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特表2024-503862サイドリンク通信のための方法及び端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-29
(54)【発明の名称】サイドリンク通信のための方法及び端末
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/02 20090101AFI20240122BHJP
   H04W 72/40 20230101ALI20240122BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20240122BHJP
【FI】
H04W28/02
H04W72/40
H04W92/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023542811
(86)(22)【出願日】2021-01-13
(85)【翻訳文提出日】2023-09-13
(86)【国際出願番号】 CN2021071448
(87)【国際公開番号】W WO2022151034
(87)【国際公開日】2022-07-21
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ミャオ ジャオバン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ガン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA28
5K067DD44
5K067EE02
5K067EE25
5K067LL05
(57)【要約】
本開示の実施形態は、サイドリンク通信のための解決策を提供する。通信方法において、第1の端末装置は、第1の端末装置のリソース選択スキームに基づいて、第1の端末装置用に構成されたリソースプールから、第1のスロットの前の時間ウインド内の第1のリソースを決定する。第1の端末装置は、第1のリソースにおける占有リソースの第1の数を決定する。第1の端末装置は、少なくとも部分的に第1の数と、第1のリソースの数とに基づいて、第1のスロットについてのサイドリンクチャネルの輻輳レベルインジケータを決定する。サイドリンクチャネルは、第1の端末装置に関連付けられる。提案されたメカニズムでは、端末装置のリソース選択スキーム及び受信能力を考慮して、チャネル混雑率(CBR)などのサイドリンク輻輳レベルインジケータが決定される。これにより、CBR測定の精度を向上させることができ、サイドリンク輻輳制御や端末装置の消費電力削減に有利となる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端末装置において、前記第1の端末装置のリソース選択スキームに基づいて、前記第1の端末装置用に構成されたリソースプールから、第1のスロットの前の時間ウインド内の第1のリソースを決定することと、
前記第1のリソースにおける占有リソースの第1の数を決定することと、
少なくとも部分的に前記第1の数と、前記第1のリソースの数とに基づいて、前記第1のスロットについての、前記第1の端末装置に関連付けられているサイドリンクチャネルの輻輳レベルインジケータを決定することと、
を含む、通信方法。
【請求項2】
前記第1の端末装置の前記リソース選択スキームは、部分センシングスキームを含み、
前記第1のリソースを決定することは、
前記第1の端末装置が部分センシングを実行するリソースを前記第1のリソースとして決定することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の端末装置の前記リソース選択スキームは、部分センシングスキーム及びランダム選択スキームのうちの1つを含み、
前記第1のリソースを決定することは、
前記リソースプールから、前記時間ウインド内の予め構成された数のリソースを選択することと、
前記予め構成された数のリソースを前記第1のリソースとして決定することと、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の端末装置の前記リソース選択スキームは、前記部分センシングスキームを含み、
前記第1のリソースのセットを決定することは、
前記第1の端末装置が部分センシングを実行するセンシングリソースの数が閾値数未満であるとの決定に従って、
前記リソースプールから、前記センシングリソースとの合計が前記閾値数を超える数の、前記第1のリソースと異なる第2のリソースを選択し、かつ
前記センシングリソースと前記第2のリソースとを含む前記第1のリソースを決定することと、
前記センシングリソースの数が前記閾値数を上回るとの決定に従って、前記センシングリソースの少なくとも一部を前記第1のリソースとして決定することと、を含む、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記占有リソースの前記第1の数を決定することは、
前記第1のリソースにおいて受信された信号を測定することによって、信号強度パラメータを取得することと、
前記第1のリソースから、閾値強度を上回る信号強度パラメータに対応する前記占有リソースの前記第1の数を決定することと、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記信号強度パラメータは、前記第1の端末装置の受信能力に基づいて、物理サイドリンク制御チャネル又は物理サイドリンク共有チャネルのうちの1つ以上のチャネルにおける前記第1のリソースにおいて取得される、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記信号強度パラメータを取得することは、
前記第1の端末装置が前記物理サイドリンク制御チャネルについての受信能力を有するが、前記物理サイドリンク共有チャネルについての受信能力を有しないとの決定に従って、前記物理サイドリンク制御チャネルにおいて受信された信号を測定することによって、前記信号強度パラメータを取得することを含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記信号強度パラメータを取得することは、
前記第1の端末装置が前記物理サイドリンク共有チャネルと前記物理サイドリンク制御チャネルとについての受信能力を有するとの決定に従って、前記物理サイドリンク共有チャネルと、前記物理サイドリンク制御チャネルとの両方において受信された信号を測定することによって、前記信号強度パラメータを取得することを含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記輻輳レベルインジケータを決定することは、
前記第1のリソースの数に対する前記第1の数の比率を決定することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記輻輳レベルインジケータを決定することは、
前記時間ウインドにおける前記リソースプール内のリソースの総数を決定することと、
前記総数と前記第1のリソースの数との差に等しい第2の数を決定することと、
前記第1の数と、前記第1の端末装置のトラフィック優先度に関連付けられた重みを前記第2の数に適用して決定される重み付けされた第2の数との合計を第3の数として決定することと、
前記合計に対する前記第3の数の比率を決定することと、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記輻輳レベルインジケータは、サイドリンクチャネル混雑率を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項12】
予め構成された時間ウインドが第2の端末装置の間欠受信サイクルのオフ期間と重なるとの決定に従って、前記第2の端末装置における対象時間ウインドを決定することと、
前記対象時間ウインドにおける前記第2の端末装置用に構成されたリソースプール内の対象リソースから占有リソースの第1の数を決定することと、
少なくとも部分的に前記第1の数と、前記対象リソースの数とに基づいて、サイドリンクチャネルの輻輳レベルインジケータを決定することと、を含み、
前記対象時間ウインドと、前記予め構成された時間ウインドとの両者は、いずれも第1のスロットにおける前記サイドリンクチャネルの前記輻輳レベルインジケータに関連付けられており、
前記サイドリンクチャネルは前記第2の端末装置に関連付けられている、
通信方法。
【請求項13】
前記対象時間ウインドを決定することは、
前記オフ期間以外の前記予め構成された時間ウインドの残りを決定することと、
前記予め構成された時間ウインドの残りに基づいて、前記対象時間ウインドを決定することと、を含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記輻輳レベルインジケータは、サイドリンクチャネル混雑率を含み、
前記予め構成された時間ウインドの終了スロットは、前記第1のスロットであり、
前記対象時間ウインドを決定することは、
前記対象リソースの数が閾値数を超えるように、前記対象時間ウインドの開始スロットを決定することを含み、
前記対象時間ウインドの終了スロットは、前記予め構成された時間ウインドと同じである、
請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記輻輳レベルインジケータは、サイドリンクチャネル占有率を含み、
前記対象時間ウインドを決定することは、
前記対象リソースの数が閾値数を超えるように、開始スロットと、時間領域において前記第2の端末装置へ許可される最後の送信機会の前である終了スロットとを決定することを含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記輻輳レベルインジケータは、サイドリンクチャネル混雑率を含み、
前記占有リソースの前記第1の数を決定することは、
前記対象リソースにおいて受信された信号を測定することによって、信号強度パラメータを取得することと、
前記対象リソースから、閾値強度を上回る信号強度パラメータに対応する前記占有リソースの前記第1の数を決定することと、を含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記信号強度パラメータは、前記第2の端末装置の受信能力に基づいて、物理サイドリンク制御チャネル又は物理サイドリンク共有チャネルのうちの1つ以上のチャネルにおける前記対象リソースにおいて取得される、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記信号強度パラメータを取得することは、
前記第2の端末装置が前記物理サイドリンク制御チャネルについての受信能力を有するが、前記物理サイドリンク共有チャネルについての受信能力を有しないとの決定に従って、前記物理サイドリンク制御チャネルにおいて受信された信号を測定することによって、前記信号強度パラメータを取得することを含む、
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記信号強度パラメータを取得することは、
前記第2の端末装置が前記物理サイドリンク共有チャネルと前記物理サイドリンク制御チャネルとについての受信能力を有するとの決定に従って、前記物理サイドリンク共有チャネルと、前記物理サイドリンク制御チャネルとの両方において受信された信号を測定することによって、前記信号強度パラメータを取得することを含む、
請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記輻輳レベルインジケータを決定することは、
前記対象リソースの数に対する前記第1の数の比率を決定することを含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項21】
前記輻輳レベルインジケータを決定することは、
前記オフ期間における前記リソースプールの第2のリソースの第2の数を決定することと、
前記第2のリソースを含む前記対象時間ウインドにおける前記リソースプールのリソースの総数を決定することと、
