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特表2024-503714冷やされた生検針を有する生検システムおよび装置
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  • 特表-冷やされた生検針を有する生検システムおよび装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-26
(54)【発明の名称】冷やされた生検針を有する生検システムおよび装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 10/02 20060101AFI20240119BHJP
【FI】
A61B10/02 300Z
A61B10/02 110J
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023543127
(86)(22)【出願日】2021-01-25
(85)【翻訳文提出日】2023-08-28
(86)【国際出願番号】 US2021014888
(87)【国際公開番号】W WO2022159112
(87)【国際公開日】2022-07-28
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521442637
【氏名又は名称】バード・ペリフェラル・バスキュラー・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100172041
【弁理士】
【氏名又は名称】小畑 統照
(72)【発明者】
【氏名】ボイル,ブライアン
(57)【要約】
細長い生検針と熱冷却装置とを有する生検装置。生検装置は、近位端部と、中間部と、遠位端部とを有する、細長い生検針を含む。細長い生検針は熱伝導性材料で製作されている。生検装置は、細長い生検針の近位端部と熱冷却装置との間に延びる熱伝導性機械部材を含む。熱伝導性機械部材は、第1の端部と第2の端部とを有する。生検装置は、熱伝導性機械部材の第1の端部を熱冷却装置に接続する第1の熱機械式カプラと、熱伝導性機械部材の第2の端部を細長い生検針の近位端部に接続する第2の熱機械式カプラとを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱冷却装置を有する生検システムであって、
内腔、近位端部、中間部、および遠位端部を有する、細長い生検針であって、熱伝導性材料で製作されている細長い生検針、
熱冷却装置、
前記細長い生検針の前記近位端部と前記熱冷却装置との間に延びる温度伝達部材であって、第1の端部と第2の端部とを有する温度伝達部材、
前記熱冷却装置に接続された第1の熱機械式カプラ、ならびに
前記温度伝達部材の前記第2の端部を前記細長い生検針の前記近位端部に接続する第2の熱機械式カプラ
を備える、生検装置と、
前記熱冷却装置に通信可能に結合されたコントローラ回路と
を備え、
前記コントローラ回路は、前記細長い生検針の前記遠位端部における冷やし効果を制御するように構成されている、生検システム。
【請求項2】
前記細長い生検針を移動させるように構成されたドライバアセンブリをさらに備え、前記コントローラ回路は、ドライバアセンブリ回路と、熱コントローラ回路とを備え、前記ドライバアセンブリ回路は、前記ドライバアセンブリに通信可能に結合されており、前記熱コントローラ回路は、前記熱冷却装置に通信可能に結合されている、請求項1に記載の生検システム。
【請求項3】
前記コントローラ回路は、前記第1の熱機械式カプラを前記温度伝達部材の前記第1の端部に選択的に接続するように構成されている、請求項1または2に記載の生検システム。
【請求項4】
前記第1の熱機械式カプラは、前記熱冷却装置を前記温度伝達部材の前記第1の端部に選択的に接続するように構成された電気機械式スイッチであり、前記熱コントローラ回路は、第1の従事期間中に前記電気機械式スイッチを開くように構成されており、前記熱冷却装置は、前記第1の従事期間中に発熱効果を生成するように構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の生検システム。
【請求項5】
前記第1の熱機械式カプラは、前記熱冷却装置を前記温度伝達部材の前記第1の端部に選択的に接続するように構成されている電気機械式スイッチであり、前記熱コントローラ回路は、第2の従事期間中に前記電気機械式スイッチを閉じるように構成されており、前記熱冷却装置は、前記第2の従事期間中に吸熱効果を生成するように構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の生検システム。
【請求項6】
前記細長い生検針の前記近位端部に結合された熱センサを備え、前記コントローラ回路は、熱コントローラ回路を含み、前記熱コントローラ回路は、プロセッサ回路とメモリ回路とを備え、前記熱コントローラ回路は、前記熱センサに通信可能に結合され、前記熱センサは、温度データを収集して前記熱コントローラ回路に送達するように構成され、前記熱コントローラ回路は、前記熱冷却装置に通信可能に結合され、前記熱コントローラ回路は、前記温度データを前記メモリ回路に記憶された閾値と比較するように構成されており、前記温度データが前記閾値を超えている場合、前記熱コントローラ回路は、前記プロセッサ回路において熱冷却命令を処理して、冷やし効果を発生させるために前記熱冷却装置を選択的に従事させ、前記温度データが前記閾値以下であると前記熱コントローラ回路が判定した場合、前記熱コントローラ回路は、前記熱センサから受信したすべての温度データを感知し続け、前記熱冷却装置は従事していない、請求項1から5のいずれか一項に記載の生検システム。
【請求項7】
生検システムが、医療処置中に前記熱冷却装置を連続的に動作させるように構成されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の生検システム。
【請求項8】
前記熱冷却装置は、
二重チャンバ筐体であって、第1の弁を有する第1の小チャンバと、第2の弁を有する第2の大チャンバとを備え、前記第1の小チャンバおよび前記第2の大チャンバは、密閉または開放されるように構成された第3の弁を介して流体的に接続されている、二重チャンバ筐体と
前記第1の弁および前記第2の弁のそれぞれに結合されたポンプと
を備え、
前記熱冷却装置は、前記ポンプを使用して前記第2の大チャンバから前記第1の小チャンバ中にガスを圧縮することによって発熱プロセスを発生させるように構成され、前記熱冷却装置は、前記第3の弁を開くことにより前記第1の小チャンバから前記第2の大チャンバ中に前記ガスを放出することによって吸熱プロセスを発生させるように構成され、前記コントローラ回路は、前記ポンプに通信可能に結合されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の生検システム。
【請求項9】
冷やされる生検針を有する生検装置であって、
近位端部、中間部、および遠位端部を有する、細長い生検針であって、熱伝導性材料で製作されている細長い生検針と、
熱冷却装置と、
前記細長い生検針の前記近位端部と前記熱冷却装置との間に延びる温度伝達部材であって、第1の端部と第2の端部とを有する温度伝達部材と、
前記温度伝達部材の前記第1の端部を前記熱冷却装置に接続する、第1の熱機械式カプラと、
前記温度伝達部材の前記第2の端部を前記細長い生検針の前記近位端部に接続する、第2の熱機械式カプラと
を備える、生検装置。
