(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-31
(54)【発明の名称】燃料電池車用の広帯域消音器
(51)【国際特許分類】
F01N 13/00 20100101AFI20240124BHJP
F01N 1/08 20060101ALI20240124BHJP
F01N 1/04 20060101ALI20240124BHJP
F01N 1/18 20060101ALI20240124BHJP
【FI】
F01N13/00 B
F01N1/08 G
F01N1/04 J
F01N1/08 K
F01N1/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023540707
(86)(22)【出願日】2021-12-23
(85)【翻訳文提出日】2023-08-25
(86)【国際出願番号】 CN2021140711
(87)【国際公開番号】W WO2022143372
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】202011609137.9
(32)【優先日】2020-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523247430
【氏名又は名称】曼胡▲黙▼尓▲濾▼清器(上▲海▼)有限公司
【氏名又は名称原語表記】MANN+HUMMEL FILTER(SHANGHAI)CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.168 Xingqing Road,Jiading Industrial Zone,201815 Shanghai,China
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】SSIP弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】倪 ▲益▼民
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲并▼▲專▼
【テーマコード(参考)】
3G004
【Fターム(参考)】
3G004AA01
3G004BA01
3G004BA09
3G004CA01
3G004CA06
3G004CA13
3G004DA04
3G004DA07
3G004DA08
3G004DA09
3G004DA14
3G004DA21
3G004DA23
3G004FA01
3G004GA01
3G004GA06
(57)【要約】
燃料電池車用の広帯域消音器は、第1のシェル(100)、第2のシェル(200)、及び内挿管(300)を備える。第1のシェル(100)及び第2のシェル(200)は、密閉キャビティを形成するように接続される。内挿管(300)は、密閉キャビティ内に設置される。内挿管(300)には、穴又は溝が形成され、密閉キャビティ内に複数の消音構造が形成される。第2のシェル(200)には、その側部に沿って集水部(201)が形成される。内挿管(300)の排気口の一端は、ベンチュリ管(400)に接続され、ベンチュリ管(400)の中央に、集水部(201)と連通する排水管(401)が設けられる。消音器は、排水構造とベンチュリ管を一体化し、走行状態での自己排水機能を実現し、優れた消音機能を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池車用の広帯域消音器であって、
第1のシェル、第2のシェル、及び内挿管を備え、
前記第1のシェル及び前記第2のシェルは、密閉キャビティを形成するように接続され、前記内挿管は、前記密閉キャビティ内に設置され、
前記密閉キャビティは、前記内挿管によって複数の異なるチャンバに分割され、
前記内挿管には、穴又は溝が設けられ、前記密閉キャビティ内に複数の消音構造が形成され、
前記第2のシェルは、その側部に沿って集水部を有し、前記内挿管の排気口の一端は、ベンチュリ管に接続され、前記ベンチュリ管の中央に、前記集水部と連通する排水管が設けられる広帯域消音器。
【請求項2】
前記集水部は、前記第2のシェル全体を貫通する矩形の集水部である請求項1に記載の燃料電池車用の広帯域消音器。
【請求項3】
前記第2のシェルは、段付き円筒管であり、前記内挿管は、中心管体を含み、前記中心管体の周壁には複数の環状隔壁板が設けられ、前記環状隔壁板は、前記段付き円筒管に嵌合され、前記内挿管が前記第2のシェルに挿入された後、前記複数の環状隔壁板は、前記第2のシェルとの間に複数の消音室構造を形成する請求項1に記載の燃料電池車用の広帯域消音器。
【請求項4】
前記消音室構造は、1つの抑制性共鳴キャビティと2~5つの防止性共鳴キャビティを含む請求項3に記載の燃料電池車用の広帯域消音器。
【請求項5】
