(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-31
(54)【発明の名称】浮型の卵形養魚タンク
(51)【国際特許分類】
A01K 61/60 20170101AFI20240124BHJP
【FI】
A01K61/60 321
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023537008
(86)(22)【出願日】2021-12-20
(85)【翻訳文提出日】2023-06-30
(86)【国際出願番号】 NO2021050274
(87)【国際公開番号】W WO2022131930
(87)【国際公開日】2022-06-23
(32)【優先日】2020-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519321281
【氏名又は名称】ハウゲ・アクア・ソリューションズ・アクティーゼルスカブ
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ヘレセイ、オスムン
(72)【発明者】
【氏名】リンゲイ、カト
【テーマコード(参考)】
2B104
【Fターム(参考)】
2B104AA01
2B104CA01
2B104CC02
2B104CC24
2B104EA01
2B104ED06
2B104ED36
(57)【要約】
内部の養殖空間(10)を有するシェル(1)を備える、浮型の、実質的に卵形の養魚タンク(0)であって、前記養魚タンク(1)の動作充填状態において、卵形の前記シェル(1)の実質的に垂直な主軸(a0)を備え、前記シェル(1)の鈍端(11)は下を向いている一方、よりテーパ状の端(12)は上を向いており、周囲の海水から前記養殖空間(10)まで、前記シェル(1)の前記鈍端(11)の下部を貫く1つ以上の入口(2)を備え、前記周囲の海水の水面に近接している出口(3)に近接して配置されているポンプ(31)を備え、前記出口(3)は、前記周囲の海水に戻るように通じており、前記ポンプ(31)は、前記養殖空間(10)から水を排出するように配置されている、養魚タンク。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部の養殖空間(10)を有するシェル(1)を備える、浮型の、実質的に卵形の養魚タンク(0)であって、
前記養魚タンク(1)の動作充填状態において、卵形の前記シェル(1)の実質的に垂直な主軸(a0)を備え、
前記シェル(1)の鈍端(11)は下を向いている一方、よりテーパ状の端(12)は上を向いており、
周囲の海水から前記養殖空間(10)まで、前記シェル(1)の前記鈍端(11)の下部を貫く1つ以上の入口(2)を備え、
前記周囲の海水の水面に近接している出口(3)に近接して配置されているポンプ(31)を備え、前記出口(3)は、前記周囲の海水に戻るように通じており、
前記ポンプ(31)は、前記養殖空間(10)から水を排出するように配置されている、養魚タンク。
【請求項2】
前記養殖空間(10)において水部分における回転を妨げる真っ直ぐな入口(2)を備える、請求項1に記載の養魚タンク。
【請求項3】
幾らか又は完全に接線方向を向いた、前記養殖空間(10)における水の回転に寄与するように設計されている真っ直ぐな入口(2)を備える、請求項1に記載の養魚タンク。
【請求項4】
前記養殖空間(10)において水部分における回転に寄与するように配置されている流体流発生器(6)を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項5】
前記ポンプ(31)は、浮体のカラー部分(121)に配置されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項6】
前記ポンプ(31)は、内部の環状の浮体の空間(122)に配置されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項7】
内部の沼(111)が、前記シェル(1)の前記鈍端(11)に近接した下部において、粒子及び死魚のために内部に配置されており、
前記沼(111)は、死魚のためのフィルタ/浄化プラント/分離格子(123)に対して、排水ホース又は排水チャンネル(112)、及び排水ポンプ(113)に対して接続されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項8】
排水ホース又は排水チャンネル(112)は、フィルタ/浄化プラント/分離格子(123)まで、前記水面に近接した位置まで延在する、請求項1~7のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項9】
排水ホース又は排水チャンネル(112)は、前記シェル(1)の外部上を延在する、請求項1~8のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項10】
フィルタ/浄化プラント/分離格子(123)は、浮体のカラー部分(121)に配置されている、請求項1~9のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項11】
