(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-31
(54)【発明の名称】コーヒー豆焙煎システムを検査するための方法
(51)【国際特許分類】
A23N 12/12 20060101AFI20240124BHJP
B03C 3/02 20060101ALI20240124BHJP
B01D 46/10 20060101ALI20240124BHJP
B01D 46/42 20060101ALI20240124BHJP
【FI】
A23N12/12
B03C3/02 C
B01D46/10 Z
B01D46/42 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023534678
(86)(22)【出願日】2021-12-06
(85)【翻訳文提出日】2023-06-07
(86)【国際出願番号】 EP2021084433
(87)【国際公開番号】W WO2022144149
(87)【国際公開日】2022-07-07
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590002013
【氏名又は名称】ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アー
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100140453
【氏名又は名称】戸津 洋介
(72)【発明者】
【氏名】モレンド, ジョエル
(72)【発明者】
【氏名】デュビエフ, フラヴィアン, フローラン
(72)【発明者】
【氏名】ベークラント, マキシム
【テーマコード(参考)】
4B061
4D054
4D058
【Fターム(参考)】
4B061AA07
4B061AA08
4B061AB06
4B061AB09
4B061BA09
4B061BB18
4B061CD01
4B061CD21
4B061CD30
4D054AA20
4D054EA11
4D054EA22
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4D058JA12
4D058JB03
4D058JB04
4D058JB13
4D058PA04
4D058QA03
4D058QA21
4D058SA20
4D058TA03
4D058UA25
(57)【要約】
本発明は、焙煎システム(10)を検査する方法に関し、上記システムは、焙煎装置(2)と、取り外し可能なフィルタリングデバイス(221、222、223)を含む煙処理ユニット(3)と、煙ドライバ(23)と、を備え、煙処理ユニット(3)は、下流圧力センサ(24)を備え、方法は、煙フィルタリングユニットを通してガスを推進するために少なくとも煙ドライバ(23)を動作させるステップと、フィルタリングデバイスの下流の圧力センサにおける圧力Pを測定するステップと、基準圧力P
refと比較した、圧力低下ΔP=P-P
refを計算するステップと、上記圧力低下ΔPを、圧力センサの上流に上記フィルタリングデバイスが存在することに対応する予め定められた閾値ΔP
0と比較するステップと、圧力低下ΔPが予め定められた閾値ΔP
0を下回る場合、アラームを表示するステップと、を含む。
【選択図】
図1、
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
焙煎システム(10)を検査する方法であって、前記システムは、
コーヒー豆の加熱中に煙を生成する少なくとも1つの焙煎装置(2)と、
前記少なくとも1つの焙煎装置によって生成された煙の流れの少なくとも一部を処理するように構成された少なくとも1つの煙処理ユニット(3)であって、少なくとも1つの取り外し可能なフィルタリングデバイス(221、222、223)を含む、少なくとも1つの煙処理ユニット(3)と、
前記少なくとも1つのフィルタリングデバイスに前記焙煎装置(2)からの煙を推進するように構成された煙ドライバ(23)と、を備え、
前記少なくとも1つの煙処理ユニット(3)は、前記少なくとも1つの取り外し可能なフィルタリングデバイスの下流の圧力を測定するように構成された少なくとも1つの下流圧力センサ(24)を備え、
前記方法は、
前記煙フィルタリングユニットを通してガスを推進するために少なくとも前記煙ドライバ(23)を動作させるステップと、
前記取り外し可能なフィルタリングデバイスの下流の前記圧力センサにおける圧力Pを測定するステップと、
基準圧力P
refと比較した、圧力低下ΔP=P-P
refを計算するステップと、
前記圧力低下ΔPを、前記圧力センサの上流に前記少なくとも1つの取り外し可能なフィルタリングデバイスが存在することに対応する予め定められた閾値ΔP
0と比較するステップと、
前記圧力低下ΔPが前記予め定められた閾値ΔP
0を下回る場合、アラームを表示するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
ガスを推進するために前記焙煎装置を動作させる前記ステップは、コーヒー豆焙煎動作、前記焙煎装置の予熱動作、又は少なくとも1つのフィルタリングデバイスの初期化動作である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記取り外し可能なフィルタリングデバイス(221、222、223)は、洗浄可能、使い捨て可能、又は再生可能であり、好ましくは、金属ふるい、電気集塵装置、HEPAフィルタ、紙、布及び/又は綿のフィルタ、吸着材料フィルタ、並びにこれらの組み合わせのリストに含まれる、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記基準圧力P
refは、周囲圧力又は予め定められた固定圧力である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの煙処理ユニット(3)は、前記少なくとも1つの取り外し可能なフィルタリングデバイスの上流の前記煙の流れの圧力を測定するように構成された少なくとも1つの上流圧力センサ(26)を備え、前記基準圧力P
refは、前記上流圧力センサにおいて測定された圧力である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、
いくつかの煙処理ユニット(3)であって、前記煙処理ユニットの各々が、前記煙の少なくとも一部を専用の経路を通して導き処理するように構成されている、いくつかの煙処理ユニット(3)と、
前記少なくとも1つの焙煎装置によって放出された煙を前記煙処理ユニットのうちの少なくとも1つに案内する入口ダクトデバイスと、
前記煙処理ユニットによって処理された煙を前記システムの出口に案内する出口ダクトデバイスと、
を備えるシステムに適用され、
前記少なくとも1つの下流圧力センサ(24)は、前記出口ダクトデバイスにおける圧力を測定するように配置されている、
請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
コーヒー豆を焙煎するためのシステム(10)であって、前記システムは、
コーヒー豆の加熱中に煙を生成する少なくとも1つの焙煎装置(2)と、
前記少なくとも1つの焙煎装置によって生成された煙の流れの少なくとも一部を処理するように構成された少なくとも1つの煙処理ユニット(3)であって、少なくとも1つの取り外し可能なフィルタリングデバイス(221、222、223)を含む、少なくとも1つの煙処理ユニット(3)と、
