IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル)の特許一覧

特表2024-503682マルチTRPシナリオで報告するビームグループの拡張
<>
  • 特表-マルチTRPシナリオで報告するビームグループの拡張 図1
  • 特表-マルチTRPシナリオで報告するビームグループの拡張 図2
  • 特表-マルチTRPシナリオで報告するビームグループの拡張 図3
  • 特表-マルチTRPシナリオで報告するビームグループの拡張 図4
  • 特表-マルチTRPシナリオで報告するビームグループの拡張 図5
  • 特表-マルチTRPシナリオで報告するビームグループの拡張 図6
  • 特表-マルチTRPシナリオで報告するビームグループの拡張 図7
  • 特表-マルチTRPシナリオで報告するビームグループの拡張 図8
  • 特表-マルチTRPシナリオで報告するビームグループの拡張 図9A
  • 特表-マルチTRPシナリオで報告するビームグループの拡張 図9B
  • 特表-マルチTRPシナリオで報告するビームグループの拡張 図10
  • 特表-マルチTRPシナリオで報告するビームグループの拡張 図11
  • 特表-マルチTRPシナリオで報告するビームグループの拡張 図12
  • 特表-マルチTRPシナリオで報告するビームグループの拡張 図13
  • 特表-マルチTRPシナリオで報告するビームグループの拡張 図14
  • 特表-マルチTRPシナリオで報告するビームグループの拡張 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-26
(54)【発明の名称】マルチTRPシナリオで報告するビームグループの拡張
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20240119BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20240119BHJP
   H04W 72/23 20230101ALI20240119BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W16/28 130
H04W72/23
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023542663
(86)(22)【出願日】2022-01-14
(85)【翻訳文提出日】2023-09-05
(86)【国際出願番号】 EP2022050722
(87)【国際公開番号】W WO2022152832
(87)【国際公開日】2022-07-21
(31)【優先権主張番号】63/137,421
(32)【優先日】2021-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
2.HDMI
3.FIREWIRE
4.JAVA
5.BLUETOOTH
6.コンパクトフラッシュ
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【弁理士】
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】ムルガナタン, シヴァ
(72)【発明者】
【氏名】ニルソン, アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ティデスタフ, クラース
(72)【発明者】
【氏名】ガオ, シウェイ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067DD11
5K067DD43
5K067EE02
5K067EE10
5K067KK03
(57)【要約】
実施形態は、ユーザ機器(UE)が、無線ネットワークにおけるビーム報告を行うために設定された方法を含む。そのような方法は、少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの設定を受信することを含む。それぞれのリソースセットは対応する複数の空間フィルタリング設定と関連付けられた複数の参照信号を含む。そのような方法は、第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの参照信号に対する測定を行うことと、無線ネットワークに、少なくとも第1のグループおよび第2のグループにおいて定められた測定を含むビーム報告を送ることとを含む。それぞれのグループは、第1のリソースセットからの第1の参照信号、および第2のリソースセットからの第2の参照信号に対して行われる測定を含む。第1の参照信号および第2の参照信号はUEによって同時に受信される。第1のグループに含まれる1つの測定は絶対値として表されるが、第1のグループにおける他の測定は、絶対値に対する差分値として表される。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワークにおけるビーム報告のために設定された、ユーザ機器(UE)のための方法であって、
前記無線ネットワークのネットワークノードから、少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの設定を受信すること(1120)であって、
それぞれのリソースセットは複数の参照信号を含み、
それぞれのリソースセットにおける前記参照信号は各々の空間フィルタリング設定と関連付けられる、ことと、
前記少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの前記参照信号に対する測定を行うこと(1130)と、
前記ネットワークノードに、少なくとも第1のグループおよび第2のグループにおいて定められた前記測定を含むビーム報告を送ること(1140)であって、
それぞれのグループは、前記第1のリソースセットからの第1の参照信号、および前記第2のリソースセットからの第2の参照信号に対して行われる測定を含み、
前記第1の参照信号および前記第2の参照信号は前記UEによって同時に受信され、
前記第1のグループに含まれる前記測定のうちの1つは絶対値として表され、
前記第1のグループに含まれる他の測定は、前記第1のグループに含まれる前記絶対値に対する差分値として表される、ことと、を含む、方法。
【請求項2】
前記絶対値として表される前記第1のグループにおける前記測定は前記第1のリソースセットにおける前記第1の参照信号の測定である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記差分値として表される前記第1のグループにおける前記他の測定は、前記第2のリソースセットにおける前記第2の参照信号の1つまたは複数の測定を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のグループに含まれる前記測定は、前記第1のグループに含まれる前記絶対値に対する差分値として表される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
それぞれのグループは、前記リソースセットのそれぞれからの最高で1つの参照信号に対して行われる測定を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
それぞれのグループについて、前記ビーム報告は前記第1の参照信号および前記第2の参照信号と関連付けられた各々の参照信号識別子も含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記ビーム報告は複数のあらかじめ設定されたビットフィールドに定められ、
測定のそれぞれのグループは、以下の、
前記第1の参照信号の前記測定を含む第1のビットフィールド、
前記第1の参照信号と関連付けられた前記参照信号識別子を含む第2のビットフィールド、
前記第2の参照信号の前記測定を含む第3のビットフィールド、および
前記第2の参照信号と関連付けられた前記参照信号識別子を含む第4のビットフィールドに従って定められる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
それぞれのリソースセットは1つの送受信ポイント(TRP)と関連付けられる、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記ネットワークノードから、ビーム報告に含まれる測定のいくつかのグループについての設定を受信すること(1110)をさらに含み、前記少なくとも第1のグループおよび第2のグループは、設定された数に従って前記ビーム報告に含まれる、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記いくつかのグループについての前記設定はチャネル状態情報(CSI)報告に対する設定に含まれる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記参照信号のそれぞれは、以下:チャネル状態情報参照信号(CSIーRS)または同期信号/PBCHブロック(SSB)のうちの1つである、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記参照信号に対する前記測定のそれぞれは、以下:参照信号受信電力(RSRP)または信号対干渉および雑音比(SINR)のうちの1つである、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
無線ネットワークにおけるビーム管理のために設定されたネットワークノードのための方法であって、
ユーザ機器(UE)に、少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの設定を送ること(1220)であって、
それぞれのリソースセットは複数の参照信号を含み、
それぞれのリソースセットにおける前記参照信号は各々の空間フィルタリング設定と関連付けられる、ことと、
前記少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットを含む前記参照信号を送信すること(1230)と、
前記UEから、少なくとも第1のグループおよび第2のグループにおいて定められた測定を含むビーム報告を受信すること(1240)であって、
それぞれのグループは、前記UEによって、前記第1のリソースセットからの第1の参照信号および前記第2のリソースセットからの第2の参照信号に対して行われる測定を含み、
前記第1の参照信号および前記第2の参照信号は同時に送信され、
前記第1のグループに含まれる前記測定のうちの1つは絶対値として表され、
前記第1のグループに含まれる他の測定は、前記第1のグループに含まれる前記絶対値に対する差分値として表される、ことと、を含む、方法。
【請求項14】
前記絶対値として表される前記第1のグループにおける前記測定は前記第1のリソースセットにおける前記第1の参照信号の測定である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記差分値として表される前記第1のグループにおける前記他の測定は、前記第2のリソースセットにおける前記第2の参照信号の1つまたは複数の測定を含む、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
前記第2のグループに含まれる前記測定は、前記第1のグループに含まれる前記絶対値に対する差分値として表される、請求項13から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
それぞれのグループは、前記リソースセットのそれぞれからの最高で1つの参照信号に対して行われる測定を含む、請求項13から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
それぞれのグループについて、前記ビーム報告は前記第1の参照信号および前記第2の参照信号と関連付けられた各々の参照信号識別子も含む、請求項13から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記ビーム報告は複数のあらかじめ設定されたビットフィールドに定められ、
測定のそれぞれのグループは、以下の、
前記第1の参照信号の前記測定を含む第1のビットフィールド、
前記第1の参照信号と関連付けられた前記参照信号識別子を含む第2のビットフィールド、
前記第2の参照信号の前記測定を含む第3のビットフィールド、および
前記第2の参照信号と関連付けられた前記参照信号識別子を含む第4のビットフィールドに従って定められる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
それぞれのリソースセットは1つの送受信ポイント(TRP)と関連付けられる、請求項13から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記UEに、ビーム報告に含まれる測定のいくつかのグループについての設定を送ること(1210)をさらに含み、前記少なくとも第1のグループおよび第2のグループは、設定された数に従って前記ビーム報告に含まれる、請求項13から20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記いくつかのグループについての前記設定はチャネル状態情報(CSI)報告に対する設定に含まれる、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記参照信号のそれぞれは、以下:チャネル状態情報参照信号(CSIーRS)または同期信号/PBCHブロック(SSB)のうちの1つである、請求項13から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記参照信号に対する前記測定のそれぞれは、以下:参照信号受信電力(RSRP)または信号対干渉および雑音比(SINR)のうちの1つである、請求項13から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
無線ネットワーク(399、499、1530)におけるビーム報告のために設定されたユーザ機器(UE)(405、1030、1300、1510)であって、
ネットワークノード(300、350、410、420、1400)と通信するように、および、複数の送受信ポイント(TRP)(1010、1020)から信号を受信するように設定された無線トランシーバ回路(1340)と、
前記無線トランシーバ回路に動作可能に結合された処理回路(1310)であって、それによって、前記処理回路および前記無線トランシーバ回路が、
前記ネットワークノードから、少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの設定を受信することであって、
それぞれのリソースセットは複数の参照信号を含み、
それぞれのリソースセットにおける前記参照信号は各々の空間フィルタリング設定と関連付けられる、ことと、
前記少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの前記参照信号に対する測定を行うことと、
前記ネットワークノードに、少なくとも第1のグループおよび第2のグループにおいて定められた前記測定を含むビーム報告を送ることであって、
それぞれのグループは、前記第1のリソースセットからの第1の参照信号、および前記第2のリソースセットからの第2の参照信号に対して行われる測定を含み、
前記第1の参照信号および前記第2の参照信号は前記UEによって同時に受信され、
前記第1のグループに含まれる前記測定のうちの1つは絶対値として表され、
前記第1のグループに含まれる他の測定は、前記第1のグループに含まれる前記絶対値に対する差分値として表される、ことと、を行うように設定された、処理回路(1310)と、を備える、ユーザ機器(UE)。
【請求項26】
前記処理回路および前記無線トランシーバ回路は、請求項2から12のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実施するようにさらに設定されている、請求項25に記載のUE。
【請求項27】
無線ネットワーク(399、499、1530)におけるビーム報告のために設定されたユーザ機器(UE)(405、1030、1300、1510)であって、
前記無線ネットワークのネットワークノード(300、350,410、420、1400)から、少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの設定を受信することであって、
それぞれのリソースセットは複数の参照信号を含み、
それぞれのリソースセットにおける前記参照信号は各々の空間フィルタリング設定と関連付けられる、ことと、
前記少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの前記参照信号に対する測定を行うことと、
前記ネットワークノードに、少なくとも第1のグループおよび第2のグループにおいて定められた前記測定を含むビーム報告を送ることであって、
それぞれのグループは、前記第1のリソースセットからの第1の参照信号、および前記第2のリソースセットからの第2の参照信号に対して行われる測定を含み、
前記第1の参照信号および前記第2の参照信号は前記UEによって同時に受信され、
前記第1のグループに含まれる前記測定のうちの1つは絶対値として表され、
前記第1のグループに含まれる他の測定は、前記第1のグループに含まれる前記絶対値に対する差分値として表される、ことと、を行うようにさらに設定されている、ユーザ機器(UE)。
【請求項28】
請求項2から12のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実施するようにさらに設定されている、請求項27に記載のUE。
【請求項29】
無線ネットワーク(399、499、1530)におけるビーム報告のために設定されたユーザ機器(UE)(405、1030、1300、1510)の処理回路(1310)によって実行される時、前記UEを、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実施するように設定するコンピュータ実行可能命令を記憶する、非一時的なコンピュータ可読媒体(1320)。
【請求項30】
無線ネットワーク(399、499、1530)におけるビーム報告のために設定されたユーザ機器(UE)(405、1030、1300、1510)の処理回路(1310)によって実行される時、前記UEを、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実施するように設定するコンピュータ実行可能命令を含む、コンピュータプログラム製品(1321)。
【請求項31】
無線ネットワーク(399、499、1530)におけるビーム管理のために設定されたネットワークノード(300、350,410、420、1400)であって、
ユーザ機器(UE)(405、1030、1300、1510)と通信するように、かつ複数の送受信ポイント(TRP)(1010、1020)を介して参照信号を送信するように設定された無線ネットワークインターフェース回路(1440)と、
前記無線ネットワークインターフェース回路に対して動作可能に結合された処理回路(1410)であって、それによって、前記処理回路および前記無線ネットワークインターフェース回路が、
前記UEに、少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの設定を送ることであって、
それぞれのリソースセットは複数の参照信号を含み、
それぞれのリソースセットにおける前記参照信号は各々の空間フィルタリング設定と関連付けられる、ことと、
前記少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットを含む前記参照信号を送信することと、
前記UEから、少なくとも第1のグループおよび第2のグループにおいて定められた測定を含むビーム報告を受信することであって、
それぞれのグループは、前記UEによって、前記第1のリソースセットからの第1の参照信号および前記第2のリソースセットからの第2の参照信号に対して行われる測定を含み
前記第1の参照信号および前記第2の参照信号は同時に送信され、
前記第1のグループに含まれる前記測定のうちの1つは絶対値として表され、
前記第1のグループに含まれる他の測定は、前記第1のグループに含まれる前記絶対値に対する差分値として表される、ことと、を行うように設定される、処理回路(1410)と、を備える、ネットワークノード。
【請求項32】
前記処理回路および前記無線ネットワークインターフェース回路は、請求項14から24のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実施するようにさらに設定されている、請求項31に記載のネットワークノード。
【請求項33】
無線ネットワーク(399、499、1530)におけるビーム管理のために設定されたネットワークノード(300、350,410、420、1400)であって、
ユーザ機器(UE)(405、1030、1300、1510)に、少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの設定を送ることであって、
それぞれのリソースセットは複数の参照信号を含み、
それぞれのリソースセットにおける前記参照信号は各々の空間フィルタリング設定と関連付けられる、ことと、
前記少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットを含む前記参照信号を送信することと、
前記UEから、少なくとも第1のグループおよび第2のグループにおいて定められた測定を含むビーム報告を受信することであって、
それぞれのグループは、前記UEによって、前記第1のリソースセットからの第1の参照信号および前記第2のリソースセットからの第2の参照信号に対して行われる測定を含み
前記第1の参照信号および前記第2の参照信号は同時に送信され、
前記第1のグループに含まれる前記測定のうちの1つは絶対値として表され、
前記第1のグループに含まれる他の測定は、前記第1のグループに含まれる前記絶対値に対する差分値として表される、ことと、を行うようにさらに設定されている、ネットワークノード。
【請求項34】
請求項14から24のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実施するようにさらに設定されている、請求項33に記載のネットワークノード。
【請求項35】
無線ネットワーク(399、499、1530)におけるビーム管理のために設定されたネットワークノード(300、350,410、420、1400)の処理回路(1410)によって実行される時、前記ネットワークノードを、請求項13から24のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実施するように設定するコンピュータ実行可能命令を記憶する、非一時的なコンピュータ可読媒体(1420)。
【請求項36】
