(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-30
(54)【発明の名称】ソフトシェルゼラチンカプセル
(51)【国際特許分類】
A61K 9/52 20060101AFI20240123BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20240123BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20240123BHJP
A61P 37/08 20060101ALI20240123BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240123BHJP
A61K 47/12 20060101ALI20240123BHJP
A61K 47/10 20170101ALI20240123BHJP
A61K 9/20 20060101ALI20240123BHJP
A61K 31/192 20060101ALI20240123BHJP
A61K 31/196 20060101ALI20240123BHJP
A61K 9/54 20060101ALI20240123BHJP
A61K 31/63 20060101ALI20240123BHJP
A61K 31/365 20060101ALI20240123BHJP
A61K 47/42 20170101ALI20240123BHJP
A61K 31/366 20060101ALI20240123BHJP
A61K 31/40 20060101ALI20240123BHJP
【FI】
A61K9/52
A61K45/00
A61P29/00
A61P37/08
A61P43/00 111
A61K47/12
A61K47/10
A61K9/20
A61K31/192
A61K31/196
A61K9/54
A61K31/63
A61K31/365
A61K47/42
A61K31/366
A61K31/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023504785
(86)(22)【出願日】2021-09-23
(85)【翻訳文提出日】2023-03-23
(86)【国際出願番号】 US2021051842
(87)【国際公開番号】W WO2022020826
(87)【国際公開日】2022-01-27
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523025643
【氏名又は名称】プロキャップス エスエイ
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【氏名又は名称】服部 博信
(74)【代理人】
【識別番号】100123766
【氏名又は名称】松田 七重
(72)【発明者】
【氏名】アルタマール カルロス サラザール
(72)【発明者】
【氏名】パードン ブラウリオ ファビオン テラン
(72)【発明者】
【氏名】アナヤ グスタヴォ
(72)【発明者】
【氏名】ナヴァロ ニューマン アグアス
(72)【発明者】
【氏名】ヘレラ ウィルマー
(72)【発明者】
【氏名】アリエタ ポンピリオ ラファエル セレドン
(72)【発明者】
【氏名】ブランコ クラウディア アンドレア シルヴァ
(72)【発明者】
【氏名】ヘルナンデス ディエゴ ラファエル モンテローザ
(72)【発明者】
【氏名】カストロ ラフミール アルフレド グティエレス
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C086
4C206
【Fターム(参考)】
4C076AA36
4C076AA56
4C076AA94
4C076BB01
4C076CC04
4C076DD22
4C076DD28
4C076DD38
4C076DD41A
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4C076EE38
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4C076FF68
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4C086MA52
4C086NA10
4C086NA11
4C086NA12
4C086ZB11
4C206AA01
4C206AA02
4C206DA24
4C206FA31
4C206KA01
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4C206MA05
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4C206MA57
4C206MA72
4C206NA10
4C206NA11
4C206NA12
4C206ZB11
(57)【要約】
ソフトジェルカプセルであって、前記カプセル内に、(i)即時放出、持続放出及びそれらの組み合わせからなる群から選択される放出プロファイルを示す液体担体中の医薬有効成分と;(ii)1つ又は複数の、より小さいカプセル又はより小さい固形剤形であって、前記より小さいカプセル又はより小さい固形剤形が、互いに又はソフトジェルカプセル内の別の有効成分と相溶性又は非相溶性である有効成分を有し、前記より小さいカプセル又はより小さい固形剤形が、持続放出、及び即時放出並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される放出プロファイルを示す、より小さいカプセル又はより小さい固形剤形とが組み込まれているソフトジェルカプセル。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソフトジェルカプセルであって、前記カプセル内に、(i)即時放出、持続放出及びそれらの組み合わせからなる群から選択される放出プロファイルを示す液体担体中の医薬有効成分と;(ii)1つ又は複数の、より小さいカプセル又はより小さい固形剤形であって、前記より小さいカプセル又はより小さい固形剤形が、互いに又はソフトジェルカプセル内の別の有効成分と相溶性又は非相溶性である有効成分を有し、前記より小さいカプセル又はより小さい固形剤形が、持続放出、及び即時放出並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される放出プロファイルを示す、より小さいカプセル又はより小さい固形剤形とが組み込まれているソフトジェルカプセル。
【請求項2】
前記液体担体がオメガ3油である、請求項1に記載のソフトジェルカプセル。
【請求項3】
前記液体担体がポリエチレングリコールである、請求項1に記載のソフトジェルカプセル。
【請求項4】
前記医薬有効成分(i)が非ステロイド性抗炎症剤である、請求項1に記載のソフトジェルカプセル。
【請求項5】
前記非ステロイド性抗炎症剤が、イブプロフェン、ナプロキセン、ベノキサプロフェン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、フェンブフェン、ケトプロフェン、インドプロフェン、ピルプロフェン、カルプロフェン、オキサプロジン、プラノプロフェン、ミロプロフェン、チオキサプロフェン、スプロフェン、アルミノプロフェン、チアプロフェン酸、フルプロフェン、ブクロキシ酸、インドメタシン、スリンダク、トルメチン、ゾメピラク、ジクロフェナク、フェンクロフェナク、アルクロフェナク、イブフェナク、イソクセパック、フロフェナク、チオピナック、ジドメタシン、アセメタシン、フェンチアザック、クリダナク、オキシピナク、メフェナム酸、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、ニフルム酸、トルフェナム酸、ジフルニサル、フルフェニサル及びピロキシカムからなる群から選択される、請求項4に記載のソフトジェルカプセル。
【請求項6】
前記医薬有効成分(i)が抗ヒスタミン剤である、請求項1に記載のソフトジェルカプセル。
【請求項7】
前記抗ヒスタミン剤が、ジフェンヒドラミン、ロラタジン、セチリジン、フェキソフェナジン、ヒドロキシジン、シプロヘプタジン、クロルフェナミン、クレマスチン及びデスロラタジンからなる群から選択される、請求項6に記載のソフトジェルカプセル。
【請求項8】
前記医薬有効成分(i)がスタチンである、請求項1に記載のソフトジェルカプセル。
【請求項9】
前記スタチンが、メバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、セリバスタチン及びアトルバスタチン並びにそれらの誘導体及び類似体からなる群から選択される、請求項8に記載のソフトジェルカプセル。
【請求項10】
ソフトジェルカプセルであって、前記カプセル内に、(i)液体担体中の即時放出医薬有効成分と;(ii)1つ又は複数の、より小さいカプセル又はより小さい固形剤形であって、前記より小さいカプセル又はより小さい固形剤形が、互いに又はソフトジェルカプセル内の別の有効成分と相溶性又は非相溶性である有効成分を有し、前記より小さいカプセル又はより小さい固形剤形が、持続放出、及び即時放出並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される放出プロファイルを示す、より小さいカプセル又はより小さい固形剤形とが組み込まれているソフトジェルカプセル。
【請求項11】
前記液体担体がオメガ3油である、請求項10に記載のソフトジェルカプセル。
【請求項12】
前記液体担体がポリエチレングリコールである、請求項10に記載のソフトジェルカプセル。
【請求項13】
前記医薬有効成分(i)が非ステロイド性抗炎症剤である、請求項10に記載のソフトジェルカプセル。
【請求項14】