前記第1の数と、前記第2の数及び前記第2の端末装置のトラフィック優先度に関連付けられた重みに基づいて決定される重み付けされた第2の数との合計を第3の数として決定することと、
前記合計に対する前記第3の数の比率を決定することと、を含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項22】
前記輻輳レベルインジケータは、サイドリンクチャネル混雑率又はサイドリンクチャネル占有率のうちの1つを含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項23】
端末装置により実行される方法であって、
第1のスロットにおいて、時間ウインド内の、前記端末装置に関連付けられたサイドリンクチャネルの対象リソースにおける信号を測定することによって、信号強度パラメータを取得することと、
少なくとも部分的に前記信号強度パラメータと、前記端末装置のリソース選択スキームとに基づいて、前記第1のスロットのチャネル混雑率を決定することと、
を含む、方法。
【請求項24】
前記端末装置の前記リソース選択スキームは、部分センシングスキームを含み、
前記対象リソースは、前記部分センシングスキームに基づいて前記端末装置により監視されたスロットに対応するサブチャネルを含む、
請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記端末装置の前記リソース選択スキームは、ランダム選択スキーム及び部分センシングスキームのうちの1つを含み、
前記対象リソースは、前記端末装置によりリソースプールから選択された閾値数のスロットに少なくとも対応するサブチャネルを含み、前記閾値数は、予め構成されたパラメータである、
請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記端末装置の前記リソース選択スキームは、前記部分センシングスキームを含み、
前記部分センシングスキームに基づいて前記端末装置により監視された第1のスロットの数が前記閾値数を超えているとの決定に従って、前記対象リソースとして、前記第1のスロットの少なくとも一部に対応する第1のサブチャネルを含む第1のリソースを選択し、
前記第1のスロットの数が閾値数未満であるとの決定に従って、
前記第1のリソースを前記対象リソースの第1の部分として決定し、かつ
前記リソースプールから、前記対象リソースの第2の部分として、前記第1のスロットとの合計数が前記閾値数を超えた第2のスロットに対応する第2のサブチャネルを含む、前記第1のリソースと異なる第2のリソースを選択する、
請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記信号強度パラメータを取得することは、
前記対象リソースから、閾値強度を上回る信号強度パラメータに対応する占有リソースの第1の数を決定することを更に含む、
請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記チャネル混雑率を決定することは、
前記対象リソースの数に対する前記第1の数の比率を決定することを含む、
請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記チャネル混雑率を決定することは、
前記時間ウインドにおけるリソースプール内のリソースの総数を決定することと、
前記総数と前記対象リソースの数との差に等しい第2の数を決定することと、
前記第1の数と、前記端末装置のトラフィック優先度に関連付けられた重みを前記第2の数に適用して決定される重み付けされた第2の数との合計を第3の数として決定することと、
前記合計に対する前記第3の数の比率を決定することと、を含む、
請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記信号強度パラメータは、前記端末装置の受信能力に基づいて、物理サイドリンク制御チャネル又は物理サイドリンク共有チャネルのうちの1つ以上のチャネルにおける前記リソースにおいて取得される、
請求項23に記載の方法。
【請求項31】
前記信号強度パラメータを取得することは、
前記端末装置が前記物理サイドリンク制御チャネルについての受信能力を有するが、前記物理サイドリンク共有チャネルについての受信能力を有しないとの決定に従って、前記物理サイドリンク制御チャネルにおいて受信された信号を測定することによって、前記信号強度パラメータを取得することを含む、
請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記信号強度パラメータを取得することは、
前記端末装置が前記物理サイドリンク共有チャネルと前記物理サイドリンク制御チャネルとについての受信能力を有するとの決定に従って、前記物理サイドリンク共有チャネルと、前記物理サイドリンク制御チャネルとの両方において受信された信号を測定することによって、前記信号強度パラメータを取得することを含む、
請求項30に記載の方法。
【請求項33】
プロセッサと、
前記プロセッサに接続され、命令を記憶するメモリと、を備える第1の端末装置であって、
前記命令が前記プロセッサにより実行されるとき、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法を前記第1の端末装置に実行させる、
第1の端末装置。
【請求項34】
プロセッサと、
前記プロセッサに接続され、命令を記憶するメモリと、を備える第2の端末装置であって、
前記命令が前記プロセッサにより実行されるとき、請求項12~22のいずれか1項に記載の方法を前記第2の端末装置に実行させる、
第2の端末装置。
【請求項35】
プロセッサと、
前記プロセッサに接続され、命令を記憶するメモリと、を備える第3の端末装置であって、
前記命令が前記プロセッサにより実行されるとき、請求項23~33のいずれか1項に記載の方法を前記第3の端末装置に実行させる、
第3の端末装置。
【請求項36】
装置の少なくとも1つのプロセッサ上で実行されるとき、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法を前記装置に実行させる命令が記憶されているコンピュータ可読媒体。
【請求項37】
装置の少なくとも1つのプロセッサ上で実行されるとき、請求項12~22のいずれか1項に記載の方法を前記装置に実行させる命令が記憶されているコンピュータ可読媒体。
【請求項38】
装置の少なくとも1つのプロセッサ上で実行されるとき、請求項23~33のいずれか1項に記載の方法を前記装置に実行させる命令が記憶されているコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に、通信分野に関し、特に、サイドリンク通信の解決策に関する。
【背景技術】
【0002】
新無線(NR:New Radio)技術とも呼ばれる第5世代の通信システムの主要技術の1つとして、車両と様々なものとの通信(V2X:Vehicle to X)技術は、サイドリンク通信技術などのD2D通信技術に基づくことができる。5GシステムにおけるV2X通信には、2つのリソース割り当てモードがある。第1のモード(以下、NR V2Xモード1又はモード1をいう)では、一方の端末装置は、ネットワーク装置によって割り当てられたリソースを使用して、他方の端末装置と通信する。第2のモード(以下、NR V2Xモード2又はモード2をいう)では、一方の端末装置は、予め構成されたリソースプール内のリソースにおいて他方の端末装置とV2X通信を行う。
【0003】
モード2におけるリソースは、例えば、完全センシングスキーム、部分センシングスキーム、又はランダム選択スキームのいずれかを用いて自律的選択方法で決定されることができる。加えて又は代替的に、V2X通信における端末装置は、受信能力が様々である。例えば、SL信号及びチャネルを受信することができない端末装置もあれば、PSCCHのみを受信可能な端末装置や、NR V2Xで定義されるSL信号及びチャネルの一部又は全てを実行可能な端末装置もある。更に、間欠受信(DRX)モードで動作可能な端末装置もある。輻輳制御は、端末装置の消費電力の削減に寄与するが、いくつかのシナリオ、特にモード2に対して、輻輳制御の従来の解決策を実行することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、本開示の例示的な実施形態は、サイドリンク輻輳制御のための解決策を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様では、通信方法が提供される。該通信方法は、第1の端末装置において、前記第1の端末装置のリソース選択スキームに基づいて、前記第1の端末装置用に構成されたリソースプールから、第1のスロットの前の時間ウインド内の第1のリソースを決定することと、前記第1のリソースにおける占有リソースの第1の数を決定することと、少なくとも部分的に前記第1の数と、前記第1のリソースの数とに基づいて、前記第1のスロットにおける前記第1の端末装置のサイドリンクチャネルの輻輳レベルインジケータを決定することと、を含む。
【0006】
第2の態様では、通信方法が提供される。該通信方法は、予め構成された時間ウインドが第2の端末装置の間欠受信サイクルのオフ期間と重複するとの決定に従って、前記第2の端末装置における対象時間ウインドを決定することと、前記対象時間ウインド内における前記第2の端末装置用に構成されたリソースプール内の対象リソースから占有リソースの第1の数を決定することと、少なくとも部分的に前記第1の数と、前記対象リソースの数とに基づいて、輻輳レベルインジケータを決定することと、を含み、前記対象時間ウインドと、前記予め構成された時間ウインドとの両者は、いずれも第1スロットにおける前記第2の端末装置のサイドリンクチャネルの前記輻輳レベルインジケータに関連付けられている。
【0007】
第3の態様では、端末装置により実行される方法が提供される。該方法は、第1のスロットにおいて、時間ウインド内の、前記端末装置に関連付けられたサイドリンクチャネルの対象リソースにおける信号を測定することによって、信号強度パラメータを取得することと、少なくとも部分的に前記信号強度パラメータと、前記端末装置のリソース選択スキームとに基づいて、前記第1のスロットのチャネル混雑率を決定することと、を含む。
【0008】
第4の態様では、第1の端末装置が提供される。該第1の端末装置は、プロセッサと、命令を記憶するメモリとを備える。前記メモリと前記命令は、前記プロセッサによって、第1の態様に係る方法を前記第1の端末装置に実行させるように構成される。
【0009】
第5の態様では、第2の端末装置が提供される。該第2の端末装置は、プロセッサと、命令を記憶するメモリとを備える。前記メモリと前記命令は、前記プロセッサによって、第2の態様に係る方法を前記第2の端末装置に実行させるように構成される。
【0010】
第6の態様では、端末装置が提供される。該端末装置は、プロセッサと、命令を記憶するメモリとを備える。前記メモリと前記命令は、前記プロセッサによって、第3の態様に係る方法を前記端末装置に実行させるように構成される。
【0011】
第7の態様では、命令が記憶されているコンピュータ可読媒体が提供される。該命令は、装置の少なくとも1つのプロセッサ上で実行されるとき、第1の態様に係る方法を前記装置に実行させる。
【0012】
第8の態様では、命令が記憶されているコンピュータ可読媒体が提供される。該命令は、装置の少なくとも1つのプロセッサ上で実行されるとき、第2の態様に係る方法を前記装置に実行させる。
【0013】
第9の態様では、命令が記憶されているコンピュータ可読媒体が提供される。該命令は、装置の少なくとも1つのプロセッサ上で実行されるとき、第3の態様に係る方法を前記装置に実行させる。
【0014】
なお、「発明の概要」の部分は、本開示の実施形態の重要な特徴又は本質的な特徴を決定することを意図したものではなく、本開示の範囲を限定するものではない。本開示の他の特徴は、以下の詳細な説明を通して、容易に理解することができるようになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本開示の上記及び他の目的、特徴及び利点は、添付図面の本開示のいくつかの実施形態のより詳細な説明を通して、より明確になるであろう。
