(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-26
(54)【発明の名称】パネルのセット、その組み立てのための方法、および家具製品のためのロック装置
(51)【国際特許分類】
F16B 12/20 20060101AFI20240119BHJP
【FI】
F16B12/20 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023542822
(86)(22)【出願日】2021-10-29
(85)【翻訳文提出日】2023-09-13
(86)【国際出願番号】 SE2021051086
(87)【国際公開番号】W WO2022159013
(87)【国際公開日】2022-07-28
(32)【優先日】2021-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(32)【優先日】2021-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504033441
【氏名又は名称】ベーリンゲ、イノベイション、アクチボラグ
【氏名又は名称原語表記】VAELINGE INNOVATION AB
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(72)【発明者】
【氏名】マルコ、ソスター
【テーマコード(参考)】
3J024
【Fターム(参考)】
3J024AA12
3J024BA03
3J024BB03
3J024CA14
(57)【要約】
好ましくは家具製品のための、パネルのセットが開示される。本セットは、パネル(2)、隣接パネル(3)、およびロック装置(4)を含む。パネル(2)は、溝(21)、および開口部(23)を介して溝(21)に接続する少なくとも1つの穴(22)を含む。隣接パネル(3)は、パネル(2)の溝(21)内に配置されるように構成される第1の縁(31)を含む。ロック装置(4)は、隣接パネル(3)の第1の縁(31)をパネル(2)の溝(21)内にロックするように構成される。ロック装置(4)は、シリンダ(41)、およびシリンダ(41)に接続されるレバー(42)を含む。シリンダ(41)は、パネル(2)内の穴(22)の中に配置されるように構成される。シリンダは、上記シリンダの回転により第1の装着位置と第2のロック位置との間で上記穴(22)の中で変位可能であるように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネル(2)と、隣接パネル(3)と、ロック装置(4)と、を含む、好ましくは家具製品のためのセットであって、
前記パネル(2)は、溝(21)と、開口部(23)を介して前記溝(21)に接続される少なくとも1つの穴(22)と、を含み、
前記隣接パネル(3)は、前記パネル(2)の前記溝(21)内に配置されるように構成される第1の縁(31)を含み、
前記ロック装置(4)は、前記隣接パネル(3)の前記第1の縁(31)を前記パネル(2)の前記溝(21)内にロックするように構成され、
前記ロック装置(4)は、シリンダ(41)と、前記シリンダ(41)に接続されるレバー(42)と、を含み、
前記シリンダ(41)は、前記パネル(2)における前記穴(22)内に配置されるように構成され、
前記シリンダは、前記シリンダの回転により装着位置とロック位置との間で前記穴(22)内において変位可能であるように構成され、
前記シリンダ(41)は、前記隣接パネルを前記パネルへロックするための前記シリンダ(4)の時計回りの回転により前記隣接パネルと係合するように構成される第1のロック表面(45a)を含み、
前記シリンダ(41)は、前記第1のロック表面(45a)の反対側に、前記隣接パネルを前記パネルへロックするための前記シリンダ(4)の反時計回りの回転により前記隣接パネル(3)と係合するように構成される第2のロック表面(45b)を含み、
前記ロック装置(4)は、好ましくは対称の平面である平面(S)を含み、前記第1のロック表面(45a)は、前記平面(S)の第1の側に提供され、前記第2のロック表面(45b)は、前記平面(S)の反対の第2の側に提供され、
前記シリンダは、前記装着位置において前記開口部(23)に隣接しておよび/または対向して配置されるように構成される本質的に平面状の表面(47)を含み、
前記平面状の表面(47)は、前記平面(S)および前記ロック装置(4)の底基部(44)に直交し、前記レバー(42)の長手方向(L)は、前記本質的に平面状の表面(47)に垂直である、セット。
【請求項2】
前記シリンダは、前記シリンダの長手方向中心軸(X)を横断する平面において第1の幅(D1)および第2の幅(D2)を含み、
前記第1の幅(D1)は、前記平面状の表面(47)に平行であり、前記第2の幅(D2)は、前記平面状の表面(47)を横断し、
前記第1の幅(D1)は、前記第2の幅(D2)よりも大きい、請求項1に記載のセット。
【請求項3】
前記第2の幅(D2)は、前記装着位置において前記第1の縁(31)に垂直であるように構成される、請求項2に記載のセット。
【請求項4】
前記第1の幅(D1)は、前記シリンダ(41)の最大直径(dL)である、請求項2または3に記載のセット。
【請求項5】
前記第1の幅(D1)は、前記ロック位置において前記第1の縁(31)に対してロック角度(80)にあるように構成され、
前記ロック角度(80)は、約80°~約100°もしくは約85°~約105の範囲内、または約90°である、請求項2~4のいずれか一項に記載のセット。
【請求項6】
前記ロック装置は、前記第1の幅(D1)が前記第1の縁(31)および前記ロック位置に垂直である位置を越えて回転されるように構成される、請求項2~4のいずれか一項に記載のセット。
【請求項7】
前記平面(S)は、前記ロック装置(4)の中心平面である、請求項1~6のいずれか一項に記載のセット。
【請求項8】
前記レバー(42)は、ユーザによって動かされるように構成されるハンドルである、請求項1~7のいずれか一項に記載のセット。
【請求項9】
前記ハンドルおよび前記シリンダは、一体に成形される、請求項4に記載のセット。
【請求項10】
各ロック表面(45a、45b)は、前記シリンダ(41)から半径方向に突出する少なくとも2つの隆起(46)を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のセット。
【請求項11】
前記隆起(46)は、前記シリンダ(41)の外周に沿って断続的に延びる、請求項10に記載のセット。
【請求項12】
前記隆起(46)は、本質的に非らせん形、または非らせん形である、請求項10または11に記載のセット。
【請求項13】
最も遠位の下部隆起(46c)は、1つまたは複数の近位の隆起(46a、46b)よりも大きい体積を含む、請求項10~12のいずれか一項に記載のセット。
【請求項14】
最も遠位の下部隆起(46c)と近位の近傍隆起(46b)との間の、前記シリンダ(41)の中心軸(X)に沿って測定される距離(y1)は、2つの近位の隆起(46b、46c)の間の距離(y2)よりも小さい、請求項10~13のいずれか一項に記載のセット。
【請求項15】
パネル(2)と、隣接パネル(3)と、ロック装置(4)と、を含む、好ましくは家具製品のためのセットであって、
前記パネル(2)は、溝(21)と、開口部(23)を介して前記溝(21)に接続される少なくとも1つの穴(22)と、を含み、
前記隣接パネル(3)は、前記パネル(2)の前記溝(21)内に配置されるように構成される第1の縁(31)を含み、
前記ロック装置(4)は、前記隣接パネル(3)の前記第1の縁(31)を前記パネル(2)の前記溝(21)内にロックするように構成され、
前記ロック装置(4)は、シリンダ(41)と、前記シリンダ(41)に接続されるレバー(42)と、を含み、
前記シリンダ(41)は、前記パネル(2)における前記穴(22)内に配置されるように構成され、
前記シリンダは、前記シリンダの回転により装着位置とロック位置との間で前記穴(22)内において変位可能であるように構成され、
前記シリンダ(41)は、前記隣接パネルを前記パネルにロックするための前記シリンダ(4)の回転により前記隣接パネルと係合するように構成されるロック表面(45b)を含み、
前記シリンダは、前記装着位置において前記開口部(23)に隣接しておよび/または対向して配置されるように構成される装着表面(47)を含み、
前記シリンダは、前記シリンダの長手方向中心軸(X)を横断する平面において第1の幅(D1)および第2の幅(D2)を含み、
前記第1の幅(D1)は、前記装着表面(47)に平行であり、前記第2の幅(D2)は、前記装着表面(47)を横断し、
前記第1の幅(D1)は、前記第2の幅(D2)よりも大きく、
前記第2の幅(D2)は、前記装着位置において前記第1の縁(31)に垂直であるように構成され、
前記ロック装置は、前記第1の幅(D1)が前記第1の縁(31)および前記ロック位置に垂直である位置を越えて回転されるように構成され、
前記レバー(42)は、レバーロック表面(42ba)を、好ましくは前記レバー(42)の外側端(42b)に含み、
前記レバーロック表面は、前記ロック位置において前記隣接パネル(3)と連携するように構成される、セット。
【請求項16】
前記第1の幅(D1)は、前記シリンダ(41)の最大直径(dL)である、請求項15に記載のセット。
【請求項17】
前記レバー(42)は、ユーザによって動かされるように構成されるハンドルである、請求項15または16に記載のセット。
【請求項18】
前記ハンドルおよび前記シリンダは、一体に成形される、請求項17に記載のセット。
【請求項19】
前記ロック表面(45b)は、前記パネル(2)への前記隣接パネル(3)のロックのための前記シリンダ(41)の反時計回りの回転(cc)により前記隣接パネル(3)と係合するように構成される、請求項15~18のいずれか一項に記載のセット。
【請求項20】
前記第1の幅(D1)は、前記ロック位置において前記第1の縁(31)に対してロック角度(80)にあるように構成され、
前記ロック角度(80)は、前記シリンダ41の反時計回りの回転ccの場合、約80°~約89°もしくは約82°~約87°の範囲内、または約85°である、請求項19に記載のセット。
