(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-30
(54)【発明の名称】埋め込み式波形ヒータを含むカプセル、加熱式(HNB)エアロゾル発生デバイス、およびエアロゾルを発生させる方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/42 20200101AFI20240123BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20240123BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20240123BHJP
【FI】
A24F40/42
A24F40/20
A24F40/46
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023544106
(86)(22)【出願日】2021-11-23
(85)【翻訳文提出日】2023-08-30
(86)【国際出願番号】 US2021060635
(87)【国際公開番号】W WO2022146584
(87)【国際公開日】2022-07-07
(32)【優先日】2020-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516124616
【氏名又は名称】アルトリア クライアント サービシーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100115510
【氏名又は名称】手島 勝
(72)【発明者】
【氏名】ブラックモン,ザック ダブリュー
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB28
4B162AC12
4B162AC13
4B162AC22
4B162AD02
4B162AD16
4B162AD23
(57)【要約】
エアロゾル発生デバイス用のカプセルは、開口部を規定する内フレームと、波形ヒータとを含む。波形ヒータは内フレームに支持され、内フレームによって規定された開口部の少なくとも一部に亘って延びる。エアロゾル生成物質は、少なくとも一部が開口部内に配置され、波形ヒータの各側にあるようになっている。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生デバイス用のカプセルであって、
開口部を規定する内フレームと、
前記内フレームに支持され、前記開口部の少なくとも一部に亘って延びる波形ヒータと、
を含む、カプセル。
【請求項2】
少なくとも一部が前記開口部内にあり、前記波形ヒータの各側にあるエアロゾル生成物質をさらに含む、請求項1に記載のカプセル。
【請求項3】
前記エアロゾル生成物質が植物材料を含む、請求項2に記載のカプセル。
【請求項4】
前記植物材料がタバコを含む、請求項3に記載のカプセル。
【請求項5】
前記内フレームが、
第1の表面と、
第2の表面と、
第1の端部と、
第2の端部と、
第1の側面と、
第2の側面と、
を含む、請求項1に記載のカプセル。
【請求項6】
前記第1の端部が少なくとも1つの孔を規定し、
前記波形ヒータが、第1のヒータ端部と第2のヒータ端部とを含み、前記第1のヒータ端部および前記第2のヒータ端部が前記内フレームの前記第1の端部内の前記少なくとも1つの孔を通って延びる、請求項5に記載のカプセル。
【請求項7】
前記波形ヒータの前記第1のヒータ端部および前記第2のヒータ端部の各々が、タブ部を含む、請求項6に記載のカプセル。
【請求項8】
前記波形ヒータが、第1の波形行と第2の波形行とを含み、前記第1の波形行が第1の接続部を介して前記第2の波形行と接続されている、請求項1に記載のカプセル。
【請求項9】
前記第1の接続部がU字型である、請求項8に記載のカプセル。
【請求項10】
前記波形ヒータが、第2の接続部を介して前記第2の波形行に接続された第3の波形行をさらに含み、前記第2の接続部がU字型である、請求項9に記載のカプセル。
【請求項11】
前記内フレームが、1.0mmから6.0mmの範囲の厚みを有する、請求項1に記載のカプセル。
【請求項12】
前記厚みが2.0mmから4.0mmの範囲である、請求項11に記載のカプセル。
【請求項13】
前記波形ヒータが、頂部と谷部とを有する少なくとも1つの波形部を含み、前記頂部の頂点と前記谷部の底との間の垂直方向距離が0.5mmから3.0mmの範囲である、請求項1に記載のカプセル。
【請求項14】
前記内フレームの少なくとも一部を取り囲む外フレームをさらに含む、請求項1に記載のカプセル。
【請求項15】
前記波形ヒータが、三角波の形態を有する、請求項1に記載のカプセル。
【請求項16】
エアロゾル発生デバイスであって、
カプセルを受け取るように構成されたデバイス本体であって、前記カプセルが、
開口部を規定する内フレームと、
前記内フレームに支持され、前記開口部の少なくとも一部に亘って延びる波形ヒータと、
を含むデバイス本体と、
前記デバイス本体内にあり、前記カプセルの前記波形ヒータに電気的に接触するように構成された複数の電極と、
前記複数の電極を介して前記カプセルの前記波形ヒータに電流を供給するように構成された電源と、
を含むエアロゾル発生デバイス。
【請求項17】
少なくとも一部が前記カプセルの前記内フレームの前記開口部内にあり、前記波形ヒータの各側にあるエアロゾル生成物質をさらに含む、請求項16に記載のエアロゾル発生デバイス。
【請求項18】
前記エアロゾル生成物質が植物材料を含む、請求項17に記載のエアロゾル発生デバイス。
【請求項19】
前記植物材料がタバコを含む、請求項18に記載のエアロゾル発生デバイス。
【請求項20】
前記内フレームが、
第1の表面と、
第2の表面と、
第1の端部と、
第2の端部と、
第1の側面と、
第2の側面と、
を含む、請求項16に記載のエアロゾル発生デバイス。
【請求項21】
前記第1の端部が少なくとも1つの孔を規定し、
前記波形ヒータが、第1のヒータ端部と第2のヒータ端部とを含み、前記第1のヒータ端部および前記第2のヒータ端部が前記第1の端部内の前記少なくとも1つの孔を通って延び、前記波形ヒータの前記第1のヒータ端部および前記第2のヒータ端部の各々がタブ部を含み、
前記複数の電極が、前記波形ヒータの前記第1のヒータ端部および前記第2のヒータ端部の各々の前記タブ部に接触するように構成されている、
請求項20に記載のエアロゾル発生デバイス。
【請求項22】
前記波形ヒータが、第1の波形行と第2の波形行とを含み、前記第1の波形行が第1の接続部を介して前記第2の波形行と接続されており、前記第1の接続部がU字型である、請求項16に記載のエアロゾル発生デバイス。
【請求項23】
前記波形ヒータが、第2の接続部を介して前記第2の波形行に接続された第3の波形行をさらに含み、前記第2の接続部がU字型である、請求項22に記載のエアロゾル発生デバイス。
【請求項24】
エアロゾルを発生させる方法であって、
内フレームと波形ヒータとを含むカプセルであって、前記内フレームが開口部を規定し、前記波形ヒータが前記内フレームに支持されて前記開口部の少なくとも一部に亘って延びているカプセルに複数の電極を電気的に接触させることと、
前記複数の電極を介して前記カプセルの前記波形ヒータに電流を供給することと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、カプセルと、加熱式(HNB)エアロゾル発生デバイスと、エアロゾル生成物質の実質的な熱分解を含まずにエアロゾルを発生させる方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