無線ネットワーク(399、499、1530)におけるビーム管理のために設定されたネットワークノード(300、350,410、420、1400)の処理回路(1410)によって実行される時、前記ネットワークノードを、請求項13から24のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実施するように設定するコンピュータ実行可能命令を含む、コンピュータプログラム製品(1421)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に、無線通信ネットワークに関し、より具体的には、無線ネットワークにおけるマルチ送受信ポイント(TRP)から受信した(またはこれによって送信した)ビームグループに対して行われた測定を報告する無線デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
LTEは、拡張UTRAN(E-UTRAN)としても知られる、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)内で開発され、リリース8(Rel-8)およびリリース9(Rel-9)において最初に規格化された無線アクセス技術に言及する包括的用語である。LTEは、さまざまなライセンス済み周波数帯域をターゲットにしており、エボルブド・パケット・コア(EPC)ネットワークを含む、一般にシステムアーキテクチャエボリューション(SAE)と称される非無線態様に対する改善が付随する。LTEは、後続のリリースで進化し続けている。
【0003】
LTEおよびSAEを備えるネットワークの全般的な例示的なアーキテクチャを図1に示す。E-UTRAN100は、eNB105、110、および115など、1つまたは複数のエボルブドノードB(eNB)と、UE120など、1つまたは複数のユーザ機器(UE)とを含む。3GPP規格内で使用される際、「ユーザ機器」または「UE」は、第3世代(「3G」)および第2世代(「2G」)3GPP RANが通常知られているような、E-UTRANならびにUTRANおよび/またはGERANを含む、3GPP規格準拠ネットワーク機器と通信することが可能である、任意の無線通信デバイス(例えば、スマートフォンまたはコンピューティングデバイス)を意味する。
【0004】
3GPPで指定されるように、E-UTRAN100は、無線ベアラ制御、無線アドミッション制御、無線モビリティ制御、スケジューリング、および、アップリンクおよびダウンリンクにおけるUEへのリソースの動的割り当て、ならびに、UEとの通信のセキュリティを含む、ネットワークにおける全ての無線関連機能を担う。これらの機能は、eNB105、110、および115などのeNBに属する。eNBのそれぞれは、eNB105、110、および115によってそれぞれサーブされるセル106、111、および115を含む、1つまたは複数のセルを含む地理的カバレッジ・エリアをサーブすることができる。
【0005】
E-UTRANにおけるeNBは、図1に示されるように、X2インターフェースを介して互いと通信する。eNBはまた、EPC130へのE-UTRANインターフェースの役目を果たし、具体的には、図1においてMME/S-GW134および138としてまとめて示されている、モビリティ管理エンティティ(MME)およびサービングゲートウェイ(SGW)へのS1インターフェースの役目を果たす。一般に、MME/S-GWは、UEの全体的制御、および、UEとEPCの残りとの間のデータフローの両方をハンドリングする。より具体的には、MMEは、非アクセス階層(NAS)プロトコルとして知られている、UEとEPCとの間のシグナリング(例えば、制御プレーン)プロトコルを処理する。S-GWは、UEとEPCとの間の全てのインターネットプロトコル(IP)データパケット(例えば、データまたはユーザプレーン)をハンドリングし、かつ、eNB105、110、および115などのeNB間をUEが移動する時のデータベアラのためのローカルモビリティアンカーとしての機能を果たす。
【0006】
EPC130は、ユーザ関連情報およびサブスクライバ関連情報を管理する、ホーム加入者サーバ(HSS)131も含むことができる。HSS131はまた、モビリティ管理におけるサポート機能、コールおよびセッションセットアップ、ユーザ認証およびアクセス権限付与を提供可能である。HSS131の機能は、レガシーホームロケーションレジスタ(HLR)の機能と認証センタ(AuC)機能または動作とに関し得る。HSS131はまた、各々のS6aインターフェースを介して、MME134および138と通信することができる。いくつかの実施形態では、HSS131は、Udインターフェースを介して、図1においてEPC-UDR135と標示されたユーザデータリポジトリ(UDR)と通信することができる。EPC-UDR135は、ユーザ資格情報がAuCアルゴリズムによって暗号化された後に、ユーザ資格情報を記憶することができる。
【0007】
図2は、UE、eNB、およびMMEの間の例示的な制御プレーン(CP)プロトコルスタックのブロック図を示す。例示的なプロトコルスタックは、UEとeNBとの間の物理(PHY)レイヤと、媒体アクセス制御(MAC)レイヤと、無線リンク制御(RLC)レイヤと、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤと、無線リソース制御(RRC)レイヤとを含む。PHYレイヤは、LTE無線インターフェース上のトランスポートチャネル上でデータを転送するために、特性がどのように使用されかつどんな特性が使用されるかに関係している。MACレイヤは、論理チャネル上で、データ転送サービスを提供し、論理チャネルをPHYトランスポートチャネルにマッピングし、これらのサービスをサポートするためにPHYリソースを再割り当てする。RLCレイヤは、上位レイヤにまたは上位レイヤから転送されるデータの、誤り検出および/または訂正と、連結と、セグメンテーションと、リアセンブリと、並べ替えとを提供する。PDCPレイヤは、CPおよびユーザプレーン(UP)の両方に対して暗号化/暗号解読および完全性保護のみならず、ヘッダ圧縮などの他のUP機能も提供する。例示的なプロトコルスタックは、UEとMMEとの間の非アクセス階層(NAS)シグナリングも含む。
【0008】
RRCレイヤは、無線インターフェースにおけるUEとeNBとの間の通信、およびE-UTRANにおけるセル間のUEのモビリティを制御する。UEの電源がオンにされた後に、UEは、ネットワークとのRRC接続が確立されるまで、RRC_IDLE状態にあることになり、RRC接続が確立された時に、UEは、RRC_CONNECTED状態に遷移することになる(例えば、ここで、データ転送が行われ得る)。UEは、ネットワークとの接続が解除された後に、RRC_IDLEに戻る。UEは、RRC_IDLE状態ではいかなるセルにも属さず、(例えば、E-UTRANにおける)UE用に確立されたRRCコンテキストはなく、UEはネットワークと同期しない。それでも、RRC_IDLE状態におけるUEはEPCにおいて知られており、割り振られたIPアドレスを有する。
【0009】
さらに、RRC_IDLE状態では、UEの無線は、上位レイヤによって設定された間欠受信(DRX)スケジュールにおいてアクティブである。DRX有効期間(「DRX ON期間」とも称される)中に、RRC_IDLE UEは、サービングセルによってブロードキャストされたシステム情報(SI)を受信し、セル再選択をサポートするために近隣セルの測定を実行して、UEがキャンプしているセルをサーブするeNBを介してEPCからページングするためのページングチャネルを監視する。
【0010】
UEは、RRC_IDLEからRRC_CONNECTED状態に移動するために、ランダムアクセス(RA)プロシージャを実行する必要がある。RRC_CONNECTED状態では、UEにサーブするセルが知られており、UEとeNBとが通信できるように、サービングeNBにおいてUE向けにRRCコンテキストが確立される。例えば、RRC_CONNECTED状態のUEに対して、セル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)-UEとネットワークとの間のシグナリングのために使用されるUE識別子-が設定される。
【0011】
第5世代(5G)NR技術は、多くの類似点を第4世代LTEと共有する。例えば、NRは、ダウンリンク(DL、すなわち、ネットワークからUE)においてサイクリックプレフィックス直交周波数分割多重(CP-OFDM)を使用し、UL(すなわち、UEからネットワーク)においてCP-OFDMおよびDFT拡散OFDM(DFT-S-OFDM)の両方を使用する。別の例として、時間ドメインでは、NR DL物理リソースおよびNR UL物理リソースは、等しいサイズの、1msサブフレームに編成される。サブフレームは、等しい持続時間の複数のスロットにさらに分割され、それぞれのスロットは複数のOFDMベースシンボルを含む。NRはLTEと同じDL物理チャネルおよびUL物理チャネルを使用し得る。さらに、NR RRCレイヤは、RRC_IDLE状態およびRRC_CONNECTED状態を含むが、LTEで使用される「中断された」条件と同様のいくつかのプロパティを有する、RRC_INACTIVEと呼ばれる状態を追加する。
【0012】
LTEの場合のように、「セル」を介したカバレッジを提供することに加えて、NRネットワークは、「ビーム」を介したカバレッジをも提供する。一般に、DL「ビーム」は、UEによって測定または監視され得るネットワーク送信したRSのカバレッジ・エリアである。NRでは、例えば、そのようなRSは、SS/PBCHブロック(SSB)、CSI-RS、3次参照信号(または任意の他の同期信号)、測位RS(PRS)、復調用RS(DMRS)、位相追跡参照信号(PTRS)などのいずれかを、単独でまたは組合せて含むことができる。一般に、SSBはRRC状態にかかわらず全てのUEに利用可能であるが、他のRS(例えばCSIーRS、DM-RS、PTRS)は、ネットワーク接続を有する、すなわち、RRC_CONNECTED状態における特定のUEと関連付けられる。
【0013】
高利得ビームフォーミングは、それぞれのビームが小さいエリア内のみで最適であり、かつ最適なビームエリア外の性能が急速に低下するように、ミリ波(mmW)周波数で使用されることが多い。それ故に、(例えば、単一のTRP内のまたはTRP間の)頻繁かつ高速なビーム切換は、とりわけ、mmW周波数においてUEにとって満足のいく性能を維持する必要があることが多い。
【0014】
そのようなビーム切換をサポートするために、ビーム指示フレームワークがNRにおいて指定されている。例えば、PDCCHダウンリンク制御情報(DCI)は送信設定インジケータ(TCI)フィールドを含有しており、TCIは、どのネットワークビームがDLデータ送信に使用されるかをUEに通知することで、UEは、それに応じてUEの受信ビームを調節することができる。しかしながら、データ送信より前に、トレーニングフェーズは、UEおよびネットワークにとって好ましいならびに/または最適なULビーム設定およびDLビーム設定を決定するために使用される。CSIーRSおよびSSBは、このトレーニングフェーズにおけるUEビーム測定報告を含むDLビーム管理動作のために使用される。
【0015】
NR Rel-16はUEへのDLデータのマルチソース送信をサポートする。この文脈では、「ソース」という用語は、ビーム、パネル、送受信ポイント(TRP)などに言及し得る。マルチソース送信の1つのタイプには非コヒーレント結合送信(NCJT)があり、これは、異なるレイヤおよび/または符号語が異なるソースによって送信される多入力多出力(MIMO)データ送信のタイプである。
【発明の概要】
【0016】
NR Rel-17を対象としているNCJT拡張はグループベースのビーム報告であり、これによって、UEは、UEによって同時に受信できるグループ内のビームを含めて、単一のCSI報告において、N>1のビームグループおよびグループごとのM>1のビームを報告することができる。それでも、UEとネットワークとの間のシグナリングオーバーヘッドを低減および/または最小化するようにUEがそのような情報をどのように報告することができるのかが不明確である。
【0017】
本開示の実施形態は、上記で要約されかつ以下でより詳細に説明される例示的な問題を克服するためのソリューションを、提供する、可能にする、および/または容易にすることなどによって、無線ネットワークにおけるユーザ機器(UE)とネットワークノードとの間の通信に対する具体的な改善を提供する。
【0018】
実施形態は、無線ネットワーク(例えば、E-UTRAN、NG-RAN)におけるビーム報告を行う方法(例えば、プロシージャ)を含む。これらの例示的な方法は、UE(例えば、無線デバイス、IoTデバイスなど)によって実行可能である。
【0019】
これらの例示的な方法は、無線ネットワークのネットワークノードから、少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの設定を受信することを含むことができる。それぞれのリソースセットは複数の参照信号を含む。それぞれのリソースセットにおける参照信号は各々の空間フィルタリング設定と関連付けられる。これらの例示的な方法は、少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの参照信号の測定を行うことも含むことができる。これらの例示的な方法は、ネットワークノードに、少なくとも第1のグループおよび第2のグループにおいて定められた測定を含むビーム報告を送ることも含むことができる。
【0020】
それぞれのグループは、第1のリソースセットからの第1の参照信号、および第2のリソースセットからの第2の参照信号に対して行われる測定を含む。第1の参照信号および第2の参照信号はUEによって同時に受信される。第1のグループに含まれる測定のうちの1つは絶対値として表されるが、第1のグループに含まれる他の測定は、第1のグループに含まれる絶対値に対する差分値として表される。
【0021】
いくつかの実施形態では、それぞれのリソースセットは1つのTRPと関連付けられ、すなわち、各々のリソースセットは各々のTRPと関連付けられる。
【0022】
いくつかの実施形態では、絶対値として表される第1のグループにおける測定は第1のリソースセットにおける第1の参照信号の測定である。いくつかの実施形態では、差分値として表される第1のグループにおける他の測定は第2のリソースセットにおける第2の参照信号の1つまたは複数の測定を含む。いくつかの実施形態では、第2のグループに含まれる測定は、第1のグループに含まれる絶対値に対する差分値として表される。いくつかの実施形態では、それぞれのグループは、リソースセットのそれぞれからの最高で1つの参照信号に対して行われる測定を含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、それぞれのグループについて、ビーム報告は第1の参照信号および第2の参照信号と関連付けられた各々の参照信号識別子も含む。これらの実施形態のいくつかにおいて、ビーム報告は複数のあらかじめ設定されたビットフィールドに定められ、測定のそれぞれのグループは下記に従って定められる:
・第1の参照信号の測定を含む第1のビットフィールド
・第1の参照信号と関連付けられた参照信号識別子を含む第2のビットフィールド
・第2の参照信号の測定を含む第3のビットフィールド
・第2の参照信号と関連付けられた参照信号識別子を含む第4のビットフィールド
【0024】
いくつかの実施形態では、これらの例示的な方法は、ネットワークノードから、ビーム報告に含まれる測定のいくつかのグループについての設定を受信することも含むことができる。そのような場合、少なくとも第1のグループおよび第2のグループは、設定された数に従ってビーム報告に含まれる。これらの実施形態のいくつかにおいて、いくつかのグループについての設定はCSI報告に対する設定に含まれる。
【0025】
いくつかの実施形態では、参照信号のそれぞれは、以下:チャネル状態情報参照信号(CSIーRS)または同期信号/PBCHブロック(SSB)のうちの1つとすることができる。いくつかの実施形態では、参照信号に対する測定のそれぞれは、以下:参照信号受信電力(RSRP)または信号対干渉および雑音比(SINR)のうちの1つである。
【0026】
他の実施形態は、無線ネットワークにおけるビーム管理を行う方法(例えば、プロシージャ)を含む。これらの例示的な方法は、無線ネットワーク(例えば、E-UTRAN、NG-RAN)におけるネットワークノード(例えば、基地局、eNB、gNB、ng-eNBなど、またはこれらの構成要素)によって実行可能である。
【0027】
これらの例示的な方法は、UEに、少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの設定を送ることを含むことができる。それぞれのリソースセットは複数の参照信号を含む。それぞれのリソースセットにおける参照信号は各々の空間フィルタリング設定と関連付けられる。これらの例示的な方法は、少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットを含む参照信号を送信することも含むことができる。これらの例示的な方法は、UEから、少なくとも第1のグループおよび第2のグループにおいて定められた測定を含むビーム報告を受信することも含むことができる。
【0028】
それぞれのグループは、UEによって、第1のリソースセットからの第1の参照信号および第2のリソースセットからの第2の参照信号に対して行われる測定を含む。第1の参照信号および第2の参照信号は同時に送信される。第1のグループに含まれる測定のうちの1つは絶対値として表されるが、第1のグループに含まれる他の測定は、第1のグループに含まれる絶対値に対する差分値として表される。
【0029】
いくつかの実施形態では、それぞれのリソースセットは1つのTRPと関連付けられ、すなわち、各々のリソースセットは各々のTRPと関連付けられる。言い替えるなら、ネットワークノードは、各々のTRPを介して各々のリソースセットを含む参照信号を送信することができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、絶対値として表される第1のグループにおける測定は第1のリソースセットにおける第1の参照信号の測定である。いくつかの実施形態では、差分値として表される第1のグループにおける他の測定は第2のリソースセットにおける第2の参照信号の1つまたは複数の測定を含む。いくつかの実施形態では、第2のグループに含まれる測定は、第1のグループに含まれる絶対値に対する差分値として表される。いくつかの実施形態では、それぞれのグループは、リソースセットのそれぞれからの最高で1つの参照信号に対して行われる測定を含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、それぞれのグループについて、ビーム報告は第1の参照信号および第2の参照信号と関連付けられた各々の参照信号識別子も含む。これらの実施形態のいくつかにおいて、ビーム報告は複数のあらかじめ設定されたビットフィールドに定められ、測定のそれぞれのグループは、UE実施形態について上記に要約されるのと同じまたは同様のやり方で定められ得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、これらの例示的な方法は、UEに、ビーム報告に含まれる測定のいくつかのグループについての設定を送ることも含むことができる。そのような場合、少なくとも第1のグループおよび第2のグループは、設定された数に従ってビーム報告に含まれる。これらの実施形態のいくつかにおいて、いくつかのグループについての設定はCSI報告に対する設定に含まれる。
【0033】
いくつかの実施形態では、参照信号のそれぞれは、以下:CSIーRSまたはSSBのうちの1つとすることができる。いくつかの実施形態では、参照信号に対する測定のそれぞれは、以下:RSRPまたはSINRのうちの1つである。
【0034】
他の実施形態は、本明細書で説明される例示的な方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定されたUE(例えば、無線デバイス、IoTデバイスなど、またはこれらの構成要素)およびネットワークノード(例えば、基地局、eNB、gNB、ng-eNBなど、またはこれらの構成要素)を含む。他の実施形態は、処理回路によって実行される時、そのようなUEまたはネットワークノードが、本明細書で説明された例示的な方法のいずれかに対応する動作を行うように設定するプログラム命令を記憶している非一時的コンピュータ可読媒体を含む。
【0035】
本明細書に説明されるこれらのおよび他の実施形態は、マルチTRP(mTRP)シナリオについてのグループベースのビーム報告の効率的なシグナリングを可能にするおよび/または促進する柔軟かつ効率的な技法を提供する。そのような技法によって、個々のCSI報告に対するシグナリングオーバーヘッドが低減可能であり、それによって、個々のUEが報告するより早いCSI報告および/またはより多くのCSI報告に対する能力が促進されることで、無線ネットワークにおけるビーム管理動作が改善される。
【0036】
本開示の実施形態のこれらおよび他の目的、特徴および利点は、以下で手短に説明される図面に鑑みて以下の発明を実施するための形態を読むと明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】例示的なLTEネットワークアーキテクチャのハイレベルブロック図である。
図2】例示的なLTE制御プレーン(CP)プロトコルスタックのブロック図である。
図3】例示的な5G/NRネットワークアーキテクチャのハイレベル図である。
図4】例示的な5G/NRネットワークアーキテクチャのハイレベル図である。
図5】5G/NR UEに対する例示的な周波数ドメイン設定を示す図である。
図6】NR(例えば、5G)スロットに対する例示的な時間周波数リソースグリッドを示す図である。
図7】例示的なNRスロット設定を示す図である。
図8】例示的なビームトレーニングフェーズおよびデータ送信フェーズを示す図である。
図9A】2つの送受信ポイント(TRP)および1つのUEを伴う非コヒーレント結合送信(NCJT)の例を示す図である。
図9B】2つの送受信ポイント(TRP)および1つのUEを伴う非コヒーレント結合送信(NCJT)の例を示す図である。
図10】本開示のさまざまな実施形態による2つのTRPおよびあるUEの例示的な構成を示す図である。
図11】本開示のさまざまな実施形態による、UE(例えば、無線デバイス)のための例示的な方法(例えば、プロシージャ)のフロー図である。
図12】本開示のさまざまな実施形態による、ネットワークノード(例えば、基地局、eNB、gNB、ng-eNBなど)のための例示的な方法(例えば、プロシージャ)のフロー図である。
図13】本開示のさまざまな実施形態による例示的な無線デバイスまたはUEのブロック図である。
図14】本開示のさまざまな実施形態による例示的なネットワークノードのブロック図である。
図15】本開示のさまざまな例示的な実施形態による、ホストコンピュータとUEとの間のオーバーザトップ(OTT)データサービスを提供するように設定される例示的なネットワークのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
