(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-30
(54)【発明の名称】可変量固定値ユニットと固定量可変値ユニットの間の変換を行うための転置ネットワーク
(51)【国際特許分類】
G06F 9/50 20060101AFI20240123BHJP
【FI】
G06F9/50 150C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023540891
(86)(22)【出願日】2022-04-21
(85)【翻訳文提出日】2023-07-03
(86)【国際出願番号】 US2022025778
(87)【国際公開番号】W WO2022226206
(87)【国際公開日】2022-10-27
(32)【優先日】2021-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523252032
【氏名又は名称】タナカ フィリップ ノブユキ
(71)【出願人】
【識別番号】523252043
【氏名又は名称】タナカ ブランディア レイ
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】タナカ フィリップ ノブユキ
(72)【発明者】
【氏名】タナカ ブランディア レイ
(57)【要約】
一般的な態様において、転置ネットワークは、可変量固定値ユニットを固定量可変値ユニットに変換する、及びその逆を行うように構成される。幾つかの態様において、コンピュータシステムは、VVFVユニットを含む可変量固定値(VVFV)アイテムと、FVVVユニットを含む固定量可変値(FVVV)アイテムとの間で転置する手段を含む。転置する手段は、1又は2以上の転置ネットワークルールを実装する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータシステムであって、
可変量固定値(VVFV)ユニットを含むVVFVアイテムと、固定量可変値(FVVV)ユニットを含むFVVVアイテムとの間で転置する手段を備え、前記転置する手段は、1又は2以上の転置ネットワークルールを実装する、コンピュータシステム。
【請求項2】
前記転置ネットワークルールは、
開始時に、前記VVFVユニットの入力の値が、作成されたトランザクションインスタンスの出力の値と等価である
ことを指定するルールを含む、請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項3】
前記転置ネットワークルールは、
開始時に、前記VVFVユニットの入力の量が、作成されたトランザクションインスタンスの出力の量と等価であることを必要とされない
ことを指定するルールを含む、請求項1~2の何れかに記載のコンピュータシステム。
【請求項4】
前記転置ネットワークルールは、
開始時に、前記VVFVユニットは、トランザクションインスタンスと一意の識別によりペアリングされず、等価値でのみペアリングされる
ことを指定するルールを含む、請求項1~3の何れかに記載のコンピュータシステム。
【請求項5】
前記転置ネットワークルールは、
開始時に、トランザクションインスタンスの入力の値が、作成されたインタレストインプールドユニットの出力の値と等価である
ことを指定するルールを含む、請求項1~4の何れかに記載のコンピュータシステム。
【請求項6】
前記転置ネットワークルールは、
開始時に、トランザクションインスタンスの入力の量が、作成されたインタレストインプールドユニットの出力の量と等価であることを必要とされない
ことを指定するルールを含む、請求項1~5の何れかに記載のコンピュータシステム。
【請求項7】
前記転置ネットワークルールは、
開始時に、トランザクションインスタンスが、インタレストインプールドユニットと一意の識別によってペアリングされる
ことを指定するルールを含む、請求項1~6の何れかに記載のコンピュータシステム。
【請求項8】
前記転置ネットワークルールは、
開始時に、インタレストインプールドユニットの入力の値が、前記FVVVユニットのプールに転送される識別された前記FVVVユニットの出力の値と等価である
ことを指定するルールを含む、請求項1~7の何れかに記載のコンピュータシステム。
【請求項9】
前記転置ネットワークルールは、
開始時に、インタレストインプールドユニットの入力の量が、前記FVVVユニットの出力の量と等価である
ことを指定するルールを含む、請求項1~8の何れかに記載のコンピュータシステム。
【請求項10】
前記転置ネットワークルールは、
開始時に、インタレストインプールドユニットは、前記FVVVユニットと一意の識別によってペアリングされず、等価値においてのみペアリングされる
ことを指定するルールを含む、請求項1~9の何れかに記載のコンピュータシステム。
【請求項11】
前記転置ネットワークルールは、
開始時に、前記FVVVユニットの量は、前記FVVVユニットの単価を、インタレストインプールドユニットの値と等価であるトランザクションインスタンスの値で除算することによって決定される
ことを指定するルールを含む、請求項1~10の何れかに記載のコンピュータシステム。
【請求項12】
前記転置ネットワークルールは、
開始時に、前記FVVVユニットの量の入力が、インタレストインプールドユニットの量の出力と等価である
ことを指定するルールを含む、請求項1~11の何れかに記載のコンピュータシステム。
【請求項13】
前記転置ネットワークルールは、
トランザクションインスタンスの転送要求時に、前記転送要求がVVFVユニットで表現される
ことを指定するルールを含む、請求項1~12の何れかに記載のコンピュータシステム。
【請求項14】
前記転置ネットワークルールが、
転送要求時に、前記VVFVユニットにて表現された前記転送要求の値が、1又は2以上のトランザクションインスタンスの値にマッピングされ、前記トランザクションインスタンスは、前記転送を受けるものとして識別される
ことを指定するルールを含む、請求項1~13の何れかに記載のコンピュータシステム。
【請求項15】
前記転置ネットワークルールが、
転送要求時に、転送要求の値が、トランザクションインスタンスの値と等価でない場合、前記トランザクションインスタンスは、1つが所望の細分化であり且つ他の1つが残部である、2つの子孫トランザクションインスタンスを作成することにより、前記転送要求の値と等価であるように細分化される
ことを指定するルールを含む、請求項1~14の何れかに記載のコンピュータシステム。
【請求項16】
前記転置ネットワークルールが、
転送要求時に、識別されたトランザクションインスタンスと識別された細分化された子孫トランザクションインスタンスが転送される
ことを指定するルールを含む、請求項1~15の何れかに記載のコンピュータシステム。
【請求項17】
前記転置ネットワークルールが、
転送要求時に、トランザクションインスタンスが転送され、これに応じて、ペアリングされるインタレストインプールドユニットが転送される
ことを指定するルールを含む、請求項1~16の何れかに記載のコンピュータシステム。
【請求項18】
前記転置ネットワークルールが、
転送要求時に、トランザクションインスタンスが転送のために細分化された場合、これに応じて、ペアリングされるインタレストインプールドユニットが細分化され、これに応じて識別され細分化された子孫のインタレストインプールドユニットが転送される
ことを指定するルールを含む、請求項1~17の何れかに記載のコンピュータシステム。
【請求項19】
前記転置ネットワークルールが、
転送要求時に、トランザクションインスタンス及びインタレストインプールドユニットが細分化された場合、転送されていない子孫トランザクションインスタンス及び子孫インタレストインプールドユニットは、転送者のままである
ことを指定するルールを含む、請求項1~18何れかに記載のコンピュータシステム。
【請求項20】
前記転置ネットワークルールが、
転送要求時に、転送の受け取り手がネットワーク内にいない場合、関連するトランザクションインスタンス及びインタレストインプールドユニットは、前記ネットワークからリタイヤメントしたとみなされ、前記FVVVユニットの等価値は、前記FVVVユニットプールから転送されて、前記ネットワークの外の前記受け取り手に転送されるために許容可能な交換媒体に清算される
ことを指定するルールを含む、請求項1~19の何れかに記載のコンピュータシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願に対する相互参照)
本出願は、2021年4月21日に出願され、「Private Currency Paired With インタレストインプールドユニット Further Paired With External Stores Of Value」と題された、米国仮出願第63/258,323号に対する優先権を主張する。上記優先権出願は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
以下の説明は、特定の転置ネットワーク原理に従って動作する多段階転置ネットワークを通じて、可変量固定値ユニットを固定量可変値ユニットとして、又はその逆で使用可能にすることに関する。
【背景技術】
【0003】
様々な状況において、ネットワークに存在する特定の要素のプロパティ特性は、所望の機能を制限又は阻止する。このような場合、2つの異種の要素間の値の連続及び変動を維持しながら、特定のプロパティ及び機能性の要素を、変化するプロパティ及び機能性の別の要素に転置する方法又はシステムは、同じネットワーク内の両方の要素のプロパティ及び機能性から利益を得るための貴重な柔軟性及び機会を提供する。本開示は、このような目標を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】転置ネットワークコンピューティングシステムを示すブロック図である。
【
図3】転置ノードネットワーク及び企業を示す図である。
【
図4】トランザクションインスタンスの実施可能な要素を示す図である。
【
図5】インタレストインプールドユニットエントリの実施可能な要素を示す図である。
【
図6】ペアリングレコードの実施可能な要素を示す図である。
【
図7】トランザクションインスタンス、インタレストインプールドユニット及びペアリングレコードの生成のための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図8】トランザクションインスタンス及びインタレストインプールドユニットの値、並びにインタレストインプールドユニット及び転送されるFVVの量を決定するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図9】転置アイテムのプロパティとペアリングを示すフローチャートである。
【
図10】トランザクションインスタンス及びインタレストインプールドユニットの転送のための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図11】トランザクションインスタンス及びインタレストインプールドユニットの細分化のための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図12】トランザクションインスタンス及びインタレストインプールドユニットの非細分化のための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図13】TIのマイクロトランザクションフィー(MTF)を支払うための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図14】MTF計算のためのトランザクションインスタンスのプーリングのための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図15】ネットワークパーティシペーションリワード(NPR)を示す図である。
【
図16】トランザクションインスタンスに対する配当支払を示す図である。
【
図17】配当支払のためのトランザクションインスタンスのプーリングを示す図である。
【
図18】トランザクションインスタンス及びインタレストインプールドユニットのリタイヤメントを示す図である。
【
図19】部分的なアプリシエイションパーティシペーションを示す図である。
【
図20】ペアになったトランザクションインスタンス及びインタレストインプールドユニットの機能を示す図である。
【
図21】VVFVユニットとトランザクションインスタンスの対応と利用を示す図である。
【
図22】インタレストインプールドユニット、トランザクションインスタンス、VVFV及び外部通貨間の複数のペアリングを示す図である。
【
図24】VVFVからインタレストインプールドユニット、FVVVへのトランスポジットリクエストを示す図である。
【
図25】インタレストインプールドユニットの転送を示す図である。
【
図26】インタレストインプールドユニットの細分化を示す図である。
【
図27】インタレストインプールドユニットの非細分化を示す図である。
【