【請求項10】
前記細長い生検針は、細長いカニューレおよび細長いスタイレットのうちの少なくとも一方を含み、前記温度伝達部材は、金属で構成された、剛性のある細長い中実円筒である、請求項9に記載の生検装置。
【請求項11】
前記熱冷却装置は、熱電ヒートポンプである、請求項9または10に記載の生検装置。
【請求項12】
前記熱冷却装置は、キャニスタ弁と周囲空気ポートとを備え、前記熱冷却装置は、前記第1の熱機械式カプラと結合するように構成されており、前記キャニスタ弁は、圧縮ガスを収納する使い捨てキャニスタを受け入れるように構成されており、前記熱冷却装置は、前記圧縮ガスを前記使い捨てキャニスタから前記周囲空気ポートを介して周囲空気に放出して、前記熱冷却装置から前記第1の熱機械式カプラ、前記温度伝達部材、前記細長い生検針の前記近位端部、および前記遠位端部へと伝達される、冷やし効果を発生させるために、前記キャニスタ弁を開くように構成されている、請求項9または10に記載の生検装置。
【請求項13】
前記熱冷却装置が、
二重チャンバ筐体であって、第1の弁を有する第1の小チャンバと、第2の弁を有する第2の大チャンバとを備え、前記第1の小チャンバおよび前記第2の大チャンバは、密閉または開放されるように構成された、第3の弁を介して流体的に結合されている、二重チャンバ筐体と
前記第1の弁および前記第2の弁のそれぞれに結合されたポンプと
を備え、
前記熱冷却装置は、前記ポンプを使用して前記第2の大チャンバから前記第1の小チャンバ中にガスを圧縮することによって発熱プロセスを発生させるように構成され、前記熱冷却装置は、前記第3の弁を開くことにより前記第1の小チャンバから前記第2の大チャンバ中に前記ガスを放出することによって吸熱プロセスを発生させるように構成されている、請求項9または10に記載の生検装置。
【請求項14】
前記細長い生検針の前記近位端部に結合された第1の熱センサを備え、前記第1の熱センサは、前記細長い生検針の前記近位端部の温度を感知するように構成されている、請求項9、10、11、および13のいずれか一項に記載の生検装置。
【請求項15】
前記第1の熱機械式カプラに結合された第2の熱センサを備え、前記熱センサは、前記第1の熱機械式カプラの温度を感知するように構成されている、請求項14に記載の生検装置。
【請求項16】
冷やされた生検針を有する生検装置であって、
近位端部、中間部、および遠位端部を有する、細長い生検針であって、熱伝導性材料で製作されている細長い生検針と、
熱冷却装置と、
前記細長い生検針の前記近位端部と前記熱冷却装置の間に延びる熱伝導性機械部材であって、第1の端部と第2の端部とを有する熱伝導性機械部材と、
前記熱伝導性機械部材の前記第1の端部を前記熱冷却装置に接続する、第1の熱機械式カプラと、
前記熱伝導性機械部材の前記第2の端部を前記細長い生検針の前記近位端部に接続する、第2の熱機械式カプラと
を備える、生検装置。
【請求項17】
前記細長い生検針は、細長いカニューレおよび細長いスタイレットのうちの少なくとも一方を含み、前記熱伝導性機械部材は、金属で構成された、剛性のある細長い中実円筒である、請求項16に記載の生検装置。
【請求項18】
前記熱冷却装置は、熱電ヒートポンプである、請求項16または17に記載の生検装置。
【請求項19】
前記第1の熱機械式カプラは、電気機械式スイッチであり、前記電気機械式スイッチは、前記細長い生検針を前記熱冷却装置から熱的に絶縁するために、前記熱冷却装置の第1の従事期間中に開くように構成されている、請求項16または17に記載の生検装置。
【請求項20】
前記電気機械式スイッチは、前記熱冷却装置の第2の従事期間中に閉状態に移動するように構成されており、前記閉状態は、前記熱冷却装置と前記熱伝導性機械部材の前記第1の端部との間の熱接続を完成させる、請求項16、17、および19のいずれか一項に記載の生検装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]関連出願の相互参照 なし。
[0002]本発明は、生検針を有する生検システムに関し、より詳細には、冷却要素に結合された生検針を有する生検システムに関する。
【背景技術】
【0002】
[0003]経皮的針生検は、疑わしい癌についての直接的な病理学的評価を可能にするので、癌診断に対する標準治療である。病理学的解析は、組織サンプルの細胞構造の可視化に加えて、ホルモン受容体を含む組織の化学解析や遺伝子解析を可能にするので、癌診断に対する標準治療である。
【0003】
[0004]生検は標準治療であるが、生検には合併症や患者の不快感も伴う。例えば、乳房生検には、出血、血腫、痛みなどの合併症が含まれるのが一般的である。典型的には、これらの合併症は局所麻酔およびエピネフリンで管理される。生検は、疑わしい組織に接近してサンプリングするために組織損傷を必要とするので、ある程度の出血は正常である。ただし、これらの合併症を最少化できればできるほど、患者の体験と臨床医の体験はより良いものとなる。
【0004】
[0005]出血と痛みの低減は、定位生検(stereotactic biopsy)やMRI生検に加えて、手順に長い時間がかかり、大量の組織が除去される可能性がある、線維腺腫(fibroadenoma)除去において、特に重要である。出血の低減は、機器を洗浄し、消毒するのに必要な時間も低減する。
【0005】
[0006]本技術分野において必要とされるものは、生検手順中の出血、血腫、および痛みを最少化することによって、患者体験および臨床医体験を改善する生検装置、生検システム、および生検方法である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0007]本発明は、熱冷却装置を有する生検システムを提供する。生検システムは、生検装置とコントローラ回路とを含む。生検装置は、細長い生検針と熱冷却装置とを含む。細長い生検針は、内腔、近位端部、中間部、および遠位端部を有する。細長い生検針は熱伝導性材料で製作されている。
【0007】
[0008]さらに、生検装置は、細長い生検針の近位端部と熱冷却装置との間に延びる温度伝達部材を含む。温度伝達部材は、第1の端部と第2の端部とを有する。
【0008】
[0009]生検装置は、熱冷却装置に接続された第1の熱機械式カプラと、温度伝達部材の第2の端部を細長い生検針の近位端部に接続する、第2の熱機械式カプラとを含む。
【0009】
[0010]コントローラ回路は、熱冷却装置に通信可能に結合されている。コントローラ回路は、細長い生検針の遠位端部における冷やし効果(chilling effect)を制御するように構成されている。
【0010】
[0011]一形態における本発明は、細長い生検針と、熱冷却装置と、細長い生検針と熱冷却装置との間に延びる温度伝達部材とを有する、生検装置を対象とする。細長い生検針は、熱冷却装置によって冷やされる。
【0011】
[0012]より詳細には、細長い生検針は、近位端部と、中間部と、遠位端部とを有する。細長い生検針は熱伝導性材料で製作されている。温度伝達部材は、細長い生検針の近位端部と熱冷却装置との間に延びている。温度伝達部材は、第1の端部と第2の端部とを有する。
【0012】
[0013]この生検装置の利点は、温度伝達部材の第1の端部を熱冷却装置に接続する、第1の熱機械式カプラを含むことである。さらに、この生検装置は、温度伝達部材の第2の端部を細長い生検針の近位端部に接続する、第2の熱機械式カプラを含む。
【0013】
