(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-26
(54)【発明の名称】無線通信のための電子装置及び方法
(51)【国際特許分類】
H04W 72/20 20230101AFI20240119BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20240119BHJP
【FI】
H04W72/20
H04W16/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023542656
(86)(22)【出願日】2022-01-07
(85)【翻訳文提出日】2023-08-21
(86)【国際出願番号】 CN2022070681
(87)【国際公開番号】W WO2022152049
(87)【国際公開日】2022-07-21
(31)【優先権主張番号】202110047927.0
(32)【優先日】2021-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】徐▲ジン▼
(72)【発明者】
【氏名】王▲シン▼麗
(72)【発明者】
【氏名】彭▲ユー▼嫣
(72)【発明者】
【氏名】曹建飛
(72)【発明者】
【氏名】劉敏
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD17
5K067EE02
5K067EE10
5K067FF02
5K067KK02
(57)【要約】
本出願は無線通信のための電子装置と方法、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、当該電子装置は、統一伝送配置指示(TCI)状態の指示のためのダウン制御情報を生成し、当該ダウン制御情報はアップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報と新たに定義されたダウン制御情報のうちの少なくとも一つを含み、そのうち、統一TCI状態はダウンビームとアップビームの両方を指示するために用いられ、当該ダウン制御情報をユーザ装置に送信するように配置された処理回路を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信のための電子装置であって、
統一TCI(伝送配置指示)状態の指示のためのダウン制御情報を生成し、前記ダウン制御情報はアップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報と新たに定義されたダウン制御情報のうちの少なくとも一つを含み、前記統一TCI状態はダウンビームとアップビームの両方を指示するために用いられ、
前記ダウン制御情報をユーザ装置に送信するように配置された処理回路を含む、電子装置。
【請求項2】
前記ダウン制御情報はアップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を含み、前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報はサウンディング参照信号リソース指示子及び統一TCI状態識別を含む、請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記統一TCI状態識別は物理アップ共有チャネルのビームを指示するために用いられ、前記サウンディング参照信号リソース指示子は少なくとも物理アップ共有チャネルのアップ電力制御及び送信アンテナポートの選択を指示するために用いられる、請求項2に記載の電子装置。
【請求項4】
前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報はDCI Format 0_1/0_2が拡張されたものである、請求項2に記載の電子装置。
【請求項5】
前記ダウン制御情報はアップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を含み、前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報はサウンディング参照信号リソース指示子を含み、サウンディング参照信号リソース指示子は統一TCI状態に関連付けられる、請求項1に記載の電子装置。
【請求項6】
前記処理回路はさらに、上位層シグナリングによりサウンディング参照信号リソース指示子を統一TCI状態に関連付けるように配置された、請求項5に記載の電子装置。
【請求項7】
前記上位層シグナリングは無線リソース制御シグナリング又はメディアアクセス制御の制御要素を含む、請求項6に記載の電子装置。
【請求項8】
前記ダウン制御情報は新たに定義されたダウン制御情報を含み、前記新たに定義されたダウン制御情報は前記統一TCI状態を指示することに専用され、少なくとも統一TCI状態識別を含む、請求項1に記載の電子装置。
【請求項9】
前記新たに定義されたダウン制御情報はさらに、アップダウンチャネル/信号及びその位置しているコンポーネントキャリア又は部分帯域幅を指示するために用いられるチャネル/信号アプリケーションと、前記ユーザ装置がハイブリッド自動再送要求肯定応答HARQ-ACKのフィードバックを行う時に使用された物理アップ制御チャネルリソースを指示するために用いられる物理アップ制御チャネルリソース識別と、前記新たに定義されたダウン制御情報を送信してから前記ユーザ装置が物理アップ制御チャネルを送信して前記HARQ-ACKのフィードバックを行うまでの時間を指示するために用いられる物理ダウン制御チャネルから物理アップ制御チャネルまでのタイミングと、非周期的にダウンチャネル状態情報フィードバックをトリガするために用いられるチャネル状態情報要求フィールドとのうちの一つ又は複数を含む、請求項8に記載の電子装置。
【請求項10】
前記処理回路はさらに、無線ネットワーク一時的識別を用いて前記新たに定義されたダウン制御情報をスクランブルするように配置された、請求項8に記載の電子装置。
【請求項11】
前記処理回路はさらに、前記ユーザ装置からビーム適用タイミングパラメータを受信するように配置され、当該ビーム適用タイミングパラメータは前記ユーザ装置により前記HARQ-ACKが送信されてから前記新たに定義されたダウン制御情報により指示された統一TCI状態が適用されるまでに要する時間を指示する、請求項9に記載の電子装置。
【請求項12】
前記ダウン制御情報はさらに、前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を含み、前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報はサウンディング参照信号リソースを指示するためのサウンディング参照信号リソース指示子を含み、前記統一TCI状態識別はサウンディング参照信号リソースの空間関係を指示するために用いられる、請求項8に記載の電子装置。
【請求項13】
前記処理回路はさらに、ハイブリッド自動再送要求HARQメカニズムを適用して前記ダウン制御情報の伝送信頼性を向上させるように配置された、請求項1に記載の電子装置。
【請求項14】
前記ダウン制御情報はアップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を含み、
前記処理回路は、
前記ユーザ装置が前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を正確的に受信し且つ基地局が前記ユーザ装置から送信された物理アップ共有チャネルを正確的に受信する場合、前記ユーザ装置にHARQ-ACKをフィードバックし、
前記ユーザ装置が前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を正確的に受信しておらず、前記物理アップ共有チャネルを送信することができない場合、前記ユーザ装置にHARQ-NACKをフィードバックし、
前記ユーザ装置が前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を正確的に受信し、且つ前記基地局が前記ユーザ装置から送信された物理アップ共有チャネルを正確的に受信していない場合、前記ユーザ装置に前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報に対するHARQ-ACK及び前記物理アップ共有チャネルに対するHARQ-NACKをフィードバックするように、前記HARQメカニズムを適用するように配置される、請求項13に記載の電子装置。
【請求項15】
前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報に続く他のダウン制御情報には、前記HARQ-ACK及び前記HARQ-NACKが含まれる、請求項14に記載の電子装置。
【請求項16】
前記ダウン制御情報は新たに定義されたダウン制御情報を含み、前記処理回路はさらに、前記ユーザ装置が前記新たに定義されたダウン制御情報を正確的に受信する場合に、前記ユーザ装置からHARQ-ACKを受信し、
前記ユーザ装置が前記新たに定義されたダウン制御情報を正確的に受信していない場合、前記ユーザ装置からHARQのフィードバックを受信せず、
前記ユーザ装置が前記新たに定義されたダウン制御情報を正確的に受信していないが、他のダウンリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を正確的に受信し、HARQ-ACKをフィードバックする場合、前記ユーザ装置から当該新たに定義されたダウン制御情報に対するHARQ-NACKを受信するように配置される、請求項13に記載の電子装置。
【請求項17】
前記ダウン制御情報にはアップリンクに対する準同一位置タイプを含み、前記準同一位置タイプは、二つの参照信号の時間進み量が同じであることを定義するために用いられるQCL Type Xと、二つの参照信号の間のパスロスが同じであることを定義するために用いられるQCL Type Yと、アップ送信ビームの方向を定義するために用いられるQCL Type Zとのうちの一つ又は複数を含む、請求項1に記載の電子装置。
【請求項18】
無線通信のための電子装置であって、
基地局から統一TCI(伝送配置指示)状態の指示のためのダウン制御情報を受信し、前記ダウン制御情報はアップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報と新たに定義されたダウン制御情報のうちの少なくとも一つを含み、前記統一TCI状態はダウンビームとアップビームの両方を指示するために用いられ、前記ダウン制御情報に基づいて統一TCI状態を決定するように配置された処理回路を含む、電子装置。
【請求項19】
前記ダウン制御情報はアップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を含み、前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報はサウンディング参照信号リソース指示子及び統一TCI状態識別を含む、請求項18に記載の電子装置。
【請求項20】
前記統一TCI状態識別は物理アップ共有チャネルのビームを指示するために用いられ、前記サウンディング参照信号リソース指示子は少なくとも物理アップ共有チャネルのアップ電力制御及び送信アンテナポートの選択を指示するために用いられる、請求項19に記載の電子装置。
【請求項21】
前記ダウン制御情報はアップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を含み、前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報はサウンディング参照信号リソース指示子を含み、サウンディング参照信号リソース指示子は統一TCI状態に関連付けられる、請求項18に記載の電子装置。
【請求項22】
前記処理回路はさらに、サウンディング参照信号リソース指示子を統一TCI状態に関連付ける上位層シグナリングを受信するように配置され、前記上位層シグナリングは無線リソース制御シグナリング又はメディアアクセス制御の制御要素を含む、請求項21に記載の電子装置。
【請求項23】
