(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-31
(54)【発明の名称】IP4-4,6置換誘導体化合物
(51)【国際特許分類】
C07F 9/165 20060101AFI20240124BHJP
A61K 31/6615 20060101ALI20240124BHJP
A61P 7/00 20060101ALI20240124BHJP
A61P 3/14 20060101ALI20240124BHJP
A61K 31/675 20060101ALI20240124BHJP
C07F 9/09 20060101ALI20240124BHJP
【FI】
C07F9/165 K
A61K31/6615
A61P7/00
A61P3/14
A61K31/675
C07F9/09 K
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023537515
(86)(22)【出願日】2022-01-31
(85)【翻訳文提出日】2023-08-21
(86)【国際出願番号】 EP2022052164
(87)【国際公開番号】W WO2022162206
(87)【国際公開日】2022-08-04
(32)【優先日】2021-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521248486
【氏名又は名称】サニフィット・セラピューティクス・ソシエダッド・アノニマ
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100129458
【氏名又は名称】梶田 剛
(72)【発明者】
【氏名】ペレス フェレール,マリア・デル・マール
(72)【発明者】
【氏名】フェレール レイネス,ミゲル・ダビド
(72)【発明者】
【氏名】バッシッシ,モハンマド・フィラス
(72)【発明者】
【氏名】サルセド ロカ,カロリーナ
(72)【発明者】
【氏名】セラ コマス,カルメ
(72)【発明者】
【氏名】カテナ ルイス,フアン・ロレンソ
(72)【発明者】
【氏名】レバリア スルダビラ,アマデウ
(72)【発明者】
【氏名】オルテガ カストロ,ホアキン
(72)【発明者】
【氏名】ペレロ ベスタルド,フアン
【テーマコード(参考)】
4C086
4H050
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086AA04
4C086DA34
4C086DA38
4C086MA01
4C086MA05
4C086MA55
4C086MA56
4C086MA60
4C086MA66
4C086NA14
4H050AA01
4H050AA03
4H050AB20
(57)【要約】
本発明は、IP4-4,6置換誘導体、その合成方法、およびその使用を提供する。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、式Iの化合物であり、式中、R1、R3、R7、およびR11は、OPO3
2-であり、R5およびR9は、-O(アルキル)nX、-O(アルキル)yCy(アルキル2)y-Z、-O(アルキル)yA(アルキル)y-Z’、およびそのチオホスフェート類似体からなる群から選択される。また提供されるのは、病的結晶化に関連する疾患および状態のような疾患および状態の処置のための、方法、医薬組成物および製剤、使用方法、製造品、ならびにキットである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I:
【化1】
の化合物、薬学的に許容されるその塩、またはその組合せ[式中、
(i)R
1、R
3、R
7、およびR
11は、独立して、OPO
3
2-を表し;R
5およびR
9は、各々が式-O(アルキル)
nXに対応する置換基であり、ここで、nは、1~20の整数であり、末端基Xは、-H、-OR、-NRR’、-COOR、-CONRR’、-NHCOR、-NHCOOR、-OCONR、-NHSO
2R、-NHCONRR’、ハロゲン、-CF
3、炭素環(飽和または不飽和)、および複素環(飽和または不飽和)からなる群から選択され、RおよびR’は、Hまたはアルキル基であり;
(ii)R
1、R
3、R
7、およびR
11は、独立して、OPO
3
2-を表し;R
5およびR
9は、各々が式-O(アルキル)
yCy(アルキル)
y-Zに対応する置換基であり、ここで、yは、0~10の整数であり、Cyは、環状リンカーであり、末端基Zは、アルキル、-COR、-OR、-NRR’、-COOR、-CONRR’、-NHCOR、-NHCOOR、-OCONR、-NHSO
2R、-NHCONRR’、ハロゲン、および-CF
3からなる群から選択され、RおよびR’は、Hまたはアルキル基であり;
(iii)R
1、R
3、R
7、およびR
11は、独立して、OPO
3
2-を表し;R
5およびR
9は、各々が式-O(アルキル)
yA(アルキル)
y-Z’に対応する置換基であり、ここで、yは、0~10の整数であり、Aは、-CONR-、-NHCOO-、-NHSO
2、-NHCONR-、-NHCO-、および-OCONRからなる群から選択されるリンカーであり、末端基Z’は、-OR、-NRR’、-COOR、-CONRR’、-NHCOR、-NHCOOR、-OCONR、-NHSO
2R、-NHCONRR’、炭素環(飽和または不飽和)、複素環(飽和または不飽和)からなる群から選択され、RおよびR’は、Hまたはアルキル基であり;
(iv)式Iの化合物は、(i)、(ii)または(iii)の類似体であり、R
1、R
3、R
7またはR
11の少なくとも1つは、チオホスフェート(-OPSO
2
2-)である]。
【請求項2】
R
5およびR
9が同一の置換基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記薬学的に許容される塩がナトリウム塩である、請求項1または2のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項4】
前記ナトリウム塩が、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
前記ナトリウム塩が、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩または八ナトリウム塩である、請求項3に記載の化合物。
【請求項6】
前記ナトリウム塩が、六ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である、請求項3に記載の化合物。
【請求項7】
前記ナトリウム塩が、八ナトリウム塩または九ナトリウム塩である、請求項3に記載の化合物。
【請求項8】
化合物1~化合物53、および任意のその組合せからなる群から選択される、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物および少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む、医薬組成物。
【請求項10】
カルシウム塩/結晶の形成または成長の阻害を、それを必要とする対象においてする方法であって、有効量の請求項1~8のいずれか一項に記載の式Iの化合物または請求項9に記載の医薬組成物を当該対象に投与するステップを含む、方法。
【請求項11】
カルシウム塩/結晶がカルシウムホスフェートである、請求項10に記載のカルシウム塩/結晶の形成または成長を阻害する方法。
【請求項12】
前記カルシウムホスフェートがヒドロキシアパタイトである、請求項11に記載のカルシウム塩/結晶の形成または成長を阻害する方法。
【請求項13】
病理学的結晶化に関連する疾患または状態の処置または予防を、それを必要とする対象においてする方法であって、有効量の請求項1~8のいずれか一項に記載の式Iの化合物または請求項9に記載の医薬組成物を当該対象に投与するステップを含む、方法。
【請求項14】
結晶化プロセスの進行の阻害を、それを必要とする対象においてする方法であって、有効量の請求項1~8のいずれか一項に記載の式Iの化合物または請求項9に記載の医薬組成物を当該対象に投与するステップを含む、方法。
【請求項15】
血液潅流の回復または増大を、それを必要とする対象においてする方法であって、有効量の請求項1~8のいずれか一項に記載の式Iの化合物または請求項9に記載の医薬組成物を当該対象に投与するステップを含む、方法。
【請求項16】
前記対象がヒトである、請求項10~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記投与が、局所的、経腸的または非経口的である、請求項10~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記非経口投与が、静脈内的または皮下的である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
表1に列挙される化合物からなる群から選択される、化合物。
【請求項20】
請求項1~8のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物、請求項9に記載の医薬組成物、または請求項19に記載の化合物を含む、キットまたは製造品。
【請求項21】
請求項1~8のいずれか一項に記載の式Iの化合物を作製する方法であって、請求項19に記載の少なくとも1つの化合物の使用を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[1]本発明は、IP4-4,6置換誘導体化合物、その合成方法、およびその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
[2]イノシトールヘキサホスフェート(フィチン酸、IP6、InsP6、イノシトールヘキサホスフェート、またはミオ-イノシトール-1,2,3,4,5,6-ヘキサホスフェート)は、植物種子で見られる特有の天然物質である。穀類、ナッツ、およびマメのような食用植物で見られるリンの主要な形態である。
【0003】
[3]IP6は、カルシウム塩の結晶化の強力な阻害剤である(Grases Fら、Anticancer Res.1999年;19:3717~3722頁)。6個のリン酸基を有する分子であるので、カルシウムのような二価および三価の金属イオンに対して高い親和性を示す。この特性は、IP6が、とりわけ、病理学的石灰化、例えば腎結石症(Conte Aら、Arch.Esp.Urol.1999年;52:305~310頁)または心血管石灰化(Grases Fら、Front.Biosci.2006年;11:136~42頁)の発症を予防することを可能にする。この特性はまた、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)感染症を予防または処置することができる腸管のような環境において、カルシウムイオンをキレート化することも可能にする(Kreimeyer Iら、Naunyn Schmiedebergs Arch Pharmacol.2011年;383(3):253~262頁)。
【0004】
[4]いくつかのIP6誘導体(例えば、リン酸基をスルフェート、チオスルフェート、またはポリエチレングリコール(PEG)のような水溶性バイオポリマーで置き換えている)は、細菌感染症のような病理学的結晶化または他の疾患に関連する疾患および状態を処置するのに使用することができることが記載された。例えば、WO2017098047、WO2017098033を参照のこと。しかし、病理学的石灰化障害および他の状態を処置するのに医学的に使用することができる新しく改善されたイノシトールホスフェート誘導体(例えば、様々な度合いの結晶化阻害能力、溶解度、または分解に対する耐性を伴う)に対する、当該技術分野における必要性は依然として存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
[5]本発明は、一般式I:
【0006】
【0007】
の化合物、薬学的に許容されるその塩、またはそれらの組合せ[式中、R1、R3、R7、およびR11は、独立して、OPO3
2-を表し;R5およびR9は、各々が式-O(アルキル)nXに対応する置換基であり、ここで、nは、1~20の整数であり、末端基Xは、-H、-OR、-NRR’、-COOR、-CONRR’、-NHCOR、-NHCOOR、-OCONR、-NHSO2R、-NHCONRR’、ハロゲン、-CF3、炭素環(飽和または不飽和)、および複素環(飽和または不飽和)からなる群から選択され、RおよびR’は、Hまたはアルキル基である]を開示する。
【0008】
[6]一部の態様では、R1、R3、R7、およびR11は、独立して、OPO3
2-を表し;R5およびR9は、各々が式-O(アルキル)yCy(アルキル)y-Zに対応する置換基であり、ここで、yは、0~10の整数であり、Cyは、環状リンカーであり、末端基Zは、アルキル、-COR、-OR、-NRR’、-COOR、-CONRR’、-NHCOR、-NHCOOR、-OCONR、-NHSO2R、-NHCONRR’、ハロゲン、および-CF3からなる群から選択され、RおよびR’は、Hまたはアルキル基である。
【0009】
[7]一部の態様では、R1、R3、R7、およびR11は、独立して、OPO3
2-を表し;R5およびR9は、各々が式-O(アルキル)yA(アルキル)y-Z’に対応する置換基であり、ここで、yは、0~10の整数であり、Aは、-CONR-、-NHCOO-、-NHSO2、-NHCONR-、および-OCONR、-NHCO-からなる群から選択されるリンカーであり、末端基Z’は、-OR、-NRR’、-COOR、-CONRR’、-NHCOR、-NHCOOR、-OCONR、-NHSO2R、-NHCONRR’、炭素環(飽和または不飽和)、複素環(飽和または不飽和)からなる群から選択され、RおよびR’は、Hまたはアルキル基である。
【0010】
[8]一部の態様では、式Iの化合物のR1、R3、R7またはR11の少なくとも1つは、チオホスフェート(-OPSO2
2-)基である。
【0011】
[9]一部の態様では、式Iの化合物のR5およびR9置換基は同一である。一部の態様では、式Iの化合物のR5およびR9置換基は異なる。
【0012】
[10]一部の態様では、R5およびR9置換基中のアルキル部分は、少なくとも1つの二重または三重炭素結合を含む、すなわち、それぞれアルケニルまたはアルキニル鎖を形成する。一部の態様では、R5およびR9置換基中のアルケニル鎖は同一である。一部の態様では、R5およびR9置換基中のアルケニル鎖は異なる。一部の態様では、R5およびR9置換基中のアルキニル鎖は同一である。一部の態様では、R5およびR9置換基中のアルキニル鎖は異なる。一部の態様では、R5およびR9置換基中のアルキル部分は、少なくとも1つの二重炭素結合および少なくとも1つの三重炭素結合を含み、アルケニルまたはアルキニル鎖の組合せを形成する。一部の態様では、R5およびR9置換基中のアルケニルおよびアルキニル鎖の組合せは同一である。一部の態様では、R5およびR9置換基中のアルケニルおよびアルキニル鎖の組合せは異なる。
【0013】
[11]一部の態様では、式Iの化合物は、化合物1~化合物53からなる群から選択される。
【0014】
[12]一部の態様では、薬学的に許容される塩はナトリウム塩である。一部の態様では、ナトリウム塩は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、ナトリウム塩は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩または八ナトリウム塩である。一部の態様では、ナトリウム塩は、六ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。
【0015】
[13]本発明はまた、上で開示した式Iの化合物および少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物も提供する。
【0016】
[14]また提供されるのは、カルシウム塩/結晶(例えば、カルシウムホスフェート、ヒドロキシアパタイト(HAP))の形成または成長の阻害を、それを必要とする対象においてする方法であって、有効量の式Iの化合物、または本明細書に開示される医薬組成物を当該対象に投与するステップを含む、方法である。
【0017】
[15]加えて、本発明は、病理学的結晶化に関連する疾患または状態の処置または予防を、それを必要とする対象においてする方法であって、有効量の式Iの化合物、または本明細書に開示される医薬組成物を当該対象に投与するステップを含む、方法を提供する。
【0018】
[16]また提供されるのは、結晶化プロセスの進行の阻害を、それを必要とする対象においてする方法であって、有効量の式Iの化合物、または本明細書に開示される医薬組成物を当該対象に投与するステップを含む、方法である。
【0019】
[17]本発明はまた、血液潅流の回復または増大を、それを必要とする対象においてする方法であって、有効量の式Iの化合物、または本明細書に開示される医薬組成物を当該対象に投与するステップを含む、方法も提供する。
【0020】
[18]一部の態様では、対象はヒトである。一部の態様では、投与は、局所的、経腸的または非経口的である。一部の態様では、非経口投与は静脈内的である。一部の態様では、静脈内投与はボーラス注射または注入による。
【0021】
[19]本発明はまた、本明細書に開示される任意の方法による、式Iの少なくとも1つの化合物または式Iの化合物を含む医薬組成物を含むキットまたは製造品、および投与に関する説明書も提供する。一部の態様では、キットまたは製造品はまた、表1に列挙される化合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物も含み得る。
【0022】
[20]一部の態様では、本発明は、加えて、式Iの化合物(例えば、化合物1~化合物53)の製造のための方法であって、表1に列挙される化合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を使用するステップを含む、方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】[21]
図1は、ヒドロキシアパタイト(HAP)の結晶化を阻害するので、HAP-結晶化媒介性疾患の治療に有用である、本発明のIP4-4,6置換誘導体の作用の生理化学的機構の簡略化した模式図である。
【
図2A】[22]
図2Aおよび
図2Bは、ファミリーAのIP4-4,6置換誘導体化合物(例えば、化合物1~30、および化合物52~53)の代表的な構造を表す。
【
図2B】
図2Aおよび
図2Bは、ファミリーAのIP4-4,6置換誘導体化合物(例えば、化合物1~30、および化合物52~53)の代表的な構造を表す。
【
図3A】[23]
図3Aおよび
図3Bは、ファミリーBのIP4-4,6置換誘導体化合物(例えば、化合物31~44)の代表的な構造を表す。
【
図3B】
図3Aおよび
図3Bは、ファミリーBのIP4-4,6置換誘導体化合物(例えば、化合物31~44)の代表的な構造を表す。
【
図4】[24]
図4は、ファミリーCのIP4-4,6置換誘導体化合物(例えば、化合物45~49)の代表的な構造を表す。
【
図5】[25]
図5は、ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体化合物(例えば、化合物50~51)の代表的な構造を表す。
【
図6】[26]
図6は、合成スキーム1の模式図である。
【
図7】[27]
図7は、合成スキーム2の模式図である。
【
図8】[28]
図8は、合成スキーム3の模式図である。
【
図9】[29]
図9は、合成スキーム4の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[31]本発明は、IP4-4,6置換誘導体、その合成方法、およびその使用を提供する。一部の態様では、IP4-4,6置換誘導体は、一般式I:
【0025】
【0026】
(式中、R1、R3、R7、およびR11は、OPO3
2-またはOPSO2
2-であり、R5およびR9は同一である)
の化合物、薬学的に許容されるその塩、またはそれらの組合せである。一部の態様では、R5およびR9は同一ではない。一部の態様では、IP4-4,6誘導体はナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩または八ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、六ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は八ナトリウム塩である。
【0027】
[32]また提供されるのは、病理学的結晶化に関連する疾患および状態のような疾患および状態の処置のための、方法、医薬組成物および製剤、使用方法、製造品、ならびにキットである。
【0028】
[33]本発明がより容易に理解され得るために、ある特定の用語は最初に、以下に定義される。本出願で使用される場合、別段本明細書に明示的に示されない限り、以下の用語の各々は、以下で記載される意味を有する。追加の定義は、本出願を通して記載される。
【0029】
I.定義
[34]本発明は、群の厳密に1つのメンバーが所与の生成物または方法に存在する、利用される、あるいは関連する態様を含む。本発明は、群メンバーの2つ以上または全てが所与の生成物または方法に存在する、利用される、あるいは関連する態様を含む。
【0030】
[35]別段定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術的で科学的な用語は、本発明が関連する分野の当業者により通常理解されるものと同じ意味を有する。例えば、the Concise Dictionary of Biomedicine and Molecular Biology、Juo、Pei-Show、第2版、2002年、CRC Press;The Dictionary of Cell and Molecular Biology、第3版、1999年、Academic Press;およびthe Oxford Dictionary of Biochemistry and Molecular Biology、改訂版、2000年、Oxford University Pressは、本発明で使用される用語の多くの一般的な辞書を当業者に提供する。
【0031】
[36]単位、接頭辞、および記号は、これらの国際単位系(SI)承認型で表示する。数値範囲は、範囲を定義する数字を包含する。値の範囲が記載される場合、記載されるその範囲の上限値と下限値の間にある各整数およびその各分数もまた、そのような値の間にある各下位範囲と共に、明確に開示されることは理解されたい。あらゆる範囲の上限値および下限値は、独立して、範囲に含まれるまたは範囲から除外されることができ、各範囲はまた、これらの限界値のいずれかが含まれる、これらのいずれも含まれない、または両限界値が含まれる場合、本発明内に包含される。
【0032】
[37]値が明示的に記載される場合、記載される値とほぼ同数または同量である値もまた、本発明の範囲内であることは理解されたい。組合せが開示される場合、その組合せの一部の要素の各下位の組合せもまた、明確に開示され、本発明の範囲内である。逆に、異なる要素または要素の群が個別に開示される場合、それらの組合せもまた開示される。ある発明の任意の要素が複数の代替物を有するとして開示される場合、各代替物が、単独で、または他の代替物との任意の組合せで除外されるその発明の例もまた本明細書に開示され;ある発明の2つ以上の要素は、そのような除外を含むことができ、そのような除外を含む要素の全ての組合せは、本明細書に開示される。
【0033】
[38]約:用語「約」とは、本明細書で使用される場合、当業者により決定される特定の値または組成に対して許容される誤差範囲内である値または組成を指し、これは、値または組成がどのように測定または決定されるか、すなわち、測定システムの限界に部分的に依存する。例えば、「約」とは、当該技術分野の実施毎に1以内または1超の標準偏差を意味することができる。あるいは、「約」とは、最大で20%の範囲を意味することができる。さらに、特に生物学的システムまたはプロセスに関して、この用語は、最大で1桁の大きさまたは最大で5倍の値を意味することができる。
【0034】
[39]特定の値または組成が本出願および特許請求の範囲で示される場合、別段記述しない限り、「約」の意味は、その特定の値または組成に許容される誤差範囲内であることを前提とするべきである。用語「約」が数値範囲と共に使用される場合、記載される数値範囲の上下の境界を広げることによりその範囲を修飾する。ゆえに、「約10~20」とは、「約10~約20」を意味する。一般に、用語「約」は、例えば大小(上下)10パーセントの変動により記述する値の上下の数値を修飾することができる。
【0035】
[40]および/または:「および/または」は、本明細書で使用される場合、2つの特定した特徴または成分の各々(他方を含むまたは含まない)の具体的な発明として解釈されるべきである。ゆえに、用語「および/または」とは、本明細書で「Aおよび/またはB」のような成句で使用される場合、「AおよびB」、「AまたはB」、「A」(単独)、ならびに「B」(単独)を含むことが意図される。同様に、用語「および/または」とは、本明細書で「A、B、および/またはC」のような成句で使用される場合、以下の態様の各々を包含することが意図される:A、B、およびC;A、B、またはC;AまたはC;AまたはB;BまたはC;AおよびC;AおよびB;BおよびC;A(単独);B(単独);ならびにC(単独)。
【0036】
[41]およそ:本明細書で使用される場合、用語「およそ」とは、目的の1つまたは複数の値に適用される場合、記述する参照値と類似する値を指す。ある特定の態様では、用語「およそ」とは、別段記述しない限り、あるいは文脈から明らかでない限り、記述する参照値のいずれの方向(より大きいまたはより小さい)で10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%またはそれ未満以内に含まれる値の範囲を指す(そのような数値が取り得る値の100%を超えることを除く)。
【0037】
[42]含む:態様が用語「含む」と共に本明細書に記載される場合は常に、「~からなる」および/または「~から本質的になる」で記載される他の類似する態様もまた提供されることは理解されたい。
【0038】
[43]化合物:本明細書で使用される場合、用語「化合物」とは、示す構造のあらゆる遊離塩基、異性体、または同位体を含むことを意味する。本明細書で使用される場合、用語「異性体」とは、化合物の任意の幾何異性体、互変異性体、双性イオン、立体異性体、鏡像異性体、またはジアステレオマーを意味する。化合物は、1つまたは複数のキラル中心および/または二重結合を含み得るので、二重結合異性体のような立体異性体(すなわち、幾何E/Z異性体)またはジアステレオマー(例えば、鏡像異性体(すなわち、(+)もしくは(-))またはシス/トランス異性体)として存在し得る。本発明は、立体異性体的に純粋な形態(例えば、幾何学的に純粋、鏡像異性的に純粋、またはジアステレオマー的に純粋)、ならびに鏡像異性体および立体異性体混合物(例えば、ラセミ体)を含む、本明細書に記載される化合物のあらゆる異性体を包含する。化合物の鏡像異性体および立体異性体混合物、ならびにこれらをその成分、鏡像異性体または立体異性体に溶解する手法は周知されている。本発明の化合物、塩、または錯体は、溶媒または水分子と組み合わせて調製して、日常的な方法により溶媒和物および水和物を形成することができる。一部の態様では、用語、化合物は、本発明のIP4-4,6置換誘導体を指すのに使用される。
【0039】
[44]有効量:本明細書で使用される場合、治療剤の用語「有効量」は、(i)本発明のIP4-4,6置換誘導体、(ii)少なくとも1つの本発明のIP4-4,6置換誘導体を含む本明細書に開示される任意の剤形、医薬組成物、もしくは製剤、または(iii)本発明のIP4-4,6置換誘導体の1つもしくは複数の追加の治療剤との組合せへの言及では、有益なまたは望ましい結果に影響を及ぼすのに十分なその量である。一部の態様では、有益なまたは望ましい結果は、例えば、臨床結果であるので、「有効量」は適用される文脈に依存する。用語「有効量」は、「有効用量」、「治療有効量」、または「治療有効用量」と互換的に使用することができる。
【0040】
[45]用語、有効量は、IP4-4,6置換誘導体の具体的な使用を指す。例えば、IP4-4,6置換誘導体が、カルシウム塩/結晶(例えば、カルシウムホスフェート、HAP)の形成または成長を阻害するのに使用される場合、有効量は、望ましい効果(例えば、血清または血漿でのHAP結晶化/形成の低減)を達成することが可能なIP4-4,6置換誘導体の量である。
【0041】
[46]経腸投与:本明細書で使用される場合、用語「経腸投与」および関連用語「経腸的」とは、胃腸管を介した、本発明のIP4-4,6置換誘導体または前記誘導体を含む医薬組成物の任意の投与を指す。経腸投与は、経口、舌下、および直腸の投与経路を含むが、限定されない。
【0042】
[47]予防:本明細書で使用される場合、用語「予防」とは、健康を維持し、疾患もしくは状態の発症を防止もしくは遅延する、または症状の程度および/もしくは重症度を抑制するために行われる手段を指す。ゆえに、本明細書に開示される治療剤、例えば、(i)本発明のIP4-4,6置換誘導体、または(ii)その組合せ、または(iii)少なくとも1つの本発明のIP4-4,6置換誘導体を含む任意の剤形、または(iv)少なくとも1つの本発明のIP4-4,6置換誘導体を含む任意の製剤、または(v)本発明のIP4-4,6置換誘導体の1つもしくは複数の追加の治療剤との組合せの予防的使用は、有益なまたは望ましい結果に影響を及ぼすのに十分なその量に対応する。
【0043】
[48]範囲:本明細書に記載される場合、任意の濃度範囲、百分率範囲、比範囲、または整数範囲が、別段示されない限り、記載する範囲内のあらゆる整数の値、ならびに適切な場合はその端数(例えば整数の10分の1および100分の1)を含むことは理解されたい。
【0044】
[49]本発明のIP4-4,6置換誘導体:本明細書で使用される場合、用語「本発明のIP4-4,6置換誘導体」および文法上のその変形は、式I:
【0045】
【0046】
(式中、R1、R3、R7、およびR11は、OPO3
2-またはOPSO2
2-であり、R5およびR9は、同一であってもなくてもよく、ここで、R5およびR9置換基は、以下に詳述する化合物ファミリーA、B、C、およびDに開示されるものである)
の化合物ならびにその塩(例えば薬学的に許容されるその塩)を指す。一部の態様では、用語、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物1~53、任意のその塩(例えば、ナトリウム塩)、および任意のその組合せを包含する。一部の態様では、用語、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物1~53の合成における中間体である式Iの化合物、例えば、表1に列挙される化合物からなる群から選択される化合物、任意のその塩(例えば、ナトリウム塩)、および任意のその組合せを包含する。一部の態様では、用語、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物1~化合物53である式Iの化合物、ならびに表1に列挙される化合物からなる群から選択される化合物、任意のその塩(例えば、ナトリウム塩)、および任意のその組合せを包含する。
【0047】
[50]化合物1~化合物53からなる群:本発明の文脈では、「化合物1~化合物53からなる群」への言及は、化合物1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、および53を含む化合物の群を指す。一部の態様では、化合物1~化合物53からなる群はまた、その組合せも含む。一部の態様では、化合物1~化合物53からなる群からの化合物の組合せは、化合物1~化合物53からなる群からの2、3、4、5、6、7、8、9、10個またはそれ以上の化合物を含むことができる。
【0048】
[51]表1に列挙される化合物からなる群:本発明の文脈では、「表1に列挙される化合物からなる群」への言及は、例えば、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)の合成に対して使用される中間体化合物の群、すなわち、中間体II-1~II-27、中間体III-1~III-47、中間体IV-1~IV-48、中間体VI’-1~IV’-2、中間体V-1、中間体VI-1、中間体VII-1~VII-2、中間体VIII-1~VIII-5、中間体IX-1~IX-5、中間体X-1~X-3、中間体XI-1~XI-2、中間体XII-1~XII-2および中間体XIII-1~XIII-3を指す。一部の態様では、表1に列挙される化合物からなる群はまた、その組合せも含む。一部の態様では、表1に列挙される化合物からなる群からの化合物の組合せは、表1に列挙される化合物からなる群からの2、3、4、5、6、7、8、9、10個またはそれ以上の化合物を含むことができる。
【0049】
[52]非経口投与:本明細書で使用される場合、用語「非経口投与」および関連用語「非経口的」とは、対象の組織を物理的に破ることを特徴とする本発明のIP4-4,6置換誘導体の投与、および組織の前記裂け目を通したこの誘導体の投与を指す。非経口投与は、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)またはこの誘導体を含む医薬組成物の、例えば外科的切開を通した、または組織浸透性の非外科的創傷を通した誘導体または組成物の適用による投与を含むが、限定されない。特に、非経口投与は、硬膜外、動脈内、皮内、鞘内、筋肉内、腹腔内、胸骨内注射、血管内、静脈内、静脈内点滴、脊髄、皮下、および皮下デポ投与経路を含むが、限定されない。
【0050】
[53]対象:「対象」または「個体」または「動物」または「患者」または「哺乳動物」とは、診断、予後、または治療が望ましい任意の対象、特に哺乳動物対象を意味する。哺乳動物対象は、ヒト、家庭動物、農場動物、動物園動物、スポーツ動物、ペット動物、例えばイヌ、ネコ、モルモット、ウサギ、ラット、マウス、ウマ、ウシ、雌牛;霊長類、例えば類人猿、サル、オランウータン、およびチンパンジー;イヌ類、例えばイヌおよびオオカミ;ネコ科の動物、例えばネコ、ライオン、およびトラ;ウマ科の動物、ウマ、ロバ、およびシマウマ;クマ、食用動物、例えば雌牛、ブタ、およびヒツジ;有蹄動物、例えばシカおよびキリン;げっ歯動物、例えばマウス、ラット、ハムスターおよびモルモットなどを含むが、限定されない。ある特定の態様では、哺乳動物はヒト対象である。他の態様では、対象はヒトの患者である。特定の態様では、対象は、病理学的結晶化を有する、または病理学的結晶化を有するリスクがあるヒトの患者である。
【0051】
[54]実質的に:本明細書で使用される場合、用語「実質的に」とは、目的の特徴または特性の全体またはほぼ全体の程度または度合いを示す定性状態を指す。生物学分野の当業者は、生物学的かつ化学的現象が、完了する、および/または、完了に進む、もしくは絶対的結果に達するもしくは避けることが、あるとしても稀であることは理解するであろう。したがって、用語「実質的に」は、多くの生物学的かつ化学的現象に固有の完全性の潜在的な欠如をとらえるのに本明細書で使用される。
【0052】
[55]治療剤:本明細書で使用される場合、用語「治療剤」は、著しい治療効果をそれを必要とする対象にもたらし得る本発明のIP4-4,6置換誘導体を含む組成物を含むのに広義に使用される。一部の態様では、それを必要とする対象は、病理学的結晶化(例えば、カルシウムホスフェートまたはHAP結晶化)に関連する疾患または状態に罹患するまたはそれらを発症するリスクを有する対象である。ゆえに、一般に、本発明による治療剤は、単独で、または1つもしくは複数の追加の治療剤と組み合わせて、有益なまたは望ましい結果に十分な量で投与される本発明のIP4-4,6置換誘導体であり得る。
【0053】
[56]用語、治療剤はまた、本発明のIP4-4,6置換誘導体を含む予防剤、診断剤または造影剤も包含するが、治療剤は(すなわち、局所、経腸または非経口)投与される。本発明の治療剤は、カルシウム塩/結晶(例えば、カルシウムホスフェート、HAP)の形成もしくは成長を阻害する、ならびに/または病理学的結晶化に関連する症状を改善および/もしくは予防することができる薬剤を含む。
【0054】
[57]局所投与:本明細書で使用される場合、用語「局所投与」および関連用語「局所的」とは、誘導体または組成物を、皮膚または粘膜のような特定の場所または体内に適用することにより、本発明のIP4-4,6置換誘導体または前記誘導体を含む医薬組成物の任意の投与を指す。局所投与は、耳、皮膚、経鼻、経皮、尿道、経膣、および尿道投与経路を含むが、限定されない。
【0055】
[58]処置する、処置、治療:本明細書で使用される場合、用語「処置する」または「処置」または「治療」とは、疾患の1つまたは複数の症状もしくは特徴または任意のその組合せを、部分的にまたは完全に、緩和する、改善する(ameliorating)、改善する(improving)、軽減する、その発症を遅延させる、その進行を阻害する、その重症度を軽減する、その出現率を低下させることを指す。
【0056】
[59]本発明のIP4-4,6置換誘導体を含む処置は、例えば、(i)疾患、障害および/もしくは状態に関連する病状を発症するリスクを低減する、(ii)疾患、障害および/もしくは状態の発症、もしくは前記疾患、障害および/もしくは状態に関連する病状を遅延させる、または(iii)疾患、障害および/もしくは状態の症状および/もしくは続発症、もしくは前記疾患、障害および/もしくは状態に関連する病状を和らげることを目的に、疾患、障害および/もしくは状態の症候を呈していない対象、ならびに/または疾患、障害および/もしくは状態の初期の症候のみを呈する対象に投与され得る。
【0057】
