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特表2024-504269外力の測定システム、測定方法、及び電動アシスト自転車
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-31
(54)【発明の名称】外力の測定システム、測定方法、及び電動アシスト自転車
(51)【国際特許分類】
   G01L 3/10 20060101AFI20240124BHJP
【FI】
G01L3/10 311
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023539069
(86)(22)【出願日】2021-12-24
(85)【翻訳文提出日】2023-08-23
(86)【国際出願番号】 IB2021062298
(87)【国際公開番号】W WO2022137212
(87)【国際公開日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】20217250.8
(32)【優先日】2020-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】21182653.2
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514187693
【氏名又は名称】テークー-ジステームス ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100158920
【弁理士】
【氏名又は名称】上野 英樹
(72)【発明者】
【氏名】ホルヌング,ハインツ
(57)【要約】
外力測定ユニットは、支持リングを備えたロードセルを含み、第1のフラップ及び第2のフラップが支持リングに配置され、第2のフラップが支持リングにおいて第1のフラップの反対側に配置され、各フラップは外輪の外側に半径方向に配置され、第1のフラップ及び第2のフラップのそれぞれの端部に第1のフラップ端部及び第2のフラップ端部が配置される。第2の態様は、スピンドルを受けるロードセルを含む外力測定ユニットを用いて外力を測定する測定方法に関する。第3の態様は、外力測定ユニットを備えた電動アシスト自転車に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピンドル(10)に加えられた外力(f)を測定するための外力測定ユニット(4)であって、該外力測定ユニット(4)は、
-支持リング(61)を備えたロードセル(5)と、
-第1のフラップ(62)及び第2のフラップ(65)が前記支持リング(61)に配置され、前記第2のフラップ(65)は、前記支持リング(61)において前記第1のフラップ(62)の反対側に配置され、
-各フラップ(62、65)は前記支持リング(61)の外側に向かって半径方向に配置され、
-前記第1のフラップ(62)に配置された第1のひずみゲージ(64)と、前記第2のフラップ(65)に配置された第2のひずみゲージ(67)と、
-前記第1のひずみゲージ(64)の抵抗及び前記第2のひずみゲージ(67)の抵抗を測定する評価ユニット(8)と、ここで前記第1のひずみゲージ(64)の抵抗は、前記第2のひずみゲージ(67)の抵抗とは別に測定され、
-第1の軸受(7)を第1の軸受座(68)に取り付けるための第1の軸受支持体(6)と、ここで前記第1の軸受(7)は、回転するスピンドル(10)を受けるようにされている、
を含む、外力測定ユニット(4)。
【請求項2】
第1のフラップ端部(63)及び第2のフラップ端部(66)が、前記第1のフラップ(62)及び前記第2のフラップ(64)のそれぞれの端部に配置されている、請求項1に記載の外力測定ユニット(4)。
【請求項3】
前記評価ユニット(8)は、更に前記外力(f)の補正値を決定するようにされ、更に前記スピンドル(10)のレバーアームの位置を決定し、測定された抵抗と、前記第1の力(f)の決定された前記補正値とに基づいて、適用された前記スピンドル(10)に加えられた前記外力(f)を特定するようにされる、請求項1又は2に記載の外力測定ユニット(4)。
【請求項4】
モータハウジング(3)を更に含み、前記第1フラップ(62)及び前記第2フラップ(64)は、前記モータハウジング(3)内のロードセル保持シート(51)に取り付けられている、請求項1から3のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【請求項5】
前記評価ユニット(8)は、前記ひずみゲージ(64、67)の測定された抵抗を、ローパスフィルタを通して経時的に平滑化する、請求項1から4のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【請求項6】
前記評価ユニット(8)は、前記第1のひずみゲージ(64)及び前記第2のひずみゲージ(67)の測定された抵抗の経時的なドリフトを特定し、(所定の期間後に)ドリフト補償を適用することによって、前記第1のひずみゲージ(64)及び前記第2のひずみゲージ(67)を再較正する、請求項1から5のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【請求項7】
前記スピンドル(10)に接続されたフリーホイール(108)を更に含む、請求項1から6のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【請求項8】
前記スピンドル(10)の半径方向位置を特定するための角度エンコーダ(11)を更に含む、請求項1から7のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【請求項9】
前記スピンドル(10)は、第1の軸受(7)の第1の軸受リング(72)の内側及び第2の軸受(7)の第2の軸受リング(92)の内側で受けられる、請求項1から8のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【請求項10】
前記ロードセル(5’)は、前記モータハウジング3と相互作用する鉛直方向ガイドアセンブリを備える、請求項1から9のいずれか1つに記載の外力測定ユニット。
【請求項11】
前記鉛直方向ガイドアセンブリは、固定用ピンホール(251)を備えたアンカーフラップ(250)として備えられ、前記固定用ピンホール(251)の対称軸は、前記支持リング61の対称軸100に実質的に平行である、請求項10に記載の外力測定ユニット。
【請求項12】
前記モータハウジング(3)での前記ロードセル(5’)の取り付け状態において、固定用ピンが前記固定用ピンホール(251)及び前記モータハウジング3の対応するアンカーホールに挿入される、請求項11に記載の外力測定ユニット。
【請求項13】
電気モータと、請求項1から12のいずれかに記載の外力測定ユニット(4)とを備えた、電動アシスト自転車用の、モータハウジング(3)を備えた電動駆動装置。
【請求項14】
前記外力測定ユニット(4)に近接してスピンドル(10)が備えられており、前記スピンドル(10)は、前記スピンドル10の回転時にホールセンサに信号を発生させる磁性材料を備え、複数の磁束溝が、前記スピンドル(10)の対称軸と平行に長手方向に延在し、前記磁束溝は、前記スピンドル(10)の円筒形外面に円周状に配置される、請求項13に記載の電動駆動装置。
【請求項15】
これらの磁束溝の中に少なくとも1つの基準磁束溝が存在し、該基準磁束溝は、他の磁束溝とは異なる周方向の幅を有し、及び/又は前記基準磁束溝は、他の磁束溝の深さとは異なる深さを有する、請求項14に記載の電気駆動装置。
【請求項16】
これらの磁束溝の間に、他の磁束溝の間の磁束肩状部とは異なる周方向の幅を有する1つの基準磁束肩状部が存在する、請求項14又は15に記載の電気駆動装置。
【請求項17】
請求項13から15のいずれかに記載の電動駆動装置を備えた電動アシスト自転車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、外力の測定システム、測定方法、及び電動アシスト自転車に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
本出願の目的は、改良された外力の測定ユニット及び測定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本出願は、電動アシスト自転車のスピンドル又は下側のブラケットに加えられた外力を測定するための外力測定ユニットを提供する。その外力測定ユニットは、支持リングを備えたロードセルを含み、第1のフラップ及び第2のフラップがその支持リングに配置され、第2のフラップは支持リングにおいて、第1のフラップの反対側に配置される。
【0004】
本出願は他の設計とは異なり、自転車の乗り手によってスピンドルに加えられた力を測定するための装置を提供する。これは、自転車の電気モータによってそのスピンドルに加えられる追加の動力又はトルクの量を決定するためのものである。従来の設計は、スピンドルに取り付けられたペダルでクランクを押すことによって、自転車の乗り手がスピンドルに加えるトルクを測定する装置を提供している。本出願は、本質的に鉛直方向でのスピンドルへの鉛直方向の力測定することによって、追加の動力又はトルクの量を決定する方法を提供する。
【0005】
一実施形態では、そのスピンドルへの水平方向の力は、追加の動力又はトルクの量の決定において考慮されない。これは、追加の動力又はトルクを、鉛直方向でのスピンドルへの鉛直方向の力を測定することのみによって決定することによってなされる。
【0006】
スピンドルへの水平方向の力を測定から除外するということは、フロントチェーンホイールによってスピンドルに伝達される自転車のチェーンの力が除外されることを意味し、これによりその追加の動力又はトルクの量を決定するための簡略化された方法が提供される。
【0007】
本出願による設計は、各フラップを、外側リングの外側に向かって半径方向に備え、外側リングは後で、電動アシスト自転車が運転されると予想される地面に対して鉛直方向に配置されることができる。
【0008】
第1のひずみゲージは第1のフラップに配置され、第2のひずみゲージは第2のフラップに配置される。第1のひずみゲージ及び/又は第2のひずみゲージはそれぞれ、第1のフラップ及び/又は第2のフラップがスピンドルへの力によって圧縮又は拡張された時のそれらのフラップの長さの変化に応じて、その抵抗を変える。
【0009】
本出願によると、第1のひずみゲージ及び第2のひずみゲージの抵抗を測定するために、評価ユニットが備えられる。これは、スピンドルへの鉛直方向の力を2つの測定値に変換するための信頼できる方法である。本出願によると、第1のひずみゲージ及び第2のひずみゲージの2つの抵抗値は、個別に用いられることができ、先行技術から従来知られているもののように組み合わされない。本出願の設計では、2つのひずみゲージは2つの別の測定値を供給し、これらは個別に評価される。これにより、より多くの動作状態、例えば上側の第1のフラップが、ロードセル保持シートの最も近接した表面から鉛直方向に離れ、下側の第1のフラップが、それに対応するロードセル保持シートの最も近接した表面と接触した状態のままである時の動作状態、又はモータハウジング内のスピンドルのゼロ点を調整するための動作状態を、決定することができる。
【0010】
実際の適用に関しては、第1のひずみゲージの抵抗は、制御及び評価ユニットへの2つの電気的経路又は接続ワイヤを用いて測定される。第2のひずみゲージの抵抗は、制御及び評価ユニットへの2つの電気的経路又は接続ワイヤを用いて測定され、ここで第1のひずみゲージ及び第2のひずみゲージは、例えば評価ユニットとの共通のグランド接続によって、1つの導電経路を共有することができる。
【0011】
ロードセルには、第1の軸受を第1の軸受座に取り付けるための第1の軸受支持体を更に備え、その第1の軸受は、第1の軸受座に取り付けられる第1の外側リングを備えて第1の力を伝達し、上記外力は、スピンドルから第1の内側リングへ、第1の軸受に伝達される上記第1の力と、適用された第2の軸受によって受けられる第2の力とを含む。第1の内側リングは、第1の軸受要素を介して第1の外側転動リングに接続され、適用されたスピンドルから第1の力を伝達する。
【0012】
第1のフラップ端部及び第2のフラップ端部が、第1のフラップ及び第2のフラップそれぞれの端部に配置される場合、それは第1のフラップ及び第2のフラップをモータハウジング内のロードセル保持シートで受けることによって、モータハウジング内での外力測定ユニットの確実な設置を容易にする。
