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特表2024-503607バルブアクチュエータのためのスイッチアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-26
(54)【発明の名称】バルブアクチュエータのためのスイッチアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/44 20060101AFI20240119BHJP
【FI】
F16K31/44 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023540456
(86)(22)【出願日】2021-12-31
(85)【翻訳文提出日】2023-08-24
(86)【国際出願番号】 US2021065806
(87)【国際公開番号】W WO2022147342
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】17/139,828
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500249589
【氏名又は名称】オートマティック スイッチ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ボガート ロイ ビー.
(72)【発明者】
【氏名】アルセオ エマニュエル ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ガンチ クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ニコール アイヴァン
(72)【発明者】
【氏名】トス ケヴィン
【テーマコード(参考)】
3H063
【Fターム(参考)】
3H063BB10
3H063BB32
3H063DA15
(57)【要約】
バルブアクチュエータのためのスイッチアセンブリは、ブラケットと、調節可能な角度でブラケットに回転可能に結合された回転可能なスイッチと、ブラケットに固定的に取り付けられた固定スイッチと、ブラケットに回転可能に結合されたアームと、アームに結合された調節可能なスイッチトリガとを備えることができる。回転可能なスイッチは、バルブアクチュエータによってトリップされ得、回転可能なスイッチのトリップポイントは、調節可能な角度を設定することによって較正され得る。固定スイッチは、アーム上のスイッチトリガによってトリップされ得、固定スイッチのトリップポイントは、アームに対してスイッチトリガを調節することによって設定され得る。アセンブリは、バルブアクチュエータとは独立して、スイッチアセンブリをバルブアクチュエータに対して較正するための較正固定具を備えることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バルブを制御するように構成されたバルブアクチュエータのためのスイッチアセンブリを設定する方法であって、
少なくとも1つの固定スイッチをブラケットに固定的に取り付け、少なくとも1つの回転可能なスイッチをブラケットに回転可能に取り付けることによって、複数のスイッチをブラケットに組み立て、それによってスイッチアセンブリを作製するステップと、
前記バルブアクチュエータをシミュレートする較正固定具を提供するステップと、
前記スイッチアセンブリ上のアセンブリデータムを前記較正固定具上の固定具データムに位置決めすることによって、前記スイッチアセンブリを前記較正固定具と位置合わせするステップであって、前記アセンブリデータムおよび前記固定具データムが、前記スイッチアセンブリと前記較正固定具との間の位置合わせを保証するように協働する、ステップと、
前記スイッチアセンブリを前記較正固定具に固定するステップと、
前記スイッチアセンブリが前記較正固定具に固定されている間に、前記少なくとも1つの固定スイッチと、前記ブラケットに枢動可能に取り付けられたアームとの間のトリガを調節することによって、前記少なくとも1つの固定スイッチの第1のトリップポイントを調節するステップと、
前記スイッチアセンブリが前記較正固定具に固定されている間に、前記少なくとも1つの回転可能なスイッチが前記ブラケットに取り付けられる角度を調節することによって、前記少なくとも1つの回転可能なスイッチの第2のトリップポイントを調節するステップと、
前記スイッチアセンブリを前記較正固定具から取り外すステップと、
前記スイッチアセンブリ上のアセンブリデータムを前記バルブアクチュエータ上のアクチュエータデータムに位置決めすることによって、前記スイッチアセンブリを前記バルブアクチュエータと位置合わせするステップであって、前記アセンブリデータムおよび前記アクチュエータデータムが、前記スイッチアセンブリと前記バルブアクチュエータとの間の位置合わせを保証するように協働する、ステップと、
前記スイッチアセンブリを前記バルブアクチュエータに固定するステップであって、前記調節するステップによって複数のスイッチの各々が前記バルブアクチュエータに対して較正される、ステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの固定スイッチは、前記バルブの全開位置を示す高ファイアスイッチと、前記バルブの中間ストローク位置を示す低ファイアスイッチと、前記バルブの完全閉鎖位置を示す閉鎖証明スイッチとを備え、前記少なくとも1つの回転可能なスイッチは、前記バルブアクチュエータのストローク制限を制御するための制限スイッチを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アームは、前記バルブアクチュエータが前記バルブを開閉する際に、前記バルブのバルブステムとともに移動するインジケータに追従するように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記較正固定具は、前記インジケータをシミュレートするシミュレータを備える、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記複数のスイッチを前記ブラケットに組み立てるステップは、前記複数のスイッチのうちの少なくとも1つを前記ブラケットに取り付けられた一組の端子に配線するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
バルブアクチュエータのためのスイッチアセンブリを設定する方法であって、
複数のスイッチを非導電性ブラケットに組み立て、それによってスイッチアセンブリを作製するステップと、
前記バルブアクチュエータを模倣する較正固定具を提供するステップと、
前記スイッチアセンブリ上のアセンブリデータムを前記較正固定具上の固定具データムに位置決めすることによって、前記スイッチアセンブリを前記較正固定具と位置合わせするステップであって、前記アセンブリデータムおよび前記固定具データムが、前記スイッチアセンブリと前記較正固定具との間の位置合わせを保証するように協働する、ステップと、