図28】インタレストインプールドユニットのリタイヤメントを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本開示を適用できる多数のネットワークエコシステムが存在するが、幾つかの実施構成では、本明細書で記載されたシステム及び技術は、企業セキュリティを取引可能な通貨にマネタイズする能力を有するエンティティを可能にすることができ、これは、ステーブルコイン及びトークン化セキュリティの現在の別のエコシステムでは達成が許されない。
【0006】
ステーブルコイン、フィアット通貨及び他の交換ユニットは、本質的に、可変量固定値ユニットであり、一方、企業セキュリティ及びビットコイン、他の暗号通貨及び商品などの他の値のストアは、本質的に、固定量可変値ユニットであり、これらの2つのカテゴリは、このような適切な特性に起因して互換的に使用することはできない。逐次的で可変的なリテラル及び値等価のペアリング及びプーリングを通じて一連の転置ネットワーク原理の適用により、一例として、通貨と企業セキュリティのフル回路を妨げる干渉を除去することができる。
【0007】
本開示で説明される全ての実施例及び実施形態において:図中の全てのステップは、様々な順序で起こることができ、全てのステップが図示されている訳ではなく、図示された全てのステップは必ずしも必要ではない;クライアントノードが特定の役割を有するとして言及される場合、クライアントノードがあらゆるノードの中で最も低い機能を有することを考えると、かかる役割及び機能は、システム内の他のノード(例えば、マーチャントノード、カンパニーノード、又は転置ノード)によって引き受けることができ;本明細書で記載されるこのような手法は、どれも排他的ではなく、各々が所望の構成に応じて1又は2以上の他の手法と組み合わせることができ;金融商品又は値のストアについて記載されるステップは、特定の資産又はこのような資産を表すデリバティブ商品(ただし、このようなデリバティブ商品が法的拘束力があり、有効であることを条件として)の何れかで達成することができる。例えば、FVVVのプールにおける値のペアリングの何れかのインスタンスは、実際のFVVVを使用して、又はデリバティブもしくは他の金融商品を通じてほぼ同じ性能を提供することで達成することができ;ノードストレージに格納されたモジュールのソフトウェアの実行の全てのステップにおいて、かかる実行は、ノードプロセッサによって行われる所望の動作を可能にするために、かかるソフトウェア及び関連データが適切なメモリにロードされることを含み;このような実施形態では、TI及びIPUの別個の要素は、統合通貨の単一ユニットに組み合わせることができ、ここでTI及びIPUの機能は、ネットワークにおける通貨の1つのインスタンス化に統合される。このような事例では、TI又はIPUへの言及は全て、かかる統合通貨への言及であると解釈されるものとし、;ここで、転置ノードネットワーク又はネットワークへの言及がなされる場合、このような言及は、代わりに、プライベート、セミパブリック又はパブリックブロックチェーンに記録されたトランザクションを検証、記録及び検索するのに、1又は2以上のノード、場合によっては転置ノードが決定論的ベースで機能する、ネットワークの分散台帳技術(DLT)実装を意味することができる。
【0008】
図1は、転置ネットワークコンピューティングシステム100を示す図である。転置ネットワークコンピューティングシステム100は、ストレージに存在する、メモリにロードされる、又はプロセッサ上にある1又は2以上のソフトウェアモジュール101、1又は2以上のプロセッサ102、様々なタイプのメモリ103、1又は2以上のタイプのストレージ104及び1又は2以上のディスプレイデバイス105、1又は2以上の入力デバイス106、1又は2以上の出力デバイス107を含み、これらは全て、通信インタフェース108によって一緒にリンクすることができ、入力デバイス及び出力デバイスは、通信ネットワーク109にリンクされることができる。幾つかの実施構成では、転置ネットワークコンピューティングシステム100は、
図9~22及び24~28の例示的なプロセス900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2400、2500、2600、2700、2800におけるオペレーション、又は別の方法で実行するように実装される。
【0009】
命令を含むモジュール101の全てのソフトウェアは、プロセッサ102のキャッシュ、メモリ103又はストレージ104に存在し、データはディスプレイ105上に提示され、ストレージ104に格納される。
【0010】
転置ネットワークコンピューティングシステムのプロセッサ102は、様々なレベルのキャッシュと統合された、特殊機能を有する1又は2以上のプロセッサ又は集積回路とすることができる。通信インタフェース108は、I/Oインタフェース、通信インタフェース及びバスを含むことができる。メモリ103は、フラッシュ、RAM、DRAM、又はメモリタイプの組み合わせなど、様々な形態のメモリを含むことができる。ストレージ104は、ソリッドステートドライブ、ハードドライブ、USBドライブ、SDカード、DVD又は他の様々な光学、磁気又は他の媒体を含むことができる。
【0011】
転置ネットワークコンピューティングシステムは、転置ノード又は変換ノード、カンパニーノード、クライアントノード、マーチャントノード又はサードパーティノード、或いは上述の組み合わせもしくはバリエーションとして機能することができる。
【0012】
本明細書で説明するように、データを受信するステップ全ては、入力デバイス106によって起こり、データを送信するステップの全ては、出力デバイス107によって起こるものとする。転置ネットワークコンピューティングシステム100の構成要素内の全ての通信は、通信インタフェース108を介して行われるものとする。
【0013】
図2は、転置ノードネットワーク200を示す図である。転置ノードネットワーク200は、通信ネットワーク204によって共に結合された転置ノード又は連合転置ノード201、カンパニーノード202、クライアントノード203、マーチャントノード205、サードパーティノード206から構成することができる。幾つかの実施構成では、転置ノードネットワーク200は、
図9-22及び24-28の例示的なプロセス900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2400、2500、2600、2700、2800におけるオペレーション、或いは別の方法で実行するように実装される。
【0014】
様々な実施形態において、開示された技術は、少なくとも1つの転置ノード、1又は2以上のクライアントノード、場合によってはカンパニーノード、及び場合によっては1又は2以上のマーチャントノードを含み、これらは様々に、互いに、すなわちクライアントノードからクライアントノード、クライアントノードからマーチャントノード、クライアントノードから転置ノード、マーチャントノードから転置ノード、及び外部のサードパーティノードと通信し取引することができる。クライアントノード、マーチャントノード、クライアントノード及び転置ノードは、債務、責任及び機能性の違いによって区別される1又は2以上のクラスに属することがあります。
【0015】
クライアントノード203は、保有するTI又は他の値のストアの現在及び過去の量を示すデータ、トランザクションの履歴、頻繁な取引相手、ローン又は負債、蓄積又はリワード、他の機会の可用性などの様々なデータを表示することができる。
【0016】
クライアントノード203は、TIの購入を開始する、商品又はサービスを購入するためにTIを使用する、様々な目的のために当該TIを預託する、TIを貸し借りする、当該TIを他のTI又は他の通貨もしくは値のストア、又は金融商品もしくは投資と交換する、などの様々な機能を提供することができる。クライアントノード203は、他のノードと通信し、ファイルを共有し、又は特定のデータへの限定的なアクセスを許可する機能を提供することができる。クライアントノード203に対する権限は、2人以上の間で共有することができ、異なる人物に異なるレベルのアクセス及び特権を付与することができる。クライアントノード203は、複数の場所から同時にアクセスする能力を可能にすることができ、アクセス及びセキュリティに関する情報の追加層を提供することができる。クライアントノード203は、アカウント制限のアップグレード又はダウングレードを要求し、或いは追加の特徴又は機能へのアクセスを要求することができる。
【0017】
マーチャントノード205は、クライアントノード203の機能は全てを含むことができるが、他のユーザへの販売又はリースのための商品又はサービスの提供に関するより多くの機能を含むこともできる。このような商品又はサービスは、別のシステム上で販売のために提供することができるが、その支払は、転置ノードネットワーク200を通じて行われるか、或いは、共通プロトコルを利用する1又は2以上のインタフェースを介して転置ノードネットワーク200に接続することができる。マーチャントノード205は、リワード及びロイヤリティプログラムを提供することができ、有利なオファー又は購買パターンの予測を計算する機能もまた、提供することができる。マーチャントは、支出者の予測及びオファーを最適化するために、バックエンド分析システムを転置ノードネットワーク200と相互接続する能力、並びに他のマーチャントノード205と協力して相互に利益をもたらすフェデレーションを形成する能力を提供することができる。マーチャントノード205は、販売、返品、問い合わせ、リピート購入、購入の量又は頻度、及びこれらに関連するパターンに関連する追加の包括的な報告機能を有することができる。マーチャントノード205は、転置ノードネットワーク200におけるサブオファリングとして自身のTIを提供する機能を提供することができる。
【0018】
転置ノード201は、クライアントノード203、カンパニーノード202及びマーチャントノード205の機能全てを含むことができるが、全てのTIの作成、発行、交換及びリワードのための中央処理装置、信頼できる情報源データベース及びクリアリングハウスとしての役割も果たすことになる。転置ノード201は、クライアントノード203、カンパニーノード202及びマーチャントノード205の様々なアカウントを維持することになるが、これには、VVFVアカウント、TIアカウント、米ドルアカウント、FVVVアカウント、ローン及び他の様々な通貨又は値のストアのアカウントを含むことができる。クライアントノード203、カンパニーノード202及びマーチャントノード205によって開始された転置ノードネットワーク200における通信及び取引の全ては、処理及び記録、又は最終的な受け取り手へのオンワード送信、又は更なるアクションのために転置ノード201によって受信されることになる。
【0019】
転置ノードの責任は、フェデレート方式で、2以上の転置ノードによって共有することができ、ここでは役割及び機能が合意によって割り当てられる。このような実施形態は、依然として、上級の転置ノード又は責任及び権限の程度が異なる転置ノードを含み、このような合意に基づいて構成され及び運用される。
【0020】
様々な実施形態において、開示された技術は、2以上の転置ノードが協調して又はフェデレート方式で動作する複数の転置ノードネットワークの作成を可能にすることができる。このような複数の転置ノードネットワークは、TIレコード及び為替レートの計算における標準化又は相互運用性、及びユーザの債務及び責任の均一化を含むであろう。
【0021】
様々な実施形態において、ネットワークは、分散型台帳技術(「DLT」)を使用して実施することができ、ネットワーク内の特定のノード、場合によってはフェデレート能力で動作する1又は2以上の転置ノードは、Hashgraph、仮想投票、プルーフオブワーク、プルーフオブステイク又は他の合意アルゴリズムなどの様々な検証アプローチに基づいて、公式分散型台帳上の取引を検証する責任がある。このようなDLTネットワークでは、転置ノード、カンパニーノード、マーチャントノード、クライアントノードとしてのステータスに加え、ノードは、リーディングノードであることに加えて、検証ノードとしての役割を果たすことができ、一部のノードはリードオンリーノードとすることができる。検証ノードは台帳のトランザクションを承認する責任を負い、読み取り専用ノードは、台帳のトランザクションを見ることができるが、台帳にトランザクションを書き込む能力は、DLTネットワークの構成に依存することになる。
【0022】
更に、場合によっては、転置ノードネットワークの外部にいる当事者、すなわちThird-Party Node 206との相互作用が存在することができる。このようなThird-Party Node 206は、転置ノードネットワーク200に参加していないが、取引の必要性がある金融機関、外国企業又は個人とすることができる。
【0023】
図3は、企業を有する転置ノードネットワーク300を示す図である。転置ノードネットワーク200はまた、IPUの値を固定するようにプールされるFVVの発行者として、複数の企業301a、301b、301cを含むように配向することができ、ここで様々なノード、例えばクライアントノード203は、1又は2以上の企業のFVVの値に結合されるTIを購入することができる。幾つかの実施構成では、企業300を有するトランスポジットノードネットワークは、