フィルタ/浄化プラント/分離格子(123)は、内部の環状の浮体の空間(122)に配置されている、請求項1~10のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項12】
前記出口(3)は、径方向に真っ直ぐ若しくは垂直であるか、それらの組み合わせであるように配置されている出口(3)であり、前記養殖空間(10)における水部分の回転に寄与しない、請求項1~11のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項13】
前記養殖空間(10)からの前記出口(3)は、完全に又は幾らか接線方向を向くように配置されており、前記養殖空間(10)における水部分の回転に寄与する、請求項1~12のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項14】
前記シェル(1)の内部の前記養殖空間(10)を通じる垂直な中心支柱(5)を備える、請求項1~13のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項15】
前記養殖空間(10)に配置されるとともに、前記シェル(1)における垂直軸の周りに主要な流れを生成するように設計されている、1つ以上の流体流発生器(6)を備える、請求項1~14のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項16】
流体流発生器(6)は、中心支柱(5)に対して据え付けられている、請求項14及び15に記載の養魚タンク。
【請求項17】
排水ホース又は排水チャンネル(112)が、中心支柱(5)を介して内部に延在し、さらに、浮体のカラー部分(121)においてフィルタ/浄化プラント/分離格子(123)まで外へと延在する、請求項1~16のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項18】
排水ホース又は排水チャンネル(112)が、中心支柱(5)を介して内部に延在し、さらに、内部の環状の浮体の空間(122)においてフィルタ/浄化プラント/分離格子(123)まで外へと延在する、請求項1~17のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項19】
底層にバラスト(22)を備え、前記1つ以上の入口パイプ(2)が前記バラスト(22)を通じている、請求項1~18のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項20】
前記ポンプ(31)は、浮体のカラー部分(121)に水中ポンプ(31)として配置されている、請求項1~19のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項21】
前記ポンプ(31)は、内部の環状の浮体の空間(122)に水中ポンプ(31)として配置されている、請求項1~20のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項22】
前記ポンプ(31)は、浮体のカラー部分(121)上に又は中に、ドライピット用ポンプモータと共に配置されている、請求項1~21のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項23】
前記ポンプ(31)は、内部の環状の浮型の空間(122)上、又はその中に、ドライピット用ポンプモータと共に配置されている、請求項1~22のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項24】
好ましくは、100m
3~80000m
3の間のサイズを有する、請求項1~23のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項25】
好ましくは、2000m
3~25000m
3の間のサイズを有する、請求項1~24のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浮型の卵形養魚タンクであり、より詳細には、実質的に垂直に整列した卵形シェルである。一実施形態では、養魚タンクは、外部のフロートカラー部分か、又は内部の実質的に環状の浮体の空間と、下部の受動的な入口(パッシブインレット)と、上部の出口(アウトレット)における吸引ポンプとを備える。
【背景技術】
【0002】
関連する専門分野では、密閉養魚タンクの以下の例が先行技術である。
特許文献1。ポンプは入口パイプ上の下部位置に置かれ、出口は水面近くの上部位置に置かれている。
【0003】
特許文献2。入口は下部位置に置かれ、ポンプは入口チャンネル上にある。
特許文献3。シェルに装備させることが可能な、半球シェル形のコンクリート製網かごを有する。
【0004】
特許文献4は、餌の貯蔵用の約76L(約20ガロン)のタンクである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2019/035719号