【請求項21】
前記レバーロック表面42baは、前記シリンダ(41)の反時計回りの回転(cc)により前記ロック位置において前記隣接パネル(3)と連携するように構成される、請求項15~20のいずれか一項に記載のセット。
【請求項22】
前記シリンダ(41)は、前記第1のロック表面(45b)の反対側に、前記隣接パネル(3)を前記パネル(2)にロックするための前記シリンダ(4)の時計回りの回転(c)により前記隣接パネル(3)と係合するように構成される反対のロック表面(45b)を含む、請求項15~21のいずれか一項に記載のセット。
【請求項23】
前記第1の幅(D1)は、前記ロック位置において前記第1の縁(31)に対してロック角度(80)にあるように構成され、
前記ロック角度(80)は、前記シリンダ(41)の時計回りの回転(c)の場合、約91°~約100°もしくは約93°~約97°の範囲内、または約95°であり得る、請求項22に記載のセット。
【請求項24】
前記レバー(42)は、前記レバーロック表面(42ba)の反対側に、好ましくは前記レバー(42)の外側端(42b)に、反対のレバーロック表面(42bb)を含み、
前記反対のレバーロック表面(42bb)は、前記シリンダ(41)の時計回りの回転(c)により前記ロック位置において前記隣接パネル(3)と連携するように構成される、請求項15~23のいずれか一項に記載のセット。
【請求項25】
前記レバー(42)の長手方向(L)は、前記装着表面(47)に垂直である、請求項15~24のいずれか一項に記載のセット。
【請求項26】
前記装着表面(47)は、本質的に平面状の表面である、請求項15~25のいずれか一項に記載のセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、互いに垂直に配置され得、機械式ロック装置と一緒にロックされ得るパネルに関する。パネルは、本棚、戸棚、洋服ダンス、箱、引き出し、または家具部品などの家具製品を得るために、一緒に組み立てられ、ロックされ得る。
【背景技術】
【0002】
機械式ロック装置の備わった家具製品は、国際特許第2014/072080号に開示されるように、当該技術分野において知られている。家具製品は、機械式ロック装置によって第2のパネルに垂直に接続される第1のパネルを含み、該機械式ロック装置は、挿入溝内の可撓性舌部、および可撓性舌部を動かすために機械式ロック装置内へ挿入されるピンを含む。
【0003】
本発明の実施形態は、パネルのより容易な組み立ておよび/または増大したロック強度を提供する必要性に取り組む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の少なくとも特定の実施形態および態様の目的は、上に説明された技法および既知の技術に対する改善を提供することである。
【0005】
本発明の少なくとも特定の態様の更なる目的は、いかなる器具も使用する必要性なしに組み立てられるように構成されるパネルの組み立てを促進することである。
【0006】
本発明の少なくとも特定の態様の更なる目的は、器具の必要性なしに組み立てられ、分解されるように構成されるパネルの分解を促進することである。
【0007】
本発明の少なくとも特定の態様の更なる目的は、製造および使用が容易であるロック装置と共に組み立てられるように構成されるパネルの組み立てを促進することである。
【0008】
本発明の少なくとも特定の態様の更なる目的は、一体になっているロック装置と共に組み立てられるように構成されるパネルの組み立てを促進することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書から明白であり得るこれらおよび他の目的および利点の少なくともいくつかは、第1の態様:溝、および開口部を介して溝に接続される少なくとも1つの穴を含むパネルと、パネルの溝内に配置されるように構成される第1の縁を含む隣接パネルと、を含む家具製品のためのロック装置、によって達成されている。ロック装置は、隣接パネルの第1の縁をパネルの溝内にロックするように構成される。ロック装置は、シリンダと、シリンダに接続されるレバーと、を含む。シリンダは、パネルにおける穴内に配置されるように構成される。シリンダは、上記シリンダの回転により第1の装着位置と第2のロック位置との間で上記穴内において変位可能であるように構成される。
【0010】
1つの実施形態において、シリンダは、隣接パネルをパネルにロックするための上記シリンダの時計回りの回転により隣接パネルと係合するように構成される第1のロック表面を含む。
【0011】
シリンダは、好ましくは、隣接パネルをパネルにロックするための上記シリンダの反時計回りの回転により上記隣接パネルと係合するように構成される第2のロック表面を含み得る。
【0012】
ロック装置の更なる実施形態は、第2の態様に関連して以下に説明される。
【0013】
本明細書から明白であり得るこれらおよび他の目的および利点の少なくともいくつかは、第2の態様:パネル、隣接パネル、およびロック装置を含む、好ましくは家具製品のためのパネルのセット、によって達成されている。パネルは、溝、および開口部を介して溝に接続する少なくとも1つの穴を含む。隣接パネルは、パネルの溝内に配置されるように構成される第1の縁を含む。ロック装置は、隣接パネルの第1の縁をパネルの溝内にロックするように構成される。ロック装置は、シリンダ、およびシリンダに接続されるレバーを含む。シリンダは、パネルにおける穴内に配置されるように構成される。シリンダは、上記シリンダの回転により第1の装着位置と第2のロック位置との間で上記穴の中で変位可能であるように構成される。
【0014】
1つの実施形態において、シリンダは、隣接パネルをパネルにロックするための上記シリンダの時計回りの回転により隣接パネルと係合するように構成される第1のロック表面を含む。
【0015】
シリンダは、好ましくは、隣接パネルをパネルにロックするための上記シリンダの反時計回りの回転により上記隣接パネルと係合するように構成される第2のロック表面を含み得る。
【0016】
本発明によるパネルのセットによって、隣接パネルおよびパネルは、効果的な方式および容易な方式で互いにロックされ得る。偏心シリンダは、隣接パネルに力を及ぼし、これにより隣接パネルおよびパネルを良好な方式で一緒にロックする。本ロック装置の実施形態は、いかなる器具も使用されることを必要としない。さらに、本ロック装置は、使用が容易である単一片であり得る。さらに、単一片のロック装置のみを有することによって、ロック装置の製造は、1つのステップで行われ、ロック装置のための費用を低減し得る。パネルのセットの実施形態は、隣接パネルが、ロック装置と相互作用することができるように特定の様式で機械加工される必要がないという利点を伴い得る。
【0017】
1つの実施形態において、本ロック装置は、好ましくは対称の平面である平面を含み、第1のロック表面は、上記平面の第1の側に提供され、第2のロック表面は、上記平面の第2の側に提供される。
【0018】
上記平面は、好ましくは、ロック装置の中心平面であり得る。
【0019】
シリンダは、上記第1の装着位置において開口部に隣接しておよび/または対向して配置されるように構成される本質的に平面状の表面を含み得、好ましくは上記平面状の表面は、上記平面および底基部に直交する。
【0020】
1つの実施形態において、各ロック表面は、シリンダから半径方向に突出する、少なくとも2つ、好ましくは3つの隆起を含む。
【0021】
平面状の表面および隆起を除き、シリンダは、円形断面、および隆起を含む楕円形断面を有し得る。
【0022】
レバーは、平面状の表面を実質的に横断する方向に内側端から外側端まで延び得る。
【0023】
1つの実施形態において、上記平面は、装着位置において隣接パネルおよびパネルに実質的に直交して配置されるように構成される。
【0024】
平面は、平面状の表面およびシリンダの底基部に直交し得る。
【0025】
1つの実施形態において、シリンダは、装着位置において開始されるシリンダの時計回りの回転およびシリンダの反時計回りの回転のいずれかにより隣接パネルの第1の縁を溝内にロックするように構成される平面状の表面に平行の少なくとも1つの断面部分を含む。
【0026】
穴および第1の縁は、第1の縁が上記溝内に構成されるとき、D形状を形成し得る。
【0027】
1つの実施形態において、シリンダは、シリンダの長手方向中心軸を横断する平面において第1の幅および第2の幅を含み、第1の幅は平面状の表面に平行であり、第2の幅は平面状の表面を横断する。
【0028】
シリンダの第1の幅は、穴の第1の幅以下であり、穴が溝内へ延びる穴の円形セグメントの高さを穴の第1の幅の合計から引いたものを超え得る。
【0029】
隆起は、シリンダの外周に沿って断続的に延び得る。
【0030】
1つの実施形態において、隆起は、本質的に非らせん形である。
【0031】
上記隆起のうちの1つまたは複数、好ましくは最も遠位の隆起は、上記平面状の表面が上記隆起のうちの少なくとも1つにおいて少なくとも部分的に形成されるように、上記平面状の表面と直接的に連続して延び得る。
【0032】
1つの実施形態において、上記隆起のうちの1つまたは複数は、上記平面状の表面が上記隆起において形成されないように、シリンダの外周に沿って上記平面状の表面を分離される。
【0033】
平面状の表面から延びる、または平面状の表面の間の、シリンダの内側外周表面の少なくとも一部分は、一定の半径を含み得る。
【0034】
1つの実施形態において、ロック装置は、上記平面状の表面を上記隣接パネルに対向して配置することにより、上記装着位置を得るように構成される。
【0035】
ロック装置は、シリンダを回転させずに、シリンダの長手方向軸に沿った上記穴内へのシリンダの変位により、上記装着位置を得るように構成され得る。
【0036】
1つの実施形態において、平面状の表面は、単一のD断面を形成する。
【0037】
平面状の表面および隣接パネルは、装着位置において垂直平面を形成する。
【0038】
1つの実施形態において、シリンダは、開口部を横断する方向におけるシリンダの延びが、上記装着位置において開始されるシリンダの回転に応答して増大されるように構成される。
【0039】
隣接パネルおよび穴は、D形状の断面を形成する。
【0040】