【0013】
評価ユニットは更に、外力の補正値、例えばスピンドルの重量、スピンドルのレバーアームの位置を決定し、測定された抵抗と、決定された第1の力の補正値とに基づいて、適用されたスピンドルに加えられた外力を特定するようにされる。
【0014】
評価ユニットは、ひずみゲージの測定された抵抗をローパスフィルタを通して経時的に平滑化し、第1のひずみゲージ及び第2のひずみゲージの測定された抵抗の経時的なドリフトが特定されることができる。これにより、所定の時間後にドリフト補償を適用することによって、第1のひずみゲージ及び第2のひずみゲージの再較正が可能となる。
【0015】
本出願によると、フリーホイールは、一体的に又は形状を合わせた方法で、スピンドルと接続される。フリーホイールは、スピンドルがチェーンホイール及び/又は電気モータと接続されるのを、電動自転車の所定の動作状態がそれを必要としないときに防ぐ、フリーホイール装置の一部である。
【0016】
本出願は、スピンドルの半径方向位置又は角度位置を特定するための角度エンコーダも提供する。スピンドルの位置は、電気モータが追加の動力又はトルクをスピンドルに、いつ、どの程度提供するかを決定するために必要である。これにより、加えられる動力の微調整が可能となる。角度デコーダは、ロードセルに設置された従来のホールセンサとすることができ、ホールセンサを通る磁束は、スピンドルの隣接部に環状に配置された一連の磁石とすることができる。あるいは、ホールセンサを通る磁束は、ホールセンサ素子の直下に環状に配置された、スピンドルでの一連の短い磁束溝とすることができる。
【0017】
これらの磁束溝はそれぞれ、スピンドルの対称軸に平行に長手方向に延在し、かつこれらの溝は、スピンドルの円筒形外面に円周状に配置される。例えば、これらはスピンドルの円筒形外面に円周状に、10°ごとの角度位置で配置された36本の磁束溝であることができ、各磁束溝は、スピンドルの円筒形外面の5°の円弧に対応する周方向幅を有することができる。これらの36本の溝のうちの1本の基準磁束溝は、他の35本の磁束溝より大きな若しくは小さな幅を有することができ、又はこの基準磁束溝は、他の磁束溝より大きな若しくは小さな深さを有する。ホールセンサは、ホールセンサがモータハウジングと共に静止した状態のままスピンドルを回転させた際に、一連の磁束溝がホールセンサの下で動いた時にこれらの磁束溝がもたらす磁束の変化を検出することができ、ホールセンサ信号の変化する値は、ホールセンサ及びモータハウジングに対するスピンドルの角度位置を提供する。基準磁束溝は、通常の磁束溝によってもたらされるホールセンサ信号の変化とは異なるホールセンサ信号の変化をもたらし、それはホールセンサに対するスピンドルの絶対角度位置の検出を提供する。換言すれば、これらの磁束溝のうちの1つの基準磁束溝は、他の磁束溝とは異なる周方向の幅を有することができ、及び/又は基準磁束溝は、他の磁束溝の深さとは異なる深さを有する。
【0018】
これらの磁束溝の間に、他の磁束溝の間の磁束肩状部とは異なる周方向の幅を有する、1つの基準磁束肩状部を備えることもできる。幅の広い又は狭いその基準磁束肩状部は、通常の磁束肩状部によってもたらされるホールセンサ信号の変化とは異なるホールセンサ信号の変化をもたらし、それはホールセンサに対するスピンドルの絶対角度位置の検出を提供する。換言すれば、これらの磁束肩状部のうちの1つの基準磁束肩状部は、他の磁束溝とは異なる周方向の幅を有することができる。
【0019】
上記装置の精度は、2つのホールセンサを使用することによって、及びホールセンサの近く、例えばホールセンサのすぐ上かつスピンドルの上の位置に配置された永久磁石でスピンドルを付勢することによって、向上させることができる。
【0020】
本出願によると、外力測定ユニットは、第1の軸受の第1の軸受リングの内側及び第2の軸受の第2の軸受リングの内側で、スピンドルを受ける。これはスピンドルが第1の力を第1の内側軸受リングに、そして第2の力を第2の内側軸受リングに加える方法であり、ここで第1の力及び第2の力は、レバーアームを通じてスピンドルの少なくとも1つの端部に加えられた外力の一部である。レバーアームは、例えばペダルを備えたクランクとすることができる。
【0021】
評価ユニットは、自転車の乗り手によって加えられた計算された力によるトルクと、スピンドルの現在の角度位置に依存する各レバーアームの有効レバーアーム長とを計算する。
【0022】
本出願は、第1のひずみゲージの抵抗の変化を測定する、外力を測定するための方法を提供する。第1のひずみゲージは、第1のフラップの長さの変化に起因して第1のフラップに配置され、これは第2のフラップの長さの変化に起因して、第2のフラップに配置された第2のひずみゲージの抵抗を変える。その方法は、例えばスピンドルの重量などの外力によって生じる外力の補正値を決定するステップと、スピンドルのレバーアームの角度位置又は回転位置を決定するステップと、測定された抵抗及び決定された第1の力の補正値に基づいて、スピンドルに加えられた外力を特定するステップとを含む。
【0023】
ロードセルのために、鉛直方向ガイドアセンブリを備えることができる。
【0024】
鉛直方向ガイドアセンブリの一実施形態では、ロードセルは、支持リングの対称軸から約90°の角度で突出するアンカーフラップを有する。固定用ピンホールがアンカーフラップ内に備えられ、固定用ピンホールの対称軸は、支持リングの対称軸に対して実質的に平行である。
【0025】
モータハウジング内でのロードセルの設置状態では、固定用ピンが固定用ピンホール内に、そしてモータハウジングの対応するアンカーホール内に挿入される。固定用ピンは、ロードセルの水平方向の力をモータハウジングに伝達することによって、例えば自転車のチェーンによってもたらされるスピンドルへの水平方向の力により、スピンドルが水平に移動するのを防止する。
【0026】
第1のひずみゲージ及び第2のひずみゲージを備えた第1のフラップ及び第2のフラップの鉛直配置と比較して、アンカーフラップが水平に配置された鉛直方向ガイドアセンブリは、これらの水平方向の力がロードセル内でもたらす変形領域に、第1のひずみゲージ及び第2のひずみゲージが入らないことをもたらす。この構成によって、スピンドルによってロードセルに伝達される鉛直方向の力の測定精度が改善される。アンカーフラップと、固定用ピンホール内の固定用ピンとを備えた設計は、鉛直方向の力のより良好な測定結果をもたらし、また外力測定ユニットの領域での鉛直方向の力からスピンドルへの水平方向の力を分離することを達成するために必要とされる部品の数を低減する。
【0027】
鉛直方向ガイドアセンブリの他の実施形態では、そのアセンブリは、固定用ピンホールのための又はモータハウジング内の対応する孔のためのスリットを提供する。そのスリットは、モータハウジング内でのロードセルの水平方向の移動を防止しながら、モータハウジング内でのロードセルの鉛直方向の移動を提供する。例えば固定用ピンは、固定用ピンホール内の固定位置に備えられることができ、一方でモータハウジング内のスリット内で鉛直方向に移動されることができる。あるいは固定用ピンは、モータハウジングの固定位置に備えられることができ、一方で固定用ピンホール内のスリット内で鉛直方向に移動されることができる。
【0028】
鉛直方向ガイドアセンブリを提供するための別の方法は、モータハウジング内に鉛直方向突出部を備え、それにロードセルが水平方向で当接する。ロードセルはやはり鉛直方向突出部に沿って上下に摺動することができ、一方で鉛直方向突出部は、スピンドルの水平方向の移動を防止する、ロードセルのための水平方向ガイドを提供する。
【0029】
本出願はまた、本明細書に記載の外力測定ユニットを備えた電動アシスト自転車も提供する。
【0030】
第1の態様によると、スピンドルに加えられた外力を測定するための外力測定ユニットが提供される。
【0031】
外力測定ユニットは、支持リングを備えたロードセルを含み、第1のフラップ及び第2のフラップが支持リングに配置され、第2のフラップは支持リングにおいて第1のフラップの反対側に配置され、各フラップは、外側リングの外側に向かって半径方向に配置される。そのユニットは、第1のフラップ及び第2のフラップのそれぞれの端部に配置された第1のフラップ端部及び第2のフラップ端部も備える。
【0032】
外力測定ユニットは、第1のフラップに配置された第1のひずみゲージと、第2のフラップに配置された第2のひずみゲージとを更に含み、材料が拡がることによる第1のフラップ又は第2のフラップの長さの変化に応じて、第1のひずみゲージ及び/又は第2のひずみゲージはそれぞれ、その抵抗を変えるようにされる。
【0033】
外力測定ユニットは更に評価ユニットを含み、それは第1のひずみゲージ及び第2のひずみゲージの抵抗を測定するようにされ、更にスピンドルの重量によって生じる外力の補正値を決定するようにされ、更にスピンドルのレバーアームの位置を決定して、測定された抵抗と、決定された第1の力の補正値とに基づいて、適用されたスピンドルに加えられた外力を特定するようにされる。
【0034】
外力測定ユニットは更に、第1の軸受を第1の軸受座に取り付けるための第1の軸受支持体を含み、第1の軸受は第1の外側リングを備え、第1の外側リングは、第1の軸受座に取り付けられて第1の力を伝達し、外力は、スピンドルから第1の内側リングへ第1の軸受に伝達される第1の力と、適用された第2の軸受によって吸収される第2の力とで構成され、第1の内側リングは第1の軸受要素を介して第1の外側転動リングに接続されて、適用されたスピンドルから第1の力を伝達する。
【0035】
外力測定ユニットは、外部から加えられた力を測定するためのシステムとすることができる。その外力測定ユニットは、抵抗の変化を測定する。測定された抵抗に応じて外力が計算される。
【0036】
外力は、そのユニットの外側から外力測定に加えられる。主にその外力は、人によって加えられることができる。例えば、その外力は人の足によって自転車のペダルに加えられる。
【0037】
そのペダルは自転車の一部であることができ、回転可能である。それにより、外力はペダルに対してほぼ鉛直に加えられる。
【0038】
スピンドルは、シャフト、中空シャフト、又はシリンダであることができる。第1の軸受及び第2の軸受は、スピンドルを受ける。その軸受は、相対運動を所望の運動のみに制限して可動部品間の摩擦を低減する機械要素である。軸受は、例えば転がり軸受、滑り軸受、玉軸受、ころ軸受、宝石軸受、流体軸受、磁気軸受、又はたわみ軸受とすることができる。
【0039】
支持リングを備えたロードセルは、例えばエンジニアリングフィットによって、軸受を受けるための装置である。ロードセルは、アルミニウム若しくは鋼鉄、又は他のいずれかの好適な材料で作られることができる。エンジニアリングフィットは、部品又はアセンブリの設計時に幾何公差設計法の一部として使用される。嵌め合いは2つの接合する部品間のクリアランスであり、このクリアランスの大きさによって、その部品が対極的には互いに独立して移動若しくは回転できるかどうか又は一時的若しくは永久的に接合されるかどうかが決定される。軸受は、固定ロットの軸受構成によって支持リングの第1の軸受座に取り付けられることができ、そこでは軸受のうちの一方は可動であり、もう一方は固定されている。
【0040】
固定された軸受は、軸方向に移動できないようにこれを支持するための要素に取り付けられる。従って配置された軸受は、半径方向及び軸方向の両方の力を吸収する。嵌め合いは耐荷重支持軸受とすることもでき、軸方向力は両方の軸受の間で分割される。2つの軸受のそれぞれが1方向の軸方向力を吸収し、それにより両方の軸受が一緒になって全ての軸方向力を吸収することができる。
【0041】
第1のフラップ及び第2のフラップは、ロードセルに配置される要素である。各フラップは、「タン(tongue)」又は「ブラケット(bracket)」と呼ばれることもできる。少なくとも1つのフラップが、力を所定の方向に伝達することができる。フラップが配置されている半径方向は、ロードセルの中心から外側に向かっている。両方のフラップは、その中心を通る1つの直線の両端の各側に配置されることができる。そのためそれらのフラップは、ロードセルの反対となる両側にある。フラップはロードセルを部分的に取り囲むことができる。フラップはそれらの間に間隙を有することができる。
【0042】