前記スイッチアセンブリを前記較正固定具に固定するステップと、
前記スイッチアセンブリが前記較正固定具に固定されている間に、前記複数のスイッチのトリップポイントを調節するステップと、
前記スイッチアセンブリを前記較正固定具から取り外すステップと、
前記スイッチアセンブリを保管場所に置くステップと、
前記スイッチアセンブリを保管場所から取り出すステップと、
前記スイッチアセンブリ上のアセンブリデータムを前記バルブアクチュエータ上のアクチュエータデータムに位置決めすることによって、前記スイッチアセンブリを前記バルブアクチュエータと位置合わせするステップであって、前記アセンブリデータムおよび前記アクチュエータデータムが、前記スイッチアセンブリと前記バルブアクチュエータとの間の位置合わせを保証するように協働する、ステップと、
前記スイッチアセンブリを前記バルブアクチュエータに固定するステップであって、前記スイッチアセンブリが前記較正固定具に固定されている間に、前記複数のスイッチのトリップポイントを調節することによって、前記複数のスイッチの各々が前記バルブアクチュエータに対して較正される、ステップと
を含む、方法。
【請求項7】
前記複数のスイッチは、前記アクチュエータによって制御されるバルブの全開位置を示す高ファイアスイッチと、前記バルブの中間ストローク位置を示す低ファイアスイッチと、前記バルブの完全閉鎖位置を示す閉鎖証明スイッチと、前記バルブアクチュエータのストローク制限を制御するための制限スイッチとを備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記高ファイアスイッチ、前記低ファイアスイッチ、および前記閉鎖証明スイッチは、前記非導電性ブラケットに取り付けられた少なくとも1つのアームによって作動され、前記少なくとも1つのアームは、前記バルブアクチュエータが前記バルブを開閉する際に、前記バルブのバルブステムとともに移動するインジケータに追従するように構成される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記較正固定具は、前記インジケータをシミュレートするシミュレータを備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記高ファイアスイッチ、前記低ファイアスイッチ、および前記閉鎖証明スイッチは、前記非導電性ブラケットに堅固に取り付けられ、前記少なくとも1つのアームは、前記非導電性ブラケットに枢動可能に取り付けられ、前記高ファイアスイッチ、前記低ファイアスイッチ、および前記閉鎖証明スイッチのトリップポイントを調節するステップは、前記スイッチアセンブリが前記較正固定具に固定されている間に、前記少なくとも1つのアームと、前記高ファイアスイッチ、前記低ファイアスイッチ、および前記閉鎖証明スイッチとの間の関係を調節することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記高ファイアスイッチ、前記低ファイアスイッチ、および前記閉鎖証明スイッチは、前記非導電性ブラケットに堅固に取り付けられ、前記少なくとも1つのアームは、第1のアームおよび第2のアームを備え、前記第1のアームおよび前記第2のアームは、前記非導電性ブラケットに枢動可能に取り付けられ、前記スイッチアセンブリが前記較正固定具に固定されている間に、前記高ファイアスイッチのトリップポイントを調節するステップは、前記第1のアームと前記高ファイアスイッチとの間の高ファイアトリガを調節することを含み、前記低ファイアスイッチのトリップポイントを調節するステップは、前記第1のアームと前記低ファイアスイッチとの間の低ファイアトリガを調節することを含み、前記閉鎖証明スイッチのトリップポイントを調節することは、前記第2のアームと前記閉鎖証明スイッチとの間の閉鎖トリガを調節することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記高ファイアトリガ、前記低ファイアトリガ、および前記閉鎖トリガは、独立して調節可能であり、前記高ファイアトリガ、前記低ファイアトリガ、および前記閉鎖トリガのうちの1つを調節することは、前記高ファイアトリガ、前記低ファイアトリガ、および前記閉鎖トリガのうちの別の調節に影響を及ぼさない、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
高ファイアトリップポイントおよび低ファイアトリップポイントは、依存して調節可能であり、前記高ファイアトリップポイントおよび前記低ファイアトリップポイントのうちの一方を調節することは、前記高ファイアトリップポイントおよび前記低ファイアトリップポイントのうちの他方の調節に影響を及ぼす、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記制限スイッチは、前記非導電性ブラケットに枢動可能に取り付けられ、前記制限スイッチのトリップポイントを調節するステップは、前記スイッチアセンブリが前記較正固定具に固定されている間に、前記制限スイッチが前記非導電性ブラケットに枢動可能に取り付けられる角度を調節することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項15】
前記複数のスイッチを前記非導電性ブラケットに組み立てるステップは、前記複数のスイッチのうちの少なくとも1つを、前記非導電性ブラケットに取り付けられた一組の端子に配線することを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項16】
バルブを制御するように構成されたバルブアクチュエータのためのスイッチアセンブリであって、
複数のスイッチを支持するためのブラケットと、
調節可能な角度で前記ブラケットに回転可能に結合された回転可能なスイッチと、
前記ブラケットに固定的に取り付けられた第1の固定スイッチと、
前記ブラケットに取り付けられた端子であって、前記回転可能なスイッチおよび前記固定スイッチのうちの少なくとも一方が端子に配線される、端子と、
前記ブラケットに回転可能に結合された第1のアームであって、前記第1のアームが、前記バルブのバルブステムおよび前記バルブのバルブステム位置インジケータのうちの少なくとも一方に結合するように構成された指示端、および前記ブラケットに回転可能に結合されたブラケット端を有する、第1のアームと、
前記第1のアームに調節可能に結合された第1のスイッチトリガと
を備え、
前記回転可能なスイッチは、前記バルブアクチュエータによってトリップされるように構成され、
前記第1の固定スイッチは、前記第1のスイッチトリガによってトリップされるように構成される、スイッチアセンブリ。
【請求項17】
前記回転可能なスイッチのトリップポイントは、前記調節可能な角度に従って調節可能であり、前記第1の固定スイッチのトリップポイントは、前記第1のアームに対する前記第1のスイッチトリガの位置に従って調節可能である、請求項16に記載のスイッチアセンブリ。
【請求項18】
前記ブラケットに固定的に取り付けられた第2の固定スイッチをさらに備え、