図1】本開示の実施形態が実装され得る通信環境の一例を示す図である。
図2】本開示のいくつかの実施形態に係る方法の一例を示すフローチャートである。
図3】本開示のいくつかの実施形態に係る輻輳レベルインジケータを決定するための時間ウインドの一例を示す概略図である。
図4】本開示のいくつかの実施形態に係るフレーム構造の一例を示す概略図である。
図5】本開示のいくつかの実施形態に係る方法の一例を示すフローチャートである。
図6】本開示のいくつかの実施形態に係るCBRを決定するためのスキームの一例を示す概略図である。
図7】本開示のいくつかの実施形態に係るCRを決定するためのスキームの一例を示す概略図である。
図8】本開示のいくつかの実施形態に係る方法の一例を示すフローチャートである。
図9】本開示のいくつかの実施形態の実装に適する装置の簡略化したブロック図である。
【0016】
なお、図中、同一又は類似の構成要素については同一の参照符号を付している。
【発明を実施するための形態】
【0017】
いくつかの例示的な実施形態を参照して、本開示の原理を説明する。なお、これらの実施形態は、例示の目的のみで記載され、当業者が本開示を理解して実施するためのものであって、本開示の範囲を限定するものではない。本明細書で説明される開示は、以下に説明されるもの以外の様々な態様で実施されることができる。
【0018】
以下の説明及び特許請求の範囲において、別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者にとって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。
【0019】
本明細書で使用される「回路」という用語は、ハードウェア回路、及び/又はハードウェア回路とソフトウェアの組み合わせを意味する場合がある。例えば、回路は、アナログ及び/又はデジタルハードウェア回路とソフトウェア/ファームウェアとの組み合わせであってもよい。また、回路は、端末装置又はネットワーク装置などの装置に各種の機能を実行させるために協働する、デジタル信号プロセッサ等のソフトウェアを備えたハードウェアプロセッサ、ソフトウェア、及びメモリのいずれかの一部であってもよい。更に、回路は、動作のためにソフトウェア/ファームウェアを必要とするハードウェア回路及び/又はマイクロプロセッサもしくはマイクロプロセッサの一部などのプロセッサであってもよいが、動作に必要でない場合にはソフトウェアが存在しなくてもよい。本明細書では、回路という用語は、ハードウェア回路又はプロセッサの実行、ハードウェア回路又はプロセッサの一部の実行、或いは、それに付随するソフトウェア及び/又はファームウェアの実行も含む。
【0020】
本明細書で使用される用語「ネットワーク装置」又は「基地局」(BS:base station)とは、端末装置が通信可能なセル又はカバレッジを提供又はホストすることができる装置を指す。ネットワーク装置は、例えば、ノードB(NodeB又はNB)、Evolved NodeB(eNodeB又はeNB)、次世代ノードB(gNB:next generation NodeB)、V2X通信用のインフラ装置、送受信ポイント(TRP:Transmission Reception Point)、リモート無線ユニット(RRU:Remote Radio Unit)、無線ヘッド(RH:Radio Head)、リモート無線ヘッド(RRH:Remote Radio Head)、フェムトノード、ピコノードなどの低電力ノード等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0021】
本明細書で使用される用語「端末装置」又は「ユーザ機器(UE:User Equipment)」とは、無線又は有線通信機能を有する任意の装置を指す。通信は、電磁信号、電波、赤外線信号、及び/又は無線で情報を伝達するのに適した他の種類の信号を使用した無線信号の送信及び/又は受信を含む。端末装置の例として、ユーザ機器(UE:User Equipment)、パーソナルコンピュータ、デスクトップ、移動電話、セルラー電話、スマートフォン、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、ポータブルコンピュータ、タブレット、ウェアラブルデバイス、IoT(internet of things)装置、IoE(Internet of Everything)装置、マシンタイプ通信(MTC:Machine Type Communication)装置、V2X(ここで、「X」とは、歩行者、車両、又はインフラストラクチャ/ネットワークを意味する)通信用車載デバイス、デジタルカメラなどの画像キャプチャデバイス、ゲームデバイス、音楽記憶及び再生機器、或いは、無線や有線インターネットアクセス及びブラウジングを可能にするインターネット機器等が挙げられるが、これらに限定されない。以下では、端末装置の例としてUEを使って実施形態を説明するが、「端末装置」と「ユーザ機器(UE)」は、本開示の文脈において互換的に使用されてもよい。
【0022】
一実施形態では、端末装置は、第1のネットワーク装置と第2のネットワーク装置に接続される。第1のネットワーク装置と第2のネットワーク装置は、一方がマスタノードであり、他方がセカンダリノードである。第1のネットワーク装置と第2のネットワーク装置は、異なる無線アクセス技術(RAT)を使用してもよい。一実施形態では、第1のネットワーク装置は、第1のRAT装置であり、第2のネットワーク装置は、第2のRAT装置である。一実施形態では、第1のRAT装置はeNBであり、第2のRAT装置はgNBである。異なるRATに関する情報は、第1のネットワーク装置及び第2のネットワーク装置のうちの少なくとも一方から端末装置に送信されてもよい。一実施形態では、第1の情報は、第1のネットワーク装置から端末装置に送信され、第2の情報は、第2のネットワーク装置から端末装置に直接に送信されるか、或いは、第2のネットワーク装置から第1のネットワーク装置を介して、端末装置に送信される。一実施形態では、第2のネットワーク装置によって構成される端末装置の構成に関する情報は、第2のネットワーク装置から第1のネットワーク装置を介して送信される。第2のネットワーク装置によって構成される端末装置の再構成に関する情報は、第2のネットワーク装置から端末装置に直接に送信されるか、又は第2のネットワーク装置から第1のネットワーク装置を介して、端末装置に送信される。
【0023】
本明細書において、「送受信ポイント」、「送信/受信ポイント」、又は「送信及び受信ポイント」は、一般に、ユーザ機器と通信するステーションを示す。しかしながら、送信及び受信ポイントは、基地局(BS)、セル、Node-B、進化型Node-B(eNB)、次世代NodeB(gNB)、送受信ポイント(TRP)、セクタ、サイト、ベーストランシーバシステム(BTS)、アクセスポイント(AP)、リレーノード(RN)、リモートラジオヘッド(RRH)、無線ユニット(RU)、アンテナ等の異なる用語と呼ばれることがある。
【0024】
つまり、本開示において、送信及び受信ポイント、基地局(BS)、又はセルは、包括的な概念として、符号分割多元接続(CDMA)において基地局コントローラ(BSC)によってカバーされるエリア又は機能の一部、WCDMA(登録商標)におけるNode-B、LTEにおけるeNB又はセクタ(サイト)、NRにおけるgNB又はTRP等と理解されてもよい。従って、送受信ポイント、基地局(BS)、及び/又はセルの概念は、メガセル、マクロセル、マイクロセル、ピコセル、フェムトセルなどの様々なカバレッジエリアを含んでもよい。また、このような概念は、リレーノード(RN)、リモートラジオヘッド(RRH)、又は無線ユニット(RU)の通信範囲を含んでもよい。
【0025】
本開示において、ユーザ機器及び送信/受信ポイントは、本明細書に開示される技術及び技術的概念を具体化するために使用される包括的な意味を有する2つの送信/受信対象であってもよく、特定の用語又は単語に限定されない。また、ユーザ機器及び送信/受信ポイントは、本明細書に開示される技術及び技術的概念を具体化するために使用される包括的な意味を有するアップリンク又はダウンリンクの送信/受信対象であってもよく、特定の用語又は単語に限定されない。ここで、アップリンク(UL:Uplink)送信/受信とは、データがユーザ機器から基地局へ送信される方式である。一方、ダウンリンク(DL:Downlink)送信/受信とは、データが基地局からユーザ機器へ送信される方式である。
【0026】
本明細書で使用される用語「リソース」、「送信リソース」、「リソースブロック」、「物理リソースブロック」、「アップリンクリソース」、又は「ダウンリンクリソース」とは、端末装置とネットワーク装置間などの通信を行うための任意のリソースを指す。例えば、時間領域内のリソース、周波数領域内のリソース、空間領域内のリソース、コード領域内のリソース、又は通信を可能にする任意の他のリソースなどが挙げられる。以下では、送信リソースの一例として、周波数領域のリソース及び時間領域のリソースを使用して、本開示の実施形態を説明する。なお、本開示の実施形態は、他の領域における他のリソースにも同等に適用可能である。
【0027】
本明細書で使用される単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が単数形であることを明確に示さない限り、複数形も含むことを意図している。用語「含む(include)」及びその変形は、「・・・を含むが、これに限定されない」ことを意味するオープンな用語として読み取られる。「に基づく(based on)」という用語は、「少なくとも部分的に基づく(at least in part based on)」として読み取られる。「一(one)実施形態」及び「一(an)実施形態」という用語は、「少なくとも一つの実施形態」として読み取られる。「別の実施形態」という用語は、「少なくとも一つの別の実施形態」として読み取られる。
【0028】
本明細書では、様々な要素を説明するために使用される「第1の(first)」、「第2の(second)」等の用語は、要素を区別するために使用されるものであって、これらの要素を限定するものではない。例えば、例示的な実施形態の範囲から逸脱することなく、第1の要素は、第2の要素と呼ぶことができ、同様に、第2の要素は、第1の要素と呼ぶことができる。本明細書で使用される「及び/又は」という用語は、列挙された用語のうちのいずれか1つ又は複数による組み合わせのすべてを含む。
【0029】
いくつかの例において、値、手順、又は装置は、「最適」、「最低」、「最高」、「最小」、「最大」等と称される。なお、このような説明は、使用される複数の機能的代替案から選択可能であることを示すことを意図しており、こうした選択は、他の選択と比べて、より優れていたり、より小さかったり、より高かったり、又はより好ましかったりする必要はない。
【0030】
従来のV2X(例えば、LTE-V2X)とNRシステムにおけるV2Xにおいて、サイドリンクの輻輳制御に、いずれもチャネル混雑率(CBR)、チャネル占有率(CR)などの輻輳レベルインジケータ(congestion level indicator)が使用されてもよい。前述のように、輻輳制御は、端末装置の省電力のメリットがあり、システムの性能を向上させる。
【0031】
サイドリンクチャネル上で測定された受信信号強度インジケータ(RSSI:Received Signal Strength Indicator)は、リソースが「使用中(busy)」であるか否かを決定するインジケータとして使用されてもよい。具体的には、RSSIは、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH:physical sidelink shared channel)及び第2のOFDMシンボルから始まる物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH:physical sidelink control channel)用に構成されたスロットのOFDMシンボルにおいて構成されたサブチャネルにて観測される総受信電力(単位[W])の線形平均として定義される。サイドリンク通信用のCBRは、CBR測定ウインド[n-a、n-1]に基づいてスロットnで測定されてもよい。ここで、aは、上位層パラメータsl-TimeWindowSizeCBRに従って、100又は100・2μスロットに等しくてもよい。CBRは、測定されたSL RSSIが(予め)構成された閾値を超えるリソースプール内のサブチャネルの一部として定義されてもよい。CBRの範囲は、許可されたMCS、最大再送回数、サブチャネルサイズ、CR制限などを含むTXパラメータのセットで構成されてもよい。
