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特表2024-503974ダイヤフラムポンプカバー用衛生クランプ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-30
(54)【発明の名称】ダイヤフラムポンプカバー用衛生クランプ
(51)【国際特許分類】
   F04B 43/02 20060101AFI20240123BHJP
   F16L 21/06 20060101ALI20240123BHJP
   F16L 23/08 20060101ALI20240123BHJP
   F04B 45/04 20060101ALI20240123BHJP
   F16B 2/08 20060101ALI20240123BHJP
【FI】
F04B43/02 C
F16L21/06
F16L23/08
F04B45/04 C
F16B2/08 K
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023532458
(86)(22)【出願日】2021-11-29
(85)【翻訳文提出日】2023-07-24
(86)【国際出願番号】 US2021060994
(87)【国際公開番号】W WO2022115693
(87)【国際公開日】2022-06-02
(31)【優先権主張番号】63/119,479
(32)【優先日】2020-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】308025451
【氏名又は名称】グラコ ミネソタ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002664
【氏名又は名称】弁理士法人相原国際知財事務所
(72)【発明者】
【氏名】エメリー, マーク, エス.
(72)【発明者】
【氏名】ハインズ, ブラッドリー, エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】パール, ベンジャミン, ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】トレイバー, カイル, ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ドアー, アレックス, エー.
【テーマコード(参考)】
3H015
3H016
3H077
3J022
【Fターム(参考)】
3H015DA02
3H015DA04
3H016CA01
3H077AA00
3H077BB10
3H077CC02
3H077CC09
3H077CC13
3H077CC17
3H077EE21
3H077EE23
3H077EE26
3H077EE35
3H077EE37
3H077FF09
3J022EA35
3J022EB13
3J022EC17
3J022EC22
3J022FB07
3J022FB12
3J022GA12
3J022GA18
3J022GB45
3J022GB54
(57)【要約】
衛生ポンプ用クランプは、リングに取り付けられた張力アセンブリを含む。張力アセンブリは、リングの第1および第2端部に配置された第1および第2ブラケットと係合する調整アセンブリを含む。調整アセンブリは、ねじ切りされた係合部においてロッドと係合するナットを含む。ヘッドは、ナットとは反対側のロッドの端部に配置され、第2ブラケットと係合する。ナットおよびロッドは同軸であり、ナットとロッドとの間の同心性を維持するために、調整アセンブリを第1ブラケットに対して旋回させることによって、共通の調整軸の向きを変更することができる。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体アセンブリをシールするためのクランプであって、
第1端部と第2端部とを分離する円周方向の間隙を有するリングと、
前記リングの前記第1端部に取り付けられたブラケットアセンブリであって、前記第1端部に取り付けられ前記ブラケットアセンブリを通る第1開口部を含む第1ブラケットを含み、前記第1開口部の周囲が閉じられている、前記ブラケットアセンブリと、
前記リングの前記第2端部に取り付けられ、開放スロットを有し、クレードルを形成する第2ブラケットと、
前記第1端部および前記第2端部を一緒に引っ張って前記円周方向の間隙の幅を縮小するように構成された調整アセンブリであって、
調整軸に沿って延在し、外ねじを有し、前記第1開口部を通して延在するロッドと、
前記ロッドとの間の相対回転によって前記ロッドが少なくとも部分的にナットを通って移動することができるように、前記ロッドの前記外ねじと相補的な内ねじを有するねじ穴を有するナットと、
前記ロッドに取り付けられたヘッドであって、前記ヘッドが前記第2ブラケットの前記クレードルに固定されることができるように、前記ヘッドが前記第2ブラケットの前記スロットより幅広であり、前記ヘッドが前記ナットから前記第1開口部の反対側に配置される前記ヘッドと、を有する調整アセンブリと、を含み、
前記ナットと前記ロッドとの間の相対回転は、前記ヘッドが前記第2ブラケットの前記クレードル内に配置されている間に、前記円周方向の間隙の前記幅をそれぞれ減少および増加させることによって前記リングを締め付けおよび緩め、そして、
前記ヘッドを前記クレードルから完全に移動させ、前記張力アセンブリを旋回させて前記調整軸の向きを変更し、前記ロッドが前記開放スロットから出るようにすることによって、前記ヘッドを前記第2ブラケットから固定解除することができる、クランプ。
【請求項2】
前記ナットは、前記ブラケットアセンブリと係合する、請求項1に記載のクランプ。
【請求項3】
前記ブラケットアセンブリは、
前記調整軸に直交して配置された旋回軸上で旋回することができるように前記第1ブラケットに取り付けられたロッカーを含み、前記ロッドが前記ロッカーを通って延びるように前記第1開口部が前記ロッカーを通って形成される、請求項1または2に記載のクランプ。
【請求項4】
前記ナットは、前記調整軸に沿って延在する、請求項3に記載のクランプ。
【請求項5】
前記ナットの長さの一部のみが前記内ねじを含み、前記一部が前記ナットの長さの3分の1未満である、請求項4に記載のクランプ。
【請求項6】
前記ナットは、前記ねじ穴の開口が形成される第1ナット端部と、前記第1ナット端部において前記開口の周囲に形成された前記ナットの第1の面と、を備え、
前記第1の面は平坦である、請求項3乃至5のいずれかに記載のクランプ。
【請求項7】
前記ロッカーは、前記第1開口部の開口周りに配置された第2の面を含み、前記第2の面は平坦であり、前記第2の面は前記第1の面と係合するように構成される、請求項6に記載のクランプ。
【請求項8】
前記ロッカーの外側には凹部が延在し、前記第2の面が前記凹部の基部に配置されている、請求項7に記載のクランプ。
【請求項9】
前記第1ブラケットは、前記リングから離れるよう延びる一対の第1アームを備え、前記一対の第1アームのそれぞれの第1アームは、それを通るピボット開口を含み、前記ロッカーは、前記ピボット開口において前記第1ブラケットに取り付けられる、請求項3乃至8のいずれかに記載のクランプ。
【請求項10】
前記ロッカーは、
円筒状ロッカー本体と、
前記円筒状ロッカー本体の遠位端に配置された複数の突出部であって、前記複数の突出部のそれぞれの突出部が、前記ピボット開口のうちの1つにおいて前記第1ブラケットと係合する、前記複数の突出部と、を含む、請求項9に記載のクランプ。
【請求項11】
前記第1ブラケットがU字形である、請求項3乃至10のいずれかに記載のクランプ。
【請求項12】
前記ヘッドは、円筒形であり、前記ナットとは反対側の前記ロッドの端部に配置される、請求項3乃至10のいずれかに記載のクランプ。
【請求項13】
前記ヘッドと前記第2ブラケットとの間の係合が、前記ヘッドが前記クレードル内にある間、前記ロッドの完全な回転を防止し、前記ヘッドが前記クレードルの外側にあるとき、前記ロッドが前記ナットに対して完全な回転を行うことができる、請求項1乃至12のいずれかに記載のクランプ。
【請求項14】
前記第2ブラケットが、前記クレードルを画定する、第1フィンガーと第2フィンガーとを含み、前記開放スロットが、前記第1フィンガーから前記第2フィンガーの間に、かつ間隔を空けて配置される、請求項1乃至13のいずれかに記載のクランプ。
【請求項15】
前記第1フィンガーは、前記第1ブラケットから離れるように湾曲し、前記第2フィンガーは、前記第1ブラケットから離れるように湾曲している、請求項14に記載のクランプ。
【請求項16】
前記ヘッドは、前記ヘッドを前記クレードルから取り出すために、前記第1フィンガーの第1端部上および前記第2フィンガーの第2端部上から、前記ヘッドを取り外して、前記第1ブラケットから離れる方向に移動しなければならない、請求項15に記載のクランプ。
【請求項17】
前記ヘッドの幅は、前記開口部の最大寸法よりも大きい、請求項1乃至16のいずれかに記載のクランプ。