前記第1の固定スイッチの第1のトリップポイントは、前記第1のアームに対する前記第1のスイッチトリガの位置に従って独立して調節可能であり、
前記第2の固定スイッチの第2のトリップポイントは、前記第1のアームに対する前記第1のスイッチトリガの位置に従って依存して調節可能である、請求項16に記載のスイッチアセンブリ。
【請求項19】
前記ブラケットに固定的に取り付けられた第2の固定スイッチと、
前記ブラケットに回転可能に結合された第2のアームと、
前記第2のアームに調節可能に結合された第2のスイッチトリガと
をさらに備え、
前記第1の固定スイッチの第1のトリップポイントは、前記第1のアームに対する前記第1のスイッチトリガの第1の位置に従って独立して調節可能であり、
前記第2の固定スイッチの第2のトリップポイントは、前記第2のアームに対する前記第2のスイッチトリガの第2の位置に従って独立して調節可能である、請求項16に記載のスイッチアセンブリ。
【請求項20】
前記バルブアクチュエータとは独立して、前記スイッチアセンブリを前記バルブアクチュエータに対して較正するための較正固定具をさらに備える、請求項16に記載のスイッチアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年12月31日に出願された米国特許出願第17/139,828号のPCTであり、その全体の内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
連邦政府の支援による研究または開発に関する陳述
該当なし。
【0003】
付属書類の参照
該当なし。
【背景技術】
【0004】
発明の分野。本開示は、一般に制御バルブに関し、より具体的には、制御バルブのためのアクチュエータおよび制御システムに関する。
【0005】
関連技術の説明。フロー制御システムは、危険な環境または過酷な環境での用途などの、プロセスおよび製造システムにおいて一般的である。このようなシステムでは、流量、バルブ位置、圧力、バルブの健全性および流体制御コンポーネントの他の態様を含む、様々なパラメータを正確に監視および制御することが重要であり得る。したがって、迅速かつ正確な制御を提供する制御システムおよびバルブが多くの産業で求められている。さらに、多くの場合、バルブ、アクチュエータ、およびそれらの制御コンポーネントを含む、制御システムおよびコンポーネントに対してリードタイムの短縮が求められている。
【0006】
制御システムおよびそれらのコンポーネントの製造には時間がかかり、労働集約的であり得る。例えば、適切な動作を保証するために、バルブおよびそれらのアクチュエータを制御するために使用されるスイッチは、多くの場合、様々な製造上および/または動作上の問題を考慮して調節可能に作製される。これらのスイッチは、多くの場合、制御バルブの開放および/または閉鎖の特定の時点で動作するように事前に設定されている。これは、多くの場合、バルブのアクチュエータに各スイッチを取り付け、次にアクチュエータを1つまたは複数の開閉サイクルにより操作しながら各スイッチを調節することによって実現される。
【0007】
当該技術分野では、制御システムコンポーネントの適切な動作、信頼性、および再現性を損なうことなく、製造効率を高め、サプライチェーン管理を簡素化するための改良されたアセンブリが必要とされている。本開示の開示および教示は、改良された制御バルブアセンブリおよび関連するプロセスのためのデバイス、システムおよび方法を対象とする。
【発明の概要】
【0008】
少なくとも1つの実施形態では、バルブアクチュエータのためのスイッチアセンブリは、複数のスイッチを支持するためのブラケット(bracket)と、1つまたは複数の調節可能な角度でブラケットに回転可能に結合された1つまたは複数のスイッチと、ブラケットに固定的に取り付けられた1つまたは複数のスイッチとを備えることができる。少なくとも1つの実施形態では、ブラケットは、スイッチをバルブアクチュエータから電気的に絶縁するために非導電性であり得る。バルブアクチュエータは、調節可能な角度を較正することによって独立して調節可能なトリップポイント(または複数のトリップポイント)で回転可能に取り付けられたスイッチをトリップ(trip)またはトリガ(trigger)することができる。トリガ機構は、トリガ機構を較正することによって調節可能なトリップポイント(または複数のトリップポイント)で固定的に取り付けられたスイッチをトリップ/トリガするために使用することができる。
【0009】
例えば、少なくとも1つの実施形態では、トリガ機構は、ブラケットに回転可能に結合されたアームを備えることができる。アームの指示端は、アクチュエータ、またはバルブのバルブステム(valve stem)もしくはバルブのバルブステム位置インジケータなどの、アクチュエータによって制御されるバルブの一部と結合することができる。アームのブラケット端部は、ブラケットに回転可能に結合することができる。アームの動きにより、固定的に取り付けられたスイッチが直接的または間接的にトリップすることができる。1つまたは複数のスイッチトリガは、アームに調節可能に結合することができ、固定的に取り付けられたスイッチをトリップさせることができる。
【0010】
少なくとも1つの実施形態では、スイッチアセンブリはまた、ブラケットに取り付けられた1つまたは複数の端子を備え、回転可能なスイッチおよび固定スイッチのうちの少なくとも1つは端子に配線される。少なくとも1つの実施形態では、スイッチアセンブリは、異なり、独立して調節可能なトリップポイントを有することができる、固定的に取り付けられた複数のスイッチを備えることができる。少なくとも1つの実施形態では、スイッチアセンブリは、バルブアクチュエータとは独立して、スイッチアセンブリをバルブアクチュエータに対して較正するための較正固定具(calibration fixture)をさらに備える。
【0011】
少なくとも1つの実施形態では、制御バルブのバルブアクチュエータのためのスイッチアセンブリは、複数のスイッチをブラケットに組み立てることによって設定することができる。それによって、スイッチアセンブリを作製し、スイッチアセンブリを較正固定具と位置合わせし、スイッチアセンブリが較正固定具に固定されている間にスイッチを調節することができる。その後、スイッチアセンブリは、バルブアクチュエータとは独立して、バルブアクチュエータのために較正されたバルブアクチュエータに取り付けることができる。スイッチは、ブラケットに固定的および/または直接的に取り付けられた1つまたは複数のスイッチ、ならびにブラケットに回転可能および/または枢動可能(pivotably)に取り付けられた1つまたは複数のスイッチを備えることができる。較正固定具はバルブアクチュエータの選択された機能、動作(operation)、および/または移動(movement)をシミュレートすることができる。
【0012】