[60]ゆえに、一般に、用語「処置」とは、(i)疾患または病理学的状態を阻害すること、換言すると、その発症または進行を遅らせるまたは停止すること;(ii)疾患または病理学的状態を反転させること、換言すると、前記疾患もしくは病理学的状態またはその症状を退行させること;(iii)疾患または病理学的状態を安定化すること、および(iv)任意のその組合せを含む、対象の目的の疾患または病理学的状態の結果として起こる効果に対抗することを指す。
【0058】
[61]ug、uM、uL:本明細書で使用される場合、用語「ug」、「uM」、および「uL」は、それぞれ「μg」、「μΜ」、および「μL」と互換的に使用される。
【0059】
II.IP4-4,6置換誘導体
[62]本発明は、IP4-4,6置換誘導体、その合成方法、およびその使用を提供する。一部の態様では、IP4-4,6置換誘導体は、一般式I:
【0060】
【0061】
(式中、R1、R3、R7、およびR11は、独立して、OPO3
2-またはOPSO2
2-を表し、R5およびR9は置換基である)
の化合物である。一部の態様では、R5およびR9は同一の置換基である。一部の態様では、R5およびR9は同一の置換基ではない。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、式Iの化合物の許容される塩(例えば、薬学的に許容される塩)またはその組合せである。
【0062】
[63]一部の態様では、本発明のIP4-4,6誘導体の全ての負電荷が、正電荷イオンの電荷により打ち消されるわけではない。したがって、本発明のIP4-4,6誘導体は、例えば、四イオン塩(例えば、四ナトリウム塩)、五イオン塩(例えば、五ナトリウム塩)、六イオン塩(例えば、六ナトリウム塩)、七イオン塩(例えば、七ナトリウム塩)、八イオン塩(例えば、八ナトリウム塩)、九イオン塩(例えば、九ナトリウム塩)または十イオン塩(例えば、十ナトリウム塩)であり得る。一部の態様では、IP4-4,6置換誘導体のさらなる負電荷群の存在が、さらなるイオンとの錯体の形成をもたらし得る。一部の態様では、本発明のIP4-4,6誘導体はナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩または八ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、六ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。本発明に提示される式Iおよび残りの式は、それらにより網羅される化合物の任意の異性体を包含することを意味する。
【0063】
[64]用語「アルケニル」または「アルケニル鎖」とは、本発明の文脈では、置換または非置換のいずれかの1つまたは複数の二重結合を含有する線状または分岐状アルキル鎖(例えば、2~10個の炭素原子を含有)を指す。例は、とりわけ、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、イソプロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、および1,3-ブタジエニルを含む。
【0064】
[65]用語「アルキル」または「アルキル鎖」とは、本発明の文脈では、線状、分岐状、環状、または線状または分岐状側鎖との環状であり得る飽和炭化水素部分を指す。用語アルキルは、プロペニルのような部分不飽和炭化水素を含む。例は、メチル、エチル、n-またはイソブチル、n-またはシクロヘキシルである。用語アルキルは、ヘテロ原子により結合または架橋されるアルキル基まで広げることができる。ヘテロ原子は、本発明の文脈では、窒素(N)、硫黄(S)、酸素(O)、およびハロゲンである。
【0065】
[66]用語「アルキニル」または「アルキニル鎖」とは、本発明の文脈では、置換または非置換のいずれかの1つまたは複数の三重結合を含有する線状または分岐状アルキル鎖(例えば、2~10個の炭素原子を含有)を指す。例は、とりわけ、エチニル、プロピニル、1-ブチニル、および3-ブチニルを含む。
【0066】
[67]「アミン官能基」または「アミン基」は、NRR’の官能基であり、RおよびR’は、例えば、水素(-H)およびC1~Cnアルキルのようなアルキル基から独立して選択され、nは0~20の整数である。
【0067】
[68]「ヒドロキシ官能基」または「ヒドロキシ基」はOHである。
【0068】
[69]「カルボン酸官能基」または「カルボン酸基」は、COOHまたはそのアニオン、COO-である。
【0069】
[70]「カルボン酸アミド」は、CONRR’またはNCORであり、RおよびR’は、例えば、水素(-H)およびC1~Cnアルキルのようなアルキル基から独立して選択され、nは0~20の整数である。
【0070】
[71]「炭素環」とは、飽和、部分不飽和または芳香族であり得、任意の利用可能なC原子を介して分子の残りに結合される3~10員炭素環状環を指す。この用語は、1つまたは複数のヘテロ原子(例えば、N、O、ハロゲン原子)で置換される炭素環状環を含む。
【0071】
[72]「複素環」とは、飽和、部分不飽和または芳香族であり得、任意の利用可能なC原子またはN原子を介して分子の残りに結合される、N、O、およびSの中から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する3~10員環状環を指す。この用語は、1つまたは複数のハロゲン原子で置換される複素環式環を含む。
【0072】
[73]炭素環および複素環の例は、とりわけ、フェニル、ナフチル、チエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、テトラゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アゼチジニル、およびアジリジニルを含む。
【0073】
[74]「ハロゲン」基とは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を指す。
【0074】
[75]用語「OPO3
2-」とは、本発明の文脈では、不明瞭にOPO3H-およびOPO3H2も指す。
【0075】
[76]一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体または本明細書に開示される中間体化合物は、US9612250に開示される方法を使用して検出および/または定量化することができる。US8377909、US8778912およびUS20070066574もまた参照のこと。
【0076】
[77]本発明のIP4-4,6置換誘導体は、製薬技術で通常使用される任意の形態で存在し得る。特定の態様は、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、遊離酸、または先の形態の混合物を含むが、限定されない。他の薬学的に許容される塩は、当業者には知られており、先に記載される方法により得ることができる(Haynes Mら、J.Pharmaceutical Sci.2005年;94:2111~2120頁)。
【0077】
[78]一部の態様では、R1、R3、R7、およびR11は、独立して、ホスフェート(-OPO3
2-)を表し、R5/R9は、式-O(アルキル)nXに対応し(すなわち、R5/R9は、分岐を伴うまたは伴わないアルキル鎖であり)、ここで、nは、1~20の整数であり、末端基Xは、-H、-OR、-NRR’、-COOR、-CONRR’、-NHCOR、-NHCOOR、-OCONR、-NHSO2R、-NHCONRR’、ハロゲン、-CF3、炭素環(飽和または不飽和)、および複素環(飽和または不飽和)からなる群から選択され、RおよびR’は、Hまたはアルキル基である。本発明を通して、このファミリーのIP4-4,6置換誘導体は、ファミリーAと指定される。
【0078】
[79]一部の態様では、R1、R3、R7、およびR11は、独立して、ホスフェート(-OPO3
2-)を表し、R5/R9は、式-O(アルキル)yCy(アルキル)y-Zに対応し(すなわち、R5/R9は、2つのアルキル鎖間に挿入される環状リンカーにより接続される2つのアルキル鎖を含み)、ここで、各アルキルは、y個の炭素(例えばCH2)単位を含み、yは、0~10の整数であり、遠位アルキル鎖は、アルキル、-COR、-OR、-NRR’、-COOR、-CONRR’、-NHCOR、-NHCOOR、-OCONR、-NHSO2R、-NHCONRR’、ハロゲン、および-CF3からなる群から選択される末端基Zを含み、RおよびR’は、Hまたはアルキル基である。本発明を通して、このファミリーのIP4-4,6置換誘導体は、ファミリーBと指定される。
【0079】
[80]一部の態様では、R1、R3、R7、およびR11は、独立して、ホスフェート(-OPO3
2-)を表し、R5/R9は、式-O(アルキル)yA(アルキル)y-Z’(すなわち、2つのアルキル鎖間に挿入されるリンカーAにより接続される2つのアルキル鎖)に対応し、ここで、各アルキル鎖は、y個の炭素(例えばCH2)単位を含み、yは、0~10の整数であり、リンカーAは、-CONR-、-NHCOO-、-NHSO2-、-NHCONR-、-NHCO-および-OCONR-からなる群から選択され、遠位アルキル鎖は、-OR、-NRR’、-COOR、-CONRR’、-NHCOR、-NHCOOR、-OCONR、-NHSO2R、-NHCONRR’、炭素環(飽和または不飽和)、複素環(飽和または不飽和)からなる群から選択される末端基Z’を含み、RおよびR’は、Hまたはアルキル基である。本発明を通して、このファミリーのIP4-4,6置換誘導体は、ファミリーCと指定される。
【0080】
[81]一部の態様では、ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体は、ファミリーA、BまたはCからの化合物の類似体であり、R1、R3、R7またはR11の少なくとも1つは、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。本発明を通して、このファミリーのIP4-4,6置換誘導体は、ファミリーDと指定される。
【0081】
[82]ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体の一部の態様では、ファミリーA、BまたはCからの化合物中のR1、R3、R7またはR11の1つは、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体の一部の態様では、ファミリーA、BまたはCからの化合物中のR1、R3、R7またはR11の2つは、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体の一部の態様では、ファミリーA、BまたはCからの化合物中のR1、R3、R7またはR11の3つは、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体の一部の態様では、ファミリーA、BまたはCからの化合物中のR1、R3、R7またはR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。
【0082】
[83]ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体の一部の態様では、ファミリーD化合物は、位置R1でのみ、チオホスフェート(-OPSO2
2-)を含有する。ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体の一部の態様では、ファミリーD化合物は、位置R3でのみ、チオホスフェート(-OPSO2
2-)を含有する。ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体の一部の態様では、ファミリーD化合物は、位置R7でのみ、チオホスフェート(-OPSO2
2-)を含有する。ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体の一部の態様では、ファミリーD化合物は、位置R11でのみ、チオホスフェート(-OPSO2
2-)を含有する。ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体の一部の態様では、ファミリーD化合物は、位置R1、R3、R7、およびR11で、チオホスフェート(-OPSO2
2-)を含有する。ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体の一部の態様では、ファミリーD化合物は、位置R1およびR3で、チオホスフェート(-OPSO2
2-)を含有する。ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体の一部の態様では、ファミリーD化合物は、位置R1およびR7で、チオホスフェート(-OPSO2
2-)を含有する。ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体の一部の態様では、ファミリーD化合物は、位置R1およびR11で、チオホスフェート(-OPSO2
2-)を含有する。ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体の一部の態様では、ファミリーD化合物は、位置R3およびR7で、チオホスフェート(-OPSO2
2-)を含有する。ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体の一部の態様では、ファミリーD化合物は、位置R3およびR11で、チオホスフェート(-OPSO2
2-)を含有する。ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体の一部の態様では、ファミリーD化合物は、位置R7およびR11で、チオホスフェート(-OPSO2
2-)を含有する。ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体の一部の態様では、ファミリーD化合物は、位置R1、R3、およびR7で、チオホスフェート(-OPSO2
2-)を含有する。ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体の一部の態様では、ファミリーD化合物は、位置R1、R3、およびR11で、チオホスフェート(-OPSO2
2-)を含有する。ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体の一部の態様では、ファミリーD化合物は、位置R3、R7、およびR11で、チオホスフェート(-OPSO2
2-)を含有する。ファミリーDのIP4-4,6置換誘導体の一部の態様では、ファミリーD化合物は、位置R1、R7、およびR11で、チオホスフェート(-OPSO2
2-)を含有する。
【0083】
[84]一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、ファミリーA、ファミリーB、ファミリーC、ファミリーDまたはその組合せからのIP4-4,6置換誘導体を含む。
【0084】
[85]一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、ファミリーAからのIP4-4,6置換誘導体を含む。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、ファミリーBからのIP4-4,6置換誘導体を含む。一部では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、ファミリーCからのIP4-4,6置換誘導体を含む。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、ファミリーDからのIP4-4,6置換誘導体を含む。
【0085】
[86]一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物1~53およびその組合せからなる群から選択されるIP4-4,6置換誘導体を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物1~30およびその組合せからなる群から選択されるIP4-4,6置換誘導体を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物31~44およびその組合せからなる群から選択されるIP4-4,6置換誘導体を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物45~49およびその組合せからなる群から選択されるIP4-4,6置換誘導体を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物50~51およびその組合せからなる群から選択されるIP4-4,6置換誘導体を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物1を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物2を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物3を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物4を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物5を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物6を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物7を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物8を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物9を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物10を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物11を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物12を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物13を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物14を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物15を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物16を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物17を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物18を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物19を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物20を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物21を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物22を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物23を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物24を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物25を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物26を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物27を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物28を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物29を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物30を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物31を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物32を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物33を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物34を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物35を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物36を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物37を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物38を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物39を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物40を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物41を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物42を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物43を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物44を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物45を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物46を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物47を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物48を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物49を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物50を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物51を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物52を含む、またはそれからなる。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物53を含む、またはそれからなる。
【0086】
[87]一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物1の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物2の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物3の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物4の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物5の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物6の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物7の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物8の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物9の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物10の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物11の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物12の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、
R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物13の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物14の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物15の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物16の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物17の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物18の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物19の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物20の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物21の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物22の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物23の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物24の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、
およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物25の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物26の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物27の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物28の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物29の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物30の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物31の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物32の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物33の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物34の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物35の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物36の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート
(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物37の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物38の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物39の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物40の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物41の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物42の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物43の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物44の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物45の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物46の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物47の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物48の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物49の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;
R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物50の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物51の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物52の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、化合物53の類似体を含み、またはそれからなり、ここで、R1、R3、R7もしくはR11;R1、R3、R7、およびR11;R1およびR3;R1およびR7;R1およびR11;R3およびR7;R3およびR11;R7およびR11;R1、R3、およびR7;R1、R3、およびR11;R3、R7、およびR11;またはR1、R7、およびR11は、チオホスフェート(-OPSO2
2-)である。
【0087】
[88]一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体のR5およびR9置換基のアルキル部分は、少なくとも1つの二重または三重炭素結合を含む、すなわち、それぞれアルケニルまたはアルキニル鎖を形成する。一部の態様では、R5およびR9置換基中のアルケニル鎖は同一である。一部の態様では、R5およびR9置換基中のアルケニル鎖は異なる。一部の態様では、R5およびR9置換基中のアルキニル鎖は同一である。一部の態様では、R5およびR9置換基中のアルキニル鎖は異なる。一部の態様では、R5およびR9置換基中のアルキル部分は、少なくとも1つの二重炭素結合および少なくとも1つの三重炭素結合を含み、アルケニルまたはアルキニル鎖の組合せを形成する。一部の態様では、R5およびR9置換基中のアルケニルおよびアルキニル鎖の組合せは同一である。一部の態様では、R5およびR9置換基中のアルケニルおよびアルキニル鎖の組合せは異なる。一部の態様では、R5またはR9置換基中のアルキル部分に少なくとも1つの二重または三重炭素結合を含む本発明のIP4-4,6置換誘導体は、ファミリーAの化合物である。一部の態様では、少なくとも1つの二重または三重炭素結合を含むファミリーAの化合物は、化合物1~化合物30および化合物52である。
【0088】
[89]一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、以下の式:
【0089】
【0090】
(式中、nは、1~20の整数であり、アルキルはCH2であり、Xは-Hである)
の化合物を含む、またはそれからなる。一部の態様では、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体はナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩または八ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、六ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は八ナトリウム塩である。一部の態様では、nは5であり、アルキルはCH2であり、Xは-Hである(化合物1)。一部の態様では、nは10であり、アルキルはCH2であり、Xは-Hである(化合物2)。一部の態様では、nは14であり、アルキルはCH2であり、Xは-Hである(化合物3)。一部の態様では、nは3であり、アルキルはCH2であり、Xは-Hである(化合物4)。一部の態様では、nは7であり、アルキルはCH2であり、Xは-Hである(化合物5)。
【0091】
[90]一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、以下の式:
【0092】
【0093】
(式中、nは、1~20の整数であり、アルキルはCH2であり、Xは-OHおよび-OMeからなる群から選択される)
の化合物を含む、またはそれからなる。一部の態様では、IP4-4,6誘導体はナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩または八ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、六ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は八ナトリウム塩である。一部の態様では、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20である。一部の態様では、nは5であり、アルキルはCH2であり、Xは-OHである(化合物6)。一部の態様では、nは10であり、アルキルはCH2であり、Xは-OHである(化合物7)。一部の態様では、nは14であり、アルキルはCH2であり、Xは-OHである(化合物8)。一部の態様では、nは5であり、アルキルはCH2であり、Xは-OMeである(化合物9)。一部の態様では、nは3であり、アルキルはCH2であり、Xは-OMeである(化合物10)。一部の態様では、nは7であり、アルキルはCH2であり、Xは-OMeである(化合物11)。一部の態様では、nは9であり、アルキルはCH2であり、Xは-OMeである(化合物12)。一部の態様では、nは19であり、アルキルはCH2であり、Xは-OMeである(化合物20)。
【0094】
[91]一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、以下の式:
【0095】
【0096】
(式中、nは、1~20の整数であり、アルキルはCH2であり、Xはアミン基である)
の化合物を含む、またはそれからなる。一部の態様では、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体はナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩または八ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、六ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は六ナトリウム塩である。一部の態様では、nは3であり、アルキルはCH2であり、Xは-NH2である(化合物13)。一部の態様では、nは5であり、アルキルはCH2であり、Xは-NH2である(化合物14)。一部の態様では、nは10であり、アルキルはCH2であり、Xは-NH2である(化合物15)。
【0097】
[92]一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、以下の式:
【0098】
【0099】
(式中、nは、1~20の整数であり、アルキルはCH2であり、Xはピラゾールまたはトリアゾールである)
の化合物を含む、またはそれからなる。一部の態様では、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体はナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩または八ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、六ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は八ナトリウム塩である。一部の態様では、nは5であり、アルキルはCH2であり、Xはピラゾールである(化合物16)。一部の態様では、nは5であり、アルキルはCH2であり、Xはトリアゾールである(化合物17)。
【0100】
[93]一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、以下の式:
【0101】
【0102】
(式中、nは、1~20の整数であり、アルキルはCH2であり、Xは-COOHである)