【請求項18】
前記リングがヒンジを含まない、請求項1乃至17のいずれかに記載のクランプ。
【請求項19】
前記ヘッドは、細長く、前記ロッドに対して垂直に配向され、T字形を形成する、請求項1乃至18のいずれかに記載のクランプ。
【請求項20】
前記ブラケットアセンブリは、前記ロッドが貫通するワッシャを含み、前記ワッシャは、前記第1ブラケットと前記ナットとの間に配置される、請求項1に記載のクランプ。
【請求項21】
流体カバーと、
駆動カバーと、
前記流体カバーと前記駆動カバーとの間に配置されたダイヤフラムと、
前記流体カバーのフランジと前記駆動カバーのフランジとが前記リングの環状溝内に配置されるように、前記流体アセンブリに取り付けられた請求項1乃至20のいずれかに記載の前記クランプと、を備え、
前記調整アセンブリの締め付けは、前記流体カバーと前記駆動カバーとを一緒に締め付けて、間にダイヤフラムを密封する、流体アセンブリ。
【請求項22】
流体アセンブリを固定する方法であって、
フランジがリングの環状溝内に配置されるように、前記流体アセンブリの駆動カバーと前記流体アセンブリの流体カバーとによって形成されるフランジの周りにクランプのリングを位置決めするステップと、
前記クランプの調整アセンブリの調整軸の向きを変え、前記調整アセンブリのロッドが前記リングの第2端部に配置された第2ブラケットのスロットを通過するように、前記リングの第1端部に配置された第1ブラケットによって支持されたロッカーを旋回軸上で旋回させるステップであって、前記ロッドは、前記ロッカーを通って延びる第1開口部を通って延び、前記調整アセンブリは、外ねじを有する前記ロッドと、内ねじを有するナットと、前記第1開口部の前記ナットとは反対側に配置された前記ロッドの一部に取り付けられたヘッドとを含むステップと、
前記ナットが前記ロッカーと接触し、前記ヘッドが前記第2ブラケットのクレードル内に配置されるように、前記ロッドに対して前記ナットを回転させて前記ロッドを前記ナット内に引き込むことによって前記クランプを締め付けるステップであって、前記ロッドが前記調整軸を中心に完全に回転しないように前記ヘッドが前記第2ブラケットと係合するステップとを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願とのクロスレファレンス
本出願は、2020年11月30日に出願された「ダイヤフラムポンプカバー用衛生クランプ」と題する米国仮出願第63/119,479号の利益を主張し、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本開示は、一般にクランプに関する。より具体的には、本開示は、ポンプ用の衛生クランプに関する。
衛生ポンプは、頻繁な分解、洗浄、および再組み立てを必要とする。衛生ポンプは、ポンプを通して材料を圧送するために往復運動される1つまたは複数のダイヤフラムを含むことができる。ダイヤフラムの縁部は、ポンプのカバーと本体との間に捕捉することができる。クランプを使用して、カバーを本体に固定することができる。クランプは、解体、洗浄、および再組み立てを容易にするために、衛生ポンプ用途で利用される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の一態様によれば、流体アセンブリを封止するためのクランプは、リングを含み、リングは、リングの第1端部とリングの第2端部とを分離する円周方向の間隙を有し、リングは、リングの第1端部に取り付けられたブラケットアセンブリであって、第1端部に取り付けられた第1ブラケットを含み、ブラケットアセンブリを通る第1開口部を含み、前記第1開口部の周囲が閉じられている、ブラケットアセンブリと、リングの第2端部に取り付けられ、開放スロットを有し、クレードルを形成する第2ブラケットと、円周方向の間隙の幅を低減するために第1端部と第2端部とを一緒に引っ張るように構成された調整アセンブリとを含む。調整アセンブリは、調整軸に沿って細長い外ねじを有し、第1開口部を通って延在するロッドを含む。ロッドとナットとの間の相対回転によってロッドがナットを少なくとも部分的に通って移動することができるように、ロッドの外ねじと相補的な内ねじを有するねじ穴を有するナットと、ヘッドが第2ブラケットのクレードルに固定され得るように、ヘッドが第2ブラケットのスロットよりも幅広であり、ロッドに取り付けられたヘッドであって、ヘッドがナットから第1開口部の反対側に配置されるヘッドとを含む。ナットとロッドとの間の相対回転により、ヘッドが第2ブラケットのクレードル内に配置されている間、円周方向の間隙の幅をそれぞれ減少および増加させることによってリングを締め付けおよび緩める。ヘッドをクレードルから完全に移動させ、張力アセンブリを旋回させて調整軸の向きを変更し、ロッドが開いたスロットから出るようにすることによって、ヘッドを第2ブラケットから固定解除することができる。
【0004】
本開示の追加的または代替的な態様によれば、流体アセンブリを固定する方法は、フランジがリングの環状溝内に配置されるように、流体アセンブリの駆動カバーによって形成されたフランジの周りにクランプのリングを位置決めし、調整アセンブリのロッドがリングの第2端部でクランプに配置された第2ブラケットのスロットを通過するように、リングの第1端部に配置された第1ブラケットによって支持されたロッカーを旋回軸上で旋回させ、ロッドはロッカーを通って延びる第1開口部を通って延び、調整アセンブリは、外ねじを有するロッドと、内ねじを有するナットと、第1開口部のナットとは反対側に配置されたロッドの一部に取り付けられたヘッドとを含み、ナットがロッカーと係合し、ヘッドが第2ブラケットのクレードル内に配置されるように、ロッドに対してナットを回転させてロッドをナット内に引き込むことによってクランプを締め付け、ヘッドは、第2ブラケットと係合してロッドが調整軸の周りで完全に回転するのを防ぐ。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1A】ポンプシステムの等角図である。
図1B図1Aに示すポンプシステムの一部を示す拡大等角図である。
図1C】ポンプシステムの固定された係合部を示す拡大部分断面図である。
図2A】クランプの第1等角分解図である。
図2B図2Aのクランプの第2等角分解図である。
図3A】固定解除状態の図2Aのクランプを示す等角図である。
図3B】固定状態の図3Aのクランプを示す等角図である。
図3C】固定状態の図3Aのクランプを示す側面図である。
図4A図3Bの線4-4に沿った断面図である。
図4B】クランプの張力アセンブリの一部の4分の1断面を有する図3Bに示されるクランプの等角図である。
図5A】クランプの第2実施形態の等角分解図である。
図5B】固定解除状態にあり、固定するために位置合わせされている、図5Aのクランプを示す等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本開示は、衛生ポンプ用クランプに関する。クランプは、流体カバーをポンプに固定して、それらの間にダイヤフラムを捕捉する。クランプは、構成要素を一緒に固定して、流体カバーとダイヤフラムとの間にポンピングチャンバを画定し、それを通して様々な材料をポンピングすることができる。クランプは、リングと、クランプを固定解除された状態から固定された状態に作動させてポンプ構成要素を一緒に固定する張力アセンブリとを含む。張力アセンブリは、かじり、曲げ、およびクランプへの他の損傷を防止するために、自己整合する。張力アセンブリは、固定状態に拘らず、動作中、クランプリングに接続されたままであり、緩んだ部品の数を減らし、より迅速かつより効率的な組立および分解を容易にすることができる。張力アセンブリの一部は、クランプリングから取り外され、固定器具が摩耗したり、そうでなければ損傷したりすると、交換され得る。クランプは、部品の洗浄および/または交換のためのポンプの迅速かつ効率的な組み立ておよび分解を容易にする。クランプは、さらに、汚染物質の蓄積点を提供するヒンジなどの係合部を最小限に抑える。
【0007】
図1Aは、ポンプ10の等角図である。図1Bは、ポンプ10の一部を示す拡大等角図である。図1Cは、ポンプ10の固定された係合部を示す断面図である。図1A図1Cを一緒に説明する。ポンプ10、入口マニホールド12、出口マニホールド14、クランプ16、流体カバー18、駆動カバー20、およびダイヤフラム22(そのうちの1つのみが示されている)。各クランプ16は、リング24および張力アセンブリ26を含む。リング24は、第1端部28、第2端部30、外側バンド32、および内側バンド部材34を含む。張力アセンブリ26は、第1ブラケット38およびロッカー40を有するブラケットアセンブリ36と、第2ブラケット42と、調整アセンブリ44と、ロッカー40とを含む。調整アセンブリ44は、ナット46と、ロッド48と、ヘッド50とを含む。
【0008】