前記少なくとも1つのフィルタリングデバイスに前記焙煎装置(2)からの煙を推進するように構成された煙ドライバ(23)と、
を備え、
前記少なくとも1つの煙処理ユニット(3)は、前記少なくとも1つの取り外し可能なフィルタリングデバイスの下流の圧力を測定するように構成された少なくとも1つの下流圧力センサ(24)を備え、
前記システムは、
請求項1~6のいずれか一項に記載の方法を実行するように動作可能な制御システム(3)を備える、システム(10)。
【請求項8】
前記システムに請求項1~6のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を含むコンピュータプログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、安全な環境でコーヒー豆を焙煎するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コーヒー豆の焙煎は、周知のプロセスである。主要工程は、豆を所望の焙煎レベルに加熱し、次いで加熱された豆を冷却又は急冷して焙煎を停止することからなる。加熱中に、煙が放出される。この煙には、安全かつ所望の成分、特に通常の焙煎コーヒーアロマが、すべて一緒に含まれるだけでなく、ピリジン、2-フランメタノール、カフェインフルフラール、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどの望ましくない安全性の低い揮発性有機化合物(VOC)VOC、及び粒子状物質(PM2.5、PM10)も含まれる。
【0003】
重要な量の焙煎豆を生産する製造現場で焙煎が実行される場合、一般に安全でない成分を捕捉するためのすべての条件が供給される。
【0004】
しかし最近は、顧客が焙煎したての豆で淹れたコーヒーを消費することが可能な店舗、レストラン及びコーヒーにおいて、小さな焙煎機で小バッチの焙煎を実行する傾向がある。焙煎機は、鮮度及び現場の利点を提供するだけではなく、店舗又はコーヒー店の中に、心地よい焙煎コーヒーアロマも送出する。
【0005】
しかし、上述したように、有害な成分も放出される。焙煎機が店舗、コーヒー又はレストランのような閉鎖的な環境で使用される場合、部屋のサイズ、部屋の換気に応じて、一部の成分の放出が有害となり得る。その部屋で数時間作業する人々にとって、焙煎機の煙を嗅ぐことは、健康問題につながる可能性がある。
【0006】
その結果、このような環境では、店舗内にいる人々の健康な問題を回避するために、焙煎機からの煙の放出を停止することが推奨される。既存の解決策は、汚染物質の熱酸化を可能にするアフターバーナー若しくは触媒アフターバーナーなどで汚染物質を消滅させることに本質があり、又は機械的フィルタ(金属ふるい若しくは紙フィルタ)、活性炭フィルタ、電気集塵装置、若しくはそれらの組み合わせなどの装置内部に汚染物質を保持することに本質がある。
【0007】
活性炭フィルタが使用される場合、通常、バッグ内に保持される活性炭物質は、定期的に変えて再生されなければならない。この動作の間に、古い活性炭バッグが取り外され、新しい未使用のバッグが導入される。この動作の間に、オペレータが古いバッグを取り外すが、新しいバッグを導入することを忘れることが起こり得る。この過ちは、煙フィルタがいくつかの異なるフィルタの組み合わせを含む場合があり、それらがすべて異なる洗浄処理を必要とするという事実によって強調されることがある。
【0008】
活性炭フィルタの場合、フィルタ内部に活性炭バッグが存在しないことは、焙煎放出物は自由に通過して流れるため、焙煎動作を妨げず、オペレータは、何回かの焙煎動作が実施されて悪臭が発生するまで、煙が処理されていないことに気付かない可能性がある。これは、コーヒーショップ、カフェ又はレストランにおいて望ましくない。
【発明の概要】
【0009】
本発明の目的は、上述した既存の、又は同様の問題に対処することである。
【0010】
特に、本発明の目的は、活性炭バッグなどの煙フィルタの一部が存在しないことをオペレータに知らせる問題に対処することである。
【0011】
煙フィルタの一部の欠如を、その部分に固有のセンサを追加することなく、焙煎オペレータに知らせることを可能にする方法を提供することが有利であろう。
【0012】
本発明の第1の態様では、焙煎システムを検査する方法が提供され、上記システムは、
コーヒー豆の加熱中に煙を生成する少なくとも1つの焙煎装置と、
少なくとも1つの焙煎装置によって生成された煙の流れの少なくとも一部を処理するように構成された少なくとも1つの煙処理ユニットであって、少なくとも1つの取り外し可能なフィルタリングデバイスを含む、少なくとも1つの煙処理ユニットと、
少なくとも1つのフィルタリングデバイスに焙煎装置からの煙を推進するように構成された煙ドライバと、を備え、
少なくとも1つの煙処理ユニットは、少なくとも1つの取り外し可能なフィルタリングデバイスの下流の圧力を測定するように構成された少なくとも1つの下流圧力センサを備え、
方法は、
煙フィルタリングユニットを通してガスを推進するために少なくとも煙ドライバを動作させるステップと、
取り外し可能なフィルタリングデバイスの下流の圧力センサにおける圧力Pを測定するステップと、
基準圧力Prefと比較した、圧力低下ΔP=P-Prefを計算するステップと、
圧力低下ΔPを、圧力センサの上流に少なくとも1つの取り外し可能なフィルタリングデバイスが存在することに対応する予め定められた閾値ΔP0と比較するステップと、
圧力低下ΔPが予め定められた閾値ΔP0を下回る場合、アラームを表示するステップと、
を含む。
【0013】
本方法の目的は、焙煎システムが適切に作動しているかどうかを検査すること、特に、システムの煙処理ユニットが適切に作動しているかどうかを検査すること、正確には、システムの煙処理ユニットの取り外し可能なフィルタリングデバイスが欠如していないことを検査することある。
【0014】
本方法が適用されるこの焙煎システムは、2つのタイプの装置を備える。
【0015】
1つ目は、豆を加熱して焙煎する焙煎装置であり、
2つ目は、コーヒー豆の焙煎中に1つ目の焙煎装置内部で生成された煙を処理するように構成される煙処理ユニットである。
【0016】
この2つの装置は、1つの単一の主システムのサブパートであり得、あるいは、この2つの装置は、焙煎プロセス中に連携する分離したモジュールとして考えられ得る。
【0017】
以下で説明するように、システムは、いくつかの焙煎装置及び/又はいくつかの煙処理ユニットを備えることができる。
【0018】
任意のタイプの焙煎装置を使用することができる。焙煎装置内で、コーヒー豆は加熱され、かつ好ましくは、豆全体の加熱を均質化するために混合される。
【0019】
加熱源は、天然ガス、液化石油ガス(LPG)、又は更には木材が供給される、バーナ(燃焼を意味する)であってもよい。あるいは、熱源は、電気抵抗器、セラミックヒータ、ハロゲン源、赤外線源、又はマイクロ波源であってもよい。
【0020】
好ましくは、加熱源は電動であり、これにより、焙煎中に生成される空気汚染物質は、コーヒー豆自体の加熱から生成される汚染物質のみであって、加熱源が天然ガス、プロパン、液化石油ガス(LPG)又は更には木材を使用するガスバーナであるときに生じるようなガスの燃焼から生じる汚染物質ではない。