ここで、本明細書で想到される実施形態のいくつかについて、添付図面を参照してさらに詳しく説明する。しかしながら、他の実施形態は本明細書に開示される主題の範囲内に含まれ、開示される主題は、本明細書に記載される実施形態のみに限定されるものと解釈されるべきではなく、それよりもむしろ、これらの実施形態は、主題の範囲を当業者に伝えるために例として提供される。
【0039】
一般に、本明細書で使用される全ての用語は、関連する技術分野におけるそれらの通常の意味に従って解釈されるべきであるが、異なる意味を明確に持たせている、および/または使用される文脈から暗示されている場合を除く。ある/ある/その(a/an/the)エレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどへの言及は全て、別段明記されない限り、エレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つの事例を指すものとしてオープンに解釈されるべきである。本明細書で開示されるいずれの方法のステップも、ステップが、別のステップに後続するまたは先行するものとして明示的に説明されない限り、および/または何らかの依存関係により、ステップが別のステップに必ず後続するまたは先行しなければならない場合、開示される厳密な順序で実行される必要はない。本明細書に開示される実施形態のいずれかの任意の特徴は、適切であれば、その他の任意の実施形態に適用されてよい。同様に、実施形態のいずれかの任意の利点は、その他の任意の実施形態に適用され得、その逆もまた同様である。含まれる実施形態の他の目的、特徴、および利点は、以下の説明から明らかになろう。
【0040】
さらに、下記の用語が、以下に示される記述の全体を通して使用される。
・無線ノード:本明細書で使用される際、「無線ノード」は「無線アクセスノード」または「無線デバイス」のどちらかとすることができる。
・無線アクセスノード:本明細書で使用される際、「無線アクセスノード」(または等価的に、「無線ネットワークノード」、「無線アクセスネットワークノード」、または「RANノード」)は、信号を無線で送信および/または受信するように動作する、セルラ通信ネットワークの無線アクセスネットワーク(RAN)における任意のノードであり得る。無線アクセスノードのいくつかの例は、限定はされないが、基地局(例えば、3GPP第5世代(5G)NRネットワークにおける新無線(NR)基地局(gNB)、または3GPP LTEネットワークにおける拡張もしくはエボルブドノードB(eNB))と、基地局分散構成要素(例えば、CUおよびDU)と、高電力またはマクロ基地局と、低電力基地局(例えば、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、またはホーム基地局など)と、無線アクセスバックホール統合伝送(IAB)ノードと、送信ポイントと、リモートラジオユニット(RRUまたはRRH)と、リレーノードとを含む。
・コアネットワークノード:本明細書で使用される際、「コアネットワークノード」はコアネットワークにおける任意のタイプのノードである。コアネットワークノードのいくつかの例は、例えば、モビリティ管理エンティティ(MME)、サービングゲートウェイ(SGW)、パケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW)、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)、セッション管理機能(AMF)、ユーザプレーン機能(UPF)、サービス能力公開機能(SCEF)などを含む。
・無線デバイス:本明細書で使用される際、「無線デバイス」(または略して「WD」)は、ネットワークノードおよび/または他の無線デバイスと無線で通信することによってセルラ通信ネットワークにアクセスできる(すなわち、セルラ通信ネットワークによってサーブされる)任意のタイプのデバイスである。無線での通信は、電磁波、電波、赤外線波、および/または、空気中で情報を伝えるのに適した他のタイプの信号を使用した無線信号の送信および/または受信を伴う可能性がある。無線デバイスのいくつかの例は、限定はされないが、スマートフォン、携帯電話、セル式電話、ボイスオーバーIP(VoIP)電話、無線ローカル・ループ電話、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、無線カメラ、ゲームコンソールまたはゲームデバイス、音楽記憶デバイス、再生機器、ウェアラブルデバイス、無線エンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップ、ラップトップ組込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマートデバイス、無線顧客構内設備(CPE)、モバイルタイプ通信(MTC)デバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、車載無線端末デバイスなどを含む。別段述べられていない限り、「無線デバイス」という用語は、本明細書では「ユーザ機器」(または略して「UE」)という用語と区別なく使用される。
・ネットワークノード:本明細書で使用される際、「ネットワークノード」は、無線アクセスネットワーク(例えば、上記で論じられた無線アクセスノードまたは等価な名称)、またはセルラ通信ネットワークのコアネットワーク(例えば、上記で論じられたコアネットワークノード)のいずれかの一部である任意のノードである。機能的に、ネットワークノードは、無線デバイスと、および/またはセルラ通信ネットワークにおける他のネットワークノードもしくは機器と直接または間接的に通信すること、無線デバイスへの無線アクセスを可能にすることおよび/もしくは提供すること、ならびに/またはセルラ通信ネットワークにおける他の機能(例えば、管理)を、実行可能にする、実行するように設定される、実行するために定められる、および/または実行するように動作可能である機器である。
【0041】
本明細書における説明は3GPPセルラ通信システムに焦点を合わせ、そのように、3GPP専門用語または3GPP専門用語に類似した専門用語がしばしば使用されることに留意されたい。しかしながら、本明細書に開示される概念は3GPPシステムに限定されない。さらに、用語「セル」が本明細書で使用されているが、(とりわけ、5G NRに関して)ビームがセルの代わりに使用される場合があるため、本明細書に説明される概念がセルおよびビームの両方に等しく適用されることは理解されるべきである。
【0042】
簡潔に上述されるように、NRにおいて、セル再選択測定は、UEがサービングセルおよび近隣セルに対するパラメータSS-RSRPおよびSS-RSRQを計算することを伴う。これらのパラメータは典型的には、設定された周期性、例えば、20msで送信されるSSBのUE測定に基づいて計算される。現在、UEはセル再選択のためにSSBに頼らなければならないが、これは、UEが非接続状態(例えば、RRC_IDLEおよびRRC_INACTIVE)にあるように保証される他のDL RSがないからである。
この不確実性は、とりわけ、エネルギー消費との関連で、望ましくないUEの挙動を引き起こす可能性がある。これについては、NRネットワークアーキテクチャおよび無線インターフェースの下記の説明の後に、以下により詳細に論じられる。
【0043】
図3は、次世代RAN(NG-RAN)399および5Gコア(5GC)398から成る5Gネットワークアーキテクチャのハイレベル図である。NG-RAN399は、インターフェース302、352を介してそれぞれ接続されたgNB300、350などの、1つまたは複数のNGインターフェースを介して5GCに接続されるgNodeB(gNB)のセットを含むことができる。さらに、このgNBは、gNB300とgNB350との間のXnインターフェース340など、1つまたは複数のXnインターフェースを介して互いに接続可能である。UEに対するNRインターフェースに関して、gNBのそれぞれは、周波数分割複信(FDD)、時分割複信(TDD)、またはこれらの組合せをサポート可能である。
【0044】
NG-RAN399は、無線ネットワークレイヤ(RNL)とトランスポートネットワークレイヤ(TNL)とに階層化される。NG-RANアーキテクチャ、すなわち、NG-RAN論理ノードおよびそれらの間のインターフェースは、RNLの一部として規定される。それぞれのNG-RANインターフェース(NG、Xn、F1)について、関連するTNLプロトコルおよび機能が指定されている。TNLは、ユーザプレーントランスポートおよびシグナリングトランスポートのサービスを提供する。いくつかの例示的な設定では、「AMF領域」内のすべての5GCノードにそれぞれのgNBが接続され、このAMFという用語については以下により詳細に説明する。
【0045】
図3に示されるNG-RAN論理ノードは、中央(または、集中)ユニット(CUまたはgNB-CU)と、1つまたは複数の分散(または、分散型)ユニット(DUまたはgNB-DU)とを含む。例えば、gNB300は、gNB-CU310と、gNB-DU320および340とを含む。CU(例えば、gNB-CU310)は、上位レイヤプロトコルをホストするとともに、DUの動作の制御など、さまざまなgNB機能を実行する論理ノードである。各DUは、下位レイヤプロトコルをホストし、かつ機能分割に応じてgNB機能のさまざまな部分集合を含むことができる論理ノードである。そのように、CUおよびDUのそれぞれは、処理回路、送受信回路(例えば、通信用)、および電力供給源回路を含むそれらの各々の機能を実行するのに必要なさまざまな回路を含むことができる。さらに、本明細書においては、用語「中央ユニット」および「集中ユニット」を区別なく使用しており、用語「分散ユニット」および「分散型ユニット」も同様である。
【0046】
gNB-CUは、図3に示されるインターフェース322および332など、各々のF1論理インターフェースを通じてgNB-DUに接続する。gNB-CUおよび接続されたgNB-DUは、他のgNBおよび5GCに対してのみ、gNBとして見える。言い換えれば、F1インターフェースは、gNB-CUを越えては見られない。
【0047】
図4は、NG-RAN499および5GC 498を含む別の例示的な5Gネットワークアーキテクチャのハイレベル図を示す。図に示されるように、NG-RAN499は、各々のXnインターフェースを介して互いに相互接続されたgNB(例えば、410a、410b)およびng-eNB(例えば、420a、420b)を含むことができる。gNBおよびng-eNBはまた、NGインターフェースを介して5GC498に、より具体的には、各々のNG-Cインターフェースを介してアクセスおよびモビリティ管理機能(AMF、例えば、430a、430b)に、および、各々のNG-Uインターフェースを介してユーザプレーン機能(UPF、例えば、UPF440a、440b)に、接続される。その上、AMFは、1つまたは複数のポリシ制御機能(PCF、例えば、450a、450b)およびネットワーク公開機能(NEF、例えば、460a、460b)と通信することができる。
【0048】
gNBのそれぞれは、周波数分割複信(FDD)、時分割複信(TDD)、またはこれらの組合せを含むNR無線インターフェースをサポート可能である。対照的に、ng-eNB420のそれぞれは、LTE無線インターフェースをサポートすることができるが、(図1に示されるものなどの)従来のLTE eNBと違って、NGインターフェースを介して5GCに接続することができる。gNBおよびng-eNBのそれぞれは、図4において例証として示されるセル411a~bおよび421a~bを含めて、1つまたは複数のセルを含む地理的カバレッジ・エリアをサーブすることができる。上記のように、gNBおよびngーeNBはまた、各々のセルにおいてカバレッジを提供するためにさまざまな方向性ビームを使用することができる。特定のセルがどこに位置しているかに応じて、UE405は、NRまたはLTE無線インターフェースを介してそれぞれ、その特定のセルをサーブするgNBまたはngーeNBと通信することができる。
【0049】
gNG410のそれぞれは、複数の送受信ポイント(TRP)を含んでよいおよび/またはこれらと関連付けられてよい。それぞれのTRPは典型的には、1つまたは複数のアンテナ・エレメントを有するアンテナアレイであり、特定の地理的位置に位置している。このように、複数のTRPと関連付けられたgNBは、TRPのそれぞれから同じ信号または異なる信号を送信することができる。例えば、gNBは、複数のTRPにおける同じ信号の異なるバージョンを単一のUEに送信することができる。TRPのそれぞれはまた、上記に論じられるように、gNBによってサーブされるUEに向けた送信および受信用のビームを用いることができる。
【0050】
マルチTRP動作において、UEはNG-RANにおける複数のTRPから受信する(または複数のTRPに送信する)。NR Rel-16までは、これらの多重伝送は、複数のキャリア/セルを使用するキャリアアグリゲーションと比較すると、単一キャリアに対して行われていたもので、単一セルと関連付けられていたものであった。マルチTRP動作の重要な利益は、各々のTRPに/から異なる伝送路によって提供される空間ダイバーシティによる信頼性である。空間ダイバーシティの基本的な動作原理は、同じデータペイロードの複数のコピーがデータペイロードを回復させるように受信機の能力を改善するために受信機において組合せられることである。より具体的には、マルチTRPダイバーシティは、障害によるブロッキング(マクロダイバーシティ)と、受信機における信号反射の組合せによる高速フェージングとを両方とも低減するのに役立つ。
【0051】
図5は、NR UEのための例示的な周波数ドメイン設定を示す。Rel-15 NRでは、UEは、DLにおける最高4つのキャリア帯域幅部分(BWP)で設定され得、所与の時間において、単一のDL BWPがアクティブである。UEは、ULにおける最高4つのBWPで設定され得、所与の時間において、単一のUL BWPがアクティブである。UEは、補助ULで設定される場合、UEには、補助ULにおける最高4つの追加のBWPが設定され得、所与の時間において、単一の補助UL BWPがアクティブである。図5の例示的な構成では、UEには、それぞれ、BWP0~2と標示される、3つのDL(またはUL)BWPが設定される。
【0052】
共通RB(CRB)は、0からキャリア帯域幅の終わりまで番号を付けられる。UEのために設定されたそれぞれのBWPは、設定されたBWPが0よりも大きいCRBにおいて開始し得るように、(図5に示されるように)CRB0の共通参照を有する。CRB0は、3GPP TS38.211セクション4.4においてさらに規定されているように、ネットワークによって提供される以下のパラメータのうちの1つによって識別され得る。
・1次セル(PCell、例えば、PCellまたはPSCell)におけるDLのためのPRB-index-DL-common
・PCellにおけるULのためのPRB-index-UL-common
・2次セル(SCell)におけるDLのためのPRB-index-DL-Dedicated
・SCellにおけるULのためのPRB-index-UL-Dedicated
・補助ULのためのPRB-index-SUL-common
【0053】
このように、UEは、特定のCRBにおいてそれぞれが開始する狭いBWP(例えば、10MHz)および広いBWP(例えば、100MHz)で設定可能であるが、1つのBWPのみが、所与の時間的ポイントにおいて、UEのためにアクティブであり得る。図5に示されている構成では、BWP0~2は、それぞれ、CRB N BWP、N BWP、およびN BWPにおいて開始する。BWP内では、PRBが、規定され、かつ周波数ドメインにおいて0から
まで番号を付けられ、ここで、iは、キャリアのための特定のBWPのインデックスである。図5に示されている構成では、BWP0~2は、それぞれ、PRB0~N1、N2、およびN3を含む。
【0054】
それぞれのNRリソースエレメント(RE)は、1つのOFDMシンボル間隔中の1つのOFDMサブキャリアに対応する。NRは、さまざまなSCS値Δf=(15×2μ)kHzをサポートし、ここで、μ∈(0、1、2、3、4)は「ヌメロロジー」と称される。ヌメロロジーμ=0(すなわち、Δf=15kHz)は、LTEにおいても使用される基本(または参照)SCSを与える。シンボル持続時間、サイクリックプレフィックス(CP)持続時間、およびスロット持続時間は、SCSまたはヌメロロジーと逆関係にある。例えば、Δf=15kHzの場合、サブフレームごとに1つの(1ms)スロット、Δf=30kHzの場合、サブフレームごとに2つの0.5msスロットなどがある。さらに、最大キャリア帯域幅は、2μ*50MHzに従ってヌメロロジーと直接関係にある。以下の表1では、サポートされるNRヌメロロジーおよび関連のパラメータを要約している。異なるDLおよびULヌメロロジーが、ネットワークによって設定可能である。
【0055】
図6は、NRスロットのための例示的な時間周波数リソースグリッドを示す。図6に示されているように、リソースブロック(RB)が、14シンボルスロットの持続時間で12個の連続するOFDMサブキャリアのグループから成る。LTEのように、リソースエレメント(RE)は1つのスロットにおいて1つのサブキャリアから成る。NRスロットは、通常サイクリックプレフィックスのための14個のOFDMシンボルと、延長サイクリックプレフィックスのための12個のシンボルとを含むことができる。
【0056】
一般に、NR物理チャネルが、上位レイヤから発信する情報を伝達するREのセットに対応する。ダウンリンク(DL、すなわち、gNBからUE)物理チャネルは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)、および物理ブロードキャストチャネル(PBCH)を含む。
【0057】
PDSCHは、ユニキャストダウンリンクデータ送信に使用される主要物理チャネルであるが、RAR(ランダムアクセス応答)、ある特定のシステム情報ブロック(SIB)、およびページング情報の送信にも使用される。PBCHは、UEがセルにアクセスするために必要とされる基本システム情報(SI)を伝達する。PDCCHは、PDSCHに関するDLメッセージについてのスケジューリング情報、PUSCH上のUL送信に対するグラント、およびULチャネルについてのチャネル品質フィードバック(例えば、CSI)を含むDL制御情報(DCI)を送信するために使用される。
【0058】
アップリンク(UL、すなわちUEからgNB)物理チャネルは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、および物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)を含む。PUSCHは、PDSCHに対応するアップリンクである。PUCCHはUEによって、gNB DL送信についてのHARQフィードバック、DLチャネルについてのチャネル品質フィードバック(例えば、CSI)、スケジューリング要求(SR)などを含むアップリンク制御情報(UCI)を送信するために使用される。PRACHは、ランダムアクセスプリアンブル送信のために使用される。
【0059】
NR DL内に、それぞれのサブフレーム内のある特定のREが、参照信号(RS)の送信のために確保される。これらは、関連のPDCCHまたはPDSCHの受信時にUEを支援するために送信される復調用参照信号(DM-RS)を含む。他のDL参照信号は、DLチャネルについてのチャネル品質フィードバック(例えば、CSI)を提供する目的でUEによって監視される、測位参照信号(PRS)およびCSI参照信号(CSI-RS)を含む。位相トラッキングRS(PTRS)は、UEが、受信したDL OFDMシンボルのサブキャリアに存在する共通の位相誤差(CPE)を識別するために使用される。他のRSのようなDL信号は、プライマリ同期シーケンス(PSS)およびセカンダリ同期シーケンス(SSS)を含み、これらによって、(例えば、PBCHを介した)システムパラメータのUEの時間ならびに周波数同期および取得が容易になる。PSS、SSS、およびPBCHは、SS/PBCHブロック(SSB)と総称される。
【0060】
図7は、14個のシンボルを含む別の例示的なNRスロット構造を示す。この構成では、PDCCHは、制御リソースセット(CORESET)と称される、シンボルの特定番号およびサブキャリアの特定番号を含有している領域に制限される。一般に、CORESETは、周波数ドメインにおける複数のRB(すなわち、12の倍数のRE)と時間ドメインにおける1~3つのOFDMシンボルとを含む。図7に示される例示的な構造において、最初の2つのシンボルはPDCCHを含有しており、残りの12個のシンボルのそれぞれは物理データチャネル(PDCH)、すなわちPDSCHまたはPUSCHのどちらかを含有している。しかしながら、最初の2つのスロットは、(以下に論じられる)特定のCORESET設定に応じて、必要であればPDSCHまたは他の情報を伝達することもできる。
【0061】
CORESETを規定するための最も小さいユニットは、周波数における1つのPRBと、時間における1つのOFDMシンボルとにわたる、リソース・エレメント・グループ(REG)である。RRCシグナリングによって、UEにCORESETリソースが示され得る。
【0062】
PDCCHに加えて、CORESETにおけるそれぞれのREGは、そのREGが送信された無線チャネルの推定を支援するための復調用参照信号(DM-RS)を含有する。PDCCHを送信する時、送信より前に、無線チャネルの何らかの知識に基づいて送信アンテナにおいて重みを加えるために、プリコーダが使用可能である。REGについて送信機において使用されるプリコーダが異なっていない場合、時間および周波数において近接している複数のREGにわたってチャネルを推定することによって、UEにおけるチャネル推定性能を改善することが可能である。UEのチャネル推定を支援するために、複数のREGが一緒にグループ化されて、REGバンドルを形成し得、CORESETについてのREGバンドルサイズ(すなわち、2、3、または5つのREG)がUEに示され得る。UEは、PDCCHの送信のために使用されるプリコーダが、REGバンドルにおける全てのREGについて同じであると仮定することができる。
【0063】
LTEと同様に、NRデータスケジューリングが、例えば、スロットごとに、動的に実行可能である。それぞれのスロットでは、基地局(例えば、gNB)は、PDCCH上で、どのUEがそのスロットにおいてデータを受信するようにスケジュールされるか、およびどのRBがそのデータを伝達するかを示す、ダウンリンク制御情報(DCI)を送信する。UEは最初に、DCIを検出かつ復号し、DCIがUEのためのDLスケジューリング情報を含む場合、UEは、DLスケジューリング情報に基づいて対応するPDSCHを受信する。DCIフォーマット1_0および1_1は、PDSCHスケジューリングを伝えるために使用される。
【0064】
同様に、PDCCH上のDCIは、どのUEがそのスロットにおいてPUCCH上でデータを送信するようにスケジュールされるか、およびどのRBがそのデータを伝達するかを示すULグラントを含むことができる。UEは最初に、DCIを検出かつ復号し、DCIがUEのためのアップリンク・グラントを含む場合、UEは、ULグラントによって示されたリソース上で、対応するPUSCHを送信する。DCIフォーマット0_0および0_1は、PUSCHのためのULグラントを伝えるために使用され、他のDCIフォーマット(2_0、2_1、2_2、および2_3)は、スロットフォーマット情報、確保済みリソース、送信電力制御情報などの送信を含む、他の目的のために使用される。