【0032】
端末装置は、送信用のリソース数を制限するためにCR制限が設けられてもよい。特定のスロットnにおけるCRは、スロット[n-a、n+b]の範囲を含む時間ウインドにわたって評価されてもよい。具体的には、特定のスロットnにおけるCRは、端末装置のスロット[n-a、n-1]における送信用サブチャネルと、スロット[n,n+b]で許可されたサブチャネルとの総数を、スロット[n-a,n+b]で構成されたサブチャネルの総数で割った比率として決定されてもよい。ここで、aは正の整数、bは0又は正の整数であり、aとbは、上位層パラメータsl-TimeWindowSizeCRに従って、a+b+1=1000又は1000・2μスロットのUE実装によって決定され、b<(a+b+1)/2であり、n+bは、現在の送信に対する許可の最後の送信機会を超えてはならない。
【0033】
具体的には、サイドリンクリソース割り当てモード2におけるサイドリンク輻輳制御について、端末装置がより高いパラメータsl-CR-Limitで構成され、スロットnにおいてPSSCHを送信する場合、端末装置は、以下を確保しなければならない。
Σi≧kCR(i)≦CRLimit(k)・・・・・・・・・・・(1)
ここで、kは、端末装置の優先値を表し、CR(i)は、SCIセットにiに設定されたPSSCH送信用スロットn-Nで評価されたCRを表し、CRLimit(k)は、優先値kとスロットn-Nで測定されたCBRを含むCBR範囲とに関連付けられた上位層パラメータsl-CR-Limitに対応する。ここで、Nは、TS38.214で定義された端末装置の処理能力に基づく輻輳制御処理時間である。
【0034】
上記の輻輳レベルインジケータの従来の定義は、NRサイドリンク通信における省電力UEには適さない場合がある。例えば、省電力UEは、部分センシングスキームとランダム選択スキームのいずれかを利用して、構成されたDRX期間のオフ期間に陥る恐れがあるため、測定ウインド内における全てのスロットを監視又は復号しない。その結果、UEは、測定ウインド内のすべてのスロットを監視又は復号しないことがある。
【0035】
また、省電力UEによって受信能力が異なってもよい。例えば、一部のUEは、PSSCHとPSCCHの両方で信号を受信してもよい。一部のUEは、受信能力を有しないか、或いは、何らかの理由でPSSCHにおいて受信しなくてもよい。また、一部のUEは、受信能力を有さないか、或いは、何らかの理由でPSSCH及びPSCCHの両方において受信しなくてもよい。更に、一部のUEは、DRXモードで動作してもよい。サイドリンクモード2通信では、リソース選択方式、受信能力、受信モード、DRXなどを考慮した端末装置のサイドリンク輻輳制御の仕組みがない。
【0036】
上記の問題及び他の潜在的な問題を解決するために、本開示の実施形態は、リソース選択方式、端末装置の特定の受信動作、及びDRXを考慮しながら、輻輳レベルインジケータを測定又は評価することができるサイドリンク輻輳制御の解決策を提供する。これにより、輻輳レベルインジケータを決定する際の消費電力を削減するとともに、輻輳レベルインジケータの精度を向上させることができる。これは、端末装置においてその後に行われる輻輳制御にも有利である。
【0037】
図1は、本開示の実施形態が実行可能な通信環境100を示す図である。図1に示すように、通信環境100は、通信ネットワークの一部であってもよく、第1の端末装置110と、第2の端末装置120とを含む。本開示において、第1の端末装置110及び第2の端末装置120は、サイドリンクリソース割り当てモード2を使用する。つまり、本実施形態では、サイドリンク通信は、第1の端末装置110と第2の端末装置120のために予め構成されたリソースプール102内のリソースにおいて実行される。
【0038】
サイドリンクチャネルにおいて送信を実行する前に、第1の端末装置110と第2の端末装置120は、感知することなく、リソースプール102内において、所定のリソース選択ウインドにおけるランダム選択によってリソースを選択してもよく、或いは、リソースプール102において部分センシングを行った後にリソースを選択してもよい。
【0039】
また、第1の端末装置110と第2の端末装置120は、受信能力が異なってもよい。一例として、第1の端末装置110と第2の端末装置120の一方又は両方は、PSSCH及びPSCCHの両方において信号を受信する。別の例として、端末装置110及び120の一方又は両方は、受信能力を有しないか、或いは、何らかの理由で、PSSCHにおいて信号を受信しない。その代わりに、第1の端末装置110と第2の端末装置120の一方又は両方は、受信能力を有しないか、或いは、何らかの理由で、PSSCH及びPSCCHの両方において信号を受信しなくてもよい。また、第1の端末装置110と第2の端末装置120は、後述するDRXモードで動作可能である。
【0040】
第1の端末装置110と第2の端末装置120は、サイドリンク通信の品質及び性能を向上させるために、輻輳制御を行ってもよい。輻輳制御を実行するためにて、第1の端末装置110と第2の端末装置120は、CBR及びCRを含むがこれらに限定されない輻輳レベルインジケータを決定する必要がある。
【0041】
第1の端末装置110と第2の端末装置120は、リソースプール102のリソースにおいて受信された信号を測定することによって、特定のスロットnにおけるCBRを決定してもよい。測定された信号強度が所定の信号強度の閾値を超える場合、対応するリソースが占有されている、又は「使用中」であると決定される。一方、測定された信号強度が所定の信号強度の閾値を超えていない場合、対応するリソースは、空いている、又は「未使用」と決定される。特定のスロットnにおけるCBRは、スロット[n-a、n-1]の一定期間内のリソースプール102の総リソース数に対する、占有又は「使用中」のリソース数の比率として決定されてもよい。
【0042】
特定のスロットnにおけるCRは、過去のスロットセット、例えば、[n-a、n-1]における第1の端末装置110と第2の端末装置120のそれぞれの送信用リソース数と、将来のスロットセット、例えば、[n、n+b]に対して許可されるリソース数との合計に対する、スロット[n-a、n+b]の持続時間内のリソースプール102内のリソースの総数の比率を決定することによって評価されてもよい。
【0043】
図1に示す端末装置110と端末装置120の数は、単に説明のために例示ものであり、限定するものではないことを理解されたい。通信環境100は、本開示の実施形態の実施に用いられる任意の適切な数の端末装置、ネットワーク装置、及びその他の通信装置を含んでもよい。
【0044】
なお、全ての通信装置間で、様々な無線通信と、有線通信(必要であれば)とが行われる。なお、図1では、携帯電話として端末装置110と端末装置120を模式的に示しているが、これに限定されるものではない。他の実施形態では、端末装置110及び120は、車両などの無線通信機能を有する装置であってもよい。
【0045】
通信環境100における通信は、GSM(Global System for Mobile communications)、EC-GSM-IoT(Extended Coverage-GSM-IoT)」、ロング・ターム・エボリューション(LTE:Long Term Evolution)、LTE-Evolution、LTE-A(LTE-Advanced)、WCDMA(Wideband Code Division Multiple Access:登録商標)、CDMA(Code Division Multiple Access)、GERAN(GSM EDGE Radio Access Network)等を含むあらゆる適切な規格に準拠可能であるが、これらに限定されない。また、通信は、既知の、又は将来開発される任意の世代の通信プロトコルに従って実行可能である。通信プロトコルとしては、例えば、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)、5G以降、第6世代(6G)などの通信プロトコルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0046】
図2は、本開示の実施形態に係る方法200のフローチャートである。いくつかの実施形態では、方法200は、図1に示すような第1の端末装置110などの端末装置で実施することができる。加えて又は代替的に、方法200は、図1に示されていない他の端末装置においても実施することができる。説明の目的で、一般性を失うことなく、図1を参照して、第1の端末装置110によって実行される方法200を説明する。
【0047】
210において、第1の端末装置110は、第1の端末装置110のリソース選択スキームに基づいて、リソースプール102から、第1のスロットnの前の時間ウインド内の第1のリソースを決定する。いくつかの例示的な実施形態では、時間ウインドは、図3に示される第1のスロットnにおける輻輳レベルインジケータを決定するためのスロットのセットであってもよい。輻輳レベルインジケータがCBRである場合、CBRの測定は、時間ウインド内で実行されてもよい。
【0048】
図3に示す例では、第1の端末装置110は、部分センシングスキーム又はランダム選択スキームのいずれかを使用して、送信用リソースを選択してもよい。時間ウインド300は、スロットn-aで開始し、スロットn-1で終了する。格子模様のボックスで示されるリソース301及び302は、リソース301及び302内のRSRPを監視及び測定する、即ち、リソースプール102内の部分センシングを行うために選択されるリソースであるスロットn-a+1及びXに対応すればよい。白いボックスで示されるリソース303及び304は、リソースプール102内の部分センシングを行うために選択されないリソースであるスロットY及びn-1に対応する。斜線模様ボックスで示されるリソース305及び306は、リソースプール102外のリソースであるスロットn-a及びスロットn-2に対応する。換言すれば、リソース305は、第1の端末装置110のサイドリンクリソースプール用に構成されていない。
【0049】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の端末装置110のリソース選択スキームは、部分センシングスキームである。これらの実施形態では、第1のリソースは、図3に示すように、第1の端末装置110が部分センシングを行うリソース、例えば、リソース301及び303である。
【0050】
第1の端末装置110のリソース選択方式が部分センシングスキームであるいくつかの例示的な実施形態では、第1の端末装置110は、閾値数のSに基づいて第1のリソースを決定してもよい。第1のリソースの数N’は、閾値数S以上、即ち、N’≧Sであってもよい。閾値数Sは、RRC(Radio Resource Configuration)パラメータ、MAC制御素子(CE)、サイドリンク制御情報(SCI)、ダウンリンク制御情報(DCI)、及び本開示の実行に適するメッセージ又は情報を介して構成されるパラメータであってもよい。
【0051】
上記の実施形態において、第1の端末装置110は、第1の端末装置110が部分センシングを行う感知リソースの数Ns(例えば、リソース301及び302の数)が数N’未満、即ち、Ns<N’であると決定した場合、リソースプール102から、第1のリソース301及び302とは異なる第2のリソースを更に選択してもよい。例えば、第2のリソースは、リソース303及び304から選択されればよい。第2のリソースの数N’は、数N’と、感知リソース301及び302の数Nsとの差以上であればよい。従って、感知リソース301及び302と、第2のリソース303及び304とを含む第1のリソースの数N’は、N’=Ns+N’として表せばよい。