ポンプ10は、材料を上流から下流に駆動するように構成される。ポンプ10は、上流入口マニホールド12から材料を引き出し、下流出口マニホールド14を通して下流に材料を駆動する。流体カバー18は、ポンプ10の対向する軸方向端部に配置される。より具体的には、一対の流体カバー18が、駆動カバー20の両端に配置される。駆動カバー20は、ポンプ本体とも呼ばれ、ダイヤフラム22を移動させるための駆動システムを少なくとも部分的に収容する。そのような駆動システムは、空気圧式、電気式、および/または機械式であり得る。例えば、電気モータなどのモータを、駆動カバー20内に少なくとも部分的に配置することができる。モータは、駆動システムの一部と相互作用して、ダイヤフラム22の往復運動を駆動することができる。例えば、モータは、モータからの回転出力を1つまたは複数のダイヤフラム22の直線往復運動に変換するように構成された駆動装置に接続することができる。
【0009】
図示の例では、ポンプ10は、ポンプ10が二重ダイヤフラムポンプであるように、一対のダイヤフラム22を含む。ダイヤフラム22は、駆動カバー20と駆動カバー20の両端のそれぞれの流体カバー18との間で圧搾される。ダイヤフラム22の円周縁部は、流体カバー18と駆動カバー20との間に保持されて、流体カバー18およびダイヤフラム22によって画定されるポンプチャンバを通るポンピングを容易にするためのシール係合部52を形成する。
【0010】
クランプ16は、流体カバー18を駆動カバー20に固定する。具体的には、クランプ16は、それぞれの流体カバー18と駆動カバー20との間のダイヤフラム22の封止を容易にするために、円周方向の圧力を加える。クランプ16は同一であるため、単一のクランプ16についてより詳細に説明するが、説明は両方のクランプ16に等しく適用可能であることが理解される。
【0011】
クランプ16は、流体カバー18および駆動カバー20の周りに延びるリング24を含む。リング24はヒンジを含まない。流体カバー18は、流体カバーフランジ54を含み、駆動カバー20は、駆動カバーフランジ56を含む。流体カバーフランジ54および駆動カバーフランジ56は、一緒になってポンプフランジを形成し、このポンプフランジは、クランプ16によって係合され、クランプ16が、流体カバー18および駆動カバー20を一緒に圧迫してダイヤフラム22の周縁を捕捉するように係合する。張力アセンブリ26は、リング24と係合して、リング24内に張力を発生させて、リング24の直径を減少させ、流体カバー18および駆動カバー20を一緒に圧迫する。本明細書で参照および/または示されるクランプ16のすべての構成要素は、金属から形成され得ることが理解される。クランプ16全体を金属から形成することができる。例えば、ステンレス鋼は、クランプ16の構成要素の一部または全部を形成することができる金属の可能なタイプである。
【0012】
リング24は、ポンプ10に対してリング24の外側に外側バンド32を含み、ポンプ10に対してリング24の内側に内側バンド部材34を含む。複数の内側バンド部材34は、リング24の内側バンドを形成すると考えることができる。各内側バンド部材34は、嵌合された流体カバーフランジ54および駆動カバーフランジ56を受け入れる内側溝58を有することができる。溝58は、U字形とすることができる。各内側バンド部材34は、ポンプ10の周りに部分的に延在する。内側バンド部材34は、弓形であってもよく、ポンプ10の周りで円周方向に任意の所望の量だけ延びることができる。例えば、各内側バンド部材34は、他の選択肢の中でも特に、ポンプ10の周りに45度、90度、120度延在することができる。内側バンド部材34は、外側バンド32に固定することができる。例えば、内側バンド部材34は、他のタイプの固定の中でも、外側バンド32に溶接することができる。
【0013】
リング24は、第1端部28と第2端部30との間に延在する分割リングである。リング24は、ポンプ10の周りに完全に360度延在せず、したがって、間隙60を含む。間隙60は、リング24の第1端部28とリング24の第2端部30との間に円周方向にある。張力アセンブリ26は、間隙60を架橋し、第1端部28および第2端部30を一緒に引っ張って間隙60を狭め、間隙60を横切って張力を発生させるように構成される。
【0014】
張力アセンブリ26は、間隙60に及び、リング24を横切ってクランプ力を発生させて、ダイヤフラム22を固定しながら、流体カバー18および駆動カバー20を一緒に固定する。ブラケットアセンブリ36は、リング24の第1端部28に配置される。より具体的には、第1ブラケット38は、リング24の第1端部28に取り付けられる。第2ブラケット42は、リング24の第2端部30に取り付けられる。図示の例では、第1ブラケット38および第2ブラケット42が外側バンド32に取り付けられている。第1ブラケット38および第2ブラケット42は、溶接などの任意の所望の方法で外側バンド32に固定することができる。
【0015】
ロッカー40は、ブラケットアセンブリ36を形成するために、第1ブラケット38に取り付けられる。ロッカー40は、ロッカー40が旋回軸PA上で旋回することができるように、第1ブラケット38に取り付けられる。いくつかの例では、ロッカー40は、調整アセンブリ44がロッカー40から取り外されたとき、旋回軸PA上で自由に回転することができる。いくつかの例では、ロッカー40は、完全な回転を防止するように制限され、ロッカー40の第1の側が第2ブラケット42から離れるように配向され、ロッカー40の第2の側が第2ブラケット42に向かって配向される。例えば、ロッカー40は、180度未満、120度未満、90度未満等に回転するように制限することができる。
【0016】
調整アセンブリ44は、ブラケットアセンブリ36によってリング24上に保持される。図示の例では、調整アセンブリ44は、ロッカー40によってリング24上に保持される。調整アセンブリ44は、ロッカー40を通って延在し、第2ブラケット42と係合して、ポンプ10上にリング24を固定する。調整アセンブリ44は、調整軸AAに沿って細長い。調整アセンブリ44は、ロッカー40を有する旋回軸PA上で旋回されて、調整軸AAの向きを変更することができる。
【0017】
調整アセンブリ44は、ロッド48のヘッド50によって、ロッカー40および第2ブラケット42によって、第1ブラケット38と連動し、リング24の第1端部28および第2端部30を互いに向かって引っ張り、流体カバー18および駆動カバー20を一緒にクランプする力を生成するように構成される。具体的には、ロッド48のヘッド50は、第2ブラケット42によって受容される。ヘッド50は、ロッド48の遠位端に配置される。ロッド48はナット46と接続する。図示の例では、ロッド48は、ロッカー40を通ってナット46内に延びる。ナット46の外ねじとロッド48の内ねじとの間に、ねじ切りされた係合部が形成される。
【0018】
ナット46は、ロッカー40と係合する。ナット46は、調整軸AAを中心に第1回転方向に回転されて、ロッド48を調整軸AAに沿って第1軸方向に変位させ、ロッド48をナット46に引き込み、ヘッド50を第1ブラケット38およびロッカー40に向かって移動させることができる。ナット46は、第1回転方向とは反対の調整軸AAを中心に第2回転方向に回転されて、ロッド48を調整軸AAに沿って第2軸方向に変位させ、ナット46からロッド48を駆動し、ロッカー40および第1ブラケット38からヘッド50を離すことができる。
【0019】
ポンプ10を分解するために、ナット46は、ヘッド50が第2ブラケット42のクレードル内から出るまで、第2回転方向に回転される。外側バンド32のばね力は、張力アセンブリ26が緩められるにつれて間隙60を広げる。ナット46は、ヘッド50が第2ブラケット42のフィンガーの端部を通過するまで回転される。ヘッド50が第2ブラケット42の保持フィンガーを越えて押された状態で、調整アセンブリ44は、旋回軸PAを中心に旋回して、ヘッド50をポンプ10から離れるように、かつリング24から離れるように外向きに移動させる。したがって、リング24の第1端部28および第2端部30は、間隙60を横切って切り離され、リング24は、流体カバー18の除去およびダイヤフラム22へのアクセスを可能にするように操作され得る。
【0020】
調整アセンブリ44は、固定状態および固定解除状態の両方において、クランプ16によってリング24に接続されたままである。ナット46およびヘッド50は、ロッカー40の反対側に配置され、ロッカー40と接合し、調整アセンブリ44がリング24から切り離されることを防止するように寸法決めされる。ナット46は、調整アセンブリ44が調整軸AAに沿ってロッカー40を通って第1方向に移動するのを防止するためにロッカー40と係合することができる。ヘッド50は、調整アセンブリ44が調整軸AAに沿ってロッカー40を通って第2方向に移動するのを防止するために、ロッカー40と係合することができる。
【0021】