1つの実施形態において、最も遠位および/または下部隆起は、1つまたは複数の近位の隆起よりも大きい体積を含む。
【0041】
最も遠位および/または下部隆起と近位の近傍隆起との間の、シリンダの中心軸に沿って測定される第1の距離は、2つの近位の隆起の間の第2の距離よりも小さくてもよい。
【0042】
1つの実施形態において、本装置は、本質的に対称であり、好ましくは、対称の平面である中心平面を含む。
【0043】
1つの実施形態において、シリンダは、中心平面の第1の側に第1のロック表面を、および反対の第2の側に第2のロック表面を含む。
【0044】
1つの実施形態において、シリンダのロック表面は、D形状または二重D形状を含み、これは、装着およびロック位置が安定した位置であり得ること、ならびにユーザがレバーを回すときに触覚フィードバックを得ることができるという利点をもたらす。
【0045】
1つの実施形態において、ロック装置は、ロック位置において、隣接パネルを溝の壁に対して押圧することによって隣接パネルをパネルにロックするように配置される。
【0046】
1つの実施形態において、穴は、円形穴であり、穴の円形セグメントは、溝内へ延び、円形セグメントの高さおよび円形セグメントの弧が開口部の幅を画定する。
【0047】
1つの実施形態において、シリンダの最大直径は、穴の直径に実質的に等しく、これは、ロック装置が摩擦により穴の中で固定されると同時に回され得ることを伴う。
【0048】
1つの実施形態において、ロック表面の一部は、ロック位置において、シリンダの最大直径の5~25%である長さで、開口部を通って溝内へ延び、好ましくはその長さは、シリンダの最大直径の10~15%である。
【0049】
1つの実施形態において、ロック表面の一部がロック位置において溝内へ延びるシリンダの半径方向における長さは、円形セグメントの高さに実質的に対応する。
【0050】
1つの実施形態において、シリンダは、装着位置において、開口部を通って溝内へ延びない。故に、溝には、隣接パネルを自由に挿入できる。
【0051】
1つの実施形態において、開口部を通って溝内へ延びるロック表面の一部の長さは、ロック装置が装着位置からロック位置へ動かされるとき、徐々に増大するように構成され、これにより、隣接パネルがロックされるという触覚フィードバックをユーザにもたらす。
【0052】
1つの実施形態において、シリンダのロック表面は、1つまたは複数の点に力を集中させることによって、ロック装置が隣接パネルに及ぼす力を増加させるために1つまたは複数の隆起を含む。隆起はまた、ロック装置の強度および及ぼされる力を増大させるために、隣接パネルおよび/または穴の壁内に食い込み得る。
【0053】
1つの実施形態において、1つまたは複数の隆起は、ロック表面の外周の少なくとも一部の周りに延び、これにより、ロック装置からの力が異なる位置において異なり得るということをもたらす。
【0054】
1つの実施形態において、隆起の高さは、その延長に沿って変化し、これにより、ロック装置からの力が異なる位置において異なり得るということをもたらす。
【0055】
1つの実施形態において、1つまたは複数の隆起、好ましくはすべての隆起は、各々、水平平面、または底基部に平行の平面など、それぞれの平面において延びる。
【0056】
1つの実施形態において、1つまたは複数の隆起は、ロック装置を装着位置からロック位置へ動かすとき隣接パネルを押圧するように構成される非らせん形状を有する。
【0057】
1つの実施形態において、隣接パネルは、開口部に配置されるように、および隣接パネルをパネルにロックするためにシリンダと相互作用するように構成される第2の穴を含む。1つの実施形態において、シリンダのロック表面は、ロック位置において、第2の穴の中に少なくとも部分的に配置されるように構成される少なくとも1つの隆起を含む。ロック装置から及ぼされる押圧力に加えて、シリンダと相互作用する第2の穴は、更なる機械的ロックを達成する。パネルのセットはまた、穴が容易かつ高い費用効率の様式で達成され得ることから、隣接パネルが複雑な様式で機械加工される必要がないという利点を伴う。
【0058】
1つの実施形態において、レバーは、内側端においてはシリンダに接続され、外側端においてはロックピンを含み、当該ロックピンは、ロック位置において穴から少し離れて溝内に配置され、ロック位置から装着位置の方へ回すことからレバーをロックするように構成される。
【0059】
1つの実施形態において、ロック装置は、レバーの外側端が、装着位置において、隣接パネルから少し離れて配置され、またロック位置において、隣接パネルと隣接して、好ましくは接触して配置されるように構成され、これにより、ユーザが外側端を掴み、ロック装置を回すのを容易にする。
【0060】
1つの実施形態において、ロック装置は、レバーが、装着位置において、本質的に垂直方向に、または隣接パネルから約70°~約110°の範囲内で延びるように構成される。
【0061】
1つの実施形態において、ロック装置は、レバーおよびシリンダを0°~100°、好ましくは0°~90°回すことによって、装着位置とロック位置との間で動かされるように構成される。
【0062】
1つの実施形態において、パネルおよび隣接パネルは、引き出しの底部品、フレーム、および家具製品の背面部品のうちの1つである。
【0063】
本明細書から明白であり得る上述の特定および他の目的および利点のうちの少なくともいくつかは、上述の家具製品のためのロック装置によって達成されている。
【0064】
本明細書から明白であり得る上述および他の目的および利点のうちの少なくともいくつかは、第3の態様:上述のパネルのセットの組み立てのための方法、によって達成されている。本方法は、隣接パネルの第1の縁をパネルの溝内へ挿入するステップと、ロック装置のシリンダをパネルの穴の中へ挿入して装着位置に至らせるステップと、レバーを、時計回り方向などの第1のロック方向に、または反時計回り方向などの反対の第2のロック方向に回して、ロック装置を装着位置からそれぞれの第1または第2のロック位置へと動かして、隣接パネルの第1の縁を溝内にロックするステップと、を含む。
【0065】
1つの実施形態において、本方法は、レバーを第1のアンロック方向または反対の第2のアンロック方向に回して、ロック装置をロック位置から装着位置へと動かして、隣接パネルの第1の縁を溝内でアンロックするステップ、および隣接パネルの第1の縁をパネルの溝から除去するステップをさらに含む。
【0066】
本明細書から明白であり得る上述および他の目的および利点のうちの少なくともいくつかは、第4の態様:上述のパネルのセットの組み立てのための方法、によって達成されている。本方法は、隣接パネルの第1の縁をパネルの溝内へ挿入するステップと、1番目のロック装置のシリンダをパネルの第1の穴内へ挿入して装着位置に至らせるステップと、1番目のロック装置のレバーを、時計回り方向など、第1のロック方向に回して、ロック装置を装着位置からロック位置へと動かして、隣接パネルの第1の縁を溝内にロックするステップと、2番目のロック装置のシリンダをパネルの第2の穴内へ挿入して装着位置に至らせるステップと、2番目のロック装置のレバーを、反時計回り方向など、第1のロック方向とは反対の第2のロック方向に回して、2番目のロック装置を装着位置からロック位置へと動かして、隣接パネルの第1の縁を溝内にロックするステップと、を含む。好ましくは、1番目のロック装置および2番目のロック装置のそれぞれのレバーは、ロック位置において反対方向に延びる。
【0067】
1つの実施形態において、本方法は、1番目のロック装置および2番目のロック装置のそれぞれのレバーを、それぞれのロック方向とは反対であるアンロック方向に回して、ロック装置をロック位置から装着位置へと動かして、隣接パネルの第1の縁を溝内でアンロックするステップ、および隣接パネルの第1の縁をパネルの溝から除去するステップをさらに含む。
【0068】
本発明の更なる態様は、添付のクレームに開示される。
【0069】
本発明の実施形態が可能であるこれらおよび他の態様、特徴、および利点は、本発明の実施形態の以下の説明から明白および明瞭にされるものとし、添付の図面に対して参照がなされる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【
図1】組み立てられていない状態にある本発明の1つの実施形態におけるパネルのセットの斜視図である。
【
図2A】パネルを隣接パネルと組み立てる1つの実施形態を例証する図である。
【
図2B】パネルおよび隣接パネルを分解する1つの実施形態を例証する図である。
【
図3A】パネルを隣接パネルと組み立てる更なる実施形態を例証する図である。
【
図3B】パネルおよび隣接パネルを分解する更なる実施形態を例証する図である。
【
図4A】溝および穴を明らかにする、パネルの一部の断面図である。
【
図4B】溝および穴を明らかにする、パネルの一部の上から見た図である。
【
図5A】溝内の隣接パネルおよび穴内のシリンダを明らかにする、組み立てられていないパネルのセットの一部の断面図である。
【
図5B】溝内の隣接パネルおよび穴内のシリンダを明らかにする、組み立てられたパネルのセットの一部の断面図である。
【
図5C】溝内の隣接パネルおよび穴内のシリンダを明らかにする、組み立てられたパネルのセットの一部の断面図である。
【
図6A】一実施形態による4つのパネルを含む家具製品を示す図である。
【
図7A】一実施形態によるロック装置の3D図である。
【
図7B】一実施形態によるロック装置の3D図である。
【
図8A】一実施形態によるロック装置の前面図である。
【
図8B】一実施形態によるロック装置の後面図である。
【
図8D】一実施形態によるシリンダの断面図である。
【
図9A】一実施形態による、4つのパネルおよび装着位置に構成されるロック装置を含む家具製品を示す図である。
【
図10A】実施形態による、4つのパネルおよびロック位置に構成されるロック装置を含む家具製品を示す図である。
【
図11A】一実施形態によるロック装置の3D図である。
【
図11B】一実施形態によるロック装置の3D図である。
【
図12A】一実施形態による、2つのパネルを含む家具製品の一部、およびロック位置に構成されるロック装置の実施形態を各々示す図である。
【
図12B】一実施形態による、2つのパネルを含む家具製品の一部、およびロック位置に構成されるロック装置の実施形態を各々示す図である。