電子デバイスの中には、植物材料を、その成分を放出するに十分な温度まで加熱しつつ、該植物材料の燃焼点未満に温度を保持することによって該植物材料の実質的熱分解を回避するように構成されたものがある。このようなデバイスは、エアロゾル発生デバイス(例えば、加熱式エアロゾル発生デバイス)と呼ばれ得、加熱した植物材料はタバコであり得る。いくつかの例では、エアロゾル発生デバイスの加熱チャンバに植物材料を直接導入してもよい。他の例では、個々の容器に植物材料を予めパッケージングして、エアロゾル発生デバイスへの挿入またはエアロゾル発生デバイスからの除去を容易にしてもよい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
少なくとも1つの例示的実施形態は、エアロゾル発生デバイス用のカプセルに関する。
【0004】
少なくとも1つの例示的実施形態において、エアロゾル発生デバイス用のカプセルは、開口部を規定する内フレームと、内フレームに支持され、開口部の少なくとも一部に亘って延びる波形ヒータとを含む。
【0005】
少なくとも1つの例示的実施形態において、カプセルは、少なくとも一部が開口部内にあるエアロゾル生成物質をさらに含む。エアロゾル生成物質は、波形ヒータの各側にある。エアロゾル生成物質は植物材料を含む。植物材料はタバコを含む。
【0006】
少なくとも1つの例示的実施形態において、内フレームは、第1の表面と、第2の表面と、第1の端部と、第2の端部と、第1の側面と、第2の側面とを含む。第1の端部は少なくとも1つの孔を規定する。波形ヒータは、第1のヒータ端部と第2のヒータ端部とを含む。第1のヒータ端部および第2のヒータ端部は内フレームの第1の端部内の少なくとも1つの孔を通って延びる。波形ヒータの第1のヒータ端部および第2のヒータ端部の各々は、タブ部を含む。
【0007】
少なくとも1つの例示的実施形態において、波形ヒータは、第1の波形行と第2の波形行とを含み、第1の波形行は第1の接続部を介して第2の波形行と接続されている。第1の接続部はU字型である。波形ヒータは、第2の接続部を介して第2の波形行に接続された第3の波形行をさらに含む。第2の接続部はU字型である。
【0008】
少なくとも1つの例示的実施形態において、内フレームは、1.0mmから6.0mmの範囲の厚みを有する。厚みは2.0mmから4.0mmの範囲である。波形ヒータは、頂部と谷部とを有する少なくとも1つの波形部を含む。頂部の頂点と谷部の底との間の垂直方向距離は0.5mmから3.0mmの範囲である。
【0009】
少なくとも1つの例示的実施形態において、カプセルは、内フレームの少なくとも一部を取り囲む外フレームをさらに含む。
【0010】
少なくとも1つの例示的実施形態において、波形ヒータは、三角波の形態を有する。
【0011】
少なくとも1つの例示的実施形態は、エアロゾル発生デバイスに関する。
【0012】
少なくとも1つの例示的実施形態において、エアロゾル発生デバイスは、カプセルを受け取るように構成されたデバイス本体を含む。カプセルは、開口部を規定する内フレームと、内フレームに支持され、開口部の少なくとも一部に亘って延びる波形ヒータとを含む。デバイスは、デバイス本体内にあり、カプセルの波形ヒータに電気的に接触するように構成された複数の電極と、複数の電極を介してカプセルの波形ヒータに電流を供給するように構成された電源とをさらに含む。
【0013】
少なくとも1つの例示的実施形態において、デバイスは、少なくとも一部がカプセルの内フレームの開口部内にあり、波形ヒータの各側にあるエアロゾル生成物質をさらに含む。エアロゾル生成物質は植物材料を含む。植物材料はタバコを含む。
【0014】
少なくとも1つの例示的実施形態において、内フレームは、第1の表面と、第2の表面と、第1の端部と、第2の端部と、第1の側面と、第2の側面とを含む。第1の端部は少なくとも1つの孔を規定する。波形ヒータは、第1のヒータ端部と第2のヒータ端部とを含む。第1のヒータ端部および第2のヒータ端部は第1の端部内の少なくとも1つの孔を通って延び、波形ヒータの第1のヒータ端部および第2のヒータ端部の各々はタブ部を含む。複数の電極は、波形ヒータの第1のヒータ端部および第2のヒータ端部の各々のタブ部に接触するように構成されている。
【0015】
少なくとも1つの例示的実施形態において、波形ヒータは、第1の波形行と第2の波形行とを含む。第1の波形行は第1の接続部を介して第2の波形行と接続されている。第1の接続部はU字型である。少なくとも1つの例示的実施形態において、波形ヒータは、第2の接続部を介して第2の波形行に接続された第3の波形行をさらに含む。第2の接続部はU字型である。
【0016】
少なくとも1つの例示的実施形態は、エアロゾルを発生させる方法に関する。
【0017】
少なくとも1つの例示的実施形態において、エアロゾルを発生させる方法は、内フレームと波形ヒータとを含むカプセルであって、内フレームは開口部を規定し、波形ヒータは内フレームに支持されて開口部の少なくとも一部に亘って延びているカプセルに複数の電極を電気的に接触させることと、複数の電極を介してカプセルの波形ヒータに電流を供給することとを含む。
【0018】
本開示を限定しない実施形態の様々な特徴および利点は、添付の図面と共に詳細な説明を読むことで、より明らかとなり得る。添付の図面は説明のためのものに過ぎず、請求の範囲を限定すると理解すべきではない。添付の図面は、明確に記載しない限り、正確な縮尺で描かれていると考えるべきではない。図面の様々な寸法は明瞭化のために誇張されていることもある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1A】
図1Aは、ある例示的実施形態によるエアロゾル発生デバイス用のカプセルの第1の側の斜視図である。
【0020】
【
図1B】
図1Bは、ある例示的実施形態によるエアロゾル発生デバイス用のカプセルの第2の側の斜視図である。
【0021】
【0022】
【0023】
【
図3】
図3は、少なくとも1つの例示的実施形態による、
図1Aおよび
図1Bのカプセルから第1および第2の透過型構造体を取り除いてヒータが見えるようにした状態の斜視図である。
【0024】
【
図4】
図4は、少なくとも1つの例示的実施形態による、
図3のカプセルの側方断面図である。
【0025】
【
図5】
図5は、第2の例示的実施形態によるエアロゾル発生デバイス用カプセルの一部分の斜視図である。
【0026】
【
図6】
図6は、
図5のカプセルの一部分のVI-VI線側方断面図である。
【0027】
【
図7】
図7は、ある例示的実施形態によるエアロゾル発生デバイスの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
いくつかの詳細な例示的実施形態を本明細書に開示する。但し、本明細書に開示する特定の構造および機能の詳細は例示的実施形態を述べるために示すにすぎない。但し、例示的実施形態は多くの異なる形態で実施され得、本明細書に記載する例示的実施形態のみに限定されると解釈すべきではない。
【0029】
従って、例示的実施形態は様々な改変および変更が可能であり、その実施例を図面に示し、本明細書に詳細に述べる。但し、例示的実施形態を、開示した特定の形態に限定する意図はなく、むしろ例示的実施形態は、あらゆる改変、均等物および変更を網羅する。図面に関する記載全体を通じて、同様の参照符号は同様の要素(element)を示す。
【0030】
ある部材または層が別の部材または層「の上にある」、「に接続されている」、「に連結されている」、「に取り付けられている」、「に隣接している」、または「を覆っている」と表現された場合、ある部材または層は直接、他の部材または層の上にある、他の部材または層に接続されている、連結されている、取り付けられている、隣接している、または他の部材または層を覆っている場合もあるし、間に介入する部材または層が存在する場合もある。逆に、ある部材が別の部材または層「の直接上にある」、「に直接接続されている」、または「に直接連結されている」と表現された場合、間に介入する部材または層は存在しない。明細書全体を通じて、同様の参照符号は同様の部材を示す。本明細書において、語「および/または」は、この語と共にリストアップされたアイテムのうち1以上のいずれか及びすべての組み合わせまたはサブコンビネーションを含む。
【0031】