前記非ステロイド性抗炎症剤が、イブプロフェン、ナプロキセン、ベノキサプロフェン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、フェンブフェン、ケトプロフェン、インドプロフェン、ピルプロフェン、カルプロフェン、オキサプロジン、プラノプロフェン、ミロプロフェン、チオキサプロフェン、スプロフェン、アルミノプロフェン、チアプロフェン酸、フルプロフェン、ブクロキシ酸、インドメタシン、スリンダク、トルメチン、ゾメピラク、ジクロフェナク、フェンクロフェナク、アルクロフェナク、イブフェナク、イソクセパック、フロフェナク、チオピナック、ジドメタシン、アセメタシン、フェンチアザック、クリダナク、オキシピナク、メフェナム酸、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、ニフルム酸、トルフェナム酸、ジフルニサル、フルフェニサル及びピロキシカムからなる群から選択される、請求項13に記載のソフトジェルカプセル。
【請求項15】
前記医薬有効成分(i)が抗ヒスタミン剤である、請求項10に記載のソフトジェルカプセル。
【請求項16】
前記抗ヒスタミン剤が、ジフェンヒドラミン、ロラタジン、セチリジン、フェキソフェナジン、ヒドロキシジン、シプロヘプタジン、クロルフェナミン、クレマスチン及びデスロラタジンからなる群から選択される、請求項15に記載のソフトジェルカプセル。
【請求項17】
前記医薬有効成分(i)がスタチンである、請求項10に記載のソフトジェルカプセル。
【請求項18】
前記スタチンが、メバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、セリバスタチン及びアトルバスタチン並びにそれらの誘導体及び類似体からなる群から選択される、請求項17に記載のソフトジェルカプセル。
【請求項19】
前記より小さい固形剤形が、持続放出型ジクロフェナク錠剤からなる、請求項10に記載のソフトジェルカプセル。
【請求項20】
前記より小さい固形剤形が、持続放出型スタチンからなる、請求項10に記載のソフトジェルカプセル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関係者各位
以下を証する。我々、Carlos Salazar Altamar(コロンビア、バランキージャ在住、コロンビア国民);Braulio Teran(コロンビア、バランキージャ在住、コロンビア国民);Gustavo Anaya(コロンビア、ソウフダッド在住、コロンビア国民);Newman Aguas Navarro(コロンビア、バランキージャ在住、コロンビア国民);Wilmer Herrera(コロンビア、バランキージャ在住、コロンビア国民);Pompilio Rafael Celedon Arrieta(コロンビア、バランキージャ在住、コロンビア国民);Claudia Andrea Silva Blanco(コロンビア、バランキージャ在住、コロンビア国民);Diego Rafael Monterroza Hernandez(コロンビア、バランキージャ在住、コロンビア国民)及びRahumir Alfredo Gutierrez Castro(コロンビア、バランキージャ在住、コロンビア国民)は、即時放出型及び持続放出型剤形を組み込んだソフトシェルゼラチンカプセル、並びにその製造方法において、特定の新規かつ有用な改良を発明したので、以下の明細書に記載する。
【0002】
本出願は、2021年7月23日に出願された米国出願第17/384,670号の一部継続出願であり、この出願はその全体が参照により組み込まれる。本出願はまた、2020年7月23日に出願された「即時放出型及び持続放出型剤形を組み込んだソフトシェルゼラチンカプセル、並びにその製造方法」と題する米国仮特許出願第63/055,435号の米国特許法第119条に基づく優先権の利益を主張し;その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
〔技術分野〕
本発明は、このようなカプセル内に1種又は複数の、より小さいカプセル又はより小さい固形剤形の医薬有効成分を含有するソフトジェル(又はソフトゼラチンカプセル)、及びその製造プロセス、並びに製造装置に関する。また、本発明は、複数の有効成分等を含有するソフトタイプのゼラチンカプセル、より詳細には、複数の医薬又は栄養補助食品を互いに分離した内容物として即時放出型及び徐放放出型剤形の形態で含有することができる新規なゼラチンカプセル、及びその製造方法、並びに製造装置に関する。
本発明はまた、一般に、正確に測定した量の相溶性及び非相溶性の薬剤を含有するカプセル内に即時放出型及び徐放放出型を有する、より小さいカプセル又はより小さい固形剤形を形成するための方法及び装置に関し、より詳細には、そのようなカプセルを形成するための方法及び装置に関する。本発明の方法及び装置は、例えば医薬、ビタミン、フードサプリメント等の互いに相溶性又は非相溶性の複数の医薬品を含有し、前記より小さい剤形が即時放出又は徐放放出を示す他のより小さい固形剤形を有するソフトジェルカプセルの形成との関連で、特に有用である。
本発明はさらに、カプセル化機械、より詳細には、中に他の小さなカプセルを有するソフトゼラチンカプセル、又は医薬有効成分の即時放出若しくは徐放放出を示す他の固形剤形を作製するソフトカプセル化機械に関する。
本発明は、2種の有効成分が互いに相容性であるか非相溶性であるが、最適化された放出特性を示す同じ剤形、すなわちカプセル内のカプセル又はカプセル内の別の固形剤形で投与することが望ましい製剤を作製するのに特に有用である。
【背景技術】
【0004】
カプセル化の技術は、特に様々な医薬品を含有する単位剤形の製作で、何年にもわたって知られてきた。通常、このような医薬カプセルは、ゼラチン又は何らかのその修飾で構成され、これは、基本的に2つの異なる形態に、すなわち、いわゆるハードゼラチンカプセル及びソフトゼラチンカプセルの形態に作製される。
従来のソフトゼラチンカプセルは、特に液体、ペースト、液体中に分散した固形、又は乾燥固形等の医薬及び類似製品の好ましい投与形態であることも知られている。ソフトゼラチンカプセルは、ゼラチンが内容物の周囲に完全に密封されているため、空気及び光から完全に保護する必要がある物質に対しても、特に有利である。重要な例としては、ビタミンのカプセル化があり、これにより高い安定性がもたらされている。
ハードゼラチンカプセルも当技術分野で知られており、一般に2つの異なる部品、すなわち「キャップ」及び「ボディ」から形成され、一方を他方にはめ込んで完全なカプセルが形成される。キャップ及びボディは、キャップ又はボディの内容積に対応する形状のマンドレルの先端をゼラチン溶液に浸漬した後、マンドレルを溶液から引き抜き、このようにして堆積したゼラチンの層を乾燥させ、手袋の指のように取り除くことからなる同じプロセスによって製造される。このように形成されたハードシェルカプセルには、漏れの問題があり、空気及び光からの十分な保護が得られない。
【0005】
ソフトゼラチンカプセルは、現在ではソフトジェルとしてより一般に知られており、何年にもわたってよく知られており、広く使用されてきた。ソフトジェルは一般に、主にゼラチン、可塑剤、及び水からなる外側のシェルと、シェルの中に含有される充填物とを含む。充填物は、ゼラチンシェルと相溶性のある多種多様な物質の中から選択することができる。ソフトジェルは、多くの異なる種類の医薬品及びビタミン製品を含有する経口剤形として、製薬産業で広く使用されている。薬物及びビタミンの経口剤形としての使用に加え、ソフトゼラチンカプセル又はソフトジェルは、直腸又は膣で使用する坐剤としても設計されている。その他の使用は、外用剤、眼科用剤等である。化粧品業界でも、多様な種類の香水、オイル、シャンプー、スキンクリーム等の専用パッケージとしてソフトジェルが使用されている。ソフトジェルは、円形、楕円形、長方形、チューブ型、星型等の他の特殊な種類の形状等、非常に多様な大きさ及び形状で利用可能である。完成したカプセル又はソフトジェルは、様々な色にすることができる。また、シェルに乳白剤を添加することもできる。
【0006】
ソフトカプセルを作製するプロセスは、ゼラチンシェル及び充填材を合わせてソフトジェルカプセルを形成する工程を含む。この工程は、相対湿度が約20%のクリーンルームと呼ばれる閉鎖環境で行われる。ゼラチンシェル及び充填材は、カプセル化機械で同時に合わせられる。
このプロセスは基本的に次のように行われる。ポンプは、温かいゼラチンを機械の両側に配置された2つの冷却ドラム上に、それぞれのドラムの上にあるスプレッダーボックスを介して送出させる。温かい液体ゼラチンはドラムの上を流れ、これによって液体ゼラチンは2つリボン状の固形ゲルに変化する。左右のリボンはローラーの上を通り、2つのダイロールに送られる。これらのダイロールがソフトジェルの形状及び大きさを決定し、リボンが回転するときにソフトジェルのシェルをリボンから切り取る。
【0007】
同時に、高感度及び高精度の容積式ポンプは、ロータリーダイの間にある加熱されたウェッジに充填材を送出する。このウェッジは、ダイロールがリボンを切断し、2つの半分同士をシールする直前に、リボンの間のダイキャビティに充填材を注入する。形成されたばかりの温かいソフトジェルは、シュートからコンベアベルトへ静かに滑り落ち、冷却及び乾燥プロセスが行われるタンブルドライヤーへ搬送される。