【特許文献2】国際公開第2017/026899号
【特許文献3】国際公開第2010/016769号
【特許文献4】米国特許出願公開第2006/265940号明細書
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明の一実施形態の垂直断面図の原理的な図面。
図1では、浮体のカラー部分(121)が、卵形シェルのテーパ状の端上に備えられており、ポンプ(31)が水位線のすぐ下の上方にある出口(3)を備え、養殖空間(10)の下深くに、比較的真っ直ぐに入る入口(2)を備える。格子及び場合によりフィルタが、魚及び小さい生物の通過を妨げるように備えられている。
【
図1B】本発明の別の実施形態の垂直断面図の原理的な図面を表す図。
図1Bでは、内部の浮体の空間/浮体のタンク(122)が、卵形シェルのテーパ状の端に備えられており、ポンプ(31)が水位線のすぐ下の上方にある出口(3)を備え、養殖空間(10)の下深くに、比較的真っ直ぐに入る入口(2)を備える。格子及び場合によりフィルタが、魚及び小さい生物の通過を妨げるように備えられている。本発明の一実施形態では、浮体の空間(122)の内部の環状の空間は、真っ直ぐな筒状である。本発明の一実施形態では、それは、漏斗形であり、上方の軌跡において先細になり、
図1Bに点描線によって示されるように滑らかであるか、梯子形である。
【
図2】出口(3)及びポンプ(31)を通る、
図1におけるタンクの水平断面図。
【
図3】浮体のカラー部分(121)を水平に通る断面及び外形を示す図。
図3は、格子及びポンプ(31)を備える出口(3)と、養殖空間(10)の底における沼(111)からの排水ポンプ(113)によって供給される浮体のカラー部分における浄化プラント(123)とを示す。出口(3)と格子とポンプ(31)と浄化プラント(123)と排水ポンプ(113)とについての対応する配置は、内部の浮体の空間/浮体のタンク(122)のために配置されていてよい。出口は、従来の格子を介して、ポンプまで比較的真っ直ぐに外へと生じることに注意する。そこで、出口(3)間に酸化チャンネルは必要とされない。これにより、フロートタンク及び浄化プラントまでの浮体のカラー部分の容量が増加する。
【
図4】本発明のタンクの一実施形態を通る垂直断面図。
図4では、外部の排水チューブ(112)が、沼(111)の形状の上に設けられており、排水ポンプ(113)まで設けられている。そして、補強、場合によりさらにパイプの供給のための可能な中心支柱が、さらに描かれている。これらは、シェル(1)の外部上の、場合により脆弱な位置に排水チューブを配置する代わりに、中心支柱を通じて排水チューブを上に導くことを所望するものである場合である。係る実施形態は、例えば、21メートルの高さであり、1つの養殖空間を備えてよい。
【
図5】ポンプ(31)のモータがドライピットであり得ることを示す図。これは、メンテナンス/修理/交換、及び配線に関して重大な利点である。養殖空間に1つ以上の流体流発生器が、さらに設けられてよい。
【
図6】本発明の一実施形態におけるモータ及びポンプ(31)が、内部の環状の浮体の空間(122)に設けられていることを示す図。一実施形態では、モータは、ドライピットである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
ハウゲ・アクア(Hauge Aqua)は、相当なサイズの卵形タンクに関して、上記のD1及びD2などの特許を所有している。そのタンクは、養殖空間の深さ全体を通じて延伸している中心支柱を備え、ポンプとチャンネルとパイプガイドとを備える。中心支柱は、実際のシェル構造を支持するのに有用であり得る。特に20000m3以上のサイズのタンクに対して有用であり得るが、20000m3未満のタンクに対しても有用であり得る。中心支柱は、センタリングのために利用され得るとともに、中心支柱に沿って移動する選別機構用の経路として利用され得る。中心支柱は、また、例えば、内部の循環と、洗浄と、死魚の排出とに関する内部のパイプガイドのために、及び新しい水の取入のために利用されることが可能である。これらのタンクにおける循環パターンは、底部から上方に移動するものである。ポンプは、鈍端の下の養殖空間内に水を圧送して、その結果、養殖空間内部の水面が周囲の水位線よりもわずかに高くなる。これによって、水が内面近くでポート及び余水路を通じて流出して、フロートカラー部分における水浄化プラントまで流出した後、浄化された水が外へ出される。また、ポンプが、入口の近くで水中深くに配置されているポンプか、又は浅い状態にあるように配置されているポンプを通じて、卵の養殖空間の下端まで水を送達することも必要である。このとき、入口の水は卵の養殖空間の中へと深く導かれた後、卵の養殖空間において下に放出される。いずれの場合でも、これには、深くに据え付けられたポンプか、又は延在する配管が必要であり、このどちらにおいても、ポンプは、入口側に配置されて、ポンプの前の水を押し、超過圧力をタンクの内部に生成するが、それには特定の量のエネルギーが必要である。
【0008】
本発明は、先行技術に対する改善であり、添付の特許請求の範囲において定義される。発明の特徴以外の主題は、従属請求項に含まれる。