前記ダウン制御情報は新たに定義されたダウン制御情報を含み、前記新たに定義されたダウン制御情報は前記統一TCI状態を指示することに専用され、少なくとも統一TCI状態識別を含む、請求項18に記載の電子装置。
【請求項24】
前記新たに定義されたダウン制御情報はさらに、
アップダウンチャネル/信号及びその位置しているコンポーネントキャリア又は部分帯域幅を指示するために用いられるチャネル/信号アプリケーションと、ユーザ装置がハイブリッド自動再送要求肯定応答HARQ-ACKのフィードバックを行う時に使用された物理アップ制御チャネルリソースを指示するために用いられる物理アップ制御チャネルリソース識別と、前記新たに定義されたダウン制御情報を送信してから前記ユーザ装置が物理アップ制御チャネルを送信して前記HARQ-ACKのフィードバックを行うまでの時間を指示するために用いられる物理ダウン制御チャネルから物理アップ制御チャネルまでのタイミングと、非周期的にダウンチャネル状態情報フィードバックをトリガするために用いられるチャネル状態情報要求フィールドとのうちの一つ又は複数を含む、請求項23に記載の電子装置。
【請求項25】
前記処理回路はさらに、ビーム適用タイミングパラメータを前記基地局に送信するように配置され、当該ビーム適用タイミングパラメータは前記ユーザ装置により前記HARQ-ACKが送信されてから前記新たに定義されたダウン制御情報により指示された統一TCI状態が適用されるまでに要する時間を指示する、請求項24に記載の電子装置。
【請求項26】
前記ダウン制御情報はさらに、前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を含み、前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報はサウンディング参照信号リソースを指示するためのサウンディング参照信号リソース指示子を含み、前記統一TCI状態識別はサウンディング参照信号リソースの空間関係を指示するために用いられる、請求項23に記載の電子装置。
【請求項27】
前記処理回路はさらに、ハイブリッド自動再送要求HARQメカニズムを適用して前記ダウン制御情報の伝送信頼性を向上させるように配置される、請求項18に記載の電子装置。
【請求項28】
前記ダウン制御情報はアップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を含み、 前記処理回路は、
前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を正確的に受信し前記基地局がユーザ装置から送信された物理アップ共有チャネルを正確的に受信する場合、前記基地局からHARQ-ACKを受信し、前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を正確的に受信しておらず、前記ユーザ装置が前記物理アップ共有チャネルを送信することができない場合、前記基地局からHARQ-NACKを受信し、前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を正確的に受信し、前記基地局が前記ユーザ装置から送信された物理アップ共有チャネルを正確的に受信しない場合、前記基地局から前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報に対するHARQ-ACK及び前記物理アップ共有チャネルに対するHARQ-NACKを受信するように、前記HARQメカニズムを適用するように配置される、請求項27に記載の電子装置。
【請求項29】
前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報に続く他のダウン制御情報には、前記HARQ-ACK及び前記HARQ-NACKが含まれる、請求項28に記載の電子装置。
【請求項30】
前記ダウン制御情報は新たに定義されたダウン制御情報を含み、
前記処理回路はさらに、
前記新たに定義されたダウン制御情報を正確的に受信する場合に、前記基地局にHARQ-ACKを送信し、
前記新たに定義されたダウン制御情報を正確的に受信していない場合、前記基地局にHARQのフィードバックを送信せず、
前記新たに定義されたダウン制御情報を正確的に受信していないが、他のダウンリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を正確的に受信する場合、当該新たに定義されたダウン制御情報に対するHARQ-NACKを他のダウン制御情報に対するHARQ-ACKとともに前記基地局に送信するように配置される、請求項27に記載の電子装置。
【請求項31】
無線通信のための方法であって、
統一TCI(伝送配置指示)状態の指示のためのダウン制御情報を生成し、前記ダウン制御情報はアップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報と新たに定義されたダウン制御情報のうちの少なくとも一つを含み、前記統一TCI状態はダウンビームとアップビームの両方を指示するために用いられるステップと、
前記ダウン制御情報をユーザ装置に送信するステップとを含む、方法。
【請求項32】
無線通信のための方法であって、
基地局から統一TCI(伝送配置指示)状態の指示のためのダウン制御情報を受信し、前記ダウン制御情報はアップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報と新たに定義されたダウン制御情報のうちの少なくとも一つを含み、前記統一TCI状態はダウンビームとアップビームの両方を指示するために用いられるステップと、
前記ダウン制御情報に基づいて統一TCI状態を決定するステップとを含む、方法。
【請求項33】
コンピュータ実行可能な命令が格納されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータ実行可能な命令が実行されると、請求項31又は32に記載の無線通信のための方法を実行する、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2021年01月14日に中国専利局に提出した、出願番号が202110047927.0であり、発明名称が「無線通信のための電子装置と方法、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は援用により本出願に結合される。
【0002】
本出願は無線通信の技術分野に関し、具体的には無線通信システムにおけるビーム管理技術に関する。より具体的には、無線通信のための電子装置と方法、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
5Gの新しいエアインタフェース無線(New Radio、NR)通信システムにおいて、アップとダウンのビーム指示はビーム管理における重要な方面である。5Gの従来のRel.15/Rel.16では、ダウンリンクのために異なる準同一位置(Quasi CoLocation、QCL)タイプが定義され、ダウンリンクのビーム指示はQCLと伝送配置指示(Transmission Configuration Indication、TCI)状態に基づいて行われたものであり、アップリンクのビーム指示は、参照信号との空間的な関係を定義することで実現されたものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
遅延を考慮した場合、ダウン制御情報(Downlink Control Information、DCI)に基づくビーム指示メカニズムの性能はメディアアクセス制御の制御要素(Media Access Control Control Element、MAC CE)に基づくビーム指示メカニズムより良いが、信頼性を保証しにくい。
【0005】
また、3GPP(登録商標)RAN1会議で統一TCI状態の概念を提出し、アップダウン連携の統一TCI状態指示及びアップダウン単独の統一TCI状態指示をサポートするが、従来のTCI状態指示メカニズムはダウンリンクに適用される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のいくつかの態様の基本的な理解を提供するために、本開示の簡単な概要を以下に示す。この概要は、本開示の網羅的な概要ではないことを理解すべきである。本開示の要旨又は重要な部分を決定することも、本開示の範囲を定義することも意図していない。その目的は、以下に説明するより詳細な説明の前置きとして簡略化した形態で特定の概念を提示することにある。
【0007】
本出願の一態様によれば、統一TCI状態の指示のためのDCIを生成し、当該DCIはアップリンクスケジューリングのためのDCIと新たに定義されたDCIのうちの少なくとも一つを含み、統一TCI状態はダウンビームとアップビームの両方を指示するために用いられ、当該DCIをユーザ装置(User Equipment、UE)に送信するように配置された処理回路を含む無線通信のための電子装置を提供する。
【0008】
本出願の別の態様によれば、統一TCI状態の指示のためのDCIを生成し、当該DCIはアップリンクスケジューリングのためのDCIと新たに定義されたDCIのうちの少なくとも一つを含み、統一TCI状態はダウンビームとアップビームの両方を指示するために用いられ、当該DCIをUEに送信することを含む無線通信のための方法を提供する。
【0009】
本出願の一態様によれば、基地局から統一TCI状態の指示のためのDCIを受信し、当該DCIはアップリンクスケジューリングのためのDCIと新たに定義されたDCIのうちの少なくとも一つを含み、そのうち、統一TCI状態はダウンビームとアップビームの両方を指示するために用いられ、当該DCIに基づいて統一TCI状態を決定するように配置された処理回路を含む無線通信のための電子装置を提供する。
【0010】
本出願の別の態様によれば、基地局から統一TCI状態の指示のためのDCIを受信し、当該DCIはアップリンクスケジューリングのためのDCIと新たに定義されたDCIのうちの少なくとも一つを含み、統一TCI状態はダウンビームとアップビームの両方を指示するために用いられるステップと、当該DCIに基づいて統一TCI状態を決定するステップとを含む無線通信のための方法を提供する。
【0011】
また、本開示の別の態様によれば、上記無線通信のための方法を実現するためのコンピュータプログラムコード及びコンピュータプログラム製品、並びに上記無線通信のための方法を実現するためのコンピュータプログラムコードが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体も提供される。
【0012】
本出願の実施例に係る電子装置及び方法は、DCIによって統一TCI状態の指示を行って、遅延を低減させることができる。
【0013】
本開示のこれら及び他の利点は、以下に添付の図面を参照して本開示の好ましい実施形態の詳細な説明からより明らかになる。
【0014】
本開示の上記と他の利点及び特徴をさらに説明するために、本開示の具体的な実施形態について、以下に添付の図面を参照しながらさらに詳細に説明する。前記図面は、以下の詳細な説明と共に本明細書に組み込まれ、その一部を形成する。同一の機能及び構成を有する要素については、同一の符号を付している。これらの図面は、本開示の典型的な例のみを説明するものであり、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本出願の一実施例に係る無線通信のための電子装置を示す機能ブロック図である。
【
図2】
図2は、本出願の実施例に係るハイブリッド自動再送メカニズムの例を示す概略図である。
【
図3】
図3は、本出願の実施例に係るハイブリッド自動再送メカニズムの例を示す概略図である。
【
図4】
図4は、本出願の実施例に係るハイブリッド自動再送メカニズムの例を示す概略図である。
【
図5】
図5は、本出願の実施例に係るハイブリッド自動再送メカニズムの例を示す概略図である。
【
図6】
図6は、本出願の他の実施例に係る無線通信のための電子装置を示す機能ブロック図である。
【
図7】
図7は、本出願の一実施例に係る無線通信のための方法を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、本出願の一実施例に係る無線通信のための方法を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、本開示の技術が適用され得るeNBやgNBの概略構成の第一例を示すブロック図である。