図9-22及び24-28の例示的なプロセス900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2400、2500、2600、2700、2800におけるオペレーションにて又は別の方法で実行するように実装される。
【0024】
幾つかの実施形態では、FVVを提供する複数の企業の周りを配向される転置ノードネットワーク200は、このような企業301a、301b、301c、1又は2以上のクライアントノード203、場合によってはマーチャントノード205、転置ノード201、などを含み、これらは全て通信ネットワーク204によって共に接続される。
【0025】
このような実施形態では、ネットワークは、TIを1又は2以上の異なる企業のFVVと等しくする転置ノードによって動作することができ、TIは、かかる企業のFVVに基づいて別個のカテゴリに定式化され、IPUは、複数の企業のFVVをカバーする共通プールに、又は別々のプールに存在するが、何れの構成においても、かかるIPUは、転置ノードによって発行されるTIとペアリングされることになる。転置ノードは、企業向けネットワークのシステムを動作することができ、ここで各企業は、独自のFVVに基づいてネットワークを動作することができるが、このような企業向けネットワークは、転置ノードによって発行されるTIを使用して転置ノードにより動作されるネットワーク全体と結合されて相互動作可能とすることができる。ネットワークはまた、IPUとプールされペアリングされたFVVのための唯一のベースを形成するそのFVVを有する転置ノードとして単一の企業によって動作することができる。
【0026】
図4は、トランザクションインスタンス400の実施可能な要素を示す図である。様々な実施形態において、かかるトランザクションインスタンス(又はトランザクションエントリ)の作成時に、転置ノード201は、場合によっては、かかるTIの一意の識別子401、FVVを発行する会社のアイデンティティ402、かかるTIに関する定量データ(例えば、TI又はIPUの数)403、場合によっては価格又は値データ404、イントロデューサ又はチェーンオブタイトル(権利変遷)データ405、時間要素406、認証又はセキュリティエレメント407、場合によってはTIのカテゴリ又はクラス408、場合によってはプーリング、細分化及び確率的データ409、並びに場合によっては他のデータ及びメタデータ410を含む、TIレコード(「TI Record」)400を作成することになる。
【0027】
図5は、インタレストインプールドユニットエントリ500の実施可能な要素を示す図である。様々な実施形態において、インタレストインプールドユニットの作成時に、転置ノード201は、場合によっては、かかるIPUの固有識別子501、FVVの発行会社のアイデンティティ502、定量データ(例えば、IPU又はペアFVVの数)503、場合によっては価格又は値データ504、イントロデューサ又はチェーンオブタイトルデータ505、時間要素506、認証又はセキュリティエレメント507、場合によってはTIのカテゴリ又はクラス508、場合によってはプーリング、細分化及び確率的データ509、並びに場合によっては他のデータ及びメタデータ510を含む、IPUレコード(「IPU Record」)500を作成することになる。
【0028】
図6は、ペアリングレコード600の実施可能な要素を示す図である。様々な実施形態において、TIとIPUのペアリング時に、転置ノード201は、場合によっては、かかるペアリングレコードの固有識別子601、FVVの発行会社のアイデンティティ602、定量データ(例えば.IPU又はペアリングされたFVVの数)503、場合によっては価格又は値データ604、イントロデューサ又はチェーンオブタイトルデータ605、時間要素606、認証又はセキュリティエレメント607、場合によってはTIのカテゴリ又はクラス608、場合によってはプーリング、細分化及び確率的データ609、並びに場合によっては他のデータ及びメタデータ610を含む、ペアリングレコード(「ペアリングレコード」)600を作成することになる。
【0029】
更に、幾つかの実施形態では、IPUとFVVとの間でペアリングレコードを作成することができる。このようなペアリングレコードは、TIとIPUのペアリングレコードと実質的に同様であり、IPUとFVVのペアリングを反映するために変更が加えられる。
【0030】
図7は、トランザクションインスタンス、インタレストインプールドユニット、及びペアリングレコードの生成700を示す図である。様々な実施形態において、転置ノードは、クライアントノードから変換要求701を受け取り、VVFVユニットをFVVVユニットに変換する。
【0031】
転置ノード201は、要求702に従って、データベースにおいてトランザクションインスタンスエントリを生成する。
【0032】
転置ノード201は、トランザクションインスタンス703に従って、インタレストインプールドユニットエントリデータベース内にインタレストインプールドユニットエントリを生成する。
【0033】
転置ノード201は、インタレストインプールドユニットエントリをトランザクションインスタンスエントリ704とペアリングするペアリングレコードを生成する。
【0034】
図8は、トランザクションインスタンス及びインタレストインプールドユニットの値、並びにインタレストインプールドユニット及び転送されるFVVの数量800を決定することを示す図である。様々な実施形態において、転置ノード201は、トランザクションインスタンスを取得するのに使用されるVVFVユニットの値に基づいて、トランザクションインスタンスの値を決定する801。
【0035】
転置ノード201は、トランザクションインスタンスの値に基づいて、作成されるインタレストインプールドユニットの合計値及びFVVVプールに転送されるFVVVの合計値を決定する802。
【0036】
転置ノード201は、トランザクションインスタンスの値に基づいて、作成されるインタレストインプールドユニットの数量及びFVVVプールに転送されるFVVVユニットの数量を決定するためのFVVのユニット値を決定する803。IPUに関して配当、部分的なアプリシエイションパーティシペーション、又は他のイベントが発生した場合、特定のイベントの影響は、TIのイントロデューサ又はIPUの保有者に引き継がれるものとする。
【0037】
図9は、転置アイテム900のプロパティ及びペアリングを示す図である。様々な実施形態において、転置ネットワークコンピューティングシステム100は、可変量固定値ユニット903と固定量可変値ユニット909の間の従来にない転置を達成する。この転置は、転置される2つの要素が異なる特性を有するので困難であり、指定されたルールに従って動作するインタレストインプールドユニットの生成によって仲介される可変リテラル及び数量等価ペアリングの多層システムを通じてのみ交互に変換することができる。
【0038】
転置ネットワークコンピューティングシステム100のアクティベーションは、このようなプロパティ904を有する、可変量固定値ユニット903の入力から始まる。
【0039】
ある特定量の可変量固定値ユニット903の転置ネットワーク100への入力は、トランザクションインスタンス905の生成をもたらす結果となる。トランザクションインスタンス905は、可変量固定値ユニット903と文言通りに一意の識別によって対ペアリングされている訳ではないが、生成時には、トランザクションインスタンス905と可変量固定値ユニット903との間に値等価が存在する。この値等価性は、トランザクションインスタンス905の生成時にのみ必然的に存在し、それ以降の時点ではトランザクションインスタンス905の値が変動する可能性があり、その変動により、より多くの又はより少ない量の可変量固定値ユニット903と等価となる。
【0040】
トランザクションインスタンス905の生成は、インタレストインプールドユニット907の生成をもたらす。インタレストインプールドユニット907は、転置ネットワークコンピューティングシステム100への最初の入力として機能した可変量固定値ユニット903とは反対のプロパティを有する、固定量可変値ユニットである。インタレストインプールドユニット907は、トランザクションインスタンス905とのリテラルペアリング及び一意の識別によって結合される。トランザクションインスタンス905とインタレストインプールドユニット907との間のリテラルペアリングは、転置ネットワークコンピューティングシステム100におけるかかる2つのアイテムの存在を通じて継続し、トランザクションインスタンス905とインタレストインプールドユニット907とは、他方に同じ動作が発生することなく、生成、転送、細分化、非細分化又はリタイヤすることはできない。
【0041】
トランザクションインスタンス905とインタレストインプールドユニット907の間のペアリングの一部は、トランザクションインスタンス905とインタレストインプールドユニット907の値が常に等価であるようなものである。
【0042】
しかしながら、トランザクションインスタンス905とインタレストインプールドユニット907の間の値の等価性は、トランザクションインスタンス905が特定の取引を記録する単一文書であるという事実に起因して、量の等価性をもたらすものではない。単一の取引記録として、その数量は1であると理解することができるが、ペアリングされているインタレストインプールドユニット907の可変量の値を有することができる。トランザクションインスタンス905とインタレストインプールドユニット907の間のその数量関係は、生成時に固定されて変化しないので、特定のトランザクションインスタンス905が10個のインタレストインプールドユニット907に相当する場合、これは常に10個のインタレストインプールドユニット907と等価であることになる。
【0043】
転置ネットワークコンピューティングシステム100において転置されるアイテムの生成における重要な機能は、インタレストインプールドユニット907の数量決定である。生成時に、転置ノード201は、転置のエンドポイントにおいて固定量可変値ユニット909のユニット値を確認する。この固定量可変値ユニット909のユニット値に基づいて、転置ノード201は、トランザクションインスタンス905の値を固定量可変値ユニット909のユニット値で除算し、固定量可変値ユニットプール910に転送されることになる固定量可変値ユニット909の量を決定する。
【0044】
固定量可変値ユニット909の量の決定により、インタレストインプールドユニット907の量も決定される。転置ネットワークコンピューティングシステム100におけるインタレストインプールドユニット907の全体量は、固定量可変値ユニットプール910における固定量可変値ユニット909の量と常に等価である。固定量可変値ユニット909の値が固定量可変値ユニット907の値を決定付けるので、インタレストインプールドユニット907は、量においてペアリングされることに加えて、固定量可変値ユニット909と値においてペアリングされる。トランザクションインスタンス905とトランザクションインスタンス907のペアリングとは異なり、トランザクションインスタンス907と固定量可変値ユニット909は、互いにリテラルにペアリングされておらず、数量等価でのみペアリングされ、トランザクションインスタンス907が1つ発生した場合、固定量可変値ユニット909の1ユニットが、固定量可変値ユニットプール910に転送しなければならないとようになる。
【0045】
更に、インタレストインプールドユニット907の値は、当該インタレストインプールドユニット907がペアリングされるトランザクションインスタンス905の値を決定する。更に、トランザクションインスタンス905の値は、可変量固定値ユニット903で表現することができ、このような表現は、単にクライアントノード203ディスプレイ上の情報アイテムであり、或いは、転置ネットワークコンピューティングシステム100は、トランザクションインスタンス905の値の変動に従って、可変量固定値ユニット903を関連するクライアントノード203のアカウントに動的に加算し、又は関連するクライアントノード203のアカウントから減算することができる。或いは、リアルタイムの加算及び減算ではなく、転置ノード201は、可変量固定値ユニット903のランニングバランスを表示するが、転送又はリタイヤメントの要求に応じて可変量固定値ユニット903のインスタンスを作成することのみ可能である。
【0046】
要約すると、可変量固定値ユニットを固定量可変値ユニットに、又はその逆に転置することができる転置ネットワークコンピューティングシステム100を動作させるルールは以下の通りである:
1.開始時に、可変量固定値ユニットの入力の値は、作成されたトランザクションインスタンスの出力の値と等価である。
2.開始時に、可変量固定値ユニットの入力の量は、作成されたトランザクションインスタンスの出力の量と等価であることを必要としない。
3.開始時に、可変量固定値ユニットは、トランザクションインスタンスと一意の識別によりペアリングされず、等価値でのみペアリングされる。