の化合物を含む、またはそれからなる。一部の態様では、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体はナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩または八ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、六ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、八ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、nは5であり、アルキルはCH2であり、Xは-COOHである(化合物18)。一部の態様では、nは10であり、アルキルはCH2であり、Xは-COOHである(化合物19)。一部の態様では、nは3であり、アルキルはCH2であり、Xは-COOHである(化合物52)。
【0103】
[94]一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、以下の式:
【0104】
【0105】
(式中、nは、1~20の整数であり、アルキルはCH2であり、Xは、-CONRR’、-NHCOR、-NHCOOR、-NHCONRR’または-CF3である)
の化合物を含む、またはそれからなる。一部の態様では、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体はナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩または八ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、六ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は八ナトリウム塩である。一部の態様では、nは3であり、アルキルはCH2であり、Xは-CF3である(化合物22)。一部の態様では、nは5であり、アルキルはCH2であり、Xは-CF3である(化合物23)。一部の態様では、nは3であり、アルキルはCH2であり、Xは-NHCOOMeである(化合物24)。一部の態様では、nは5であり、アルキルはCH2であり、Xは-NHCOOMeである(化合物25)。一部の態様では、nは3であり、アルキルはCH2であり、Xは-CONH2である(化合物26)。一部の態様では、nは5であり、アルキルはCH2であり、Xは-NHCOMeである(化合物27)。一部の態様では、nは5であり、アルキルはCH2であり、Xは-NHCONHPrである(化合物30)。
【0106】
[95]一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、以下の式:
【0107】
【0108】
(式中、nは、1~20の整数であり、アルキルはCH2であり、Xはシクロプロパンまたはシクロペンタンである)
の化合物を含む、またはそれからなる。一部の態様では、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体はナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩または八ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、六ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は八ナトリウム塩である。一部の態様では、nは2であり、アルキルはCH2であり、Xはシクロプロパンである(化合物28)。一部の態様では、nは2であり、アルキルはCH2であり、Xはシクロペンタンである(化合物29)。
【0109】
[96]一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、以下の式:
【0110】
【0111】
(式中、nは、1~20の整数であり、アルキルは分岐鎖であり、Xは-Hである)
の化合物を含む、またはそれからなる。一部の態様では、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体はナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩または八ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、六ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は八ナトリウム塩である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、
図2Bに示す通り、化合物21を含む、またはそれからなる。
【0112】
[97]一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、以下の式:
【0113】
【0114】
(式中、nは、1~20の整数であり、アルキルはアルキニル鎖であり、Xは-Hである)
の化合物を含む、またはそれからなる。一部の態様では、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体はナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩または八ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、六ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は八ナトリウム塩である。一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、
図2Bに示す通り、化合物53を含む、またはそれからなる。
【0115】
[98]一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、以下の式:
【0116】
【0117】
(式中、yおよびy’は、0~10の整数であり、アルキルはCH
2であり、Cyは、ピペラジン、トリアゾール-1、およびトリアゾール-2からなる群から選択され、Zは、-COOH、-OMe、および-COCH
3からなる群から選択される)
の化合物を含む、またはそれからなる。
図3Aを参照のこと。一部の態様では、IP4-4,6誘導体はナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩または八ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、六ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、八ナトリウム塩または九ナトリウム塩である。一部の態様では、yまたはy’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10である。一部の態様では、yは1であり、y’は2であり、アルキルはCH
2であり、Cyはトリアゾール-2であり、Zは-COOHである(化合物31)。一部の態様では、yは1であり、y’は3であり、アルキルはCH
2であり、Cyはトリアゾール-2であり、Zは-OMeである(化合物32)。一部の態様では、yは1であり、y’は6であり、アルキルはCH
2であり、Cyはトリアゾール-2であり、Zは-OMeである(化合物33)。一部の態様では、yは2であり、y’は0であり、アルキルはCH
2であり、Cyはピペラジンであり、Zは-COCH
3である(化合物34)。一部の態様では、yは3であり、y’は2であり、アルキルはCH
2であり、Cyはトリアゾール-1であり、Zは-COOHである(化合物35)。一部の態様では、yは3であり、y’は1であり、アルキルはCH
2であり、Cyはトリアゾール-1であり、Zは-OMeである(化合物36)。一部の態様では、yは4であり、y’は1であり、アルキルはCH
2であり、Cyはトリアゾール-1であり、Zは-OMeである(化合物37)。一部の態様では、yは5であり、y’は1であり、アルキルはCH
2であり、Cyはトリアゾール-1であり、Zは-OMeである(化合物38)。一部の態様では、yは6であり、y’は1であり、アルキルはCH
2であり、Cyはトリアゾール-1であり、Zは-OMeである(化合物39)。一部の態様では、yは6であり、y’は0であり、アルキルはCH
2であり、Cyはトリアゾール-1であり、Zは-COOHである(化合物40)。一部の態様では、yは6であり、y’は1/0であり、アルキルはCH
2であり、Cyはトリアゾール-1であり、Zは-OMe/-COOHである(化合物41)。
【0118】
[99]一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、以下の式:
【0119】
【0120】
(式中、yおよびy’は、0~10の整数であり、アルキルはCH
2であり、Cyは、1,3-置換フェニルおよび1,4-置換フェニルからなる群から選択され、Zは、-Me、-OMe、および-CF
3からなる群から選択される)
の化合物を含む、またはそれからなる。
図3Bを参照のこと。一部の態様では、IP4-4,6誘導体はナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩または八ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、六ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は八ナトリウム塩である。一部の態様では、yまたはy’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10である。一部の態様では、yは3であり、y’は0であり、アルキルはCH
2であり、Cyは1,4-置換フェニルであり、Zは-Meである(化合物42)。一部の態様では、yは3であり、y’は0であり、アルキルはCH
2であり、Cyは1,4-置換フェニルであり、Zは-OMeである(化合物43)。一部の態様では、yは3であり、y’は0であり、アルキルはCH
2であり、Cyは1,3-置換フェニルであり、Zは-CF
3ある(化合物44)。
【0121】
[100]一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、以下の式:
【0122】
【0123】
(式中、yおよびy’は、0~10の整数であり、アルキルはCH2であり、Aは、-NHCOおよび-NHCONHからなる群から選択され、Zは、-COOH、フェニル、シクロペンチル、およびチオフェニルからなる群から選択される)
の化合物を含む、またはそれからなる。一部の態様では、IP4-4,6誘導体はナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩または八ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、六ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、八ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、yまたはy’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10である。一部の態様では、yは3であり、y’は3であり、アルキルはCH2であり、Aは-NHCOであり、Zは-COOHである(化合物45)。一部の態様では、yは3であり、y’は0であり、アルキルはCH2であり、Aは-NHCONHであり、Zはフェニルである(化合物46)。一部の態様では、yは3であり、y’は0であり、アルキルはCH2であり、Aは-NHCONHであり、Zはシクロペンチルである(化合物47)。一部の態様では、yは5であり、y’は0であり、アルキルはCH2であり、Aは-NHCOであり、Zはフェニルである(化合物48)。一部の態様では、yは5であり、y’は0であり、アルキルはCH2であり、Aは-NHCOであり、Zはチオフェニルである(化合物49)。
【0124】
[101]一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体は、以下の式:
【0125】
【0126】
(式中、nは、1~20の整数であり、アルキルはCH2であり、Xは-Hおよび-OMeからなる群から選択される)
の化合物を含む、またはそれからなる。一部の態様では、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体はナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、四ナトリウム塩、五ナトリウム塩、六ナトリウム塩、七ナトリウム塩または八ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は、六ナトリウム塩、八ナトリウム塩、九ナトリウム塩または十ナトリウム塩である。一部の態様では、IP4-4,6誘導体は八ナトリウム塩である。一部の態様では、nは5であり、アルキルはCH2であり、Xは-Hである(化合物50)。一部の態様では、nは5であり、アルキルはCH2であり、Xは-OMeである(化合物51)。
【0127】
[102]本発明のIP4-4,6誘導体は、ミオ形態で開示される。しかし、本発明はまた、本発明のIP4-4,6誘導体のシロ、ムコ、1D-キロ、1L-キロ、ネオ、アロ、エピ、およびシスの対応物のようなイノシトール骨格の他の異性体全てを包含することを意味する。
【0128】
[103]本発明はまた、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53)の調製に有用な化学中間体化合物も提供する。一部の態様では、このような中間体は、表1に列挙される化合物である。本明細書に開示される中間体化合物は、本明細書に記載される手段を利用することにより、本発明のIP4-4,6置換誘導体に変換することができる。ゆえに、本発明は、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~53からなる群から選択される化合物)を生成する方法であって、表1に列挙される化合物からなる群から選択される中間体化合物を利用するステップを含む、方法を提供する。本発明はまた、本明細書に開示される中間体化合物を生成する方法も提供する。したがって、本発明は、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~53からなる群から選択される化合物)を生成するための、表1に列挙される化合物からなる群から選択される中間体化合物を生成する方法を提供する。
【0129】
【0130】
【0131】
【0132】
【0133】
【0134】
【0135】
【0136】
【0137】
[104]本発明のIP4-4,6置換誘導体およびその合成のための中間体は、本明細書に記載される方法、ならびに有機化学の分野で公知の他の方法を使用することにより合成することができる。一部の態様では、方法は、本明細書に記載される合成スキーム1、2、3、および4に示される一般的な手順を含むが、限定されない。ゆえに、一部の態様では、本発明は、本発明のIP4-4,6置換誘導体を製造する方法であって、以下に開示される合成スキーム1を適用するステップを含む、方法を提供する。一部の態様では、本発明は、本発明のIP4-4,6置換誘導体を製造する方法であって、以下に開示される合成スキーム2を適用するステップを含む、方法を提供する。一部の態様では、本発明は、本発明のIP4-4,6置換誘導体を製造する方法であって、以下に開示される合成スキーム3を適用するステップを含む、方法を提供する。一部の態様では、本発明は、本発明のIP4-4,6置換誘導体を製造する方法であって、以下に開示される合成スキーム4を適用するステップを含む、方法を提供する。
【0138】
[105]一部の態様では、本発明は、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)の合成のための中間体を製造する方法であって、以下に開示される合成スキーム1を適用するステップを含む、方法を提供する。一部の態様では、本発明は、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)の合成のための中間体を製造する方法であって、以下に開示される合成スキーム2を適用するステップを含む、方法を提供する。一部の態様では、本発明は、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)の合成のための中間体を製造する方法であって、以下に開示される合成スキーム3を適用するステップを含む、方法を提供する。一部の態様では、本発明は、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)の合成のための中間体を製造する方法であって、以下に開示される合成スキーム4を適用するステップを含む、方法を提供する。
【0139】
[106]スキーム1:本発明のIP4-4,6置換誘導体は、例えば、式IVの中間体(例えば、中間体IV-1~IV-48)および式IV’の中間体(例えば、中間体IV’-1~IV’-2)の脱保護により得ることができる。スキーム1、
図6を参照のこと。「保護基」またはPGは、限定されないが、ベンジル、レブリニルベンジル、tert-ブチル、o-キシレニル(例えば、同じホスフェートの2PGの結合による)、9-フルオレニルメチル、シアンエチルおよび各場合に好適な他の保護基であり得る。式IVの中間体(例えば、中間体IV-1~IV-48)は、例えば、本文献に記載される手順による式IIIの中間体のリン酸化により、例えば、ホスホロアミダイト誘導体との反応と、続く酸化剤(例えば、m-CPBA、H
2O
2、tBuOOH)との酸化により達成することができる。式IV’の中間体(例えば、中間体IV’-1~IV’-2)は、例えば、当該技術分野に記載される手順による式IIIの中間体のチオリン酸化により、例えば、ホスホロアミダイト誘導体との反応と、続く硫黄とのチオ酸化により達成することができる。同時に、式IIIの中間体(例えば、中間体III-1~III-47)は、例えば、式IIの中間体(例えば、中間体II-1~II-27)の酸性媒体での加水分解により得ることができる。最後に、式IIの中間体(例えば、中間体II-1~II-27)は、例えば、化合物(2)のアルキル化剤とのアルキル化により得ることができる。(2)の調製は、文献(Martin Sら、J.Org.Chem.1994年;59:4805頁;Kardivel M、Org.&Biomolecular Chem.2008年;6(11):1966~72頁)で先に記載された。「脱離基」またはLGは、限定されないが、塩化物、臭化物、ヨウ化物、トルエンスルホニル(Ts)またはメチルスルホニル(Ms)であり得る。
【0140】
[107]スキーム2:スキーム1の代替として、例えば、R
5およびR
9が、置換1,2,3-トリアゾールを含有する場合、式Iの化合物(すなわち、本発明のIP4-4,6置換誘導体)は、スキーム2に記載される代替的な経路にしたがうことにより得ることができる(
図7)。本方法では、式IIIの中間体(例えば、中間体III-20、III-26、およびIII-27)は、例えば、式VIの中間体(例えば、中間体VI-1)およびアルキル剤のいずれかを出発物質として使用することによるクリック反応を介して得ることができる。中間体VI(例えば、中間体VI-1)は、中間体2の適切な試薬とのアルキル化および加水分解により達成することができる。
【0141】
[108]スキーム3:スキーム1およびスキーム2の別の代替として、例えば、R
5およびR
9が、置換1,2,3-トリアゾールを含有する場合、式Iの化合物(すなわち、本発明のIP4-4,6置換誘導体)は、スキーム3に記載される代替的な経路により得ることができる(
図8)。この場合、式IIIの中間体(例えば、中間体III-21~III-25、III-42、およびIII-43)は、例えば、式IXの中間体(例えば、中間体IX-1~IX5)およびアルキニルクリック剤(click agent)を出発物質として使用することによるクリック反応を介して得ることができる。中間体IXは、化合物2のアジドアルキル化剤とのアルキル化および加水分解により達成することができる。スキーム1の別の代替として、R
5およびR
9が、アミン基を含有する場合、式Iの化合物(すなわち、本発明のIP4-4,6置換誘導体)は、スキーム3に示すように得ることができる(
図8)。ゆえに、中間体IX(例えば、中間体IX-1~IX-5)は、リン酸化されて中間体X(例えば、中間体X-1~X3)得ることができ、次いで中間体Xは、脱保護されて式Iの化合物を得ることができる。
【0142】
[109]スキーム4:スキーム1のさらなる代替として、R
5およびR
9が、置換アミド、スルホンアミド、カルバメートまたは尿素を含有する場合、中間体III(例えば、中間体III-28、III-36~III-41、およびIII-44~III-46)は、
図9に示すように得ることができる。ゆえに、中間体III(例えば、中間体III-28、III-36~III-41、およびIII-44~III-46)は、アジド還元(例えば、中間体XI-1~XI-2)を介した中間体VIII(例えば、中間体VIII-1~VIII-5)、続く脱保護(例えば、中間体XII-1)、最後に、中間体XII(例えば、中間体XII-1)の適切な試薬との反応によるアミド/スルホンアミド/尿素またはカルバメートの形成から達成することができる。あるいは、反応の順は変更することができ、最初に中間体XIII(例えば、中間体XIII-1~XIII-3)からアミド/スルホンアミド/尿素またはカルバメートを得、次いで加水分解により中間体IIIに達成することができる。
【0143】
[110]任意のアルキル化剤またはクリック剤(アジドまたはアルキニルを含む)ならびにアミド、スルホンアミド、尿素またはカルバメート形成に使用された試薬は、市販のものであり得る、または有機化学の分野で周知の以下の反応により得ることができる。一部の態様では、方法は、スキーム5(
図10)に示される一般的な手順を含むが、限定されない。
【0144】
[111]代表的な本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)は、本明細書に示され、その全てはミオ配座である。しかし、ミオ配座の任意の例示的な本発明のIP4-4,6置換誘導体が、提示される代表的な配座に限定されないことは理解すべきである。ゆえに、例えば、本明細書に示される化合物1~53および中間体はまた、シロ、ムコ、1D-キロ、1L-キロ、ネオ、アロ、エピ、およびシスの配座に対応する同等物も包含する。その最も安定した配座では、ミオ-イノシトール異性体は、互いから最も離れたエクアトリアル位に最大数のヒドロキシルが移動するイス型配座を前提とする。この配座では、天然のミオ異性体は、6個のヒドロキシルのうちの5個(第1、第3、第4、第5、および第6)はエクアトリアルである一方、第2のヒドロキシル基はアキシアルである構造を有する。
【0145】
[112]本発明はまた、病理学的結晶化の処置のための医薬を製造する方法であって、表1に列挙される化合物からなる群から選択される中間体化合物を使用するステップを含む、方法も提供する。また提供されるのは、医薬としての使用のための式Iの化合物(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される)である。また提供されるのは、病理学的結晶化に関連する疾患を予防または処置するための医薬の製造のための式Iの化合物(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される)の使用である。
【0146】
III.医薬組成物
[113]本発明はまた、本明細書に開示される疾患および状態(例えば、病理学的石灰化)を予防および/または処置するための方法での使用のための医薬組成物であって、少なくとも1つの本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)を含む、医薬組成物も提供する。一部の態様では、医薬組成物は、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)を単独で、または1つもしくは複数の薬学的に許容される賦形剤もしくは担体と共に含む。
【0147】
[114]用語「賦形剤」とは、本明細書で使用される場合、医薬組成物の要素の吸収を助ける、前記要素を安定化する、組成物の調製を活性化するまたは助ける物質を指す。ゆえに、非経口製剤に使用される賦形剤の例は、抗菌剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、メタクレゾール、チメロサール)、共溶媒(例えば、エタノール)、緩衝剤、等張化剤(例えば、NaCl)およびpH調節因子(例えば、カーボネート、シトレート、ホスフェート溶液)を含むが、限定されない。
【0148】
[115]賦形剤の場合のように、「薬学的に許容されるビヒクル」は、そこに含有される成分のいずれかを決定した体積または重量に希釈する組成物に使用される物質である(例えば、0.9%(w/v)NaCl水溶液)。薬学的に許容されるビヒクルは、不活性物質、または本発明の医薬組成物を含む要素のいずれかに対する類似する作用を含む物質である。前記ビヒクルの役割は、他の要素の組込みを可能にする、より良好な投薬および投与を可能にする、または一貫性を提供し、組成物に成形することである。
【0149】
[116]医薬組成物は、およそ1%~およそ95%の有効成分を含み得る。一部の態様では、例えば、本発明の医薬組成物は、およそ20%~およそ90%の有効成分(すなわち、本発明のIP4-4,6置換誘導体またはその組合せ、単独でまたは例えば1つもしくは複数の追加の治療剤と組み合わせて)を含み得る。
【0150】
[117]非経口投与に好適な医薬組成物の製剤は、有効成分、例えば、滅菌水または滅菌等張生理食塩水(例えば、0.9%(w/v)NaCl水溶液)のような薬学的に許容される担体と合わせた、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)を含む。このような製剤は、ボーラス投与または持続的投与に好適な形態で、調製、包装、または販売することができる。注射可能な製剤は、アンプルまたは保存剤を含有する多回投与容器のような単位剤形で、調製、包装、または販売することができる。非経口投与用の製剤は、懸濁剤、溶液剤、油性または水性ビヒクル中の乳剤、ペースト剤、および埋込可能な持続放出性または生分解性製剤を含むが、限定されない。このような製剤は、懸濁化剤、安定化剤、または分散化剤を含むが、限定されない1種または複数種の追加成分をさらに含み得る。
【0151】
[118]一部の態様では、非経口投与用の製剤では、有効成分、例えば、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)は、再構成した組成物の非経口投与前に、好適なビヒクル(例えば、発熱性物質を含まない滅菌水)との再構成のための乾燥(すなわち、粉末または顆粒)形態で提供される。
【0152】
[119]医薬組成物は、滅菌の注射可能な水性または油性の懸濁剤または溶液剤の形態で、調製、包装、または販売することができる。この懸濁剤または溶液剤は、従来技術にしたがって製剤化することができ、有効成分(例えば、本発明のイノシトールリン酸)に加えて、本明細書に記載される分散化剤、湿潤化剤、または懸濁化剤のような追加成分を含み得る。このような滅菌の注射可能な製剤は、例えば、水または1,3-ブタンジオールのような非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒を使用して調製することができる。他の許容される希釈剤および溶媒は、リンゲル溶液、等張性塩化ナトリウム溶液、および合成のモノまたはジグリセリドのような不揮発性油を含むが、限定されない。
【0153】
[120]有用である他の投与可能な製剤は、微晶質形態で、リポソーム製剤で、または生分解性ポリマー系の成分として有効成分を含むものを含む。持続放出性または埋込み用の組成物は、乳剤、イオン交換樹脂、溶解性に乏しいポリマー、または溶解性に乏しい塩のような薬学的に許容されるポリマー物質または疎水性物質を含み得る。前記活性剤を含有する制御または持続放出性製剤を含む、本発明のIP4-4,6置換誘導体を投与するための、組成物および製剤を作製する方法は、当該技術分野に記載される。例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy、第23版、2021年、Academic Press;US6340475、US6488962、US6451808、US5972389、US5582837、およびUS5007790;US20030147952、US20030104062、US20030104053、US20030044466、US20030039688、およびUS20020051820;WO2003035041、WO2003035040、WO2003035029、WO2003035177、WO2003035039、WO2002096404、WO2002032416、WO2001097783、WO2001056544、WO2001032217、WO1998055107、WO1998011879、WO1997047285、WO1993018755、およびWO1990011757を参照のこと。
【0154】
[121]本発明による医薬は、当該技術分野で公知の方法、とりわけ、従来の混合、コーティング、顆粒化、溶解、または凍結乾燥により製造される。
【0155】
[122]本発明はまた、本発明の上述の態様のいずれかにより、所与の最も広い定義において、または、上で提示される態様のいずれかに特定されるように、医薬としての使用のための、化合物または化合物の組合せまたは医薬製剤も提供する。
【0156】
[123]本発明はまた、本発明の上述の態様のいずれかにより、所与の最も広い定義において、または、上で提示される態様のいずれかに特定されるように、本明細書に開示される疾患または状態の処置および/または予防での使用のための、化合物または化合物の組合せまたは医薬製剤も提供する。
【0157】
[124]本発明はまた、本発明の上述の態様のいずれかにより、所与の最も広い定義において、または、上で提示される態様のいずれかに特定されるように、本明細書に開示される疾患または状態を予防および/または処置するための医薬の製造のための、化合物または化合物の組合せまたは医薬製剤も提供する。
【0158】
IV.製造品およびキット
[125]本発明はまた、製造品およびキットも提供する。このような製造品およびキットは、本明細書に開示される方法によるその薬剤投与または他の使用のために、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)および/または溶媒の1つまたは複数を含む製剤を含有する1つまたは複数のバイアルを含む容器(例えば、箱)を含み得る。
【0159】
[126]本発明により提供されるキットまたは製造品はまた、本明細書に開示される薬剤投与のプロセスおよび投与量、または本明細書に開示される方法による本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)の使用を説明するパンフレットまたは説明書も含み得る。一部の態様では、キットまたは製造品は、多数のバイアルを含み得るが、その各々が単回用量を含有する。他の態様では、キットまたは製造品は、1つまたは複数のバイアルを含み得るが、その各々が2回以上の用量を含有する。
【0160】
[127]一部の態様では、製造品は、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)の溶液を含有するバッグである。他の態様では、製造品は、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)の溶液を含有する瓶(例えば、ガラス瓶またはプラスチック瓶)である。一部の態様では、製造品は、適切な溶媒での再構成用の粉末形態で、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)を含有するバッグである。他の態様では、製造品は、適切な溶媒での再構成用の粉末形態で、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)を含有する瓶(例えば、ガラス瓶またはプラスチック瓶)である。
【0161】
[128]キットおよび製造品は、本明細書に開示される方法および投与量によって本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)の1回または複数回の投与を実行するための説明書を含み得る。
【0162】
[129]キットおよび製造品に含まれる説明書は、包装材に添付することができる、または添付文書に含まれ得る。説明書が典型的には書かれたまたは印刷されたものであるが、これらに限定されない。このような説明書を記憶し、これらを末端使用者に伝達することが可能なあらゆる媒体も企図される。このような媒体は、電子記憶媒体(例えば、磁気ディスク、テープ、カートリッジ、チップ)、光学媒体(例えば、CD ROM)などを含むが、限定されない。本明細書で使用される場合、用語「説明書」は、説明書を提供するインターネットサイトのアドレスを含み得る。
【0163】
V.式IのIP4-4,6置換誘導体の使用
[130]本発明は、疾患および状態を処置する本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)を使用するための方法を提供する。一部の態様では、本明細書に開示される医学的使用は、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)の、有効量の式Iの化合物、または本明細書に開示される医薬組成物を対象に投与するステップを含む、(i)カルシウム塩/結晶(例えば、カルシウムホスフェート、HAP)の形成もしくは成長を阻害する、および/または、(ii)血液潅流の回復もしくは増大を、それを必要とする対象においてする能力に関する。したがって、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)は、病理学的結晶化に関連する疾患および状態を処置および予防するのに使用することができる。
図1を参照のこと。
【0164】
[131]本発明は、病理学的結晶化および/またはその結果の処置および/または予防を、それを必要とする対象においてする方法であって、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)を投与するステップを含み、IP4-4,6置換誘導体の投与が、対象において病理学的結晶化および/またはその結果を効果的に処置および/または予防する、方法を提供する。
【0165】
[132]本発明はまた、病理学的結晶化の処置のための医薬を製造する方法であって、表1に列挙される化合物からなる群から選択される中間体化合物を使用するステップを含む、方法も提供する。また提供されるのは、病理学的結晶化および/またはその結果の処置を、それを必要とする対象においてするための化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物である。
【0166】
[133]一部の態様では、本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~化合物53からなる群から選択される化合物)は、局所、経腸または非経口投与され得る。
【0167】
A.保護したミオ-イノシトール剤、アルキル化剤またはクリック剤、および活性化酸の合成
A.1.保護したミオ-イノシトール剤(1)および(2)の合成
[134]1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(1):(1)の合成は、文献(Martin Sら、J.Org.Chem.1994年;59(17):4805~4820頁)で先に記載された。
【0168】
[135]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(2):(2)の合成は、文献(Kadirvel Mら、Org.Biomol.Chem.2008年;6(11):1966~1972頁)で先に記載された。
【0169】
A.2.アルキル化剤またはクリック剤の合成
[136](((10-ブロモデシル)オキシ)メチル)ベンゼン(4):(4)の合成は、文献(Hanbali M.ら、Bioorg.Med.Chem.Letters 2006年;16(10):2637~2640頁)で先に記載された。
【0170】
[137](((14-ブロモテトラデシル)オキシ)メチル)ベンゼン(5):(5)の合成は、文献(Hitosugi Sら、Organic Letters 2014年;16(3):844~847頁)で先に記載された。
【0171】
[138]1-ブロモ-7-メトキシヘプタン(6):1,7-ジブロモヘプタン(3.27mL、19.38mmol)およびナトリウムメトキシド5N(3.88mL、19.38mmol)の混合物を、40℃で4時間撹拌した。反応混合物を濾過し、真空で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン(Hex):酢酸エチル(EtOAc) 10:1)で精製して、1.4gの(6)を得た(34.5%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 3.40 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 3.36 (t, J =6.6 Hz, 2H), 3.33 (s, 3H), 1.89-1.82 (m, 2H), 1.60-1.53 (m, 2H), 1.47-1.40 (m,2H), 1.39-1.32 (m, 4H).