本発明が有する重要な利点は、外部の浮体のカラー部分(121)又は内部の環状の浮体のタンク(122)において環状に走っている排水シュートが必要とされないので、接線方向において有意な程度まで水を循環させる必要がないこと、圧送プラントの入口を比較的真っ直ぐに向けることが可能であること、浄化プラントが短距離であってよいことである。これは、そうした養魚タンクを先行技術と比較しない場合に有利である。より小さいタンクは、ローリング/ラミングの影響を受ける程度がより大きい。したがって、本モデルは、ローリングをより大きい程度まで耐えることが可能である。また、本発明としての係るタンクは、次の理由から、より少ない圧送エネルギーしか必要としない。
-水がより少数の障害物しか通過しないので、圧力損失が減少する。
-タンクの内部及び外部の水面における高低差が減少する。
-排水シュート及び濾過ユニットに対する水面の能動的な調節が必要でなく、したがって、幾らか低い水圧で作動するので、より低いエネルギー消費で作動する。
【0009】
2000m3~25000m3の間の内部の養殖空間(10)を備えるシェル(1)を備える浮型の、実質的に卵形の養魚タンク(0)を提供する。係る養魚タンク(0)は、以下の特徴を備える。すなわち、
-卵形シェル(1)の主軸(a0)が、養殖タンク(1)の動作充填状態において実質的に垂直である。
-シェル(1)の鈍端(11)が、下を向いている一方、テーパ状の端(12)が、上を向いている。
-シェルの鈍端(11)の下部を貫く、周囲の海水からの入口(2)が存在する。
-テーパ状の端(12)の近くで、水位線に近接した、好ましくは海水面の下で、タンク(0)内部の養殖空間(10)における内部の海水面のレベルを下げるように配置されているポンプ(31)を介して、周囲の海水に戻る出口(3)が存在する。そして海水は、下の入口(2)を通じて養殖空間(10)の中に流れる。
【0010】
養魚タンク(1)は、高い喫水を有し、海水中に置かれるように配置されている。一実施形態では、それは、水位線が養魚タンク(1)の頂部~全高の1/4の間にあるように置かれるように配置されている。好ましい実施形態では、養魚タンクは、水位線が全高の1/6より高くなるように置かれるよう配置されている。
【0011】
本発明の一実施形態では、吸引ポンプ(31)は、周囲の海水の海水面と比較して、タンク(0)内部の、内部の海水面のレベルを下げるように配置されている。
タンクは、一実施形態では、例えば、100m3~20000m3の間の、小~中間(intermediate)サイズで入手可能であるのに対して、他の実施形態では、タンクは、20000m3以上、80000m3までである。
【0012】
本発明が有する多数の利点が存在する。より細い端が表面近くで上になっている直立した、卵形シェル形状は、表面波に対する脆弱性がより僅かであり、ゆえに、外部からのスラミングからの影響がより僅かである。同じ内部の形状は、対応する体積の直線的な壁部を有するタンクと比較して、内部の波をより効率的に分散させる。そして場合により、対応する球体の体積についても同様である。ポンプが高い位置に置かれていることにより、ポンプへのより容易な接触、及び透水のリスクの減少が容易になり、水密性の要求が幾らか減少する。先行技術と比較して、本発明の利点は、長尺状のパイプを通じて圧送することが避けられることによって、より僅かな程度の圧力損失しか生じず、また、より少ない圧送エネルギーしか必要としないことである。
【0013】
一実施形態では、本発明に従った養魚タンクは、養殖空間(10)において水部分における回転を生じない真っ直ぐな入口(2)を備える。好ましい実施形態では、入口(2)は、養殖空間(10)の内部上に流出する入口(2)の少なくとも一部において、幾らか又は完全に接線方向を向いた、養殖空間(10)における水の回転に寄与するように配置されている。
【0014】
本発明の一実施形態では、養魚タンクは、養殖空間における垂直な軸の周囲の水部分の必要な循環に寄与するように、単独で、又は幾らか、若しくは完全に接線方向を向いた入口、及び/若しくは幾らか、若しくは完全に接線方向を向いた出口の組み合わせにおいて、養殖空間における水部分の回転に寄与するように配置されている流体流発生器(4)を備える。
【0015】
本発明の一実施形態では、ポンプ(31)は、浮体のカラー部分(121)及び/又は内部の環状の浮体の空間(122)に設けられている。浮体のカラー部分(121)及び/又は浮体の空間(122)は、一実施形態では、複数のセクションに分離されている。本発明の一実施形態では、浮体のカラー部分(121)及び/又は浮体の空間(122)は、バラストを受ける2つ以上の浮体のタンクを備える。本発明の一実施形態では、浮体のカラー部分(121)及び/又は浮体の空間(122)は、空気又は固体発泡体で満たされていることが可能である2つ以上の固定された浮体のタンクを備える。浮体のカラー部分及び/又は浮体の空間は、好ましい一実施形態では、
図3に示されるように、隔壁セクタを備える。
【0016】