【0021】
焙煎動作中の豆の混合は、熱風の流動層を用いて、又は撹拌ブレード若しくは回転ドラムを用いて機械的に得ることができる。
【0022】
好ましくは、焙煎装置は熱風流動層チャンバである。そのようなチャンバ内では、加熱された空気が、コーヒー豆の下のスクリーン又は多孔板を通って、豆を持ち上げるのに十分な力で送り込まれる。この流動床内で、豆が転がり回って循環する際に、豆に熱が伝達される。
【0023】
あるいは、焙煎装置は、加熱された環境においてコーヒー豆がタンブリングされるドラムチャンバであってもよい。ドラムチャンバは、水平軸に沿って回転するドラムからなることができ、又はドラムチャンバは、加熱された環境においてコーヒー豆を転がり回らせるための撹拌ブレードを備えることができる。
【0024】
焙煎装置は、焙煎動作中に生成された煙を排出することが可能な、出口を含む。
【0025】
一実施形態では、システムは、いくつかの焙煎装置を備えることができ、これらの異なる焙煎装置の出口は、1つ又はいくつかの煙処理ユニットによって処理される前に混合されるように構成されている。
【0026】
一般に、システムの煙処理ユニットは、焙煎装置の煙出口と連携し、煙入口を通って煙を収集するように構成された煙入口を備える。
【0027】
煙処理ユニットは、煙が含有する有害な汚染物質を低減又は排除するために煙を処理する。煙処理ユニットは、汚染物質を破壊又は捕集するように構成された少なくとも1つのフィルタリングデバイスを備える。このユニットは、
汚染物質の熱酸化を可能にするアフターバーナー、又は触媒アフターバーナーなどの、装置内部の汚染物質を破壊する少なくとも1つの能動的処理フィルタ、
又は、
機械式フィルタ(金属ふるい、高効率微粒子アキュムレータ(HEPA)フィルタ若しくは紙フィルタ)、活性炭フィルタ若しくは他の吸着フィルタ、若しくは、電気集塵装置のような、汚染物質を装置内部に保持する少なくとも1つの受動的処理フィルタ
又は上記のユニットの組み合わせ
を含み得る。
【0028】
通常、煙処理ユニットは、好ましくは、金属ふるい、電気集塵装置、HEPAフィルタ、紙フィルタ、綿、布、吸着材料フィルタ、及びこれらの組み合わせのリストに含まれる、洗浄可能、使い捨て可能、又は再生可能な少なくとも1つの取り外し可能なフィルタリングを含む。
【0029】
これらのタイプのフィルタリングデバイスは、煙処理ユニットから取り外し可能であり、洗浄又は廃棄され、新しいフィルタと交換される。特に、受動的処理フィルタの場合に、
電気集塵装置の金属ふるい及びプレートは取り外されて洗われてから、煙処理ユニット内に再取り付けされ、
HEPA、紙、綿、布のフィルタは取り外して廃棄し、新しい紙が煙処理ユニット内部に取り付けられ、
吸着材料のバッグが、再生されるために活性炭フィルタから取り外され、新しいバッグが煙処理ユニット内部に取り付けられる。
【0030】
煙処理ユニットがいくつかのフィルタリングデバイスを備える場合、それらは通常、煙の流れの方向に沿って直列に配置される。通常、粒子状物質(PM)をフィルタリングするための装置は、揮発性有機化合物(VOC)をフィルタリングするためのデバイスの上流に配置される。
【0031】
1つの好ましい実施形態では、煙処理ユニットは、少なくとも1つの吸着フィルタ、好ましくは活性炭を備えることができる。このタイプのフィルタはVOCを吸着する。このフィルタは、温度に関して特定の動作条件を必要とし、この理由のために、温度センサがこのフィルタリングデバイスの近くに配置されることが多い。
【0032】
活性炭フィルタは、取り外し可能な活性炭バッグを備える。このバッグは、VOCを吸着する活性炭を含み、このバッグは、活性炭がその最大吸着容量に達したときに取り外され、未使用の活性炭ホルダと交換されなければならない。通常、バッグは、煙が通過して流れることを可能にするが、通常は顆粒の形態である活性炭を保持する材料から作製される。取り外し可能なバッグは、煙フィルタリングユニットの専用領域の内側に配置される。
【0033】
煙は、煙入口デバイス又は煙収集デバイスから煙処理ユニットの出口へと煙を煙処理ユニットを通して循環させるように構成された煙ドライバによって、煙処理ユニット及びフィルタリングデバイスの内部に推進される。出口では、汚染物質が捕集されているので、室内の雰囲気内に安全に煙を放出することができる。
【0034】
煙ドライバは、通常、煙を出口に推進するファンである。
【0035】
一般に、煙ドライバは煙処理ユニットの一部である。好ましくは、それは、煙処理ユニットの出口に隣接して配置されるファンである。その結果、ファンは処理されていない煙によって汚染されず、そのメンテナンスがより容易になる。
【0036】
あるいは、煙ドライバを煙処理ユニットの外部に配置することができ、その場合、ドライバとユニットとはダクトを介して接続される。詳細には、この実施形態は、焙煎システムが、いくつかの煙処理ユニットと、すべての煙処理ユニットを通してガスを推進する1つの共通の煙ドライバとを備える場合に実行することができる。
【0037】
あるいは、煙ドライバは、煙処理ユニットの方向に煙を押す焙煎装置のファンであってもよい。
【0038】
煙処理ユニットは、煙処理ユニットの取り外し可能なフィルタリングデバイスの下流の圧力を測定するように構成された少なくとも1つの下流圧力センサを備え、下流圧力センサを備える。
【0039】
「下流」及び「上流」という用語は、煙処理ユニット及びフィルタリングデバイスを通る煙の流れに従って理解される。
【0040】
圧力センサは、静圧を測定するように構成された任意のセンサであってよい。このセンサは、圧力のみの測定のために構成されてもよく、又はこのセンサは、圧力以外の湿度、温度、VOC含有量のような様々な他のパラメータを測定することができるマルチセンサ構成要素であり得る。そのようなセンサの例は、空気センサ又はガスセンサである。
【0041】
焙煎システム、特に、取り外し可能なフィルタリングデバイスの存在(デフォルトでは不存在)を検査するために、方法は、
煙フィルタリングユニットを通してガスを推進するために少なくとも煙ドライバを動作させるステップと、
取り外し可能なフィルタリングデバイスの下流の圧力センサにおける圧力Pを測定するステップと、
基準圧力Prefと比較した、圧力低下ΔP=P-Prefを計算するステップと、
上記圧力低下ΔPを、圧力センサの上流に取り外し可能なフィルタリングデバイスが存在することに対応する予め定められた閾値ΔP0と比較するステップと、
上記圧力低下ΔPが上記予め定められた閾値ΔP0から逸脱した場合、アラームを表示するステップと、
を含む。
【0042】
煙処理ユニットのすべてのフィルタリングデバイスが上記ユニット内部に存在するとき、煙ドライバは、ガスをすべてのフィルタリングデバイスを通して煙処理ユニットから出るように循環させるために、フィルタリングデバイスの下流に配置される場合には強い吸引力(又はフィルタリングデバイスの上流に配置される場合には押す力)を加えなければならないことが観察されている。この強い吸引力は、煙処理ユニット内部に、煙ドライバが作動していない状況と比較した、圧力低下を生じさせる。しかし、煙処理ユニット内にフィルタリングデバイスのうちの少なくとも1つが欠如している場合、ガスの移動は(欠如しているフィルタリングデバイスの性質に応じて)比較的容易であり、煙処理ユニット内部の圧力低下は、煙処理ユニットがすべてのフィルタリングデバイスを備える状態で測定される高い圧力低下と比較して低い。