より具体的には、典型的なソフトカプセル化機械は、別々のドラム上で溶融ゼラチンを冷却することによって少なくとも2つの可撓性ゼラチンシート又はリボンを形成し、その後シートを協働するダイ上で互いにつながるように潤滑して導きながら、同時にダイの外面のキャビティと同期して所望の量の充填材をシート間に分配して、ソフトカプセルを製作する。カプセル化機械は、通常、伝動装置を利用して様々な構成部品及び充填機構の相対的回転を制御し、これらの様々な構成部品の動作を同期させる。しかし、これらの様々な構成部品の同期は、使用する特定のダイ、ダイのキャビティの数及びキャビティの大きさ、並びにシートを形成するために使用する材料の種類等、様々な要因によって変化する可能性がある。様々な構成要素の同期を変更するためには、機械式歯車を交換し、これらの構成要素の所望の比率及び同期を得る必要がある。しかし、歯車の交換には時間がかかる。さらに、機械式歯車を使用すると、有限の歯車比が得られるため、様々な構成要素の同期を利用可能な機械式歯車に限定してしまう。したがって、様々な構成要素が動作する同期及び速度を、歯車を交換する必要なく変更することができるカプセル機械を提供することは有利であろう。さらに、様々な構成要素間の同期を無限にすることができ、それによって様々な構成要素間のより正確な同期を可能にすると有利であろう。また、充填機構等の様々な構成要素を、機械が動作している間に他の構成要素とは独立して調整できるようにして、ソフトカプセルのそれぞれに挿入する充填材のタイミングを調整できるようにすると有利である。また、ソフトカプセルの作製において、キャスティングドラムの使用を排除することも有利であろう。
【0008】
カプセル作製機の動作中、隣接するダイの間の接触は、カプセル製造機の操作者によって調整することができる。典型的には、操作者は、隣接するダイの間を通過するシートにかかる圧力又は力を調整し得るように、ダイの一方を他のダイに近づけることができる。このような調整は、典型的には、空気圧シリンダ等の流体アクチュエータによって行われる機械的な調整である。オペレーターが空気圧を調整し、それによってダイが互いに及びシートに作用する力を変化させることができる。この調整機能により、操作者は、高品質のソフトカプセルを確実に製作するために圧力をカスタマイズすることができる。しかし、2つのダイの間の圧力又は力が、受け入れ可能なソフトカプセルを製作するために必要な圧力又は力よりも大きい場合、ダイは早期故障及び/又は摩耗の影響を受けやすくなる。したがって、ダイに過度の摩耗又は早期摩耗を誘発することなく高品質カプセルが製作されるように、ダイにかかる圧力を監視/記録することは有利であろう。
【0009】
材料充填機構は、ソフトカプセルにカプセル化される充填材を供給するために使用される。充填材が、薬液又はペイントボールカプセルのダイのような液体である場合、充填機構は、ダイの上の筐体に配置される複数の容積式プランジャ型ポンプを含む。プランジャ型ポンプは、プランジャ型ポンプが1ストロークで液体充填材を充填し、続いて他のストロークで液体充填材を吐出できるように、往復運動で直線的に動くヨーク上に位置決めされている。対向するポンプ間のバルブ配置は、ポンプの吐出及び充填を制御するために利用される。バルブ配列は、ヨークの直線運動に対して概垂直な方向に直線的に往復運動する摺動部材を含む。ダイを通過するシートへの液体充填材の吐出は、液体充填材の注入タイミングがダイ上のキャビティと同期するように、ダイの動作と調整される。典型的には、この同期は、ストロークのタイミングとダイの回転とを連係させる機械式歯車を使用することによって行われてきた。そのため、同期を調整するためには、機械式歯車の交換が必要となり、時間がかかってしまう。また、タイミングは、利用可能な歯車によって決まる有限数の歯車比に限定される。
【0010】
バルブ機構の摺動部材は潤滑を必要とする。一般的に、潤滑は、それ自体の別個の駆動体を有する潤滑ポンプによって提供される。しかし、潤滑ポンプを作動させるために別個の駆動装置を使用することは、カプセル機械にさらなる複雑さ及び構成部品を追加することになる。したがって、潤滑ポンプを駆動するために、摺動部材及び/又はヨークの動きを利用できれば有利であろう。
ポンプは通常、摺動部材を潤滑するために使用される潤滑油で満たされた筐体内に収容される。しかし、ポンプはシール周囲から漏れが発生し、漏れた充填材で潤滑油を汚染してしまうことがある。潤滑油の汚染は、時間がかかり、おそらく困難な清掃を必要とし、潤滑油が設計通りに機能しないため、摺動面の摩耗が進み、摺動面の寿命が短くなる可能性がある。したがって、ポンプから漏れた充填材を捕捉し、液体充填材がポンプ筐体内の潤滑油を汚染するのを抑止又は防止することは、有利であろう。
ポンプは通常、同じくポンプ筐体内に配置された駆動機構によって駆動される。駆動機構はポンプ筐体内に位置するので、ポンプから漏れた液体充填材は潤滑油だけでなく駆動機構も汚染する可能性がある。ある充填材から別の充填材に切り替える場合、ポンプ及びポンプ筐体内の全ての構成部品を徹底的に清浄にし、全ての汚染を除去する必要がある。駆動機構をポンプ筐体内に位置させるには、充填材を交換する際にやはり清浄にしなければならない構成部品が追加される。したがって、駆動機構をポンプ筐体から分離して、充填材を交換するときに清浄にすることが必要な構成部品を減らすことが有利であろう。
【0011】
カプセル化機械で製作されたソフトカプセルは、カプセル化機械から乾燥機へ移送され、さらに乾燥され、最終形態となる。
薬物を充填したゼラチンシェルを製作するために使用されるロータリーダイプロセスの後、得られたカプセルは、通常、容易に蒸発する溶媒で洗浄される。その後、カプセルは、通常、穴のあいた壁を有する一連の中空ドラムの中で回転乾燥される。加熱された乾燥空気は、通常35℃未満の空気温度で回転ドラムを通して連続的に送り込まれる。カプセル内に吹き込まれた温かい空気は、シェルに浸透し、水分を外に向かってカプセルの表面に移動させることにより内側から乾燥させるようである。カプセルがこのプロセスを終了する時までには、通常は洗浄に使用された溶媒は全て蒸発し、ゼラチンシェルから多くの割合(50~60%)の水分が除去されている。乾燥における最近の発展においては、ドラム乾燥段階を省いて、後述する乾燥トンネルや乾燥室でカプセルを乾燥させることも行われている。
【0012】
最後の乾燥ドラムを出た後、カプセルは、通常、乾燥トレイに広げられる。ソフトジェルの最終乾燥段階は、通常、乾燥トレイを乾燥トンネル又は乾燥室に通すことにより達成される。トレイの積み重ねは、温度調節された空気(21~24℃)及び低い相対湿度(20~30%)が、連続的に循環している乾燥トンネル又は乾燥室に挿入される。例えば40℃でさらに加熱することにより、乾燥したカプセルからさらに水分を除去することができるが、そのような手順は実用的であるか、又は必要であることが判明していない。Van Hostetler and J. Q. Bellard in The Theory and Practice of Industrial Pharmacy, "Capsules", (1970), 第13章、第346-383頁、特に第380頁を参照されたい。
ほとんどのソフトジェルで、乾燥時間は16~24時間であるが、ソフトジェルの大きさが20ミニマム(minims)を超えるか、又は非油性タイプの液体ベースを含有する場合は、わずかに長くなることがある。このように制御された環境で水の平衡状態になることが許容されたソフトジェルは、「乾燥」とみなされる。このような「乾燥」ソフトジェルのゼラチン充填物及びシェルは、使用される特定のゼラチン及び充填物の配合に応じて、6~10%の水を含有している。乾燥後、カプセルは、通常、様々な既知の技術を使用して検査され、仕上げられる。
【0013】
出願人は、以下に簡単に説明する以下の刊行物を承知している。米国特許第1,970,396号は、自動化プロセスでソフトゼラチンカプセルを製作するための方法及び機械を特徴とする。この方法は、重力送りスプレッダーボックスを使用して2つのゼラチンシート又はフィルムを形成し、2つの別個のウェブ上で液体ゼラチンを冷却し、次いで2つのシートを協働するダイ間で互いにつながるように潤滑案内しながら、同時に適量の医薬又は他の充填材をダイの外面のキャビティの半数と整合させてシート間に分配することを含む。
米国特許第5,761,886号は、独立して移動可能なロータリーダイ及び単一カプセルの形成中にダイの速度を変動させる能力をもたらす、カプセルを形成するための装置を開示している。’886号のデバイスはまた、独立して制御されるキャスティングドラムを利用して「セットアップ」時間を短縮し、かつ品質管理の向上をもたらす。’886号特許は非常に精巧なカプセル化機械を開示しているが、カプセル化リボンの形成に依然として重力送りスプレッダーボックスを利用している。
スプレッダーボックスを使用してフィルム又はリボンをキャスティングドラム上で形成することを開示している、カプセル化技術に関係する他の特許として、米国特許第2,288,327号、第2,774,988号、第5,246,638号、第5,735,105号、及び第6,022,499号が挙げられる。
【0014】
多くのシェル及び充填物製剤が、Van Hostetler and J. Q. Bellard noted below as well as in "Advances in Softgel Formulation Technology", M. S. Patel, F. S. S. Morton and H. Seager, Manufacturing Chemists, July 1989; "Soft Elastic Gelatin Capsules:A Unique Dosage Form", William R. Ebert, PharmaceuticaI Technology, October 1977; "Soft gelatin capsules: a solution to many tableting problems", H. Seager, Pharmaceutical Technology, September 1985;Faddaに対する米国特許第4,067,960号;Graingerに対する米国特許第4,198,391号;Broxに対する米国特許第4,744,988号;並びにBroxに対する米国特許第4,780,316号で議論されている。上記文献は、全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0015】
