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特表2024-503847高速データコネクタ用のケージアセンブリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-29
(54)【発明の名称】高速データコネクタ用のケージアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/533 20060101AFI20240122BHJP
   G02B 6/26 20060101ALI20240122BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20240122BHJP
   H01R 13/46 20060101ALI20240122BHJP
【FI】
H01R13/533 A
G02B6/26
H05K7/20 R
H01R13/46 301Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023542661
(86)(22)【出願日】2022-01-14
(85)【翻訳文提出日】2023-08-18
(86)【国際出願番号】 IB2022050281
(87)【国際公開番号】W WO2022153225
(87)【国際公開日】2022-07-21
(31)【優先権主張番号】63/137,169
(32)【優先日】2021-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591043064
【氏名又は名称】モレックス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【弁理士】
【氏名又は名称】川合 誠
(72)【発明者】
【氏名】ウェイミン チェン
【テーマコード(参考)】
2H137
5E087
5E322
【Fターム(参考)】
2H137BA01
2H137BB33
2H137DA39
2H137DB12
2H137DB14
5E087EE02
5E087MM05
5E087QQ01
5E087RR07
5E322AA07
5E322DB08
(57)【要約】
【解決手段】高速データコネクタは、熱エネルギーを、内部コネクタ構成要素及び高速データ信号を伝送するプラグインから離れるように伝達するための熱伝達経路を作成するように構成されている。ヒートパイプは、コネクタケージアセンブリの動作中にアセンブリ及び接続された構成要素によって生成される熱エネルギーを伝達するように構成されている。ヒートパイプは、プラグインモジュールに熱的に結合することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタケージのアセンブリであって、
前記コネクタケージのアセンブリの部分的に囲まれた内部容積を画定するダイカスト側壁、ダイカスト上壁、及びダイカスト底壁、並びにダイカスト後壁と、
1つ以上のポートを有する前面であって、各ポートが、高速データ信号を伝送するように構成された1つ以上の接続された構成要素を受容するように構成されている、前面と、
前記コネクタケージのアセンブリ及び前記接続された構成要素の動作中に、前記アセンブリ及び前記接続された構成要素によって生成される熱エネルギーを伝達するように構成された第1の片持ち式ヒートパイプと、
を備える、コネクタケージのアセンブリ。
【請求項2】
前記コネクタケージのアセンブリ及び前記接続された構成要素の動作中に、前記アセンブリ及び前記接続された構成要素によって生成される熱エネルギーを伝達するように構成された第2の片持ち式ヒートパイプを更に備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記第1の片持ち式ヒートパイプは、少なくとも銅又は銅合金から構成される、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記第2の片持ち式ヒートパイプは、少なくとも銅又は銅合金から構成される、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記高速データ信号は、少なくとも56ギガビット(Gbps)を超える信号を含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記高速データ信号は、112Gbps~224Gbpsの信号を含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記コネクタケージのアセンブリは、アルミニウム合金から構成される、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記接続された構成要素は、2×1倍密度(DDQ)スモールフォームファクタプラグインモジュールを含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記ダイカスト側壁は、それぞれのフィンの周りを流れる空気に熱エネルギーを伝達するための複数のフィンを備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記ダイカスト上壁は、それぞれのフィンの周りを流れる空気に熱エネルギーを伝達するための複数のフィンを備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記ダイカスト上壁のフィンの高さは、前記アセンブリの所望の熱伝達要件及び性能に応じて変動する、請求項10に記載のアセンブリ。
【請求項12】
上壁のフィンの高さは、2.5~4.5ミリメートルである、請求項10に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記ダイカスト側壁は、熱エネルギーを内部構成要素から離れるように伝達するために、前記アセンブリを取り囲む空気が前記アセンブリを通過することを可能にするための複数の通気孔を備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記第1の片持ち式ヒートパイプの動きを拘束し、かつ熱エネルギーが前記接続された構成要素から前記第1の片持ち式ヒートパイプに伝達されることを可能にするための熱経路を作成するための第1の拘束クリップを更に備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記ダイカスト上壁は、前記第1の片持ち式ヒートパイプの部分を受容するように構成された表面窪みと、前記第1の片持ち式ヒートパイプの追加の部分を受容するように構成された外部開口部と、を備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記第1の片持ち式ヒートパイプは、第1の部分、第2の部分、及び第3の部分を備え、前記第1の部分は、前記ダイカスト上壁の開口部内に構成されており、前記第2及び第3の部分は、前記ダイカスト上壁の表面窪み内に構成されている、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記第3の部分は、前記ダイカスト上壁に固定可能に接続されており、前記第1及び第2の部分は、前記ダイカスト上壁に固定可能に接続されていない、請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記第2の片持ち式ヒートパイプは、第1の部分、第2の部分、及び第3の部分を備え、該第3の部分は、前記アセンブリの内部に固定可能に接続されており、前記第1及び第2の部分は、前記アセンブリの内部に固定可能に接続されていない、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記第2の片持ち式ヒートパイプの動きを拘束し、かつ熱エネルギーが前記接続された構成要素から前記第2の片持ち式ヒートパイプに伝達されることを可能にするための熱経路を作成するための第2の拘束クリップを更に備える、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項20】