フラップ端部もまた、上記中心を通る直線に配置されることができる。フラップ端部は、ロードセルに対して近位端に配置される。各フラップの各近位端に、フラップ端部が配置される。各フラップ端部は、対応するフラップに対して角度を有することができる。1つの例示の実施形態では、その角度は90°である。
【0043】
ひずみゲージは、物体のひずみを測定するために使用される機器である。この場合、その物体は各フラップである。ひずみゲージは、金属箔パターンを支持する絶縁性の可撓性の裏材からなることができる。フラップが変形すると箔が変形し、その電気抵抗の変化が生じる。この抵抗の変化は、通常はホイートストンブリッジを用いて測定され、ゲージ率として知られる量によって、ひずみに関連付けられる。1つの例示の実施形態では、ひずみゲージは主に半径方向での長さの変化を測定する。
【0044】
評価ユニットは、例えばマイクロプロセッサ又は論理チップとすることができる。評価ユニットは、各ひずみゲージに接続されることができる。上述のように、評価ユニットは各ひずみゲージの抵抗を測定することができる。評価ユニットは、計算結果を送信するための出力も有することができる。その出力は、モータを制御するための主動力制御ユニットに接続されることができる。
【0045】
この構成により、単純な力測定ユニットを提供することができる。その測定ユニットは、構成部品数がより少なく、容易に適用されることができる。その測定ユニットは、その小型化及び精度を改善することができる。その測定ユニットにより、よりコンパクトなモータユニットをより高い耐久性で構築することができる。
【0046】
外力測定ユニットは、モータハウジングを含むことによって更に改良されることができ、ここで第1のフラップ端部及び第2のフラップ端部は、ロードセルをスピンドルのモータハウジングのロードセル保持シートに設置するように構成され、第2の外側リングはモータハウジングの第2の転動支持体に取り付けられる。
【0047】
モータハウジングは、外力測定ユニットを収容する。その測定ユニットはモータハウジングに取り付けられる。ロードセルは、フラップ端部を介してモータハウジングに取り付けられる。第2の軸受は、上述のように、軸受支持座を介して上記ハウジングに取り付けられることができる。
【0048】
モータハウジングは、モータユニットの一部とすることができる。モータユニットは、モータと、バッテリホルダと、外力測定ユニットとを含むことができる。外力測定ユニットは、主にモータハウジングによって囲まれることができる。ロードセルは、モータハウジングの外壁に設置されることもできる。特にスピンドルの端部は、モータハウジングの外側に配置される。モータハウジングは少なくとも、スピンドルを設置するための2つの開口を備えることができる。モータハウジングは、モータハウジングをレールに設置するための締結要素を含むこともできる。そのレールは、自転車の一部であることができる。
【0049】
この構成により、ロードセルを周囲の影響から保護し、そして自転車のレールに取り付けることができる。また、使用するモータに外力測定ユニットを内蔵することにより、耐久性を向上させることができ、衝撃を和らげることができる。
【0050】
外力測定ユニットは、評価ユニットが、ひずみゲージの測定された抵抗を、ローパスフィルタを通して経時的に平滑化することで、更に改良されることができる。
【0051】
ローパスフィルタはアナログ式とすることができる。アナログフィルタは、連続時間アナログ信号に対して動作する電子回路とすることができる。1つの例示の実施形態では、ローパスフィルタはデジタルフィルタである。デジタルフィルタは、サンプリングされた離散時間信号に対して数学的演算を実施して、その信号の特定の側面を低減又は強化するシステムである。デジタルフィルタは、評価ユニットの一部とすることができる。
【0052】
この構成により、測定された抵抗の信頼性を向上させ、これらを一連の測定に組み入れることができる。測定された抵抗の質に応じて、計算の精度を向上させることができる。
【0053】
外力測定ユニットは、評価ユニットが、第1のひずみゲージ及び第2のひずみゲージの測定された抵抗の経時的なドリフトを特定し、所定の期間後にドリフト補償を適用することによって第1のひずみゲージ及び第2のひずみゲージを再較正することで、更に改良されることができる。
【0054】
上記ドリフトは、測定値、特に測定された抵抗の経時的なシフトである。そのドリフトは、ひずみゲージの加熱、たわみによる疲労の兆候、一方向における測定範囲の大きさでの連続的な荷重による材料のクリープ、又は種々の材料の経年劣化及び硬化処理による感度のドリフトによって影響を受ける可能性があるため、頻繁な再較正が必要である。
【0055】
上記所定の期間は、単一の事象とすることもできる。例えば、抵抗が過去の抵抗と比べて、所定の閾値を超えて変化した場合である。その期間は、スピンドルの回転の数として定めることもできる。
【0056】
この構成により、測定された抵抗の均一性及び比較可能性を向上させることができる。これは、外力の更に正確な計算をもたらす。これにより、外力測定ユニット全体の品質が向上する。
【0057】
外力測定ユニットは、形状を合わせてスピンドルに接続されたフリーホイールを備えることによって、更に改良されることができる。
【0058】
フリーホイールは、オーバーランニングクラッチとすることができる。これは、被駆動シャフトが駆動シャフトより速く回転する時に、被駆動シャフト、特にスピンドルからの駆動シャフトの係合解除を可能にする。フリーホイールは、クランピングローラーフリーホイール、クランプボディフリーホイール、ポール(pawl)フリーホイール、爪リングフリーホイール、又はラップスプリングフリーホイールとすることができる。フリーホイールは、「星形」と呼ばれる内側部品と、外側部品とを備える。内側部品は、形状を合わせてスピンドルに接続される。内側部品は、外側部品からスピンドルへと力を伝達することができる。
【0059】
この構成により、モータが外力をサポートできる速さよりもスピンドルが速く回転している時に、モータをスピンドルから切り離すことができる。
【0060】
外力測定ユニットは、スピンドルの半径方向位置を特定するための角度エンコーダを備えることによって、更に改良されることができる。
【0061】
ロータリーエンコーダ又はシャフトエンコーダとも呼ばれるその角度エンコーダは、シャフト又は軸の角度位置又は運動をアナログ又はデジタル出力信号に変換する電気機械装置である。
【0062】
角度エンコーダは、アブソリュートエンコーダとすることができる。アブソリュートエンコーダは、現在のスピンドル位置を示す。1つの例示の実施形態では、角度エンコーダはインクリメンタルエンコーダである。インクリメンタルエンコーダの出力は、スピンドルの運動に関する情報又はスピンドルの位置の変化に関する情報を提供する。特に、角度エンコーダはオフアクシス磁気エンコーダとすることができる。
【0063】
この構成により、スピンドルの位置の認識を向上させることができる。角度エンコーダの使用により、スピンドルの位置に関するより詳細な情報が提供され、従ってペダル及びペダルクランクの位置に関するより正確な情報が提供される。よって、運転の状況及び力の管理に対応するより詳細な情報が提供されることができる。
【0064】
外力測定ユニットは、スピンドルが第1の軸受の第1の軸受リングの内側及び第2の軸受の第2の軸受リングの内側で受けられることで更に改良されることができ、ここでスピンドルは、第1の力を第1の軸受リングに加え、第2の力を第2の内側軸受リングに加え、第1の力及び第2の力は、レバーアームを通じてスピンドルの少なくとも一端に加えられた外力の一部である。
【0065】
スピンドルは、両側にスピンドル端部を備えることができる。スピンドル端部は、モータハウジングの外側にあることができる。各スピンドル端部は、レバーアームを取り付けることができる。レバーアームはペダルクランクとすることができる。ペダルクランクは、所定の長さを有することができる。ペダルクランクの片側で、ペダルクランクはスピンドル端部に取り付けられることができる。ペダルクランクの反対側に、ペダルが取り付けられることができる。外力はペダルに作用する。ペダルクランクは力をスピンドルに伝達する。伝達される力は、トルクであることができる。
【0066】
この構成により、測定された抵抗及びレバーアーム長に応じて外力を計算すること及びスピンドルに対するペダルのより詳細な位置を出力することができる。
【0067】
外力測定ユニットは、評価ユニットが、計算された力によるトルクと、スピンドルの位置に依存する各レバーアームの有効レバーアーム長とを計算することで、更に改良されることができる。
【0068】
レバーアーム及びペダルの位置に応じて、上記トルクに寄与するレバーアーム長が変わり得る。例えば、各端部のレバーアームが鉛直位置にある場合、ペダルとスピンドルとの間の水平方向距離はゼロとなり得る。従ってレバーアームは、スピンドルに加えられる上記トルクにほとんど寄与しない。
【0069】
スピンドルが回転する際に、ペダル及びペダルクランクも回転する。従ってレバーアームの位置は経時的に変化する。この変化に応じて、始動トルクに寄与するレバーアーム長も、経時的に変化する。ペダルとスピンドルとの間の水平方向距離は、有効レバーアーム長に等しい。従ってその有効レバーアーム長は、ペダルの位置に応じて経時的に変わり得る。
【0070】
これを考慮して、評価ユニットは、測定された抵抗及び特定された第1の力に応じて、レバーアームを通じてスピンドルに加えられるトルクを計算する。
【0071】
力が、スピンドルの両側において180°ずれた両方のペダルに作用している場合、主としてスピンドルの回転の接線方向に作用している外力が、上記トルクに寄与する。
【0072】
この構成により、より正確なトルクの計算が可能となる。トルクの正確な測定は、改善されたトルク情報を主動力制御ユニットに伝達するために重要である。主動力制御ユニットは、モータをより正確に制御することができ、そしてモータは、人が電動自転車のスピンドルに加える外力をサポートするために、運転の状況により適合されたトルクをスピンドルに提供することができる。
【0073】
更なる態様によると、スピンドルを受けるロードセルを含む外力測定ユニットを用いて外力を測定するための測定方法が提供される。
【0074】
その方法は、第1のフラップの長さの変化により、第1のフラップに配置された第1のひずみゲージの抵抗を変えるステップと、第2のフラップの長さの変化により、第2のフラップに配置された第2のひずみゲージの抵抗を変えるステップとを含み、ここで各フラップはロードセルに配置される。
【0075】
その方法は更に、第1のひずみゲージ及び第2のひずみゲージのそれぞれの抵抗を、評価ユニットを用いて測定するステップを含む。
【0076】
その方法は更に、評価ユニットを用いて、スピンドルの重量によって生じる外力の補正値を決定するステップを含む。
【0077】
その方法は更に、評価ユニットを用いて、スピンドルのレバーアームの位置を決定するステップを含む。
【0078】
その方法は更に、評価ユニットを用いて、測定された抵抗及び決定された第1の力の補正値に基づいて、適用されたスピンドルに加えられた外力を特定するステップを含む。
【0079】
この方法によって、スピンドルに作用する外力を特定するための、より正確で費用効率の高い測定方法が提供される。
【0080】
更なる態様によると、外力測定ユニットを備えた電動アシスト自転車が提供される。
【0081】
例えば、電動アシスト自転車は、運転者をサポート又は支援するための電気モータと、電気エネルギの形態で電気モータに供給されるエネルギを貯蔵するエネルギ貯蔵装置とを備えた自転車である。
【0082】
電気モータは、例えばハブモータ又はチェーンモータとすることができ、少なくとも1つのDC又はAC電源を原動力とする電気機械を備える。エネルギ貯蔵装置は、例えばバッテリ又は蓄電池、例えば鉛ベース又はリチウムベースのバッテリ又は蓄電池とすることができる。あるいは又は加えて、エネルギ貯蔵装置は燃料電池型貯蔵装置であることもできる。電気モータは、アシスト機能を備えた自転車のペダルを漕ぐ運転者の筋肉での動力に加えてエネルギを提供する。このような電動アシスト自転車の一例は、eバイク又はPedelecなどの電動自転車である。
【0083】
この構成により、ひずみゲージの抵抗を測定するためのロードセルを備えたモータユニットを有する電動アシスト自転車を提供することができる。ロードセルは、簡素さが増進された、改良された外力測定ユニットを提供する。それにより精度が向上され、製造コストが削減される。
【0084】
上記の方法及び電動アシスト自転車の利点に関しては、上述の外力測定ユニット及び実施形態を参照されたい。