ソフトゼラチンカプセルは、主に液体、すなわち油性溶液、懸濁液又は乳濁液を封入するために使用される。植物油、動物油、及び鉱物油、液体炭化水素、エーテル油、またポリエチレングリコールが充填材として使用される。油脂及びワックスも、稠度を高めるために塗布又は混合される。ポリエチレングリコールは、ソフトゼラチンカプセルの充填材として考えられる他の材料と比較して、いくつかの点で優れている。油性液体とは対照的に、ポリエチレングリコールは、全ての割合で水と混合可能である。
同時に、ポリエチレングリコールは水にほとんど溶解しないか、又は溶解しない多くの薬物を溶解することができるので、このような薬物にポリエチレングリコールを使用すると、活性物質を特に良好に遊離させることが可能になる。多くの場合、ポリエチレングリコールに溶解させ、次いでソフトゼラチンカプセルに入れた、水にほとんど溶解しない薬物は、薬物のバイオアベイラビリティが非常に良好であるため、優れたものである。
本発明は、所望の治療効果に応じて様々な放出特性を示すより少量の剤形をカプセル内に組み込んだソフトジェルカプセルを提供するという長年の要求を満たすものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明の目的は、新規な抗炎症性化合物を提供することである。
また、本発明の目的は、ソフトジェルカプセルの充填に有用な新規溶媒系を提供することである。
本発明の特定の目的は、グリコフロールに溶解した非ステロイド性抗炎症剤を含む溶液を提供することである。
本発明の他の目的及び実施形態は、以下で説明される。しかし、本明細書に記載されていない本発明の多くのさらなる実施形態が、それにもかかわらず、本発明及び/又は特許請求の範囲の精神及び範囲に含まれ得ることに留意することが重要である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、持続放出マトリクスを得るためのポリマーの種々の粘度において、親水性ポリマーを使用した錠剤コアの持続溶解プロファイルを示す。
【
図2】
図2は、即時放出型充填内容物、及び10時間までAPIを放出する持続放出コーティング錠からのユニゲル二相性放出の溶解プロファイルを例として示す。
【
図3】
図3は、溶解したBCSクラスIIのAPIの%に対する増粘剤濃度の影響を、増粘剤含有量の関数として示す。
【
図4】
図4は、F1及びF2の2つのコア製剤のコーティングされた持続放出錠剤の10時間までの溶解プロファイルを示す。
【
図5】
図5は、コーティング1:コーティング2を5%増量した比率での、ジクロフェナクナトリウム100mgのソフトジェルカプセル(SGC)の持続放出溶解プロファイルを示す。
【
図6】
図6は、コーティング1:コーティング2を80:20の比率で5~15%増量した、ジクロフェナクナトリウム100mgのソフトジェルカプセル(SGC)の持続放出溶解プロファイルを示す。
【
図7】
図7は、固形剤形(25mgIR+75mgER錠)を有するジクロフェナクナトリウム100mgのソフトジェルカプセルの溶解プロファイルを示す。
【
図8】
図8は、錠剤を作製するためのマトリクス材料としてのデンプン及び乳糖を含む、いくつかのジクロフェナク製剤の持続溶解プロファイルを示す。
【
図9】
図9は、本発明の装置の全ての要素を示す装置全体の正面図である。
【
図10】
図10は、
図1の装置のスプレッダーボックス及びキャスティングドラムを除いた正面図である。
【
図11】
図11は、カプセルに他のカプセルを充填するための機構の正面図である。
【
図12】
図12は、どのようにして、より小さいカプセルがより大きいカプセル内に分配されるかを示す正面図である。
【
図13】
図13は、案内チャネルを介してより大きいカプセル内に供給されるカプセルを有するより小さいカプセルホッパを示す。
【
図14】
図14は、2つのカプセルを別のカプセル内に含有する本発明の代表的最終製品を示す。
【
図15】
図15は、本発明によって予想される製品の代表例である。
【
図16】
図16は、1つのER錠剤又はERビーズを含有した製品の図である。
【0018】
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、ソフトジェルカプセルであって、前記カプセル内に、(i)即時放出、持続放出及びそれらの組み合わせからなる群から選択される放出プロファイルを示す液体担体中の医薬有効成分と;(ii)1つ又は複数の、より小さいカプセル又はより小さい固形剤形であって、前記より小さいカプセル又はより小さい固形剤形が、互いに又はソフトジェルカプセル内の別の有効成分と相溶性又は非相溶性である有効成分を有し、前記より小さいカプセル又はより小さい固形剤形が、持続放出、及び即時放出並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される放出プロファイルを示す、より小さいカプセル又はより小さい固形剤形とが組み込まれているソフトジェルカプセルを提供する。
【0019】
本発明は、また、ソフトジェルカプセルであって、前記カプセル内に、(i)液体担体中の即時放出医薬有効成分と;(ii)1つ又は複数の、より小さいカプセル又はより小さい固形剤形であって、前記より小さいカプセル又はより小さい固形剤形が、互いに又はソフトジェルカプセル内の別の有効成分と相溶性又は非相溶性である有効成分を有し、前記より小さいカプセル又はより小さい固形剤形が、持続放出、及び即時放出並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される放出プロファイルを示す、より小さいカプセル又はより小さい固形剤形とが組み込まれているソフトジェルカプセルを提供する。
【0020】
本発明は、特に哺乳動物への経口送達のために相溶性又は非相溶性の医薬の組み合わせの固有の不十分さを克服する観点から、これまで先行技術によって満たされなかった長年の要求に応えるものである。この組成物は、経口投与の利便性及び信頼性を提供する医薬組み合わせ、すなわちカプセル又はカプセル内の固形形態であり、同時に即時及び持続放出プロファイルも示す相溶性及び非相溶性の物質のインビボでのほぼ同時送達を提供する。本組成物は、製剤化した場合、長期保存が可能である。
【0021】
本発明の前述の、及び他の利点は、本発明の一態様において、相溶性及び非相溶性の有効成分の組み合わせである経口医薬組成物において実現される。この組成物は、即時放出プロファイルを示す第2の有効成分も含有する第2のソフトカプセルに封入された、持続放出プロファイルを有する第1のカプセル又は固形形態の1つの医薬を含むソフトカプセルを含んでいる。ソフトカプセルは、好ましくはゼラチンで作製される。有効成分は、受け入れ可能なグレードの担体と組み合わせてもよい。
【0022】
別の態様では、本発明は、インビボで哺乳動物に相溶性化合物及び非相溶性化合物を同時に送達する方法である。このような送達は、第2のより大きなソフトカプセル内に、第1の物質と非相溶性の第2の物質で封入された第1のカプセル又は固形形態内に第1の物質を含有する、ソフトカプセルを哺乳動物に経口投与することにより達成される。上記のように、得られる剤形は、所望により即時放出又は持続放出を示すように設計される。
別の実施形態では、本発明は、可変組成の複数のカプセル又は固形剤形を使用することを含む、非相溶性物質の長期保存可能な組成物を調製するための方法を提供する。このような方法は、手動により、又は以下にさらに説明する本発明の装置によって達成される。
【0023】
本明細書で使用される場合、「非相溶性」という用語は、所望のレベル又は濃度で組み合わせたときに相互に有害に反応する物質を指すことを意味する。
本発明はまた、ペレット、より小さいカプセル、より小さい錠剤、持続徐放放出型固形剤形、即時放出型固形剤形、持続放出型固形剤形、及びゼロ次放出性固形剤形からなる群から選択される他の固形剤形を内部に組み込んだソフトジェルカプセルを作製するための装置であって、(a)2つのスプレッダーボックスと、(b)2つのキャスティングドラムと、(c)吸引用の手段を有する一対のロータリーダイと、(d)液体充填システムと、(e)ゼラチンリボンを加熱しかつ前記充填物を供給するためのウェッジと、(f)前記固形剤形を有するホッパと、前記固形剤形を移送するためのチャネルガイドと、ロータリーダイで形成されたソフトジェルポケット内に前記固形剤形を分配するための把持爪とを含む2つの側方分配デバイスとを備えた前記装置も提供する。
【0024】
本発明はさらに、固形剤形をソフトジェルカプセル内に分配かつ供給するための分配デバイスであって、前記固形剤形を有するホッパと、前記固形剤形を移送するためのチャネルガイドと、前記固形剤形を分配するための把持爪とを含む分配供給デバイスを提供する。
本発明はまた、他の固形剤形を内部に組み込んだソフトジェルカプセルを作製するための方法であって、ゲル形成組成物を成型してフィルムを作製することと、(b)真空手段を有する一対のロータリーダイに前記フィルムを通してポケットを作製することと、(c)把持爪を使用する側方分配供給システムを用いて、より小さい固形剤形を前記ポケット内に供給することと、(d)ウェッジセグメントを介して前記ポケットに液状形態の医薬製剤を充填することと、(e)ポケットを封止することによって前記カプセルを形成することとを含み、前記より小さい剤形が即時及び持続放出プロファイルを示す、方法も提供する。
【0025】