本明細書において様々な部材、領域、層および/または部分を表すために第1、第2、第3などの語を用いているが、これらの部材、領域、層および/または部分はこれらの語に制限されないことを理解されたい。これらの語は、ある部材、領域、層または部分を他の領域、層または部分と区別するために用いているにすぎない。従って、以下に述べる第1の部材、領域、層または部分は、例示的実施形態の教示内容から逸脱することなく、第2の部材、領域、層または部分とも表現し得る。
【0032】
本明細書において空間的な相対関係を表す語(例えば、「の下」、「の下方」、「下部」、「の上方」、「上部」など)は、ある部材(単数または複数)または特徴(単数または複数)に対する別の部材または特徴の、図示する関係を表すために便宜上用いている。空間的な相対関係を表す語は、図面に示す向きに加えて、使用中または動作中のデバイスの様々な向きを含むことを意図していると理解されたい。例えば、図面中のデバイスがひっくり返された場合、別の部材または特徴の「下方」または「下」にあると記載されていた部材は、別の部材または特徴の「上方」にあるということになる。そのため「下方」という語は、上方および下方の両方の向きを含み得る。デバイスはそれ以外の向き(90度回転した向き又はその他の向き)を取り得、本明細書で用いる空間的な相対関係を表す語はそれに従って解釈され得る。
【0033】
本明細素で用いる用語は、様々な例示的実施形態を述べるためのものに過ぎず、例示的実施形態を限定することは意図しない。本明細書で用いる単数の形態「a」、「an」、および「the」は、明確にそうでないと特定しない限り、複数の場合も含むことを意図する。さらに本明細書において、「含む」、「含んで」、「備える」、および/または「備えて」という語はここで述べる特徴、整数、工程、動作、および/または部材の存在を特定するものであり、1以上の他の特徴、整数、工程、動作、部材および/またはこれらの群の存在または追加を排除するものではないことを理解されたい。
【0034】
本明細書において、「約」および「実質的に」という語を数値に関連して用いる場合、これらが用いられる数値は、明確にそうでないと特定しない限り、記載した数値の±10%の許容誤差を含むことを意図する。さらに、「概して」または「実質的に」という語を幾何学的形状に関して用いる場合、幾何学的形状の精密さは必要とされず、許容誤差を含む形状も本開示の範囲内であることを意図する。さらに、数値または形状が「約」、「概して」または「実質的に」という語で修飾されているか否かにかかわらず、これらの数値および形状は、記載した数値または形状に対する製造または動作上の許容誤差(例えば、±10%)を含むと解釈すべきであると理解されたい。
【0035】
本明細書で用いるすべての語(技術用語および科学的用語を含む)は、そうでないと特定しない限り、例示的実施形態が属する分野において当業者が共通して理解するものと同じ意味を有する。さらにこれらの語は、一般的に用いられている辞書で定義される語も含めて、対応する分野での意味に一致する意味を有すると解釈すべきであり、本明細書で明確にそうでないと特定しない限り、理想化された又は過剰に形式ばった意味で解釈されることはないと理解されたい。
【0036】
処理回路(制御回路)は、論理回路を含むハードウェア、ソフトウェアを実行するプロセッサなどのハードウェア/ソフトウェアの組み合わせ、またはこれらの組み合わせであり得る。より特定すると処理回路は例えば、中央処理装置(CPU)、算術論理演算装置(ALU)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、システム・オン・チップ(SoC)、プログラマブルロジックユニット、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得るが、これらに限られない。
【0037】
図1Aは、ある例示的実施形態によるエアロゾル発生デバイス用カプセルの第1の側の斜視図である。
図1Bは、ある例示的実施形態によるエアロゾル発生デバイス用カプセルの第2の側の斜視図である。
【0038】
図1Aおよび
図1Bに示すように、少なくとも1つの例示的実施形態において、カプセル100はエアロゾル発生デバイス(例えば加熱式エアロゾル発生デバイス)内に受け取られるように構成され得る。図面においてカプセル100は層構造を有し、概して平面状の形態にある。カプセル100の近位端は湾曲した近位側エッジを有し得、反対側の遠位端は直線状遠位側エッジを有し得る。さらに、1対の直線状側部エッジが、湾曲した近位端エッジと直線状遠位側エッジとを接続し得る。1対の直線状側部エッジは、互いに平行であり得る。さらに、直線状側部エッジと直線状遠位側エッジとの交点は、丸みを帯びた角部の形態であり得る。
【0039】
図面ではカプセル100を、半円形(例えば細長い半円形、半楕円形)の端部を有する矩形に似たものとして示しているが、他の構造も採用され得ることを理解されたい。形状は例えば円形でもよく、その場合カプセル100は円盤状の外観を有する。別の例では、カプセル100の形状は楕円形またはレーストラック状であってもよい。別の例では、カプセル100は多角形(正多角形またはそれ以外の多角形)であってもよく、これは三角形、矩形(正方形を含む)、五角形、六角形、七角形または八角形を含む。カプセル100は、層構造を有し且つ概して平面状の形態であるために積層が容易になり得、それによりエアロゾル発生デバイス内、或いは新しいカプセルを出す又は使い切ったカプセルを受け取る他の容器内に複数のカプセルを保存することが可能となる。ある例示的実施形態では、カプセル100は1~4mm(例えば、1~2mm)の厚みを有する。
【0040】
カプセル100は、ハウジング105と、ハウジング105内のヒータ170とを含み得る。カプセル100のハウジング105は、エアロゾル生成物質160(例えば、
図2Aおよび
図2B)を保持するように構成されたチャンバを規定する内表面を有する。さらにカプセル100のハウジングは、カプセル100の第1の表面と反対の第2の表面と側面とを構成する外表面を有する。カプセル100の第1の表面および第2の表面はエアロゾルを透過させ得る。カプセル100の側面は、第1の表面と第2の表面との間にある。側面はカプセル100の周縁と考えられ得る。
【0041】
カプセル100のハウジングは、第1のフレーム130と第2のフレーム140とを含む。第1のフレーム130と第2のフレーム140とは、同じ形状およびサイズを有し得(例えば平面視で)、外方の側壁が実質的に互いに面一になるように並べられ得るが、例示的実施形態はこれに限られない。第1のフレーム130および第2のフレーム140は、適切なポリマー、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(LCP)、および/または超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)によって形成され得る。第1のフレーム130と第2のフレーム140とは、溶接構造(welded arrangment)によって接続され得る。
【0042】
第1の透過型構造体110は、第1のフレーム130によって固定され露出される。同様に第2の透過型構造体120は、第2のフレーム140によって固定され露出される。本明細書により詳細に述べるように、第1の透過型構造体110と第2の透過型構造体120との間に(さらに第1のフレーム130と第2のフレーム140との間に)第3のフレーム(または内フレーム)150が配置されている。カプセル100は、エアロゾル生成物質160(
図2Aおよび
図2Bに示し、これらの図面を参照して述べる)を保持するように構成されている。エアロゾル生成物質160は、第3のフレーム150内且つ第1の透過型構造体110と第2の透過型構造体120との間にあり得る。第1のフレーム130内の第1の凹部133(例えば、第1の窪み)および第2のフレーム140内の第2の凹部143(例えば、第2の窪み)は射出成型プロセスにより形成され得る。この点について、第1の凹部133および第2の凹部143のサイズ、位置、および/または形状は、製造技術によって異なり得る(或いは全く無いこともあり得る)。