4.開始時に、トランザクションインスタンスの入力の値は、作成されたインタレストインプールドユニットの出力の値と等価となる。
5.開始時に、トランザクションインスタンスの入力の量は、作成されたインタレストインプールドユニットの出力の量と等価である必要はない。
6.開始時に、トランザクションインスタンスは、インタレストインプールドユニットと一意の識別によりペアリングされる。
7.開始時に、インタレストインプールドユニットの入力の値は、固定量可変値ユニットのプールに転送される識別された固定量可変値ユニットの出力の値と等価である。
8.開始時に、インタレストインプールドユニットの入力の量は、固定量可変値ユニットの出力の量と等価である。
9.開始時に、インタレストインプールドユニットは、固定量可変値ユニットと一意の識別によりペアリングされず、等価値でのみペアリングされる。
10.開始時に、固定量可変値ユニットの量は、固定量可変値ユニットの単価を、インタレストインプールドユニットの値と等価であるトランザクションインスタンスの値で除算することによって決定される。
11.開始時に、固定量可変値ユニットの量の入力は、インタレストインプールドユニットの量の出力と等価である。
12.可変量固定値ユニットが固定量可変値ユニットに又はその逆に転置されるネットワークの動作全てにおいて、以下のルールが引き続き適用される:2、3、4、5、6、7、8、9及び11。
13.トランザクションインスタンスの転送要求時に、転送要求は可変量固定値ユニットで表現することができる。
14.転送要求時に、可変量固定値ユニットで表現された転送要求の値は、1又は2以上のトランザクションインスタンスの値にマッピングされ、当該トランザクションインスタンスは転送を受けるものとして識別される。
15.転送要求時に、転送要求の値が、トランザクションインスタンスの値と等価でない場合、トランザクションインスタンスは、1つが所望の細分化であり、他方が残部である、2つの子孫トランザクションインスタンスを作成することにより、転送要求の値と等価であるように細分化することができる。
16.転送要求時に、識別されたトランザクションインスタンスと識別された細分化された子孫トランザクションインスタンスは転送されることになる。
17.転送要求時に、トランザクションインスタンスが転送されると、これに応じてペアリングされるインタレストインプールドユニットが転送される。
18.転送要求時に、トランザクションインスタンスが転送のために細分化された場合、これに応じて、ペアリングされるインタレストインプールドユニットが細分化され、これに応じて識別され細分化された子孫のインタレストインプールドユニットが転送される。
19.転送要求時に、トランザクションインスタンスとインタレストインプールドユニットが細分化された場合、転送されていない子孫トランザクションインスタンスと子孫インタレストインプールドユニットは、転送者のままである。
20.転送要求時に、転送の受け取り手がネットワーク内にいない場合、関連するトランザクションインスタンス及びインタレストインプールドユニットは、ネットワークからリタイヤしたとみなされ、固定量可変値ユニットの等価値は、固定量可変値ユニットプールから転送されて、ネットワーク外の受け取り手に転送されるために許容可能な交換媒体に清算される。
【0047】
図10は、トランザクションインスタンスの転送とインタレストインプールドユニット1000を示す図である。ユーザは、トランザクションインスタンスの量を使用又は支出することを望むことができ、かかる使用又は支出は、当該トランザクションインスタンスの転送を必要とする。幾つかの実施形態では、クライアントノード203は、転置ノード201に転送要求を送信し、これは、金額及び転送先に関するデータを含むことができ、また、当該転送要求においてどのトランザクションインスタンス又はトランザクションインスタンスのカテゴリが使用されるべきかに関するプリファレンスを含むことができる。このような場合、転置ノード201は、クライアントノード203から転送要求1002を受信する。幾つかの実施構成では、例示的なプロセスは、
図1~3に示す例示的なネットワーク100、200、300によって実行される。
【0048】
転置ノード201は、クライアントノードのプリファレンス又はネットワーク原理に従って、転送要求を受けることになるトランザクションインスタンスを決定する1003。
【0049】
転置ノード201は、ペアリングレコードに基づいて、転送要求を受けることになるインタレストインプールドユニットを決定する1004。
【0050】
転置ノード201は、識別されたトランザクションインスタンスとインタレストインプールドユニットを転送する1005。
【0051】
転置ノード201は、転送を転送記録データベースに記録する1006。
【0052】
幾つかの実施形態では、異なるユニットが異なる値及び属性を有することになるので、ユーザは、TIのどのユニットが転送を希望するかに関するオプションを提供することができる。例えば、幾つかの実施形態では、TIをより長い期間にわたって保持するためのインセンティブ又はリワードが提供される場合、ユーザは、直近に取得したTIを最初に転送することをデフォルトとすることができる。ユーザは、FVVV購入価格が最も低いTIを転送することを好む可能性があり、或いは、保有する全てのTIの統一平均に基づいてTIを支出することを好む可能性がある。このようなTIに関連して配当が支払われる場合、配当参加の資格のあるTIを支出することの影響を考慮することで、どのTIを使うかに関する決定に影響を与える可能性がある。
【0053】
図11は、トランザクションインスタンスの細分化及びインタレストインプールドユニット1100を示す図である。ユーザは、特定のトランザクションインスタンスの値と等価でないか、又は完全に割り切れないトランザクションインスタンスの量を使用又は支出することを望むことができる。このような場合、当該トランザクションインスタンスの細分化が利用され、所望の細分化金額1100での交換又は取引が可能になる。幾つかの実施構成では、例示のプロセスは、
図1~3に示す例示のネットワーク100、200、300によって実行される。
【0054】
幾つかの実施形態において、クライアントノード203は、細分化を必要とする転送要求を行う1101。転置ノード201は、このような転送及び細分化の要求を受信し、細分化され転送されるトランザクションインスタンスを決定する1102。
【0055】
転置ノード201は、識別されたトランザクションインスタンスを、元のトランザクションインスタンスの値と等しい子孫のトランザクションインスタンスに細分化する1103。
【0056】
転置ノード201は、識別されたトランザクションインスタンスとペアリングされるインタレストインプールドユニットを識別し、子孫のインタレストインプールドユニットに細分化し、これは元のインタレストインプールドユニットと等価の値となる1104。
【0057】
転置ノード201は、子孫トランザクションインスタンスと子孫インタレストインプールドユニットをペアリングするための子孫ペアリングレコードを生成する1105。
【0058】
転置ノード201は、残りの子孫トランザクションインスタンスとペアリングされた子孫インタレストインプールドユニットを、転送を要求するクライアントノードに残留させる1106。
【0059】
転置ノード201は、転送要求に従って転送される、子孫トランザクションインスタンスとペアにされた子孫インタレストインプールドユニットを転送する1107。
【0060】
転置ノード201は、転送要求、子孫トランザクションインスタンス、子孫インタレストインプールドユニットエントリ及び子孫ペアリングレコードを転置ノードのストレージに記録する1108。
【0061】
図12は、トランザクションインスタンス及びインタレストインプールドユニットの非細分化1200を示す図である。細分化のネットワークへの負担、特に、連続する転送にわたってトランザクションインスタンスをより小さい断片に連続的に分解するため、ネットワーク資源の使用の保全は、非細分化1200のプログラムによって利益を得る。幾つかの実施構成では、例示のプロセスは、
図1~3に示す例示のネットワーク100、200、300によって実行される。
【0062】
このような実施形態では、転置ノード201は、トランザクションインスタンスデータベース内の子孫トランザクションインスタンスを非細分化する手順を初期化する1201。転置ノード201は、トランザクションインスタンスデータベース内の子孫トランザクションインスタンスを非細分化するために識別する1202。
【0063】
転置ノード201は、トランザクションインスタンスデータベースにおいて、より大きなフラグメントの子孫トランザクションインスタンスを識別するか、又は子孫トランザクションインスタンスの1又は2以上を生成する1203。
【0064】
転置ノード201は、識別された又は生成されたより大きなフラグメントトランザクションインスタンスを識別されたより小さなフラグメントトランザクションインスタンスと交換する1204。
【0065】
転置ノード201は、識別又は生成された大きい断片トランザクションインスタンスとペアリングされたインタレストインプールドユニットを、関連のトランザクションインスタンスと同じ動作を受けるようにし、これを反映した調整されたペアリングレコードを生成する1205。
【0066】
転置ノード201は、関連する小さなフラグメントトランザクションインスタンスとペアリングされたインタレストインプールドユニットを、関連のトランザクションインスタンスと同じ動作を受けるようにし、これを反映する調整されたペアリングレコードを生成する1206。
【0067】
転置ノード201は、非細分化に従って、転置ノードのストレージに、子孫トランザクションインスタンス、子孫インタレストインプールドユニット及び子孫ペアリングレコードを記録する1207。
【0068】
図13は、TIのマイクロトランザクションフィー(MTF)の支払1300を示す図である。様々な実施形態において、転置ノードネットワーク200は、導入からリタイヤメントまでTIを追跡し、最初に導入されたかかるTIに関連するトランザクションインスタンスデータベース内の特定のデータを維持することを可能にすることができる。このような元の導入データは、トランザクション及び細分化が複数生成されるにもかかわらず、トランザクションインスタンスの一部として維持することができる。かかる記録に基づいて、TIのイントロデューサは、イントロデューサ1300によって導入されたかかるTIの下流使用に対するMTFを受け取ることができる。かかるMTFは、かかるTIの使用により生成される実際のトランザクションフィーに参加することができる。幾つかの実施構成では、例示的なプロセスは、
図1~3に示す例示的なネットワーク100、200、300によって実行される。
【0069】
例示のみであるが、転置ノード201がTI1を作り出し、これをNodeであるクライアントノード203に転送する(例えば)1301。かかるクライアントノードは、かかるTI1を受け取り、そのイントロデューサとみなされる1302。かかるクライアントノード203は、マーチャントノードにてTI1を支出する1303。
【0070】
転置ノード201は、TI1の支払を処理し1304、MTFを計算し、支払人、支払先の何れか又は両方に課金し1305、マーチャントノードに正味の支払を転送する1306。マーチャントノードは、正味のTI1支払を受け取る1307。
【0071】
転置ノード201は、MTFをイントロデューサに送信するが、クライアントノード203の可能なMTFのシェアを差し引くことができ、その量は、マイナスになる可能性があり、すなわち、クライアントノードのシェアがイントロデューサのMTFより大きく、この場合、マーチャントノードへの支払額に加えられることになる1308。クライアントノード203は、TI1によって生成されたMTFのパーセンテージを受け取る1309。
【0072】
転置ノードネットワーク200は、TIイントロデューサとしてクレジットを受けるためにTIを再導入することを目的として、ユーザが意図的にTIをリタイヤさせる可能性を補償することになる。転置ノードネットワーク200は、解約、取引間の時間、TIのリタイヤメントと導入のパターン、及び他の要因に基づく不公正な行動を予測するモデルによってこれを行うことができる。更に、TIをリタイヤメントさせた場合、特に同じ又は関連するユーザがイントロデューサとしてTIを再購入した場合に、様々なペナルティを課すことができる。
【0073】
図14は、MTF計算のためのトランザクションインスタンスのプーリング(Pooling)1400を示す図である。幾つかの実施形態では、メタデータ、プーリング及び確率的計算を利用して、イントロデューサ又は他のユーザに対するMTF支払の計算を単純化するために、ユーザが保有する特定のTI又はTIのクラスにメタバリューを割り当てることができる1400。幾つかの実施構成では、例示的なプロセスは、
図1~3に示す例示的なネットワーク100、200、300によって実行される。
【0074】
