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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-29
(54)【発明の名称】清涼効果を増強する組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/33 20060101AFI20240122BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20240122BHJP
   A61Q 1/00 20060101ALI20240122BHJP
   A61Q 11/00 20060101ALI20240122BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20240122BHJP
   A61Q 5/02 20060101ALI20240122BHJP
   A61Q 5/00 20060101ALI20240122BHJP
   A61K 47/08 20060101ALI20240122BHJP
   A23L 27/20 20160101ALI20240122BHJP
   A23L 27/30 20160101ALI20240122BHJP
   A23L 2/00 20060101ALI20240122BHJP
   A23L 2/56 20060101ALI20240122BHJP
【FI】
A61K8/33
A61Q19/00
A61Q1/00
A61Q11/00
A61Q19/10
A61Q5/02
A61Q5/00
A61K47/08
A23L27/20 G
A23L27/20 D
A23L27/30 Z
A23L2/00 B
A23L2/56
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023542641
(86)(22)【出願日】2022-01-06
(85)【翻訳文提出日】2023-09-12
(86)【国際出願番号】 US2022011513
(87)【国際公開番号】W WO2022155054
(87)【国際公開日】2022-07-21
(31)【優先権主張番号】63/136,847
(32)【優先日】2021-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/150,654
(32)【優先日】2021-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519321867
【氏名又は名称】フィルメニッヒ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Firmenich Incorporated
【住所又は居所原語表記】250 Plainsboro Road, Plainsboro, NJ 08536, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】チャド プリースト
(72)【発明者】
【氏名】チン-ボー ウーヤン
(72)【発明者】
【氏名】バラニ アショカン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン トーマス ヘインズ
(72)【発明者】
【氏名】パトリス マーセレット
(72)【発明者】
【氏名】パリサド ミタイワラ
(72)【発明者】
【氏名】フローレンス ビグルー
(72)【発明者】
【氏名】ポーリン レダリー
【テーマコード(参考)】
4B047
4B117
4C076
4C083
【Fターム(参考)】
4B047LB08
4B047LB09
4B047LG01
4B047LG05
4B047LG13
4B047LG14
4B047LG20
4B047LG21
4B047LG25
4B117LC03
4B117LK06
4B117LK12
4B117LL01
4B117LL02
4C076BB01
4C076BB22
4C076DD40T
4C076FF52
4C083AB172
4C083AB242
4C083AB332
4C083AB472
4C083AC102
4C083AC122
4C083AC132
4C083AC182
4C083AC211
4C083AC212
4C083AC302
4C083AC312
4C083AC422
4C083AC482
4C083AC532
4C083AC642
4C083AC712
4C083AC782
4C083AC852
4C083AC861
4C083AC862
4C083AD042
4C083AD052
4C083AD132
4C083AD211
4C083AD212
4C083AD352
4C083AD531
4C083AD532
4C083BB41
4C083CC25
4C083CC31
4C083CC38
4C083CC41
4C083DD01
4C083DD22
4C083DD23
4C083DD27
4C083DD41
4C083EE06
4C083EE11
4C083FF01
(57)【要約】
本開示は、概して、清涼化合物、例えばメントール、クベボール等の清涼効果を増強する清涼感調整組成物に関する。いくつかの態様では、本開示は、清涼化合物の清涼効果に対するそのような清涼感調整組成物の使用を提供する。いくつかの他の態様では、本開示は、清涼化合物(例えば、メントール、クベボール等)および本開示の清涼感調整組成物を含む組成物(例えば、摂取可能な組成物または口腔ケア組成物)を提供する。いくつかの実施形態では、そのような組成物は、練り歯磨き、洗口剤、歯の美白組成物、チューインガム、歯磨き剤等の、食品、飲料製品、または口腔ケア製品の形態である。いくつかの他の実施形態では、そのような組成物は、化粧品、スキンケア製品、またはヘアケア製品などのボディケア製品の形態である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
風味付けされた製品またはボディケア製品の涼感を増強するための清涼感増強化合物の使用であって、前記清涼感増強化合物が、(E/Z)-2-メチル-2-ブテナール、(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナール、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、使用。
【請求項2】
前記清涼感増強化合物が、(E/Z)-2-メチル-2-ブテナールである、請求項1記載の使用。
【請求項3】
前記清涼感増強化合物が、(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールである、請求項1記載の使用。
【請求項4】
前記風味付けされた製品または前記ボディケア製品が、清涼物質を含む、請求項1から3までのいずれか1項記載の使用。
【請求項5】
前記清涼物質が、(-)-メントール、N-エチル-p-メンチル-3-カルボキサミド、クベボール、イソプレゴール、3-(L-メントキシ)プロパン-1,2-ジオール、シス/トランス-p-メンタン-3,8-ジオール、3-(L-メントキシ)-2-メチルプロパン-1,2-ジオール、2-[2-(p-メンタン-3-イルオキシ)エトキシ]エタノール、メントキシエタノール、(1R,2R,4R)-1-(2-ヒドロキシ-4-メチルシクロヘキシル)エタノン、(1R,2R,5R)-N-エチル-5-メチル-2-(プロパ-1-エン-2-イル)-シクロヘキサンカルボキサミド、N-(3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-2-イソプロピル-5,5-ジメチル-シクロヘキサンカルボキサミド、N-[4-(シアノメチル)フェニル]-2-イソプロピル-5,5-ジメチル-シクロヘキサンカルボキサミド、N-(2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)-2-イソプロピル-5,5-ジメチル-シクロヘキサン-1-カルボキサミド、L-メントールラクテート、(-)-メンチルエチレングリコールカーボネート、
(-)-メントン1,2-グリセロールケタール、D/L-メントン1,2-グリセロールケタール、(-)-メンチル1-プロピレングリコールカーボネート、(-)-メンチル2-プロピレングリコールカーボネート、D/L-メンチル1-プロピレングリコールカーボネート、D/L-メンチル2-プロピレングリコールカーボネート、(1R,2S,5R)-N-(4-メトキシフェニル)-5-メチル-2-(1-メチルエチル)シクロヘキサンカルボキサミド、メンチルエチルアミドオキサレート、(E)-3-ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル-N,N-ジフェニル-2-プロペンアミド、3,4-メチレンジオキシケイ皮酸、N,N-ジフェニルアミド、N,N-ジメチル(-)-メンチルスクシンイミド、(1R,2S,5R)-N-(4-(カルバモイルメチル)フェニル)-メンチルカルボキサミド、(-)-メンチルピロリドンカルボキシレート、L-フェニレフリンp-メンタンカルボキサミド、(1R,2S,5R)-N-(4-(シアノメチル)-フェニル)メンチルカルボキサミド、(1R,2S,5R)-N-(2-(ピリジン-2-イル)エチル)メンチルカルボキサミド、6-イソプロピル-3,9-ジメチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-2-オン、(1R,2R,4S)-ジヒドロウンベルロール、N-エチル-p-メンタン-3-カルボキサミド、2-イソプロピル-N,2,3-トリメチルブチルアミド、エチル3-(p-メンタン-3-カルボキサミド)アセテート、N-エチル-2,2-ジイソプロピルブタンアミド、N-(1,1-ジメチル-2-ヒドロキシエチル)-2,2-ジメチルブタンアミド、N-シクロプロピル-5-メチル-2-イソプロピル-シクロヘキサンカルボンカルボキサミド、(-)-メンチルアセトアセテート、(-)-メンチルスクシネート、(-)-メンチル(S)-3-ヒドロキシブチレート、(-)-メンチルグルタレート、1-[2-ヒドロキシフェニル]-4-[2-ニトロフェニル]-1,2,3,6-テトラヒドロピリミジン-2-オン、ジ-(-)-メンチルグルタレート、およびN-(2-ヒドロキシエチル)-2,3-ジメチル-2-イソプロピルブタンアミド、およびそれらの任意の組み合わせである、請求項5記載の使用。
【請求項6】
前記清涼物質が、(-)-メントール、N-エチル-p-メンチル-3-カルボキサミド、クベボール、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項5記載の使用。
【請求項7】
前記清涼感増強化合物が、風味付けされた製品において使用され、前記風味付けされた製品が、高強度甘味料を含む、請求項1から6までのいずれか1項記載の使用。
【請求項8】
前記高強度甘味料が、サッカリンナトリウム、スクラロース、またはそれらの任意の組み合わせである、請求項7記載の使用。
【請求項9】
前記風味付けされた製品が、4-アミノ-5,6-ジメチル-チエノ[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン、またはその塩を含む、請求項1から8までのいずれか1項記載の使用。
【請求項10】
前記風味付けされた製品が、ミント風味料などの風味料をさらに含む、請求項1から9までのいずれか1項記載の使用。
【請求項11】
前記風味付けされた製品または前記ボディケア製品が、
N-エチル-N-(チオフェン-2-イルメチル)-2-(p-トリルオキシ)アセトアミド;
N-(1H-ピラゾール-3-イル)-N-(チオフェン-2-イルメチル)-2-(p-トリルオキシ)アセトアミド;
2-(4-フルオロフェノキシ)-N-(1H-ピラゾール-3-イル)-N-(チオフェン-2-イルメチル)アセトアミド;
2-(2-ヒドロキシ-4-メチルフェノキシ)-N-(1H-ピラゾール-3-イル)-N-(チオフェン-2-イルメチル)-アセトアミド;
2-((2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)オキシ)-N-(1H-ピラゾール-3-イル)-N-(チオフェン-2-イルメチル)-アセトアミド;
2-((2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)オキシ)-N-(1H-ピラゾール-3-イル)-N-(チアゾール-5-イルメチル)-アセトアミド;
2-((5-メトキシベンゾフラン-2-イル)オキシ)-N-(1H-ピラゾール-3-イル)-N-(チオフェン-2-イルメチル)-アセトアミド;および
それらの任意の組み合わせ
からなる群から選択される化合物をさらに含む、請求項1から10までのいずれか1項記載の使用。
【請求項12】
前記風味付けされた製品が、食品、飲料製品、口腔ケア製品または医薬製品である、請求項1から11までのいずれか1項記載の使用。
【請求項13】
前記ボディケア製品が、化粧品、スキンケア製品、またはヘアケア製品である、請求項1から11までのいずれか1項記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2021年1月13日に出願された米国特許仮出願第63/136,847号明細書および2021年2月18日に出願された米国特許仮出願第63/150,654号明細書の優先権の利益を主張するものであり、これら両出願は、その全体が本明細書に記載されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本開示は、概して、清涼化合物、例えばメントール、クベボール等の清涼効果を増強する清涼感調整組成物に関する。いくつかの態様では、本開示は、清涼化合物の清涼効果に対するそのような清涼感調整組成物の使用を提供する。いくつかの他の態様では、本開示は、清涼化合物(例えば、メントール、クベボール等)および本開示の清涼感調整組成物を含む組成物(例えば、摂取可能な組成物または口腔ケア組成物)を提供する。いくつかの実施形態では、そのような組成物は、練り歯磨き、洗口剤、歯の美白組成物、チューインガム、歯磨き剤等の、食品、飲料製品、または口腔ケア製品の形態である。
【0003】
関連技術の説明
我々の感覚システムは、特定の熱感覚ニューロンの協調的な働きにより、周囲温度の微妙な変化を検知することが可能である。TRPチャネルファミリーの温度感受性タンパク質は、典型的には、熱刺激がニューロン活性に変換される部位に見られる。注目すべきことに、これらのチャネルが応答する温度範囲は、知覚される温度スペクトル全体、すなわち、温かさから痛みを伴う熱さまで、および心地よい冷たさから耐えがたいほどの冷たさまでをカバーする。さらに、これらのチャネルの多くは、カプサイシンで伴う熱やメントールで感じる冷たさなどの明確な心理物理学的感覚を引き出すリガンドの受容体である。
【0004】
メントールは、経口の涼感を生じさせるようにTRPM8受容体を調節する。このため、ミント抽出物などのメントール含有天然生成物は、口腔内で清涼効果をもたらす傾向がある。この同じ理由から、メントールは、しばしば、清涼効果を付与することが望まれる齲蝕性の非抽出風味料の成分として使用される。そうであっても、メントールが苦味または渋味を有する場合があり、これに一部の使用者が拒否感を示すこともあり得る。したがって、メントールの清涼効果を増強する戦略を開発し、それによりメントールの濃度の低減と、望ましくない渋味または苦味の低減とを同時に可能にすることが望ましい場合がある。
【0005】
特定の合成化合物は、清涼効果を増強するために使用され得る。これらは単独でまたはメントールと組み合わせて使用され得る。しかしながら、そのような化合物は、しばしば、メントールに類似の特定の嫌な味を付与する。したがって、苦味または渋味の知覚を招くことなく、食品、飲料および口腔ケア製品中のメントールの清涼効果を増強する新規な組成物を発見することが引き続き求められている。
【0006】
概要
本開示は、特定の組成物が、食品、飲料または口腔ケア製品において、涼感、例えばメントールの涼感を増強する際に予想外の効果を示すという発見に関する。
【0007】
第1の態様では、本開示は、清涼感調整組成物であって、(E/Z)-2-メチル-2-ブテナール、(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナール、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される清涼感増強化合物を含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、清涼感調整組成物は、さらに高強度甘味料を含む。いくつかの実施形態では、高強度甘味料は、スクラロース、サッカリンナトリウム、またはそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、組成物は、ミント風味料などの風味料を含む。
【0008】
第2の態様では、本開示は、風味付けされた製品の涼感を増強するための(E/Z)-2-メチル-2-ブテナールの使用を提供する。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、メントールまたはクベボールなどの清涼化合物を含む。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、食品または飲料製品である。いくつかの他の実施形態では、風味付けされた製品は、口腔ケア製品、例えば練り歯磨き、洗口液、歯磨き剤、チューインガム、または歯の美白組成物である。
【0009】
第3の態様では、本開示は、風味付けされた製品の涼感を増強するための(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールの使用を提供する。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、メントールまたはクベボールなどの清涼化合物を含む。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、食品または飲料製品である。いくつかの他の実施形態では、風味付けされた製品は、口腔ケア製品、例えば練り歯磨き、洗口液、歯磨き剤、チューインガム、または歯の美白組成物である。
【0010】
第4の態様では、本開示は、風味付けされた製品において清涼化合物(例えば、メントール、クベボール、またはそれらの組み合わせ)と(E/Z)-2-メチル-2-ブテナールとを組み合わせることを含む、風味付けされた製品における清涼化合物の涼感を増強する方法を提供する。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、食品または飲料製品である。いくつかの他の実施形態では、風味付けされた製品は、口腔ケア製品、例えば練り歯磨き、洗口液、歯磨き剤、チューインガム、または歯の美白組成物である。
【0011】
第5の態様では、本開示は、風味付けされた製品において清涼化合物(例えば、メントール、クベボール、またはそれらの組み合わせ)と(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールとを組み合わせることを含む、風味付けされた製品における清涼化合物の涼感を増強する方法を提供する。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、食品または飲料製品である。いくつかの他の実施形態では、風味付けされた製品は、口腔ケア製品、例えば練り歯磨き、洗口液、歯磨き剤、チューインガム、または歯の美白組成物である。
【0012】
第6の態様では、本開示は、風味付けされた製品の涼感を増強するための第1の態様の清涼感調整組成物の使用を提供する。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、清涼化合物(例えば、メントール、クベボール、またはそれらの組み合わせ)を含む。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、食品または飲料製品である。いくつかの他の実施形態では、風味付けされた製品は、口腔ケア製品、例えば練り歯磨き、洗口液、歯磨き剤、チューインガム、または歯の美白組成物である。
【0013】
第7の態様では、本開示は、風味付けされた製品において第1の態様の清涼感調整組成物と清涼化合物(例えばメントール、クベボール、またはそれらの組み合わせ)とを組み合わせることを含む、風味付けされた製品の涼感を増強する方法を提供する。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、食品または飲料製品である。いくつかの他の実施形態では、風味付けされた製品は、口腔ケア製品、例えば練り歯磨き、洗口液、歯磨き剤、チューインガム、または歯の美白製品である。
【0014】
第8の態様では、本開示は、第1の態様の清涼感調整組成物と、清涼化合物(例えば、メントール、クベボール、またはそれらの組み合わせ)とを含む風味付けされた製品を提供する。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、食品または飲料製品である。いくつかの他の実施形態では、風味付けされた製品は、口腔ケア製品、例えば練り歯磨き、洗口液、歯磨き剤、チューインガム、または歯の美白製品である。
【0015】
第9の態様では、本開示は、ボディケア製品の涼感を増強するための(E/Z)-2-メチル-2-ブテナールの使用を提供する。いくつかの実施形態では、ボディケア製品は、メントールまたはクベボールなどの清涼化合物を含む。いくつかの実施形態では、ボディケア製品は、シャンプー、ボディソープ、石鹸、角質除去スクラブ、保湿剤、フェイシャルセラム、制汗剤、デオドラント、ボディローション、ボディオイル、日焼け止め、またはブロンザーである。
【0016】
第10の態様では、本開示は、ボディケア製品の涼感を増強するための(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールの使用を提供する。いくつかの実施形態では、ボディケア製品は、メントールまたはクベボールなどの清涼化合物を含む。いくつかの実施形態では、ボディケア製品は、シャンプー、ボディソープ、石鹸、角質除去スクラブ、保湿剤、フェイシャルセラム、制汗剤、デオドラント、ボディローション、ボディオイル、日焼け止め、またはブロンザーである。
【0017】
第11の態様では、本開示は、ボディケア製品において清涼化合物(例えば、メントール、クベボール、またはそれらの組み合わせ)と(E/Z)-2-メチル-2-ブテナールとを組み合わせることを含む、ボディケア製品における清涼化合物の涼感を増強する方法を提供する。いくつかの実施形態では、ボディケア製品は、シャンプー、ボディソープ、石鹸、角質除去スクラブ、保湿剤、フェイシャルセラム、制汗剤、デオドラント、ボディローション、ボディオイル、日焼け止め、またはブロンザーである。
【0018】
第12の態様では、本開示は、ボディケア製品において清涼化合物(例えば、メントール、クベボール、またはそれらの組み合わせ)と(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールとを組み合わせることを含む、ボディケア製品における清涼化合物の涼感を増強する方法を提供する。いくつかの実施形態では、ボディケア製品は、シャンプー、ボディソープ、石鹸、角質除去スクラブ、保湿剤、フェイシャルセラム、制汗剤、デオドラント、ボディローション、ボディオイル、日焼け止め、またはブロンザーである。