本発明はまた、別のカプセルを内部に組み込んだソフトジェルカプセルを作製するためのプロセスであって、(a)第1のダイロールと第2のダイロールとの間にフィルムシートを供給することと、ここでダイロールの各々が複数列のカプセルポケットを備え、前記カプセルポケットが吸引を適用するための少なくとも1つのオリフィスを備えており、(b)前記フィルムがカプセルポケットに位置する間に吸引を適用することと、(c)ホッパ及び把持爪を備える側方分配装置から案内チャネルを介して、ダイロール上に載っているフィルムシート上のカプセルポケットを有する位置に、予成形されたより小さいカプセルを供給することと、(d)ウェッジセグメントを介して前記カプセルポケットに液体医薬製剤を充填することと、(e)フィルムシートをカプセルポケットの周りで切断して、適切な液体医薬配合剤と共にカプセルを有する前記ソフトジェルカプセルを形成することとを含む方法も提供する。
【0026】
本発明はさらに、外側ソフトジェルカプセル内に組み込まれたソフトジェルカプセル、外側ソフトジェルカプセル内に組み込まれた錠剤、外側ソフトジェルカプセル内に組み込まれた微粒剤、並びに外側ソフトジェルカプセル内に組み込まれたソフトジェル、錠剤、及び/又は微粒剤の間の任意の組み合わせを提供する。
本発明はまた、以下からなる群から選択された別の固形剤形を内部に組み込んだソフトジェルカプセルも提供する;(a)1つのカプセルはオメガ油を含有し、他の固形剤形はスタチンを有するカプセルであり、(b)1つのカプセルは非ステロイド性抗炎症剤を含有し、他の固形剤形は抗ヒスタミン剤を含有し、及び(c)1つのカプセルはオメガ油を含有し、他の固形剤形はサリチル酸塩を含有する。
より小さなカプセル又はより小さな固形剤形は、人類に知られている全ての疾患に対する活性を有する薬物を組み込んでいる。より小さい固形剤形は、典型的には、即時放出、遅延放出、持続放出、徐放放出及びそれらの組み合わせを示す。
本発明の特定の適応、組成のバリエーション、並びに物理属性及び化学属性の他の利点及びより完全な理解は、添付の図面及び付属の特許請求の範囲に関連して取り上げる以下の発明の詳細な説明を検討することにより、得られるであろう。
【0027】
〔発明を実施するための形態〕
本発明は、ソフトジェルカプセルであって、前記カプセル内に、(i)即時放出、持続放出及びそれらの組み合わせからなる群から選択される放出プロファイルを示す液体担体中の医薬有効成分と;(ii)1つ又は複数の、より小さいカプセル又はより小さい固形剤形であって、前記より小さいカプセル又はより小さい固形剤形が、互いに又はソフトジェルカプセル内の別の有効成分と相溶性又は非相溶性である有効成分を有し、前記より小さいカプセル又はより小さい固形剤形が、持続放出、及び即時放出並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される放出プロファイルを示す、より小さいカプセル又はより小さい固形剤形とが組み込まれているソフトジェルカプセルを提供する。
【0028】
本発明は、また、ソフトジェルカプセルであって、前記カプセル内に、(i)液体担体中の即時放出医薬有効成分と;(ii)1つ又は複数の、より小さいカプセル又はより小さい固形剤形であって、前記より小さいカプセル又はより小さい固形剤形が、互いに又はソフトジェルカプセル内の別の有効成分と相溶性又は非相溶性である有効成分を有し、前記より小さいカプセル又はより小さい固形剤形が、持続放出、及び即時放出並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される放出プロファイルを示す、より小さいカプセル又はより小さい固形剤形とが組み込まれているソフトジェルカプセルを提供する。
本発明は、2つ以上の内部成分を有するカプセルを製造するための革新的かつ効率的なシステムを提供する。内部成分は非相溶性であり得るが、本発明は、相溶性であるが種々の間隔で放出されるように意図された内部成分を提供するようにも意図される。
本発明は、種々の医薬形態を単回投与配合剤にする高度な薬物送達システムを提供する。本発明は、外側のソフトジェルカプセル内に固体、液体、微粒剤、ゲル、ハードシェル又はソフトジェルカプセルの形態で非相容性の医薬活性剤を送達することを可能にする。
【0029】
新規な投与システムは、以前に組み合わされたことのない種々の治療物質を経口剤、胚珠剤、又は坐剤として組み合わせることを可能にする。
多剤レジメン患者のために、また単回投与で併用できないいくつかの活性剤の非相溶性のために、本発明は現在及び将来の新しい薬物配合剤の多くの可能性を提供し、異なる放出送達を供給する。
本発明では、既存の実証された送達システムは信頼性が高く使い易くかつ手ごろな価格の製造に組み込まれ、結果的に得られる剤形に、物理化学的適合性及び/又は安定性の義務に関係なく単一又は複数のAPIを送達する独自の特徴をもたらす。
【0030】
多剤レジメン患者にとって、投与精度を向上させ、かつ溶解バリア及びコーティング問題を回避しながら、錠剤及びハードゼラチンカプセルのIR及びMRの配合剤を製造するので、この送達システムは実行可能な代替策となる。これは、患者コンプライアンスを保証し、安全かつ安定な剤形の相乗的臨床効果を可能にすることが高く要求される、配合製品の製剤化を可能にする。
最も重要な利点の一部は以下の通りである。
単回投与の迅速放出及び徐放放出。
同一投与の胃又は腸放出。
投与摂取回数の低減。
レジメンの簡素化による間違いの減少。
偽造が不可能。
医師によって処方されるRxの回数の減少。
維持すべきプレゼンテーションの回数の減少。
【0031】
本発明はさらに、破裂すると即放性若しくは放出制御(MR)錠剤又は持続放出、カプセル、ソフトジェル、顆粒剤、及び/又は微粒剤を放出する即時放出(IR)送達システムとしてのソフトゼラチンカプセルを提供する。相溶性及び/若しくは非相溶性の医薬有効成分、並びに/又は同一若しくは異なる医薬有効成分(API)のIR及びMR若しくはER剤形のブレンドを、単一のカプセルで同時に服用することができる。これらのカプセルは、必要に応じて経口的に、膣内に、又は直腸内に投与するように設計することができる。
【0032】
高分子組成物は、薬物の持続放出又は徐放放出製剤のマトリクスとして広く使用されている。このような用途では、親水性の高い高分子組成物が好適に採用される。メチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロースエーテルは、このように最も広く使用されている高分子組成物のひとつである。エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等の、その他のセルロースエーテルも使用されてきた。水和が速く、保護的な初期ゲル層が速やかに形成され、そこから薬物がシステム内に放出される。初期ゲル層が形成されると、引き続きさらなる水が塊の中に浸透できるようになる。可溶性物質は湿って、溶解し、マトリクスから拡散するが、不溶性物質は周囲の複合体が浸食又は溶解するまでそこに保持される。外側のゲル層が完全に水和して溶解し始めると、新しい層がそれに代わり、拡散を遅延させ、均一な薬物放出を維持するのに十分な堅さ及び強さを有する。ポリマー組成物の水和速度、したがって薬物放出速度に影響を与える要因としては、その粘度、濃度、粒子径、及び化学組成が挙げられる。
【0033】
持続型薬物放出マトリクスとして使用されるポリマー組成物のゲル形成又は水和速度に影響を与えるもうひとつの要因は、採用される薬物の化学的特性である。特定のポリマーは、一部の薬物には効果的に採用することができるが、他の薬物では採用することができない。薬物の水溶性の程度、薬物の分子量、及び水和ポリマー中の薬物の拡散係数は重要である。
本発明の実施形態の経口投与単位はまた、治療上不活性であり、かつ薬学的に許容され、嵩を提供する希釈剤又は充填剤等の1種又は複数の組成物を含有する。そのような希釈剤又は充填剤の例としては、コーンスターチ、ラクツロース、デキストロース等が挙げられる。
持続放出型経口投与単位は、錠剤又はカプセルの形態であり得る。錠剤は、本発明の実施形態に従って、あらゆる従来の打錠機器で調製又は製造することができる。
本発明の持続放出型経口製剤の調製においては、ジクロフェナク錠を粉砕して微粉末にし、1種又は複数のセルロースエーテル及び1種又は複数の希釈剤又は充填剤と混合して打錠し、ソフトゼラチンカプセルに挿入される。経口投与単位あたりに含まれるジクロフェナクの量は、大きく異なっている場合がある。ジクロフェナクが利益をもたらす可能性のある臨床的障害の症状のほとんどを制御するためには、1単位あたり約0.025mg~約0.40mgの範囲の治療的有効用量が好ましい。しかしながら、経口投与単位の用量は、必要に応じて正確に指定することができる。
【0034】
本発明において持続放出マトリクスとして採用されるセルロースエーテル又はその混合物は、少なくとも86,000の数平均分子量又は少なくとも4000cpsの粘度の2%水溶液を有する超微細で急速に水和する処方であり、セルロースエーテル粒子の少なくとも90質量%が100メッシュのスクリーンを通過し得るものである。本発明の重要な態様は、ジクロフェナクの持続放出プロファイルを、使用するセルロースエーテルの種類又は量によって規定し得ることである。したがって、本発明は、各特定の使用に非常に適応性があり、用途が広いものである。本明細書に記載される経口投与製剤は、12時間間隔で1日2回、ジクロフェナクを投与するのに適した好ましい放出期間を提供する。
セルロースエーテル組成物の機能的に有効な量が採用される。そのような量は、ジクロフェナクの放出を最大12時間まで持続するのに十分な量である。そのような量は変化し得、典型的には、固形剤形の質量を基準にして約30~約70質量%、好ましくは約30~約40質量%の範囲であるが、任意の機能的に有効な量を採用することができる。
【0035】