【0043】
その結果、煙処理ユニット内部の圧力を測定することによって、圧力低下ΔPが、煙処理ユニット内部にすべてのフィルタリングデバイスが存在することに対応する予め定められた閾値ΔP0から逸脱していることがわかった場合、取り外し可能なフィルタリングデバイスのうちの少なくとも1つが存在しないリスクが高く、その場合、煙処理ユニット内のフィルタリングデバイスの存在を検査するようにオペレータに要求するアラームが表示され得る。
【0044】
その結果、本方法は、煙処理ユニット内部の取り外し可能なフィルタリングデバイスがないことの検出を可能にし、オペレータに警告することができる。
【0045】
ガスを推進するために焙煎装置を動作させるステップは、コーヒー豆焙煎動作、焙煎装置予熱動作、又はフィルタリングデバイスの初期化動作であり得る。
【0046】
どのような動作であっても、ガスは、煙処理ユニットの煙ドライバを動作させることによって推進される。これは、例えばメンテナンス又は交換の動作の後、煙処理ユニットにこのフィルタリングデバイスが初めて導入されるときの焙煎システムの予熱動作中、又はフィルタリングデバイスの初期化動作中に起こり得る。その場合、ガスは単に空気であり得る。
【0047】
通常、本方法が、コーヒー豆焙煎動作を動作させている間に適用される場合、この焙煎動作は、煙処理ユニットのメンテナンス動作後、好ましくは少なくとも1つのフィルタリングデバイスのメンテナンス後の最初の動作である。その場合、ガスは煙である。
【0048】
実際、煙処理ユニットの洗浄動作又はメンテナンス動作の後に実行される最初の動作から、フィルタリングデバイスのうちの少なくとも1つが存在しないことを知ることが重要である。
【0049】
オペレータは、フィルタリングデバイスの一部がないことを直ちに知ることができ、新たな焙煎動作を、煙フィルタリングユニット内部のフィルタリングデバイスを検査して必要であれば再取り付けを行うことなしに開始することが防止され得る。
【0050】
通常、本方法は、煙ドライバが安定した動作状態にあるときに圧力Pが測定される場合に一層効率的である。検査する方法が、静止状態している焙煎システムにおいて実行される場合、煙ドライバが安定した速度になるのを待って、圧力Pを測定することが好ましい。煙ドライバがファンである場合、安定した速度に達するには通常20秒又は30秒の期間で十分であり、これは、圧力を非常に迅速に測定でき、フィルタリングデバイスの存在を直ちに検出できることを意味する。
【0051】
圧力低下ΔPは、圧力センサにおいて測定された圧力と基準圧力Prefとの差、すなわちP-Prefに対応する。
【0052】
この基準圧力Prefは、周囲圧力Pambであってもよい。周囲圧力は、焙煎システムが静止しており、煙ドライバが動作していない間に、圧力センサで測定することができる。
【0053】
あるいは、この基準圧力Prefは予め定められた固定圧力であってもよい。この予め定められた固定圧力は、煙処理ユニットの構成、例えば、そのフィルタリングデバイス(単数又は複数)の性質、このユニットの設計、及び/又は煙ドライバの性質若しくは出力に基づいて予め設定することができる。
【0054】
圧力低下ΔPは、圧力センサの上流に上記少なくとも1つの取り外し可能なフィルタリングデバイスが存在することに対応する予め定められた閾値ΔP0と比較される。
【0055】
通常、本方法では、予め定められた閾値ΔP0は、圧力センサの上流に配置された少なくとも1つの取り外し可能なフィルタリングデバイスの性質に従って設定される。
【0056】
上述したように、フィルタリングデバイスの設計及び材料(単純で薄い金属ふるい、物質吸着剤の大きなバッグ、電気集塵装置の金属電極板など、...)は、ガスの流れを保持する効果が異なる、様々な性質を有するものとすることができる。したがって、圧力センサの上流に、煙フィルタリングデバイスのために設計されたフィルタリングデバイス(単数又は複数)が存在するかどうかを判定するために、そのフィルタリングデバイス(単数又は複数)に対応する予め定められた閾値ΔP0を参照する方法が適用される。
【0057】
閾値ΔP0は、煙処理ユニット内部にガスを推進する動作中の実験によって予め定めることができる。機械学習がまたこれらの実験に基づいて、又は更に本方法の連続的な実行に加えて適用され得る。
【0058】
煙処理ユニットが1つのフィルタリングデバイスのみを備える場合、1つの予め定められた閾値ΔP0で十分である。
【0059】
煙処理ユニットがいくつかのフィルタリングデバイスを備える場合、最も単純な実施形態では、圧力低下ΔPは、煙処理ユニット内部にすべてのフィルタリングデバイスが存在すること対応する単一の予め定められた閾値ΔP0と比較することができる。圧力低下ΔPが上記の予め定められた閾値ΔP0から逸脱すると、アラームが表示され、煙処理ユニットを開けて、フィルタリングデバイスの1つが欠如していないかどうかを視覚的に検査するようにオペレータに促す。
【0060】
より高度な実施形態では、煙処理ユニットがいくつかのフィルタリングデバイスを備える場合、圧力低下ΔPは、いくつかの予め定められた閾値ΔP0iと比較することができ、上記予め定められた閾値ΔP0iの各々はフィルタリングデバイスのうちの1つが存在しないこと、又はいくつかのフィルタリングデバイスの組み合わせが存在しないことに、それぞれ対応する。圧力低下ΔPがグローバルな予め定められた閾値ΔP0から逸脱する場合、低下ΔPを予め定められた閾値ΔP0iと比較して、欠落しているフィルタリングデバイス、又は欠落しているフィルタリングデバイスの組み合わせを識別することができる。
【0061】
フィルタリングデバイスの欠落している組み合わせを識別するための予め定められた閾値ΔP0iは、メンテナンス動作中にいくつかのフィルタリングデバイスを煙処理ユニットから同時に取り外さなければならないときに使用することができる。これは、例えば、共通の支持体に取り付けられたいくつかのフィルタの場合であり得る。
【0062】
後者の実施形態では、アラームが表示され、煙処理ユニットを開けて、1つの特定のフィルタデバイスが欠如しているかどうかを視覚的に検査するようにオペレータに促すことができる。
【0063】
1つの特定の実施形態では、煙処理ユニットは、上記少なくとも1つの取り外し可能なフィルタリングデバイスの上流の煙の流れの圧力を測定するように構成された少なくとも1つの上流圧力センサを備えることができ、その結果、基準圧力Prefは、上記上流圧力センサにおいて測定された圧力であり得る。
【0064】
この実施形態は、煙フィルタリングユニットを通してガスを推進する条件が変化した場合でも、測定された圧力Pを基準圧力と比較することを可能にする。特に、検査方法が焙煎動作の開始時に実行される場合、煙ドライバの速度及び、その結果としてガスの流れは、焙煎されたコーヒー豆のタイプ及び/又はコーヒー豆に望まれる焙煎のレベルである変数に基づいて調整され得る。圧力が測定されるガス流と同じガス流において測定された基準圧力を使用することによって、計算された圧力低下はより正確である。
【0065】
一実施形態では、圧力低下ΔPは、ΔPとΔP0と間の差を計算することによって予め定められた閾値ΔP0と比較することができ、上記の差を予め定められた最大差と比較することによって、圧力低下ΔPの逸脱を推定することができる。
【0066】