1つ以上のアセンブリを受容するように構成されたシャーシであって、
前記アセンブリを受容して確実に保持するように構成された支持構造体を備え、各アセンブリが、
それぞれの第1のフィンの周りを流れる空気に熱エネルギーを伝達するための複数の第1のフィンを備えるヒートシンクと、
該ヒートシンク内に受容された1つ以上の片持ち式ヒートパイプであって、各ヒートパイプが、前記ヒートシンクに固定可能に接続されたセクションと、前記ヒートシンクに接続されていない別のセクションと、を備え、前記ヒートシンクに接続されていない前記セクションが、高速データ信号を伝送するプラグインモジュールに接触して、熱エネルギーを前記プラグインモジュールから接触した端部セクションに、次いで前記支持構造体に伝達するための熱経路を作成するように構成されている、1つ以上の片持ち式ヒートパイプと、
それぞれの第2のフィンの周りを流れる空気に熱エネルギーを伝達するための複数の第2のフィンを備えるケージ構造体と、を備える、シャーシ。
【請求項21】
前記1つ以上のアセンブリは、1×2DDQスモールフォームファクタアセンブリを含む、請求項20に記載のシャーシ。
【請求項22】
前記高速データ信号は、少なくとも56ギガビット(Gbps)を超える信号を含む、請求項20に記載のシャーシ。
【請求項23】
前記高速データ信号は、少なくとも112Gbps~224Gbpsの信号を含む、請求項20に記載のシャーシ。
【請求項24】
前記1つ以上の片持ち式ヒートパイプは、少なくとも銅又は銅合金から構成される、請求項20に記載のシャーシ。
【請求項25】
前記1つ以上の片持ち式ヒートパイプの各々は、前記プラグインモジュールと接触するための最小曲げ半径を有するように構成されている、請求項24に記載のシャーシ。
【請求項26】
前記ヒートシンクは、片持ち式ヒートパイプの第1のセクションを受容するように構成された1つ以上の表面窪みと、前記片持ち式ヒートパイプの第2の追加のセクションを受容するように構成された1つ以上の開口部と、を備える、請求項20に記載のシャーシ。
【請求項27】
前記片持ち式ヒートパイプの第1のセクションは、前記ヒートシンクに固定可能に接続されており、前記第2の追加のセクションは、前記ヒートシンクに接続されていない、請求項26に記載のシャーシ。
【請求項28】
それぞれの片持ち式ヒートパイプの動きを拘束するように構成された各片持ち式ヒートパイプ用の1つ以上のばね構造体を更に備え、各ばね構造体は、それぞれの片持ち式ヒートパイプのセクションに力を加えて、その結果、該セクションが前記プラグインモジュールと接触して熱経路を作成し、熱エネルギーが前記セクションに伝達されることを可能にするように構成されている、請求項20に記載のシャーシ。
【請求項29】
前記ヒートシンクが、前記1つ以上のばね構造体を受容するために、第1のフィン構造体の間に切り欠きを有するように構成されている、請求項20に記載のシャーシ。
【請求項30】
前記ヒートシンクは、押出アルミニウムから構成される、請求項20に記載のシャーシ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年1月14日に出願された米国特許仮出願第63/137,169号の優先権を主張するものであり、その全体が参照として本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、コネクタの分野に関し、より具体的には、高速データコネクタ用の構造体に関する。
【背景技術】
【0003】
高速データ信号(例えば、56ギガビット/秒(Gigabits per second 、Gbps)を超え、ある場合には、112Gbps~224Gbpsの間)の送信は、そのような信号を伝導する構成要素(例えば、電気ケーブル及び光ケーブル)及び導体に接続される構成要素(例えば、コネクタ)の温度を上昇させ得る。例えば、高速データ信号を向上させているアクティブな電子プロセッサは、その動作の結果として熱を発生する。典型的には、このようなアクティブなプロセッサは、信号速度の増加に伴って増加する量の熱を生成し、したがって、信号速度スループットに対応する熱管理の改善を必要とする。
【0004】
したがって、熱エネルギー(例えば、熱)を伝達及び除去するための特徴を含むコネクタを提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0005】
一実施形態では、本発明の例示的なコネクタは、既存のコネクタの欠点のいくつかに対処し、それを克服するためのアセンブリ及びシャーシを含むことができる。
【0006】
より詳細には、ダイカスト材料から形成され得るコネクタケージアセンブリは、コネクタケージアセンブリの部分的に囲まれた内部容積を画定する側壁、上壁、底壁、及び後壁と、1つ以上のポートを有する前面であって、各ポートが、高速データ信号を伝送するように構成された1つ以上の接続された構成要素(例えば、2×1倍密度(DDQ)、スモールフォームファクタプラグインモジュールを受容するように構成されている、前面と、コネクタケージアセンブリ及び接続された構成要素の動作中に、アセンブリ及び接続された構成要素によって生成される熱エネルギーを伝達するように構成された第1の片持ち式ヒートパイプと、を備えてもよい。
【0007】
実施形態では、コネクタケージアセンブリは、アルミニウム合金から構成されてもよく、第1の片持ち式ヒートパイプは、少なくとも銅又は銅合金又は熱エネルギーを伝達することができる別の合金から構成されてもよい。代替的に、そのようなヒートパイプは、例えば、封止された銅壁、内壁上のウィック構造体、及び作動流体を備えてもよい。
【0008】
更に、コネクタケージアセンブリは、コネクタケージアセンブリ及び接続された構成要素の動作中に、アセンブリ及び接続された構成要素によって生成される熱エネルギーを伝達するように構成された第2の片持ち式ヒートパイプなど、1つ以上の追加のヒートパイプを備えることができる。第1のヒートパイプと同様に、追加のヒートパイプは、少なくとも銅又は銅合金又は熱エネルギーを伝達することができる別の合金から構成され得る。代替的に、そのような追加のヒートパイプは、例えば、封止された銅壁、内壁上のウィック構造体、及び作動流体を備えてもよい。
【0009】
上壁は、第1の片持ち式ヒートパイプの部分を受容するように構成された表面窪みと、第1の片持ち式ヒートパイプの追加の部分を受容するように構成された外部開口部と、を備えてもよい。より詳細には、一実施形態では、第1の片持ち式ヒートパイプは、第1の部分、第2の部分、及び第3の部分(後者の2つの部分は「追加」の部分である)を備えてもよく、第1の部分は、ダイカスト上壁の開口部内に構成されており、第2及び第3の部分は、ダイカスト上壁の表面窪み内に構成されている。一実施形態では、第3の部分は、ダイカスト上壁に固定可能に接続されていてもよく、第1及び第2の部分は、ダイカスト上壁に固定可能に接続されていなくてもよい。
【0010】
更に、側壁は、それぞれのフィンの周りを流れる空気に熱エネルギーを伝達するための複数のフィンを含むことができる。同様に、上壁はまた、それぞれのフィンの周りを流れる空気に熱エネルギーを伝達するための複数のフィンを備えてもよく、ダイカスト上壁のフィンの高さは、所望の熱伝達要件、コネクタケージアセンブリの上方の利用可能な空間、ダイカストケージアセンブリの製造可能性、及びアセンブリの性能に応じて変動してもよい。例えば、上壁のフィンの高さは、2.5~4.5ミリメートルの間で変動してもよい。理解され得るように、ダイカストプロセス(又は同様のもの)が使用される場合、フィンは、対応する壁構造体と一体的に形成され得る。