スイッチアセンブリを較正固定具と位置合わせすることは、スイッチアセンブリ上の1つまたは複数のアセンブリデータムを、較正固定具上の1つまたは複数の対応する固定具データムに位置決めすること、位置合わせすること、又は一致させること(colimiting)を含むことができる。アセンブリデータム(datum)および固定具データムは、スイッチアセンブリと較正固定具との間の適切な位置合わせを保証するために協働することができる。スイッチアセンブリが較正固定具と適切に位置合わせされると、次いでスイッチアセンブリは較正固定具に固定することができる。
【0013】
スイッチアセンブリを較正固定具と適切に位置合わせして固定すると、スイッチのトリップポイントを調節することができる。例えば、少なくとも1つの固定スイッチのトリップポイントを調節することは、少なくとも1つの固定スイッチと、ブラケットに枢動可能に取り付けられたアームとの間のトリガを調節することによって実行することができる。少なくとも1つの回転可能なスイッチのトリップポイントを調節することは、少なくとも1つの回転可能なスイッチがブラケットに取り付けられる角度を調節することによって実行することができる。
【0014】
スイッチアセンブリが較正固定具に固定された状態でスイッチが調節されると、スイッチアセンブリを較正固定具から取り外すことができる。この時点で、スイッチアセンブリは、将来のバルブアクチュエータとの嵌合のために保管して置いておくことができるか、またはバルブアクチュエータと直ちに嵌合することもできる。いずれの場合も、較正固定具で行った場合とほぼ同じ方法で、スイッチアセンブリ上のアセンブリデータムをバルブアクチュエータ上のアクチュエータデータムに位置決めすることによって、スイッチアセンブリをバルブアクチュエータと位置合わせすることができる。次いで、スイッチアセンブリをバルブアクチュエータに固定することができる。スイッチアセンブリが、バルブアクチュエータと位置合わせされ、固定されると、スイッチアセンブリが、較正固定具と位置合わせされ、固定されている間に行われた調節によって、スイッチの各々がバルブアクチュエータに対して適切に較正されていると予測することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示によるバルブアクチュエータアセンブリの多くの実施形態のうちの1つの斜視図である。
図2図1のバルブアクチュエータアセンブリの部分分解斜視図であり、バルブアクチュエータから分離されたスイッチアセンブリを示す。
図3図2のスイッチアセンブリの逆斜視図である。
図4図1のバルブアクチュエータアセンブリの部分斜視図である。
図5】本開示による較正固定具の多くの実施形態のうちの1つの斜視図である。
図6図2のスイッチアセンブリの裏面図である。
図7】本開示によるスイッチアセンブリの多くの実施形態のうちの1つの分解斜視図であり、回転可能に取り付けられた1つのスイッチおよび固定して取り付けられた1つのスイッチを示す。
図8】本開示によるスイッチアセンブリの多くの実施形態のうちの1つの斜視図であり、回転可能に取り付けられた1つのスイッチおよび固定して取り付けられた2つのスイッチを示す。
図9図8のスイッチアセンブリの分解斜視図である。
図10】本開示によるスイッチアセンブリの多くの実施形態のうちの1つの斜視図であり、回転可能に取り付けられた1つのスイッチおよび固定して取り付けられた3つのスイッチを示す。
図11図10のスイッチアセンブリの分解斜視図である。
図12】本開示による組み立て方法の多くの実施形態のうちの1つを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
上述した図面と以下の特定の構造および機能の明細書は、出願人が発明したものの範囲または添付の特許請求の範囲を限定するために提示されるものではない。むしろ、図面および明細書は、特許権保護が求められる発明を作成および使用することを当業者に教示するために提供されるものである。当業者は、本開示の商業的実施形態の全ての特徴が、明確さおよび理解のために説明されるかまたは示されるとは限らないことを、理解するであろう。当業者はまた、本開示の態様を組み込んだ実際の商業的実施形態の開発が、商業的実施形態に対する開発者の最終目標を達成するために、多数の実装固有の決定を必要とし得ることを理解するであろう。このような実装固有の決定は、特定の実装、場所によって、および時々変わることがある、システム関連、ビジネス関連、政府関連のコンプライアンスおよび他の制約を含んでもよいが、これらに限定されない。開発者の努力は、絶対的な意味で複雑で時間がかかるかもしれないが、そのような努力は、それにもかかわらず、この開示の利点を得る当業者にとって日常的な取り組みである。本明細書に開示および教示される実施形態は、多数の様々な修正および代替的形態に影響を受けやすいことを理解しなければならない。単数の用語(例えば“a”であるが、これに限定されない)の使用は、アイテムの数を限定するとして意図されたものではない。特に明記しない限り、「最上部」、「底部」、「左」、「右」、「上部」、「下部」、「下」、「上」、「側部」、「第1」、「第2」(「第3」以降)、「入口」、「出口」などの関係用語の使用は、図面を具体的に参照することを明確にするために明細書で使用され、本開示または添付の特許請求の範囲を限定するとして意図されたものではない。「結合する」、「結合される」、「結合している」、「カプラ」などの用語は、本明細書では広く使用され、例えば、機械的に、磁気的に、電気的に、化学的に、操作可能に、直接にまたは間接に、中間要素、1つ以上の部材と一緒に固定し、結び付け、連結し、締結し、取り付け、接合し、その中に挿入し、その上またはその中に形成し、連通させるか、または他の方法で関連付ける任意の方法または装置を含んでもよく、1つの部材を別の部材と一様に一体的に形成することを非限定的にさらに含んでもよい。結合は、回転を含めて、任意の方向で行うことができる。「含む」および「など」という用語は、例示的であり、限定的ではなく、「てもよい」という用語は、特に明記しない限り、「でもよいが、必須ではない」を意味する。本開示における他のいかなる言語にも関わらず、図面に示される実施形態は、例示および説明の目的で提示される例であり、本開示の主題の唯一の実施形態ではない。
【0017】
出願人は、制御バルブ、関連するシステムコンポーネント、および関連するプロセスの適切な動作、信頼性、および再現性を損なうことなく、製造効率を高め、サプライチェーン管理を簡素化するための改良されたアセンブリのためのシステムおよび方法を作製した。出願人は、制御バルブのためのアクチュエータの適切な動作、信頼性、および再現性を損なうことなく、製造効率を高め、サプライチェーン管理を簡素化するための改良されたアセンブリのためのシステムおよび方法を作製した。出願人は、制御バルブアクチュエータのためのサブアセンブリの適切な動作、信頼性、および再現性を損なうことなく、製造効率を高め、サプライチェーン管理を簡素化するための改良されたアセンブリのためのシステムおよび方法を作製した。出願人は、制御バルブアクチュエータのためのサブアセンブリを組み立て、較正するためのシステムおよび方法を作製した。少なくとも1つの実施形態では、スイッチサブアセンブリは、制御バルブのためのアクチュエータとともに使用するために組み立てられ、調節され得るか、またはそうでなければ較正され得る。