本発明の一実施形態では、内部の沼(111)は、シェル(1)の下部端(11)に近接した粒子及び死魚のために内部に設けられている。そして、沼(111)は、死魚用のフィルタ/浄化プラント/分離格子(123)に対して、排水チューブ又は排水チャンネル(112)、及び排水ポンプ(113)に対して接続されている(詳細には、
図4参照)。
【0017】
図4に示される実施形態では、排水チューブ(112)は、フィルタ/浄化プラント/分離(123)まで、海水面に近接した位置まで延在する。一実施形態では、排水チューブ(112)は、シェル(1)上の外部に延在する。一実施形態では、フィルタ/浄化プラント/分離(123)は、浮体のカラー部分(121)に設けられている(
図3参照)。一実施形態では、フィルタ/浄化プラント/分離(123)は、内部の環状の浮体の空間(122)に設けられている。
【0018】
本発明の一実施形態では、出口(3)は、真っ直ぐに径方向、若しくは垂直であるか、それらの組み合わせであるように配置されている出口(3)であり、養殖空間における水部分の回転に寄与しない。しかしながら、養殖空間からの実際の出口の一実施形態は、幾らか又は完全に接線方向を向くように配置されてよく、したがって、養殖空間(10)における水部分の回転に寄与し得る。
【0019】
本発明の一実施形態では、シェルは、シェル(1)の内部の養殖空間(10)を通じる垂直な中心支柱(5)を備える。中心支柱(5)は、特に大きい体積の場合、シェル構造物を補強して良いが、中間~中(medium)サイズのシェルについては、それ自体が補強するので、余分であると判明して良い。しかしながら、中心支柱(5)は、さらに、タンクの体積に関係なく、タンクに配置されることが可能である。なぜなら、中心支柱は、パイプガイドのための経路又はノズルのためのステム、あるいは、分離格子又は置換機構の垂直運動のための機械的な経路を作成することが可能であるからである。
【0020】
本発明の一実施形態では、タンクは、養殖空間(10)に配置されるとともに、シェル(1)における垂直軸の周りに主要な流れを生成するように設計されている1つ以上の流体流発生器(6)を備える。1つ以上の流体流発生器(6)は、中心支柱上に据え付けられているか、シェルから内部に向かって延在するようにして据え付けられてよい。
【0021】
中心支柱(5)が存在するシナリオにおける、本発明の別の実施形態では、排水チューブ(112)は、中心支柱(5)を介して内部に延在し、さらに、浮体のカラー部分(121)、又は内部の環状の浮体の空間(122)においてフィルタ/浄化プラント/分離(123)まで外へと延在してよい。
【0022】
一実施形態では、バラスト(22)は、底層として配置されるか、又はシェル(1)の底部の底部タンク、若しくはシェル(1)の下の底部タンクに配置されてよく、1つ以上の入口パイプ(2)がバラスト(22)を通じていてよい。
【0023】
一実施形態では、ポンプ(31)は、浮体のカラー部分(121)又は内部の環状の浮体の空間(122)に水中ポンプ(31)として配置されていてよい。
本発明の一実施形態では、ポンプ(31)は、浮体のカラー部分(121)上に若しくは中に、又は内部の環状の浮体の空間(122)上に若しくは中に、ドライピット用ポンプモータと共に配置されてよい。
【0024】
本発明の一実施形態では、水浄化/CO2換気プラント(124)は、養殖空間の海水の換気のために配置されて、酸素添加部が、配置される。主要な海水流の部分リサイクル(CO2換気等を有する)。
【手続補正書】
【提出日】2022-10-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部の養殖空間(10)を有するシェル(1)を備える、浮型の
、卵形の養魚タンク(0)であって、
前記養魚タンク(1)の動作充填状態において、卵形の前記シェル(1)
の垂直な主軸(a0)を備え、
前記シェル(1)の鈍端(11)は下を向いている一方、よりテーパ状の端(12)は上を向いており、
周囲の海水から前記養殖空間(10)まで、前記シェル(1)の
下部の前記鈍端(11)の
一部分を貫く1つ以上の入口(2)を備え、
前記周囲の海水の水面に近接している出口(3)に近接して配置されているポンプ(31)を備え、前記出口(3)は、前記周囲の海水に戻るように通じており、
前記ポンプ(31)は、前記養殖空間(10)
の上部から水を
吸い出すように配置されている、養魚タンク。
【請求項2】
前記養殖空間(10)において水部分
を回転
させない真っ直ぐな入口(2)を備える、請求項1に記載の養魚タンク。
【請求項3】
幾らか又は完全に接線方向を向いた、前記養殖空間(10)における水の回転に寄与するように
配置されている真っ直ぐな入口(2)を備える、請求項1に記載の養魚タンク。
【請求項4】
前記養殖空間(10)において水部分における回転に寄与するように配置されている流体流発生器(6)を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項5】
前記ポンプ(31)は、浮体のカラー部分(121)に配置されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項6】
前記ポンプ(31)は、内部の環状の浮体の空間(122)に配置されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項7】