【
図10】
図10は、本開示の技術が適用され得るeNBやgNBの概略構成の第二例を示すブロック図である。
【
図11】
図11は、本開示の技術が適用され得るスマートフォンの概略構成の例を示すブロック図である。
【
図12】
図12は、本開示の技術が適用され得るカーナビゲーション装置の概略構成の例を示すブロック図である。
【
図13】
図13は、本開示の実施例による方法及び/又は装置及び/又はシステムが実現され得る汎用パーソナルコンピュータの例示的構造のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本開示の実施例について図面を参照して説明する。明確性及び簡潔性のために、実際の実施形態のすべての特徴が本明細書に記載されているわけではない。しかしながら、開発者の具体的な目標を達成するために、任意のそのような実際の実施例が開発される際に、実施形態に特有の多くの決定がなされなければならないこと、例えば、システム及びビジネスに関連する制約を遵守すること、及びこれらの制約は、実施形態ごとに変動し得ることを理解すべきである。さらに、開発仕事は非常に複雑で時間がかかる可能性があるが、本開示の利益を有する当業者にとっては日常的な仕事であることも理解すべきである。
【0017】
ここで、説明すべきことについては、不要な詳細により本開示を不明瞭にすることを回避するために、図面には本開示に基づく技術案に密接に関連する装置構造及び/又は処理ステップのみを示し、本開示に関連しない他の詳細を省略する。
【0018】
<第一実施形態>
図1は本出願の一実施例に係る無線通信のための電子装置100を示す機能ブロック図であり、
図1に示すように、電子装置100は、統一TCI状態の指示のためのDCIを生成し、当該DCIはアップリンクスケジューリングのためのDCIと新たに定義されたDCIのうちの少なくとも一つを含み、そのうち、統一TCI状態はダウンビームとアップビームの両方を指示するために用いられるように配置された生成ユニット101と、当該DCIをUEに送信するように配置された通信ユニット102とを含む。
【0019】
ここで、生成ユニット101と通信ユニット102は一つ又は複数の処理回路で実現されることができ、当該処理回路は例えばチップ、プロセッサとして実現されることができる。且つ、
図1に示す電子装置における各機能ユニットは、その実現された具体的な機能に基づいて区分された論理モジュールに過ぎず、具体的な実現形態を限定するものではないことが理解されるべきである。
【0020】
電子装置100は、例えば基地局側に設けられてもよく、基地局と通信可能に接続されてもよい。本出願に記載の基地局は送受信ポイント(Transmit Receive Point、TRP)又はアクセスポイント(Access Point、AP)であってもよい。なお、電子装置100はチップレベルで実現されてもよく、デバイスレベルで実現されてもよい。例えば、電子装置100は、基地局自体として動作してもよく、メモリ、トランシーバ(図示せず)などの外部装置をさらに含んでもよい。メモリは基地局が様々な機能を実現するために実行する必要があるプログラム及び関連データ情報を記憶するために用いる。トランシーバは、異なるデバイス(例えば、UE、他の基地局など)との間の通信をサポートするための一つ或いは複数の通信インタフェースを含んでもよく、ここでトランシーバの実現形態は特に限定されない。
【0021】
前述したように、統一TCI状態はアップビームとダウンビームの両方を指示するために用いられる。本実施例では、アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報(UL DCI)及び新たに定義されたDCIのうちの少なくとも一方を用いて統一TCI状態の指示を行うことを提案する。
【0022】
第一例では、統一TCI状態の指示のためのDCIはUL DCIを含み、当該UL DCIはサウンディング参照信号リソース指示子(Sounding Reference Signal Resource Indicator、SRI)及び統一TCI状態識別を含む。ここでのUL DCIは、従来のUL DCIフォーマットが拡張されたものである。具体的には、DCI Format 0_1/0_2を拡張することで本例のUL DCIを得ることができる。
【0023】
従来のDCI Format 0_1/0_2に含まれるSRIは重要な役割を有し、物理アップ共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel、PUSCH)が従うサウンディング参照信号(SRS)の空間関係を指示することに用いられ、さらにPUSCHアップ電力制御及び送信アンテナポートの選択などに用いられる。
【0024】
本実施例のUL DCIでは、上記SRI以外にさらに統一TCI状態識別を含み、そのうち、統一TCI状態識別はPUSCHのビームを指示するために用いられ、SRIは少なくともPUSCHのアップ電力制御及び送信アンテナポートの選択を指示するために用いられる。この例の指示形態を拡張モードと呼ぶことができる。
【0025】
また、通信ユニット102はさらに、DCIの伝送信頼性を向上させるために、ハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Retransmission request、HARQ)メカニズムを適用するように配置される。
【0026】
例えば、UEが本例のUL DCIを正確的に受信し、且つ基地局がUEから送信されたPUSCHを正確的に受信する場合、通信ユニット102はUEにハイブリッド自動再送要求肯定応答(HARQ-ACK)をフィードバックする。
図2は、この場合のHARQメカニズムの概略図を示す。基地局(gNB)はUEに統一TCI状態識別を含むUL DCIを送信し、UEは当該UL DCIを正確的に受信しスケジューリングのPUSCHでデータ伝送を行い、gNBが当該PUSCHを正確的に受信し、次のDCI中で暗黙的なACKフィードバックを行い、例えば反転された新たなデータ指示(New Data Indicator、NDI)を用いてACKを示し、当該ACKはスケジューリングのPUSCHと同じHARQプロセスIDを有する。
【0027】
UEはUL DCIを正確的に受信しておらず、PUSCHを送信することができない場合、通信ユニット102はUEにHARQ-NACKをフィードバックする。
図3は、この場合のHARQメカニズムの概略図を示す。なお、gNBはUEに統一TCI状態識別を含むUL DCIを送信し、UEは当該UL DCIを正確的に受信していないため、gNBにPUSCHを送信することができないことになる。gNBは次のDCIで暗黙的なNACKフィードバックが行われ、たとえば、反転されていないNDIで当該NACKが示され、当該NACKはスケジューリングのPUSCHと同じHARQプロセスIDを有する。
【0028】
UEがUL DCIを正確的に受信し且つ基地局がUEから送信されたPUSCHを正確的に受信していない場合、通信ユニット102はUEに前記UL DCIに対するHARQ-ACK及び前記PUSCHに対するHARQ-NACKをフィードバックする。
図4は、この場合のHARQメカニズムの概略図を示す。なお、gNBはUEに統一TCI状態識別を含むUL DCIを送信し、UEは当該UL DCIを正確的に受信しスケジューリングのPUSCHでデータ伝送を行うが、gNBは当該PUSCHを正確的に復号することができない場合、gNBはUEが既に統一TCI状態識別を含むUL DCIを正確的に受信し、且つ対応するPUSCHを送信したと考えられる。したがって、gNBはUL DCIにACKを送信しPUSCHにNACKを送信する。例えば、反転されたNDIで当該NACKが示され、反転されていないNDIで当該NACKが示され、当該ACKとNACKはスケジューリングのPUSCHと同じHARQプロセスIDを有する。
【0029】
図2~
図4に示されているHARQメカニズムでは、HARQ-ACKとHARQ-NACKはUL DCIに続く他のDCIに含まれることが分かる。HARQメカニズムを応用することにより、DCIの伝送信頼性を効果的に向上させることができる。UEは暗黙的なHARQフィードバックを受信する場合、UL DCIにより指示された統一TCI状態は一定時間後に適用され、時間の長さはUEの能力に依存する。
【0030】
第二例では、統一TCI状態のための指示のDCIはUL DCIを含み、当該UL DCIはSRIを含み、そのうち、SRIは統一TCI状態に関連付けられる。この例では、既存のUL DCIのフォーマットは変更されていないが、統一TCI状態を指示するとともに対応するSRSリソースを取得するように、SRIは統一TCI状態に関連付けられ、すなわち、SRIにより指示されたSRSリソースは統一TCI状態に関連付けられる。例えば、通信ユニット102が無線リソース制御(Radio Resouce Control、RRC)シグナリングなどの上位層シグナリング或いはMAC CEによりSRIを統一TCI状態に関連付けることができる。この例の指示形態を関連モードと呼ぶことができる。
【0031】
図2~
図4を参照して説明されたHARQメカニズムは、当該第二例にも同様に適用されることができ、ここでは重複されない。
【0032】
第三例では、統一TCI状態の指示のためのDCIは新たに定義されたDCIを含み、当該新たに定義されたDCIは統一TCI状態を指示することに専用されるが、アップダウンデータ伝送のスケジューリングに用いられない。通信ユニット102は、無線ネットワーク一時的識別(Radio network temporary indicator、RNTI)を用いて新たに定義されたDCIをスクランブルすることができる。
【0033】
当該新たに定義されたDCIにおいて、シグナリングオーバーヘッドを低減させるように元のDCIにおける相関しない部分を最適化又は削除することができる。当該DCIは複数種のTCI状態指示に用いられることができ、例えば、アップダウン連携の統一TCI状態指示又はアップダウン単独の統一TCI状態指示に用いられることができ、複数の信号/チャネルに対して共通の統一TCI状態指示を行うこともでき、又は単一の信号/チャネルに対して統一TCI状態指示を行うこともできる。
【0034】
なお、新たに定義されたDCIは少なくとも統一TCI状態識別を含む。また、必要に応じて、新たに定義されたDCIはさらに、アップダウンチャネル/信号及びその位置するコンポーネントキャリア(Component carrier、CC)又は部分帯域幅(Bandwidth Part、BWP)を指示するために用いられるチャネル/信号アプリケーションと、UEがHARQ-ACKのフィードバックを行う時に使用されたPUCCHリソースを指示するために用いられる物理アップ制御チャネル(Physical Uplink Control Channel、PUCCH)リソース識別と、新たに定義されたDCIを送信してからUEがPUCCHを送信してHARQ-ACKのフィードバックを行うまでの時間を指示するために用いられる物理ダウン制御チャネル(Physical Downplink Control Channel、PDCCH)からPUCCHまでのタイミング(PDCCH_to_PUCCH_timing)と、非周期的にダウンCSIフィードバックをトリガするために用いられるチャネル状態情報(Channel Status Information、CSI)要求フィールドとのうちの一つ又は複数を含む。
【0035】
具体的には、基地局はチャネル/信号アプリケーションによって指示された統一TCI状態が応用しようとする一つ又は複数のチャネル/信号及びそれぞれが位置するCC又はBWPをUEに通知し、PUCCHリソース識別によってどのPUCCHリソースを使用してHARQ-ACKをフィードバックするかをUEに通知して、当該HARQ-ACKはUEが新たに定義されたDCIを正確的に受信することを確認するために用いられ、PDCCHからPUCCHまでのタイミングによって新たに定義されたDCIの送信からHARQ-ACKのフィードバックまでのタイミング関係をUEに通知する。
【0036】