ポンプ10を組み立てるために、リング24は、流体カバーフランジ54および駆動カバーフランジ56の上に嵌合される。ロッカー40および調整アセンブリ44は、ヘッド50を第2ブラケット42の受けクレードルと整列させるために、旋回軸PA上で旋回される。調整アセンブリ44を旋回させることにより、調整軸AAを再配置する。ナット46は、第1回転方向に回転され、ヘッド50を第2ブラケット42に引き込む。ナット46は、回転し続け、ヘッド50は、第2ブラケット42に着座し、ナット46は、ロッカー40と係合する。ヘッド50は、ナット46が回転しているときに、調整軸AA上でロッド48が完全に回転するのを防止するために、第2ブラケット42と連動する。ナット46の更なる回転は、リング24の第1端部28及び第2端部30を一緒に引っ張り、リング24及びクランプ流体カバー18及び駆動カバー20を一緒に引っ張る。クランプ16が図1A図1Cに示される固定状態では、ロッド48のヘッド50は、第2ブラケット42によって受容され、ナット46は、ブラケットアセンブリ36とインターフェースする。
【0022】
クランプ16は、特定の利点を提供し、頻繁な分解、洗浄、および再組み立てを必要とする衛生用途を意図している。クランプ16は、調整アセンブリ44の容易な交換を可能にし、クランプ16の取り外しと取り付けのために、リング24から調整アセンブリ44を完全に取り外す必要がない。クランプ16は、クランプ16の取り外しと取り付けのために、ナット46およびロッド48を互いに、または第1ブラケット38から取り外す必要がない。したがって、クランプ16は、固定状態であろうと固定解除状態であろうと、取り付けプロセスの間中、組み立てられたままである。このような構成は、部品数を減らし、取り付け及び取り外しプロセスを単純化する。
【0023】
図2Aは、クランプ16の第1等角分解図である。図2Bは、クランプ16の第2等角分解図である。図2Aおよび図2Bを一緒に説明する。クランプ16は、リング24と、張力アセンブリ26とを含む。リング24は、第1端部28、第2端部30、外側バンド30、および内側バンド部材34を含む。張力アセンブリ26は、第1ブラケット38およびロッカー40を有するブラケットアセンブリ36と、第2ブラケット42と、調整アセンブリ44とを含む。調整アセンブリ44は、ナット46と、ロッド48と、ヘッド50とを含む。ナット46は、バレル62と、ハンドル64と、ツール係合部66と、ロッド開口部68と、内ねじ70とを含む。バレル62は、第1バレル端部72および第2バレル端部74を含む。ロッド48は、シャフト78および外ねじ80を含む。第1ブラケット38は、第1ブラケット基部96および第1ブラケットアーム98を含む。各第1ブラケットアーム98はピボット100を含む。ロッカー40は、間隙側部82、ナット側部84、ロッカー本体86、ロッカー端部88、開口部90、凹部92、およびロッカー面94を含む。第2ブラケット42は、第2ブラケット基部102と、第2ブラケットアーム104とを含む。各第2ブラケットアーム104は、第1フィンガー106と、第2フィンガー108と、肩部110とを含む。
【0024】
張力アセンブリ26は、リング24に取り付けられ、ポンプ10の構成要素を一緒にクランプすることを容易にするために、リング24に張力を発生させるように構成される。ロッカー40は、第1ブラケット38に取り付けられる。調整アセンブリ44は、ロッカー40を通って延び、クランプ16がクランプされていない状態で、ロッカー40によってリング24上に保持される。調整アセンブリ44は、第2ブラケット42と連動して、リング24に張力を発生させ、クランプ16を作動させて固定状態にクランプ16を維持する。
【0025】
第1ブラケット38および第2ブラケット42は、それぞれ、リング24の第1端部28および第2端部30に取り付けられる。第1ブラケット38は、第1端部28において外側バンド30に固定される。第1ブラケット基部96は、他の固定オプションの中でも、溶接などによって外側バンド30に接続される。第1ブラケットアーム98は、第1ブラケット基部96の両端に配置される。第1ブラケットアーム98は、その間に、リング24に対して円周方向に配向された間隙を画定する。第1ブラケットアーム98は、第1ブラケット基部96から外向きに、リング24から離れて延びる。図示の例では、第1ブラケット38はU字形であると考えることができる。ピボット100は、第1ブラケットアーム98を貫通して形成される。ピボット100は、ロッカー40の一部を受け入れるように構成された開口である。旋回軸PAは、ピボット100を通って延びる。第1ブラケットアーム98は、旋回軸PAに対して、第1ブラケット基部96の対向する軸方向端部に配置されていると考えることができる。
【0026】
ロッカー40は、第1ブラケット38によってリング24に取り付けられる。具体的には、ロッカー40は、ピボット100内に延びるロッカー端部88によって第1ブラケット38に取り付けられる。ロッカー40はロッカー本体86を含み、これは略円筒形であってもよく、ロッカー端部88を含む。図示の例では、ロッカー40のナット側部84は、旋回軸PAの周りに湾曲したロッカー本体86を有する平坦な側面として形成される。ロッカー端部88は、旋回軸PAに対してロッカー本体86の対向する軸方向端部に配置される。ロッカー端部88は、ピボット100内に延在し、ピボット100を形成する開口部内の第1ブラケット38と係合し、ロッカー40が第1ブラケット38から引き抜かれるのを防止する。
【0027】
ロッカー40は、間隙側部82が第2ブラケット42に向けられ、間隙60を横断し、ナット側部84が第2ブラケット42から離れる方向に向けられるように配置される。開口部90は、ロッカー40を完全に貫通する。開口部90は、ロッカー40の間隙側部82及びロッカー40のナット側部84で開口している。開口部90の周囲は閉じられている。シャフト78が調整軸AAに対して半径方向に開口部90から出ることができない限り、開口部90の周囲は閉じていると考えることができることが理解される。図示の例では、貫通開口の周囲は完全に閉鎖されている。いくつかの例では、開口部90は円筒形である。図示の例では、開口部90は、ロッカー本体86を貫通するボアを形成すると考えることができる。調整軸AAは、調整アセンブリ44がリング24に取り付けられた状態で開口部90を通って配置される。調整軸AAは、旋回軸PAと交差し、かつ直交することができる。
【0028】
凹部92は、ロッカー本体86内に延びる。凹部92は、ロッカー本体86内に部分的にのみ延在し、完全には貫通していない。凹部92は、開口部90の周囲に配置される。ロッカー40のナット側部84の開口部90の開口は、凹部92に開口している。凹部92は、開口部90の幅を拡大する円筒形の平底穴であってもよい。開口部90は、凹部92と同軸であってもよい。凹部92は、開口部90のザグリを形成すると考えることができる。図示されるように、凹部92は、壁が凹部92の側面に配置されるように形成される。凹部92は、リング24に対して凹部92の内側および外側に開いている。いくつかの例では、凹部92は、凹部92が、開口部90と同様に、完全に閉じた周囲を有するようなサイズであることが理解される。凹部92の底面には、ロッカー面94が形成されている。ロッカー面94は、ナット側部84の開口部90の開口周りに配置される。ロッカー面94は、平面とすることができる。ロッカー面94は、開口部90の開口周りに配置された平坦なリングであってもよい。ロッカー面94は、開口部90の開口周りに、完全に360度延在することができる。ロッカー面94は、調整軸AAに直交する平面に形成されたフラットリングとして構成されている。
【0029】
第2ブラケット42は、第2端部30において外側バンド30に固定される。第2ブラケット基部102は、他の固定オプションの中でも、溶接などによって外側バンド30に接続される。第2ブラケットアーム104は、第2ブラケット基部102の両側に配置される。第2ブラケットアーム104は、第2ブラケット基部102から外向きに、リング24から離れて延びる。スロット112は、第2ブラケットアーム104の間に配置される。スロット112は、ロッド48などの構成要素がスロット112内の第2ブラケットアーム104間を自由に通過できるように開いている。第2ブラケットアーム104はそれぞれ、第1ブラケット38から離れるように湾曲している。クレードル114は、湾曲アーム104によって形成され、張力アセンブリ26のヘッド50を受容するように構成される。クレードル114は、第2ブラケットアーム104によって形成されるように示されているが、クレードル114は、すべての実施形態が第2ブラケットアーム104を含む訳ではない他の方法で形成することができることを理解されたい。例えば、クレードル114は、第2ブラケット42のポケットから形成することができる。図示の例では、第2ブラケット42は、J字形またはフック形であると考えることができる。各第2ブラケットアーム104は、J字形またはフック形であると考えることができる。しかしながら、第2ブラケット42は、ヘッド50を受け入れ、調整軸AA上でのヘッド50の完全な回転を防止し、かつ、ヘッド50のリング24から離れる移動を制限するのに適した任意の所望の形状とすることができることが理解される。例えば、第2ブラケット42は、U字形とすることができる。いくつかの例では、第2ブラケットアーム104の一方または両方は、U字形であり得る。