例示に過ぎないが、あるノード、例えばクライアントノード203は、1/1/23に作成されたTI1、2/13/23に作成されたTI2、及び5/11/23に作成されたEC3のイントロデューサであったとすることができる。このようなユーザは、必ずしも当該TIをまだ保持している訳ではないが、MTFの権利を保持することができる1401。
【0075】
かかるTIは、クライアントノード203に一定の収益の流れを提供しているが、ネットワーク計算によれば、その額は時間の経過と共に減少していく。また、転置ノードネットワーク200側では、TIの作成から時間が経過するにつれて、MTF支払の計算量と複雑さが、より小さな金額に対してよりリソースを支出するようになるので、MTF支払計算根拠を修正することは、転置ノード201の利益になる。
【0076】
1つの可能性は、転置ノード201が類似のTIからメタデータを収集し、かかるデータをプールし、かかるTIに対する可能性が高い平均MTF支払の確率的決定を行うことである1402。転置ノードはまた、その特定のTIに対する可能性の高い平均MTF支払を決定する際に、地理、TIの細分化のサイズ、TIの可能性の高い循環寿命、取引の速度、取引される当該TIの値の因数分解、ユーザのネットワークスコア及び他の要因など含めることができる1403。
【0077】
全ての関連する変数に基づいて、転置ノード201は、一定期間にわたって修正された、当該TIについてのプールされた確率的MTF値に到達する1404。かかるプールされた確率的な値に基づいて、転置ノード201は、一括払い、予想されるTI寿命にわたる固定支払に対する将来のMTFの買い取りに対するオファーをユーザに提示するか、又はかかるダウンストリームTIのMTF構成要素をリタイヤメントさせることと引き換えに、そのままのMTFで新しいTIをユーザに発行することができる1405。
【0078】
クライアントノード203が受け入れた場合、当該TIの当該MTFの持分は、ネットワークアカウントにリタイヤ又は統合され、プールベースで処理されて、約束された交換が完了することになる1406。
【0079】
図15は、ネットワークパーティシペーションリワード(NPR)1500を示す図である。幾つかの実施形態では、ユーザは、ネットワークパーティシペーションリワード(「NPR」)1500でボーナスを付与することができる。このようなNPRは、保有するTIの値、使用するTIの量、獲得したイントロデューサクレジット、TIを保有する期間の長さと量、ユーザ紹介のクレジット、ユーザの参加の長さ、他の要因1501に従って計算することができる。幾つかの実施構成では、例示のプロセスは、
図1~3に示す例示のネットワーク100、200、300によって実行される。
【0080】
このような様々な要因1501に基づいて、NPRポイントスコアは、ユーザに割り当てることができる1502。このようなNPRポイントスコア1502に基づいて、ユーザは、定期的にNPRを受け取ることができる1503。更に、ユーザは、ネットワークを他の当事者に紹介することができる1504。このような他の当事者は、ネットワークに参加し、TIの導入、TIの転送、MTF、NPR、配当及び感謝特典の受け取りなどの様々な活動への参加を開始する1505。転置ノードは、このような活動全てのパーセンテージ値を計算し、これをユーザのNPRに加算するか、又は別々に支払うことができる1506。
【0081】
NPRは、所望のあらゆる動作にインセンティブを与えるために使用することができ、また、他のネットワークとのクロスプラットフォームベースで使用することができる。NPRは、ネットワークの提供物又は他の商品及びサービスに関する教育的機会に参加することによっても獲得することができる。
【0082】
幾つかの実施形態では、ユーザは、TIの購入と売却の比率、又はTIの平均保有時間など、他の活動又は特性に対してランキング又はポイントを与えられ、より大きな金額又は比率で、より長い期間TIを購入又は保有することを約束したユーザにクレジットを与えることができる。
【0083】
ノードはまた、当該ノードのサービス、製品又は関係に関連する他のユーザにインセンティブ及びリワードを提供することができる。例えば、転置ノードのTIを使用して商品及びサービスの支払をするユーザは、他の通貨を使用する場合よりも大きな割引及びロイヤリティリワードを受けることができる。
【0084】
図16は、トランザクションインスタンスの配当支払1600を示す図である。幾つかの実施形態では、開示された技術は、IPUのための配当支払への参加をイントロデューサ及び場合によってはその後の保有者に提供することを可能にする。このような配当支払は、本明細書に記載されたFVVVアプリシエイト及び他のリワードに適用される細分化、想定プーリング、メタデータ及び確率的原理に基づくことができる1600。幾つかの実施構成では、例示的なプロセスは、
図1~3に示す例示的なネットワーク100、200、300によって実行される。
【0085】
幾つかの実施形態では、転置ノード201は、TI1を作り出し、これをノード、例えばクライアントノード1601に転送することができる。クライアントノード203は、かかるTI1を受け取り、かかるTI1のイントロデューサとみなされることになる1602。当該イントロデューサは、当該TI1に関連する配当に対する一定の権利を受け取ることになり、当該イントロデューサが当該TI1を転送した後でも継続することができる1603。
【0086】
クライアントノード203は、マーチャントノードの小売業者で当該TI1を支出することができる1604。マーチャントノードの小売業者は、当該TI1を受け取ることになる1605。クライアントノード203がもはやTI1を所有していないにもかかわらず、TI1に対する最初の配当支払時に、配当支払は、TI1のイントロデューサとしてのクライアントノード1606に支払うことができる。イントロデューサとしてのクライアントノードは、TI1のための当該配当金の全部又は一部を受け取ることになる1607。TIがリタイヤメントすると、このような配当支払はもはや提供されなくなり、このような配当支払は、期限切れ又はプーリングを受ける可能性がある点に留意されたい。
【0087】
図17は、配当支払のためのトランザクションインスタンスのプーリング1700を示す図である。幾つかの実施形態では、メタデータ、プーリング及び確率的計算を利用して、イントロデューサ又は他のユーザ1700のための配当支払の計算を簡略化するために、ユーザにより保有される特定のTI又はTIのクラスをメタバリューで割り当てることができる。幾つかの実施構成では、例示的なプロセスは、
図1~3に示す例示的なネットワーク100、200、300によって実行される。
【0088】
例示に過ぎないが、あるノード、例えばクライアントノード203は、1/1/23に作成されたTI1、2/13/23に作成されたTI2、5/11/23に作成されたEC3のイントロデューサであったとすることができる。このようなユーザは、必ずしも当該TIをまだ保持している訳ではないが、配当権を保有することができる1701。
【0089】
かかるTIは、クライアントノード203に一定の配当収益の流れを提供しているが、ネットワーク計算によれば、その額は時間の経過と共に減少していく。また、転置ノードネットワーク200側では、TIの作成から時間が経過するにつれて、配当金の計算の量と複雑さが、小さな金額に対してよりリソースを支出するようになるので、配当金支払計算根拠を修正することは、転置ノードネットワーク200の利益になる。
【0090】
1つの可能性は、転置ノード201が類似のTIからメタデータを収集し、かかるデータをプールし、かかるTIに対する可能性が高い平均配当支払の確率的決定を行うことである1702。転置ノード201はまた、その特定のTIに対する可能性の高い平均配当支払額を決定する際に、地理、TIの細分化のサイズ、TIの可能性の高い循環寿命、取引の速度、取引される当該TIの値の因数分解、ユーザのネットワークスコア及び他の要因などを含めることができる1703。
【0091】
全ての関連する変数に基づいて、転置ノード201は、一定期間にわたって修正された、当該TIについてのプールされた確率的配当値に到達する1704。転置ノード201は、クライアントノード203に対してオファーを提示して、一括払いで全ての将来の配当支払を買い取り、又はかかる確率的ネットワーク値に基づいて、かかるTIの予想寿命にわたって固定支払を提供し、実際の配当権ではなく、受け入れられた場合、このようなTIのかかる配当権は、リタイヤメント又はネットワークアカウントに統合されてプールベースで扱われる1705。
【0092】
図18は、トランザクションインスタンス及びインタレストインプールドユニットのリタイヤメント1800を示す図である。幾つかの実施形態では、トランザクションインスタンスはリタイヤメントされる1800。ノード、例えばクライアントノード203は、サードパーティノード204、すなわち完全にネットワーク外のパーティとトランザクションインスタンスを支出又は使用することを望む可能性がある。このような場合、クライアントノード203は、転置ノード201にリタイヤメント要求1801を送信する。幾つかの実施構成では、例示のプロセスは、
図1~3に示す例示のネットワーク100、200、300によって実行される。
【0093】
転置ノード201は、クライアントノード203のリタイヤメント要求を受信する1802。
【0094】
転置ノード201は、リタイヤメント要求を受けさせるトランザクションインスタンスを決定する1803。
【0095】
転置ノード201は、ペアリングレコードに基づいて、リタイヤメント要求を受けることになるインタレストインプールドユニットを決定する1804。
【0096】
転置ノード201は、識別されたトランザクションインスタンスとインタレストインプールドユニットをリタイヤメントさせる1805。
【0097】
転置ノード201は、リタイヤメントを転送記録データベースに記録する1806。
【0098】
図19は、部分的なアプリシエイションパーティシペーション1900を示す図である。幾つかの実施形態では、TIの所有及び使用のネットワーク追跡によって可能になるように、イントロデューサは、このようなイントロデューサがもはやこのようなTIを保持していなくても、TIとペアリングされているIPUとペアリングされているプールにあるFVVの値の可能な増加への部分的なアプリシエイションパーティシペーションを認めることができる。幾つかの実施構成では、例示的なプロセスは、
図1~3に示される例示的なネットワーク100、200、300によって実行される。
【0099】
このような実施形態では、転置ノード201は、TI1を作り出し、このようなTI1をクライアントノード203に転送する1901。クライアントノード203は、かかるTI1を受け取り、TI1 のイントロデューサとなる1902。このような受領により、クライアントノード203は、当該TI1の部分的なアプリシエイションパーティシペーションクレジットを所有することになる1903。クライアントノード203は、次にマーチャントノード205の小売業者でTI1を支出することができる1904。マーチャントノード205は、当該TI1を受信し、当該TI1を保有し、その後当該TI1をリタイヤする1905。
【0100】
このようなTI1のリタイヤメントの際、クライアントノード203は、もはやTI1を保持していないにもかかわらず、そのIPUと対になったIPU及びかかるIPUとペアリングされたFVVの値の評価に部分的に参加することができる1906。
【0101】
このようなリタイヤメントの際、イントロデューサは、当該TI1の部分的なアプリシエイションパーティシペーション支払を受け取ることができる1907。
【0102】
図20は、ペアリングされたトランザクションインスタンス及びインタレストインプールドユニット2000の機能を示す図である。FVVV価格データに基づいて、転置ノード201は、IPU2000にペアリングされたTIの値を更新する。幾つかの実施構成では、例示的なプロセスは、
図1~3に示す例示的なネットワーク100、200、300によって実行される。
【0103】
幾つかの実施構成では、例示のみとして、タイムポイント2001、IPUの値2002、TI1の値2003及びTI2の値2004を見ると、このようなペアリング2000の機能を見ることが可能とすることができる。
【0104】
タイムポイント1 2005において、IPUの値は1ユニットあたり100ドルである2006。タイムポイント1 2005において、TI1が作成され、IPUとペアリングされ、タイムポイント1において、ペアリングされたIPUと当該TI1は、当該ペアリングにより100ドルの等価の値を有する2007。
【0105】
タイムポイント2 2008では、IPUの値は100ドル上昇し、IPU1個あたり200ドルになっている2009。タイムポイント2 2008において、1つのIPUと当該TI1は依然として等価な値を有し、IPUが200ドルの値を有するようになったため、当該TI1も当該ペアリングにより200ドルの値を有する2010。
【0106】
タイムポイント2 2008において、ここでIPUの値がユニットあたり200ドルであり2009、ユーザが新しいTI、すなわちTI2を購入する場合、1つのIPUに相当するものを購入すれば、当該TI2の値は200ドルとなる2011。