【
図12C】一実施形態による、2つのパネルを含む家具製品の一部、およびロック位置に構成されるロック装置の実施形態を各々示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0071】
本開示の態様は、添付の図面を参照してこれ以降より完全に説明される。しかしながら、本明細書に開示されるパネルのセットおよびそれらの部品は、多くの異なる形態で実現され得、本明細書に明記される態様に限定されるものと解釈されるべきではない。図面内の同じ番号は、全体を通して同じ要素を指す。
【0072】
本明細書で使用される用語は、本開示の特定の態様を説明する目的のためにすぎず、本開示を限定することは意図されない。本明細書で使用される場合、単数形“a”、“an”、および“the”は、文脈が明白に別のことを示さない限り、複数形も同様に含むことが意図される。
【0073】
図面および明細書において、本開示の例示的な態様が開示されている。しかしながら、本開示の原則から実質的に逸脱することなく、これらの態様に対して多くの変形および修正がなされ得る。故に、本開示は、制限的というよりもむしろ例証的であると見なされるべきであり、上で論じられる特定の態様に限定されるものと見なされるべきではない。したがって、特定の用語が採用されるものの、それらは、一般的および説明的意味で使用されるにすぎず、限定の目的のためではなく、例えば、幅または広がりまたは高さまたは長さまたは直径などの寸法の定義は、例示的な態様がどのように描写されるかに依存し、故に、異なって描写される場合、1つの描写における示される幅または直径は、別の描写においては長さまたは厚さである。
【0074】
“含む”という言葉は、列挙されたもの以外の他の要素またはステップの存在を必ずしも除外しないこと、および要素に先行する“a”または“an”という言葉は、複数のそのような要素の存在を除外しないということに留意されたい。いかなる参照符号もクレームの範囲を限定しないこと、例となる態様は、ハードウェアおよびソフトウェアの両方により少なくとも部分的に実装され得ること、ならびにいくつかの“手段”、“ユニット”、または“装置”は、ハードウェアの同じ実施形態によって表現され得ることもさらに留意されたい。
【0075】
“約”という言葉が本明細書において数値と関連して使用されるとき、それは、関連付けられた数値が、述べられた数値の+/-10%の許容差を含むことが意図される。
【0076】
本明細書に開示される本発明の異なる態様は、本明細書に説明される他の態様と組み合わされ得る。2つ以上の態様が組み合わされ得る。
【0077】
本発明の実施形態は、これより参照される
図1に示されるように、パネルのセット1を開示する。パネルのセット1は、好ましくは、家具製品のためである。パネルのセット1は、パネル2および隣接パネル3を含む。パネル2および隣接パネル3は、互いに接続されるように、および互いに垂直であるように配置される。パネル2および隣接パネル3は各々、好ましくは、4つの縁、外表面5、6、および内表面7、8を含む。外表面および/または内表面は、装飾層(図示せず)を含み得る。
【0078】
パネル2の実施形態は、
図1、
図2A~
図2B、
図3A~
図5C、
図6A~
図6D、
図9A~
図9D、
図10A~
図10D、および
図12A~
図12Dに開示される。パネル2は、溝21および少なくとも1つの穴22を含む。穴22は、開口部23を介して溝21に接続される。
図4Aを参照すると、溝21は、深さD21および幅Wを有する。溝21は、1つの実施形態において、パネル2の縁と平行に延びる。溝21は、パネル2の平行縁の長さ全体に亘って延び得、代替的に、溝21は、パネル2の平行縁の長さ全体よりも短く延び得る。溝21の長さは、1つの実施形態において、溝21内に配置されるべき隣接パネル3の第1の縁31の長さに等しいか、これよりも長い。穴22の外周は、1つの実施形態において、溝21の延長に重複する。穴22と溝21との間の接続を画定する平面は、開口部23として画定される。穴22は、深さD22を有する。穴22は、パネル2を通り抜けて延びる貫通穴(図示せず)であってもよい。述べたように、深さD22は、深さD21と同じ、または実質的に同じでもよく、代替的に、深さD22は、深さD21よりも大きくてもよい。
【0079】
1つの実施形態において、穴22は、
図4Bに開示されるように、円形穴22である。穴23の円形セグメント25は、溝21と重複する。円形セグメント25は、溝21内へ延び得る。穴22は、円形セグメント25の高さhを伴って溝21内へ延びる。溝21内へ延びる円形セグメント25の弧は、開口部23を説明する別の方法である。円形セグメント25の弧の長さは、開口部23の幅cwを画定する。穴22は、直径dHを有する。
【0080】
溝21は、壁24および底26を有する。穴22は、壁27および底28を有する。穴22は、軸Aを画定する。
【0081】
隣接パネル3は、
図1、
図6D、
図9D、および
図10Dに開示されるように、第1の縁31を含む。隣接パネル3の第1の縁31は、パネル2の溝21内に配置されるように構成される。隣接パネル3、少なくとも第1の縁31の厚さは、パネル2の溝21の幅Wに等しいか、これよりも小さい。隣接パネル3は、第2の穴32を含み得る。第2の穴32の位置は、第2の穴32がパネル2の開口部23に配置されるように構成されるようになっている。第2の穴32は、隣接パネル3をパネル2にロックするためにシリンダ41と相互作用するように構成され得る。第2の穴32は、壁33を有する。第2の穴32は、貫通穴32、すなわち、通り穴であってもよい。第2の穴32は、底(図示せず)を有し得る。
【0082】
ロック装置4は、隣接パネル3の第1の縁31をパネル2の溝21内にロックするように構成される。ロック装置4は、隣接パネル3をパネル2にロックするように適合され得る。ロックとは、隣接パネル3の第1の縁31がパネル2の溝21の外へ動くことを制限されることを意味し、これは、
図1内の矢印と反対の方向および/または溝21の長さに沿って横方向に溝21の外へ動くことであり得る。ロック装置4は、隣接パネル3に及ぼされなければならない少なくとも1つの方向における力を、ロック装置4なしで溝21から隣接パネル3を除去するために隣接パネル3に及ぼされなければならない力と比較して、増大させ得る。例えば、増大された力は、少なくとも2倍の大きさ、または少なくとも5倍の大きさであってもよい。
【0083】
ロック装置4の実施形態は、
図7A~
図7E、
図8A~
図8D、
図11A~
図11E、および
図12A~
図12Cにおいてより詳細に開示される。ロック装置4は、シリンダ41、および好ましくは、レバー42を含む。一実施形態において、ロック装置は、器具を用いて回転されるように構成され得る。例えば、ロック装置は、ロック装置がねじ回し、六角レンチ、または同様の器具により回転されることを可能にするよう上基部に構成される1つまたは複数の溝(図示せず)を含み得る。レバー42は、シリンダ41に接続される。シリンダ41は、パネル2における穴22内に配置されるように構成される。シリンダ41は、少なくとも部分的に円形シリンダ41である。シリンダ41の少なくとも一部分は、一定の半径R1を有し得る。1つまたは複数の隆起46および本質的に平面状の表面47とは別に、シリンダは、好ましくは、一定の半径R1を有し得る。シリンダは、上基部43、底基部44を含む。第1のロック表面45aおよび反対の第2のロック表面45bを含むロック表面45は、上および底基部43、44を接続する。
【0084】
ロック装置4は、好ましくはガラス繊維などの補強材を伴って、熱可塑性プラスチック材料などの金属またはポリマー材料のうちの1つまたは混合である材料で作製され得る。ロック装置4は、射出成形によって生産され得る。
【0085】
シリンダ41は、シリンダ41が穴22の中で軸Aの周りで回されるとき、カムとして作用するように構成される。シリンダ41は、隣接パネル3と相互作用することになり、回されたときに隣接パネル3を変位させ得るか、または少なくとも、隣接パネル3に力を及ぼし得る。シリンダ41の最大直径dLは、穴dHの直径に実質的に等しくてもよい。実質的に等しいとは、互いの10%以内、または互いの5%以内、または互いの3%以内であり得る。最大直径dLを含む、シリンダ41の直径が、穴22の直径と相関するように設計されることにより、シリンダ41は、穴22内に配置され、穴22の壁27とシリンダ41との間の摩擦によって穴22内で適所に保持され得る。
【0086】
1つの実施形態において、シリンダ41のロック表面45は、
図7A~
図7Eおよび
図8A~
図8Dに開示されるような1つまたは複数の隆起46を含む。1つの実施形態において、
図8A~
図8Dに開示されるように、ロック装置4は、ロック表面45上に複数の隆起46を含む。
【0087】
1つの実施形態において、
図8A~
図8Dに開示されるように、第1および第2のロック表面45a、45bは各々、3つの隆起46a、46b、46cを含む。隆起46は、ロック装置4から隣接パネル3へ及ぼされる力を隆起46の縁へ集中させる。ロック装置4からの力は、隆起46の数の間で分割され得る。少ない数の隆起46が存在する場合、各隆起46によって及ぼされる力は、より多くの隆起46が存在する場合よりも大きい。1つの実施形態において、隆起は、穴22の壁27内へ食い込むように適合される。1つの実施形態において、隆起は、
図5Bに開示されるように隣接パネル3内へ食い込むように適合される。また、1つの実施形態において、隆起は、隣接パネル3内および穴22の壁27内の両方へ食い込むように適合される。
【0088】
1つの実施形態において、1つまたは複数の隆起46は、ロック表面45の外周の少なくとも一部の周りに延びる。1つの実施形態において、隆起は、ロック表面45の全外周の周りに延びない。1つの実施形態において、隆起は各々、ロック表面45の外周の50°~180°の弧円内に延びる。1つの実施形態において、隆起は、ロック表面45の外周の80°~120°の周りに延びる。1つの実施形態において、隆起は、ロック表面45の外周の90°~100°の周りに延びる。隆起46は、シリンダ41の半径方向において高さを有する。隆起46の高さは、隆起46が半径方向に延びる距離/長さであってもよい。1つの実施形態において、隆起46は、隆起46が穴22の壁27と相互作用(摩擦グリップおよび/または貫通)するように適合される鋭い縁を有するように、90°以下である頂角を伴う三角形状を有する。