【0018】
図1は、本開示によるバルブアクチュエータアセンブリの多くの実施形態のうちの1つの斜視図である。図2は、図1のバルブアクチュエータアセンブリの部分分解斜視図であり、バルブアクチュエータから分離されたスイッチアセンブリを示す。図3は、図2のスイッチアセンブリの逆斜視図である。図4は、図1のバルブアクチュエータアセンブリの部分斜視図である。図5は、較正固定具に取り付けられた図2のスイッチアセンブリの側面図である。図6は、図2のスイッチアセンブリの裏面図である。図7は、本開示によるスイッチアセンブリの多くの実施形態のうちの1つの分解斜視図であり、回転可能に取り付けられた1つのスイッチおよび固定して取り付けられた1つのスイッチを示す。図8は、本開示によるスイッチアセンブリの多くの実施形態のうちの1つの斜視図であり、回転可能に取り付けられた1つのスイッチおよび固定して取り付けられた2つのスイッチを示す。図9は、図8のスイッチアセンブリの分解斜視図である。図10は、本開示によるスイッチアセンブリの多くの実施形態のうちの1つの斜視図であり、回転可能に取り付けられた1つのスイッチおよび固定して取り付けられた3つのスイッチを示す。図11は、図10のスイッチアセンブリの分解斜視図である。図12は、本開示による組み立て方法の多くの実施形態のうちの1つを示すフローチャートである。図1~12は、互いに関連して記載されている。
【0019】
少なくとも1つの実施形態では、制御バルブの制御および/または監視のためのアクチュエータアセンブリ100は、バルブアクチュエータ102およびスイッチアセンブリ、またはサブアセンブリ110を備えることができる。少なくとも1つの実施形態では、バルブアクチュエータ102のためのスイッチアセンブリ110は、複数のスイッチ114を支持するためのブラケット112を備えることができる。1つまたは複数のスイッチ114aは、1つまたは複数の調節可能な角度でブラケット112に回転可能に結合することができる。1つまたは複数のスイッチ114bは、ブラケット112に固定して取り付けることができる。少なくとも1つの実施形態では、ブラケット112および/またはその一部は、スイッチ114をバルブアクチュエータ102、および/またはサブアセンブリ110の他のコンポーネントから電気的に絶縁するために非導電性であってもよい。バルブアクチュエータ102は、調節可能な角度を較正することによって独立して調節可能なトリップポイント(または複数のトリップポイント)で回転可能に取り付けられたスイッチ114aをトリップまたはトリガすることができる。トリガ機構116は、トリガ機構116を較正することによって調節可能なトリップポイント(または複数のトリップポイント)で固定的に取り付けられたスイッチ114bをトリップ/トリガするために使用することができる。
【0020】
少なくとも1つの実施形態では、複数のスイッチ114は、アクチュエータ102によって制御されるバルブの全開位置を示す高ファイア(high fire)スイッチ、バルブの中間ストローク位置を示す低ファイア(low fire)スイッチ、バルブの完全閉鎖位置を示す閉鎖証明(proof of closure)スイッチ、およびバルブアクチュエータ102のストローク制限(limit)を制御するための制限スイッチを備える。少なくとも1つの実施形態では、制限スイッチは、回転可能に取り付けられたスイッチ114aであってもよく、バルブまたはバルブアクチュエータ102によって作動させることができる。少なくとも1つの実施形態では、高ファイアスイッチ、低ファイアスイッチ、および閉鎖証明スイッチは、スイッチ114bに固定して取り付けることができ、ブラケット112に取り付けられたトリガ機構116の1つまたは複数のアーム118によって作動させることができる。アーム118は、バルブアクチュエータ102がバルブを開閉するときにバルブのバルブステムとともに移動するインジケータ120、および/またはインジケータ120をシミュレートするシミュレータ120aに追従するように回転可能であり得る。
【0021】
少なくとも1つの実施形態では、トリガ機構116は、ブラケット112に回転可能に結合されたアーム118を備えることができる。アーム118の指示端118aは、アクチュエータ102またはアクチュエータ102によって制御されるバルブの一部、例えば、バルブのバルブステム、バルブのバルブステム位置インジケータ120、またはインジケータ120をシミュレートするシミュレータ120aに結合することができる。アーム118のブラケット端部118bは、アクセル122およびキーパ123などを介してブラケット112に回転可能に結合することができる。アーム118の動きは、固定的に取り付けられたスイッチ114bを直接的または間接的にトリップさせることができる。少なくとも1つの実施形態では、1つまたは複数のスイッチトリガ124は、調節可能な止めネジ126および/または引張バネ128の使用などによってアーム118に調節可能に結合することができ、このトリガ124は、固定的に取り付けられたスイッチ114bをトリップさせることができる。代替的に、または追加的に、図11に最適に示されるように、止めネジ126をトリガ124と固定的に取り付けられたスイッチ114bとの間に配置することができる。このようにして、1つのアーム118およびトリガ124の対は、バルブステムの移動に沿った異なる点において高ファイアスイッチおよび低ファイアスイッチなどの、2つ以上の固定的に取り付けられたスイッチ114bをトリップさせることができる。理解できるように、機構が2つ以上のスイッチ114をトリップさせるトリップポイントの調節の間には、ある程度の依存性があり得る。しかしながら、独立した機構が異なるスイッチ114をトリップさせる場合、トリップポイントの調節は独立していてもよい。
【0022】
少なくとも1つの実施形態では、回転可能に取り付けられたスイッチ114aは、ブラケット112に直接的に回転可能に取り付けることができ、または次にブラケット112に回転可能に取り付けられるキャリア(carrier)130を介してブラケット112に回転可能に取り付けることができる。少なくとも1つの実施形態では、回転可能に取り付けられたスイッチ114aは、小ネジなどの締結具132を使用してキャリア130に固定的に、または堅固(rigidly)に取り付けることができる。少なくとも1つの実施形態では、キャリア130は、締結具およびワッシャ134を使用してブラケット112に回転可能に取り付けることができる。回転可能に取り付けられたスイッチ114aのトリップポイントは、回転可能に取り付けられたスイッチ114aとブラケット112との間の調節可能な角度を設定できる止めネジ(set screw)126を調節することによって構成することができる。少なくとも1つの実施形態では、ブラケット112とキャリア130との間の角度、したがって回転可能に取り付けられたスイッチ114aは、止めネジ126、バネ136、および1つまたは複数のナット138を使用して設定および調節することができる。ナット138は、キャリア130もしくはサブアセンブリ110の他の部分によって捕捉されることができ、および/または止めネジが移動するのを防止するロックナットを備えることができる。それによって、任意の関連するスイッチ114のトリップポイントを固定することができる。
