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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-29
(54)【発明の名称】電動圧縮機
(51)【国際特許分類】
   F04B 39/00 20060101AFI20240122BHJP
   H02K 11/33 20160101ALI20240122BHJP
【FI】
F04B39/00 106Z
H02K11/33
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023545325
(86)(22)【出願日】2022-09-06
(85)【翻訳文提出日】2023-07-26
(86)【国際出願番号】 KR2022013334
(87)【国際公開番号】W WO2023038393
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】10-2021-0120612
(32)【優先日】2021-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516011246
【氏名又は名称】ハンオン システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ, ヒョン ウ
(72)【発明者】
【氏名】キム, ミン ギュ
(72)【発明者】
【氏名】ベ, サン ウ
(72)【発明者】
【氏名】アン, ヘ リム
(72)【発明者】
【氏名】オ, ソン デク
(72)【発明者】
【氏名】ユン, ジェ ス
【テーマコード(参考)】
3H003
5H611
【Fターム(参考)】
3H003AA05
3H003AB05
3H003AB06
3H003AC03
3H003CD01
3H003CF01
5H611TT01
5H611TT05
(57)【要約】
【課題】CMチョーク(common mode choke)がインバータ部回路基板の半径方向外側に配置され、高電圧コネクター、CMチョーク及び低電圧コネクターがサポートボディー上に一体化することによって、インバータ部のパッケージ縮小及び軽量化が可能な電動圧縮機を提供する。
【解決手段】 ハウジング、前記ハウジング内に備えられる圧縮部、前記ハウジング内に備えられ、前記圧縮部を駆動するモーター部、及び前記ハウジングの一側に結合され、前記モーター部を制御するインバータ部、を含み、前記インバータ部は、前記ハウジングの一側に配置されるサポートボディー、前記サポートボディーに装着される回路基板、前記回路基板が装着される前記サポートボディーの一部を覆うように前記ハウジングに結合されるインバータカバー、及び前記サポートボディーに設置され、前記回路基板の半径方向外側に配置されるCMチョークを含むことを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング、
前記ハウジング内に備えられる圧縮部、
前記ハウジング内に備えられ、前記圧縮部を駆動するモーター部、及び
前記ハウジングの一側に結合され、前記モーター部を制御するインバータ部を含み、前記インバータ部は、前記ハウジングの一側に配置されるサポートボディー、前記サポートボディーに装着される回路基板、
前記回路基板が装着される前記サポートボディーの一部を覆うように前記ハウジングに結合されるインバータカバー、及び
前記サポートボディーに設置され、前記回路基板の半径方向外側に配置されるCMチョークを含むことを特徴とする電動圧縮機。
【請求項2】
前記インバータカバーは前記CMチョークを覆わないことを特徴とする請求項1に記載の電動圧縮機。
【請求項3】
前記サポートボディーは、前記回路基板が装着される中心部、及び
前記中心部の半径方向外側から前記ハウジング側に又は前記ハウジング反対側に延び、前記CMチョークが内部に配置される第1収容部を含むことを特徴とする請求項2に記載の電動圧縮機。
【請求項4】
前記サポートボディーは、前記中心部の半径方向外側で前記第1収容部と反対側に延び、高電圧コネクターが内部に配置される第2収容部をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の電動圧縮機。
【請求項5】
前記第1収容部と前記第2収容部は前記中心部の円周方向上の同じ位置に配置されることを特徴とする請求項4に記載の電動圧縮機。
【請求項6】
前記高電圧コネクターの高電圧ラインは前記サポートボディーの内部を通じて前記CMチョークに直接連結されることを特徴とする請求項4に記載の電動圧縮機。
【請求項7】
前記CMチョークは前記サポートボディーの内部に配置されるバスバー(bus bar)を通じて前記回路基板に連結されることを特徴とする請求項6に記載の電動圧縮機。
【請求項8】
前記サポートボディーは、前記中心部の半径方向外側で前記第2収容部と同じ側に延び、低電圧コネクターが内部に配置される第3収容部をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の電動圧縮機。
【請求項9】
前記低電圧コネクターの低電圧ラインは前記サポートボディーの内部に配置されるバスバーを通じて前記回路基板に連結されることを特徴とする請求項8に記載の電動圧縮機。
【請求項10】