また、基地局はさらに、CSI要求フィールドにより非周期ダウンCSI報告をトリガすることができる。具体的には、CSI要求フィールドを含むことにより、当該新たに定義されたDCIは非周期CSI-RSの送信をトリガすることができ、UEは当該非周期CSI-RSを測定し基地局に測定結果を報告し、すなわち非周期CSI報告を実行する。そのうち、非周期CSI報告と関連パラメータは例えばRRCシグナリングにより予め配置される。例えば、RRCシグナリングには3つの非周期CSI報告が配置され、それぞれには非周期CSIの測定リソースを含み、ここでのCSI要求フィールドは2ビットであってもよく、例えば、01、10、11はそれぞれ1つの非周期CSI報告に対応し、00は非周期CSI報告がないことを示すために保留され、すなわち3つの非周期CSI報告はいずれもトリガされない。
【0037】
当該第三例では、新たに定義されたDCIの伝送信頼性を向上させるために、同様にHARQメカニズムを適用することができる。
図5は当該第三例に適用されるHARQメカニズムの概略図を示す。ここで、
図5はUEが新たに定義されたDCIを正確的に受信する場合に、通信ユニット102がUEからPUCCHで送信されたHARQ-ACKを受信することを示す。なお、UEが新たに定義されたDCIを正確的に受信しない場合、通信ユニット102は、UEからHARQのフィードバックを受信しない。UEが新たに定義されたDCIを正確的に受信せず、他のダウンリンクスケジューリングのためのDCIを正確的に受信しHARQ-ACKをフィードバックする場合、UEから当該新たに定義されたDCIに対するHARQ-NACKを受信し、すなわち、当該新たに定義されたDCIに対するHARQ-NACKが他のダウンリンクスケジューリングのためのDCIに対するHARQ-ACKに付加されて送信される。
【0038】
また、通信ユニット102はさらに、UEからビーム適用タイミングパラメータ(Beam Application Timing)を受信することができ、
図5に例示されるように、当該ビーム適用タイミングパラメータは、UEによりHARQ-ACKが送信されてから新たに定義されたDCIにより指示された統一TCI状態が適用されるまでに要する時間を指示する。換言すれば、UEが基地局にHARQ-ACKを送信した後にBeam Application Timingの時間が経過され、当該新たに定義されたDCIにより指示された統一TCI状態が適用される。Beam Application Timingの長さはUEの能力に依存する。
【0039】
第四例では、新たに定義されたDCIに加えて、統一TCI状態の指示のためのDCIはさらにUL DCIを含み、当該UL DCIはSRSリソースを指示するためのSRIを含み、統一TCI状態識別はSRSリソースの空間関係(spatial relation)を指示するために用いられる。換言すれば、この例では、UL DCIを用いてSRSリソースを指示し、新たに定義されたDCIを用いてSRSリソースの空間関係を動的に更新することにより、所望のビーム指示を実現する。この例の指示形態を間接モードと呼ばれてもよい。
【0040】
第一例と第二例のHARQメカニズムと第三例のHARQメカニズムの両方又はそのうちのいずれか一方を本例に適用することができる。
【0041】
Rel.15/Rel.16では、ダウンリンク信号に四種類のQCLタイプを定義し、二つのダウン参照信号の間の同じ属性を指示するために用いられる。アップリンクに統一TCI状態を適用すると、新たなQCLタイプ、即ちアップリンクに対するQCLタイプを定義する必要がある。例えば、二つの参照信号の時間進み量(Time Advance、TA)が同じであることを定義するために用いられるQCL Type Xと、二つの参照信号の間のパスロス(Path Loss、PL)が同じであることを定義するために用いられるQCL Type Yと、アップ送信ビームの方向を定義するために用いられるQCL Type Zとの三種類のQCLタイプを定義することができる。ここでのタイプX、Y、Zは単なる例であり、名称も特定の意味も限定的ではないことを理解すべきである。本実施例に係るDCIには一つ又は複数のアップリンクに対するQCLタイプが含まれてもよく、例えば二つのアップ参照信号の間の同じ属性を指示するために用いられる。
【0042】
以上により、本実施例に係る電子装置100によれば、DCIにより統一TCI状態の指示を行って、遅延を低減することができ、また、HARQメカニズムを適用することによりDCI伝送の信頼性を向上させることができる。また、本実施例では、アップリンクに対するQCLタイプも定義されている。
【0043】
<第二実施形態>
図6は本出願の他の実施例に係る電子装置200を示す機能ブロック図であり、
図6に示すように、電子装置200は、基地局から統一TCI状態の指示のためのDCIを受信し、当該DCIはアップリンクスケジューリングのためのDCI(UL DCI)と新たに定義されたDCIのうちの少なくとも一つを含み、そのうち、統一TCI状態はダウンビームとアップビームの両方を指示するために用いられるように配置された通信ユニット201と、当該DCIに基づいて統一TCI状態を決定するように配置された決定ユニット202とを含む。
【0044】
ここで、通信ユニット201と決定ユニット202は一つ又は複数の処理回路によって実現されることができ、当該処理回路は例えばチップ、プロセッサとして実現されることができる。且つ、
図6に示す電子装置における各機能ユニットは実現される具体的な機能に基づいて区分された論理モジュールのみであり、具体的な実現形態を限定するためではないことを理解すべきである。
【0045】
電子装置200は、例えばUE側に設けられてもよく、UEと通信可能に接続されてもよい。ここで、電子装置200はチップレベルで実現されてもよく、或いはデバイスレベルで実現されてもよい。例えば、電子装置200は、UE自体として動作してもよく、メモリ、トランシーバ(図示せず)などの外部装置をさらに含んでもよい。メモリはユーザ装置が様々な機能を実現するために実行する必要があるプログラム及び関連データ情報を記憶するために用いることができる。トランシーバは、異なるデバイス(例えば、基地局、他のユーザ装置など)との間の通信をサポートするための一つ或いは複数の通信インタフェースを含んでもよく、ここでトランシーバの実現形態は特に限定されない。
【0046】
第一実施形態と同様に、統一TCI状態のための指示は、種々の形態であり得る。
【0047】
統一TCI状態の指示のためのDCIはUL DCIを含む場合、当該UL DCLはSRIと統一TCI状態識別を含んでもよい。例えば、統一TCI状態識別はPUSCHのビームを指示するために用いられ、SRIは少なくともPUSCHのアップ電力制御及び送信アンテナポートの選択を指示するために用いられる。当該UL DCIは、DCI Format 0_1/0_2が拡張されることで取得することができる。当該DCIの指示形態を拡張モードと呼ぶことができる。
【0048】
統一TCI状態の指示のためのDCIはUL DCIを含む場合、当該UL DCLは統一TCI状態に関連付けられたSRIを含むように配置されてもよい。すなわち、UEは当該SRIを取得する時に例えば決定ユニット202がSRSリソースを対応する統一TCI状態とともに決定することができる。そのうち、通信ユニット201はさらにSRIを統一TCI状態に関連付ける上位層シグナリングを受信することができ、そのうち、前記上位層シグナリングは例えばRRCシグナリング又はMAC CEを含む。当該DCIの指示形態を関連モードと呼ばれてもよい。
【0049】
統一TCI状態の指示のためのDCIは新たに定義されたDCIを含む場合、当該新たに定義されたDCIは、統一TCI状態を指示することに専用され、アップダウンデータ伝送のスケジューリングに用いられない。当該新たに定義されたDCIは少なくとも統一TCI状態識別を含む。また、必要に応じて、当該新たに定義されたDCIはさらに、アップダウンチャネル/信号及びその位置するコンポーネントキャリア又はBWPを指示するために用いられるチャネル/信号アプリケーションと、UEがHARQ-ACKのフィードバックを行う時に使用されたPUCCHリソースを指示するために用いられるPUCCHリソース識別と、新たに定義されDCIを送信してからUEがPUCCHを送信してHARQ-ACKのフィードバックを行うまでの時間を指示するために用いられるPDCCHからPUCCHまでのタイミングと、非周期的にダウンCSIフィードバックをトリガするために用いられるCSI要求フィールドとのうちの一つ又は複数を含むことができる。
【0050】
具体的には、決定ユニット202は、チャネル/信号アプリケーションに基づいて指示された統一TCI状態が応用しようとする一つ又は複数のチャネル/信号及びそれぞれが位置するCC又はBWPを決定することができ、PUCCHリソース識別によってどのPUCCHリソースを使用してHARQ-ACKをフィードバックするかを決定することができ、当該HARQ-ACKはUEが新たに定義されたDCIを正確的に受信することを確認するために用いられ、PDCCHからPUCCHまでのタイミングによって新たに定義されたDCIの送信からHARQ-ACKのフィードバックまでの間のタイミング関係を決定することができる。
【0051】
また、決定ユニット202はさらにCSI要求フィールドに基づいて非周期ダウンCSIの報告を行うか否か及びどのように報告するかを決定することができる。具体的には、非周期CSI報告と関連パラメータは例えばRRCシグナリングにより予め配置される。例えば、RRCシグナリングには3つの非周期CSI報告が配置され、それぞれには非周期CSIの測定リソースを含み、ここでのCSI要求フィールドは2ビットであってもよく、例えば、01、10、11はそれぞれ1つの非周期CSI報告に対応し、00は非周期CSI報告がないことを示すために保留され、すなわち3つの非周期CSI報告はいずれもトリガされない。例えば、CSI要求フィールドの値が01であると仮定すると、UEは当該値に基づいてある非周期CSI報告を行うことを決定し、前にRRCシグナリングにより受信された非周期CSI報告の配置に基づいて当該非周期CSI報告の測定リソースを決定し、当該測定リソースにおいて非周期CSI-RSを測定し基地局に測定結果を報告する。
【0052】
また、通信ユニット201はさらに、基地局にビーム適用タイミングパラメータ(Beam Application Timing)を送信し、当該ビーム適用タイミングパラメータは、UEによりHARQ-ACKが送信されてから新たに定義されたDCIにより指示された統一TCI状態が適用されるまでに要する時間を指示するように配置される。当該ビーム適用タイミングパラメータはUEの能力に依存する。UEが基地局にHARQ-ACKを送信した後にBeam Application Timingの時間が経過され、新たに定義されたDCIにより指示された統一TCI状態が適用される。
【0053】
また、統一TCI状態の指示のためのDCIは新たに定義されたDCIを含む場合に、当該統一TCI状態の指示のためのDCIはさらにUL DCIを含んでもよい。なお、UL DCIはSRSリソースを指示するためのSRIを含み、新たに定義されたDCIにおける統一TCI状態識別はSRSリソースの空間関係を指示するために用いられる。具体的には、UEはUL DCIに基づいてSRSリソースを決定し、新たに定義されたDCIに基づいて統一TCI状態を決定し、さらに当該統一TCI状態に基づいてSRSリソースの空間関係を更新し、それにより所望のビーム指示を実現する。当該DCIの指示形態を間接モードと呼ばれてもよい。
【0054】
以上の各形態では、DCIの伝送信頼性を向上させるために、いずれもHARQメカニズムを適用することができる。第一の実施形態では、
図2~
図5を参照して具体的な説明を行ったので、ここではUE側通信ユニット201の対応の操作のみを簡単に説明する。
【0055】
また、統一TCI状態の指示のためのDCIはUL DCIを含む場合、通信ユニット201は以下のような操作を実行することができ、UL DCIを正確的に受信する場合、基地局にPUSCHを送信し、基地局がUEから送信されたPUSCHを正確的に受信する場合、基地局からHARQ-ACKを受信し、UL DCIを正確的に受信せずUEがPUSCHを送信することができない場合、基地局からHARQ-NACKを受信し、UL DCIを正確的に受信する場合、基地局にPUSCHを送信し、基地局がUEから送信された当該PUSCHを正確的に受信しない場合、基地局からUL DCIに対するHARQ-ACK及びPUSCHに対するHARQ-NACKを受信する。例えば、上記のHARQ-ACKとHARQ-NACKは、UL DCIに続く他のDCIに含まれてもよい。
