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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-26
(54)【発明の名称】ノッチフィルタコード位相影響緩和
(51)【国際特許分類】
   G01S 19/21 20100101AFI20240119BHJP
   G01S 19/37 20100101ALI20240119BHJP
【FI】
G01S19/21
G01S19/37
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023542545
(86)(22)【出願日】2021-11-23
(85)【翻訳文提出日】2023-07-12
(86)【国際出願番号】 US2021060432
(87)【国際公開番号】W WO2022159169
(87)【国際公開日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】63/141,056
(32)【優先日】2021-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/473,877
(32)【優先日】2021-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】シッダーント、ファン
(72)【発明者】
【氏名】クマー、ムケシュ
(72)【発明者】
【氏名】クックマン、ジョーダン
【テーマコード(参考)】
5J062
【Fターム(参考)】
5J062AA09
5J062CC07
5J062DD05
(57)【要約】
狭帯域ジャミングを克服するためにノッチフィルタを利用するための技法が提供される。受信機を用いて衛星ビークルまでのレンジを決定するための例示的な方法が、衛星ビークルから信号を受信することと、1つまたは複数のノッチフィルタ構成を決定することと、信号に関連する擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とを決定することと、1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに少なくとも基づいて、コード位相補正値を決定することと、信号とコード位相補正値とに少なくとも部分的に基づいて、衛星ビークルまでのレンジを算出することとを含む。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信機を用いて衛星ビークルまでのレンジを決定するための方法であって、
前記衛星ビークルから信号を受信することと、
1つまたは複数のノッチフィルタ構成を決定することと、
前記信号に関連する擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とを決定することと、
前記1つまたは複数のノッチフィルタ構成と前記擬似ランダム雑音コードと前記ドップラー周波数とに少なくとも基づいて、コード位相補正値を決定することと、
前記信号と前記コード位相補正値とに少なくとも部分的に基づいて、前記衛星ビークルまでの前記レンジを算出することと、
を備える、方法。
【請求項2】
前記コード位相補正値を決定することは、前記1つまたは複数のノッチフィルタ構成と前記擬似ランダム雑音コードと前記ドップラー周波数とに基づいて、ルックアップテーブルから前記コード位相補正値を取得することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ネットワークエンティティから支援データを受信することをさらに備え、前記支援データは前記ルックアップテーブルを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記支援データは、1つまたは複数のロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介して受信される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記支援データは、1つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを介して受信される、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記コード位相補正値を決定することは、補間関数に基づいて前記コード位相補正値を取得することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
複数のノッチフィルタ構成についてのモデル化された自己相関関数に基づいて、前記受信機を用いて、ルックアップテーブルを生成することをさらに備え、
前記コード位相補正値を決定することは、前記1つまたは複数のノッチフィルタ構成と前記擬似ランダム雑音コードと前記ドップラー周波数とに基づいて、前記ルックアップテーブルから前記コード位相補正値を取得することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記1つまたは複数のノッチフィルタ構成は、1つまたは複数のノッチ周波数と、前記1つまたは複数のノッチ周波数に関連する1つまたは複数の帯域幅とを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記衛星ビークルまでの前記レンジを算出することは、前記信号に基づいて前記衛星ビークルまでの擬似レンジを決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記受信機は、プログラマブル中心周波数と帯域幅とをもつ1つまたは複数のデジタルフィルタから構成された1つまたは複数のノッチフィルタを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
装置であって、
メモリと、
衛星ビークルから信号を受信するように構成された少なくとも1つの衛星測位システム受信機と、
前記メモリと前記少なくとも1つの衛星測位システム受信機とに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記衛星ビークルから前記信号を受信することと、
1つまたは複数のノッチフィルタ構成を決定することと、
前記信号に関連する擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とを決定することと、
前記1つまたは複数のノッチフィルタ構成と前記擬似ランダム雑音コードと前記ドップラー周波数とに少なくとも基づいて、コード位相補正値を決定することと、
前記信号と前記コード位相補正値とに少なくとも部分的に基づいて、前記衛星ビークルまでのレンジを算出することと、
を行うように構成された、装置。
【請求項12】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記1つまたは複数のノッチフィルタ構成と前記擬似ランダム雑音コードと前記ドップラー周波数とに基づいて、ルックアップテーブルから前記コード位相補正値を取得するようにさらに構成された、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に結合された少なくとも1つのトランシーバをさらに備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、ネットワークエンティティから支援データを受信するようにさらに構成され、前記支援データは前記ルックアップテーブルを含む、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記支援データは、1つまたは複数のロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介して受信される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記支援データは、1つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを介して受信される、請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記少なくとも1つのプロセッサは、補間関数に基づいて前記コード位相補正値を取得するようにさらに構成された、請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つのプロセッサは、複数のノッチフィルタ構成についてのモデル化された自己相関関数に基づいて、ルックアップテーブルを生成することと、前記1つまたは複数のノッチフィルタ構成と前記擬似ランダム雑音コードと前記ドップラー周波数とに基づいて、前記ルックアップテーブルから前記コード位相補正値を取得することと、を行うようにさらに構成された、請求項11に記載の装置。
【請求項18】
前記1つまたは複数のノッチフィルタ構成は、1つまたは複数のノッチ周波数と、前記1つまたは複数のノッチ周波数に関連する1つまたは複数の帯域幅とを含む、請求項11に記載の装置。
【請求項19】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記信号に基づいて前記衛星ビークルまでの擬似レンジを決定するようにさらに構成された、請求項11に記載の装置。
【請求項20】
前記1つまたは複数のノッチフィルタ構成は、プログラマブル中心周波数と帯域幅とをもつ1つまたは複数のデジタルフィルタを備える、請求項11に記載の装置。
【請求項21】
衛星ビークルまでのレンジを決定するための装置であって、
前記衛星ビークルから信号を受信するための手段と、
1つまたは複数のノッチフィルタ構成を決定するための手段と、
前記信号に関連する擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とを決定するための手段と、
前記1つまたは複数のノッチフィルタ構成と前記擬似ランダム雑音コードと前記ドップラー周波数とに少なくとも基づいて、コード位相補正値を決定するための手段と、
前記信号と前記コード位相補正値とに少なくとも部分的に基づいて、前記衛星ビークルまでの前記レンジを算出するための手段と、
を備える、装置。
【請求項22】
前記コード位相補正値を決定するための前記手段は、前記1つまたは複数のノッチフィルタ構成と前記擬似ランダム雑音コードと前記ドップラー周波数とに基づいて、ルックアップテーブルから前記コード位相補正値を取得するための手段を含む、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
ネットワークエンティティから支援データを受信するための手段をさらに備え、前記支援データは前記ルックアップテーブルを含む、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記支援データは、1つまたは複数のロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介して受信される、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記支援データは、1つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを介して受信される、請求項23に記載の装置。
【請求項26】
前記コード位相補正値を決定するための前記手段は、補間関数に基づいて前記コード位相補正値を取得するための手段を含む、請求項22に記載の装置。
【請求項27】
複数のノッチフィルタ構成についてのモデル化された自己相関関数に基づいて、ルックアップテーブルを生成するための手段をさらに備え、
前記コード位相補正値を決定する前記手段は、前記1つまたは複数のノッチフィルタ構成と前記擬似ランダム雑音コードと前記ドップラー周波数とに基づいて、前記ルックアップテーブルから前記コード位相補正値を取得するための手段を含む、請求項21に記載の装置。
【請求項28】
前記1つまたは複数のノッチフィルタ構成は、1つまたは複数のノッチ周波数と、前記1つまたは複数のノッチ周波数に関連する1つまたは複数の帯域幅とを含む、請求項21に記載の装置。
【請求項29】
前記衛星ビークルまでの前記レンジを算出するための前記手段は、前記信号に基づいて前記衛星ビークルまでの擬似レンジを決定するための手段を含む、請求項21に記載の装置。
【請求項30】
プログラマブル中心周波数と帯域幅とをもつ1つまたは複数のデジタルフィルタからなる1つまたは複数のノッチフィルタをさらに備える、請求項21に記載の装置。
【請求項31】
1つまたは複数のプロセッサに、衛星ビークルまでのレンジを決定することを行わせるためのプロセッサ可読命令を備える非一時的プロセッサ可読記憶媒体であって、
前記衛星ビークルから信号を受信するためのコードと、
1つまたは複数のノッチフィルタ構成を決定するためのコードと、
前記信号に関連する擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とを決定するためのコードと、
前記1つまたは複数のノッチフィルタ構成と前記擬似ランダム雑音コードと前記ドップラー周波数とに少なくとも基づいて、コード位相補正値を決定するためのコードと、
前記信号と前記コード位相補正値とに少なくとも部分的に基づいて、前記衛星ビークルまでの前記レンジを算出するためのコードと、
を備える、非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【請求項32】
前記コード位相補正値を決定するための前記コードは、前記1つまたは複数のノッチフィルタ構成と前記擬似ランダム雑音コードと前記ドップラー周波数とに基づいて、ルックアップテーブルから前記コード位相補正値を取得するためのコードを含む、請求項31に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【請求項33】
ネットワークエンティティから支援データを受信するためのコードをさらに備え、前記支援データは前記ルックアップテーブルを含む、請求項32に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【請求項34】
前記支援データは、1つまたは複数のロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介して受信される、請求項33に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【請求項35】
前記支援データは、1つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを介して受信される、請求項33に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【請求項36】
前記コード位相補正値を決定するための前記コードは、補間関数に基づいて前記コード位相補正値を取得するためのコードを含む、請求項32に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【請求項37】
複数のノッチフィルタ構成についてのモデル化された自己相関関数に基づいて、ルックアップテーブルを生成するためのコードをさらに備え、
前記コード位相補正値を決定するための前記コードは、前記1つまたは複数のノッチフィルタ構成と前記擬似ランダム雑音コードと前記ドップラー周波数とに基づいて、前記ルックアップテーブルから前記コード位相補正値を取得するためのコードを含む、請求項31に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【請求項38】
前記1つまたは複数のノッチフィルタ構成は、1つまたは複数のノッチ周波数と、前記1つまたは複数のノッチ周波数に関連する1つまたは複数の帯域幅とを含む、請求項31に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【請求項39】
前記衛星ビークルまでの前記レンジを算出するための前記コードは、前記信号に基づいて前記衛星ビークルまでの擬似レンジを決定するためのコードを含む、請求項31に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【請求項40】
プログラマブル中心周波数と帯域幅とをもつ1つまたは複数のデジタルフィルタからなる1つまたは複数のノッチフィルタをさらに備える、請求項31に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