【0030】
肩部110は、第2ブラケット基部102から、リング24から離れて延びる。図示の例では、第2ブラケットアーム104の第1フィンガー106および第2フィンガー108は、第2ブラケットアーム104の湾曲部分を形成し、クレードル114を画定する。第1フィンガー106は、第2ブラケット基部102から、リング24から離れて延びる。第2フィンガー108は、第1フィンガー106の第2ブラケット基部102とは反対側の端部に配置される。第2フィンガー108は、第1フィンガー106とは異なる方向に延在するように配向される。図示の例では、第2フィンガー108は、リング24に対して円周方向に延びると考えることができる。第2フィンガー108は、ブラケットアセンブリ36から離れるように延在する。第2フィンガー108の端部は、第1ブラケット38から離れるように配向される。
【0031】
調整アセンブリ44は、ブラケットアセンブリ36によってリング24上に保持される。より具体的には、調整アセンブリ44は、ロッカー40を通って延在することによって、および第1ブラケット38と係合するロッカー40によって、リング24上に保持される。調整アセンブリ44は、第1端部28および第2端部30を一緒に引っ張ってリング24に張力を発生させるために、ブラケットアセンブリ36および第2ブラケット42と係合するように構成される。ナット46およびロッド48は、調整軸AA上で同軸に整列される。調整アセンブリ44は、調整軸AAがナット46とロッド48との間の同軸整列を維持するように旋回することができるように、ブラケットアセンブリ36と連動する。より具体的には、ナット46のねじ穴はナット軸NA上に配置され、ロッド48のねじ付きシャフト78はシャフト軸SA上で細長い。調整アセンブリ44とブラケットアセンブリ36との間の旋回可能な係合部は、ナット軸NAおよびシャフト軸SAを調整軸AA上に同軸に維持する。ナット46とロッド48の同心性を維持することは、ナット軸NAとシャフト軸SAとの間の不整合に起因して起こり得る、良性の損傷、かじり、および他の損傷を防止する。
【0032】
ナット46は、ロッカー40がナット46と第2ブラケット42との間に配置されるように、ロッカー40のナット側部84に配置される。ナット46のバレル62は、ナット軸NAに沿って細長い。バレル62は、ロッド48が調整軸AAに沿ってバレル62内で軸方向に移動することを可能にするために、中央チャンバを有する管状である。ナット46内には、内ねじ70が形成されている。ロッド開口68は、バレル62の第1バレル端部72に配置される。ロッド48は、ロッド開口68を通ってバレル62に出入りすることができる。バレル面76は、第1バレル端部72に配置される。バレル面76は、ロッド開口68の周囲に配置される。バレル面76は、平面であってもよい。バレル面76は、ロッド開口68の周りに配置された平坦な環とすることができる。バレル面76は、ロッド開口68の周りに完全に360度延在することができる。バレル面76は、ナット軸NAに直交する平面上に配向された平坦なリングとして構成される。バレル面76は、固定された状態で、ロッカー面94とクランプ16とを係合するように構成される。
【0033】
ハンドル64は、第2バレル端部74に配置される。図示の例では、ハンドル64は、調整軸AAに対してバレル62から半径方向外向きに延びる1つ以上のバーによって形成される。例えば、クロスバーは、ナット46内のクロスホールを通って延在し、ハンドル64を形成し、トルクを与えることができる。ハンドル64は、ユーザがナット46を操作して、張力アセンブリ26によって生じるリング24の張力を調節することを容易にする。いくつかの例では、調整軸AA上でナット46を回転させるためにバレル62を使用者が把持することができるので、ナット46自体がハンドルを形成すると考えることができる。ツール係合部66は、第2バレル端部74に形成される。ツール係合部66は、レンチなどのツールがナット46と係合し、ナット46を回転させてリング24の張力を調整するための機能を提供する。
【0034】
ロッド48は、シャフト軸SAに沿って細長い。ロッド48は、ロッド48の長さに沿って外ねじ80を有するねじ付きロッドである。いくつかの例では、ロッド48は、その長さの一部分のみに沿ってねじ切りされることが理解される。ロッド48は、ロッカー40の開口部90を通って延びる。ロッド48は、ナット46の内ねじ70とロッド48の外ねじ80との間のねじ係合部によってナット46と係合する。図示の例では、調整アセンブリ44のねじ部のみがロッカー40の開口部90内に配置されている。より具体的には、開口部90の閉じた周囲内に配置された調整アセンブリ44の部分のみがシャフト78である。
【0035】
ヘッド50は、ナット46とは反対側のロッド48の端部に取り付けられる。ヘッド50は、他の固定オプションの中でも特に溶接などによってロッド48に固定することができる。いくつかの例では、ヘッド50は、ロッド48の端部に恒久的に取り付けられる。ヘッド50は、ヘッド50がロッド48に対して回転しないようにロッド48に固定される。種々の実施では、ヘッド50は、ロッド48に直交するように配向されたロッド48の一部である。このようにして、ヘッド50およびロッド48は、第2ブラケット42のクレードル114に捕捉されるようにT字形である。ヘッド50は、円筒形とすることができる。ヘッド50は、ロッド48の直径よりも大きい直径を有することができる。ヘッド50の幅W1は、第2ブラケットアーム104の内側の対向する側部の間で取られるスロット112の幅W2よりも大きい。
【0036】
図2Aおよび図2Bに示す図では、張力アセンブリ26は分解されている。特に、ロッド48は、ナット46の孔から完全にねじ切りされておらず、ロッド48は、ロッカー40の開口部90から滑り出る。ロッカー40は、第1ブラケット38から切り離されている。しかしながら、典型的な動作中、ロッカー40は、第1ブラケット38によってリング24上に維持され、調整アセンブリ44は、ブラケットアセンブリ36によってリング24上に維持されることが理解される。調整アセンブリ44は、必要に応じて任意の構成要素を交換するために、ねじ切りされずにリング24から取り外すことができる。
【0037】
張力アセンブリ26は、リング24の迅速かつ効率的な張力付与および解放を容易にする。ロッド48は、ロッカー40を通って配置され、内ねじ70と外ねじ80との間の係合ねじによってナット46に接続される。調整アセンブリ44およびロッカー40は、旋回軸PA上で共に旋回する。取り付けの間、調整アセンブリ44は、ロッド48がスロット112を通過し、第2ブラケット42の第2ブラケットアーム104の間に配置されるように旋回される。ヘッド50は、ヘッド50が第2フィンガー108とリング24との間に配置されるように、第2フィンガー108の端部を通過する。ナット46は、ヘッド50が第2フィンガー108とリング24との間に直接位置するように、ヘッド50を第2ブラケット42のクレードル114内に進入させるように、調整軸AAに沿って把持および引っ張ることができる。ナット46は、ユーザがハンドル64またはバレル62を把持すること、またはツール係合部66と係合するツールによって、調整軸AA上で回転され、係合ねじがロッド48をバレル62内に引き込み、それによって、バレル62の外側に露出されるロッド48の長さを減少させ、調整軸AAに沿ってバレル面76とヘッド50との間の距離を減少させる。ヘッド50がクレードル114内に配置されると、第2ブラケット42は、ナット46が回転するときにロッド48およびヘッド50が調整軸AA上で回転するのを防止する。ヘッド50がクレードル114内に配置された状態で、第1フィンガー106は、ヘッド50が調整軸AAに沿ってロッカー40に向かってさらに移動することを防止し、第2フィンガー108は、ヘッド50がリング24の外側バンド30から離れてクレードル114から外に移動することを防止する。
【0038】
ナット46は、ブラケットアセンブリ36およびヘッド50と第2ブラケット42との係合をとり、第1ブラケット38および第2ブラケット42を介してリング24に力を加え、リングの第1端部28および第2端部30を互いに向かって引き寄せ、リング24に張力を発生させる。具体的には、ナット46の第1端部28は、凹部92内に延びる。バレル面76は、ロッカー面94と係合する。バレル面76の平坦な接触面は、ロッカー面94の平坦な接触面上に着座し、係合する。係合バレル面およびロッカー面94は、調整アセンブリ44をロッカー40の開口部90に整列させる。バレル面76およびロッカー面94の平坦な係合面は、ナット46がねじれたり、旋回したり、またはロッド48との同軸整列から外れたりするのを防止する。凹部92の側壁は、バレル62の外面と係合し、ナット46とロッド48との同心性をアライメント軸AA上に維持するのを助ける。バレル62は、凹部92内に延びるものとして説明されているが、ロッカー40のいくつかの例は、ロッカー面94がナット側部84によって形成されるように、凹部92を含まないことが理解される。