前記中心管体の吸気端近傍部分には、前記中心管体の円管壁に複数の角溝が設けられ、吸音綿が外側に配置され、抑制性共鳴キャビティを形成する請求項4に記載の燃料電池車用の広帯域消音器。
【請求項6】
前記中心管体の円管壁には、前記溝を除く他の位置に穴が設けられ、複数の防止性共鳴キャビティを形成する請求項5に記載の燃料電池車用の広帯域消音器。
【請求項7】
前記第1のシェルは、外側スリーブを含み、前記外側スリーブは、上端部が小さく下端部が大きいベルマウス形状を有し、前記外側スリーブ内には中心吸気管が配置され、
前記第2のシェルの端部は前記外側スリーブの端部に固定され、前記中心吸気管の端部は、前記内挿管の端部と対向する請求項1に記載の燃料電池車用の広帯域消音器。
【請求項8】
前記中心吸気管の下端部は、前記外側スリーブよりも長く、前記中央吸気管の下端部は、ベルマウス形状であり、前記内挿管の上端部は、ベルマウス形状であり、前記内挿管は、全体として前記第2のシェルの内部に挿入される請求項7に記載の燃料電池車用の広帯域消音器。
【請求項9】
前記中心吸気管は、上流から水蒸気を予め分離するための水分離構造を備える請求項7に記載の燃料電池車用の広帯域消音器。
【請求項10】
前記水分離構造は、回転可能に配置された複数のブレードである請求項9に記載の燃料電池車用の広帯域消音器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用の消音器に関し、特に燃料電池車用の広帯域消音器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、乗用車の新エネルギー化の流れや、国の新エネルギー車政策の推進により、大手自動車メーカーは、新エネルギー車の分野で開発を進めている。新エネルギー車の一つである燃料電池車は、現在急速に発展している。燃料電池は、新鮮な空気を吸い込み、可燃性ガスである水素を混合・反応させ、車に電力を放出する。しかし、燃料電池システムが自動車に電力を供給する過程で、燃料電池システムの吸気端と排気端の両方から、ある帯域幅の広帯域騒音が発生する可能性がある。
【0003】
現在、自動車メーカーや吸排気システム業者が行っている広帯域騒音対策は、騒音データを測定した後、多数の主観的・客観的分析を通じて問題の周波数を決定し、対応する周波数帯域を持つ広帯域消音器を設計し、吸排気管に設置するというものである。この広帯域騒音低減方法は、応答が遅い、期間が長い、コストが高いという欠点がある。
【0004】
また、燃料電池の排気端では液体の水が発生するため、ターボチャージャから発生する広帯域騒音用に設計された広帯域消音器を燃料電池車の排気端に適用することができず、消音器に水が溜まって故障することが多い。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、燃料電池自動車の騒音低減問題を解決し、水分離構造と超広帯域騒音減衰機能を一体化した燃料電池自動車用の広帯域消音器を提供することである。
【0006】
本発明の目的は、以下の技術的解決策によって達成される。
【0007】
燃料電池車用の広帯域消音器は、第1のシェル、第2のシェル、及び内挿管を備える。第1のシェル及び第2のシェルは、密閉キャビティを形成するように接続され、内挿管は、第1のシェル及び第2のシェルによって形成された密閉キャビティ内に設置される。内挿管には、穴又は溝が設けられ、密閉キャビティ内に複数の消音構造が形成される。第2のシェルは、その側部に沿って集水部を有し、内挿管の排気口の一端は、ベンチュリ管に接続され、ベンチュリ管の中央に、集水部と連通する排水管が設けられる。
【0008】
運転時、広帯域消音器の第1のシェルの吸気端は、燃料電池スタックの排気管に接続され、燃料電池スタックから発生する広帯域高周波騒音は広帯域消音器に入る。シェルと内挿管によって形成された消音構造によって、対応する周波数帯域の騒音エネルギーが減衰されるのと同時に、スタックの化学反応により生成された気体又は液体状の水も配管を通じて消音器に移動し、水の一部は各消音構造のチャンバに入り、最終的に重力により集水部に流れ、収集される。運転状態において、気流が管内を通過する際、挿入管の端部に配置されたベンチュリ管の入口と出口の両端は、中央部と圧力差を生じる。この圧力差により、集水部の水が排水管を通って内挿管に押し出され、気流の方向に沿って管外に排出される。すなわち、消音しながら、スタックで生成された水は尾管に沿って排出される。
【0009】
また、集水部は、第2のシェル全体を貫通する矩形の集水部である。これにより、各チャンバに流入する水を集中的に集めることができるため、消音器の各チャンバが水の滞留によって故障することを防ぐことができる。
【0010】
また、第2のシェルは、段付き円筒管であり、内挿管は、中心管体を含み、中心管体の周壁には複数の環状隔壁板が設けられ、環状隔壁板は、段付き円筒管に嵌合され、内挿管が第2のシェルに挿入された後、複数の環状隔壁板は、第2のシェルとの間に複数の消音室構造を形成する。