【0023】
スイッチ114は、スイッチ端子140aに配線することができ、スイッチアセンブリ110がアクチュエータ102に取り付けられるとき、次にスイッチ端子140aはアクチュエータ端子140bに配線することができる。スイッチ端子140aは、追加の締結具132を使用してブラケット112に固定することができる。スイッチ端子140aはまた、スイッチ114の調節または較正中に使用するために、較正固定具104上の端子に配線することもできる。
【0024】
少なくとも1つの実施形態では、ブラケット112自体が非導電性材料から作製される。それによって、スイッチ114を相互におよび/またはアクチュエータ102から絶縁する。少なくとも1つの実施形態では、絶縁体142を使用して、スイッチ114のうちの1つまたは複数の一部を覆う。それによって、スイッチ114を相互に、ブラケット112、および/またはアクチュエータ102から絶縁する。
【0025】
少なくとも1つの実施形態では、較正固定具104を使用して、スイッチ114が使用されるアクチュエータ102に取り付けられる前にスイッチ114を調節または較正することができる。少なくとも1つの実施形態では、較正固定具104は、インジケータ120をシミュレートするシミュレータ120a、または他の構造を備えることができる。少なくとも1つの実施形態では、較正固定具104は、バルブおよび/またはバルブアクチュエータ102の他のコンポーネントをシミュレートするシミュレータまたは構造を備えることができる。少なくとも1つの実施形態において、較正固定具104は、部分的なバルブアクチュエータ102であってもよい。少なくとも1つの実施形態では、較正固定具104は、調節または較正の目的のために使用される完全なバルブアクチュエータ102、他のバルブアクチュエータ102とともに使用するための複数のスイッチアセンブリ110であってもよい。調節または較正されると、スイッチアセンブリ110は、使用されるバルブアクチュエータ102に取り付けることができ、または必要に応じて将来のバルブアクチュエータ102への組み立てのために保管場所に置くことができる。このようにして、スイッチアセンブリ110を組み立てることができ、使用されるバルブアクチュエータ102に取り付ける前に、全てのスイッチ114を一度に調節することができる。さらに、スイッチアセンブリ110は、注文を受けてから完全に組み立てられたアクチュエータアセンブリ100の出荷準備が整うまでの時間を短縮するために、サブアセンブリとして組み立て、調節、検査、および保管することができる。
【0026】
少なくとも1つの実施形態では、高ファイアスイッチ、低ファイアスイッチ、および閉鎖証明スイッチは、ブラケット112に堅固に取り付けることができる。1つまたは複数のアーム118はブラケット112に枢動可能に取り付けることができる。高ファイアスイッチ、低ファイアスイッチ、および閉鎖証明スイッチのトリップポイントを調節することは、スイッチアセンブリ110が較正固定具104に固定されている間に、アーム118と、高ファイアスイッチ、低ファイアスイッチ、および/または閉鎖証明スイッチとの間の関係を調節することを含むことができる。例えば、1つまたは複数の止めネジ126を使用して、アーム118と、アクチュエータ102、インジケータ120またはシミュレータ120aの動きに従ってスイッチ114をトリップさせる1つまたは複数のトリガ124との間の角度を調節することができる。少なくとも1つの実施形態では、単一のアーム118およびトリガ124の対は、2つの止めネジ126を使用して高ファイアスイッチおよび低ファイアスイッチのトリップポイントを制御することができる。少なくとも1つの実施形態では、アーム118およびトリガ124の対は、堅固に取り付けられたスイッチ114bの各々のトリップポイントを制御することができる。少なくとも1つの実施形態では、1つのスイッチ114のトリップポイントの調節は、任意の他のスイッチ114のトリップポイントに影響を及ぼさない。少なくとも1つの実施形態では、1つのスイッチ114のトリップポイントの調節は、別のスイッチ114のトリップポイントに影響を及ぼし、このような相互作用は、異なる止めネジを使用して調節可能である。少なくとも1つの実施形態では、スイッチアセンブリ110は、固定的に取り付けられた複数のスイッチ114bを備えることができ、それらのスイッチ114bの各々は、独立して調節可能であり得る異なるトリップポイントを有することができる。
【0027】
少なくとも1つの実施形態では、制限スイッチはブラケット112に枢動可能に取り付けることができる。制限スイッチのトリップポイントを調節することは、スイッチアセンブリ110が較正固定具104に固定されている間に、制限スイッチがブラケット112に枢動可能に取り付けられる角度を調節することを含むことができる。例えば、制限スイッチは、次にブラケット112に回転可能に取り付けられるキャリア130に堅固に取り付けることができる。ブラケット112とキャリア130との間の角度、したがって制限スイッチは、止めネジ126を使用して調節することができる。
【0028】
少なくとも1つの実施形態では、バルブアクチュエータ102とは独立して、バルブアクチュエータ102に対してスイッチアセンブリ110を較正するために、較正固定具104を使用することができる。少なくとも1つの実施形態では、回転可能なスイッチ114aおよび固定スイッチ114bのうちの少なくとも1つは、ブラケット112に取り付けられた端子140aに配線される。較正固定具104および/またはバルブアクチュエータ102は、スイッチアセンブリ110が較正固定具104またはバルブアクチュエータ102のそれぞれに取り付けられたときにブラケット112に取り付けられた端子140aを配線できる端子140bを備えることができる。
【0029】