【0039】
バレル面76は、ロッカー40と係合するナット46を有するロッカー面94と係合する。ロッド48は、開口部90を通って延び、ヘッド50は、クレードル114内に配置される。調整アセンブリ44が締め付けられると、ナット46の回転によって、調整軸AAの向きが変化する。リング24の第1端部28および第2端部30が互いに向かって引っ張られると、短縮距離は、調整軸AAをシフトさせる。ロッカー40と係合するナット46は、ロッド48とナット46との間の同心性を維持し、ロッド48とバレル62との同軸整列を維持するために、調整アセンブリ44の旋回を容易にする。
【0040】
張力アセンブリ26は、クランプ16の張力付与及び解放中に調整軸AAの向きを変えることを考慮する。ナット46と、ロッカー40によって形成されたブラケットアセンブリ36の旋回部材との係合は、ナット46とロッド48との間の同心性を維持し、これらの構成要素へのかじり、曲げ、および/または他の損傷を防止する。ロッカー40は、調整アセンブリ44の締め付けおよび緩めの両方の間、動作の間、旋回軸PA上で旋回することができる。ナット46とロッカー40との間の係合部は、ナット46のねじ穴を調整軸AAの軸線上に固定し、それによって、ロッカー40が調整軸AAに沿って変化する軸線方向に応答して旋回するとき、ナット46がロッド48と整列したままであることを確実にする。
【0041】
張力アセンブリ26は、調整アセンブリ44によって生成された張力が、調整アセンブリ44から、調整軸AAに沿った旋回部材の反対側の軸方向側面上の張力アセンブリ26の他の構成要素に伝達されるように構成される。図示の例では、旋回部材は、旋回軸PA上で旋回するロッカー40である。ナット46は、調整軸AAに沿った第1位置でロッカー40と係合する。ヘッド50は、調整軸AAに沿った第2位置で第2ブラケット42と係合する。ナット46とロッカー40との間の第1係合位置は、ヘッド50と第2ブラケット42との間の第2係合位置からロッカー40の反対側に配置される。図示の例では、第1および第2係合位置は、旋回軸PAの両側に配置される。より具体的には、第1係合位置は、バレル面76とロッカー面94との間に形成され、第2係合位置は、クレードル114内のヘッド50の第2ブラケットアーム104の間に形成される。力印加位置の間にピボット点を配置することは、取り付けおよび取り外しの間の調整軸AA上の調整アセンブリ44の構成要素の同軸整列を容易にし、よりロバストクランプ構成を提供し、構成要素の寿命を増加させ、コストを低減する。ピボット点の両側にある力印加点は、調整軸AAに沿ったナット46およびロッド48の位置合わせを維持するために調整アセンブリ44を平衡させる。
【0042】
調整アセンブリ44(すなわち、ナット46)の操作可能な構成要素は、張力アセンブリ26(すなわち、ロッカー40)の枢動構成要素と係合することにより、有意な利点が提供される。ピボットにおける係合は、調整軸AAに沿った操作可能な構成要素の位置合わせを維持する。ナット46のバレル面76は、ロッカー40と連動し、ロッド48は、バレル面76が延在するロッド開口68を通ってナット46内に入る。旋回およびねじ切りされた係合部は、共に配置され、それは、曲げおよび/またはかじりを引き起こし得るモーメントアームの生成をもたらし得る、それらの間の支持されていないスパンを排除する。旋回およびねじ切りされた係合部との間の支持されていない長さが、調整アセンブリ44の構成要素の相対移動を防止し、それらの間の同心性を維持し、よりロバストなクランプ16を提供することを最小限にする。
【0043】
図3Aは、固定解除状態のクランプ16の等角図である。図3Bは、固定状態のクランプ16の等角図である。図3Cは、固定状態のクランプ16の側面図である。図3A図3Cは、一緒に論じられる。リング24は、第1端部28、第2端部30、外側バンド30、および内側バンド部材34を含む。張力アセンブリ26は、第1ブラケット38およびロッカー40を有するブラケットアセンブリ36と、第2ブラケット42と、調整アセンブリ44とを含む。調整アセンブリ44は、ナット46と、ロッド48と、ヘッド50とを含む。ナット46は、バレル62と、ハンドル64と、ツール係合部66と、ロッド開口68と、内ねじ70とを含む。バレル62は、第1バレル端部72および第2バレル端部74を含む。ロッド48は、シャフト78および外ねじ80を含む。ロッカー40のロッカー本体86およびロッカー端部88が示されている。第1ブラケット38は、第1ブラケット基部96および第1ブラケットアーム98を含む。各第1ブラケットアーム98は、ピボット100を含む。第2ブラケット42は、第2ブラケット基部102と、第2ブラケットアーム104とを含む。各第2ブラケットアーム104は、第1フィンガー106と、第2フィンガー108と、肩部110とを含む。
【0044】
調整アセンブリ44は、ブラケットアセンブリ36によってリング24上に保持される。ナット46およびロッド48は、ロッカー40によって拘束されて保持され、ナット46からロッド48を完全にねじ解放するときにのみ解放される。ロッド48は、ロッカー40の開口部90を通って延びる。ヘッド50およびナット46は、ヘッド50もナット46も開口部90を通過できないように、開口部90よりも大きいサイズである。ブラケットアセンブリ36は、それによって、クランプ16が固定解除状態にあり、ヘッド50がクレードル114から取り出されたときでさえ、調整アセンブリ44とリング24との間の接続を維持することができる。ナット46のより大きい幅、ヘッド50のより大きい幅、および開口部90のより狭い幅のため、ナット46およびロッド48は、ロッド48をナット46から完全に外し、次いでロッド48をナット46から分離して、ロッド48を調整軸AAに沿って開口部90から軸方向に摺動させることができるようにすることによってのみ、ロッカー40によって捕捉されないようにすることができる。クランプ16の動作状態にかかわらず、固定されているか固定されていないかに拘らず、ブラケットアセンブリ36によってリング24に接続されたままの調整アセンブリ44は、使用者が追跡しなければならない部品数を減らし、クランプ16の迅速かつ効率的な動作を容易にする。
【0045】
クランプ16は、図3Aに示すクランプ解除状態と図3Bに示すクランプ状態との間で作動させることができる。調整アセンブリ44およびロッカー40は、シャフト78が第2ブラケットアーム104とヘッド50との間のスロット112を通過し、第2フィンガー108の端部を通過するように、旋回軸PAを中心に旋回する。ナット46およびロッド48は、ヘッド50をクレードル114内に進入させるようにシフトされる。例えば、ナット46は、把持され、調整軸AAに沿って軸方向に引っ張られ、ロッカー40から離れることができ、それによって、ねじ付き係合部によってロッド48を引っ張り、ヘッド50をクレードル114内に移動させる。第2ブラケットアーム104に対するヘッド50の係合は、ロッド48が回転することを防止し、その結果、ナット46が回転されるとき、ロッド48は、ナット46内にさらに引き込まれ、ナット46の端部とヘッド50との間の距離を短くする。より具体的には、ヘッド50は、いずれかの第2フィンガー108の下側(例えば、リング24に面する側)と係合し、かつ/または肩部110と係合して、調整軸AAを中心とするロッド48の回転を防止する。
【0046】
ナット46は、ナット46とロッド48との間の係合されたねじがシャフト78をナット46の穴内に引っ張り、ヘッド50とナット46との間の距離を短くするように、第1回転方向に回転される。第1回転方向におけるナット46の十分な回転は、ナット46をロッカー40と係合させるのに十分なシャフト78をナット46内に引き込む。ナット46がロッカー40と係合し、ヘッド50が第2ブラケット42と係合すると、ナット46が第1回転方向にさらに回転すると、リング24の第1端部28がリング24の第2端部30に向かって引き寄せられ、リング24に張力が生じる。ナット46は、第1回転方向に回転し続けて、クランプ16を図3Bおよび図3Cに示す固定状態にし、十分な張力を発生させてポンプ10の構成要素を一緒にクランプする。張力アセンブリ26は、第1端部28と第2端部30との間の円周方向の間隙60を短くして、リング24の全周を減少させ、張力を発生させる。
【0047】