1つの好ましい持続放出マトリクスは、米国Dow Chemical Company社によって製造されるMethocel(登録商標)等のヒドロキシプロピルメチルセルロースである。8時間の放出期間のための好ましいMethocel(登録商標)は、約7~約12質量%のヒドロキシプロポキシル置換、約28~約30質量%のメトキシル置換、約86,000の数平均分子量、約4000cpsの粘度の2%水溶液で、95質量%が100メッシュスクリーンを通過し得るE4Mである。12時間の放出期間のための好ましいMethocel(登録商標)は、約7~約12質量%のヒドロキシプロポキシル置換、約19~約24質量%のメトキシル置換、約246,000の数平均分子量、約100,000cpsの粘度の2%水溶液で、少なくとも90質量%が100メッシュのスクリーンを通過し得るK100Mである。
【0036】
図9に示す装置を詳細に参照すると、参照符号1は、クランプにより接続されたカバー2及び医薬フィーダ3を有する医薬ホッパを示す。この装置は、さらに医薬分配器システム4、医薬を圧送するためのポンプ5を備え、かつさらにプロンガー6を含む。装置はまた、嵌合分配器接続部7、医薬配管/ホース8、セグメント連結接続部9、支持セグメント10、及びウェッジセグメント11を備えている。
装置は、ロータリーダイで成形されるソフトジェルによってカプセル化されるように意図された、より小さいカプセル又は他の固形剤形を含有する側方ホッパ12及び13を備えている。側方ホッパ分配システムは、アクリル系又は他の材料のノブファスナ14、及びより小さいカプセル又はペレット若しくはミニ錠剤等のような他のより小さい固形剤形のための案内チャネル/軌道16を有するアクリル基板15を備えている。本発明の側方分配システムは、チャネル/軌道16を通して送られてきたより小さいカプセルを分配するための把持爪17を備えている。装置はさらにソフトジェルカプセルを作製する従来の態様を含み、それはゼラチンフィルム18、案内ローラー19、緊張器20、回転モールド21、真空システム22、カプセルが形成された後のカプセル出口23、ヨーク支持アーム24、筐体25、スプレッダーゲル分配ボックス及びキャスティングドラム27を備えている。
【0037】
図10は、スプレッダーゲル分配ボックス及びキャスティングドラムを省いた状態で
図9の装置を示す。
図2の参照符号は
図1における参照符号と同一である。
【0038】
図11は、カプセル内に固定される正確な投与のための容積容量を有する把持爪17によって制御されるホッパ12及びホッパ13(図示せず-
図1及び
図2参照)から来る固形剤形又はカプセルの分配供給を示す。ソフトジェルカプセルがロータリーダイ21で形成されているときに、より小さい剤形又はより小さいカプセルは案内チャネル16を通して供給され、半体のポケットの内側に堆積される。ロータリーダイが移動するときに、把持爪17は各カプセルを各ポケット内に放出する。最終カプセルには、液剤注入配管8内の追加的医薬活性剤も充填される。充填後に、形成されたカプセル23はコンベアベルトに落下し、その後乾燥のために移送される。
図12はさらに、固形剤形又はカプセルの、他の剤形、例えばより小さいカプセル、ペレット、小錠剤等を内包するソフトジェルカプセルを作製するための回転成型プロセスへの供給をより詳細に示す。内部カプセルの供給は、カプセルがロータリーダイ/モールド21のポケット内に堆積されると同時に、ウェッジセグメント11を使用して液体医薬品が分配されてカプセルを充填するように、案内チャネル16を有する独立分配器によって行われる。周知の通り、ゼラチンフィルム18はロータリーダイ/モールド21でソフトジェルポケットを形成するために使用される。
【0039】
図13は、別のソフトジェルカプセルの内部に充填される、より小さい固形剤形又はより小さいカプセルを有する側方ホッパの1つを示す。カプセル13を有するホッパ12は、ホッパから放出され、堆積され、案内チャネル16を通して案内され、次に接線位置にある回転モールド内のポケットに至る。
図14は、本発明の完成したカプセルを示す。1つ又は複数のより小さいカプセルを、何らかの方法で、医薬有効成分を含有する液体又は溶液に浸漬された別のカプセル内にカプセル化することができる。
図15は、参照数字28が即時放出固形剤形、参照数字29が持続放出剤形を示し、参照数字30及び31が持続放出を示す2種の異なる薬物の固形剤形である反転の製品のいくつかのバージョンを示す。
【0040】
結果として得られる本発明の製品は、以下からなる群から選択される別の固形剤形を内部に組み込んだソフトジェルカプセルを含む:(a)1つのカプセルがオメガ油を含有し、他の固形剤形がスタチンを有するカプセルであり、(b)1つのカプセルが非ステロイド性抗炎症剤を含有し、他の固形剤形が抗ヒスタミン剤を含有し、及び(c)1つのカプセルがオメガ油を含有し、他の固形剤形がサリチル酸塩を含有する。
典型的には、オメガ油はオメガ-3油であり、スタチンは、メバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、セリバスタチン、及びアトルバスタチン、並びにそれらの誘導体及び類似体からなる群から選択される。
【0041】
本発明の組成物において使用するための非麻薬性鎮痛剤/非ステロイド性抗炎症薬は、以下のカテゴリーから選択することができる。
(1)プロピオン酸誘導体;
(2)酢酸誘導体;
(3)フェナム酸誘導体;
(4)ビフェニルカルボン酸誘導体;及び
(5)オキシカム。
本明細書で使用される場合、「選択されたNSAID」という用語は、5つの構造カテゴリーの1つに該当する任意の非麻薬性鎮痛剤/非ステロイド性抗炎症化合物を意味することが意図され、アスピリンは含まれるが、アセトアミノフェン及びフェナセチンは含まれない。
これらの化合物のいくつかは、現時点では主に抗炎症剤として使用され、他のものは主に鎮痛剤として使用されるが、実際には、企図される化合物は全て鎮痛活性及び抗炎症活性のいずれをも有し、本発明の組成物及び方法においていずれかの目的で適切な投与レベルで使用することが可能である。群(1)~(4)の化合物は、典型的にはカルボン酸官能基を含有するが、それらの酸は、時として、それらの薬学的に許容される酸付加塩又はアルカリ金属塩、例えばナトリウム塩の形態で投与される場合がある。
【0042】
本明細書で使用するためのプロピオン酸誘導体としては、イブプロフェン、ナプロキセン、ベノキサプロフェン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、フェンブフェン、ケトプロフェン、インドプロフェン、ピルプロフェン、カルプロフェン、オキサプロジン、プラノプロフェン、ミロプロフェン、チオキサプロフェン、スプロフェン、アルミノプロフェン、チアプロフェン酸、フルプロフェン、ブクロキシ酸が挙げられるが、これらに限定されない。類似の鎮痛及び抗炎症特性を有する構造的に関連するプロピオン酸誘導体もまた、この群に包含されることが意図される。現在のところ、プロピオン酸群の好ましいメンバーとしては、イブプロフェン、ナプロキセン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェン及びフェンブフェンが挙げられる。
したがって、本明細書で定義される「プロピオン酸誘導体」は、典型的には環系、好ましくは芳香族環系に直接又はカルボニル基を介して結合した遊離の--CH(CH3)COOH又は--CH2CH2COOH基(薬学的に許容される塩の基、例えば--CH(CH3)COO-Na+又は--CH2CH2COO-Na+の形態であってもよい)を有する非麻薬性鎮痛剤/非ステロイド性抗炎症薬である。
【0043】
本明細書で使用するための酢酸誘導体としては、インドメタシン、スリンダク、トルメチン、ゾメピラク、ジクロフェナク、フェンクロフェナク、アルクロフェナク、イブフェナク、イソクセパック、フロフェナク、チオピナック、ジドメタシン、アセメタシン、フェンチアザック、クリダナク、及びオキシピナクが挙げられるが、これらに限定されない。類似の鎮痛及び抗炎症特性を有する構造的に関連する酢酸誘導体もまた、この群に包含されることが意図される。現在のところ、酢酸群の好ましいメンバーとしては、トルメチンナトリウム、ゾメピラクナトリウム、スリンダク及びインドメタシンが挙げられる。
したがって、本明細書で定義される「酢酸誘導体」は、典型的には環系、好ましくは芳香族又はヘテロ芳香族環系に直接結合した遊離の--CH2COOH基(薬学的に許容される塩の基、例えば--CH2COO-Na+の形態であってもよい)を有する非麻薬性鎮痛剤/非ステロイド性抗炎症薬である。
【0044】
本明細書で使用するためのフェナム酸誘導体としては、メフェナム酸、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、ニフルム酸及びトルフェナム酸が挙げられるが、これらに限定されない。類似の鎮痛及び抗炎症特性を有する構造的に関連するフェナム酸誘導体もまた、この群に包含されることが意図される。現在のところ、フェナム酸群の好ましいメンバーとしては、メフェナム酸及びメクロフェナム酸ナトリウム(メクロフェナム酸、ナトリウム塩)が挙げられる。
したがって、本明細書で定義される「フェナム酸誘導体」は、基本構造:
【0045】
【化1】
(式中の構造は、様々な置換基を有することができ、遊離の--COOH基は、薬学的に許容される塩の基、例えば--COO
-Na
+の形態であってもよい)を含有する、非麻薬性鎮痛剤/非ステロイド性抗炎症薬である。
本明細書で使用するためのビフェニルカルボン酸誘導体としては、ジフルニサル及びフルフェニサルが挙げられるが、これらに限定されない。類似の鎮痛及び抗炎症特性を有する構造的に関連するビフェニルカルボン酸誘導体もまた、この群に包含されることが意図される。この群の好ましいメンバーは、ジフルニサル及びフルフェニサルである。
したがって、本明細書で定義する「ビフェニルカルボン酸誘導体」は、基本構造:
【0046】
【化2】
(式中の構造は、様々な置換基を有することができ、遊離の--COOH基は、薬学的に許容される塩の基、例えば--COO
-Na
+の形態であってもよい)を含有する非麻薬性鎮痛剤/非ステロイド性抗炎症薬である。