狭帯域ジャミングを克服するためにノッチフィルタを利用するための技法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0001]ワイヤレス通信システムは、第1世代アナログワイヤレス電話サービス(1G)、(中間の2.5Gおよび2.75Gネットワークを含む)第2世代(2G)デジタルワイヤレス電話サービス、第3世代(3G)高速データ、インターネット対応ワイヤレスサービス、第4世代(4G)サービス(たとえば、ロングタームエボリューション(LTE(登録商標))またはWiMax(登録商標))、および第5世代(5G)サービスなどを含む、様々な世代を通して発展してきた。現在、セルラーおよびパーソナル通信サービス(PCS)システムを含む、使用されている多くの異なるタイプのワイヤレス通信システムがある。知られているセルラーシステムの例は、セルラーアナログアドバンストモバイルフォンシステム(AMPS)、および符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、TDMAのモバイルアクセス用グローバルシステム(GSM(登録商標))変形形態などに基づくデジタルセルラーシステムを含む。
【0003】
[0002]しばしば、ユーザ機器(UE)、たとえば、セルラーフォンのロケーションを知ることが望ましく、「ロケーション」および「位置」という用語は同義であり、本明細書では互換的に使用される。ロケーションサービス(LCS)クライアントは、UEのロケーションを知ることを望むことがあり、UEのロケーションを要求するためにロケーションセンターと通信し得る。ロケーションセンターとUEとは、UEについてのロケーション推定値を取得するために、適宜に、メッセージを交換し得る。ロケーションセンターは、たとえば、1つまたは複数の適用例において使用するために、LCSクライアントにロケーション推定値を返し得る。
【0004】
[0003]ワイヤレスネットワークにアクセスしているモバイルデバイスのロケーションを取得することは、たとえば、緊急呼、パーソナルナビゲーション、アセット追跡、友人または家族の位置を特定することなどを含む、多くの適用例にとって有用であり得る。既存の測位方法は、衛星ビークルを含む様々なデバイス、ならびに、基地局およびアクセスポイントなどのワイヤレスネットワーク中の地上波無線ソースから送信された、無線信号を測定することに基づく方法を含む。
【0005】
[0004]多くのUEは、グローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)受信機を含み、複数の衛星から受信されたシグナリングイベントの到着時間を正確に測定することによって、位置を決定し得る。GNSSシステムにおける衛星ビークル(SV)は、一般に、スペクトル拡散コーディングの形式を使用してデータを送信する。たとえば、全地球測位システム(GPS)は、符号分割多元接続(COMA)を利用する。各SVは、擬似ランダム雑音に似ており、そのSVに固有である、粗捕捉(CA:coarse acquisition)コードを割り当てられる。各SVは、SV自体のCAコードを使用してデータを符号化し、符号化されたデータをキャリア周波数上で送信する。したがって、SVは、共有キャリア周波数上でデータを同時に送信していることがある。各CAコードは、1023個の「チップ」のシーケンスからなり(consist of)、ここで、各チップは1または0の値を割り当てられる。CAコードは、1.023MHzのレートで送信され、したがって、各チップ期間は、約0.977μsである。各SVは、SV自体のCAコードからなる反復パターンを継続的に送信する。GPS SVは、送信されたCAコードを反転させることによって、ナビゲーションまたはシステムデータを符号化し得る。CAコード位相は、基準クロックまたは他のSVによって送信された他のCAコードのいずれかに対するCAコードの関係である。CAコード位相は、送信時にSV間で同期され得るが、CAコードは、異なる伝搬時間により、GPS受信機において異なる遅延を伴って受信され得る。一般に、GPS受信機は、どのGPS衛星が視野内にあるかを決定するために、どのCAコードが受信されているかを決定する。
【0006】
[0005]GPS衛星から信号を受信することに対する多くの障害がある。特に、Wi-Fi(登録商標)、BLUETOOTH(登録商標)、および他のセルラーベース技術など、他のワイヤレス技術を利用するようにも構成されたUEは、GNSS受信機によって使用されるスペクトル拡散に干渉する信号を生成し得る。たとえば、UE内の発振器の高調波または他のアーティファクトが、GNSS受信機によって利用される無線周波数スペクトル内で1つまたは複数の領域の局所化ジャミング(localized jamming)を引き起こし得る。そのようなジャミング信号の影響を低減するために、GNSS受信機内のノッチフィルタ処理が使用され得る。
【発明の概要】
【0007】
[0006]本開示による、受信機を用いて衛星ビークル(vehicle)までのレンジを決定するための例示的な方法が、衛星ビークルから信号を受信することと、1つまたは複数のノッチフィルタ構成を決定することと、信号に関連する擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とを決定することと、1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに少なくとも基づいて、コード位相補正値(codephase correction)を決定することと、信号とコード位相補正値とに少なくとも部分的に基づいて、衛星ビークルまでのレンジを算出することとを含む。
【0008】
[0007]そのような方法の実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。コード位相補正値を決定することは、1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに基づいて、ルックアップテーブルからコード位相補正値を取得することを含み得る。ネットワークエンティティから支援データが受信され得、ここにおいて、支援データはルックアップテーブルを含む。支援データは、1つまたは複数のロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介して受信され得る。支援データは、1つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを介して受信され得る。コード位相補正値を決定することは、補間関数に基づいてコード位相補正値を取得することを含み得る。複数のノッチフィルタ構成についてのモデル化された自己相関関数に基づいて、受信機によってルックアップテーブルが生成され得、ここにおいて、コード位相補正値を決定することは、1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに基づいて、ルックアップテーブルからコード位相補正値を取得することを含む。1つまたは複数のノッチフィルタ構成は、1つまたは複数のノッチ周波数と、1つまたは複数のノッチ周波数に関連する1つまたは複数の帯域幅とを含み得る。衛星ビークルまでのレンジを算出することは、信号に基づいて衛星ビークルまでの擬似レンジを決定することを含み得る。受信機は、プログラマブル中心周波数と帯域幅とをもつ1つまたは複数のデジタルフィルタから構成された1つまたは複数のノッチフィルタを含み得る。
【0009】
[0008]本開示による例示的な装置が、メモリと、衛星ビークルから信号を受信するように構成された少なくとも1つの衛星測位システム受信機と、メモリと少なくとも1つの衛星測位システム受信機とに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを含み、少なくとも1つのプロセッサは、衛星ビークルから信号を受信することと、1つまたは複数のノッチフィルタ構成を決定することと、信号に関連する擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とを決定することと、1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに少なくとも基づいて、コード位相補正値を決定することと、信号とコード位相補正値とに少なくとも部分的に基づいて、衛星ビークルまでのレンジを算出することとを行うように構成される。
【0010】
[0009]そのような装置の実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。少なくとも1つのプロセッサは、1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに基づいて、ルックアップテーブルからコード位相補正値を取得するようにさらに構成され得る。本装置は、少なくとも1つのプロセッサに通信可能に結合された少なくとも1つのトランシーバを含み得、したがって、少なくとも1つのプロセッサは、ネットワークエンティティから支援データを受信するようにさらに構成され、ここにおいて、支援データはルックアップテーブルを含む。支援データは、1つまたは複数のロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介して受信され得る。支援データは、1つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを介して受信され得る。少なくとも1つのプロセッサは、補間関数に基づいてコード位相補正値を取得するようにさらに構成され得る。少なくとも1つのプロセッサは、複数のノッチフィルタ構成についてのモデル化された自己相関関数に基づいて、ルックアップテーブルを生成することと、1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに基づいて、ルックアップテーブルからコード位相補正値を取得することとを行うようにさらに構成され得る。1つまたは複数のノッチフィルタ構成は、1つまたは複数のノッチ周波数と、1つまたは複数のノッチ周波数に関連する1つまたは複数の帯域幅とを含み得る。少なくとも1つのプロセッサは、信号に基づいて衛星ビークルまでの擬似レンジを決定するようにさらに構成され得る。1つまたは複数のノッチフィルタ構成は、プログラマブル中心周波数と帯域幅とをもつ1つまたは複数のデジタルフィルタを備え得る。
【0011】
[0010]本開示による、衛星ビークルまでのレンジを決定するための例示的な装置が、衛星ビークルから信号を受信するための手段と、1つまたは複数のノッチフィルタ構成を決定するための手段と、信号に関連する擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とを決定するための手段と、1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに少なくとも基づいて、コード位相補正値を決定するための手段と、信号とコード位相補正値とに少なくとも部分的に基づいて、衛星ビークルまでのレンジを算出するための手段とを含む。
【0012】
[0011]本開示による、1つまたは複数のプロセッサに衛星ビークルまでのレンジを決定させるためのプロセッサ可読命令を備える例示的な非一時的プロセッサ可読記憶媒体が、衛星ビークルから信号を受信するためのコードと、1つまたは複数のノッチフィルタ構成を決定するためのコードと、信号に関連する擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とを決定するためのコードと、1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに少なくとも基づいて、コード位相補正値を決定するためのコードと、信号とコード位相補正値とに少なくとも部分的に基づいて、衛星ビークルまでのレンジを算出するためのコードとを含む。
【0013】
[0012]本明細書で説明される項目および/または技法は、以下の能力のうちの1つまたは複数、ならびに言及されていない他の能力を提供し得る。GNSS受信機は、無線周波数スペクトル中で衛星ビークルからの信号を受信し得る。スペクトル中の1つまたは複数の周波数内での受信は、局所ジャマーにより劣化され得る。ジャミングの影響を緩和するために、ノッチフィルタが使用され得る。コード位相測定値の精度は、ノッチフィルタの使用により低減され得る。コード位相測定値に対する影響は、受信された信号の擬似ランダム雑音コードと衛星ビークルドップラー周波数とノッチ構成とに依存する。受信された信号の擬似ランダム雑音コードと衛星ビークルドップラー周波数とノッチ構成とに基づいてコード位相補正値を選択するために、ルックアップテーブルが生成され得る。ルックアップテーブルは、GNSS受信機上でローカルに生成され、および/またはネットワークから支援データとして受信され得る。コード位相補正値は、レンジ算出を改善するために使用され得る。GNSS位置推定値の精度は、改善され得る。他の能力が提供され得、本開示によるあらゆる実装形態が、説明される能力のいずれか、ましてすべてを提供しなければならないとは限らない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】[0013]例示的なワイヤレス通信システムの簡略図。
図2】[0014]図1に示されている例示的なユーザ機器の構成要素のブロック図。
図3】[0015]例示的な送信/受信ポイントの構成要素のブロック図。
図4】[0016]その様々な実施形態が図1に示されている、例示的なサーバの構成要素のブロック図。
図5】[0017]ユーザ機器中の例示的なGNSS受信機の図。
図6A】[0018]ノッチフィルタが適用された例示的なGNSSスペクトルのグラフ。
図6B】[0019]ノッチフィルタがある場合とノッチフィルタがない場合との例示的な自己相関関数の比較のグラフ。
図6C】[0020]例示的なノッチフィルタ周波数に基づくコード位相誤差値のプロットの図。
図7】[0021]ノッチフィルタ構成に基づくオフライン位相補償のための例示的なプロセスのブロック図。
図8】[0022]コード位相補正値を算出するための例示的なプロセスのブロック図。
図9】[0023]ノッチフィルタ構成に基づくオンライン位相算出のための例示的なプロセスのブロック図。
図10A】[0024]衛星ビークルおよびノッチフィルタ構成についてのコード位相誤差の例示的なプロットを含む図。
図10B】衛星ビークルおよびノッチフィルタ構成についてのコード位相誤差の例示的なプロットを含む図。
図10C】衛星ビークルおよびノッチフィルタ構成についてのコード位相誤差の例示的なプロットを含む図。
図10D】衛星ビークルおよびノッチフィルタ構成についてのコード位相誤差の例示的なプロットを含む図。
図11】[0025]衛星ビークルまでのレンジを算出するための例示的な方法のプロセスフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[0026]狭帯域ジャミングを克服するためにノッチフィルタを利用するための技法が、本明細書で説明される。ノッチフィルタは、受信された信号の一部分を減衰させるかまたは除去する任意の受信機要素またはプロセスとして定義される。たとえば、プログラマブルフィルタが、プログラムされた狭帯域ジャマー周波数を中心とする受信スペクトルの一部分を減衰させるために利用され得る。代替的に、動的に現れる狭帯域ジャマーを中心とする受信スペクトルを減衰させるために、その周波数応答を自動的に更新する適応フィルタが利用され得る。代替的に、干渉キャンセラが利用され得、ここにおいて、狭帯域ジャマー信号は、推定され、受信された信号から減算される。フィルタ処理または干渉消去が、アナログ手段またはデジタル手段、あるいはそれらの任意の組合せによって、実装され得る。GNSS受信機中のデジタルフロントエンド(DFE)が、モバイルデバイス中の他の発振器によって生成されたプライマリおよび/または高調波信号によって引き起こされるものなど、狭帯域ジャミングの影響を緩和するためにノッチフィルタを利用し得る。動作中、ノッチフィルタは、GNSS受信機によって取得されるコード位相測定値に影響を及ぼすことがあり、したがって、その測定値に基づく位置推定値の精度にも影響を及ぼすことがある。コード位相測定値におけるひずみは、ノッチフィルタの数および帯域幅、送信SVの擬似ランダム雑音(PRN)コード、ならびにSVドップラー周波数に対するノッチ周波数など、いくつかのファクタに基づき得る。一例では、本明細書で提供される技法は、PRNコードとノッチ周波数とノッチ帯域幅とSVドップラー周波数とに基づいてコード位相誤差値を決定するために、1つまたは複数のルックアップテーブル(LUT)を利用する。LUTは、通信ネットワークおよび/または他のデバイスツーデバイス通信リンクを介して、UEに(たとえば、レンジ支援データとして)提供され得る。別の例では、コード位相誤差値は、PRNコードとノッチ周波数とノッチ帯域幅とSVドップラー周波数とに基づいてオンラインで(すなわち、UE上でローカルに)生成され得る。コード位相誤差のオンライン生成は、動的ノッチフィルタ処理に対する緩和を可能にし得る。これらの技法および構成は例であり、他の技法および構成が使用され得る。