【0056】
また、統一TCI状態の指示のためのDCIは新たに定義されたDCIを含む場合、通信ユニット201は以下のような操作を実行することができ、新たに定義されたDCIを正確的に受信する場合、基地局にHARQ-ACKを送信し、新たに定義されたDCIを正確的に受信しない場合、基地局にHARQのフィードバックを送信しなく、新たに定義されたDCIを正確的に受信せず他のダウンリンクスケジューリングのためのDCIを正確的に受信する場合、基地局に新たに定義されたDCIに対するHARQ-NACKを他のDCIに対するHARQ-ACKとともに送信する。
【0057】
なお、統一TCI状態の指示のためのDCIはUL DCIと新たに定義されたDCIを含む場合には、通信ユニット201は、上記の二つの操作の両方又は一方を実行ことでHARQメカニズムを実現することができる。
【0058】
前述したように、アップリンクに統一TCI状態を適用すると、新たなQCLタイプ、即ちアップリンクに対するQCLタイプを定義する必要がある。例えば、二つの参照信号のTAが同じであることを定義するために用いられるQCL Type Xと、二つの参照信号の間のPLが同じであることを定義するために用いられるQCL Type Yと、アップ送信ビームの方向を定義するために用いられるQCL Type Zとの三種類のQCLタイプを定義することができる。ここでのタイプX、Y、Zは単なる例であり、名称も特定の意味も限定的ではないことを理解すべきである。本実施例に係るDCIには一つ又は複数のアップリンクに対するQCLタイプが含まれてもよく、決定ユニット202は例えばQCLタイプによって二つのアップ参照信号の間の同じ属性を決定することができる。
【0059】
以上説明したように、本実施例に係る電子装置200によれば、DCIにより統一TCI状態の指示を行って、遅延を低減することができ、また、HARQメカニズムを適用することによりDCI伝送の信頼性を向上させることができる。
【0060】
<第三実施形態>
また、上記実施形態では、無線通信のための電子装置について説明したが、いくつかの処理や方法が開示されていることは言うまでもない。以下では、これらの方法の概要について、既に説明された詳細と重複しないで説明するが、これらの方法は、無線通信のための電子装置を説明する過程で開示されたものであるが、必ずしも説明された部材を利用したり、これらの部材により実行されたりするものではないことを注意すべきである。例えば、無線通信のための電子装置の実施形態は、部分的に又は完全にハードウェア及び/又はファームウェアが使用されて実現されることができ、以下で説明された無線通信のための方法は、完全にコンピュータ実行可能なプログラムによって実現されることができ、これらの方法は、無線通信のための電子装置のハードウェア及び/又はファームウェアを使用することもできる。
【0061】
図7は本出願の一実施例に係る無線通信のための方法を示すフローチャートであり、当該方法は統一TCI状態の指示のためのDCIを生成し、当該DCIはUL DCIと新たに定義されたDCIのうちの少なくとも一つを含み、そのうち、統一TCI状態はダウンビームとアップビームの両方を指示するために用いられる(S11)ステップと、前記ダウン制御情報をUEに送信する(S12))ステップとを含む。当該方法は、例えば基地局側で実行されることができる。
【0062】
第一例では、統一TCI状態の指示のためのDCIはUL DCIを含み、当該UL DCIはSRIと統一TCI状態識別を含む。例えば、統一TCI状態識別はPUSCHのビームを指示するために用いられ、SRIは少なくともPUSCHのアップ電力制御及び送信アンテナポートの選択を指示するために用いられる。当該UL DCIは、DCI Format 0_1/0_2が拡張されることで得ることができる。
【0063】
第二例では、統一TCI状態の指示のためのDCIはUL DCIを含み、当該UL DCIはSRIを含み、そのうち、SRIは統一TCI状態に関連付けられる。RRCシグナリングなどの上位層シグナリング或いはMAC CEによりSRIを統一TCI状態に関連付けることができる。
【0064】
第三例では、統一TCI状態の指示のためのDCIは新たに定義されたDCIを含み、当該新たに定義されたDCIは統一TCI状態を指示することに専用され、且つ少なくとも統一TCI状態識別を含む。なお、新たに定義されたDCIはさらに、アップダウンチャネル/信号及びその位置するコンポーネントキャリア又は部分帯域幅を指示するために用いられるチャネル/信号アプリケーションと、UEがHARQ-ACKのフィードバックを行う時に使用されたPUCCHリソースを指示するために用いられるPUCCHリソース識別と、新たに定義されDCIを送信してからUEがPUCCHを送信してHARQ-ACKのフィードバックを行うまでの時間を指示するために用いられるPDCCHからPUCCHまでのタイミングと、非周期的にダウンCSIフィードバックをトリガするために用いられるCSI要求フィールドとのうちの一つ又は複数を含んでもよい。この新たに定義されたDCIはRNTIを用いてスクランブルすることができる。
【0065】
また、上記方法はさらに、UEからビーム適用タイミングパラメータを受信し、当該ビーム適用タイミングパラメータはUEによりHARQ-ACKが送信されてから新たに定義されたDCIにより指示された統一TCI状態が適用されるまでに要する時間を指示することを含んでもよい。
【0066】
第四例では、新たに定義されたDCIに加えて、統一TCI状態の指示のためのDCIはさらにUL DCIを含み、UL DCIはSRSリソースを指示するためのSRIを含み、統一TCI状態識別はSRSリソースの空間関係を指示するために用いられる。
【0067】
また、DCIの伝送信頼性を向上させるために、上記方法はさらにHARQメカニズムを適用することを含む。
【0068】
例えば、統一TCI状態の指示のためのDCIはUL DCIを含む場合、上記方法は以下を含み、UEがUL DCIを正確的に受信し且つ基地局がUEから送信されたPUSCHを正確的に受信すると、UEにHARQ-ACKをフィードバックし、UEはUL DCIを正確的に受信していないためPUSCHを送信することができない場合、UEにHARQ-NACKをフィードバックし、UEがUL DCIを正確的に受信し且つ基地局がUEから送信されたPUSCHを正確的に受信していない場合、UEにUL DCIに対するHARQ-ACK及びPUSCHに対するHARQ-NACKをフィードバックする。例えば、HARQ-ACKとHARQ-NACKは、UL DCIに続く他のDCIに含まれる。
【0069】
統一TCI状態の指示のためのDCIは新たに定義されたDCIを含む場合、上記方法は以下を含み、UEが新たに定義されたDCIを正確的に受信する場合に、UEからHARQ-ACKを受信し、UEが新たに定義されたDCIを正確的に受信しない場合、UEからHARQのフィードバックを受信しなく、UEが新たに定義されたDCIを正確的に受信せず、他のUL DCIを正確的に受信しHARQ-ACKをフィードバックする場合、UEから当該新たに定義されたDCIに対するHARQ-NACKを受信する。
【0070】
DCIにはさらにアップリンクに対するQCLタイプを含むことができ、QCLタイプは、二つの参照信号の時間進み量が同じであることを定義するために用いられるQCL Type Xと、二つの参照信号の間のパスロスが同じであることを定義するために用いられるQCL Type Yと、アップ送信ビームの方向を定義するために用いられるQCL Type Zとのうちの一つ又は複数を含むことができる。
【0071】
図8は本出願の一実施例に係る無線通信のための方法を示すフローチャートであり、当該方法は、基地局から統一TCI状態の指示のためのDCIを受信し、当該DCIはUL DCIと新たに定義されたDCIのうちの少なくとも一つを含み、そのうち、統一TCI状態はダウンビームとアップビームの両方を指示するために用いられる(S21)ことと、DCIに基づいて統一TCI状態を決定する(S22)こととを含む。当該方法は例えばUE側で実行されることができる。
【0072】
統一TCI状態の指示のためのDCIの具体的な形態については、以上の基地局側で行われる方法において説明されたので、ここでは重複されない。
【0073】
また、DCIの伝送信頼性を向上させるために、さらにHARQメカニズムを適用することができる。
【0074】
統一TCI状態の指示のためのDCIはUL DCIを含む場合、UE側で実行される方法はさらに以下を含み、UL DCIを正確的に受信する場合、基地局にPUSCHを送信し、基地局がUEから送信されたPUSCHを正確的に受信する場合、基地局からHARQ-ACKを受信し、UL DCIを正確的に受信せずUEがPUSCHを送信することができない場合、基地局からHARQ-NACKを受信し、UL DCIを正確的に受信する場合、基地局にPUSCHを送信し、基地局がUEから送信された当該PUSCHを正確的に受信しない場合、基地局からUL DCIに対するHARQ-ACK及びPUSCHに対するHARQ-NACKを受信する。例えば、上記のHARQ-ACKとHARQ-NACKは、UL DCIに続く他のDCIに含まれてもよい。
【0075】
統一TCI状態の指示のためのDCIは新たに定義されたDCIを含む場合、UE側で実行される方法はさらに以下を含み、新たに定義されたDCIを正確的に受信する場合、基地局にHARQ-ACKを送信し、新たに定義されたDCIを正確的に受信しない場合、基地局にHARQのフィードバックを送信しなく、新たに定義されたDCIを正確的に受信せず他のダウンリンクスケジューリングのためのDCIを正確的に受信する場合、基地局に当該新たに定義されたDCIに対するHARQ-NACKを他のDCIに対するHARQ-ACKとともに送信する。
【0076】
なお、上記各方法は組み合わせて又は単独で使用されることができ、その詳細は第一~第二実施例において既に詳細に説明され、ここでは重複されない。
【0077】
本開示の技術は、様々な製品に適用可能である。
【0078】
例えば、電子装置100は、各種の基地局として実現されてもよい。基地局は任意のタイプの進化型ノードB(eNB)又はgNB(5G基地局)として実現されてもよい。eNBには例えば、マクロeNB及びスモールeNBが含まれる。スモールeNBはマクロセルより小さいセルをカバーするeNBであってもよく、例えばピコeNB、マイクロeNB及びホーム(フェムト)eNBである。gNBについても同様である。代わりに、基地局は任意の他のタイプの基地局、例えばNodeB及び基地局送受信局(BTS)として実現されてもよい。基地局は、無線通信を制御するように配置された本体(基地局装置とも呼ばれる)と、本体と異なる場所に設置された一つ又は複数の遠隔ラジオヘッド(RRH)とを含むことができる。また、様々なタイプのユーザ装置はいずれも一時的又は半永続的に基地局機能を実行することにより基地局として動作することができる。
【0079】
電子装置200は各種のユーザ装置として実現されてもよい。ユーザ装置は、携帯端末(例えばスマートフォン、タブレットPC(PC)、ノートPC、携帯型ゲーム端末、携帯型/ドングル型のモバイルルータ、デジタルカメラ等)又は車載端末(カーナビゲーション装置等)として実現されてもよい。ユーザデバイスは、マシン間(M2M)通信を実行する端末(マシンタイプ通信(MTC)端末とも呼ばれる)として実現されてもよい。また、ユーザ装置は、上記各端末にインストールされた無線通信モジュール(例えば、単一のウェハを含む集積回路モジュール)であってもよい。
【0080】
[基地局の適用例について]
(第一適用例)
図9は、本開示の技術が適用されることができるeNBやgNBの概略構成の第一例を示すブロック図である。以下の説明はeNBを例とするが、gNBにも同様に適用されることができることを注意すべきである。eNB800は一つ或いは複数のアンテナ810及び基地局装置820を含む。基地局装置820と各アンテナ810とは、RFケーブルを介して互いに接続されることができる。