【0089】
1つの実施形態において、それぞれの隆起46の高さは、その延長に沿って様々である。隆起46の高さは、ロック表面45の外周に沿って様々であり得る。1つの実施形態において、1つまたは複数の隆起46は、非らせん形状を有する。例えば、隆起46は、半径方向およびシリンダの外周方向にのみ延び得る。
【0090】
1つの実施形態において、シリンダ41のロック表面45a、45bは、
図8A~
図8Dに開示されるように、頂部隆起46a、中間隆起46b、および下部隆起46cなどの少なくとも1つの隆起46を含む。1つの実施形態において、隆起46の縁は、傾斜表面48を有する。
【0091】
レバー42は、
図7A~
図7E、
図11A~
図11E、および
図12B~
図12Cに開示されるように、内側端42aおよび外側端42bを有する。レバー42は、シリンダ41に接続される。レバー42の内側端42aは、シリンダ41に接続される。1つの実施形態において、外側端42bは、ユーザによって動かされるように構成されるハンドルを含む。ハンドルおよびシリンダは、一体になって成形され得る。
【0092】
レバー42は、回されるとき、シリンダ41を軸Aの周りで、レバーが
図9A~
図9Dに開示されるような0°にある装着位置と、90°にある
図10A~
図10Cに開示されるようなロック位置との間で回すように構成される。1つの実施形態において、ロック装置4は、レバー42およびシリンダ41を+/-90°回すことによって、装着位置とロック位置との間で動かされるように構成される。
図5Bは、第1のロック位置へと-90°回転されるロック装置4を示し、
図5Cは、第2のロック位置へと+90°回転されるロック装置を示す。故に、ロック装置は、第1の方向において第1のロック位置へと回転され、第2に第2の反対方向において第2のロック位置へと回転され得る。
【0093】
図9A~
図9Dに示される装着位置において、隣接パネル3の第1の縁31は、パネル2の溝21内に自由に配置される。隣接パネル3の第1の縁31は、隣接パネル3を、
図1内の矢印によって示されるように、パネル2の方へ動かし、第1の縁31を溝21内へ挿入することによって、溝21内に配置される。1つの実施形態において、シリンダ41は、装着位置において開口部23を通って溝21内へ延びない。1つの実施形態において、シリンダ41は、装着位置において開口部23を通って溝21内へわずかに延び得るが、ロック位置において、シリンダ41は、溝21内へさらに延びる。
【0094】
1つの実施形態において、ロック装置4は、
図9Cに開示されるように、レバー42が、装着位置において、本質的に垂直方向に、または隣接パネル3から約90°の範囲内で延びるように構成される。
【0095】
再び
図5A~
図5B、
図7A~
図7E、および
図8A~
図8Cを参照すると、ロック装置4の例示的な実施形態が示される。ロック装置4は、シリンダ41、およびシリンダ41に接続されるレバー42を含む。シリンダ41は、パネル2における穴22内に配置されるように構成される。シリンダは、
図2A~
図2Bおよび
図3A~
図3Bに示されたように、シリンダの回転により第1の装着位置と第2のロック位置との間で穴22内で変位可能であるように構成される。ロック装置4は、本開示の任意の実施形態において、本質的に対称であるか、または対称であり得る。この特徴は、ロック装置が、
図2A~
図2Bおよび
図3A~
図4Bにそれぞれ示されるように、時計回りまたは反時計回りの回転のいずれかにより、隣接パネル3およびパネル2をロックし得るということを促進する。
【0096】
シリンダ41は、例えば
図5Aに示される装着位置において、開口部23に隣接して、および/またはこれに対向して、および/またはこれと接して配置されるように構成される本質的に平面状の表面47を含む。
【0097】
平面状の表面47および底基部44に直交する、シリンダ41および好ましくはロック装置4の平面Sは、シリンダ41の中心平面を構成し得る。平面Sは、シリンダ41および/またはロック装置4の対称平面であってもよい。故に、ロック装置4は、いくつかの実施形態において、
図7A~
図7Eに示されるように対称の平面Sを含み得る。
【0098】
装着位置において、底基部44はパネル2に平行な向きに、平面状の表面47は隣接パネル3に平行な向きに、平面Sはパネル2および隣接パネル3に直交した向きに構成され得る。
【0099】
シリンダ41は、
図7D~
図7Eに示されるように、平面Sの第1の側に第1のロック表面45a、および反対の第2の側に第2のロック表面45bを含む。
【0100】
ロック表面45a、45bは各々、少なくとも2つの隆起、3つの隆起、4つの隆起、5つの隆起、または6つの隆起など、隆起46を含み得る。隆起46は、第1および第2のロック表面45a、45bの各々から半径方向に突出している。隆起46は、平面状の表面47に平行の方向に突出し得る。隆起46は、好ましくは、
図8A~
図8Bに示されるようにロック表面45aおよび45bの各々においてそれぞれの隆起46a、46b、46cを含み得る。
【0101】
図8Cに示されるように、隆起46a、46b、46cは、シリンダ41の遠位2/3部分に提供され得、ここで遠位とは、底基部44の方を意味する。言い換えると、隆起46は、底基部44から底基部44と上基部43との間の距離の最大2/3まで延びるシリンダ41の一部分に提供され得る。
【0102】
隆起46は、好ましくは、シリンダ41の長手方向軸Xを横断する方向に、すなわち、底基部43の平面に平行のそれぞれの平面に沿ってなど、ここで説明されているように半径方向に、シリンダから突出し得る。隆起46は、それぞれの単一平面に延び得、および/または非らせん形であり得る。
【0103】
述べたように、隆起46のうちの1つまたは複数は、好ましくは、例えば
図7Cおよび
図8Aにおいて示されるように、シリンダ41の外周に沿って断続的に延び得る。
【0104】
隆起46のうちの1つまたは複数が、シリンダ41の全外周に沿って延び、好ましくは隆起46のいずれもシリンダ41の全外周に沿って延びず、故に、隆起46は、平面状の表面47に隣接し且つ半径方向の突出が最小である前端、およびシリンダ41の外周に沿った方向における半径方向の突出が最小である反対の後端を含み得る。
【0105】
隆起46a、46b、46cのうちの少なくとも2つは、シリンダ41の異なる弧円においてシリンダ41の外周に沿って延び得る。
【0106】
例えば、任意の実施形態において、隆起46のうちの1つまたは複数は、
図8C内の隆起46cなど、上記平面状の表面47と直接的に連続して延び得る。隆起46cは、底基部44に隣接した最下部隆起であってもよい。
【0107】
例えば、任意の実施形態において、隆起46のうちの1つまたは複数は、
図8Cに示される隆起46a、46bなど、シリンダ41の外周に沿って平面状の表面47を分離され得る。
図8Cから導き出せるように、近位の隆起46a、46bなど、隆起のうちの1つまたは複数は、平面状の表面47に直接隣接してシリンダ41から本質的に突出せず、シリンダ41の外周に沿って平面状の表面47を分離され得る。
【0108】
隆起46a、46b、46cのうちの少なくとも2つが異なる円弧状に延びるように構成することによって、少なくとも2つの隆起が隣接パネル3と係合するタイミングは、隆起を含むシリンダ41が隣接パネル3と次第にまたは逐次的に係合するように構成され得る。これにより、シリンダ41を含むロック装置4がより容易に回転することが促進され得、その結果として、容易な設置が促進される。
【0109】
レバー42は、平面状の表面47を実質的に横断する方向に内側端42aから外側端42bまで延びる。
【0110】
平面Sは、好ましくは、
図9Cに示されるように、装着位置において隣接パネル3およびパネル2に実質的に直交して配置されるように構成され得る。
【0111】
シリンダ41は、装着位置において開始されるシリンダ41の時計回りの回転およびシリンダ41の反時計回りの回転のいずれかにより隣接パネル3の第1の縁31を溝21内にロックするように構成される平面状の表面47に平行の少なくとも1つの断面を含み得る。
【0112】
図8Cを参照すると、底基部44に隣接して提供される隆起46cは、遠位の隆起、すなわち、設置中にユーザから最も離れ、穴22内へ最も遠くに配置されるものを構成する。したがって、隆起46aおよび46bは、近位の隆起を構成する。
【0113】
任意の実施形態において、遠位の隆起46cは、装着位置からロック位置へのシリンダ41の回転に応答して隣接パネル3を変位させるように構成され得る。任意の実施形態において、近位の隆起46a、46bは、装着位置からロック位置へのシリンダ41の回転に応答して、穴22の内壁27内へ食い込むように構成され得る。
【0114】
図8Cに示されるように、個々の近位の隆起46a、46bの間の寸法y2は、遠位の隆起46cと近傍の近位の隆起46bとの間の寸法とは異なり得る。第1の寸法y1は、底基部44に隣接する遠位の隆起46cの、半径方向における最も外側の点と、中間隆起などの近傍の近位の隆起46bと、の間で測定され得る。第2の寸法y2は、下部隆起46cより上に提供される2つの隣接する近位の隆起46a、46bの間で測定され得る。上記寸法y1、y2は、シリンダの中心軸Xに沿って測定され得る。
【0115】
パネル2は、典型的には、穴22の開口部の近くよりも、穴22の底の近くでより強力である。より強力とは、パネルの材料が、パネルの表面により近い材料と比較して、崩壊の影響を受けにくく、および/または互いに結び付くという結果を伴う。例えば、木材粒子を含み得るパネルの材料は、例えば隆起からの印加された力に応答して、開口部の近くでより崩壊しやすい場合がある。故に、穴22の底の近くで、および/またはロック装置4の底基部44に隣接してパネル2と係合することによってロック機能を主に達成するロック装置を提供することが望ましい場合がある。遠位の隆起46cと近傍の近位の隆起46bとの間の寸法よりも小さい個々の近位の隆起46a、46bの間の寸法y2を提供することによって、パネル材料の崩壊が回避されるか、または少なくともある程度低減されるということが促進され得る。