【0019】
第13の態様では、本開示は、ボディケア製品の涼感を増強するための第1の態様の清涼感調整組成物の使用を提供する。いくつかの実施形態では、ボディケア製品は、清涼化合物(例えば、メントール、クベボール、またはそれらの組み合わせ)を含む。いくつかの実施形態では、ボディケア製品は、シャンプー、ボディソープ、石鹸、角質除去スクラブ、保湿剤、フェイシャルセラム、制汗剤、デオドラント、ボディローション、ボディオイル、日焼け止め、またはブロンザーである。
【0020】
第14の態様では、本開示は、ボディケア製品において第1の態様の清涼感調整組成物と清涼化合物(例えば、メントール、クベボール、またはそれらの組み合わせ)とを組み合わせることを含む、ボディケア製品の涼感を増強する方法を提供する。いくつかの実施形態では、ボディケア製品は、シャンプー、ボディソープ、石鹸、角質除去スクラブ、保湿剤、フェイシャルセラム、制汗剤、デオドラント、ボディローション、ボディオイル、日焼け止め、またはブロンザーである。
【0021】
第15の態様では、本開示は、第1の態様の清涼感調整組成物と、清涼化合物(例えば、メントール、クベボール、またはそれらの組み合わせ)とを含むボディケア製品を提供する。いくつかの実施形態では、ボディケア製品は、シャンプー、ボディソープ、石鹸、角質除去スクラブ、保湿剤、フェイシャルセラム、制汗剤、デオドラント、ボディローション、ボディオイル、日焼け止め、またはブロンザーである。
【0022】
さらなる態様およびその実施形態を、以下の詳細な説明、図面、要約および特許請求の範囲に記載する。
【0023】
詳細な説明
以下の詳細な説明は、本明細書において提供される様々な態様および実施形態を説明する。この説明は、関連技術分野における当業者の観点から読まれるべきものである。したがって、このような当業者に周知の情報は、必ずしも含まれない。
【0024】
定義
以下の用語および語句は、本明細書において別段の定めがない限り、以下に示される意味を有する。本開示は、本明細書で明示的に定義されていない他の用語および語句を利用し得る。このような他の用語および語句は、当業者にとって本開示の文脈内で有するであろう意味を有する。場合により、用語または語句は、単数形または複数形で定義され得る。そのような場合、明示的に反対のことが示されない限り、単数形の任意の用語は、その複数形の対応部分を含むことができ、その逆もまた同様であることが理解される。
【0025】
本明細書における「甘味料」、「甘味風味剤」、「甘味風味物質」、または「甘味化合物」とは、被験者において検出可能な甘味風味を引き出す化合物またはその摂取可能な塩、例えば、インビトロでT1R2/T1R3受容体を活性化する化合物を指す。
【0026】
「涼感」とは、一般にTRPM8受容体の調節を通じて、摂取可能な物品によってヒトに生じる周囲温度の低下の感覚を指す。
【0027】
「清涼化合物」は、TRPM8受容体を調節する化合物を指す。本明細書に記載の実施形態のいずれかのいくつかの実施形態では、清涼化合物は、メントールである。本明細書で使用される「メントール」とは、(-)-メントールを指すことに留意されたい。本明細書に記載の実施形態のいずれかのいくつかの実施形態では、清涼化合物は、クベボールである。清涼化合物の非限定的な例としては、N-エチル-p-メンチル-3-カルボキサミド、イソプレゴール、3-(L-メントキシ)プロパン-1,2-ジオール、シス/トランス-p-メンタン-3,8-ジオール、3-(L-メントキシ)-2-メチルプロパン-1,2-ジオール、2-[2-(p-メンタン-3-イルオキシ)エトキシ]エタノール、メントキシエタノール、(1R,2R,4R)-1-(2-ヒドロキシ-4-メチルシクロヘキシル)エタノン、(1R,2R,5R)-N-エチル-5-メチル-2-(プロパ-1-エン-2-イル)-シクロヘキサンカルボキサミド、N-(3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-2-イソプロピル-5,5-ジメチル-シクロヘキサンカルボキサミド、N-[4-(シアノメチル)フェニル]-2-イソプロピル-5,5-ジメチル-シクロヘキサンカルボキサミド、N-(2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)-2-イソプロピル-5,5-ジメチル-シクロヘキサン-1-カルボキサミド、L-メントールラクテート、(-)-メンチルエチレングリコールカーボネート、(-)-メントン1,2-グリセロールケタール、D/L-メントン1,2-グリセロールケタール、(-)-メンチル1-プロピレングリコールカーボネート、(-)-メンチル2-プロピレングリコールカーボネート、D/L-メンチル1-プロピレングリコールカーボネート、D/L-メンチル2-プロピレングリコールカーボネート、(1R,2S,5R)-N-(4-メトキシフェニル)-5-メチル-2-(1-メチルエチル)シクロヘキサンカルボキサミド、メンチルエチルアミドオキサレート、(E)-3-ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル-N,N-ジフェニル-2-プロペンアミド、3,4-メチレンジオキシケイ皮酸、N,N-ジフェニルアミド、N,N-ジメチル(-)-メンチルスクシンイミド、(1R,2S,5R)-N-(4-(カルバモイルメチル)フェニル)-メンチルカルボキサミド、(-)-メンチルピロリドンカルボキシレート、L-フェニレフリンp-メンタンカルボキサミド、(1R,2S,5R)-N-(4-(シアノメチル)-フェニル)メンチルカルボキサミド、(1R,2S,5R)-N-(2-(ピリジン-2-イル)エチル)メンチルカルボキサミド、6-イソプロピル-3,9-ジメチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-2-オン、(1R,2R,4S)-ジヒドロウンベルロール、N-エチル-p-メンタン-3-カルボキサミド、2-イソプロピル-N,2,3-トリメチルブチルアミド、エチル3-(p-メンタン-3-カルボキサミド)アセテート、N-エチル-2,2-ジイソプロピルブタンアミド、N-(1,1-ジメチル-2-ヒドロキシエチル)-2,2-ジメチルブタンアミド、N-シクロプロピル-5-メチル-2-イソプロピル-シクロヘキサンカルボンカルボキサミド、(-)-メンチルアセトアセテート、(-)-メンチルスクシネート、(-)-メンチル(S)-3-ヒドロキシブチレート、(-)-メンチルグルタレート、1-[2-ヒドロキシフェニル]-4-[2-ニトロフェニル]-1,2,3,6-テトラヒドロピリミジン-2-オン、ジ-(-)-メンチルグルタレート、およびN-(2-ヒドロキシエチル)-2,3-ジメチル-2-イソプロピルブタンアミドが挙げられる。
【0028】
本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈上明らかに別段の指示がない限り、複数の指示対象を含む。例えば、「置換基」への言及は、1つの置換基および2つ以上の置換基等を包含する。
【0029】
本明細書で使用される場合、「例えば(for example)」、「例えば(for instance)」、「例えば(such as)」または「含む(including)」は、より一般的な対象をさらに明確にする例を紹介することを意味する。特に断らない限り、そのような例は、本開示に示された実施形態を理解するための助けとしてのみ提供されており、いかなる方法でも限定することを意味しない。また、これらの語句は、開示された実施形態に対するいかなる種類の優先性も示すものではない。
【0030】
本明細書で使用される場合、「含む(comprise)」または「含む(comprises)」または「含む(comprising)」または「含む(comprised of)」は、開かれている群を指し、その群が、明示的に列挙されたものに加えて、追加のメンバーを含み得ることを意味する。例えば、「Aを含む」という語句は、Aが存在しなければならないが、他のメンバーも存在し得ることを意味する。「含む(include)」、「有する(have)」および「~から構成される(composed of)」という用語およびそれらの文法上の変化形は、同じ意味を有する。対照的に、「~からなる(consist of)」または「~からなる(consists of)」または「~からなる(consisting of)」は、閉じた群を指す。例えば、「Aからなる」という語句は、AおよびAのみが存在することを意味する。
【0031】
本明細書で使用される場合、「E/Z」は、E-Z立体化学を有する化合物が、E配置、Z配置、またはE配置およびZ配置の化合物の任意の混合物として存在し得ることを示した。
【0032】
本明細書で使用される場合、「任意に」とは、その後に記載される事象が発生しても、発生しなくてもよいことを意味する。いくつかの実施形態では、任意選択の事象は、発生しない。いくつかの他の実施形態では、任意選択の事象は、1回以上発生する。
【0033】
本明細書で使用される場合、「または」には、最も広い合理的な解釈が与えられるべきであり、いずれか/または構成に限定されるものではない。したがって、「AまたはBを含む」という語句は、Aが存在しBは存在しないこと、またはBが存在しAは存在しないこと、またはAおよびBの両方が存在することを意味する。さらに、例えば、Aが複数のメンバー、例えばAおよびAを有し得るクラスを定義している場合、クラスの1つ以上のメンバーが同時に存在し得る。
【0034】
他の用語は、この小節に含まれていなくても、本明細書の他の部分で定義されている。
【0035】
清涼感増強化合物
特定の態様では、本開示は、風味付けされた製品の涼感を増強するための(E/Z)-2-メチル-2-ブテナールの使用を提供する。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、メントールまたはクベボールなどの清涼化合物を含む。関連する態様では、本開示は、風味付けされた製品において清涼化合物と(E/Z)-2-メチル-2-ブテナールとを組み合わせることを含む、風味付けされた製品における清涼化合物(例えば、メントールまたはクベボール)の涼感を増強する方法を提供する。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、食品または飲料製品である。いくつかの他の実施形態では、風味付けされた製品は、口腔ケア製品、例えば練り歯磨き、洗口液、歯磨き剤、チューインガム、または歯の美白組成物である。
【0036】
特定の他の態様では、本開示は、ボディケア製品の涼感を増強するための(E/Z)-2-メチル-2-ブテナールの使用を提供する。いくつかの実施形態では、ボディケア製品は、メントールまたはクベボールなどの清涼化合物を含む。関連する態様では、本開示は、ボディケア製品において清涼化合物と(E/Z)-2-メチル-2-ブテナールとを組み合わせることを含む、ボディケア製品における清涼化合物(例えば、メントールまたはクベボール)の涼感を増強する方法を提供する。いくつかの実施形態では、ボディケア製品は、シャンプー、ボディソープ、石鹸、角質除去スクラブ、保湿剤、フェイシャルセラム、制汗剤、デオドラント、ボディローション、ボディオイル、日焼け止め、またはブロンザーである。
【0037】
本明細書で使用される場合、「(E/Z)-2-メチル-2-ブテナール」は、2-メチル-2-ブテナールのE配置またはZ配置、またはそれらの任意の混合物を指す。いくつかの実施形態では、(E/Z)-2-メチル-2-ブテナールは、(E)-2-メチル-2-ブテナールである。いくつかの他の実施形態では、(E/Z)-2-メチル-2-ブテナールは、(Z)-2-メチル-2-ブテナールである。いくつかの実施形態では、(E/Z)-2-メチル-2-ブテナールは、(E)-2-メチル-2-ブテナールと(Z)-2-メチル-2-ブテナールとの混合物である。E配置とZ配置との適切なw/w比は、100:1~1:100、または50:1~1:50、または20:1~1:20、または10:1~1:10、または5:1~1:5、または3:1~1:3、または2:1~1:2の範囲である。いくつかの実施形態では、そのような混合物は、Z配置に対してより多量のE配置を含む。いくつかのそのような実施形態では、E配置とZ配置とのw/w比は、3:2~100:1、または3:2~50:1、または3:2~25:1、または3:2~10:1、または3:2~5:1、または3:2~4:1、または3:2~3:1、または3:2~2:1の範囲である。
【0038】
風味付けされた製品の使用または該製品への導入に関連する態様では、風味付けされた製品は、任意の適切な食品、飲料製品、または口腔ケア製品であり得、これらはそれぞれ以下でさらに詳細に記載される。以下でより詳細に記載されるように、風味付けされた製品には、風味料、天然および人工甘味料等を含む任意の様々な他の要素が含まれ得る。
【0039】
ボディケア製品の使用または該製品への導入に関連する態様では、ボディケア製品は、以下でさらに詳細に記載される毛髪、皮膚等での使用に適した任意の適切な製品であり得る。以下でより詳細に記載されるように、ボディケア製品は、任意の様々な他の要素、例えば、典型的にはボディケア製品に含まれる要素を含み得る。
【0040】
(E/Z)-2-メチル-2-ブテナールは、風味付けされた製品またはボディケア製品中に任意の適切な濃度で存在し得る。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品またはボディケア製品中の(E/Z)-2-メチル-2-ブテナールの濃度は、製品の総重量を基準として1ppm~1000ppm、または5ppm~500ppm、または10ppm~300ppm、または20ppm~200ppmの範囲である。
【0041】
いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、高強度甘味料をさらに含む。いくつかのそのような実施形態では、高強度甘味料は、サッカリンナトリウムまたはスクラロースである。いくつかの実施形態では、高強度甘味料は、サッカリンナトリウムである。サッカリンナトリウムは、任意の適切な濃度で存在し得る。いくつかの実施形態では、サッカリンナトリウムの濃度は、製品の総重量を基準として、10ppm~10000ppm、または50ppm~5000ppm、または100ppm~3000ppmの範囲である。
【0042】
いくつかの実施形態では、風味付けされた製品またはボディケア製品は、メントール、すなわち、(-)-メントールを含む。メントールは、任意の適切な濃度で存在し得る。いくつかの実施形態では、メントールは、製品の総重量を基準として、10ppm~20000ppm、または50ppm~10000ppm、または100ppm~7000ppm、または500ppm~5000ppmの範囲の濃度で存在する。
【0043】
いくつかの実施形態では、風味付けされた製品またはボディケア製品は、メントールを含む。メントールは、任意の適切な比で(E/Z)-2-メチル-2-ブテナールに対する相対濃度(w/w)で風味付けされた製品またはボディケア製品中に存在し得る。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品中のメントールと(E/Z)-2-メチル-2-ブテナールとのw/w比は、1:1~200:1、または5:1~100:1の範囲である。
【0044】
いくつかの実施形態では、風味付けされた製品またはボディケア製品は、(3S,3aR,3bR,4S,7R,7aR)-オクタヒドロ-3,7-ジメチル-4-(1-メチルエチル)-1H-シクロペンタ[1.3]シクロプロパ[1.2]ベンゼン-3-オールとも呼ばれるクベボールを含む。クベボールは、風味付けされた製品またはボディケア製品中に任意の適切な濃度で存在し得る。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品またはボディケア製品中のクベボールの濃度は、製品の総重量を基準として1ppm~1000ppm、または5ppm~500ppm、または10ppm~300ppm、または20ppm~200ppmの範囲である。
【0045】
他の化合物および添加剤は、以下でより詳細に記載されるように、風味付けされた製品またはボディケア製品に含まれ得る。例えば、いくつかの実施形態では、風味付けされた製品またはボディケア製品は、(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールの一方または両方、または任意の他の清涼化合物、例えば上記に記載のもののいずれかを含む。
【0046】
特定の態様では、本開示は、風味付けされた製品の涼感を増強するための(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールの使用を提供する。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、メントールまたはクベボールなどの清涼化合物を含む。関連する態様では、本開示は、風味付けされた製品において清涼化合物と(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールとを組み合わせることを含む、風味付けされた製品における清涼化合物(例えば、メントールまたはクベボール)の涼感を増強する方法を提供する。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、食品または飲料製品である。いくつかの他の実施形態では、風味付けされた製品は、口腔ケア製品、例えば練り歯磨き、洗口液、歯磨き剤、チューインガム、または歯の美白組成物である。
【0047】
特定の他の態様では、本開示は、ボディケア製品の涼感を増強するための(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールの使用を提供する。いくつかの実施形態では、ボディケア製品は、メントールまたはクベボールなどの清涼化合物を含む。関連する態様では、本開示は、ボディケア製品において清涼化合物と(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールとを組み合わせることを含む、ボディケア製品における清涼化合物(例えば、メントールまたはクベボール)の涼感を増強する方法を提供する。いくつかの実施形態では、ボディケア製品は、シャンプー、ボディソープ、石鹸、角質除去スクラブ、保湿剤、フェイシャルセラム、制汗剤、デオドラント、ボディローション、ボディオイル、日焼け止め、またはブロンザーである。
【0048】
本明細書で使用される場合、「(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナール」は、2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールのE配置またはZ配置、またはそれらの任意の混合物を指す。いくつかの実施形態では、(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールは、(E)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールである。いくつかの他の実施形態では、(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールは、(Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールである。いくつかの実施形態では、(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールは、(E)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールと(Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールとの混合物である。E配置とZ配置との適切なw/w比は、100:1~1:100、または50:1~1:50、または20:1~1:20、または10:1~1:10、または5:1~1:5、または3:1~1:3、または2:1~1:2の範囲である。いくつかの実施形態では、そのような混合物は、Z配置に対してより多量のE配置を含む。いくつかのそのような実施形態では、E配置とZ配置とのw/w比は、3:2~100:1、または3:2~50:1、または3:2~25:1、または3:2~10:1、または3:2~5:1、または3:2~4:1、または3:2~3:1、または3:2~2:1の範囲である。
【0049】
風味付けされた製品の使用または該製品への導入に関連する態様では、風味付けされた製品は、任意の適切な食品、飲料製品、または口腔ケア製品であり得、これらはそれぞれ以下でさらに詳細に記載される。以下でより詳細に記載されるように、風味付けされた製品には、風味料、天然および人工甘味料等を含む任意の様々な他の要素が含まれ得る。
【0050】
ボディケア製品の使用または該製品への導入に関連する態様では、ボディケア製品は、毛髪、皮膚等での使用に適した任意の適切な製品であり得、これらは以下でさらに詳細に記載される。以下でより詳細に記載されるように、ボディケア製品は、任意の様々な他の要素、例えば、典型的にはボディケア製品に含まれる要素を含み得る。
【0051】
(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールは、風味付けされた製品またはボディケア製品中に任意の適切な濃度で存在し得る。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品中の(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールの濃度は、製品の総重量を基準として、1ppm~1000ppm、または5ppm~500ppm、または10ppm~300ppm、または20ppm~200ppmの範囲である。
【0052】
いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、高強度甘味料を含む。いくつかのそのような実施形態では、高強度甘味料は、サッカリンナトリウムまたはスクラロースである。いくつかの実施形態では、高強度甘味料は、サッカリンナトリウムである。サッカリンナトリウムは、任意の適切な濃度で存在し得る。いくつかの実施形態では、サッカリンナトリウムの濃度は、製品の総重量を基準として、10ppm~10000ppm、または50ppm~5000ppm、または100ppm~3000ppmの範囲である。
【0053】
いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、メントール、すなわち、(-)-メントールを含む。メントールは、任意の適切な濃度で存在し得る。いくつかの実施形態では、メントールは、製品の総重量を基準として、10ppm~20000ppm、または50ppm~10000ppm、または100ppm~7000ppm、または500ppm~5000ppmの範囲の濃度で存在する。
【0054】