[139]9-メトキシノニル4-メチルベンゼンスルホネート(7)
[140]ステップ1:9-メトキシノナン-1-オール(3):9-ブロモノナン-1-オール(0.5g、2.24mmol)およびナトリウムメトキシド4N(25mL、100mmol)の混合物を、40℃で18時間撹拌した。反応混合物を濾過し、真空で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、Hex:EtOAc 4:1)で精製して、324mgの(3)を得た(83%収率)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 3.63 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 3.36 (t, J =6.6 Hz, 2H), 3.33 (s, 3H), 1.59-1.52 (m, 4H), 1.29 (m, 10H).
[141]ステップ2:9-メトキシノニル4-メチルベンゼンスルホネート(7):(3)(1.5g、8.61mmol)のジクロロメタン(DCM、28.7mL)中の溶液に、トリエチルアミン(TEA)(1.80mL、12.91mmol)および塩化トシル(Ts-Cl、2.13g、11.19mmol)を添加した。反応混合物を室温で24時間撹拌し、次いで水でクエンチし、ブラインで洗浄した。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、真空で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、Hex:EtOAc 4:1)で精製して、2.15gの(7)を得た(76%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.78 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.34 (d, J =8.3 Hz, 2H), 4.01 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 3.35 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 3.32 (s, 3H),2.45 (s, 3H), 1.61 (dt, J = 8, 6.6 Hz, 2H), 1.56-1.51 (m, 2H), 1.32-1.22 (m,10H).
[142]3-アジドプロピル4-メチルベンゼンスルホネート(8):3-アジドプロパン-1-オール(1g、9.89mmol)のDCM(0.2M)中の溶液に、0℃で、TEA(2.07mL、14.84mmol)およびTs-Cl(2.26g、11.87mmol)を添加した。反応混合物を室温で24時間撹拌し、次いで水でクエンチし、ブラインで洗浄した。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、真空で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、Hex:EtOAc 4:1)で精製して、1.27gの(8)を得た(50%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.80 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.36 (dd, J= 8.3, 0.7 Hz, 2H), 4.11 (t, J = 6.3Hz, 2H), 3.38 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 2.46 (s,3H), 1.89 (p, J = 6.3 Hz, 2H).
[143]5-アジドペンチル4-メチルベンゼンスルホネート(10)
[144]ステップ1:5-アジドペンタン-1-オール(9):5-ブロモペンタン-1-オール(0.10mL、0.89mmol)およびアジ化ナトリウム(63mg、0.98mmol)のジメチルホルムアミド(DMF、0.2M)中の溶液を、80℃で18時間撹拌した。次いで、反応混合物を、水/EtOAcでクエンチし、ブラインで洗浄した(3×)。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、真空で濃縮して、57mgの(9)を得た(50%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 3.63 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 3.26 (t, J =6.8 Hz, 2H), 1.61 (p, J = 7.2 Hz, 2H), 1.58 (p, J = 6.8 Hz, 2H), 1.52-1.36 (m,2H).
[145]ステップ2:5-アジドペンチル4-メチルベンゼンスルホネート(10):(9)(54mg、0.42mmol)のDCM(0.2M)中の溶液に、0℃で、TEA(87μL、0.63mmol)およびTs-Cl(80mg、0.42mmol)を添加した。反応混合物を室温で60時間撹拌し、次いで水/DCMでクエンチし、ブラインで洗浄した。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、真空で濃縮して、92mgの(10)を得た(78%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.00分;m/z:284[M+1]+。
【0172】
[146]10-アジドデシル4-メチルベンゼンスルホネート(12)
[147]ステップ1:10-アジドデカン-1-オール(11):10-ブロモデカン-1-オール(0.42mL、2.11mmol)およびアジ化ナトリウム(151mg、2.32mmol)のDMF(0.2M)中の溶液を、80℃で18時間撹拌した。次いで、反応混合物を、水/EtOAcでクエンチし、ブラインで洗浄した(3×)。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、真空で濃縮して、388mgの(11)を得た(92%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 3.64 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 3.25 (t, J =6.8 Hz, 2H), 1.59 (p, J=6.8 Hz, 2H), 1.56 (p, J = 6.8 Hz, 2H), 1.44-1.19 (m,12H).
[148]ステップ2:10-アジドデシル4-メチルベンゼンスルホネート(12):(11)(388mg、1.95mmol)のDCM(0.2M)中の溶液に、0℃で、TEA(407μL、2.92mmol)およびTs-Cl(371mg、1.95mmol)を添加した。反応混合物を室温で60時間撹拌し、次いで水/DCMでクエンチし、ブラインで洗浄した。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、真空で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、Hex:EtOAc 1:1)で精製して、234mgの(12)を得た(34%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.79 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.34 (d, J =8.1 Hz, 2H), 4.02 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.25 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.45 (s, 3H),1.63 (p, J = 6.4 Hz, 2H), 1.59 (p, = 6.8 Hz, 2H), 1.35- 1.15 (m, 12H).
[149]1-(5-ブロモペンチル)-1H-ピラゾール(13):1H-ピラゾール(0.78g、11.49mmol)およびCs2CO3(3.74mg、11.49mmol)のACN(57mL)中の混合物に、1,5-ジブロモペンタン(1.56mL、11.49mmol)を添加した。混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を濾過し、真空で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、Hex:EtOAc 1:1)で精製して、1.1gの(13)を得た(45%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.00分;m/z:218、220[M+1、M+3]+。
【0173】
[150]1-(5-ブロモペンチル)-1H-1,2,4-トリアゾール(14):1H-1,2,4-トリアゾール(0.79g、11.50mmol)およびCs2CO3(3.74mg、11.50mmol)のACN(57mL)中の混合物に、1,5-ジブロモペンタン(1.56mL、11.49mmol)を添加した。混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を濾過し、真空で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:EtOAc 1:5)で精製して、0.55gの(14)を得た(22%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.95分;m/z:218、220[M、M+2]+。
【0174】
[151]ベンジル3-アジドプロパノエート(15):3-アジドプロパン酸(1.62mL、17.38mmol)のDMF(1M)中の溶液に、(ブロモメチル)ベンゼン(4.1mL、34.8mmol)を添加し、続いてTEA(7.3mL、52.1mmol)を滴下添加した。室温で1日撹拌した後、混合物を濃縮し、EtOAcで希釈し、Na2CO3(1×)、水(3×)、およびブライン(1×)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過した。溶媒を真空で除去して、2.90gの(15)を得た(81%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.46-7.29 (m, 5H), 5.17 (s, 2H), 3.60(t, J = 6.5 Hz, 2H), 2.63 (t, J = 6.5 Hz, 2H).
[152]6-アジドヘキシル4-メチルベンゼンスルホネート(17)
[153]ステップ1:6-アジドヘキサン-1-オール(16):6-ブロモヘキサン-1-オール(428μL、3.27mmol)およびアジ化ナトリウム(850mg、13.08mmol)のDMF(0.8M)中の溶液を、80℃で18時間撹拌した。次いで、反応混合物を、水/EtOAcでクエンチし、ブラインで洗浄した(3×)。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、真空で濃縮して、470mgの(16)を得た(>99%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 3.65 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 3.27 (t, J =6.8 Hz, 2H), 1.70-1.56 (m, 4H), 1.40 (m, 4H).
[154]ステップ2:6-アジドヘキシル4-メチルベンゼンスルホネート(17):0℃で、p-Ts-Cl(720mg、3.78mmol)を、(16)(515mg、3.60mmol)およびTEA(1.5mL、10.79mmol)の乾燥DCM(0.6M)中の溶液に添加した。反応混合物を室温で終夜撹拌した。これをEtOAcで希釈し、NaHSO4の10%水溶液で洗浄した。水性相をEtOAc(3×)で抽出した。合わせた層を、NaHCO3の飽和水溶液で洗浄し、無水Na2SO4を脱水した。溶媒を真空で除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、Hex:EtOAc 6:1)で精製して、666mgの(17)を得た(62%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.79 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.35 (d, J =8.0 Hz, 2H), 4.03 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.23 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.45 (s, 3H),1.66 (p, J = 6.4 Hz, 2H), 1.55 (p, J = 6.4 Hz, 2H), 1.41-1.18 (m, 4H)
[155]4-アジドブチル4-メチルベンゼンスルホネート(19)
[156]ステップ1:4-アジドブタン-1-オール(18):4-ブロモブタン-1-オール(298μL、3.27mmol)およびアジ化ナトリウム(850mg、13.08mmol)のDMF(0.8M)中の溶液を、80℃で18時間撹拌した。次いで、反応混合物を、水/EtOAcでクエンチし、ブラインで洗浄した(3×)。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、真空で濃縮して、213mgの(18)を得た(56%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 3.69 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 3.33 (t, J =6.4 Hz, 2H), 1.76-1.59 (m, 4H).
[157]ステップ2:4-アジドブチル4-メチルベンゼンスルホネート(19):0℃で、Ts-Cl(370mg、1.94mmol)を、(18)(213mg、1.85mmol)およびTEA(774μL、5.55mmol)の乾燥DCM(0.6M)中の溶液に添加した。反応混合物を室温で終夜撹拌した。これをEtOAcで希釈し、NaHCO3の10%水溶液で洗浄した。水性相をEtOAc(3×)で抽出した。合わせた層を無水Na2SO4で脱水した。溶媒を真空で除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、Hex:EtOAc 6:1)で精製して、271mgの(19)を得た(54%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.79 (d, J = 8 Hz, 2H),7.36 (d, J = 8Hz, 2H), 4.06 (td, J = 6.1, 0.8 Hz, 2H), 3.26 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 2.46 (s,3H), 1.81-1.68 (m, 2H), 1.68-1.60 (m, 2H).
[158]1-(4-(2-クロロエチル)ピペラジン-1-イル)エタノン(20):1-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)エタノン(1.74g、10.10mmol)のDCM(0.2M)中の溶液に、0℃で、TEA(2.1mL、15.15mmol)およびTs-Cl(2.31g、12.12mmol)を添加した。反応混合物を室温で72時間撹拌し、真空で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM:MeOH 95:5)で精製して、1.28gの(20)を得た(66%)。HPLC-MS(条件A):室温=0.24分;m/z:191、193[M、M+2]+。
【0175】
[159]2-シクロプロピルエチル4-メチルベンゼンスルホネート(21):2-シクロプロピルエタノール(3mL、34.0mmol)のDCM(85mL)中の溶液に、TEA(7.10mL、50.9mmol)およびTs-Cl(7.77g、40.8mmol)を添加し、得られた混合物を18時間撹拌した。水を反応混合物に添加し、DCM(2×)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(Hex-EtOAc、4:1)で精製して、6.23gの(21)を得た(76%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.78 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.32 (d, J =8.2 Hz, 2H), 4.06 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.43 (s, 3H), 1.51 (q, J = 6.8 Hz, 2H),0.63 (m, 1H), 0.38 (ddd, J = 8, 6, 4 Hz, 2H), -0.01 (dt, J = 6, 4 Hz, 2H).
[160]2-シクロペンチルエチル4-メチルベンゼンスルホネート(22):2-シクロペンチルエタノール(1.09mL、8.76mmol)のDCM(22mL)中の溶液に、TEA(1.83mL、13.1mmol)およびTs-Cl(2.00g、10.5mmol)を添加し、得られた混合物を18時間撹拌した。水を反応混合物に添加し、DCM(2×)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(Hex-EtOAc、4:1)で精製して、1.53gの(22)を得た(65%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.81 (d, J = 8 Hz, 2H), 7.37 (d, J = 8Hz, 2H), 4.06 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 2.47 (s, 3H), 1.89-1.76 (m, 1H), 1.76-1.43(m, 8H), 1.10-0.99 (m, 2H).
[161]3-(4-メトキシフェニル)プロピル4-メチルベンゼンスルホネート(23):3-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オール(0.96mL、6.02mmol)のDCM(15mL)中の溶液に、TEA(1.26mL、9.02mmol)およびTs-Cl(1.38g、7.22mmol)を添加し、得られた混合物を18時間撹拌した。水を反応混合物に添加し、DCM(2×)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(Hex-EtOAc、4:1)で精製して、1.59gの(23)を得た(82%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.81 (d, J = 8 Hz, 2H), 7.37 (d, J = 8Hz, 2H), 7.00 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.80 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.04 (t, J = 6 Hz,2H), 3.80 (s, 3H), 2.61 (dd, J = 8.2, 6.8 Hz, 2H), 2.48 (s, 3H), 2.03-1.86(ddt, J = 8.2, 6.8, 6 Hz, 2H).
[162]3-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)プロピル4-メチルベンゼンスルホネート(24):3-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン-1-オール(0.91mL、4.90mmol)のDCM(12mL)中の溶液に、TEA(1.02mL、7.35mmol)およびTs-Cl(1.12g、5.88mmol)を添加し、得られた混合物を18時間撹拌した。水を反応混合物に添加し、DCM(2×)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(Hex-EtOAc、4:1)で精製して、1.53gの(24)を得た(87%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.63 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.28 (d, J =7.8 Hz, 1H), 7.21-7.16 (m. 2H), 7.19 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.12 (, J = 7.8 Hz,1H), 3.88 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 2.56 (dd, 8.0, 7.6Hz, 2H), 2.29 (s, 3H), 1.81(ddt, J = 8.0, 7.6, 6.2 Hz, 2H).
[163]3-(p-トリル)プロピル4-メチルベンゼンスルホネート(25):3-(p-トリル)プロパン-1-オール(1g、6.66mmol)のDCM(17mL)中の溶液に、TEA(1.39mL、9.99mmol)およびTs-Cl(1.52g、7.99mmol)を添加し、得られた混合物を18時間撹拌した。水を反応混合物に添加し、DCM(2×)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(Hex-EtOAc、4:1)で精製して、1.85gの(25)を得た(87%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.81 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.37 (d, J =8.0 Hz, 2H), 7.07 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 6.98 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 4.05 (t, J =6.4 Hz, 2H), 2.62 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 2.48 (s, 3H), 2.32 (s, 3H), 1.95 (tt, J= 7.5, 6.4 Hz, 2H).
[164]19-メトキシノナデカ-10-イン-1-イル4-メチルベンゼンスルホネート(31)
[165]ステップ1:2-((9-ブロモノニル)オキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン(26):9-ブロモノナン-1-オール(6.17g、27.6mmol)および2,3-ジヒドロ-2H-ピラン(3.78mL、23mmol)の溶液に、p-TSA(105mg、0.55mmol)を添加した。混合物を室温で18時間撹拌した。混合物をNa2CO3 1Nで希釈し、エチルエーテル(2×)で抽出し、Na2SO4で脱水し、濾過し、溶媒を真空で除去した。濾液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(Hex中の0~5%EtOAc)で精製して、6.31gの(26)を得た(74%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 4.56 (dd, J = 4.3, 2.7 Hz, 1H), 3.85(td, J = 7.5, 3.8 Hz, 1H), 3.71 (dt, J = 9.6, 6.9 Hz, 1H), 3.52-3.32 (m, 4H),1.88-1.24 (m, 20H).
[166]ステップ2:デカ-9-イン-1-イルメタンスルホネート(27):デカ-9-イン-1-オール(3.45mL、19.5mmol)のTHF(56mL)中の撹拌溶液に、TEA(3.52mL、25.3mmol)および塩化メタンスルホニル(1.97mL、25.3mmol)を、窒素雰囲気下、0℃で滴下添加した。反応物を室温で18時間撹拌し続けた。溶媒を蒸発させ;水を反応混合物に添加し、次いでDCMで抽出した。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で蒸発させて、4.45gの(27)を得た(98%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.58分。
【0176】
[167]ステップ3:10-メトキシデカ-1-イン(28):ナトリウムメトキシド5MのMeOH中の攪拌溶液に、(27)(4.45g、19.1mmol)を添加し、45℃で18時間撹拌し続けた。次いで、懸濁液を水に溶解し、Et2O(2×)で抽出した。有機層をNa2SO4で脱水し、蒸発乾固した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(Hex中の5%EtOAc)で精製して、(28)を得た(2.58g、80%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 3.34 (t, J= 5.2 Hz, 2H), 3.31 (s, 3H),2.16 (td, J= 7.2, 2.1 Hz, 2H), 1.91 (t, J= 3.2 Hz, 1H), 1.53-1.48 (m, 4H),1.40-1.27 (m, 8H).
[168]ステップ4:2-((19-メトキシノナデカ-10-イン-1-イル)オキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン(29):-40℃で冷却した(28)(4g、23.8mmol)の30mLのTHFおよび25mLのHMPA中の溶液に、n-BuLi(15.5mL、24.8mmol)をゆっくり添加し、続いて同じ温度で30分間撹拌し、0℃でさらに30分間撹拌した。-20℃に冷却した後、(26)(6.09g、19.81mmol)の25mLのHMPA中の溶液をゆっくり添加した。同じ温度で10分間撹拌した後、温度を室温まで上昇させた。同じ温度で18時間撹拌した。氷冷しながら(4℃で)、10%HCl水溶液を添加し、tBuMeO(3×)で抽出した。エーテル層を飽和ブラインで洗浄し、無水MgSO4でさらに脱水した。濾過した後、溶媒を減圧下で留去して、黄色油を得た。残渣をEtOAc/Hex(1:20)と共にカラムクロマトグラフィーで精製して、(29)を得た(2.36g、30%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 4.55 (dd, J = 4.4, 2.8 Hz, 1H),3.86-3.74 (m, 1H) 3.70 (dt, J = 9.6, 6.8 Hz, 1H), 3.52-3.46 (m, 1H), 3.39-3.33(m, 3H), 3.31 (s, 3H), 2.11 (td, J = 7.2, 2.1 Hz, 2H),1.86-1.78 (m, 1H),1.74-1.65 (m, 1H), 1.53-1.26 (m, 31H), 0.86-0.83 (m, 1H).
[169]ステップ5:19-メトキシノナデカ-10-イン-1-オール(30):(29)(2.36g、6mmol)のMeOH(10mL)中の溶液に、p-TSA(68mg、0.36mmol)を少しずつ添加した。得られる溶液を60℃で16時間撹拌し、次いで真空で濃縮した。残渣を飽和NaHCO3水溶液に溶解し、tBuMeO(2×)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。さらに精製する必要はなく、1.32gの(30)を得た(71%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 3.62 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 3.34 (t, J =6.7 Hz, 2H), 3.31 (s, 3H), 2.15-2.09 (m, 4H), 1.54 (m, 6H), 1.50-1.40 (m, 5H),1.40-1.22 (m, 16H).
[170]ステップ6:19-メトキシノナデカ-10-イン-1-イル4-メチルベンゼンスルホネート(31):(30)(1.32g、4.25mmol)のTHF(8.5mL)中の溶液に、Ts-Cl(973mg、5.10mmol)およびNaOH 5M(1.020mL、5.10mmol)を添加し、得られた混合物を18時間撹拌した。水を反応混合物に添加し、tBuMeO(2×)で抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(Hex-EtOAc、6:1)で精製して、1.69gの(31)を得た(86%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.65 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.20 (d, J =8.2 Hz, 2H), 3.87 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 3.22 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 3.18 (s, 3H),2.31 (s, 3H), 2.00-1.96 (m, 4H), 1.52-1.45 (m, 2H), 1.44-1.38 (m, 2H),1.34-1.27 (m, 4H), 1.27-1.05 (m, 18H).
A.3.活性化酸合成
[171]ベンジル(2,5-ジオキソピロリジン-1-イル)グルタレート(32):5-(ベンジルオキシ)-5-オキソペンタン酸(285mg、1.28mmol)および(2,5-ジオキソピロリジン-1-イル)カーボネート(600mg、2.34mmol)のDCM(0.05M)中の溶液に、TEA(357μL、2.56mmol)を添加した。反応混合物を室温で24時間撹拌し、次いで水でクエンチし、ブラインで洗浄した。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、真空で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、Hex:EtOAc 1:1)で精製して、254mgの(32)を得た(64%)。HPLC-MS(条件B):室温=2.55分;m/z:320[M+1]+、342[M+23]+。
【0177】
[172]2,5-ジオキソピロリジン-1-イルチオフェン-2-カルボキシレート(33):チオフェン-2-カルボン酸(300mg、2.34mmol)およびジ(N-スクシンイミジル)カーボネート(600mg、2.34mmol)のDCM(4mL)中の溶液に、TEA(653μL、4.68mmol)を添加した。混合物を室温で18時間撹拌した。水を反応混合物に添加し、DCM(2×)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空で濃縮した。残渣をさらに精製せずに使用した。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.06 (dd, J = 4.8, 0.8 Hz, 1H), 7.80(dd, J = 4.8, 0.8 Hz, 1H), 7.23 (dd, J = 4.8 Hz, 1H), 2.88 (br, 4H).