固定状態では、ヘッド50は、第2ブラケット42によって画定されるクレードル114内に受容される。ヘッド50は、第2ブラケット42と係合し、クレードル114内の第2ブラケット42に力を加える。図示の例では、クレードル114は、ヘッド50がリング24に近づいたり離れたりするのを阻止するような大きさである。具体的には、第2フィンガー108は、ヘッド50と係合して、ヘッド50がリング24から離れることを防止し、肩部110は、ヘッド50と係合して、ヘッド50がリング24に向かって移動することを防止する。クレードル114の基部を画定する第2ブラケット42の部分は、ヘッド50の円筒形外部と同様の輪郭を有する。そのような相補的な輪郭形成は、ヘッド50がクレードル114内で自由に旋回することを可能にし、一方、ヘッド50は、第2ブラケット42によって調整軸AAに沿って第1軸方向に移動することが防止され、第2ブラケット42によって調整軸AAに対してリングに向かって半径方向にまたはリングから離れるように移動することが防止される。ナット46は、ロッカー40と係合し、これに力を加える。ロッド48上の外ねじとナット46の穴の内ねじとの係合は、シャフト78に張力を発生させ、間隙60を横切ってリング24に張力を発生させる。
【0048】
クランプ16を固定解除するために、ナット46は、調整軸AA上で第2回転方向に回転される。ナット46を第2回転方向に回転させることにより、ナット46とロッド48との間のねじ付き係合部が、調整軸AAに沿ってロッド48を変位させ、シャフト78の追加の長さがナット46の外側に露出され、ヘッド50とナット46との間の距離が増加する。ヘッド50とナット46との間の距離の増加は、第1ブラケット38が第2ブラケット42から離れることを可能にする。外側バンド30の張力は、外側バンド30を撓ませ、第1端部28と第2端部30との間の距離を拡張させ、それによって、第1端部28が第2端部30から離れるように移動して、リング24の円周を増加させることを可能にする。
【0049】
ナット46は、ヘッド50が第1ブラケット38から離れてクレードル114から第2フィンガー108の遠位端を越えて移動することを可能にするのに十分な遊びが生み出されるように、回転し続けることができる。ヘッド50がクレードル114の外側に配置された状態では、調整アセンブリ44は、もはや旋回可能に拘束されない。調整アセンブリ44およびロッカー40は、ロッド48がスロット112を通過し、調整アセンブリ44が図3Aに示される位置にあるように、旋回軸PA上で旋回される。クランプ16が固定されていない状態では、調整アセンブリ44は、ロッド48が開口90を通って延在し、ナット46およびヘッド50が開口90よりも広いため、ブラケットアセンブリ36によってリング24上に捕捉される。そのような接続は、クランプ16が単一部品として固定されないことを可能にし、構成要素を落とし、衛生用途においてそれらを汚染するリスクを最小限にする。
【0050】
調整軸AAの方向は、緊張がリング24に適用され、かつ、それから除去されるにつれて、リング24及び旋回軸PAに対して変化する。ロッカー40は、ロッカー40の締め付けおよび緩めの間、旋回軸PA上で自由に旋回することができる。ロッカー40の旋回はまた、バレル面76とロッカー面94との間の係合によって形成される第1端部28における力印加係合部を、旋回軸PAを中心に旋回させる。ヘッド50は、第2ブラケット42のクレードル114内に配置され、ヘッド50は、リング24に向かうまたは離れる移動から拘束されるが、ヘッド50は、旋回軸PAと平行な軸上で旋回することができる。2つの力印加点、すなわち、ヘッド50と第2ブラケット42との間の第1の点と、ナット46とロッカー40との間の第2の点における調整アセンブリ44の二重旋回は、周方向の間隙60のサイズの変化に起因して調整軸AAの向きが変化しても、ナット46とロッド48との間の同心性を維持することを容易にする。二重旋回は、ナット軸NAとシャフト軸SAとの間の同軸整列を維持し、シャフト78の望ましくない屈曲およびナット46とロッド48との間のねじ付き係合部の損傷を防止する。
【0051】
ナット46とロッド48との間のねじ付き係合部は、ピボットが配置されるブラケットアセンブリ36に配置される。ねじ付き係合部は、調整軸AAに沿って旋回ロッカー40の第1の側に配置され、ヘッド50と第2ブラケット42との間の係合部は、調整軸AAに沿って旋回ロッカー40の第2の側に配置される。相対的な位置決めは、ナット46とロッド48との間の同心性を維持することを容易にし、かじりおよび曲げを防止する。張力アセンブリ26は、調整軸AAがナット46とヘッド50との中間の位置で第1ブラケット38に対して旋回するように構成される。ナット46を枢動構成要素(例えば、ロッカー40)と係合するように配置することにより、シャフト78の曲げを引き起こし得るような位置の間にモーメントアームが形成されることを防止する。旋回軸PAは、調整軸AAに沿って張力アセンブリ26の2つの力付与係合部の間に配置され、2つの力付与係合部は、ナット46とロッカー40との間、およびヘッド50と第2ブラケット42との間にある。力印加係合部の相対的な位置決めは、シャフト軸SAおよびナット軸NAの両方の旋回を容易にして、それらの間の同心性を維持する。
【0052】
図4Aは、図3Bの4-4線に沿った断面図である。図4Bは、クランプ16の張力アセンブリ26の一部の4分の1断面を有する図3Bに示されるクランプ16の等角図である。張力アセンブリ26は、第1ブラケット38およびロッカー40を有するブラケットアセンブリ36と、第2ブラケット42と、調整アセンブリ44とを含む。調整アセンブリ44は、ナット46と、ロッド48と、ヘッド50とを含む。ナット46は、バレル62と、ハンドル64と、ツール係合部66と、ロッド開口68と、外ねじ70と、空洞116と、ネック118とを含む。バレル62は、第1バレル端部72、第2バレル端部74、バレル面76を含む。ロッド48は、シャフト78と、ヘッド50と、外ねじ80とを含む。ロッカー40は、間隙側部82、ナット側部84、ロッカー端部88、開口部90、凹部92、およびロッカー面94を含む。第1ブラケット38は、第1ブラケット基部96および第1ブラケットアーム98を含む。各第1ブラケットアーム98は、ピボット100を含む。第2ブラケット42は、第2ブラケット基部102と、第2ブラケットアーム104とを含む。各第2ブラケットアーム104は、第1フィンガー106と、第2フィンガー108と、肩部110とを含む。
【0053】
調整アセンブリ44は、ブラケットアセンブリ36によってリング24に接続される。ロッド48は、ロッカー40の開口部90を通ってナット46内に延び、調整アセンブリ44を形成する。シャフト78は、シャフト軸SAに沿って細長い。外ねじ80は、シャフト78に形成される。図示の例では、外ねじ80は、ナット46内に配置されたシャフト78の遠位端と、ヘッド50と係合するシャフト78の端との間でシャフト78の全長にわたって延在する。しかしながら、ロッド48のいくつかの例は、シャフト78の長さの一部のみに沿った外ねじ80を含むことが理解される。例えば、外ねじ80は、他の選択肢の中でも特に、シャフト78の長さに沿った途中など、最初にナット46内に入り、シャフト78に沿ってヘッド50に向かって部分的にのみ入るシャフト78の遠位端から延在することができる。ヘッド50は、シャフト78の縮径部に取り付けられている。シャフト78の縮径部分は、ヘッドがシャフト78に対して回転しないようにヘッドに固定される。
【0054】
ヘッド50は、クレードル114内の第2ブラケット42と係合する。第2ブラケット42と係合するヘッド50は、クランプ16の力印加係合部を形成し、これは、調整アセンブリ44が張力アセンブリ26の他の構成要素に力を加えて、リング24に力を加えて、円周の間隙60のサイズを縮小することによってリング24の円周を縮小する位置にある。ナット46は、ロッド48と連結し、調整軸AA上でロッド48の周りを回転可能である。より具体的には、ナット46の内ねじ70とロッド48の外ねじ80との間のねじ切り係合部は、ロッド48をナット46に接続する。いくつかの例では、内ねじ70および外ねじ80は、台形ねじ形態を有するように形成される。一実施例では、外ねじ70および内ねじ80は、アクメねじ形状で形成することができる。内ねじ70および外ねじ80の台形ねじ形成は、変形および摩耗を防止し、シャフト78内および円周方向の間隙60を横切る構築張力を容易にする、ロバストねじ係合部を提供する。
【0055】
ナット46のバレル62は、ナット軸NAに沿って細長い。空洞116はバレル62内に形成される。内ねじ70は、バレル62の内側に形成される。バレル62のねじ付き部分は、ねじ穴を形成すると考えることができる。図示の例では、外ねじ70は、バレル62の内部に沿って部分的にのみ延在する。例えば、ナット軸NAに沿ったねじ部の長さは、ナット軸NAに沿ったナット46の長さの3分の1未満に延在することができる。クランプ3が固定された状態で、シャフト78の遠位部分は、空洞116内に配置され、ねじ付き係合部から片持ち式にされ得る。バレル62の部分に沿って外ねじ70が配置され、ナット46のネック118を形成する。図示の例では、バレル62は、ネック118に沿っても、バレル62の他の部分に沿っても、同じ外径を有する。いくつかの例では、ネック118は、(例えば、図5Aおよび図5Bに示されるように)バレル62の他の部分よりも小さい外径を有するバレル62の縮径部分とすることができる。
【0056】