【0065】
NR Rel-15では、DCIフォーマット0_0/1_0は「フォールバックDCIフォーマット」と称され、DCIフォーマット0_1/1_1は「非フォールバックDCIフォーマット」と称される。フォールバックDCIは、DCIサイズがアクティブBWPのサイズに依存するリソース割り当てタイプ1をサポートする。そのように、DCIフォーマット0_1/1_1は、限られたフレキシビリティをもつ単一のトランスポートブロック(TB)送信をスケジュールすることを対象とする。他方では、非フォールバックDCIフォーマットは、マルチレイヤ送信を伴うフレキシブルTBスケジューリングを提供することができる。
【0066】
DCIは、ペイロードデータの巡回冗長検査(CRC)で補完されるペイロードを含む。DCIが複数のUEによって受信されるPDCCH上で送られるため、ターゲットにされるUEの識別子が含まれる必要がある。NRでは、これは、UEに割り振られた無線ネットワーク一時識別子(RNTI)によってCRCをスクランブルすることによって行われる。最も一般的に、サービングセルによって、ターゲットにされるUEに割り振られたセルRNTI(C-RNTI)は、この目的で使用される。
【0067】
DCIペイロードが、識別子でスクランブルされたCRCとともに符号化され、PDCCH上で送信される。先に設定された検索空間を想定して、それぞれのUEは、「ブラインド復号」として知られるプロセスにおいて、(「候補」とも称される)複数の仮説に従ってその検索空間にアドレス指定されたPDCCHを検出することを試みる。PDCCH候補が、1、2、4、8、または16個のCCEにわたり、CCEの数はPDCCH候補のアグリゲーションレベル(AL)と称される。2つ以上のCCEが使用される場合、第1のCCEにおける情報は他のCCEにおいて繰り返される。ALを変化させることによって、PDCCHは、ある特定のペイロードサイズのために多かれ少なかれロバストにされる可能性がある。言い換えれば、PDCCHリンク適応が、ALを調節することによって実行可能である。ALに応じて、PDCCH候補は、CORESETにおいてさまざまな時間周波数ロケーションに位置することができる。
【0068】
UEが検索空間セット内で監視しなければならないPDCCH候補に対応するCCEを決定するために、ハッシング関数が使用可能である。ハッシングは、異なるUEについて異なって行われる。このように、UEによって使用されるCCEはランダム化され、CORESETに含まれるメッセージを有する複数のUE間の衝突の確率が低減される。UEがDCIを復号すると、UEは、UEに割り振られたおよび/または特定のPDCCH検索空間と関連付けられた、RNTIを用いてCRCをデスクランブルする。一致の場合、UEは、検出されたDCIをUEにアドレス指定されるものと見なし、DCIにおける命令(例えば、スケジューリング情報)に従う。
【0069】
例えば、スケジュールされたPDSCH送信のための変調次数、ターゲットコードレート、およびTBサイズを決定するために、UEは、最初に、3GPP TS 38.214 V15.0.0 5.1.3.1節において規定されているプロシージャに基づいて、変調次数(Q)およびターゲットコードレート(R)を決定するために、DCI(例えば、フォーマット1_0または1_1)における5ビット変調符号化方式フィールド(IMCS)を読み取る。その後、UEは、冗長バージョンを決定するために、DCIにおける冗長バージョンフィールド(rv)を読み取る。レイヤの数(ν)、およびレートマッチングの前の割り当てられたPRBの総数(nPRB)と共にこの情報に基づいて、UEは、3GPP TS 38.214 V15.0.0 5.1.3.2節において規定されているプロシージャに従って、PDSCHのためのトランスポートブロックサイズ(TBS)を決定する。
【0070】
高利得ビームフォーミングは、それぞれのビームが小さいエリア内のみで最適であり、かつ最適なビームエリア外の性能が急速に低下するように、ミリ波(mmW)周波数で使用されることが多い。それ故に、(例えば、単一のTRP内のまたはTRP間の)頻繁かつ高速なビーム切換は、とりわけ、mmW周波数においてUEにとって満足のいく性能を維持する必要があることが多い。
【0071】
ビーム管理はRel-15以降のNRに対して規定されている。その特徴は、送信および受信のために適したビームの経過を追うために使用される。一定ビームグリッド伝送方式によるアナログビームフォーミングを使用するネットワークノードは、典型的には、例えば、ビームごとのレイヤ1(L1)参照信号受信電力(RSRP)のUE報告を評価することによって、ビーム候補を連続的に監視する。UEは、各々のビームと関連付けられたSSBに対するそのような測定を実行する。
【0072】
一般に、NRビーム管理フレームワークは、ネットワークが、ビーム間の空間的関係をUEに通知すること、およびUE側のビーム追跡を容易にすることを可能にする。ネットワークに向けたランダムアクセスチャネル(RACH)プロシージャを開始する前に、UEは、SSBのセットを測定して適したSSBを選定する。UEは次いで、選択されたSSBと関連付けられたRACHリソースで送信する。対応するビームは、UEおよびネットワークの両方が、RRC_CONNECTED状態のビーム管理がアクティブになるまで通信するために使用されることになる。ネットワークは、いずれの明示的なシグナリングもなく、UEによってどのSSBビームが選定されたかを推量する。最初のビームを見つけるためのこのプロシージャはP1と示されることが多い。
【0073】
ネットワークは、どの(狭い)CSI-RSビームが試されるのかについての指示としてSSBビームを使用することができ、すなわち、ビーム管理のための狭いCSI-RSビームの候補セットは最良のSSBビームに基づいている。CSI-RSが送信されると、UEはRSRPを測定し、かつその結果をネットワークに報告する。新たなCSI-RSビームがPDCCH/PDSCHを送信するために使用されるビームより良いことを示すCSI-RSRP報告を、ネットワークがUEから受信する場合、ネットワークは、それに応じて、そのUEに対するサービングビームを更新する(および、場合によって、CSI-RSビームの候補セットの修正も行う)。
【0074】
ネットワークはまた、SSBに対する測定を行うようにUEに指示することができる。新たなSSBビームが先の最良のSSBビームより良いことを示すUE報告をネットワークが受信する場合、UEに対するCSI-RSビームの候補セットの対応する更新を行わせてよい。この改良プロシージャはP2と称されることが多い。
【0075】
RRC_CONNECTED状態になると、UEは参照信号のセットで設定される。ビーム管理/L1測定に基づいて、UEは、そのDLビームのうちのどれがセットにおけるそれぞれの参照信号を受信するのに適しているかを判断する。ネットワークは次いで、PDCCH/PDSCHを送信するために使用されることになるビームと関連付けられているのはどの参照信号かを示し、UEは、この情報を使用して、PDCCH/PDSCHを受信する時にそのDLビームを調節する。PDCCHビームおよびPDSCHビームは、追加のシグナリングが必要とされない場合、同一とすることができる。
【0076】
例えば、PDCCH DCIは送信設定インジケータ(TCI)フィールドを含有し、TCIフィールドは、どのネットワークビームがPDSCH上のデータ送信に使用されるかをUEに通知することで、UEは、それに応じてUEの受信(Rx)ビームを調節することができる。これは、UEが、PDSCHを受信することができる前にRxビームフォーミングの重みを決定しかつ加える必要がある場合に、アナログRxビームフォーミングにとってとりわけ有益であり得る。
【0077】
以下では、用語「ビームフォーミング重み」、「空間フィルタリング重み」、および「空間フィルタリング設定」は、データ制御送信および/または受信を容易にするために送信機(ネットワークノードまたはUE)および受信機(UEまたはネットワークノード)のいずれかでアンテナ信号に加えられる複素数値重みを指す。異なる伝搬環境によって、信号の送信/受信を伝搬チャネルに合わせる異なる空間フィルタリング重みが生じ得る。厳密に言えば、空間フィルタリング重みは常にビームをもたらすわけではない場合がある。
【0078】
ネットワークがUEのためのそのサービングDL送信ビームを更新した時、UEはその対応するDL受信ビームを更新する必要があり得る。これを達成するために、UEがその受信ビームを変える間に、ネットワークは新たなサービング送信ビーム上でCSI-RSを繰り返し送信する。UEは次いで、最良の受信ビームを選択し、かつこのビームを測定された参照信号と関連付けることができる。このプロシージャはP3と称されることが多い。
【0079】
いくつかの信号は、異なるアンテナポートからの同じ基地局(例えば、gNB)アンテナから送信可能である。これらの信号は、ドップラーシフト/拡散、平均遅延拡散、および/または平均遅延を含むパラメータなどに関して、同じ大規模プロパティを有することができる。これらのアンテナポートは、「擬似コロケートされた」または「QCL」であると言われる。ネットワークは、2つのアンテナポートが、1つまたは複数のパラメータに関してQCLであることをUEにシグナリングすることができる。2つのアンテナポートが、ある特定のパラメータ(例えば、ドップラー拡散)に関してQCLであるということをUEが知ると、UEは、アンテナポートのうちの1つに基づいてそのパラメータを推定し、かつ他のアンテナポートを受信する時にその推定を使用することができる。典型的には、第1のアンテナポートは、(「ソースRS」と称される)CSI-RSなど、測定参照信号によって表され、第2のアンテナポートは、(「ターゲットRS」と称される)復調用参照信号(DMRS)によって表される。
【0080】
例えば、アンテナポートAおよびBが、平均遅延に関してQCLである場合、UEは、アンテナポートAから受信された信号(ソースRS)から平均遅延を推定し、かつアンテナポートBから受信された信号(ターゲットRS)が同じ平均遅延を有すると仮定することができる。これは、UEが、DMRSを利用してチャネルを測定することを試みる時、チャネルのプロパティをあらかじめ知ることができるため、復調に有用であり得る。
【0081】
どんな仮定がQCLに関してなされ得るかに関する情報が、ネットワークからUEにシグナリングされる。NRでは、送信されたソースRSと送信されたターゲットRSとの間の以下の4つのタイプのQCL関係が規定される:
・タイプA:{ドップラーシフト、ドップラー拡散、平均遅延、遅延拡散}
・タイプB:{ドップラーシフト、ドップラー拡散}
・タイプC:{平均遅延、ドップラーシフト}
・タイプD:{空間Rxパラメータ}
QCLタイプDは、アナログビームフォーミングを用いたビーム管理を容易にするために導入されたものであり、「空間QCL」として知られる。現在、空間QCLの厳密な規定はないが、理解されていることは、2つの送信されたアンテナポートが、空間的にQCLである場合、UEは、該アンテナポートを受信するために同じRxビームを使用することができるということである。QCL関係がUEにシグナリングされる時、QCL関係は、特定のQCLタイプ(例えば、A、B、C、またはD)に関する情報だけでなく、サービングセルインデックス、BWPインデックス、およびソース参照信号識別情報(CSI-RS、TRSまたはSSB)も含む。
【0082】
QCLタイプDは、ビーム管理に最も関連するが、QCLタイプDは、UEが、全ての関連する大規模パラメータを推定することができるように、UEにタイプA QCL RS関係を伝えるためにも必要である。典型的には、これは、時間/周波数オフセット推定のためのトラッキング参照信号(TRS、例えば、CSI-RS)をUEに設定することによって行われ得る。任意のQCL参照を使用することができるように、UEは、十分に良好な信号対干渉雑音電力比(SINR)によってQCL参照を受信しなければならないことになる。多くの場合、これは、特定のビームおよび/またはビーム設定で送信されることを特定のUEのためのTRSに強制する。
【0083】
言い換えれば、2つの信号は、これらがQCLタイプDである時、同じ方向にまたは同じダウンリンクビームを介して送信されると言える。信号が、特定のRXビームでより早く受信された何か他の信号があることで空間的にQCLであるとUEが知っている場合、UEは、この信号を受信するために同じRXビームを確実に使用することができる。よって、ネットワークは、復号されるチャネル(例えば、PDCCH/PDSCH)と、CSI-RS、SSBなどのように、UEによって参照として使用され得る一定方向において送信されると知られている信号との間のこの関係を与え得る。
【0084】
ビームおよびTRP選択にダイナミクスを導入するために、UEは、N個の送信設定インジケータ(TCI)状態がRRCシグナリングを通して設定され得、ここで、Nは、UE能力に応じて、周波数範囲2(FR2、例えば、6GHzを上回る)では最高128であり、FR1(例えば、6GHzを下回る)では最高8である。それぞれの設定されたTCI状態は、ソースRS(例えば、CSI-RSまたはSS/PBCH)とターゲットRS(例えば、PDSCH/PDCCH DMRSアンテナポート)との間のQCL関連付けのためのパラメータを含んでいる。TCI状態は、CSI-RSの受信のためにQCL情報を伝えるためにも使用可能であるTCI状態のリスト中のN個の状態は、ネットワークによって送信されるN個の可能なビーム、UEと通信するためにネットワークによって使用されるN個の可能なTRP、または1つまたは複数のTRPから送信される1つまたは複数のビームの組合せ
として解釈可能である。
【0085】
より具体的な例として、PDSCHは複数のTRPからUEに送信され得る。異なるTRPが異なる物理的位置に位置しかつ異なるビームを有する場合があるため、伝搬チャネルは異なる可能性がある。異なるTRPまたはビームからのPDSCHデータの受信を容易にするために、UEはRRCによって複数のTCI状態で設定され得る。それぞれのTCI状態は、PDSCH用のDMRSと、NZP CSI-RSまたはSSBなどの1つまたは2つのDL参照信号との間のQCL情報を含有する。異なるNZP CSI-RSまたはSSBは異なるTRPまたはビームと関連付けられてよい。QCL情報は、チャネル推定およびPDSCH受信のために、DL参照信号(例えば、NZP CSI-RSまたはSSB)と関連付けられた大規模チャネル特性をPDSCHのDMRSに提供するためにUEによって使用可能である。
【0086】
より具体的には、それぞれのTCI状態は、1つまたは2つのソースDL RSのためのQCL情報と共にIDを含有している可能性があり、それぞれのソースRSは、QCLタイプ、サービングセルインデックス、BWPインデックス、およびソース参照信号識別情報(CSI-RS、TRS、またはSSB)と関連付けられる。例えば、2つの異なるCSI-RS{CSI-RS1、CSI-RS2}が、{qcl-Type1、qcl-Type2}={タイプA、タイプD}としてTCI状態において設定可能である。UEは、このTCI状態を、UEが、CSI-RS1からドップラーシフト、ドップラー拡散、平均遅延、遅延拡散を導出し、CSI-RS2から空間Rxパラメータ(例えば、使用すべきRXビーム)を導出することができることを意味すると解釈することができる。QCLタイプDが適用可能でない場合(例えば、ローまたはミッドバンド動作)、TCI状態は単一のソースRSのみを含有している。しかしながら、具体的に述べられていない限り、ソースRSの「ペア」への言及は、単一のソースRSの場合を含む。
【0087】
その上、利用可能なTCI状態の第1のリストはPDSCHのために設定され得、第2のリストはPDCCHのために設定され得る。この第2のリストは、PDSCHのために設定されたTCI状態のサブセットへの、TCI状態IDとして知られる、ポインタを含有している可能性がある。FR1において動作するUEについて、ネットワークは、さらにまた、UE能力に応じて、(すなわち、UEにTCIを提供することによって)PDCCHのために1つのTCI状態をアクティブにし、PDSCHのために最高8つのTCI状態をアクティブにする。
【0088】
一例として、UEは、合計64個の設定されたTCI状態のリストからの4つのアクティブTCI状態で設定され得る。RRC設定TCI状態の部分集合は、PDSCHのためにMAC CEによってアクティブにされ得る。UEは、設定されてはいるが非アクティブなTCI状態について大規模パラメータを推定するために準備される必要はない。他方では、UEは、それらのアクティブTCI状態のそれぞれについて示されたソースRSの測定および分析を行うことによって、アクティブTCI状態についての大規模パラメータを連続的に追跡しかつ更新する。
【0089】
アクティブにされたTCI状態のうちの1つまたは2つが動的に選択され得、どのTRPまたはビームがPDSCHを伝えるかに応じて、PDSCHをスケジュールするDCIに示され得る。DCIにおけるTCIフィールドのそれぞれのコードポイントは、スケジュールされたUEのために1つまたは2つのアクティブTCI状態にポインタ(またはインデックス)を提供する。1つのTCI状態を示すTCIフィールドコードポイントは、単一のTRPまたは単一のビームからPDSCHを送信するために使用可能である。TCIフィールドコードポイントが2つのTCI状態を示す場合、PDSCHは2つのTRPまたは2つのビームから送信可能である。特定のコードポイントに基づいて、UEは、PDSCH DMRSチャネル推定およびPDSCH復調を行う時使用するためにどの大規模パラメータによって推定されるかを知っている。
【0090】
上記に論じられるビーム管理プロシージャは、データ送信より前に、UEおよびネットワークにとって好ましいならびに/または最適なULビーム設定およびDLビーム設定を決定するために使用されるビームトレーニングフェーズを含む。図8は、例示的なビームトレーニングフェーズと、その後の例示的なデータ送信フェーズを示す。この例では、CSI-RSが適切なビームペアリンク(BPL)を見つけるために使用され、このBPLは、満足のいくリンクバジェットを生じさせる、適したネットワーク送信空間フィルタリング設定(例えば、gNB Txビーム)、および適したUE受信空間フィルタリング設定(例えば、UE Rxビーム)を含む。
【0091】
図8に示される例では、gNB Txビーム掃引では、gNBは、UEを、5つの異なる空間フィルタリング設定(例えば、gNB Txビーム)を伴って送信される5つ(5)のCSI-RSリソース(RS1~RS5)のセットに対して測定するように設定する。UEはまた、RS ID、ならびに、最大の測定されたRSRP、およびCSI-RSが測定されたこのCSI-RSのRS IDを折り返し報告するように設定される。この例では、最大の測定されたRSRPはRS4に対応する。このように、gNBは、UE観点からの好ましいTxビームを学習する。
【0092】
後続のUE Rxビーム掃引では、gNBは、RS4を先に送信するために使用される同じ空間フィルタリング設定(例えば、gNB Txビーム)を使用して、異なるOFDMシンボルにおいていくつかのCSI-RSリソースを送信する。UEは、それぞれのOFDMシンボルにおける異なるRx空間フィルタリング設定(例えば、UE Rxビーム)を適用することによって、測定されたRSRPを最大化しようとする。UEは、最大の測定済みのRSRPが生じた、RS ID(この例ではRS ID6)と、対応する空間フィルタリング設定とを思い出す。ネットワークは次いで、DLデータがUEにスケジュールされる時に今後このRS IDを参照することができるため、UEが、PDSCHを受信するためにUEのRx空間フィルタリング設定(Rxビーム)を調節することを可能にする。上記のように、RS IDは、PDSCHをスケジュールするDCI中のフィールドにおいて伝達されるTCIに含有されている。
【0093】
上記で手短に述べられたように、NR Rel-16では、PDSCHからUEへのマルチソース送信(NCーJTとも称される)をサポートし、この場合、マッピングされた符号語(CW)を伝達するMIMOレイヤは、さまざまなやり方で複数のTRPを介して送信可能である。例えば、UEが、4つの受信アンテナを有し、TRPのそれぞれが、2つの送信アンテナのみを有する時、UEは、最高4つのMIMOレイヤをサポートすることができる。この場合、UEに2つのTRPを介してデータを送信することによって、UEへのピークデータレートは、2つのTRPからの最高4つのアグリゲートされたレイヤが使用可能であるため、増加され得る。これは、2つのTRPにおけるリソースが、1つのUEをスケジュールするために使用可能であるため、トラフィック負荷および/またはリソース利用がそれぞれのTRPにおいて低い時に有益である。
【0094】
図9Aは、それぞれが異なるCWを伝達する、2つのTRPからUEにPDSCHが送られる、例示的なNCJT設定を示す。例えば、UEが、4つの受信アンテナを有し、TRPのそれぞれが、2つの送信アンテナのみを有する時、UEは、最高4つのMIMOレイヤをサポートすることができる。この場合、UEに2つのTRPを介してデータを送信することによって、UEへのピークデータレートは、2つのTRPからの最高4つのアグリゲートされたレイヤが使用可能であるため、増加され得る。これは、トラフィック負荷および/またはリソース利用がそれぞれのTRPにおいて低い時に有益であり、それによって、1つのUEのために2つのTRPにおけるリソースをスケジュールすることを容易にする。この技法はまた、UEが、両方のTRPの見通し線(LOS)中にあり、TRPごとのランク(すなわち、UEが1つのTRPから受信することができるレイヤの最大数)が、それぞれのTRPにおいて利用可能な送信アンテナよりも少ない場合に有益であり得、それによって、UEは、単一のTRPが配信することができるよりも多くのレイヤを受信することができる。この技法はまた、TRPが送信することができるレイヤの最大数が、UEが受信することができるレイヤの数よりも少ない時に有益であり得る。そのような場合、2つ以上のTRPを利用することは、UEへの通信のスペクトル効率を増大させることができる。
【0095】
このタイプのNC-JTは、2つのTRPを用いるLTEにおいてもサポートされる。CSIフィードバックのために、UEは、2つのNZP CSI-RSリソース(すなわち、それぞれのTRPについて1つ)と、1つの干渉測定リソースとを有するCSIプロセスで設定される。UEは下記のうちの1つを報告し得る:
・CRI=0。これは、CSIが第1のNZP CSI-RSリソースについてのみ計算されかつ報告されることを示す(すなわち、第1のNZP CSI-RSリソースと関連付けられたRI、PMI、およびCQIが報告される)。これは、最良のスループットが、TRPを介してPDSCHを、または第1のNZP CSI-RSリソースと関連付けられたビームを送信することによって実現されるとUEがみなす場合である。