【0011】
フィンに加えて、ダイカスト側壁はまた、熱エネルギーをアセンブリの内部構成要素から離れるように伝達するために、アセンブリを取り囲む空気が通気孔を通過することを可能にするための複数の通気孔を備えてもよい。
【0012】
例示的なアセンブリは、第1の片持ち式ヒートパイプの動きを拘束し、かつ熱エネルギーが接続された構成要素から第1の片持ち式ヒートパイプに伝達されることを可能にするための熱経路を作成するための第1の拘束クリップを更に備えてもよい。
【0013】
同様に、第2の片持ち式ヒートパイプは、第1の部分、第2の部分、及び第3の部分を備えてもよく、第3の部分は、アセンブリの内部に固定可能に接続されていてもよく、第1及び第2の部分は、アセンブリの内部に固定可能に接続されていなくてもよい。アセンブリは、第2の片持ち式ヒートパイプの動きを拘束し、かつ熱エネルギーが接続された構成要素から第2の片持ち式ヒートパイプに伝達されることを可能にするための熱経路を作成するための第2の拘束クリップを更に備えてもよい。
【0014】
コネクタケージアセンブリに加えて、本発明者らは、本発明のシャーシを提供する。一実施形態では、例示的なシャーシは、1つ以上のアセンブリ(例えば、1×2DDQスモールフォームファクタアセンブリ)を受容するように構成されてもよく、シャーシは、アセンブリを受容して確実に保持するように構成された支持構造体を備えてもよい。更に、各シャーシは、それぞれの第1のフィンの周りを流れる空気に熱エネルギーを伝達するための複数の第1のフィンを備えるヒートシンク(例えば、押出アルミニウムから構成される)と、ヒートシンク内に受容された1つ以上の片持ち式ヒートパイプであって、各ヒートパイプが、ヒートシンクに固定可能に接続されたセクションと、ヒートシンクに接続されていない別のセクションと、を備え、ヒートシンクに接続されていないセクションが、高速データ信号を伝送するプラグインモジュールに接触して、熱エネルギーをプラグインモジュールから接触した端部セクションに、次いで支持構造体に伝達するための熱経路を作成するように構成されている、1つ以上の片持ち式ヒートパイプと、それぞれの第2のフィンの周りを流れる空気に熱エネルギーを伝達するための複数の第2のフィンを備える(例えば、例えば、押出アルミニウム上に構成される)ケージ構造体と、を備えてもよい。シャーシは、フィンが支持構造体と一体的に形成されることを可能にするように、ダイカスト又は同様のプロセスで形成され得る。
【0015】
実施形態において、1つ以上の片持ち式ヒートパイプは、少なくとも銅又は銅合金から構成されてもよい。代替的に、そのようなヒートパイプは、例えば、封止された銅壁、内壁上のウィック構造体、及び作動流体を備えてもよい。
【0016】
1つ以上の片持ち式ヒートパイプの各々は、プラグインモジュールと接触するための最小曲げ半径を有するように構成されていてもよい。実施形態では、ヒートシンクは、片持ち式ヒートパイプの第1のセクションを受容するように構成された1つ以上の表面窪みと、片持ち式ヒートパイプの第2の追加のセクションを受容するように構成された1つ以上の開口部と、を備えてもよく、片持ち式ヒートパイプの第1のセクションは、ヒートシンクに固定可能に接続されていてもよく、第2の追加のセクションは、ヒートシンクに接続されていなくてもよい。
【0017】
例示的なシャーシは、それぞれの片持ち式ヒートパイプの動きを拘束するように構成された各片持ち式ヒートパイプ用の1つ以上のばね構造を更に備えてもよく、各ばね構造は、それぞれの片持ち式ヒートパイプのセクションに力を加えて、その結果、セクションがプラグインモジュールと接触して熱経路を作成し、熱エネルギーがセクションに伝達されることを可能にするように構成されている。実施形態では、ヒートシンクは、1つ以上のばね構造体を受容するために、第1のフィン構造体間に切り欠きを有するように構成されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本開示は、一例として示され、添付図面に限定されるものではなく、同様の参照番号は、類似の要素を指す場合がある。
【0019】
図1】例示的なコネクタケージアセンブリの前面図及び背面図をそれぞれ示す。
図2】例示的なコネクタケージアセンブリの前面図及び背面図をそれぞれ示す。
図3図1及び図2の例示的なアセンブリの別の図を示す。
図4】アセンブリの例示的な上壁のフィンの代替的な構成を示す。
図5】アセンブリの例示的な上壁のフィンの代替的な構成を示す。
図6】アセンブリの例示的な上壁のフィンの代替的な構成を示す。
図7図1及び図2においてプラグインモジュール、ヒートパイプ及びばねクリップが取り外された、例示的なアセンブリの図を示す。
図8図1及び図2の例示的なアセンブリの例示的な外部ヒートパイプを示す。
図9図1及び図2の例示的なアセンブリの例示的な内部ヒートパイプを示す。
図10】例示的なシャーシを示す。
図11図10のシャーシの拡大部分を示す。
図12図10及び図11のシャーシの例示的な温度勾配を示す。
図13図10及び図11のシャーシの例示的な温度勾配を示す。
図14】シャーシの支持構造体に接続された例示的な1×2アセンブリの側部を示す。
図15】シャーシの支持構造体に接続された例示的な1×2アセンブリの側部を示す。
図16】一実施形態による、少なくとも2つの高速アセンブリ(例えば、1×2アセンブリ)を受容し、確実に保持するためのケージ支持構造体を示す。
図17】例示的なヒートパイプの拡大図を示す。
図18】追加の例示的なヒートパイプの拡大図を示す。
図19】例示的なヒートパイプの例示的な片持ち梁の運動の簡略図を示す。
図20】熱エネルギーの伝達を可能にするためのヒートパイプとプラグインモジュールとの接触を示す上部図及び底部図をそれぞれ示す。
図21】熱エネルギーの伝達を可能にするためのヒートパイプとプラグインモジュールとの接触を示す上部図及び底部図をそれぞれ示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
当業者が、当該技術分野において既に知られていることに鑑みて、本明細書に開示される実施形態を製作、使用、及び最良に実施することを効果的に可能にするために、例示及び記載の両方における簡潔さ及び明瞭さが求められる。当業者であれば、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の特定の実施形態に様々な修正及び変更がなされ得ることが理解されよう。そのため、本明細書及び図面は、限定的又は包括的ではなく、例証的かつ例示的であるとみなされるべきであり、本明細書に記載される特定の実施形態への全てのそのような修正は、本開示の範囲内に含まれることが意図される。更に、特に明記されない限り、本明細書で開示される特徴は、簡潔にする目的で別様に説明又は示されなかった追加の組み合わせを形成するために、一緒に組み合わせてもよい。
【0021】
1つ以上の例示的な実施形態を、方法又はプロセスとして例証する場合があることにも留意されたい。方法又はプロセスは、例示的なシーケンスとして(すなわち、順次に)例証又は説明され得るが、特に断らない限り、シーケンス内のステップは、並行して、同時並行して、又は同時に実施され得ることを理解されたい。加えて、方法や工程内の各形成ステップの順序を変更してもよい。例証又は説明する方法又はプロセスは、完了したときに終了することができ、また、例えば、そのようなステップが当業者に既知である場合、本明細書に例証又は説明されていない追加のステップを含んでもよい。
【0022】
本明細書で使用される場合、「高速」及び「高データレート」という用語は、互換的に使用され得る。本明細書で使用する場合、「実施形態」又は「例示的」という用語は、本開示の範囲内に入る実施例を意味する。