いくつかの実施形態では、風味付けされた製品またはボディケア製品は、メントールを含む。そのような実施形態では、メントールは、任意の適切な比で(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールに対する相対濃度(w/w)で風味付けされた製品またはボディケア製品中に存在し得る。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品中のメントールと(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールとのw/w比は、1:1~200:1、または5:1~100:1の範囲である。
【0055】
いくつかの実施形態では、風味付けされた製品またはボディケア製品は、(3S,3aR,3bR,4S,7R,7aR)-オクタヒドロ-3,7-ジメチル-4-(1-メチルエチル)-1H-シクロペンタ[1.3]シクロプロパン[1.2]ベンゼン-3-オールとも呼ばれるクベボールを含む。クベボールは、風味付けされた製品中に任意の適切な濃度で存在し得る。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品中のクベボールの濃度は、製品の総重量を基準として1ppm~1000ppm、または5ppm~500ppm、または10ppm~300ppm、または20ppm~200ppmの範囲である。
【0056】
他の化合物および添加剤は、以下でより詳細に記載されるように、風味付けされた製品またはボディケア製品に含まれ得る。例えば、いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、(E/Z)-2-メチル-2-ブテナールの一方または両方、または任意の他の清涼化合物、例えば上記に記載のもののいずれかを含む。
【0057】
清涼感調整組成物
清涼感増強化合物(上記の実施形態のいずれかによる)は、風味付けされた製品またはボディケア製品への送達または導入の目的に適した任意の組成物に含まれ得る。
【0058】
少なくとも第1の態様では、本開示は、(E/Z)-2-メチル-2-ブテナール、(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールおよびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される清涼感増強化合物を含む清涼感調整組成物を提供する。
【0059】
清涼感調整組成物は、清涼感増強化合物の任意の組み合わせを含み得る。いくつかのさらなるそのような実施形態では、清涼感増強組成物は、(E/Z)-2-メチル-2-ブテナール(上記の実施形態のいずれかによる)および(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナール(上記の実施形態のいずれかによる)の組み合わせを含む。
【0060】
清涼感調整組成物は、清涼感増強化合物の任意の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、清涼感増強組成物は、(E/Z)-2-メチル-2-ブテナール(上記の実施形態のいずれかによる)を含む。いくつかのそのような他の実施形態では、清涼感増強組成物は、(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナール(上記の実施形態のいずれかによる)の組み合わせを含む。いくつかのそのような他の実施形態では、清涼感増強組成物は、(E/Z)-2-メチル-2-ブテナール(上記の実施形態のいずれかによる)と(E/Z)-2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナール(上記の実施形態のいずれかによる)との組み合わせを含む。
【0061】
先行する実施形態では、清涼感調整組成物が、清涼感増強化合物の組み合わせを含む場合、清涼感増強化合物は、任意の適切な相対量で存在し得る。いくつかの実施形態では、清涼感調整組成物が、清涼感増強化合物の組み合わせを含む場合、任意の2種の清涼感増強化合物の比(w/w)は、1:20~20:1、または1:10~10:1、または1:5~5:1、または1:3~3:1、または1:2~2:1、または2:3~3:2の範囲である。
【0062】
さらに、清涼感増強化合物は、任意の適切な濃度で清涼感調整組成物中に存在し得る。清涼感調整組成物がヒトの摂取に適した風味付けされた製品である実施形態では、清涼感増強化合物は、1ppm~1000ppm、または5ppm~500ppm、または10ppm~300ppm、または20ppm~200ppmの範囲の濃度で存在する。
【0063】
清涼感調整組成物は、任意の数の追加の成分、例えば、食品、飲料製品、口腔ケア製品、例えば練り歯磨き、洗口剤、およびチューインガム、ならびにボディケア製品において添加剤および賦形剤として典型的に使用される成分を含み得る。
【0064】
いくつかの実施形態では、清涼感調整組成物は、メントール、すなわち(-)-メントールを含む。メントールは、任意の適切な濃度で存在し得る。清涼感調整組成物が、ヒトの摂取に適した風味付けされた製品であるいくつかの実施形態では、メントールは、組成物の総重量を基準として10ppm~20000ppm、または50ppm~10000ppm、または100ppm~7000ppm、または500ppm~5000ppmの範囲の濃度で存在する。清涼感調整組成物がヒトの皮膚または毛髪に適用するのに適したボディケア製品であるいくつかの実施形態では、メントールは、組成物の総重量を基準として、10ppm~20000ppm、または50ppm~10000ppm、または100ppm~7000ppm、または500ppm~5000ppmの範囲の濃度で存在する。メントールは、任意の適切な比で清涼感増強化合物に対する相対濃度(w/w)で存在し得る。いくつかの実施形態では、清涼感調整組成物中のメントールと清涼感増強化合物とのw/w比は、1:1~200:1、または5:1~100:1の範囲である。
【0065】
いくつかの実施形態では、清涼感調整組成物は、クベボールを含む。クベボールは、風味付けされた製品またはボディケア製品中に任意の適切な濃度で存在し得る。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品またはボディケア製品中のクベボールの濃度は、組成物の総重量を基準として1ppm~1000ppm、または5ppm~500ppm、または10ppm~300ppm、または20ppm~200ppmの範囲である。
【0066】
いくつかの実施形態では、清涼感調整組成物は、他の清涼剤、例えばN-エチル-p-メンチル-3-カルボキサミドを含む。N-エチル-p-メンチル-3-カルボキサミドは、任意の適切な濃度で存在し得る。清涼感調整組成物がヒトの摂取に適した風味付けされた製品であるいくつかの実施形態では、N-エチル-p-メンチル-3-カルボキサミドは、組成物の総重量を基準として、1ppm~20000ppm、または5ppm~10000ppm、または10ppm~7000ppm、または50ppm~5000ppmの範囲の濃度で存在する。清涼感調整組成物がヒトの皮膚または毛髪への適用に適したボディケア製品であるいくつかの実施形態では、N-エチル-p-メンチル-3-カルボキサミドは、組成物の総重量を基準として、1ppm~20000ppm、または5ppm~10000ppm、または10ppm~7000ppm、または50ppm~5000ppmの範囲の濃度で存在する。N-エチル-p-メンチル-3-カルボキサミドは、任意の適切な比で清涼感増強化合物に対する相対濃度(w/w)で存在し得る。いくつかの実施形態では、清涼感調整組成物中のN-エチル-p-メンチル-3-カルボキサミドと清涼感増強化合物とのw/w比は、1:1~200:1、または5:1~100:1の範囲である。
【0067】
いくつかの実施形態では、清涼感調整組成物は、清涼化合物を含む。いくつかの実施形態では、清涼化合物は、メントールである。いくつかの実施形態では、清涼化合物は、クベボールである。いくつかの実施形態では、清涼化合物は、N-エチル-p-メンチル-3-カルボキサミドである。いくつかの実施形態では、清涼化合物は、メントール、クベボール、N-エチル-p-メンチル-3-カルボキサミド、イソプレゴール、3-(L-メントキシ)プロパン-1,2-ジオール、シス/トランス-p-メンタン-3,8-ジオール、3-(L-メントキシ)-2-メチルプロパン-1,2-ジオール、2-[2-(p-メンタン-3-イルオキシ)エトキシ]エタノール、メントキシエタノール、(1R,2R,4R)-1-(2-ヒドロキシ-4-メチルシクロヘキシル)-エテノン、(1R,2R,5R)-N-エチル-5-メチル-2-(プロパ-1-エン-2-イル)-シクロヘキサンカルボキサミド、N-(3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-2-イソプロピル-5,5-ジメチル-シクロヘキサンカルボキサミド、N-[4-(シアノメチル)フェニル]-2-イソプロピル-5,5-ジメチル-シクロヘキサンカルボキサミド、N-(2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)-2-イソプロピル-5,5-ジメチル-シクロヘキサン-1-カルボキサミド、L-メントールラクテート、(-)-メンチルエチレングリコールカーボネート、(-)-メントン1,2-グリセロールケタール、D/L-メントン1,2-グリセロールケタール、(-)-メンチル1-プロピレングリコールカーボネート、(-)-メンチル2-プロピレングリコールカーボネート、D/L-メンチル1-プロピレングリコールカーボネート、D/L-メンチル2-プロピレングリコールカーボネート、(1R,2S,5R)-N-(4-メトキシフェニル)-5-メチル-2-(1-メチルエチル)シクロヘキサンカルボキサミド、メンチルエチルアミドオキサレート、(E)-3-ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル-N,N-ジフェニル-2-プロペンアミド、3,4-メチレンジオキシケイ皮酸、N,N-ジフェニルアミド、N,N-ジメチル(-)-メンチルスクシンイミド、(1R,2S,5R)-N-(4-(カルバモイルメチル)フェニル)-メンチルカルボキサミド、(-)-メンチルピロリドンカルボキシレート、L-フェニレフリンp-メンタンカルボキサミド、(1R,2S,5R)-N-(4-(シアノメチル)-フェニル)メンチルカルボキサミド、(1R,2S,5R)-N-(2-(ピリジン-2-イル)エチル)メンチルカルボキサミド、6-イソプロピル-3,9-ジメチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-2-オン、(1R,2R,4S)-ジヒドロウンベルロール、N-エチル-p-メンタン-3-カルボキサミド、2-イソプロピル-N,2,3-トリメチルブチルアミド、エチル3-(p-メンタン-3-カルボキサミド)アセテート、N-エチル-2,2-ジイソプロピルブタンアミド、N-(1,1-ジメチル-2-ヒドロキシエチル)-2,2-ジメチルブタンアミド、N-シクロプロピル-5-メチル-2-イソプロピル-シクロヘキサンカルボンカルボキサミド、(-)-メンチルアセトアセテート、(-)-メンチルスクシネート、(-)-メンチル(S)-3-ヒドロキシブチレート、(-)-メンチルグルタレート、1-[2-ヒドロキシフェニル]-4-[2-ニトロフェニル]-1,2,3,6-テトラヒドロピリミジン-2-オン、ジ-(-)-メンチルグルタレート、N-(2-ヒドロキシエチル)-2,3-ジメチル-2-イソプロピルブタンアミド、またはそれらの任意の組み合わせである。
【0068】
風味付けされた製品に適した清涼感調整組成物
前述した実施形態のいずれかのいくつかの実施形態では、清涼感調整組成物は、低カロリー、ゼロカロリー、または高強度甘味料などの甘味料を含む。「高強度甘味料」という用語は、スクロースより甘い、例えば、スクロースより少なくとも10倍、または少なくとも20倍、または少なくとも50倍、または少なくとも100倍、または少なくとも250倍、または少なくとも500倍、または少なくとも750倍、または少なくとも1000倍、または少なくとも2500倍、または少なくとも5000倍、または少なくとも7500倍、または少なくとも10000倍甘い、甘味料を指す。この文脈では、ある甘味料がスクロースよりx倍甘いというのは、上記甘味料の水溶液中のスクロースに対して重量で1/xの濃度が、スクロースと同等の甘味をもたらすことを意味する。適切な甘味料の例は、以下でより詳細に記載される。いくつかの実施形態では、甘味料は、スクラロースであり、これは1,6-ジクロロ-1,6-ジデオキシ-β-D-フルクトフラノシル-4-クロロ-4-デオキシ-α-D-ガラクトピラノシドを指す。いくつかの実施形態では、甘味料は、サッカリンナトリウムである。サッカリンナトリウムは、任意の適切な濃度で存在し得る。いくつかの実施形態では、サッカリンナトリウムの濃度は、10ppm~10000ppm、または50ppm~5000ppm、または100ppm~3000ppmの範囲である。サッカリンナトリウムは、清涼感増強化合物に対して任意の適切な相対濃度を有し得る。いくつかの実施形態では、清涼感調整組成物中の清涼感増強化合物に対するサッカリンナトリウムの比(w/w)は、1:1~1000:1、または5:1~500:1の範囲である。
【0069】
いくつかの実施形態では、清涼感調整組成物は、グルコシル化天然ステビオールグリコシドを含む。本明細書で使用される場合、「天然ステビオールグリコシド」という用語は、ステビア・レバウディアナ(Stevia rebaudiana)、ステビア・フレボフィラ(Stevia phlebophylla)、またはゴショイチゴ(Rubus chingii)の種の植物に天然に見出されるステビオールグリコシドを指す。そのような化合物は、ジテルペン、ステビオールのグリコシドである。いくつかの非限定的な例としては、ステビオシド、レバウジオシドA、レバウジオシドC、ズルコシドA等が挙げられる。本明細書で使用される場合、「グルコシル化天然ステビオールグリコシド」という用語は、天然ステビオールグリコシドを酵素的にグルコシル化してグルコシル化度を増強することにより得られる化合物を指す。本明細書で使用される場合、「GSG」という用語は、「グルコシル化天然ステビオールグリコシド」と互換的に使用される。
【0070】
GSGが存在する実施形態では、任意の適切なGSGが使用され得る。したがって、GSGは、任意の適切な程度の追加のグルコシル化、および任意の適切な種類のグルコシル化を有し得る。いくつかの実施形態では、清涼感調整組成物に使用されるGSGは、少なくとも1.0のグルコシル化度を有し、これは、天然ステビオールグリコシド1モルあたり少なくとも1モルのグルコースが天然ステビオールグリコシドに酵素的に添加されたことを意味する。いくつかの他の実施形態では、清涼感調整組成物に使用されるGSGは、少なくとも1.1、または少なくとも1.2、または少なくとも1.3、または少なくとも1.4、または少なくとも1.5、または少なくとも1.6、または少なくとも1.7、または少なくとも1.8、または少なくとも1.9、または少なくとも2.0、または少なくとも2.1、または少なくとも2.2、または少なくとも2.3、または少なくとも2.4、または少なくとも2.5のグルコシル化度を有する。グルコシル化は、任意の適切な種類のものであり得る。例えば、いくつかの実施形態では、天然ステビオールグリコシドに酵素的に添加されるグルコースは、α-グルコース、β-グルコース、またはそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、天然ステビオールグリコシドに酵素的に添加されるグルコースは、α-グルコースである。いくつかの実施形態では、天然ステビオールグリコシドに酵素的に添加されるグルコースは、β-グルコースである。いくつかの実施形態では、天然ステビオールグリコシドに酵素的に添加されるグルコースは、α-グルコースとβ-グルコースとの組み合わせである。酵素的グルコシル化によって添加されるグルコースは、任意の適切な結合によって組み込まれ得る。典型的には、添加されたグルコース単位は、天然ステビオールグリコシド上にすでに存在する他のグルコースのグルコース単位と結合する。いくつかの実施形態では、酵素的に添加されたグルコース単位は、1,6結合を介して添加され、これは、グルコース単位が、添加されたグルコース単位の1位および天然のステビオールグリコシド上にすでに存在するグルコース単位の6位を介して添加されることを意味する。いくつかの他の実施形態では、酵素的に添加されたグルコース単位は、1,4結合を介して添加される。いくつかの他の実施形態では、酵素的に添加されたグルコース単位は、1,2結合を介して添加される。
【0071】
GSGが存在する実施形態では、GSGは、任意の適切な濃度で存在し得る。いくつかの実施形態では、GSGは、清涼感調整組成物中に1ppm~100ppm、または1ppm~50ppm、または1ppm~30ppm、または1ppm~20ppm、または1ppm~10ppmの範囲の濃度で存在する。
【0072】
いくつかの実施形態では、清涼感調整組成物は、4-アミノ-5,6-ジメチルチエノ[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンを含むか、またはその任意の適切な塩が使用され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される清涼感調整組成物は、4-アミノ-5,6-ジメチルチエノ[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オンの塩酸塩を含む。
【0073】
前述の実施形態のいずれかのいくつかの実施形態では、清涼感調整組成物は、ラクトンも含む。任意の適切なラクトンまたはラクトンの組み合わせが使用され得る。いくつかの実施形態では、ラクトンは、環中に3~8員を有するラクトン環、例えば3員ラクトン環、4員ラクトン環、5員ラクトン環、6員ラクトン環、7員ラクトン環、または8員ラクトン環を含む。
【0074】
いくつかの実施形態では、ラクトンは、炭素-炭素二重結合などの、不飽和結合を有するまたは有しない5員ラクトン環(環上のオキソ置換基の不飽和化を除く)を含む。いくつかの実施形態では、ラクトンは、少なくとも1つの不飽和結合(例えば、1つの炭素-炭素二重結合)を含む5員ラクトン環を含む。少なくとも1個の不飽和結合を有する5員ラクトン環を含むラクトンの非限定例としては、アンゲリカラクトンアルファ、アンゲリカラクトンベータ、ミントラクトン、5,5-ジメチル-2(5H)-フラノン、5-エチル-2(5H)-フラノン、5-ペンチル-2(5H)-フラノン、5-ヘキシル-2(5H)-フラノン、5-ペンチル-2(3H)-フラノン、4-メチル-3-ペンチル-2(5H)-フラノン、および2(5H)-フラノンが挙げられる。いくつかの実施形態では、ラクトンは、不飽和結合を全く有していない5員ラクトン環を含む。そのようなラクトンの非限定的な例としては、ブチロラクトンγ、バレロラクトンγ、ヘキサラクトンγ、ヘプタラクトンγ、オクタラクトンγ、ウンデカラクトンγ、デカラクトンγ、ジヒドロジャスモンラクトン、およびジヒドロミントラクトン(3,6-ジメチル-ヘキサヒドロ-2(3H)-ベンゾフラノン)が挙げられる。いくつかの実施形態では、ラクトンは、ジヒドロミントラクトンである。
【0075】
いくつかの実施形態では、ラクトンは、不飽和結合を有するまたは有しない6員ラクトン環を含む。いくつかの実施形態では、ラクトンは、少なくとも1つの不飽和結合を含む6員ラクトン環を含む。少なくとも1つの不飽和結合を有する6員ラクトン環を含むラクトンの非限定的な例としては、δ-2-デセノラクトン、クマリン、および6-メチルクマリンが挙げられる。いくつかの他の実施形態では、ラクトンは、不飽和結合を全く有していない6員ラクトン環を含む。不飽和結合を全く有していない6員ラクトン環を含むラクトンの非限定的な例としては、デカラクトンδ、ドデカラクトンδ、およびシクロヘキシルラクトンが挙げられる。
【0076】
例えば、いくつかの実施形態では、清涼感調整組成物は、カロリー糖、例えば、スクロース、グルコース、フルクトース(例えば、高フルクトースコーンシロップの形態のもの)、またはそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、清涼感調整組成物は、1つ以上のレバウジオシド(例えば、レバウジオシドA、レバウジオシドD、レバウジオシドE、レバウジオシドM、またはそれらの任意の組み合わせ)を含む。一般に、レバウジオシド(例えば、レバウジオシドA)の濃度は、スクラロースについて上記に記載された濃度よりも約20~50倍高いであろう。いくつかの実施形態では、清涼感調整組成物は、1種以上の高強度人工甘味料、例えば、アセフルフェムカリウム、アスパルテーム、シクラメート、ネオテーム等を含む。そのような人工高強度甘味料が、清涼感調整組成物中に存在する場合、それらの濃度は、スクラロースについて上記に記載された濃度とほぼ同じであろう。いくつかの他の実施形態では、清涼感調整組成物は、1種以上の低カロリー炭水化物または糖アルコール、例えばアルロース、キシリトール、エリスリトール等を含む。いくつかの他の実施形態では、清涼感調整組成物は、モグロシドを、例えばモンクフルーツジュースもしくは抽出物として、またはモグロシドIII、モグロシドIV、モグロシドV、シアメノシドI、イソモグロシドV、モグロシドIV、イソモグロシドIV、イソモグロシドIV、モグロシドIII、11-オキソモグロシドV、シアメノシドIの1,6α異性体、およびそれらの任意の組み合わせのうちの1つ以上として含む。清涼感調整組成物に適切に含まれ得る追加のモグロシド化合物は、米国特許出願公開第2017/0119032号明細書に記載されている。
【0077】