・CRI=1。これは、CSIが第2のNZP CSI-RSリソースについてのみ計算されかつ報告されることを示す(すなわち、第2のNZP CSI-RSリソースと関連付けられたRI、PMI、およびCQIが報告される)。これは、最良のスループットが、TRPを介してPDSCHを、または第2のNZP CSI-RSリソースと関連付けられたビームを送信することによって実現されるとUEがみなす場合である。
・CRI=2。これは、CSIが2つのNZP CSI-RSリソース両方について計算されかつ報告されることを示す。この場合、それぞれが1つのCWのための、CSIの2つのセットは、2つのNZP CSI-RSリソースに基づいて、および他のCWによって引き起こされたCW間干渉を考慮することによって計算されかつ報告される。報告されたRIの組合せは、|RI1ーRI2|≦1であるように制限され、ここで、RI1およびRI2は、第1のNZP CSI-RSおよび第2のNZP CSI-RSとそれぞれ関連付けられたランクに対応する。
【0096】
NR Rel-16において、単一のCWが複数のTRPにわたって送信される異なるNCJTアプローチが採用される。図9Bは、PDSCHが、それぞれが単一のCWの異なるMIMOレイヤを伝達する2つのTRPからUEに送られる別の例示のNCJT設定を示す。
【0097】
NR Rel-17を対象としているNCJTの拡張はグループベースのビーム報告であり、これによって、UEは、UEによって同時に受信できるグループ内のビームを含めて、単一のCSI報告において、N>1のビームグループおよびグループごとのM>1のビームを報告することができる。複数のTRPについてのグループベースのビーム報告のためのいくつかの既存の技法がある。1つのそのような技法には、同じおよび/または異なるTRPに対してどのDL-RSが送信されるかについての情報と共にgNBからUEにシグナリングされる指示を含む。UEは、この情報を使用して、ビームグループにおける2つの異なるTRPと関連付けられたビームを含むことによってグループベースのビーム報告を拡張することができる。これによって、NCーJTおよび動的ポイント選択を実行する可能性が改善される。
【0098】
下記のオプションは、NR Rel-17におけるグループベースのビーム報告を対象としている:
1.CSI報告において、UEは、N>1のペア/グループ、およびペア/グループごとのM≧1のビームを報告することができる。
・異なるペア/グループにおける異なるビームは同時に受信可能である。
・Mが異なるペア/グループにわたって同じであるまたは異なっているかどうかがさらに検討される(FFS)。
2.CSI報告において、UEは、N≧1のペア/グループ、およびペア/グループごとのM>1のビームを報告することができる。
・ペア/グループ内の異なるビームは同時に受信可能である。
3.UEは、N個の報告設定に対応するN>1のCSI報告におけるM≧1のビームを報告する。
・異なるCSI報告における異なるビームは同時に受信可能である。
・異なるCSI報告間の関連付けを導入しているかどうか/どのように導入しているかのFFS。
・同時に受信されるビームについての報告された測定と、同時に受信されないビームについての報告された測定とを区別するかどうか/どのように区別するか、例えば、異なるCSI報告におけるビームが同時に受信可能であるかどうかを示すために、CSI報告を伴った指示を導入するかどうか/どのように導入するかのFFS。
【0099】
グループベースのビーム報告のための上記のオプションに関連している下記の問題点が明記されていないおよび/またはFFSである:
・それぞれのオプションにおけるNおよびMの値。
・上記のオプションにおける異なるビームと異なるTRP/UEパネルとの間の関連付け。
・(バックホールを含む)R16と比較したオプションごとの新たな使用事例を特定する。
・異なるペア/グループ/報告における異なるビームがオプションごとに同じ空間フィルタによって受信可能であるかどうか。
【0100】
さらに、複数のオプションは、NR Rel-17についてのグループベースのビーム報告におけるチャネル測定リソース(CMR)のリソースセットの設定を対象としている。一般に、CMRはUEによってチャネルを測定するために使用されるNZP CSI-RSリソースに対応する。これらのオプションは以下を含む:
A.CSIリソース設定が単一のCMRリソースセットから成る既存のCSIフレームワークを保持する。異なるCMRリソースは異なるTRPに関連付け可能である。UEは異なるTRPと関連付けられたビームを報告することを可能とされる。TRP識別子がそれぞれのCMRリソースに必要とされる。
B.CSIリソース設定が複数のCMRリソースセットから成るように、CSIフレームワークをわずかに修正する。それぞれのCMRリソースセットは異なるTRPと関連付けられる。UEは異なるTRPと関連付けられたビームから成るビームペア/グループを報告することを可能とされる。
【0101】
グループベースのビーム報告構成についての上記のオプション2はRel-16の規定に基づいており、これは、CSI報告が、UEによって同時に受信可能であるN=2のビームのペア/グループから成ることを意味する。オプション2の目標は、ビームペア/グループの数を1を超えるように拡大することである。オプション2によるCSI報告の効率的な報告のためのシグナリング技法は依然未決定である。その上、上記のCMR設定オプションBが採用される場合、これはCSI報告にさらなる望ましくない複雑さを加えることになる。
【0102】
それ故に、本開示の実施形態は、マルチTRP(mTRP)シナリオについてのグループベースのビーム報告の効率的なシグナリングを可能にするおよび/または促進する柔軟かつ効率的な技法を提供する。そのような技法によって、個々のCSI報告に対するシグナリングオーバーヘッドが低減可能であり、それによって、個々のUEが報告するより早いCSI報告および/またはより多くのCSI報告に対する能力が促進されることで、ビーム管理動作が改善される。
【0103】
「TRP」という用語は、基地局と関連付けられたハードウェアエレメントに言及するために以下の論述で使用され得る。しかしながら、この用語はまた、以下のようなリソースの論理的セットを指すまたはこれと関連付けられる場合がある:
・それぞれのSSBまたはNZP CSI-RS(例えば、上記のオプションA)のために設定されたTRP識別子、または
・SSBリソースセットもしくはNZP CSI-RSリソースセット(例えば、上記のオプションB)。
【0104】
下記の説明は、UEがグループベースのビーム報告のために設定されることに基づき、それによって、UEがビームのN個のグループを報告するものとし、この場合、それぞれのグループはUEによって同時に受信可能である2つのビームを含む。下記の説明はまた、UEがDL-RSの2つのセットに対する測定を行うことに基づく。gNBがそれぞれのグループにおいて最高で1つのDL RSを送信することができる適用可能なシナリオがあり、このシナリオは、DL-RSの第1のセットが第1のTRP(またはgNBパネル)と関連付けられ、DL-RSの第2のセットが第2のTRP(またはgNBパネル)と関連付けられる場合とすることができる。
【0105】
図10は、このシナリオを示す2つのTRPおよびUEの例示的な構成を示す。図10では、gNBは、DL-RSの第1のセット(SSB1、SSB2、SSB3)がTRP1(1010)から生じること、およびDL-RSの第2のセット(SSB4、SSB5、SSB6)がTRP2(1020)から生じることをUE(1030)に示している。図10に示される構成は、本開示のさまざまな実施形態の以下の記載および説明の基礎として使用される。
【0106】
ビームグループが送信仮説に対応することに留意されたい。gNBが2つの信号(例えば、PDCCH DM-RS、PDSCH DM-RS、NZP CSI-RS)を同時に送信する場合、および、第1の信号がQCLソースとしてあるグループにおける第1の報告済みのDL-RSを使用し、かつ第2の信号がQCL参照として同じグループにおける第2の報告済みのDL-RSを使用する場合、UEは両方の信号を同時に受信することができる。
【0107】
いくつかの実施形態では、UEのグループベースのビーム報告は、その報告におけるそれぞれのビームグループに対する(MのTRPに対応する)Mのリソースセットのそれぞれから1つのDL-RSを含む。以下は、これらの実施形態によるビーム報告(M=2)の例示的な構造であり、ここで、UEは3つのビームグループ(1、2、3)を報告する:
・ビーム報告
・グループID1
・SSB1、RSRP1
・SSB4、RSRP4
・グループID2
・SSB2、RSRP2
・SSB5、RSRP5
・グループID3
・SSB2、RSRP2
・SSB4、RSRP4
【0108】
それぞれのビームのRSRPが(例えば、最も強力なビームのRSRPに対して)絶対的または相対的/差分的のいずれかであり得ることに留意されたい。いくつかの実施形態では、第1のグループにおける第1のDL RSに対して絶対RSRPが報告される可能性がある。残りのDL-RS(例えば、第1のグループにおける第2のDL-RSおよび第1のグループ以外のグループのDL-RS)に対応するRSRPが、第1のグループにおける第1のDL-RSについて報告された絶対RSRPに対して相対RSRPとして報告される可能性がある。
RSRPは例示的な測定品質または測定基準として示されているが、他の関係のある測定品質または測定基準(例えば、SINR)がRSRPの代わりに報告される可能性があることに留意されたい。
【0109】
上記の変形では、UEのグループベースのビーム報告は、MのTRP識別子のそれぞれから1つのDL-RSを含む。
【0110】
上の例では、ある特定のDL-RSは、異なるグループ:グループID2および3におけるSSB2、グループID1および3におけるSSB4において複数回報告される。これは、同じRSRPが同じビーム/DL-RSについて2回報告されることを意味し、それによって、余分なシグナリングオーバーヘッドが必要になる。いくつかの実施形態では、任意の特定のビーム/DL-RSのRSRPが、UE報告において最高1回含まれる。例えば、同じDL-RSが複数のビームグループに含まれる時、RSRPは最小のビームグループIDを有するビームグループにおいてのみ報告される。このように、ビーム報告において必要とされるビットの数は低減可能である。以下は、これらの実施形態によるビーム報告(M=2)の例示的な構造であり、ここで、UEは3つのビームグループ(1、2、3)を報告する:
・ビーム報告
・グループID1
・SSB1、RSRP1
・SSB4、RSRP4
・グループID2
・SSB2、RSRP2
・SSB5、RSRP5
・グループID3
・SSB2
・SSB4
上記に見られるように、グループID3の報告された情報は、グループID1および2に関連して報告されたRSRPを含まない。
【0111】
複数のグループにRSRPを含まない1つの結論として、ビーム報告において必要とされるビットの数(すなわち、アップリンク制御情報、ビーム報告と関連付けられたUCI)が可変になる。例えば、SSB6がSSB2の代わりにグループ3に含まれる場合、ビーム報告は、RSRP値がSSB6について報告されなければならないため、異なる数のビットを必要とすることになる。ビット報告におけるそのような変化する数のビットによって、gNBにおける復号の複雑さが増すが、このことはビーム報告のUCIペイロードより前には気付けない。
【0112】
この難点を緩和するために、1つのソリューションとして、ビーム報告を2つの部分、つまり、gNBがUCIサイズを決定するのに役立つ情報を含む第1の部分と、異なるグループIDにおいて報告される異なる数のRSRPによる構成要素を含む第2の部分とに分けることがある。以下は、これらの実施形態によるビーム報告の一例である:
・ビーム報告
・部分1
・グループID1において報告される絶対RSRPの数=1
・グループID2において報告される絶対RSRPの数=0
・グループID3において報告される絶対RSRPの数=0
・グループID1において報告される相対RSRPの数=1
・グループID2において報告される相対RSRPの数=2
・グループID3において報告される相対RSRPの数=0
・部分2
・グループID1
・SSB1、RSRP1(絶対)
・SSB4、RSRP4(相対)
・グループID2
・SSB2、RSRP2(相対)
・SSB5、RSRP5(相対)
・グループID3
・SSB2
・SSB4
【0113】
グループIDごとの絶対RSRPおよび相対RSRPの数を示すことは、ここでは、異なる数のビットが絶対RSRPおよび相対RSRPに使用されるため必要とされることに留意されたい。例えば、3GPP TS 38.212に従って、絶対RSRPには7つのビットが使用され、相対RSRPには4つのビットが使用される。よって、部分1から、部分2における絶対RSRPおよび相対RSRPの数は知られ、これによって、ビーム報告においてUCIビットの数についてgNBに通知される。
【0114】
いくつかの実施形態では、第1のグループの第1のDL-RS(例えば、グループID1)のみについての絶対RSRPが報告されるルールおよび/または所定の要件がある場合、グループごとの絶対RSRPの数はビーム報告の部分1に含まれる必要はない。
【0115】
上述される実施形態は明示的なビームグループIDを含むが、これらは他の実施形態では暗黙的に示される可能性がある。言い換えれば、DL-RSインデックスおよび対応するRSRPインデックスを報告するために使用されるビットは、RRCを使用する仕様および/または事前設定に基づいて暗黙的に知られ得る。以下の表2は、例えば、上記に論じられる、明示的なグループIDを使用したビーム報告の例示的な構造を示す。
【0116】
表2に示される例示的なビーム報告は、DL-RS/ビーム、およびそれぞれのビームグループに対するRSRPを報告するために専用のビットフィールドを使用するために修正可能である。例えば、そのような報告は下記のように定められた12のビットフィールドを含むことができる:
・ビットフィールド1および2はビームグループ1に対するDL-RSインデックスを示す。
・ビットフィールド3および4はビームグループ2に対するDL-RSインデックスを示す。
・ビットフィールド5および6はビームグループ3に対するDL-RSインデックスを示す。
・ビットフィールド7および8はDL-RS1および2に対するRSRPを示す。
・ビットフィールド9および10はDL-RS3および4に対するRSRPを示す。
・ビットフィールド11および12はDL-RS5および6に対するRSRPを示す。
【0117】
上記に論じられるのと同様のやり方で、任意の特定のビーム/DL-RSのRSRPが、UE報告において最高1回含まれ得る。例えば、DLーRSのために割り当てられたRSRPビットフィールドでは、DL-RSがビーム報告におけるビームグループに出現する2回目以降は除外可能である。受信側のgNBは、この除外を、ビーム報告における1回目の出現のDL-RSと関連付けられたビットフィールドによって伝えられた同じRSRP値であるためと暗黙的に解釈することができる。この解釈は、3GPP仕様の一部であり得る、および/またはRRCシグナリングを使用して事前設定され得る。
【0118】
上述された実施形態では、UEは、UEがそれぞれのビームグループ内の2つの報告されたビームに対して同じまたは異なるUEアンテナパネルを適用しているかどうかについて、gNBに通知しない。例えば、3GPP仕様では、UEが2つの報告されたビームを同時に受信することが可能であるものとすると述べられているが、UEが、ビームグループにおける両方のビームを受信する時に同じUEパネル上で同じビームを使用することが可能である(例えば、アナログビームフォーミング)。
【0119】
そのような場合、それぞれのUEパネルが最大の2つのRXチェーンを有すると仮定すると、gNBは、ランクが2(2)より高い2つのTRPからNC-JTを実行することは不可能になる。gNBは、この限定および/または制限に気付かないため、UEでは、実現可能ではないNC-JTを容易にするために両方のTRPからのさらなるCSI報告がスケジュールされることを試みる場合があることで、不要なシグナリングオーバーヘッドが生じる。いくつかの実施形態では、UEはCSI報告において、同じビームグループに属する2つの報告されたビームが同じまたは異なるUEパネルで受信されるかどうかを示すことができる。
【0120】
図10に示されるように、UEは、3つの仮想のパネル(P1~P3)を有し、これらのそれぞれは、(B1~B9と標示される)合計9つのビームの3つの異なるビームを生成することができる。これらの実施形態では、UEのグループベースのビーム報告は、それぞれの報告済みのDL-RS/ビームに対して、DL-RS/ビームを受信するために使用される仮想UEパネルインデックス(P1、P2、またはP3)を含むことができる。このように、gNBは、それぞれの報告されたビームグループについて、ビームグループの2つのビームを受信するために同じまたは異なるUEパネルIDがUEによって使用されているかどうかを知ることになる。以下の表3は、これらの実施形態によるビーム報告の例示的な構造を示す。
【0121】
DL-RSが複数回シグナリングされる場合、仮想パネルIDは、RSRPと同様に報告から除去可能であることに留意されたい。これは表3において「既に含まれている」と示されている。複数回シグナリングされたDL-RSの仮想パネルIDを除去することは、RSRPについて上記に論じられる同様のやり方で、ビーム報告におけるビットの変化する数(例えば、UCIサイズ)をもたらし得ることに留意されたい。上記に論じられる二部式ビーム報告構造は、この難点を緩和するために使用可能であり、ここでは、それぞれのグループIDが含まれている仮想パネルIDの数が部分1において報告され、SSB/RSRP/仮想パネルIDが部分2に含まれている。
【0122】
それでも、(上記の表3のように)それぞれの報告されたビームの仮想パネルIDを示すことは、実質的なシグナリングオーバーヘッドを必要とする。図10に示される例では、UEが9つの異なるUEパネルを有することで、4つの(4)ビットが、それぞれの報告されたビームの仮想パネルIDを報告するために必要である。1グループ当たり2つのビームがある4つのビームグループを報告することは、32ビットのシグナリングオーバーヘッドを必要とする。この問題を軽減するための1つの方法は、ビームグループのうちの2つの報告されたビームに同じUEパネルまたは種々のUEパネルが使用されたかどうかを示すために単一のビットまたはフラグを使用することである。これに必要とされるのは、報告されるビームグループ当たり1つのビットのみである。以下の表4は、これらの実施形態によるビーム報告の例示的な構造を示す。
【0123】
UEは、エネルギー消費を低減するために、この2つのRXパネルのうちの1つ(例えば、4つのRXチェーンのうちの2つ)をオフにすることが可能である。UEは、SSB RSRP測定の間のある時点で1つのアクティブなUE RXパネルのみを有する場合があるが、UEがSSB受信中の異なる時間に異なるパネルをアクティブ化することになるため、複数の異なるUEパネルからのSSBビーム(および測定されたRSRP)を依然報告し得る。UEがアクティブな1つまたは2つのRXパネルを有するかどうかを知ることは、gNBにとって有用であると思われ、このことは、いくつかの実施形態では、UEのビーム報告に示され得る。以下の表5は、これらの実施形態によるビーム報告の例示的な構造を示し、この構造は、1つまたは2つのパネルがUE受信のためにアクティブであったかどうかを示すフラグ(例えば、1ビット)を含む。
【0124】
以前に上述したように、2つの信号が同じパネルにおいて受信される場合、UEは、1つのパネルに接続されるRXチェーンの最大数に等しいランク(例えば、2)で信号を受信することのみ可能となる。2つの信号が異なるパネルで受信される場合、受信した信号の最大ランクはより大きくなり得る(例えば、4)。それ故に、いくつかの実施形態では、UEは、上記に論じられるように、仮想パネルIDをシグナリングするのではなく、それぞれのビームグループの最大ランクをビーム報告に含むことができる。以下の表6は、これらの実施形態によるビーム報告の例示的な構造を示す。
【0125】
UEは、多くのDL-RSに対する測定を行い、かつ多くのグループを形成することができるが、ビーム報告は、シグナリングの制約により限定数のグループしか含むことができない。そのように、UEは、可能なビームグループの部分集合を選択することが必要とされ得る。いくつかの実施形態では、UEは、グループごとの2つのRSRP値の和に基づいてグループをソートし、かつ最も高い和を有する数個のビームグループを選択する。他の実施形態では、UEは、最大ランクに基づいてグループをソートし、かつ最も高い最大ランクを有する数個のビームグループを選択する。選択されるグループの数は、gNBによって設定可能である、またはUEによって決定可能である。
【0126】
いくつかの実施形態では、DLーRSの2つのセットがグループベースのCSI報告のために設定される時、それぞれのグループにおける2つのDL-RS/ビームがUEにおける異なるRxパネルと関連付けられることで、追加のシグナリングが必要ではないことが、gNBによって想定されている。gNBからのグループベースのCSI要求は、UEにおける複数のRxパネルのアクティブ化をトリガでき、それによって、UEは、複数のRxパネルがアクティブ化された後にのみ、DL-RS/ビームの2つのセットに基づいて測定を行う。必要とされるアクティブ化時間は、UE能力の一部としてUEによってgNBにシグナリングされ得、gNBは、この情報を使用して、CSI要求と、UEからの予想されるCSI報告との間でオフセットされた時間を決定することができる。代替的には、アクティブ化時間は、3GPP仕様の一部としてあらかじめ定められてよい。
【0127】
報告されるビームグループの数は、UEに提供されるグループベースのCSI報告設定の一部としてgNBによって設定され得る。代替的には、グループの最大数はgNBによって設定されてよく、報告されるグループの実際の数は、最大数を対象としたある特定の基準(例えば、あるグループにおけるビーム間のRSRPの差異<10dB)に基づいてUEによって決定されてよい。報告されるグループの実際の数がUEによる決定である時、ビーム報告は変化する数のビットを有してよい。これらの難点を緩和するために、報告されるグループの数は、上記に論じられる他の情報と同様に、ビーム報告の部分1に含まれ得る。
【0128】
上述された実施形態は、それぞれ、UEおよびネットワークノードのための例示的な方法(例えば、プロシージャ)を示す、図11図12にさらに示される。言い換えれば、以下で説明される動作のさまざまな特徴は、上記で説明されたさまざまな実施形態に対応する。さらに、図11図12に示されている例示的な方法は、本明細書で説明されるさまざまな例示的な利益を提供するために、協働して使用可能である。図11図12は特定のブロックを特定の順序で示すが、例示的な方法の動作は、示されたものとは異なる順序で実施可能であり、かつ、示されたものとは異なる機能性を有するブロックへと結合および/または分割可能である。オプションのブロックまたは動作が、破線によって示される。
【0129】
とりわけ、図11は、本開示のさまざまな実施形態による、無線ネットワーク(例えば、E-UTRAN、NG-RAN)におけるビーム報告のための例示的な方法(例えば、プロシージャ)を示す。この例示的な方法は、本明細書のどこか他の所に説明されるものといった、UE(例えば、無線デバイス、IoTデバイスなど)によって実行可能である。