B.一般的な手順
B.1.アルキル化の手順
[173]手順A:(2)(1当量)のDMF(0.2M)中の溶液に、0℃で、NaH(2.15当量)を添加した。添加が完了した場合、混合物を室温で5分間撹拌した。最後に、アルキル化剤を添加した。反応物を終夜撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、真空で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)で精製して、純粋な化合物を得た。
【0178】
[174]手順B:(2)(1当量)のDMF(0.2M)中の溶液に、0℃で、LiHを添加した。添加が完了した場合、混合物を室温で5分間撹拌した。最後に、アルキル化剤を添加した。反応物を、アルキル化剤によって異なる時間、異なる温度で撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、真空で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)で精製して、純粋な化合物を得た。
【0179】
B.2.加水分解の手順
[175]手順C:中間体(II)、(V)、(VIII)、(XI)または(XIII)(1当量)を、メタノール/水/DCM/トリフルオロ酢酸(3:1:1:1、0.1M)の混合物に溶解し、溶液を室温で終夜撹拌した。最後に、溶媒と過剰なTFAを真空下で除去して、所望の化合物を得た。
【0180】
[176]手順D:中間体(II)、(V)、(VIII)、(XI)または(XIII)(1当量)を、メタノール/水/DCM/トリフルオロ酢酸(3:1:1:1、0.1M)の混合物に溶解し、溶液を室温で終夜撹拌した。次いで、溶媒と過剰なTFAを真空下で除去した。最後に、残渣をメタノール(MeOH)に溶解し、pHが塩基性になるまでIRA-400樹脂で処置し、濾過し、溶媒を真空下で除去して、所望の化合物を得た。
【0181】
[177]手順E:中間体(II)、(V)、(VIII)、(XI)または(XIII)(1当量)のTHF(c=0.1M)中の溶液に、0.1MのTBAFのTHF(1.2当量)中の溶液を添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌し、水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、真空で濃縮した。残渣をMeOH/水/DCM/TFA(3:1:1:1、0.1M)の混合物に溶解し、溶液を室温で終夜撹拌した。次いで、溶媒と過剰なTFAを真空下で除去した。最後に、残渣をメタノール(MeOH)に溶解し、pHが塩基性になるまでIRA-400樹脂で処置し、濾過し、溶媒を真空下で除去して、所望の化合物を得た。
【0182】
[178]手順F:中間体(II)、(V)、(VIII)、(XI)または(XIII)(1当量)を、DCM/TFA(4:1、0.14M)の混合物に溶解し、溶液を室温で1時間撹拌した。次いで、水を添加し(最終濃度0.1M)、反応混合物を室温で18時間撹拌した。最後に、層を分離し、水層を真空で濃縮して、所望の化合物を得た。
【0183】
[179]手順S:中間体(II)、(V)、(VIII)、(XI)または(XIII)(1当量)を、MeOH/HCl 1N(10:1、0.1M)の混合物に溶解し、溶液を60℃で終夜撹拌した。最後に、溶媒と過剰なHClを真空下で除去して、所望の化合物を得た。
【0184】
B.3.クリック反応の手順
[180]手順K:中間体(VI)(1当量)およびCuI(0.03当量)のDCM(0.1M)中の懸濁液に、アジド試薬(2当量)、DIPEA(0.07当量)およびAcOH(0.07当量)のDCM/MeOH(1M)中の溶液を添加した。反応混合物を不活性雰囲気下、35℃で20時間撹拌し、真空で濃縮して、所望の化合物を得た。
【0185】
[181]手順L:中間体(VI)(1当量)、CuSO4・5H2O(0.4当量)およびアスコルビン酸ナトリウム(0.6当量)の水(0.07M)中の溶液に、アジド試薬(2当量)のTHF(0.35M)中の溶液を添加した。反応混合物を不活性雰囲気下、室温で20時間撹拌し、セライトを通して濾過し、真空で濃縮した。残渣を水/DCMで処置した。次いで、有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、真空で濃縮して、所望の化合物を得た。
【0186】
[182]手順M:中間体(IX)(1当量)、CuSO4・5H2O(0.4当量)およびアスコルビン酸ナトリウム(0.6当量)の混合水(0.07M)中の溶液に、アルキニル試薬(2当量)のTHF(0.35M)中の溶液を添加した。反応混合物を不活性雰囲気下、室温で24時間撹拌し、セライトを通して濾過し、真空で濃縮した。残渣をMeOHに溶解し、pHが塩基性になるまでIRA-400樹脂で処置し、濾過し、溶媒を真空下で除去して、所望の化合物を得た。
【0187】
B.4.基変換の手順
[183]手順N:中間体(VII)(1当量)およびナトリウムメトキシド25%(3当量)のMeOH(0.1M)中の混合物を40℃で18時間撹拌した。反応混合物を水/DCMに希釈し、有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、真空で濃縮して、所望の化合物を得た。
【0188】
B.5.アジド還元の手順
[184]手順Q:中間体(VIII)(1当量)のTHF/水(9:1、0.08M)の混合物中の溶液に、DIPEA(3当量)およびPPh3(2.6当量)を添加した。反応混合物を60℃で4時間撹拌し、次いで水でクエンチし、ブラインで洗浄した。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、真空で濃縮して、所望の化合物を得た。
【0189】
B.6.アミド形成の手順
[185]手順P:中間体(XI)または(XII)(1当量)のDMF(0.1M)中の溶液に、TEA(4当量)および活性化酸(2当量)を添加した。反応混合物を室温で4時間撹拌し、真空で濃縮した。残渣をMeOHに溶解し、pHが塩基性になるまでIRA-400樹脂で処置し、濾過し、溶媒を真空下で除去した。最後に、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)で精製して、純粋な化合物を得た。
【0190】
B.7.尿素形成の手順
[186]手順H:中間体(XI)または(XII)(1当量)をMeOHに溶解し、pHが塩基性になるまでIRA-400樹脂で処置し、濾過し、溶媒を真空下で除去した。残渣をEtOH(0.1M)に溶解し、イソシアネート試薬(2当量)を添加した。反応混合物を60℃で24時間撹拌し、真空で濃縮して、純粋な化合物を得た。
【0191】
B.8.カルバメート形成の手順
[187]手順V:中間体(XI)または(XII)(1当量)をMeOHに溶解し、pHが塩基性になるまでIRA-400樹脂で処置した。次いで、溶液を濾過し、溶媒を真空下で除去した。残渣をMeOH(1M)およびジメチルカーボネート(40当量)に溶解し、臭化テトラブチルアンモニウム(0.1当量)およびL-プロリン(0.1当量)を添加した。反応混合物を60℃で48時間撹拌し、濃縮した。残渣を水およびDCMで処置し、水層を真空で濃縮した。残渣をMeOHに溶解し、pHが酸性になるまでDOWEX樹脂で処置した。次いで、溶液を濾過し、溶媒を真空下で除去して、所望の化合物を得た。
【0192】
B.9.リン酸化またはチオリン酸化の手順
[188]手順G:中間体(III)、(VI-1)または(IX)(1当量)をDCM(0.02M)に溶解し、テトラゾールのACN(0.43M)中の溶液(10-14.4当量)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、N,N-ジエチル-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]-ジオキサホスフェピン-3-アミン(5-7.2当量)を添加し、混合物を室温で終夜攪拌した。最後に、反応混合物を0℃で冷却し、tert-ブチルヒドロペルオキシドのヘキサン(5.5M)中の溶液(15-19.2当量)を添加した。溶液を室温にし、1時間撹拌した。混合物を希釈亜硫酸ナトリウムで洗浄し、DCMで抽出した。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、真空で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)または結晶化により精製して、純粋な化合物を得た。
【0193】
[189]手順T:中間体(III)または(IX)(1当量)をDCM(0.02M)に溶解し、テトラゾールのACN(0.43M)中の溶液(10-14.4当量)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、N,N-ジエチル-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]-ジオキサホスフェピン-3-アミン(5-7.2当量)を添加し、混合物を室温で終夜攪拌した。最後に、ピリジン(40当量)および硫黄(40当量)を添加し、溶液を室温で24時間撹拌した。混合物を希釈亜硫酸ナトリウムで洗浄し、DCMで抽出した。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、真空で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)または結晶化により精製して、純粋な化合物を得た。
【0194】
B.10.ホスフェートまたはチオホスフェート脱保護の手段
[190]手順I:リン酸化化合物(IV)または(X)をTHF/MeOH/水(3:1:1、0.01M)の混合物に溶解し、続いて炭素上の過剰な水酸化パラジウムを添加した。混合物を水素雰囲気下に置き、室温で2日間撹拌した。次いで、混合物を窒素でパージし、濾過し、濃縮した。化合物は、希釈NaOH水溶液(1N)の添加によりpHを9~10にし、残渣を水で溶出することによりsephadexカラム(PD-10、G-25-M)で精製した。全ての画分を凍結乾燥し、1H-RMNで分析した。生成物を含有する画分を、水で溶出することにより逆相カートリッジ(Sep-Pack(登録商標)C18カートリッジ、1g、Waters Corp.、Milford、MA、USA)でさらに精製した。全ての画分を凍結乾燥し、1H-RMNで分析した。
【0195】
[191]手順J:リン酸化化合物(IV)または(X)をTHF/MeOH/水(3:1:1、0.01M)の混合物に溶解し、続いて炭素上の過剰な水酸化パラジウムを添加した。混合物を水素雰囲気下に置き、室温で2日間撹拌した。次いで、混合物を窒素でパージし、濾過し、濃縮した。化合物は、希釈NaOH水溶液(1N)の添加によりpHを10にし、溶液を24~48時間撹拌した。最後に、溶液を水で溶出することによりsephadexカラム(PD-10、G-25-M)で精製した。全ての画分を凍結乾燥し、1H-RMNで分析した。生成物を含有する画分を、水で溶出することにより逆相カートリッジ(Sep-Pack(登録商標)C18カートリッジ、1g、Waters Corp.、Milford、MA、USA)でさらに精製した。全ての画分を凍結乾燥し、1H-RMNで分析した。
【0196】
[192]手順U:リン酸化またはチオリン酸化化合物(IV)、(IV’)または(X)を、TFA(0.045M)中のチオフェノール(40当量)、m-クレゾール(40当量)で処置した。次いで、TBMSBr(40当量)をゆっくり添加し、混合物を室温で4時間撹拌し、水でクエンチし、DCM(3×)で抽出した。水層を真空で濃縮した。残渣は、水および希釈NaOH水溶液(1N)の添加によりpHを9~10にし、化合物を水で溶出することによりsephadexカラム(PD-10、G-25-M)で精製した。全ての画分を凍結乾燥し、1H-RMNで分析した。生成物を含有する画分を、水で溶出することにより逆相カートリッジ(Sep-Pack(登録商標)C18カートリッジ、1g、Waters Corp.、Milford、MA、USA)でさらに精製した。全ての画分を凍結乾燥し、1H-RMNで分析した。
【0197】
C.中間体II~XIIIの合成
C.1.中間体II
[193]4,6-O-ビス(5-(ベンジルオキシ)ペンチル)-2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(II-1):一般的なアルキル化の手順Aにより、1.04mL(3当量)の(((5-ブロモペンチル)オキシ)メチル)ベンゼンから、202mgの(II-1)を得た(18.3%)。HPLC-MS(条件A):室温=6.30分;m/z:657[M+1]+、679[M+23]+。
【0198】
[194]4,6-O-ビス(10-(ベンジルオキシ)デシル)-2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(II-2):一般的なアルキル化の手順Aにより、408mg(2当量、2mLのDMF中)の(4)から、75mgの(II-2)を得た(16%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.39-7.25 (m, 10H), 5.53 (d, J = 1.2Hz, 1H), 4.50 (s, 4H), 4.36 (dt, J = 3.6, 1.6 Hz, 1H), 4.25 (q, J = 1.6 Hz,1H), 4.16 (t, J = 3.6 Hz, 2H), 4.10 (dt, J = 3.6, 1.6 Hz, 2H), 3.53 (dt, J =8.8, 6.4 Hz, 2H), 3.46 (t, J = 6.8 Hz, 4H), 3.50 (dt, J = 8.8, 6.4 Hz, 2H),1.61 (p, J = 6.8 Hz, 4H), 1.54-1.48 (m, 4H), 1.44-1.16 (m, 24H), 0.94 (s, 9H),0.14 (s, 6H).
[195]4,6-O-ビス(14-(ベンジルオキシ)テトラデシル)-2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(II-3):一般的なアルキル化の手順Aにより、312mg(2当量、1.4mLのDMF中)の(5)から、37mgの(II-3)を得た(10%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.34-7.21 (m, 10H), 5.53 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 4.50 (s, 4H), 4.36 (h, J =1.6 Hz, 1H), 4.25 (q, J = 1.6 Hz, 1H), 4.16 (t, J = 4 Hz, 2H), 4.11 (dd, J = 4,1.6 Hz, 2H), 3.54 (dt, 8.8, 6.4 Hz, 2H), 3.56 (t, J = 6.8 Hz, 4H), 3.45 (dt, J= 8.8, 6.4 Hz, 2H), 1.61 (q, J = 6.8 Hz, 4H) 1.56-1.59 (m, 4H), 1.30-1.25 (m, 40H),0.94 (s, 9H), 0.14 (s, 6H).
[196]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-4,6-O-ビス(3-メトキシプロピル)-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(II-4):一般的なアルキル化の手順Aにより、0.55mL(5当量)の1-ブロモ-3-メトキシプロパンから、232mgの(II-4)を得た(52%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.58分;m/z:449[M+1]+、471[M+23]+。
【0199】
[197]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-4,6-O-ビス(5-メトキシペンチル)-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(II-5):一般的なアルキル化の手順Aにより、241mg(2.2当量、3mLのDMF中)の1-ブロモ-5-メトキシペンタンから、21mgの(II-5)を得た(7%)。HPLC-MS(条件B):室温=3.80分;m/z:505[M+1]+、527[M+23]+。
【0200】
[198]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-4,6-O-ビス(9-メトキシノニル)-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(II-6):一般的なアルキル化の手順Aにより、803mg(2.5当量、1.2mLのDMF中)の(7)から、194mgの(II-6)を得た(32%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 5.53 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 4.36 (tt, J= 3.2, 1.6 Hz, 1H), 4.24 (dd, J = 3.2, 2,4 Hz, 1H), 4.16 (t, J = 3.6 Hz, 2H),4.10 (dt, J = 4, 1.6 Hz, 2H), 3.53 (dt, J = 8.8, 6.4 Hz, 2H), 3.44 (dt, J =8.8, 6.4 Hz, 2H), 3.36 (t, J = 6.4 Hz, 4H), 3.33 (s, 6H), 1.59-1.48 (m, 8H),1.35-1.26 (m, 20H), 0.94 (s, 9H), 0.14 (s, 6H).
[199]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-4,6-O-ビス(7-メトキシヘプチル)-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(II-7):一般的なアルキル化の手順Aにより、780mg(2.5当量、1.5mLのDMF中)の(6)から、398mgの(II-7)を得た(47.6%)。HPLC-MS(条件A):室温=6.11分;m/z:561[M+1]+、583[M+23]+。
【0201】
[200]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-4,6-O-ジプロピル-ミオ-イノシトール(II-8):一般的なアルキル化の手順Aにより、481μL(5当量)の1-ヨードプロパンから、79.14mgの(II-8)を得た(21%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 5.52 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 4.37 (h, J =1.6 Hz, 1H), 4.26 (q, J = 1.6 Hz, 1H), 4.16 (t, J = 4 Hz, 2H), 4.11 (dt, J = 4,1.6 Hz, 2H), 3.51 (dt, J = 8.8, 6.8 Hz, 2H), 3.41 (dt, J = 8.8, 6.8 Hz, 3H),1.55 (h, J = 6.8 Hz, 4H), 0.93 (s, 9H), 0.90 (t, J = 6.8 Hz, 6H), 0.13 (s, 6H).
[201]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-4,6-O-ジペンチル-ミオ-イノシトール(II-9):一般的なアルキル化の手順Aにより、377μL(3当量)の1-ブロモペンタンから、255mgの(II-9)を得た(58%)。HPLC-MS(条件A):室温=6.38分;m/z:445[M+1]+。
【0202】
[202]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-4,6-O-ジヘプチル-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(II-10):一般的なアルキル化の手順Aにより、560μL(5当量)の1-ブロモヘプタンから、250mgの(II-10)を得た(70%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 5.53 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 4.36 (h, J =1.6 Hz, 1H), 4.25 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 4.16 (t, J = 4 Hz, 2H), 4.11 (dt, J = 4,1.6 Hz, 2H), 3.54 (dt, J = 8.8, 6.4 Hz, 2H), 3.44 (dt, J = 8.8, 6.4 Hz, 2H),1.57-1.49 (m, 4H), 1.37-1.17 (m, 16H), 0.94 (s, 9H), 0.88 (t, J = 6.8 Hz, 6H),0.14 (s, 6H).
[203]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-4,6-O-ジデシル-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(II-11):一般的なアルキル化の手順Aにより、511μL(3当量)の1-ブロモデカンから、272.6mgの(II-11)を得た(57%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 5.53 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 4.37 (h, J=1.6 Hz, 1H), 4.25 (q, J = 1.6 Hz, 1H), 4.16 (t, J = 4 Hz, 2H), 4.11 (dt, J =4.0, 1.6 Hz, 2H), 3.54 (dt, J = 8.8, 6.4 Hz, 2H), 3.44 (dt, J = 8.8, 6.4 Hz,2H), 1.55-1.50 (m, 4H), 1.37-1.22 (m, 28H), 0.94 (s, 9H), 0.88 (t, J = 7.2 Hz6H), 0.14 (s, 6H).
[204]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-4,6-O-ジ(テトラデシル)-ミオ-イノシトール(II-12):一般的なアルキル化の手順Aにより、670μL(3当量)の1-ブロモテトラデカンから、350mgの(II-12)を得た(61%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 5.53 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 4.36 (h, J =1.6 Hz, 1H), 4.25 (q, J = 1.6 Hz, 1H), 4.16 (t, J = 4 Hz, 2H), 4.11 (dt, J = 4,1.6 Hz, 2H), 3.54 (dt, J = 8.8, 6.4 Hz, 2H), 3.44 (dt, J = 8.8, 6.4 Hz, 2H),1.60-1.45 (m, 4H), 1.32-126 (m, 44H), 0.94 (s, 9H), 0.88 (t, J = 6.8, 6H), 0.14(s, 6H).
[205]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-4,6-O-ビス(5-エトキシカルボニルペンチル)-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(II-13):一般的なアルキル化の手順Aにより、351μLのエチル6-ブロモヘキサノエート(3当量)から、90mgの(II-13)を得た(23%)。HPLC-MS(条件A):室温=5.46分;m/z:589[M+1]+、611[M+23]+。
【0203】
[206]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-4,6-O-ビス(10-エトキシカルボニルデシル)-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(II-14):一般的なアルキル化の手順Aにより、455μLのエチル11-ブロモウンデカノエート(2.5当量)から、169mgの(II-14)を得た(34%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 5.50 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 4.34 (h, J =1.6 Hz, 1H), 4.23 (q, J = 1.6 Hz, 1H), 4.15-4.07 (m, 8H), 3.52 (dt, J = 8.8,6.4 Hz, 2H), 3.42 (dt, J = 8.8, 6.4 Hz, 2H), 2.26 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 1.59 (p,J = 7.2 Hz, 4H), 1.50 (p, J = 6.4 Hz, 4H), 1.37-1.17 (m, 30H), 0.92 (s, 9H),0.12 (s, 6H).
[207]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-4,6-O-ビス(5-(1H-ピラゾール-1-イル)ペンチル)-ミオ-イノシトール(II-15):一般的なアルキル化の手順Aにより、450mgの(12)から、101mgの(II-15)を得た(12%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.56分;m/z:578[M+1]+。
【0204】
[208]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-4,6-O-ビス(5-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペンチル)-ミオ-イノシトール(II-16):一般的なアルキル化の手順Aにより、500mgの(14)から、60mgの(II-16)を得た(6%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.70分;m/z:579[M+1]+。
【0205】
[209]4,6-O-ビス(2-(4-アセチルピペラジン-1-イル)エチル)-2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(II-17)
[210]ステップ1:rac-4-O-(2-(4-アセチルピペラジン-1-イル)エチル)-2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(34):一般的なアルキル化の手順Aにより、700mg(7.3mLのDMF中2.5当量)の(20)(2.5当量、7.3mLのDMF中)から、460mgの(34)を得た(68%)。HPLC-MS(条件A):室温=1.90分;m/z:459[M+1]+。
【0206】
[211]ステップ2:4,6-O-ビス(2-(4-アセチルピペラジン-1-イル)エチル)-2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(II-17):(34)(279mg、0.61mmol)のDMF(0.2M)中の溶液に、0℃で、NaH(55.7mg、1.39mmol)を添加した。添加が完了した場合、混合物を室温で5分間撹拌した。最後に、(20)(309mg、1.62mmol)のDMF(3.2mL)中の溶液を添加した。反応物を90℃で加温し、終夜撹拌し、真空で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM:MeOH 95:5、1%NH3)で精製して、89mgの(II-17)を得た(22%)。HPLC-MS(条件A):室温=1.56分;m/z:613[M+1]+。
【0207】
[212]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-4,6-O-ビス(4,4,4-トリフルオロブチル)-ミオ-イノシトール(II-18):一般的なアルキル化の手順Bにより、4.2mL(3当量)の4-ブロモ-1,1,1-トリフルオロブタンおよび934mg(10当量)のLiHから、3.61gの(II-18)を得た(60%収率)。HPLC-MS(条件A):室温=5.23分;m/z:525[M+1]+。
【0208】
[213]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-4,6-O-ビス(6,6,6-トリフルオロヘキシル)-ミオ-イノシトール(II-19):一般的なアルキル化の手順Bにより、1.16g(2.5当量)の6-ブロモ-1,1,1-トリフルオロヘキサンおよび43mg(2.5当量)のLiHから、594mgの(II-19)を得た(48%)。HPLC-MS(条件A):室温=6.87分;m/z:573[M+1]+、595[M+23]+。
【0209】
[214]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-4,6-O-ビス(4-メチルペンチル)-ミオ-イノシトール(II-20):一般的なアルキル化の手順Bにより、1mL(2.5当量)の1-ブロモ-4-メチルペンタンおよび58mg(2.5当量)のLiHから、273mgの(II-20)を得た(20%)。HPLC-MS(条件A):室温=5.77分;m/z:581[M+1]+。
【0210】
2-O-tert-ブチルジメチルシリル-4,6-O-ビス(19-メトキシノナデカ-10-イン-1-イル)-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(II-21):一般的なアルキル化の手順Aにより、2.93g(2.5当量)の(31)から、1.236gの(II-21)を得た(55%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 5.53 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 4.36 (tt, J= 3.6, 1.6 Hz, 1H), 4.25 (q, J = 1.6 Hz, 1H), 4.16 (t, J = 3.6 Hz, 2H),4.11-4.09 (m, 2H), 3.53 (dt, J = 8.8, 6.4 Hz, 2H), 3.44 (dt, J = 8.8, 6.4 Hz,2H), 3.36 (t, J = 6.8 Hz, 4H), 3.33 (s, 6H), 2.19-2.07 (m, 8H), 1.55-1.43 (m,14H), 1.38-1.26 (m, 38H), 0.94 (s, 9H), 0.14 (s, 6H).
[215]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-4,6-O-ビス(2-シクロプロピルエチル)-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(II-22):一般的なアルキル化の手順Bにより、6.24g(2.2当量)の(21)および213mg(2.2当量)のLiHから、3.1gの(II-22)を得た(59.6%)。HPLC-MS(条件A):室温=5.94分;441[M+1]+、563[M+23]+。
【0211】
[216]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-4,6-O-ビス(2-シクロペンチルエチル)-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(II-23):一般的なアルキル化の手順Bにより、1.53g(2.5当量)の(22)および43mg(2.5当量)のLiHから、267mgの(II-23)を得た(23.5%)。HPLC-MS(条件A):室温=7.22分;497[M+1]+、519[M+23]+。
【0212】
[217]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-4,6-O-ビス(3-(4-メトキシフェニル)プロピル)-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(II-24):一般的なアルキル化の手順Bにより、1.59g(2.5当量)の(23)および41mg(2.5当量)のLiHから、60mgの(II-24)を得た(5%)。HPLC-MS(条件A):室温=5.80分;601.5[M+1]+、623.5[M+23]+。
【0213】
[218]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-4,6-O-ビス(3-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)プロピル)-ミオ-イノシトール(II-25):一般的なアルキル化の手順Bにより、1.53g(2.5当量)の(24)および35mg(2.5当量)のLiHから、35mgの(II-25)を得た(3%)。HPLC-MS(条件A):室温=6.19分;677.4[M+1]+、699.4[M+23]+。
【0214】
[219]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-4,6-O-ビス(3-(p-トリル)プロピル)-ミオ-イノシトール(II-26):一般的なアルキル化の手順Bにより、1.85g(2.5当量)の(25)および50mg(2.5当量)のLiHから、261mgの(II-26)を得た(19%)。HPLC-MS(条件A):室温=6.45分;569.4[M+1]+、591.4[M+23]+。
【0215】
[220]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-4,6-O-ビス(3-メトキシカルボニルプロピル(methoxycarbonylproyl))-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(II-27):一般的なアルキル化の手順Bにより、2.65mL(6当量)のメチル4-ブロモブタノエートおよび288mg(10当量)のLiHから、264mgの(II-27)を得た(15%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.52分;505[M+1]+。
【0216】
C.2.中間体III
[221]4,6-O-ビス(5-(ベンジルオキシ)ペンチル)-ミオ-イノシトール(III-1):一般的な加水分解の手順Cにより、202mgの(II-1)から、163mgの(III-1)を得た(>99%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.59分;m/z:533[M+1]+。
【0217】
[222]4,6-O-ビス(5-メトキシペンチル)-ミオ-イノシトール(III-2):一般的な加水分解の手順Cにより、510mgの(II-5)から、348mgの(III-2)を得た(>99%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.69分;m/z:381[M+1]+、403[M+23]+。
【0218】
[223]4,6-O-ビス(10-(ベンジルオキシ)デシル)-ミオ-イノシトール(III-3):一般的な加水分解の手順Dにより、75mgの(II-2)から、51mgの(III-3)を得た(80%)。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.33-7.24 (m, 10H), 4.46(s, 4H), 3.89 (t, J = 2.4 Hz, 1H), 3.77 (td, J = 6.8, 2.4 Hz, 4H), 3.46 (t, J =6.8 Hz, 4H) 3.40 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 3.38 (dd, J = 8.4, 2.4 Hz, 2H), 3.28 (t,J = 8.4 Hz, 1H), 1.65-1.52 (m, 8H), 1.26-1.27 (m, 24H).
[224]4,6-O-ビス(14-(ベンジルオキシ)テトラデシル)-ミオ-イノシトール(III-4):一般的な加水分解の手順Dにより、16.5mgの(II-3)から、14mgの(III-4)を得た(>99%)。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.33-7.27 (m, 10H), 4.46(s, 4H), 3.90 (t, J = 2.4 Hz, 1H), 3.77 (td, J = 6.6, 2.8 Hz, 4H), 3.48 (t, J =6.6 Hz, 4H), 3.41 (t, J = 9.2 Hz, 2H), 3.35 (dd, J = 9.2, 2.8 Hz, 2H),3.28-3.23 (m, 1H), 1.63-1.56 (m, 8H), 1.45-1.17 (m, 40H).
[225]4,6-O-ビス(5-エトキシカルボニルペンチル)-ミオ-イノシトール(III-5):一般的な加水分解の手順Dにより、114mgの(II-13)から、87.7mgの(III-5)を得た(>99%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.95分;m/z:465[M+1]+。
【0219】
[226]4,6-O-ビス(10-エトキシカルボニルデシル)-ミオ-イノシトール(III-6):一般的な加水分解の手順Dにより、166mgの(II-14)から、129mgの(III-6)を得た(94%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.47分;m/z:605[M+1]+。
【0220】
[227]4,6-O-ビス(2-シクロプロピルエチル)-ミオ-イノシトール(III-7):一般的な加水分解の手順Sにより、3.10gの(II-22)から、2.23gの(III-7)を得た(100%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.82分;m/z:317[M+1]+、339[M+23]+。
【0221】
[228]4,6-O-ビス(2-シクロペンチルエチル)-ミオ-イノシトール(III-8):一般的な加水分解の手順Sにより、267mgの(II-23)から、201mgの(III-8)を得た(>99%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.50分;m/z:373[M+1]+、395[M+23]+。
【0222】
[229]4,6-O-ビス(5-(1H-ピラゾール-1-イル)ペンチル)-ミオ-イノシトール(III-9):一般的な加水分解の手順Dにより、90mgの(II-15)から、67mgの(III-9)を得た(95%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.79分;m/z:453[M+1]+。
【0223】
[230]4,6-O-ビス(5-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペンチル)-ミオ-イノシトール(III-10):一般的な加水分解の手順Dにより、19mgの(II-16)から、15mgの(III-10)を得た(>99%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.29分;m/z:455[M+1]+。
【0224】
[231]4,6-O-ビス(2-(4-アセチルピペラジン-1-イル)エチル)-ミオ-イノシトール(III-11):一般的な加水分解の手順Cにより、45mgの(II-17)から、36mgの(III-11)を得た(>99%)。HPLC-MS(条件B):室温=0.23分;m/z:489[M+1]+、511[M+23]+。
【0225】
[232]4,6-O-ビス(3-メトキシプロピル)-ミオ-イノシトール(III-12):一般的な加水分解の手順Eにより、232mgの(II-4)から、23mgの(III-12)を得た(13%)。HPLC-MS(条件A):室温=1.83分;m/z:325[M+1]+。
【0226】
[233]4,6-O-ビス(7-メトキシヘプチル)-ミオ-イノシトール(III-13):一般的な加水分解の手順Eにより、389mgの(II-7)から、321mgの(III-13)を得た(>99%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.14分;m/z:437[M+1]+。
【0227】
[234]4,6-O-ビス(9-メトキシノニル)-ミオ-イノシトール(III-14):一般的な加水分解の手順Eにより、194mgの(II-6)から、156mgの(III-14)を得た(>99%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.76分;m/z:493[M+1]+、515[M+23]+。
【0228】
[235]4,6-O-ジプロピル-ミオ-イノシトール(III-15):一般的な加水分解の手順Eにより、79mgの(II-8)から、26.3mgの(III-15)を得た(49%)。HPLC-MS(条件A):室温=1.85分;m/z:265[M+1]+、287[M+23]+。
【0229】
[236]4,6-O-ジペンチル-ミオ-イノシトール(III-16):一般的な加水分解の手順Eにより、255mgの(II-9)から、107mgの(III-16)を得た(59%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.00分;m/z:321[M+1]+。
【0230】
[237]4,6-O-ジヘプチル-ミオ-イノシトール(III-17):一般的な加水分解の手順Eにより、250mgの(II-10)から、149mgの(III-17)を得た(77%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.89分;m/z:377[M+1]+、399[M+23]+。
【0231】
[238]4,6-O-ジデシル-ミオ-イノシトール(III-18):一般的な加水分解の手順Eにより、272mgの(II-11)から、185mgの(III-18)を得た(84%)。HPLC-MS(条件A):室温=5.36分;m/z:461[M+1]+。
【0232】
[239]4,6-O-ジ(テトラデシル)-ミオ-イノシトール(III-19):一般的な加水分解の手順Eにより、360mgの(II-12)から、212mgの(III-19)を得た(69%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 4.19-4.12 (m, 1H), 3.83 (dt, J = 9.2,6.8 Hz, 2H), 3.65 (dt, J = 9.2, 6.8 Hz, 2H), 3.52-3.44 (m, 4H), 3.43-3.36 (m,1H), 1.59 (p, J = 6.8 Hz, 4H), 1.33-1.25 (m, 44H), 0.88 (t, J = 6.8 Hz, 6H).