様々な他の甘味料も、清涼感調整組成物に含まれ得る。非限定的な例としては、D-プシコース、L-リボース、D-タガトース、L-グルコース、L-フコース、L-アルビノース、D-ツラノース、D-ロイクロース、イソマルト、ラクチトール、マンニトール、ソルビトール、マルトデキストリン、サッカリン、アリテーム、シクラミン酸、タガトース、マルトース、ガラクトース、マンノース、ラクトース、D-トリプトファン、グリシン、マルチトール、ラクチトール、イソマルト、加水分解水添デンプン(HSH)、化学的に修飾されたモグロシド(例えば、グルコシル化モグロシドなど)、カレラメおよび他のグアニジンベースの甘味料、蜂蜜、エルサレム・アーティチョーク・シロップ、甘草根、羅漢果(果実、粉末、または抽出物)、ルクマ(果実、粉末、または抽出物)、カエデ樹液(例えば、サトウカエデ(Acer saccharum)、クロカエデ(Acer nigrum)、アメリカハナノキ(Acer rubrum)、ギンヨウカエデ(Acer saccharinum)、ノルウエイメイプル(Acer platanoides)、トネリコバノカエデ(Acer negundo)、ヒロハカエデ(Acer macrophyllum)、キャニオンメープル(Acer grandidentatum)、ロッキー・マウンテン・メイプル(Acer glabrum)、イタヤカエデ(Acer mono)から抽出された樹液を含む)、メープルシロップ、メープルシュガー、クルミ樹液(例えば、バターナット(Juglans cinerea)、黒グルミ(Juglans nigra)、オニグルミ(Juglans ailatifolia)、シナノグルミ(Juglans regia)から抽出された樹液を含む)、シラカバ樹液(例えば、アメリカシラカンバ(Betula papyrifera)、キハダカンバ(Betula alleghaniensis)、アメリカミズメ(Betula lenta)、リバーバーチ(Betula nigra)、ハイイロカンバ(Betula populifolia)、オウシュウシラカンバ(Betula pendula)から抽出された樹液を含む)、セイヨウカジカエデ樹液(例えば、アメリカスズカケノキ(Platanus occidentalis)から抽出された樹液)、アイアンウッド樹液(例えば、アメリカアサダ(Ostrya virginiana)から抽出された樹液)、マスコバド、糖蜜(例えば、黒糖蜜)、糖蜜糖、モナチン、モネリン、サトウキビ糖(天然糖、未精製サトウキビ糖、またはスクロースとも呼ばれる)、パームシュガー、パノーチャ、ピロンシージョ(piloncillo)、ラパドゥーラ(rapadura)、粗糖、ライスシロップ、ソルガム、ソルガムシロップ、キャッサバシロップ(タピオカシロップとも呼ばれる)、ソーマチン、ヤーコン根、麦芽シロップ、大麦麦芽シロップ、大麦麦芽粉、甜菜糖、サトウキビ糖、結晶ジュースクリスタル、カラメル、カルビトール、キャロブシロップ、ヒマシ糖、水添デンプン水和物(hydrogenated starch hydrolates)、加水分解サトウキビ汁(hydrolyzed can juice)、加水分解デンプン、転化糖、アネトール、アラビノガラクタン、アローペ、シロップ、P-4000、アセスルファムカリウム(アセスルファムKまたはace-Kとも呼ばれる)、アリテーム(アクラメ(aclame)とも呼ばれる)、アドバンテーム、アスパルテーム、バイユノシド、ネオテーム、ベンズアミド誘導体、バーナデーム(bernadame)、カンデレル、カレラームおよび他のグアニジンベースの甘味料、食物繊維、コーンシュガー、カップリングシュガー、クルクリン、シクラメート、シクロカリオシドI、デメララ、デキストラン、デキストリン、糖化麦芽、ズルチン、スクロール、バルジン、ズルコシドA、ズルコシドB、エムリン(emulin)、エノキソロン、マルトデキストリン、サッカリン、エストラゴール、エチルマルトール、グルシン、グルコン酸、グルコノ-ラクトン、グルコサミン、グルクロン酸、グリセロール、グリシン、グリシフィリン、グリチルリチン、グリシルレチン酸モノグルクロニド、ゴールデンシュガー、イエローシュガー、ゴールドデンシロップ、グラニュー糖、アマチャヅル、ヘルナンズルシン、異性化液糖、ジャラブ、チコリールーツ食物繊維、キヌレニン誘導体(N’-ホルミル-キヌレニン、N’-アセチル-キヌレニン、6-クロロ-キヌレニンを含む)、ガラクチトール、リテッセ、リギカン(ligicane)、リカシン、ラグドゥネーム、グアニジン、ファレルナム、マビンリンI、マビンリンII、マルトール、マルチソルブ、マルトデキストリン、マルトトリオール、マンノサミン、ミラクリン、水飴、モグロシド(例えば、モグロシドIV、モグロシドVおよびネオモグロシドを含む)、ムクロジオシド、ナノシュガー、ナリンギンジヒドロカルコン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、ニブシュガー、ニゲロ-オリゴ糖、ノルブ、オルゲートシロップ、オスラジン、ペクメズ、ペンタジン、ペリアンドリンI、ペリルアルデヒド、ペリラルチン、アマチャヅル、フェニルアラニン、フロミソシドI、フロロジジン、フィロズルチン、ポリグリシトールシロップ、ポリポドシドA、プテロカリオシドA、プテロカリオシドB、レビアナ、リファイナーシロップ、rubシロップ、ルブソシド、セリゲアインA、shugr、シアメノシドI、ラカンカ(siraitia grosvenorii)、ダイズオリゴ糖、スプレンダ、SRIオキシムV、ステビオールグリコシド、ステビオールビオシド、ステビオシド、ストロジン1、2および4、スクロン酸、スクロノネート(sucrononate)、シュガー、スオサン、フロリジン、スーパーアスパルテーム、四糖類、トレイトール、糖蜜、トリロバチン(trilobtain)、トリプトファンおよび誘導体(6-トリフルオロメチル-トリプトファン、6-クロロ-D-トリプトファン)、バニラシュガー、ボレミトール、シラカバ樹液、アスパルテーム-アセスルファム、アスグリン(assugrin)、およびこれらのいずれか2つ以上の組み合わせまたはブレンドが挙げられる。
【0078】
清涼感調整組成物は、特定の実施形態では、食品および飲料製品で一般的に使用される任意の追加の成分または成分の組み合わせを含むことができ、これには以下のものが含まれるが、これらに限定されない:
酸、例えばクエン酸、リン酸、アスコルビン酸、硫酸ナトリウム、乳酸、または酒石酸;
苦味成分、例えば、カフェイン、キニーネ、緑茶、カテキン、ポリフェノール、グリーンロブスタコーヒー抽出物、グリーンコーヒー抽出物、塩化カリウム、メントール、またはタンパク質(例えば、植物、藻類、または真菌に由来するタンパク質およびタンパク質分離物);
着色剤、例えば、キャラメル色、赤色#40、黄色#5、黄色#6、青色#1、赤色#3、紫色のニンジン、黒色のニンジン汁、紫色のサツマイモ、野菜ジュース、フルーツジュース、ベータカロテン、ウコンクルクミン、または二酸化チタン;
防腐剤、例えば、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、メタ重硫酸ナトリウム、ソルビン酸、または安息香酸;
抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸、EDTAカルシウム二ナトリウム、α-トコフェロール、混合トコフェロール、ローズマリー抽出物、ブドウ種子抽出物、レスベラトロール、またはヘキサメタリン酸ナトリウム;
ビタミンまたは機能性成分、例えば、レスベラトロール、Co-Q10、ω3脂肪酸、テアニン、塩化コリン(シトコリン)、ファイバーソル、イヌリン(チコリー根)、タウリン、オタネニンジン(panax ginseng)抽出物、グアナ抽出物、ジンジャー抽出物、L-フェニルアラニン、L-カルニチン、L-酒石酸塩、D-グルクロノラクトン、イノシトール、ビオフラボノイド、エキナセア、イチョウ(ginko biloba)、イェルバ・マテ、アマニ油、ガルシニア・カンボジア外皮抽出物、ホワイトティエキス、リボース、オオアザミ(milk thistle)抽出物、ブドウ種子抽出物、ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)、シアノコバラミン(ビタミンB12)、ナイアシンアミド(ビタミンB3)、ビオチン、乳酸カルシウム、パントテン酸カルシウム(パントテン酸)、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、塩化クロム、ポリニコチン酸クロム、硫酸第二銅、葉酸、ピロリン酸第二鉄、鉄、乳酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、リン酸一カリウム、リン酸一ナトリウム、リン、ヨウ化カリウム、リン酸カリウム、リボフラビン、硫酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、チアミン一硝酸塩、ビタミンD3、ビタミンAパルミチン酸塩、グルコン酸亜鉛、乳酸亜鉛、または硫酸亜鉛;
曇り剤、例えば、エステルガム、臭素化植物油(BVO)、またはイソ酪酸酢酸スクロース(SAIB);
緩衝剤、例えば、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウムまたは塩;
フレーバー、例えば、プロピレングリコール、エチルアルコール、グリセリン、アラビアガム(アカシアガム)、マルトデキストリン、加工コーンスターチ、デキストロース、天然フレーバー、他の天然フレーバーを有する天然フレーバー(天然フレーバーWONF)、天然および人工フレーバー、人工フレーバー、二酸化ケイ素、炭酸マグネシウム、またはリン酸三カルシウム、または
デンプンおよび安定剤、例えば、ペクチン、キサンタンガム、カルボキシルメチルセルロース(CMC)、ポリソルベート60、ポリソルベート80、中鎖トリグリセリド、セルロースゲル、セルロースガム、カゼインナトリウム、加工食品デンプン、アラビアガム(アカシアガム)、イヌリン、またはカラギーナン。
【0079】
清涼感調整組成物は、例えば低pHから中性pHまでの水性媒体中に溶解または懸濁された際に、任意の適切なpHを有し得る。低pHおよび中性pHには、1.5~9.0、または2.5~8.5、3.0~8.0、3.5~7.5、および4.0~7のpHが含まれるが、これらに限定されない。
【0080】
前述の実施形態のいずれかに記載の清涼感調整組成物は、特定の実施形態において、1種以上の追加の風味調整化合物、例えば、甘味を増強する化合物(例えば、ヘスペレチン、ナリンゲニン等)、苦味を抑制する化合物、うま味を増強する化合物、酸味またはリコリス味を低減する化合物、塩味を増強する化合物、清涼効果を増強する化合物、または前述のものの任意の組み合わせも含む。
【0081】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される清涼感調整組成物は、1種以上の甘味増強化合物を含む。このような甘味増強化合物としては、天然由来の化合物、例えばヘスペリチン、ナリンゲニン、ロイフォリン、グルコシル化ステビオールグリコシド、甘草由来のグルクロン酸塩、アロマデンドリン-3-O-アセテート、または他の同様のフラボノール、またはフラボノイド、または合成化合物、例えば米国特許第8,541,421号明細書、同第8,815,956号明細書、同第9,834,544号明細書、同第8,592,592号明細書、同第8,877,922号明細書、同第9,000,054号明細書、および同第9,000,051号明細書、ならびに米国特許出願公開第2017/0119032号明細書に記載された任意の化合物が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの適切な例としては、3-((4-アミノ-2,2-ジオキソ-1H-ベンゾ[c][1,2,6]チアジアジン-5-イル)オキシ)-2,2-ジメチル-N-プロピル-プロパンアミド、N-(1-((4-アミノ-2,2-ジオキソ-1H-ベンゾ[c][1,2,6]-チアジアジン-5-イル)オキシ)-2-メチル-プロパン-2-イル)イソニコチンアミド、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0082】
いくつかのさらなる実施形態では、本明細書に開示される清涼感調整組成物は、1種以上の他のうま味またはコク味増強化合物を含む。このようなうま味増強化合物としては、天然由来の化合物、例えばエリカミド、または合成化合物、例えば米国特許第8,735,081号明細書、同第8,124,121号明細書、および同第8,968,708号明細書に記載されている任意の化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0083】
いくつかのさらなる実施形態では、本明細書に開示される清涼感調整組成物は、1種以上の清涼感増強化合物を含む。そのような清涼感増強化合物としては、天然由来の化合物、例えばメントールまたはその類似体、または合成化合物、例えば米国特許第9,394,287号明細書および同第10,421,727号明細書に記載されている任意の化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0084】
いくつかのさらなる実施形態では、本明細書に開示される清涼感調整組成物は、1種以上の苦味遮断化合物を含む。このような苦味遮断化合物としては、天然由来の化合物、例えばメントールまたはその類似体、または合成化合物、例えば米国特許第8,076,491号明細書、同第8,445,692号明細書、および同第9,247,759号明細書に記載されている任意の化合物が挙げられるが、これらに限定されない。例としては、N-エチル-N-(チオフェン-2-イルメチル)-2-(p-トリルオキシ)アセトアミド、N-(1H-ピラゾール-3-イル)-N-(チオフェン-2-イルメチル)-2-(p-トリルオキシ)アセトアミド、2-(4-フルオロフェノキシ)-N-(1H-ピラゾール-3-イル)-N-(チオフェン-2-イルメチル)アセトアミド、2-(2-ヒドロキシ-4-メチルフェノキシ)-N-(1H-ピラゾール-3-イル)-N-(チオフェン-2-イルメチル)-アセトアミド、2-((2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)オキシ)-N-(1H-ピラゾール-3-イル)-N-(チオフェン-2-イルメチル)-アセトアミド、2-((2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)オキシ)-N-(1H-ピラゾール-3-イル)-N-(チアゾール-5-イルメチル)-アセトアミド、2-((5-メトキシベンゾフラン-2-イル)オキシ)-N-(1H-ピラゾール-3-イル)-N-(チオフェン-2-イルメチル)-アセトアミド、およびそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0085】
いくつかのさらなる実施形態では、本明細書に開示される口当たり調整組成物は、1種以上の口当たり調整化合物を含む。このような口当たり調整化合物としては、タンニン、セルロース材料、竹粉末等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0086】
いくつかのさらなる実施形態では、本明細書に開示される清涼感調整組成物は、1種以上のフレーバーマスキング化合物を含む。かかるフレーバーマスキング化合物としては、セルロース系材料、真菌から抽出された材料、植物から抽出された材料、クエン酸、炭酸(または炭酸塩)等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0087】
本明細書に開示される清涼感調整組成物は、特定の実施形態では、シクロサル(cyclosal)を含み得る。シクロサルが存在する場合、これはラクトンと同様の相対濃度で存在する。
【0088】
清涼感調整組成物は、任意の適切な形態であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、組成物は、固体粉末などの固体の形態である。いくつかのそのような実施形態では、組成物は、炭水化物などの固体担体も含む。いくつかの他の実施形態では、清涼感調整組成物は、液体の溶液または懸濁液の形態である。そのような液体形態は、水性または非水性であってよく、またはエマルション、例えば水中油型または油中水型エマルションであってもよい。いくつかの実施形態では、清涼感調整組成物は、食品もしくは飲料製品などの風味付けされた製品、または練り歯磨きもしくは洗口剤などの口腔ケア製品に組み込まれる。
【0089】
いくつかの実施形態では、清涼感調整組成物は、H. Mitchell, SWEETENERS AND SUGAR ALTERNATIVES IN FOOD TECHNOLOGY, Blackwell Publishing Ltd, 2006に記載されている1種以上の風味料、または任意の他の添加剤を含む。本明細書で使用される場合、「風味料」という用語は、天然および人工フレーバーなどの当業者に公知のそれらのフレーバーを含む。これらの風味料は、合成フレーバー油および風味料芳香剤または植物、葉、花、果実などに由来する油、含油樹脂および抽出物、ならびにそれらの組み合わせから選択され得る。非限定的な代表的なフレーバー油として、スペアミント油、シナモン油、冬緑油(サリチル酸メチル)、ハッカ油、ハッカ油(Japanese mint oil)、クローブ油、ベイ油、アニス油、ユーカリ油、タイム油、シダーリーフ油、ナツメグ油、香辛料、セージ油、メース油、ビターアーモンド油、およびカシア油が挙げられる。また、有用な風味料は、バニラなどの人工、天然および合成の果実フレーバー、ならびにレモン、オレンジ、ライム、グレープフルーツ、ヤズ、スダチなどの柑橘油、およびリンゴ、ナシ、ピーチ、グレープ、ブルーベリー、イチゴ、ラズベリー、チェリー、プラム、パイナップル、スイカ、アプリコット、バナナ、メロン、ウメ、チェリー、ブラックベリー、トロピカルフルーツ、マンゴー、マンゴスチン、ザクロ、パパイヤなどの果実エッセンスである。他の潜在的なフレーバーとしては、ミルクフレーバー、バターフレーバー、チーズフレーバー、クリームフレーバー、およびヨーグルトフレーバー;バニラフレーバー;茶またはコーヒーフレーバー、例えば、緑茶フレーバー、ウーロン茶フレーバー、紅茶フレーバー、ココアフレーバー、チョコレートフレーバー、およびコーヒーフレーバー;ミントフレーバー、例えば、ペパーミントフレーバー、スペアミントフレーバー、およびハッカフレーバー;スパイシーフレーバー、例えば、アサフェティダフレーバー、アジョワンフレーバー、アニスフレーバー、アンジェリカフレーバー、フェンネルフレーバー、オールスパイスフレーバー、シナモンフレーバー、カモミールフレーバー、マスタードフレーバー、カルダモンフレーバー、キャラウェイフレーバー、クミンフレーバー、クローブフレーバー、ペッパーフレーバー、コリアンダーフレーバー、サッサフラスフレーバー、セイボリーフレーバー、サンショウフレーバー、シソフレーバー、ジュニパーベリーフレーバー、ジンジャーフレーバー、スターアニスフレーバー、ホースラディッシュフレーバー、タイムフレーバー、タラゴンフレーバー、ディルフレーバー、トウガラシフレーバー、ナツメグフレーバー、バジルフレーバー、マジョラムフレーバー、ローズマリーフレーバー、ベイリーフフレーバー、およびワサビ(Japanese horseradish)フレーバー;アルコールフレーバー、例えば、ワインフレーバー、ウィスキーフレーバー、ブランデーフレーバー、ラムフレーバー、ジンフレーバー、およびリキュールフレーバー;フローラルフレーバー;および植物フレーバー、例えば、タマネギフレーバー、ニンニクフレーバー、キャベツフレーバー、ニンジンフレーバー、セロリフレーバー、マッシュルームフレーバー、およびトマトフレーバーが挙げられる。これらの風味剤は、液体または固体の形態で使用されてよく、個別にまたは混和物で使用されてよい。一般的に使用されるフレーバーとしては、ミント、例えば、ペパーミント、メントール、スペアミント、人工バニラ、シナモン誘導体、および様々なフルーツのフレーバーが挙げられ、これらは個別にまたは混和物で使用される。また、フレーバー、特に清涼剤と組み合わせて使用した場合のミントフレーバーは、口臭をさわやかにする特性も与えることができる。
【0090】
これらの風味料は、液体または固体の形態で使用されてよく、個別にまたは混和物で使用されてよい。他の有用なフレーバーとしては、アルデヒドおよびエステル、例えばシンナミルアセテート、シンナムアルデヒド、シトラールジエチルアセタール、ジヒドロカルビルアセテート、オイゲニルホルメート、p-メチルアミソールなどが挙げられ、これらが使用され得る。一般に、米国科学アカデミーによるCHEMICALS USED IN FOOD PROCESSING、出版物1274、63~258頁に記載されているような任意の風味料または食品添加物が使用され得る。
【0091】
アルデヒド風味剤のさらなる例としては、アセトアルデヒド(リンゴ)、ベンズアルデヒド(チェリー、アーモンド)、アニスアルデヒド(リコリス、アニス)、ケイ皮アルデヒド(シナモン)、シトラール、すなわちα-シトラール(レモン、ライム)、ネラール、すなわち、β-シトラール(レモン、ライム)、デカナール(オレンジ、レモン)、エチルバニリン(バニラ、クリーム)、ヘリオトロープ、すなわち、ピペロナール(バニラ、クリーム)、バニリン(バニラ、クリーム)、α-アミルシンナムアルデヒド(スパイシーフルーティーフレーバー)、ブチルアルデヒド(バター、チーズ)、バレルアルデヒド(バター、チーズ)、シトロネラール(変性体、多種)、デカナール(柑橘類)、アルデヒドC-8(柑橘類)、アルデヒドC-9(柑橘類)、アルデヒドC-12(柑橘類)、2-エチルブチルアルデヒド(ベリーフルーツ)、ヘキセナール、すなわち、トランス-2(ベリーフルーツ)、トリルアルデヒド(サクランボ、アーモンド)、ベラトルアルデヒド(バニラ)、2,6-ジメチル-5-ヘプテナール、すなわち、メロナール(メロン)、2,6-ジメチルオクタナール(緑色フルーツ)、および2-ドデセナール(柑橘類、マンダリン)、サクランボ、ブドウ、イチゴショートケーキ、およびこれらの混合物が挙げられる。これらの風味料の列挙は単なる例示であり、「風味料」という用語または本開示の範囲を一般に制限することを意味するものではない。
【0092】
特定の実施形態では、メントールおよび関連化合物を含むミント風味料、または他の口臭をさわやかにする化合物は、清涼剤、例えば米国特許第9,394,287号明細書および同第9,732,071号明細書に記載のものと組み合わせることができる。清涼剤のさらなる例としては、5-メチル-2-(プロパン-2-イル)シクロヘキシル-N-エチルオキサメート、N-エチル-p-メンタンカルボキサミド(WS-3、メンタン-3-カルボン酸-N-エチルアミドとも呼ばれる)、N-2,3-トリメチル-2-イソプロピルブタンアミド(WS-23)、メンチルラクテート(Frescolat.RTM.ML)、メントングリセリンアセタール(Frescolat.RTM.MGA)、モノ-メンチルスクシネート(Physcool.RTM.)、モノ-メンチルグルタレート、O-メンチル-グリセリン、メンチル-N,N-ジメチルスクシナマート、N-(4-シアノメチルフェニル)-p-メンタンカルボキサミド、N-(2-(ピリジン-2-イル)エチル)-3-p-メンタンカルボキサミド、メントールおよびメントール誘導体(例えば、L-メントール、D-メントール、ラセミメントール、イソメントール、ネオイソメントール、ネオメントール)メンチルエーテル(例えば、(I-メントキシ)-1,2-プロパンジオール、(I-メントキシ)-2-メチル-1,2-プロパンジオール、1-メンチル-メチルエーテル)、メンチルエステル(例えば、メンチルホルメート、メンチルアセテート、メンチルイソブチラート、メンチルラクテート、L-メンチル-L-ラクテート、L-メンチル-D-ラクテート、メンチル-(2-メトキシ)アセテート、メンチル-(2-メトキシエトキシ)アセテート、メンチルピログルタマート)、N-(4-シアノメチルフェニル)-p-メンタンカルボキサミド、N-(2-(ピリジン-2-イル)エチル)-3-p-メンタンカルボキサミド、メンチルカーボネート(例えば、メンチルプロピレングリコールカーボネート、メンチルエチレングリコールカーボネート、メンチルグリセリンカーボネートまたはそれらの混合物)、メンタンカルボン酸アミド(例えば、メンタンカルボン酸-N-エチルアミド[WS3]、N-アルファ-(メンタン-カルボニル)グリシンエチルエステル[WS5]、メンタンカルボン酸-N-(4-シアノフェニル)アミド、メンタンカルボン酸-N-(アルコキシアルキル)アミド)、メントンおよびメントン誘導体(例えば、L-メントングリセリンケタール)、2,3-ジメチル-2-(2-プロピル)-酪酸誘導体(例えば、2,3-ジメチル-2-(2-プロピル)-酪酸-N-メチルアミド[WS23])、イソプレゴールまたはそのエステル(1-(-)-イソプレゴール、1-(-)-イソプレゴールアセテート)、メンタン誘導体(例えば、p-メンタン-3,8-ジオール)、N-(4-シアノメチルフェニル)-p-メンタンカルボキサミド、N-(2-(ピリジン-2-イル)エチル)-3-p-メンタンカルボキサミド、クベボールまたはクベボールを含有する合成または天然の混合物、シクロアルキルジオン誘導体のピロリドン誘導体(例えば、3-メチル-2(1-ピロリジニル)-2-シクロペンテン-1-オン)またはテトラヒドロピリミジン-2-オン(例えば、イシリンまたは国際公開第2004/026840号に記載されたものなどの関連化合物)、N-(4-シアノメチルフェニル)-p-メンタンカルボキサミド、N-(2-(ピリジン-2-イル)エチル)-3-p-メンタンカルボキサミド、メンチルエーテル(例えば、(I-メントキシ)-1,2-プロパンジオール、(I-メントキシ)-2-メチル-1,2-プロパンジオール)、より極性の高いメンチルエステル(例えば、メンチルラクテート、L-メンチル-L-ラクテート、L-メンチル-D-ラクテート、メンチル-(2-メトキシ)アセテート、メンチル-(2-メトキシエトキシ)アセテート、メンチルピログルタマート)、メンチルカーボネート(例えば、メンチルプロピレングリコールカーボネート、メンチルエチレングリコールカーボネート、メンチルグリセリンカーボネート)、ジカルボン酸とのメントールのセミ-エステルまたはその誘導体(例えば、モノ-メンチルスクシネート、モノ-メンチルグルタレート、モノ-メンチルマロネート、O-メンチルコハク酸エステル-N,N-(ジメチル)アミド、O-メンチルコハク酸エステルアミド)、3,4-メチレンジオキシケイ皮酸-N-シクロヘキシル-N-2-ピリジルアミド、イソプロピル-(5-メトキシ-2-ピリジン-2-イル-ピリミジン-4-イル)-アミン、3,4,6,7,11b,12-ヘキサヒドロ-3,3-ジメチル-スピロ[13H-ジベンゾ[a,f]キノリジン-1- -3,2’-[1,3]ジチオラン]-1(2H)-オン、5,6,10b,11-テトラヒドロ-3-メチル-スピロ[12H-ベンゾ[a]フロ[3,4-f]キノリジン-1- -2,2’-[1,3]ジチオラン]-1(3H)-オンが挙げられる。清涼化合物として最も好ましいのは、5-メチル-2-(プロパン-2-イル)シクロヘキシル-N-エチルオキサメート、N-エチル-p-メンタンカルボキサミド(WS-3、メンタン-3-カルボン酸-N-エチルアミドとも呼ばれる)、メンチルラクテート(Frescolat.RTM.ML)、メントングリセリンアセタール(Frescolat.RTM.MGA)、N-(4-シアノメチルフェニル)-p-メンタンカルボキサミドおよび(I-メントキシ)-1,2-プロパンジオールからなる群から選択される化合物である。