【0043】
第1の透過型構造体110および第2の透過型構造体120はメッシュシートの形態であってもよいし、孔の開いたシートの形態であってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。例えば、第1の透過型構造体110および第2の透過型構造体120が共にメッシュシートの形態であってもよい。別の例では、第1の透過型構造体110および第2の透過型構造体120が共に孔の開いたシート(例えば、80、100または250メッシュ均等物)の形態であってもよい。孔の開いたシートは機械的に孔が開けられたものであってもよいし、化学的に孔が開けられた(例えば、光化学マシニング/エッチング)ものであってもよい。さらに別の例では、第1の透過型構造体110および第2の透過型構造体120の一方がメッシュシートの形態であり、第1の透過型構造体110および第2の透過型構造体120の他方が孔の開いたシートの形態であってもよい。第1の透過型構造体110と第2の透過型構造体120(さらに第1のフレーム130と第2のフレーム140)とは、平面視で実質的に同じサイズを有し得る(例えば、所与の寸法の±10%)。
【0044】
図1Aに示すように、第1の透過型構造体110の露出面とそれに隣接する(例えば、実質的に同一平面上にある/平行な)第1のフレーム130の表面との組み合わせは、カプセル100の第1の表面と考えられ得る。同様に
図1Bに示すように、第2の透過型構造体120の露出面とそれに隣接する(例えば、実質的に同一平面上にある/平行な)第2のフレーム140の表面との組み合わせは、カプセル100の第2の表面と考えられ得る。少なくとも1つの例示的実施形態では、第1の表面、第2の表面、またはその両方が穴の開いたシートを含んでもよい。少なくとも1つの例示的実施形態では、第1の表面、第2の表面、またはその両方がメッシュシートを含んでもよい。さらに別の例示的実施形態では、第1の表面または第2の表面のいずれか一方が穴の開いたシートを含み、第1の表面または第2の表面の他方がメッシュシートを含んでもよい。
【0045】
上記に述べ且つ本明細書により詳細に述べるように、カプセル100内にヒータ170(例えば、
図2Aおよび
図2B)が配置されてエアロゾル生成物質160を加熱し得る。ヒータ170は様々な部材の中でも特に、第1の端部172と第2の端部176とを含み得、これらはヒータ170の作動中に電源から電流を受け取るように構成されている。ヒータ170が作動すると、エアロゾル生成物質160の温度が上昇し得、エアロゾルが発生して、カプセル100の第1の透過型構造体110および/または第2の透過型構造体120を介して放出され得る。
【0046】
図1Aおよび
図1Bに示すように、第3のフレーム150の露出面と、それに隣接する第1のフレーム130および第2のフレーム140の側壁との組み合わせは、カプセル100の側面と考えられ得る。さらに第1の端部172および第2の端部176は、ヒータ170の外部セグメントであり得、これらもカプセル100の側面の一部を構成する。ヒータ170の第1の端部172および第2の端部176の外方を向いた表面は同一平面上にあり得るが、例示的実施形態はこれに限られない。
【0047】
本明細書に述べるようにエアロゾル生成物質は、エアロゾルを産生し得る材料、またはそのような材料の組み合わせである。エアロゾルとは、本明細書に開示し請求の範囲に記載するデバイスおよびその均等物によって発生する又は生産される物質である。このような材料は化合物(例えば、ニコチン、カンナビノイド)を含み得、材料が加熱されると、この化合物を含むエアロゾルが製造される。加熱は燃焼温度未満であり得、それによりエアロゾル生成物質の実質的な熱分解または燃焼副産物(そのようなものがあれば)の実質的な発生を引きおこすことなく、エアロゾルが製造される。そのため、ある例示的実施形態では、加熱中および、それによるエアロゾルの製造中には熱分解は起こらない。他の例では熱分解および燃焼副産物がいくらかあり得るが、その程度は比較的小さい、および/または単に偶発的なものだと考えられ得る。
【0048】
エアロゾル生成物質は繊維状材料であり得る。繊維状材料は、例えば植物材料であり得る。繊維状材料は、加熱されると化合物を放出するように構成されている。化合物は、繊維材料の天然成分であり得る。繊維材料は、例えばタバコなどの植物材料であり得、放出される化合物はニコチンであり得る。用語「タバコ」はいずれのタバコ植物材料をも含み、これは、タバコ植物の1以上の種、例えばNicotiana rusticaおよびNicotiana tabacumから得られるタバコの葉、タバコのプラグ、再構成タバコ、圧縮タバコ、形を整えたタバコ(shaped tobacco)、またはパウダータバコ、およびこれらの組み合わせを含む。
【0049】
いくつかの例示的実施形態では、タバコ材料はNicotiana属のいずれのメンバーから得られる材料をも含み得る。さらにタバコ材料は、2つ以上の異なるタバコ種のブレンドを含み得る。タバコ材料の使用可能な適切な種類の例は、黄色種タバコ、バーリータバコ、ダークタバコ、メリーランドタバコ、オリエンタルタバコ、レアタバコ、スペシャルティタバコ、これらのブレンドなどを含むが、これらに限られない。タバコ材料はいずれの適切な形態でも提供され得、これはタバコ層、加工タバコ材料(例えば、体積を増やしたタバコまたは膨化タバコ)、加工タバコの茎(例えば、裁断圧延茎または裁断膨化茎)、再構成タバコ材料、これらのブレンドなどを含むが、これらに限られない。いくつかの例示的実施形態では、タバコ材料は実質的にドライタバコの塊の形態にある。さらにいくつかの例示的実施形態では、タバコ材料は、プロピレングリコール、グリセリン、これらのサブコンビネーション、またはこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つと混合されてもよく、および/または組み合わされてもよい。
【0050】
化合物は、医学的に受容可能な治療効果を有する薬用植物の天然成分でもあり得る。例えば、薬用植物はカンナビス植物であり得、化合物はカンナビノイドであり得る。カンナビノイドは体内のレセプターと相互作用して広範囲の効果をもたらす。その結果、カンナビノイドは様々な医療目的(例えば、痛み、吐き気、てんかん、精神疾患の治療)に用いられてきた。繊維状材料は、カンナビス植物の1以上の種(例えば、Cannabis sativa、Cannabis indicaおよびCannabis ruderalis)から得られる葉、および/または花材料を含み得る。いくつかの例では、繊維状材料はCannabis sativaを60~80%(例えば、70%)含み、Cannabis indicaを20~40%(例えば、30%)含む混合物である。
【0051】
カンナビノイドの例は、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビジオール(CBD)、カンナビノール(CBN)、カンナビシクロール(CBL)、カンナビクロメン(CBC)、およびカンナビゲロール(CBG)を含む。テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)はテトラヒドロカンナビノール(THC)の前駆体であり、カンナビジオール酸(CBDA)はカンナビジオール(CBD)の前駆体である。テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)およびカンナビジオール酸(CBDA)は、加熱によりテトラヒドロカンナビノール(THC)およびカンナビジオール(CBD)にそれぞれ変換され得る。ある例示的実施形態では、ヒータ(例えば、
図2Aおよび
図2Bに示すヒータ170)からの熱は脱炭酸を引き起こし得、それによりカプセル100中のテトラヒドロカンナビノール酸(THCA)をテトラヒドロカンナビノール(THC)に変換し、および/またはカプセル100中のカンナビジオール酸(CBDA)をカンナビジオール(CBD)に変換する。