内部の
溜め部(111)が、前記シェル(1)の前記鈍端(11)に近接した下部において、粒子及び死魚のために内部に配置されており、
前記
溜め部(111)は、死魚のためのフィルタ/浄化プラント/分離格子(123)に対して、排水ホース又は排水チャンネル(112)、及び排水ポンプ(113)に対して接続されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項8】
排水ホース又は排水チャンネル(112)は、フィルタ/浄化プラント/分離格子(123)まで、前記水面に近接した位置まで延在する、請求項1~7のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項9】
排水ホース又は排水チャンネル(112)は、前記シェル(1)の外部上を延在する、請求項1~8のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項10】
フィルタ/浄化プラント/分離格子(123)は、浮体のカラー部分(121)に配置されている、請求項1~9のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項11】
フィルタ/浄化プラント/分離格子(123)は、内部の環状の浮体の空間(122)に配置されている、請求項1~10のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項12】
前記出口(3)は、径方向に真っ直ぐ若しくは垂直であるか、それらの組み合わせであるように配置されている出口(3)であり、前記養殖空間(10)における水部分の回転に寄与しない、請求項1~11のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項13】
前記養殖空間(10)からの前記出口(3)は、完全に又は幾らか接線方向を向くように配置されており、前記養殖空間(10)における水部分の回転に寄与する、請求項1~12のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項14】
前記シェル(1)の内部の前記養殖空間(10)を通じる垂直な中心支柱(5)を備える、請求項1~13のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項15】
前記養殖空間(10)に配置されるとともに、前記シェル(1)における垂直軸の周りに主要な流れを生成するように設計されている、1つ以上の流体流発生器(6)を備える、請求項1~14のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項16】
流体流発生器(6)は、中心支柱(5)に対して据え付けられている、請求項14
又は15に記載の養魚タンク。
【請求項17】
排水ホース又は排水チャンネル(112)が、中心支柱(5)を介して内部に延在し、さらに、浮体のカラー部分(121)においてフィルタ/浄化プラント/分離格子(123)まで外へと延在する、請求項1~16のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項18】
排水ホース又は排水チャンネル(112)が、中心支柱(5)を介して内部に延在し、さらに、内部の環状の浮体の空間(122)においてフィルタ/浄化プラント/分離格子(123)まで外へと延在する、請求項1~17のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項19】
底層にバラスト(22)を備え、前記1つ以上の入口パイプ(2)が前記バラスト(22)を通じている、請求項1~18のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項20】
前記ポンプ(31)は、浮体のカラー部分(121)に水中ポンプ(31)として配置されている、請求項1~19のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項21】
前記ポンプ(31)は、内部の環状の浮体の空間(122)に水中ポンプ(31)として配置されている、請求項1~20のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項22】
前記ポンプ(31)は、浮体のカラー部分(121)上に又は中に、ドライピット用ポンプモータと共に配置されている、請求項1~21のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項23】
前記ポンプ(31)は、内部の環状の浮型の空間(122)上、又はその中に、ドライピット用ポンプモータと共に配置されている、請求項1~22のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項24】
好ましくは、100m
3~80000m
3の間のサイズを有する、請求項1~23のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【請求項25】
