【0019】
上記の実施形態は本発明の原理及びその効果を例示的に説明するものに過ぎず、限定的なものではない。当業者であれば、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく、上記の実施例について修飾又は改良を行うことができる。そのため、当業者であれば、本発明で開示された主旨及び技術的構想を逸脱することなく行われる全ての等価修飾及び変化は本発明の特許請求の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0020】
1 タンク
2 振動センサ
3 静電容量電流サンプリングボックス
4 信号処理ユニット
5 上部サーチコイル
6 下部サーチコイル
7 中圧ブッシング
8 低圧ブッシング
9 鉄心主柱
10 上部鉄ヨーク
11 下部鉄ヨーク
12 低圧巻線
13 中圧巻線
14 高圧巻線
15 サーチコイル信号線
16 絶縁板紙
17 サーチコイル信号線A
18 サーチコイル信号線B
19 磁路分割線
20 強磁性シールドシートA
21 強磁性シールドシートB
図1
図2
図3
【国際調査報告】