【0081】
アンテナ810のそれぞれはいずれも単一又は複数のアンテナ素子(例えば多入力多出力(MIMO)アンテナに含まれる複数のアンテナ素子)を含み、且つ基地局装置820による無線信号の送受信に用いられる。
図9に示すように、eNB800は複数のアンテナ810を含むことができる。例えば、複数のアンテナ810はeNB800で使用される複数の周波数帯域に互換する。
図9はeNB800が複数のアンテナ810を含む例を示すが、eNB800は単一のアンテナ810を含んでもよい。
【0082】
基地局装置820は、コントローラ821、メモリ822、ネットワークインタフェース823及び無線通信インタフェース825を含む。
【0083】
コントローラ821は例えばCPU又はDSPであってもよく、且つ基地局装置820の上位層の様々な機能を操作する。例えば、コントローラ821は無線通信インタフェース825により処理された信号におけるデータに基づいてデータパケットを生成し、ネットワークインタフェース823を介して生成されたパケットを伝送する。コントローラ821は複数のベースバンドプロセッサからのデータをバンドリングしてバンドリングパケットを生成し、生成されたバンドリングパケットを伝送することができる。コントローラ821は以下のような制御を実行する論理機能を有することができ、当該制御は例えば無線リソース制御、無線ベアラ制御、移動性管理、受付制御及びスケジューリングである。当該制御は近傍のeNB又はコアネットワークノードと組み合わせて実行されることができる。メモリ822は、RAM及びROMを含み、且つコントローラ821により実行されるプログラムや各種制御データ(例えば端末リスト、伝送電力データ及びスケジューリングデータ)を記憶する。
【0084】
ネットワークインタフェース823は、基地局装置820をコアネットワーク824に接続するための通信インタフェースである。コントローラ821は、ネットワークインタフェース823を介してコアネットワークノード又は他のeNBと通信することができる。この場合、eNB800とコアネットワークノード又は他のeNBは論理インタフェース(例えばS1インタフェース及びX2インタフェース)により互いに接続されることができる。ネットワークインタフェース823は有線通信インタフェース又は無線バックホール回線のための無線通信インタフェースであってもよい。ネットワークインタフェース823が無線通信インタフェースであれば、ネットワークインタフェース823は無線通信インタフェース825による使用された周波数帯域よりも高い周波数帯域を無線通信に使用してもよい。
【0085】
無線通信インタフェース825は任意のセルラー通信方式(例えばロングタームエボリューション(LTE)及びLTE-Advanced)をサポートし、且つアンテナ810を介してeNB800のセル内に位置する端末への無線接続を提供する。無線通信インタフェース825は、一般的には、例えばベースバンド(BB)プロセッサ826及びRF回路827を含み得る。BBプロセッサ826は例えば符号化/復号化、変調/復調及び多重化/逆多重化を実行し、且つレイヤ(例えばL1、媒体アクセス制御(MAC)、無線リンク制御(RLC)及びパケットデータ統合プロトコル(PDCP))の様々なタイプの信号処理を実行することができる。コントローラ821の代わりに、BBプロセッサ826は上記論理機能の一部又は全部を有することができる。BBプロセッサ826は通信制御プログラムを記憶するメモリであってもよく、又はプログラムを実行するように配置されたプロセッサ及び関連回路を含むモジュールであってもよい。更新プログラムは、BBプロセッサ826の機能を変更させてもよい。当該モジュールは基地局装置820のスロットに挿入されたカード又はブレードであってもよい。代替的に、当該モジュールはカード又はブレードに取り付けられたチップであってもよい。同時に、RF回路827は例えばミキサ、フィルタ及び増幅器を含むことができ、且つアンテナ810を介して無線信号を送受信する。
【0086】
図9に示すように、無線通信インタフェース825は複数のBBプロセッサ826を含むことができる。例えば、複数のBBプロセッサ826はeNB800で使用される複数の周波数帯域と互換することができる。
図9に示すように、無線通信インタフェース825は複数のRF回路827を含むことができる。例えば、複数のRF回路827は複数のアンテナ素子と互換することができる。
図9は無線通信インタフェース825が複数のBBプロセッサ826及び複数のRF回路827を含む例を示すが、無線通信インタフェース825は単一のBBプロセッサ826又は単一のRF回路827を含んでもよい。
【0087】
図9に示すeNB800において、電子装置100の通信ユニット102、トランシーバは無線通信インタフェース825により実現されることができる。機能の少なくとも一部は、コントローラ821によって実現されてもよい。例えば、コントローラ821は生成ユニット101及び通信ユニット102の機能を実行することによりDCIで統一TCI状態の指示を行うことができる。
【0088】
(第二適用例)
図10は本開示の技術が適用されることができるeNBやgNBの概略構成の第二例を示すブロック図である。同様に、以下の説明はeNBを例とするが、gNBに同様に適用されることができることを注意すべきである。eNB830は、一又は複数のアンテナ840、基地局装置850及びRRH860を含む。RRH860と各アンテナ840とは、RFケーブルを介して互いに接続されることができる。基地局装置850とRRH860とは、光ファイバケーブル等の高速回線を介して互いに接続されることができる。
【0089】
アンテナ840のそれぞれは、いずれも単一又は複数のアンテナ素子(例えばMIMOアンテナに含まれる複数のアンテナ素子)を含み、且つRRH860による無線信号の送受信に用いられる。
図10に示すように、eNB830は複数のアンテナ840を含むことができる。例えば、複数のアンテナ840はeNB830で使用される複数の周波数帯域と互換することができる。
図10はeNB830が複数のアンテナ840を含む例を示すが、eNB830は単一のアンテナ840を含んでもよい。
【0090】
基地局装置850は、コントローラ851、メモリ852、ネットワークインタフェース853、無線通信インタフェース855及び接続インタフェース857を含む。コントローラ851、メモリ852及びネットワークインタフェース853は、
図9を参照して説明されたコントローラ821、メモリ822及びネットワークインタフェース823と同様である。
【0091】
無線通信インタフェース855は任意のセルラー通信方式(例えばLTE及びLTE-Advanced)をサポートし、且つRRH860及びアンテナ840を介してRRH860に対応するセクタに位置する端末への無線通信を提供する。無線通信インタフェース855は、一般的には、例えばBBプロセッサ856を含み得る。BBプロセッサ856は接続インタフェース857を介してRRH860のRF回路864に接続する他に、BBプロセッサ856は、
図9を参照して説明されたBBプロセッサ826と同様である。
図10に示すように、無線通信インタフェース855は複数のBBプロセッサ856を含むことができる。例えば、複数のBBプロセッサ856はeNB830で使用される複数の周波数帯域と互換することができる。
図10は無線通信インタフェース855が複数のBBプロセッサ856を含む例を示すが、無線通信インタフェース855は単一のBBプロセッサ856を含んでもよい。
【0092】
接続インタフェース857は、基地局装置850(無線通信インタフェース855)をRRH860に接続するためのインタフェースである。接続インタフェース857は、基地局装置850(無線通信インタフェース855)をRRH860に接続する上記高速回線における通信のための通信モジュールであってもよい。
【0093】
RRH860は、接続インタフェース861及び無線通信インタフェース863を含む。
【0094】
接続インタフェース861は、RRH860(無線通信インタフェース863)を基地局装置850に接続するためのインタフェースである。接続インタフェース861は、上記高速回線における通信のための通信モジュールであってもよい。
【0095】
無線通信インタフェース863は、アンテナ840を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース863は、一般的には、例えばRF回路864を含み得る。RF回路864は例えばミキサ、フィルタ及び増幅器を含むことができ、且つアンテナ840を介して無線信号を送受信する。
図10に示すように、無線通信インタフェース863は複数のRF回路864を含むことができる。例えば、複数のRF回路864は複数のアンテナ素子をサポートすることができる。
図10は無線通信インタフェース863が複数のRF回路864を含む例を示すが、無線通信インタフェース863は単一のRF回路864を含んでもよい。
【0096】
図10に示すeNB830において、電子装置100の通信ユニット102、トランシーバは無線通信インタフェース855及び/又は無線通信インタフェース863により実現されることができる。機能の少なくとも一部は、コントローラ851によって実現されてもよい。例えば、コントローラ851は生成ユニット101及び通信ユニット102の機能を実行することによりDCIで統一TCI状態の指示を行うことができる。
【0097】
[ユーザ装置の適用例について]
(第一適用例)
図11は、本開示の技術が適用されることができるスマートフォン900の概略構成の例を示すブロック図である。スマートフォン900は、プロセッサ901と、メモリ902と、記憶装置903と、外部接続インタフェース904と、撮像装置906と、センサ907と、マイク908と、入力装置909と、表示装置910と、スピーカ911と、無線通信インタフェース912と、一つ又は複数のアンテナスイッチ915と、一つ又は複数のアンテナ916と、バス917と、バッテリ918と、補助コントローラ919とを含む。
【0098】
プロセッサ901は例えばCPU又はオンチップシステム(SoC)であってもよく、且つスマートフォン900のアプリケーション層及び他の層の機能を制御する。メモリ902は、RAM及びROMを含み、且つデータ及びプロセッサ901で実行されるプログラムを記憶する。記憶装置903は半導体メモリやハードディスクなどの記憶媒体を含むことができる。外部接続インタフェース904は、外部装置(例えばメモリカードやユニバーサルシリアルバス(USB)装置)をスマートフォン900に接続するためのインタフェースである。
【0099】
撮像装置906は、イメージセンサ(例えば電荷結合素子(CCD)や相補型金属酸化物半導体(CMOS))を含み、且つ撮像画像を生成する。センサ907は測定センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサなどの一組のセンサを含むことができる。マイク908は、スマートフォン900に入力された音声を音声信号に変換する。入力装置909は例えば表示装置910の画面上のタッチを検出するように配置されたタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチを含み、且つユーザから入力された操作又は情報を受信する。表示装置910は画面(例えば液晶ディスプレイ(LCD)及び有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ)を含み、且つスマートフォン900の出力画像を表示する。スピーカ911は、スマートフォン900から出力された音声信号を音声に変換する。
【0100】
無線通信インタフェース912は任意のセルラー通信方式(例えばLTE及びLTE-Advanced)をサポートし、且つ無線通信を実行する。無線通信インタフェース912は、一般的には、例えばBBプロセッサ913及びRF回路914を含んでよい。BBプロセッサ913は例えば符号化/復号化、変調/復調及び多重化/逆多重化を実行し、且つ無線通信のための様々なタイプの信号処理を実行することができる。同時に、RF回路914は例えばミキサ、フィルタ及び増幅器を含むことができ、且つアンテナ916を介して無線信号を送受信する。注意すべきことは、図において一つのRFリンクが一つのアンテナに接続される状況を示すが、これは単に模式的なものであり、さらに一つのRFリンクが複数の移相器により複数のアンテナに接続される状況を含む。無線通信インタフェース912は、BBプロセッサ913及びRF回路914が集積された一つのチップモジュールであってもよい。