【0052】
上記の実施形態では、第1の端末装置110は、感知リソース301及び302の数Nsが数N’以上、即ち、Ns≧N’であると決定した場合、感知リソースから全ての第1のリソースを選択してもよい。つまり、感知リソース301及び302の少なくとも一部が第1のリソースに決定される。
【0053】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の端末装置110のリソース選択スキームは、ランダム選択スキームである。これらの実施形態では、第1の端末装置110は、リソースプール102から時間ウインド300内のリソースの予め構成された数Sを選択してもよい。その代わりに、予め構成された数Sを超える分のリソースの数を選択し、選択されたリソースを第1のリソースとして決定してもよい。予め構成された数Sは、RRCパラメータ、MAC CE、SCI、DCI、及び本開示の実行に適するメッセージ又は情報を介して構成されるパラメータであってもよい。
【0054】
220において、第1の端末装置110は、第1のリソースにおける占有リソースの第1の数Nを決定する。第1の数Nを決定するために、第1の端末装置110は、第1のリソースにおいて受信された信号を測定することによって、信号強度パラメータ(例えば、RSSI)を取得してもよい。そして、第1の端末装置110は、第1のリソースから、閾値強度Pを上回る信号強度パラメータに対応する占有リソースの第1の数Nを決定すればよい。
【0055】
いくつかの例示的な実施形態では、信号強度パラメータは、第1の端末装置110の受信能力に基づいて、PSSCH及びPSCCHのうちの1つ以上のものにおける第1のリソースにおいて測定された受信信号強度インジケータである。図4は、本開示のいくつかの実施形態に係るフレーム構造400の一例を示す概略図である。
【0056】
第1の端末装置110が部分センシングスキームを使用する実施形態では、第1の端末装置110は、PSCCH401上で受信能力を有するが、PSSCH402上で受信能力を有しない場合、或いは、PSSCH401及びPSSCH402の両方に受信能力を有するが、PSSCH402において信号を受信しない場合、PSCCH401で受信した信号を測定することにより、信号強度パラメータを取得すればよい。この例では、第1の端末装置110は、タイプ1UEともいう。
【0057】
上記の実施形態では、第1の端末装置110は、PSCCH401及びPSSCH402についての受信能力を有する場合、PSCCH401及びPSSCH402の両方で受信した信号を測定することにより、信号強度パラメータを取得すればよい。この例では、第1の端末装置110は、タイプ2UEともいう。
【0058】
例示的な実施形態では、第1の端末装置110は、ランダム選択スキームを使用するタイプ1UEである場合、部分センシングスキームを用いるタイプ1UEと同様に、PSCCH401上で受信された信号を測定することにより、信号強度パラメータを取得すればよい。また、第1の端末装置110は、ランダム選択スキームを使用するタイプ2UEである場合、部分センシングスキームを用いるタイプ2UEと同様に、PSCCH401及びPSSCH402の両方で受信された信号を測定することにより、信号強度パラメータを取得すればよい。
【0059】
第1の端末装置110は、ランダム選択スキームを使用し、PSCCH401又はPSSCH402についての受信能力を有しない場合、或いは、PSCCH401又はPSSCH402で信号を受信しない場合、RRCシグナリング、MAC CE、DCI、SCIなどを介した上位層パラメータによって示されるタイプ1UE又はタイプ2のUEとして、それぞれのサイドリンクチャネル401及び402上で信号強度パラメータを測定すればよい。
【0060】
230において、第1の端末装置110は、少なくとも部分的に第1の数Nと、第1のリソースの数N’とに基づいて、第1のスロットnについてのサイドリンクチャネルの輻輳レベルインジケータを決定する。いくつかの例示的な実施形態では、輻輳レベルインジケータは、第1のリソースの数N’に対する第1の数Nの比率R、即ち、R=N/N’として決定されてもよい。
【0061】
いくつかの例示的な実施形態では、230において輻輳レベルインジケータを決定する際に、第1の端末装置110は、第2のリソースを更に考慮してもよい。これらの実施形態では、輻輳レベルインジケータは、時間ウインド300におけるリソースプール102内のリソースの総数Nに対する、第1の数と重み付けされた第2の数αとの合計の比率R’、つまり、R’=(N+α)/Nとして決定されてもよい。ここで、第2の数Nは、時間ウインド300における第1のリソースと異なるリソースプール102内の第2のリソースの数を表す。重みαは、0~1の値を取り、RRCパラメータから構成され得る第1の端末装置110のトラフィック優先度に関連付けられている。
【0062】
これらの実施形態では、第1の端末装置110は、総数Nと第1のリソースの数N’との差に等しい第2の数Nを決定してもよい。つまり、N=N-N’である。第1の数と、重み付けされた第2の数との合計数を第3の数Nという。換言すれば、輻輳レベルインジケータは、総数Nに対する第3の数Nの比率R’である。
【0063】
本開示の実施形態によれば、制御レベルインジケータを決定するためのメカニズムが提供される。端末装置のリソース割り当てモード、リソース選択スキーム、受信能力、及び受信モードを考慮することにより、消費電力と、CBR測定精度及びCR評価精度とのバランスを実現することができる。
【0064】
図5は、本開示のいくつかの実施形態に係る方法の一例を示すフローチャートである。いくつかの実施形態では、方法500は、図1に示す第2の端末装置120のような、DRXモードで動作可能な端末装置で実行することができる。加えて又は代替的に、方法500は、図1に示されていない他の端末装置においても実行可能である。説明の目的で、一般性を失うことなく、図1を参照して、第1の端末装置120によって実行される方法500を説明する。
【0065】
510において、第2の端末装置120は、予め構成された時間ウインドが第2の端末装置120のDRXサイクルのオフ期間と重なるか否かを決定する。予め構成された時間ウインドは、第2の端末装置120の上位層を介して構成されてもよい。第2の端末装置120は、オフ期間においてサイドリンクチャネルを監視しないため、信号を受信しない。換言すれば、オフ期間は、輻輳レベルインジケータの決定のために使用されず、第1のスロットにおける輻輳レベルインジケータを決定するための対象時間ウインドが期待される。
【0066】
510において、予め構成された時間ウインドがDRXサイクルのオフ期間と重なったと決定される場合、520において、第2の端末装置120は、対象時間ウインドを決定する。本開示では、対象時間ウインドと予め構成された時間ウインドとは、いずれも、第1のスロット内のサイドリンクチャネルの輻輳レベルインジケータに関連付けられる。該サイドリンクチャネルは、第2の端末装置120に関連付けられてもよく、例えば、第1の端末装置110と第2の端末装置120との間のサイドリンクチャネルである。
【0067】
いくつかの例示的な実施形態では、輻輳レベルインジケータはCBRである。図6は、本開示のいくつかの実施形態に係る、CBRを決定するためのスキーム600を示す概略図である。図6に示すように、予め構成された時間ウインド601は、スロットn-aで開始し、スロットn-1で終了し、第2の端末装置120のDRXサイクルのオン期間611にあるスロットn-2及びn-1と、オフ期間612内にあるスロットX及びYと、オン期間613におけるスロットn-a及びn-a+1とを含む。この場合、予め構成された時間ウインド601はオフ期間612と重なる。
【0068】
第2の端末装置120は、520において、オフ期間612を除く残りの予め構成された時間ウインド601を決定してもよい。対象時間ウインドは、予め構成された時間ウインド601の残りに基づいて決定されればよい。いくつかの例示的な実施形態では、予め構成された時間ウインド601の残りは、対象時間ウインドとして決定される。
【0069】
いくつかの他の例示的な実施形態では、対象時間ウインドは、予め構成された時間ウインド601の残りに加えて、リソースプール102内の追加スロットを含んでもよい。第2の端末装置120は、100又は100・2μスロットなど、CBRを測定するための時間ウインド内の対象リソースのサイズを示す上位層パラメータsl-TimeWindowSizeCBRに基づいて追加スロットを決定することができる。予め構成された時間ウインド601の残りのリソースプール102のリソースの数が閾値サイズを下回る場合、第2の端末装置120は、追加スロットを更に含むことによって、対象時間ウインドを決定してもよい。例えば、第2の端末装置120は、対象リソースの数N’が、所定の数S、例えば、1000又は1000・2μのスロットに等しくなるように、対象時間ウインドの開始スロットであるスロットn-a’を決定する。この例では、対象時間ウインドの終了スロットは、スロットn-1のままである。
【0070】
530において、第2の端末装置120は、対象時間ウインド内の第2の端末装置120のために構成されたリソースプール102内の対象リソースから占有リソースの第1の数Nを決定する。いくつかの例示的な実施形態では、第2の端末装置120は、対象リソースにおいて受信された信号を測定することによって、信号強度パラメータを取得し、対象リソースから占有リソースの第1の数Nを決定してもよい。これらの実施形態では、各占有リソースは、上位層を介して予め構成された閾値強度を上回る信号強度パラメータに対応する。
【0071】
上記の実施形態では、信号強度パラメータは、第2の端末装置120の受信能力に基づいて、PSCCH又はPSSCHのうちの1つ以上のために構成されたシンボル及び物理リソースブロックにおいて測定することによって取得されてもよい。例えば、第2の端末装置120は、PSCCH上で受信能力を有するが、PSSCH上で受信能力を有しない場合、或いは、PSSCH及びPSSCHの両方に受信能力を有するが、PSSCHにおいて信号を受信しない場合、PSCCHで受信した信号を測定することにより、信号強度パラメータを取得すればよい。他の例として、第2の端末装置120は、PSSCH及びPSSCHの両方で受信能力を有する場合、PSSCH及びPSSCHの両方で受信した信号を測定することにより、信号強度パラメータを取得してもよい。
【0072】
例示的な実施形態では、第2の端末装置120は、PSSCH又はPSCCHで受信能力を有しない場合、或いは、PSSCH又はPSCCHで信号を受信しない場合、RRCシグナリング、MAC CE、DCI、SCIなどを介した上位層パラメータによって示されるサイドリンクチャネルのそれぞれで信号強度パラメータを測定してもよい。
【0073】
540において、第2の端末装置120は、少なくとも部分的に第1の数Nと対象リソースの数N1’とに基づいて、サイドリンクチャネルの輻輳レベルインジケータを決定する。いくつかの例示的な実施形態では、第2の端末装置120は、対象リソースの数N’に対する第1の数Nの比率R、つまり、R=N/N’を決定してもよい。
【0074】
いくつかの他の例示的な実施形態では、540において輻輳レベルインジケータを決定する際に、第2の端末装置120は、オフ期間におけるリソースプール102の第2のリソースを更に考慮することができる。この場合、第2の端末装置120は、第2のリソースの第2の数N図6に示す例では、6)を決定してもよい。第2の端末装置120は、第2のリソースを含む対象時間ウインド内のリソースプール102のリソースの総数N図6に示す例では、15)を決定してもよい。そして、第2の端末装置120は、第3の数Nとして、第1の数Nと、重み付けされた第2の数αとの合計を決定してもよい。重み付けされた第2の数αは、第2の数Nと、重みαとに基づいて決定されればよい。重みαは、0~1の値を取り、RRCパラメータから構成され得る第2の端末装置120のトラフィック優先度に関連付けられている。この場合、輻輳レベルインジケータとして、総数Nに対する第3の数Nの比率が決定されてもよい。