本明細書で使用するためのオキシカムとしては、ピロキシカム、スドキシカム、イソキシカム及びCP-14,304が挙げられるが、これらに限定されない。類似の鎮痛及び抗炎症特性を有する構造的に関連するオキシカムもまた、この群に包含されることが意図される。この群の好ましいメンバーはピロキシカムである。
したがって、本明細書で定義する「オキシカム」は、一般式:
【0047】
【化3】
(式中、Rは、アリール又はヘテロアリール環系である)を有する非麻薬性鎮痛剤/非ステロイド性抗炎症薬である。
本組成物に使用するための非麻薬性鎮痛剤/非ステロイド性抗炎症薬の正確な量は、例えば、選択した特定の薬物、その剤形、すなわち標準放出か徐放放出か、薬物が投与される条件、哺乳動物の大きさ及び種類によって変化する。
【0048】
ヒトの場合、本発明の単位用量組成物において使用するための現在のところ、好ましいNSAIDの典型的な有効鎮痛/抗炎症量は、約125~500mgのジフルニサル、約25~100mgのゾメピラクナトリウム、約50~800mg、最も好ましくは100~400mgのイブプロフェン、約125~500mgのナプロキセン、約25~50mgのフルルビプロフェン、及び約50~200mgのフェノプロフェン、約10~20mgのピロキシカム、約125~250mgのメフェナム酸、約100~400mgのフェンブフェン又は約25~50mgのケトプロフェンであるが、所望により、より多い量又はより少ない量を採用することができる。
本発明のCox2阻害剤は、式
【0049】
【0050】
【0051】
【化6】
を有するバルデコキシブからなる群から選択される。
また、他のCox2阻害剤としては、パレコキシブ及びMK663が挙げられる。
Cox2阻害剤の好ましい投与量は、セレコキシブについては100mg~200mg、ロフェコキシブについては12.5mg~25mg、バルデコキシブについては5~10mgである。
【0052】
好ましい非ステロイド性抗炎症酸は、イブプロフェン、ナプロキセン、ベノキサプロフェン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、フェンブフェン、ケトプロフェン、インドプロフェン、ピルプロフェン、カルプロフェン、オキサプロジン、プラノプロフェン、ミロプロフェン、チオキサプロフェン、スプロフェン、アルミノプロフェン、チアプロフェン酸、フルプロフェン、ブクロキシ酸、インドメタシン、スリンダク、トルメチン、ゾメピラク、ジクロフェナク、フェンクロフェナク、アルクロフェナク、イブフェナク、イソクセパック、フロフェナク、チオピナック、ジドメタシン、アセメタシン、フェンチアザック、クリダナク、オキシピナク、メフェナム酸、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、ニフルム酸、トルフェナム酸、ジフルニサル、フルフェニサル及びピロキシカムからなる群から選択される。
【0053】
抗ヒスタミン剤は、ジフェンヒドラミン、ロラタジン、セチリジン、フェキソフェナジン、ヒドロキシジン、シプロヘプタジン、クロルフェナミン、クレマスチン及びデスロラタジンからなる群から選択される。
サリチル酸塩は、典型的にはアセチルサリチル酸である。
また、その他の有効成分としては、メバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、セリバスタチン及びアトルバスタチン並びにそれらの誘導体及び類似体からなる群から選択されるスタチンが挙げられる。
本発明はまた、信頼性が高く使い易くかつ手ごろな価格の製造に組み込まれ、結果的に得られる剤形に、物理化学的適合性及び/又は安定性の義務に関係なく単一又は複数のAPIを送達する独自の特徴をもたらす、送達システムを提供する。ソフトゼラチン送達システムには親水性又は親油性の媒質を充填して、種々のIR及び/又はER剤形を薬液又は単液相に懸濁させることができる。
【0054】
本発明の送達システムは、投与精度を向上させ、かつ溶解バリア及びコーティング問題を回避しながら、錠剤及びハードゼラチンカプセルのIR及びER配合剤を製造する実行可能な代替策である。本発明の送達システムはまた、マルチビタミン剤、風邪治療薬、機能性食品、及び複数の他のOTC医薬品の適合性及び安定性の問題も解決する。本発明はまた、患者コンプライアンスを保証し、かつ安全で安定な剤形の相乗的臨床効果を可能にすることが高く要求される、配合製品の製剤化を可能にする。
本発明はまた、シェル、充填物、及び/又は内容物を色分けすることによって容易に識別することを可能とし、偽造リスクの最小化をする。
以下の表1の薬物は、単独で、又は組み合わせで多くの異なる放出プロファイルで本発明の方法に従って製造することができる。
【0055】
【0056】
本発明の追加の実施形態では、出願人は、本発明のソフトジェルカプセルが、いくつかの固定用量組み合わせFDC(すなわち、2以上のAPI)及び二相性放出(即時及び持続放出における1つのAPI)を含み得ることを見出した。固定剤形は、以下の放出プロファイルモードで作製することができる:
1.液体内容物での即時放出+錠剤での持続放出
2.液体内容物での持続放出+錠剤での持続放出
3.液体内容物での持続放出+錠剤での即時放出。
カプセルシェル内のポリマーは、ブタ又はウシのゼラチン(A型又はB型)、又は加工デンプン、カラギーナン、若しくはアルギン酸塩のような非動物性ポリマーであってもよい。
【0057】
錠剤を本発明のカプセル製品に組み込むために使用する場合、APIの物理的及び化学的安定性を保証するために、カプセルの充填内容物から錠剤コアへの移行、及びその逆の移行を回避するためにコーティングを施した。錠剤に施されるコーティングは、質量増加の範囲(各ポリマーについて2~10%)で、2種類以上のポリマーからなる。得られた錠剤の溶解プロファイルは、各モノグラフに対応するUSP溶解条件に従って試験を行う。ソフトカプセルは、ゼラチンシェルが一旦柔らかくなると錠剤を覆い隠すことを避けるために、デバイスを用いてスターラーに取り付けられる。即時放出の溶解性は、充填内容物又はコーティング錠のいずれであっても、対応するUSPモノグラフの溶解基準(30分又は45分でQ±5%)を満たしている。錠剤における持続放出の溶解プロファイルは、6時間~24時間の範囲である。
上記実施形態1、2、3に関して、さらにその内容を以下に説明する。
【0058】
1.ソフトジェルカプセルには、カプセルの液体内容物での即時放出と、カプセル内に組み込まれた錠剤での持続放出とを含む。ソフトゼラチンカプセルには、液体充填内容物で即時放出され、かつコーティングされた錠剤で持続放出されるように、BCSクラスI、II、III、IVのAPIが含有される。液体充填内容物は、油、又はポリエチレングリコール(PEG)をベースとする製剤であり、溶液、懸濁液、乳濁液、又は半固体のいずれかである。錠剤は、様々な粘度(1000~100.000cP、好ましくは2~150.000mPa・sの粘度(水中2%、20℃))及びポリマー分子量の親水性ポリマー、並びに充填剤、崩壊剤及び滑沢剤のような他の賦形剤を持続放出用のマトリクスとして含有する。錠剤は、湿式造粒、乾式造粒、噴霧乾燥、圧縮、直接圧縮、溶融造粒又はホットメルト押出しのいずれかのプロセスで得られる。錠剤は、APIの物理的及び化学的安定性を保証するために、充填内容物から錠剤コアへの移行、及びその逆の移行を回避するためにコーティングされる。錠剤のコーティングは、質量増加の範囲(各ポリマーについて2~10%)で、2種類以上のポリマーで構成される。溶解プロファイルは、各モノグラフに対応するUSP溶解条件で試験を行う。ソフトカプセルは、ゼラチンシェルが一旦柔らかくなると錠剤を覆い隠すことを避けるために、デバイスを用いてスターラーに取り付けられる。錠剤における持続放出の溶解プロファイルは、6時間~24時間の範囲である。
図1は、持続放出マトリクスを得るためのポリマーの種々の粘度において、親水性ポリマーを使用したジクロフェナク錠剤コアの持続溶解プロファイルを示す。様々な粘度を有するポリマーを用いて、溶解速度を変更できることが理解される。
図2には、即時放出充填内容物からの二相性放出と、ジクロフェナクを10時間まで放出する持続放出コーティング錠を有する本発明の剤形の溶解プロファイルの例が示されている。
【0059】
2.液体内容物での持続放出+錠剤での持続放出。
ソフトゼラチンカプセルには、液体充填内容物及びコーティングされた錠剤の両方で持続放出されるように、BCSクラスI、II、III、IVのAPIが含有されている。液体充填内容物は、油、又はPEGをベースとする製剤であり、溶液、懸濁液、乳濁液、又は半固体のいずれかである。マトリクスには、連続相と様々な粘度及び分子量の増粘剤とが含有される。増粘剤の濃度が高くなると、ゲル化マトリクスの粘度が上昇し、マトリクスを介したAPIの溶解速度が変化する。
図3は、溶解したBCSクラスIIのAPIの%に対する増粘剤濃度の影響を示す。
錠剤は、様々な粘度(1000~100.000cP、好ましくは2~150.000mPa・sの粘度(水中2%、20℃))及びポリマー分子量の親水性ポリマー、並びに充填剤、崩壊剤及び滑沢剤のような何らかの他の賦形剤を持続放出用のマトリクスとして含有する。錠剤は、湿式造粒、乾式造粒、噴霧乾燥、圧縮、直接圧縮、溶融造粒又はホットメルト押出しのいずれかのプロセスで得られる。
図4は、F1及びF2の2つのコア製剤のコーティングされた持続放出錠剤の10時間までの溶解プロファイルを示す。エラーバーは、許容可能な変動を示す。錠剤の用量は、本発明の製品における総用量の63%である。
【0060】
3.液体内容物での持続放出+錠剤での即時放出。
図3に、BCSクラスIIのAPIについての12時間までの持続放出充填内容物の溶解プロファイルを示す。即時放出錠剤の溶解プロファイルは以前にも示されており(アトルバスタチン(atorvastatina)20mg、脂質オメガ(en Lipomega))、対応するUSPモノグラフの溶解基準(30分又は45分でQ±5%)を満たしている。