図11に示すように、無線通信インタフェース912は複数のBBプロセッサ913及び複数のRF回路914を含むことができる。
図11は無線通信インタフェース912が複数のBBプロセッサ913及び複数のRF回路914を含む例を示すが、無線通信インタフェース912は単一のBBプロセッサ913又は単一のRF回路914を含んでもよい。
【0101】
また、セルラー通信方式の他に、無線通信インタフェース912は短距離無線通信方式、近距離通信方式及び無線ローカルエリアネットワーク(LAN)方式などの他のタイプの無線通信方式をサポートすることができる。この場合、無線通信インタフェース912は各無線通信方式に対するBBプロセッサ913及びRF回路914を含むことができる。
【0102】
アンテナスイッチ915のそれぞれは、無線通信インタフェース912に含まれる複数の回路(例えば異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ916の接続先を切り替える。
【0103】
アンテナ916のそれぞれはいずれも単一又は複数のアンテナ素子(例えばMIMOアンテナに含まれる複数のアンテナ素子)を含み、且つ無線通信インタフェース912による無線信号の送受信に用いられる。
図11に示すように、スマートフォン900は複数のアンテナ916を含むことができる。
図11はスマートフォン900が複数のアンテナ916を含む例を示すが、スマートフォン900は単一のアンテナ916を含んでもよい。
【0104】
また、スマートフォン900は各無線通信方式に対するアンテナ916を含むことができる。この場合、アンテナスイッチ915はスマートフォン900の構成から省略可能である。
【0105】
バス917は、プロセッサ901、メモリ902、記憶装置903、外部接続インタフェース904、撮像装置906、センサ907、マイク908、入力装置909、表示装置910、スピーカ911、無線通信インタフェース912及び補助コントローラ919を互いに接続する。バッテリ918は給電線を介して
図11に示すスマートフォン900の各ブロックに電力を供給し、給電線は図中破線で部分的に示される。補助コントローラ919は、例えば、スリープモードにおいてスマートフォン900の必要最低限の機能を動作させる。
【0106】
図11に示すスマートフォン900において、電子装置200の通信ユニット201、トランシーバは無線通信インタフェース912により実現されることができる。機能の少なくとも一部は、プロセッサ901又は補助コントローラ919によって実現されてもよい。例えば、プロセッサ901又は補助コントローラ919は通信ユニット201及び決定ユニット202の機能を実行することによりDCIで統一TCI状態の指示を行うことができる。
【0107】
(第二適用例)
図12は、本開示の技術が適用されることができるカーナビゲーション装置920の概略構成の例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置920は、プロセッサ921と、メモリ922と、全地球測位システム(GPS)モジュール924と、センサ925と、データインタフェース926と、コンテンツプレーヤ927と、記憶媒体インタフェース928と、入力装置929と、表示装置930と、スピーカ931と、無線通信インタフェース933と、一つ又は複数のアンテナスイッチ936と、一つ又は複数のアンテナ937と、バッテリ938とを含む。
【0108】
プロセッサ921は例えばCPU又はSoCであってもよく、且つカーナビゲーション装置920のナビゲーション機能及び他の機能を制御する。メモリ922は、RAM及びROMを含み、且つデータ及びプロセッサ921により実行されるプログラムを記憶する。
【0109】
GPSモジュール924は、GPS衛星から受信されたGPS信号を用いて、カーナビゲーション装置920の位置(例えば緯度、経度、高度等)を測定する。センサ925はジャイロセンサ、地磁気センサ及び空気圧センサなどの一組のセンサを含むことができる。データインタフェース926は、図示しない端末を介して、例えば車載ネットワーク941に接続され、且つ車両によって生成されたデータ(例えば車速データ)を取得する。
【0110】
コンテンツプレーヤ927は、記憶媒体(例えばCDやDVD)に記憶されたコンテンツを再生し、当該記憶媒体が記憶媒体インタフェース928に挿入される。入力装置929は例えば表示装置930の画面上のタッチを検出するように配置されたタッチセンサ、ボタン又はスイッチを含み、且つユーザから入力された操作又は情報を受信する。表示装置930はLCD又はOLEDディスプレイなどの画面を含み、且つナビゲーション機能の画像又は再生の内容を表示する。スピーカ931は、ナビゲーション機能の音声や再生の内容を出力する。
【0111】
無線通信インタフェース933は任意のセルラー通信方式(例えばLTE及びLTE-Advanced)をサポートし、且つ無線通信を実行する。無線通信インタフェース933は、一般的には、例えばBBプロセッサ934及びRF回路935を含み得る。BBプロセッサ934は例えば符号化/復号化、変調/復調及び多重化/逆多重化を実行することができ、且つ無線通信のための様々なタイプの信号処理を実行する。同時に、RF回路935は例えばミキサ、フィルタ及び増幅器を含むことができ、且つアンテナ937を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース933は、BBプロセッサ934及びRF回路935が集積された一つのチップモジュールであってもよい。
図12に示すように、無線通信インタフェース933は複数のBBプロセッサ934及び複数のRF回路935を含むことができる。
図12は無線通信インタフェース933が複数のBBプロセッサ934及び複数のRF回路935を含む例を示すが、無線通信インタフェース933は単一のBBプロセッサ934又は単一のRF回路935を含んでもよい。
【0112】
また、セルラー通信方式の他に、無線通信インタフェース933は短距離無線通信方式、近距離通信方式及び無線LAN方式などの他のタイプの無線通信方式をサポートすることができる。この場合、各無線通信方式に対して、無線通信インタフェース933はBBプロセッサ934及びRF回路935を含むことができる。
【0113】
アンテナスイッチ936のそれぞれは、無線通信インタフェース933に含まれる複数の回路(例えば異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ937の接続先を切り替える。
【0114】
アンテナ937のそれぞれはいずれも単一又は複数のアンテナ素子(例えばMIMOアンテナに含まれる複数のアンテナ素子)を含み、且つ無線通信インタフェース933による無線信号の送受信に用いられる。
図12に示すように、カーナビゲーション装置920は複数のアンテナ937を含むことができる。
図12はカーナビゲーション装置920が複数のアンテナ937を含む例を示すが、カーナビゲーション装置920は単一のアンテナ937を含んでもよい。
【0115】
また、カーナビゲーション装置920は各無線通信方式に対するアンテナ937を含むことができる。この場合、アンテナスイッチ936はカーナビゲーション装置920の構成から省略可能である。
【0116】
バッテリ938は給電線を介して
図12に示すカーナビゲーション装置920の各ブロックに電力を供給し、給電線は図中破線で部分的に示される。バッテリ938は、車両から供給される電力を蓄積する。
【0117】
図12に示すカーナビゲーション装置920において、電子装置200の通信ユニット201、トランシーバは無線通信インタフェース933により実現されることができる。機能の少なくとも一部は、プロセッサ921によって実現されてもよい。例えば、プロセッサ921は通信ユニット201及び決定ユニット202の機能を実行することによりDCIで統一TCI状態の指示を行うことができる。
【0118】
本開示の技術は、カーナビゲーション装置920、車載ネットワーク941、及び車両モジュール942のうちの一つ又は複数のブロックを含む車載システム(又は車両)940として実現されてもよい。車両モジュール942は車両データ(例えば車速、エンジン速度及び故障情報)を生成し、且つ生成されたデータを車載ネットワーク941に出力する。
【0119】
以上は具体的な実施例を参照して本開示の基本原理を説明したが、指摘すべきものとして、当業者であれば、本開示の方法及び装置の全て又はいずれかのステップ又は部材を理解することができ、いずれかの計算装置(プロセッサ、記憶媒体等を含む)又は計算装置のネットワークにおいて、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの組み合わせの形式で実現されることができ、これは当業者が本開示の説明を読んだ場合にその基本的な回路設計知識又は基本プログラミングスキルが利用されて実現されたものである。
【0120】
且つ、本開示はさらに機械読み取り可能な命令コードを記憶するプログラム製品を提供する。前記命令コードが機械により読み取られ実行される場合、上記本開示の実施例に係る方法を実行することができる。
【0121】
それに対応して、上記機械読み取り可能な命令コードを記憶するプログラム製品を担持するための記憶媒体も本開示の開示に含まれる。前記記憶媒体はフロッピーディスク、光ディスク、光磁気ディスク、メモリカード、メモリスティック等を含むがそれらに限定されない。
【0122】
ソフトウェア又はファームウェアにより本開示を実現する場合、記憶媒体又はネットワークから専用のハードウェア構造を有するコンピュータ(例えば
図13に示す汎用コンピュータ1300)に当該ソフトウェアを構成するプログラムがインストールされ、当該コンピュータは、様々なプログラムをインストールすると、様々な機能等を実行することができる。
【0123】
図13において、中央処理ユニット(CPU)1301は読み出し専用メモリ(ROM)1302に記憶されたプログラム又は記憶部1308からランダムアクセスメモリ(RAM)1303にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM1303には、必要に応じてCPU1301が様々な処理等を実行する際に必要なデータを記憶する。CPU1301、ROM1302、及びRAM1303は、バス1304を介して互いに接続されている。バス1304には、さらに、入力/出力インタフェース1305が接続されている。
【0124】
入力部1306(キーボード、マウス等を含む)、出力部1307(陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)などのディスプレイ及びスピーカなどを含む)、記憶部1308(ハードディスクなどを含む)、通信部1309(LANカードなどのネットワークインタフェースカードとモデムなどを含む)は入力/出力インタフェース1305に接続される。通信部1309は、インターネット等のネットワークを介して通信処理を行う。必要に応じて、ドライバ1310は入力/出力インタフェース1305に接続されてもよい。磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等のリムーバブルメディア1311は必要に応じてドライバ1310にインストールされ、それによりそれらから読み出されたコンピュータプログラムが必要に応じて記憶部1308にインストールされる。
【0125】
上記の一連の処理をソフトウェアにより実現させる場合、そのソフトウェアを構成するプログラムが、インターネットなどのネットワークや、リムーバブルメディア1311などの記憶媒体からインストールされる。
【0126】
このような記憶媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置とは別に配布され、プログラムが記憶された