【0075】
いくつかの他の例示的な実施形態では、510において、第2の端末装置120は、予め構成される時間ウインドがDRXサイクルの少なくとも1つのオフ期間と重なると決定した場合、最後に測定されたCBRを第1のスロットnにおけるCBRとして報告してもよい。
【0076】
輻輳レベルインジケータの別の例として、第1のスロットにおけるCRは、方法500を実施することによって決定されてもよい。第1のスロットにおけるCRは、該時間ウインドにおけるリソースプール102内に構成されたサブチャネルの総数に対する、特定の時間ウインド内で第2の端末装置120の送信に使用又は許可されたサブチャネルの数の比率として評価されてもよい。
【0077】
図7は、本開示の実施形態に係るCRを決定するためのスキーム700の一例を示す概略図である。図7に示すように、第1のスロットnにおけるCRを決定するための予め構成された時間ウインド701は、スロットn-aから開始し、スロットn+bで終了する。格子模様のボックスで示されるリソースは、リソースプール102外のリソースであるスロットn-a’、n-a、及びn-2に対応する。点状模様のボックスで示されるリソースは、第2の端末装置120の送信に使用又は許可されるリソースに対応する。白いボックスで示されるリソースは、リソースプール102における、第2の端末装置120に対して使用されない又は許可されないリソースに対応する。
【0078】
同様に、510において、第2の端末装置120は、予め構成された時間ウインド701が、第2の端末装置120のDRXサイクルの少なくとも1つのオフ期間と重なるか否かを決定してもよい。図7に示す例では、第2の端末装置120は、予め構成された時間ウインド701がオフ期間712及び714と重なると決定する。
【0079】
これらの場合、第2の端末装置120がオフ期間中に送信又は受信を行わないため、予め構成された時間ウインド701は、CRを決定するのに適しない。520において、第2の端末装置120は、対象時間ウインドを決定する。例えば、対象時間ウインドは、オフ期間712及び714以外の、予め構成された時間ウインド701の残りに基づいて決定されてもよい。
【0080】
いくつかの例示的な実施形態では、第2の端末装置120は、対象時間ウインドとして、オフ期間712及び714以外の、予め構成された時間ウインド701の残りを決定してもよい。この場合、対象時間ウインドは、スロットn-a+1、n-1、n、n+b-1、及びn+bを含む。いくつかの他の例示的な実施形態では、予め構成された時間ウインド701の残りにおけるリソースは、CRを決定するのに不十分である。この場合、予め構成された時間ウインド701の残りに加えて、対象時間ウインドは、リソースプール102内の追加スロットを含めばよい。
【0081】
上記の場合、第2の端末装置120は、1000又は1000・2μスロットなど、CRの評価用の時間ウインド内の対象リソースのサイズを示す上位層パラメータsl-TimeWindowSizeCRに基づいて追加スロットを決定してもよい。予め構成された時間ウインド701の残りにおけるリソースプール102のリソースの数が所定の数S、例えば、1000又は1000・2μスロットを下回る場合、第2の端末装置120は、追加スロットを更に含めることによって対象時間ウインドを決定してもよい。例えば、第2の端末装置120は、対象リソースの数N’が所定の数Sと等しくなるように、スロットn-a’を対象時間ウインドの開始スロットとして決定し、スロットn+b’を終了スロットとして決定すればよい。ここで、b’<(a’+b’+1)/2である。この例では、対象時間ウインドの終了スロットは、時間領域における第2の端末装置120の現在の送信が許可される最後の送信機会の前に発生する必要がある。
【0082】
530において、第2の端末装置120は、対象時間ウインド701内のリソースプール102内の対象リソースから占有リソースの第1の数Nを決定してもよい。対象時間ウインドの開始スロットがスロットn-aである実施形態では、第2の端末装置120は、スロット[n-a、n-1]での送信に使用されるサブチャネル及びスロット[n、n+b]で許可されるサブチャネルの第1の数Nを決定すればよい。対象時間ウインドの開始スロットがスロットn-a’である実施形態では、第2の端末装置120は、スロット[n-a’、n-1]での送信に使用されるサブチャネル及びスロット[n、n+b’]で許可されるサブチャネルの第1の数Nを決定すればよい。
【0083】
540において、第2の端末装置120は、少なくとも部分的に第1の数Nと、対象リソースの数N’とに基づいて、CRを決定してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、第2の端末装置120は、対象リソースN’の数に対する第1の数Nの比率R、即ち、R=N/N’を決定すればよい。
【0084】
いくつかの他の例示的な実施形態では、540においてCRを決定する際に、第2の端末装置120は、オフ期間におけるリソースプール102の第2のリソースを更に考慮してもよい。この場合、第2の端末装置120は、第2のリソース、例えば、図7に示すオフ期間712及び714のスロットの第2の数Nを決定すればよい。第2の端末装置120は、第2のリソースを含む対象時間ウインド内のリソースプール102のリソースの総数Nを決定してもよい。そして、第2の端末装置120は、第3の数Nとして、第1の数Nと、重み付けされた第2の数αとの合計を決定してもよい。重み付けされた第2の数αは、第2の数Nと、重みαとに基づいて決定される。重みαは、0~1の値を取り、RRCパラメータから構成され得る第2の端末装置120のトラフィック優先度に関連付けられたている。この場合、第1のスロットnにおけるCRは、総数Nに対する第3の数Nの比率として決定されてもよい。
【0085】
いくつかの他の例示的な実施形態では、第2の端末装置120は、510において、予め構成された時間ウインドがDRXサイクルの少なくとも1つのオフ期間と重なると決定した場合、第1スロットnにおけるCRとして、最後に評価されたCRを報告してもよい。
【0086】
本開示の一実施形態によれば、端末装置のリソース割り当てモード、リソース選択スキーム、受信能力、及び受信モードに基づいて、制御レベルインジケータを決定するためのメカニズムが提供される。従って、消費電力と、CBRの測定精度及びCRの評価精度とのバランスを実現することができる。
【0087】
図8は、本開示の実施形態に係る方法800を示すフローチャートである。いくつかの実施形態では、方法800は、図1に示す第1の端末装置110などの端末装置によって実行可能である。加えて又は代替的に、方法800は、図1に示されない他の端末装置においても実行可能である。説明の目的で、一般性を失うことなく、図1を参照して、第1の端末装置110によって実行される方法800を説明する。
【0088】
810において、第1の端末装置110は、第1のスロットにおいて、時間ウインド内のサイドリンクチャネルの対象リソースにおける信号を測定することにより、信号強度パラメータを取得する。サイドリンクチャネルは、第1の端末装置110に関連付けられている。
【0089】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の端末装置110のリソース選択スキームは、部分センシングスキームである。これらの実施形態では、対象リソースは、部分センシングスキームに基づいて、第1の端末装置110により監視されるスロットに対応するサブチャネルを含んでもよい。
【0090】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の端末装置110のリソース選択スキームは、ランダム選択スキーム及び部分感知スキームのうちの1つである。対象リソースは、第1の端末装置110がリソースプール102から選択された少なくとも閾値数のスロットに対応するサブチャネルを含んでもよい。換言すれば、対象リソースに対応する対象スロットの数は、閾値数S以上である。閾値数Sは、RRCメッセージ、MAC CE、SCI、DCIなどを介して構成されるパラメータであればよい。
【0091】
上記の実施形態では、第1の端末装置110のリソース選択スキームが部分センシングスキームである場合、第1の端末装置110は、当該端末装置が部分センシングスキームに基づいて監視する第1スロットの数が対象スロットの数を超えたか否かを決定すればよい。第1のスロットの数が対象スロットの数を超えたとの決定に従って、第1の端末装置110は、第1のリソースから全ての対象リソースを選択してもよい。つまり、少なくとも一部の第1のスロットが対象スロットとして決定される。第1のスロットの数が対象スロットの数を下回るとの決定に従って、第1の端末装置110は、第1のリソースを対象リソースの第1部として決定してもよい。そして、第1の端末装置110は、リソースプール102から、対象リソースの第2の部分として、第1のリソースと異なる第2のリソースを選択すればよい。第2のリソースは、第2のスロットに対応する第2のサブチャネルを含み、その結果、第1のスロットと第2のスロットとの合計数は、対象リソースの数と等しくなる。
【0092】
いくつかの例示的な実施形態では、810において、第1の端末装置110は、対象リソースから占有リソースの第1の数Nを決定してもよい。第1の数Nを決定するために、第1の端末装置110は、対象リソースにおいて受信された信号を測定することにより、信号強度パラメータ(例えば、RSSI)を取得してもよい。そして、第1の端末装置110は、対象リソースから占有リソースの第1の数Nを決定すればよい。これらの例示的な実施形態では、各占有リソースは、閾値強度Pを上回る信号強度パラメータに対応する。
【0093】
いくつかの例示的な実施形態では、信号強度パラメータは、第1の端末装置110の受信能力に基づいて、PSCCH又はPSSCHのうちの1つ又は複数におけるリソースにおいて取得されてもよい。
【0094】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の端末装置110は、PSCCH上での受信能力を有するが、PSSCH上での受信能力を有しない。この場合、810において、第1の端末装置110は、PSCCH上で受信された信号を測定することによって、信号強度パラメータを取得すればよい。この例では、第1の端末装置110は、タイプ1UEともいう。
【0095】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の端末装置110は、PSSCH及びPSCCHについての受信能力を有する。この場合、810において、第1の端末装置110は、PSSCH及びPSCCHの両方で受信された信号を測定することにより、信号強度パラメータを取得すればよい。この例では、第1の端末装置110は、タイプ2UEともいう。
【0096】
820において、第1の端末装置110は、少なくとも部分的に第1の端末装置110の信号強度パラメータと、リソース選択スキームとに基づいて、第1のスロットについてのチャネル混雑率を決定する。いくつかの例示的な実施形態では、820において、第1の端末装置110は、対象リソースの数N’に対する第1の数Nの比率を決定してもよい。
【0097】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の端末装置110は、時間ウインド内のリソースプール102内のリソースの総数Nを決定してもよい。第1の端末装置110は、総数Nと対象リソースの数N’との差に等しい第2の数Nを決定してもよい。そして、第1の端末装置110は、第3の数Nとして、第1の数Nと、重み付きされた第2の数αとの合計を決定すればよい。重み付けされた第2の数αは、第2の数Nに重みαを適用することによって得られる。重みαは、0~1の値を取り、RRCパラメータから構成され得る第1の端末装置110のトラフィック優先度に関連付けられている。820で決定されるチャネル混雑率は、総数Nに対する第3の数Nの比率Rであってもよい。
【0098】