【0052】
テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)およびテトラヒドロカンナビノール(THC)が共にカプセル100中に存在する例では、脱炭酸およびその結果起こる変換は、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)を減らし、テトラヒドロカンナビノール(THC)を増やす。カプセル100の加熱中に、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)の少なくとも50%(例えば、少なくとも87%)がテトラヒドロカンナビノール(THC)に変換され得る。同様に、カンナビジオール酸(CBDA)およびカンナビジオール(CBD)が共にカプセル100中に存在する例では、脱炭酸およびその結果起こる変換は、カンナビジオール酸(CBDA)を減らし、カンナビジオール(CBD)を増やす。カプセル100の加熱中に、カンナビジオール酸(CBDA)の少なくとも50%(例えば、少なくとも87%)がカンナビジオール(CBD)に変換され得る。
【0053】
さらに、化合物は天然でない添加物であってもよいし、天然でない添加物をさらに含んでもよく、これらはその後、繊維状材料に導入される。ある例では、繊維状材料は合成材料を含んでもよい。別の例では、繊維状材料はセルロース材料(例えば、非タバコ材料および/または非カンナビス材料)などの天然材料を含んでもよい。いずれの例でも、導入される化合物は、ニコチン、カンナビノイド、および/または香味剤を含み得る。香味剤は、植物抽出物(例えばタバコエキス、カンナビスエキス)などの自然のソースからのものであってもよいし、および/または人工的ソースからのものであってもよい。さらに別の例では、繊維状材料がタバコおよび/またはカンナビスを含むとき、化合物は1以上の香味剤(例えば、メントール、ミント、バニラ)であってもよいし、これをさらに含んでもよい。このように、エアロゾル生成物質中の化合物は、天然成分および/または天然でない添加物を含み得る。この点について、エアロゾル生成物質の天然成分の存在レベルは、補充によって増加し得ることを理解されたい。例えば、ある量のタバコ中のニコチンの存在レベルは、ニコチン含有抽出物を補充することにより増加し得る。同様に、ある量のカンナビス中の1以上のカンナビノイドの存在レベルは、カンナビノイド含有抽出物を補充することにより増加し得る。
【0054】
図2Aは、少なくとも1つの例示的実施形態による、
図1Aおよび
図1Bのカプセルの分解図である。
【0055】
図2Bは、少なくとも1つの例示的実施形態による、
図1Aおよび
図1Bのカプセルの分解図である。
【0056】
図2Aおよび
図2Bを参照すると、第1のフレーム130は、第1の内表面と第1の外表面とを有する。さらに第1のフレーム130は、第1の開口部131を規定する。ある例示的実施形態では、第1の開口部131の側壁は、互いに対向する直線部を有し、互いに対向する湾曲部を必要に応じて有する。一方の湾曲部は第1のフレーム130の近位端に隣接し得、他方の湾曲部は、これに対向する、第1のフレーム130の遠位端に隣接し得る。第1の透過型構造体110は、第1のフレーム130の第1の内表面に固定されて第1の開口部131によって露出し得る。異なる観点から述べ得ると、第1の透過型構造体110は、第1の開口部131を覆っているとも考えられ得る。さらに第1の透過型構造体110は、第1のアパチャ(aperture)112を規定し得る。第1のアパチャ112は、第1の凸部(図示せず)を収容できる位置およびサイズを有し得る。第1の透過型構造体110が第1のフレーム130に固定されたとき、第1の凸部は
図2Aに示す第1の凹部133に対応する。
【0057】
第2のフレーム140は、第2の内表面と第2の外表面とを有する。さらに第2のフレーム140は、第2の開口部141を規定する。ある例示的実施形態では、第2の開口部141の側壁は、互いに対向する直線部を有し、互いに対向する湾曲部を必要に応じて有する。一方の湾曲部は第2のフレーム140の近位端に隣接し得、他方の湾曲部は、これに対向する、第2のフレーム140の遠位端に隣接し得る。第2の透過型構造体120は、第2のフレーム140の第2の内表面に固定されて第2の開口部141によって露出し得る。異なる観点から述べると、第2の透過型構造体120は、第2の開口部141を覆っているとも考えられ得る。第2の開口部141のサイズおよび形状は、第1の開口部131のサイズおよび形状に対応し得る(鏡に映したようになり得る)。さらに第2の透過型構造体120は、第2のアパチャ122を規定し得る。第2のアパチャ122は、第2の透過型構造体120が第2のフレーム140に固定されたとき、第2の凸部145を収容できる位置およびサイズを有し得る。
【0058】
第3のフレーム150は、エアロゾル生成物質160を受け取るように構成されたキャビティ151を規定する。キャビティ151の側壁と、第1の透過型構造体110および第2の透過型構造体120の内表面(キャビティ151を覆う)との組み合わせは、チャンバを規定すると考えられ得る。ある例示的実施形態では、キャビティ151の側壁は、互いに対向する直線部と、互いに対向する湾曲部とを有する。一方の湾曲部は第3のフレーム150の近位端に隣接し、他方の湾曲部は、これに対向する、第3のフレーム150の遠位端に隣接している。第3のフレーム150は、平面視で第1の透過型構造体110および第2の透過型構造体120と実質的に同じサイズを有し得る(例えば、所与の寸法の±10%)。第3のフレーム150はさらに、第3のフレーム150の端部に隣接する少なくとも1つのアパチャ152を規定する。第3のフレーム150は、第1のフレーム130および第2のフレーム140を形成する材料に加えて、他の適切な材料、例えばセラミック、合成ガラス、および/または強化繊維(consolidated fiber)(例えば、ボール紙)によっても形成され得る。
【0059】
少なくとも1つの例示的実施形態では、ヒータ170は、第3のフレーム150を貫通してキャビティ151内に延びるように構成されている。さらにヒータ170は、第3のフレーム150によって支持されているとも考えられ得る。ヒータ170は、第1の端部172と、中間部174と、第2の端部176とを含み、これらを
図3および
図4を参照してさらに述べる。ヒータ170の第1の端部172および第2の端部176は、カプセル100の側面の一部を構成する外セグメントでもある。ヒータ170の中間部174は、カプセル100内(エアロゾル生成物質160を含むハウジングのチャンバ内)に配置された内セグメントである。ヒータ170の第1の端部172、中間部174および第2の端部176は、連続する構造体の各部分である。ある例示的実施形態では、ヒータ170の中間部174は、複数のU字型波形部を含む平面形態を有する。
【0060】
エアロゾル生成物質160は、第3のフレーム150のキャビティ151内に配置されてヒータ170の中間部174の一方の側に存在してもよいし(
図2Aに示す)、または両方の側に存在してもよい(
図2Bに示す)。少なくとも1つの例示的実施形態では、エアロゾル生成物質160は形状を維持するように構成された強化形態(例えば、シート、パレット、タブレット)にあり得、それにより、エアロゾル生成物質160を第3のフレーム150のキャビティ151内に統一した様式で載置することが可能となる。このような例では、
図2Aに示すように、エアロゾル生成物質160のひとつの塊がヒータ170の中間部174の一方の側に配置されてもよい。別の例示的実施形態では、