[0014]別の形態における本発明は、冷やされた(chilled)生検針または冷やされる(to be chilled)生検針を有する、生検装置を対象としている。この生検装置は、細長い生検針と、熱冷却装置と、熱伝導性機械部材と、第1の熱機械式カプラと、第2の熱機械式カプラとを含む。
【0014】
[0015]細長い生検針は、近位端部と、中間部と、遠位端部とを有する。細長い生検針は熱伝導性材料で製作されている。熱伝導性機械部材は、第1の端部と第2の端部とを有する。
【0015】
[0016]本発明の利点は、熱伝導性機械部材が、細長い生検針の近位端部と熱冷却装置との間に延びていることである
【0016】
[0017]別の利点は、第1の熱機械式カプラが熱伝導性機械部材の第1の端部を熱冷却装置に接続することである。さらに別の利点は、第2の熱機械式カプラが、熱伝導性機械部材の第2の端部を細長い生検針の近位端部に接続することである。
【0017】
[0018]添付の図面と合わせて本発明の実施形態の以下の説明を参照することによって、本発明の上記および他の特徴および利点、ならびにそれらを達成する様式はより明白になり、本発明はよりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】[0019]本発明の一態様による、生検装置の概略図を含む、生検システムの概略図である。
図2】[0020]本発明の一態様による、生検装置を有する生検システムの例示的実施形態の概略図である。
図3】[0021]生検装置の例示的な実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[0022]対応する参照文字は、いくつかの図を通して、対応する部品を示す。本明細書に記載される例示は、本発明の少なくとも1つの実施形態を説明するものであり、そのような例示は、いかなる方法においても、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0020】
[0023]ここで、図面、より具体的には図1を参照すると、細長い生検針22および熱冷却装置24を一般に含む、生検装置20と、コントローラ回路26とを一般に含む、生検システム10が示されている。コントローラ回路26は、熱冷却装置24に通信可能に結合されている。細長い生検針22は、冷やされるか、または冷却されることが可能である。コントローラ回路26は、細長い生検針22の冷やし効果を制御するように構成されている。要素の理解を助けるために、図1および図2は、遠位方向12および近位方向14を示す矢印を含む。
【0021】
[0024]図1および図2に示されるように、コントローラ回路26は、プロセッサ回路30およびメモリ回路32を有する、熱コントローラ回路28を含む。熱コントローラ回路28は、通信リンク34を経由して熱冷却装置24に通信可能に結合されている。熱コントローラ回路28は、電気回路基板上に組み立てられてもよい。プロセッサ回路30は、1つまたは複数のプログラマブルマイクロプロセッサおよび関連する回路、例えば、入力/出力インターフェース、デジタル温度計、バッファ、メモリなどを有する。メモリ回路32は、例えば、バス回路を経由してプロセッサ回路30に通信可能に結合された、非一時的電子メモリであって、それには、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性メモリ回路、および読み取り専用メモリ(ROM)、電子的に消去可能なプログラマブルROM(EEPROM)、NORフラッシュメモリ、NANDフラッシュメモリなどの、不揮発性メモリ回路が含まれ得る。熱コントローラ回路28は、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)として形成され得る。
【0022】
[0025]熱コントローラ回路28は、メモリ回路に常駐するソフトウェアおよび/またはファームウェアを用いて、熱冷却装置24によって発生させられる冷やし効果に関連する機能を実行するためのプログラム命令を実行するように構成され、例えば、熱冷却装置24の動作を制御するか、または、代替的に、図1の熱冷却装置24の説明において以下でさらに記述されるように、電気機械式スイッチの動作を制御する。
【0023】
[0026]さらに、図1および図2に示されるように、コントローラ回路26は、ドライバアセンブリ回路40を含む。ドライバアセンブリ回路40は、電気回路基板上に組み立てられてもよく、ドライバアセンブリプロセッサ回路42およびドライバアセンブリメモリ回路44を含む。ドライバアセンブリプロセッサ回路42は、1つまたは複数のプログラマブルマイクロプロセッサおよび関連回路、例えば、入力/出力インターフェース、クロック、バッファ、メモリなどを有する。ドライバアセンブリメモリ回路44は、例えば、バス回路を経由して、ドライバアセンブリプロセッサ回路42に通信可能に結合されている、非一時的電子メモリであって、それには、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性メモリ回路、および読み取り専用メモリ(ROM)、電子的に消去可能なプログラマブルROM(EEPROM)、NORフラッシュメモリ、NANDフラッシュメモリなどの不揮発性メモリ回路が含まれ得る。ドライバアセンブリ回路40は、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)として形成され得る。
【0024】
[0027]図1および図2に示されるように、ドライバアセンブリ46は、有線または無線であり得る、ドライバ通信リンク48を経由して、ドライバアセンブリ回路40に通信可能かつ制御可能に結合されている。ドライバアセンブリ46は、細長い生検針22に機械的に結合されている。ドライバアセンブリ回路40は、ドライバアセンブリメモリ回路44に常駐するソフトウェアおよび/またはファームウェアを用いて、生検組織サンプルの回収に関連する機能を実行するためのプログラム命令、例えば、外側カニューレ、内側スタイレット(inner stylet)、またはその両方などの細長い生検針22を、並進運動、回転運動、またはその両方をさせるためにドライバアセンブリ46を制御するプログラム命令など、を実行するように構成されている。
【0025】
[0028]生検システム10の電動要素の各々は、電力源、例えば、バッテリに電気的に接続されるか、または代替的に、各電動要素は電力系統に接続するためにAC壁電源コンセントに接続されるように構成されている。
【0026】
[0029]細長い生検針22は、内腔(図1図3の概略図には図示せず)、近位端部50、中間部52、および遠位端部54を有する。細長い生検針22は、例えばアルミニウム、ステンレス鋼、およびニチノールなどの、熱伝導性材料で製作されている。
【0027】
[0030]細長い生検針22は、細長いカニューレおよび細長いスタイレットのうちの少なくとも一方を含む。いくつかの実施形態では、細長い生検針22は、外側切断カニューレと内側スタイレットとを含む。他の実施形態では、細長い生検針22は、外側カニューレと内側切断スタイレットとを含む。遠位端部54は、サンプル切欠部56を含む。遠位端部54に取り付けられているか、またはそれに一体化されているのは、穿刺先端(piercing tip)58である。実施形態に応じて、穿刺先端58は、外側カニューレの外側カニューレ遠位端部に取り付けられるか、またはそれに一体化されている。または、代替的に、穿刺先端58は、内側スタイレットのスタイレット遠位端部に取り付けられるか、またはそれに一体化されている。
【0028】