【0107】
タイムポイントスリー2012では、同じIPUの値は累積で200ドル増加し、現在1ユニットあたり300ドルになっている2013。タイムポイントスリー2012において、1つのIPUと当該TI1は依然として等価の値を有しており、IPUが300ドルの値を有するようになったため、当該TI1も、1つのIPUに相当するものを購入したとすれば、当該ペアリングによって300ドルの値を有する2014。
【0108】
タイムポイント3 2012において、1つのIPUと当該TI2は依然として等価の値を有し、1つのIPUは現在300ドルの値があるため、1つのIPUに相当するものが2015年に購入された場合、当該ペアリングにより、当該TI2も300ドルの値がある。
【0109】
図21は、VVFVユニット及びトランザクションインスタンスの対応付け及び使用2100を示す図である。幾つかの実施形態では、VVFVとTIのデュアルシステムを利用して、特定の目標2100を達成することができ、VVFVはネットワーク内のTIと並行通貨である。TIはIPUとペアリングされるが、VVFVは、かかるペアリングに導入されて、TI及びIPUの値を外部通貨、例えばUSDにペグされた値ユニットで表現することができる。VVFVは、ネットワーク内のアカウントにおける実際のユニットとして存在することができ、又は、ユーザが保有資産の値をより容易に理解するための変換基準として存在することもできる。VVFVはまた、ネットワーク内にのみ存在するか、或いは、TI又はIPU構成要素なしでより広範に取引され、TIのダウンストリーム又はメタデータの態様なしで静的ステーブルコインのように機能する。幾つかの実施構成では、例示的なプロセスは、
図1~3に示す例示的なネットワーク100、200、300によって実行される。
【0110】
ノード、例えば、クライアントノード203は、TIを支出することを望む2101。参照及び計算を容易にするために、かかるクライアントノード203は、TIの様々な残高を表示するが、VVFVにおけるかかるTIの等価残高も表示する2102。
【0111】
クライアントノード203は、どのTIを支出するかを選択する代わりに、支出したいVVFVの量を入力して、この量のVVFVを転置ノードに送る2103。転置ノード201は、このような指示を受信し、クライアントノード203の好みに基づいて、特定の会社にリンクされている、最後に入って最初に出る、MTF支払、配当支払、部分アプリシエイションパーティシペーション又はネットワークパーティシペーションリワードを最大化するものに基づいて支出するTIの選択を最適化するなど、様々な選択した原理に従って、販売する対応TIを選定する2104。次いで、転置ノード201は、当該TIについてクライアントノード203から引き落とし、マーチャントノード205にクレジットして、当該VVFVについてクライアントノード203から引き落としてマーチャントノード205にクレジットする2105。
【0112】
クライアントノード203は、TIがある場合には、TIの細分化されたリターンを受ける。VVFVとTIのバランスは調整される2106a。マーチャントノードは、TI及びVVFVの支払を受ける2106b。
【0113】
他の状況では、クライアントノード203は、VVFVをTIシステムの外に、すなわち、VVFVを受け入れるがTIシステムに参加していない別のパーティに転送することを望むことができる2107。このような場合、クライアントノード203は、転置ノード201に、所望の支払指示を送信することができる2108。
【0114】
転置ノード201は、クライアントノード203から、スタンドアロンですなわちTIに紐付けされていないVVFVを、TIを受け入れていないパーティに支払うための支払指示を受け取る。転置ノード201は、クライアントノード203にVVFVを引き落とし、TIをリタイヤして、サードパーティにVVFVを送る2109。クライアントノード203は、TIがある場合、TIの細分化リターンを受け取り、TIとVVFVの残高が調整される2109a。マーチャントノードは、TIに紐付けされていないVVFVの支払を受ける2109b。
【0115】
図22は、インタレストインプールドユニット、トランザクションインスタンス、VVFV及び外部通貨の間のマルチペアリング2200を示す図である。IPUの価格データに基づいて、転置ノード201は、かかるIPUにペアリングされたTIの値を更新することになる。幾つかの実施形態では、外部通貨に固定された値VVFV追加の表現を利用して、ユーザが自分のネットワーク保有物の値をより容易に確認するのを支援すること、又は外部の当事者とのより容易な交換を可能にすることができる。例えば、IPU、TI、VVFV、及び外部通貨間のマルチペアリングが、ネットワークで利用することができる。VVFVは、クライアントノード203のアカウント保有物の値を確認するために容易に参照するクライアントノード203の利益のために、単に転置ノード201によって生成される表示値とすることができる。或いは、VVFVは、デジタル通貨又はコイン、例えば、転置ノード又は別のエンティティによって発行されたステーブルコイン、又はデジタルダラーとすることができ、これは、クライアントノード203のアカウントにおける保有物の値が変動するにつれて、クライアントノード203のアカウントから継続的に加算及び減算される。更に、別の代替策は、転置ノード201が、トランザクションの値とクライアントノードのアカウント203の保有値のバランスに従って、トランザクションで使用される特定のVVFVをオンデマンドで、例えばトランザクション時に作成することである。幾つかの実施構成では、例示のプロセスは、
図1~3に示す例示のネットワーク100、200、300によって実行される。
【0116】
幾つかの実施構成では、例示のみとして、タイムポイント2201、IPUの値2202、IPUとペアリングされたTIの値2203、及び外部通貨とペアリングされたVVFVの値2204を見て、このような複数のペアリング2200の機能を見ることが可能とすることができる。
【0117】
タイムポイント12205において、IPUの値は、1ユニット2206あたり100ドルである。タイムポイント12205では、TI1が作成され、1つのIPUとペアリングされるので、タイムポイント1では、このようなペアリング2207により、IPUとTI1は100ドルという等価の値を有する。
【0118】
更に、タイムポイントワン2205において、1VVFVが1ドルに等しく、かかるTI1が100ドルの値を有する場合、かかるペアリング及び等価性2208のために、かかるTI1は100VVFV又は100ドルの値を有することになる。
【0119】
タイムポイント2 2209では、同じIPUの値は300ドル増加し、1ユニットあたり400ドルになっている2210。タイムポイント2 2209では、1つのIPUとかかるTI1の値は依然として等価であり、1つのIPUの値が400ドルになったので、かかるペアリング2211により、かかるTI1も400ドルの値を有する。更に、タイムポイント2 2209において、1VVFVが1ドルに等しく、かかるTI1が400ドルの値がある場合、かかるペアリング及び等価性により、かかるTI1も400VVFVの値となる2212。
【0120】
タイムポイント3 2213において、IPUの値は累積で700ドル増加し、現在1ユニットあたり800ドルになっている2214。タイムポイント3 2213では、1つのIPUと当該TI1は依然として等価な値を有しており、1つのIPUが現在800ドルの値を有するので、当該ペアリング2215により、当該TI1も800ドルの値を有する。更に、タイムポイント3 2213において、1VVFVが1ドルに等しく、このようなTI1が800ドルの値がある場合、このようなペアリング及び等価性2216のため、このようなTI1は800VVFVの値となる。
【0121】
図23は、表示オプション2300を示す図である。様々な実施形態において、かかる細分化は、かかるユーザのTI2300を視聴、分析及び使用するための様々なオプションをユーザに提示する複雑なグリッドの実装を含むことができる。
【0122】
表示オプションは、TI2301のリスト、リストされたTIの識別2302、VVFVにおけるTIの値2303、USDにおけるTIの値2304、IPU数におけるTIの等価性2305、TIの値の変化2306、獲得したMTF2307、獲得した配当2308、支払った部分アプリシエイションパーティシペーション2309及びネットワークからのプーリングオファーが存在するかどうか2310、及び他のフィールドを含むことができる。
【0123】
図24は、VVFVからインタレストインプールドユニット、FVVVへの転置要求2400を示す図である。様々な実施形態において、転置ノード201は、クライアントノード203から要求を受信し、VVFVユニットをFVVVユニットに変換する2401。幾つかの実施構成では、例示的なプロセスは、
図1~3に示す例示的なネットワーク100、200、300によって実行される。
【0124】
転置ノード201は、要求2402に従って、データベースにおいてインタレストインプールドユニットを生成する。
【0125】
インタレストインプールドユニットの値は、VVFV2403の値と等価である2403。
【0126】
インタレストインプールドユニットは、転送要求の日付及び同時に転送されたFVVユニットの識別に関するデータを含み、場合によっては、要求を行うクライアントノード203の識別を含む2404。
【0127】
インタレストインプールドユニットのユニット値は、FVVVユニットのユニット値と等価である2405。
【0128】
インタレストインプールドユニットの量は、FVVVユニットの量と等価である2406。
【0129】
FVVVユニットの決定された量は、FVVVプールに転送される2407。
図25は、インタレストインプールドユニットの転送2500を示す図である。クライアントノード203は、インタレストインプールドユニットの量を使用又は支出することを望むことができ、このような使用又は支出は、インタレストインプールドユニットにおける当該インタレストの転送を必要とする。幾つかの実施形態では、クライアントノード203は、転置ノード201に転送要求を送信し、これは、量及び転送先に関するデータを含むことができる2501。このような場合、転置ノード201は、クライアントノード203から転送要求を受信する2502。幾つかの実施構成では、例示的なプロセスは、
図1~3に示す例示的なネットワーク100、200、300によって実行される。
【0130】
転置ノード201は、転送要求を受けることになるインタレストインプールドユニットを決定する2503。
【0131】
転置ノード201は、識別されたインタレストインプールドユニットを転送する2504。
【0132】
転置ノード201は、転送を転送記録データベースに記録する2505。
【0133】
図26は、インタレストインプールドユニットの細分化2600を示す図である。クライアントノードは、インタレストインプールドユニットにおける特定の持分の値と等価でないか、又は完全に割り切れないインタレストインプールドユニットの量を使用又は支出することを望むことができる。このような場合、当該インタレストインプールドユニットの細分化を利用して、所望の細分化された量での交換又はトランザクションを可能にすることができる2600。幾つかの実施構成では、例示のプロセスは、
図1~3に示す例示のネットワーク100、200、300によって実行される。
【0134】
幾つかの実施形態では、クライアントノード203は、細分化を必要とする転送要求を行う2601。転置ノード201は、このような転送及び細分化の要求を受信し、細分化されて転送されるインタレストインプールドユニットを決定する2602。
【0135】
転置ノード201は、識別されたインタレストインプールドユニットを、元のインタレストインプールドユニットの値に等しい2つの子孫インタレストインプールドユニットに細分化する2603。
【0136】
転置ノード201は、インタレストインプールドユニットデータベースに子孫インタレストインプールドユニットエントリを生成する2604。
【0137】
転置ノード201は、残りの子孫インタレストインプールドユニットを、転送を要求するクライアントノードに留まる2605。
【0138】
転置ノード201は、転送要求に従って、転送すべき子孫インタレストインプールドユニットを転送する2606。
【0139】
転置ノード201は、転置ノードのストレージに、転送要求と子孫のインタレストインプールドユニットを記録する2607。
【0140】
図27は、インタレストインプールドユニットの非細分化2700を示す図である。細分化のネットワークへの負担、特に、連続する転送にわたってインタレストインプールドユニットをより小さい断片に連続的に分解するため、ネットワーク資源の使用の保全は、非細分化2700のプログラムから利益を得る。幾つかの実施構成では、例示のプロセスは、
図1~3に示す例示のネットワーク100、200、300によって実行される。
【0141】
このような実施形態では、転置ノード201は、インタレストインプールドユニットのデータベースにおいて、インタレストインプールドユニットを非細分化する手順を初期化する2701。