図2Bに示すように、エアロゾル生成物質160のひとつの塊がヒータ170の中間部174の一方の側に配置され、エアロゾル生成物質160の別の塊がヒータ170の中間部174の他方の側に配置されてもよい(それにより例えば、エアロゾル生成物質160で第3のフレーム150のキャビティ151を実質的に充填し、エアロゾル生成物質160の間にヒータ170の中間部174を挟む/埋め込む)。或いはエアロゾル生成物質160は、設定された形状を有していない緩い形態(例えば、粒子、繊維、粉、片、破片)にあり、導入されたときに第3のフレーム150のキャビティ151の形状を取るように構成されていてもよい。
【0061】
第1の透過型構造体110および第2の透過型構造体120は、様々な取り付け技術によってそれぞれ第1のフレーム130および第2のフレーム140に固定され得る。取り付け技術は例えば、射出成型(例えば、インサート成形、オーバーモールディング)を含んでもよい。別の例では、取り付け技術は超音波溶接を含んでもよい。別の例では取り付け技術は、食品に対して安全であるとみなされているか、或いは監督機関によって受容可能とみなされている接着剤(例えば、テープ、糊)を含んでもよい。或いは、第1の透過型構造体110および第2の透過型構造体120は、取り付け技術を別途用いる代わりに、それぞれ第1のフレーム130および第2のフレーム140によって第3のフレーム150にクランプされ(或いは、他の方法で締め付けられ)てもよい。
【0062】
図2Aに示すように、第1のフレーム130は、第1のフレーム130の第1の内表面から突出した少なくとも1つのコネクタを含む。第1のフレーム130の少なくとも1つのコネクタは、第1のコネクタ138の形態にあり得る。ある例示的実施形態では、第1のコネクタ138はリッジ(例えば、第1のリッジ)の形態で第1のフレーム130の第1の内表面のエッジに沿って延び得る。リッジは、その全長に亘って延びる溝を規定して、隆起した溝または凹んだ/窪んだリッジに類似し得る。これに加えてまたはこれに代えて、リッジはテーパ状の稜線を有してもよく、その結果、テーパ状リッジと呼ばれ得る。第1のコネクタ138は複数の離散した構造体(例えば、4つの離散した構造体)に分離しているように示されているが、例示的実施形態はこれに限られないことを理解されたい。或いは例えば、第1のコネクタ138はエッジに沿って延びる単一の連続した構造体であって第1のフレーム130の第1の内表面を完全に取り囲んでもよい。
【0063】
同様に第2のフレーム140は、第2のフレーム140の第2の内表面から突出した少なくとも1つの第2のコネクタを含む。第2のフレーム140の少なくとも1つのコネクタは、第2のコネクタ148の形態にあり得る。第2のフレーム140の第2のコネクタ148と第1のフレーム130の第1のコネクタ138とは、互いに対をなすように構成された補完的構造体である。ある例示的実施形態では、第2のコネクタ148はリッジ(例えば、第2のリッジ)の形態で第2のフレーム140の第2の内表面のエッジに沿って延び得る。リッジは、その全長に亘って延びる溝を規定して、隆起した溝または凹んだ/窪んだリッジに類似し得る。これに加えてまたはこれに代えて、リッジはテーパ状の稜線を有してもよく、その結果、テーパ状リッジと呼ばれ得る。第2のコネクタ148は複数の離散した構造体(例えば、4つの離散した構造体)に分離しているように示されているが、例示的実施形態はこれに限られないことを理解されたい。或いは例えば、第2のコネクタ148は周縁に沿って延びる単一の連続した構造体であって第2のフレーム140の第2の内表面を完全に取り囲んでもよい。
【0064】
図2Aに示す本開示を限定しない実施形態では、第1のフレーム130の第1のコネクタ138は、4つの離散した構造体に分離されている。構造体のうちの2つは、隆起した溝であり得、構造体のうちの他の2つはテーパ状リッジであり得る。逆に、第2のフレーム140の第2のコネクタ148は、4つの離散した構造体に分離され得、構造体のうちの2つはテーパ状リッジであり、構造体のうちの他の2つは隆起した溝である。第1のフレーム130の隆起した溝とテーパ状リッジとを混合したセットは、カプセル100の組み立て作業中、第2のフレーム140のテーパ状リッジと隆起した溝とを混合したセットとそれぞれ対をなすように構成されている。第1のフレーム130および第2のフレーム140の隆起した溝とテーパ状リッジとは様々に組み合わせ可能であることを理解されたい。さらに第1の透過型構造体110および第2の透過型構造体120の各々は、カプセル100が組み立てられたときに、第1のコネクタ138および第2のコネクタ148の離散した構造体間にそれぞれ配置されるタブ様延長部(例えば、4つのタブ様延長部)を有し得る。
【0065】
第1のコネクタ138および/または第2のコネクタ148のテーパ状リッジは、肩部と肩部から立ち上がる傾斜部とを有してテーパ状稜線を形成し得る。テーパ状稜線は、組み立て作業中はエネルギーダイレクタ(例えば、溶接を容易にする)として機能し得る。第1のコネクタ138および/または第2のコネクタ148の互いに対応する隆起した溝は、縁部と溝底とを有し得る。
図2Aに示すように、隆起した溝の溝底は、平坦な底であってもよい。或いは、隆起した溝の溝底はV字型底であってもよい。第1のフレーム130と第2のフレーム140との接続に関するある例示的実施形態では、テーパ状リッジの傾斜部は、対応する隆起した溝の溝底に接するように構成されており、テーパ状リッジの肩部は隆起した溝の縁部と相互作用する。そのため、第1のコネクタ138および第2のコネクタ148の係合面は、対をなすことを容易にするように互いに逆に又は補完的に構成され得る。
【0066】
図2Aに示すように、各フレームの隆起した溝とテーパ状リッジとを混合したセットが、隆起した溝が一方の直線状側部エッジ上にあり、テーパ状リッジが他方の直線状側部エッジ上にあるようにグループ分けされたとき、第1のフレーム130と第2のフレーム140とは同一のパーツであり得る。このような例では、第1のフレーム130と第2のフレーム140とを対向させて対をなすようにすることにより、補完的構造が形成される。その結果、1つのパーツが第1のフレーム130または第2のフレーム140として代替可能に用いられ得る。よって製造方法が簡略化される。
【0067】
カプセル100を組み立てるためには、第3のフレーム150のキャビティ151内にエアロゾル生成物質160を配置した(それにより例えば、ヒータ170の中間部174の両側にエアロゾル生成物質160があるようにした)後、第1のフレーム130を第2のフレーム140に接続し得る。このような例では、第1のフレーム130が第2のフレーム140に接続されたとき、第3のフレーム150は第1の透過型構造体110と第2の透過型構造体120との間に挟まれる。第1のフレーム130の少なくとも1つのコネクタは、組み立て作業中、第2のフレーム140の少なくとも1つのコネクタと係合して少なくとも1つの接続部(例えば、4つの接続部)を形成するように構成されている。例えば、第1のコネクタ138の隆起した溝(および/またはテーパ状リッジ)は、第2のコネクタ148の対応するテーパ状リッジ(および/または隆起した溝)と対をなすように構成されている。さらに、第1のフレーム130の第1のコネクタ138と第2のフレーム140の第2のコネクタ148との結合は、溶接構造(例えば、超音波溶接)によって達成され得る。さらに、カプセル100が組み立てられたとき、第1のフレーム130の外方の側壁は第2のフレーム140の外方の側壁と実質的に面一であり得るが、例示的実施形態はこれに限られない。カプセル100は、一旦組み立てられると、カプセル100のコネクタ、フレーム、および/または他の局面にダメージを与えることなく開くことは困難または実行不能である。その結果、カプセル100は、第三者による無許可の行為に対して耐タンパー性能を有する。
【0068】