[0031]細長い生検針22は、長手軸60に沿って延びている。中間部52と近位端部50とを区別するために、長手軸60の全長にわたり3分の1に分割された細長い生検針22を考える。近位端部50は、細長い生検針22の最近位の3分の1として定義される。中間部52は中央の3分の1であり、遠位端部54は細長い生検針22の最遠位の3分の1である。
【0029】
[0032]生検装置20は、温度伝達部材62を含み、これも熱伝導性の機械部材として説明され得る。温度伝達部材62は、細長い生検針22の近位端部50と熱冷却装置24との間に延びている。温度伝達部材62は、例えばアルミニウム、ステンレス鋼、銅などの熱伝導性材料で製作されており、絶縁されて包装されている。図1に概略的に描かれているように、温度伝達部材62は、金属、例えば外科用グレードのステンレス鋼、銅、またはアルミニウムなどの熱伝導性材料の、剛性のある細長い中実円筒である。温度伝達部材62は、第1の端部64と第2の端部66とを有する。第1の端部64は、第2の端部66の近位である。
【0030】
[0033]生検装置20は、第1の熱機械式カプラ70と第2の熱機械式カプラ72とを含む。第1の熱機械式カプラ70および第2の熱機械式カプラ72の各々は、例えば外科用グレードのステンレス鋼、銅、またはアルミニウムなどの、熱伝導性材料で製作されている。第1の熱機械式カプラ70は、熱冷却装置24と、温度伝達部材62とに接続されている。第1の熱機械式カプラ70は、熱冷却装置24と、温度伝達部材62とに接続されている。第1の熱機械式カプラ70は、熱冷却装置24と、温度伝達部材62の第1の端部64の間の接続部である。第1の熱機械式カプラ70については、以下でより詳細に説明される。
【0031】
[0034]第2の熱機械式カプラ72は、温度伝達部材62の第2の端部66に接続されている。第2の熱機械式カプラ72は、温度伝達部材62の第2の端部66を細長い生検針22の近位端部50に接続している。第2の熱機械式カプラ72は、温度伝達部材62と細長い生検針22の近位端部50の間の接続部である。生検装置20が完全に組み立てられると、第2の熱機械式カプラ72は、細長い生検針22の近位端部50と、温度伝達部材62とに解放可能に接続される。例えば、第2の熱機械式カプラ72は、ピンバイス(pin vise)またはコレットの(collet)形態をとり得る。第2の熱機械カプラ72が細長い生検針22の近位端部50に接触する表面積が大きいほど、細長い生検針22の遠位端部54から中間部分を通り、細長い生検針22の近位端部50と、第2の熱機械式カプラ72とに、より多くの熱が伝達し、これが、温度伝達部材62と第1の熱機械式カプラ70とを通って、図1の生検装置20の熱冷却装置24によって、冷却される。
【0032】
[0035]図1に示すように、熱冷却装置24は、第1の弁92を有する第1の小チャンバ90と、第2の弁96を有する第2の大チャンバ94とを有する二重チャンバ筐体(dual chamber enclosure)の形態である。第1のチャンバ90は、第2のチャンバ94よりも容積が小さい。第1の小チャンバ90と第2の大チャンバ94とは、第3の弁98を介して流体接続されている。また、熱冷却装置24は、第1のポート104および第2のポート106の2つのポートを有するポンプ100と、第1の導管102および第2の導管108とを含む。ポンプ100は、第1の弁92および第2の弁96のそれぞれに結合されている。第1の弁92、第2の弁96、および第3の弁98のそれぞれは一方向性である。例えば、図1の熱冷却装置24によると、ポンプ100は、負圧を用いて第2の大チャンバ94からポンプ100への方向にのみ、次いで、正圧を加えることによってポンプ100から第1の小チャンバ90へと流体を圧送するように構成されている。すなわち、図1の図面によれば、流体は反時計回りに移動されるが、当然のことながら、図1の熱冷却装置24の構成要素は、望みに応じて時計回りのパターンで動作するように再編成されてもよい。図1の生検システム10は、生検システムから熱を逃がすための熱放散器84、例えばヒートシンク、放熱器エレメント、または通気機構を含む。
【0033】
[0036]図1の熱冷却装置24は一定量のガスを有し、この量はモル(記号mol)で表わされている。熱冷却装置24は、発熱効果を生成する、すなわち熱エネルギーが生成される第1の動作モードと、吸熱効果を生成する、すなわち冷やし効果が生成される第2の動作モードとの、2つの動作モードを有する。
【0034】
[0037]図1の実施形態によれば、熱冷却装置24は、第1の従事期間中に第1の動作モードに従事するように構成されるとともに、熱冷却装置24は、第2の従事期間中に第2の動作モードに従事するように構成されている。熱冷却装置24は、第1の従事期間中に第3の弁98を閉じるように構成されるとともに、熱冷却装置24は、第2の従事期間中に第3の弁98を開くように構成されている。第3の弁98は、第1の従事期間中は密閉状態になるように構成されるとともに、第3の弁98は、第2の従事期間中は開状態になるように構成されている。
【0035】
[0038]熱冷却装置24は、2つの動作モードを切り替える。図1の生検システム10、特に、熱コントローラ回路28は、医療処置中に熱冷却装置24、特にポンプ100をオフおよびオンに切り替えるように構成されている。あるいは、図1の生検システム10は、医療処置中に熱冷却装置24を連続的に動作させるように構成されている。第1の従事期間と第2の従事期間とが、生検装置20の動作中に周期的に繰り返される。
【0036】
[0039]第1の従事期間中に、熱冷却装置24は、ポンプ100を使用してガスを第2の大チャンバ94から第1の小チャンバ90内に圧縮することによって発熱プロセスを発生させるように構成されている。より具体的には、ポンプ100は、最初に第1の導管102において真空を発生させるために使用され、これにより、第2の弁96を経由して第2の大チャンバ94から、第1の導管102中に、ポンプ100内の第1のポート104を経由してポンプ100中に、ガスを吸引する。ポンプ100は、流体を、ポンプ100から第2のポート106を出て第2の導管108中に圧送し、さらに第1の小チャンバ90中に圧送して、第1の小チャンバ90内部で一定量のガスを圧縮するように構成されている。熱放散器84(例えば、ヒートシンク、放熱器エレメント、またはファンなどの通気機構)が、第1の小チャンバ90に接続され、第1の従事期間中に発生させられる第1の小チャンバ90からの熱エネルギーの除去を補助する。
【0037】
[0040]第2の従事期間中、熱冷却装置24は、第3の弁98を開くことにより圧縮ガスを第1の小チャンバ90から第2の大チャンバ94に放出することによって、冷やし効果を生み出す吸熱プロセスを発生させるように構成されている。第2の従事期間中、ポンプ100は、所望の冷やし効果に応じてオンまたはオフであり得る。
【0038】
[0041]図1において、第1の熱機械式カプラ70は、熱冷却装置24を細長い生検針22から熱的に絶縁するために選択的に開かれ、熱冷却装置24によって発生させられた冷やし効果を温度伝達部材62に伝達し、最終的に細長い生検針22の遠位端部54に伝達するために選択的に閉じられるように構成された、電気機械式スイッチの形態である。冷やし効果が細長い生検針22の遠位端部54に達すると、細長い生検針は、本明細書では冷やされた針と呼ばれてもよい。コントローラ回路26、特に、熱コントローラ回路28は、有線または無線であってもよい、熱機械式カプラ通信リンク86を経由して、第1の熱機械式カプラ70に通信可能に結合されている。コントローラ回路26、特に、熱コントローラ回路28は、第1の熱機械式カプラ70を温度伝達部材62の第1の端部64に選択的に接続するように構成されている。熱コントローラ回路28は、開命令を生成して熱機械式カプラ通信リンク86を経由して第1の熱機械式カプラ70に送達することによって、熱冷却装置24が熱エネルギーを発生させている第1の従事期間中に、第1の熱機械式カプラ70を開くように構成されている。開状態では、第1の熱機械カプラ70は、細長い生検針22を熱冷却装置24から熱的に絶縁し、その結果、細長い生検針22は、第1の従事期間の副産物として発生させられる熱を受け入れない。