【0016】
[0027]図1を参照すると、通信システム100の一例は、UE105と、無線アクセスネットワーク(RAN)135、ここでは第5世代(5G)次世代(NG)RAN(NG-RAN)と、5Gコアネットワーク(5GC)140とを含む。UE105は、たとえば、IoTデバイス、ロケーショントラッカーデバイス、セルラー電話、または他のデバイスであり得る。5Gネットワークは、新無線(NR)ネットワークと呼ばれることもあり、NG-RAN135は、5G RANまたはNR RANと呼ばれることがあり、5GC140は、NGコアネットワーク(NGC)と呼ばれることがある。NG-RANおよび5GCの規格化は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))において進行中である。したがって、NG-RAN135および5GC140は、3GPPからの5Gサポートのための現在のまたは将来の規格に準拠し得る。RAN135は、別のタイプのRAN、たとえば、3G RAN、4Gロングタームエボリューション(LTE)RANなどであり得る。通信システム100は、全地球測位システム(GPS)、グローバルナビゲーション衛星システム(GLONASS)、Galileo、またはBeidouのような衛星測位システム(SPS)(たとえば、グローバルナビゲーション衛星システム(GNSS))、あるいはインド地域航法衛星システム(IRNSS)、欧州静止ナビゲーションオーバーレイサービス(EGNOS)、またはワイドエリアオーグメンテーションシステム(WAAS)などの何らかの他の局所的なまたは地域のSPSのための、衛星ビークル(SV)190、191、192、193のコンスタレーション185からの情報を利用し得る。通信システム100の追加の構成要素が以下で説明される。通信システム100は、追加または代替の構成要素を含み得る。
【0017】
[0028]図1に示されているように、NG-RAN135は、NRノードB(gNB)110a、110bと次世代eノードB(ng-eNB)114とを含み、5GC140は、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)115と、セッション管理機能(SMF)117と、ロケーション管理機能(LMF)120と、ゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)125とを含む。gNB110a、110b、およびng-eNB114は、互いに通信可能に結合され、各々、UE105と双方向にワイヤレス通信するように構成され、各々、AMF115に通信可能に結合され、それと双方向に通信するように構成される。AMF115と、SMF117と、LMF120と、GMLC125とは、互いに通信可能に結合され、GMLCは、外部クライアント130に通信可能に結合される。SMF117は、メディアセッションを作成し、制御し、削除するために、サービス制御機能(SCF)(図示せず)の最初の接点として働き得る。
【0018】
[0029]図1は、様々な構成要素の一般化された図を提供し、それらのいずれかまたはすべてが適宜に利用され得、それらの各々が必要に応じて複製または省略され得る。詳細には、1つのUE105が示されているが、多くのUE(たとえば、数百、数千、数百万など)が通信システム100において利用され得る。同様に、通信システム100は、より多数の(またはより少数の)SV(すなわち、示されている4つのSV190~193よりも多いまたは少ない)、gNB110a、110b、ng-eNB114、AMF115、外部クライアント130、および/または他の構成要素を含み得る。通信システム100中の様々な構成要素を接続する図示された接続は、追加の(中間)構成要素、直接的または間接的な物理および/またはワイヤレス接続、ならびに/あるいは追加のネットワークを含み得る、データおよびシグナリング接続を含む。さらに、構成要素は、所望の機能に応じて、並べ替えられ、組み合わせられ、分離され、置換され、および/または省略され得る。
【0019】
[0030]図1は5Gベースネットワークを示すが、同様のネットワーク実装形態および構成が、3G、ロングタームエボリューション(LTE)など、他の通信技術のために使用され得る。本明細書で説明される実装形態は(それらが、5G技術のためのものであっても、ならびに/あるいは1つまたは複数の他の通信技術および/またはプロトコルのためのものであっても)、指向性同期信号を送信すること(またはブロードキャストすること)、UE(たとえば、UE105)において指向性信号を受信および測定すること、ならびに/あるいは(GMLC125または他のロケーションサーバを介して)UE105にロケーション支援を提供すること、ならびに/あるいはそのような指向的に送信された信号のためにUE105において受信される測定量に基づいてUE105、gNB110a、110b、またはLMF120などのロケーション対応デバイスにおいてUE105のためのロケーションを算出することを行うために使用され得る。ゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)125と、ロケーション管理機能(LMF)120と、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)115と、SMF117と、ng-eNB(eノードB)114と、gNB(gノードB)110a、110bとは、例であり、様々な実施形態では、それぞれ、様々な他のロケーションサーバ機能および/または基地局機能によって置き換えられるか、またはそれらを含み得る。
【0020】
[0031]UE105は、デバイス、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、モバイル端末、端末、移動局(MS)、セキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)対応端末(SET)を備え得、および/またはそのように呼ばれるか、あるいは、何らかの他の名前で呼ばれることがある。その上、UE105は、セルフォン、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、PDA、追跡デバイス、ナビゲーションデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、アセットトラッカー、健康モニタ、セキュリティシステム、スマート都市センサー、スマートメーター、ウェアラブルトラッカー、あるいは何らかの他のポータブルまたは可動デバイスに対応し得る。一般に、必ずしもそうとは限らないが、UE105は、モバイル通信用グローバルシステム(GSM)、符号分割多元接続(CDMA)、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))、LTE、高速パケットデータ(HRPD)、IEEE802.11 WiFi(登録商標)(Wi-Fiとも呼ばれる)、Bluetooth(登録商標)(BT)、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMAX)、(たとえば、NG-RAN135および5GC140を使用する)5G新無線(NR)など、1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を使用してワイヤレス通信をサポートし得る。UE105は、たとえばデジタル加入者回線(DSL)またはパケットケーブルを使用して他のネットワーク(たとえば、インターネット)に接続し得るワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を使用して、ワイヤレス通信をサポートし得る。これらのRATのうちの1つまたは複数の使用は、UE105が(たとえば図1に示されていない5GC140の要素を介して、または場合によってはGMLC125を介して)外部クライアント130と通信することを可能にし、および/または外部クライアント130が(たとえば、GMLC125を介して)UE105に関するロケーション情報を受信することを可能にし得る。
【0021】
[0032]UE105は、単一のエンティティを含み得、あるいは、ユーザがオーディオ、ビデオおよび/もしくはデータI/O(入出力)デバイスならびに/またはボディセンサーならびに別個のワイヤラインもしくはワイヤレスモデムを採用し得るパーソナルエリアネットワーク中などで複数のエンティティを含み得る。UE105のロケーションの推定値は、ロケーション、ロケーション推定値、ロケーションフィックス、フィックス、位置、位置推定値、または位置フィックスと呼ばれることがあり、地理的であり、したがって、高度成分(たとえば、海抜高、地表高または地表深度、フロアレベル、または地階レベル)を含むことも含まないこともあるUE105のロケーション座標(たとえば、緯度および経度)を提供し得る。代替的に、UE105のロケーションは、都市ロケーションとして(たとえば、郵便住所として、あるいは、特定の部屋またはフロアなど、建築物中の何らかのポイントまたは小さいエリアの指定として)表され得る。UE105のロケーションは、ある確率または信頼性レベル(たとえば、67%、95%など)でUE105がそれの内部に位置することが予想される(地理的にまたは都市形態でのいずれかで定義される)エリアまたはボリュームとして表され得る。UE105のロケーションは、たとえば、知られているロケーションからの距離および方向を備える相対的なロケーションとして表され得る。相対的なロケーションは、たとえば、地理的に、都市に関して、あるいは、たとえば、マップ、フロアプラン、または建築物プラン上に示されたポイント、エリア、またはボリュームを参照することによって定義され得る知られているロケーションにおける何らかの原点に対して定義された相対的な座標(たとえば、X、Y(およびZ)座標)として表され得る。本明細書に含まれている説明では、ロケーションという用語の使用は、別段に示されていない限り、これらの変形態のいずれかを備え得る。UEのロケーションを算出するとき、局所的なx、y、および場合によってはz座標の値を求め、次いで、所望される場合、局所的な座標を(たとえば、緯度、経度、および平均海面の上または下の高度に対する)絶対的な座標にコンバートすることが一般的である。
【0022】
[0033]UE105は、様々な技術のうちの1つまたは複数を使用して他のエンティティと通信するように構成され得る。UE105は、1つまたは複数のデバイスツーデバイス(D2D)ピアツーピア(P2P)リンクを介して1つまたは複数の通信ネットワークに間接的に接続するように構成され得る。D2D P2Pリンクは、LTE Direct(LTE-D)、WiFi Direct(登録商標)(WiFi-D)、Bluetoothなど、任意の適切なD2D無線アクセス技術(RAT)を用いてサポートされ得る。D2D通信を利用するUEのグループのうちの1つまたは複数は、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数などの送信/受信ポイント(TRP)の地理的カバレージエリア内にあり得る。そのようなグループ中の他のUEはそのような地理的カバレージエリアの外側にあり得るか、または別様に基地局からの送信を受信することができないことがある。D2D通信を介して通信するUEのグループは、各UEがグループ中の他のUEに送信し得る、1対多(1:M)システムを利用し得る。TRPは、D2D通信のためのリソースのスケジューリングを容易にし得る。他の場合には、D2D通信は、TRPの関与なしでUE間で行われ得る。
【0023】
[0034]図1に示されているNG-RAN135中の基地局(BS)は、gNB110aおよび110bと呼ばれるNRノードBを含む。NG-RAN135中のgNB110a、110bのペアは、1つまたは複数の他のgNBを介して互いに接続され得る。5Gネットワークへのアクセスは、UE105とgNB110a、110bのうちの1つまたは複数との間のワイヤレス通信を介してUE105に提供され、gNB110a、110bは、5Gを使用するUE105のために5GC140へのワイヤレス通信アクセスを提供し得る。図1では、UE105のためのサービングgNBは、gNB110aであると仮定されるが、別のgNB(たとえば、gNB110b)は、UE105が別のロケーションに移動する場合にサービングgNBとして働き得るか、またはUE105に追加のスループットおよび帯域幅を提供するための2次gNBとして働き得る。
【0024】
[0035]図1に示されているNG-RAN135中の基地局(BS)は、次世代発展型ノードBとも呼ばれるng-eNB114を含み得る。ng-eNB114は、場合によっては1つまたは複数の他のgNBおよび/または1つまたは複数の他のng-eNBを介してNG-RAN135中のgNB110a、110bのうちの1つまたは複数に接続され得る。ng-eNB114は、UE105にLTEワイヤレスアクセスおよび/または発展型LTE(eLTE)ワイヤレスアクセスを提供し得る。gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数は、UE105の位置を決定するのを支援するために信号を送信し得るが、UE105からまたは他のUEから信号を受信しないことがある測位専用のビーコンとして機能するように構成され得る。
【0025】
[0036]gNB110a、gNB110b、およびng-eNB114など、基地局は、各々、1つまたは複数のTRPを備え得る。たとえば、BSのセル内の各セクタはTRPを備え得るが、複数のTRPは1つまたは複数の構成要素を共有し得る(たとえば、プロセッサを共有するが別個のアンテナを有し得る)。システム100はマクロTRPを含み得るか、あるいはシステム100は異なるタイプのTRP、たとえば、マクロTRP、ピコTRP、および/またはフェムトTRPなどを有し得る。マクロTRPは、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーし得、サービスに加入している端末による無制限アクセスを可能にし得る。ピコTRPは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、ピコセル)をカバーし得、サービスに加入している端末による無制限アクセスを可能にし得る。フェムトTRPまたはホームTRPは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、フェムトセル)をカバーし得、フェムトセルとの関連を有する端末(たとえば、家庭のユーザのための端末)による制限付きアクセスを可能にし得る。
【0026】
[0037]述べられたように、図1は、5G通信プロトコルに従って通信するように構成されたノードを示すが、たとえばLTEプロトコルまたはIEEE802.11xプロトコルなど、他の通信プロトコルに従って通信するように構成されたノードが使用され得る。たとえば、UE105にLTEワイヤレスアクセスを提供する発展型パケットシステム(EPS)では、RANは、発展型ノードB(eNB)を備える基地局を備え得る発展型ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)地上波無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)を備え得る。EPSのためのコアネットワークは、発展型パケットコア(EPC)を備え得る。EPSは、E-UTRAN+EPCを備え得、ここで、E-UTRANは、図1中のNG-RAN135に対応し、EPCは、5GC140に対応する。
【0027】