【0142】
転置ノード201は、インタレストインプールドユニットデータベース内のプールドユニットを識別して非細分化する2702。このような識別は、作成日、場所、非細分化の容易さ、又は他の要因などのインタレストインプールドユニットの諸特性に基づくことができる。
【0143】
転置ノード201は、大きなフラグメントのインタレストインプールドユニットを識別するか、又はこれの1又は2以上を生成する2703。
【0144】
転置ノード201は、識別された又は生成された大きなフラグメントのインタレストインプールドユニットを識別された小さなフラグメントのインタレストインプールドユニットに交換する2704。
【0145】
転置ノード201は、非細分化に従って、子孫インタレストインプールドユニットを転置ノードのストレージに記録する2705。
【0146】
図28は、インタレストインプールドユニットのリタイヤメント2800を示す図である。幾つかの実施形態では、インタレストインプールドユニットは、リタイヤメント2800される。ノード、例えばクライアントノード203は、インタレストインプールドユニットをサードパーティノード204、すなわち完全にネットワーク外のパーティと支出又は使用することを望むことができる。このような場合、クライアントノード203は、転置ノード201にリタイヤメント要求を送信する2801。幾つかの実施構成では、例示的なプロセスは、
図1~3に示す例示的なネットワーク100、200、300によって実行される。
【0147】
転置ノード201は、クライアントノード203のリタイヤメント要求を受信する2802。
【0148】
転置ノード201は、リタイヤメント要求を受けることになるインタレストインプールドユニットを決定する2803。
【0149】
転置ノード201は、識別されたインタレストインプールドユニットをリタイヤメントさせる2804。
【0150】
転置ノード201は、リタイヤメントを転送記録データベースに記録する2805。
【0151】
転置ノードへの貸与と、当該貸与に基づくTIの作成。或いは、幾つかの実施形態では、TIは、転置ノードが、ユーザローンプロトコルによって管理されるであろう、転置ノードへの一定額の資金のローンを開始するオファーをユーザに送信するなど、他の方法及びステップを通じて作成することができる。転置ノードへのローンを開始するかかるオファーを見ると、ユーザは、転置ノードにローン承諾を送信することにより、当該ローンオファーを受け入れることができる。転置ノードはこのようなローン申し出の受諾を受け取ることになる。
【0152】
ローン検証プロトコルに基づき、転置ノードは、転置ノードストレージ内又は外部の様々なデータベースのコンテンツを照会し、ユーザの身元、ローン申し出の受け入れを含むメッセージの真正性、引き落とされるユーザアカウントの残高、ユーザが購入提案を完了する権限又は認可を有するかどうかを検証する。全ての確認値が十分に肯定的である場合、転置ノードは、ユーザの支払アカウントから引き落とし、その資金を受け取る転置ノードのアカウントに入金することにより、ユーザから転置ノードへのローンを実行する。これに関連して、転置ノードは、当該取引、ローンされた資金、その条件、アカウント及び残高に関する一意の識別子及び記録を作成し、当該識別子及び記録を保存する。
【0153】
更に、転置ノードにかかるローンを行う一部として、転置ノードは、コインベーストランザクションにおいて、ローンの額面にその時点で等しい金額の固有のTIを作成又は作り出すことになる。幾つかの実施形態では、かかるTIは、かかるペアリング又は相関のための一意の識別子を発行する手段により、リテラル又は仮想的に転置ノードのFVV又は転置ノードのIPUとペアリング又は相関させることができる。このようなペアリング又は相関は、以下に更に説明するように、様々な細分化、プーリング又はメタデータステップによって維持することができる。かかる識別子及び記録は、転置ノードによって保存され、かかるTIを最初に受信したユーザは、かかるTIのイントロデューサとみなされる。転置ノードは、イントロデューサに関連するTIアカウントを作成し、全てのTIアカウントの台帳を更新し、当該記録を保存する。
【0154】
その後、転置ノードは、TI作成確認メッセージをユーザに送信し、当該TIをユーザに転送する。
【0155】
幾つかの実施形態では、TIを購入するのではなく、ユーザはFVVを購入し、所定のルール及び債務で、カストディベースでネットワークにコミットすることができる。ネットワークがカストディとして保有する当該FVVに基づき、ネットワークは、IPUとTIを等価の金額でユーザに発行することができ、これはネットワークがカストディとして保有するFVVを担保としたネットワークからユーザへのローンとみなされる。
【0156】
様々な実施形態において、TIは、FVVV自体にペアリングすることができ、その細分化を含むTIの各インスタンス化は、当該FVVVの現在進行形の現在値とのペアリングを保持するであろう。このような実施形態では、特定のTIの値は、かかるFVVVの値の増減に基づいて増加又は減少し、かかるTIとかかるFVVVとの間の全体又は部分的であり得る固定されたペアリングが維持されるであろう。このようなペアリングは、TIの値を決定するために、TIの作成日における当該FVVの値を記録し、当該FVVの値を継続的に更新することを必要とする。このような記録管理は、当該TIが転送された場合及びその際にも維持することが要求される。
【0157】
転置ノードは、ユーザと転置ノードの間で設定された関係のパラメータに従って、当該相関関係を維持する目的で当該FVVを継続して保有し、又は当該FVVを売却もしくは担保として差し出し、デリバティブ商品又は契約上の債務の使用により当該相関関係を維持できる。
【0158】
幾つかの実施形態では、転置ノードは、外部ネットワークに問い合わせるか、同じインストゥルメンテーションを介して、外部ネットワークから、関連するFVVに関する価格データを受信することになる。かかる価格データに基づいて、転置ノードは、かかるデータベースの記録を、かかるFVVに関する最新の価格情報で更新する。このような価格情報は、1又は2以上のデータベースに保存され、他のノードからの価格照会に応答する際、又は価格データをプッシュする際に、転置ノードがアクセスすることができるであろう。
【0159】
FVV又は外部通貨の何れかとのペアリングは、上限及び下限のバンド又はリミットを含む可能性があり、必ずしも厳密ではない数式に従って調整されることもあることに留意されたい。ペアとなる外部通貨は通貨バスケットであってもよく、ペアとなる外部通貨を別の外部通貨又は通貨に変更し、VVFVに対して異なるペグを提供することができる。
【0160】
幾つかの実施形態では、継続的な指示に応答して、転置ノードが、ユーザのTI保有量に基づいて、VVFV、USD又はユーザが利用できる別の値のストアの値を計算することによって、様々なユーザアカウントを更新するために当該価格データを使用するであろう。このような更新は、TIレコードを利用し、それに基づき、更新することになる。かかる計算値は、継続的な指示又はノードによる転置ノードへの特定の要求に基づいて送信される場合がある。
【0161】
更に、本開示の全ての例において、TI及びIPUの別々の機能は、ネットワーク上の統一通貨に統合される可能性がある。この場合、TIの取得は当該統一通貨の取得となり、TIの転送は当該統一通貨の転送となり、TIの細分化及び非細分化は当該統一通貨の細分化及び非細分化となり、TIのリタイヤメントは当該統一通貨のリタイヤメントとなる。このような場合、TIレコードとIPUレコードは統合され、統一通貨レコードとなり、ペアリングレコードは不要となる。このような統一通貨は、関連するFVVVの値とのペアリングに関してはIPUと同じように機能し、ネットワーク取引及び記録管理に関してはTIと同じように機能するであろう。望まれる範囲において、当該統一通貨は、MTF支払、配当支払、部分的なアプリシエイションパーティシペーション及びネットワークパーティシペーションリワードをサポートする記録管理を可能にするであろう。
【0162】
本明細書に記載された主題及び動作の一部は、本明細書に開示された構造及びこれらの構造的等価物を含むデジタル電子回路、又はコンピュータソフトウェア、ファームウェア、又はハードウェアで又はこれらの1又は2以上の組み合わせで実装することができる。本明細書に記載される主題の一部は、データ処理装置による実行のため、又はデータ処理装置の動作を制御するためにコンピュータ記憶媒体に符号化された1又は2以上のコンピュータプログラム、すなわちコンピュータプログラム命令の1又は2以上のモジュールとして実装することができる。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な記憶装置、コンピュータ読み取り可能な記憶基板、ランダムアクセス又はシリアルアクセスメモリアレイ又は装置、又はこれらの1又は2以上の組み合わせとすることができ、又はこれらに含めることができる。更に、コンピュータ記憶媒体は伝搬信号ではないが、コンピュータ記憶媒体は、人工的に生成された伝搬信号でエンコードされたコンピュータプログラム命令のソース又は宛先とすることができる。また、コンピュータ記憶媒体は、1又は2以上の別個の物理的構成要素又は媒体とすることもでき、又はこれらに含まれることもできる。
【0163】
本明細書に記載された動作の幾つかは、1又は2以上のコンピュータ読み取り可能な記憶装置に記憶されたデータ又は他のソースから受信したデータに対してデータ処理装置が実行する動作として実装することができる。
【0164】
データ処理装置」という用語は、データを処理するためのあらゆる種類の装置、デバイス、及び機械を包含し、例として、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、チップ上のシステム、又は前述の複数のもの、もしくは組み合わせが挙げられる。装置は、特殊用途の論理回路、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)を含むことができる。また、装置は、ハードウェアに加えて、当該コンピュータプログラムの実行環境を構築するコード、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、クロスプラットフォーム実行環境、仮想マシン、又はこれらの1又は2以上の組み合わせを構成するコードを含むことができる。
【0165】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、又はコードとしても知られている)は、コンパイル言語又は解釈言語、宣言型言語又は手続き型言語を含む任意の形式のプログラミング言語で書くことができ、スタンドアロンプログラムとして、又はモジュール、構成要素、サブルーチン、オブジェクト、又はコンピューティング環境での使用に適した他のユニットとして、任意の形式で配備することができる。コンピュータプログラムは、ファイルシステム内のファイルに対応することができるが、そうである必要はない。プログラムは、他のプログラム又はデータ(例えば、マークアップ言語文書に格納された1又は2以上のスクリプト)を保持するファイルの一部、プログラム専用の単一のファイル、又は複数の調整ファイル(例えば、1又は2以上のモジュール、サブプログラム、又はコードの一部を格納するファイル)に格納することができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で実行されるように展開することも、1つのサイトに位置する複数のコンピュータ上で実行されるように展開することも、複数のサイトに分散して通信ネットワークによって相互接続されるように展開することもできる。
【0166】
本明細書に記載されたプロセス及び論理フローの一部は、1又は2以上のコンピュータプログラムを実行する1又は2以上のプログラマブルプロセッサによって実行され、入力データに対して動作し、出力を生成することによって動作を実行することができる。また、プロセス及び論理フローは、特殊用途の論理回路、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)によって実行することができ、装置もまた、そのように実装することができる。
【0167】
一般的な態様において、転置ネットワークは、可変量固定値ユニットを固定量可変値ユニットに変換するため、及びその逆を行うように構成される。
【0168】
第1の実施例では、コンピュータシステムは、VVFVユニットを含む可変量固定値(VVFV)アイテムとFVVVユニットを含む固定量可変値(FVVV)アイテムとの間で転置するための手段を含む。前記転置手段は、1又は2以上の転置ネットワークルールを実行する。
【0169】
第1の実施例の実装は、以下の特徴のうちの1又は2以上を含むことができる。前記転置ネットワークルールは、指定するルールを含む:
【0170】
開始時に、VVFVユニットの入力の値は、作成されたトランザクションインスタンスの出力の値と等価である。
【0171】