[240]4,6-O-ビス((1-(2-(ベンジルオキシカルボニル)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル)-ミオ-イノシトール(III-20):一般的なクリック反応の手順Kにより、615mgの(15)から、983mgの(III-20)を得た(98%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.18分;m/z:667[M+1]+。
【0233】
[241]4,6-O-ビス(3-(4-(2-(ベンジルオキシカルボニル)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)プロピル)-ミオ-イノシトール(III-21):一般的なクリック反応の手順Mにより、70mgの(IX-3)および76mgのベンジルペンタ-4-イノエートから、98mgの(III-21)を得た(67%)。この場合、フラッシュクロマトグラフィーを利用した。HPLC-MS(条件B):室温=2.37分;m/z:723[M+1]+。
【0234】
[242]4,6-O-ビス(3-(4-(メトキシメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)プロピル)-ミオ-イノシトール(III-22):一般的なクリック反応の手順Mにより、41mgの(IX-3)および19μLの3-メトキシプロパ-1-インから、35mgの(III-22)を得た(61%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.32分;m/z:487[M+1]+。
【0235】
[243]4,6-O-ビス(4-(4-(メトキシメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ブチル)-ミオ-イノシトール(III-23):一般的なクリック反応の手順Mにより、43mgの(IX-1)および19μLの3-メトキシプロパ-1-インから、13mgの(III-23)を得た(22%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.40分;m/z:515[M+1]+。
【0236】
[244]4,6-O-ビス(5-(4-(メトキシメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ペンチル)-ミオ-イノシトール(III-24):一般的なクリック反応の手順Mにより、58mgの(IX-4)および12μLの3-メトキシプロパ-1-インから、50mgの(III-24)を得た(64%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.48分;m/z:543[M+1]+。
【0237】
[245]4,6-O-ビス(6-(4-(メトキシメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ヘキシル)-ミオ-イノシトール(III-25):一般的なクリック反応の手順Mにより、2gの(IX-2)および1.16mLの3-メトキシプロパ-1-インから、321mgの(III-25)を得た(12%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.65分;m/z:571[M+1]+。他の2つの化合物は、この反応で単離した:278mgの4,6-O-(6-(4-(メトキシカルボニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ヘキシル)-ミオ-イノシトール(III-42、10%)および454mgの4-O-(6-(4-(メトキシカルボニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ヘキシル)-6-O-(6-(4-(メトキシメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ヘキシル)-ミオ-イノシトール(III-43、17%)。III-42:HPLC-MS(条件A):室温=2.78分;m/z:599[M+1]。III-43:HPLC-MS(条件A):室温=2.70分;m/z:585[M+1]。
【0238】
[246]4,6-O-ビス((1-(3-メトキシプロピル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル)-ミオ-イノシトール(III-26):一般的な基変換の手順Nにより、110mgの(VII-1)から、38mgの(III-26)を得た(54%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.42分;m/z:487[M+1]+。
【0239】
[247]4,6-O-ビス((1-(6-メトキシヘキシル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル)-ミオ-イノシトール(III-27):一般的な基変換の手順Nにより、160mgの(VII-2)から、59mgの(III-27)を得た(55%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.88分;m/z:571[M+1]+。
【0240】
[248]4,6-O-ビス((3-(4-エチルオキシカルボニルブタンアミド)プロピル))-ミオ-イノシトール(III-28):一般的なアミド形成の手順Pにより、160mgの(XII-1)および196mgの(32)から、57mgの(III-28)を得た(34%)。HPLC-MS(条件B):室温=1.45分;m/z:551[M+1]+、573[M+23]+。
【0241】
[249]4,6-O-ビス(3-(4-メトキシフェニル)プロピル)-ミオ-イノシトール(III-29):一般的な加水分解の手順Sにより、60mgの(II-24)から、47mgの(III-29)を得た(>99%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.31分;m/z:477[M+1]+。
【0242】
[250]4,6-O-ビス(3-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)プロピル)-ミオ-イノシトール(III-30):一般的な加水分解の手順Sにより、262mgの(II-25)から、212mgの(III-30)を得た(84%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.88分;m/z:553[M+1]+、575[M+23]+。
【0243】
[251]4,6-O-ビス(3-(p-トリル)プロピル)-ミオ-イノシトール(III-31):一般的な加水分解の手順Sにより、85mgの(II-26)から、57mgの(III-31)を得た(85%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.88分;m/z:445[M+1]+、467[M+23]+。
【0244】
[252]4,6-O-ビス(4,4,4-トリフルオロブチル)-ミオ-イノシトール(III-32):一般的な加水分解の手順Sにより、3.61gの(II-18)から、2.73gの(III-32)を得た(99%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.01分;m/z:401[M+1]+、423[M+23]+。
【0245】
[253]4,6-O-ビス(6,6,6-トリフルオロヘキシル)-ミオ-イノシトール(III-33):一般的な加水分解の手順Sにより、594mgの(II-19)から、457mgの(III-33)を得た(98%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.40分;m/z:457[M+1]+。
【0246】
[254]4,6-O-ビス(4-メチルペンチル)-ミオ-イノシトール(III-34):一般的な加水分解の手順Sにより、273mgの(II-20)から、193mgの(III-34)を得た(96%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.40分;m/z:349[M+1]+。
【0247】
[255]4,6-O-ビス(19-メトキシノナデカ-10-イン-1-イル)-ミオ-イノシトール(III-35):一般的な加水分解の手順Sにより、1.2gの(II-21)から、1.03gの(III-35)を得た(>99%)。HPLC-MS(条件A):室温=7.18分;m/z:765.6[M+1]+、787.7[M+23]+。
【0248】
[256]4,6-O-ビス(3-(3-フェニルウレイド)プロピル)-ミオ-イノシトール(III-36):一般的な尿素形成の手順Hにより、89mgの(XII-1)および39uLのイソシアン酸フェニルから、90mgの(III-36)を得た(>99%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.70分;m/z:533[M+1]+。
【0249】
[257]4,6-O-ビス(3-(3-シクロペンチルウレイド)プロピル)-ミオ-イノシトール(III-37):一般的な尿素形成の手順Hにより、89mgの(XII-1)および40.2μLのイソシアナトシクロペンタンから、80mgの(III-37)を得た(91%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.79分;m/z:517[M+1]+。
【0250】
[258]4,6-O-ビス(3-((メトキシカルボニル)アミノ)プロピル)-ミオ-イノシトール(III-38):一般的なカルバメート形成の手順Vにより、74mgの(XII-1)から、7mgの(III-38)を得た(12%)。HPLC-MS(条件B):室温=0.25分;m/z:411[M+1]+、433[M+23]+。
【0251】
[259]4,6-O-ビス(5-アセトアミドペンチル)-ミオ-イノシトール(III-39):一般的な加水分解の手順Sにより、93mgの(XIII-1)から、52mgの(III-39)を得た(72%)。HPLC-MS(条件B):室温=0.25分;m/z:435[M+1]+、457[M+23]+。
【0252】
[260]4,6-O-ビス(5-ベンズアミドペンチル)-ミオ-イノシトール(III-40):一般的な加水分解の手順Sにより、43mgの(XIII-2)から、35mgの(III-40)を得た(>99%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.92分;m/z:559[M+1]+。
【0253】
[261]4,6-O-ビス(5-(チオフェン-2-カルボキサミド)ペンチル)-ミオ-イノシトール(III-41):一般的なアミド形成の手順Pにより、121mgの(XII-2)および129mgの(33)から、158mgの(III-41)を得た(97%)。HPLC-MS(条件B):室温=2.14分;m/z:571[M+1]+。
【0254】
[262]4,6-O-ビス(4-アミノ-4-オキソブチル)-ミオ-イノシトール(III-44):185mgの(III-47)を1mLのアンモニア(37%水溶液)に溶解し、溶液を60℃で24時間撹拌した。次いで、溶液を真空で濃縮して、98mgの(III-44)を得た(57%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.44分;m/z:381[M+1]+、403[M+23]+。
【0255】
[263]4,6-O-ビス(5-(3-プロピルウレイド)ペンチル)-ミオ-イノシトール(III-45):一般的な尿素形成の手順Hにより、89mgの(XII-1)および50μLの1-イソシアナトプロパンから、120mgの(III-45)を得た(91%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.72分;m/z:521[M+1]+。
【0256】
[264]4,6-O-ビス(5-((メトキシカルボニル)アミノ)ペンチル)-ミオ-イノシトール(III-46):一般的な加水分解の手順Sにより、54mgの(XIII-3)から、43mgの(III-46)を得た(>99%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.62分;m/z:467[M+1]+、490[M+23]+。
【0257】
[265]4,6-O-ビス(3-メトキシカルボニルプロピル)-ミオ-イノシトール(III-47):一般的な加水分解の手順Sにより、274mgの(II-27)から、200mgの(III-47)を得た(97%)。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 3.79 (br, 1H), 3.74-3.60(m, 4H), 3.31-3.25 (m, 4H), 3.22 (s, 6H), 2.26-2.19 (m, 4H), 1.76 (p, J = 6.8Hz, 4H).
C.3.中間体IVおよびIV’
[266]4,6-O-ビス(5-(ベンジルオキシ)ペンチル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-26):一般的なリン酸化の手順Gにより、164mgの(III-1)から、173mgの(IV-26)を得た(44.6%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.85分;m/z:1261[M+1]+。
【0258】
[267]4,6-O-ビス(10-(ベンジルオキシ)デシル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-1):一般的なリン酸化の手順Gにより、50mgの(III-3)から、50mgの(IV-1)を得た(48%)。HPLC-MS(条件B):室温=4.21分;m/z:1401[M+1]+。
【0259】
[268]4,6-O-ビス(14-(ベンジルオキシ)テトラデシル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-2):一般的なリン酸化の手順Gにより、16mgの(III-4)から、8mgの(IV-2)を得た(26%)。
【0260】
[269]4,6-O-ビス(3-メトキシプロピル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-3):一般的なリン酸化の手順Gにより、37mgの(III-12)から、25mgの(IV-3)を得た(21%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.78分;m/z:1053[M+1]+。
【0261】
[270]4,6-O-ビス(5-メトキシペンチル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-4):一般的なリン酸化の手順Gにより、444mgの(III-2)から、326mgの(IV-4)を得た(25%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.03分;m/z:1109[M+1]+。
【0262】
[271]4,6-O-ビス(7-メトキシヘプチル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-5):一般的なリン酸化の手順Gにより、365mgの(III-13)から、191mgの(IV-5)を得た(19.6%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.49分;m/z:1165[M+1]+。
【0263】
[272]4,6-O-ビス(7-メトキシノニル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-6):一般的なリン酸化の手順Gにより、219mgの(III-14)から、71mgの(IV-6)を得た(13.1%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.98分;m/z:1221.6[M+1]+。
【0264】
[273]1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-4,6-O-ジプロピル-ミオ-イノシトール(IV-7):一般的なリン酸化の手順Gにより、26.3mgの(III-15)から、24mgの(IV-7)を得た(24%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.99分;m/z:993[M+1]+。
【0265】
[274]1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-4,6-O-ジペンチル-ミオ-イノシトール(IV-8):一般的なリン酸化の手順Gにより、105mgの(III-16)から、143mgの(IV-8)を得た(42%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.39分;m/z:1049[M+1]+。
【0266】
[275]4,6-O-ジヘプチル-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-9):一般的なリン酸化の手順Gにより、150mgの(III-17)から、244mgの(IV-9)を得た(55%)。HPLC-MS(条件A):室温=5.04分;m/z:1105[M+1]+。
【0267】
[276]4,6-O-ジデシル-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-10):一般的なリン酸化の手順Gにより、180mgの(III-18)から、64mgの(IV-10)を得た(14%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.35-7.09 (m, 16H), 5.41-4.97 (m,17H), 4.43 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 4.37 (dt, J = 11.2, 4.8 Hz, 1H), 3.81 (t, J =8.8 Hz, 2H), 3.64 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 1.54 (p, J = 7.2 Hz, 4H), 1.25-1.11 (m,28H), 0.79 (t, J = 7.2 Hz, 6H).
[277]1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-4,6-O-ジ(テトラデシル)-ミオ-イノシトール(IV-11):一般的なリン酸化の手順Gにより、134mgの(III-19)から、193mgの(IV-11)を得た(63%)。HPLC-MS(条件B):室温=5.25分;m/z:1301[M+1]+。
【0268】
[278]4,6-O-ビス(5-エトキシカルボニルペンチル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-12):一般的なリン酸化の手順Gにより、90mgの(III-5)から、35.5mgの(IV-12)を得た(15%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.31分;m/z:1193[M+1]+。
【0269】
[279]4,6-O-ビス(10-エトキシカルボニルデシル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-13):一般的なリン酸化の手順Gにより、129mgの(III-6)から、161mgの(IV-13)を得た(57%)。HPLC-MS(条件A):室温=5.38分;m/z:1333[M+1]+。
【0270】
[280]1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-4,6-O-ビス(5-(1H-ピラゾール-1-イル)ペンチル)-ミオ-イノシトール(IV-14):一般的なリン酸化の手順Gにより、70mgの(III-9)から、26mgの(IV-14)を得た(14%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.89分;m/z:1182[M+1]+。
【0271】
[281]1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-4,6-O-ビス(5-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペンチル)-ミオ-イノシトール(IV-15):一般的なリン酸化の手順Gにより、19mgの(III-10)から、8.8mgの(IV-15)を得た。HPLC-MS(条件A):室温=3.46分;m/z:1184[M+1]+。
【0272】
[282]4,6-O-ビス((1-(2-(ベンジルオキシカルボニル)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-16):一般的なリン酸化の手順Gにより、423mgの(III-20)から、445mgの(IV-16)を得た(50%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.16分;m/z:1395[M+1]+。
【0273】
[283]4,6-O-ビス((1-(3-メトキシプロピル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-17):一般的なリン酸化の手順Gにより、62mgの(III-26)から、64mgの(IV-17)を得た(41%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.64分;m/z:1215[M+1]+。
【0274】
[284]4,6-O-ビス((1-(6-メトキシヘキシル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-18):一般的なリン酸化の手順Gにより、59mgの(III-27)から、15mgの(IV-18)を得た(11%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.95分;m/z:1299[M+1]+。
【0275】
[285]4,6-O-ビス(3-(4-(2-(ベンジルオキシカルボニル)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)プロピル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-19):一般的なリン酸化の手順Gにより、100mgの(III-21)から、86mgの(IV-19)を得た(43%)。HPLC-MS(条件B):室温=3.18分;m/z:1451[M+1]+。
【0276】
[286]4,6-O-ビス(3-(4-(メトキシメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)プロピル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-20):一般的なリン酸化の手順Gにより、40mgの(III-22)から、7.2mgの(IV-20)を得た(7%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.48分;m/z:1215[M+1]+。
【0277】
[287]4,6-O-ビス(4-(4-(メトキシメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ブチル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-21):一般的なリン酸化の手順Gにより、20mgの(III-23)から、11mgの(IV-21)を得た(23%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.53分;m/z:1243[M+1]+。
【0278】
[288]4,6-O-ビス(5-(4-(メトキシメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ペンチル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-22):一般的なリン酸化の手順Gにより、54mgの(III-24)から、9.7mgの(IV-22)を得た(8%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.59分;m/z:1271[M+1]+。
【0279】
[289]4,6-O-ビス(6-(4-(メトキシメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ヘキシル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-23):一般的なリン酸化の手順Gにより、85mgの(III-25)から、35.5mgの(IV-23)を得た(18%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.66分;m/z:1299[M+1]+。
【0280】
[290]4,6-O-ビス(2-(4-アセチルピペラジン-1-イル)エチル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-24):一般的なリン酸化の手順Gにより、81.5mgの(III-11)から、16mgの(IV-24)を得た(8%)。HPLC-MS(条件B):室温=1.92分;m/z:1217[M+1]+。
【0281】
[291]4,6-O-ビス((3-(4-エチルオキシカルボニルブタンアミド)プロピル))-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-25):一般的なリン酸化の手順Gにより、57mgの(III-28)から、28mgの(IV-25)を得た(21%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.66分;m/z:1279[M+1]+。
【0282】
[292]4,6-O-ビス(2-シクロプロピルエチル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-27):一般的なリン酸化の手順Gにより、2.3gの(III-7)から、3gの(IV-27)を得た(39%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.30分;m/z:1045[M+1]+。
【0283】
[293]4,6-O-ビス(2-シクロペンチルエチル(Cyclopentylethy))-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-28):一般的なリン酸化の手順Gにより、200mgの(III-8)から、164mgの(IV-28)を得た(28%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.74分;m/z:1101[M+1]+。
【0284】
[294]4,6-O-ビス(3-(4-メトキシフェニル)プロピル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-29):一般的なリン酸化の手順Gにより、60mgの(III-29)から、36mgの(IV-29)を得た(24%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.20分;m/z:1206[M+1]+。
【0285】
[295]1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-4,6-O-ビス(3-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)プロピル)-ミオ-イノシトール(IV-30):一般的なリン酸化の手順Gにより、214mgの(III-30)から、64mgの(IV-30)を得た(13%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.83分;m/z:1281[M+1]+。
【0286】
[296]1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-4,6-O-ビス(3-(p-トリル)プロピル)-ミオ-イノシトール(IV-31):一般的なリン酸化の手順Gにより、54.7mgの(III-31)から、19.1mgの(IV-31)を得た(13%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.76分;m/z:1274[M+1]+。
【0287】
[297]1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-4,6-O-ビス(4,4,4-トリフルオロブチル)-ミオ-イノシトール(IV-32):一般的なリン酸化の手順Gにより、1.62gの(III-32)から、2.34gの(IV-32)を得た(51%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.29分;m/z:1129[M+1]+。
【0288】
[298]1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-4,6-O-ビス(6,6,6-トリフルオロヘキシル)-ミオ-イノシトール(IV-33):一般的なリン酸化の手順Gにより、457mgの(III-33)から、414mgの(IV-33)を得た(35%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.53分;m/z:1185[M+1]+。
【0289】
[299]4,6-O-ビス(4-メチルペンチル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-34):一般的なリン酸化の手順Gにより、457mgの(III-34)から、168mgの(IV-34)を得た(12%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.568分;m/z:1077[M+1]+。
【0290】
[300]4,6-O-ビス(19-メトキシノナデカ-10-イン-1-イル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-35):一般的なリン酸化の手順Gにより、1.03gの(III-35)から、939mgの(IV-35)を得た(45%)。HPLC-MS(条件A):室温=7.19分;m/z:1494[M+1]+。
【0291】
[301]1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-4,6-O-ビス(3-(3-フェニルウレイド)プロピル)-ミオ-イノシトール(IV-36):一般的なリン酸化の手順Gにより、96mgの(III-36)から、187mgの(IV-36)を得た(82%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.02分;m/z:1262[M+1]+。
【0292】
[302]4,6-O-ビス(3-(3-シクロペンチルウレイド)プロピル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-37):一般的なリン酸化の手順Gにより、80mgの(III-37)から、181mgの(IV-37)を得た(94%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.83分;m/z:1245[M+1]+。
【0293】
[303]4,6-O-ビス(3-((メトキシカルボニル)アミノ)プロピル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-38):一般的なリン酸化の手順Gにより、10mgの(III-38)から、3mgの(IV-38)を得た(11%)。HPLC-MS(条件B):室温=2.90分;m/z:1139[M+1]+。
【0294】
[304]4,6-O-ビス(5-アセトアミドペンチル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-39):一般的なリン酸化の手順Gにより、52mgの(III-39)から、110mgの(IV-39)を得た(79%)。HPLC-MS(条件B):室温=2.69分;m/z:1163[M+1]+。
【0295】
[305]4,6-O-ビス(5-ベンズアミドペンチル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-40):一般的なリン酸化の手順Gにより、39mgの(III-40)から、38mgの(IV-40)を得た(42%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.04分;m/z:1288[M+1]+。
【0296】
[306]1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-4,6-O-ビス(5-(チオフェン-2-カルボキサミド)ペンチル)-ミオ-イノシトール(IV-41):一般的なリン酸化の手順Gにより、158mgの(III-41)から、196mgの(IV-41)を得た(54%)。HPLC-MS(条件B):室温=3.13分;m/z:1299[M+1]+。
【0297】
[307]4,6-O-(6-(4-(メトキシカルボニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ヘキシル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-42):一般的なリン酸化の手順Gにより、278mgの(III-42)から、34mgの(IV-42)を得た(5.5%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.86分;m/z:1327[M+1]+。
【0298】
[308]4-O-(6-(4-(メトキシカルボニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ヘキシル)-6-O-(6-(4-(メトキシメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ヘキシル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-43):一般的なリン酸化の手順Gにより、454mgの(III-43)から、101mgの(IV-43)を得た(10%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.76分;m/z:1313[M+1]+。
【0299】
[309]4,6-O-ビス(4-アミノ-4-オキソブチル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-44):一般的なリン酸化の手順Gにより、97.5mgの(III-44)から、179mgの(IV-44)を得た(59%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.29分;m/z:1079.5[M+1]+。
【0300】
[310]1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-4,6-O-ビス(5-(3-プロピルウレイド)ペンチル)-ミオ-イノシトール(IV-45):一般的なリン酸化の手順Gにより、120mgの(III-45)から、210mgの(IV-45)を得た(73%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.73分;m/z:1250.5[M+1]+。
【0301】
[311]4,6-O-ビス(5-((メトキシカルボニル)アミノ)ペンチル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-46):一般的なリン酸化の手順Gにより、50mgの(III-46)から、64mgの(IV-46)を得た(50%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.86分;m/z:1195[M+1]+。
【0302】
[312]4,6-O-ビス(3-メトキシカルボニルプロピル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-47):一般的なリン酸化の手順Gにより、70mgの(III-47)から、40mgの(IV-47)を得た(19%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.77分;m/z:1109[M+1]+。
【0303】
[313]4,6-O-ジプロパルギル-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV-48):一般的なリン酸化の手順Gにより、3.92gの(VI-1)から、4.69gの(IV-48)を得た(32%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.69分;m/z:985[M+1]+。
【0304】
[314]4,6-O-ジペンチル-1,2,3,5-O-テトラキス(3-スルフィド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV’-1):一般的なチオリン酸化の手順Tにより、64mgの(III-16)から、28mgの(IV’-1)を得た(13%)。HPLC-MS(条件A):室温=5.94分;m/z:1113[M+1]+。
【0305】
[315]4,6-O-ビス(5-メトキシペンチル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-スルフィド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(IV’-2):一般的なチオリン酸化の手順Tにより、76mgの(III-2)から、70mgの(IV’-2)を得た(30%)。HPLC-MS(条件A):室温=5.49分;m/z:1173[M+1]+。
【0306】
C.4.中間体V
[316]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-4,6-O-ジプロパルギル-ミオ-イノシトール(V-1):一般的なアルキル化の手順Aにより、トルエン(2.1当量、80%)中の1.0mLの3-ブロモプロパ-1-インから、1.2gの(V-1)を得た(>99%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.36分;m/z:381[M+1]+。
【0307】
C.5.中間体VI
[317]4,6-O-ジプロパルギル-ミオ-イノシトール(VI-1):一般的な加水分解の手順Dにより、1.2gの(V-1)から、740mgの(VI-1)を得た(92%)。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 4.48 (d, J = 2.4 Hz, 4H),3.89 (t, J = 2.8 Hz, 1H), 3.56 (t, J= 9.6 Hz, 2H), 3.39 (dd, J = 9.6, 2.8 Hz,2H), 3.33 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 2.80 (t, J = 2.4 Hz, 2H).
C.6.中間体VII
[318]4,6-O-ビス((1-(3-(トシルオキシ)プロピル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル)-ミオ-イノシトール(VII-1):一般的なクリック反応の手順Lにより、100mgの(8)から、110mgの(VII-1)を得た(73%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.30分;m/z:767[M+1]+。
【0308】
[319]4,6-O-ビス((1-(6-(トシルオキシ)ヘキシル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル)-ミオ-イノシトール(VII-2):一般的なクリック反応の手順Lにより、116mgの(17)から、162mgの(VII-2)を得た(98%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.71分。
【0309】
C.7.中間体VIII
[320]4,6-O-ビス(3-アジドプロピル)-2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(VIII-1):一般的なアルキル化の手順Aにより、1.27g(5.9mLのDMF中に2.1当量)の(8)から、249mgの(VIII-1)を得た(22%)。HPLC-MS(条件A):室温=5.12分;m/z:471[M+1]+。
【0310】
[321]4,6-O-ビス(5-アジドペンチル)-2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(VIII-2):一般的なアルキル化の手順Aにより、2g(8.4mLのDMF中に2.1当量)の(10)から、900mgの(VIII-2)を得た(51%)。HPLC-MS(条件A):室温=5.62分;m/z:527[M+1]+、549[M+23]+。
【0311】
[322]4,6-O-ビス(10-アジドデシル)-2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(VIII-3):一般的なアルキル化の手順Aにより、234mg(2mLのDMF中、2.05当量)の(12)から、57.5mgの(VIII-3)を得た(27%)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 5.52 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 4.36 (h, J =1.6 Hz, 1H), 4.24 (q, J = 1.6 Hz, 1H), 4.16 (t, J = 4 Hz, 2H), 4.10 (dt, J = 4,1.6 Hz, 2H), 3.53 (dt, J = 8.8, 6.4 Hz, 2H), 3.45 (dt, J = 8.8, 6.4 Hz, 2H),3.25 (t, J = 7.0 Hz, 4H), 1.59 (p, J = 7.0 Hz, 4H), 1.57-1.46 (m, 4H),1.38-1.26 (m, 24H), 0.94 (s, 9H), 0.14 (s, 6H).