前記第2収容部と前記第3収容部は前記中心部の円周方向上30゜以上180゜以下の角度を有して配置されることを特徴とする請求項8に記載の電動圧縮機。
【請求項11】
前記サポートボディーの中心部と前記インバータカバーは円形に形成され、前記インバータカバーは前記中心部を覆うことを特徴とする請求項3に記載の電動圧縮機。
【請求項12】
前記サポートボディーには前記回路基板と前記サポートボディーの締結のための締結ホールが備えられることを特徴とする請求項1に記載の電動圧縮機。
【請求項13】
前記サポートボディーの外側には前記インバータカバーと前記ハウジングの締結のための溝部が備えられることを特徴とする請求項1に記載の電動圧縮機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電動圧縮機に係り、より詳しくは、CMチョーク(common mode choke)がインバータ部回路基板の半径方向外側に配置され、高電圧コネクター、CMチョーク及び低電圧コネクターがサポートボディー上に一体化することによって、インバータ部のパッケージ縮小及び軽量化が可能な電動圧縮機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に自動車には室内の冷暖房のための空調システムが備えられる。このような空調システムは蒸発器から引き込まれた低温低圧の気相冷媒を高温高圧の気相冷媒に圧縮させて凝縮機に送る圧縮機を含む。
【0003】
このような自動車に適用される圧縮機には、エンジンの駆動力の伝達を受けて駆動される機械式圧縮機と、電気によって駆動されるモーターを利用する電動式圧縮機があり、最近では自動車内に電装化が加速化し、電動式圧縮機の使用が増加している。
【0004】
一方、圧縮機にはピストンの往復運動によって冷媒を圧縮する往復式と回転運動をして圧縮を行う回転式がある。往復式には駆動源の伝達方式によってクランクを使用して複数個のピストンに伝達するクランク式、斜板が設置された回転軸に伝達する斜板式などがあり、回転式には回転するロータリー軸とベインを使用するベインロータリー式、旋回スクロールと固定スクロールを使用するスクロール式がある。
【0005】
また、電動式圧縮機ではモーターの運転速度を可変することのできるインバータ方式の圧縮機開発が活発に行われている。このようなインバータ方式の電動式圧縮機はインバータがケーシングの外周面、又は一側面に装着されて、そのケーシングを貫通するターミナルとバスバーなどを利用してインバータをケーシング内部に備えられるモーターと電気的に連結している。
【0006】
この時、従来の電動式圧縮機では、高周波ノイズ低減のためのCMチョークがインバータの回路基板上に配置される。例えば、特許文献1に開示される電動圧縮機をみると、インバータの回路基板(29)には共通モードチョークコイル(34)が実装され、これは車両側のPCU(39)で発生する高周波ノイズが圧縮機側のインバータ回路(31)に伝達されることを抑制する。
【0007】
このように、CMチョークが回路基板(29)上でインバータカバー部材(25)の内部に配置されることによって、回路基板(29)の広さが大きくなり、それによってインバータカバー部材(25)の広さ及び高さが大きくなるので、インバータ部のパッケージ縮小及び軽量化が困難であるという問題がある。
さらに、コネクター(27)がインバータカバー部材(25)の外側に設けられ、モーターと反対方向に向かって突出しているので、電動圧縮機の全体長さも増大する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国公開特許第2020-0115215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明はCMチョーク(common mode choke)がインバータ部回路基板の半径方向外側に配置され、高電圧コネクター、CMチョーク及び低電圧コネクターがサポートボディー上に一体化することによって、インバータ部のパッケージ縮小及び軽量化が可能な電動圧縮機を提供することにその目的がある。
【0010】
本発明が実現しようとする技術的課題は前述した技術的課題に制限されず、言及されていない他の技術的課題は下記から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に分かるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するため本発明は、ハウジングと、前記ハウジング内に備えられる圧縮部と、前記ハウジング内に備えられ、前記圧縮部を駆動するモーター部及び前記ハウジングの一側に結合され、前記モーター部を制御するインバータ部を含み、前記インバータ部は、前記ハウジングの一側に配置されるサポートボディーと、前記サポートボディーに装着される回路基板と、前記回路基板が装着された前記サポートボディーの一部を覆うように前記ハウジングに結合されるインバータカバー及び前記サポートボディーに設置され、前記回路基板の半径方向外側に配置されるCMチョークを含む電動圧縮機を提供する。
【0012】
前記インバータカバーは前記CMチョークを覆わない場合がある。
【0013】
前記サポートボディーは、前記回路基板が装着される中心部及び前記中心部の半径方向外側から前記ハウジング側に又は前記ハウジング反対側に延び、前記CMチョークが内部に配置される第1収容部を含むことができる。