本開示の一実施形態によれば、端末装置のリソース割り当てモード、リソース選択スキーム、受信能力、及び受信モードに基づいて、制御レベルインジケータを決定するためのメカニズムが提供される。従って、消費電力と、CBRの測定精度とのバランスを実現することができる。
【0099】
図9は、本開示のいくつかの実施形態の実装に適した装置900の簡略化したブロック図である。装置900は、図1に示す端末装置110及び120と同様に、ネットワーク装置のさらなる例示的な実施形態と考えることができる。従って、装置900は、端末装置110及び120、並びにネットワーク装置の少なくとも一部として、又は端末装置110及び120、並びにネットワーク装置の少なくとも一部で実行可能である。
【0100】
図示のように、装置900は、プロセッサ910と、プロセッサ910に接続されたメモリ920と、プロセッサ910に接続された適切な送信機(TX)及び受信機(RX)940と、TX/RX940に接続された通信インターフェイスとを備える。メモリ920は、プログラム930の少なくとも一部を記憶する。TX/RX940は、双方向通信用であり、通信を容易にするための少なくとも1つのアンテナを有するが、実際には、本出願に記載されているAccess Nodeは、複数のアンテナを有している。通信インターフェイスは、他のネットワーク要素との通信に必要な任意のインターフェイスを表し、例えば、gNB又はeNB間の双方向通信用のX2インターフェイス、モビリティ管理エンティティ(MME:Mobility Management Entity)/サービング・ゲートウェイ(S-GW:Serving Gateway)とgNB又はeNBとの間の通信用のS1インターフェイス、gNB又はeNBとリレーノード(RN:relay node)との間の通信用のUnインターフェイス、あるいは、gNB又はeNBと端末装置との間の通信用のUuインターフェイス等が挙げられる。
【0101】
プログラム930はプログラム命令を含み、関連するプロセッサ910によって実行されると、図2図5、及び図8を参照して説明したように、装置900が本開示の実施形態に従って動作することができる。本明細書の実施形態は、装置900のプロセッサ910によって実行可能なコンピュータソフトウェア、ハードウェアによって、又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって実装可能である。プロセッサ910は、本開示の様々な実施形態を実行するように構成されてもよい。更に、プロセッサ910とメモリ920との組み合わせは、本開示の様々な実施形態を実施するように構成される処理手段950を形成してもよい。
【0102】
メモリ920は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであり、任意の適切なデータ記憶技術を使用して実行可能である。データ記憶技術は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体、半導体ベースのメモリデバイス、磁気メモリデバイス及びシステム、光メモリデバイス及びシステム、固定メモリ及びリムーバブルメモリなどが挙げられるが、これらに限定されない。装置900内には、メモリ920が1つのみ示されているが、物理的に別個のメモリモジュールが複数あってもよい。プロセッサ910は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであり、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、及びマルチコア・プロセッサ・アーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ又は複数を含むが、これらに限定されない。装置900は、メインプロセッサのクロックと時間的に同期される特定用途向け集積回路チップなどの複数のプロセッサを有してもよい。
【0103】
いくつかの実施形態では、第1の端末装置は、以下の構成を有する回路を備える。具体的には、該回路は、第1の端末装置のリソース選択スキームに基づいて、第1の端末装置用に構成されたリソースプールから、第1のスロットの前の時間ウインド内の第1のリソースを決定し、第1のリソースにおける占有リソースの第1の数を決定し、少なくとも部分的に第1の数と、第1のリソースの数とに基づいて、第1のスロットについての、第1の端末装置に関連付けられたサイドリンクチャネルの輻輳レベルインジケータを決定するように構成される。
【0104】
いくつかの実施形態では、第1の端末装置のリソース選択スキームは、部分センシングスキームを含み、回路は、第1の端末装置が部分センシングを実行するリソースを第1のリソースとして決定することにより、第1のリソースを決定するように構成される。
【0105】
いくつかの実施形態では、第1の端末装置のリソース選択スキームは、部分センシングスキーム及びランダム選択スキームのうちの1つを含み、回路は、リソースプールから、時間ウインド内の予め構成された数のリソースを選択し、該予め構成された数のリソースを第1のリソースとして決定することにより、第1のリソースを決定するように構成される。
【0106】
いくつかの実施形態では、第1の端末装置のリソース選択スキームは、部分センシングスキームを含み、回路は、以下のように第1のリソースのセットを決定するように構成される。具体的には、回路は、第1の端末装置が部分センシングを行うセンシングリソースの数が閾値数未満であるとの決定に従って、リソースプールから、センシングリソースとの合計が閾値数を超える数の、第1のリソースと異なる第2のリソースを選択し、センシングリソースと第2のリソースとを含む第1のリソースを決定し、センシングリソースの数が閾値数を上回るとの決定に従って、センシングリソースの少なくとも一部を第1のリソースとして決定するように構成される。
【0107】
いくつかの実施形態では、回路は、以下のように占有リソースの第1の数を決定するように構成される。具体的には、回路は、第1のリソースにおいて受信された信号を測定することによって、信号強度パラメータを取得し、第1のリソースから、閾値強度を上回る信号強度パラメータに対応する占有リソースの第1の数を決定するように構成される。
【0108】
いくつかの実施形態では、信号強度パラメータは、第1の端末装置の受信能力に基づいて、物理サイドリンク制御チャネル又は物理サイドリンク共有チャネルのうちの1つ以上のチャネルにおける第1のリソースにおいて取得される。
【0109】
いくつかの実施形態では、回路は、以下のように信号強度パラメータを取得するように構成される。具体的には、該回路は、第1の端末装置が物理サイドリンク制御チャネルについての受信能力を有するが、物理サイドリンク共有チャネルについての受信能力を有しないとの決定に従って、物理サイドリンク制御チャネルにおいて受信された信号を測定することによって、信号強度パラメータを取得するように構成される。
【0110】
いくつかの実施形態では、回路は、以下のように信号強度パラメータを取得するように構成される。具体的には、該回路は、第1の端末装置が物理サイドリンク共有チャネルと物理サイドリンク制御チャネルとについての受信能力を有するとの決定に従って、物理サイドリンク共有チャネルと、物理サイドリンク制御チャネルとの両方において受信された信号を測定することによって、信号強度パラメータを取得するように構成される。
【0111】
いくつかの実施形態では、回路は、第1のリソースの数に対する第1の数の比率を決定することによって、輻輳レベルインジケータを決定するように構成される。
【0112】
いくつかの実施形態では、回路は、以下のように輻輳レベルインジケータを決定するように構成される。具体的には、該回路は、時間ウインドにおけるリソースプール内のリソースの総数を決定し、該総数と第1のリソースの数との差に等しい第2の数を決定し、第1の数と、第1の端末装置のトラフィック優先度に関連付けられた重みを第2の数に適用して決定される重み付けされた第2の数との合計を第3の数として決定し、該合計に対する第3の数の比率を決定するように構成される。
【0113】
いくつかの実施形態では、輻輳レベルインジケータはサイドリンクチャネル混雑率を含む。
【0114】
いくつかの実施形態では、第2の端末装置は、以下の構成を有する回路を備える。該回路は、予め構成された時間ウインドが第2の端末装置の間欠受信サイクルのオフ期間と重なるとの決定に従って、第2の端末装置における対象時間ウインドを決定し、対象時間ウインドにおける第2の端末装置用に構成されたリソースプール内の対象リソースから占有リソースの第1の数を決定し、少なくとも部分的に第1の数と、対象リソースの数とに基づいて、サイドリンクチャネルの輻輳レベルインジケータを決定するように構成される。ここで、対象時間ウインドと、予め構成された時間ウインドとの両者は、いずれも第1のスロットにおけるサイドリンクチャネルの輻輳レベルインジケータに関連付けられており、サイドリンクチャネルは第2の端末装置に関連付けられている。
【0115】
いくつかの実施形態では、第2の端末装置は、以下のように対象時間ウインドを決定するように構成された回路を備える。具体的には、該回路は、オフ期間以外の、予め構成された時間ウインドの残りを対象時間ウインドとして決定し、該予め構成された時間ウインドの残りに基づいて、対象時間ウインドを決定するように構成される。
【0116】
いくつかの実施形態では、輻輳レベルインジケータは、サイドリンクチャネル混雑率を含み、予め構成された時間ウインドの終了スロットは、第1のスロットであり、回路は、以下のように対象時間ウインドを決定するように構成される。具体的には、該回路は、対象リソースの数が閾値数を超えるように、対象時間ウインドの開始スロットを決定し、対象時間ウインドの終了スロットが第1のスロットであるように構成される。
【0117】
いくつかの実施形態では、輻輳レベルインジケータは、サイドリンクチャネル占有率を含み、回路は、以下のように対象時間ウインドを決定するように構成される。具体的には、該回路は、対象リソースの数が閾値数を超えるように、開始スロットと、時間領域において第2の端末装置へ許可される最後の送信機会の前である終了スロットとを決定するように構成される。
【0118】
いくつかの実施形態では、輻輳レベルインジケータは、サイドリンクチャネル混雑率を含み、回路は、以下のように占有リソースの第1の数を決定するように構成される。具体的には、該回路は、対象リソースにおいて受信された信号を測定することによって、信号強度パラメータを取得し、対象リソースから、閾値強度を上回る信号強度パラメータに対応する占有リソースの第1の数を決定するように構成される。
【0119】
いくつかの実施形態では、信号強度パラメータは、第2の端末装置の受信能力に基づいて、物理サイドリンク制御チャネル又は物理サイドリンク共有チャネルのうちの1つ以上のチャネルにおける対象リソースにおいて取得される。
【0120】
いくつかの実施形態では、回路は、以下のように信号強度パラメータを取得するように構成される。具体的には、該回路は、第2の端末装置が物理サイドリンク制御チャネルについての受信能力を有するが、物理サイドリンク共有チャネルについての受信能力を有しないとの決定に従って、物理サイドリンク制御チャネルにおいて受信された信号を測定することによって、信号強度パラメータを取得するように構成される。
【0121】
いくつかの実施形態では、回路は、以下のように信号強度パラメータを取得するように構成される。具体的には、該回路は、第2の端末装置が物理サイドリンク共有チャネルと物理サイドリンク制御チャネルとについての受信能力を有するとの決定に従って、物理サイドリンク共有チャネルと、物理サイドリンク制御チャネルとの両方において受信された信号を測定することによって、信号強度パラメータを取得するように構成される。
【0122】
いくつかの実施形態では、回路は、対象リソースの数に対する第1の数の比率を決定することによって、輻輳レベルインジケータを決定するように構成される。
【0123】
いくつかの実施形態では、回路は、以下のように輻輳レベルインジケータを決定するように構成される。具体的には、該回路は、オフ期間におけるリソースプールの第2のリソースの第2の数を決定し、第2のリソースを含む対象時間ウインドにおけるリソースプールのリソースの総数を決定し、第1の数と、第2の数及び第2の端末装置のトラフィック優先度に関連付けられた重みに基づいて決定される重み付けされた第2の数との合計を第3の数として決定し、該合計に対する第3の数の比率を決定するように構成される。