【0039】
[0042]さらに、熱コントローラ回路28は、閉命令を生成して熱機械式カプラ通信リンク86を経由して第1の熱機械式カプラ70に送達するように構成されている。熱コントローラ回路28は、熱冷却装置24が冷やし効果を発生させている第2の従事期間中に、第1の熱機械式カプラ70を閉じるように構成されている。閉命令を受信した結果、第1の熱機械式カプラ70は、熱冷却装置24の第2の従事期間中に閉状態に移動する。第1の熱機械式カプラ70の閉状態により、熱冷却装置24と温度伝達部材62の第1の端部64との間の熱伝導接続が完成する。
【0040】
[0043]好ましくは、必ずしもそうではないが、図1の生検システム10は、少なくとも1つの熱センサを含む。例えば、図1に示されるように、第1の熱センサ76が細長い生検針22の近位端部50に結合されているのが示されている。あるいは、図1に示されるように、第1の熱センサ76は、第1の熱機械式カプラ70と直接接触し、かつ直接接続して設置された、第2の熱センサ78と置き換えられてもよい。生検システム10は、第1の熱機械式カプラ70に隣接して位置する第2の熱センサ78と、細長い生検針22の近位端部50に存在する第1の熱センサ76の両方を含み得ることも想定される。
【0041】
[0044]熱コントローラ回路28は、存在する場合、有線または無線であり得る第1の熱センサ通信リンク80を経由して、第1の熱センサ76に通信可能に結合されている。追加的または代替的に、熱コントローラ回路28は、存在する場合、有線または無線であり得る第2の熱センサ通信リンク82を経由して、第2の熱センサ78に通信可能に結合されている。第1の熱センサ76は、細長い生検針22の近位端部50の少なくとも1つの温度データを感知するように構成され、第1の熱センサ76は、少なくとも1つの温度データを熱コントローラ回路28に送達するように構成されている。第2の熱センサ78は、第1の熱機械式カプラ70の少なくとも1つの温度データを感知するように構成されるとともに、第2の熱センサ78は、少なくとも1つの温度データを熱コントローラ回路28に送達するように構成されている。熱コントローラ回路28が少なくとも1つの温度データを受信すると、それは受信温度データと呼ばれる。熱コントローラ回路28は、受信温度データを、メモリ回路32に記憶された閾温度設定と比較するように構成されている。
【0042】
[0045]例示的実施形態によれば、受信温度データのいずれかが閾温度設定を超えている場合、熱コントローラ回路28は、プロセッサ回路30内の熱冷却命令のセットを処理して、熱冷却装置24に冷やし効果を発生させるように選択的に従事させる。一方、熱コントローラ回路28が、受信温度データのすべてが閾温度設定以下であると判定した場合、熱コントローラ回路28は、例えば第1の熱センサ76および第2の熱センサ78などの、少なくとも1つの熱センサから受信したすべての温度データを感知し続け、熱冷却装置24は、冷やし効果を発生させるために従事していない。さらに、この例示的な実施形態によれば、受信温度データが閾温度設定以下であるとき、熱コントローラ回路28は、第1の従事期間に従事するようにポンプ100を制御し、それによって、受信温度データが閾温度設定を上回ることが検出された瞬間に、第2の従事期間に入るように熱冷却装置24を準備する。一旦、熱コントローラ回路28が、受信温度データが閾温度設定を超えていると判定すると、熱コントローラ回路28は、熱冷却命令のセットを熱冷却装置24に伝えて、冷やし効果を生成する、第2の従事期間に入る。図1の生検システム10のこの例示的な実施形態によれば、熱冷却装置24は、第1の従事期間から第2の従事期間までループで、また規則的なサイクルで再び戻って連続的に動作せず、代わりに、受信温度データが閾温度設定以下であると熱コントローラ回路28が判定した結果として、熱冷却装置24が第1の従事期間に入り、その間に、ガスが第1の小チャンバ90内部で圧縮される。図1の生検システムの冷やし効果は、プロセッサ回路30および少なくとも1つの熱センサ、例えば第1の熱センサ76および第2の熱センサ78、を介したフィードバックループによって調節され得る。冷やし効果は、ハンドヘルドデバイスまたはコンソールキャピタルコンポーネントの一部として自動的に発生させられるか、または手動で制御することができる。熱コントローラ回路28は、第1の熱センサ76および/または第2の熱センサ78によって受信された受信温度データに応じて、第2の従事期間を延長または短縮するように熱冷却装置24を操作するように構成されている。
【0043】
[0046]追加的または代替的に、第1の熱センサ76および/または第2の熱センサ78からの受信温度データのいずれかが閾温度設定を超えている場合には、熱コントローラ回路28は、熱冷却装置24が現在、冷やし効果を生成する、第2の従事期間に従事していることを条件として、第1の熱機械式カプラ70に閉命令を送達するように構成されている。
【0044】
[0047]例示的な実施形態では、第1の熱センサ76からの受信温度データが第2の熱センサ78からの受信温度データよりも高い場合、熱コントローラ回路28は、第1の熱機械式カプラ70を閉状態に制御するように構成されている。また、第1の熱センサ76からの受信温度データが第2の熱センサ78からの受信温度データよりも低い場合、熱コントローラ回路28は、第1の熱機械式カプラ70を開状態に制御するように構成されている。
【0045】
[0048]図2および図3に示されるように、代替的な第1の熱機械式カプラ170は、図1の生検装置20の第1の熱機械式カプラ70を置き換える。代替的な第1の熱機械式カプラ170は、電気機械式スイッチではなく、代わりにピンバイスまたはコレットの形態をとることができる。図2の第2の生検システム110および第2の生検装置120では、代替的な第1の熱機械式カプラ170は、一旦、第2の生検装置120が完全に組み立てられた状態になると、第2の熱冷却装置124を温度伝達部材62の第1の端部64に固定して接続する。
【0046】
[0049]図2は、細長い生検針22、第2の熱冷却装置124、温度伝達部材62、代替的な第1の熱機械式カプラ170および第2の熱機械式カプラ72を含む、第2の生検装置120を有する、第2の生検システム110を示す。細長い生検針22、温度伝達部材62、および第2の熱機械式カプラ72は、図1の生検システム10を参照して上述されたものと同じである。また、図1のコントローラ回路26は、図2のコントローラ回路26についても当てはまり、したがって、参照番号は同じままである。コントローラ回路26、具体的には熱コントローラ回路28は、第2の通信リンク134を経由して第2の熱冷却装置124と通信可能にリンクされている。
【0047】