【0116】
遠位の隆起46cの体積は、好ましくは、遠位の隆起46a、46bのうちの1つまたは複数の体積よりも大きくてもよい。この構成により、近位の隆起46a、46bの各々は、シリンダ41が装着位置からロック位置へ回転されるとき、遠位の隆起46cよりも少ない材料のパネルに取って代わる。この構成は、パネル2の崩壊が回避され得るか、または少なくともある程度低減され得るという技術的利点をもたらし得る。
【0117】
この構成は、強力なロック機能が、開口部よりも穴22の底により近接して穴22の中の位置において促進されるという技術的利点をもたらし得る。
【0118】
図8Dは、例示的な実施形態によるシリンダ41の主たる断面図を示す。第1の幅D1は、半径方向において、隆起46の最も外側の点の間の平面状の表面47に平行に測定される。D1は、dLに等しくてもよい。第2の幅D2は、平面状の表面47を横断して、および第1の幅D1を横断して、すなわち、平面状の表面47とシリンダ41の反対の外周との間で測定される。
【0119】
第1の幅D1は、好ましくは、第2の幅D2よりも大きい。第1の幅D1は、好ましくは、開口部23と穴22の反対の内壁27との間の距離よりも大きく、溝21内へ距離hだけ延びる。
【0120】
図8Dから導き出せるように、平面状の表面および隆起を除き、シリンダは、円形断面、および隆起を含む楕円形断面を有し得る。直径D1/dLは、隆起46を含むシリンダの楕円断面の最大直径において測定される。直径D2は、隆起が存在しないシリンダの最小直径として測定される。
【0121】
平面状の表面47から延びる、または平面状の表面の間の、シリンダ41の最も外側の外周表面の少なくとも一部分は、
図8Dに示されるように、好ましくは内径である一定の半径R1を含み得る。平面状の表面47および半径R1は、D形状の断面を形成する。
【0122】
シリンダ41は、平面状の表面47に平行および反対の第2の平面状の表面(図示せず)を含み得ることが企図されている。この実施形態において、平面状の表面および半径R1は、二重D形状の断面を形成する。同様に、隣接パネル3および穴22は、D形状の断面を有し得る。
【0123】
再び
図8Dを参照すると、シリンダは、シリンダの長手方向中心軸Xを横断する平面において第1の幅D1および第2の幅D2を含む。第1の幅D1は、平面状の表面47に平行であり、D2である第2の幅は、平面状の表面を横断する。第1の幅D1は、隆起46の最も外側の縁の間で測定される外径であってもよい。
【0124】
図5Bおよび
図5Cは、第1の幅D1がロック位置において第1の縁31に対してロック角度80にあるように構成され得ることを示し、ロック角度80は、約90°であり得る。
【0125】
以て、ロック装置は、開口部23を横断する方向におけるシリンダ41の延びが、上記装着位置において開始されるシリンダの回転に応答して増大されるように構成されるということが促進される。
【0126】
ロック装置4は、上記平面状の表面を上記隣接パネル3に対向して配置することにより、上記装着位置を得るように構成される。
【0127】
ロック装置4は、シリンダ41の長手方向軸Xに沿った上記穴22内へのシリンダ41の変位により、上記装着位置を得るように構成される。
【0128】
平面状の表面47は、
図9Dに示されるような装着位置において、隣接パネル3と垂直平面VPを形成し得る。
【0129】
上記平面状の表面47の一部分は、
図8Cに示されるような最下部の隆起であり得る隆起46cにおいて提供され得る。
【0130】
シリンダ41は、開口部23を横断する方向におけるシリンダの延びが、上記装着位置において開始される任意の方向におけるシリンダ41の回転に応答して増大されるように、構成され得る。
【0131】
ロック位置において、ロック装置4のロック表面45の第1または第2のロック表面45a、45bの少なくとも一部は、
図5A~
図5Bに開示されるように、開口部23を通って溝21内へ延び、隣接パネル3を溝21内にロックする。ロック位置において、隣接パネル3は、パネル2に対してロックされる。1つの実施形態において、ロック装置4は、ロック位置において、隣接パネル3を溝21の壁24に対して押圧することによって隣接パネル3をパネル2にロックするように配置される。溝21内へ延びる第1のロック表面45aまたは第2のロック表面45bの一部分は、隣接パネル3に係合し、隣接パネル3を溝21の壁24に対して押圧する。ロック表面45a、45bは、
図5A~
図5Bに開示されるように、長さhPを伴って開口部23を通って延びる。1つの実施形態において、ロック表面45a、45bの一部分は、ロック位置において、シリンダ41の最大直径dLの5~25%である長さhPを伴って、開口部23を通って溝21内へ延びる。1つの実施形態において、ロック表面45a、45bの一部分は、ロック位置において、シリンダ41の最大直径dLの10~15%である長さhPを伴って、開口部23を通って溝21内へ延びる。
【0132】
1つの実施形態において、ロック表面45a、45bの一部分がロック位置において溝21内へ延びるシリンダの半径方向は、円形セグメント25の高さhに実質的に対応する。円形セグメント25の高さhの方向は、ロック表面45a、45bの一部分の長さhPの方向と同じであってもよい。
【0133】
1つの実施形態において、レバー42の外側端42bは、ロック位置において、隣接パネル3と隣接して配置される。1つの実施形態において、レバー42の外側端42bは、ロック位置において、隣接パネル3と接触して配置される。レバー42は、例えばレバー42の外側端42bに、第1のロック表面42baおよび第2のロック表面42bbを含み得る。第1および第2のロック表面は、それらが第1および第2のロック位置においてそれぞれ隣接パネル3に接し、その結果として、ロック装置が、隆起が隣接パネル3に食い込む位置において回転中に停止されるように構成される。
【0134】
1つの実施形態において、開口部23を通って溝21内へ延びるロック表面45の第1または第2のロック表面45a、45bの一部分の長さは、ロック装置4が装着位置からロック位置へ動かされるとき徐々に増大するように構成される。レバー42が装着位置からロック位置の方へ動かされると、開口部23を通って延びるロック表面45a、45bの上記部分のサイズが徐々に増大し、その結果として、隣接パネル3に対してロック装置4から及ぼされる力も徐々に増大される。これは、ロック装置4のユーザに、隣接パネル3が溝21内でますますきつくロックされるという触覚フィードバックを提供する。
【0135】
1つの実施形態において、少なくとも1つの隆起46は、
図10Cに開示されるように、ロック位置において、少なくとも部分的に第2の穴32内に配置されるように構成される。第2の穴32内の隆起46は、隣接パネル3を溝21内にさらにロックするものとして作用する。
【0136】
1つの実施形態において、隆起は、穴22の壁27内へ、および/またはロック装置が装着位置からロック位置の方へ動かされるとき隣接パネル3内へ、食い込むように適合される。ロック装置4が回されると、隆起は、隣接パネル3および穴22の壁24に対して力を及ぼす。力が、ロック装置4、隣接パネル3、および壁27の材料に応じて、ある値を超える場合、ロック装置4の隆起46は、壁27および隣接パネル3の一方または両方へ食い込む。
【0137】
1つの実施形態において、隣接パネル3は、更なるパネル2に対してロックされるように構成される更なる縁を含む。
【0138】
1つの実施形態において、パネルは、溝21において2つ以上の穴22、および各穴22内に配置されるように構成される対応する数のロック装置4を含む。1つの実施形態において、パネルは、2つ以上の溝21を含む。
【0139】
1つの実施形態において、パネル2および隣接パネル3は、引き出しの底部品、フレーム、および家具製品の背面部品のうちの1つである。
【0140】
【0141】
ユーザがパネルのセット1を組み立てるべきとき、以下のステップが実施される。ロック装置4のシリンダ41は、パネル2の穴22内に挿入される。
【0142】
隣接パネル3の第1の縁31は、パネル2の溝21内に挿入される。
【0143】
その後、レバー42は、ロック装置4をロック位置に位置付けるために回される。
【0144】
隣接パネル3の第1の縁31が溝21内に位置付けられるとき、レバー42は、
図2A内の矢印によって開示されるような第1のロック方向、または
図3A内の矢印によって開示されるような第2のロック方向に回されて、ロック装置4を装着位置からロック位置へ動かして、隣接パネル3の第1の縁31を溝21内にロックする。
【0145】
1つの実施形態において、隣接パネル3の縁31は、ロック装置4が穴22の中に配置される前にパネル2の溝21内へ挿入される。その後、ロック装置4は、ロック装置が隣接パネル3およびパネル2に関連して装着位置に位置付けられた状態で、穴22内へ挿入される。故に、上記ステップは、隣接パネル3をパネル2にロックするために特定の順序で実施される必要はない。
【0146】
1つの実施形態において、ロック装置4は、別のユーザによって、または機械によって、工場において穴22の中へ挿入される。故に、方法のステップは、異なるユーザによって、または機械によって実施されるように分割され得る。
【0147】
1つの実施形態において、パネルのセット1は、引き出しの底部品、フレーム、家具製品の背面部品、および縁を強化するためのパネルのうちの1つである。
【0148】
特に
図6B、
図9B、および
図10Bを参照すると、1つの実施形態において、上述のパネルのセットの組み立てのための方法は、隣接パネル3の第1の縁31をパネル2の溝21内へ挿入するステップと、1番目のロック装置4のシリンダ41をパネル2の上記穴22の1番目の穴内へ挿入して装着位置に至らせるステップと、1番目のロック装置4のレバー42を、時計回り方向など、第1のロック方向に回して、ロック装置4を装着位置からロック位置へと動かして、隣接パネル3の第1の縁31を溝21内にロックするステップと、2番目のロック装置4’のシリンダ41をパネル2の2番目の穴22’内または更なるパネル(図示せず)の溝内へ挿入して装着位置に至らせるステップと、2番目のロック装置4’のレバー42を、反時計回り方向など、第1のロック方向とは反対の第2のロック方向に回して、2番目のロック装置4’を装着位置からロック位置へと動かして、隣接パネル3の第1の縁31をパネル2または更なるパネルの溝21内にロックするステップと、を含む。好ましくは、1番目のロック装置および2番目のロック装置のそれぞれのレバーは、ロック位置において反対方向に延びる、および/または指し示す。