【0124】
いくつかの実施形態では、輻輳レベルインジケータは、サイドリンクチャネル混雑率又はサイドリンクチャネル占有率のうちの1つを含む。
【0125】
いくつかの実施形態では、端末装置は、以下の構成を有する回路を備える。該回路は、第1のスロットにおいて、時間ウインド内の、該端末装置に関連付けられたサイドリンクチャネルの対象リソースにおける信号を測定することによって、信号強度パラメータを取得し、少なくとも部分的に信号強度パラメータと、端末装置のリソース選択スキームとに基づいて、第1のスロットのチャネル混雑率を決定するように構成される。
【0126】
いくつかの実施形態では、端末装置のリソース選択スキームは、部分センシングスキームを含み、対象リソースは、部分センシングスキームに基づいて端末装置により監視されたスロットに対応するサブチャネルを含む。
【0127】
いくつかの実施形態では、端末装置のリソース選択スキームは、ランダム選択スキーム及び部分センシングスキームのうちの1つを含む。対象リソースは、該端末装置によりリソースプールから選択された閾値数のスロットに少なくとも対応するサブチャネルを含み、該閾値数は、少なくとも予め構成されたパラメータである。
【0128】
いくつかの実施形態では、端末装置のリソース選択スキームは、部分センシングスキームを含み、回路は、部分センシングスキームに基づいて端末装置により監視された第1のスロットの数が閾値数を超えているとの決定に従って、リソースとして、第1のスロットの少なくとも一部に対応する第1のサブチャネルを含む第1のリソースを選択し、第1のスロットの数が閾値数未満であるとの決定に従って、第1のリソースを対象リソースの第1の部分として決定し、かつ、リソースプールから、対象リソースの第2の部分として、第1のスロットとの合計数が閾値数を超えた第2のスロットに対応する第2のサブチャネルを含む、第1のリソースと異なる第2のリソースを選択するように構成される。
【0129】
いくつかの実施形態では、回路は、更に、対象リソースから、閾値強度を上回る信号強度パラメータに対応する占有リソースの第1の数を決定することによって、信号強度パラメータを取得するように構成される。
【0130】
いくつかの実施形態では、回路は、対象リソースの数に対する第1の数の比率を決定することによって、チャネル混雑率を決定するように構成される。
【0131】
いくつかの実施形態では、回路は、以下のようにチャネル混雑率を決定するように構成される。具体的には、該回路は、時間ウインドにおけるリソースプール内のリソースの総数を決定し、該総数と対象リソースの数との差に等しい第2の数を決定し、第1の数と、端末装置のトラフィック優先度に関連付けられた重みを第2の数に適用して決定される重み付けされた第2の数との合計を第3の数として決定し、該合計に対する第3の数の比率を決定するように構成される。
【0132】
いくつかの実施形態では、信号強度パラメータは、端末装置の受信能力に基づいて、物理サイドリンク制御チャネル及び物理サイドリンク共有チャネルのうちの1つ以上のチャネルにおけるリソースにおいて取得される。
【0133】
いくつかの実施形態では、回路は、以下のように信号強度パラメータを取得するように構成される。具体的には、該回路は、端末装置が物理サイドリンク制御チャネルについての受信能力を有するが、物理サイドリンク共有チャネルについての受信能力を有しないとの決定に従って、物理サイドリンク制御チャネルにおいて受信された信号を測定することによって、信号強度パラメータを取得するように構成される。
【0134】
いくつかの実施形態では、回路は、信号強度パラメータを取得するように構成される。具体的には、該回路は、端末装置が物理サイドリンク共有チャネルと物理サイドリンク制御チャネルとについての受信能力を有するとの決定に従って、物理サイドリンク共有チャネルと、物理サイドリンク制御チャネルとの両方において受信された信号を測定することによって、信号強度パラメータを取得するように構成される。
【0135】
本開示の装置及び/又はデバイスに含まれる構成要素は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせなどを含む様々な方法で実装可能である。いくつかの実施形態では、1つ以上のユニットは、記憶媒体に記憶された機械実行可能な命令などのソフトウェア及び/又はファームウェアを使用して実装可能である。機械実行可能な命令に加えて、又はその代わりに、装置及び/又はデバイス内のユニットの一部又は全部は、少なくとも部分的に、1つ以上のハードウェアロジック構成要素によって実装されてもよい。使用可能なハードウェアロジック構成要素は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:Field-programmable Gate Arrays)、特定用途向け集積回路(ASIC:Application specific Integrated Circuit)、特定用途用標準品(ASSp:Application specific Standard Product)、SOC(System-on-a-chip system)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD:Complex Programmable Logic Device)等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0136】
一般に、本開示の様々な実施形態は、ハードウェア又は専用回路、ソフトウェア、ロジック、又はそれらの任意の組み合わせで実施されてもよい。いくつかの態様は、ハードウェアで実施されてもよく、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、又は他のコンピューティング装置によって実行され得るファームウェア又はソフトウェアで実施されてもよい。なお、本開示の実施形態の様々な態様は、ブロック図、フローチャート、又は他の画像表示を用いて図示及び説明されているが、本明細書に記載のブロック、装置、システム、技術、又は方法は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路又はロジック、汎用ハードウェア又はコントローラもしくは他のコンピューティング装置、又はそれらのいくつかの組み合わせにおいて実施されてもよいが、これらに限定されない。
【0137】
本開示は更に、非一時的なコンピュータ可読媒体に有形的に記憶された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、図2図7、及び図8を参照して説明したプロセス又は方法を実行するために、実際の又は仮想プロセッサ上の装置内で実行されるプログラムモジュールに含まれるようなコンピュータ実行可能命令を含む。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するか、又は特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などを含む。プログラムモジュールの機能は、様々な実施形態の要求に応じて、プログラムモジュール間で結合又は分割してもよい。プログラムモジュールに対するマシン実行可能命令は、ローカル又は分散装置内で実行されてもよい。分散装置では、プログラムモジュールはローカルとリモートの両方の記憶媒体に配置してもよい。
【0138】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれてもよい。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供されてもよく、これにより、プログラムコードがプロセッサ又はコントローラによって実行されると、フローチャート及び/又はブロック図に規定される機能/動作が実現される。プログラムコードは、完全にマシンで実行されてもよく、その一部がマシンで実行されてもよく、スタンドアロンのソフトウェアパッケージとして、一部がマシンで実行されかつ一部がリモートマシンで実行されてもよく、完全にリモートマシン又はサーバで実行されてもよい。
【0139】
上記のプログラムコードは、命令実行システム、装置、又はデバイスによって、あるいは、それに関連付けられて使用されるためのプログラムを含む又は格納することができる任意の有形媒体であり得るマシン可読媒体で具現化されてもよい。マシン可読媒体は、マシン可読信号媒体又はマシン可読記憶媒体であってもよい。マシン可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、又は半導体のシステム、装置、デバイス、あるいは、これらの任意の適切な組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。マシン可読記憶媒体のより具体的な例として、1つ以上のワイヤによる電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学式ストレージデバイス、磁気ストレージデバイス、あるいは、上記の任意の適切な組み合わせが挙げられる。
【0140】
更に、動作が特定の順序で描かれているが、これは、望ましい結果を達成するために、そのような動作が図示の特定の順序又は連続順序で実行されること、又はすべての描かれた動作が実行されることを要求するものではない。特定の状況では、マルチタスク及び並列処理が有利である場合がある。同様に、上記の説明にはいくつかの特定の実施形態の詳細が含まれているが、これらは本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではなく、特定の実施形態に特有の特徴の説明として解釈されるべきである。別々の実施形態で説明されている特定の特徴を組み合わせて単一の実施形態に実施されてもよい。逆に、単一の実施形態で説明されている様々な特徴も、複数の実施形態で個別に、又は任意の適切なサブコンビネーションで実施されてもよい。
【0141】
なお、本開示は、構造的特徴及び/又は方法論的動作に特有の用語で説明したが、添付の特許請求の範囲で限定される本開示は、必ずしも上記の特定の特徴又は動作に限定されない。むしろ、上記の特定の特徴及び動作は、特許請求の範囲を実施する例示的な形態として開示されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-09-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
CBR(Channel Busy Ratio:チャネル混雑率)測定ウインド内で端末が部分センシングを実行するスロットにおいて、SL RSSI(SideLink Received Signal Strength Indicator:サイドリンク受信信号強度インジケータ)測定を実行することと、
前記SL RSSI測定に基づいて、SL CBR(SideLink Channel Busy Ratio:サイドリンクチャネル混雑率)を測定することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記スロットの数は、設定した閾値数以上である、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
プロセッサを含む端末であって、
前記プロセッサは、
CBR(Channel Busy Ratio:チャネル混雑率)測定ウインド内で前記端末が部分センシングを実行するスロットにおいて、SL RSSI(SideLink Received Signal Strength Indicator:サイドリンク受信信号強度インジケータ)測定を実行し、かつ
前記SL RSSI測定に基づいて、SL CBR(SideLink Channel Busy Ratio:サイドリンクチャネル混雑率)を測定するように、設定されている、
端末。
【請求項4】
前記スロットの数は、設定した閾値数以上である、
請求項3に記載の端末。
【国際調査報告】