カプセル100は、様々な部材の中でも特に、第2のフレーム140とは別体の第1のフレーム130を有すると記載してきた。或いはいくつかの例では、第1のフレーム130と第2のフレーム140とは単一の構造体として製造されてもよい。この単一の構造体は、組み立て作業中に折り曲げられて、第1のコネクタ138が第2のコネクタ148と係合するように構成されている。第1のフレーム130および第2のフレーム140は、例えば二枚貝の貝殻の構造に似ていてもよく、この場合、第1のフレーム130の直線状遠位端が第2のフレーム140の直線状遠位端に接続されて、厚みが薄くなった一体部が折り目として機能する。別の例では、第1のフレーム130の直線状側部エッジが第2のフレーム140の直線状側部エッジに接続されていてもよく、厚みが薄くなった一体部が折り目として機能する。二枚貝の貝殻の構造では、カプセル100から1以上の接続部(例えば、折り目に沿った)が省略され得ることを理解されたい。
【0069】
図3は、少なくとも1つの例示的実施形態による、
図1Aおよび
図1Bのカプセルから第1および第2の透過型構造体を取り除いてヒータが見えるようにした状態の斜視図である。
図4は、少なくとも1つの例示的実施形態による、
図3のカプセルの側方断面図である。
【0070】
少なくとも1つの例示的実施形態では、
図3および
図4に示すように、第3のフレーム150により規定されるキャビティ(または開口部)151内にヒータ170が設けられている。ヒータ170は、第1の端部172と、中間部174と、第2の端部176とを含む。第1の端部172および第2の端部176は、第3のフレーム150の端部内のアパチャ152を通って、カプセル100のハウジングの外部まで延びる(これにより例えば、電源との電気的接続を容易にする)。第1の端部172および第2の端部176はそれぞれ、タブ部178aおよび178bを含み、これらは電気リード線(図示せず)を介して電池またはその他の電源に接続可能である。タブ部178aおよび178bは、丸みを帯びた又はその他の形状を有し得、電池またはその他の電源に容易に接続するに十分なサイズを有する。ヒータ170の第1の端部172および第2の端部176は同一平面上にあり得るが、例示的実施形態はこれに限られない。ヒータ170の第1の端部172および第2の端部176はさらにアパチャを規定し得る。
【0071】
少なくとも1つの例示的実施形態では、ヒータ170の中間部174は少なくとも1つの波形部を含み、これは、第3のフレーム150によって規定された開口部の少なくとも一部に亘って延び、第1の端部172と第2の端部176との間に設けられる。
図4に示すように、少なくとも1つの波形部は、側面視で三角波の形態であってもよい。他の例示的実施形態では、少なくとも1つの波形部は、側面視で正弦波、のこぎり波、矩形波、または谷部Vとそれに隣接する頂部Pとを有する他のいずれかの形状の波の形態であってもよい。少なくとも1つの波形部は、1から40(例えば、2から35、5から30、10から25、または15から20)の頂部Pおよび谷部Vを含み得る。波形部の、互いに隣接する頂部Pと谷部Vとの間の垂直方向距離VDは、約0.25mmから約1.5mm(例えば、約0.50mmから約1.25mm、または約0.75mmから約1.00mm)であり得る。
【0072】
図3および
図4に示すように、ヒータ170の中間部174はさらに、各々が波形である複数の行を含む。複数の波形の行は、端部において接続部300によって隣接する行と接続され得る。例えば
図3に示すように、第1の波形の行は、U字型接続部300によって第2の波形の行と接続されている。第3の波形は、第2のU字型接続部によって第2の波形の行と接続されている。少なくとも1つの例示的実施形態では、ヒータ170は1から20の波形の行を含み得、各行はU型接続部などの接続部によって1以上の隣接する行と接続されている。
【0073】
少なくとも1つの例示的実施形態では、
図4に示すように、第3のフレーム150は、約0.5mmから約5mm(例えば、約1.0mmから約4mm、約1.5mmから約3.5mm、または約1.0mmから約3.0mm)の厚みを有し得る。例えば第3のフレーム150は、約2mmの厚みを有し得、頂部Pと谷部Vとの間の垂直方向距離VDは約1mmであり得る。ヒータ170は、第3のフレーム150の厚み方向中央部に設けられ得、ヒータ170の両側にエアロゾル生成物質を設けることができるようになっている。波形部は、少なくともその一部がエアロゾル生成物質中にまで延び、それによりエアロゾル生成物質とヒータ170との接触面積が増えている。
【0074】
ヒータ170が作動すると、エアロゾル生成物質の温度が上昇し得、エアロゾルが発生してカプセル100の第1の透過型構造体110および/または第2の透過型構造体を介して放出され得る。
【0075】
少なくとも1つの例示的実施形態では、ヒータ170はシート材料により形成され得、シート材料は切断、フォトエッチング、または打ち抜きによって波形状にされてもよいし、或いは他の方法で加工(例えば、電気化学的エッチング、ダイカット、レーザカット)されてもよい。
【0076】
ある例示的実施形態では、ヒータ170は、電流が印加されるとジュール加熱(オーム加熱/抵抗加熱としても知られている)されるように構成されている。より詳細に述べると、ヒータ170は1以上の導体により形成され得、電流が通ると熱を発生させるように構成され得る。電流はエアロゾル発生デバイス内の電源(例えば、電池)からヒータ170の第1の端部172および第2の端部176に供給され得る。ヒータ170に適した導体は、鉄系合金(例えば、鋼鉄、鉄アルミナイド)、ニッケル系合金(例えば、ニクロム)、および/またはセラミック(例えば、鉄でコーティングしたセラミック)を含む。ヒータ170の中間部174は、波形状になる前には約0.1~0.3mm(例えば、0.15~0.25mm)の厚みと、約0.5~2.5オーム(例えば、1~2オーム)の抵抗とを有し得る。
【0077】
エアロゾル発生デバイス内の電源からの電流は、カプセル100がエアロゾル発生デバイスに挿入されたときに電極を介して流され得る。電極は、ヒータ170の第1の端部172および第2の端部176に電気的に接触するように構成されている。本開示を限定しない実施形態では、エアロゾル発生デバイス内の電極はバネ懸架式であってカプセル100のヒータ170との係合を促進し得る。例えば、エアロゾル発生デバイス内のバネ懸架式の第1の電極は、丸みを帯びた又は面取りされた係合部を有し得る。係合部は、ヒータ170の第1の端部172に電気的に接触して第1の端部172内のアパチャ内に配置されるように構成されている。同様に、エアロゾル発生デバイス内のバネ懸架式の第2の電極は、丸みを帯びた又は面取りされた係合部を有し得る。係合部は、ヒータ170の第2の端部176に電気的に接触して第2の端部176内のアパチャ内に配置されるように構成されている。このような例では、エアロゾル発生デバイスの第1の電極および第2の電極とヒータ170の第1の端部172および第2の端部176とがそれぞれ係合することによりカチっという音がして、係合が確認され得る。電極のバネ懸架は、ヒータ170の平面に対して直交する方向であり得る。電極の動作(例えば、係合、解除)は、バネ懸架式に加えて又はこれに代えて、機械的作動によって達成されてもよい。さらに、エアロゾル発生デバイスからカプセル100への電流の供給は、手動操作によるもの(例えば、ボタンによる作動)であってもよいし、自動操作によるもの(例えば、吸うことにより作動する(puff-activated))であってもよい。
【0078】
図5は、第2の例示的実施形態によるエアロゾル発生デバイス用カプセルの斜視図である。
図6は、
図5のカプセルのVI-VI線側方断面図である。
【0079】
図5および
図6を参照すると、カプセル100は以下の点を除いて
図1A~
図4に示すものと同じである。フレーム150が外側のハウジングが無い状態で示されており、第3のフレーム150がより厚く、ヒータ170の波形部の数がより少ない。少なくとも1つの例示的実施形態では、図示するようにヒータ170の頂部および谷部の数はより少なく、頂部Pと谷部Vとの間の垂直方向距離VDはより長い。ヒータ170は例えば、2から3の頂部と2から3の谷部とを含み得、頂部Pと谷部Vとの間の垂直方向距離VDは約2.0mmから約3.0mmまたは約2.5mmであり得る。第3のフレーム150の厚みは約3.5mmから約4.0mmまたは約3.5mmであり得る。フレーム150がより厚く、波形部がより大きいため、より多量のエアロゾル生成物質がカプセル内に含まれ得る。