[0038]gNB110a、110bおよびng-eNB114は、測位機能のために、LMF120と通信するAMF115と通信し得る。AMF115は、セル変更とハンドオーバとを含むUE105のモビリティをサポートし得、UE105へと、場合によっては、UE105のためのデータおよびボイスベアラへとのシグナリング接続をサポートすることに参加し得る。LMF120は、たとえば、ワイヤレス通信を通してUE105と直接通信し得る。LMF120は、UE105がNG-RAN135にアクセスするときのUE105の測位をサポートし得、支援GNSS(A-GNSS)、観測到着時間差(OTDOA)、リアルタイムキネマティクス(RTK)、精密単独測位(PPP)、差動GNSS(DGNSS)、拡張セルID(E-CID)、到着角度(AOA)、離脱角度(AOD)、および/または他の位置方法などの位置プロシージャ/方法をサポートし得る。LMF120は、たとえば、AMF115から、またはGMLC125から受信されたUE105のためのロケーションサービス要求を処理し得る。LMF120は、AMF115および/またはGMLC125に接続され得る。LMF120は、ロケーションマネージャ(LM)、ロケーション機能(LF)、コマーシャルLMF(CLMF)、または付加価値LMF(VLMF)などの他の名前で呼ばれることがある。LMF120を実装するノード/システムは、追加または代替として、拡張サービングモバイルロケーションセンター(E-SMLC)またはセキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)ロケーションプラットフォーム(SLP)など、他のタイプのロケーションサポートモジュールを実装し得る。(UE105のロケーションの導出を含む)測位機能の少なくとも部分は、(たとえば、gNB110a、110bおよび/またはng-eNB114などのワイヤレスノードによって送信される信号ならびに/あるいは、たとえば、LMF120によってUE105に提供された支援データのためにUE105によって取得された信号測定値を使用して)UE105において実施され得る。
【0028】
[0039]GMLC125は、外部クライアント130から受信されたUE105についてのロケーション要求をサポートし得、AMF115によってLMF120にフォワーディングするためにそのようなロケーション要求をAMF115にフォワーディングし得るか、またはLMF120にロケーション要求を直接フォワーディングし得る。(たとえば、UE105のためのロケーション推定値を含んでいる)LMF120からのロケーション応答は、直接またはAMF115を介してのいずれかでGMLC125に戻され得、GMLC125は、次いで、外部クライアント130に(たとえば、ロケーション推定値を含んでいる)ロケーション応答を戻し得る。AMF115とLMF120の両方に接続されたGMLC125が示されているが、いくつかの実装形態では、これらの接続のうちの1つが5GC140によってサポートされ得る。
【0029】
[0040]図1にさらに示されているように、LMF120は、3GPP技術仕様(TS)38.455に定義され得る(NPPaまたはNRPPaと呼ばれることがある)新無線位置プロトコルAを使用してgNB110a、110bおよび/またはng-eNB114と通信し得る。NRPPaは、3GPP TS36.455において定義されているLTE測位プロトコルA(LPPa)と同じであるか、それと同様であるか、またはそれの拡張であり得、NRPPaメッセージは、AMF115を介してgNB110a(またはgNB110b)とLMF120との間でおよび/またはng-eNB114とLMF120との間で転送される。図1にさらに示されているように、LMF120とUE105とは、3GPP TS36.355において定義され得るLTE測位プロトコル(LPP)を使用して通信し得る。LMF120とUE105とは、同じくまたは代わりに、LPPと同じであるか、それと同様であるか、またはそれの拡張であり得る(NPPまたはNRPPと呼ばれることがある)新無線測位プロトコルを使用して通信し得る。ここで、LPPメッセージおよび/またはNPPメッセージは、AMF115と、UE105のためのサービングgNB110a、110bまたはサービングng-eNB114とを介してUE105とLMF120との間で転送され得る。たとえば、LPPメッセージおよび/またはNPPメッセージは、5Gロケーションサービスアプリケーションプロトコル(LCS AP)を使用してLMF120とAMF115との間で転送され得、5G非アクセス層(NAS)プロトコルを使用してAMF115とUE105との間で転送され得る。LPPプロトコルおよび/またはNPPプロトコルは、A-GNSS、RTK、OTDOAおよび/またはE-CIDなどのUE支援および/またはUEベース位置方法を使用してUE105の測位をサポートするために使用され得る。NRPPaプロトコルは、(たとえば、gNB110a、110bまたはng-eNB114によって取得された測定値とともに使用されるときに)E-CIDなどのネットワークベース位置方法を使用してUE105の測位をサポートするために使用され得、ならびに/あるいはgNB110a、110b、および/またはng-eNB114からの指向性SS送信を定義するパラメータなどのロケーション関係情報をgNB110a、110bおよび/またはng-eNB114から取得するためにLMF120によって使用され得る。
【0030】
[0041]UE支援位置方法では、UE105は、ロケーション測定値を取得し、UE105についてのロケーション推定値の算出のために基地局またはロケーションサーバ(たとえば、LMF120)などのネットワークエンティティに測定値を送り得る。たとえば、ロケーション測定値は、gNB110a、110b、ng-eNB114、および/またはWLAN APのための受信信号強度指示(RSSI)、ラウンドトリップ信号伝搬時間(RTT)、基準信号時間差(RSTD)、基準信号受信電力(RSRP)および/または基準信号受信品質(RSRQ)のうちの1つまたは複数を含み得る。ロケーション測定値は、同じくまたは代わりに、SV190~193のためのGNSS擬似距離、コード位相、および/またはキャリア位相の測定値を含み得る。
【0031】
[0042]UEベース位置方法では、UE105は、(たとえば、UE支援位置方法のためのロケーション測定値と同じまたはそれと同様であり得る)ロケーション測定値を取得し得、(たとえば、LMF120などのロケーションサーバなどのネットワークエンティティから受信された、あるいはgNB110a、110b、ng-eNB114、または他の基地局もしくはAPによってブロードキャストされた支援データの助けをかりて)UE105のロケーションを算出し得る。
【0032】
[0043]ネットワークベース位置方法では、1つまたは複数の基地局(たとえば、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114)またはAPは、ロケーション測定値(たとえば、UE105によって送信された信号のためのRSSI、RTT、RSRP、RSRQまたは到着時間(TOA)の測定値)を取得し得、および/またはUE105によって取得された測定値を受信し得る。1つまたは複数の基地局またはAPは、UE105のためのロケーション推定値の算出のためにロケーションサーバ(たとえば、LMF120)などのネットワークエンティティに測定値を送り得る。
【0033】
[0044]NRPPaを使用してgNB110a、110b、および/またはng-eNB114によってLMF120に提供された情報は、指向性SS送信およびロケーション座標のためのタイミングおよび構成情報を含み得る。LMF120は、NG-RAN135および5GC140を介してLPPメッセージおよび/またはNPPメッセージ中の支援データとしてUE105にこの情報の一部または全部を提供し得る。
【0034】
[0045]LMF120などのネットワークエンティティからUE105に送られたLPPメッセージまたはNPPメッセージは、所望の機能に応じて様々な事のうちのいずれかを行うようにUE105に命令し得る。たとえば、LPPメッセージまたはNPPメッセージは、GNSS(またはA-GNSS)、WLAN、E-CID、および/またはOTDOA(または何らかの他の位置方法)のための測定値を取得するようにとのUE105に対する命令を含んでいることがある。E-CIDの場合、LPPメッセージまたはNPPメッセージは、gNB110a、110b、および/またはng-eNB114のうちの1つまたは複数によってサポートされる(あるいはeNBまたはWiFi APなどの何らかの他のタイプの基地局によってサポートされる)特定のセル内で送信される指向性信号の1つまたは複数の測定量(たとえば、ビームID、ビーム幅、平均角度、RSRP、RSRQ測定値)を取得するようにUE105に命令し得る。UE105は、サービングgNB110a(またはサービングng-eNB114)およびAMF115を介して(たとえば、5G NASメッセージ内の)LPPメッセージまたはNPPメッセージ中でLMF120に測定量を送り返し得る。
【0035】
[0046]述べられたように、通信システム100は5G技術に関して説明されるが、通信システム100は、GSM、WCDMA、LTEなど、他の通信技術をサポートするために実装され得、それらの通信技術は、(たとえば、ボイス、データ、測位、および他の機能を実装するために)UE105などのモバイルデバイスをサポートし、それらと対話するために使用される。いくつかのそのような実施形態では、5GC140は、異なるエアインターフェースを制御するように構成され得る。たとえば、5GC140は、5GC150中の非3GPPインターワーキング機能(N3IWF、図1に図示せず)を使用してWLANに接続され得る。たとえば、WLANは、UE105のためのIEEE802.11 WiFiアクセスをサポートし得、1つまたは複数のWiFi APを備え得る。ここで、N3IWFは、WLANに、およびAMF115などの5GC140中の他の要素に接続し得る。いくつかの実施形態では、NG-RAN135と5GC140の両方は、1つまたは複数の他のRANと1つまたは複数の他のコアネットワークとによって置き換えられ得る。たとえば、EPSでは、NG-RAN135は、eNBを含んでいるE-UTRANによって置き換えられ得、5GC140は、AMF115の代わりのモビリティ管理エンティティ(MME)と、LMF120の代わりのE-SMLCと、GMLC125と同様であり得るGMLCとを含んでいるEPCによって置き換えられ得る。そのようなEPSでは、E-SMLCは、E-UTRAN中のeNBにロケーション情報を送り、それらのeNBからロケーション情報を受信するために、NRPPaの代わりにLPPaを使用し得、UE105の測位をサポートするためにLPPを使用し得る。これらの他の実施形態では、指向性PRSを使用するUE105の測位は、5Gネットワークについて本明細書で説明されることに類似する様式でサポートされ得るが、gNB110a、110b、ng-eNB114、AMF115、およびLMF120について本明細書で説明される機能およびプロシージャは、いくつかの場合には、eNB、WiFi AP、MME、およびE-SMLCなどの他のネットワーク要素に代わりに適用され得ることが異なる。
【0036】
[0047]述べられたように、いくつかの実施形態では、測位機能は、位置が決定されることになるUE(たとえば、図1のUE105)のレンジ内にある(gNB110a、110b、および/またはng-eNB114などの)基地局によって送られた指向性SSビームを少なくとも部分的に使用して実装され得る。UEは、いくつかの事例では、UEの位置を算出するために(gNB110a、110b、ng-eNB114などの)複数の基地局からの指向性SSビームを使用し得る。
【0037】
[0048]また図2を参照すると、UE200は、UE105の一例であり、プロセッサ210と、ソフトウェア(SW)212を含むメモリ211と、1つまたは複数のセンサー213と、(ワイヤレストランシーバ240および/またはワイヤードトランシーバ250を含む)トランシーバ215のためのトランシーバインターフェース214と、ユーザインターフェース216と、衛星測位システム(SPS)受信機217と、カメラ218と、位置(動き)デバイス219とを含むコンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ210、メモリ211、(1つまたは複数の)センサー213、トランシーバインターフェース214、ユーザインターフェース216、SPS受信機217、カメラ218、および位置(動き)デバイス219は、(たとえば、光および/または電気通信のために構成され得る)バス220によって互いに通信可能に結合され得る。図示されたプロセッサ可読命令装置(たとえば、カメラ218、位置(動き)デバイス219、および/または(1つまたは複数の)センサー213のうちの1つまたは複数など)のうちの1つまたは複数は、UE200から省略され得る。プロセッサ210は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得る。プロセッサ210は、汎用/アプリケーションプロセッサ230、デジタル信号プロセッサ(DSP)231、モデムプロセッサ232、ビデオプロセッサ233、および/またはセンサープロセッサ234を含む、複数のプロセッサを備え得る。プロセッサ230~234のうちの1つまたは複数は、複数のデバイス(たとえば、複数のプロセッサ)を備え得る。モデムプロセッサ232は、デュアルSIM/デュアル接続性(さらにはより多くのSIM)をサポートし得る。たとえば、あるSIM(加入者識別情報モジュールまたは加入者識別モジュール)が相手先商標製造会社(OEM)によって使用され得、別のSIMが接続性のためにUE200のエンドユーザによって使用され得る。メモリ211は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る非一時的記憶媒体である。メモリ211は、実行されたとき、プロセッサ210に、本明細書で説明される様々な機能を実施させるように構成された命令を含んでいる、プロセッサ可読、プロセッサ実行可能ソフトウェアコードであり得るソフトウェア212を記憶する。代替的に、ソフトウェア212は、プロセッサ210によって直接実行可能でないことがあるが、たとえば、コンパイルおよび実行されたとき、プロセッサ210に機能を実施させるように構成され得る。本説明は、機能を実施するプロセッサ210に言及し得るが、これは、プロセッサ210がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行する場合などの他の実装形態を含む。本説明は、機能を実施するプロセッサ230~234のうちの1つまたは複数の略記として、機能を実施するプロセッサ210に言及し得る。本説明は、機能を実施するUE200の1つまたは複数の適切な構成要素の略記として、機能を実施するUE200に言及し得る。プロセッサ210は、メモリ211に加えておよび/またはその代わりに、記憶された命令を伴うメモリを含み得る。プロセッサ210の機能は、以下でより十分に説明される。
【0038】
[0049]図2に示されているUE200の構成は、特許請求の範囲を含めて、本開示の一例であり、本開示を限定するものではなく、他の構成が使用され得る。たとえば、UEの例示的な構成は、プロセッサ210のプロセッサ230~234のうちの1つまたは複数、メモリ211、およびワイヤレストランシーバ240を含む。他の例示的な構成は、プロセッサ210のプロセッサ230~234のうちの1つまたは複数、メモリ211、ワイヤレストランシーバ240、および(1つまたは複数の)センサー213のうちの1つまたは複数、ユーザインターフェース216、SPS受信機217、カメラ218、PMD219、および/またはワイヤードトランシーバ250を含む。
【0039】
[0050]UE200は、トランシーバ215および/またはSPS受信機217によって受信され、ダウンコンバートされる信号のベースバンド処理を実施することが可能であり得る、モデムプロセッサ232を備え得る。モデムプロセッサ232は、トランシーバ215による送信のためにアップコンバートされるべき信号のベースバンド処理を実施し得る。同じくまたは代替的に、ベースバンド処理は、汎用プロセッサ230および/またはDSP231によって実施され得る。しかしながら、ベースバンド処理を実施するために、他の構成が使用され得る。
【0040】
[0051]UE200は、たとえば、慣性測定ユニット(IMU)270、1つまたは複数の磁力計271、および/または1つまたは複数の環境センサー272を含み得る、(1つまたは複数の)センサー213を含み得る。IMU270は、1つまたは複数の慣性センサー、たとえば、(たとえば、3次元におけるUE200の加速度に集合的に応答する)1つまたは複数の加速度計273および/または1つまたは複数のジャイロスコープ274を備え得る。(1つまたは複数の)磁力計は、たとえば、1つまたは複数のコンパスアプリケーションをサポートするために、様々な目的のいずれかのために使用され得る(たとえば、磁北および/または真北に対する)方位を決定するための測定値を提供し得る。(1つまたは複数の)環境センサー272は、たとえば、1つまたは複数の温度センサー、1つまたは複数の気圧センサー、1つまたは複数の周辺光センサー、1つまたは複数のカメライメージャ、および/または1つまたは複数のマイクロフォンなどを備え得る。(1つまたは複数の)センサー213は、その指示がメモリ211に記憶され、たとえば、測位および/またはナビゲーション動作を対象とするアプリケーションなどの1つまたは複数のアプリケーションをサポートするDSP231および/または汎用プロセッサ230によって処理され得る、アナログ信号および/またはデジタル信号を生成し得る。