【0023】
図によって示され、本明細書で説明される実施形態では、本発明のアセンブリ及びシャーシは、熱エネルギーをプラグインモジュールから例えば空気に伝達するための1つ以上の熱伝達経路を作成するように構成される。例えば、1つの経路は、プラグインモジュール(又は別の熱エネルギー源)からヒートパイプへ、次いで支持構造体へ、及びフィンを含み得る熱伝達表面(すなわち、ヒートシンク)へ、次いでシャーシへ、最後に、対流を介して空気への熱エネルギーの流れを含み得る。第2の経路は、熱エネルギー源(プラグインモジュール)からヒートパイプへ、次いで支持構造体へ、次いでシャーシの上部及び底部(例えば、シャーシ上蓋及び底壁)へ、最後に周囲空気への熱エネルギーの流れを含み得る。一実施形態では、第2の熱経路は、支持構造体とシャーシの底蓋との間に1つ以上の物理的な熱接触(例えば、熱パッド)を必要とし得る。
【0024】
ここで図1及び図2を参照すると、一実施形態による例示的なコネクタケージアセンブリ1の前面図及び背面図がそれぞれ示されている。コネクタケージアセンブリは、以下に説明するように、フィンが構造体と一体的に形成されることを可能にするダイカストプロセスで形成することができる。他の可能な手法には、フィンが壁構造体と一体になるように側壁をフライス加工又は押出加工及び形成することが含まれる。したがって、壁を形成するためにダイカストプロセスを使用することは有益であると考えられるが、別段の記載がない限り、限定することを意図するものではない。図示されるように、アセンブリ1は、アセンブリ1及び接続された構成要素の動作中にアセンブリ1及び接続された構成要素によって生成される熱エネルギー(例えば、熱)を伝達するように構成された第1の又は外部の片持ち梁式熱伝達要素2(一般に「ヒートパイプ」と呼ばれる)を備えてもよい。一実施形態において、外部ヒートパイプ2は、例えば、少なくとも銅又は銅合金から構成されてもよい。別の実施形態では、ヒートパイプ2は、封止された銅壁、内壁上のウィック構造体、及び作動流体から構成されてもよい。
【0025】
アセンブリ1は、熱エネルギーを、アセンブリ1の内部の動作要素、及び例えば、プラグイン4a~4nなどの内部の接続された構成要素から離れるように伝達するように構成されてもよい。図示されるように、アセンブリ1は、1つ以上の開口部又はポート3a~3n(「n」は最後のポートを示す)を有するように構成された一端(すなわち、「前面」)を有することができ、各ポートは、プラグインモジュールなどの1つ以上の接続された構成要素4a~4n(「n」は最後の接続された構成要素を示す)を受容するように構成され、構成要素4a~4nは次に、例えば、アセンブリ1を1つ以上の電気通信ケーブル5a~5n(例えば、光ケーブル又は電気ケーブル、ここでも「n」は最後のケーブルを示す)に接続するように構成される。アセンブリはまた、ダイカスト後壁を備える(図2参照)。実施形態において、ケーブル、プラグインモジュール、及びアセンブリは、高速データ信号又は高データレート信号(例えば、56ギガビット/秒(Gbps)を超える信号、場合によっては112Gbps~224Gbpsの信号)を伝送するように構成されてもよい。
【0026】
実施形態において、アセンブリ1は、コネクタケージアセンブリであってもよく、例えば、アルミニウム合金から構成されてもよい。アセンブリ1は、2×1倍密度(光)スモールフォームファクタプラガブルアプリケーション(DDQ)、プリント回路基板(printed circuit board 、PCB)(すなわち、以下「プラグインモジュール」)を受容するように構成されているが、これは単なる例示であり、本明細書に記載の特徴及び機能は、追加の又はより少ないプラグインモジュールを含むアセンブリに組み込まれてもよいことが理解される。
【0027】
ここで図3を参照すると、例示的なアセンブリ1の別の図が示される。図示されるように、アセンブリ1は透明に描かれているが、これは単に、読者がアセンブリ1の内部構成要素のいくつかを見ることができるようにするための例示目的のためである。
【0028】
図示されるように、アセンブリ1は、コネクタケージアセンブリ及び接続された構成要素の動作中にアセンブリ及び接続された構成要素によって生成される熱エネルギーを伝達するように構成された第2の又は内部の片持ち式ヒートパイプ6を含むことができる。第2のヒートパイプも、例えば、銅又は銅合金から構成されてもよい。前述のように、別の実施形態では、ヒートパイプ6は、封止された銅壁、内壁上のウィック構造体、及び作動流体から構成されてもよい。
【0029】
アセンブリ1は2つのヒートパイプを含むものとして示されているが、これも単なる例示である。更なる実施形態では、アセンブリは、3個以上のヒートパイプ(例えば、複数の内部ヒートパイプ)を含んでもよい。
【0030】
アセンブリ1は、アセンブリ1の部分的に囲まれた内部容積を画定する、外部ダイカスト側壁7a、7b(そのうちの1つのみが示される)、外部ダイカスト上壁10、及び外部ダイカスト底壁(図示せず)を備えてもよい。
【0031】
一実施形態では、ダイカスト側壁7a、7bの各々は、複数のフィン1a~1n(「n」は最後のフィンを示す)を備えてもよく、ダイカスト上壁10もまた、複数のフィン1aa~1nn(「nn」は最後のフィンを示す)を備えてもよい。各フィン1a~1n、1aa~1nnは、それぞれの壁の外部表面積を増加させるように機能してもよく、例えば、伝導を介してそれぞれのフィンの周りを流れる空気へ熱エネルギーを伝達するように形成されてもよい。
【0032】
各側壁7a、7bは、複数の通気孔又は開口部8a~8n(「n」は最後の通気孔を示す)を更に含むことができる。実施形態では、通気孔8a~8nは、熱エネルギーを、例えば、内部ヒートパイプ6などの内部構成要素から離れるように伝達する(すなわち、除去する)ために、アセンブリ1を取り囲む空気がアセンブリ1の内部容積を通過することを可能にするように機能する。更に、伝達された熱エネルギーを含んだ空気は、側壁7a、7bの同じ通気孔8a~8nから出ることができる。
【0033】
必要に応じて、上壁10はまた、熱エネルギーを、例えば、2×1又は2×nアセンブリなどのアセンブリの内部構成要素から離れるように更に伝達するために、1つ以上の通気孔を備えてもよい。
【0034】
図3には、例示的な第1の可撓性拘束クリップ9も示されている。一実施形態では、クリップ9の端部分9a、9bは、アセンブリの側壁7a、7bに固定されてもよく、第1の可撓性クリップ9(例えば、中間部分)の部分9c~9n(例えば、リンク)は、アセンブリ1の内部構成要素及び接触した構成要素から離れるヒートパイプ2の移動を拘束して、例えば、接触した構成要素(例えば、モジュール3a~3n)からヒートパイプ2への熱伝達を確実にするために、ヒートパイプ2に向かって曲げられてもよく、ヒートパイプ2と接触してもよい(図8参照)。
【0035】
図4図6は、アセンブリ1の上壁10のフィン1aa~1nnの代替構成を示す。実施形態において、フィン1aa~1nnの高さ(上壁10の表面から垂直方向に測定される)は、例えば、アセンブリ1の所望の熱伝達要件及び性能に応じて変動してもよい。例えば、図4において、フィン1aa~1nnの高さh1は、1.5ミリメートル(mm)であってもよく、これに対して、側壁7a、7bのフィン1a~1nの高さは、1.0mmであってもよい。図5において、フィン1aa~1nnの高さh2は2.5mmであってもよく、側壁7a、7bのフィン1a~1nの高さは1.0mmであってもよい。また、図6において、フィン1aa~1nnの高さh3は3.5mmであってもよく、側壁7a,7bのフィン1a~1nの高さは1.0mmであってもよい。図4図6では、上壁10のフィン1aa~1nnの高さを2.5~4.5mmとしたが、これは、所望の伝熱性能を得るために上壁10のフィン1aa~1nnの高さをどのように変動させ得るかのいくつかの例を提供するための単なる例示である。当然ながら、側壁上のフィンの高さは、空間制約に応じて変動してもよい。