最大差は、圧力の測定における誤差及びガスの流れにおける小さな変動を考慮に入れるために、特に焙煎システムを用いた試験中の統計的データの分析によって予め定めることができる。
【0067】
別の実施形態では、圧力低下ΔPは、比率
【0068】
【数1】
を計算することにより、予め定められた閾値ΔP
0と比較することができ、次いで、上記比率を1と比較することによって、好ましくは1を下回る予め定められた最大値と比較することによって、圧力低下ΔPを推定することができる。
【0069】
最大値は、圧力の測定における誤差及びガスの流れにおける小さな変動を考慮に入れるために予め定められ得る。
【0070】
一実施形態では、本方法は、
いくつかの煙処理ユニットであって、上記煙処理ユニットの各々が煙の少なくとも一部を専用の経路を通して導き処理するように構成されている、いくつかの煙処理ユニットと、
少なくとも1つの焙煎装置によって放出された煙を煙処理ユニットのうちの少なくとも1つに案内する入口ダクトデバイスと、
煙処理ユニットによって処理された煙をシステムの出口に案内する出口ダクトデバイスと、を備えるシステムに適用されることができ、
少なくとも1つの下流圧力センサは、上記出口ダクトデバイスにおける圧力を測定するように配置されている。
【0071】
第2の態様では、コーヒー豆を焙煎するためのシステムが提供され、本システムは、
コーヒー豆の加熱中にする間、煙を生成する、少なくとも1つの焙煎装置と、
少なくとも1つの焙煎装置によって生成された煙の流れの少なくとも一部を処理するように構成された少なくとも1つの煙処理ユニットであって、少なくとも1つの取り外し可能なフィルタリングデバイスを含む、少なくとも1つの煙処理ユニットと、
上記少なくとも1つのフィルタリングデバイスに焙煎装置からの煙を推進するように構成された煙ドライバと、
を備え、
少なくとも1つの煙処理ユニットは、少なくとも1つの取り外し可能なフィルタリングデバイスの下流の圧力を測定するように構成された少なくとも1つの下流圧力センサを備え、
システムは、
上述されたような方法を実行するように動作可能な動作可能な制御システム
を備える。
【0072】
好ましくは、焙煎装置は、視覚的及び/又は音であり得るアラームを表示するために表示ユニットを備えることができる。
【0073】
好ましくは、煙処理ユニットは、活性炭フィルタなどの少なくとも1つの吸着材料フィルタを備える。
【0074】
好ましくは、煙処理ユニットは、吸着材料フィルタ以外の少なくとも1つの他のフィルタリングデバイスを備えることができる。この他のフィルタリングデバイスは、高効率粒子蓄積フィルタ、金属フィルタ、電気集塵装置、紙フィルタ、綿、布のリストに含まれ得る。任意選択的に、煙処理ユニットは、湿式スクラバー、触媒コンバータ、アフターバーナーのような追加のフィルタリングデバイスを備えることができる。
【0075】
好ましくは、煙フィルタリングサブユニットは、連続的に、煙処理ユニット内部における煙の流れの方向に従って、粒子状物質を除去する少なくとも1つのフィルタ、次いで、電気集塵装置、次いで、活性炭フィルタと、を備える。この順序は、活性炭フィルタが粒子状物質によって塞がれることを防止する。
【0076】
煙ドライバは、一般に煙を出口に推進するファンである。
【0077】
好ましくは、ファンは、煙処理ユニットの出口に隣接して配置される。その結果、ファンは処理されていない煙によって汚染されず、そのメンテナンスがより容易になる。
【0078】
1つの好ましい実施形態によれば、煙フィルタリングサブユニットは、少なくとも連続的に、
金属メッシュ、次いで、
電気集塵装置、次いで、
活性炭フィルタ
を、煙処理ユニット内部における煙の流れの動きに従って備える。
【0079】
好ましくは、この実施形態内では、活性炭フィルタは、物理的に電気集塵装置の上に配置される。したがって、煙は、連続するデバイスを通って上向きに導入される。
【0080】
焙煎装置と煙処理ユニットとの統合に応じて、制御システムを両方の装置間で共有することができ、少なくともこれらの2つの装置のプロセシングユニット間で方法のステップを共有することができる。
【0081】
一実施形態では、方法は、焙煎装置のプロセシングユニット及び煙処理ユニットのプロセシングユニットによって実行することができ、両方のプロセシングユニットは互いに通信する。特に、
煙処理ユニットのプロセシングユニットは、
ガスを推進するために煙ドライバを動作させるステップと、
圧力を測定するステップと、
圧力低下を計算するステップと、
必要であれば、焙煎装置にアラームの表示を命令するステップと、
を実行することができ、
焙煎装置のプロセシングユニットは、
必要であれば、高温のガスを生成するために焙煎装置を動作させるステップと、
洗浄アラームを表示するステップと、
を実行することができる。
【0082】
別の実施形態では、煙処理ユニットのプロセシングユニットは、
ガスを推進するために煙ドライバを動作させるステップと、
圧力を測定するステップと、
測定された圧力の値を焙煎装置に通信するステップと、
を実行することができ、
焙煎装置のプロセシングユニットは、
必要であれば、高温のガスを生成するために焙煎装置を動作させるステップと、
通信された圧力に基づいて圧力の低下を計算するステップと、
必要であれば、洗浄アラームを表示するステップと、
を実行することができる。
【0083】
別の実施形態では、煙処理ユニットのプロセシングユニットは、特に、検査方法が焙煎動作中に実行されない場合、すべてのステップを実行することができる。
【0084】
好ましくは、焙煎装置は、アラームを表示するために表示ユニットを備えることができる。
【0085】
あるいは、煙処理ユニットは、点灯ボタン及び/又は、サウンド及び/又は音声メッセージなどの、アラームを表示するためのデバイスを備えることができる。
【0086】
別の代替形態では、制御システムは、システムと通信しているモバイルデバイス上にアラームを表示するように構成され得る。
【0087】
第3の態様では、第2の態様による上述のシステムに、第1の態様において上述したような方法を実行させる命令を含むコンピュータプログラムが提供される。
【0088】
一実施形態では、コンピュータプログラムは、焙煎装置のプロセシングユニット及び煙処理ユニットのプロセシングユニットによって実行することができ、両方の処理ユニットは互いに通信する。特に、
煙処理ユニットのプロセシングユニットは、
ガスを推進するために煙ドライバを動作させるステップと、
圧力を測定するステップと、
圧力低下を計算するステップと、
必要であれば、焙煎装置にアラームの表示を命令するステップと、
を実行することができ、
焙煎装置のプロセシングユニットは、
必要であれば、高温のガスを生成するために焙煎装置を動作させるステップと、
洗浄アラームを表示するステップと、
を実行することができる。
【0089】
別の実施形態では、
煙処理ユニットのプロセシングユニットは、
ガスを推進するために煙ドライバを動作させるステップと、
通信された圧力に基づいて、圧力を測定するステップと、
測定された圧力の値を焙煎装置に通信するステップと、
を実行することができ、
焙煎装置のプロセシングユニットは、
必要であれば、高温のガスを生成するために焙煎装置を動作せるステップと、
圧の低下を計算するステップと、
必要であれば、洗浄アラームを表示するステップと、
を実行することができる。
【0090】
別の実施形態では、煙処理ユニットのプロセシングユニットは、特に、検査方法が焙煎動作中に実行されない場合、すべてのステップを実行することができる。