【0085】
上記方法の個々のステップ又は全てのステップは外力測定ユニットによって実施されることも、されないこともできることは、容易に理解される。
【0086】
更なる態様によると、フリーホイールと、外側リングと、内側リングと、スプロケットキャリアとを備えた、電動アシスト自転車のためのモータユニットが提供される。
【0087】
フリーホイールは、外側リングからスプロケットキャリアを切り離すようにされる。「切り離す」とは、内側リングがスプロケットキャリアと異なる速度で回転できることを意味する。
【0088】
この構成により、スプロケットキャリアに外部から加えられた力は、この外力が内側リングの速度より速い回転速度をもたらす場合には、内側リングに伝達されない。これにより、摩擦損失が低減される。
【0089】
モータユニットは、1つのフリーホイールを備えることによって更に改良されることができる。
【0090】
モータユニットは、1つのフリーホイールを備える。特に、モータユニットは1つ以上のフリーホイールを備える。フリーホイールの数は1であることができる。
【0091】
フリーホイールを1つだけ備えるモータユニットにより、更にコンパクトで小さなモータユニットを構築することができる。
【0092】
更にモータユニットはモータハウジングを備え、これはフリーホイール、外側リング、内側リング、及びスプロケットキャリアを収容する。
【0093】
モータハウジングは、プラスチック又は金属製とすることができる。モータハウジングは、耐衝撃性及び/又は耐水性とすることができる。モータハウジングは、フリーホイール、外側リング、内側リング、及びスプロケットキャリアを、周囲の影響から保護することができる。
【0094】
更なる一実施形態では、電気モータはロータを備え、そのロータは、ピンリング式の波動歯車装置に取り付けられる。
【0095】
その波動歯車装置は、電気モータとスピンドルの間に小型の歯車を提供する。歯車の大きさを最小限に抑えることにより、駆動ユニットをできる限り小さくすることができる。
【0096】
モータハウジングは、第1のモータハウジング部分と、第2のモータハウジング部分と、第3のモータハウジング部分とを備えることができる。
【0097】
第1のモータハウジング部分は、ギアボックス及び外縁部とすることができる。第2のモータハウジング部分は、ロードセルを収容するようにされる。第3のモータハウジング部分は、スプロケットキャリアを収容するようにされる。
【0098】
この構成により、モータハウジングを自転車のフレームに取り付けることができる。更に、モータハウジングの大きさを小さくすることができる。
【0099】
更なる態様では、上記電動アシスト自転車は、上述のモータユニットを備える。
【0100】
その電動アシスト自転車は、フレームを備える。モータユニットの上記ハウジングは、そのフレームに設置されることができる。モータハウジングは、そのフレームに一体化されることもできる。モータハウジングはモータユニットを収容することができる。
【0101】
モータハウジングの大きさを小さくすることにより、運転性能が改善される。
【0102】
更なる態様では、モータユニットの電気モータを制御するための駆動方法が適用され、これは以下のステップを含む。
-外力測定ユニットを用いて、クランクを通じてスピンドルに加えられた第2のトルクを決定するステップと、
-第2のトルクに基づいて第1のトルクを計算するステップと、
-計算された第2のトルクに基づいて電気モータを制御するステップ。
【0103】
例えば上記駆動方法は、上述の駆動ユニットに適用されることができる。特にその駆動ユニットは、電動アシスト自転車に内蔵されることができる。その電動アシスト自転車は、ユーザによって駆動される。ユーザはペダルを通じてペダルクランクに力を加える。上述の測定方法により、第2のトルクが検出される。第2のトルクは、ユーザによって加えられることができる。
【0104】
利得係数に応じて、第1のトルクが計算される。第1のトルクは電気モータによって供給される。第1のトルクは、フリーホイールを介してスピンドルに加えられる。
【0105】
更にその駆動方法は、スピンドルの回転方向を特定するステップを含む。
【0106】
回転方向を特定することにより、モータの回転方向の制御が可能となる。モータを両回転方向において制御することにより、スピンドルの各回転方向についてサポートを提供することができる。
【0107】
上記方法、上記電動アシスト自転車、及び上記外力測定ユニットの利点については、上記モータユニット及び上記駆動方法を参照されたい。
【0108】
本出願は、外力測定ユニットを含む電動駆動装置を備えた電動アシスト自転車も提供する。
【0109】
本出願は、安定した電動アシスト駆動装置を提供する。工場での再較正は長期間にわたって不要である。センサの感度は長期間にわたって安定した状態を保つ。無負荷のひずみゲージの信号は負であり、飽和しにくい。必要な補正値は小さく、測定信号から電気モータの制御信号への変換は線形である。他の設計に比べてヒステリシスが小さい。
【0110】
これより、添付の図面を参照して本出願の実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0111】
図1】外力測定ユニットを含むモータユニット1を示す。
図2図1のモータユニットの概略側面図を示す。
図3】フリーホイールを備えた図1のモータユニットの、第1の端部がある正面側の斜視図を示す。
図4】フリーホイールを備えた図3のモータユニットの、第2の端部がある背面側の図を示す。
図5】ロードセルとスピンドルとを備えた外力測定ユニットを収容するモータハウジングを備えた、図4のモータユニットを示す。
図6図3に示されるようなスピンドルの第1の端部からのロードセルの正面斜視図を示す。
図7図4に示されるようなスピンドルの第2の端部からのロードセルの背面斜視図を示す。
図8】第1の締結要素及び第2の締結要素を備えた、図5に示されるようなモータハウジングを備えたモータユニットを示す。
図9】ホールセンサ及び磁気リングを備えた角度エンコーダを示す。
図10図1のひずみゲージをより詳細に示す。
図11】角度検出器のホールセンサを取り付けた外力測定ユニットの正面側を示す。
図12】角度検出器のホールセンサを取り付けた外力測定ユニットの別の実施形態の背面側を示す。
図13】外力fがペダルに作用している際の、ペダル及び鉛直位置のペダルクランクを備えたスピンドルの概略側面図を示す。
図14】外力fがペダルに作用している際の、ペダル及び水平位置のペダルクランクを備えたスピンドルの概略側面図を示す。
図15】各ペダルクランクの回転角度に対して描かれた各ひずみゲージの測定された抵抗の典型的な信号のグラフを示す。
図16】モータのサポートなしでの低ケイデンスについての、各ペダルクランクに対して描かれた各ひずみゲージの測定された抵抗のグラフを示す。
図17】モータのサポートなしでの高いケイデンスについての、各ペダルクランクに対して描かれた各ひずみゲージの測定された抵抗の典型的な信号のグラフを示す。
図18図8の切断線「AA」に沿った、スピンドルを備えたロードセルの断面図を示し、ロードセル及びスピンドルはいずれもモータハウジング内に設置されている。
図19】更なる外力測定ユニットの斜視図を示す。
図20図20の外力測定ユニットの正面図を示す。
図21図20で「CC」として示されている領域の詳細図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0112】
これらの図では、同一又は類似の構成は、同一の参照番号及び/又は用語で示される。
【0113】
図1は、外力測定ユニット4を備えたモータユニット1又は電動駆動装置を示す。
【0114】
外力測定ユニット4は、第1の軸受支持体6を備えたロードセル5を含む。第1の軸受支持体6は支持リング61を備える。第1のフラップ62は、支持リング61に一体化して配置される。支持リング61はロードセル5の一部でもある。第1のフラップ62は、支持リング61の一部を取り囲む。第1のフラップ62は、第2のフラップ65の反対側に配置される。第2のフラップ65もまた支持リング61に一体化して配置され、支持リング61の一部を取り囲む。第1のフラップ62及び第2のフラップ65は、同一の大きさを有する。第1のフラップ62及び第2のフラップ65は、支持リング61に対して半径方向に、ロードセル5の外側に配置される。
【0115】
第1のフラップ62は、支持リング61の対称軸100から約90°の角度で突出している。第2のフラップ62もまた、支持リング61の対称軸100から約90°の角度で突出している。
【0116】
第1のフラップ端部63は第1のフラップ62の外側端部に配置され、第2のフラップ端部66は第2のフラップ65の外側端部に配置される。
【0117】
第1のフラップ62は、第1のフラップ63と支持リング61との間の領域に第1のひずみゲージ64を備え、第2のフラップ65は、第2のフラップ65と支持リング61との間の領域に第2のひずみゲージ67を備える。
【0118】
第1の軸受支持体6は、第1の軸受7を収容する第1の軸受座68も備える。第1の軸受7は、第1の外側リング71と、第1の内側リング72とを備える。少なくとも1つの第1の軸受要素73が、第1の外側リング71と第1の内側リング72との間に配置される。
【0119】
評価ユニット8は、ロードセル5に配置される。
【0120】
モータユニット1は第2の軸受9も備える。第2の軸受9は、第2の外側リング91を備える。第2の外側リング91は、ここでは図示されない支持用軸受座と、第2の内側リング92とに受け入れられる。少なくとも1つの第2の軸受要素93は、第2の外側リング91と第2の内側リング92との間に配置される。
【0121】
第1の軸受7の第1の内側リング72と、第2の内側リング92とは、図1に示されるように、スピンドル対称軸100を備えたスピンドル10を受ける。スピンドル10は、第1の端部103と、第2の端部107とを備える。
【0122】
モータユニット1は、スピンドル10の角度位置の変化を検出するための、ここでは図示されない角度エンコーダも備える。ここでは図示されない一実施形態では、その角度エンコーダはスピンドル10の絶対角度位置を検出する。
【0123】
ロードセル5は機械的ガイド69も備える。機械的ガイド69は、ロードセル5をx方向及びz方向においての移動しないようにする。
【0124】
一実施形態では、機械的ガイド69は、ロードセル5の外側において、各フラップに対して90°の角度を有する。機械的ガイド69は、ここでは図示されないプラスチックピンを備え、これはロードセル5をx方向及びz方向において移動しないようにする。そのプラスチックピンはその機械的ガイドに配置され、ロードセル保持シート51に配置されたガイドに沿って延在する。
【0125】
更なる一実施形態では、各フラップ端部63、66は、z軸に沿った各端部に、プラスチックピンを備える。そのプラスチックピンはガイド内に延在する。この機械的ガイドもまた、ロードセルを少なくともx方向において移動しないようにする。
【0126】
図2は、図1のモータユニット1の概略側面図を示す。
【0127】
スピンドル10の第1の端部103には第1のクランク101が備えられ、第1のクランク101は、図2に示されるように、第1の対称軸104を有する第1のペダルスピンドル130によって第1のペダル102に接続される。第1のペダル102は第1の対称軸104を中心に回転可能であり、乗り手の力を第1のクランク101に伝達する。同様に第2のクランク105は、図2に示されるように、第1の対称軸109を備えた第2のペダルスピンドル131によって、第2のペダル106に接続される。第2のペダル106は図2に示されるように第2の対称軸109を中心に回転可能であり、乗り手の力を第1のクランク101に伝達する。
【0128】
図2は角度エンコーダ11も示す。角度エンコーダ11は、第1の軸受7(ここでは図示されない)も取り付けられるロードセル5に設置される。角度エンコーダ11は、第1の軸受7と第2の軸受9との間に配置される。角度エンコーダ11は、モータハウジング3と共に静止するようにして、ロードセル5に配置される。
【0129】
第1のペダル102は、外力fをスピンドル10に伝達する。更にスピンドル10は、第1の力f及び第2の力fを、第2の軸受9及び第1の軸受7に伝達する。また、第1の水平方向の力fx1及び第2の水平方向の力fx2は、チェーン114から、スピンドル10に自転車の歯付きフロントホイールとして配置されたディフレクターブレード110へと伝達される。