【0130】
この例示的な方法は、UEが、無線ネットワークのネットワークノードから、少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの設定を受信することができる、ブロック1120の動作を含むことができる。それぞれのリソースセットは複数の参照信号を含む。それぞれのリソースセットにおける参照信号は各々の空間フィルタリング設定と関連付けられる。言い換えれば、それぞれの参照信号は対応する空間フィルタリング設定を有する。いくつかの変形では、リソースセットと関連付けられた空間フィルタリング設定のそれぞれは、特有のものであってよく、すなわち、同じリソースセットと関連付けられた他の空間フィルタリング設定と異なっている場合がある。
【0131】
この例示的な方法は、UEが、少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの参照信号に対する測定を行うことができる、ブロック1130の動作も含むことができる。この例示的な方法は、UEが、ネットワークノードに、少なくとも第1のグループおよび第2のグループにおいて定められた測定を含むビーム報告を送ることができる、ブロック1140の動作も含むことができる。
【0132】
より具体的には、それぞれのグループは、第1のリソースセットからの第1の参照信号、および第2のリソースセットからの第2の参照信号に対して行われる測定を含む。第1の参照信号および第2の参照信号はUEによって同時に受信される。第1のグループに含まれる測定のうちの1つは絶対値として表されるが、第1のグループに含まれる他の測定は、第1のグループに含まれる絶対値に対する差分値として表される。
【0133】
いくつかの実施形態では、それぞれのリソースセットは1つのTRPと関連付けられ、すなわち、各々のリソースセットは各々のTRPと関連付けられる。
【0134】
いくつかの実施形態では、絶対値として表される第1のグループにおける測定は第1のリソースセットにおける第1の参照信号の測定である。いくつかの実施形態では、差分値として表される第1のグループにおける他の測定は第2のリソースセットにおける第2の参照信号の1つまたは複数の測定を含む。いくつかの実施形態では、第2のグループに含まれる測定は、第1のグループに含まれる絶対値に対する差分値として表される。いくつかの実施形態では、それぞれのグループは、リソースセットのそれぞれからの最高で1つの参照信号に対して行われる測定を含む。
【0135】
いくつかの実施形態では、それぞれのグループについて、ビーム報告は第1の参照信号および第2の参照信号と関連付けられた各々の参照信号識別子も含む。これらの実施形態のいくつかにおいて、ビーム報告は複数のあらかじめ設定されたビットフィールドに定められ、測定のそれぞれのグループは下記に従って定められる:
・第1の参照信号の測定を含む第1のビットフィールド
・第1の参照信号と関連付けられた参照信号識別子を含む第2のビットフィールド
・第2の参照信号の測定を含む第3のビットフィールド
・第2の参照信号と関連付けられた参照信号識別子を含む第4のビットフィールド
【0136】
いくつかの実施形態では、この例示的な方法は、UEが、ネットワークノードから、ビーム報告に含まれる測定のいくつかのグループについての設定を受信することができる、ブロック1110の動作も含むことができる。そのような場合、少なくとも第1のグループおよび第2のグループは、設定された数に従ってビーム報告に含まれる(例えば、ブロック1140において送られる)。これらの実施形態のいくつかにおいて、いくつかのグループについての設定はCSI報告に対する設定に含まれる。
【0137】
いくつかの実施形態では、参照信号のそれぞれは、以下:チャネル状態情報参照信号(CSIーRS)または同期信号/PBCHブロック(SSB)のうちの1つとすることができる。いくつかの実施形態では、参照信号に対する測定のそれぞれは、以下:参照信号受信電力(RSRP)または信号対干渉および雑音比(SINR)のうちの1つである。
【0138】
さらに、図12は、本開示のさまざまな実施形態による、無線ネットワークにおけるビーム管理のための例示的な方法(例えば、プロシージャ)を示す。この例示的な方法は、本明細書のどこか他の所に説明されるものといった、ネットワークノード(例えば、基地局、eNB、gNB、ng-eNBなど、またはこれらの構成要素)によって実行可能である。
【0139】
この例示的な方法は、ネットワークノードが、UEに、少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの設定を送ることができる、ブロック1220の動作を含むことができる。それぞれのリソースセットは複数の参照信号を含む。それぞれのリソースセットにおける参照信号は各々の空間フィルタリング設定と関連付けられる。言い換えれば、それぞれの参照信号は対応する空間フィルタリング設定を有する。いくつかの変形では、リソースセットと関連付けられた空間フィルタリング設定のそれぞれは、特有のものであってよく、すなわち、同じリソースセットと関連付けられた他の空間フィルタリング設定と異なっている場合がある。
【0140】
この例示的な方法は、ネットワークノードが、少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットを含む参照信号を送信することができる、ブロック1230の動作も含むことができる。この例示的な方法は、ネットワークノードが、UEから、少なくとも第1のグループおよび第2のグループにおいて定められた測定を含むビーム報告を受信することができる、ブロック1240の動作も含むことができる。
【0141】
より具体的には、それぞれのグループは、第1のリソースセットからの第1の参照信号、および第2のリソースセットからの第2の参照信号に対してUEによって行われる測定を含む。第1の参照信号および第2の参照信号は同時に送信される。第1のグループに含まれる測定のうちの1つは絶対値として表されるが、第1のグループに含まれる他の測定は、第1のグループに含まれる絶対値に対する差分値として表される。
【0142】
いくつかの実施形態では、それぞれのリソースセットは1つのTRPと関連付けられ、すなわち、各々のリソースセットは各々のTRPと関連付けられる。言い替えるなら、ネットワークノードは、各々のTRPを介して各々のリソースセットを含む参照信号を送信することができる。
【0143】
いくつかの実施形態では、絶対値として表される第1のグループにおける測定は第1のリソースセットにおける第1の参照信号の測定である。いくつかの実施形態では、差分値として表される第1のグループにおける他の測定は第2のリソースセットにおける第2の参照信号の1つまたは複数の測定を含む。いくつかの実施形態では、第2のグループに含まれる測定は、第1のグループに含まれる絶対値に対する差分値として表される。いくつかの実施形態では、それぞれのグループは、リソースセットのそれぞれからの最高で1つの参照信号に対して行われる測定を含む。
【0144】
いくつかの実施形態では、それぞれのグループについて、ビーム報告は第1の参照信号および第2の参照信号と関連付けられた各々の参照信号識別子も含む。これらの実施形態のいくつかにおいて、ビーム報告は複数のあらかじめ設定されたビットフィールドに定められ、測定のそれぞれのグループは下記に従って定められる:
・第1の参照信号の測定を含む第1のビットフィールド
・第1の参照信号と関連付けられた参照信号識別子を含む第2のビットフィールド
・第2の参照信号の測定を含む第3のビットフィールド
・第2の参照信号と関連付けられた参照信号識別子を含む第4のビットフィールド
【0145】
いくつかの実施形態では、この例示的な方法は、ネットワークノードが、UEに、ビーム報告に含まれる測定のいくつかのグループについての設定を送ることができる、ブロック1210の動作も含むことができる。そのような場合、少なくとも第1のグループおよび第2のグループは、設定された数に従ってビーム報告に含まれる(例えば、ブロック1240において受信される)。これらの実施形態のいくつかにおいて、いくつかのグループについての設定はCSI報告に対する設定に含まれる。
【0146】
いくつかの実施形態では、参照信号のそれぞれは、以下:CSIーRSまたはSSBのうちの1つとすることができる。いくつかの実施形態では、参照信号に対する測定のそれぞれは、以下:RSRPまたはSINRのうちの1つである。
【0147】
さまざまな実施形態が、方法、技法、および/またはプロシージャに関して上述されているが、そのような方法、技法、および/またはプロシージャが、さまざまなシステム、通信デバイス、コンピューティングデバイス、制御デバイス、装置、非一時的なコンピュータ可読媒体、コンピュータプログラム製品などにおいて、ハードウェアとソフトウェアとのさまざまな組合せによって具現され得ることを、当業者は容易に理解するであろう。
【0148】
図13は、他の図を参照しながら上記で説明されたものを含む、本開示のさまざまな実施形態による例示的な無線デバイスまたはユーザ機器(UE)1300(以下では「UE1300」と称される)のブロック図を示す。例えば、UE1300は、上記で説明された例示的な方法のうちの1つまたは複数に対応する動作を実施するための、コンピュータ可読媒体に記憶された命令を実行することによって設定可能である。
【0149】
UE1300は、並列アドレスおよびデータバス、シリアルポート、または当業者には知られている他の方法および/または構造を備えることができる、バス1370を介してプログラムメモリ1320および/またはデータメモリ1330に動作可能に接続可能であるプロセッサ1310(「処理回路」とも称される)を含むことができる。プログラムメモリ1320には、プロセッサ1310によって実行される時、本明細書に説明されるさまざまな例示的な方法に対応する動作を含むさまざまな動作を実施するようにUE1300を設定するおよび/またはUE1300がそれらの動作を行うことを容易にすることができる、(図13ではまとめてコンピュータプログラム製品1321として示されている)ソフトウェアコード、プログラム、および/または命令が、記憶され得る。そのような動作の一部として、またはそのような動作に加えて、そのような命令の実行は、5G/NR、LTE、LTE-A、UMTS、HSPA、GSM、GPRS、EDGE、1xRTT、CDMA2000、802.11 WiFi、HDMI、USB、Firewireなどとして一般に知られているものなど、3GPP、3GPP2、またはIEEEによって規格化された1つもしくは複数の無線通信プロトコル、または無線トランシーバ1340、ユーザインターフェース1350、および/または制御インターフェース1360とともに利用可能である任意の他の現在または将来のプロトコルを含む、1つまたは複数の有線もしくは無線の通信プロトコルを使用して通信するようにUE1300を設定するおよび/またはUE1300がそれらのプロトコルを使用して通信することを容易にすることができる。
【0150】
別の例として、プロセッサ1310は、(例えば、NRおよび/またはLTEのために)3GPPによって規格化されたMAC、RLC、PDCP、およびRRCレイヤプロトコルに対応する、プログラムメモリ1320に記憶されたプログラムコードを実行することができる。さらなる例として、プロセッサ1310は、無線トランシーバ1340とともに、直交周波数分割多重(OFDM)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、およびシングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)など、対応するPHYレイヤプロトコルを実装する、プログラムメモリ1320に記憶されたプログラムコードを実行することができる。別の例として、プロセッサ1310は、無線トランシーバ1340とともに、他の互換デバイスおよび/またはUEとのD2D(device-to-device)通信を実装するプログラムメモリ1320に記憶されたプログラムコードを実行することができる。
【0151】
プログラムメモリ1320は、無線トランシーバ1340、ユーザインターフェース1350、および/または制御インターフェース1360など、さまざまな構成要素を設定および制御することを含む、UE1300の機能を制御するためにプロセッサ1310によって実行されるソフトウェアコードも含むことができる。プログラムメモリ1320は、本明細書で説明される例示的な方法のいずれかを具現するコンピュータ実行可能命令を備える、1つまたは複数のアプリケーションプログラムおよび/もしくはモジュールも備えることができる。そのようなソフトウェアコードは、例えば、実装される方法ステップによって規定される所望の機能性が保持される限り、例えば、Java、C++、C、Objective C、HTML、XHTML、機械コード、およびアセンブラなど、任意の知られているまたは将来開発されるプログラミング言語を使用して指定または書き込み可能である。さらに、または代替として、プログラムメモリ1320は、UE1300からリモートにある外部ストレージ構成(図示せず)を備えることができ、その外部ストレージ構成から、命令は、そのような命令の実行を可能にするように、UE1300内に位置するまたはUE1300に取外し可能に結合されたプログラムメモリ1320にダウンロード可能である。
【0152】
データメモリ1330は、本明細書で説明される例示的な方法のいずれかに対応するかまたはそのいずれかを含む動作を含む、UE1300のプロトコル、設定、制御、および他の機能において使用される変数を、プロセッサ1310が記憶するためのメモリエリアを含むことができる。その上、プログラムメモリ1320および/またはデータメモリ1330は、不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)、揮発性メモリ(例えば、スタティックRAMまたはダイナミックRAM)、またはそれらの組合せを含むことができる。さらに、データメモリ1330は、1つまたは複数のフォーマットのリムーバブルメモリカード(例えば、SDカード、メモリスティック、コンパクトフラッシュなど)が挿入および取り外し可能である、メモリスロットを備えることができる。
【0153】
プロセッサ1310が、上述される機能性の一部分をそれぞれが実装する、(例えば、マルチコアプロセッサを含む)複数の個々のプロセッサを含むことができることを、当業者は認識するであろう。そのような場合、複数の個々のプロセッサは、プログラムメモリ1320およびデータメモリ1330に共通に接続可能である、または複数の個々のプログラムメモリおよび/またはデータメモリに個々に接続可能である。より一般的には、UE1300のさまざまなプロトコルおよび他の機能が、限定はされないが、アプリケーションプロセッサ、信号プロセッサ、汎用プロセッサ、マルチコアプロセッサ、ASIC、固定および/またはプログラマブルデジタル回路、アナログベースバンド回路、無線周波数回路、ソフトウェア、ファームウェア、ならびにミドルウェアを含む、ハードウェアとソフトウェアとの異なる組合せを含む多くの異なるコンピュータ構成において実装可能であることを、当業者は認識するであろう。
【0154】
無線トランシーバ1340は、UE1300が、同様の無線通信規格および/またはプロトコルをサポートする他の機器と通信することを容易にする、無線周波数送信機および/または受信機の機能性を含むことができる。いくつかの実施形態では、無線トランシーバ1340は、UE1300が、3GPPおよび/または他の標準化団体による規格化のために提案されたさまざまなプロトコルおよび/または方法に従って通信することを可能にする、1つまたは複数の送信機と1つまたは複数の受信機とを含む。例えば、そのような機能性は、他の図に関して本明細書に説明されるような、OFDM、OFDMA、および/またはSC-FDMA技術に基づくPHYレイヤを実装するために、プロセッサ1310と協働して動作することができる。
【0155】
いくつかの実施形態では、無線トランシーバ1340は、UE1300が、3GPPによって公表された規格に従ってさまざまなLTE、LTEアドバンスト(LTE-A)、および/またはNRネットワークと通信することを容易にすることができる、1つまたは複数の送信機と1つまたは複数の受信機とを含む。本開示のいくつかの実施形態では、無線トランシーバ1340は、UE1300が、同様に3GPP規格に従って、さまざまなNR、NR-U、LTE、LTE-A、LTE-LAA、UMTS、および/またはGSM/EDGEネットワークと通信するために必要な、回路、ファームウェアなどを含む。いくつかの実施形態では、無線トランシーバ1340は、UE1300と他の互換性のあるデバイスとの間のD2D通信をサポートする回路を含むことができる。
【0156】
いくつかの実施形態では、無線トランシーバ1340は、UE1300が、3GPP2規格に従って、さまざまなCDMA2000ネットワークと通信するために必要な、回路、ファームウェアなどを含む。いくつかの実施形態では、無線トランシーバ1340は、2.4GHz、5.6GHz、および/または60GHzの領域における周波数を使用して動作するIEEE802.11 WiFiなど、未ライセンス周波数帯域において動作する無線技術を使用して通信することが可能である。いくつかの実施形態では、無線トランシーバ1340は、IEEE802.3イーサネット技術を使用することなどによって有線通信が可能であるトランシーバを含むことができる。これらの実施形態のそれぞれに特定の機能性は、データメモリ1330と連動する、および/またはこれによってサポートされる、プログラムメモリ1320に記憶されたプログラムコードを実行するプロセッサ1310など、UE1300における他の回路と結合可能である、および/または他の回路によって制御可能である。
【0157】
ユーザインターフェース1350は、UE1300の特定の実施形態に応じてさまざまな形態を取ることができる、または全くUE1300にない可能性がある。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース1350は、マイクロフォン、ラウドスピーカ、スライド可能ボタン、押下可能なボタン、ディスプレイ、タッチスクリーンディスプレイ、機械的もしくは仮想キーパッド、機械的もしくは仮想キーボード、および/またはモバイルフォン上で一般に見られる任意の他のユーザインターフェース特徴を備えることができる。他の実施形態では、UE1300は、より大きいタッチスクリーンディスプレイを含むタブレットコンピューティングデバイスを備えることができる。そのような実施形態では、ユーザインターフェース1350の機械的特徴のうちの1つまたは複数が、当業者によく知られているように、タッチスクリーンディスプレイを使用して実装される同等のまたは機能的に等価な仮想ユーザインターフェース特徴(例えば、仮想キーパッド、仮想ボタンなど)によって置き換え可能である。他の実施形態では、UE1300は、特定の実施形態に応じて統合できる、デタッチできる、または着脱可能であり得る、機械的キーボードを備える、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーションなどのデジタルコンピューティングデバイスであり得る。そのようなデジタルコンピューティングデバイスはタッチスクリーンディスプレイも備えることができる。タッチスクリーンディスプレイを有するUE1300の多くの実施形態は、本明細書に説明されるまたはその他の場合は当業者に知られている例示的な方法に関連している入力などのユーザ入力を受信することが可能である。
【0158】
いくつかの実施形態では、UE1300は、UE1300の特徴および機能によってさまざまなやり方で使用可能である方位センサを含むことができる。例えば、UE1300は、方位センサの出力を使用して、UE1300のタッチスクリーンディスプレイの物理的方位をユーザがいつ変化させたかを決定することができる。方位センサからの指示信号は、UE1300上で実行する任意のアプリケーションプログラムにとって利用可能であり得、それによって、アプリケーションプログラムは、指示信号がデバイスの物理的方位のおよそ130度の変化を示す時、自動的にスクリーンディスプレイの方位を(例えば、縦方向から横方向に)変更することができる。この例示的なやり方で、アプリケーションプログラムは、デバイスの物理的方位にかかわらず、スクリーンディスプレイを、ユーザが読めるように維持することができる。さらに、方位センサの出力は、本開示のさまざまな実施形態と併せて使用可能である。
【0159】
UE1300の制御インターフェース1360が、UE1300の、およびUE1300が通信および/または制御することが意図される他のデバイスの特定のインターフェース要件の、特定の実施形態に応じて、さまざまな形態を取ることができる。例えば、制御インターフェース1360は、RS-232インターフェース、USBインターフェース、HDMIインターフェース、Bluetoothインターフェース、IEEE(「Firewire」)インターフェース、ICインターフェース、PCMCIAインターフェースなどを備えることができる。本開示のいくつかの実施形態では、制御インターフェース1360は、上述されるような、IEEE802.3イーサネットインターフェースを備えることができる。本開示のいくつかの実施形態では、制御インターフェース1360は、例えば、1つまたは複数のデジタルアナログ変換器(DAC)および/またはアナログデジタル変換器(ADC)を含む、アナログインターフェース回路を備えることができる。
【0160】
特徴、インターフェース、および無線周波数通信規格の上記のリストは、単なる例証であり、本開示の範囲を限定しないことを、当業者は認識することができる。言い換えれば、UE1300は、例えば、ビデオカメラおよび/または静止画像カメラ、マイクロフォン、メディアプレーヤおよび/またはレコーダなどを含む、図13に示されているものよりも多くの機能性を備えることができる。また、無線トランシーバ1340は、Bluetooth、GPS、および/またはその他のものを含む追加の無線周波数通信規格を使用して通信するために必要な回路を含むことができる。その上、プロセッサ1310は、そのような追加の機能性を制御するために、プログラムメモリ1320に記憶されたソフトウェアコードを実行することができる。例えば、GPS受信機から出力された方向性速度および/または位置推定値は、本明細書に説明される(例えば、方法の)任意の実施形態に対応するおよび/またはこれらを具現する任意のプログラムコードを含む、UE1300上で実行する任意のアプリケーションプログラムにとって利用可能であり得る。
【0161】
図14は、他の図を参照しながら上述されたものを含む、本開示のさまざまな実施形態による例示的なネットワークノード1400のブロック図を示す。例えば、例示的なネットワークノード1400は、本明細書に説明される例示的な方法のうちの1つまたは複数に対応する動作を実施するための、コンピュータ可読媒体上に記憶された命令を実行することによって設定可能である。いくつかの実施形態では、ネットワークノード1400は、基地局、eNB、gNB、またはそれらの1つもしくは複数の構成要素を備えることができる。例えば、ネットワークノード1400は、3GPPによって指定されたNR gNBアーキテクチャによる中央ユニット(CU)および1つまたは複数の分散ユニット(DU)として設定可能である。より一般的には、ネットワークノード1400の機能性は、さまざまな物理デバイスおよび/または機能ユニット、モジュールなどにわたって分散可能である。