【0091】
第4の態様では、上述のコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体が提供される。
【0092】
本出願において、「いくつかの」という用語は、少なくとも2つを意味する。
【0093】
本発明の上記の諸態様は、任意の好適な組み合わせで組み合わせることができる。更には、本明細書における様々な特徴を、上記の諸態様のうちの1つ以上と組み合わせることにより、具体的に図示及び説明されたもの以外の組み合わせを提供することができる。本発明の更なる目的及び有利な特徴は、「特許請求の範囲」、「発明を実施するための形態」、及び添付図面から明らかとなるであろう。
【0094】
本発明の特定の実施形態が、以下の図面を参照して、例として更にここで記載される。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【
図1】システムを通る煙の経路を示す、本発明によるシステムの図である。
【
図2】
図1の煙処理ユニットの活性炭フィルタを示す。
【
図3】
図1及び
図2によるシステムの制御システムのブロック図である。
【
図4】活性炭ホルダがある状態又はない状態での、
図1の煙処理ユニット内部の圧力低下を示す。
【
図5】
図1に示したシステムの代替システムを示す。
【
図6】本発明によるいくつかの煙処理ユニットを有するシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0096】
焙煎するためのシステム
図1は、焙煎装置1及び煙処理ユニット2のシステムの例示的な図を示す。機能的には、焙煎装置は、コーヒー豆を焙煎するように動作可能であり、煙処理ユニットは、焙煎装置による焙煎中に発生した煙を処理するように動作可能である。
【0097】
焙煎装置
焙煎装置1は、焙煎チャンバ12内部にコーヒー豆を受け入れて焙煎するように動作可能である。
【0098】
好ましくは、焙煎装置1は焙煎チャンバ12を含み、この焙煎チャンバ内に熱風流が導入されて、豆を撹拌及び加熱する。熱風流は、通常、空気流ドライバ及びヒータによって生成される。これらのデバイスは、焙煎チャンバの下方に配置され、チャンバの底部を通じて熱風流を導入する。示した図では、チャンバの底部は、空気が通過することができるように構成されており、具体的には、豆が置かれ、それを通して空気が上向きに流れることができる多孔板であり得る。
【0099】
空気流ドライバは、容器の底部の方向に上向きに空気流を生成するように動作可能である。生成された流れは、豆を加熱し、撹拌して持ち上げるように構成されている。その結果、豆は均質に加熱される。具体的には、空気流ドライバは、モーターを動力源とするファンであり得る。空気入口は、ハウジング内部に空気を供給するためにハウジングの基部内部に設けることができ、空気流ドライバは、チャンバ12の方向にこの空気を吹き込む。
【0100】
ヒータは、空気流ドライバによって生成された空気の流れを加熱するように動作可能である。好ましくは、ヒータは、ファンと多孔板との間に配置された電気抵抗であり、その結果、空気の流れは、チャンバ12に入る前に加熱されて、豆を加熱し、持ち上げる。
【0101】
ヒータ及び/又はファンは、焙煎プロファイルを豆に適用するように動作可能であり、この焙煎プロファイルは、時間に対する温度の曲線として規定される。
【0102】
好ましくは、焙煎装置はユーザインタフェース13を備え、ユーザインタフェース13は、
焙煎に関する情報、特に焙煎チャンバ内部に導入された豆の量及び所望の焙煎レベルに関する情報の入力、及び焙煎動作に関する情報(状態、温度、時間)の出力と、
好ましくは、煙処理ユニット2に関する、特に電気集塵装置222の洗浄に関する情報の出力と、
を可能にする。
【0103】
豆の焙煎は、
図1の矢印S1で示すように、空気流ドライバによって生成された空気の流れによって焙煎チャンバの上部開口部121に推進される煙を生成する。
【0104】
一般に、チャフコレクタは、チャンバの上部開口部121と流れ連通しており、焙煎中に豆から徐々に分離し、それらの軽い密度によってチャフコレクタに吹き飛ばされるチャフを受け止める。
【0105】
残りの煙は、焙煎装置の上部の煙出口11を通って排出される。
【0106】
煙処理ユニット
煙処理ユニット2は、焙煎装置の煙出口11で放出された煙S1を受け入れ、処理するように動作可能である。
【0107】
第1に、煙処理ユニット2は、煙を収集するように適合された煙入口又は煙収集デバイス21を備える。この煙収集デバイス21又は収集デバイスは、焙煎装置の出口11から煙フィルタリングサブユニット22のフィルタリングデバイスの方向に煙(点線S1、S2、S3)を誘導する内部空隙空間又はダクトを形成する。
【0108】
煙フィルタリングサブユニット22は、煙からVOCを除去するように適合された活性炭フィルタ221を備える。
【0109】
図2は、この活性炭フィルタ221の主要な構成要素を示す。フィルタは、好ましくは活性炭である吸着材料を保持するように構成されたボックス2212を備える。この吸着剤は、通常、顆粒であるため、吸着剤は、煙が壁を自由に通過できるホルダ2211に保持されている。通常、このホルダはプラスチックメッシュのバッグである。
【0110】
ボックスの上壁及び底壁は、ホルダをボックス内部に保持しながら煙を自由に通過させることができる単純な格子である。ボックス221は、メンテナンスのために煙フィルタリングユニットから取り外し可能である。一方の側壁上のハンドルは、オペレータがボックスを引き出すことを可能にする。ユニットから取り外されると、カバー2213を取り外して、活性炭ホルダ2211にアクセスすることができる。
【0111】
活性炭フィルタのメンテナンス動作は、ホルダ2211を新しいホルダと交換することからなる。吸着材料がその最大吸着容量に達したとき、材料は再生のために取り除かれなければならない。再生は現場では実現できない。その結果、古いホルダが未使用のホルダに交換される。
【0112】
このメンテナンス動作中、オペレータは、ボックスをユニット内に再配置する前に、ボックス内部に新しいホルダを再導入することを忘れる可能性がある。
【0113】
具体的に図示された実施形態において、煙フィルタリングサブユニット22は、
PM10のような大きな粒子状物質をフィルタリングするように適合されたデバイス223、例えば、金属メッシュ、及び一般にメッシュの前(すなわち、上流)に配置される金属グリッドである、関連付けられたディフューザと、
小さな粒子状物質をフィルタリングするように適合された電気集塵装置222と、
を備えることができる。
【0114】
好ましくは、粒子状物質を除去するためのデバイスは、活性炭フィルタの上流に配置される。この上流位置は、粒子状物質が活性炭フィルタを汚染しないことを保証する。
【0115】
電気集塵装置は、物理的に、活性炭フィルタの下に配置され、電気集塵装置のスイッチがオフにされたときに活性炭フィルタ上に電気集塵装置から粒子が落ちることを回避する。
【0116】
煙フィルタリングサブユニット22は、収集デバイスの入口211から、汚染された煙が処理される煙フィルタリングサブユニット22を通して煙フィルタリングサブユニット22の出口25へと汚染された煙を吸引するための煙ドライバ23、一般的にはファン、を備え、出口25で周囲雰囲気に安全に送出される。