【0041】
[0052](1つまたは複数の)センサー213は、相対的なロケーション測定、相対的なロケーション決定、動き決定などにおいて使用され得る。(1つまたは複数の)センサー213によって検出される情報は、動き検出、相対的な変位、デッドレコニング、センサーベースロケーション決定、および/またはセンサー支援ロケーション決定のために使用され得る。(1つまたは複数の)センサー213は、UE200が固定である(静止している)のか、モバイルであるのか、および/または、UE200のモビリティに関する何らかの有用な情報をLMF120に報告すべきかどうかを決定するために、有用であり得る。たとえば、(1つまたは複数の)センサー213によって取得/測定された情報に基づいて、UE200は、UE200が移動を検出したこと、またはUE200が移動したことをLMF120に通知/報告し、相対的な変位/距離を(たとえば、デッドレコニング、またはセンサーベースロケーション決定、または(1つまたは複数の)センサー213によって可能にされるセンサー支援ロケーション決定を介して)報告し得る。別の例では、相対的な測位情報のために、UE200に関する他のデバイスの角度および/または方位などを決定するために、センサー/IMUが使用され得る。
【0042】
[0053]IMU270は、相対的なロケーション決定において使用され得る、UE200の動きの方向および/または動きの速さについての測定値を提供するように構成され得る。たとえば、IMU270の1つまたは複数の加速度計273および/または1つまたは複数のジャイロスコープ274はそれぞれ、UE200の線形加速度および回転速さを検出し得る。UE200の動きの瞬時的な方向ならびに変位を決定するために、UE200の線形加速度および回転速さの測定値が時間にわたり積分され得る。UE200のロケーションを追跡するために、動きの瞬時的な方向および変位が積分され得る。たとえば、UE200の基準ロケーションは、たとえば、ある瞬間についてSPS受信機217を使用して(および/または何らかの他の手段によって)決定され得、この瞬間の後に得られる(1つまたは複数の)加速度計273および(1つまたは複数の)ジャイロスコープ274からの測定値は、基準ロケーションに対するUE200の移動(方向および距離)に基づいてUE200の現在ロケーションを決定するためにデッドレコニングにおいて使用され得る。
【0043】
[0054](1つまたは複数の)磁力計271は異なる方向における磁界強度を決定し得、これはUE200の方位を決定するために使用され得る。たとえば、方位は、UE200のためのデジタルコンパスを提供するために使用され得る。(1つまたは複数の)磁力計271は、2つの直交する次元における磁界強度の指示を検出し、提供するように構成された、2次元磁力計を含み得る。同じくまたは代替的に、(1つまたは複数の)磁力計271は、3つの直交する次元における磁界強度の指示を検出し、提供するように構成された、3次元磁力計を含み得る。(1つまたは複数の)磁力計271は、磁界を検知し、磁界の指示を、たとえばプロセッサ210に提供するための手段を提供し得る。
【0044】
[0055]トランシーバ215は、それぞれワイヤレス接続およびワイヤード接続を通して他のデバイスと通信するように構成された、ワイヤレストランシーバ240およびワイヤードトランシーバ250を含み得る。たとえば、ワイヤレストランシーバ240は、ワイヤレス信号248を(たとえば、1つまたは複数のアップリンクチャネルおよび/または1つまたは複数のサイドリンクチャネル上で)送信し、ならびに/または(たとえば、1つまたは複数のダウンリンクチャネルおよび/または1つまたは複数のサイドリンクチャネル上で)受信し、ワイヤレス信号248からワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号に、およびワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号からワイヤレス信号248に変換するための、1つまたは複数のアンテナ246に結合された送信機242および受信機244を含み得る。したがって、送信機242は、個別の構成要素または組み合わせられた/統合された構成要素であり得る複数の送信機を含み得、および/あるいは、受信機244は、個別の構成要素または組み合わせられた/統合された構成要素であり得る複数の受信機を含み得る。ワイヤレストランシーバ240は、5G新無線(NR)、GSM(モバイル用グローバルシステム)、UMTS(ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム)、AMPS(アドバンストモバイルフォンシステム)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(広帯域CDMA)、LTE(ロングタームエボリューション)、LTE Direct(LTE-D)、3GPP LTE車両対あらゆるモノ(V2X)(PC5)、IEEE802.11(IEEE802.11pを含む)、WiFi、WiFi Direct(WiFi-D)、Bluetooth、Zigbee(登録商標)などの様々な無線アクセス技術(RAT)に従って(たとえば、TRPおよび/または1つまたは複数の他のデバイスと)信号を通信するように構成され得る。新無線は、mm波周波数および/またはサブ6GHz周波数を使用し得る。ワイヤードトランシーバ250は、たとえば、gNB110aに通信を送り、gNB110aから通信を受信するために、たとえば、ネットワーク135とのワイヤード通信のために構成された、送信機252および受信機254を含み得る。送信機252は、個別の構成要素または組み合わせられた/統合された構成要素であり得る複数の送信機を含み得、および/あるいは、受信機254は、個別の構成要素または組み合わせられた/統合された構成要素であり得る複数の受信機を含み得る。ワイヤードトランシーバ250は、たとえば光通信および/または電気通信のために構成され得る。トランシーバ215は、たとえば光接続および/または電気接続によって、トランシーバインターフェース214に通信可能に結合され得る。トランシーバインターフェース214は、トランシーバ215と少なくとも部分的に統合され得る。
【0045】
[0056]ユーザインターフェース216は、たとえば、スピーカー、マイクロフォン、ディスプレイデバイス、振動デバイス、キーボード、タッチスクリーンなどのいくつかのデバイスのうちの1つまたは複数を備え得る。ユーザインターフェース216は、これらのデバイスのいずれかのうちの2つ以上を含み得る。ユーザインターフェース216は、ユーザがUE200によってホストされた1つまたは複数のアプリケーションと対話することを可能にするように構成され得る。たとえば、ユーザインターフェース216は、ユーザからのアクションに応答してDSP231および/または汎用プロセッサ230によって処理されるように、アナログ信号および/またはデジタル信号の指示をメモリ211に記憶し得る。同様に、UE200上にホストされたアプリケーションは、出力信号をユーザに提示するために、アナログ信号および/またはデジタル信号の指示をメモリ211に記憶し得る。ユーザインターフェース216は、たとえば、スピーカー、マイクロフォン、デジタルアナログ回路、アナログデジタル回路、増幅器、および/または利得制御回路を備える(これらのデバイスのいずれかのうちの2つ以上を含む)、オーディオ入出力(I/O)デバイスを含み得る。オーディオI/Oデバイスの他の構成が使用され得る。同じくまたは代替的に、ユーザインターフェース216は、たとえばユーザインターフェース216のキーボードおよび/またはタッチスクリーン上での、タッチおよび/または圧力に応答する1つまたは複数のタッチセンサーを備え得る。
【0046】
[0057]SPS受信機217(たとえば、全地球測位システム(GPS)受信機)は、SPSアンテナ262を介してSPS信号260を受信し、捕捉することが可能であり得る。アンテナ262は、ワイヤレスSPS信号260をワイヤード信号、たとえば電気信号または光信号に変換するように構成され、アンテナ246と統合され得る。SPS受信機217は、UE200のロケーションを推定するための捕捉されたSPS信号260を全体的にまたは部分的に処理するように構成され得る。たとえば、SPS受信機217は、SPS信号260を使用する三辺測量によってUE200のロケーションを決定するように構成され得る。汎用プロセッサ230、メモリ211、DSP231、および/または1つまたは複数の専用プロセッサ(図示せず)が、捕捉されたSPS信号を全体的にまたは部分的に処理するために、および/あるいはUE200の推定されるロケーションを計算するために、SPS受信機217とともに利用され得る。メモリ211は、測位動作を実施する際に使用するために、SPS信号260および/または他の信号(たとえば、ワイヤレストランシーバ240から捕捉された信号)の指示(たとえば、測定値)を記憶し得る。汎用プロセッサ230、DSP231、および/または1つまたは複数の専用プロセッサ、および/またはメモリ211は、UE200のロケーションを推定するために、測定値を処理する際に使用するためのロケーションエンジンを提供またはサポートし得る。
【0047】
[0058]UE200は、静止画像または動画をキャプチャするためのカメラ218を含み得る。カメラ218は、たとえば、イメージングセンサー(たとえば、電荷結合デバイスまたはCMOSイメージャ)、レンズ、アナログデジタル回路、フレームバッファなどを備え得る。キャプチャされた画像を表す信号の追加の処理、調整、符号化、および/または圧縮が、汎用プロセッサ230および/またはDSP231によって実施され得る。同じくまたは代替的に、ビデオプロセッサ233が、キャプチャされた画像を表す信号の調整、符号化、圧縮、および/または操作を実施し得る。ビデオプロセッサ233は、たとえば、ユーザインターフェース216の、ディスプレイデバイス(図示せず)上での提示のために、記憶された画像データを復号/解凍し得る。
【0048】
[0059]位置(動き)デバイス(PMD)219は、UE200の位置、および場合によっては動きを決定するように構成され得る。たとえば、PMD219は、SPS受信機217と通信し、および/またはその一部または全部を含み得る。同じくまたは代替的に、PMD219は、三辺測量のための地上ベース信号(たとえば、信号248のうちの少なくともいくつか)を使用してUE200の位置を決定すること、SPS信号260の取得および使用を支援すること、または両方のために構成され得る。PMD219は、UE200のロケーションを決定するために1つまたは複数の他の技法(たとえば、UEの自己報告されるロケーション(たとえば、UEの位置ビーコンの一部)に依拠すること)を使用するように構成され得、UE200のロケーションを決定するために技法の組合せ(たとえば、SPSおよび地上波測位信号)を使用し得る。PMD219は、UE200の方位および/または動きを検知し、その指示を提供し得るセンサー213(たとえば、(1つまたは複数の)ジャイロスコープ、(1つまたは複数の)加速度計、(1つまたは複数の)磁力計など)のうちの1つまたは複数を含み得、プロセッサ210(たとえば、汎用プロセッサ230および/またはDSP231)は、UE200の動き(たとえば、速度ベクトルおよび/または加速度ベクトル)を決定するためにその指示を使用するように構成され得る。PMD219は、決定された位置および/または動きの不確実性(uncertainty)および/または誤差の指示を提供するように構成され得る。一例では、PMD219は、測位エンジン(PE)と呼ばれることがあり、汎用プロセッサ230によって実施され得る。たとえば、PMD219は、論理エンティティであり得、汎用プロセッサ230およびメモリ211と統合され得る。
【0049】
[0060]また図3を参照すると、gNB110a、gNB110b、およびng-eNB114のTRP300の一例は、プロセッサ310と、ソフトウェア(SW)312を含むメモリ311と、トランシーバ315と、(随意に)SPS受信機317とを含むコンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ310、メモリ311、トランシーバ315、およびSPS受信機317は、(たとえば、光通信および/または電気通信のために構成され得る)バス320によって互いに通信可能に結合され得る。図示された装置(たとえば、ワイヤレスインターフェースおよび/またはSPS受信機317)のうちの1つまたは複数は、TRP300から省略され得る。SPS受信機317は、SPSアンテナ362を介してSPS信号360を受信し、捕捉することが可能であるように、SPS受信機217と同様に構成され得る。プロセッサ310は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得る。プロセッサ310は、複数のプロセッサ(たとえば、図2に示されている汎用/アプリケーションプロセッサ、DSP、モデムプロセッサ、ビデオプロセッサ、および/またはセンサープロセッサを含む)を備え得る。メモリ311は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る非一時的記憶媒体である。メモリ311は、実行されたとき、プロセッサ310に、本明細書で説明される様々な機能を実施させるように構成された命令を含んでいる、プロセッサ可読、プロセッサ実行可能ソフトウェアコードであり得るソフトウェア312を記憶する。代替的に、ソフトウェア312は、プロセッサ310によって直接実行可能でないことがあるが、たとえば、コンパイルおよび実行されたとき、プロセッサ310に機能を実施させるように構成され得る。本説明は、機能を実施するプロセッサ310に言及し得るが、これは、プロセッサ310がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行する場合などの他の実装形態を含む。本説明は、機能を実施するプロセッサ310中に含まれているプロセッサのうちの1つまたは複数の略記として、機能を実施するプロセッサ310に言及し得る。本説明は、機能を実施するTRP300の1つまたは複数の適切な構成要素の(およびしたがって、gNB110a、gNB110b、ng-eNB114のうちの1つの)略記として、機能を実施するTRP300に言及することがある。プロセッサ310は、メモリ311に加えておよび/またはその代わりに、記憶された命令を伴うメモリを含み得る。プロセッサ310の機能は、以下でより十分に説明される。
【0050】
[0061]トランシーバ315は、それぞれワイヤレス接続およびワイヤード接続を通して他のデバイスと通信するように構成された、ワイヤレストランシーバ340およびワイヤードトランシーバ350を含み得る。たとえば、ワイヤレストランシーバ340は、ワイヤレス信号348を(たとえば、1つまたは複数のアップリンクチャネル、ダウンリンクチャネル、および/またはサイドリンクチャネル上で)送信し、ならびに/または(たとえば、1つまたは複数のダウンリンクチャネル、アップリンクチャネル、および/またはサイドリンクチャネル上で)受信し、ワイヤレス信号348からワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号に、およびワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号からワイヤレス信号348に変換するための、1つまたは複数のアンテナ346に結合された送信機342および受信機344を含み得る。したがって、送信機342は、個別の構成要素または組み合わせられた/統合された構成要素であり得る複数の送信機を含み得、および/あるいは、受信機344は、個別の構成要素または組み合わせられた/統合された構成要素であり得る複数の受信機を含み得る。ワイヤレストランシーバ340は、5G新無線(NR)、GSM(モバイル用グローバルシステム)、UMTS(ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム)、AMPS(アドバンストモバイルフォンシステム)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(広帯域CDMA)、LTE(ロングタームエボリューション)、LTE Direct(LTE-D)、3GPP LTE-V2X(PC5)、IEEE 802.11(IEEE 802.11pを含む)、WiFi、WiFi Direct(WiFi-D)、Bluetooth、Zigbeeなどの様々な無線アクセス技術(RAT)に従って(たとえば、UE200、1つまたは複数の他のUE、および/または1つまたは複数の他のデバイスと)信号を通信するように構成され得る。ワイヤードトランシーバ350は、たとえばLMF120に通信を送り、LMF120から通信を受信するために、たとえばネットワーク140とのワイヤード通信のために構成された、送信機352および受信機354を含み得る。送信機352は、個別の構成要素または組み合わせられた/統合された構成要素であり得る複数の送信機を含み得、および/あるいは、受信機354は、個別の構成要素または組み合わせられた/統合された構成要素であり得る複数の受信機を含み得る。ワイヤードトランシーバ350は、たとえば光通信および/または電気通信のために構成され得る。