【0093】
ボディケア製品に適した清涼感調整組成物
前述の実施形態のいずれかのいくつかの実施形態では、清涼感調整組成物は、ボディケア製品、例えばヒトの毛髪または皮膚への適用に適した製品に一般的に含まれる任意の化合物、材料またはそれらの組み合わせを含む。
【0094】
いくつかの実施形態では、組成物は、1種以上のフレグランスを含む。いくつかの実施形態では、フレグランスの少なくとも一部は、カプセル化され得る。適切なフレグランスには、任意の所望の匂いを提供するように選択されるフレグランス化合物の複合混合物が含まれる。本開示の文脈において、「フレグランス」という用語は、「香料」と同義に使用される。香料の分野で一般的に使用され、本開示の目的に適したフレグランス化合物は、S. Arctander, PERFUME FLAVORS AND CHEMICALS, 第I巻および第II巻(1969年)およびTHE MERCK INDEX, 第8版, Merck & Co., Inc. Rahway, N. J.に完全に記載されている。「フレグランス化合物」という用語は、香料での使用が知られている天然由来の物質および合成物質だけでなく、動物油も包含する。フレグランス化合物はまた、任意の天然油もしくは天然抽出物、またはフレグランス組成物に使用される化学物質であってもよい。天然油および抽出物は、Guenther, THE ESSENTIAL OILS 1949に記載されており、適切な植物の任意の部分:根、根茎、球根、球茎、茎、樹皮、心材、葉、花、種子および果実からの抽出物、圧搾物、滲出液の収集、および蒸留物を含み得る。このような抽出物および蒸留物の例としては、オレンジ、マンダリン、グレープフルーツ、ライムまたはレモン油などの柑橘類油、マツまたはシダーウッドなどの樹木油、ペパーミント、タイム、ラベンダー、バジル、ローズマリー、クローブなどのハーブ油、またはバラ、ジャスミン、ミュゲ、もしくはゼラニウム油などの花エキスが挙げられる。
【0095】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、抗酸化活性を有する化合物などの、毛髪または皮膚ケアに対する有効な利益を提供する1種以上の成分を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、ボディケア製品は、抗酸化活性を有する必須栄養素である、ビタミンCとしても知られるアスコルビン酸を含む。いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、ラジカル消去活性を示す8つの構造的に関連した抗酸化化合物を指すビタミンEを含む。この化合物は、4種のトコフェロール化合物と4種のトコトリエノール化合物とを含む。いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、ブドウの皮に天然に存在する抗酸化化合物であるレスベラトロールを含む。いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、皺を弛緩させる合成ペプチドであるアセチルヘキサペプチド-8(アセチルヘキサペプチド-3とも呼ばれる)などの特定のオリゴペプチドを含む。レチノール、ナイアシンアミド、コエンザイムQ10、および様々なポリフェノール、例えば、カテキンのようなフラボノイドなどの、このような他の様々な化合物も含まれ得る。これらの活性成分は、それらの使用の典型的な量で他のボディケア製品において使用され得る。
【0096】
本明細書に開示されるボディケア組成物は、任意の適切な種類のビヒクルおよび担体を含み得るかまたはそれらに組み込まれ得る。概して、ビヒクルまたは担体は、皮膚科学的に許容可能なビヒクルまたは担体となる。ビヒクルまたは担体の非限定的な例としては、水、グリセリン、アルコール、油、ケイ素含有化合物、シリコーン化合物、およびワックスが挙げられる。変形形態および他の適切なビヒクルは、当業者に明らかとなり、本開示のボディケア組成物における使用に適している。特定の実施形態では、化合物、成分および薬剤の濃度および組み合わせは、その組み合わせが化学的に適合し、完成したボディケア製品から沈殿する複合体を形成しないように選択され得る。
【0097】
本明細書に開示されるボディケア組成物は、様々な異なる形態に構造化または配合され得る。非限定的な例としては、エマルション(例えば、油中水型、水中油中水型、水中油型、水中シリコーン型、シリコーン中水型、油中水中油型、シリコーン中水中油型のエマルション等)、クリーム、ローション、溶液(例えば、水性または水アルコール)、無水ベース(例えば、リップスティックおよび粉末)、ジェル、マスク、スクラブ、ボディバター、ピール、および軟膏が挙げられる。変形形態および他の構造は、当業者に明らかとなり、本開示のボディケア組成物における使用に適している。
【0098】
多種多様な他の成分、例えば化粧品、スキンケア製品、またはヘアケア製品において典型的に使用される成分が使用され得る。CTFA INTERNATIONAL COSMETIC INGREDIENT DICTIONARY AND HANDBOOK(2004年および2008年)には、現在開示されている組成物で使用され得る多種多様な非限定的な成分が記載されている。これらの成分クラスの例としては、フレグランス剤(人工および天然;例えば、グルコン酸、フェノキシエタノール、およびトリエタノールアミン)、染料および色成分(例えば、ブルー1、ブルー1Lake、レッド40、二酸化チタン、D&Cブルーno.4、D&Cグリーンno.5、D&Cオレンジno.4、D&Cレッドno.17、D&Cレッドno.33、D&Cバイオレットno.2、D&Cイエローno.10、およびD&Cイエローno.11)、風味剤または芳香剤(例えば、ステビア・レバウディアナ(甘味葉)抽出物、およびメントール)、吸着剤、潤滑剤、溶媒、保湿剤(例えば、皮膚軟化剤、保湿剤、皮膜形成剤、閉塞剤、および皮膚の自然な保湿機構に影響を与える剤を含む)、撥水剤、紫外線吸収剤(パラアミノ安息香酸(「PABA」)などの物理的および化学的吸収剤、ならびに対応するPABA誘導体、二酸化チタン、酸化亜鉛等)、精油、ビタミン(例えば、B、D、E、およびK)、微量金属(例えば、亜鉛、カルシウムおよびセレン)、抗刺激物質(例えば、ステロイドおよび非ステロイド系抗炎症物質)、植物抽出物(例えば、アロエベラ、カモミール、キュウリ抽出物、イチョウ、オタネニンジン、およびローズマリー)、抗微生物剤、抗酸化剤(例えば、BHTおよびトコフェロール)、キレート剤(例えば、EDTA二ナトリウムおよびEDTA四ナトリウム)、防腐剤(例えば、メチルパラベンおよびプロピルパラベン)、pH調整剤(例えば、水酸化ナトリウムおよびクエン酸)、吸収剤(例えば、オクテニルコハク酸アルミニウムデンプン、カオリン、コーンスターチ、カラスムギデンプン、シクロデキストリン、タルク、およびゼオライト)、皮膚美白剤および美白剤(例えば、ヒドロキノンおよび乳酸ナイアシンアミド)、保湿剤(例えば、ソルビトール、尿素、メチルグルセス-20、異性化糖およびマンニトール)、スクラブ剤、防水剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム/水酸化アルミニウム)、スキンコンディショニング剤(例えば、アロエエキス、アラントイン、ビサボロール、セラミド、ジメチコン、ヒアルロン酸、ビオサッカリドガム-1、エチルヘキシルグリセリン、ペンチレングリコール、水添ポリデセン、オクチルドデシルオレエート、およびグリチルリチン酸二カリウム)が挙げられる。これらの成分のいくつかのさらなる非限定的な例は、以下の小節に提供される。
【0099】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上のUV吸収剤または反射剤を含む。適切なUV吸収剤または反射剤としては、化学的および物理的な日焼け止めが挙げられる。化学的日焼け止めの非限定的な例としては、パラアミノ安息香酸(PABA)、PABAエステル(グリセリルPABA、アミルジメチルPABAおよびオクチルジメチルPABA)、ブチルPABA、エチルPABA、エチルジヒドロキシプロピルPABA、ベンゾフェノン(オキシベンゾン、スリソベンゾン、ベンゾフェノン、およびベンゾフェノン-1~12)、ケイ皮酸塩(オクチルメトキシシンナメート(オクチノキサート)、イソアミルp-メトキシシンナメート、オクチルメトキシシナメート、シノキサート、ジイソプロピルメチルシンナメート、DEA-メトキシシンナメート、エチルジイソプロピルシンナメート、グリセリルオクタノエートジメトキシシンナメートおよびエチルメトキシシンナメート)、シンナメートエステル、サリチレート(ホモメチルサリチレート、ベンジルサリチレート、グリコールサリチレート、イソプロピルベンジルサリチレート等)、アントラニレート、エチルウロカネート、ホモサレート、オクチサレート、ジベンゾイルメタン誘導体(例えば、アボベンゾン)、オクトクリレン、オクチルトリアゾン、ジガロイルトリオレエート、グリセリルアミノベンゾエート、ジヒドロキシアセトン入りローソン、エチルヘキシルトリアゾン、ジオクチルブトアミドトリアゾン、ベンジリデンマロネートポリシロキサン、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸、フェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート、ビスジエチルアミノヒドロキシベンゾイルベンゾエート、ビスベンゾオキサゾイルフェニルエチルヘキシルイミノトリアジン、ドロメトリゾールトリシロキサン、メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、およびビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、4-メチルベンジリデンカンフルおよびイソペンチル4-メトキシシンナメートが挙げられる。物理的な日焼け止めの非限定的な例としては、カオリン、タルク、ワセリンおよび金属酸化物(例えば、二酸化チタンおよび酸化亜鉛)が挙げられる。
【0100】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上の保湿剤を含む。使用され得る保湿剤の非限定的な例としては、アミノ酸、コンドロイチン硫酸、ジグリセリン、エリスリトール、フルクトース、グルコース、グリセリン、グリセリンポリマー、グリコール、1,2,6-ヘキサントリオール、蜂蜜、ヒアルロン酸、水添蜂蜜、水添デンプン加水分解物、イノシトール、ラクチトール、マルチトール、マルトース、マンニトール、天然保湿因子、PEG-15ブタンジオール、ポリグリセリルソルビトール、ピロリドンカルボン酸の塩、カリウムPCA、プロピレングリコール、異性化糖、グルクロン酸ナトリウム、ナトリウムPCA、ソルビトール、スクロース、トレハロース、尿素、およびキシリトールが挙げられる。他の非限定的な例としては、アセチル化ラノリン、アセチル化ラノリンアルコール、アラニン、藻類エキス、アロエバルバデンシス、アロエバルバデンシス抽出物、アロエバルバデンシスゲル、アルテアオフィシナリスエキス、アンズ(Prunus armeniaca)核油、アルギニン、アスパラギン酸アルギニン、アルニカモンタナエキス、アスパラギン酸、アボカド(Persea gratissima)油、バリアスフィンゴ脂質、ブチルアルコール、ミツロウ、ベヘニルアルコール、β-シトステロール、シラカバ(Betula alba)樹皮エキス、ボリジ(Borago officinalis)エキス、ナギイカダ(Ruscus aculeatus)エキス、ブチレングリコール、キンセンカ(Calendula officinalis)エキス、キンセンカ(Calendula officinalis)油、キャンデリラ(Euphorbia cerifera)ワックス、カノーラ油、カプリル/カプリン酸トリグリセリド、カルダモン(Elettaria cardamomum)油、カルナウバ(Copernicia cerifera)ワックス、ニンジン(Daucus carota sativa)油、ヒマシ(Ricinus communis)油、セラミド、セレシン、セテアレス-5、セテアレス-12、セテアレス-20、オクタン酸セテアリル、セテス-20、セテス-24、酢酸セチル、オクタン酸セチル、パルミチン酸セチル、カモミール(Anthemis nobilis)油、コレステロール、コレステロールエステル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、クエン酸、サルビア(Salvia sclarea)油、ココア(Theobroma cacao)バター、ココ-カプリレート/カプレート、ヤシ(Cocos nucifera)油、コラーゲン、コラーゲンアミノ酸、トウモロコシ(Zea mays)油、脂肪酸、オレイン酸デシル、ジメチコンコポリオール、ジメチコノール、アジピン酸ジオクチル、コハク酸ジオクチル、ジペンタエリスリチルヘキサカプリレート/ヘキサカプレート、DNA、エリスリトール、エトキシジグリコール、リノール酸エチル、ユーカリ・グロブルス油、月見草(Oenothera biennis)油、脂肪酸、ホクベイフウロソウ(Geranium maculatum)油、グルコサミン、グルタミン酸グルコース、グルタミン酸、グリセレス-26、グリセリン、グリセロール、グリセリルジステアレート、グリセリルヒドロキシステアレート、グリセリルラウレート、グリセリルリノレート、グリセリルミリステート、グリセリルオレエート、グリセリルステアレート、グリセリルステアレートSE、グリシン、グリコールステアレート、グリコールステアレートSE、グリコサミノグリカン、ブドウ(Vitis vinifera)種子油、ヘーゼル(Corylus americana)ナッツ油、ヘーゼル(Corylus avellana)ナッツ油、ヘキシレングリコール、ヒアルロン酸、ハイブリッドサフラワー(Carthamus tinctorius)油、水添ヒマシ油、水添ココ-グリセリド、水添ココナッツ油、水添ラノリン、水添レシチン、水添パームグリセリド、水添パーム核油、水添大豆油、水添獣脂グリセリド、水添植物油、加水分解コラーゲン、加水分解エラスチン、加水分解ムコ多糖、加水分解ケラチン、加水分解大豆タンパク質、ヒドロキシラノリン、ヒドロキシプロリン、イソセチルステアレート、イソセチルステアロイルステアレート、イソデシルオレエート、イソプロピルイソステアレート、イソプロピルラノレート、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、イソプロピルステアレート、イソステアラミドDEA、イソステアリン酸、イソステアリルラクテート、イソステアリルネオペンタノエート、ジャスミン(Jasminum officinale)油、ホホバ(Buxus chinensis)油、ケルプ、ククイ(Aleurites moluccana)ナッツ油、ラクタミドMEA、ラネス-16、ラネス-10アセテート、ラノリン、ラノリン酸、ラノリンアルコール、ラノリン油、ラノリンワックス、ラベンダー(Lavandula angustifolia)油、レシチン、レモン(Citrus medica limonum)油、リノール酸、リノレン酸、マカデミア(Macadamia ternifolia)ナッツ油、マルチトール、マトリカリア(Chamomilla recutita)油、セスキステアリン酸メチルグルコース、メチルシラノールPCA、鉱油、ミンク油、クサレケカビ(mortierella)油、乳酸ミリスチル、ミリスチン酸ミリスチル、プロピオン酸ミリスチル、ジカプリル酸/ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、オクチルドデカノール、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、パルミチン酸オクチル、サリチル酸オクチル、ステアリン酸オクチル、オレイン酸、オリーブ(Olea europaea)油、オレンジ(Citrus aurantium dulcis)油、パーム(Elaeis guineensis)油、パルミチン酸、パンテチン、パンテノール、パンテニルエチルエーテル、パラフィン、PCA、モモ(Prunus persica)核油、ピーナッツ(Arachis hypogaea)油、PEG-8 C12-18エステル、PEG-15コカミン、ジステアリン酸PEG-150、イソステアリン酸PEG-60グリセリル、ステアリン酸PEG-5グリセリル、ステアリン酸PEG-30グリセリル、PEG-7水添ヒマシ油、PEG-40水添ヒマシ油、PEG-60水添ヒマシ油、セスキステアリン酸PEG-20メチルグルコース、オレイン酸PEG-40ソルビット、PEG-5ダイズステロール、PEG-10ダイズステロール、ステアリン酸PEG-2、ステアリン酸PEG-8、ステアリン酸PEG-20、ステアリン酸PEG-32、ステアリン酸PEG-40、ステアリン酸PEG-50、ステアリン酸PEG-100、ステアリン酸PEG-150、ペンタデカラクトン、ペパーミント(Mentha piperita)油、ワセリン、リン脂質、プランクトン抽出物、ポリアミノ糖濃縮物、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3、ポリクオタニウム-24、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート80、ポリソルベート85、ミリスチン酸カリウム、パルミチン酸カリウム、プロピレングリコール、ジカプリル酸/ジカプリン酸プロピレングリコール、プロピレングリコールジオクタノエート、プロピレングリコールジペラゴナート、プロピレングリコールラウレート、プロピレングリコールステアレート、プロピレングリコールステアレートSE、PVP、ジパルミチン酸ピリドキシン、レチノール、パルミチン酸レチニル、米(Oryza sativa)ぬか油、RNA、ローズマリー(Rosmarinus officinalis)油、バラ油、ベニバナ(Carthamus tinctorius)油、セージ(Salvia officinalis)油、サンダルウッド(Santalum album)油、セリン、血清タンパク、ゴマ(Sesamum indicum)油、シアバター(Butyrospermum parkii)、シルクパウダー、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、PCAナトリウム、ポリグルタミン酸ナトリウム、可溶性コラーゲン、ラウリン酸ソルビタン、オレイン酸ソルビタン、パルミチン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、ステアリン酸ソルビタン、ソルビトール、ダイズ(Glycine soja)油、スフィンゴ脂質、スクワラン、スクアレン、ステアリン酸ステアラミドMEA、ステアリン酸、ステアロキシジメチコン、ステアロキシトリメチルシラン、ステアリルアルコール、グリチルレチン酸ステアリル、ヘプタン酸ステアリル、ステアリン酸ステアリル、ヒマワリ(Helianthus annuus)種子油、スイートアーモンド(Prunus amygdalus dulcis)油、合成ミツロウ、酢酸トコフェロール、リノール酸トコフェロール、トリベヘニン、ネオペンタン酸トリデシル、ステアリン酸トリデシル、トリエタノールアミン、トリステアリン、尿素、植物油、水、ワックス、小麦(Triticum vulgare)胚芽油、およびイラン(Cananga odorata)油が挙げられる。
【0101】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるボディケア組成物は、例えば、上記に開示されるものに加えてまたはそれらと組み合わせて、1種以上の酸化防止剤を含む。例えば、いくつかの実施形態では、これらの追加の酸化防止剤のうちの1種以上は、アスコルビン酸、ビタミンE、またはそれらの組み合わせと組み合わせて使用され得る。使用され得る酸化防止剤の非限定的な例としては、アセチルシステイン、アスコルビン酸誘導体、例えば、アスコルビン酸ポリペプチド、ジパルミチン酸アスコルビル、アスコルビルメチルシラノールペクチン、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、BHA、BHT、t-ブチルハイドロキノン、システイン、システインHCl、ジアミルハイドロキノン、ジ-t-ブチルハイドロキノン、チオジプロピオン酸ジセチル、ジオレイルトコフェリルメチルシラノール、アスコルビル硫酸二ナトリウム、チオジプロピオン酸ジステアリル、チオジプロピオン酸ジトリデシル、没食子酸ドデシル、エリソルビン酸、アスコルビン酸のエステル、フェルラ酸エチル、フェルラ酸、没食子酸エステル、ヒドロキノン、チオグリコール酸イソオクチル、コウジ酸、アスコルビン酸マグネシウム、リン酸アスコルビルマグネシウム、アスコルビン酸メチルシラノール、天然植物性の抗酸化剤、例えば、緑茶またはブドウ種子抽出物、ノルジヒドログアヤレチン酸、没食子酸オクチル、フェニルチオグリコール酸、アスコルビルトコフェリルリン酸カリウム、亜硫酸カリウム、没食子酸プロピル、キノン類、ロスマリン酸、アスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、スーパーオキシドディスムターゼ、チオグリコール酸ナトリウム、ソルビチルフルフラール、チオジグリコール、チオジグリコールアミド、チオジグリコール酸、チオグリコール酸、チオ乳酸、チオサリチル酸、トコフェレス-5、トコフェレス-10、トコフェレス-12、トコフェレス-18、トコフェレス-50、トコフェソラン、酢酸トコフェロール、リノール酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、コハク酸トコフェロール、およびトリス(ノニルフェニル)ホスファイトが挙げられる。