【0036】
ここで図7を参照すると、プラグインモジュール及びヒートパイプ(他の構成要素の中でも)が取り外されたアセンブリ1の図が示されている。図示されるように、上面又は壁10は、第1の片持ち式ヒートパイプ2の部分を受容するように構成された表面窪み10aと、第1の片持ち式ヒートパイプ2の追加の部分を受容するように構成された外部開口部10bと、を備えることができる。より詳細には、図8を参照すると、ヒートパイプ2の図が示されている。別個に示されているが、第1の片持ち式ヒートパイプ2は、例えば、図7に示される窪み10a及び開口部10b内に構成されてもよいことを理解されたい。
【0037】
より詳細には、例示的なヒートパイプ2は、例えば、第1又は前方部分2aと、第2又は中間部分2bと、第3又は後方部分2cと、を備えてもよく、例えば、第1部分2aは、開口部10b内に構成されていてもよく、第2及び第3部分2b、2cは、窪み10a内に構成されていてもよい。一実施形態では、第3の部分2cは、例えば、一方の端部ではんだ付けプロセスを使用してダイカスト上壁10に固定可能に接続されてもよく、一方、第1及び第2の部分2a、2bは、反対側の端部でダイカスト上壁10に固定可能に接続されなくてもよい。したがって、ヒートパイプ2は、片持ち梁として機能することができ、一方の端部で上壁10に固定可能に接続されるが、反対側の端部では接続されない。図8には、例示的な可撓性拘束クリップ9も示されている。一実施形態において、クリップ9は、クリップ9の一体部分が曲がることを可能にするように機能する可撓性材料から構成されてもよい。図8に示す実施形態では、これらの部分は、複数の可撓性リンク9c~9nとして示されており、各リンク9c~9nは、例えばヒートパイプ2に向かって、又はヒートパイプ2から離れるように曲がるように構成することができる。しかしながら、これは単なる一実施形態にすぎない。他の実施形態では、クリップ9は、ヒートパイプ2に向かって、又はヒートパイプ2から離れるように曲がる一体的な可撓性部分を備える一体的なワンピース要素であってもよい。したがって、ヒートパイプ部分2a、2bはアセンブリ1に固定可能に接続されなくてもよいが、それらの動きは、例えばクリップ9の力によって拘束されてもよい。
【0038】
更に、可撓性クリップ9は、部分2aがアセンブリ1の内部構成要素又は接続された構成要素と接触して(ヒートパイプを「付勢する」と称されることもある)、熱エネルギーが内部構成要素又は接続された構成要素から第1の部分2aに伝達されることを可能にするための熱経路を作成するように、ヒートパイプ部分2aに力を加えるように構成されてもよい。一実施形態において、部分2aは、例えば、ポート3a~3n内のプラグインモジュール4a~4nと物理的に接触してもよい。したがって、熱経路は、例えば、高速データ信号の伝送中に生成されるプラグインモジュールからの熱エネルギー(熱)が、プラグインモジュール(例えば、モジュール4a)から部分2aに伝達されることを可能にするように作成される。一実施形態では、部分2aに伝達された熱は、次いで、部分2b及び2cを通してアセンブリ1の壁10に更に伝達されてもよく、次いで、例えば、熱経路を完成させるように、フィン1aa~1nn(及び1a~1n)によってアセンブリ1を取り囲む空気に伝達されてもよい。したがって、ヒートパイプは、プラグインモジュールに熱的に結合されていると言うことができる。今説明した実施形態では、アセンブリ1を取り囲む空気は、モジュール4a~4nの温度よりも低い温度であり、したがって、プラグインモジュールから取り囲む空気への熱エネルギーの流れを可能にすることが想定される。
【0039】
第2の又は内部の片持ち式ヒートパイプ6は、外部ヒートパイプ2と同様に機能することができる。例えば、ここで図9を参照すると、第2の片持ち式ヒートパイプ6の図が示されている。再び、別個に示されているが、ヒートパイプ6は、例えば図3に示されるようにアセンブリ1の内部に構成されてもよいことが理解されたい。
【0040】
一実施形態では、例示的な片持ち式ヒートパイプ6は、例えば、第1又は前方部分6aと、第2又は中間部分6bと、第3又は後方部分6cと、を備えてもよく、例えば、第1部分6aは、内部開口部(図示せず)内に構成されていてもよく、第2及び第3部分6b、6cは、内部窪み(明確にするために図示せず)内に構成されていてもよい。一実施形態では、第3の部分6cは、例えば、一方の端部ではんだ付けプロセスを使用してアセンブリ1の内部に固定可能に接続されてもよく、第1及び第2の部分6a、6bは、反対側の端部でアセンブリ1に固定可能に接続されない。したがって、内部ヒートパイプ6は、片持ち梁として機能することができ、一方の端部でアセンブリ1に固定可能に接続されるが、反対側の端部では接続されない。図9には、例示的な可撓性拘束クリップ11も示されている。一実施形態において、クリップ11は、クリップ11の一体部分が曲がることを可能にするように機能する可撓性材料から構成されてもよい。図9に示す実施形態では、これらの部分は、複数の可撓性リンク11c~11nとして示されており、各リンク11c~11nは、例えばヒートパイプ6に向かって、又はヒートパイプ2から離れるように曲がるように構成することができる。しかしながら、これは単なる一実施形態にすぎない。他の実施形態では、クリップ11は、ヒートパイプ6に向かって、又はヒートパイプ2から離れるように曲がる一体的な可撓性部分を備える一体的なワンピース要素であってもよい。したがって、ヒートパイプ部分6a、6bはアセンブリ1に固定可能に接続されなくてもよいが、それらの動きは、例えばクリップ11の力によって拘束され得る。
【0041】
更に、クリップ11は、部分6aがアセンブリ1の内部構成要素又は接続された構成要素と接触するように、ヒートパイプ部分6aに力を加えるように構成されてもよい(この場合も、ヒートパイプを「付勢する」と称されることがある)。一実施形態では、部分6aは、例えば、ポート3a~3n内のプラグインモジュール(例えば、4n)と物理的に接触して、熱エネルギー(熱)がプラグインモジュール4a~4n(高速データ信号の送信中に生成される)から部分6aに伝達されることを可能にするための熱経路を作成することができる。一実施形態では、部分6aに伝達された熱は、次いで、部分6b及び6cを通してアセンブリ1に更に伝達されてもよく、次いで、例えば、熱経路を完成させるように、アセンブリ1のフィン1aa~1nn及び1a~1nによって、取り囲む空気に伝達されてもよい。今説明した実施形態では、取り囲む空気は、モジュール4a~4nの温度よりも低い温度であり、したがって、プラグインモジュールから当該空気への熱エネルギーの流れを可能にすることが想定される。
【0042】
図8では、可撓性クリップ9は、ヒートパイプ2の片持ち梁の動きに対して垂直に構成されているように示されており、図9では、可撓性クリップ11は、ヒートパイプ6の片持ち梁の動きに対して平行に構成されているように示されているが、これは単なる例示である。別の言い方をすれば、可撓性クリップ9、11は、例えば、他の設計パラメータの中で利用可能な空間に応じて、ヒートパイプ2、6の片持ち梁の動きに対してそれぞれ垂直又は平行であるように構成されてもよいが、そうである必要はない。
【0043】
ここで図10及び図11を参照する。図10は、ケーブル(光ケーブル又は電気ケーブル、図示せず)を介して高速差動データ信号を伝送する1つ以上のアセンブリ(例えば、押出又はダイカストアセンブリ)を受容するように構成され得るシャーシ100を示し、図11は、アセンブリのうちの2つの拡大図を示す。明確にするために、アセンブリは、図11において左(L)及び右(R)とラベル付けされ、図11に示される図において、一方のアセンブリが支持構造体102の左側にあり、他方のアセンブリが支持構造体102の右側にあることを示す。