【0149】
この構成は、1番目のロック装置4および2番目のロック装置4’が、インターロッキング構成を得るように構成され、隣接パネル3が、例えば、2番目のロック装置4’から1番目のロック装置4へ向かう方向に、変位される、例えば、漸進的に変位される場合、2番目のロック装置が、隣接パネルの変位の動作下で、そのロック方向(
図9B内のcc)に回転するように促され、以て、2番目のロック装置4’の第2のロック表面42bbが、隣接パネル3に係合し、および/またはこれに対して押圧し、2番目のロック装置4’をロック位置に停止させ、こうして2番目のロック装置4’のロック機能を確実にするという利点を促進する。
【0150】
したがって、隣接パネル3が、例えば、1番目のロック装置4から2番目のロック装置4’へ向かう方向に、変位される、例えば、漸進的に変位される場合、1番目のロック装置4が、隣接パネル3の変位の動作下で、そのロック方向(
図9B内のc)に回転するように促され、以て、1番目のロック装置4の第2の第1のロック表面45baが、隣接パネル3に係合し、および/またはこれに対して押圧し、1番目のロック装置4をロック位置に停止させ、こうして1番目のロック装置のロック機能を確実にする。
【0151】
パネルのセット1が組み立てられ、ユーザ、または別のユーザが、パネルのセット1を分解することを望むと、以下のステップが実施される。
図2Bおよび
図3B内の矢印によって開示されるように、第1のロック方向とは反対である第1のアンロック方向、または第2のロック方向とは反対である第2のアンロック方向にそれぞれレバー42を回して、ロック装置4をロック位置から装着位置へと動かして、隣接パネル3の第1の縁31を溝21内でアンロックする。レバー42が装着位置へと戻されるとき、シリンダ41は、それと一緒に回る。シリンダ41が装着位置の方へ回ると、開口部23を通って延びるそれぞれ第1または第2のロック表面45a、45bの一部分の長さは減少し、故に、隣接パネル3に対してロック装置4によって及ぼされる力も減少する。任意の実施形態において、典型的には、第1または第2のロック表面45a、45bの上記部分は、主に、または排他的に、隆起46を含む。その後、隣接パネル3の第1の縁31は、パネル2の溝21から除去され、パネルのセット1は分解される。
【0152】
1つの実施形態において、上述のステップが繰り返され、パネルのセット1は、再び組み立てられる。1つの実施形態において、パネル2および/または隣接パネル3は、別の隣接パネル3および/またはパネル2にロックされる。
【0153】
1つの実施形態において、パネル2は、隣接パネル3の幅Tに等しいか、これよりも大きくてもよい幅Wを含む溝21を含む。ロック装置4の最大直径dLは、隣接パネル3の幅Tよりも大きくてもよい。ロック装置4の最小直径は、隣接パネル3の幅Tよりも大きくてもよい。隣接パネル3の幅Tは、約2mm~約10mmの範囲内、または約2mm~約5mmの範囲内にあり得る。
【0154】
1つの実施形態において、隣接パネル3の縁31およびロック装置4は、溝21内に配置されるように構成され、ロック装置4は、溝21内で装着位置とロック位置との間で回される。
【0155】
図12B~
図12Cは各々、隣接パネル3の第1の縁をパネル2の溝21内にロックするように構成されるロック装置4の実施形態を示す。ロック装置4は、シリンダ41、およびシリンダ41に接続されるレバー42を含み、シリンダ41は、パネル2における穴22内に配置されるように構成され、シリンダは、上記シリンダの回転ccにより、装着位置とロック位置との間で上記穴22内で変位可能であるように構成される。シリンダ41は、隣接パネルをパネルにロックするための上記シリンダ41の回転により隣接パネルと係合するように構成されるロック表面45bを含む。シリンダ41は、溝と穴との間に開口部に隣接しておよび/または対向して上記装着位置に配置されるように構成される装着表面47を含む。
【0156】
装着表面47は、本質的に平面状の表面であり得る。
【0157】
シリンダは、シリンダの長手方向中心軸を横断する平面において第1の幅D1および第2の幅D2を含み、第1の幅D1は装着表面47に平行であり、第2の幅D2は装着表面47を横断する。第1の幅D1は、第2の幅D2よりも大きく、第2の幅D2は、装着位置において第1の縁31に垂直であるように構成される。
【0158】
第1の幅D1は、ロック位置において第1の縁31に対してロック角度80にあるように構成され得、ロック角度80は、約80°~約100°もしくは約85°~約105の範囲内、または約90°であってもよい。
【0159】
ロック表面45bは、パネル2への隣接パネル3のロックのためのシリンダ41の反時計回りの回転ccにより隣接パネル3と係合するように構成され得る。
【0160】
ロック角度80は、シリンダ41の反時計回りの回転ccの場合、約80°~約89°もしくは約82°~約87°の範囲内、または約85°であってもよい。
【0161】
シリンダ41は、ロック表面45bの反対側に、隣接パネル3をパネル2にロックするための上記シリンダ4の時計回りの回転cにより隣接パネル3と係合するように構成される反対のロック表面45aを含み得る。
【0162】
ロック角度80は、シリンダ41の時計回りの回転cの場合、約91°~約100°もしくは約93°~約97°の範囲内、または約95°であってもよい。
【0163】
レバー42の長手方向Lは、装着表面47に垂直であってもよい。
【0164】
ロック装置4は、第1の幅D1が第1の縁31およびロック位置に垂直である位置を越えて回転されるように構成され得る。レバー42は、好ましくはレバー42の外側端42bに、レバーロック表面42baを含み、レバーロック表面は、ロック位置において隣接パネル3と連携するように構成される。この実施形態の利点は、レバーロック表面が1つの方向における回転に対抗し、第1の幅D1の位置が反対方向における回転に対抗することであり得る。
【0165】
レバーロック表面42baは、シリンダ41の反時計回りの回転ccによりロック位置において隣接パネル3と連携するように構成され得る。
【0166】
レバー42は、レバーロック表面42bbの反対側に、好ましくはレバー42の外側端42bに、反対のレバーロック表面42bbを含み得る。反対のレバーロック表面は、ロック位置において隣接パネル3と連携するように構成され得る。
【0167】
反対のレバーロック表面42bbは、シリンダ41の時計回りの回転cによりロック位置において隣接パネル3と連携するように構成され得る。
【0168】
第1の幅D1は、シリンダ4の最大直径DLであってもよい。
【0169】
レバー42は、ユーザによって動かされるように構成されるハンドルであってもよい。
【0170】
ハンドルおよびシリンダ41は、一体になって成形され得る。
【0171】
図12B内のロック装置の実施形態は、内側端42aにおいて第1の厚さt1および外側端42bにおいて第2の厚さt2を含むレバー42の実施形態を含み、第1の厚さは、第2の厚さよりも大きい。利点は、レバーの強度の増加であり得る。
【0172】
レバーは、本質的にくさび形状であり得る。ロック装置のこの実施形態は、
図11A~
図11Eにより詳細に示される。
【0173】
図12Aは、隣接パネル3の第1の縁をパネル2の溝内にロックするための
図12Bに示されるロック装置4の実施形態のうちの2つを含む実施形態を示す。ロック装置4のこの実施形態は、ロック装置4を時計回りcまたは反時計回りccに回転させることによってロック装置がロックされ得るように、対称であり得る。
【0174】
図12C内のロック装置の実施形態は、内側端42aにおいて第1の厚さt3および外側端42bにおいて第2の厚さt4を含むレバー42の実施形態を含み、第1の厚さは、第2の厚さと本質的に同じである。レバーは、本質的に矩形形状であり得る。
【0175】
1つの実施形態において、パネルのセットは、弾性パネルある。弾性パネルは、熱可塑性プラスチック材料を含む芯を含み得る。熱可塑性プラスチック材料は、発泡していてもよい。
【0176】
熱可塑性プラスチック材料は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PU)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリレート、メタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリブチレンテレフタレート、またはそれらの組み合わせを含み得る。芯は、いくつかの層で形成され得る。
【0177】
上に説明される態様は、熱可塑性プラスチック材料を含む装飾箔など、装飾層を含み得る。装飾層の熱可塑性プラスチック材料は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PU)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリレート、メタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリブチレンテレフタレート、またはそれらの組み合わせであり得るか、またはこれを含み得る。装飾箔は、好ましくは、例えば直印刷、輪転グラビア印刷、またはデジタル印刷によって、印刷される。1つの実施形態において、装飾層は、メラミン、高圧ラミネート(HPL)、または張り板を含む。
【0178】
上に説明される態様は、フィルムまたは箔などの摩耗層を含み得る。摩耗層は、熱可塑性プラスチック材料を含み得る。熱可塑性プラスチック材料は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PU)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリレート、メタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリブチレンテレフタレート、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0179】