【0102】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上の構造化剤を含む。構造化剤は、特定の実施形態では、安定性に寄与する組成物にレオロジー特性を与えることを補助する。いくつかの実施形態では、構造化剤はまた、乳化剤または界面活性剤としても機能し得る。構造化剤の非限定的な例としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、ステアリン酸、パルミチン酸、約1~約21個のエチレンオキシド単位の平均を有するステアリルアルコールのポリエチレングリコールエーテル、約1~約5個のエチレンオキシド単位の平均を有するセチルアルコールのポリエチレングリコールエーテル、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0103】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上の乳化剤を含む。乳化剤は、相間の界面張力を低下させ、エマルションの配合および安定性を改善し得る。乳化剤は、非イオン性、カチオン性、アニオン性、および双性イオン性の乳化剤であり得る。非限定的な例としては、グリセリンのエステル、プロピレングリコールのエステル、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコールの脂肪酸エステル、ソルビトールのエステル、ソルビタン無水物のエステル、カルボン酸コポリマー、グルコースのエステルおよびエーテル、エトキシル化エーテル、エトキシル化アルコール、アルキルホスファート、ポリオキシエチレン脂肪エーテルホスファート、脂肪酸アミド、アシル乳酸、石鹸、ステアリン酸TEA、オレス-3リン酸DEA、ポリエチレングリコール20ソルビタンモノラウレート(ポリソルベート20)、ポリエチレングリコール5ダイズステロール、ステアレス-2、ステアレス-20、ステアレス-21、セテアレス-20、セテアリルグルコシド、セテアリルアルコール、C12~13パレス-3、PPG-2メチルグルコースエーテルジステアレート、PPG-5-セテス-20、ビス-PEG/PPG-20/20ジメチコン、セテス-10、ポリソルベート80、セチルホスフェート、セチルリン酸カリウム、セチルリン酸ジエタノールアミン、ポリソルベート60、ステアリン酸グリセリル、ステアリン酸PEG-100、アラキジルアルコール、アラキジルグルコシド、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0104】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上のシリコーン含有化合物を含む。シリコーン含有化合物の非限定的な例としては、交互になっているケイ素原子および酸素原子で分子骨格が構成され、そのケイ素原子に側鎖基が結合しているポリマー生成物群のあらゆるメンバーが挙げられる。-Si-O-鎖の長さ、側鎖基、および架橋を変えることで、シリコーンは、多種多様な材料に合成され得る。それらの粘稠度は、液体からゲル、固体まで変わり得る。本明細書に開示されるボディケア組成物での使用に適したシリコーン含有化合物としては、当業者に一般的に知られているものが挙げられるが、これらに限定されない。非限定的な例としては、シリコーン油(例えば、揮発性および不揮発性油)、ゲル、および固体が挙げられる。特定の実施形態では、ケイ素含有化合物には、シリコーン油、例えば、ポリオルガノシロキサンが含まれる。ポリオルガノシロキサンの非限定的な例としては、意図される用途(例えば、皮膚、毛髪または眼などの特定の領域)に応じて、所望の粘稠度および適用特性を達成するために、ジメチコン、シクロメチコン、ポリシリコーン-11、フェニルトリメチコン、トリメチルシリルアモジメチコン、ステアロキシトリメチルシラン、またはこれらの材料と他のオルガノシロキサン材料との任意の比の混合物が挙げられる。「揮発性シリコーン油」には、約50cal/g未満のシリコーン油などの、気化熱が低いシリコーン油が含まれる。揮発性シリコーン油の非限定的な例としては、シクロメチコン;低粘度ジメチコン、例えば、約50cst以下の粘度を有するジメチコンが挙げられる。本発明の文脈で使用され得る他の非限定的な揮発性シリコーン油には、Dow Corning, General Electric、およびSWS Siliconesなどの製造業者から入手可能なものが含まれる。
【0105】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上の角質除去剤を含む。角質除去剤には、皮膚の外表面の死んだ皮膚細胞を除去する成分が含まれる。これらの薬剤は、機械的、化学的、または他の手段によって作用し得る。機械的角質除去剤の非限定的な例としては、軽石、シリカ、布、紙、シェル、ビーズ、固体結晶、固体ポリマー等の研磨剤が挙げられる。化学的角質除去剤の非限定的な例としては、酸および酵素角質除去剤が挙げられる。角質除去剤として使用され得る酸としては、グリコール酸、乳酸、クエン酸、アルファヒドロキシ酸、ベータヒドロキシ酸等が挙げられるが、これらに限定されない。当業者に知られている他の角質除去剤も、本開示のボディケア組成物の範囲内で有用であると考えられる。
【0106】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物には、1種以上の精油が含まれる。精油には、ハーブ、花、樹木、および他の植物に由来する油が含まれる。このような油は、通常、植物の細胞間に小さな液滴として存在し、当業者に知られているいくつかの方法(例えば、水蒸気蒸留、濃縮(例えば、脂肪を使用した抽出)、軟化、溶媒抽出、または機械的プレス)によって抽出され得る。これらの種類の油が空気に曝される場合、それらは蒸発する傾向がある(例えば、揮発性の油)。精油は、概して水に不溶性であるが、アルコール、エーテル、固定油(植物性)、および他の有機溶媒に可溶である。精油は、通常、油が発見された植物によって命名される。本開示のボディケア組成物の文脈で使用され得る精油の非限定的な例としては、ゴマ油、マカデミアナッツ油、ティーツリー油、月見草油、スペインセージエイド油、スペインローズマリー油、コリアンダー油、タイム油、ピメントベリー油、ローズ油、アニス油、バルサム油、ベルガモット油、ローズウッド油、シーダー油、カモミール油、セージ油、クラリセージ油、クローブ油、サイプレス油、ユーカリ油、フェンネル油、シーフェンネル油、フランキンセンス油、ゼラニウム油、ジンジャー油、グレープフルーツ油、ジャスミン油、ジュニパー油、ラベンダー油、レモン油、レモングラス油、ライム油、マンダリン油、マジョラム油、ミルラ油、ネロリ油、オレンジ油、パチョリ油、ペッパー油、ブラックペッパー油、プチグレン油、パイン油、ローズオットー油、ローズマリー油、サンダルウッド油、スペアミント油、スパイクナード油、ベチバー油、ウィンターグリーン油、およびイラン油が挙げられる。当業者に知られている他の精油も、本発明の範囲内で有用であると考えられる。
【0107】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上の増粘剤を含む。増粘剤またはゲル化剤を含む増粘剤には、組成物の粘度を増強する物質が含まれる。増粘剤には、組成物中の活性成分の効力を実質的に変更することなく組成物の粘度を増強するものが含まれる。増粘剤は、組成物の安定性も高め得る。一般的に使用される増粘剤には、水添ポリイソブテン、トリヒドロキシステアリン、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/vpコポリマーまたはそれらの組み合わせが含まれる。使用され得る追加の増粘剤の他の非限定的な例としては、カルボン酸ポリマー、架橋ポリアクリレートポリマー、ポリアクリルアミドポリマー、多糖類、およびガムが挙げられる。カルボン酸ポリマーの例としては、アクリル酸、置換アクリル酸、ならびにこれらのアクリル酸および置換アクリル酸の塩およびエステルから誘導される1種以上のモノマーを含む架橋化合物が挙げられ、架橋剤は、2つ以上の炭素-炭素二重結合を含み、多価アルコールから誘導される。市販のカルボン酸ポリマーの例としては、スクロースまたはペンタエリスリトールのアリルエーテルで架橋されたアクリル酸のホモポリマーであるカルボマーが挙げられる。架橋ポリアクリレートポリマーの非限定的な例としては、カチオン性ポリマーおよび非イオン性ポリマーが挙げられる。非限定的な例は、米国特許第5,100,660号明細書;同第4,849,484号明細書;同第4,835,206号明細書;同第4,628,078号明細書;同第4,599,379号明細書に記載されている。ポリアクリルアミドポリマー(置換分岐鎖状または非分岐鎖状ポリマーを含む非イオン性ポリアクリルアミドポリマーを含む)の非限定的な例としては、ポリアクリルアミド、イソパラフィンおよびラウレス-7、アクリルアミドおよび置換アクリルアミドとアクリル酸および置換アクリル酸とのマルチブロックコポリマーが挙げられる。多糖類の非限定的な例としては、セルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネートカルボキシレート、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、微結晶セルロース、硫酸ナトリウムセルロース、およびそれらの混合物が挙げられる。別の例は、セルロースポリマーのヒドロキシ基がヒドロキシアルキル化(例えば、ヒドロキシエチル化またはヒドロキシプロピル化)されてヒドロキシアルキル化セルロースを形成し、これは次いでエーテル結合を介してC10~C30の直鎖または分岐鎖アルキル基でさらに修飾されるアルキル置換セルロースである。典型的には、これらのポリマーは、C10~C30の直鎖または分岐鎖アルコールとヒドロキシアルキルセルロースとのエーテルである。他の有用な多糖類には、3単位ごとに(1-6)結合したグルコース単位を有する(1-3)結合したグルコース単位の直鎖を含むスクレログルカンが含まれる。使用され得るガムの非限定的な例としては、アカシア、寒天、アルギン、アルギン酸、アルギン酸アンモニウム、アミロペクチン、アルギン酸カルシウム、カラギーナンカルシウム、カルニチン、カラギーナン、デキストリン、ゼラチン、ゲランガム、グアーガム、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヘクトライト、ヒアルロン酸、水和シリカ、ヒドロキシプロピルキトサン、ヒドロキシプロピルグアー、カラヤゴム、ケルプ、ローカストビーンガム、ナットウガム、アルギン酸カリウム、カラギーナンカリウム、アルギン酸プロピレングリコール、スクレロチウムガム、カルボキシメチルデキストランナトリウム、カラギーナンナトリウム、トラガカントゴム、キサンタンガム、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0108】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上の防腐剤を含む。本発明の文脈で使用され得る防腐剤の非限定的な例としては、第四級アンモニウム防腐剤、例えば、ポリクオタニウム-1およびハロゲン化ベンザルコニウム(例えば、塩化ベンザルコニウムおよび臭化ベンザルコニウム)、パラベン(例えば、メチルパラベンおよびプロピルパラベン)、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0109】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上の皮膚軟化剤を含む。好適な皮膚軟化剤の非限定的な例としては、以下のものが挙げられる:(a)シリコーン油およびその修飾物、例えば、直鎖状および環状ポリジメチルシロキサン;アミノ油、アルキル油、アルキルアリール油、およびアリールシリコーン油;(b)天然の油脂を含む油脂、例えば、ホホバ、大豆、ヒマワリ、米ぬか、アボカド、アーモンド、オリーブ、ゴマ、パーシック、ヒマシ、ココナッツ、ミンク油;カカオ脂;牛脂、ラード;前述の油を水素添加して得られる硬化油;および合成のモノ、ジおよびトリグリセリド、例えば、ミリスチン酸グリセリドおよび2-エチルヘキサン酸グリセリド;(c)ワックス、例えば、カルナウバ、鯨ろう、ミツロウ、ラノリン、およびそれらの誘導体;(d)疎水性植物抽出物;(e)炭化水素、例えば、液体パラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、スクアレン、プリスタンおよび鉱物油;(f)高級脂肪酸、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ラノリン酸、イソステアリン酸、アラキドン酸およびポリ不飽和脂肪酸(PUFA);(g)高級アルコール、例えば、ラウリル、セチル、ステアリル、オレイル、ベヘニル、コレステロール、および2-ヘキシデカノールアルコール;(h)エステル、例えば、オクタン酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、アジピン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デシル、イソステアリン酸コレステロール、モノステアリン酸グリセロール、ジステアリン酸グリセロール、トリステアリン酸グリセリル、乳酸アルキル、クエン酸アルキルおよび酒石酸アルキル;(i)精油およびそれらの抽出物、例えば、ミント、ジャスミン、カンフル、ホワイトシダー、苦橙皮、リュウ(ryu)、ターペンタイン、シナモン、ベルガモット、ウンシュウミカン、カラマス、パイン、ラベンダー、ベイ、クローブ、ヒバ、ユーカリ、レモン、スターフラワー、タイム、ペパーミント、ローズ、セージ、ゴマ、ジンジャー、バジル、ジュニパー、レモングラス、ローズマリー、ローズウッド、アボカド、グレープ、ブドウ種子、ミルラ、キュウリ、クレソン、キンセンカ、エルダーフラワー、ゼラニウム、リンデンブロッサム、アマランス、海藻、イチョウ、朝鮮人参、ニンジン、ガラナ、ティーツリー、ホホバ、コンフリー、オートミール、ココア、ネロリ、バニラ、緑茶、ペニーロイヤル、アロエベラ、メントール、シネオール、オイゲノール、シトラール、シトロネル、ボルネオール、リナロール、ゲラニオール、月見草、カンフル、チモール、スピラントール、ペネン(penene)、リモネンおよびテルペノイド油;(j)脂質、例えば、コレステロール、セラミド、ショ糖エステルおよび擬似セラミド;(k)ビタミン、ミネラル、および皮膚の栄養素、例えば、ビタミンA、E、およびK;ビタミンCアルキルエステルを含むビタミンアルキルエステル;マグネシウム、カルシウム、および牛乳;(l)日焼け止め、例えば、オクチルメトキシルシンナメートおよびブチルメトキシベンゾイルメタン;(l)リン脂質;(m)多価アルコール、例えば、グリセリンおよびプロピレングリコール;およびポリオール、例えば、ポリエチレングリコール;(n)老化防止化合物、例えば、アルファヒドロキシ酸、ベータヒドロキシ酸;および(o)前述の成分のいずれかの混合物等。
【0110】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上の粘着付与剤を含む。適切な粘着付与剤の非限定的な例としては、脂肪族炭化水素樹脂、芳香族変性脂肪族炭化水素樹脂、水素化ポリシクロペンタジエン樹脂、ポリシクロペンタジエン樹脂、ガムロジン、ガムロジンエステル、ウッドロジン、ウッドロジンエステル、トール油ロジン、トール油ロジンエステル、ポリテルペン、芳香族変性ポリテルペン、テルペンフェノール、芳香族変性水素化ポリシクロペンタジエン樹脂、水素化脂肪族樹脂、水素化脂肪族芳香族樹脂、水素化テルペンおよび変性テルペン、水素化ロジン酸、水素化ロジンエステル、ポリイソプレン、部分的または完全水素化ポリイソプレン、ポリブテンジエン、部分的または完全水素化ポリブテンジエン等が挙げられる。粘着付与剤は、完全にまたは部分的に水素化され得る。粘着付与剤は、非極性であってもよく、非極性とは、粘着付与剤が、極性基を有するモノマーを実質的に含まないことを意味する。いくつかの実施形態では、極性基は存在しない。いくつかの実施形態では、極性基は、約5重量%まで、好ましくは約2重量%まで、より好ましくは約0.5重量%までの量で存在する。
【0111】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上の着色剤、例えば、顔料または染料を含む。適切な顔料の例としては、無機顔料、有機顔料、レーキ、真珠光沢顔料、虹色または光学的可変顔料およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。「顔料」という用語は、無機または有機、白色または有色の粒子を意味すると理解される。上記顔料は、場合により、本発明の範囲内で表面処理され得るが、シリコーン、過フッ素化化合物、レシチン、およびアミノ酸などの処理に限定されない。
【0112】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上の界面活性剤を含む。本明細書に開示される組成物中の界面活性剤成分として有用な界面活性剤としては、非イオン性、アニオン性、カチオン性および両性(双性イオン)界面活性剤が挙げられ、互いに組み合わせて使用され得る。
【0113】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上のpH調整剤を含む。pH調整剤としては、無機酸および有機酸ならびに塩基、特に水性アンモニア、クエン酸、リン酸、酢酸、水酸化ナトリウム、乳酸、レブリン酸、グリコール酸、酒石酸、リンゴ酸、ピロリドンカルボン酸(PCA)、コハク酸、クエン酸、グルタミン酸、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(AMP)、およびトリエタノールアミン(TEA)が挙げられる。
【0114】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上の還元剤を含む。適切な還元剤としては、チオ尿素、チオ硫酸、亜硫酸、重亜硫酸、メタ重亜硫酸、水素化ホウ素および次亜リン酸塩の塩(例えば、ナトリウム塩)、アスコルビン酸およびそれらの塩、エステルおよび誘導体(例えば、パルミチン酸アスコルビルおよびアスコルビルポリペプチド)、ならびにトコフェロールおよびそれらの塩、エステルおよび誘導体(例えば、酢酸トコフェロール)が挙げられるが、これらに限定されない。また、他の周知の還元剤、例えばINCIハンドブックに記載されているものも使用され得る。
【0115】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上のフレグランスを含む。適切なフレグランスの非限定的な例としては、天然油または天然由来の材料、および合成フレグランス、例えば炭化水素、アルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、ラクトン、エーテル、ニトリル、および多官能性化合物が挙げられる。天然油の非限定的な例としては、以下のものが挙げられる:バジル(Ocimum basilicum)油、ベイ(Pimento acris)油、ビーバーム(Monarda didyma)油、ベルガモット(Citrus aurantium bergamia)油、カルダモン(Elettaria cardamomum)油、シダーウッド(Cedrus atlantica)油、カモミール(Anthemis nobilis)油、シナモン(Cinnamomum cassia)油、シトロネラ(Cymbopogon nardus)油、サルビア(Salvia sclarea)油、クローブ(Eugenia caryophyllus)油、クローバーリーフ(Eufenia caryophyllus)油、ショクヨウガヤツリ(Cyperus esculentus)油、サイプレス(Cupressus sempervirens)油、ユーカリシトリオドラ(Eucalyptus citriodora)油、ゲラニウム・マキュラタム(geranium maculatum)油、ジンジャー(Zingiber officinale)油、グレープフルーツ(Citrus grandis)油、ヘーゼル(Corylus avellana)ナッツ油、ジャスミン(Jasminum officinale)油、セイヨウネズ(Juniperus communis)油、ジュニパー(Juniperus oxycedrus tar)、ジュニパー・バージニア(Juniperus virginiana)油、キウイ(Actinidia chinensis)水、ラバンディン(Lavandula hybrida)油、ラベンダー(Lavandula angustifolia)油、ラベンダー(Lavandula angustifolia)水、レモン(Citrus medica limonum)油、レモングラス(Cymbopogon schoenanthus)油、ライム(Citrus aurantifolia)油、リンデン(Tilia cordata)油、リンデン(Tilia cordata)水、マンダリンオレンジ(Citrus nobilis)油、ナツメグ(Myristica fragrans)油、オレンジ(Citrus aurantium dulcis)花油、オレンジ(Citrus aurantium dulcis)油、オレンジ(Citrus aurantium dulcis)水、パチョリ(Pogostemon cablin)油、ペパーミント(Menthe piperita)油、ペパーミント(Menthe peperita)水、ローズマリー(Rosmarinus officinalis)油、ローズ油、ローズ(Rosa damascena)抽出物、ローズ(Rosa multiflora)抽出物、ローズウッド(Aniba rosaeodora)抽出物、セージ(Salvia officinalis)油、サンダルウッド(Santalum album)油、スペアミント(Menthe viridis)油、ティーツリー(Melaleuca alternifolia)油、およびイラン(Cananga odorata)油。合成炭化水素フレグランスのいくつかの非限定的な例としては、カリオフィレン、ベータ-ファルネセン、リモネン、アルファ-ピネン、およびベータ-ピネンが挙げられる。合成アルコールフレグランスのいくつかの非限定的な例としては、バクダノール、シトロネロール、リナロール、フェネチルアルコール、およびアルファ-テルピネオール(R.dbd.H)が挙げられる。合成アルデヒドフレグランスのいくつかの非限定的な例としては、2-メチルウンデカナール、シトラール、ヘキシルシンナムアルデヒド、イソシクロシトラール、リリアール、および10-ウンデセナールが挙げられる。合成ケトンフレグランスのいくつかの非限定的な例としては、カシュメラン、アルファ-イオノン、イソシクレモンE、コアボン、ムスコン、およびトナリドが挙げられる。合成エステルフレグランスのいくつかの非限定的な例としては、酢酸ベンジル、4-t-ブチルシクロヘキシルアセテート(シスおよびトランス)、酢酸セドリル、シクラセット、イソボルニルアセテート、およびアルファ-テルピニルアセテート(R=アセチル)が挙げられる。合成ラクトンフレグランスのいくつかの非限定的な例としては、クマリン、ジャスミンラクトン、ムスカラクトン、およびピーチアルデヒドが挙げられる。合成エーテルフレグランスの非限定的な例としては、アンブロキサン、アンテル(anther)、およびガラキソリドが挙げられる。合成ニトリルフレグランスのいくつかの非限定的な例としては、シンナモニトリルおよびゲルノニトリルが挙げられる。最後に、合成多官能性フレグランスのいくつかの非限定的な例としては、サリチル酸アミル、イソオイゲノール、ヘディオン、ヘリオトロピン、リラール、およびバニリンが挙げられる。