【0130】
ディフレクターブレード110はスピンドル10に設置される。第1の力fx1及び第2の力fx2は、外力f、第1の力f、及び第2の力fに対して実質的に垂直である。外力f、第1の力f、及び第2の力fは、y軸に沿って作用する。y軸に沿って作用する力は、ここでは鉛直方向の力である。
【0131】
第1の水平方向の力fx1及び第2の水平方向の力fx2は、x軸に沿って作用する。第1の水平方向の力fx1及び第2の水平方向の力fx2は、水平方向に作用する。
【0132】
図3は、図1に示されるようなモータユニット1’を示が、フリーホイール108を備える。
【0133】
第1の軸受7の片側に、スピンドル10は第1の端部103を備える。第1の軸受7の反対側に、スピンドル10はフリーホイール108と、第2の端部107とを備える。フリーホイール108はローラーフリーホイールである。フリーホイール108の星形は、形状によって固定される接続部分としてスピンドル10に備えられる。単一部品として、スピンドルに一体化した星形をスピンドルに備えることもできる。
【0134】
図4は、フリーホイール108を備えた図3のモータユニット1’を、第2の端部107のある背面側から示す。
【0135】
フリーホイール108は、ここでは図示されないフリーホイールクラッチを備える。そのフリーホイールクラッチは、駆動されるシリンダ内にバネ荷重ローラーを有する。星形の複数の部品のうちの少なくとも1つは、片側に傾斜を有する。反対側には、星形はスピンドル10の半径方向に縁部を有する。この縁部はスピンドル10に隣接する。近位縁部はスピンドル10に対して接線方向に配置される。カバーは、フリーホイール108の前側を覆う。星形の各部は、半径方向側に隣接してノッチを備える。そのノッチは傾斜でない側に配置される。
【0136】
ここでは図示されない別の実施形態では、フリーホイールはクランプ式フリーホイールである。クランプ式フリーホイールは、ノコギリ状の歯が付いた少なくとも2つのバネ荷重ディスクを備え、これらはラチェットのように、歯側を合わせて互いに対して押し付けられる。一方向に回転すると、駆動側ディスクのノコギリ状の歯は被駆動側ディスクの歯を固定し、それを同じ速度で回転させる。
【0137】
図5は、ロードセル5とスピンドル10とを備えた外力測定ユニット4を取り付ける、モータハウジング3を備えたモータユニット1を示す。
【0138】
モータハウジング3は、モータユニット1を収容する。モータユニット1は、保持プレート31を介して、4本のネジ32を用いてモータハウジング3に設置される。保持プレート31は、第1のフラップ端部63及び第2のフラップ端部66を固定する。第1のフラップ端部63及び第2のフラップ端部66は、ネジ32によって、モータハウジング3と保持プレート31との間で締め付けられる。第1のフラップ端部63及び第2のフラップ端部66の締め付けによって、各フラップ62、65もまた固定される。
【0139】
各フラップ62、65の固定により、第1の軸受支持体6と支持リング61とを備えたロードセル5は、モータハウジング3の、ここでは図示されないロードセル保持シート51に固定される。モータハウジング3は、ここでは図示されない支持用軸受座も備え、やはり図示されない第2の軸受を設置する。
【0140】
スピンドルは、モータハウジング3から外側を向いた第1の端部103を備える。
【0141】
図5に見られるように、モータハウジング3内にロードセル5が設置された状態では、プラスチック又はアルミニウム製のディスタンスピース(ここでは図示されない)を、第1のフラップ62の側面と、隣接するネジ32との間、及び第2のフラップ65の側面と、隣接するネジ32との間に挿入することができる。これらのディスタンスピースは、ロードセル5の水平方向の力をモータハウジング3に伝達することにより、例えば自転車チェーンによってもたらされるスピンドル10への水平方向の力によって、スピンドル10が水平方向に移動するのを防止する。
【0142】
図6は、ロードセル5を、図3に示されるようにスピンドル10の第1の端部103からの正面で示す。
【0143】
支持リング61と第1の軸受座68との間の縁部は、丸みを付けられている。
【0144】
各フラップ62、65は、スピンドル対称軸100の方向において、支持リング61の半分未満の大きさである。各フラップ62、65のスピンドル対称軸100の方向における片側は、支持リング61と同一平面に配置される。反対側は、滑らかな接続部により支持リングに接続される。
【0145】
各フラップ端部63、66は、支持リング61の近位端に配置される。フラップ端部63、66は、支持リング61と略同一の形状で湾曲している。各フラップ端部63、66の縁部は丸みを付けられている。フラップ端部63、66は、ロードセル5の前側を向いている。フラップ端部63、65は、各フラップ62、64と略同一の幅を有する。
【0146】
図7は、ロードセル5を、図4に示されるようにスピンドル10の第2の端部107からの背面側を示す。
【0147】
支持リング61は、第1の軸受座68に対する導入端に関係する。その導入端は、第1の軸受座68の内側に配置される。
【0148】
図8は、図5に示されるようなモータハウジング3を備えたモータユニット1を、第1の締結要素33及び第2の締結要素34と共に示す。
【0149】
第1の締結要素33及び第2の締結要素34は、モータハウジング3の外側に配置される。第1の締結要素33及び第2の締結要素34は、モータハウジング3を、ここでは図示されない自転車フレームに取り付けるために使用される。
【0150】
第1の2つの締結要素33は、モータハウジング3を挟んで反対側に配置される。2つの第1の締結要素のうちの一方は、モータハウジング3のバッテリホルダ12の外側に隣接して配置される。
【0151】
第2の締結要素34は、四辺形で配置される。4つの第2の締結要素34のうちの1つは、バッテリホルダ12に隣接する第1の締結要素33の反対側に配置された第1の締結要素33に隣接して配置される。
【0152】
第1の締結要素33は、第2の締結要素34よりも大きな直径を有する。
【0153】
バッテリホルダ12もまた、モータハウジング3の一部である。バッテリホルダ12は、2つの第1の締結要素33の間で、モータハウジング3の円周に配置される。
【0154】
図9は、ホールセンサ111及び磁気リング112を備えた角度エンコーダ11を示す。
【0155】
磁気リングは、72個のN極と72個のS極とを備える。N極とS極とは、磁気リング112上で交互になっている。一方の極から他方の極への変化は、磁気リングの位置の2.5°の変化に等しい。
【0156】
磁気リング112が回転し、ホールセンサ111の位置が固定されている間、その極が交互になる。ホールセンサ111は磁場を測定する。ホールセンサ111は磁場の変化を検出する。従って、S極からN極への及びその逆の各切り替わりが検出される。磁気リング122はスピンドル10に配置される。ホールセンサ111に対する磁気リング112の位置の変化に応じて、スピンドル10の位置の変化が検出される。
【0157】
別の実施形態では、角度エンコーダは軸上の磁気エンコーダである。軸上の磁気エンコーダは、モータシャフトに取り付けられた、特別に磁化された2極ネオジム磁石を使用する。これはシャフトの端部に固定できるため、モータ本体からシャフトが1本しか延びていないモータに用いることができる。
【0158】
更なる一実施形態では、スピンドル10の円周は(断面視において)歯の形状を備える。ホールセンサ111は、この歯の形状すぐ上に配置されることができる。スピンドル10が回転すると、歯の形状の山及び谷がホールセンサ111の下で交互になる。山から谷への及びその逆の変化によって、磁場が変化する。
【0159】
図10は、図1のひずみゲージ64、67を更に詳細に示す。
【0160】
第1のひずみゲージ64及び第2のひずみゲージ67は、2軸ひずみゲージとして設計される。2軸ひずみゲージは、2軸ひずみゲージ64、67の第2の部分642により第1の方向の長さの変化を測定する。その2軸ひずみゲージは、2軸ひずみゲージ64、67の第1の部分により、第1の方向に対して垂直な第2の方向の長さの変化も測定する。
【0161】
一実施形態では、第1のひずみゲージ64は図1に示されるようにして使用され、第1の部分641のみが、支持リング61と第1のフラップ端部63との間の第1のフラップ62の長さの変化を測定するために使用される。
【0162】
図1に示されるようにして第2のひずみゲージ67が使用される場合、第1の部分642のみが、支持リング61と第2のフラップ端部66との間の第2のフラップ65の長さの変化を測定するために使用される。
【0163】
第1のひずみゲージ64の第1の部分641及び第2のひずみゲージ67の第1の部分642は、図10に示されるように、y方向において長さの鉛直方向の変化を測定する。
【0164】
図11は、角度検出器11のホールセンサ111を取り付けた外力測定ユニット4の正面側を示す。
【0165】
磁気リング112と、角度検出器11のホールセンサ111とは、図6に示されるように前側に配置される。磁気リング112は、軸受支持体6の支持リング61に面して回転可能に配置される。磁気リング112が回転可能に配置される一方で、ホールセンサ111は固定されている。ホールセンサ111は、磁気リング112からの磁場の変化を検出するように配置される。
【0166】
プラスチック製カバー113は、磁気リング112を覆っている。プラスチック製カバー113はノッチを有し、ホールセンサ111はそのノッチ内に配置される。
【0167】
角度デコーダは、ロードセルに設置された従来のホールセンサ111とすることができ、ホールセンサ111を通る磁束は、ホールセンサ111直下のスピンドル隣接部に磁気リング112の形態で環状に配置された一連の磁石とすることができる。
【0168】
磁気リング112に代えて、ホールセンサ111を通る磁束は、図9には図示されないが、ホールセンサ素子111直下の、スピンドル10に環状に配置された一連の短い磁束溝とすることもできる。そしてスピンドル10は、スピンドル10の回転時にホールセンサ111が信号を発するようにさせる磁性材料を備えることが必要である。これらの磁束溝はそれぞれ、z方向にスピンドル10の対称軸に平行に長手方向に延在し、そしてこれらの磁束溝は、スピンドル10の円筒形外面に円周状に配置される。例えばこれらは、スピンドル10のその円筒形外面の360°の円周に10°ごとの角度位置に配置された、36本の磁束溝とすることができ、各磁束溝は、スピンドル10のその円筒形外面の5°の円弧に対応する周方向幅を有することができる。これらの36本の溝のうちの1本の基準磁束溝は、他の35本の磁束溝より大きな周方向での幅を有することができ、又はその基準磁束溝は、他の磁束溝より深い。ホールセンサ111がモータハウジング3と共に静止した状態のままスピンドル10を回転させて、一連の磁束溝がホールセンサ111の下で動いた際に、ホールセンサ111はこれらの磁束溝がもたらす磁束の変化を検出することができ、ホールセンサ信号の変化する値は、ホールセンサ111及びモータハウジング3に対するスピンドルの角度位置を提供する。基準磁束溝は、通常の磁束溝によってもたらされるホールセンサ信号の変化とは異なるホールセンサ信号の変化をもたらし、それはホールセンサ111に対するスピンドル10の絶対角度位置の検出を提供する。
【0169】
図12は、角度検出器11のホールセンサ111を取り付けた外力測定ユニット4の別の実施形態の背面側を示す。
【0170】
角度検出器11の磁気リング112及びホールセンサ111は、図7に示されるように背面に配置される。また、第1のひずみゲージ64及び第2のひずみゲージ67は、フラップ62、65の各背面に配置される。
【0171】
評価ユニット8はロードセル5に取り付けられる。評価ユニット8は、第1のひずみゲージ64、第2のひずみゲージ67、及びホールセンサ111に接続される。
【0172】
磁気リング112は、支持リング61の背面に配置される。ホールセンサ111は固定されている。ホールセンサ111は、磁気リング112からの磁場の変化を検出するように配置されている。
【0173】
プラスチック製カバー113は、磁気リング111を覆う。プラスチック製カバー113はノッチを有する。ホールセンサ112はそのノッチ内に配置される。
【0174】