【0014】
前記サポートボディーは、前記中心部の半径方向外側で前記第1収容部と反対側に延び、高電圧コネクターが内部に配置される第2収容部をさらに含むことができる。
【0015】
前記第1収容部と前記第2収容部は前記中心部の円周方向上の同じ位置に配置されることができる。
【0016】
前記高電圧コネクターの高電圧ラインは前記サポートボディーの内部を通じて前記CMチョークに直接連結されることができる。
【0017】
前記CMチョークは前記サポートボディーの内部に配置されるバスバー(bus bar)を通じて前記回路基板に連結されることができる。
【0018】
前記サポートボディーは、前記中心部の半径方向外側で前記第2収容部と同じ側に延び、低電圧コネクターが内部に配置される第3収容部をさらに含むことができる。
【0019】
前記低電圧コネクターの低電圧ラインは前記サポートボディーの内部に配置されるバスことを通じて前記回路基板に連結されることができる。
【0020】
前記第2収容部と前記第3収容部は前記中心部の円周方向上30゜以上180゜以下の角度を有して配置されることができる。
【0021】
前記サポートボディーの中心部と前記インバータカバーは円形に形成され、前記インバータカバーは前記中心部を覆うことができる。
【0022】
前記サポートボディーには、前記回路基板と前記サポートボディーの締結のための締結ホールが備えられることができる。
【0023】
前記サポートボディーの外側には、前記インバータカバーと前記ハウジングの締結のための溝部が備えられることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、CMチョークが回路基板の半径方向外側に配置されることによって、回路基板のサイズの縮小が可能であり、インバータカバーの内部にCMチョークが配置されないので、インバータカバーの広さ及び長さの縮小が可能である。 それにより、インバータ部のパッケージの縮小、軽量化、原価削減及び設計自由度の上昇の効果を奏し、電動圧縮機の全体的な長さも減少することができる。
【0025】
また、高電圧コネクター及び低電圧コネクターがサポートボディーに一体型に構成されることによって、別途のボルト及び加工が不要であるので、部品数と重さの減少が可能であり、費用削減及び生産性増大の効果を奏する。
【0026】
本発明の効果は前述した効果に限定されず、本発明の詳細な説明又は特許請求範囲に記載される発明の構成から推論可能な全ての効果を含むことと理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の電動圧縮機を図示する斜視図である。
図2図1の電動圧縮機一部を分離して図示する側面図である。
図3図2の斜視図である。
図4図2で回路基板が装着されたサポートボディーを分離して概略的に図示する正面図である。
図5図4の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の電動圧縮機について添付図面を参照して説明する。
【0029】
また、後述する用語は本発明での機能を考慮して定義された用語で、これは使用者、運用者の意図又は慣例によって変わることができ、下の実施例は本発明の権利範囲を限定するのではなく、本発明の請求範囲に提示される構成要素の例示的な事項にすぎない。
【0030】
本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体を通して同一又は類似の構成要素に対しては同じ参照符号を付ける。明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは特別に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに備えることができるという意味である。
【0031】
まず、図1乃至3を参照して、本発明の電動圧縮機(1)の構成を簡略に説明する。
【0032】
本発明の電動圧縮機は、大きくハウジング(10)、モーター部、圧縮部、インバータ部(20)及びモーター部とインバータ部(20)を電気的に連結するターミナルユニット(30)を含む。
【0033】
ハウジング(10)は電動圧縮機(1)の外観を形成し、本実施例ではフロントハウジング(12)とリアハウジング(14)からなる。
【0034】
モーター部はフロントハウジング(12)内に備えられ、圧縮部が冷媒を圧縮するための動力を提供する。モーター部は、図示されていないが、フロントハウジング(12)の中心に回転可能に設置される回転軸に結合される回転子と、フロントハウジング(12)に固定されて回転子の半径方向外側に配置される固定子を含むことができる。また、固定子は固定子コアと、固定子コアに巻き取られるコイルを含むことができる。
【0035】
圧縮部はリアハウジング(14)内に備えられ、図示されていないが、回転軸に偏心ブッシュを通じて結合される旋回スクロールと、フロントハウジング(12)とリアハウジング(14)との間に固定されて旋回スクロールと共に冷媒の圧縮が行われる圧縮室を形成する固定スクロールを含むことができる。このように、圧縮部が回転軸を通じてモーター部と連結されることによって、モーター部で生成される回転力が回転軸により圧縮部の旋回スクロールに伝達されることができる。しかし、これに限定されず、他の方式の圧縮部が使われることができることは言うまでもない。