開始時に、VVFVユニットの入力の量は、作成されたトランザクションインスタンスの出力の量と等価であることを必要とされない。
【0172】
開始時に、VVFVユニットは、トランザクションインスタンスと一意の識別によりペアリングされず、等価値のみでペアリングされる。
【0173】
開始時に、トランザクションインスタンスの入力の値は、インタレストインプールドユニットの出力の値と等価である。
【0174】
開始時に、トランザクションインスタンスの入力の量は、インタレストインプールドユニットの出力の量と等価であることを必要とされない。
【0175】
開始時に、トランザクションインスタンスはインタレストインプールドユニットと一意の識別によってペアリングされる。
【0176】
開始時に、インタレストインプールドユニットの入力の値は、FVVVユニットプールに転送される識別されたFVVVユニットの出力の値と等価である。
【0177】
開始時に、インタレストインプールドユニットの入力の量は、FVVVユニットの出力の量と等価である。
【0178】
開始時に、インタレストインプールドユニットは、FVVVユニットと一意の識別によってペアリングされず、等価値においてのみペアリングされる。
【0179】
開始時に、FVVVユニットの量は、FVVVユニットの単価を、インタレストインプールドユニットの値と等価であるトランザクションインスタンスの値で除算することによって決定される。
【0180】
開始時に、FVVVユニットの量の入力は、インタレストインプールドユニットの量の出力と等価である。
【0181】
トランザクションインスタンスの転送要求時に、転送要求がVVFVユニットで表現される。
【0182】
転送要求時に、VVFVユニットで表現された転送要求の値は、1又は2以上のトランザクションインスタンスの値にマッピングされ、当該トランザクションインスタンスは転送を受けるものとして識別される。
【0183】
転送要求の値がトランザクションインスタンスの値と等価でない場合、トランザクションインスタンスは、2つの子孫トランザクションインスタンス(一方は所望の細分化であり、他方は残部である)を作成することにより、転送要求の値と等価となるように細分化される。
【0184】
転送要求時に、識別されたトランザクションインスタンスと識別された細分化された子孫トランザクションインスタンスが転送される。
【0185】
転送要求時に、トランザクションインスタンスが転送される場合、ペアリングされたインタレストインプールドユニットがこれに対応して転送される。
【0186】
転送要求時に、トランザクションインスタンスが転送のために細分化された場合、ペアにされたインタレストインプールドユニットがこれに対応して細分化され、識別された子孫の細分化されたインタレストインプールドユニットが対応して転送される。
【0187】
転送要求時に、トランザクションインスタンス及びインタレストインプールドユニットが細分化された場合、転送されていない子孫トランザクションインスタンス及び子孫インタレストインプールドユニットは転送者に留まる。
【0188】
転送要求時に、転送の受け取り手がネットワーク内にいない場合、当該トランザクションインスタンス及びインタレストインプールドユニットはネットワークからリタイヤしたとみなされ、FVVVユニットの等価値は、FVVVユニットプールから転送され、ネットワーク外の受け取り手に転送されるために許容可能な交換媒体に清算される。
【0189】
本明細書には多くの詳細が記載されているが、これらは、請求項に記載することができる範囲に対する限定として理解されるべきではなく、むしろ特定の実施例に特有の特徴の説明として理解されるべきである。別個の実施構成の関連で本明細書に記載され又は図面に示されている特定の特徴はまた、組み合わせることができる。逆に、単一の実装の文脈で説明又は図示される様々な特徴は、複数の実施構成で別々に又は任意の適切な下位結合で実装することも可能である。
【0190】
同様に、動作は特定の順序で図面に描かれているが、これは、望ましい結果を達成するために、このような動作が示された特定の順序で、又は連続した順序で実行されること、又は図示された全ての動作が実行されることを要求すると理解すべきではない。特定の状況においては、マルチタスク及び並列処理が有利である場合がある。更に、上述した実施態様における様々なシステム構成要素の分離は、全ての実施態様においてこのような分離を必要とすると理解すべきではなく、説明したプログラム構成要素及びシステムは、一般に、単一の製品において一緒に統合することができ、又は複数の製品にパッケージすることができると理解されるべきである。
【0191】
複数の実施形態が説明されてきた。それでも尚、様々な修正を加えることができることが理解されよう。従って、他の実施形態は、添付の請求項の範囲内にある。
【0192】
本明細書における全ての言及は、以下の通りである:
配当とは、FVVVの保有者に与えられるあらゆる利益を意味する;
FVVV又は値のストアとは、固定量可変値ユニットを意味し、株、持分、セキュリティ、負債、デリバティブ、商品、デジタル通貨、暗号通貨、フィアット通貨、トークン、又は他の値のストアとすることができる;
固定量可変値ユニットプールとは、固定量可変値ユニットがネットワークに持ち込まれたときに転送されるプールを意味し、かかるプールは、分離されたアカウント又は債務によって達成される。
イントロデューサとは、トランザクションインスタンスの最初のイントロデューサであるユーザを意味する;
IPUとは、インタレストインプールドユニットを意味する;
MTFとは、マイクロトランザクションフィーを意味する;
ネットワークとは、転置ネットワークコンピューティングシステムを意味する;
ノードとは、場合によっては追加的に、クライアントノード(「クライアントノード」)、マーチャントノード(「Merchant Node」)、カンパニーノード(「Company Node」)又は転置ノード(「Transpositive Node」)を意味し、更に、1又は複数の「ノード」は、代替的に、当該ノードを動作する個人又はエンティティを指すことができる;
NPRとは、ネットワークパーティシペーションリワードを意味する;
ネットワーク外とは、ネットワークの外にあることを意味し、ネットワーク外であるエンティティは、サードパーティノードであり、ネットワークのメンバーではなく、トランザクションインスタンスを有効な支払として受け入れないノードを指す。ネットワーク内からサードパーティに支払を行うには、ネットワーク内の値をサードパーティにより受け入れられる可変量固定値の交換ユニットに変換する必要がある;
TIとは、本開示に記載されているように、トランザクションエントリ又はトランザクションインスタンスエントリとしても互換的に知られているトランザクションインスタンスを意味する;
TI、VVFV、IPU及びFVVVはまた、その端数への言及を意味する;
統一通貨とは、TIとIPUの両方の機能性を含む1つのユニットとして存在するように組み合わされたTIとIPUの単一通貨を意味する;
ユーザとは、ネットワークのユーザを意味する。
VVFV又は交換ユニットとは、可変量固定値ユニットを意味し、不換紙幣、ステーブルコイン、暗号通貨又は他の交換ユニットとすることができる。
【符号の説明】
【0193】
900 転置アイテムのプロパティ及びペアリング
901 アイテム
902 プロパティ及びペアリング
903 VVFVユニット
904 可変量固定値ユニット
905 トランザクションインスタンス
906 単一トランザクションインスタンスは、VVFVにリテラルにペアリングされていないが、VVFVを用いてトランザクションインスタンスを購入する
907 インタレストインプールドユニット
908 可変値固定量ユニットは、トランザクションインスタンスにより一意のIDによってリテラルにペアリングされる
909 FVVVプールにおけるFVVV
910 可変値固定量ユニットは、インタレストインプールドユニットに一意のIDによってリテラルにペアリングされず、値でペアリングされる
【手続補正書】
【提出日】2023-07-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可変量固定値(VVFV)ユニットを含むVVFVアイテムと、固定量可変値(FVVV)ユニットを含むFVVVアイテムとの間で転置する手段を備え、前記転置する手段は、1又は2以上の転置ネットワークルールを実装する、コンピュータシステム。
【請求項2】
前記転置ネットワークルールは、
前記VVFVユニットの入力の値が、トランザクションインスタンスの出力の値と等価であること、
前記VVFVユニットの入力の量が、前記トランザクションインスタンスの出力の量と等価であることを必要とされないこと、
及び
前記VVFVユニットは、前記トランザクションインスタンスと一意の識別によりペアリングされず、等価値でのみペアリングされること、
を指定する1又は2以上のルールを含む、請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項3】
前記転置ネットワークルールは、
前記トランザクションインスタンスの入力の値が、インタレストインプールドユニットの出力の値と等価であること、
前記トランザクションインスタンスの入力の量が、前記インタレストインプールドユニットの出力の量と等価であることを必要とされないこと、
及び
前記トランザクションインスタンスが、前記インタレストインプールドユニットと一意の識別によりペアリングされること、
を指定する1又は2以上のルールを含む、請求項2に記載のコンピュータシステム。
【請求項4】
前記転置ネットワークルールは、
前記インタレストインプールドユニットの入力の値が、前記FVVVユニットのプールに転送される識別された前記FVVVユニットの出力の値と等価であること、
前記インタレストインプールドユニットの入力の量が、前記FVVVユニットのプールに転送される識別された前記FVVVユニットの出力の量と等価であること、
前記インタレストインプールドユニットは、前記FVVVユニットのプールに転送される識別された前記FVVVユニットと一意の識別によりペアリングされず、等価の量及び値でのみペアリングされること、
前記FVVVユニットのプールに転送される識別された前記FVVVユニットの量は、前記トランザクションインスタンスの入力の値を、前記FVVVユニットのプールに転送される前記識別されたFVVVユニットの単価で除算することによって決定され、前記トランザクションインスタンスの値が、前記インタレストインプールドユニットの入力の値と等価であること、
及び
前記FVVVユニットのプールに転送される識別された前記FVVVユニットの量は、前記インタレストインプールドユニットの出力の量と等価であること、
を指定する1又は2以上のルールを含む、請求項3に記載のコンピュータシステム。
【請求項5】
前記転置ネットワークルールは、
1又は2以上のトランザクションインスタンスの全部又は一部の転送要求時に、前記転送要求がVVFVユニットで表現されること、
前記転送要求の値は、前記1又は2以上のトランザクションインスタンスの値にマッピングされ、前記1又は2以上のトランザクションインスタンスは、前記転送要求を受けるものとして識別されること、
前記転送要求の値が前記1又は2以上のトランザクションインスタンスの値に等価でないことに応答して、前記1又は2以上のトランザクションインスタンスの1つが、所望の細分化である第1の子孫トランザクションインスタンスと残部である第2の子孫トランザクションインスタンスとを含む2つの子孫トランザクションインスタンスを作成することにより、前記転送要求の値との等価性を生成するように細分化され、前記第1の子孫トランザクションインスタンスが転送者から受け取り手に転送されること、
前記細分化されたトランザクションインスタンスに対応するペアリングされた前記インタレストインプールドユニットが、これに応じて2つの細分化された子孫インタレストインプールドユニットを作成することにより細分化され、2つの細分化された子孫インタレストインプールドユニットは、所望の細分化である第1の細分化された子孫インタレストインプールドユニットと、残部である第2の細分化された子孫インタレストインプールドユニットとを含み、前記第1の細分化された子孫インタレストインプールドユニットが、これに応じて前記転送者から前記受け取り手に転送されること、
前記受け取り手に転送されていない前記第2の子孫トランザクションインスタンス及び前記第2の細分化された子孫インタレストインプールドユニットは、依然として前記転送者に留まること、
及び
前記トランザクションインスタンスが転送されたときに、ペアリングされた前記インタレストインプールドユニットが、これに応じて前記転送者から前記受け取り手に転送され、前記受け取り手が、前記転置ネットワークの外にいることに応答して、前記トランザクションインスタンス及び転送される前記ペアリングされたインタレストインプールドユニットは、前記転置ネットワークからリタイヤメントしたとみなされ、前記識別されたFVVVユニットの等価値は、前記FVVVユニットプールから転送されて、前記受け取り手に転送されるために許容可能な交換媒体に清算されること、
を指定する1又は2以上のルールを含む、請求項4に記載のコンピュータシステム。
【国際調査報告】