[323]4,6-O-ビス(4-アジドブチル)-2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(VIII-4):一般的なアルキル化の手順Aにより、245mg(1.2mLのDMF中に2当量)の(19)から、17mgの(VIII-4)を得た(7%)。HPLC-MS(条件A):室温=5.33分;m/z:499[M+1]+、521[M+1]+。
【0312】
[324]4,6-O-ビス(6-アジドヘキシル)-2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(VIII-5):一般的なアルキル化の手順Aにより、200mg(1.6mLのDMF中に2当量)の(17)から、74mgの(VIII-5)を得た(20%)。HPLC-MS(条件A):室温=5.97分;m/z:555[M+1]+、577[M+1]+。
【0313】
C.8.中間体IX
[325]4,6-O-ビス(4-アジドブチル)-ミオ-イノシトール(IX-1):わずかな変更(水による後処理(aqueous work-up))を導入する一般的な加水分解の手順Cにより、16.7mgの(VIII-4)から、8mgの(IX-1)を得た(64%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.76分;m/z:375[M+1]+、397[M+23]+。
【0314】
[326]4,6-O-ビス(6-アジドヘキシル)-ミオ-イノシトール(IX-2):わずかな変更(水による後処理)を導入する一般的な加水分解の手順Cにより、74.7mgの(VIII-5)から、40mgの(IX-2)を得た(69%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.29分;m/z:431[M+1]+、453[M+23]+。
【0315】
[327]4,6-O-ビス(3-アジドプロピル)-ミオ-イノシトール(IX-3):一般的な加水分解の手順Eにより、250mgの(VIII-1)から、174mgの(IX-3)を得た(94%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.45分;m/z:347[M+1]+、369[M+23]+。
【0316】
[328]4,6-O-ビス(5-アジドペンチル)-ミオ-イノシトール(IX-4):一般的な加水分解の手順Dにより、8.9mgの(VIII-2)から、6.8mgの(IX-4)を得た(>99%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.06分;m/z:403[M+1]+、425[M+23]+。
【0317】
[329]4,6-O-ビス(10-アジドデシル)-ミオ-イノシトール(IX-5):一般的な加水分解の手順Dにより、57.5mgの(VIII-3)から、47mgの(IX-5)を得た(>99%)。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 3.92 (t, J = 2.6 Hz, 1H),3.79 (m, 4H), 3.48-3.35 (m, 4H), 3.30-3.25 (m, 5H), 1.64 (p, J = 6.8 Hz, 4H),1.61 (p, J = 7.2 Hz, 4H), 1.45-1.27 (m, 24H).
C.9.中間体X
[330]4,6-O-ビス(3-アジドプロピル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(X-1):一般的なリン酸化の手順Gにより、305mgの(IX-3)から、148mgの(X-1)を得た(16%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.01分;m/z:1075[M+1]+。
【0318】
[331]4,6-O-ビス(5-アジドペンチル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(X-2):一般的なリン酸化の手順Gにより、300mgの(IX-4)から、530mgの(X-2)を得た(63%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.32分;m/z:1131[M+1]+。
【0319】
[332]4,6-O-ビス(10-アジドデシル)-1,2,3,5-O-テトラキス(3-オキシド-1,5-ジヒドロベンゾ[e][1,3,2]ジオキサホスフェピン-3-イル)-ミオ-イノシトール(X-3):一般的なリン酸化の手順Gにより、100mgの(IX-5)から、63mgの(X-3)を得た(27%)。HPLC-MS(条件B):室温=3.86分;m/z:1271[M+1]+。
【0320】
C.10.中間体XI
[333]4,6-O-ビス(3-アミノプロピル)-2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(XI-1):一般的なアジド還元の手順Qにより、144mgの(VIII-1)から、精製を必要とせずに継続させるのに十分な純粋な(XI-1)を得た。HPLC-MS(条件B):室温=2.43分;m/z:419[M+1]+、441[M+23]+。
【0321】
[334]4,6-O-ビス(5-アミノペンチル)-2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(XI-2):一般的なアジド還元の手順Qにより、2.5gの(VIII-2)から、1.4gの(XI-2)をカラム精製後に得た(62%)。HPLC-MS(条件A):室温=2.73分;m/z:475[M+1]+、493[M+23]+。
【0322】
C.11.中間体XII
[335]4,6-O-ビス(3-アミノプロピル)-ミオ-イノシトール・2TFA(XII-1):わずかな変更(水による後処理)を導入する一般的な加水分解の手順Cにより、128mgの(XI-1)から、160mgの(XII-1)を得た(>99%)。HPLC-MS(条件B):室温=0.24分;m/z:295[M+1]+。
【0323】
[336]4,6-O-ビス(5-アミノペンチル)-ミオ-イノシトール・2HCl(XII-2):一般的な加水分解の手順Sにより、1.13gの(XI-2)から、447mgの(XII-2)を得た(54%)。HPLC-MS(条件B):室温=0.25分;m/z:351[M+1]+。
【0324】
C.12.中間体XIII
[337]4,6-O-ビス(5-アセトアミドペンチル)-2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(XIII-1):一般的なアミド形成の手順Pにより、115mgの(XI-2)および38μLの塩化アセチルから、93mgの(XIII-1)を得た(69%)。HPLC-MS(条件A):室温=3.67分;m/z:559[M+1]+。
【0325】
[338]4,6-O-ビス(5-ベンズアミドペンチル)-2-O-tert-ブチルジメチルシリル-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(XIII-2):一般的なアミド形成の手順Pにより、125mgの(XI-2)および67μLの塩化ベンゾイルから、57mgの(XIII-2)を得た(32%)。HPLC-MS(条件B):室温=3.56分;m/z:683[M+1]+。
【0326】
[339]2-O-tert-ブチルジメチルシリル-4,6-O-ビス(5-((メトキシカルボニル)アミノ)ペンチル)-1,3,5-O-メチリジン-ミオ-イノシトール(XIII-3):一般的なカルバメート形成の手順Vにより、127mgの(XI-2)から、54mgの(XIII-3)を得た(38%)。HPLC-MS(条件A):室温=4.31分;m/z:591[M+1]+。
【0327】
D.化合物の特徴付け:分析試験および分光試験
D.1.NMR
[340]NMRスペクトルを、Agilent VNMRS-400(400.10MHzで1H、162MHzで31P)で記録した。1H-NMRでは、化学シフトはTMSに対するppmで表され、結合定数(J)はHzで表される。31P NMRでは、内部標準は、リンNMRスペクトルを収集するのに使用しなかった。通常の内部標準はリン酸であるが、これは、1H-NMRに影響を及ぼす懸念があるので使用しなかった。
【0328】
D.2.HPLC-MS
[341]条件A:高速液体クロマトグラフィー(HPLC)2795 Alliance Waters Aquityは、Detector DAD Agilent 1100およびDetector MS Waters ESIトリプル四重極(cuadrupolo)Quattroマイクロに接続し、MeOH中の10μLのサンプルを注入した。FIA(フラックス注入分析)で分析した質量分析(MS)は、LCT Premier直交加速飛行時間型質量分析装置に接続し、ポジティブモードでエレクトロスプレーイオン化(ESI)によりデータを取得した。スペクトルを0.2秒毎の値で50~1500Da間走査し、ピークをm/z(基礎ピークの%)で与える。固定相:ZORBAX Extend-C18 3.5μm 2.1×50mm(Ta 35℃)。
【0329】
【0330】
【0331】
[342]条件B:HPLC-MSは、フォトダイオードアレイ検出器を接続した高速液体クロマトグラフィーThermo Ultimate 3000SD(Thermo Scientific Dionex)および質量分析装置LTQ XL ESI-イオントラップ(Thermo Scientific)で行い、5μL~20μLのサンプルMeOHを注入した(c=0.5mg/mL)。質量スペクトルからのデータを、ポジティブおよびネガティブモードでエレクトロスプレーイオン化により分析し、ピークをm/z(基礎ピークの%)で与える。固定相:ZORBAX Extend-C18 3.5μm 2.1×50mm(Ta 35℃)。
【0332】
【0333】
【0334】
[343]条件C:HPLC-MSは、フォトダイオードアレイ検出器を接続した高速液体クロマトグラフィーThermo Ultimate 3000SD(Thermo Scientific Dionex)および質量分析装置LTQ XL ESI-イオントラップ(Thermo Scientific)で行い、5μL~20μLのサンプルMeOHを注入した(c=0.5mg/mL)。質量スペクトルからのデータを、ポジティブおよびネガティブモードでエレクトロスプレーイオン化により分析し、ピークをm/z(基礎ピークの%)で与える。固定相:Xbridge BEHアミド2.5μm 4.6×150mm XP。
【0335】
【0336】
【0337】
[344]条件D:HPLC-MSは、フォトダイオードアレイ検出器を接続した高速液体クロマトグラフィーThermo Ultimate 3000SD(Thermo Scientific Dionex)および質量分析装置LTQ XL ESI-イオントラップ(Thermo Scientific)で行い、5μL~20μLのサンプルMeOHを注入した(c=0.5mg/mL)。質量スペクトルからのデータを、ポジティブおよびネガティブモードでエレクトロスプレーイオン化により分析し、ピークをm/z(基礎ピークの%)で与える。固定相:ZORBAX Extend-C18 3.5μm 2.1×50mm(Ta 35℃)。
【0338】
【0339】
【0340】
[345]条件E:HPLC-MSは、フォトダイオードアレイ検出器を接続した高速液体クロマトグラフィーThermo Ultimate 3000SD(Thermo Scientific Dionex)および質量分析装置LTQ XL ESI-イオントラップ(Thermo Scientific)で行い、5μL~20μLのサンプルMeOHを注入した(c=0.5mg/mL)。質量スペクトルからのデータを、ポジティブおよびネガティブモードでエレクトロスプレーイオン化により分析し、ピークをm/z(基礎ピークの%)で与える。固定相:ZORBAX Extend-C18 3.5μm 2.1×50mm(Ta 30℃)。
【0341】
【0342】
【0343】
実施例1
4,6-O-ビス(5-ヒドロキシペンチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物6)の合成および特徴付け
[346]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、100mgの(IV-26)から、38mgの化合物6を得た(56.5%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.87-4.80 (m, 1H), 4.55-4-15 (m, 3H), 4.10-3.80 (m, 2H), 3.81-3.71(m, 4H), 3.45 (t, J = 6.6 Hz, 4H), 1.66-1.55 (m, 8H), 1.40 (p, J = 7.2 Hz, 4H).31P NMR (162 MHz, D2O) δ 4.85,4.41, 4.21.HPLC-MS(条件C):室温=10.06分;m/z:673[M+1]+、746[M+1+DEA]+、819[M+1+2DEA]+。
【0344】
実施例2
4,6-O-ビス(10-ヒドロキシデシル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物7)の合成および特徴付け
[347]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、50mgの(IV-1)から、3.15mgの化合物7を得た(10.9%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 5.08-5.01 (m, 1H), 4.10-4.02 (m, 3H), 3.81-3.75 (m, 6H), 3.60 (t, J= 6.6 Hz, 4H), 1.66-1.60 (m, 4H), 1.56-1.52 (m, 4H), 1.30 (br, 24H). 31PNMR (162 MHz, D2O) δ 1.57, -0.15, -1.08.HPLC-MS(条件C):室温=6.89分;m/z:813[M+1]+、886[M+1+DEA]+、959[M+1+2DEA]+。
【0345】
実施例3
4,6-O-ビス(14-ヒドロキシテトラデシル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物8)の合成および特徴付け
[348]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、8.3mgの(IV-2)から、0.6mgの化合物8を得た(8%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.25-3.71 (m, 3H), 3.69-3.50 (m, 6H), 3.44 (t, J = 6.7 Hz, 4H),1.54-1.29 (m, 8H), 1.15 (m, 40H).HPLC-MS(条件D):室温=6.8分;m/z:998[M+1+DEA]+、1071[M+1+2DEA]+。
【0346】
実施例4
4,6-O-ビス(3-メトキシプロピル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物10)の合成および特徴付け
[349]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、23mgの(IV-3)から、17.7mgの化合物10を得た(99%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.35 (br, 4H), 4.14 (br, 2H), 3.82-3.73 (m, 4H), 3.59 (t, J = 6.7Hz, 4H), 3.36 (s, 6H), 1.90 (q, J = 6.7, Hz, 4H). 31P NMR (162 MHz, D2O)δ 3.90 (br).HPLC-MS(条件C):室温=9.96分;m/z:718[M+1+DEA]+、791[M+1+2DEA]+。
【0347】
実施例5
4,6-O-ビス(5-メトキシペンチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物9)の合成および特徴付け
[350]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、326mgの(IV-4)から、193mgの化合物9を得た(75%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.47-4.36 (m, 3H), 4.31-4.21 (br, 1H) 4.20-4.13 (br, 2H), 3.74-3.66(m, 4H), 3.50 (t, J = 6.8 Hz, 4H), 3.35 (s, 6H), 1.66-154 (m, 8H), 1.38 (p, J =7.6 Hz, 4H). 31P NMR (162 MHz, D2O) δ 7.46 (br), 6.71 (br).HPLC-MS(条件C):室温=9.59分;m/z:774[M+1+DEA]+、847[M+1+2DEA]+。
【0348】
実施例6
4,6-O-ビス(7-メトキシヘプチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物11)の合成および特徴付け
[351]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、169.5mgの(IV-5)から、29.8mgの化合物11を得た(22%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.96 (d, J = 10.6 Hz, 1H), 4.07 (t, J = 9.2 Hz, 3H), 3.82-3.70 (m,6H), 3.49 (t, J = 6.8 Hz, 4H), 3.34 (s, 6H), 1.63 (q, J = 7 Hz, 4H), 1.59 (q, J= 6.8 Hz, 4H), 1.18 (d, J = 4.5 Hz, 12H). 31P NMR (162 MHz, D2O)δ 1.92, -0.04, -1.03.HPLC-MS(条件C):室温=8.95分;m/z:757[M+1]+、830[M+1+DEA]+、903[M+1+2DEA]+。
【0349】
実施例7
4,6-O-ビス(9-メトキシノニル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物12)の合成および特徴付け
[352]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、67mgの(IV-6)から、7.65mgの化合物12を得た(14%収率)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.95 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 4.11-4.02 (m, 3H), 3.89-3.71 (m, 6H),3.49 (t, J = 6.8 Hz, 4H), 3.18 (s, 6H), 1.65-1.55 (m, 8H), 1.31 (br, 20H). 31PNMR (162 MHz, D2O) δ 0.84, -0.36, -1.12.HPLC-MS(条件C):室温=8.52分;m/z:813[M+1]+、886[M+1+DEA]+、959[M+1+2DEA]+。
【0350】
実施例8
4,6-O-ジプロピル-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物4)の合成および特徴付け
[353]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、24mgの(IV-7)から、3.8mgの化合物4を得た(20%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.96 (d, J = 10.6 Hz, 1H), 4.20-3.96 (m, 3H), 3.75 (t, J = 7.2 Hz,4H), 3.75-371 (m, 2H), 1.63 (六重線(sextet), J = 7.2 Hz,4H), 0.90 (t, J = 7.2 Hz, 6H). 31P NMR (162 MHz, D2O) δ 1.32, -0.26, -1.18.HPLC-MS(条件C):室温=10.09分;m/z:731[M+1+2DEA]+。
【0351】
実施例9
4,6-O-ジペンチル-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物1)の合成および特徴付け
[354]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、143mgの(IV-8)から、92mgの化合物1を得た(83%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 5.01-4.91 (m, 1H), 4.10-4.00 (m, 3H), 3.84-3.72 (m, 6H), 1.63 (p, J= 7.2 Hz, 4H), 1.36-1.27 (m, 8H), 0.88 (p, J = 7.2 Hz, 6H). 31P NMR(162 MHz, D2O) δ 1.32, -0.31, -1.13.HPLC-MS(条件D):室温=6.16分;m/z:714[M+1]+、787[M+1+DEA]+、860[M+1+2DEA]+。
【0352】
実施例10
4,6-O-ジヘプチル-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物5)の合成および特徴付け
[355]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、244mgの(IV-9)から、7.8mgの化合物5を得た(4%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.10-4.03(s, 3H), 3.81-3.71 (m, 6H), 1.68-1.59 (m, 4H), 1.41-1.18(m, 16H), 0.87 (t, J = 7.2 Hz,6H). 31P NMR (162 MHz, D2O)δ 1.96, 0.08, -0.89.HPLC-MS(条件C):室温=8.46分;m/z:843[M+1+DEA]+、916[M+1+2DEA]+。
【0353】
実施例11
4,6-O-ジデシル-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物2)の合成および特徴付け
[356]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、63mgの(IV-10)から、1.6mgの化合物2を得た(4%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 5.02 (d, J = 8 Hz, 1H), 4.15-3.95 (m, 3H), 3.85-3.70 (m, 6H),1.67-1.60 (m, 4H), 1.35-1.24 (m, 28H), 0.86 (t, J = 6.8 Hz, 6H).HPLC-MS(条件D):室温=6.89分;m/z:781[M+1]+、854[M+1+DEA]+、927[M+1+2DEA]+、1000[M+1+2DEA]+。
【0354】
実施例12
4,6-O-ジ(テトラデシル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物3)の合成および特徴付け
[357]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、1.5gの(IV-11)から、656mgの化合物3を得た(66.5%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.96 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.14-4.02 (m, 3H), 3.84-3.67 (m, 6H),1.70-1.58 (m, 4H), 1.34-1.26 (m, 44H), 0.86 (t, J = 6.8 Hz, 6H). 31PNMR (162 MHz, D2O) δ 4.01, 3.39, 3.02.HPLC-MS(条件D):966[M+1]+、1039[M+1+DEA]+、1111[M+1+2DEA]+。
【0355】
実施例13
4,6-O-ビス(3-アミノプロピル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物13)の合成および特徴付け
[358]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、45.6mgの(X-1)から、5.6mgの化合物13を得た(16.7%)。HPLC-MS(条件C):室温=10.73分;m/z:615[M+1]+、688[M+1+DEA]+。
【0356】
実施例14
4,6-O-ビス(5-アミノペンチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物14)の合成および特徴付け
[359]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、145mgの(X-2)から、11.3mgの化合物14を得た(10%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.95 (s, 1H), 4.07-4.05 (m, 3H), 3.94 (m, 2H), 3.84-3.70 (m, 7H),3.02 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 1.79-1.47 (m, 12H). 31P NMR (162 MHz, D2O)δ 1.86, 0.46, 0.15.HPLC-MS(条件C):室温=10.77分;m/z:671[M+1]+、744[M+1+DEA]+。
【0357】
実施例15
4,6-O-ビス(10-アミノデシル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物15)の合成および特徴付け
[360]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、57.5mgの(X-3)から、0.8mgの化合物15を得た(2%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.95 (d, J = 10.3 Hz, 1H), 4.06 (t, J = 9.2 Hz, 3H), 3.89-3.67 (m,7H), 3.59 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 2.99 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 1.76-1.57 (m, 8H),1.45-1.19 (m, 24H). 31P NMR (162 MHz, D2O) δ 2.04, -0.05, -1.00.HPLC-MS(条件D):室温=6.48分;m/z:811[M+1]+、884[M+1+DEA]+、958[M+1+2DEA]+。
【0358】
実施例16
4,6-O-ビス(5-(1H-ピラゾール-1-イル)ペンチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物16)の合成および特徴付け
[361]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、36.6mgの(IV-14)から、8.5mgの化合物16を得た(29%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 7.64 (d, J = 2.4 Hz, 2H), 7.52 (br, 2H), 6.31 (t, J = 2.4 Hz, 2H),4.42 (m, 3H), 4.28-4.14 (m, 3H), 4.13 (t, J = 7 Hz, 4H), 3.66 (m, 4H), 1.82 (p,J = 7.0 Hz, 4H), 1.67-1.49 (m, 4H), 1.42-1.18 (m, 4H). 31P NMR (162MHz, D2O) δ4.91, 4.21.HPLC-MS(条件C):室温=9.20分;m/z:773[M+1]+、846[M+1+DEA]+、919[M+1+2DEA]+。
【0359】
実施例17
4,6-O-ビス(5-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペンチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物17)の合成および特徴付け
[362]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、8.8mgの(IV-15)から、5.2mgの化合物17を得た(74%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 8.46-8.45 (m, 2H), 8.03-8.01 (m, 2H), 4.32 - 4.23 (m, 5H),4.12-3.88 (m, 3H), 3.85-3.55 (m, 6H), 1.89 (m, 4H), 1.75-1.53 (m, 4H), 1.31 (p,J = 7.4 Hz, 4H).HPLC-MS(条件C):室温=9.86分;m/z:776[M+1]+、849[M+1+DEA]+、922[M+1+2DEA]+。
【0360】
実施例18
4,6-O-ビス((1-(2-カルボキシエチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)十ナトリウム塩(化合物31)の合成および特徴付け
[363]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、315mgの(IV-16)から、72mgの化合物31を得た(39%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 8.22 (s, 2H), 5.08 (d, J = 11.6 Hz, 2H), 5.10-4.97 (m, 1H), 4.99(d, J = 11.6 Hz, 2H),4.70 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 4.26-4.18 (m, 3H), 3.99 (t, J =9.5 Hz, 2H), 2.88 (t, J = 7.2 Hz, 4H). 31P NMR (162 MHz, D2O)δ 1.57, 0.29, -1.00.HPLC-MS(条件C):室温=10.62分;m/z:807[M+1]+、880[M+1+DEA]+、953[M+1+2DEA]+。
【0361】
実施例19
4,6-O-ビス((1-(3-メトキシプロピル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物32)の合成および特徴付け
[364]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、64mgの(IV-17)から、22mgの化合物32を得た(43%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 8.40-7.75 (br, 2H), 5.06-4.80 (m, 5H), 4.55-4.44 (m, 4H), 4.40-3.82(m, 5H), 3.43 (q, J = 6.2 Hz, 4H), 3.32 (s, 6H), 2.12-2.10 (m, 4H).HPLC-MS(条件C):室温=9.56分;m/z:880[M+1+DEA]+。
【0362】
実施例20
4,6-O-ビス((1-(6-メトキシヘキシル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物33)の合成および特徴付け
[365]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、15mgの(IV-18)から、1.8mgの化合物33を得た(15%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 8.08 (s, 2H), 4.87 (d, J = 11.6 Hz, 2H), 4.85-4.75 (m, 1H), 4.81(d, J = 11.6 Hz, 2H), 4.27 (t, J = 7 Hz, 4H), 4.07-3.90 (m, 3H), 3.83-3.73 (m,2H), 3.30 (t, J = 6.8 Hz, 4H), 3.17 (s, 6H), 1.76 (p, J= 7 Hz, 4H), 1.40 (p, J= 6.8 Hz, 4H), 1.17 (m, 8H).HPLC-MS(条件C):室温=8.83分;m/z:891[M+1]+、964[M+1+DEA]+、1037[M+1+2DEA]+。
【0363】
実施例21
4,6-O-ビス(3-(4-(メトキシメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)プロピル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物36)の合成および特徴付け
[366]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、7.2mgの(IV-20)から、1.7mgの化合物36を得た(28%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 8.21 (s, 2H), 5.20 (br, 1H), 4.90-4.61 (m, 4H), 4.61 (s, 4H),4.20-3.92 (m, 5H), 3.83-3.70 (m, 4H), 3.39 (s, 6H), 2.27-2.18 (m, 4H).HPLC-MS(条件C):室温=9.73分;m/z:880[M+1+DEA]+。
【0364】
実施例22
4,6-O-ビス(4-(4-(メトキシメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ブチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物37)の合成および特徴付け
[367]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、11mgの(IV-21)から、1.2mgの化合物37を得た(13%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 8.08 (s, 2H), 5.20 (br, 1H), 4.61 (s, 4H), 4.55-4.38 (m, 4H),4.10-3.85 (m, 5H), 3.83-3.70 (m, 4H), 3.39 (s, 6H), 2.05-1.91 (m, 4H),1.49-1.70 (m, 4H).HPLC-MS(条件C):室温=9.59分;m/z:835[M+1]+、908[M+1+DEA]+。
【0365】
実施例23
4,6-O-ビス(5-(4-(メトキシメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ペンチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物38)の合成および特徴付け
[368]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、11mgの(IV-22)から、1.4mgの化合物38を得た(16%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 8.07 (s, 2H), 5.05 (br, 1H), 4.61 (s, 4H), 4.45 (t, J = 7.6Hz, 4H),4.03 (m, 3H), 3.80-3.70 (m, 6H), 3.39 (s, 6H), 1.93 (p, J = 7.6 Hz, 4H), 1.67(p, J = 7.6 Hz, 4H), 1.34 (p, J = 7.6 Hz, 4H).HPLC-MS(条件C):室温=9.53分;m/z:936[M+1+DEA]+。
【0366】
実施例24
4,6-O-ビス(6-(4-(メトキシメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ヘキシル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物39)の合成および特徴付け
[369]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、35.5mgの(IV-23)から、10mgの化合物39を得た(34%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 8.04 (s, 2H), 5.30-5.10 (br, 1H), 4.60 (s, 4H), 4.43 (t, J = 7.1Hz, 4H), 4.15-3.97 (m, 3H), 3.83-3.68 (m, 6H), 3.39 (s, 6H), 1.96-1.86 (m, 4H),1.67-1.57 (m, 4H), 1.41-1.24 (m, 8H).HPLC-MS(条件C):室温=9.24分;m/z:964[M+1+DEA]+。