図13は、第1の外力fe1が第1のペダル102に作用し、第2の外力fe2が第2のペダル106に作用している際の、ペダル102、106及びペダルクランク101、105を備えたスピンドル10の概略側面図を示す。第1の玉軸受7を備えたロードセル5は、ここでは図示されない。
【0175】
この図では、ペダルクランク101、105は、y軸に沿った鉛直位置にある。第1のペダル102は、第1のペダルクランク101を通じてスピンドル10に第1の外力fe1を提供する。第2のペダル106は、第2のペダルクランク105を通じてスピンドル10に第2の外力fe2を提供する。
【0176】
第1の外力fe1及び第2の外力fe2は、スピンドル10に作用する外力fの一部である。各外力fe1、fe2は、同じ鉛直方向に作用している。
【0177】
図14は、ペダル102、106及びペダルクランク101、105が水平位置にあるスピンドル10の概略側面図を示す。第1の玉軸受7を備えたロードセル5は、ここでは図示されない。
【0178】
この図では、ペダルクランク101、105は水平位置にある。第1の外力fe1は第1のペダル102に作用し、第2の外力fe2は第2のペダル106に作用する。各ペダルは、それぞれの対応するペダルクランク101、105を通じて、外力fe1及びfe2をスピンドル10に伝達する。各外力fは同じ鉛直方向に作用している。第1の外力fe1及び第2の外力fe2は、スピンドル10に作用する外力fの一部である。
【0179】
図15は、スピンドル100の回転角度について、各ペダル102、106に対して描かれた、各ひずみゲージ54、67の測定された抵抗の典型的な信号のグラフを示す。
【0180】
グラフは折れ線グラフである。y軸はそれぞれの抵抗を表し、x軸は時間を表す。
【0181】
第1の信号201は、第1のペダル102に対して描かれた抵抗の推移を示す。第1の信号の2つの期間p1が描かれている。第1の信号は、第1の周期p1及び第1の振幅a1を有する。第1の信号201は概ね正弦関数である。第1の信号は、概ね第1の振幅a1の1つ分、yのマイナス方向にシフトされている。
【0182】
第2の信号202は、第2のペダル106に対して描かれた抵抗の推移を示す。第1の信号の2つの期間p2が描かれている。第2の信号202は、第2の周期p2及び第2の振幅a2を有する。第2の信号202は概ね正弦関数である。第2の信号は、概ね第2の振幅a2の1つ分、yのマイナス方向にシフトされている。第2の信号202は、その最大値において平坦域を有する。その平坦域は、第2の周期p2の概ね半分の長さを有する。
【0183】
第1の信号201は、第2の信号202に対して周期p1、p2の概ね半分、シフトされている。第2の振幅p2は第1の振幅p1の概ね半分である。第1の周期p1及び第2の周期p2は概ね等しい。
【0184】
各信号201、202の最大値はベースライン210に配置される。y方向のシフトに加えて、各信号201、202は補正値o1を有する。補正値o1は、ベースライン210とゼロ点との間のシフトに対応する。
【0185】
図16は、モータのサポートなしでのペダルを踏む乗り手の低ケイデンスについて、各ペダル102、106に関して描かれた抵抗の典型的な信号のグラフを示す。
【0186】
ホールセンサ信号205は、角度検出器11によって測定された磁場の変化を示す。ホールセンサ信号205の各変化は、磁気リング112の検出された極の変化による磁場の変化に対応する。
【0187】
ランプ関数206は、計算されたスピンドル10の相対位置を示す。ランプ関数206はホールセンサ信号205に基づいて計算される。ランプ周期p3の中点m3は、第1の周期p1の中点m1と概ね同一のx位置に配置される。また第2の信号202の最小値は、第1の周期p1の中点m1と概ね同一のx位置である。
【0188】
信号201、201はそれぞれ、その最大値において平坦域を有する。その最大値は、第1の周期p1の概ね半分の大きさである。第1の信号201は、第2の信号に対してy方向にシフトされている。
【0189】
図17は、モータのサポートなしでのペダルを踏む乗り手の高ケイデンスについて、各ペダル102、106に関して描かれた抵抗の典型的な信号のグラフを示す。
【0190】
第1の周期p1及び第2の周期p2の推移、並びにそれらのそれぞれの相対位置は、図16に示されるものと概ね同一である。図16に比べて、第1の信号201はその最大値においてより短い平坦域を有する。これは周期m1の概ね1/4である。
【0191】
ランプ関数206のランプ周期p3の中点m3は、第1の周期p1の中点m1に対してxのマイナス方向にシフトされている。第2の信号202の最小値は、第1の周期p1の中点m1に対して、第1の周期の1/4の大きさでシフトされている。
【0192】
第1の信号201及び第2の信号202は、図16に示されるようなランプ関数206に比べて、より遅延している。
【0193】
第1のグラフ201と第2のグラフ202との各交点207において、左ペダルはその最も高いy位置にある。この第1のペダルは、スピンドル10の左側に配置されたペダルである。「左側」とは、スピンドル10が全体としての移動方向に移動している際に、スピンドル10の左側である側である。
【0194】
評価ユニットは、上述された角度エンコーダ並びに第1及び第2のひずみゲージの信号に基づいて、フリーホイール装置108を通じてスピンドル10を駆動する電気モータに対する制御信号を決定する。
【0195】
図18は、図8に示されるようにモータハウジング3内に設置された、スピンドル10を備えたロードセル5の切断線AAに沿った断面図を示す。
【0196】
モータハウジング3は、図5及び8に示される切断線AAに沿って切断されている。
【0197】
ロードセル5はモータハウジング3に配置される。各フラップ端部63、66を備えた各フラップ62、65とモータハウジング3との間には、y方向でのクリアランスが存在する。z方向において、ロードセル5は保持プレート31で固定される。保持プレート31は、ネジ32によってモータハウジングに固定される。保持プレート31は中央の孔を備え、スピンドル10はこの孔に嵌合する。その孔は、その内縁に密閉用リップを備える。この密閉用リップは、ロードセル5を周囲の影響から保護する。
【0198】
図2に示されるように、外力fは第1のペダル102に作用する。外力fは、y方向での力であり、主にyのマイナス方向に作用する。第1のペダルクランク101は、第1のペダル102から第1のペダルスピンドル104を介して第1のペダルクランク101へ外力fを伝達する。第1のペダル102は、図2に示されるように、第1のスピンドル対称軸104を中心に回転可能である。それにより第1のペダル102は、水平位置に留まる。
【0199】
第1のクランク101は、対称軸100を中心に回転可能である。第1のペダルクランク101は、第1のスピンドル端部103に取り付けられて、外力fをスピンドル10に伝達する。
【0200】
スピンドル10は、第1の軸受7及び第2の軸受9に外力fを伝達する。第1の軸受7の第1の内側軸受リング72は、外力fの一部である第1の力fを受ける。第2の軸受9の第2の内側軸受92は、やはり外力fの一部である第2の力fを受ける。第1の力fと第2の力fとの合計は、外力fに等しい。第1の内側軸受リング72及び第2の内側軸受リング92は、それぞれの力f、fを、各軸受7、9の各転動ローラー73、93に伝達する。各転動ローラー73、93は、各内側軸受リング72、92を、各外側軸受リング71、91に対して回転可能であるようにする。
【0201】
支持リング61は、第1の軸受7を収容する。第1の軸受7は、第1の力fを支持リング61に伝達する。支持リング61は、第1の力fを、第1のフラップ63及び第2のフラップ66に伝達する。
【0202】
外力f、第1の力f、及び第2の力fは、鉛直方向の力である。鉛直方向の力は、y方向に作用する。
【0203】
ここでは図示されない一実施形態では、外力fは第2のペダル106に作用する。上述の説明と同様に、第2のペダル106は、第2のペダルスピンドル109を介して第2のペダルクランク105に外力fを伝達する。第2のペダルは、図2に示されるように、第2のスピンドル対称軸131を有する第2のスピンドル109を中心に回転可能である。
【0204】
第2のクランク105は外力fをスピンドル10に伝達し、図2に示されるように、スピンドル対称軸100を中心に回転可能である。第2のクランク105は、スピンドル10の第2の端部107に取り付けられる。スピンドルに伝達される外力fは、上述の説明と同様にして、第1の軸受7、第2の軸受9、及びロードセル5を介してモータハウジング3に伝達される。
【0205】
ここでは図示されないチェーン114は、水平方向の力fx1、fx2をディフレクターブレード110に伝達する。第1の水平方向の力fx1は、ディフレクターブレード110を水平x方向に引っ張る。第2の水平方向の力fx2は、ディフレクターブレードを水平x方向に押す。
【0206】
ディフレクターブレード110は、水平方向の力fx1、fx2をスピンドル10に伝達する。スピンドル10はまた、玉軸受7、9を通じて、上述されたように、各玉軸受座に水平方向の力fx1、fx2を伝達する。水平方向の力fx1、fx2は、力f、f、fとは別の力であり、ここではこれ以上考慮されない。
【0207】
第2の玉軸受9は、第2の力fx2をモータハウジング3に伝達する。
【0208】
第1のひずみゲージ64は、伝達された第1の力fによる第1のフラップ62の長さの変化を測定する。第2のひずみゲージ67はまた、第1の力fに応じた第2のフラップ65の長さの変化を測定する。各ひずみゲージ64、67は、上記長さの変化によりその抵抗を変える。
【0209】
図1に示される評価ユニット8は、各ひずみゲージ64、67の抵抗を特定する。所定の材料膨張係数によって、評価ユニット8は、各ひずみゲージ64、67の抵抗の変化に応じて、各ひずみゲージによって測定された力を計算して、第1の力fを計算する。
【0210】
ひずみゲージ64、67は、図1に示されるように、主にフラップの半径方向の長さの変化を測定するように配置される。
【0211】
図10に示されるように、各ひずみゲージ64、67は、鉛直方向のひずみゲージと、水平方向のひずみゲージとを含む。各フラップ62、65の長さの変化を測定するためには、各ひずみゲージ64、67の鉛直部分641のみを使用する。各ひずみゲージ64、67の第1の水平部分は、温度変化による長さの変化の測定に使用される。特定された温度変化は、ドリフト補償を計算するために後で使用される。
【0212】
各ひずみゲージ64、67は、ハーフブリッジ回路の一部とすることができる。例えば、36ボルトの電圧をそのひずみゲージの各外側端部に接続する。各抵抗の変化によって、第1の部分641及び第2の部分642において、電圧降下の間に関係が変化する。この関係に応じて、各部分641、642の抵抗が計算される。
【0213】
更に、各フラップ62、65は第1の力fを各フラップ端部63、66に伝達する。フラップ端部63、66は、第1の力fの各部分を、ロードセル5が収容されるモータハウジング3のロードセル保持シート68に伝達する。
【0214】
第1のひずみゲージ64及び第2のひずみゲージ67に加えて、モータユニット1は角度検出器11も備える。角度検出器11は、スピンドル対称軸100に対するスピンドル10の位置の変化を検出するために、ロードセル5に設置される。角度検出器11のホールセンサ111は、磁気リング112に対して位置が固定され、スピンドル10に付けられた磁気リング112からの磁場の変化を検出する。磁気リング112の位置の変化は、スピンドル10の位置の変化を示す。更に磁気リング112は第1のマーカーを備え、スピンドルは第2のマーカーを備える。角度エンコーダが絶対位置を検出する場合、組み立ての際に第1のマーカーと第2のマーカーを一致させることが必要である。
【0215】
スピンドル10の位置の変化に応じて、第1のペダルクランク101の相対位置が評価ユニット8によって特定される。スピンドル10の位置の較正によって、スピンドル10の絶対位置が特定される。スピンドル10の絶対位置によって、第1のペダルクランク101の絶対位置が特定される。第1のペダルクランク101の絶対位置によって、スピンドル10に対するペダル102の位置が計算される。
【0216】
外力fがペダル102に作用するのは、主に第1のペダル102がスピンドル10よりもxのプラス方向にある場合であることを考慮して、どちらのペダルに外力fが作用しているかが特定される。
【0217】
第1の力fと第2の力fとの精密な比率によって、評価ユニット8は外力fを特定する。
【0218】