内ねじ70と外ねじ80との間の係合は、ロッド48をナット46内に引っ張って、シャフト78内の張力を構築し、間隙60を横切って、ロッド48をナット46から押し出して、シャフト78内の張力を緩和することができる。調整アセンブリ44によって生成される張力は、ロッカー40および第1ブラケット38を介して第1端部28でリング24に伝達され、第2ブラケット42を介して第2端部30でリング24に伝達される。ねじ付き係合部によって生成される張力は、ナット46、ロッカー40、および第1ブラケット38によって第1端部28で伝達され、張力は、シャフト78、ヘッド50、および第2ブラケット42によって第2端部30で伝達される。ナット46によって形成される調整アセンブリ44のねじ調整は、ロッカー40によって形成され、張力アセンブリ26の枢動構成要素と係合し、円周の間隙60を横切って延在し、張力を伝達するシャフト78の曲げを防止する。旋回構成要素は、ヘッド50における力印加点よりもロッド48に沿ったねじ付き力印加点の近くに配置される。そのような構成は、旋回ロッカー40と、張力を発生させる外ねじ70と内ねじ80との間の界面との間の任意のモーメントアームの長さを最小限にすることによって、シャフト軸SAとナット軸NAとの間の位置ずれを防止する。
【0057】
ナット46は、凹部92内の位置でロッカー40と係合する。より具体的には、平坦なバレル面76は、平坦なロッカー面94と係合する。係合部は、環状であり、調整軸AAの周りに延在する。ナット46とロッカー40との間の平面係合部は、調整アセンブリ44を調整軸AA上の開口部90に整列させる。張力アセンブリ26の旋回部材上のナット46と、調整軸AA上の調整アセンブリ44および開口部90との配向との係合部は、クランプ16が締め付けられるときにナット46およびロッド48の同心性および配向を維持する。ロッカー40と係合し、ロッカー40に力を加えるナット46は、クランプ16の構成要素への損傷を防止するために、位置合わせを維持する。
【0058】
図5Aは、クランプ16'の分解等角図である。図5Bは、固定解除状態のクランプ16'の等角図である。クランプ16'は、リング24と張力アセンブリ26'とを含む。リング24は、外側バンド32および内側バンド部材34を含む。張力アセンブリ26'は、第1ブラケット38'およびワッシャ120を有するブラケットアセンブリ36'と、第2ブラケット42'と、調整アセンブリ44'とを含む。調整アセンブリ44'は、ナット46'と、ロッド48'と、ヘッド50'とを含む。バレル62'、ハンドル64、ツール係合部66、およびナット46'のネック118'が示されている。バレル62'は、第1バレル端部72'および第2バレル端部74'を含む。ロッド48'は、シャフト78'および外ねじ80を含む。第1ブラケット38'は、第1ブラケット基部96'および第1ブラケットアーム98'を含む。第1ブラケットアーム98'は、開口部90'を含む。第2ブラケット42'は、第2ブラケット基部102'および第2ブラケットアーム104'を含む。各第2ブラケットアーム104'は、第1フィンガー106'および第2フィンガー108'を含む。
【0059】
クランプ16'は、クランプ16と実質的に同様である。第1ブラケット38'は、リング24の第1端部28に取り付けられる。図示の例では、第1ブラケット38'は、内側バンド部材34に取り付けられている。第2ブラケット42'は、リング24の第2端部30に取り付けられる。図示の例では、第2ブラケット42'は、内側バンド部材34に取り付けられている。
【0060】
第1ブラケット基部96'は、他の選択肢の中でも溶接などによって、第1端部28に固定される。第1ブラケットアーム98'は、第1ブラケット基部96'からリング24から離れて延びる。第1ブラケット38'はL字形であると考えることができるが、他の構成も可能であることが理解される。第1ブラケットアーム98'は、アライメント軸AAが第1ブラケットアーム98'を通過するように配向される。具体的には、開口部90'は、第1ブラケットアーム98'に形成された開口部90'を通して整列される。開口部90'は、リング24の外側バンド32に対して垂直に細長い。図示の例では、開口部90'は、調整軸AAに対して半径方向に細長いスロットを形成すると考えることができる。開口部90'は、丸みを帯びた端部を有するスロットとして形成することができる。しかしながら、他の形状も可能であることが理解される。開口部90'は、閉じた外周を有し、したがって、ロッド48'は、開口部90'から横方向にスライドさせることができない。代わりに、ロッド48'は、調整軸AAに沿って開口部90'から軸方向にしか摺動することができない。図示の例では、開口部90'の周囲は完全に閉じている。ヘッド50'およびナット46'の幅は、クランプ16'上の調整アセンブリ44'を固定解除状態にあるクランプ16'に維持するために、開口部90'の最大寸法よりも大きい。
【0061】
ワッシャ120は、第1ブラケット38'とナット46'との間のロッド48'に取り付けられる。ワッシャ120は、ワッシャ120の第1の側が第1ブラケットアーム98'と係合し、ワッシャ120の第2の側がバレル62'と係合するように配置される。例えば、ワッシャ120は、バレル面76と同様に、バレル62'の面と係合することができる。バレル62'はワッシャ120と係合し、ワッシャ120を第1ブラケットアーム98'に押し込む。ワッシャ120は、バレル62'と第1ブラケット38'との間に係合部を提供するように構成され、ナット46'が第1ブラケットアーム98'に対して、開口部90'の長軸に沿って垂直に移動することを容易にする。そのような垂直移動は、張力付与および緩めの間、ナット46'とロッド48'との間の同心性を維持する。図示の例では、バレル62'のネック118'は、バレル62'の縮径部分である。ナット46'の内ねじ70は、ネック118'内にのみ形成することができる。いくつかの例では、ナット46'のねじ切りは、ネック118'の全長に沿って延在する。ナット46'の内ねじは、シャフト78'の外ねじ80と係合する。図示の例では、シャフト78'は、その長さに沿って部分的にのみねじ切りされている。
【0062】
図示の例では、第2ブラケットアーム104'によって形成されたクレードル114は、ヘッド50'の直径よりも大きい、第2フィンガー108'と第2ブラケット基部102'との間の高さを有する。クレードル114よりも小さい幅を有するヘッド50'は、ヘッド50'がクレードル114内で第1フィンガー106'に対して垂直に移動することを容易にし、第1ブラケット38'および第2ブラケット42'における調整アセンブリ44'の二重移動を可能にし、クランプ16'の締め付けおよび緩めの間、調整アセンブリ44'の同心性を維持する。
【0063】
クランプ16'を係合するために、調整アセンブリ44'は、ロッド48'がスロット112を通過し、ヘッド50'が第2ブラケットアーム104'の遠位端を通過するように旋回される。開口部90'は、ロッド48'が開口部90'内で移動することを可能にするように、調整軸AAに対して半径方向に細長い。調整アセンブリ44'は、調整軸AAに沿って引っ張られ、ヘッド50'をクレードル114内に進入させる。ナット46'は、調整軸AAを中心に回転して、ロッド48'をナット46'内に引き込む。十分な移動は、ナット46'をワッシャ120に係合させ、ワッシャ120を第1ブラケット38'に対して押し、シャフト78'に張力を発生させ、第1ブラケット38'を第2ブラケット42'に向かって引き、第1端部28を第2端部30に向かって引き、クランプ16'を締め付ける。細長い開口部90'は、調整アセンブリ44'が調整軸AAに沿った任意の点でヘッド50'から開口部90'内へ旋回することができるように、調整軸AAの移動を容易にする。張力を発生させるねじ付き係合部は、ナット46'とブラケットアセンブリ36'との間の円周方向力印加点と同じ位置にある。そのような構成は、調整軸AA上のロッド48'とナット46'との間の同軸整列及び同心性を維持することを容易にし、曲げ及びかじりを防止する。加えて、ヘッド50'およびナット46'は、調整アセンブリ44'がクランプ16'上にクランプ16'を有する単一のクランプアセンブリとして固定解除状態に維持されるように、開口部90'よりも大きい。
【0064】
例示的な実施形態を参照して本発明を説明してきたが、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができ、その要素の代わりに均等物を用いることができることが当業者には理解されるであろう。加えて、その本質的な範囲から逸脱することなく、特定の状況又は材料を本発明の教示に対して適合させるために多くの修正を行うことができる。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明は、添付の特許請求の範囲内に入るすべての実施形態を含むことが意図される。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
【国際調査報告】