図13に示すようなリムーバブルメディア1311に限られないことは、当業者であれば理解すべきである。リムーバブルメディア1311の例としては、磁気ディスク(フロッピーディスク(登録商標)を含む)、光ディスク(コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)やデジタル汎用ディスク(DVD)を含む)、光磁気ディスク(ミニディスク(MD)(登録商標))を含む)、半導体メモリなどを含む。また、記憶媒体はROM1302や記憶部1308に含まれるハードディスクなどであってもよく、その中にプログラムが記憶され、且つそれらを含む装置と共にユーザに配信される。
【0127】
本開示の装置、方法及びシステムでは、各部材又はステップは、分解及び/又は再結合可能であることにも指摘すべきである。これらの分解及び/又は再結合は、本開示の均等物と見なされるべきである。且つ、上記の一連の処理を実行するステップは説明の順序に応じて時系列に実行されることができるが、必ずしも時系列に実行される必要はない。特定のステップは、並行して又は互いに独立して実行されることができる。
【0128】
最後に、説明すべきものとして、用語“含む”、“有する”又はその任意の他の変形は非排他的な包含をカバーすることを意図し、それにより一連の要素を含む過程、方法、物品又は装置はそれらの要素を含むだけでなく、明確に列挙されない他の要素を含み、又はこのような過程、方法、物品又は装置に固有の要素を含む。また、それ以上の制限がない場合、語句“一つの……を含む”により限定された要素は、前記要素を含むプロセス、方法、物品又は装置にさらに他の同じ要素が存在することを排除するものではない。
【0129】
以上は図面を参照しながら本開示の実施例を詳細に説明したが、上記実施形態は単に本開示を説明するためのものであり、本開示を限定するものではないことを理解すべきである。当業者であれば、上記実施形態に対して本開示の実質及び範囲から逸脱することなく様々な修正及び変更を加えることができる。したがって、本開示の範囲は添付の特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定される。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信のための電子装置であって、
統一TCI(伝送配置指示)状態の指示のためのダウン制御情報を生成し、前記ダウン制御情報はアップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報と新たに定義されたダウン制御情報のうちの少なくとも一つを含み、前記統一TCI状態はダウンビームとアップビームの両方を指示するために用いられ、
前記ダウン制御情報をユーザ装置に送信するように配置された処理回路を含む、電子装置。
【請求項2】
前記ダウン制御情報はアップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を含み、前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報はサウンディング参照信号リソース指示子及び統一TCI状態識別を含む、請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記統一TCI状態識別は物理アップ共有チャネルのビームを指示するために用いられ、前記サウンディング参照信号リソース指示子は少なくとも物理アップ共有チャネルのアップ電力制御及び送信アンテナポートの選択を指示するために用いられ
、及び/又は、
前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報はDCI Format 0_1/0_2が拡張されたものである、請求項2に記載の電子装置。
【請求項4】
前記ダウン制御情報はアップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を含み、前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報はサウンディング参照信号リソース指示子を含み、サウンディング参照信号リソース指示子は統一TCI状態に関連付けられる、請求項1に記載の電子装置。
【請求項5】
前記処理回路はさらに、上位層シグナリングによりサウンディング参照信号リソース指示子を統一TCI状態に関連付けるように配置された、請求項
4に記載の電子装置。
【請求項6】
前記上位層シグナリングは無線リソース制御シグナリング又はメディアアクセス制御の制御要素を含む、請求項
5に記載の電子装置。
【請求項7】
前記ダウン制御情報は新たに定義されたダウン制御情報を含み、前記新たに定義されたダウン制御情報は前記統一TCI状態を指示することに専用され、少なくとも統一TCI状態識別を含む、請求項1に記載の電子装置。
【請求項8】
前記新たに定義されたダウン制御情報はさらに、アップダウンチャネル/信号及びその位置しているコンポーネントキャリア又は部分帯域幅を指示するために用いられるチャネル/信号アプリケーションと、前記ユーザ装置がハイブリッド自動再送要求肯定応答HARQ-ACKのフィードバックを行う時に使用された物理アップ制御チャネルリソースを指示するために用いられる物理アップ制御チャネルリソース識別と、前記新たに定義されたダウン制御情報を送信してから前記ユーザ装置が物理アップ制御チャネルを送信して前記HARQ-ACKのフィードバックを行うまでの時間を指示するために用いられる物理ダウン制御チャネルから物理アップ制御チャネルまでのタイミングと、非周期的にダウンチャネル状態情報フィードバックをトリガするために用いられるチャネル状態情報要求フィールドとのうちの一つ又は複数を含む、請求項
7に記載の電子装置。
【請求項9】
前記処理回路はさらに、無線ネットワーク一時的識別を用いて前記新たに定義されたダウン制御情報をスクランブルするように配置された、請求項
7に記載の電子装置。
【請求項10】
前記処理回路はさらに、前記ユーザ装置からビーム適用タイミングパラメータを受信するように配置され、当該ビーム適用タイミングパラメータは前記ユーザ装置により前記HARQ-ACKが送信されてから前記新たに定義されたダウン制御情報により指示された統一TCI状態が適用されるまでに要する時間を指示する、請求項
8に記載の電子装置。
【請求項11】
前記ダウン制御情報はさらに、前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を含み、前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報はサウンディング参照信号リソースを指示するためのサウンディング参照信号リソース指示子を含み、前記統一TCI状態識別はサウンディング参照信号リソースの空間関係を指示するために用いられる、請求項
7に記載の電子装置。
【請求項12】
前記処理回路はさらに、ハイブリッド自動再送要求HARQメカニズムを適用して前記ダウン制御情報の伝送信頼性を向上させるように配置された、請求項1に記載の電子装置。
【請求項13】
前記ダウン制御情報はアップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を含み、
前記処理回路は、
前記ユーザ装置が前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を正確的に受信し且つ基地局が前記ユーザ装置から送信された物理アップ共有チャネルを正確的に受信する場合、前記ユーザ装置にHARQ-ACKをフィードバックし、
前記ユーザ装置が前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を正確的に受信しておらず、前記物理アップ共有チャネルを送信することができない場合、前記ユーザ装置にHARQ-NACKをフィードバックし、
前記ユーザ装置が前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を正確的に受信し、且つ前記基地局が前記ユーザ装置から送信された物理アップ共有チャネルを正確的に受信していない場合、前記ユーザ装置に前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報に対するHARQ-ACK及び前記物理アップ共有チャネルに対するHARQ-NACKをフィードバックするように、前記HARQメカニズムを適用するように配置される、請求項
12に記載の電子装置。
【請求項14】
前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報に続く他のダウン制御情報には、前記HARQ-ACK及び前記HARQ-NACKが含まれる、請求項
13に記載の電子装置。
【請求項15】
前記ダウン制御情報は新たに定義されたダウン制御情報を含み、前記処理回路はさらに、前記ユーザ装置が前記新たに定義されたダウン制御情報を正確的に受信する場合に、前記ユーザ装置からHARQ-ACKを受信し、
前記ユーザ装置が前記新たに定義されたダウン制御情報を正確的に受信していない場合、前記ユーザ装置からHARQのフィードバックを受信せず、
前記ユーザ装置が前記新たに定義されたダウン制御情報を正確的に受信していないが、他のダウンリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を正確的に受信し、HARQ-ACKをフィードバックする場合、前記ユーザ装置から当該新たに定義されたダウン制御情報に対するHARQ-NACKを受信するように配置される、請求項
12に記載の電子装置。
【請求項16】
前記ダウン制御情報にはアップリンクに対する準同一位置タイプを含み、前記準同一位置タイプは、二つの参照信号の時間進み量が同じであることを定義するために用いられるQCL Type Xと、二つの参照信号の間のパスロスが同じであることを定義するために用いられるQCL Type Yと、アップ送信ビームの方向を定義するために用いられるQCL Type Zとのうちの一つ又は複数を含む、請求項1に記載の電子装置。
【請求項17】
無線通信のための電子装置であって、
基地局から統一TCI(伝送配置指示)状態の指示のためのダウン制御情報を受信し、前記ダウン制御情報はアップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報と新たに定義されたダウン制御情報のうちの少なくとも一つを含み、前記統一TCI状態はダウンビームとアップビームの両方を指示するために用いられ、前記ダウン制御情報に基づいて統一TCI状態を決定するように配置された処理回路を含む、電子装置。
【請求項18】
前記ダウン制御情報はアップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を含み、前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報はサウンディング参照信号リソース指示子及び統一TCI状態識別を含
み、又は、
前記ダウン制御情報はアップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報を含み、前記アップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報はサウンディング参照信号リソース指示子を含み、サウンディング参照信号リソース指示子は統一TCI状態に関連付けられ、又は、
前記ダウン制御情報は新たに定義されたダウン制御情報を含み、前記新たに定義されたダウン制御情報は前記統一TCI状態を指示することに専用され、少なくとも統一TCI状態識別を含む、請求項
17に記載の電子装置。
【請求項19】
前記処理回路はさらに、ハイブリッド自動再送要求HARQメカニズムを適用して前記ダウン制御情報の伝送信頼性を向上させるように配置される、請求項
17に記載の電子装置。
【請求項20】
無線通信のための方法であって、
統一TCI(伝送配置指示)状態の指示のためのダウン制御情報を生成し、前記ダウン制御情報はアップリンクスケジューリングのためのダウン制御情報と新たに定義されたダウン制御情報のうちの少なくとも一つを含み、前記統一TCI状態はダウンビームとアップビームの両方を指示するために用いられるステップと、
前記ダウン制御情報をユーザ装置に送信するステップとを含む、方法。
【国際調査報告】