【0036】
インバータ部(20)はハウジング(10)の一側に結合されるが、モーター部を基準として圧縮部と反対側に結合される。インバータ部(20)はモーター部と電気的に連結されて、外部から伝達される電源及び制御信号を通じてモーター部に電源を印加して動作を制御する。具体的に、固定子はインバータ部(20)から印加された電源により電磁気場を形成し、固定子が形成した電磁気場により回転子が回転することによって圧縮部を駆動するための回転力が生成される。
【0037】
この時、モーター部とインバータ部(20)はターミナルユニット(30)により電気的に連結されることができる。これに限定されるのではないが、本実施例では3相(3-phase)モーターが使われるので、3相の電源をインバータ部(20)からモーター部に供給するために、3相とそれぞれ連結される3個の連結ピン(32)及び3個のターミナル(34)が備えられいる。3個の連結ピン(32)は固定子の3相コイルにそれぞれ連結されて、ハウジング(10)を貫通してインバータ部(20)の内側まで突出する。インバータ部(20)の内側に突出した連結ピン(32)それぞれはインバータ部の回路基板(200)を貫通して、それぞれのターミナル(34)を通じて回路基板(200)に電気的に連結される。
【0038】
以下、図2乃至5を参照して、インバータ部(20)を詳細に説明する。インバータ部(20)は大きく、サポートボディー(100)、回路基板(200)、インバータカバー(300)、CMチョーク(400)、高電圧コネクター(500)及び低電圧コネクター(600)を含むことができる。
【0039】
サポートボディー(100)はフロントハウジング(12)の一側に配置され、スイッチング素子(220)が備えられる回路基板(200)がサポートボディー(100)に装着される。本実施例において、サポートボディー(100)は回路基板(200)が装着されるための円形の中心部(120)を含む。 サポートボディー(100)は樹脂剤で形成されることができる。
【0040】
この時、サポートボディー(100)、正確にはサポートボディーの中心部(120)には、回路基板(200)とサポートボディー(100)の締結のための締結ホール(122)が備えられる。それによって、ボルトなどの締結部が回路基板(200)とサポートボディー(100)の締結ホール(122)を通過して、フロントハウジング(12)に締結されることによって、回路基板(200)がサポートボディーの中心部(120)上に固定されることができる。また、サポートボディーの中心部(120)にはターミナルユニット(30)の連結ピン(32)が貫通するための貫通ホール(124)が備えられる。この外に、サポートボディーの中心部(120)には、スイッチング素子(220)が装着されるためのスロットなどが形成されることができる。
【0041】
本発明において、CMチョーク(400)はサポートボディー(100)に設置されるが、回路基板(200)の半径方向外側に配置される。そのため、サポートボディー(100)は中心部(120)の半径方向外側からハウジング(10)側に延び、CMチョーク(400)が内部に配置される第1収容部(140)を含む。具体的に、サポートボディーの中心部(120)から半径方向外側に第1突出部(130)が突出し、第1収容部(140)が第1突出部(130)からハウジング(10)の方向に延長形成されている。だが、これに限定されず、第1収容部(140)はハウジング(10)の反対側に延長形成されることができる。
【0042】
また、サポートボディー(100)は、中心部(120)の半径方向外側で第1収容部(140)と反対側に延び、高電圧コネクター(500)が内部に配置される第2収容部(160)をさらに含むことができる。この時、第1収容部(140)と第2収容部(160)は中心部(120)の円周方向上の同じ位置に配置されることが好ましい。第2収容部(160)は第1収容部(140)の後方に配置されることができる。具体的に、第2収容部(160)は第1突出部(130)上でハウジング(10)反対側に延長形成される。
【0043】
それにより、高電圧コネクター(500)の高電圧ラインはサポートボディー(100)の内部を通じて、CMチョーク(400)に直接連結されることができる。図5に図示されるように、高電圧コネクター(500)の高電圧ラインがサポートボディー(100)の第1突出部(130)内部に延び、CMチョーク(400)のコイル(420)の一端部に直接連結されることができる。
【0044】
また、CMチョーク(400)はサポートボディー(100)の内部に配置される第1バスバー(bus bar;240)を通じて回路基板(200)に連結されることができる。図5に図示されるように、CMチョーク(400)のコイル(420)の他端部が第1バスバー(240)に連結され、第1バスバー(240)はサポートボディー(100)の内部で回路基板(200)まで延びて回路基板(200)と電気的に連結される。この時、第1バスバー(240)はサポートボディーの第1突出部(130)で中心部(120)方向に一直線に延び、端部が略90゜に折れてサポートボディーの中心部(120)と回路基板(200)を貫通する。
【0045】