【0162】
ネットワークノード1400は、並列アドレスおよびデータバス、シリアルポート、または当業者に知られている他の方法および/もしくは構造を含むことができるバス1470を介してプログラムメモリ1420およびデータメモリ1430に動作可能に接続されるプロセッサ1410(「処理回路」とも称される)を含むことができる。
【0163】
プログラムメモリ1420は、プロセッサ1410によって実行される時、本明細書に説明されるさまざまな例示的な方法に対応する動作を含むさまざまな動作を実施するようにネットワークノード1400を設定するおよび/またはネットワークノード1400がそれらの動作を実施することを容易にすることができる、(図14ではまとめてコンピュータプログラム製品1421として示されている)ソフトウェアコード、プログラム、および/または命令を記憶することができる。そのような動作の一部として、および/またはそのような動作に加えて、プログラムメモリ1420は、ネットワークノード1400を、3GPPによってLTE、LTE-A、および/またはNR用に規格化されたPHY、MAC、RLC、PDCP、およびRRCレイヤプロトコル、または無線ネットワークインターフェース1440および/またはコアネットワークインターフェース1450と併せて利用される任意の他の上位レイヤ(例えば、NAS)プロトコルのうちの1つまたは複数など、他のプロトコルまたはプロトコルレイヤを使用して1つまたは複数の他のUEもしくはネットワークノードと通信するように設定すること、および/またはこの通信を容易にすることができる、プロセッサ1410によって実行されるソフトウェアコードも含むことができる。例として、3GPPによって規格化されるように、コアネットワークインターフェース1450はS1インターフェースまたはNGインターフェースを備えることができ、無線ネットワークインターフェース1440はUuインターフェースを備えることができる。プログラムメモリ1420は、無線ネットワークインターフェース1440およびコアネットワークインターフェース1450など、さまざまな構成要素を設定かつ制御することを含む、ネットワークノード1400の機能を制御するためにプロセッサ1410によって実行されるソフトウェアコードも備えることができる。
【0164】
データメモリ1430は、ネットワークノード1400のプロトコル、設定、制御、および他の機能において使用される変数を、プロセッサ1410が記憶するためのメモリエリアを備えることができる。そのように、プログラムメモリ1420およびデータメモリ1430は、不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ、ハードディスクなど)、揮発性メモリ(例えば、スタティックRAMまたはダイナミックRAM)、ネットワークベース(例えば、「クラウド」)ストレージ、またはそれらの組合せを備えることができる。プロセッサ1410が、上述される機能性の一部分をそれぞれが実装する、複数の個々のプロセッサ(図示せず)を含むことができることを、当業者は認識するであろう。そのような場合、複数の個々のプロセッサは、プログラムメモリ1420およびデータメモリ1430に共通に接続され得る、または複数の個々のプログラムメモリおよび/またはデータメモリに個々に接続され得る。より一般的には、ネットワークノード1400のさまざまなプロトコルおよび他の機能が、限定はされないが、アプリケーションプロセッサ、信号プロセッサ、汎用プロセッサ、マルチコアプロセッサ、ASIC、固定デジタル回路、プログラマブルデジタル回路、アナログベースバンド回路、無線周波数回路、ソフトウェア、ファームウェア、およびミドルウェアを含む、ハードウェアとソフトウェアとの多くの異なる組合せにおいて実装され得ることを、当業者は認識するであろう。
【0165】
無線ネットワークインターフェース1440は、送信機と、受信機と、信号プロセッサと、ASICと、アンテナと、ビームフォーミングユニットと、ネットワークノード1400が、いくつかの実施形態において、複数の互換性があるユーザ機器(UE)などの他の機器と通信することを可能にする、他の回路とを備えることができる。いくつかの実施形態では、インターフェース1440は、ネットワークノード1400が衛星通信ネットワークの互換性のある人工衛星と通信することを可能にすることもできる。いくつかの実施形態では、無線ネットワークインターフェース1440は、LTE、LTE-A、LTE-LAA、NR、NR-Uなどのために3GPPによって規格化された、PHY、MAC、RLC、PDCP、および/もしくはRRCレイヤプロトコル、本明細書において上述されるようなそれらのプロトコルの改善、または無線ネットワークインターフェース1440と併せて利用される任意の他の上位レイヤプロトコルなど、さまざまなプロトコルまたはプロトコルレイヤを備えることができる。本開示のさらなる実施形態によれば、無線ネットワークインターフェース1440は、OFDM、OFDMA、および/またはSC-FDMA技術に基づくPHYレイヤを備えることができる。いくつかの実施形態では、そのようなPHYレイヤの機能性は、無線ネットワークインターフェース1440と(メモリ1420におけるプログラムコードを含む)プロセッサ1410とによって協働的に提供可能である。
【0166】
コアネットワークインターフェース1450は、送信機と、受信機と、ネットワークノード1400が、いくつかの実施形態において、回線交換(CS)コアネットワークおよび/またはパケット交換コア(PS)ネットワークなどのコアネットワークにおける他の機器と通信することを可能にする他の回路とを備えることができる。いくつかの実施形態では、コアネットワークインターフェース1450は、3GPPによって規格化されたS1インターフェースを備えることができる。いくつかの実施形態では、コアネットワークインターフェース1450は、3GPPによって規格化されたNGインターフェースを備えることができる。いくつかの実施形態では、コアネットワークインターフェース1450は、当業者に知られている、GERAN、UTRAN、EPC、5GC、およびCDMA2000コアネットワークにおいて見られる機能性を備える、1つまたは複数のAMF、SMF、SGW、MME、SGSN、GGSN、および他の物理デバイスへの1つまたは複数のインターフェースを備えることができる。いくつかの実施形態では、これらの1つまたは複数のインターフェースは単一の物理インターフェース上で一緒に多重化され得る。いくつかの実施形態では、コアネットワークインターフェース1450の下位レイヤは、非同期転送モード(ATM)、インターネットプロトコル(IP)オーバーイーサネット、光ファイバー上のSDH、銅線上のT1/E1/PDH、マイクロ波無線、または当業者に知られている他の有線もしくは無線送信技術のうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0167】
いくつかの実施形態では、ネットワークノード1400が含み得るハードウェアおよび/またはソフトウェアが、ネットワークノード1400を、他のeNB、gNB、ng-eNB、en-gNB、IABノードなどのRANにおける他のネットワークノードと通信するように設定する、および/またはこの通信を容易にする。そのようなハードウェアおよび/またはソフトウェアは、無線ネットワークインターフェース1440および/またはコアネットワークインターフェース1450の一部であり得る、または別個の機能ユニット(図示せず)であり得る。例えば、3GPPによって規格化されているように、そのようなハードウェアおよび/またはソフトウェアは、ネットワークノード1400を、X2またはXnのインターフェースを介して他のRANノードと通信するように設定すること、および/またはこの通信を容易にすることができる。
【0168】
OA&Mインターフェース1460は、送信機と、受信機と、ネットワークノード1400が、ネットワークノード1400またはこれに動作可能に接続された他のネットワーク機器の運用、監理、および保守を目的として外部ネットワーク、コンピュータ、およびデータベースなどと通信することを可能にする、他の回路とを備えることができる。OA&Mインターフェース1460の下位レイヤは、非同期転送モード(ATM)、インターネットプロトコル(IP)オーバーイーサネット、光ファイバー上のSDH、銅線上のT1/E1/PDH、マイクロ波無線、または当業者に知られている他の有線もしくは無線送信技術のうちの1つまたは複数を備えることができる。その上、いくつかの実施形態では、無線ネットワークインターフェース1440と、コアネットワークインターフェース1450と、OA&Mインターフェース1460とのうちの1つまたは複数が、上記にリストされた例といった、単一の物理インターフェース上で一緒に多重化され得る。
【0169】
図15は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、ホストコンピュータとユーザ機器(UE)との間のオーバーザトップ(OTT)データサービスを提供するように設定された例示的な通信ネットワークのブロック図である。UE1510が、無線インターフェース1520上で無線アクセスネットワーク(RAN)1530と通信することができ、これは、例えば、LTE、LTE-A、および5G/NRを含む、上述されたプロトコルに基づくことができる。例えば、UE1510は、上記に論じられた他の図に示されているように設定され得るおよび/または定められ得る。
【0170】
RAN1530は、ライセンス済みスペクトル帯で動作可能な1つまたは複数の地上ネットワークノード(例えば、基地局、eNB、gNB、コントローラなど)、および(例えば、LAAまたはNR-U技術を使用して)2.4GHz帯および/または5GHz帯などの未ライセンススペクトルで動作可能な1つまたは複数のネットワークノードを含むことができる。そのような場合、RAN1530を備えるネットワークノードは、ライセンス済みおよび未ライセンススペクトルを使用して協働して動作することができる。いくつかの実施形態では、RAN1530は、衛星アクセスネットワークを備える1つまたは複数の人工衛星を含むことができる、またはこれと通信可能であり得る。
【0171】
RAN1530は、上述されたさまざまなプロトコルおよびインターフェースに従ってコアネットワーク1540とさらに通信することができる。例えば、RAN1530を備える1つまたは複数の装置(例えば、基地局、eNB、gNBなど)が、上述されるコアネットワークインターフェース1550を介してコアネットワーク1540と通信することができる。いくつかの実施形態では、RAN1530およびコアネットワーク1540は、上記で論じられた他の図に示されているように設定されおよび/または定められ得る。例えば、E-UTRAN1530を備えるeNBは、S1インターフェースを介してEPCコアネットワーク1540と通信することができる。別の例として、NRーRAN1530を備えるgNBおよびngーeNBは、NGインターフェースを介して5GCコアネットワーク1530と通信することができる。
【0172】
コアネットワーク1540は、さらに、当業者に知られているさまざまなプロトコルおよびインターフェースに従って、インターネット1550として図15に示されている外部パケットデータネットワークと通信することができる。例示的なホストコンピュータ1560など、多くの他のデバイスおよび/またはネットワークも、インターネット1550に接続し、かつインターネット1550を介して通信することができる。いくつかの実施形態では、ホストコンピュータ1560は、媒介としてインターネット1550、コアネットワーク1540、およびRAN1530を使用して、UE1510と通信することができる。ホストコンピュータ1560は、サービスプロバイダの所有および/または制御下のサーバ(例えば、アプリケーションサーバ)であり得る。ホストコンピュータ1560は、OTTサービスプロバイダによって、またはサービスプロバイダの代わりに別のエンティティによって動作させられ得る。
【0173】
例えば、ホストコンピュータ1560は、コアネットワーク1540およびRAN1530の設備を使用して、UE1510にオーバーザトップ(OTT)パケットデータサービスを提供することができ、UE1510は、ホストコンピュータ1560への/からの発信/着信通信のルーティングに気づいていない可能性がある。同様に、ホストコンピュータ1560は、ホストコンピュータからUEへの送信のルーティング、例えば、RAN1530を通した送信のルーティングに気づいていない可能性がある。例えば、ホストコンピュータからUEへの(単方向)オーディオおよび/またはビデオ、ホストコンピュータとUEとの間の対話型(双方向)オーディオおよび/またはビデオ、対話型メッセージングまたはソーシャル通信、対話型仮想現実または拡張現実などをストリーミングすることを含む、さまざまなOTTサービスが、図15に示される例示的な設定を使用して提供可能である。
【0174】
図15に示されている例示的なネットワークは、本明細書に開示される実施形態によって改善されるデータレート、レイテンシ、および他のファクタを含む、ネットワーク性能測定基準を監視する測定プロシージャおよび/またはセンサも含むことができる。例示的なネットワークは、測定結果の変動に応答してエンドポイント(例えば、ホストコンピュータとUEとの)間のリンクを再設定するための機能性も含むことができる。そのようなプロシージャおよび機能性は、知られておりかつ実践され、ネットワークが、OTTサービスプロバイダから無線インターフェースを隠すまたは抽象化する場合、測定は、UEとホストコンピュータとの間の専用シグナリングによって容易にされ得る。
【0175】
本明細書に説明される実施形態は、マルチTRP(mTRP)シナリオについてのグループベースのビーム報告の効率的なシグナリングを可能にするおよび/または促進する柔軟かつ効率的な技法を提供する。そのような技法によって、個々のCSI報告に対するシグナリングオーバーヘッドが低減可能であり、それによって、個々のUEが報告するより早いCSI報告および/またはより多くのCSI報告に対する能力が促進されることで、ビーム管理動作が改善される。本明細書に説明される実施形態は、NR UE(例えば、UE1510)およびgNB(例えば、RAN1530を含むgNB)において使用される時、さまざまな実施形態に従って提供されるビーム報告に基づいて、単一のUEへのマルチTRP/マルチビームデータ送信を容易にすることによって、ユーザデータレートを増大させることができる。その結果として、これによって、エンドユーザおよびOTTサービスプロバイダの両方に対して、マルチTRP/マルチビーム構成によって提供されるOTTデータサービスの利益および/または値が増大する。
【0176】
前述は、本開示の原理を示すにすぎない。説明される実施形態へのさまざまな修正および代替形態が、本明細書における教示を考慮すると、当業者には明らかになるであろう。よって、本明細書に明示的に示されないし説明されることもないが、本開示の原理を具現することで、本開示の趣旨および範囲内になり得る、非常に多くのシステム、構成、およびプロシージャを当業者が考案可能になることは認識されるであろう。さまざまな実施形態は、当業者には理解されるべきであるが、互いに一緒に、および、区別なく使用可能である。
【0177】
ユニットという用語は、本明細書で使用される際、電子機器、電気デバイス、および/または電子デバイスの分野における従来の意味を有することができ、例えば、電気回路および/または電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、論理ソリッドステートデバイスおよび/またはディスクリートデバイス、本明細書において説明されるものなどのような、各々のタスク、プロシージャ、計算、出力、および/または表示機能などを実行するためのコンピュータプログラムまたは命令を含むことができる。
【0178】
本明細書に開示される任意の適切なステップ、方法、特徴、機能、または利益は、1つまたは複数の仮想的装置の1つまたは複数の機能ユニットもしくはモジュールを通じて実行されてよい。それぞれの仮想的装置は、いくつかのこれらの機能ユニットを備えてよい。1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含み得る処理回路、およびデジタル信号プロセッサ(DSP)および専用デジタル論理回路などを含み得る他のデジタルハードウェアを介して、これらの機能ユニットは実装され得る。処理回路は、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光学記憶デバイスなど、1つまたはいくつかのタイプのメモリを含み得る、メモリに記憶されたプログラムコードを実行するように設定されてよい。メモリに記憶されるプログラムコードは、1つまたは複数の電気通信および/またはデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、および本明細書に説明される技法のうちの1つまたは複数を実行するための命令を含む。いくつかの実装形態では、処理回路は、本開示の1つまたは複数の実施形態に従って、各々の機能ユニットに、対応する機能を実行させるために使用されてよい。
【0179】
本明細書において説明されるように、デバイスおよび/または装置は、半導体チップ、チップセット、または、このようなチップまたはチップセットを備える(ハードウェア)モジュールによって表され得るが、デバイスまたは装置の機能が、ハードウェアが実行するのではなく、プロセッサ上で実行するまたは起動する実行可能なソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラムまたはコンピュータプログラム製品などのソフトウェアモジュールとして実行される可能性を除外しない。さらに、デバイスまたは装置の機能は、ハードウェアおよびソフトウェアの任意の組合せで実行可能である。デバイスまたは装置はまた、互いに機能的に協働しているまたは独立しているかにかかわらず、複数のデバイスおよび/または装置のアセンブリとみなされ得る。その上、デバイスおよび装置は、デバイスまたは装置の機能が保たれる限り、システム全体を通して分散させて実行可能である。このような、および同様の原理は、当業者には公知であるものとみなされる。
【0180】
別段規定されない限り、本明細書において使用される(技術的および科学的な用語を含む)全ての用語は、本開示が属する技術分野の当業者による一般的な理解と同じ意味を有する。本明細書において使用される用語が、本明細書および関連技術の文脈におけるこれらの意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、本明細書でそのように明示的に規定されない限り、理想化した、または過度に正式の意味で解釈されないことはさらに理解されるであろう。
【0181】
さらに、本明細書および図面を含む本開示において使用されるある特定の用語は、例えば、ある特定の事例(例えば、「データ」および「情報」)において同意語として使用可能である。これらの用語(および/または互いに同義になり得る他の用語)は、本明細書において同意語として使用可能であるが、このような単語が同意語として使用されないことを意図し得る事例があり得ることは理解されるべきである。さらに、従来技術の知識が上記で本明細書に参照により明示的に組み込まれていない範囲について、全体として本明細書に明示的に組み込まれる。参照される全ての公報は、全体として参照により本明細書に組み込まれる。
【0182】
本明細書に説明される技法および装置の実施形態は、以下の列挙された例を含むがこれらに限定されない。
【0183】
A1.無線ネットワークにおいて動作するユーザ機器(UE)によるビーム管理のための方法であって、
無線ネットワークにおいて第2の複数の送受信ポイント(TRP)によって送信される第1の複数のビームと関連付けられた信号を受信することと、
無線ネットワークにおけるネットワークノードに、1つまたは複数のグループにおいて定められた受信した信号に対する測定を含むビーム報告を送ることであって、それぞれのグループは、TRPのうちの異なるものからUEによって同時に受信された
信号に対する測定を含む、ことと、を含む、方法。
【0184】
A2.それぞれのグループは、TRPのそれぞれから同時に受信した最高で1つの信号を含む、実施形態A1の方法。
【0185】
A3.ビーム報告は、
それぞれのグループと関連付けられたグループ識別子と、
それぞれのグループについて、グループに含まれる信号のそれぞれと関連付けられたビーム識別子および測定と、を含む、実施形態A1またはA2のいずれかの方法。
【0186】
A4.特定のビーム識別子および関連の測定がビーム報告の第1のグループに含まれる時、関連付けられた関連の測定は、特定のビーム識別子がビーム報告の後続の第2のグループに含まれる時に除外される、実施形態A3の方法。
【0187】
A5.ビーム報告は、
絶対値として表される第1のグループにおける第1の信号の測定と、
絶対値に相対して表される以下:
第1のグループに含まれる他の信号の測定、および
ビーム報告における後続のグループに含まれる信号の除外されていない測定と、を含む、実施形態A4の方法。
【0188】
A6.ビーム報告は第1の部分および後続の第2の部分を含み、
第1の部分は測定のそれぞれのグループに含まれる以下:
絶対値の各々の数、および
相対値の各々の数、のうちの1つまたは複数を示し、
第2の部分は、それぞれのグループについて、
グループ識別子、および
グループに含まれるそれぞれの信号について、関連のビーム識別子、および以下:絶対的な、相対的な、除外された測定値のタイプのうちの1つを含む、実施形態A5の方法。
【0189】
A7.第1の部分は、ビーム報告の第1のグループに含まれる絶対値の数を示すが、ビーム報告の後続のグループに含まれる絶対値の各々の数を示さない、実施形態A6の方法。
【0190】
A8.ビーム報告は、複数のあらかじめ設定されたビットフィールドに定められ、
第1の数のビットフィールドは各々のグループに対応し、
第1の数のそれぞれのビットフィールドは、対応するグループに含まれる対応する複数の信号と関連付けられた複数のビーム識別子を含む、実施形態A1またはA2のいずれかの方法。
【0191】
A9.第2の数のビットフィールドは、第1の複数のビームの各々の互いに素なセットに対応し、
第2の数のそれぞれのビットフィールドは、対応するセットのビームと関連付けられた信号の複数の測定を含む、実施形態A8の方法。
【0192】
A10.ビーム報告は明示的なグループ識別子を含まない、実施形態A8またはA9のいずれかの方法。
【0193】
A11.信号のそれぞれはUEの複数の仮想アンテナパネルのうちの1つによって受信され、
ビーム報告は、以下:
各々の信号を受信するために使用される仮想アンテナパネルの各々の識別子、または
それぞれのグループについて、グループに含まれる信号を同時に受信するために同じまたは異なる仮想アンテナパネルが使用されたかどうかの指示のうちの1つを含む、実施形態A1からA10のいずれかの方法。
【0194】