【0044】
前述したように、本発明のシャーシは、熱エネルギーをプラグインモジュールから、例えば空気に伝達するための1つ以上の熱伝達経路を作成するように構成されてもよい。本明細書において記載する説明では、1つの経路は、プラグインモジュール(又は別の熱エネルギー源)からヒートパイプへ、次いで支持構造体へ、及びフィンを含み得る熱伝達表面(すなわち、ヒートシンク)へ、次いでシャーシへ、最後に、対流を介して空気へ、熱エネルギーが流れることを可能にし得る。しかし、本発明のシャーシは、第2の経路を作成するように構成されてもよく、第2の経路は、熱エネルギー源(プラグインモジュール)からヒートパイプへ、次いで支持構造体へ、次いでシャーシの上部及び底部(例えば、シャーシ上蓋及び底壁)へ、最後に周囲空気へ、熱エネルギーの流れることを可能にする。一実施形態では、そのような第2の熱経路は、支持構造体とシャーシの底蓋との間に1つ以上の物理的な熱接触(例えば、熱パッド)を必要とし得る。
【0045】
続いて、図11は、少なくともアセンブリ(「L」及び「R」)を受容して確実に保持するように構成された支持構造体102を示すシャーシ100の拡大部分101を示す(例えば、図16の開口部102a~102n参照)。図11はまた、アセンブリRのためのケージ構造体104aaを示す。実施形態では、構造体104aaは、熱エネルギーを伝導及び伝達するように構成されてもよい(すなわち、ヒートシンクとして機能する)。選択的に、構造体104aaは、ケージ構造体104aaの外部表面積を増加させるように機能し、例えば、伝導を介してそれぞれのフィンの周りを流れる空気へ熱エネルギーを伝達するように形成され得る、複数の熱伝達要素104ab(例えば、フィン)を備えてもよい。アセンブリLのケージ構造体104aのための要素はほとんど視界から隠されているが(しかし、図15の同様の要素204abを参照されたい)、支持構造体102の反対側にそれぞれある、図11の両方のアセンブリ(例えば、R及びL)は、そのような熱伝達要素を含み得ることを理解されたい。
【0046】
実施形態において、構造体104aaは、例えば、所望のコスト及び熱要件に応じて、銅、銅合金、アルミニウム又はアルミニウム合金から構成されてもよい。
【0047】
プラグインモジュールを介した高速データ信号の送信中に、シャーシ100の接続されたプラグインモジュール及び内部構成要素の温度が上昇し得ることが予想される。したがって、熱伝達経路を作成するヒートパイプの追加は、そのようなプラグインモジュールからシャーシへの熱エネルギーの伝達を助けることができると考えられる。例示的なヒートパイプを組み込んだサンプルのシャーシ100の側部の例示的な温度勾配が、図12及び図13(例えば、上側及び下側、(スケール上の)暗い部分が明るい部分よりも高い又は低い温度を表す)に示されている。参考までに、これらのグレースケール画像では、シャーシの前面付近のより暗い領域は、温度スケール上でわずかに高く、一方、シャーシの中央、左及び右のより暗い領域は、温度スケールの下側にある。
【0048】
ここで図14及び図15を参照すると、図11のアセンブリLに類似する1×2アセンブリ200の側部201a、201bが示されている。より詳細には、例えば、図14はアセンブリ200の一方の側部201aを示し、図15は同じアセンブリ200の反対側部201bを示す。
【0049】
最初に図14を参照すると、一実施形態では、アセンブリは、熱伝達表面207(例えば、ヒートシンク)と、ヒートシンク207内に受容される1つ以上の片持ち式ヒートパイプ206a、206bと、を備えてもよい。一実施形態において、片持ち式ヒートシンク207及びヒートパイプ206a、206bは、例えば、少なくとも銅又は銅合金から構成されてもよい。代替的に、ヒートパイプ206a、206b 2は、封止された銅壁、内壁上のウィック構造体、及び作動流体から構成されてもよい。
【0050】
表面207は、複数の第1のフィン207a~207n(図14では数個のみがラベル付けされている)を備えてもよく、各第1のフィンは、表面207の外部表面積を増加させるように機能してもよく、例えば、対流を介してそれぞれの第1のフィンの周りを流れる空気に熱エネルギーを伝達するように形成されてもよい。
【0051】
更に、各ヒートパイプ206a、206bの一方の端部セクション208a、208bは、熱伝達表面207及び/又は構造体202に(例えば、はんだ付けによって)固定可能に接続されてもよく、各ヒートパイプ206a、206bの他方の(反対側の)端部セクション208c、208dは、表面207に接続されなくてもよい。したがって、ヒートパイプ206a、206bは、片持ち梁として機能することができ、一方の端部で表面207に固定可能に接続されるが、反対側の端部では接続されない。表面207に接続されていないが、端部セクション208c、208dは、アセンブリのポートに配置された高速データ信号を伝送するプラグインモジュール203a~203nに接触して、熱エネルギーをプラグインモジュールから接触した端部セクションに、最終的に支持構造体202に伝達するための熱経路を作成するように構成されてもよい。
【0052】
より詳細には、端部セクション208c、208dがプラグインモジュール203a~203nと接触すると、熱エネルギーをプラグインモジュール203a~203nから端部セクション208c、208dに伝達するための熱経路が作成され、熱エネルギーは固定された端部セクション208a、208bに向かって流れ、構造体202上の表面207及び第1のフィン207a~207nに流れ続ける。したがって、熱エネルギーは、プラグインモジュール203a~203nから構造体202に伝達され得る。更に、構造体202は、シャーシ(例えば、シャーシ100)に物理的に接続され得るので、上述され、図に示される構成は、プラグインモジュール203a~203nからシャーシへの熱エネルギーの伝達を提供すると言うことができる。
【0053】
ここで図15を参照すると、アセンブリ200の反対側部201bが示されている。図示されるように、例示的なアセンブリ200は、複数の第2の熱伝達要素204ab(例えば、「第2の」フィン)を含み得るケージ構造体204aを備え得、各第2のフィンは、構造体204aの外部表面積を増加させるように機能し得、例えば、対流を介してそれぞれの第2のフィンの周りを流れる空気へ熱エネルギーを伝達するように形成され得る。実施形態において、構造体204aの物理的寸法及び面積は、所望の熱伝達性能に応じて変動してもよい。
【0054】
前述のように、図16は、構造体202内に開口部102a~102nを備える支持構造体(例えば、102、202)を示し、各開口部102a~102nは、少なくとも2つの1×2アセンブリ(例えば、図11のL及びR、又は図14及び15の200)を受容して確実に保持するように構成される。図16では、2つの開口部102a~102nがあり、したがって合計4つのアセンブリを受容することができる。1×2アセンブリが図に示されているが、例示的な支持構造体は、1×2アセンブリ以外の複数の異なるサイズのアセンブリを受容するように構成され得ることを理解されたい。
【0055】
図17は、図14のアセンブリ200のヒートパイプ206a、206bと同様の例示的なヒートパイプの拡大図を示す。一実施形態では、表面又は壁207は、片持ち式ヒートパイプの第1のセクションを受容するように構成された1つ以上の表面窪みと、片持ち式ヒートパイプの第2の追加のセクションを受容するように構成された1つ以上の外部開口部と、を備えることができる。例えば、窪みのうちの第1の表面窪みは、第1の片持ち式ヒートパイプの第1のセクションを受容するように構成され、開口部のうちの第1の開口部は、第1の片持ち式ヒートパイプの第2の追加のセクションを受容するように構成される。より詳細には、表面207は、ヒートパイプ206aの第1のセクション208a、210を受容するように構成された第1の表面窪み(図示せず)と、ヒートパイプ206aの第2の追加のセクション208cを受容するように構成された外部の第1の開口部(図示せず)と、を備えることができる。