【0051】
[0062]図3に示されているTRP300の構成は、特許請求の範囲を含めて、本開示の一例であり、本開示を限定するものではなく、他の構成が使用され得る。たとえば、本明細書の説明は、TRP300がいくつかの機能を実施するように構成されること、または実施することを説明するが、これらの機能のうちの1つまたは複数は、LMF120および/またはUE200によって実施され得る(すなわち、LMF120および/またはUE200はこれらの機能のうちの1つまたは複数を実施するように構成され得る)。
【0052】
[0063]また図4を参照すると、LMF120がその一例である、サーバ400は、プロセッサ410と、ソフトウェア(SW)412を含むメモリ411と、トランシーバ415とを含むコンピューティングプラットフォームを備える。プロセッサ410、メモリ411、およびトランシーバ415は、(たとえば光通信および/または電気通信のために構成され得る)バス420によって互いに通信可能に結合され得る。図示された装置(たとえば、ワイヤレスインターフェース)のうちの1つまたは複数は、サーバ400から省略され得る。プロセッサ410は、1つまたは複数のインテリジェントハードウェアデバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得る。プロセッサ410は、複数のプロセッサ(たとえば、図2に示されている汎用/アプリケーションプロセッサ、DSP、モデムプロセッサ、ビデオプロセッサ、および/またはセンサープロセッサを含む)を備え得る。メモリ411は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ディスクメモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などを含み得る非一時的記憶媒体である。メモリ411は、実行されたとき、プロセッサ410に、本明細書で説明される様々な機能を実施させるように構成された命令を含んでいる、プロセッサ可読、プロセッサ実行可能ソフトウェアコードであり得るソフトウェア412を記憶する。代替的に、ソフトウェア412は、プロセッサ410によって直接実行可能でないことがあるが、たとえば、コンパイルおよび実行されたとき、プロセッサ410に機能を実施させるように構成され得る。本説明は、機能を実施するプロセッサ410に言及し得るが、これは、プロセッサ410がソフトウェアおよび/またはファームウェアを実行する場合などの他の実装形態を含む。本説明は、機能を実施するプロセッサ410中に含まれているプロセッサのうちの1つまたは複数の略記として、機能を実施するプロセッサ410に言及し得る。本説明は、機能を実施するサーバ400(たとえば、LMF120)の1つまたは複数の適切な構成要素の略記として、機能を実施するサーバ400(またはLMF120)に言及することがある。プロセッサ410は、メモリ411に加えておよび/またはその代わりに、記憶された命令を伴うメモリを含み得る。プロセッサ410の機能は、以下でより十分に説明される。
【0053】
[0064]トランシーバ415は、それぞれワイヤレス接続およびワイヤード接続を通して他のデバイスと通信するように構成された、ワイヤレストランシーバ440およびワイヤードトランシーバ450を含み得る。たとえば、ワイヤレストランシーバ440は、ワイヤレス信号448を(たとえば、1つまたは複数のダウンリンクチャネル上で)送信し、ならびに/または(たとえば、1つまたは複数のアップリンクチャネル上で)受信し、ワイヤレス信号448からワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号に、およびワイヤード(たとえば、電気および/または光)信号からワイヤレス信号448に変換するための、1つまたは複数のアンテナ446に結合された送信機442および受信機444を含み得る。したがって、送信機442は、個別の構成要素または組み合わせられた/統合された構成要素であり得る複数の送信機を含み得、および/あるいは、受信機444は、個別の構成要素または組み合わせられた/統合された構成要素であり得る複数の受信機を含み得る。ワイヤレストランシーバ440は、5G新無線(NR)、GSM(モバイル用グローバルシステム)、UMTS(ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム)、AMPS(アドバンストモバイルフォンシステム)、CDMA(符号分割多元接続)、WCDMA(広帯域CDMA)、LTE(ロングタームエボリューション)、LTE Direct(LTE-D)、3GPP LTE-V2X(PC5)、IEEE 802.11(IEEE 802.11pを含む)、WiFi、WiFi Direct(WiFi-D)、Bluetooth、Zigbeeなどの様々な無線アクセス技術(RAT)に従って(たとえば、UE200、1つまたは複数の他のUE、および/または1つまたは複数の他のデバイスと)信号を通信するように構成され得る。ワイヤードトランシーバ450は、たとえばTRP300に通信を送信し、TRP300から通信を受信するために、たとえばネットワーク135とのワイヤード通信のために構成された、送信機452および受信機454を含み得る。送信機452は、個別の構成要素または組み合わせられた/統合された構成要素であり得る複数の送信機を含み得、および/あるいは、受信機454は、個別の構成要素または組み合わせられた/統合された構成要素であり得る複数の受信機を含み得る。ワイヤードトランシーバ450は、たとえば光通信および/または電気通信のために構成され得る。
【0054】
[0065]図4に示されているサーバ400の構成は、特許請求の範囲を含めて、本開示の一例であり、本開示を限定するものではなく、他の構成が使用され得る。たとえば、ワイヤレストランシーバ440は省略され得る。同じくまたは代替的に、本明細書の説明は、サーバ400がいくつかの機能を実施するように構成されること、または実施することを説明するが、これらの機能のうちの1つまたは複数は、TRP300および/またはUE200によって実施され得る(すなわち、TRP300および/またはUE200はこれらの機能のうちの1つまたは複数を実施するように構成され得る)。
【0055】
[0066]図5を参照すると、例示的なGNSS受信機500の図が示されている。UE200およびTRP300中のSPS受信機217、317は、GNSS受信機500の1つまたは複数の構成要素を含み得、したがって、GNSS受信機500の例であり得る。一例では、GNSS受信機500は、限定はしないが、アンテナ501と、アナログセクション502と、デジタルセクション503と、プロセッサ504とを含む。UE200およびTRP300上のアンテナ262、362は、アンテナ501の例である。GNSS衛星信号が、アンテナ501によって受信され、アナログセクション502の入力に結合される。アナログセクション502は、アナログデジタル変換器(ADC)を用いてGNSS衛星信号をサンプリングすることによって、GNSS衛星信号を処理し、デジタル中間周波数(IF)信号を作り出すように構成される。一実施形態では、サンプルレートは、約83メガサンプル毎秒(Ms/s)であり得る。デジタルIF信号は、デジタルセクション503の入力に結合される。デジタルセクション503は、プロセッサ504に結合される捕捉および追跡データを作り出すことによって、GNSS衛星コンスタレーション内から衛星を捕捉および追跡するためにデジタルIF信号を利用するように構成される。デジタルセクション503は、GNSSスペクトル中の狭帯域ジャミング信号の存在に基づいて、1つまたは複数のノッチフィルタを実装するように構成され得る。一例では、デジタルセクション503は、プログラマブル中心周波数と帯域幅とをもつ1つまたは複数のデジタルフィルタとして、1つまたは複数のノッチフィルタを構成し得る。プロセッサ504は、中央処理ユニットCPU、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、またはプログラミング命令を読み取り、実行し得る任意の他のそのようなデバイスであり得る。プロセッサ504は、ロケーションおよび速度などのナビゲーション情報を決定するために、捕捉および追跡データを分析するように構成される。SVが、複数の周波数上で信号を送信し得、プロセッサ504は、当技術分野で知られているGNSSモデルに基づいて、擬似レンジとキャリア位相測定値とを決定するように構成され得る。たとえば、概して、周波数f1上の衛星[i]までの擬似レンジ測定値
【0056】
【数1】
【0057】
は、次のようにモデル化され得、
【0058】
【数2】
【0059】
ここで、
[i]は、衛星[i]とユーザ位置との間の真のレンジである。
【0060】
δtuは、ユーザ機器における共通バイアスである。
【0061】
【数3】
【0062】
は、周波数f1上の何らかの衛星群遅延(satellite group-delay)を含む衛星[i]についての衛星クロックバイアスである。
【0063】
cは、光速である。
【0064】
1は、周波数f1上で行われた測定に対して共通の、ユーザ機器における追加のバイアスである。
【0065】
【数4】
【0066】
は、周波数f1上の衛星[i]からの信号に影響を及ぼす電離層遅延(ionospheric delay)である。
【0067】
[i]は、対流圏(troposphere)によって衛星[i]からの信号に導入される遅延であり、周波数非依存である。
【0068】
【数5】
【0069】
は、雑音と任意のモデル化されない影響とを考慮するためのものである。
【0070】
[0067]SVまでのレンジを決定するために、他のGNSSモデルおよび変数も使用され得る。
【0071】
[0068]図6Aを参照すると、例示的なGNSSスペクトル602のグラフ600が示されている。動作中、無線搬送波は、様々なやり型で変調され得る。GPSシステムは、たとえば、3つの異なる帯域(たとえば、L1、L2、およびL5)を利用し、SVから受信機にコードを伝達するために位相変調を利用し得る。GPS信号が、スペクトル拡散を利用し得、したがって、GPS信号の全体的帯域幅は、それが搬送している情報の帯域幅よりもはるかに広い。詳細には、L1は、1575.42MHzを中心とし、L2は、1227.60MHzを中心とし、L5は、1176.45MHzを中心とし、これらの周波数上のGPS信号の幅は、予想されるものよりも大きい。たとえば、CAコード信号は、2.046MHzほどの幅にわたって拡散され、P(Y)コード信号は、L1上で約20.46MHz幅にわたって拡散される。スペクトル602は、SVのドップラー周波数を中心とする約2MHz(すなわち、+/-1MHz)を示す。GNSS受信機のデジタルフロントエンド(DFE)(たとえば、デジタルセクション503)は、コード位相測定値を取得するために、スペクトル602中で受信された信号に対して自己相関プロセスを実施するように構成される。他の送信機または発振器によって引き起こされた局所ジャミング(たとえば、高調波信号)が、著しく、自己相関プロセスに影響を及ぼすか、または自己相関プロセスを損なうことがある。GNSS受信機は、ジャマーの影響を低減するために1つまたは複数のノッチフィルタを実装するように構成され得る。たとえば、スペクトル602上の+0.5MHzにおけるノッチフィルタが、信号ディップ604によって示されているようにスペクトル602中の受信電力を低減することになる。ノッチフィルタおよび対応する信号ディップ604は、受信される自己相関関数と、対応するコード位相測定値とに影響を及ぼし得る。たとえば、図6Bを参照すると、ノッチフィルタがある場合とノッチフィルタがない場合との例示的な自己相関関数(ACF)の比較のグラフ610が示されている。一般的なACF612は、ノッチフィルタ処理されたACF614と比較して、比較的高い大きさピークを与える。1つまたは複数のノッチフィルタによる、全体的ACF形状のひずみ、およびいくつかの場合にはACFにおける大きさの損失は、GNSS位置算出の精度を低減し得る。すなわち、ACF形状のひずみは、ピークが、間違ったコード位相で検出されることを引き起こし得、これは、測定値においてバイアスを生じ得る。したがって、GNSS位置推定値の精度は、それが、コード位相をどのくらい正確に測定することができるかに部分的に基づくので、ノッチフィルタの使用は、位置精度にも影響を及ぼす。測位誤差(すなわち、コード位相影響)の程度は、PRNコードとSVドップラーとノッチ周波数とノッチ帯域幅とに依存する。たとえば、図6Cを参照すると、例示的なノッチフィルタ周波数に基づくコード位相誤差値622のプロット620が示されている。プロット620は、ノッチフィルタ周波数が、SVドップラー周波数(すなわち、図6C中の0)を中心として-1MHzから+1MHzまで変動するときの、SV(すなわち、SV ID5)についての(センチメートル単位の)コード位相誤差を示す。誤差値622の各々は、-1MHzから+1MHzまでの100kHzステップに基づく。例示的な誤差値622は、約-50cmから+25cmまで変動する。他のSV(たとえば、PRNコード)、SVドップラー値、および(マルチノッチフィルタを含み得る)ノッチ帯域幅は、異なる誤差距離値と、誤差値の異なる分布とを有し得る。
【0072】
[0069]図7を参照し、図5および図6A図6Cをさらに参照すると、ノッチフィルタ構成に基づくオフライン位相補償のための例示的なプロセス700のブロック図が示されている。プロセス700は、ノッチフィルタ構成704とSV PRNおよびドップラー周波数情報706とに基づいて、段階710においてコード位相補正を適用するために、1つまたは複数のオフラインルックアップテーブル(LUT)702を利用する。概して、LUT702中のコード位相補正値は、3つのパラメータ、すなわち、SVID(たとえば、SV PRN)とSVドップラー周波数とノッチ構成情報(すなわち、ノッチの数、各ノッチ周波数および各ノッチ帯域幅)とに依存する。一例では、ノッチ構成の各々について、1つの2次元アレイLUTが算出され、記憶され得る。ノッチの異なる組合せについての異なるLUTも利用され得、各LUTは、2次元アレイであり得、したがって、{i,j}番目の要素は、i番目のSVIDおよびj番目のSVドップラーに対応するコード位相補正値であることになる(ここで、SVIDは有限数である)。異なるノッチフィルタ構成704とLUTグリッドにおけるSVドップラー分解能とが、動作要件に基づいて選択され得る。たとえば、2MHzの帯域幅において、SVドップラーは、2001個のグリッドポイントを与えるために1kHzのステップで変動され、または21個のグリッドポイントを与えるために100kHzのステップで変動され得る。対応するLUTのサイズは、相応に乗算され得る。
【0073】
[0070]一実施形態では、プロセッサ504は、PRNコードとノッチ周波数とノッチ帯域幅とSVドップラー情報とに基づくコード位相誤差値を記憶する、1つまたは複数のLUT702を含んでいる(1つまたは複数の)ローカルメモリモジュールにアクセスするように構成され得る。たとえば、ノッチフィルタ構成704は、ノッチ周波数(たとえば、SVドップラー値から+/-1MHz)とノッチ帯域幅(たとえば、1、2、5、10kHzなど)とを示し得る。SV PRNおよびドップラー周波数情報706は、GNSS受信機500が受信している信号を送信しているSVに関連する。LUT702は、図6Cに示されているもののような誤差測定データポイントを含んでいる。段階708におけるコード位相補正決定は、選択、ソート、および/または照合機能またはアルゴリズム、あるいは、プロセッサ504上で、ノッチフィルタ構成704とSV PRNおよびドップラー周波数情報706とに基づいてLUT702からコード位相誤差値を選択するために実行する、他の記憶されたプロシージャに基づき得る。コード位相補正値は距離(たとえば、1cm、5cm、10cm、100cmなど)であり得、プロセッサ504は、段階710において、SV信号に基づく距離測定値(たとえば、擬似レンジ、キャリア位相測定値)に補正を適用するように構成される。オフラインLUT702は、ノッチフィルタ構成とSV情報との異なる変形形態が記憶されなければならないので、メモリ使用量という犠牲を払って、相対的に迅速なコード位相誤差ソリューションを取得することの利点を提供する。いくつかのメモリ効率が、LUT702中の値の増加された量子化と、コード位相誤差を推定するための補間ルーチンの使用とによって獲得され得る。