[0050]図2に示されるように、第2の熱冷却装置124は、例えばペルチェヒートポンプなどの熱電ヒートポンプの形態であり、これは、動作中に、高温側128および低温側130を含む。例えば、高温側128と低温側130の温度差は70℃以下である。この冷やし効果は、第2の生検装置120の要素の熱伝導性材料を介して、第2の熱冷却装置124の低温側130から細長い生検針22の遠位端部54に伝達される。任意選択で、第2の生検システム110は、第2の熱冷却装置124の高温側128に結合された、熱放散器84、例えば、ヒートシンク、放熱器エレメント、または通気機構を含む。追加的または代替的に、熱放散器84は、細長い生検針22の近位端部50に結合されてもよい。
【0048】
[0051]冷やされた生検針を有する第3の生検装置220が、図3に示されている。第3の生検装置220は、図1の生検システム10における生検装置20を置き換えることができる。第3の生検装置220は、図2の第2の生検システム110における生検装置120を置き換えることができる。
【0049】
[0052]図3に示されるように、第3の細長い生検針222は、サンプルポート228を有する、外側の細長いカニューレ226と、内側の細長いスタイレット230とを含む。内側の細長いスタイレット230は、第3のドライバアセンブリ246によって指示されるように、図3に示されるように第1の回転方向232、第2の回転方向、またはその両方に回転するように構成されている。第3の細長い生検針222は、第3の長手軸260に沿って延びている。
【0050】
[0053]第3の生検装置220は、第3の細長い生検針の近位端部250、第3の細長い生検針の中間部252と、第3の細長い生検針の遠位端部254とを有する、第3の細長い生検針222を含む。第3の細長い生検針222は、熱伝導性材料、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、または銅で製作されている。図3は、第3の穿刺先端258を含む、内側の細長いスタイレット230を示す。しかしながら、他の実施形態では、外側の細長いカニューレ226が、穿刺先端を含んでもよい。
【0051】
[0054]図3に示されるように、第3の生検装置220は、第3の熱冷却装置256を含む。第3の生検装置220は、第3の細長い生検針222の第3の細長い生検針の近位端部250と、第3の熱冷却装置256との間に延びる、熱伝導性機械部材262を含む。熱伝導性機械部材262は、熱伝導性機械部材の第1の端部264と熱伝導性機械部材の第2の端部266とを有する。熱伝導性機械部材262は、例えばアルミニウム、ステンレス鋼、または銅などの金属から構成される、剛性のある細長い中実円筒である。代替的な第1の熱機械式カプラ170は、第3の熱冷却装置256が完全に組み立てられるときに、熱伝導性機械部材の第1の端部264を第3の熱冷却装置256に直接的かつ固定的に接続する。代替的な第2の熱機械式カプラ272は、熱伝導性機械部材の第2の端部266を、第3の細長い生検針222の第3の細長い生検針の近位端部250に接続する。代替的な第2の熱機械式カプラ272は、ピンバイスまたはコレットの形態をとることができる。代替的な第2の熱機械式カプラ272が、第3の細長い生検針222の第3の細長い生検針の近位端部250と接触する表面積が多いほど、より多くの熱が第3の細長い生検針222から代替的な第2の熱機械式カプラ272に伝達する。
【0052】
[0055]第3の熱冷却装置256は、キャニスタ弁274と周囲空気ポート276とを含む。第3の熱冷却装置256は、代替的な第1の熱機械式カプラ170と結合するように構成されている。キャニスタ弁274は、一般に既製の状態で入手可能な、例えば液体窒素などの圧縮ガスの使い捨てキャニスタ280を、受け入れるように構成されている。第3の熱冷却装置256は、ガス放出282として図3に示されるように、圧縮ガスを使い捨てキャニスタ280から周囲空気ポート276を通って周囲空気に放出するために、キャニスタ弁274を開くように構成されている。代替的に、周囲空気ポート276は、排気ベント(図示せず)またはより大きな容器(図示せず)に結合されてもよい。圧縮ガスが使い捨てキャニスタ280を脱出すると、第3の熱冷却装置256によって冷やし効果が発生させられる。その結果、第3の細長い生検針の遠位端部254に存在する熱エネルギーは、冷やし効果に対して近位方向14に移行する。冷やし効果は、第3の熱冷却装置256の熱伝導性材料を介して代替的な第1の熱機械式カプラ170に、次いで熱伝導性機械部材の第1の端部264に熱的に伝達され、さらに熱伝導性機械部材262を介して熱伝導性機械部材の第2の端部266に、熱的に伝達される。冷やし効果は、熱伝導性機械部材の第2端部266から代替的な第2の熱機械カプラ272へ、そして第3の細長い生検針の近位端部250へ、そしてさらに遠位方向に、第3の細長い生検針の中間部252を通って第3の細長い生検針の遠位端部254へと熱的に伝達される。第3の熱冷却装置256は、冷やし効果の発生を周期的に繰り返さない。第3の熱冷却装置256は、最初に空になったキャニスタを切り離し、圧縮ガスで満たされた使い捨てキャニスタ280を取り付け、キャニスタ弁274および周囲空気ポート276を通して圧縮ガスを放出するプロセスを繰り返した後にのみ、冷やし効果の発生を繰り返すことができる。第3の熱冷却装置256は、手動で、または、例えば図2の第2の生検システム110などの、生検システムを介して、操作されてもよい。
【0053】
[0056]本発明は、その別の形態において、生検手順の間に細長い生検針22を冷やすための方法を対象とする。この方法は、生検デバイス20の細長い生検針22の遠位端部54を患者に貫通させることを含む。この方法はさらに、遠位端部54が標的組織に到達するまで、細長い生検針22の遠位端部54を前進させ続けることを含む。いくつかの実施形態において、この方法はさらに、患者における標的組織から組織サンプルを収集し、生検装置20の近位端部50まで、組織サンプルを引戻すことを含む。この方法は、細長い生検針22の近位端部50で採取された1つまたは複数の温度測定値を収集し、モニタリングすることを含む。1つまたは複数の温度測定値は、細長い生検針22の近位端部50上、またはそれに隣接して位置付けられる第1の熱センサ76によって採取される。1つまたは複数の温度測定値は、第1の熱センサ通信リンク80を介して熱コントローラ回路28に伝えられる。上述したように、熱コントローラ回路28は、メモリ回路32およびプロセッサ回路30を含む。細長い生検針22の近位端部50で採取された温度測定値のいずれかが、メモリ回路32に記憶された設定最高温度よりも高い場合、熱冷却装置24が起動されて、細長い生検針22の近位端部50において冷やし効果を生み出すことになる。
【0054】