【0117】
煙フィルタリングサブユニット22は、活性炭フィルタのすぐ下流に配置され、静圧を測定するように構成された圧力センサ24を備える。特に、センサ24は、ガスの圧力、温度及びVOCの組成を測定することができる多成分ガスセンサである。それは通常、特にガスが公開された部屋で提供されるときに、煙処理ユニットから提供されるガスの特性を分析するために使用される。このタイプのセンサ24は、通常、活性炭フィルタ221を通過する煙の温度が高すぎないように制御するために使用される。
【0118】
以下に説明するように、これらの既存のセンサを使用して、本発明の方法を適用することができる。
【0119】
焙煎装置及び煙処理ユニットのシステムの制御システム
図1、
図2及び
図3を参照して、制御システム3をここで論じる。制御システム3は、煙フィルタリングユニット2を制御するように動作可能である。
【0120】
焙煎装置1と煙フィルタリングユニット2との統合レベルに応じて、制御システムをこれら2つの装置のプロセシングユニット間で共有することができ、
煙処理ユニット2が焙煎装置1の一部である場合、通常、焙煎装置のプロセシングユニットがマスタであり、フィルタのプロセシングユニットはスレーブであり、
焙煎装置1と煙処理ユニット2が2つの異なる装置を形成し、それらの各々がそれ自体のプロセシングユニットを有する場合、これらのプロセシングユニットは、方法を実行するために通信するように構成され得る。
【0121】
図3は、
図1の煙フィルタリングユニット2の制御システムを示す。
【0122】
制御システム3は、典型的には、煙フィルタリングユニット2の第2のレベルにおいて、プロセシングユニット30、電源33、メモリユニット31、及び任意選択的に遠隔接続用の通信インタフェース32を備える。
【0123】
プロセシングユニット30は、焙煎装置のユーザインタフェース13にフィードバックを出力するように、特に、活性炭フィルタ内部に活性炭フィルタホルダがないことの検出に関連するアラームを表示するように構成される。代替的な構成では、いくつかの処理ユニット2は、この情報を表示するそれ自体のユーザインタフェース、例えば、ホルダの有無に応じて点灯することができる点灯ボタンを備えることができる。
【0124】
プロセシングユニット30はまた、
洗浄命令、
アラーム状態のリセット、
警告、
エラーアラーム、
についての情報をユーザインタフェース13に表示してもよい。
【0125】
ユーザインタフェースのハードウェアは、任意の好適なデバイス(単数又は複数)を含んでもよく、例えば、ハードウェアは、ジョイスティックボタン、ノブ又は押しボタンなどのボタン、ジョイスティック、LED、グラフィックLDC又は文字LDC、タッチ感知ボタン及び/又はスクリーンエッジボタンを有するグラフィックスクリーン、のうちの1つ以上を含む。ユーザインタフェース20は、1つのユニット又は複数の別個のユニットとして形成することができる。
【0126】
ユーザインタフェースの一部はまた、以下に記載するように、装置に通信インタフェース32が設けられている場合、モバイルアプリ上にあってもよい。その場合、入力及び出力の少なくとも一部は、通信インタフェース32を介してモバイルデバイスに送信することができる。
【0127】
プロセシングユニット30は、メモリと、典型的にはマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラなどの集積回路として構成された入出力システム構成要素とを一般的に備える。プロセシングユニット30は、例えば、ASICや、PAL、CPLD、FPGA、PSoCなどのプログラマブルロジックデバイス、システムオンチップ(SoC)、コントローラなどのアナログ集積回路などの、他の好適な集積回路を含むことができる。そのようなデバイスに関しては、適切な場合には、前述のプログラムコードを、プログラムされた論理とみなすことができ、又はプログラムされた論理を追加的に含むとみなすことができる。プロセシングユニット30はまた、前述の集積回路のうち1つ以上を備えてもよい。後者の例は、モジュール方式で互いに通信するように配置されたいくつかの集積回路であり、例えば、焙煎装置10を制御するためのマスタ集積回路と通信して煙処理ユニット2を制御するスレーブ集積回路、焙煎装置10を制御するためのマスタ集積回路と通信してユーザインタフェース13を制御するスレーブ集積回路である。
【0128】
制御システム30は、システム10が、サーバシステム、モバイルデバイスなどの別のデバイス及び/又はシステムとデータ通信を行うための通信インタフェース32を備えることができる。通信インタフェース32は、焙煎プロセス情報、豆の種類などの、コーヒー豆焙煎プロセスに関する情報を提供かつ/又は受信するために使用することができる。システムはまた、煙処理ユニットの取り外し可能なフィルタリングデバイス221部分の特性、特に、これらのフィルタリングデバイスの再充填可能部分、例えば活性炭バッグ2211の特性に関する情報を受信することができる。本発明の実施形態に応じて、特定の取り外し可能なフィルタリングデバイス221の使用に関連する予め定められた閾値ΔP0又はR0を遠隔でダウンロードすることができる。あるいは、そのような情報は、オペレータによりユーザインタフェースを介して手動で入力され得る。通信インタフェース32は、複数のデバイスとの同時データ通信又は様々な媒体を介する通信のために、第1及び第2の通信インタフェースを備えることができる。
【0129】
通信インタフェース32は、例えば、RS-232、USB、I2C、IEEE802.3で定義されるイーサネット(登録商標)のような有線接続、無線LAN(例えば、IEEE802.11)若しくは近距離通信(NFC)、又はGPRS若しくはGSM(登録商標)などのセルラシステムのような無線接続など、有線メディア若しくは無線メディア又はそれらの組み合わせ用に構成することができる。通信インタフェース32は、通信インタフェース信号によってプロセシングユニット30とインタフェースする。一般的に、通信インタフェースは、通信ハードウェア(例えば、アンテナ)をマスタプロセシングユニット30とインタフェースするように制御するための(上に説明した例の)別個の処理ユニットを備える。ただし、プロセシングユニット30と直接シリアル通信を行うための単純な有線接続などの、あまり複雑でない構成を使用することができる。
【0130】
電源33は、上記制御される構成要素及びプロセシングユニット30に電気エネルギーを供給するように動作可能である。電源33は、バッテリー又は主電源を受電し調節するためのユニットなど、様々な手段を含むことができる。
【0131】
プロセシングユニット30は一般に、プログラムコードとしての命令、及び任意選択的にデータを記憶するためのメモリユニット31を備える。この目的のために、メモリユニットは、通常、例えば、命令としてのプログラムコード及び動作パラメータを記憶するためのEPROM、EEPROM、又はFlashなどの不揮発性メモリと、一時的にデータを記憶するための揮発性メモリ(RAM)とを備える。メモリユニットは、別個の及び/又は(例えば、半導体のダイ上に)集積されたメモリを備えることができる。プログラマブルロジックデバイスについては、命令をプログラムされた論理として記憶することができる。
【0132】
メモリユニット31に記憶された命令は、システムの煙処理ユニット内の活性炭フィルタの存在と、アラームの表示とを検査するプログラムを含むものとして理念化され得る。