【0074】
[0071]図8を参照すると、コード位相補正値を算出するための例示的なプロセス800が示されている。GNSS受信機500が受信している、ノッチフィルタ構成704と、SV PRNおよびドップラー周波数情報706(すなわち、SVID706aおよびSVドップラー706b)とに基づいて、コード位相補正が、LUT702中の値間の円滑な補間によって算出され得る。概して、LUT702中のコード位相値は、2次元空間における有限のおよび個別のポイントにおいて知られており、補間関数は、その空間における他の恣意的なポイントにおける値を算出するために使用され得る。たとえば、段階802において、プロセッサ504は、受信されたSV信号に関連するデジタルセクション503からの入力を受信するように構成され得る。入力は、SVID706aとSVドップラー706bとノッチ構成704とを含み得る。プロセッサ504は、LUT702中の入力値に最も近い「k」個のネイバーを取得し、次いで、段階804において、ネイバーの各々についてのコード位相誤差の加重平均「y」を算出するように構成される。加重平均「y」は、段階806において、コード位相補正値として適用され得る。最終コード位相補正値を決定するために他の多変量補間技法も使用され得るので、プロセス800は、一例であり、限定ではない。
【0075】
[0072]図9を参照すると、ノッチフィルタ構成に基づくオンライン位相算出のための例示的なプロセス900が示されている。LUT702に依存する、図7中のオフラインプロセス700とは対照的に、オンラインプロセス900は、GNSS受信機500の構成が変わるとき(たとえば、新しいジャミング信号が検出されとき)、LUT値をローカルに算出する。たとえば、プロセッサ504は、前に説明されたように、デジタルセクション503からノッチフィルタ構成情報902とSV PRNおよびドップラー周波数情報904とを受信し得る。段階906において、プロセッサ504は、図6A図6Cで説明されたように、個別ポイントを用いたシミュレーションを介してSVについてのLUTテーブル値を算出し得る。段階908において、プロセッサ504は、ローカルで生成されたLUTに基づいてコード位相補正値を取得するために、ノッチフィルタ構成情報902とSV PRNおよびドップラー周波数情報904と図8で説明されたもののような補間技法とを利用し得る。段階910において、プロセッサ504は、受信されたSV信号について算出された距離測定値(たとえば、擬似レンジ、キャリア位相測定値)にコード位相補正を適用し得る。
【0076】
[0073]図10A図10Dを参照すると、複数の衛星ビークルおよびノッチフィルタ構成についてのコード位相誤差の例示的なプロットが示されている。プロットは、例であり、異なるSV PRNが異なるノッチ周波数誤差分布を有し得ることを示すために提供される。示されている誤差値は、(プロセス700の場合のように)オフラインで生成されるかまたは(プロセス900の場合のように)オンラインで生成され得る、LUT中の個別の値を表す。プロットされた誤差値は、SVドップラー周波数(たとえば、プロットにおける0ドップラー)に対する-1MHzから+1MHzの間の100kHzのステップでのノッチ周波数を表す。限定ではなく一例として、GPS L1 CA信号についての一般的なコード位相補正値は、+1メートルから-1メートルの間にある。他の信号タイプは、異なるレンジの補正値を有し得る。図10Aは、-60cmから+30cmの間の第1の誤差分布をもつ第1の例示的なSV(SV:14)を示す。図10Bは、-90cmから+10cmの間の第2の誤差分布をもつ第2の例示的なSV(SV:25)を示す。図10Cは、-60cmから+30cmの間の第3の誤差分布をもつ第3の例示的なSV(SV:17)を示す。図10Dは、-70cmから+20cmの間の第4の誤差分布をもつ第4の例示的なSV(SV:08)を示す。SV、プロット、およびサンプルサイズ(たとえば、ノッチフィルタステップ値)は、例であり、限定ではない。他のシミュレーションが、他のSVと増加または減少されたノッチフィルタステップとを用いて稼働され得る。
【0077】
[0074]図11を参照し、図1図10Dをさらに参照すると、衛星ビークルまでのレンジを算出するための方法1100は、図示された段階を含む。しかしながら、方法1100は、一例であり、限定するものではない。方法1100は、たとえば、段階が追加され、除去され、並べ替えられ、組み合わせられ、同時に実施され、および/または単一の段階が複数の段階へと分割されるようにすることによって、変えられ得る。
【0078】
[0075]段階1102において、方法は、衛星ビークルから信号を受信することを含む。GNSS受信機500のアナログセクション502は、SVから信号を受信するための手段である。概して、GNSS SVは、L帯域における2つまたはそれ以上の周波数中でナビゲーション信号を送信する。これらの信号は、GNSS受信機500が任意のエポック(epoch)における衛星から受信機までの移動時間(travelling time)および衛星座標を算出することを可能にするための、レンジングコードとナビゲーションデータとを含んでいる。信号は、キャリアと、レンジングコード(たとえば、SVID、PRNシーケンスまたはPRNコード)と、他のナビゲーションデータ(たとえば、SVエフェメリスに関する情報、クロックバイアスパラメータ、アルマナック情報、SV情報、および他の関連するナビゲーション情報)とを含み得る。
【0079】
[0076]段階1104において、方法は、1つまたは複数のノッチフィルタ構成を決定することを含む。デジタルセクション503およびプロセッサ504は、1つまたは複数のノッチフィルタ構成を決定するための手段である。ノッチフィルタは、ローカルまたは外部RFソースによって生成された狭帯域ジャミング信号の存在に基づき得る。一例では、1つまたは複数をジャミング信号が、UEの状態に基づいて(すなわち、Wi-FiまたはBLUETOOTH送信機がアクティブであるとき)知られ得る。一実施形態では、プロセッサ504は、ジャミング信号を発見するためにスペクトル分析を実施するように構成され得る。ノッチフィルタ構成は、1つまたは複数のジャミング信号の干渉を緩和するための周波数成分と帯域幅成分とを含み得る。一実施形態では、ノッチフィルタ構成は、複数の周波数を含み得、各ノッチフィルタ構成は、同じまたは異なる帯域幅を有する。
【0080】
[0077]段階1106において、方法は、信号に関連する擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とを決定することを含む。プロセッサ504は、PRNコードとドップラー周波数とを決定するための手段である。PRNコードは、段階1102において受信された信号中に含まれる。ドップラー周波数は、SV上のアンテナとGNSS受信機との間の相対速度に主に基づく、受信された信号のドップラーシフトに対応する。他のクロック周波数誤差オフセットも、ドップラー周波数中に含まれ得る。概して、信号のドップラーシフトは、キャリア位相の時間微分である。
【0081】
[0078]段階1108において、方法は、1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに少なくとも基づいて、コード位相補正値を決定することを含む。プロセッサ504は、コード位相補正値を決定するための手段である。動作中、プロセッサ504は、ノッチフィルタ構成情報と、SV PRNおよびドップラー周波数情報と、関連するコード位相補正値とを含む、1つまたは複数のLUTを利用し得る。たとえば、ノッチフィルタおよびSV構成情報に基づいてコード位相補正値を決定するために、ソート、選択(select)、照合(match)などのクエリツールが使用され得る。LUTは、支援データを介してUEに提供され得(すなわち、オフラインソリューション)、および/または、1つまたは複数のLUTが、UE上でローカルに生成され得る(すなわち、オンラインソリューション)。オフラインソリューションでは、通信ネットワーク100は、ワイヤレストランシーバ240を介してUEにLUTとともに支援データを提供し得る。支援データは、LPPなどのネットワークプロトコルおよび無線リソース制御(RRC)メッセージングを介して送られ得る。ネットワーク中の他のUEにLUTを伝搬するために、サイドリンク技法など、他のメッセージングも使用され得る。1つまたは複数のLUTテーブルは、PRNコード(たとえば、SV ID)とドップラー周波数とノッチフィルタ構成との様々な組合せについてのコード位相補正値を含む。コード位相補正値は、図6Cおよび図10A図10D中の値などの距離であり得る。LUTからコード位相補正値を取得するために、図8で説明されたもののような補間技法も使用され得る。
【0082】
[0079]段階1110において、方法は、信号とコード位相補正値とに少なくとも部分的に基づいて、衛星ビークルまでのレンジを算出することを含む。プロセッサ504は、SVまでのレンジを算出するための手段である。一例では、プロセッサ504は、信号に基づいてSVまでの擬似レンジを決定し、当技術分野で知られているおよび式1において説明された適切なバイアスおよび補正を適用し得る。段階1108において決定されたコード位相値は、レンジ値を作り出すために擬似レンジに適用され得る。
【0083】
[0080]他の例および実装形態は、本開示の範囲内および添付の特許請求の範囲内に入る。たとえば、ソフトウェアおよびコンピュータの性質により、上記で説明された機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらのうちのいずれかの組合せを使用して実装され得る。機能を実装する特徴はまた、機能の部分が、異なる物理的ロケーションにおいて実装されるように分散されることを含めて、様々な位置に物理的に位置し得る。
【0084】
[0081]別段に記載されていない限り、互いに接続されるまたは通信するものとして図に示されるおよび/または本明細書で説明される機能的または他の構成要素は、通信可能に結合される。すなわち、それらは、それらの間の通信を可能にするように、直接または間接的に接続され得る。
【0085】
[0082]本明細書で使用される単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が別段に明確に示すのでなければ、複数形をも含む。たとえば、「プロセッサ」は、1つのプロセッサまたは複数のプロセッサを含み得る。本明細書で使用される「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「含む(includes)」、および/または「含む(including)」という用語は、述べられた特徴、完全体、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を明示するが、1つまたは複数の他の特徴、完全体、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除しない。
【0086】
[0083]別段に明記されていない限り、本明細書で使用される、機能または動作が項目または条件「に基づく」という記述は、その機能または動作が、述べられた項目または条件に基づき、述べられた項目または条件に加えて1つまたは複数の項目および/または条件に基づき得ることを意味する。
【0087】
[0084]また、本明細書で使用される、(場合によっては、「のうちの少なくとも1つ」で終わるまたは「のうちの1つまたは複数」で終わる)項目の列挙中で使用される「または」は、たとえば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」の列挙、あるいは「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」の列挙あるいは「A、またはB、またはC」の列挙が、AまたはBまたはC、あるいはAB(AおよびB)、あるいはAC(AおよびC)、あるいはBC(BおよびC)、あるいはABC(すなわち、AおよびBおよびC)、あるいは2つ以上の特徴をもつ組合せ(たとえば、AA、AAB、ABBCなど)を意味するような、選言的列挙を示す。したがって、ある項目、たとえば、プロセッサが、AまたはBのうちの少なくとも1つに関する機能を実施するように構成されるという具陳、あるいはある項目が機能Aまたは機能Bを実施するように構成されるという具陳は、その項目がAに関する機能を実施するように構成され得るか、またはBに関する機能を実施するように構成され得るか、またはAおよびBに関する機能を実施するように構成され得ることを意味する。たとえば、「AまたはBのうちの少なくとも1つを測定するように構成されたプロセッサ」あるいは「Aを測定するまたはBを測定するように構成されたプロセッサ」という句は、プロセッサが、Aを測定するように構成され得る(およびBを測定するように構成されることも構成されないこともある)か、またはBを測定するように構成され得る(およびAを測定するように構成されることも構成されないこともある)か、またはAを測定するおよびBを測定するように構成され得る(ならびにAおよびBのどちらを測定すべきか、またはその両方を測定すべきかを選択するように構成され得る)ことを意味する。同様に、AまたはBのうちの少なくとも1つを測定するための手段の具陳は、Aを測定するための手段(これは、Bを測定することが可能であることも可能でないこともある)、またはBを測定するための手段(およびAを測定するように構成されることも構成されないこともある)、またはAおよびBを測定するための手段(これは、AおよびBのどちらを測定すべきか、またはその両方を測定すべきかを選択することが可能であり得る)を含む。別の例として、ある項目、たとえば、プロセッサが、機能Xを実施することまたは機能Yを実施することのうちの少なくとも1つを行うように構成されるという具陳は、その項目が、機能Xを実施するように構成され得るか、または機能Yを実施するように構成され得るか、または機能Xを実施することおよび機能Yを実施することを行うように構成され得ることを意味する。たとえば、「Xを測定することまたはYを測定することのうちの少なくとも1つを行うように構成されたプロセッサ」という句は、プロセッサが、Xを測定するように構成され得る(およびYを測定するように構成されることも構成されないこともある)か、またはYを測定するように構成され得る(およびXを測定するように構成されることも構成されないこともある)か、またはXを測定することおよびYを測定することを行うように構成され得る(ならびにXおよびYのどちらを測定すべきか、またはその両方を測定すべきかを選択するように構成され得る)ことを意味する。
【0088】
[0085]特定の要件に従って、実質的な変形が行われ得る。たとえば、カスタマイズされたハードウェアも使用され得、および/あるいは特定の要素が、ハードウェア、プロセッサによって実行される(アプレットなど、ポータブルソフトウェアを含む)ソフトウェア、またはその両方で実装され得る。さらに、ネットワーク入出力デバイスなど、他のコンピューティングデバイスへの接続が採用され得る。
【0089】
[0086]上記で説明されたシステムおよびデバイスは例である。様々な構成は、適宜に様々なプロシージャまたは構成要素を省略、置換、または追加し得る。たとえば、いくつかの構成に関して説明される特徴は、様々な他の構成において組み合わせられ得る。構成の異なる態様および要素が、同様にして組み合わせられ得る。また、技術は発展し、したがって、要素の多くは例であり、本開示または特許請求の範囲を限定しない。
【0090】