少なくとも1つの実施形態では、本開示の特定の態様によれば、スイッチアセンブリ110をアクチュエータ102および/または較正固定具104に固定することと、スイッチアセンブリ110をアクチュエータ102および/または較正固定具104に位置合わせすることとの間には差異があり得る。本開示を読めば、スイッチアセンブリ110の適切な位置合わせが、その調節または較正に影響を及ぼすことが理解できる。したがって、少なくとも1つの実施形態では、スイッチアセンブリ110、アクチュエータ102、および/または較正固定具104は、アクチュエータ102および/または較正固定具104に対するスイッチアセンブリ110の適切な位置合わせを保証するためのデータム150a、b、cを備えることができる。少なくとも1つの実施形態では、スイッチアセンブリ110は、スイッチアセンブリ110がアクチュエータ102に対して適切に位置合わせされているときに、アクチュエータデータム150bと物理的に嵌合するスイッチデータム150aを備えることができる。スイッチデータム150aはまた、スイッチアセンブリ110が較正固定具104に対して適切に位置合わせされているとき、固定具データム150cと物理的に嵌合することもできる。少なくとも1つの実施形態では、データム150a、b、cは、スイッチアセンブリ110をアクチュエータ102および/または較正固定具104上で支持するので、スイッチアセンブリ110をアクチュエータ102および/または較正固定具104と位置合わせすることは、必ずしもスイッチアセンブリ110をアクチュエータ102および/または較正固定具104に固定する必要はない。スイッチアセンブリ110は、小ネジ(machine screw)などの締結具を使用してアクチュエータ102および/または較正固定具104に別個に固定することができる。少なくとも1つの実施形態では、スイッチアセンブリ110は、バンパ(bumper)154に機械的に連結されたトグルクランプ152を使用して較正固定具104に別個に固定することができ、バンパ154は、スイッチアセンブリ110を較正固定具104に押さえつけて確実に保持する。
【0030】
少なくとも1つの実施形態では、制御バルブのバルブアクチュエータ102のためのスイッチアセンブリ110は、図12の組み立て方法1000に示されるように作製および/または構成することができる。例えば、ステップ1002に示されるように、組み立ては、複数のスイッチ114をブラケット112に取り付けることによって開始することができる。スイッチ114は、ブラケット112に固定的および/または直接的に取り付けられる1つまたは複数のスイッチ、ならびにブラケット112に回転可能および/または枢動可能に取り付けられる1つまたは複数のスイッチを備えることができる。上述のように、スイッチ114を相互に、および/またはバルブアクチュエータ102から電気的に絶縁するために、ブラケット112またはその一部は非導電性材料から作製することができる。
【0031】
ステップ1004に示されるように、スイッチアセンブリ110は次いで較正固定具104と位置合わせすることができる。スイッチアセンブリ110を較正固定具104と位置合わせすることは、スイッチアセンブリ110上の1つまたは複数のアセンブリデータム150aを較正固定具104上の1つまたは複数の対応する固定具データム150bに位置決めすること、位置合わせすること、または一致させることを含むことができる。アセンブリデータム150aおよび固定具データム150bは、スイッチアセンブリ110と較正固定具104との間の適切な位置合わせを保証するために協働することができる。スイッチアセンブリ110が較正固定具104に対して適切に位置合わせされると、スイッチアセンブリ110は次いで、ステップ1006に示されるように、較正固定具104に固定され得る。上述のように、較正固定具104は、バルブアクチュエータ102の選択された機能、動作、および/または移動をシミュレートする(模倣する。mimic)ことができる。
【0032】
ステップ1008に示されるように、スイッチアセンブリ110が、較正固定具104と位置合わせされ、固定されている間に、スイッチ114の各々を調節することができる。少なくとも1つの実施形態では、スイッチアセンブリ110が較正固定具104に適切に位置合わせされると、スイッチ114のトリップポイントを調節することができる。例えば、少なくとも1つの固定スイッチ114bのトリップポイントの調節は、少なくとも1つの固定スイッチ114bとブラケット112に枢動可能に取り付けられたアーム118との間のトリガ124を調節することによって実行することができる。少なくとも1つの回転可能なスイッチ114aのトリップポイントの調節は、少なくとも1つの回転可能なスイッチ114aがブラケット112に取り付けられる角度を調節することによって実行され得る。
【0033】
スイッチアセンブリ110が較正固定具104に固定された状態でスイッチ114が調節されると、ステップ1010に示されるように、スイッチアセンブリ110を較正固定具104から取り外すことができる。この時点で、スイッチアセンブリ110は、将来のバルブアクチュエータ102との嵌合のために保管して置いておくことができるか、またはバルブアクチュエータ102と直ちに嵌合することもできる。
【0034】
例えば、ステップ1012に示されるように、スイッチアセンブリ102は、較正固定具104で行ったものとほぼ同じ方法で、スイッチアセンブリ110上のアセンブリデータム150aをバルブアクチュエータ102上のアクチュエータデータム150bに位置決めすることによってバルブアクチュエータ102と位置合わせすることができる。適切に位置合わせされると、ステップ1014に示されるように、スイッチアセンブリ110はバルブアクチュエータ102に固定され得る。スイッチアセンブリ110がバルブアクチュエータ102に固定されると、スイッチ114の各々が、スイッチアセンブリ110を較正固定具104に固定している間に行われた調節によって、バルブアクチュエータ102に適切に較正されていると予測することができる。
【0035】
少なくとも1つの実施形態では、バルブアクチュエータのためのスイッチアセンブリは、複数のスイッチを支持するためのブラケット、1つまたは複数の調節可能な角度でブラケットに回転可能に結合された1つまたは複数のスイッチ、およびブラケットに固定的に取り付けられた1つまたは複数のスイッチを備えることができる。少なくとも1つの実施形態では、スイッチをバルブアクチュエータから電気的に絶縁するためにブラケットは非導電性であり得る。バルブアクチュエータは、調節可能な角度を較正することによって独立して調節可能なトリップポイント(または複数のトリップポイント)で回転可能に取り付けられたスイッチをトリップまたはトリガすることができる。トリガ機構を使用して、トリガ機構を較正することによって調節可能なトリップポイント(または複数のトリップポイント)で固定的に取り付けられたスイッチをトリップ/トリガすることができる。少なくとも1つの実施形態では、トリガ機構は、ブラケットに回転可能に結合されたアームを備えることができる。アームの指示端は、アクチュエータ、またはバルブのバルブステムもしくはバルブのバルブステム位置インジケータなどの、アクチュエータによって制御されるバルブの一部と結合することができる。アームのブラケット端部は、ブラケットに回転可能に結合され得る。アームの動きにより、固定的に取り付けられたスイッチが直接的または間接的にトリップすることができる。1つまたは複数のスイッチトリガをアームに調節可能に結合することができ、固定的に取り付けられたスイッチをトリップさせることができる。
【0036】