【0116】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上の発泡剤を含む。発泡剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、アルキルスルホコハク酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸モノグリセロールスルホン酸ナトリウム、アルファ-オレフィンスルホン酸ナトリウム、N-アシルアミノ酸塩、例えば、N-アシルグルタメート、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、マルチトール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、およびポリオキシエチレン脂肪酸エステルが挙げられる。これらの発泡剤は、単独でも、それらの2種以上を組み合わせても使用可能である。
【0117】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上のタンニング剤を含む。適切なタンニング剤としては、アルファ-ヒドロキシアルデヒドおよびケトン、グリセルアルデヒドおよび関連アルコールアルデヒド、種々のインドール、イミダゾールおよびそれらの誘導体、ならびに種々の承認された色素沈着剤が挙げられるが、これらに限定されない。他の適切なタンニング剤としては、メチルグリオキサール、グリセロールアルデヒド、エリトルロース、アロキサン、2,3-ジヒドロキシスクシンジアルデヒド、2,3-ジメトキシスクシンジアルデヒド、2-アミノ-3-ヒドロキシ-スクシンジアルデヒド、および2-ベンジルアミノ-3-ヒドロキシスクシンジアルデヒドが挙げられるが、これらに限定されない。
【0118】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上の収斂剤を含む。適切な収斂剤としては、クエン酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、シラカバの抽出物、コーヒーの抽出物、月見草の抽出物、ブドウの抽出物、ヘナの抽出物、アイビーの抽出物、レモンの抽出物、ウィッチヘーゼルの抽出物、アンモニウムおよびカリウムミョウバン、三リン酸アルミニウム、グリシン酸アルミニウムおよびフェノール硫酸アルミニウム、アルクロキサ、アルジオキサ、ステアリン酸アルミニウム、硫酸アルミニウムおよびクエン酸アルミニウム、リン酸アルミニウムナトリウム、ミョウバンナトリウム、クロルヒドロキシ乳酸アルミニウムナトリウム、乳酸カルシウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウム水和物、乳酸アルミニウムナトリウム、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、乳酸亜鉛、ゼオライト亜鉛、フェノールスルホン酸亜鉛、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0119】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上の防腐剤を含む。適切な防腐剤としては、p-オキシ安息香酸のメチル、エチル、プロピル、またはブチルエステル、フェノキシエタノール、o-フェニルフェノール、デヒドロ酢酸、またはそれらの塩、p-クレゾール、m-クレゾール、o-クロロ-m-キシレノール、ペパーミント油、エキナセア、赤根草、カイエン、ティーツリー油、ワイルドベルガモット、シャパラル、イラクサ(stinging metal)、ベイ、ミルラ、ラタニア樹皮、アメリカサンショウ、キンセンカ、カモミール、ムピロシン、硫酸ネオマイシン、バシトラシン、ポリミキシンB、1-オフロキサシン、テトラサイクリン類(塩酸クロルテトラサイクリン、塩酸オキシテトラサイクリン、および塩酸テトラサイクリン)、クリンダマイシンリン酸塩、ゲンタマイシン硫酸塩、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ヘキシルレゾルシノール、塩化メチルベンゼトニウム、フェノール、第四級アンモニウム化合物、トリクロカルバン、トリクロサン、およびティーツリー油が挙げられるが、これらに限定されない。
【0120】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上のデオドラントまたは制汗剤を含む。適切な制汗剤およびデオドラントとしては、亜鉛塩、例えば、硫酸亜鉛および塩化亜鉛、グリシン酸塩、例えば、グリシン酸アルミニウムジルコニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、アルミニウムジルコニウムテトラクロロハイドレックス、炭酸亜鉛、オルトフェニルフェノール、および第四級アンモニウム化合物、例えば、塩化ジメチルベンジルアンモニウムおよび塩化ヘキサメトニウムが挙げられるが、これらに限定されない。
【0121】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上の美白剤を含む。美白剤の例としては、ハイドロキノン、コウジ酸、リコリスまたはその誘導体、アスコルビン酸またはその誘導体、アルブチン、ベアベリー抽出物、スペインカンゾウ(Glycyrrhiza glabra)およびその誘導体、クロレラ(Chlorella vulgaris)抽出物、シソ抽出物、ココナッツフルーツ抽出物、および/または他の脱色剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0122】
いくつかの実施形態では、ボディケア組成物は、1種以上の殺生物剤を含む。殺生物剤の例としては、トリクロサン、3,4,4’-トリクロロカルバニリド(トリクロカルバン);3,4,4’-トリフルオロメチル-4,4’-ジクロロカルバニリド(クロフルカルバン);5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン;ヨードプロピニルブチルカルバメート;8-ヒドロキシキノリン;8-ヒドロキシキノリンクエン酸塩;8-ヒドロキシキノリン硫酸塩;4-クロロ-3,5-キシレノール(クロロキシレノール);2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール;ジアゾリジニル尿素;ブトコナゾール;ナイスタチン;テルコナゾール;ニトロフラントイン;フェナゾピリジン;アシクロビル;クロルトリマゾール;クロロキシレノール;クロルヘキシジン;ミコナゾール;テルコナゾール;ブチルパラベン;エチルパラベン;メチルパラベン;メチルクロロイソチアゾリン;メチルイソチアゾリン;1,3-ビス(ヒドロキシメチル)-5,5-ジメチルヒダントインと3-ヨード-2-プロピニルブチルカルバメートとの混合物;オキシキノリン;EDTA;EDTA四ナトリウム;p-ヒドロキシ安息香酸エステル;アルキルピリジニウム化合物;ココホスファチジルPG-ジモニウムクロリド;クロルヘキシジングルコン酸塩;クロルヘキシジンジグルコン酸塩;酢酸クロルヘキシジン;イセチオン酸クロルヘキシジン;クロルヘキシジン塩酸塩;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム;ポリヘキサメチレンビグアナイド;およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0123】
ボディケア組成物に典型的に使用される他の成分、例えば、スキンケアまたはヘアケア製品が含まれてもよい。
【0124】
風味付けされた製品および関連する用途
少なくとも別の態様では、本開示は、風味付けされた製品の涼感を増強するために、例えば、風味付けされた製品における清涼化合物(例えば、メントール、クベボール、または上記の他の清涼化合物)の涼感を増強するために、前述の態様およびその実施形態の清涼感調整組成物の使用を提供する。関連する態様では、本開示は、風味付けされた製品の涼感を増強するための方法であって、前述の態様およびその実施形態の清涼感調整組成物を風味付けされた製品に導入することを含む、方法を提供する。
【0125】
これらの態様に関連して、風味付けされた製品は、以下に記載の態様および実施形態による任意の風味付けされた製品であり得る。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、飲料製品、例えば、強化発泡飲料、コーラ、レモンライム風味の発泡飲料、オレンジ風味の発泡飲料、ブドウ風味の発泡飲料、イチゴ風味の発泡飲料、パイナップル風味の発泡飲料、ジンジャーエール、ルートビア、フルーツジュース、フルーツ風味のジュース、ジュース飲料、ネクター、野菜ジュース、野菜風味のジュース、スポーツ飲料、エネルギー飲料、強化水飲料、ビタミン含有強化水、ニアウォーター飲料、ココナッツウォーター、お茶タイプの飲料、コーヒー、ココア飲料、乳成分含有飲料、シリアル抽出物含有飲料およびスムージーである。いくつかの他の実施形態では、風味付けされた製品は、食品、例えば、パッケージミール、缶詰食品、食事代替製品等である。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、口腔ケア製品、例えば、練り歯磨き、洗口剤、または歯の美白組成物、例えば、米国特許出願公開第2019/0167545号明細書に開示された組成物であり、参照により本明細書に組み込まれる。
【0126】
風味付けされた製品は、任意の適切な物理的形態であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、風味付けされた組成物は、粉末などの固体の形態であり得る。さらにそのような実施形態では、風味付けされた製品は、歯磨き粉、例えば、歯を白くしたり、汚れ(例えば、タバコの汚れ)等を除去したりするための歯磨き粉である。いくつかの他の実施形態では、風味付けされた製品は、練り歯磨きなどのペーストまたはスラリーであり得る。いくつかの他の実施形態では、風味付けされた製品は、歯用ジェル、スキンクリームまたは歯用クリームなどのクリームまたはジェルの形態であり得る。いくつかの他の実施形態では、風味付けされた製品は、例えば、水性担体を含む液体懸濁液または溶液であり得る。風味付けされた製品は、いくつかの実施形態では、界面活性剤、乳化剤等が存在し得るマイクロエマルションまたはナノエマルションなどのエマルションの形態であり得る。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、パーソナルケア、例えば、皮膚、顔、唇、歯肉、口等に適用するための製品である。そのようなパーソナル製品は、あらゆる適切な使用、例えば、美白、歯の美白等のためのものであり得る。
【0127】
特定の態様では、本開示は、前述の態様またはその実施形態のいずれかの組成物を含む風味付けされた製品を提供する。いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、飲料製品、例えば、ソーダ、風味付けされた水、茶等である。いくつかの他の実施形態では、風味付けされた製品は、食品、例えば、ヨーグルトである。
【0128】
風味付けされた製品が飲料である実施形態では、飲料は、強化発泡飲料、コーラ、レモンライム風味の発泡飲料、オレンジ風味の発泡飲料、ブドウ風味の発泡飲料、イチゴ風味の発泡飲料、パイナップル風味の発泡飲料、ジンジャーエール、ルートビア、フルーツジュース、フルーツ風味のジュース、ジュース飲料、ネクター、野菜ジュース、野菜風味のジュース、スポーツ飲料、エネルギー飲料、強化水飲料、ビタミン含有強化水、ニアウォーター飲料、ココナッツウォーター、お茶タイプの飲料、コーヒー、ココア飲料、乳成分含有飲料、シリアル抽出物含有飲料およびスムージーからなる群から選択され得る。いくつかの実施形態では、飲料は、ソフトドリンクであり得る。
【0129】
いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、口腔ケア製品である。「口腔ケア製品」とは、通常の使用過程において、特定の治療剤の全身投与を目的として意図的に飲み込まれるのではなく、むしろ口腔内活性を目的として実質的にすべての歯面および/または口腔組織と接触するのに十分な時間にわたって口腔内に保持される、パーソナルケア製品または他の製品を意味する。口腔ケア組成物は、練り歯磨き、歯磨き剤、歯用ジェル、歯肉縁下ジェル、マウスリンス、ムース、フォーム、マウススプレー、トローチ、チュアブル錠、チューインガムまたは義歯製品を含む様々な形態であり得る。口腔ケア組成物は、口腔表面への直接適用または付着のために、ストリップまたはフィルム上にも組み込まれ得る。
【0130】
いくつかの実施形態では、風味付けされた製品は、特定の有効医薬成分(API)を担持または送達するように設計された製品などの医薬製品である。そのようなAPIは、市販(OTC)薬、例えば、アセトアミノフェンおよび他のOTC咳止め薬および風邪薬であり得る。いくつかの実施形態では、APIは、処方箋に基づく薬剤である。
【0131】
風味付けされた製品に言及する本明細書に記載の任意の態様および実施形態の特定の実施形態では、風味付けされた製品は、包装された食品または飲料製品などの非天然型の製品である。
【0132】
食品および飲料製品または配合物のさらなる非限定的な例としては、スープカテゴリー、乾燥加工食品カテゴリー、飲料カテゴリー、レディミールカテゴリー、缶詰または保存食品カテゴリー、冷凍加工食品カテゴリー、冷蔵加工食品カテゴリー、スナック食品カテゴリー、焼き菓子カテゴリー、菓子カテゴリー、乳製品カテゴリー、アイスクリームカテゴリー、ミールリプレイスメントカテゴリー、パスタおよびヌードルカテゴリー、およびソース・ドレッシング・調味料カテゴリー、ベビーフードカテゴリー、および/またはスプレッドカテゴリーに含まれる、このような製品または任意の実体のための甘味コーティング、砂糖衣または砂糖シロップが挙げられる。
【0133】
一般に、スープカテゴリーは、缶詰/保存、乾燥、インスタント、冷蔵、UHTおよび冷凍のスープを指す。この定義の目的において、スープとは、肉、鶏肉、魚、野菜、穀物、果物および他の材料から製造され、これらの材料の一部または全部の目に見える断片を含み得る液体で調理された食品を意味する。これは、(ブロスとして)透明または(チャウダーとして)濃厚なもの、滑らかなもの、ピューレ状または塊状のもの、すぐに飲めるもの、半凝縮または凝縮されたものであり得、温かいか冷たいもの、最初のコースとして、または食事のメインコースとして、または間食(飲み物のようにすする)として提供され得る。スープは、他の食事成分を製造するための材料として使用され、ブロス(コンソメ)からソース(クリームまたはチーズベースのスープ)まで様々であり得る。
【0134】
乾燥および調理食品カテゴリーとは通常、以下を意味する:(i)調理補助製品、例えば、粉末、顆粒、ペースト、濃縮液状製品、例えば、濃縮ブイヨン、圧搾されたキューブ、タブレットまたは粉末または顆粒形態のブイヨンおよびブイヨン様製品(これらは完成品として、または製品内の材料として個別に販売されている)、ソースおよびレシピミックス(技術に関係なく);(ii)ミールソリューション製品、例えば、乾燥およびフリーズドライのスープ、例えば、乾燥スープミックス、乾燥インスタントスープ、乾燥調理済みスープ、乾燥または常温保存可能な調理済みの既製料理、ミールおよび一回分のメインディッシュ、例えば、パスタ、ジャガイモおよび米料理;ならびに(iii)食事の装飾製品、例えば:調味料、マリネード、サラダドレッシング、サラダトッピング、ディップ、パン粉、バッターミックス、保存安定性スプレッド、バーベキューソース、液体レシピミックス、濃縮物、ソースまたはソースミックス、例えば、サラダ用のレシピミックス(乾燥、液体または冷凍であるかどうかにかかわらず、完成品として、または製品内の材料として販売されている)。
【0135】
飲料カテゴリーは、通常、飲料、飲料ミックスおよび濃縮物を意味し、これには、炭酸飲料および非炭酸飲料、アルコール飲料および非アルコール飲料、すぐ飲める飲料、ソーダなどの飲料を製造するための液体濃縮配合物、ならびに乾燥粉末飲料前駆体ミックスが含まれるが、これらに限定されない。飲料カテゴリーには、アルコール飲料、ソフトドリンク、スポーツドリンク、等張飲料、およびホットドリンクも含まれる。アルコール飲料には、ビール、サイダー/ペリー、FAB、ワインおよびスピリッツが含まれるが、これらに限定されない。ソフトドリンクには、炭酸飲料、例えば、コーラおよび非コーラ系の炭酸飲料;フルーツジュース、例えば、ジュース、ネクター、ジュース飲料およびフルーツ風味の飲料;炭酸水、湧水および精製水/食卓用水を含むボトル入り水;機能性飲料(炭酸入りまたは炭酸が入っていない飲料であり、スポーツ飲料、エネルギー飲料またはエリキシル飲料が含まれる);濃縮物、例えば、すぐに飲める量での液体および粉末の濃縮物が含まれるが、これらに限定されない。ホットまたはコールドのいずれかの飲料には、コーヒーまたはアイスコーヒー、例えば、フレッシュコーヒー、インスタントコーヒーおよび複合コーヒー;茶またはアイスティー、例えば、紅茶、緑茶、白茶、ウーロン茶およびフレーバーティー;ならびに他の飲料、例えば、フレーバーベース、麦芽ベースまたは植物ベースの粉末、顆粒、ブロックまたはタブレットをミルクまたは水と混ぜた飲料が含まれるが、これらに限定されない。
【0136】
スナック食品カテゴリーは、概して、気軽な軽食となり得る任意の食品を指し、甘味および風味のあるスナックおよびスナックバーを含むが、これらに限定されない。スナック食品の例としては、フルーツスナック、チップ/クリスプ、押し出しスナック、トルティーヤ/コーンチップ、ポップコーン、プレッツェル、ナッツ、および他の甘味および風味のあるスナックが挙げられるが、これらに限定されない。スナックバーの例としては、グラノーラ/ミューズリーバー、朝食用バー、エネルギーバー、フルーツバー、および他のスナックバーが挙げられるが、これらに限定されない。
【0137】
焼き菓子カテゴリーは、概して、熱または過度の太陽光への曝露を含む製造方法を伴う任意の食用製品を指す。焼き菓子の例としては、パン、ロールパン、クッキー、マフィン、シリアル、トースターペストリー、ペストリー、ワッフル、トルティーヤ、ビスケット、パイ、ベーグル、タルト、キッシュ、ケーキ、および任意の焼成食品、およびそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0138】
アイスクリームのカテゴリーは、概してクリームおよび砂糖および風味料を含有する冷菓を指す。アイスクリームの例としては、インパルスアイスクリーム;持ち帰りアイスクリーム;フローズンヨーグルトおよび職人製アイスクリーム;ダイズ、オーツ、豆(例えば、小豆および緑豆)、および米をベースとするアイスクリームが挙げられるが、これらに限定されない。
【0139】
菓子のカテゴリーは、概して、甘味のある食用製品を指す。菓子の例としては、キャンディー、ゼラチン、チョコレート菓子、砂糖菓子、ガム等、および任意の組み合わせ製品が挙げられるが、これらに限定されない。
【0140】
ミールリプレイスメントカテゴリーは、概して、特に健康またはフィットネスに不安のある人々のために、通常の食事を置き換えることを目的とした任意の食品を指す。ミールリプレイスメントの例としては、痩身用製品および回復期用製品が挙げられるが、これらに限定されない。
【0141】
レディミールカテゴリーは、概して、大がかりな調理または加工を行わずに食事として提供され得る任意の食品を指す。レディーミールには、製造業者がレシピの「技」を加えた製品が含まれ、その結果、高度な即席性、完成度、および利便性がもたらされる。レディーミールの例としては、缶詰/保存、冷凍、乾燥、冷蔵のレディーミール;ディナーミックス;冷凍ピザ;冷蔵ピザ;および調理済みサラダが挙げられるが、これらに限定されない。
【0142】
パスタおよび麺のカテゴリーには、缶詰、乾燥およびチルド/生パスタ;およびプレーン麺、インスタント麺、チルド麺、冷凍麺、およびスナック麺を含むが、これらに限定されないパスタおよび/または麺が含まれる。
【0143】
缶詰/保存食品のカテゴリーには、缶詰/保存肉および肉製品、魚/魚介類、野菜、トマト、豆類、果物、レディーミール、スープ、パスタ、および他の缶詰/保存食品が含まれるが、これらに限定されない。
【0144】
冷凍加工食品カテゴリーには、冷凍加工赤肉、加工鶏肉、加工魚/魚介類、加工野菜、肉代用品、加工ポテト、ベーカリー製品、デザート、レディーミール、ピザ、スープ、麺および他の冷凍食品が含まれるが、これらに限定されない。
【0145】
乾燥加工食品のカテゴリーには、米、デザートミックス、乾燥レディーミール、乾燥スープ、インスタントスープ、乾燥パスタ、プレーン麺、およびインスタント麺が含まれるが、これらに限定されない。冷蔵加工食品のカテゴリーには、冷蔵加工肉、加工魚/魚介類、ランチキット、生カットフルーツ、レディーミール、ピザ、調理済みサラダ、スープ、生パスタおよび麺が含まれるが、これらに限定されない。
【0146】
ソース、ドレッシングおよび調味料カテゴリーには、トマトペーストおよびピューレ、ブイヨン/ストックキューブ、ハーブおよびスパイス、グルタミン酸モノナトリウム(MSG)、テーブルソース、大豆ベースのソース、パスタソース、ウェットソース/クッキングソース、ドライソース/パウダーミックス、ケチャップ、マヨネーズ、マスタード、サラダドレッシング、ビネグレット、ディップ、漬物、および他のソース、ドレッシングおよび調味料が含まれるが、これらに限定されない。
【0147】
ベビーフードのカテゴリーには、ミルクまたは大豆をベースとする人工乳;および調理済み、乾燥および他のベビーフードが含まれるが、これらに限定されない。
【0148】
スプレッドのカテゴリーには、ジャムおよび保存食、ハチミツ、チョコレートスプレッド、ナッツベースのスプレッド、および酵母ベースのスプレッドが含まれるが、これらに限定されない。
【0149】
乳製品カテゴリーは、概して、哺乳動物の乳から産生される食用製品を指す。乳製品の例としては、飲用乳製品、チーズ、ヨーグルトおよび酸乳飲料、ならびに他の乳製品が挙げられるが、これらに限定されない。
【0150】