上に説明される態様は、HDF、MDF、合板、削片板、OSB、またはメゾナイトなど、木質系芯を含むパネルを含み得る。
【0180】
本発明の更なる実施形態が以下に説明される。
【0181】
1.パネル2と、隣接パネル3と、ロック装置4と、を含む、好ましくは家具製品のためのセットであって、
パネル2は、溝21と、開口部23を介して溝21に接続される少なくとも1つの穴22と、を含み、
隣接パネル3は、パネル2の溝21内に配置されるように構成される第1の縁31を含み、
ロック装置4は、隣接パネル3の第1の縁31をパネル2の溝21内にロックするように構成され、
ロック装置4は、シリンダ41と、シリンダ41に接続されるレバー42と、を含み、
シリンダ41は、パネル2における穴22内に配置されるように構成され、
シリンダは、上記シリンダの回転により第1の装着位置と第2のロック位置との間で穴22の中で変位可能であるように構成される、セット。
【0182】
2.シリンダ41は、隣接パネルをパネルにロックするための上記シリンダ4の時計回りの回転により隣接パネルと係合するように構成される第1のロック表面45aを含む、実施形態1に記載のセット。
【0183】
3.シリンダ41は、隣接パネルをパネルにロックするための上記シリンダ4の反時計回りの回転により上記隣接パネル3と係合するように構成される第2のロック表面45bを含む、実施形態1または2に記載のセット。
【0184】
4.ロック装置4は、好ましくは対称の平面である平面Sを含み、第1のロック表面45aは、上記平面Sの第1の側に提供され、第2のロック表面45bは、上記平面Sの反対の第2の側に提供される、実施形態1~3のいずれかに記載のセット。
【0185】
5.シリンダは、上記第1の装着位置において開口部23に隣接しておよび/または対向して配置されるように構成される本質的に平面状の表面47を含み、好ましくは、上記平面状の表面47は、平面Sおよびロック装置の底基部44に直交し、好ましくは、レバー(42)の長手方向は、本質的に平面状の表面(47)に垂直である、実施形態1~5のいずれかに記載のセット。
【0186】
6.各ロック表面45a、45bは、シリンダ41から半径方向に突出する少なくとも2つの隆起46を含む、先行する実施形態1~5のいずれか1つに記載のセット。
【0187】
7.レバー42は、平面状の表面47を実質的に横断する方向に内側端42aから外側端42bまで延びる、先行する実施形態1~6のいずれか1つに記載のセット。
【0188】
8.平面Sは、装着位置において隣接パネル3およびパネル2に実質的に直交して配置されるように構成される、先行する実施形態3~7のいずれか1つに記載のセット。
【0189】
9.平面Sは、ロック装置4の中心平面である、実施形態4~8のいずれか1つに記載のセット。
【0190】
10.平面Sは、平面状の表面47およびシリンダ41の底基部44に直交する、先行する実施形態4~9のいずれか1つに記載のセット。
【0191】
11.シリンダ41は、装着位置において開始されるシリンダ41の時計回りの回転およびシリンダ41の反時計回りの回転のいずれかにより隣接パネル3の第1の縁31を溝21内にロックするように構成される平面状の表面47に平行の少なくとも1つの断面部分を含む、先行する実施形態1~10のいずれか1つに記載のセット。
【0192】
12.穴22および第1の縁31は、第1の縁31が上記溝21内に構成されるとき、D形状を形成する、先行する実施形態1~11のいずれかに記載のセット。
【0193】
13.シリンダは、シリンダの長手方向中心軸Xを横断する平面において第1の幅D1および第2の幅D2を含み、第1の幅D1は平面状の表面に平行であり、第2の幅D2は平面状の表面47を横断する、先行する実施形態1~12のいずれか1つに記載のセット。
【0194】
14.シリンダの第1の幅D1は、穴の第1の幅dHに等しいかそれ未満であり、穴22が溝21内へ延びる穴22の円形セグメント25の高さhを穴の第1の幅dHの合計から引いたものを超える、先行する実施形態13の記載のセット。
【0195】
15.上記隆起46は、シリンダ41の外周に沿って断続的に延びる、先行する実施形態6~14のいずれかに記載のセット。
【0196】
16.上記隆起46は、本質的に非らせん形、または非らせん形である、先行する実施形態6~15のいずれか1つに記載のセット。
【0197】
17.上記隆起のうちの1つまたは複数、好ましくは最も遠位の隆起46cは、上記平面状の表面47が上記隆起46のうちの少なくとも1つにおいて少なくとも部分的に形成されるように、上記平面状の表面47と直接的に連続して延びる、先行する実施形態6~16のいずれか1つに記載のセット。
【0198】
18.上記隆起46のうちの1つまたは複数は、上記平面状の表面47が上記隆起46a、46bにおいて形成されないように、シリンダ41の外周に沿って上記平面状の表面47を分離される、先行する実施形態6~17のいずれか1つに記載のセット。
【0199】
19.平面状の表面47から延びる、または平面状の表面の間の、シリンダ41の内側外周表面の少なくとも一部分は、一定の半径R1を含む、先行する実施形態1~18のいずれか1つに記載のセット。
【0200】
20.ロック装置4は、上記平面状の表面を上記隣接パネル3に対向して配置することにより、上記装着位置を得るように構成される、先行する実施形態1~19のいずれか1つに記載のセット。
【0201】
21.ロック装置4は、シリンダ41を回転させずに、シリンダ41の長手方向軸Xに沿った上記穴22内へのシリンダ41の変位により、上記装着位置を得るように構成され得る、先行する実施形態1~20のいずれか1つに記載のセット。
【0202】
22.平面状の表面47および一定の半径R1を含むシリンダの外周は、単一のD断面を形成する、先行する実施形態1~21のいずれか1つに記載のセット。
【0203】
23.平面状の表面47および隣接パネルは、装着位置において垂直平面VPを形成する、先行する実施形態1~22のいずれか1つに記載のセット。
【0204】
24.シリンダ41は、開口部23を横断する方向におけるシリンダの延びが、上記装着位置において開始されるシリンダ41の回転に応答して増大されるように構成される、先行する実施形態1~23のいずれか1つに記載のセット。
【0205】
25.穴22の内壁など、隣接パネル3および穴22は、D形状の断面を形成する、先行する実施形態1~24のいずれか1つに記載のセット。
【0206】
26.最も遠位および/または下部隆起46cは、1つまたは複数の近位の隆起46a、46bよりも大きい体積を含む、先行する実施形態1~25のいずれか1つに記載のセット。
【0207】
27.最も遠位および/または下部隆起46cと近位の近傍隆起46bとの間の、シリンダ41の中心軸Xに沿って測定される第1の距離y1は、2つの近位の隆起46b、46cの間の第2の距離y2よりも小さい、先行する実施形態1~26のいずれか1つに記載のセット。
【0208】
28.シリンダ41の部分は、非偏心であるか、または一定の半径R1を含む、先行する実施形態1~27のいずれか1つに記載のセット。
【0209】
29.レバー42は、第1のロック表面42baおよび第2のロック表面42bbを、好ましくはレバー42の外側端42bに含み、第1および第2のロック表面は、それがそれぞれ第1および第2のロック位置において隣接パネル3に接するように、好ましくは、ロック装置が、隆起が隣接パネル3内へ最も深く食い込む位置において回転中に停止されるように、構成される、先行する実施形態1~27のいずれか1つに記載のセット。
【0210】
30.請求項1~29のいずれか一項に記載のセットなど、パネルのセットの組み立てのための方法であって、隣接パネル3の第1の縁31をパネル2の溝21内へ挿入するステップと、1番目のロック装置4のシリンダ41をパネル2の1番目の穴22内へ挿入して装着位置に至らせるステップと、1番目のロック装置4のレバー42を、時計回り方向cなど、第1のロック方向に回して、ロック装置4を装着位置からロック位置へと動かして、隣接パネル3の第1の縁31を溝21内にロックするステップと、を含む、方法。
【0211】
31.2番目のロック装置4’のシリンダ41を、パネル2または更なるパネルの2番目の穴22’内へ挿入して装着位置に至らせるステップと、2番目のロック装置4’のレバー42を、反時計回り方向ccなど、第1のロック方向と反対である第2のロック方向に回して、2番目のロック装置4’を装着位置からロック位置へと動かし、隣接パネル3の第1の縁31をパネル2の溝21内にロックするステップと、をさらに含む、先の実施形態30に記載の方法。
【0212】
32.ロック位置において、上記ロック装置の1番目のロック装置4および2番目のロック装置4’のそれぞれのレバーは、反対方向にそれぞれのシリンダから延びる、先の実施形態31に記載の方法。
【0213】
33.パネル2と、隣接パネル3と、少なくとも2つのロック装置4、4’と、を含む、好ましくは家具製品のためのセットであって、
パネル2は、溝21と、それぞれの開口部23を介して溝21に接続される少なくとも2つの穴22、22’と、を含み、
隣接パネル3は、パネル2の溝21内に配置されるように構成される第1の縁31を含み、
ロック装置4、4’の各々は、隣接パネル3の第1の縁31をパネル2の溝21内にロックするように構成され、
各ロック装置4、4’は、シリンダ41、およびシリンダ41に接続されるレバー42を含み、
それぞれのロック装置4、4’のシリンダ41は、パネル2内のそれぞれの穴22、22’の中に配置されるように構成され、
シリンダは、隣接パネル3の第1の縁31をパネル2の溝21内にロックするために、上記シリンダの回転により第1の装着位置と第2のロック位置との間で上記穴22、22の中で変位可能であるように構成され、
ロック装置4、4’は、隣接パネル3が、それぞれのロック装置4、4’を反対方向に回転させること、またはロック装置4、4’のうちの一方を正の回転(反時計回り)で、およびロック装置の他方4’を負の回転(時計回り)で回転させることにより、パネル2にロックされるように構成される、セット。
【国際調査報告】