【0080】
図7を参照すると、エアロゾル発生デバイス1000(たとえば、加熱式エアロゾル発生デバイス)は、流出口1017を有するマウスピース1015とデバイス本体1025とを含む。エアロゾル発生デバイス1000のデバイス本体1025内に、電源1035および制御回路1045が配置され得る。電源1035は、リチウムイオン電池などの電池(例えば、充電式デュアルバッテリ構造体)を1以上含み得る。エアロゾル発生デバイス1000はカプセル700を受け取るように構成されており、カプセル700は、本明細書中でいずれの実施形態に関連して述べたものであってもよい。エアロゾル発生デバイス1000はさらに、カプセル700に電気的に接触するように構成された係合アセンブリ1055を含む。ある例示的実施形態では、係合アセンブリ1055は、第1の電極1060と第2の電極1062とを含み、これらはカプセル700のヒータの第1の端部172および第2の端部176にそれぞれ電気的に接触するように構成されている。
【0081】
カプセル700がエアロゾル発生デバイス1000に挿入された後、制御回路1045は電源1035に指示して係合アセンブリ1055の第1の電極と第2の電極との間に電流を供給させ得る。電源1035からの電流の供給は、手動操作(例えば、ボタン作動)に呼応するものであってもよく、自動操作(例えば、吸うことにより作動する(puff-activated))に呼応するものであってもよい。電流供給の結果、カプセル700は加熱されてエアロゾルを発生させ得る。さらに、ヒータの抵抗値の変化を用いて、エアロゾル化温度を監視および制御し得る。発生したエアロゾルは、マウスピース1015を介してエアロゾル発生デバイス1000から吸引され得る。
【0082】
少なくとも1つの例示的実施形態では、エアロゾル発生デバイス1000が作動すると、デバイス本体1025内のカプセル700が加熱されてエアロゾルを発生させ得る。少なくとも1つの例示的実施形態では、センサ1075による空気流の検出、および/または第1のボタン1080および/または第2のボタン1085の押圧に連動した信号の発生により、エアロゾル発生デバイス1000が作動し得る。空気流の検出については、マウスピース1015のエアロゾル流出口1017を吸引する又はこれに負の圧力をかけることにより、周囲空気が空気流入口1065を介してデバイス本体1025に引き込まれる。空気は一旦デバイス本体1025内に入ると、流入チャネル1095を通って流れ、センサ1075に検出される。空気の一部は本明細書で述べたように、さらにカプセル700に入る。
【0083】
センサ1075によって空気流が検出されると、制御回路1045が電源1035に指示して、ヒータの第1の端部172および第2の端部176を介してカプセル700に電流を供給させる(上で述べた通り)。その結果、ヒータの中間部174の温度が上昇し、それにより、エアロゾル生成物質(例えば、エアロゾル生成物質160)の温度が上がり、エアロゾル生成物質160により揮発性物質が放出されてエアロゾルが生成される。生成されたエアロゾルは、カプセル700内を流れる空気に引っ張られる。特に、生成されたエアロゾルはカプセル700内を通過した後、マウスピース1015のエアロゾル流出口1017を通ってエアロゾル発生デバイス1000から出る。
【0084】
処理回路(制御回路)は、論理回路を含むハードウェア、ソフトウェアを実行するプロセッサなどのハードウェア/ソフトウェアの組み合わせ、またはこれらの組み合わせであり得る。より特定すると処理回路は例えば、中央処理装置(CPU)、算術論理演算装置(ALU)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、システム・オン・チップ(SoC)、プログラマブルロジックユニット、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含み得るが、これらに限られない。
【0085】
カプセル700および、マウスピース1015とデバイス本体1025と電源1035と制御回路1045と電極とを含むエアロゾル発生デバイス1000のさらなる詳細は、2017年12月18日に出願された米国特許出願第15/845,501号、発明の名称「VAPORIZING DEVICES AND METHODS FOR DELIVERING A COMPOUND USING THE SAME」(蒸発装置およびそれを用いて化合物を供給する方法)(代理人整理番号24000DM-000012-US)に見られ得る。上記出願の開示全体を参考のためここに援用する。本明細書に記載のカプセル、エアロゾル生成物質、および関連する局面はさらに、2019年1月21日に出願された米国特許出願第16/252,951号、発明の名称「CASULE,HEAT-NOT-BURN(HNB) AEROSOL-GENERATING DEVICES, AND METHODS OF GENERATING AN AEROSOL」(カプセル、加熱式(HNB)エアロゾル発生デバイス、およびエアロゾルを発生させる方法)(代理人整理番号24000NV-000521-US)により詳細に記載されている。上記出願の開示全体を参考のためここに援用する。
【0086】
本明細書に記載の物質、カプセル、デバイスおよび方法のさらなる詳細は、2019年6月25日に出願された米国特許出願第16/451,662号、発明の名称「CASULES,HEAT-NOT-BURN(HNB) AEROSOL-GENERATING DEVICES, AND METHODS OF GENERATING AN AEROSOL」(カプセル、加熱式(HNB)エアロゾル発生デバイス、およびエアロゾルを発生させる方法)(代理人整理番号24000NV-000522-US)、2019年1月21日に出願された米国特許出願第16/252,951号、発明の名称「CASULES,HEAT-NOT-BURN(HNB) AEROSOL-GENERATING DEVICES, AND METHODS OF GENERATING AN AEROSOL」(カプセル、加熱式(HNB)エアロゾル発生デバイス、およびエアロゾルを発生させる方法)(代理人整理番号24000NV-000521-US)、2017年12月18日に出願された米国特許出願第15/845,501号、発明の名称「VAPORIZING DEVICES AND METHODS FOR DELIVERING A COMPOUND USING THE SAME」(蒸発装置およびそれを用いて化合物を供給する方法)(代理人整理番号24000DM-000012-US)、2017年9月18日に出願された米国特許出願第15/559,308号、発明の名称「VAPORIZER FOR VAPORIZING AN ACTIVE INGREDIENT」(活性成分を蒸発させるためのヴェポライザ)(代理人整理番号24000DM-000003-US-NP)、および2020年6月23日に出願された米国特許出願第16/909,131号、発明の名称「CASULES INCLUDING INTERNAL HEATERS, HEAT-NOT-BURN(HNB) AEROSOL-GENERATING DEVICES, AND METHODS OF GENERATING AN AEROSOL」(内部ヒータを含むカプセル、加熱式(HNB)エアロゾル発生デバイス、およびエアロゾルを発生させる方法)(代理人整理番号24000NV-000603-US)にも見られ得る。上記出願の開示全体を参考のためここに援用する。
【0087】
本明細書に多くの例示的実施形態を記載してきたが、他のバリエーションも可能であることを理解されたい。このようなバリエーションは本開示の思想および範囲から逸脱するものと考えるべきではなく、当業者に明らかなすべての変更は以下の請求の範囲に含まれることを意図する。
【国際調査報告】