[0057]熱冷却装置24によって発生させられた冷やし効果は、最初に、温度伝達部材62の第1の端部64を熱冷却装置24に直接接続する第1の熱機械式カプラ70を介して、細長い生検針22の近位端部50に伝達される。そして、この冷やし効果は、遠位方向12に温度伝達部材62を介して、温度伝達部材62の第2の端部まで運ばれる。温度伝達部材62の第2の端部は、第2の熱機械式カプラ72に接続され、この第2の熱機械式カプラ72は、細長い生検針22の近位端部50に直接、接続されている。したがって、熱冷却装置24によって発生させられた冷やし効果は、熱冷却装置24から遠位方向12に、第1の熱機械式カプラ70を介して温度伝達部材62の第1の端部に伝達され、温度伝達部材62を越えて温度伝達部材62の第2の端部まで、そして第2の熱機械式カプラ72から最終的に細長い生検針22の近位端部50に伝達される。細長い生検針22は熱伝導性材料で構成されているので、その冷やし効果は、近位端部50から、穿刺先端58を含む細長い生検針22の遠位端部54に伝達される。当然のことながら、エネルギーは平衡を達成するために高温から低温に移動するため、生検手順中に熱冷却装置24が細長い生検針22の遠位端部54の温度よりも低温である場合、細長い生検針22の遠位端部54に存在する熱エネルギーは、熱冷却装置24に向かって近位方向14に伝導される。細長い生検針22の遠位端部54からの熱は、細長い生検針22に沿って近位方向14に、第2の熱機械式カプラ72へと伝導され、次いで、第2の熱機械式カプラ72から温度伝達部材62の第2の端部66へ、温度伝達部材62に沿って温度伝達部材62の第1の端部64へ、第1の端部64から第1の熱機械式カプラ70へ、さらに第1の熱機械式カプラ70から熱冷却装置24へと伝導され、そこで残りの熱エネルギーが対流を介して周囲空気に放散される。さらに、熱冷却装置24は、追加の熱放散器84、例えば、ヒートシンク、放熱器エレメント、または通気機構を有してもよく、残りの熱エネルギーを放散するためにそれに接続されてもよい。代替的に、熱冷却装置24は、生検システム10が常駐する部屋に放散された熱をさらに排気する排気ファンなどの、第2の熱放散器をさらに備えてもよい。
【0055】
[0058]有利には、生検手順中に細長い生検針22を冷却することは、手順後の圧縮の必要性を減らし、全体的な手順時間を迅速化するのに役立つ。冷やし効果は出血や痛みを低減する。痛み感覚の減少は、麻酔薬とエピネフリンの必要性を減らす可能性がある。出血の減少は、定位生検およびMRI生検、ならびに手順に長時間を要する場合があり、大量の組織を除去する可能性がある、線維腺腫の除去において特に有利である。細長い生検針22を冷却すると、外側カニューレと接触する血液の粘性がより高くなり、外側カニューレ上の毛細管作用によって、アクセス部位の外に移行する可能性が低いため、外部出血も減少する。出血の減少はまた、機器の洗浄と消毒に必要な時間を短縮する。さらに、冷やし効果は組織自体にまで及ぶため、冷やされた組織は温められた組織よりもきれいに切断されるため、開示された生検システム、生検装置、および方法によって生検サンプルの品質が改善される。したがって、開示された生検システム、生検装置、および方法は、組織サンプルの品質を改善することによって診断結果を改善する。
【0056】
[0059]以下の項目も、本発明に関する。
[0060]一実施形態において、本発明は、生検システムに関する。生検システムは、生検装置、(生検装置の生検針の)熱冷却のための熱冷却装置、温度伝達部材、第1の熱機械式カプラ、第2の熱機械式カプラ、およびコントローラ回路を含み得る。生検装置は、細長い生検針を有してもよい。実施形態のいずれかによれば、細長い生検針は、内腔、近位端部、中間部、および遠位端部を有し得る。細長い生検針は、熱伝導性材料で製作されていてもよい。温度伝達部材は、細長い生検針の近位端部と熱冷却装置との間に延びていてもよい。温度伝達部材は、第1の端部と第2の端部とを有していてもよい。第1の熱機械式カプラは、熱冷却装置に接続されるか、または接続するように構成されてもよい。第2の熱機械式カプラは、温度伝達部材の第2の端部を細長い生検針の近位端部に接続するか、または接続するように構成されてもよい。コントローラ回路は、熱冷却装置に通信可能に結合されてもよいし、通信可能に結合するように構成されてもよい。コントローラ回路は、細長い生検針の遠位端部における冷やし(冷却)効果を制御するか、または制御するように構成されてもよい。
【0057】
[0061]実施形態によれば、生検デバイスは、細長い生検針を移動させるか、または移動させるように構成されてもよい、ドライバアセンブリを含んでもよい。コントローラ回路は、ドライバアセンブリ回路および熱コントローラ回路を含んでもよい。ドライバアセンブリ回路は、ドライバアセンブリに通信可能に結合されるか、または通信可能に結合されるように構成されてもよい。熱コントローラ回路は、熱冷却装置に通信可能に結合されるか、または通信可能に結合されるように構成されてもよい。これにより、熱コントローラ回路が、電気機械式スイッチの開閉を制御するために、通信、例えば、開信号および/または閉信号を、電気機械式スイッチに送達すること;熱コントローラ回路が、熱冷却装置に一組の熱冷却命令を送達して、細長い生検針において冷やし効果を生成する、第2の従事期間に入ること;および/または熱コントローラ回路が、熱冷却装置に通信信号を送達して、プロセッサ回路および少なくとも1つの熱センサによる、連続的に作動するフィードバックループによって、生検装置の冷却効果を調節すること、が可能となる。
【0058】
[0062]実施形態のいずれかによれば、コントローラ回路は、第1の熱機械式カプラを温度伝達部材の第1の端部に選択的に接続するか、または選択的に接続するように構成されてもよい。これにより、熱コントローラ回路は、電気機械式スイッチの開閉をそれぞれ制御するために、電気機械式スイッチに、開信号および閉信号を送達することが可能になる。
【0059】
[0063]生検システムの実施形態のいずれかによれば、第1の熱機械式カプラは、熱冷却装置を温度伝達部材の第1の端部に選択的に接続するか、または選択的に接続するように構成されている、電気機械式スイッチであってもよい。熱コントローラ回路は、第1の従事期間中に電気機械式スイッチを開くか、または開くように構成されてもよい。熱冷却装置は、第1の従事期間中に発熱効果を生成するか、または生成するように構成されてもよい。
【0060】
[0064]実施形態のいずれかによれば、第1の熱機械式カプラは、熱冷却装置を温度伝達部材の第1の端部に選択的に接続するか、または選択的に接続するように構成されている、電気機械式スイッチであってもよい。熱コントローラ回路は、第2の従事期間中に電気機械式スイッチを閉じるか、または閉じるように構成されてもよい。熱冷却装置は、第2の従事期間中に吸熱効果を生成するか、または生成するように構成されてもよい。
【0061】
[0065]実施形態のいずれかによれば、生検システムは、細長い生検針の近位端部に結合されるか、または結合されるように構成される、熱センサを含んでもよい。コントローラ回路は、熱コントローラ回路を含んでもよい。熱コントローラ回路は、プロセッサ回路とメモリ回路とを含んでもよい。熱コントローラ回路は、熱センサに通信可能に結合されるか、または通信可能に結合されるように構成されてもよい。熱センサは、熱コントローラ回路に温度データを収集して送達するか、または収集して送達するように構成されてもよい。熱コントローラ回路は、熱冷却装置に通信可能に結合されるか、または通信可能に結合されるように構成されてもよい。熱コントローラ回路は、温度データを、メモリ回路に記憶された閾値と比較するか、または比較するように構成されてもよく、温度データが閾値を超えている場合には、熱コントローラ回路は、冷やし効果を発生させるために熱冷却装置を選択的に従事させるために、プロセッサ回路内の熱冷却命令を処理するか、または処理するように構成されている。温度データが閾値以下であると熱コントローラ回路が判定した場合、熱コントローラ回路は、熱センサから受信したすべての温度データを感知し続け、熱冷却装置は従事していない。
【0062】
[0066]いくつかの実施形態によれば、生検システムは、医療処置中に熱冷却装置を連続的に動作させてもよいし、連続的に動作させるように構成されてもよい。
【0063】