【0056】
同様に、表面又は壁207は、第2の片持ち式ヒートパイプ206bの第1のセクション208b、211、212を受容するように構成された第2の表面窪み(図示せず)と、第2の片持ち式ヒートパイプ206bの第2の追加のセクション208dを受容するように構成された外部の第2開口部(図示せず)と、を備えることができる。
【0057】
更に、先に説明したように、各片持ち式ヒートパイプ206a、206bの一方の端部セクション208a、208b(「第1」のセクション)は、熱伝達表面207に固定可能に接続されてもよく、各ヒートパイプ206a、206bの他方の(反対側又は「第2」の)端部セクション208c、208dは、表面207に接続されなくてもよいが、端部セクション208c、208dは、ばね構造体209a~209nと接触してもよい。したがって、ヒートパイプ206a、206bは、片持ち梁として機能することができる。表面207に接続されていないが、端部セクション208c、208dは、熱エネルギーをプラグインモジュール203a~203nから端部セクション208c、208dに、最終的には例えばシャーシに伝達するために、可撓性ばね構造体209a~209nによって加えられる力によって、アセンブリのポート(図17には図示せず)に配置されたプラグインモジュール203a~203nに接触するように構成されてもよい。
【0058】
一実施形態では、各片持ち式ヒートパイプのための可撓性ばね構造体209a~209nは、それぞれの片持ち式ヒートパイプ206a、206bの動きを、それぞれの片持ち式ヒートパイプのセクションに力を加えることによって拘束するように構成することができ、それにより、セクションは、アセンブリの内部構成要素又は接続された構成要素(例えば、プラグイン)と接触して、熱エネルギーが伝達されることを可能にするための熱経路を作成する。一実施形態では、クリップ209a~209nは、クリップの一体部分がヒートパイプ206a、206bに向かって、又はヒートパイプ206a、206bから離れるように曲がることを可能にするように機能する可撓性材料から構成され得る。
【0059】
より詳細には、各例示的な可撓性ばね構造体209a~209nの端部は、例えば、はんだによって表面207に固定可能に接続され得る。更に、各構造体209a~209nの中間部分は、ヒートパイプ端部セクション208c、208dに力を加えるために、端部セクション208c、208dに向かって曲げられて構成されてもよく、その結果、端部セクション208c、208dは、アセンブリの内部構成要素又はプラグインモジュール203a~203nなどの接続された構成要素と接触する(この場合も、ヒートパイプを「付勢する」と称されることがある)。構成されるように、各ばね構造体209a~209nは、1つの幾何学的軸上に固定され得るが、他の2つの幾何学的軸上で移動又は屈曲し得る。
【0060】
端部セクション208c、208dは、プラグインモジュール203a~203nと物理的に接触し得るので、熱エネルギーがプラグインモジュール(高速データ信号を生成している)モジュール203a~203nから端部セクション208c、208dに伝達されることを可能にするように、熱経路が作成(加熱)され得る。一実施形態では、端部セクション208c、208dに伝達された熱は、次いで、各ヒートパイプ206a、206bのそれぞれの中間セクション210、211、212に更に伝達され、次いで、例えば、固定された端部セクション208a、208bに伝達され得る。一実施形態では、そのような伝達された熱エネルギーは、次いで、例えば、表面207のフィン207a~207nによって、及び熱経路を完成させるために表面207に接続された支持構造体202によって、取り囲む空気に伝達され得る。今説明した実施形態では、取り囲む空気は、モジュール203a~203nの温度よりも低い温度であり、したがって、プラグインモジュールから当該空気への熱エネルギーの流れを可能にすることが想定される。
【0061】
構造体209a~209nを受容して収容するために、表面207は、フィンのない部分(例えば、切り欠き、すなわち、フィン構造体207a~207nの間の開口部)を含むことができる。
【0062】
各端部セクション208c、208dに対して2つの可撓性ばね構造体209a~209nが図17に示されているが、これは単なる例示である。構造体209a~209nの数は、特定のヒートパイプに加えられる必要がある力に応じて、又は他の制約(例えば、表面207上で利用可能な表面積)に基づいて、2つより多くても少なくてもよい。更に、構造体209a~209nは、図17に示される位置以外の異なる位置の端部セクション208c、208dに力を加えるように構成されてもよく、ただし、そのような位置決めによって、端部セクション208c、208dに加えられる十分な力を構造体209a~209nにより提供することが条件である。更に、図17は、ヒートパイプ206a、206bの片持ち梁の動きに対して垂直に構成された可撓性ばね構造体209a~209nを示すが、これは単なる例示である。別の言い方をすれば、可撓性ばね構造体209a~209nは、それぞれヒートパイプ206a、206nの片持ち梁の動きに対して垂直又は平行に構成され得る。
【0063】
構造体209a~209nに加えて、プラグインモジュールとヒートパイプ206a、206bとの間の十分な熱伝達を確実にするために、プラグインモジュールは、例えば、端部セクション208c、208dと適切に位置合わせされるべきである。
【0064】
ここで図18を参照すると、例えば、少なくとも銅又は銅合金から構成され得る例示的なヒートパイプ306a、306bの拡大図が示されている。前述のように、代替的に、ヒートパイプ306a、306bは、封止された銅壁、内壁上のウィック構造体、及び作動流体から構成されてもよい。
【0065】
一実施形態では、表面又は壁307は、第1のヒートパイプ306aの第1のセクション308a、310を受容するように構成された第1の表面窪み(図示せず)と、第1のヒートパイプ306aの第2のセクション308c、308eを受容するように構成された開口部(図示せず)と、を備えることができる。同様に、表面又は壁307は、第2のヒートパイプ306bの第1のセクション308b、311を受容するように構成された第2の表面窪み(図示せず)と、第2のヒートパイプ306bの第2のセクション308d、308fを受容するように構成された第2開口部(図示せず)と、を備えることができる。
【0066】
他の実施形態と同様に、各ヒートパイプ306a、306bの端部又は第1のセクション308a、308bは、熱伝達表面307に固定可能に接続されてもよく(例えば、はんだ付けによって)、一方、各ヒートパイプ306a、306bの他方の(反対側又は「第2の」)端部セクション308c、308e及び308d、308fは、表面307に接続されなくてもよいが、端部セクション308c、308e及び308d、308fは、1つ以上のばね構造体309a~309nと接触してもよい。したがって、ヒートパイプ306a、306bは、片持ち梁として機能することができる。表面307に接続されていないが、端部セクション308c、308e及び308d、308fは、熱エネルギーをプラグインモジュールから端部セクション308c、308e及び308d、308fに、最終的にシャーシに伝達するために、1つ以上の可撓性ばね構造体309a~309nによって加えられる力によって、アセンブリのポート(図18には図示せず)内に配置されたプラグインモジュールに接触するように構成されてもよい。