外力fは各ペダル102、106に交互に加えられる。力fは主に、yのマイナス方向に下向きに移動しているペダル102、106に加えられる。
【0219】
図13に示されるように、第1の外力fe1は第1のペダル102に作用し、第2の力fe2は第2のペダル106に作用する。下向きに移動している1つのペダル102、106に加えられた外力fe1、fe2は、他方のペダル102、106に対する力よりも大きい。例えば、第1のペダル102が下向きに移動している場合、第1の外力fe1は第2の外力fe2よりも大きい。
【0220】
図13に示されるように、第1のペダル104は、y位置に関して、第2のペダル106よりも高い位置にある。従って、第1の外力fe1は第2の外力fe2よりも大きい。この位置であっても、第2の外力fe2は、スピンドル10に作用する外力f全体に寄与している。
【0221】
外力fe1、fe2を与えている人は、第2の外力fe2がゼロよりも大きくなるようにバランスを保つ必要がある。
【0222】
図14に示されるように、ペダル102、106は、y位置に関して概ね等しい高さにある。この場合、ペダル方向に作用している外力fe1、fe2がより大きくなる。例えば、ペダルがスピンドル対称軸100を中心に反時計回りに回転している場合、第1の外力が、第2の外力fe2よりも大きくなる。上述のように、第1の外力fe2を与えている人は、第2の外力fe2がゼロよりも大きくなるようにバランスを保つ必要がある。
【0223】
図15は、2本の線の折れ線グラフを示す。第1のグラフ201は、第2のひずみゲージ65の抵抗を示す。第1のグラフ201は、複数の最小値及び最大値を有する。第1のグラフ201の各最小値において、第1の力fe1は、第1のペダル102に作用し始める。第1のペダル102が下向きに移動している間に、抵抗はその最小値からその最大値へと変化する。第1のペダル102の回転のそれぞれの繰り返しで、第1のグラフ201が繰り返される。
【0224】
上述のように、第2のグラフ202は第1のひずみゲージ62の抵抗を示す。各最小値において、第2のペダル106はその最低のx位置にある。
【0225】
各グラフ201、202の変化は、図2に示されるようなスピンドル対称軸100を中心とするペダル102、106の回転の半分に等しい。
【0226】
常に小さな外力f、例えば重量による力がスピンドル10に作用しているという事実により、各グラフ201、202は、ベースライン210とゼロ点との間に補正値o1を有する。
【0227】
第1の軸受7の玉軸受のクリアランス及びその他の理由により、一方のひずみゲージ62、64の抵抗の変化は、他方のひずみゲージ62、64の抵抗の変化に対して遅延する。従って、一方のグラフ201、202の最大値と、他方のグラフ201、202の最小値は、x位置が同じではない。グラフ201、202は互いに対して遅延する。また、ここでは図示されない、第1のフラップ端部を備えた第1のフラップと、やはりここでは図示されないロードセル保持シートとの間にも、クリアランスが存在する。これらのクリアランスにより、第2のグラフ202の最大値は平坦域を有する。
【0228】
補正値o1及び上記遅延を考慮して、評価ユニット8は、特定された第1の力fに適用されるゼロ点較正を決定する。これに応じて外力fが計算される。
【0229】
図16及び17に示されるように、ホールセンサ信号205を用いてランプ関数206が計算される。ランプ関数206は、各ホールセンサ信号205の絶対値を合計し、信号の数を計数することによって計算される。144回のホールセンサ信号の変化に相当するスピンドル10の1回の回転の後に、ランプ関数206はゼロに設定される。これは1回転ごとに繰り返される。
【0230】
図16は低ケイデンスにおけるグラフを示し、一方で図17は高ケイデンスにおけるグラフを示している。これらの図を比較すると、ランプ関数はグラフではシフトされており、高ケイデンスは、第1のグラフ201及び第2のグラフ202に関して図16よりもxのマイナス方向によりシフトされていることを示している。これは、ランプ関数206とグラフ201、202との間の関係がケイデンスに依存することを意味する。スピンドル10のケイデンスが高いと、遠心力がスピンドル10に作用する。この遠心力もまた、各ひずみゲージ64、67によって測定される。従ってこの遠心力も、特定される第1の力fの一部となるが、これは外力fの一部ではない。真の外力を特定するということは、この遠心力を補償することを意味する。これは評価ユニット8によって実施される。
【0231】
一実施形態では、評価ユニット8は、ランプ関数206及びグラフ201、202を考慮に入れて、ペダルの絶対位置を計算する。各グラフ201の各最小値において第1のペダル102がその最低位置にあるという知識を用いて、ランプ関数をこの位置に対して較正する。第2のグラフ202及び第2のペダル106に関する較正も、同様にして実施される。
【0232】
更なる一実施形態では、評価ユニット8は、第1のひずみゲージ64及び第2のひずみゲージ67の測定された抵抗を平滑化する。この平滑化はローパスフィルタを用いて実施される。各ひずみゲージ62、66からの信号は、そのローパスフィルタを通過する。信号の周波数が、選択されたカットオフ周波数より低い場合、その信号はローパスフィルタを通過する。
【0233】
信号の周波数が、選択されたカットオフ周波数より高い場合、そのローパスフィルタは、カットオフ周波数より高い周波数を用いて、信号の周波数を減衰させる。抵抗信号の測定誤差及びノイズは、このようにして平滑化される。
【0234】
更なる一実施形態では、評価ユニット8は、各ひずみゲージ64、67の測定された抵抗に、レベル調整を適用する。このレベル調整は、ひずみゲージ64、67の加熱に対応する測定の誤差を補償する。ひずみゲージ64、67の温度が上昇すると、抵抗と長さの変化との間の関係が変わる。これは、抵抗と長さの変化との間の所定の関係が不正確となることを意味する。
【0235】
したがって、評価ユニット8はレベル調整の補償を計算し、この補償を測定された抵抗に適用する。このレベル調整の補償は、各ひずみゲージ64、67に適用される補正値である。レベル調整の補償は、所定の期間後に、ひずみゲージ64、67のそれぞれの抵抗の測定値に適用される。
【0236】
更なる一実施形態では、ペダルクランク101、105の絶対位置と、外力fとに応じて、トルクが決定される。ペダル102、106の位置、ペダルクランク101、105の位置、及びスピンドル10の位置に応じて、ペダルの有効レバーアーム長が計算される。
【0237】
ペダルクランク101、106のレバーアーム長は事前に定められ、評価ユニット8に保存される。ペダル102、106の位置が変化すると、ペダルクランク101、105を伴ったペダル102、106とスピンドル対称軸100との間の鉛直方向距離も変化する。有効レバーアーム長は、ペダル102、106とスピンドル対称軸100との間の距離に等しい。有効レバーアーム長を考慮に入れて、評価ユニット8は、計算された外力fに応じてトルクを決定する。
【0238】
更なる一実施形態では、電気モータがスピンドル10に供給するトルクを決定する信号は、以下のレベルに従って計算される。
レベル1:ひずみゲージ信号のふるい分け
レベル2:スピンドル10のゼロ点調整
レベル3:電気信号のゼロ点調整
レベル4:スピンドルに対して結果として生じる力の計算
レベル5:等化力の計算
レベル6:ペダル位置の評価
レベル6:スピンドルトルク/電気モータ制御信号の計算
【0239】
スピンドルトルク/電気モータ制御信号の計算は、レベル1の情報のみを用いてされることができるが、計算の精度は情報のレベルの上昇と共に上昇する。本出願の設計は、個々のレベルの情報が、単一の同じ電動駆動装置で試験及び調整されることを可能にするシステムを提供する。
【0240】
実際には、ひずみゲージ信号のゼロ点は、ペダルのわずか2回の回転の後で計算されることができる。そのゼロ点は常に調整される。
【0241】
上記の結果として生じる力は、2つのひずみゲージの力の差によって計算されることができる。2つのひずみゲージ信号の増幅器は、HPFによって調整されることができる。右ペダルの増幅器は、右ペダルの増幅器より高くなるように調整されていることが必要である。
【0242】
上記の等化力は、ペダルを押す自転車の乗り手がまた、受動的な状態の脚で支援する力である。その等化力は、ペダルの約2回の回転の後に、信頼できる信号補正値を得た後で計算される。等化力は、実用上の考慮により、10N~200Nに制限される。
【0243】
更に、ペダルの1回転後に又はペダルの半回転後に、その等化力を再調整することが可能である。
【0244】
右ペダルが、スピンドルの中心を通る実際の右側の線より後ろにある場合、上側のひずみゲージは信号を得ることができない。
【0245】
図19は、ここでは図示されないロードセル5’の更なる実施形態を、スピンドルの第1の端部からの正面斜視図で示す。
【0246】
ロードセル5’は、支持リング61の対称軸100から約90°の角度で突出するアンカーフラップ250を有する。固定用ピンホール251がアンカーフラップ250内に備えられ、固定用ピンホール251の対称軸は、支持リング61の対称軸100に対して実質的に平行である。
【0247】
モータハウジング3内でのロードセル5’の設置状態では、固定用ピン(ここでは図示されない)が固定用ピンホール251内に、そしてモータハウジング3の対応するアンカーホール内に挿入される。その固定用ピンは、ロードセル5’の水平方向の力をモータハウジング3に伝達することによって、例えば自転車のチェーンによってもたらされるスピンドルへの水平方向の力により、スピンドルが水平に移動するのを防止する。
【0248】
第1のひずみゲージ64及び第2のひずみゲージ67を備えた第1のフラップ62及び第2のフラップ65の鉛直配置と比較して、アンカーフラップ250の水平配置は、これらの水平方向の力がロードセル5’内でもたらす変形領域に、第1のひずみゲージ64及び第2のひずみゲージ67が入らないことをもたらす。それは、図5に示される、ディスタンスピースが第1のフラップ62の側面と、隣接するネジ32との間、及び第2のフラップ65の側面と、隣接するネジ32との間にある構成と異なり、スピンドルによってロードセル5’に伝達される鉛直方向の力の測定精度を改善する。アンカーフラップ250と、固定用ピンホール251内の固定用ピンとを備えた設計は、鉛直方向の力のより良好な測定結果をもたらすだけでなく、ディスタンスピースがもはや必要とされないことで、ディスタンスピースでの摩耗や裂けもない。
【0249】
図20は、図20の外力測定ユニットの正面図を示す。
【0250】
図21での角度デコーダは、磁束溝リング280を備えたスピンドル10のすぐ上でロードセルに設置された、従来のホールセンサ255、256のペアである。
【0251】
その装置の精度は、2つのホールセンサ255、256を使用することによって、及びホールセンサ255、256のすぐ上かつスピンドル10の上の位置でホールセンサ255、256付近に配置された永久磁石265を用いてスピンドル10を付勢することによって、向上される。
【0252】
図21は、図20で「CC」として示された領域の詳細図を示す。
【0253】
ホールセンサ255、256を通る磁束は、ホールセンサ255、256の直下に環状に配置された、スピンドル10での一連の短い磁束溝282、283によって提供される。
【0254】
これらの磁束溝282、283はそれぞれ、スピンドル10の対称軸に平行に長手方向に延在し、またこれらの溝282、283は、スピンドル10の円筒形外面に円周状に配置される。これらの溝のうちの1本の基準磁束溝282は、他の磁束溝283よりも小さな幅を有する。ホールセンサは、ホールセンサ255、256がモータハウジング3と共に静止した状態のままスピンドル10を回転させた際に、一連の磁束溝282、283がホールセンサ255、256の下で動いた時にこれらの磁束溝282、283がもたらす磁束の変化を検出することができ、ホールセンサ信号の変化する値は、ホールセンサ255、256及びモータハウジング3に対するスピンドル10の角度位置を提供する。基準磁束溝282は、通常の磁束溝283によってもたらされるホールセンサ信号の変化とは異なるホールセンサ信号の変化をもたらし、それはホールセンサ255、256に対してスピンドル10の絶対角度位置の検出を提供する。
【0255】