【0367】
実施例25
4,6-O-ビス(2-(4-アセチルピペラジン-1-イル)エチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物34)の合成および特徴付け
[370]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、16mgの(IV-24)から、6.2mgの化合物34を得た(48%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 5.10-5.03 (m, 1H), 4.35-4.25 (m, 3H), 4.11-3.85 (m, 12H), 3.65-3.55(m, 6H), 3.33-3.14 (m, 8H), 2.18 (s, 6H). 31P NMR (162 MHz, D2O)δ 1.32, 0.86, 0.70, 0.24.HPLC-MS(条件C):室温=10.26分;m/z:882[M+1+DEA]+。
【0368】
実施例26
4,6-O-ビス((3-(4-カルボキシブタンアミド)プロピル))-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)十ナトリウム塩(化合物45)の合成および特徴付け
[371]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、28mgの(IV-25)から、4.4mgの化合物45を得た(19%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 5.29-4.90 (br, 1H), 4.18-3.92 (m, 3H), 3.89-3.77 (m, 4H), 3.73-360(m, 2H), 3.37-3.22 (m, 4H), 2.29-2-17 (m, 8H), 1.87-1.70 (m, 8H).HPLC-MS(条件C):室温=10.18分;m/z:916[M+1+DEA]+、989[M+1+2DEA]+。
【0369】
実施例27
4,6-O-ビス(5-カルボキシペンチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)十ナトリウム塩(化合物18)の合成および特徴付け
[372]一般的なホスフェート脱保護の手順Jにより、35.5mgの(IV-12)から、6.8mgの化合物18を得た(23%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.31-4.24 (m, 3H), 4.12-4.08 (m, 1H), 4.01 (br, 2H), 3.58 (dt, J =7.6, 7.2 Hz, 2H), 3.51 (dt, J = 7.6, 7.2 Hz, 2H), 2.03 (t, J = 7.6, 4H), 1.47(p, J = 7.2 Hz, 4H), 1.42 (p, J = 7.6 Hz, 4H), 1.30-1.11 (m, 4H). 31PNMR (162 MHz, D2O) δ 4.86, 4.21.HPLC-MS(条件C):室温=10.37分;m/z:802[M+1]+、875[M+1+DEA]+、948[M+1+2DEA]+。
【0370】
実施例28
4,6-O-ビス(10-カルボキシデシル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)十ナトリウム塩(化合物19)の合成および特徴付け
[373]一般的なホスフェート脱保護の手順Jにより、187mgの(IV-13)から、34.6mgの化合物19を得た(22.6%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ: 4.49 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 4.42 (br, 1H), 4.40 (br, 1H), 4.25 (d,J = 12.4 Hz, 1H), 4.19 (s, 2H), 3.77-3.58 (m, 4H), 2.16 (t, J = 7.6 Hz, 4H),1.66-1.49 (m, 8H), 1.36-1.25 (m, 24H). 31P NMR (162 MHz, D2O) δ:4.79, 4.12, 4.00.HPLC-MS(条件D):室温=6.26分;m/z:942[M+1]+、1015[M+1+DEA]+、1088[M+1+2DEA]+。
【0371】
実施例29
4,6-O-ビス(3-(4-(2-カルボキシエチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)プロピル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)十ナトリウム塩(化合物35)の合成および特徴付け
[374]一般的なホスフェート脱保護の手順Jにより、74mgの(IV-19)から、11.8mgの化合物35を得た(21%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 7.89 (s, 2H), 5.28 (br, 1H), 4.66-4.49 (m, 4H), 4.24-3.86 (m, 5H),3.85-3.55 (m, 4H), 2.94 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 2.54 (t, J = 7.8 Hz, 4H),2.24-2.15 (m, 4H). 31P NMR (162 MHz, D2O) δ 1.94, 0.53.HPLC-MS(条件C):室温=10.17分;m/z:936[M+1+DEA]+、1009[M+1+2DEA]+。
【0372】
実施例30
4,6-O-ビス(2-シクロプロピルエチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物28)の合成および特徴付け
[375]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、1.34gの(IV-27)から、710mgの化合物28を得た(68%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.51-4.20 (br, 2H), 4.10-3.91 (br, 2H), 3.85-3.63 (br, 5H),1.46-1.41 (m, 4H), 0.72-0.63 (m, 2H), 0.35-0.31 (m, 4H), 0.00 (q, J = 4.7 Hz,4H). 31P NMR (162 MHz, D2O) δ3.79-(-0.54) (br).HPLC-MS(条件C):室温=9.51分;m/z:637[M+1]+、710[M+1+DEA]+、783[M+1+2DEA]+。
【0373】
実施例31
4,6-O-ビス(2-シクロペンチルエチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物29)の合成および特徴付け
[376]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、164mgの(IV-28)から、22mgの化合物29を得た(17%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.39-4.19 (br, 3H), 4.11-3.95 (br, 2H), 3.65 (q, J = 8 Hz, 2H),3.59 (q, J = 8 Hz, 2H), 1.76-1.59 (m, 6H), 1.56-1.29 (m, 12H), 1.03-0.97 (m,4H). 31P NMR (162 MHz, D2O) δ4.99-3.20 (br).HPLC-MS(条件C):室温=8.76分;m/z:693[M+1]+、766[M+1+DEA]+、839[M+1+2DEA]+。
【0374】
実施例32
4,6-O-ビス(3-(4-メトキシフェニル)プロピル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物43)の合成および特徴付け
[377]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、36mgの(IV-29)から、10.8mgの化合物43を得た(37%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ7.02 (d, J = 8.4 Hz, 4H), 6.72 (d, J = 8.4 Hz, 4H), 4.41-4.18(m, 4H), 4.11 (br, 2H), 3.66 (s, 6H), 3.64 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 2.47 (t, J =8.0 Hz, 4H), 1.78-1.63 (m, 4H). 31P NMR (162 MHz, D2O) δ 4.29-3.86 (br).HPLC-MS(条件C):室温=8.55分;m/z:797[M+1]+、870[M+1+DEA]+、943[M+1+2DEA]+。
【0375】
実施例33
4,6-O-ビス(3-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)プロピル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物44)の合成および特徴付け
[378]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、64mgの(IV-30)から、11.9mgの化合物44を得た(23%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 7.42-7.25 (m, 8H), 4.30-4.06 (m, 5H), 3.69 (s, 4H), 2.62 (t, J =8.1 Hz, 4H), 1.87-1.70 (m, 4H). 31P NMR (162 MHz, D2O) δ 5.09-2.92 (br).HPLC-MS(条件C):室温=7.84分;m/z:873[M+1]+、946[M+1+DEA]+、1019[M+1+2DEA]+。
【0376】
実施例34
4,6-O-ビス(3-(p-トリル)プロピル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物42)の合成および特徴付け
[379]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、19mgの(IV-31)から、1.1mgの化合物42を得た(7%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 7.13 (d, J = 7.4 Hz, 4H), 7.08 (d, J = 7.4 Hz, 4H), 4.02-3.90 (br,3H), 3.81-3.70 (br, 4H), 3.66-3.57 (br, 2H), 2.57-2.53 (m, 4H), 2.18 (s, 6H),1.84-1.77 (m, 4H).HPLC-MS(条件C):室温=8.35分;m/z:911[M+1+2DEA]+。
【0377】
実施例35
4,6-O-ビス(4,4,4-トリフルオロブチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物22)の合成および特徴付け
[380]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、2.32gの(IV-32)から、820mgの化合物22を得た(44%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.84 (d, J = 10.6 Hz, 1H), 3.97-3.90 (m, 3H), 3.74 (t, J = 6.5 Hz,4H), 3.60 (t, J = 9.6 Hz, 2H), 2.28-2.15 (m, 4H), 1.79-1.72 (m, 4H). 31PNMR (162 MHz, D2O) δ 1.69, 0.17, -0.92.HPLC-MS(条件C):室温=8.86分;m/z:721[M+1]+、794[M+1+DEA]+、867[M+1+2DEA]+。
【0378】
実施例36
4,6-O-ビス(6,6,6-トリフルオロヘキシル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物23)の合成および特徴付け
[381]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、248mgの(IV-33)から、45mgの化合物23を得た(22%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.40-3.78 (m, 5H), 3.69-3.56 (m, 4H), 2.13-2.01 (m, 4H), 1.57-1.43(m, 8H), 1.35-1.28 (m, 4H).HPLC-MS(条件C):室温=8.27分;m/z:923[M+1+2DEA]+。
【0379】
実施例37
4,6-O-ビス(4-メチルペンチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物21)の合成および特徴付け
[382]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、167mgの(IV-34)から、4.6mgの化合物21を得た(3.5%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.44-4.34 (m, 2H), 4.25-4.19 (m, 2H), 3.91-3.80 (m, 1H), 3.72-3.50(m, 4H), 1.68-1.39 (m, 6H), 1.19-1.04 (m, 4H), 0.76 (d, J = 6.6 Hz, 12H).HPLC-MS(条件C):室温=8.74分;m/z:742[M+1+DEA]+、815[M+1+2DEA]+。
【0380】
実施例38
4,6-O-ビス(19-メトキシノナデカ-10-イン-1-イル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物20)の合成および特徴付け
[383]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、410mgの(III-35)から、4.3mgの化合物20を得た(1.3%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.50-4.26 (m, 3H), 4.19-4.02 (m, 2H), 3.70-3.47 (m, 4H), 3.38-3.26(m, 4H), 3.22 (s, 6H), 1.49-1.41 (m, 8H), 1.25-1.16 (m, 60H). 31PNMR (162 MHz, D2O) δ 4.04 (bs), 3.73 (bs).
実施例39
4,6-O-ビス(3-(3-フェニルウレイド)プロピル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物46)の合成および特徴付け
[384]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、187mgの(IV-36)から、6.5mgの化合物46を得た(4.3%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 7.27-7.20 (m, 8H), 6.98-6.91 (s, 2H), 4.96-4.78 (m, 1H), 4.03-3.83(m, 3H), 3.82-3.67 (m, 4H), 3.64-3.45 (m, 2H), 3.27-3.07 (m, 4H), 1.72-1.61(bs, 4H).HPLC-MS(条件C):室温=8.73分;m/z:926[M+1+DEA]+、999[M+1+2DEA]+。
【0381】
実施例40
4,6-O-ビス(3-(3-シクロペンチルウレイド)プロピル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物47)の合成および特徴付け
[385]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、181mgの(IV-37)から、26mgの化合物47を得た(17.6%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δδ 4.87-4.73 (bs, 1H), 3.78-3.64 (m, 5H), 3.62-3.52 (m, 2H),3.14-3.02 (m, 4H), 1.80-1.71 (m, 4H), 1.65-1.59 (m, 4H), 1.58-1.51 (m, 4H),1.46-1.39 (m, 4H), 1.32-1.24 (m, 4H).HPLC-MS(条件C):室温=8.98分;m/z:837[M+1]+、910[M+1+DEA]+、983[M+1+2DEA]+。
【0382】
実施例41
4,6-O-ビス(3-((メトキシカルボニル)アミノ)プロピル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物24)の合成および特徴付け
[386]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、5mgの(IV-38)から、1.7mgの化合物24を得た(42%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 3.94-3.40 (m, 10H), 3.52 (s, 6H), 3.11 (m, 4H), 1.67 (m, 4H).HPLC-MS(条件C):室温=9.69分;m/z:804[M+1+DEA]+、877[M+1+2DEA]+。
【0383】
実施例42
4,6-O-ビス(5-アセトアミドペンチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物27)の合成および特徴付け
[387]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、110mgの(IV-39)から、4.7mgの化合物27を得た(5%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.05-3.83 (m, 3H), 3.78-3.43 (m, 7H), 3.05 (t, J = 27.7, 6.7 Hz,4H), 1.86 (s, 6H), 1.58-1.47 (m, 4H), 1.46-1.38 (m, 4H), 1.34-1.18 (m, 4H).HPLC-MS(条件C):室温=9.71分;m/z:828[M+1+DEA]+、901[M+1+2DEA]+。
【0384】
実施例43
4,6-O-ビス(5-ベンズアミドペンチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物48)の合成および特徴付け
[388]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、43mgの(IV-40)から、15mgの化合物48を得た(43%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 7.61-7.55 (m, 4H), 7.47-7.29 (m, 6H), 4.40-4.18 (m, 3H), 4.08-3.88(m, 2H), 3.61-3.55 (m, 5H), 3.17 (t, J = 7 Hz, 4H), 1.56-1.41 (m, 8H),1.33-1.23 (m, 4H).HPLC-MS(条件C):室温=8.73分;m/z:879[M+1]+、952[M+1+DEA]+、1025[M+1+2DEA]+。
【0385】
実施例44
4,6-O-ビス(5-(チオフェン-2-カルボキサミド)ペンチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物49)の合成および特徴付け
[389]一般的なホスフェート脱保護の手順Uにより、196mgの(IV-41)から、19mgの化合物49を得た(12%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 7.68-7.37 (m, 4H), 7.15-6.84 (m, 2H), 4.48-4.03 (m, 5H), 3.56 (t, J= 8.2, 6.7 Hz, 4H), 3.19-3.12 (m, 4H), 1.50-1.37 (m, 8H), 1.25-1.19 (m, 4H).HPLC-MS(条件C):室温=8.85分;m/z:964[M+1+DEA]+、1037[M+1+2DEA]+。
【0386】
実施例45
4,6-O-(6-(4-カルボキシ-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ヘキシル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)十ナトリウム塩(化合物40)の合成および特徴付け
[390]一般的なホスフェート脱保護の手順Jにより、34mgの(IV-42)から、9.3mgの化合物40を得た(33%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 8.08 (s, 2H), 4.32-4.22 (m, 8H), 4.10-3.96 (m, 2H), 3.65-3.54 (m,4H), 1.76 (p, J = 7.5 Hz, 4H), 1.54-1.39 (m, 4H), 1.29-1.15 (m, 8H). 31PNMR (162 MHz, D2O) δ 4.81-3.21 (bs).HPLC-MS(条件C):室温=10.27分;m/z:964[M+1+DEA]+、1037[M+1+2DEA]+。
【0387】
実施例46
4-O-(6-(4-カルボキシ-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ヘキシル)-6-O-(6-(4-(メトキシメチル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)ヘキシル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)九ナトリウム塩(化合物41)の合成および特徴付け
[391]一般的なホスフェート脱保護の手順Jにより、101mgの(IV-43)から、35mgの化合物41を得た(42%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 8.05 (s, 1H), 7.86 (s, 1H), 4.42 (s, 2H), 4.37-4.16 (m, 7H),4.13-4.08 (m, 1H), 4.05 (s, 2H), 3.62-3.50 (m, 4H), 3.22 (s, 3H), 1.83-1.64 (m,4H), 1.56-1.33 (m, 4H), 1.29-1.19 (m, 4H), 1.18-1.08 (m, 4H). 31PNMR (162 MHz, D2O) δ 4.83, 4.18, 4.10.HPLC-MS(条件C):室温=9.65分;m/z:891[M+1]+、964[M+1+DEA]+、1037[M+1+2DEA]+。
【0388】
実施例47
4,6-O-ビス(4-アミノ-4-オキソブチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物26)の合成および特徴付け
[392]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、168mgの(IV-44)から、mgの化合物26を得た(25%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.17-3.39 (m, 10H), 2.48-2.17 (m, 3H), 2.16-2.03 (m, 1H), 1.77 (p,J = 6.8 Hz, 4H).HPLC-MS(条件C):室温=10.47分;m/z:744[M+1+DEA]+、817[M+1+2DEA]+
実施例48
4,6-O-ビス(5-(3-プロピルウレイド)ペンチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物30)の合成および特徴付け
[393]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、210mgの(IV-45)から、100mgの化合物30を得た(58%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.41-3.90 (m, 6H), 3.60 (t, J = 6.5 Hz, 4H), 3.04-2.85 (m, 8H),1.61-1.18 (m, 16H), 0.75 (t, J = 7.4 Hz, 6H).HPLC-MS(条件C):室温=9.20分;m/z:841[M+1]+、914[M+1+DEA]+。
【0389】
実施例49
4,6-O-ビス(5-((メトキシカルボニル)アミノ)ペンチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物25)の合成および特徴付け
[394]一般的なホスフェート脱保護の手順Iにより、60mgの(IV-46)から、25mgの化合物25を得た(61%収率)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.37-3.82 (m, 6H), 3.64 (m, 4H), 3.52 (s, 6H), 3.00 (t, J = 7.1 Hz,4H), 1.64-1.46 (m, 4H), 1.45-1.33 (m, 4H), 1.33-1.17 (m, 4H).HPLC-MS(条件C):室温=9.33分;m/z:787[M+1]+、860[M+1+DEA]+、932[M+1+2DEA]+。
【0390】
実施例50
4,6-O-ジペンチル-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(チオホスフェート)八ナトリウム塩(化合物50)の合成および特徴付け
[395]一般的なホスフェート脱保護の手順Uにより、97mgの(IV’-1)から、2.2mgの化合物50を得た(3%)。1H NMR (400 MHz, D2O)4.63-4.55 (m, 2H), 4.52-4.44 (m, 2H), 4.34-4.28 (m, 2H), 3.67 (t, J = 7.0 Hz,4H), 1.59-1.48 (m, 4H), 1.27-1.18 (m, 8H), 0.77 (t, J = 6.8 Hz, 6H).HPLC-MS(条件C):室温=9.36分;m/z:850[M+1+2DEA]+、923[M+1+3DEA]+。
【0391】
実施例51
4,6-O-ビス(5-メトキシペンチル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(チオホスフェート)八ナトリウム塩(化合物51)の合成および特徴付け
[396]一般的なホスフェート脱保護の手順Uにより、54mgの(IV’-2)から、2.2mgの化合物51を得た(5%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.65-4.25 (m, 6H), 3.68 (m, 4H), 3.39 (t, J = 6.8 Hz, 4H), 3.23 (s,6H), 1.60-1.47 (m, 8H), 1.30 (m, 4H). 31P NMR (162 MHz, D2O)δ 45.82, 45.22, 44.23.HPLC-MS(条件C):室温=9.89分;m/z:910[M+1+2DEA]+、983[M+1+3DEA]+。
【0392】
実施例52
4,6-O-ビス(3-カルボキシプロピル)-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)十ナトリウム塩(化合物52)の合成および特徴付け
[397]一般的なホスフェート脱保護の手順Jにより、40mgの(IV-47)から、11mgの化合物52を得た(34%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.31-4.24 (m, 3H), 4.12-4.08 (m, 1H), 4.01 (br, 2H), 3.58 (m, 4H),2.11 (m, 4H), 1.72 (m, 4H).HPLC-MS(条件C):室温=10.73分;m/z:746[M+1+1DEA]+、819[M+1+2DEA]+。
【0393】
実施例53
4,6-O-ジプロパルギル-ミオ-イノシトール-1,2,3,5-テトラキス(ホスフェート)八ナトリウム塩(化合物53)の合成および特徴付け
[398]一般的なホスフェート脱保護の手順Uにより、50mgの(IV-48)から、10mgの化合物53を得た(35%)。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 4.89-4.81 (m, 1H), 4.43 (d, J = 1.9 Hz, 4H), 4.11-3.87 (m, 3H),3.79-3.60 (m, 2H), 2.77 (t, J = 1.9 Hz, 2H). 31P NMR (162 MHz, D2O)δ 1.22, 0.47, -0.86.HPLC-MS(条件C):室温=10.70分;m/z:724[M+1+2DEA]+、797[M+1+3DEA]+。
【0394】
薬理学的アッセイ
A.カルシウムホスフェート結晶化のIn vitroでの阻害
[399]ヒト血漿サンプルでカルシウムホスフェート結晶化の阻害に対する本発明のIP4-4,6置換誘導体(例えば、化合物1~53)のin vitroでの有効性は、当該技術分野に先に記載される分光光度アッセイにより評価した(Ferrer Mら、Sci Rep 2017年;7:6858頁、doi:10.1038/s41598-017-07203-x)。
【0395】
[400]96ウェルプレートを利用した。血漿を、0~100μMの範囲で誘導体の濃度を増加させながら添加した(血漿19体積当たり1体積の本発明のIP4-4,6置換誘導体)。次いで、血漿を室温で、10,000gで遠心分離し、続いて5mMのリン酸水素(hydrogen phosphate)および41.67mMのカルシウムの混合物と混合して、それぞれ1.5mMのホスフェートおよび12.5mMのカルシウムの最終濃度に達した。全ての試薬溶液を濾過し、pHを7.4に調節した。
【0396】
[401]カルシウムホスフェートの結晶化を、Biotek Powerwave XSマイクロプレート分光光度計(BioTek Instruments,Inc.、Winooski、VT、US)を使用して、550nmでの吸光度の増分を測定することにより、室温で30分間分光光度的にモニタリングした。プレートをオービタルシェーカーで、室温でインキュベートし、吸光度を3分毎に測定した。
【0397】
[402]血漿結晶化は、時間の対数に対する吸光度の増加のプロットから6~24分の直線範囲での傾き測定に基づいて評価した。カルシウムホスフェート結晶のin vitroでの形成を予防する異なるミオ-イノシトールホスフェート誘導体の有効性は、6~24分間に得られる傾きを使用してヒト血漿サンプルで評価した。結晶化の阻害を、以下に示す通り、対照サンプル(ブランク血漿)の傾きを、阻害剤を含有するサンプルの傾きと比較することにより測定した。
【0398】
[403]
【0399】
【0400】
[404]表13を参照のこと。
【0401】
【0402】
【0403】
B.石灰化および血液潅流のin vivoでの効果
[405]四肢虚血の発症後の血液潅流および組織石灰化の間の化合物1、6、9、14、18、31、および39の効果は、5日間、ラットモデルを使用して試験した。四肢虚血を、虚血を誘導しなかったシャム群を除く、D1からD3まで全群に誘導した。動物には、D1からD5までプラセボおよび活性剤製剤を投与した。D0からD5までの処置の期間、いくつかの点で観察した。全動物を、処置前の毎日、秤量した。
【0404】
[406]およそ150~200gの体重の72匹の雄のSprague Dawley(SD)ラット(Envigo Corp.、Huntingdon、GB)を使用した。ラットには、LASQCdiet(登録商標)Rod14-H食餌(LASvendi GmbH、Soest、DE)を供給した。ラットを9群に分け、以下の通り、1群当たり8匹にした。
【0405】
[407]群1-対照(シャム)
[408]群2-生理食塩水溶液
[409]群3-化合物1
[410]群4-化合物6
[411]群5-化合物9
[412]群6-化合物14
[413]群7-化合物18
[414]群8-化合物31
[415]群9-化合物39
[416]四肢虚血を、D1からD3までの期間の毎日、150,000IU/kgのビタミンD3(コレカルシフェロール、Duphafral D3 1000;Zoetis Inc.、Parsippany、NJ、US)の生理食塩水溶液(2mL/kg)との皮下投与により、群2~9のラットに誘導した。群1のラットにはビタミンD3を投与しなかった。
【0406】
[417]群1および2のラットには、皮下経路を介してD1からD5まで毎日、2mL/kgの生理食塩水溶液を投与した。群3~9の動物には、D1からD5まで毎日、生理食塩水溶液(2mL/kg)中にそれぞれ30mg/kgの化合物1、6、9、14、18、31、および39を皮下投与した。
【0407】
[418]四肢の機能および虚血状態は、D0およびD5に、全群でレーザードップラー潅流撮影装置PeriCam PSI Normal Resolution(Perimed AB、Jarfalla、SE)を使用することにより評価した。潅流の差異および潅流比は、各群に対してベースラインとD0またはD5のいずれかの読取りを比較することにより算出した。加えて、各処置群(すなわち、群2~9)のシャム群に対する血液潅流比もまた算出した。表14を参照のこと。
【0408】
[419]群1~9の全ラットをD5に、それらのCaベースライン値を決定するために投薬の30分後に殺処理した。動物は、イソフルラン吸入で麻酔した。対象の全大動脈、頚動脈、大腿動脈、心臓、および右腎臓を、カルシウム含有量測定用に収集した。組織を48~72時間凍結乾燥し、秤量した。次いで、凍結乾燥した組織は、180℃で2~4時間、乾燥浴インキュベーター中1:1 HNO3:HClO4混合物を使用して消化した。続いて、消化した組織を、超純粋MilliQ(登録商標)水(MilliporeSigma(Merck KGaA)、Burlington、MA、US)を使用して、5mL(すなわち、大腿動脈および頚動脈に対して)または10mL(すなわち、心臓、腎臓、および大動脈に対して)の最終体積に希釈した。カルシウム含有量を、製造者の説明書にしたがってOptima 7300 DV ICP-OESシステム分析装置(PerkinElmer,Inc.、Waltham、MA、US)を使用して、誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP-OES)を介して定量化した。ビヒクルおよびシャムと比較した血液潅流の平均回復率も算出した。表14を参照のこと。シャムに対する回復率は100%であった。計算した血液潅流の回復率は、以下の等式を使用した:100-((BPシャム-BP新薬)/(BPシャム-BPビヒクル)*100)。
【0409】
【0410】
[420]発明の概要および要約の節ではなく、発明を実施するための形態の節が特許請求の範囲を説明するのに使用することが意図されることは理解すべきである。発明の概要および要約の節は、発明者らにより企図されるように本発明の1つまたは複数であるが全てではない例示的な実施形態を記載することができるので、いずれの方法でも本発明および添付した特許請求の範囲を限定することは意図しない。
【0411】
[421]本発明は、特定した機能およびその関係性の実施を示す機能ブロック図を用いて上で説明した。これらの機能ブロックの境界は、説明の都合上、本明細書で任意に定義した。特定した機能およびその関係性を適切に実施できるのであれば、別の境界も定義することができる。
【0412】
[422]具体的な実施形態の前記の説明が、本発明の全体的本質を十分明らかにしているので、第三者は、当該技術分野の技術の範囲内に知識を適用することにより、過度に実験せず、本発明の全体的な概念から逸脱することなく、このような具体的な実施形態を容易に改変する、および/またはこのような実施形態を様々な用途に適応することができる。したがって、このような適用および改変は、本明細書に提示される教示および指針に基づいて、開示される実施形態の同等物の意味および範囲内にあることが意図される。本明細書の表現または用語が、説明の目的であり、限定の目的ではないことは理解すべきであり、本明細書の用語または表現は、教示および指針に照らして当業者により理解されるべきである。
【0413】
[423]本発明の広がりおよび範囲は、上述した実施例のいずれによっても限定されるべきではないが、以下の特許請求の範囲およびその同等物にしたがう場合のみ定義されるべきである。
【国際調査報告】