風味付けされた製品、特に食品および飲料製品または配合物の追加の例は、以下の通り提供される。例示的な摂取可能な組成物には、1つ以上の菓子、チョコレート菓子、タブレット、カウントライン(countlines)、袋入りセルフライン(selflines)/ソフトライン(softlines)、箱入り詰合せ、標準的な箱入り詰合せ、ねじり包装ミニチュア、季節のチョコレート、おもちゃ付きチョコレート、アルファジョア(alfajores)、他のチョコレート菓子、ミント、標準的なミント、パワーミント、茹で菓子(boiled sweet)、トローチ、ガム、ゼリー、およびチュー(chew)、トフィー、キャラメルおよびヌガー、薬用菓子、ロリポップ、甘草、他の砂糖菓子、パン、包装された/工場製パン、非包装/職人製パン、ペストリー、ケーキ、包装された/工場製ケーキ、非包装/職人製ケーキ、クッキー、チョコレートコートビスケット、サンドビスケット、充填ビスケット、風味のあるビスケットおよびクラッカー、パン代替物、朝食シリアル、rteシリアル、家族用朝食シリアル、フレーク、ミューズリー、他のシリアル、子供用朝食シリアル、ホットシリアル、アイスクリーム、インパルスアイスクリーム、1回分の乳製品アイスクリーム、1回分の水アイスクリーム、マルチパックの乳製品アイスクリーム、マルチパックの水アイスクリーム、持ち帰りアイスクリーム、持ち帰り乳製品アイスクリーム、アイスクリームデザート、バルクアイスクリーム、持ち帰り水アイスクリーム、フローズンヨーグルト、職人製アイスクリーム、乳製品、ミルク、生乳/低温殺菌牛乳、全脂肪の生乳/低温殺菌牛乳、半脱脂生乳/低温殺菌牛乳、ロングライフ牛乳/uht牛乳、全脂肪のロングライフ牛乳/uht牛乳、半脱脂ロングライフ牛乳/uht牛乳、無脂肪のロングライフ牛乳/uht牛乳、ヤギ乳、練乳/無糖練乳、プレーンの練乳/無糖練乳、風味付けされた練乳、機能性の練乳および他の練乳、風味付けされた乳飲料、乳製品のみの風味付けされた乳飲料、フルーツジュース入りの風味付けされた乳飲料、豆乳、酸乳飲料、発酵乳製品飲料、コーヒーホワイトナー、粉乳、風味付けされた粉乳飲料、クリーム、チーズ、プロセスチーズ、スプレッタブルプロセスチーズ、非スプレッタブルプロセスチーズ、非プロセスチーズ、スプレッタブル非プロセスチーズ、ハードチーズ、包装されたハードチーズ、非包装ハードチーズ、ヨーグルト、プレーン/ナチュラルヨーグルト、風味付けされたヨーグルト、フルーツヨーグルト、プロバイオティックヨーグルト、飲むヨーグルト、レギュラー飲むヨーグルト、プロバイオティック飲むヨーグルト、冷蔵の保存安定性デザート、乳製品ベースのデザート、大豆ベースのデザート、冷蔵スナック、フロマージュフレおよびクワルク、プレーンのフロマージュフレおよびクワルク、風味付けされたフロマージュフレおよびクワルク、風味のあるフロマージュフレおよびクワルク、甘味および風味のあるスナック、フルーツスナック、チップ/クリスプ、押し出しスナック、トルティーヤ/コーンチップス、ポップコーン、プレッツェル、ナッツ、他の甘味および風味のあるスナック、スナックバー、グラノーラバー、朝食バー、エネルギーバー、フルーツバー、他のスナックバー、ミールリプレイスメント製品、痩身用製品、回復期用飲料、レディーミール、缶詰レディーミール、冷凍レディーミール、乾燥レディーミール、冷蔵レディーミール、ディナーミックス、冷凍ピザ、冷蔵ピザ、スープ、缶詰スープ、乾燥スープ、インスタントスープ、冷蔵スープ、高温スープ、冷凍スープ、パスタ、缶詰パスタ、乾燥パスタ、冷蔵/生パスタ、麺、プレーン麺、インスタント麺、カップ/ボウル入りインスタント麺、パウチのインスタント麺、冷蔵麺、スナック麺、缶詰食品、缶詰肉および肉製品、缶詰魚/魚介類、缶詰野菜、缶詰トマト、缶詰豆、缶詰フルーツ、缶詰レディーミール、缶詰スープ、缶詰パスタ、他の缶詰食品、冷凍食品、冷凍加工赤肉、冷凍加工鶏肉、冷凍加工魚/魚介類、冷凍加工野菜、冷凍肉代用品、冷凍ポテト、オーブンで焼いたポテトチップ、他のオーブンで焼いたポテト製品、オーブンで焼いていない冷凍ポテト、冷凍ベーカリー製品、冷凍デザート、冷凍レディーミール、冷凍ピザ、冷凍スープ、冷凍麺、他の冷凍食品、乾燥食品、デザートミックス、乾燥レディーミール、乾燥スープ、インスタントスープ、乾燥パスタ、プレーン麺、インスタント麺、カップ/ボウル入りインスタント麺、パウチのインスタント麺、冷蔵食品、冷蔵加工肉、冷蔵魚/魚介類製品、冷蔵加工魚、冷蔵コート魚、冷蔵スモーク魚、冷蔵ランチキット、冷蔵レディーミール、冷蔵ピザ、冷蔵スープ、冷蔵/生パスタ、冷蔵麺、油脂、オリーブ油、植物油および種子油、調理用脂肪、バター、マーガリン、スプレッタブル油脂、機能性スプレッタブル油脂、ソース、ドレッシングおよび調味料、トマトペーストおよびピューレ、ブイヨン/ストックキューブ、ストックキューブ、肉汁顆粒、液体ストックおよびフォン、ハーブおよびスパイス、発酵ソース、醤油、パスタソース、ウェットソース、ドライソース/パウダーミックス、ケチャップ、マヨネーズ、レギュラーマヨネーズ、マスタード、サラダドレッシング、レギュラーサラダドレッシング、低脂肪サラダドレッシング、ビネグレットソース、ディップ、漬物、他のソース、ドレッシングおよび調味料、ベビーフード、調乳、標準的な調乳、後続調乳、幼児調乳、低アレルギー性の調乳、調理済みベビーフード、乾燥ベビーフード、他のベビーフード、スプレッド、ジャムおよび保存食、ハチミツ、チョコレートスプレッド、ナッツベースのスプレッド、および酵母ベースのスプレッドが含まれる。また、例示的な摂取可能な組成物には、菓子類、ベーカリー製品、アイスクリーム、乳製品、甘味および風味のあるスナック、スナックバー、ミールリプレイスメント製品、レディーミール、スープ、パスタ、麺、缶詰食品、冷凍食品、乾燥食品、冷蔵食品、油脂、ベビーフード、またはスプレッド、あるいはそれらの混合物が含まれる。また、例示的な摂取可能な組成物には、理想的には従来知られている糖類甘味料または人工甘味料の濃度を低減できるように、朝食用シリアル、甘味飲料または飲料を調製するための固体もしくは液体の濃縮組成物が含まれる。
【0151】
いくつかの実施形態は、飲み込まれることが意図されていてもいなくてもよい、チュアブル組成物を提供する。いくつかの実施形態では、チュアブル組成物は、本明細書に開示され記載される化合物を個別にまたは組み合わせて含む、ガム、チューインガム、加糖ガム、無糖ガム、機能性ガム、風船ガムであってよい。
【0152】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示され記載される清涼感調整組成物は、個別にまたは組み合わせて、例えば、すぐに使用できる(すなわち、すぐに提供できる)製品を製造するためのその後の処理に適した、風味料濃縮配合物において提供され得る。「風味料濃縮配合物」とは、すぐに使用できる組成物となるために1種以上の希釈媒体で再構成されるべき配合物を意味する。「すぐに使用できる組成物」という用語は、本明細書では「摂取可能な組成物」と互換的に使用され、これは、単独で、または別の物質と一緒に、摂取を意図しているかどうかにかかわらず口から摂取され得る任意の物質を意味する。一実施形態では、すぐに使用できる組成物には、ヒトまたは動物によって直接消費され得る組成物が含まれる。風味料濃縮配合物は、通常、希釈媒体に1つ以上の風味を付与または調整するために、1つ以上の希釈媒体、例えば、任意の消費可能なまたは摂取可能な成分または製品と混合または希釈して使用される。このような使用プロセスは、しばしば再構成と呼ばれる。再構成は、家庭環境でも工業環境でも実施可能である。例えば、冷凍フルーツジュース濃縮物は、台所で消費者によって水または他の水性媒体で再構成されて、すぐに使用できるフルーツジュース飲料を得ることができる。別の例では、ソフトドリンクシロップ濃縮物は、大規模な工業的規模で製造業者によって水または他の水性媒体で再構成されて、すぐに使用できるソフトドリンクを製造することができる。風味料濃縮配合物は、すぐに使用できる組成物よりも高い濃度の風味剤または風味調整剤を有しているので、風味料濃縮配合物は、通常、再構成せずに直接消費するのには適していない。風味料濃縮配合物の使用および製造には多くの利点がある。例えば、1つの利点は、風味料濃縮配合物を使用時に適切な溶媒、固体または液体の添加により再構成することができるので、輸送のための重量および体積が減少することである。
【0153】
また、前述の実施形態のいずれかに記載の風味付けされた製品には、特定の実施形態では、1種以上の追加の風味調整化合物、例えば、甘味を増強する化合物(例えば、ヘスペレチン、ナリンゲニン、グルコシル化ステビオールグリコシド等)、苦味を遮断する化合物、うま味を増強する化合物、酸味を低減する化合物、塩味を増強する化合物、清涼効果を増強する化合物、または前述の任意の組み合わせが含まれる。
【0154】
甘味料または風味料濃縮物に言及する本明細書に記載の任意の態様および実施形態の特定の実施形態では、甘味料または風味料濃縮物は、天然に存在しない製品、例えば、食品または飲料製品などの風味付けされた製品を製造するために特別に製造された組成物である。
【0155】
一実施形態では、風味料濃縮配合物は、i)個別にまたは組み合わせて、本明細書に開示され記載される化合物;ii)担体;およびiii)任意に少なくとも1種の補助剤を含む。「担体」という用語は、通常、本発明の化合物および1種以上の任意の補助剤と組み合わせて使用されて配合物を形成する、不活性の付属物質、例えば、溶媒、結合剤、または他の不活性媒体を指す。例えば、水またはデンプンは、風味料濃縮配合物の担体であり得る。いくつかの実施形態では、担体は、風味料濃縮配合物を再構成するための希釈媒体と同じであり、他の実施形態では、担体は、希釈媒体とは異なる。本明細書で使用される「担体」という用語には、摂取可能な担体が含まれるが、これに限定されない。
【0156】
「補助剤」という用語は、本発明の化合物などの活性成分の意図される機能または有効性を補充、安定化、維持または増強する添加剤を指す。一実施形態では、少なくとも1種の補助剤は、1種以上の風味剤を含む。風味剤は、チョコレート、コーヒー、茶、モカ、フレンチバニラ、ピーナッツバター、チャイ、またはそれらの組み合わせの風味などの、当業者または消費者に知られている任意の風味のものであり得る。別の実施形態では、少なくとも1種の補助剤は、1種以上の甘味料を含む。1種以上の甘味料は、本出願に記載されている甘味料のいずれかであり得る。別の実施形態では、少なくとも1種の補助剤は、乳化剤、安定剤、抗微生物防腐剤、抗酸化剤、ビタミン、ミネラル、脂肪、デンプン、タンパク質濃縮物および分離物、塩、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される1種以上の成分を含む。乳化剤、安定剤、抗微生物防腐剤、酸化防止剤、ビタミン、ミネラル、脂肪、デンプン、タンパク質濃縮物および分離物、ならびに塩の例は、米国特許第6,468,576号明細書に記載されており、その内容は、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に援用される。
【0157】
一実施形態では、本発明の風味料濃縮配合物は、溶液および懸濁液を含む液体、固体、泡状物質、ペースト、ゲル、クリーム、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される形態、例えば、一定量の固形分を含有する液体であり得る。一実施形態では、風味料濃縮配合物は、水性ベースおよび非水性ベースを含む液体の形態である。いくつかの実施形態では、本発明の風味料濃縮配合物は、炭酸または非炭酸であり得る。
【0158】
風味料濃縮配合物は、少なくとも1種の補助剤として、凝固点降下剤、成核剤、またはその両方をさらに含み得る。凝固点降下剤は、化合物または薬剤が添加される液体または溶媒の凝固点を降下させることができる、摂取可能な化合物または薬剤である。すなわち、凝固点降下剤を含む液体または溶液は、凝固点降下剤を含まない液体または溶媒よりも低い凝固点を有する。凝固点の開始を抑制することに加えて、凝固点降下剤は、風味料濃縮配合物の水分活性を低下させることもできる。凝固点降下剤の例としては、炭水化物、油、エチルアルコール、ポリオール、例えば、グリセロール、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。成核剤は、核形成を促進することができる摂取可能な化合物または薬剤を指す。風味料濃縮配合物中に成核剤が存在することで、冷凍スラッシュの冷凍ブラッシュの口当たりを改善でき、所望の氷結晶化中心の数を増加させることにより、凍結温度でスラッシュの物理的特性および性能を維持するのに役立つ。成核剤の例としては、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、二酸化チタン、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0159】
一実施形態では、風味料濃縮配合物は、保存期間を延ばすために水分活性が低くなるように配合されている。水分活性は、同じ温度における純水の蒸気圧に対する配合物中の水の蒸気圧の比である。一実施形態では、風味料濃縮配合物は、約0.85未満の水分活性を有する。別の実施形態では、風味料濃縮配合物は、約0.80未満の水分活性を有する。別の実施形態では、風味料濃縮配合物は、約0.75未満の水分活性を有する。
【0160】
ボディケア製品および関連用途
少なくとも別の態様では、本開示は、ボディケア製品の涼感を増強するために、上記の清涼感調整組成物の使用を提供する。いくつかの実施形態では、ボディケア製品は、清涼化合物(例えば、メントール、クベボール、またはそれらの組み合わせ)を含む。いくつかの実施形態では、ボディケア製品は、シャンプー、ボディソープ、石鹸、角質除去スクラブ、保湿剤、フェイシャルセラム、制汗剤、デオドラント、ボディローション、ボディオイル、日焼け止め、またはブロンザーである。
【0161】
少なくとも別の態様では、本開示は、上記の清涼感調整組成物とボディケア製品中の清涼化合物(例えば、メントール、クベボール、またはそれらの組み合わせ)とを組み合わせることを含む、ボディケア製品の涼感を増強する方法を提供する。いくつかの実施形態では、ボディケア製品は、シャンプー、ボディソープ、石鹸、角質除去スクラブ、保湿剤、フェイシャルセラム、制汗剤、デオドラント、ボディローション、ボディオイル、日焼け止め、またはブロンザーである。
【0162】
少なくとも別の態様では、本開示は、上記の清涼感調整組成物と清涼化合物(例えば、メントール、クベボール、またはそれらの組み合わせ)とを含むボディケア製品を提供する。いくつかの実施形態では、ボディケア製品は、シャンプー、ボディソープ、石鹸、角質除去スクラブ、保湿剤、フェイシャルセラム、制汗剤、デオドラント、ボディローション、ボディオイル、日焼け止め、またはブロンザーである。
【0163】
いくつかの実施形態では、ボディケア製品は、パーソナルケア製品または化粧品である。パーソナルケア製品および化粧品には、製品のリーブオンまたはリンスオフとして皮膚、毛髪および爪に適用することができる製品が含まれる。本開示の文脈において、「リンスオフ」とは、意図される製品の使用が、皮膚および/または毛髪に適用された後、適用工程の数秒から数分以内に皮膚または毛髪から製品をすすぐか、または拭き取ることを含むことを意味する。パーソナルケアおよび化粧品には、皮膚(顔、手、足等)用のパウダー、クリーム、乳液、ローション、ジェルおよびオイル、色付きのベース(液体およびペースト)、および液体を含浸させたティッシュ;顔や目のメーキャップを施したり、除去したりするための製品;ヘアティントおよびブリーチを含むヘアケア製品;毛髪をウェーブにする、ストレートにする、セットする、そして固定するための製品;クリーム、泡状ムースおよび脱毛製品を含むシェービング製品;日光浴用製品および日光に当たらずに日焼けするための製品;デオドラントおよび制汗剤製品が含まれる。
【0164】
いくつかの実施形態では、パーソナルケアまたは化粧品は、シェービングエイド、シャンプー、ヘアコンディショナー製品、リーブオンスキンケア製品、スキンクレンジングまたは洗浄製品(例えば、リンスオフスキンクレンジングまたは洗浄製品)、湿った組織およびボディスプレー、デオドラントまたは制汗剤からなる群から選択される。シェーブエイドには、具体的には、フォーム、ジェル、クリームおよびバーが含まれる(例えば、米国特許第7,069,658号明細書、米国特許第6,944,952号明細書、米国特許第6,594,904号明細書、米国特許第6,182,365号明細書、米国特許第6,185,822号明細書、米国特許第6,298,558号明細書および米国特許第5,113,585号明細書を参照することができる)。シャンプーおよびヘアコンディショナーには、具体的には、リンスインシャンプー、および乾燥した髪もしくは脂っぽい髪に特別に配合されるか、またはフケ防止剤などの添加剤を含有するシャンプーが含まれる。ヘアコンディショナーは、リンスオフまたはリーブオンヘアコンディショナーであってよく、これにはヘアトニック、漂白着色剤、セッティングおよびスタイリング製品も含まれる。例えば、米国特許第6,162,423号明細書、米国特許第5,968,286号明細書、米国特許第5,935,561号明細書、米国特許第5,932,203号明細書、米国特許第5,837,661号明細書、米国特許第5,776,443号明細書、米国特許第5,756,436号明細書、米国特許第5,661,118号明細書、米国特許第5,618,523号明細書を参照することができる。リーブオンスキンケア製品には、オードパルファム、オードトワレ、コロン、湿ったティッシュ、ボディスプレー、デオドラントおよび制汗剤が含まれる。皮膚洗浄製品には、具体的には、美容および衛生用の固形石鹸、シャワージェル、液体石鹸、ボディソープ、角質除去ジェルおよびペーストが含まれる(例えば、米国特許第3,697,644号明細書;米国特許第4,065,398号明細書;米国特許第4,387,040号明細書を参照することができる)。湿ったティッシュ(ワイプ)には、具体的には、スキンクレンジングワイプ、ベビーワイプ、メーキャップ除去ワイプおよび皮膚のリフレッシュ用ワイプが含まれる(例えば、米国特許第4,775,582号明細書;国際公開第02/07701号;国際公開第2007/069214号および国際公開第95/16474号を参照することができる)。ボディスプレー、デオドラントおよび制汗剤には、具体的には、スティック、液体ロールオン塗布器および加圧スプレーが含まれる。
【0165】
実施例
本発明をさらに説明するために、以下の実施例が含まれる。これらの例は、当然のことながら、本発明を具体的に限定するものとして解釈されるべきではない。特許請求の範囲の範囲内のこれらの例の変形形態は、当業者の範囲内であり、本明細書に記載され、特許請求される本発明の範囲内にあると考えられる。読者は、本開示および当該技術分野の技術を備えた当業者が、網羅的な例がなくても本発明を準備して使用することができることを認識するであろう。
【0166】
実施例1 - 練り歯磨き配合物
練り歯磨き組成物は、本開示の特定の実施形態に従って製造される。以下の第1表は、清涼感増強化合物を使用する2種の対照組成物および2種の試験組成物に含まれる成分(重量%)のリストを示す。
【表1】
【0167】
実施例2 - 官能試験
官能試験者(4人の口腔ケアフレーバリストのパネル)に、以下の試験を行うよう依頼した:(1)最初に対照サンプルで1分間ブラッシングする;(2)3つの重要な尺度(清涼感、苦味、灼熱感、および他の知覚されたノート)について後述するように様々な時間間隔でスコアを付ける;(3)以下に示すように0~5のスケールを使用する(0は衝撃/強度がないことを示し、5は非常に高い衝撃/強度を示す)。第2表は、結果を示す。
【表2】
【0168】
実施例3 - 練り歯磨き複合ベース
以下の第3表は、本明細書に開示される特定の実施形態の練り歯磨き配合物のサンプル成分を示す。量を、重量パーセントで示す。
【表3】
【0169】
実施例4 - 洗口剤複合ベース
以下の第4表および第5表は、本明細書に開示される特定の実施形態の洗口剤配合物のサンプル成分を示す。量を、重量%で示す。
【表4】
【表5】
【0170】
実施例5 - クベボール練り歯磨き配合物
練り歯磨き組成物を、本開示の特定の実施形態に従って製造する。以下の第6表は、清涼感増強化合物を使用する2種の対照組成物および2種の試験組成物に含まれる成分(重量%)のリストを示す。
【表6】
【0171】
実施例6 - 官能試験
官能試験者(4人の口腔ケアフレーバリストのパネル)に、以下の試験を行うよう依頼した:(1)最初に対照サンプルで1分間ブラッシングする;(2)3つの重要な尺度(清涼感、苦味、灼熱感、および他の知覚されたノート)について後述するように様々な時間間隔でスコアを付ける;(3)以下に示すように0~5のスケールを使用する(0は衝撃/強度がないことを示し、5は非常に高い衝撃/強度を示す)。第7表は、結果を示す。
【表7】
【0172】
実施例7 - シャワージェル
第8表に示す成分および各量(重量%)を有するシャワージェルベースを調製した。
【表8】
【0173】
シャワージェルベース(上記)の成分を混合し、所定の順序で順々に添加することにより別々に可溶化させた。シャワージェルベースの最終pHを、pHが4.3~4.8の範囲になるまでクエン酸溶液で調整した。組成物の最終粘度を、塩化ナトリウム添加により、3000cPs(+/-1500cPs)に調整した(ブルックフィールドRV/スピンドル番号4/スピード番号20rpm)。
【0174】
シャワージェルベースを、第9表に示す相対量(重量%)でメントールおよび2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールと混合した。
【表9】
【0175】
実施例8 - シャワージェルの官能評価
実施例7Aおよび7Bのシャワージェルを、官能評価に供した。22人のパネリストのサンプルが、それぞれシャワーに入り、流水で全身を濡らした。次に、彼らはシャワージェルを濡れた手に塗り、円を描くように全身に塗って良い泡を作った。次いで、水の流れを止めた。この時点で発泡時の清涼強度を評価した。その後、パネリストは、体を十分に洗い流し、シャワーから出て乾かした。清涼強度を、所定の評価点で評価した。パネリストに、シャワー中、およびシャワー後5分、15分、30分および45分の時間間隔で、5つの異なる時点で1~10のスケールで涼感を評価するように求めた。第10表は、これらの時点における22人のパネリストの平均評価を示す。
【表10】
【0176】
実施例9 - シャンプー
第11表に示す成分およびそれぞれの量を有するシャンプーベースを調製した。相Aを調製するために、ポリマーJR-400を水に分散させた。相Aの残りの成分を、各添加後に十分に混合しながら順々に添加することにより別々に混合した。このプレミックスをポリマー分散液に添加し、さらに5分間混合した。相Bの成分および予め混合した相Cを、撹拌して混合しながら添加した(Monomuls 90L-12をTexapon NSO IS中で加熱して溶解させた)。相Dおよび相Eの成分を、撹拌しながら添加した。その後、クエン酸溶液でpHを5.5~6.0の範囲になるように調整した。
【表11-1】
【表11-2】
【0177】
シャンプーベースを、第12表に示す相対量でメントールおよび2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールと混合した。
【表12】
【0178】
実施例10 - シャンプーの官能評価
実施例9A、9Bおよび9Cのシャンプーを官能評価に供した。17人のパネリストのサンプルで、それぞれの髪を濡らし、提供された通常量のシャンプーを使用して少なくとも2分間、泡で十分に洗浄した。その後、各パネリストは、髪を十分に洗い流し、シャワーから出て、タオルを使って体と髪を乾かした。清涼強度を指定された評価点で評価した。パネリストに、発泡中およびシャワー後15分、30分、1時間および2時間の時間間隔で、5つの異なる時点で1~7のスケールで涼感を評価するように求めた。第13表は、これらの時点における17人のパネリストの平均評価を示す。
【表13】
【国際調査報告】