少なくとも1つの実施形態では、スイッチアセンブリは、ブラケットに取り付けられた1つまたは複数の端子を備えることができ、回転可能なスイッチおよび固定スイッチのうちの少なくとも1つは端子に配線される。少なくとも1つの実施形態では、スイッチアセンブリは、異なり、独立して調節可能なトリップポイントを有することができる、固定的に取り付けられた複数のスイッチを備えることができる。少なくとも1つの実施形態では、スイッチアセンブリは、バルブアクチュエータとは独立してスイッチアセンブリをバルブアクチュエータに対して較正するための較正固定具を備えることができる。少なくとも1つの実施形態では、バルブのアクチュエータのためのスイッチアセンブリは、複数のスイッチをブラケットに組み立てることによって設定することができる。それによって、スイッチアセンブリを作製し、スイッチアセンブリを較正固定具と位置合わせし、スイッチアセンブリを較正固定具に固定している間にスイッチを調節することができる。その後、スイッチアセンブリは、バルブアクチュエータとは独立して、バルブアクチュエータのために較正されたバルブアクチュエータに取り付けることができる。スイッチは、ブラケットに固定的および/または直接的に取り付けられた1つまたは複数のスイッチ、ならびにブラケットに回転可能および/または枢動可能に取り付けられた1つまたは複数のスイッチを備えることができる。較正固定具は、バルブアクチュエータの選択された機能、動作、および/または移動をシミュレートすることができる。
【0037】
スイッチアセンブリを較正固定具と位置合わせすることは、スイッチアセンブリ上の1つまたは複数のアセンブリデータムを、較正固定具上の1つまたは複数の対応する固定具データムに位置決めすること、位置合わせすること、または一致させることを含むことができる。アセンブリデータムおよび固定具データムは、スイッチアセンブリと較正固定具との間の適切な位置合わせを保証するために協働することができる。スイッチアセンブリが較正固定具と適切に位置合わせされると、次いでスイッチアセンブリを較正固定具に固定することができる。スイッチアセンブリを較正固定具と適切に位置合わせして固定すると、スイッチのトリップポイントを調節することができる。例えば、少なくとも1つの固定スイッチのトリップポイントの調節は、少なくとも1つの固定スイッチと、ブラケットに枢動可能に取り付けられたアームとの間のトリガを調節することによって実行することができる。少なくとも1つの回転可能なスイッチのトリップポイントの調節は、少なくとも1つの回転可能なスイッチがブラケットに取り付けられる角度を調節することによって実行することができる。
【0038】
スイッチアセンブリを較正固定具に固定した状態でスイッチを調節すると、スイッチアセンブリを較正固定具から取り外すことができる。この時点で、スイッチアセンブリは、将来のバルブアクチュエータとの嵌合のために保管して置いておくことができるか、またはバルブアクチュエータと直ちに嵌合することもできる。いずれの場合も、較正固定具で行った場合とほぼ同じ方法で、スイッチアセンブリ上のアセンブリデータムをバルブアクチュエータ上のアクチュエータデータムに位置決めすることによって、スイッチアセンブリをバルブアクチュエータと位置合わせすることができる。次いで、スイッチアセンブリをバルブアクチュエータに固定することができる。スイッチアセンブリが、バルブアクチュエータと位置合わせされ、固定されると、スイッチアセンブリが、較正固定具と位置合わせされ、固定されている間に行われた調節によって、スイッチの各々がバルブアクチュエータに対して適切に較正されていると予測することができる。
【0039】
本明細書に開示されるシステムおよび方法は、例示の目的で図に示される例示的なバルブおよび/またはアクチュエータのタイプに限定されず、多くの異なるタイプおよびスタイルの制御バルブ、アクチュエータ、および関連するシステムに適用可能または応用可能である。さらに、本開示の教示は、ソレノイドバルブに特に有利であり得るが、必ずしもそれに限定されず、制御バルブは、全部または一部において、別個にまたは組み合わせて、現在既知であるか、または今後開発されるかを問わず、例えば、線形バルブ、回転バルブ、ソレノイドバルブ、パイロットバルブ、ダイアフラムバルブ、機械バルブ、電気機械バルブ、油圧バルブ、空気圧バルブ、およびある距離または点を横切る1つまたは複数の流体の通過を操作するための他のタイプのバルブなどの任意のタイプのバルブであってもよいか、またはそれらを含んでもよい。本明細書で使用される「流体」という用語は、流れることができる任意の物質または材料、例えば、液体、気体およびそれらの組み合わせ(1つまたは複数の固体または他の非流体がその中に存在するか否かにかかわらず)を含む。
【0040】
上述したシステムおよび方法の1つまたは複数の態様を利用する他のおよびさらなる実施形態は、出願人の開示の精神から逸脱することなく考案することができる。例えば、本明細書に開示される装置、システムおよび方法は、単独で使用することができるか、または他のバルブ、バルブコンポーネント、および/または流体制御システムの1つまたは複数の部品を形成するために使用することができる。さらに、バルブおよびモジュールの様々な方法および実施形態は、開示された方法および実施形態の変形を作り出すために、互いに組み合わせて含まれ得る。単数の要素に関する議論は、複数の要素を含むことができ、逆の場合も同じである。少なくとも1つのアイテムへの言及とそれに続くアイテムへの言及は、1つまたは複数のアイテムを含むことができる。また、本開示の理解を達成するために、実施形態の様々な態様は、互いに組み合わせて使用することができる。
【0041】
文脈で特に明記しない限り、用語「備える(comprise)」、「含む(include)」および「有する(has)」(それらの変形および活用「備え(comprises)」、「含み(including)」、「有し(have)」など)は、少なくとも記載された要素もしくはステップまたは要素のグループもしくはステップのグループまたはそれらの同等物を含むことを意味し、より大きい数量または他の要素もしくはステップまたは要素のグループもしくはステップのグループまたはそれらの同等物を除外しないことを意味すると理解されるべきである。装置、機器およびシステムは、多くの方向および向きで使用することができる。特に限定されない限り、ステップの順序は、様々な順序で発生することができる。本明細書に説明された様々なステップは、他のステップと組み合わせることができ、記載されたステップと相互に連結し、および/または複数のステップに分割することができる。同様に、要素は、機能的に説明され、別個のコンポーネントとして具体化することができ、および/または複数の機能を有するコンポーネントに組み合わせることができる。
【0042】
実施形態は、好ましい実施形態および他の実施形態の文脈で説明され、出願人の開示の全ての実施形態が説明されているわけではない。説明された実施形態に対する明らかな修正および変更は、本開示の利点を得る当業者に利用可能である。開示された実施形態および開示されていない実施形態は、出願人の開示の範囲または適用可能性を限定または制限することを意図するものではなく、むしろ、特許法に準拠して、出願人は、特許請求の範囲の同等物の範囲または範囲内にあるそのような全ての修正および改善を完全に保護することを意図する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】