[0067]生検システムのいくつかの実施形態によれば、熱冷却装置は、二重チャンバ筐体と、ポンプとを含んでもよい。二重チャンバ筐体は、第1の(小)チャンバと、(第2の)大チャンバとを含み、ここで、第1のチャンバは、第2のチャンバよりも小さくてもよい。第1の小チャンバは、第1の弁を有してもよく、第2の大チャンバは、第2の弁を有してもよい。第1の小チャンバおよび第2の大チャンバは、流体的に接続されるか、または第3の弁を介して流体接続するように構成されてもよい。第3の弁は、密閉もしくは開放されるか、または密閉もしくは開放されるように構成されてもよい。ポンプは、第1の弁および第2の弁のそれぞれに、結合されるか、または結合されるように構成されてもよい。熱冷却装置は、第2の大チャンバから第1の小チャンバ内にガスを圧縮するために、ポンプを使用することによって発熱プロセスを発生させるか、または発生させるように構成されてもよい。熱冷却装置は、第3の弁を開くことにより第1の小チャンバから第2の大チャンバ中にガスを放出することによって、吸熱プロセスを発生させるか、または発生させるように構成されてもよい。コントローラ回路は、ポンプに通信可能に結合されるか、または通信可能に結合されるように構成されてもよい。
【0064】
[0068]別の実施形態では、本発明は、冷やされた、または冷やされる(冷やし可能な)生検針を含む、生検装置に関する。この生検装置は、先行段落のいずれかの生検装置であってもよく、先行段落のいずれかの生検システムで構成されてもよい。この生検装置は、細長い生検針、熱冷却装置、温度伝達部材、第1の熱機械式カプラ、および第2の熱機械式カプラを含んでもよい。細長い生検針は、近位端部、中間部、および遠位端部を有してもよい。細長い生検針は、熱伝導性材料で製作されていてもよい。温度伝達部材は、細長い生検針の近位端部と熱冷却装置との間に延びていてもよい。温度伝達部材は、第1の端部と第2の端部とを有していてもよい。第1の熱機械式カプラは、温度伝達部材の第1の端部を熱冷却装置に接続するか、または接続するように構成されてもよい。第2の熱機械式カプラは、温度伝達部材の第2の端部を細長い生検針の近位端部に接続するか、または接続するように構成されてもよい。
【0065】
[0069]生検装置の実施形態のいずれかによれば、細長い生検針は、細長いカニューレおよび細長いスタイレットのうちの少なくとも一方を含んでもよい。温度伝達部材は、金属製であってもよい、剛性のある細長い中実円筒であってもよい。
【0066】
[0070]生検装置のいくつかの実施形態によれば、熱冷却装置は、熱電ヒートポンプであってもよい。
【0067】
[0071]生検装置のいくつかの実施形態によれば、熱冷却装置は、キャニスタ弁および周囲空気ポートを含んでもよい。熱冷却装置は、第1の熱機械式カプラと結合されるか、または結合するように構成されてもよい。キャニスタ弁は、圧縮ガスを収納する使い捨てキャニスタを受け入れるか、または受け入れるように構成されてもよい。この熱冷却装置は、圧縮ガスを使い捨てキャニスタから周囲空気ポートを介して周囲空気に放出して、熱冷却装置から第1の熱機械式カプラ、温度伝達部材、細長い生検針の近位端部、および遠位端部へと伝達され得る、冷やし効果を発生させるために、キャニスタ弁を開くか、または開くように構成されてもよい。
【0068】
[0072]生検装置のいくつかの実施形態によれば、熱冷却装置は、二重チャンバ筐体と、ポンプとを含んでもよい。二重チャンバ筐体は、第1の(小)チャンバおよび第2の(大)チャンバを含んでもよく、ここで、第1のチャンバは、第2のチャンバよりも小さくてもよい。第1のチャンバは、第1の弁を有してもよく、第2の大チャンバは、第2の弁を有してもよい。第1の小チャンバと第2の大チャンバは、流体結合されるか、または第3の弁を介して流体結合するように構成されてもよい。第3の弁は、密閉もしくは開放されるか、または密閉もしくは開放されるように構成されてもよい。ポンプは、第1の弁および第2の弁のそれぞれに結合されていてもよい。熱冷却装置は、第2の大チャンバから第1の小チャンバ中にガスを圧縮するためにポンプを使用することによって、発熱プロセスを発生させるか、または発生させるように構成されてもよい。熱冷却装置は、第3の弁を開くことにより第1の小チャンバから第2の大チャンバ中にガスを放出することによって、吸熱プロセスを発生させるか、または発生させるように構成されてもよい。
【0069】
[0073]二重チャンバ筐体を有する熱冷却装置の実施形態、または熱電ヒートポンプであってもよい熱冷却装置の実施形態によれば、熱冷却装置は、細長い生検針の近位端部に結合されるか、または結合されるように構成された、第1の熱センサを含んでもよい。第1の熱センサは、細長い生検針の近位端部の温度を感知するか、または感知するように構成されてもよい。
【0070】
[0074]先行段落の熱冷却装置のいずれかの実施形態によれば、熱冷却装置は、第1の熱機械式カプラに結合されるか、または結合されるように構成された、第2の熱センサを含んでもよい。この熱センサは、第1の熱機械式カプラの温度を感知するか、または感知するように構成されてもよい。
【0071】
[0075]別の実施形態では、本発明は、冷やされた、または冷却される(冷やし可能な)生検針を含む生検装置に関する。生検装置は、先行段落のいずれかの生検装置であってもよく、先行段落のいずれかの生検システムで構成されてもよい。生検装置は、細長い生検針、熱冷却装置、熱伝導性機械部材、第1の熱機械式カプラ、および第2の熱機械式カプラを含んでもよい。細長い生検針は、近位端部、中間部、および遠位端部を有していてもよい。細長い生検針は、熱伝導性材料で製作されていてもよい。熱伝導性機械部材は、細長い生検針の近位端部と熱冷却装置との間に延びていてもよい。熱伝導性機械部材は、第1端部と第2端部とを有していてもよい。第1の熱機械式カプラは、熱伝導性機械部材の第1端部を熱冷却装置に接続するか、または接続するように構成されてもよい。第2の熱機械式カプラは、熱伝導性機械部材の第2の端部を細長い生検針の近位端部に接続するか、または接続するように構成されてもよい。
【0072】
[0076]生検装置の実施形態のいずれかによれば、細長い生検針は、細長いカニューレおよび細長いスタイレットのうちの少なくとも一方を含んでもよく、熱伝導性機械部材は、金属製であってもよい、剛性のある細長い中実円筒であってもよい。
【0073】
[0077]任意選択で、いくつかの実施形態によれば、熱冷却装置は、熱電ヒートポンプであってもよい。
【0074】
[0078]いくつかの実施形態によれば、第1の熱機械式カプラは電気機械式スイッチであってもよく、電気機械式スイッチは、細長い生検針を熱冷却装置から熱的に絶縁するために、熱冷却装置の第1の従事期間中に開くか、または開くように構成されてもよい。
【0075】
[0079]いくつかの実施形態によれば、電気機械式スイッチは、熱冷却装置の第2の従事期間中に、閉状態に移動するか、または移動するように構成されてもよい。この閉状態は、熱冷却装置と熱伝導性機械部材の第1の端部との間の熱接続を完成させる。
【0076】
[0080]先行段落[0075]~[0079]の生検装置は、生検装置の特徴、および先行段落[0060]~[0074]のいずれかの残りのエンティティによって特徴付けられ得る。
【0077】
[0081]本発明を少なくとも1つの実施形態に関して説明したが、本発明は、本開示の趣旨と範囲内でさらに変更することができる。したがって、本出願は、本発明の一般原理を使用する、その任意の変形、使用、または適応を、その範囲に含むことが意図されている。さらに、本出願は、本発明が関係する技術分野において既知または慣行の範囲内であるとともに、添付の特許請求の範囲の限界内に入るような、本開示からの逸脱を範囲に含めることが意図されている。
図1
図2
図3
【国際調査報告】