【0133】
プロセシングユニット30は、圧力センサ24、及び任意選択的に、存在する場合には他の圧力センサ26によって測定された圧力Pの値を出力するように構成される。
【0134】
検査の動作中、制御システム3は、
煙フィルタリングユニット2を通してガスを推進するために煙ドライバ23を動作させ、
活性炭フィルタの下流の圧力センサ24における圧力Pを測定し、
基準圧力Prefと比較した圧力低下ΔP、すなわちΔP=P-Prefを計算し、
上記圧力低下ΔPを、圧力センサの上流に活性炭フィルタが存在することに対応する予め定められた閾値ΔP0と比較し、
上記圧力低下ΔPが上記予め定められた閾値ΔP0から逸脱する場合、アラームを表示する、
ように動作可能である。
【0135】
図4は、上記ユニットが活性炭ホルダ2211を含む間(灰色バー)に、又は上記ユニットが活性炭ホルダ2211を含まない間(白色バー)の、煙処理ユニット3について計算された圧力低下ΔPを示す。
【0136】
圧力低下は、センサ24において測定された圧力から、煙ドライバが静止している間に測定された周囲圧力を参照して計算された。圧力低下は、煙処理ユニットの異なる動作条件で計算され、これらの動作条件は、ファン23のモーターに加える電圧を変更し、煙処理ユニット2内部のガスの流れを変更することからなる。図示されるように、210V、220V、230V及び240Vの4つの異なる電圧が加えられた。これらの異なる電圧は、異なる焙煎動作又は同じ焙煎動作の異なる部分に対する異なる流れの生成に対応し得る。
【0137】
煙処理ユニット内部のガスの流れがどのようなものであっても、活性炭ホルダ2211が存在しない場合(白色バー)の圧力低下は、活性炭ホルダ2211が存在する場合(灰色バー)の圧力低下をはるかに下回ることが観察され得る。活性炭フィルタが存在することに対応する予め定められた閾値ΔP0を約570Paの値に設定することによって、活性炭ホルダ2211が存在する状況を、活性炭ホルダ2211が存在しない状況から、流量にかかわらず、区別することが可能である。
【0138】
図4に示される実用的で最も単純なモードでは、制御システム3は、
圧力低下ΔPを計算し、
上記圧力低下をΔP
0と比較する、
ように動作可能であった。
【0139】
変形例では、制御システム3は、
圧力低下ΔPを計算し、
比率
【0140】
【数2】
を1と比較する、又は1を下回る予め定められた最大値R
0と比較する、
ように動作可能であってもよい。
【0141】
圧力低下の差ΔPとΔP0の比較は、測定誤差(センサの位置、センサの感度)による誤差の一定のマージンを考慮することができる。
【0142】
上述したように、この予め定められた閾値ΔP0及び最終的に予め定められた最大値R0は、制御システムのメモリ31に記憶され得る。
【0143】
値は、焙煎システムの設定において調整可能にすることができる。調整は、(例えば、吸着材料の調達の変更による)炭素フィルタの性質の変化、アラームの表示における高すぎる又は低すぎる感度、特に機械学習による多数の実験に加えての、予め定められるパラメータ(ΔP0、R0、Pref)の改善によるものであり得る。
【0144】
いずれのモードであっても、一般に、アラームは、新しい焙煎動作が実行される前に活性炭フィルタの存在を検査するようにオペレータに促す。
【0145】
活性炭フィルタを用いて図示されているが、この方法は、他のフィルタリングデバイスを用いて同様に実行することができる。
【0146】
図5は、第2の圧力センサ26がPMフィルタ223の上流に配置されることを除いて、
図1に示されるシステムと同様のシステムを示す。
【0147】
このシステムでは、検査の動作中、制御システム3は、
煙フィルタリングユニット2を通してガスを推進するために煙ドライバ23を動作させ、
活性炭フィルタの下流の圧力センサ24における圧力P、及び
活性炭フィルタの上流の圧力センサ26における内圧P’を測定し、
基準圧力Prefとして使用される上記内圧P’と比較した圧力低下ΔP、すなわちΔP=P-P’を計算し、
上記圧力低下ΔPを、圧力センサ26の上流に活性炭フィルタが存在することに対応する予め定められた閾値ΔP0と比較し、
上記圧力低下ΔPが上記予め定められた閾値ΔP0から逸脱した場合、アラームを表示する、
ように動作可能である。
【0148】
図6は、いくつかの煙処理ユニット3を備えるシステムを示す。このような構成は、大体積の煙の処理に適合させることができ、又は1つの煙処理ユニットのメンテナンスを他の2つのユニットが動作している間に可能にすることができる。焙煎装置の煙出口は、煙処理ユニット3のうちの少なくとも1つに煙を案内するように構成された入口ダクトデバイス41に接続されている。出口ダクトデバイス42は、煙処理ユニット3によって処理された煙をシステムの出口に案内するように構成される。放出された煙の体積に応じて、煙は、1つ、2つ、又は3つの煙処理ユニットに送られ得る。圧力センサ24は、出口ダクトデバイス42に配置され、
図1と同様の方法で、煙処理ユニット3のうちの少なくとも1つにおいてフィルタリングデバイスの欠如の検出を可能にする。
【0149】
異なる予め定められた閾値ΔP01、ΔP02、ΔP03を、1つ、2つ、又は3つの煙処理ユニットが動作していることに応じて予め定めることができる。
【0150】
本方法の1つの利点は、本方法の実行に特に専用ではない圧力センサを用いて本方法を実行できることである。他のプロセス制御のために煙処理ユニット内部に配置された圧力センサを、メンテナンス動作後の煙処理ユニットの必須部分の存在に関する情報を提供するために付加的に使用することができる。フィルタリングデバイスの存在の検出専用のセンサを追加するのではなく、既存の温度センサ、例えば、フィルタとの接触を確立するセンサ(スイッチ接点など)、光センサ、フィルタの磁気素子の磁界を読み取ることができるセンサ、フィルタのRFIDタグを読み取ることができるRFID装置などを用いて再取り付けの誤りを検出することができる。
【0151】
本発明は、上記で例示された実施形態を参照して説明されているが、特許請求される本発明は、決してこれらの例示された実施形態によって限定されるものではないことが理解されるであろう。
【0152】
「特許請求の範囲」で定義されるような本発明の範囲を逸脱することなく、変形及び修正が実施可能である。更に、既知の均等物が特定の特徴に対して存在する場合、かかる均等物は、本明細書で具体的に言及されているかのように組み込まれる。
【0153】
本明細書で使用するとき、用語「備える」、「備えている」、及び同様の語は、排他的又は網羅的な意味で解釈されるべきではない。換言すれば、これらは、「~を含むが、それらに限定されない」ことを意味するものとする。
【符号の説明】
【0154】
1 焙煎装置
11 煙出口
12 焙煎チャンバ
121 上部出口
13 ユーザインタフェース
2 煙処理ユニット
21 煙収集デバイス
22 煙フィルタリングサブユニット
221 活性炭フィルタ
2211 活性炭ホルダ
2212 ボックス
2213 カバー
222 電気集塵装置
223 PMフィルタ
23 煙ドライバ
25 出口
24、26 圧力センサ
3 制御システム
30 プロセシングユニット
31 メモリユニット
32 通信インタフェース
33 電源
41 入口ダクトデバイス
42 出口ダクトデバイス
10 システム
【国際調査報告】