A12.特定のビーム識別子、および関連の信号を受信するために使用される仮想アンテナパネルの識別子がビーム報告の第1のグループに含まれる時、特定のビーム識別子がビーム報告の後続の第2のグループに含まれる時の仮想アンテナパネルの識別子が除外される、実施形態A11の方法。
【0195】
A13.ビーム報告は第1の部分および後続の第2の部分を含み、
第1の部分は、測定のそれぞれのグループに含まれる各々の数のアンテナ仮想パネル識別子を示し、
第2の部分は、それぞれのグループについて、グループ識別子と、除外されない時は、グループに含まれる信号を受信するために使用される仮想アンテナパネルの1つまたは複数の識別子とを含む、実施形態A13の方法。
【0196】
A14.ビーム報告はまた、以下:
信号の受信中にアクティブであるUEアンテナパネルの数、および
各々のグループと関連付けられた最大ランク、のうちの1つまたは複数を示す、実施形態A1からA13のいずれかの方法。
【0197】
A15.ネットワークノードに、複数のアンテナパネルに対する最小アクティブ化時間のUE能力の指示を送ることと、
ネットワークノードから、第1の複数のビームと関連付けられた信号の測定を開始するための要求を受信することであって、要求は、要求後の最小アクティブ化時間と同時に開始時間を示す、ことと、をさらに含む、実施形態A1からA14のいずれかの方法。
【0198】
A16.以下:
要求はいくつかのグループについてのものであり、このいくつかのグループに対する測定はビーム報告に含まれること、または
要求は最大数のグループについてのものであり、ビーム報告は、最大数を対象としたグループがどれくらいビーム報告に含まれるかの指示を含むこと、のうちの1つが適用される、実施形態A15の方法。
【0199】
A17.以下:
各々のグループに含まれる受信した信号の測定の関数、および
各々のグループと関連付けられた最大ランク、のうちの1つまたは複数に基づいて、報告に含まれる1つまたは複数のグループを選択することをさらに含む、実施形態A16の方法。
【0200】
A18.受信した信号のそれぞれは、以下:チャネル状態情報参照信号(CSIーRS)または同期信号/PBCHブロック(SSB)のうちの1つである、実施形態A1からA17のいずれかの方法。
【0201】
A19.受信した信号に対する測定のそれぞれは、以下:参照信号受信電力(RSRP)または信号対干渉および雑音比(SINR)のうちの1つである、実施形態A1からA18のいずれかの方法。
【0202】
B1.無線ネットワークのネットワークノードによるビーム管理のための方法であって、
無線ネットワークにおける第2の複数の送受信ポイント(TRP)を介して第1の複数のビームと関連付けられた信号を送信することと、
ユーザ機器(UE)から、1つまたは複数のグループにおいて定められた送信した信号に対する測定を含むビーム報告を受信することであって、それぞれのグループは、TRPのうちの異なるものからUEによって同時に受信された信号に対する測定を含む、ことと、を含む、方法。
【0203】
B2.それぞれのグループは、TRPのそれぞれから同時に受信された最高で1つの信号を含む、実施形態B1の方法。
【0204】
B3.ビーム報告は、
それぞれのグループと関連付けられたグループ識別子と、
それぞれにグループについて、グループに含まれる信号のそれぞれと関連付けられたビーム識別子および測定と、を含む、実施形態B1またはB2のいずれかの方法。
【0205】
B4.特定のビーム識別子および関連の測定がビーム報告の第1のグループに含まれる時、特定のビーム識別子がビーム報告の後続の第2のグループに含まれる時の関連付けられた関連の測定は除外される、実施形態B3の方法。
【0206】
B5.ビーム報告は、
絶対値として表される第1のグループにおける第1の信号の測定と、
絶対値に相対して表される以下:
第1のグループに含まれる他の信号の測定、および
ビーム報告における後続のグループに含まれる信号の除外されていない測定と、を含む、実施形態B4の方法。
【0207】
B6.ビーム報告は第1の部分および後続の第2の部分を含み、
第1の部分は測定のそれぞれのグループに含まれる以下:
絶対値の各々の数、および
相対値の各々の数、のうちの1つまたは複数を示し、
第2の部分は、それぞれのグループについて、
グループ識別子、および
グループに含まれるそれぞれの信号について、関連のビーム識別子、および以下:絶対的な、相対的な、除外された測定値のタイプのうちの1つを含む、実施形態B5の方法。
【0208】
B7.第1の部分は、ビーム報告の第1のグループに含まれる絶対値の数を示すが、ビーム報告の後続のグループに含まれる絶対値の各々の数を示さない、実施形態B6の方法。
【0209】
B8.ビーム報告は、複数のあらかじめ設定されたビットフィールドに定められ、
第1の数のビットフィールドは各々のグループに対応し、
第1の数のそれぞれのビットフィールドは、対応するグループに含まれる対応する複数の信号と関連付けられた複数のビーム識別子を含む、実施形態B1またはB2のいずれかの方法。
【0210】
B9.第2の数のビットフィールドは、第1の複数のビームの各々の互いに素なセットに対応し、
第2の数のそれぞれのビットフィールドは、対応するセットのビームと関連付けられた信号の複数の測定を含む、実施形態B8の方法。
【0211】
B10.ビーム報告は明示的なグループ識別子を含まない、実施形態B8またはB9のいずれかの方法。
【0212】
B11.信号のそれぞれはUEの複数の仮想アンテナパネルのうちの1つによって受信され、
ビーム報告は、以下:
各々の信号を受信するために使用される仮想アンテナパネルの各々の識別子、または
それぞれのグループについて、グループに含まれる信号を同時に受信するために同じまたは異なる仮想アンテナパネルが使用されたかどうかの指示のうちの1つを含む、実施形態B1からB10のいずれかの方法。
【0213】
B12.特定のビーム識別子、および関連の信号を受信するために使用される仮想アンテナパネルの識別子がビーム報告の第1のグループに含まれる時、特定のビーム識別子がビーム報告の後続の第2のグループに含まれる時の仮想アンテナパネルの識別子が除外される、実施形態B11の方法。
【0214】
B13.ビーム報告は第1の部分および後続の第2の部分を含み、
第1の部分は、測定のそれぞれのグループに含まれる各々の数のアンテナ仮想パネル識別子を示し、
第2の部分は、それぞれのグループについて、グループ識別子と、除外されない時は、グループに含まれる信号を受信するために使用される仮想アンテナパネルの1つまたは複数の識別子とを含む、実施形態B13の方法。
【0215】
B14.ビーム報告はまた、以下:
信号の受信中にアクティブであるUEアンテナパネルの数、および
各々のグループと関連付けられた最大ランク、のうちの1つまたは複数を示す、実施形態B1からB13のいずれかの方法。
【0216】
B15.UEから、複数のアンテナパネルに対する最小アクティブ化時間のUE能力の指示を受信することと、
UEに、第1の複数のビームと関連付けられた信号の測定を開始するための要求を送信することであって、要求は、要求後の最小アクティブ化時間と同時に開始時間を示す、ことと、をさらに含む、実施形態B1からB14のいずれかの方法。
【0217】
B16.以下:
要求はいくつかのグループについてのものであり、このいくつかのグループに対する測定はビーム報告に含まれること、または
要求は最大数のグループについてのものであり、ビーム報告は、最大数を対象としたグループがどれくらいビーム報告に含まれるかの指示を含むこと、のうちの1つが適用される、実施形態B15の方法。
【0218】
B17.送信した信号のそれぞれは、以下:チャネル状態情報参照信号(CSIーRS)または同期信号/PBCHブロック(SSB)のうちの1つである、実施形態B1から16のいずれかの方法。
【0219】
B18.送信した信号に対する測定のそれぞれは、以下:参照信号受信電力(RSRP)または信号対干渉および雑音比(SINR)のうちの1つである、実施形態B1からB17のいずれかの方法。
【0220】
C1.無線ネットワークにおけるビーム管理のために設定されたユーザ機器(UE)であって、
ネットワークノードと通信するように、かつ複数の送受信ポイント(TRP)から信号を受信するように設定された無線トランシーバ回路と、
無線トランシーバ回路に動作可能に結合された処理回路であって、それによって、処理回路および無線トランシーバ回路が実施形態A1からA19の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定される、処理回路と、備える、ユーザ機器(UE)。
【0221】
C2.無線ネットワークにおけるビーム管理のために設定されたユーザ機器(UE)であって、UEが、実施形態A1からA19の方法のいずれかに対応する動作を実施するようにさらに設定されている、ユーザ機器(UE)。
【0222】
C3.無線ネットワークにおけるビーム管理のために設定されたユーザ機器(UE)の処理回路によって実行される時、UEを、実施形態A1からA19の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定するコンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体。
【0223】
C4.コンピュータ実行可能命令を含み、無線ネットワークにおけるビーム管理のために設定されたユーザ機器(UE)の処理回路によって実行される時、UEを、実施形態A1からA19の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定するコンピュータプログラム製品。
【0224】
D1.無線ネットワークにおけるビーム管理のために設定されたネットワークノードであって、
UEと通信するように、および、複数の送受信ポイント(TRP)を介して信号を送信するように設定された無線ネットワークインターフェース回路と、
無線ネットワークインターフェース回路に動作可能に結合された処理回路であって、それによって、処理回路および無線ネットワークインターフェース回路が実施形態B1からB18の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定される、処理回路と、を備える、ネットワークノード。
【0225】
D2.無線ネットワークにおけるビーム管理のために設定されたネットワークノードであって、ネットワークノードが、実施形態B1からB18の方法のいずれかに対応する動作を実施するようにさらに設定された、ネットワークノード。
【0226】
D3.無線ネットワークにおけるビーム管理のために設定されたネットワークノードの処理回路によって実行される時、ネットワークノードを、実施形態B1からB18の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定するコンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0227】
D4.無線ネットワークにおけるビーム管理のために設定されたネットワークノードの処理回路によって実行される時、ネットワークノードを、実施形態B1からB18の方法のいずれかに対応する動作を実施するように設定するコンピュータ実行可能命令を含むコンピュータプログラム製品。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2023-09-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワークにおけるビーム報告のために設定された、ユーザ機器(UE)のための方法であって、
前記無線ネットワークのネットワークノードから、少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの設定を受信すること(1120)であって、
それぞれのリソースセットは複数の参照信号を含み、
それぞれのリソースセットにおける前記参照信号は各々の空間フィルタリング設定と関連付けられる、ことと、
前記少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの前記参照信号に対する測定を行うこと(1130)と、
前記ネットワークノードに、少なくとも第1のグループおよび第2のグループにおいて定められた前記測定を含むビーム報告を送ること(1140)であって、
それぞれのグループは、前記第1のリソースセットからの第1の参照信号、および前記第2のリソースセットからの第2の参照信号に対して行われる測定を含み、
前記第1の参照信号および前記第2の参照信号は前記UEによって同時に受信され、
前記第1のグループに含まれる前記測定のうちの1つは絶対値として表され、
前記第1のグループに含まれる他の測定は、前記第1のグループに含まれる前記絶対値に対する差分値として表される、ことと、を含む、方法。
【請求項2】
前記絶対値として表される前記第1のグループにおける前記測定は前記第1のリソースセットにおける前記第1の参照信号の測定である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記差分値として表される前記第1のグループにおける前記他の測定は、前記第2のリソースセットにおける前記第2の参照信号の1つまたは複数の測定を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のグループに含まれる前記測定は、前記第1のグループに含まれる前記絶対値に対する差分値として表される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
それぞれのグループについて、前記ビーム報告は前記第1の参照信号および前記第2の参照信号と関連付けられた各々の参照信号識別子も含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ビーム報告は複数のあらかじめ設定されたビットフィールドに定められ、
測定のそれぞれのグループは、以下の、
前記第1の参照信号の前記測定を含む第1のビットフィールド、
前記第1の参照信号と関連付けられた前記参照信号識別子を含む第2のビットフィールド、
前記第2の参照信号の前記測定を含む第3のビットフィールド、および
前記第2の参照信号と関連付けられた前記参照信号識別子を含む第4のビットフィールドに従って定められる、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記ネットワークノードから、ビーム報告に含まれる測定のいくつかのグループについての設定を受信すること(1110)をさらに含み、前記少なくとも第1のグループおよび第2のグループは、設定された数に従って前記ビーム報告に含まれ、前記いくつかのグループについての前記設定は、チャネル状態情報(CSI)報告に対する設定に含まれる、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記参照信号のそれぞれは、チャネル状態情報参照信号(CSIーRS)もしくは同期信号/PBCHブロック(SSB)のうちの1つであり、
および/または前記参照信号に対する前記測定のそれぞれは、参照信号受信電力(RSRP)もしくは信号対干渉および雑音比(SINR)のうちの1つである、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
無線ネットワークにおけるビーム管理のために設定されたネットワークノードのための方法であって、
ユーザ機器(UE)に、少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの設定を送ること(1220)であって、
それぞれのリソースセットは複数の参照信号を含み、
それぞれのリソースセットにおける前記参照信号は各々の空間フィルタリング設定と関連付けられる、ことと、
前記少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットを含む前記参照信号を送信すること(1230)と、
前記UEから、少なくとも第1のグループおよび第2のグループにおいて定められた測定を含むビーム報告を受信すること(1240)であって、
それぞれのグループは、前記UEによって、前記第1のリソースセットからの第1の参照信号および前記第2のリソースセットからの第2の参照信号に対して行われる測定を含み
前記第1の参照信号および前記第2の参照信号は同時に送信され、
前記第1のグループに含まれる前記測定のうちの1つは絶対値として表され、
前記第1のグループに含まれる他の測定は、前記第1のグループに含まれる前記絶対値に対する差分値として表される、ことと、を含む、方法。
【請求項10】
前記絶対値として表される前記第1のグループにおける前記測定は前記第1のリソースセットにおける前記第1の参照信号の測定である、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記差分値として表される前記第1のグループにおける前記他の測定は、前記第2のリソースセットにおける前記第2の参照信号の1つまたは複数の測定を含む、請求項または10に記載の方法。
【請求項12】
前記第2のグループに含まれる前記測定は、前記第1のグループに含まれる前記絶対値に対する差分値として表される、請求項から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
それぞれのグループについて、前記ビーム報告は前記第1の参照信号および前記第2の参照信号と関連付けられた各々の参照信号識別子も含む、請求項から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記ビーム報告は複数のあらかじめ設定されたビットフィールドに定められ、
測定のそれぞれのグループは、以下の、
前記第1の参照信号の前記測定を含む第1のビットフィールド、
前記第1の参照信号と関連付けられた前記参照信号識別子を含む第2のビットフィールド、
前記第2の参照信号の前記測定を含む第3のビットフィールド、および
前記第2の参照信号と関連付けられた前記参照信号識別子を含む第4のビットフィールドに従って定められる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記UEに、ビーム報告に含まれる測定のいくつかのグループについての設定を送ること(1210)をさらに含み、前記少なくとも第1のグループおよび第2のグループは、設定された数に従って前記ビーム報告に含まれ、前記いくつかのグループについての前記設定は、チャネル状態情報(CSI)報告に対する設定に含まれる、請求項から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記参照信号のそれぞれは、チャネル状態情報参照信号(CSIーRS)もしくは同期信号/PBCHブロック(SSB)のうちの1つであり、
および/または前記参照信号に対する前記測定のそれぞれは、参照信号受信電力(RSRP)もしくは信号対干渉および雑音比(SINR)のうちの1つである、請求項から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
無線ネットワーク(399、499、1530)におけるビーム報告のために設定されたユーザ機器(UE)(405、1030、1300、1510)であって、
前記無線ネットワークのネットワークノード(300、350,410、420、1400)から、少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの設定を受信することであって、
それぞれのリソースセットは複数の参照信号を含み、
それぞれのリソースセットにおける前記参照信号は各々の空間フィルタリング設定と関連付けられる、ことと、
前記少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの前記参照信号に対する測定を行うことと、
前記ネットワークノードに、少なくとも第1のグループおよび第2のグループにおいて定められた前記測定を含むビーム報告を送ることであって、
それぞれのグループは、前記第1のリソースセットからの第1の参照信号、および前記第2のリソースセットからの第2の参照信号に対して行われる測定を含み、
前記第1の参照信号および前記第2の参照信号は前記UEによって同時に受信され、
前記第1のグループに含まれる前記測定のうちの1つは絶対値として表され、
前記第1のグループに含まれる他の測定は、前記第1のグループに含まれる前記絶対値に対する差分値として表される、ことと、を行うようにさらに設定されている、ユーザ機器(UE)。
【請求項18】
請求項2からのいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実施するようにさらに設定されている、請求項17に記載のUE。
【請求項19】
無線ネットワーク(399、499、1530)におけるビーム報告のために設定されたユーザ機器(UE)(405、1030、1300、1510)の処理回路(1310)によって実行される時、前記UEを、請求項1からのいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実施するように設定するコンピュータ実行可能命令を含む、コンピュータプログラム製品(1321)。
【請求項20】
無線ネットワーク(399、499、1530)におけるビーム管理のために設定されたネットワークノード(300、350,410、420、1400)であって、
ユーザ機器(UE)(405、1030、1300、1510)に、少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットの設定を送ることであって、
それぞれのリソースセットは複数の参照信号を含み、
それぞれのリソースセットにおける前記参照信号は各々の空間フィルタリング設定と関連付けられる、ることと、
前記少なくとも第1のリソースセットおよび第2のリソースセットを含む前記参照信号を送信することと、
前記UEから、少なくとも第1のグループおよび第2のグループにおいて定められた測定を含むビーム報告を受信することであって、
それぞれのグループは、前記UEによって、前記第1のリソースセットからの第1の参照信号および前記第2のリソースセットからの第2の参照信号に対して行われる測定を含み
前記第1の参照信号および前記第2の参照信号は同時に送信され、
前記第1のグループに含まれる前記測定のうちの1つは絶対値として表され、
前記第1のグループに含まれる他の測定は、前記第1のグループに含まれる前記絶対値に対する差分値として表される、ことと、を行うようにさらに設定されている、ネットワークノード。
【請求項21】
請求項10から16のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実施するようにさらに設定されている、請求項20に記載のネットワークノード。
【請求項22】
無線ネットワーク(399、499、1530)におけるビーム管理のために設定されたネットワークノード(300、350,410、420、1400)の処理回路(1410)によって実行される時、前記ネットワークノードを、請求項から16のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実施するように設定するコンピュータ実行可能命令を含む、コンピュータプログラム製品(1421)。
【国際調査報告】