本発明のソフトジェルカプセルにおける薬物担体溶媒系は、5質量%~45質量%のグリセリン、より好ましくは約10質量%~40質量%のグリセリン、最も好ましくは15質量%~35質量%のグリセリン、又は他の類似の溶媒、例えば、プロピレングリコール、又は他の低分子量ポリエチレングリコールを含み得る。本明細書で有用なポリエチレングリコールは、室温で液体であるか、又はそれよりわずかに高い融点を有するものである。好ましいものは、分子量が約300~約1000の範囲であり、対応するn値が約6~約20であるポリエチレングリコールである。より好ましいものは、分子量が約400~約1000の範囲であり、対応するn値が約8~約20であるポリエチレングリコールである。最も好ましいものは、分子量が約600~約1000の範囲であり、対応するn値が約12~約20であるポリエチレングリコールである。特に最も好ましいものは、分子量が約600であり、対応するn値が約12であるポリエチレングリコールである。液状で低融点のポリエチレングリコールは、Union Carbide社(ダンベリー、コネティカット州)からCarbowax(商標)の名称で市販されている。Carbowax(商標)ポリエチレングリコールを参照されたい。
【0061】
溶媒系は、さらに5質量%~50質量%の水、より好ましくは10質量%~45質量%の水、最も好ましくは15質量%~35質量%の水を含む。
NSAIDがカルボキシル又は酸性官能基を有する場合、本発明の溶媒系は、酸性医薬の1モル当量に対して約0.05~1.0モルの水酸化物イオンも含む。水酸化物イオンは、例えば、水酸化ナトリウム及び/又は水酸化カリウムに由来するものが、水と共に用いられる。最も好ましいアルカリ性水酸化物は、水酸化カリウムである。
また、本発明の溶媒系は、0.5質量%~25質量%のポリビニルピロリドン(PVP)を含んでいてもよい。本発明で使用するためには、可溶性形態のポリビニルピロリドンが好ましい。好ましいものは、約3000~約1,000,000の範囲の平均分子量を有する可溶性ポリビニルピロリドンであり、より好ましいものは約7500~約50,000の範囲の平均分子量を有するものであり、最も好ましいものは約30,000の平均分子量を有するものである。さらに、平均分子量の異なる2種以上の可溶性ポリビニルピロリドンの混合物を採用することもできる。
【0062】
本発明の組成物に組み込み得る他の成分としては、着色料、香料、保存料、滑沢剤、流動性向上剤、充填補助剤、酸化防止剤、エッセンス、及び他の審美的に好ましい成分が挙げられる。
本発明の可溶化医薬組成物は、合理的な時間期間、組成物を実質的に含有し得るあらゆる従来のソフトゼラチンシェル内にカプセル化することができる。本発明のソフトゼラチンシェルは、適切な量のゼラチン、水、可塑剤、及びあらゆる任意成分を適切な容器中で組み合わせ、均一な溶液が得られるまで約65℃に加熱しながらかき混ぜ、及び/又は撹拌することにより調製することができる。このソフトゼラチンシェル調製物は、次に、追加のより小さい固体剤形内に組み込まれたソフトゼラチンカプセルを作製するための方法論を採用した可溶化充填組成物の所望の量をカプセル化するために使用することができる。
【0063】
活性剤の1つを含有する充填物製剤は、シースの柔らかさと柔軟性を調節するための可塑剤、水、及び任意に、香味剤、着色剤、不透明化剤等の他の添加物を含むワンピース型のゼラチンシース又はシェルにカプセル化される。組み込まれたより小さい剤形を有するソフトジェルカプセルは、本発明の装置を用いて上述のように製作される。
適切なシース製剤は、約30~約50質量%のゼラチン;少なくとも18質量%、好ましくは最大約40質量%の可塑剤;及び約20~約50質量%の水を含み得る。これらの製剤をカプセルに形成して乾燥させると、約40~約75質量%のゼラチン;約18質量%~約40質量%の可塑剤;及び約5~約15質量%の水からなるカプセルシースが得られる。
ゼラチンは、通常、約140~約280の範囲のブルームを有し、タイプA又はBのゼラチン又はそれらの混合物であってもよい。石灰化骨、酸性骨、魚及び/又はブタ皮ゼラチンを使用してもよい。
【0064】
より小さい固形剤形を含有するゼラチンカプセルは、所望の形状及び大きさに形成され、容易に嚥下し得るようになっている。本発明のソフトゼラチンカプセルは、容易に嚥下するのに適した大きさであり、通常は、可溶化した医薬活性組成物を約100mg~約2000mg、及び即時放出又は持続放出プロファイルを有する、より小さいカプセル又は錠剤を20mg~約1000mg含有する。得られたソフトゼラチンカプセルは、水及び胃腸液中に可溶性である。カプセルを嚥下すると、ゼラチンシェルは消化管内で急速に溶解又は破裂し、それによって医薬活性剤が生理系に導入される。
【0065】
本発明の固形剤形は、持続放出特性を付与するためにフィルム形成材でコーティングされる。本発明のフィルム形成材は、ゼラチン、デンプン、カラギーナン、ガム、又はヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、他のヒドロキシアルキル化セルロース等の合成材料からなる群から選択される少なくとも1種の成分を含む。フィルム形成材は、通常は水性基剤を有し、摂取可能であると考えられる。本明細書で使用される場合、「摂取可能」という用語は、ヒトの消化管又は水を模する条件下で溶解するフィルム形成材を示すために使用される。
持続放出制御ポリマーは、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、エチルセルロース(EC)、酢酸セルロース、アクリルポリマー、ポリビニルピロリドン(PVP)、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される。現在のところ、好ましい放出制御ポリマーは、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、エチルセルロース(EC)、及びそれらの組み合わせである。それぞれの可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0066】
いくつかの実施形態では、より小さい剤形は、持続放出(ER)ビーズ、ミニ錠剤、二層錠剤、ハード若しくはソフトゼラチンカプセル、ペレット、又はそれらの組み合わせから選択される形態である。いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、ハード若しくはソフトゼラチンカプセルに充填されたERビーズ若しくはミニ錠剤の形態であるか、又は分散性錠剤に圧縮された形態である。上記のいずれかの混合物も企図される。それぞれの可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
以下の実施例は、本発明の範囲内の実施形態をさらに説明し、実証するものである。実施例は、単に例示の目的のために与えられており、本発明の精神及び範囲から逸脱することなくその多くの変形が可能であるため、本発明の限定として解釈されるべきものではない。
【実施例】
【0067】
以下の実施例では、溶媒系に有効成分を溶解し、それをソフトゲルにカプセル化するために、以下の手順を用いている。
PEG及びグリセリンを適度な攪拌下に混合し、55℃±5℃の温度範囲に加熱する。有効成分を添加し、激しく混合して良好な分散状態にする。水酸化カリウムを水溶液でゆっくりと添加し、その後、透明な溶液が得られるまで強く攪拌した。加熱を止め、溶液が室温になるまで攪拌を続ける。この活性物質溶液は、ソフトゼラチンカプセルにカプセル化するのに適している。
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】
(実施例7)
可溶化イブプロフェン組成物を含有するソフトゼラチンカプセル
最初に、以下の成分からソフトゼラチン混合物を調製する。
【表8】
上記成分を適切な容器中で混合し、約65℃で混合しながら加熱し、均一な溶液を形成する。標準的なカプセル化法を用いて、得られた溶液を使用して、実施例1で調製したような約318mgの組成物を含有するソフトゼラチンカプセルを調製する。得られたソフトゼラチンイブプロフェンカプセルは、経口投与に適している。
実施例8~実施例13の製剤でタブを作製し、PEG中のジクロフェナクの即時放出製剤を含有するソフトジェルカプセルに組み込む。
【0075】
【0076】
【0077】
【0078】
【0079】
【0080】
(実施例13)
【表14】
本発明の追加の実施例を下記表2にまとめる。
【0081】
【0082】
本発明のソフトジェルカプセルは、1つ又は複数の固形剤形を含有することに留意すべきである。
【0083】
特許、特許出願、論文、書籍、論説、インターネットのウェブページを含むがこれに限定されない、本出願で引用された全ての文献及び類似資料は、かかる文献及び類似資料の形式にかかわらず、あたかもそれらが全て表記されているかのように、いかなる目的においても参照によりその全体が明示的に組み込まれる。
【0084】
前述の説明は多くの具体的な内容を含んでいるが、これらは、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではなく、単に現在好ましい実施形態のいくつかの例示を提供するものとして解釈すべきである。同様に、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、他の実施形態を考案することができる。様々な実施形態からの特徴を組み合わせて使用することもできる。したがって、本発明の範囲は、前述の説明によってではなく、添付の特許請求の範囲及びその法的均等物によってのみ示され、限定される。特許請求の範囲の意味及び範囲内に入る、本明細書に開示された本発明に対する全ての追加、削除及び修正は、それによって包含される。
【国際調査報告】