また、これらの磁束溝282、283の間に、他方の磁束溝282、283の間の磁束肩状部より大きな周方向の幅を有する、1つの基準磁束肩状部281が存在する。その幅の広い基準磁束肩状部281は、通常の磁束肩状部によってもたらされるホールセンサ信号の変化とは異なるホールセンサ信号の変化をもたらし、それはホールセンサ255、256に対してスピンドル10の絶対角度位置の検出を提供する。
【0256】
実施例1
外力(f)を測定するための外力測定ユニット(4)であって、前記外力測定ユニット(4)は、第1のひずみゲージ(64)と、評価ユニット(8)とを含み、前記評価ユニット(8)は、更に前記外力(f)を特定するようにされた、外力測定ユニット(4)。
【0257】
実施例2
前記外力測定ユニット(4)はスピンドル(10)に適用される、実施例1に記載の外力測定ユニット(4)。
【0258】
実施例3
支持リング(61)を備えたロードセル(5)を含み、第1のフラップ(62)及び第2のフラップ(65)が支持リング(61)に配置され、前記第2のフラップ(65)は前記支持リング(61)において、前記第1のフラップ(62)の反対側に配置され、各フラップ(62、65)は、前記外側リング(61)の外側に半径方向に配置され、第1のフラップ端部(63)及び第2のフラップ端部(66)が、前記第1のフラップ(62)及び前記第2のフラップ(64)のそれぞれの端部に配置される、上記実施例のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【0259】
実施例4
前記第1のひずみゲージ(64)は前記第1のフラップ(62)に配置され、材料が拡がることによる前記第1のフラップ(62)の長さの変化に応じて、前記第1のひずみゲージ(64)は、それぞれの抵抗を変えるようにされる、上記実施例のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【0260】
実施例5
前記第2のフラップ(65)に配置された第2のひずみゲージ(67)を含み、材料が拡がることによる前記第2のフラップ(65)の長さの変化に応じて、前記第2のひずみゲージ(67)は、それぞれの抵抗を変えるようにされる、上記実施例のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【0261】
実施例6
第1の軸受(7)を第1の軸受座(68)に取り付けるための第1の軸受支持体(6)を含む、上記実施例のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【0262】
実施例7
第1の外側リング(71)を備えた第1の軸受(7)を含み、前記第1の外側リング(71)は、第1の力(f)を伝達するように前記第1の軸受座(68)に取り付けられ、前記外力(f)は、前記スピンドル(10)から第1の内側リング(72)へ前記第1の軸受(7)に伝達される前記第1の力(f)と、適用された第2の軸受(9)によって吸収される第2の力(f)とを含み、前記第1の内側リング(72)は、適用された前記スピンドル(10)から前記第1の力(f)を伝達するために、第1の軸受要素(73)を介して前記第1の外側転動リング(71)に接続される、上記実施例のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【0263】
実施例8
前記評価ユニット(8)は、前記外力(f)を特定するために前記第2のひずみゲージ(67)の抵抗を測定するようにされる、上記実施例のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【0264】
実施例9
前記評価ユニット(8)は、更に前記スピンドル(10)の重量によって生じる前記外力(f)の補正値を決定するようにされ、更に前記スピンドル(10)のレバーアームの位置を決定し、測定された抵抗と、前記第1の力(f)の決定された前記補正値とに基づいて、適用された前記スピンドル(10)に加えられた前記外力(f)を特定するようにされる、上記実施例のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【0265】
実施例9
モータハウジング(3)を更に含む、上記実施例のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【0266】
実施例10
前記第1のフラップ端部(63)及び前記第2のフラップ端部(66)は、前記ロードセル(5)を、前記スピンドル(10)の前記モータハウジング(3)のロードセル保持シート(51)に設置するように構成される、上記実施例のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【0267】
実施例11
前記第2の外側リング(91)は、前記モータハウジング(3)の第2の転動支持体に取り付けられる、上記実施例のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【0268】
実施例12
前記評価ユニット(8)は、前記ひずみゲージ(64、67)の測定された抵抗を、ローパスフィルタを通して経時的に平滑化する、上記実施例のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【0269】
実施例13
前記評価ユニット(8)は、前記第1のひずみゲージ(64)及び前記第2のひずみゲージ(67)の測定された抵抗の経時的なドリフトを特定する、上記実施例のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【0270】
実施例13
前記評価ユニット(8)は、所定の期間後にドリフト補償を適用することによって、前記第1のひずみゲージ(64)及び前記第2のひずみゲージ(67)を再較正する、上記実施例のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【0271】
実施例14
フリーホイール(108)を更に含み、該フリーホイール(108)は、形状を合わせて前記スピンドル(10)に接続される、上記実施例のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【0272】
実施例15
前記スピンドル(10)の半径方向位置を特定するための角度エンコーダ(11)を更に含む、上記実施例のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【0273】
実施例16
前記第1の軸受(7)の前記第1の軸受リング(72)の内側で受けられ、また前記第2の軸受(7)の前記第2の軸受リング(92)の内側で受けられる、前記スピンドル(10)を更に含み、前記スピンドル(10)は、前記第1の力(f)を前記第1の軸受リング(72)に加え、前記第2の力(f)を前記第2の内側軸受リング(92)に加え、前記第1の力(f)及び前記第2の力(f)は前記外力(f)の一部である、上記実施例のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【0274】
実施例17
前記外力(f)は、レバーアーム(101、105)を通じて前記スピンドル(10)の少なくとも1つの端部(103、107)に加えられる、上記実施例のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【0275】
実施例18
前記評価ユニット(8)は、計算された前記力(f)に応じたトルクと、前記スピンドル(10)の位置に応じた各前記レバーアーム(101、105)の有効レバーアーム長とを計算する、上記実施例のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)。
【0276】
実施例18
実施例1~17のいずれか1つに記載の外力測定ユニット(4)を含む、電動アシスト自転車。
【0277】
実施例19
スピンドル(10)に加えられた外力(f)を測定するための外力測定ユニット(4)であって、該外力測定ユニット(4)は、
-支持リング(61)を備えたロードセル(5)と、
-第1のフラップ(62)及び第2のフラップ(65)が前記支持リング(61)に配置され、前記第2のフラップ(65)は、前記支持リング(61)において、前記第1のフラップ(62)の反対側に配置され、
-各フラップ(62、65)は、前記支持リング(61)の外側に向かって半径方向に配置され、
-前記第1のフラップ(62)に配置された第1のひずみゲージ(64)及び前記第2のフラップ(65)に配置された第2のひずみゲージ(67)と、
-前記第1のひずみゲージ(64)の抵抗と、前記第2のひずみゲージ(67)の抵抗とを測定するための評価ユニット(8)と、
-第1の軸受(7)を第1の軸受座(68)に取り付けるための第1の軸受支持体(6)と、ここで前記第1の軸受(7)は、回転するスピンドル(10)を受けるようにされ、
を含む、外力測定ユニット(4)。
【0278】
実施例20
前記第1のひずみゲージ(64)の前記抵抗は、前記第2のひずみゲージ(67)の前記抵抗とは別に測定される、実施例19に記載の外力測定ユニット(4)。
【0279】
実施例21
前記ひずみゲージを備えた厳密に2つの前記フラップ、即ち前記第1のフラップ(62)及び前記第2のフラップ(65)が備えられる、実施例19又は20に記載の外力測定ユニット(4)。
【0280】
実施例22
外力測定ユニット(4)に近接して回転するスピンドル(10)用の磁気角度位置エンコーダであって、前記スピンドル(10)は、前記スピンドル(10)の回転時にホールセンサに信号を発生させる磁性材料と、前記スピンドル(10)の対称軸に平行に長手方向に延在する磁束溝とを含み、該磁束溝は、前記スピンドル(10)の円筒形外面に円周状に配置される、磁気角度位置エンコーダ。
【0281】
実施例23
これらの磁束溝の中に少なくとも1つの基準磁束溝が存在し、該基準磁束溝は、他の磁束溝の一部若しくは全てとは異なる周方向の幅を有し、及び/又は前記基準磁束溝は、他の磁束溝の一部若しくは全ての深さとは異なる深さを有する、実施例22に記載の回転するスピンドル用の磁気角度位置エンコーダ。
【0282】
実施例24
前記複数の磁束溝の間に、他の磁束溝の一部若しくは全ての間の磁束肩状部とは異なる周方向の幅を有する、少なくとも1つの基準磁束肩状部が存在する、実施例22又は23に記載の回転するスピンドル用の磁気角度位置エンコーダ。
【符号の説明】
【0283】
1 モータユニット
1a モータ
2 電気モータ
3 モータハウジング
4 外力測定ユニット
5 ロードセル
6 第1の軸受支持体
7 第1の軸受
8 評価ユニット
9 第2の軸受
10 スピンドル
11 角度エンコーダ
12 バッテリホルダ
31 保持プレート
32 ネジ
33 第1の締結要素
34 第2の締結要素
35 密閉用リップ
51 ロードセル保持シート
61 支持リング
62 第1のフラップ
63 第1のフラップ端部
64 第1のひずみゲージ
65 第2のフラップ
66 第2のフラップ端部
67 第2のひずみゲージ
68 第1の軸受座
69 機械的ガイド
71 第1の外側リング
72 第1の内側リング
73 第1の軸受要素
91 第2の外側リング
92 第2の内側リング
93 第2の軸受要素
100 スピンドル対称軸
101 第1のクランク
102 第1のペダル
103 第1の端部
104 第1の対称軸
105 第2のクランク
106 第2のペダル
107 第2の端部
108 フリーホイール
109 第2の対称軸
110 ディフレクターブレード
111 ホールセンサ
112 磁気リング
113 プラスチック製カバー
114 チェーン
130 第1のペダルスピンドル
131 第2のペダルスピンドル
201 第1の信号
202 第2の信号
205 ホールセンサ信号
206 ランプ関数
207 交点
210 ベースライン
250 アンカーフラップ
251 固定用ピンホール
255 第1のホールセンサ
256 第2のホールセンサ
257 PCB
258 PCB取り付けネジ
259 アンカーフラップ
260 固定用ピン
265 永久磁石
280 磁束溝リング
281 基準肩状部
282 基準磁束溝
283 磁束溝
外力ゲージ
第1の力
第2の力
o1 補正値
p1 第1の周期
p2 第2の周期
m1 第1の周期の中点
m3 第3の周期の中点
a1 第1の振幅
a2 第2の振幅
a3 第3の振幅
x1 第1の水平方向の力
x2 第2の水平方向の力
e1 第1の外力
e2 第2の外力
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
【国際調査報告】