また、サポートボディー(100)は、中心部(120)の半径方向外側で第2収容部(160)と同じ側に延び、低電圧コネクター(600)が内部に配置される第3収容部(180)をさらに含むことができる。具体的に、サポートボディーの中心部(120)から半径方向外側に第2突出部(170)が突出し、第2突出部(170)上で第3収容部(180)がハウジング(10)反対側に延長形成される。この時、第2収容部(160)と第3収容部(180)は中心部(120)の円周方向上30゜以上180゜以下の角度を有して配置されることができる。
【0046】
低電圧コネクター(600)の低電圧ラインはサポートボディー(100)の内部に配置される第2バスバー(260)を通じて回路基板(200)に連結されることができる。図5に図示したように、低電圧コネクター(600)の低電圧ラインが第2バスバー(260)に連結されて、第2バスバー(260)はサポートボディー(100)の内部から回路基板(200)まで延びて回路基板(200)と電気的に連結される。この時、第2バスバー(260)はサポートボディーの第2突出部(170)の中心部(120)で直線状に延び、端部が略90゜に折れてサポートボディーの中心部(120)と回路基板(200)を貫通する。
【0047】
インバータカバー(300)は回路基板(200)が装着されたサポートボディー(100)の一部を覆うようにフロントハウジング(12)に結合されるが、CMチョーク(400)は覆わない。
【0048】
本実施例において、インバータカバー(300)はサポートボディーの中心部(120)と同様に円形に形成され、インバータカバー(300)は中心部(120)を囲むようにフロントハウジング(12)に結合される。すなわち、インバータカバー(300)の内部には回路基板(200)だけ配置されるだけであり、CMチョーク(400)、高電圧コネクター(500)及び低電圧コネクター(600)は配置されない。そのため、インバータカバー(300)には、第1突出部(130)と第2突出部(170)が通過するための2個のスロット(320)が形成されることができる。
【0049】
また、サポートボディー(100)の外側、正確にはサポートボディーの中心部(120)の外側には、インバータカバー(300)とハウジング(10)の締結のための溝部(126)が備えられることができる。すなわち、締結部がインバータカバー(300)からサポートボディーの溝部(126)を経てフロントハウジング(12)に締結されることができる。それによって、サポートボディー(100)がフロントハウジング(12)とインバータカバー(300)との間に介在された状態でインバータカバー(300)がフロントハウジング(12)に締結されることができ、サポートボディー(100)が固定されることができる。この時、サポートボディー(100)とフロントハウジング(12)との間にはシーリングのためにOリング(40)が配置されることができる。
【0050】
本発明によれば、CMチョーク(400)が回路基板(200)の半径方向外側に配置されることによって、回路基板(200)のサイズの縮小が可能であり、インバータカバー(300)の内部にCMチョーク(400)が配置されないので、インバータカバー(300)の広さ及び長さの縮小が可能である。それにより、インバータ部のパッケージの縮小、軽量化、原価削減及び設計自由度の上昇の効果を奏し、電動圧縮機の全体的な長さも減少することができる。
【0051】
また、高電圧コネクター(500)及び低電圧コネクター(600)がCMチョーク(400)と共にサポートボディー(100)に一体型に構成されることによって、別途のボルト及び加工が不要であるので、部品数と重さの減少が可能であり、費用削減及び生産性増大の効果を奏する。
【0052】
本発明は前述した特定の実施例及び説明に限定されず、請求範囲で請求する本発明の要旨を逸することなく、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば多様な変形実施が可能であり、そのような変形は本発明の保護範囲内にある。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は電動圧縮機に関し、さらに詳細では、CMチョーク(common mode choke)がインバータ部回路基板の半径方向外側に配置され、高電圧コネクター、CMチョーク及び低電圧コネクターがサポートボディー上に一体化することによって、インバータ部のパッケージ縮小及び軽量化が可能な電動圧縮機に関する。
【符号の説明】
【0054】
1 電動圧縮機
10 ハウジング
12 フロントハウジング
14 リアハウジング
20 モーター部、圧縮部、インバータ部
30 ターミナルユニット
32 連結ピン
34 ターミナル
100 サポートボディー
120 中心部
122 締結ホール
124 貫通ホール
126 溝部
130 第1突出部
140 第1収容部
160 第2収容部
170 第2突出部
180 第3収容部
200 回路基板
220 スイッチング素子
240 第1バスバー
260 第2バスバー
300 インバータカバー
320 スロット
400 CMチョーク
420 コイル
500 高電圧コネクター
600 低電圧コネクター
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】