【0067】
一実施形態では、各例示的な可撓性ばね構造体309a~309nの端部は、例えば、はんだによって表面307に固定可能に接続され得る。更に、各構造体309a~309nの中間部分は、ヒートパイプの端部セクション308c、308e及び308d、308fに力を加えるために、それぞれ端部308c、308e及び308d、308fに向かって曲げられて構成されてもよく、その結果、端部308c、308e及び308d、308fは、アセンブリの内部構成要素又はプラグインモジュールなどの接続された構成要素と接触する(この場合も、ヒートパイプを「付勢する」と称されることがある)。構成されるように、各ばね構造体309a~309nは、1つの幾何学的軸上に固定され得るが、他の2つの幾何学的軸上で移動又は屈曲し得る。
【0068】
端部セクション308c、308e及び308d、308fはプラグインモジュールと物理的に接触し得るので、高速データ信号の送信中に生成されるプラグインモジュールからの熱エネルギー(熱)は、プラグインモジュールから端部セクション308c、308e及び308d、308fに伝達され得る。一実施形態では、端部セクション308c、308e及び308d、308fに伝達された熱は、次いで、ヒートパイプ306aの中間セクション310、及びヒートパイプ306bのセクション311に更に伝達され、最終的に、例えば、端部セクション308a、308bに伝達され得る。一実施形態では、そのような伝達された熱エネルギーは、次いで、例えば、表面307のフィン307a~307nによって、及び表面307に接続された支持構造体(図示せず)によって、取り囲む空気に伝達され得る。今説明した実施形態では、取り囲む空気は、モジュールの温度よりも低い温度であり、したがって、プラグインモジュールから当該空気への熱エネルギーの流れを可能にすることが想定される。
【0069】
構造体309a~309nに加えて、プラグインモジュールとヒートパイプ306a、306bとの間の十分な熱伝達を確実にするために、プラグインモジュールは、例えば、端部セクション308c、308e及び308d、308fと適切に位置合わせされるべきである。
【0070】
構造体309a~309nを受容して収容するために、表面307は、フィンのない部分を含むことができる。別の言い方をすれば、一実施形態では、表面307は、1つ以上のばね構造体309a~309nを受容するために、フィン構造体307a~307nの間に切り欠き(すなわち、空間)を有するように構成されていてもよい。
【0071】
2つの可撓性ばね構造体309a~309nが図18に示されているが、これは単なる例示である。構造体309a~309nの数は、特定のヒートパイプに加えられる必要がある力に応じて、又は他の制約(例えば、表面307上で利用可能な表面積)に基づいて、2つより多くても少なくてもよい。更に、構造体309a~309nは、図18に示される位置以外の異なる位置の端部セクション308c、308e及び308d、308fに力を加えるように構成されてもよく、ただし、そのような位置決めによって、端部セクション308c、308e及び308d、308fに加えられる十分な力を構造体309a~309nにより提供することが条件である。更に、図18は、ヒートパイプ306a、306bの片持ち梁の動きに対して垂直に構成された可撓性ばね構造体309a~309nを示すが、これは単なる例示である。別の言い方をすれば、可撓性ばね構造体309a~309nは、それぞれヒートパイプ306a、306nの片持ち梁の動きに対して垂直又は平行に構成され得る。
【0072】
ここで図19を参照すると、例えば、図17及び図18のヒートパイプと同様の例示的なヒートパイプ406a、406bの例示的な片持ち梁の運動の簡略図が示されている。一実施形態では、ヒートパイプ406a、406bは、少なくとも銅又は銅合金、例えば、又は代替的に、封止された銅壁、内壁上のウィック構造体、及び作動流体から構成されてもよい。
【0073】
一実施形態において、ヒートパイプ406aの中間セクション410は、ヒートパイプ406bの中間セクション411、412(例えば、48mm)よりも長くてもよい(例えば、68mm)。したがって、一方のヒートパイプ406aは他方のヒートパイプ406bよりも長い長さを有し得るが、一実施形態では、各ヒートパイプ406a、406bは、少なくとも点BR1、BR2、BR3、及びBR4においてそれぞれ最小曲げ半径で構成されて、例えばプラグインモジュールから端部セクション408c、408dへ、最終的には例えばシャーシへ熱エネルギーを伝達するために、端部セクション408c、408dがプラグインモジュール(図示せず)と接触することを可能にする同じ量の偏位(例えば0.3mm)を可能にし得る。
【0074】
より詳細には、本発明者らは、ヒートパイプにおける曲がりが、ヒートパイプの熱エネルギー伝達性能に悪影響を及ぼし得ることを発見した。そのような熱伝達性能を制御するために、実施形態では、ヒートパイプに沿った点の最小曲げ半径が構成され得る。ヒートパイプ406a及び406bの長さが異なるため、点BR1、BR2、BR3、及びBR4における最小曲げ半径は異なり得る(すなわち、異なる値であり得る)。好ましくは、ヒートパイプの曲げは、ヒートパイプの性能を妨げる可能性がある急激な段差が回避されるように、段階的に管理される。
【0075】
本明細書の説明では、ヒートパイプの端部分又は端部セクションがプラグインモジュールと接触して、熱エネルギーをプラグインモジュールから離れるように伝達することができることを述べてきた。ここで図20及び図21を参照すると、そのような接触の上部図及び底部図がそれぞれ示されている。図示されるように、片持ち式ヒートパイプ506は、プラグインモジュール503と接触するように構成され得る端部分又は端部セクション506cを備えてもよく、プラグインモジュール503は、高速データ信号を伝送するように構成され得、例えば、端部セクション又は端部分506cは、アセンブリの熱伝達構造体507(例えば、アルミニウムなどの導電性材料から構成されるヒートシンクの、例えばヒートシンク)に固定可能に接続されないが、端部セクション506aは、別の熱伝達構造体(図示せず)に接続されることが理解される。中間部分506bも示されている。構造体に固定可能に取り付けられていない本発明の実施形態における端部セクションは、コネクタアセンブリが完全に構築され、端部セクションが偏位されたときに熱生成構造体に対して平坦になるように「予め曲げられ」てもよい。
【0076】
本発明の特定の実施形態に関して、利益、利点、及び解決策を以上で説明してきたが、そのような利益、利点、若しくは解決策をより顕著にし得る、又はもたらし得る構成要素は、本開示に添付された若しくは本開示に起因する、いずれか若しくは全ての請求項の重要な、必要な、又は必須の特徴若しくは要素として解釈されるべきではないことを理解されたい。
【0077】
更に、本明細書で提供される開示は、特定の例示的な実施形態の観点から特徴を説明する。しかしながら、添付の請求項の範囲及び趣旨内での多数の追加の実施形態及び修正が、本開示を検討することにより当業者に想起されるであろうし、本開示及び添付の特許請求の範囲に含まれることが意図される。したがって、本明細書に添付された特許請求の範囲に列挙された主題の全てのそのような追加の実施形態、修正及び等価物は、適用法によって許容されるように含まれる。更に、本明細書に別段の記載がない限り、又は文脈に明らかな矛盾がない限り、その全ての可能な変形における上述の構成要素の任意の組み合わせが本開示に含まれる。
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図10-11】
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【国際調査報告】