好ましくは、2000m
3~25000m
3の間のサイズを有する、請求項1~24のいずれか一項に記載の養魚タンク。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、浮型の卵形養魚タンクであり、より詳細には、ほぼ垂直に整列した卵形シェルである。一実施形態では、養魚タンクは、外部のフロートカラー部分か、又は内部の略環状の浮体の空間と、下部の受動的な入口(パッシブインレット)と、上部の出口(アウトレット)における吸引ポンプとを備える。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
【
図1】本発明の一実施形態の垂直断面図の原理的な図面。
図1では、浮体のカラー部分(121)が、卵形シェルのテーパ状の端上に備えられており、ポンプ(31)が水位線のすぐ下の上方にある出口(3)を備え、養殖空間(10)の下深くに、比較的真っ直ぐに入る入口(2)を備える。格子及び場合によりフィルタが、魚及び小さい生物の通過を妨げるように備えられている。
【
図1B】本発明の別の実施形態の垂直断面図の原理的な図面を表す図。
図1Bでは、内部の浮体の空間/浮体のタンク(122)が、卵形シェルのテーパ状の端に備えられており、ポンプ(31)が水位線のすぐ下の上方にある出口(3)を備え、養殖空間(10)の下深くに、比較的真っ直ぐに入る入口(2)を備える。格子及び場合によりフィルタが、魚及び小さい生物の通過を妨げるように備えられている。本発明の一実施形態では、浮体の空間(122)の内部の環状の空間は、真っ直ぐな筒状である。本発明の一実施形態では、それは、漏斗形であり、上方の軌跡において先細になり、
図1Bに点描線によって示されるように滑らかであるか、梯子形である。
【
図2】出口(3)及びポンプ(31)を通る、
図1におけるタンクの水平断面図。
【
図3】浮体のカラー部分(121)を水平に通る断面及び外形を示す図。
図3は、格子及びポンプ(31)を備える出口(3)と、養殖空間(10)の底における
溜め部(111)からの排水ポンプ(113)によって供給される浮体のカラー部分における浄化プラント(123)とを示す。出口(3)と格子とポンプ(31)と浄化プラント(123)と排水ポンプ(113)とについての対応する配置は、内部の浮体の空間/浮体のタンク(122)のために配置されていてよい。出口は、従来の格子を介して、ポンプまで比較的真っ直ぐに外へと生じることに注意する。そこで、出口(3)間に酸化チャンネルは必要とされない。これにより、フロートタンク及び浄化プラントまでの浮体のカラー部分の容量が増加する。
【
図4】本発明のタンクの一実施形態を通る垂直断面図。
図4では、外部の排水チューブ(112)が、
溜め部(111)の形状の上に設けられており、排水ポンプ(113)まで設けられている。そして、補強、場合によりさらにパイプの供給のための可能な中心支柱が、さらに描かれている。これらは、シェル(1)の外部上の、場合により脆弱な位置に排水チューブを配置する代わりに、中心支柱を通じて排水チューブを上に導くことを所望するものである場合である。係る実施形態は、例えば、21メートルの高さであり、1つの養殖空間を備えてよい。
【
図5】ポンプ(31)のモータがドライピットであり得ることを示す図。これは、メンテナンス/修理/交換、及び配線に関して重大な利点である。養殖空間に1つ以上の流体流発生器が、さらに設けられてよい。
【
図6】本発明の一実施形態におけるモータ及びポンプ(31)が、内部の環状の浮体の空間(122)に設けられていることを示す図。一実施形態では、モータは、ドライピットである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
2000m3~25000m3の間の内部の養殖空間(10)を備えるシェル(1)を備える浮型の、略卵形の養魚タンク(0)を提供する。係る養魚タンク(0)は、以下の特徴を備える。すなわち、
-卵形シェル(1)の主軸(a0)が、養殖タンク(1)の動作充填状態においてほぼ垂直である。
-シェル(1)の鈍端(11)が、下を向いている一方、テーパ状の端(12)が、上を向いている。
-シェルの下部の鈍端(11)の一部分を貫く、周囲の海水からの入口(2)が存在する。
-テーパ状の端(12)の近くで、水位線に近接した、好ましくは海水面の下で、タンク(0)内部の養殖空間(10)における内部の海水面のレベルを下げるように配置されているポンプ(31)を介して、周囲の海水に戻る出口(3)が存在する。そして海水は、下の入口(2)を通じて養殖空間(10)の中に流れる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
本発明の一実施形態では、内部の
溜め部(111)は、シェル(1)の下部端(11)に近接した粒子及び死魚のために内部に設けられている。そして、
溜め部(111)は、死魚用のフィルタ/浄化プラント/分離格子(123)に対して、排水チューブ又は排水チャンネル(112)、及び排水ポンプ(113)に対して接続されている(詳細には、
図4参照)。
【国際調査報告】