[0087]ワイヤレス通信システムは、通信が、ワイヤレスに、すなわち、ワイヤまたは他の物理接続を通してではなく大気空間を通して伝搬する電磁波および/または音響波によって搬送される、通信システムである。ワイヤレス通信ネットワークは、すべての通信がワイヤレスに送信されるとは限らないことがあり、少なくともいくつかの通信がワイヤレスに送信されるように構成される。さらに、「ワイヤレス通信デバイス」という用語または同様の用語は、デバイスの機能が、もっぱら通信のためのものであること、または均等に主に通信のためのものであることを必要とせず、あるいはデバイスがモバイルデバイスであることを必要としないが、デバイスがワイヤレス通信能力(一方向または双方向)を含むこと、たとえば、ワイヤレス通信のための少なくとも1つの無線機(各無線機は、送信機、受信機、またはトランシーバの一部である)を含むことを示す。
【0091】
[0088]説明では、(実装形態を含む)例示的な構成の完全な理解を提供するように、具体的な詳細が与えられる。しかしながら、構成は、これらの具体的な詳細なしに実践され得る。たとえば、構成を不明瞭にすることを避けるために、よく知られている回路、プロセス、アルゴリズム、構造、および技法は、不要な詳細なしに示されている。この説明は、例示的な構成を提供し、特許請求の範囲、適用性、または構成を限定しない。むしろ、構成の上記の説明は、説明された技法を実装するための説明を提供する。本開示の範囲から逸脱することなく、要素の機能および構成において様々な変更が行われ得る。
【0092】
[0089]本明細書で使用される、「プロセッサ可読媒体」、「機械可読媒体」、および「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械を特定の様式で動作させるデータを提供することに関与する任意の媒体を指す。コンピューティングプラットフォームを使用して、様々なプロセッサ可読媒体は、実行のために(1つまたは複数の)プロセッサに命令/コードを提供することに関与し得、ならびに/あるいはそのような命令/コードを(たとえば、信号として)記憶および/または搬送するために使用され得る。多くの実装形態では、プロセッサ可読媒体は、物理および/または有形記憶媒体である。そのような媒体は、限定はしないが、不揮発性媒体および揮発性媒体を含む、多くの形態をとり得る。不揮発性媒体は、たとえば、光ディスクおよび/または磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、限定はしないが、ダイナミックメモリを含む。
【0093】
[0090]値が第1のしきい値を超える(またはそれよりも大きい、またはそれを上回る)という記述は、その値が、第1のしきい値よりもわずかに大きい第2のしきい値を満たすかまたは超えるという記述と等価であり、たとえば、第2のしきい値は、コンピューティングシステムの分解能において第1のしきい値よりも高い1つの値である。値が第1のしきい値よりも小さい(またはそれ以内である、またはそれを下回る)という記述は、その値が、第1のしきい値よりもわずかに低い第2のしきい値よりも小さいかまたはそれに等しいという記述と等価であり、たとえば、第2のしきい値は、コンピューティングシステムの分解能において第1のしきい値よりも低い1つの値である。
【0094】
[0091]実装例が、以下の番号付けされた条項において説明される。
【0095】
[0092]1.受信機を用いて衛星ビークルまでのレンジを決定するための方法であって、
[0093]衛星ビークルから信号を受信することと、
[0094]1つまたは複数のノッチフィルタ構成を決定することと、
[0095]信号に関連する擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とを決定することと、
[0096]1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに少なくとも基づいて、コード位相補正値を決定することと、
[0097]信号とコード位相補正値とに少なくとも部分的に基づいて、衛星ビークルまでのレンジを算出することと
を備える、方法。
【0096】
[0098]2.コード位相補正値を決定することが、1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに基づいて、ルックアップテーブルからコード位相補正値を取得することを含む、条項1に記載の方法。
【0097】
[0099]3.ネットワークエンティティから支援データを受信することをさらに備え、ここにおいて、支援データがルックアップテーブルを含む、条項2に記載の方法。
【0098】
[00100]4.支援データが、1つまたは複数のロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介して受信される、条項3に記載の方法。
【0099】
[00101]5.支援データが、1つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを介して受信される、条項3に記載の方法。
【0100】
[00102]6.コード位相補正値を決定することが、補間関数に基づいてコード位相補正値を取得することを含む、条項2に記載の方法。
【0101】
[00103]7.複数のノッチフィルタ構成についてのモデル化された自己相関関数に基づいて、受信機を用いて、ルックアップテーブルを生成することをさらに備え、ここにおいて、コード位相補正値を決定することが、1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに基づいて、ルックアップテーブルからコード位相補正値を取得することを含む、条項1に記載の方法。
【0102】
[00104]8.1つまたは複数のノッチフィルタ構成が、1つまたは複数のノッチ周波数と、1つまたは複数のノッチ周波数に関連する1つまたは複数の帯域幅とを含む、条項1に記載の方法。
【0103】
[00105]9.衛星ビークルまでのレンジを算出することが、信号に基づいて衛星ビークルまでの擬似レンジを決定することを含む、条項1に記載の方法。
【0104】
[00106]10.受信機が、プログラマブル中心周波数と帯域幅とをもつ1つまたは複数のデジタルフィルタから構成された1つまたは複数のノッチフィルタを含む、条項1に記載の方法。
【0105】
[00107]11.装置であって、
[00108]メモリと、
[00109]衛星ビークルから信号を受信するように構成された少なくとも1つの衛星測位システム受信機と、
[00110]メモリと少なくとも1つの衛星測位システム受信機とに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを備え、少なくとも1つのプロセッサは、
[00111]衛星ビークルから信号を受信することと、
[00112]1つまたは複数のノッチフィルタ構成を決定することと、
[00113]信号に関連する擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とを決定することと、
[00114]1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに少なくとも基づいて、コード位相補正値を決定することと、
[00115]信号とコード位相補正値とに少なくとも部分的に基づいて、衛星ビークルまでのレンジを算出することと
を行うように構成された、装置。
【0106】
[00116]12.少なくとも1つのプロセッサが、1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに基づいて、ルックアップテーブルからコード位相補正値を取得するようにさらに構成された、条項11に記載の装置。
【0107】
[00117]13.少なくとも1つのプロセッサに通信可能に結合された少なくとも1つのトランシーバをさらに備え、ここにおいて、少なくとも1つのプロセッサが、ネットワークエンティティから支援データを受信するようにさらに構成され、ここにおいて、支援データがルックアップテーブルを含む、条項12に記載の装置。
【0108】
[00118]14.支援データが、1つまたは複数のロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介して受信される、条項13に記載の装置。
【0109】
[00119]15.支援データが、1つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを介して受信される、条項13に記載の装置。
【0110】
[00120]16.少なくとも1つのプロセッサが、補間関数に基づいてコード位相補正値を取得するようにさらに構成された、条項12に記載の装置。
【0111】
[00121]17.少なくとも1つのプロセッサが、複数のノッチフィルタ構成についてのモデル化された自己相関関数に基づいて、ルックアップテーブルを生成することと、1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに基づいて、ルックアップテーブルからコード位相補正値を取得することとを行うようにさらに構成された、条項11に記載の装置。
【0112】
[00122]18.1つまたは複数のノッチフィルタ構成が、1つまたは複数のノッチ周波数と、1つまたは複数のノッチ周波数に関連する1つまたは複数の帯域幅とを含む、条項11に記載の装置。
【0113】
[00123]19.少なくとも1つのプロセッサが、信号に基づいて衛星ビークルまでの擬似レンジを決定するようにさらに構成された、条項11に記載の装置。
【0114】
[00124]20.1つまたは複数のノッチフィルタ構成が、プログラマブル中心周波数と帯域幅とをもつ1つまたは複数のデジタルフィルタを備える、条項11に記載の装置。
【0115】
[00125]21.衛星ビークルまでのレンジを決定するための装置であって、
[00126]衛星ビークルから信号を受信するための手段と、
[00127]1つまたは複数のノッチフィルタ構成を決定するための手段と、
[00128]信号に関連する擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とを決定するための手段と、
[00129]1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに少なくとも基づいて、コード位相補正値を決定するための手段と、
[00130]信号とコード位相補正値とに少なくとも部分的に基づいて、衛星ビークルまでのレンジを算出するための手段と
を備える、装置。
【0116】
[00131]22.コード位相補正値を決定するための手段が、1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに基づいて、ルックアップテーブルからコード位相補正値を取得するための手段を含む、条項21に記載の装置。
【0117】
[00132]23.ネットワークエンティティから支援データを受信するための手段をさらに備え、ここにおいて、支援データがルックアップテーブルを含む、条項22に記載の装置。
【0118】
[00133]24.支援データが、1つまたは複数のロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介して受信される、条項23に記載の装置。
【0119】
[00134]25.支援データが、1つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを介して受信される、条項23に記載の装置。
【0120】
[00135]26.コード位相補正値を決定するための手段が、補間関数に基づいてコード位相補正値を取得するための手段を含む、条項22に記載の装置。
【0121】
[00136]27.複数のノッチフィルタ構成についてのモデル化された自己相関関数に基づいて、ルックアップテーブルを生成するための手段をさらに備え、ここにおいて、コード位相補正値を決定する手段が、1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに基づいて、ルックアップテーブルからコード位相補正値を取得するための手段を含む、条項21に記載の装置。
【0122】
[00137]28.1つまたは複数のノッチフィルタ構成が、1つまたは複数のノッチ周波数と、1つまたは複数のノッチ周波数に関連する1つまたは複数の帯域幅とを含む、条項21に記載の装置。
【0123】
[00138]29.衛星ビークルまでのレンジを算出するための手段が、信号に基づいて衛星ビークルまでの擬似レンジを決定するための手段を含む、条項21に記載の装置。
【0124】
[00139]30.プログラマブル中心周波数と帯域幅とをもつ1つまたは複数のデジタルフィルタからなる1つまたは複数のノッチフィルタをさらに備える、条項21に記載の装置。
【0125】
[00140]31.1つまたは複数のプロセッサに、衛星ビークルまでのレンジを決定することを行わせるためのプロセッサ可読命令を備える非一時的プロセッサ可読記憶媒体であって、
[00141]衛星ビークルから信号を受信するためのコードと、
[00142]1つまたは複数のノッチフィルタ構成を決定するためのコードと、
[00143]信号に関連する擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とを決定するためのコードと、
[00144]1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに少なくとも基づいて、コード位相補正値を決定するためのコードと、
[00145]信号とコード位相補正値とに少なくとも部分的に基づいて、衛星ビークルまでのレンジを算出するためのコードと
を備える、非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【0126】
[00146]32.コード位相補正値を決定するためのコードが、1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに基づいて、ルックアップテーブルからコード位相補正値を取得するためのコードを含む、条項31に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【0127】
[00147]33.ネットワークエンティティから支援データを受信するためのコードをさらに備え、ここにおいて、支援データがルックアップテーブルを含む、条項32に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【0128】
[00148]34.支援データが、1つまたは複数のロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介して受信される、条項33に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【0129】
[00149]35.支援データが、1つまたは複数の無線リソース制御(RRC)メッセージを介して受信される、条項33に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【0130】
[00150]36.コード位相補正値を決定するためのコードが、補間関数に基づいてコード位相補正値を取得するためのコードを含む、条項32に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【0131】
[00151]37.複数のノッチフィルタ構成についてのモデル化された自己相関関数に基づいて、ルックアップテーブルを生成するためのコードをさらに備え、ここにおいて、コード位相補正値を決定するコードが、1つまたは複数のノッチフィルタ構成と擬似ランダム雑音コードとドップラー周波数とに基づいて、ルックアップテーブルからコード位相補正値を取得するためのコードを含む、条項31に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【0132】
[00152]38.1つまたは複数のノッチフィルタ構成が、1つまたは複数のノッチ周波数と、1つまたは複数のノッチ周波数に関連する1つまたは複数の帯域幅とを含む、条項31に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【0133】
[00153]39.衛星ビークルまでのレンジを算出するためのコードが、信号に基づいて衛星ビークルまでの擬似レンジを決定するためのコードを含む、条項31に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【0134】
[00154]40.プログラマブル中心周波数と帯域幅とをもつ1つまたは複数のデジタルフィルタからなる1つまたは複数のノッチフィルタをさらに備える、条項31に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図11
【国際調査報告】