【0011】
また、消音室構造は、1つの抑制性共鳴キャビティと2~5つの防止性共鳴キャビティを含む。
【0012】
また、中心管体の吸気端近傍部分には、中心管体の円管壁に複数の角溝が設けられ、吸音綿が外側に配置され、抑制性共鳴キャビティを形成する。吸音綿を素早く交換することで、吸音特性の異なる消音器を得ることができる。実際の音響性能要求とコスト要求により、異なる吸音綿を交換することで、異なる音響性能とコスト要求を達成することができる。吸音綿自体が防水性を有するため、吸音綿が液体の水を吸収して故障することがない。吸音綿自体が防音性消音器の音響性能を拡大することができ、防水加工を施した後は吸水による故障を防ぐことができる。したがって、吸音綿を組み込んだ消音器は、燃料電池に使用することができる。
【0013】
また、中心管体の円管壁には、溝を除く他の位置に穴が設けられ、複数の防止性共鳴キャビティを形成する。開口サイズと開口率は、実際のニーズに応じて特別に設計され、丸穴又は長穴、肉厚、空洞の組み合わせにより、ヘルムホルツ型消音器を形成し、軸方向に異なる複数の消音器を直列接続して形成することができる。
【0014】
また、第1のシェルは、外側スリーブを含み、外側スリーブは、上端部が小さく下端部が大きいベルマウス形状を有し、外側スリーブ内には中心吸気管が配置される。
【0015】
第2のシェルの端部は外側スリーブの端部に固定され(例えば、ネジや溶接によって接続され)、中心吸気管の端部は、内挿管の端部と対向する。
【0016】
また、中心吸気管の下端部は、外側スリーブよりも長く、中央吸気管の下端部は、ベルマウス形状であり、内挿管の上端部は、ベルマウス形状であり、内挿管は、全体として第2のシェルの内部に挿入される。この構造は密封性を高め、騒音低減と排水の効果を向上させる。
【0017】
また、中心吸気管は、上流から水蒸気を予め分離するための水分離構造を備える。
【0018】
また、水分離構造は、回転可能に配置された複数のブレードである。ブレードによって上流から流入する水蒸気を回転させ、遠心力の作用により水蒸気を管壁に飛ばす。管壁にはノズルが設けられ、ノズルにより水が排出される。
【0019】
このような広帯域消音器によれば、排水構造と水分離構造を一体化し、燃料電池の排気端の騒音を低減し、同時に排水機能を実現し、燃料電池車両の排気端のニーズを満たすことができる。本発明の燃料電池自動車に使用される広帯域消音器は、特定の吸音綿の消音機能を組み込むことで、1000Hzから8000Hzまでの騒音周波数をカバーすることができる。
【0020】
現行発明と比較して、本発明には以下の利点がある。
1.特殊な排水構造、ベンチュリ管を消音器に組み込むことで、走行時の自己排水機能を実現することができる。
2.下部シェルの側面に開口した矩形の集水部が消音器全体に延在しており、各チャンバに流入する水を集中的に集めることができるため、消音器の各チャンバが水の滞留によって故障することを防ぐことができる。
3.吸音綿を素早く交換することで、吸音特性の異なる消音器を得ることができる。実際の音響性能要求とコスト要求により、異なる吸音綿を交換することで、異なる音響性能とコスト要求を達成することができる。
4.吸音綿自体が防水性を有するため、吸音綿が液体の水を吸収して故障することはない。吸音綿自体が防音性消音器の音響性能を拡大することができ、防水加工を施した後は吸水による故障を防ぐことができる。したがって、吸音綿を組み込んだ消音器は、燃料電池に使用することができる。
5.上部シェルに組み込まれた水分離構造により、上流から水蒸気を予め分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図13】(吸音綿1を使用した)消音器の透過損失試験結果である。
【
図14】(吸音綿2を使用した)消音器の透過損失試験結果である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面及び具体的な実施形態を参照して、本発明を詳細に説明する。
【0023】
(実施形態1)
図1及び
図2に示すように、燃料電池車用の広帯域消音器は、第1のシェル100、第2のシェル200、及び内挿管300を備える。第1のシェル100及び第2のシェル200は、密閉キャビティを形成するように接続され、内挿管300は、第1のシェル100及び第2のシェル200によって形成された密閉キャビティ内に設置される。内挿管300は、密閉キャビティ内に複数の消音構造を形成するように、穴又は溝を有する。
【0024】
図6及び
図7に示すように、第2のシェル200は、段付き円筒管である。第2のシェル200の側面に沿って集水部201が設けられている。集水部201は、第2のシェル200全体を貫通する矩形の集水部201である。各チャンバに流入した水をまとめて回収することができ、消音器の各チャンバが水の滞留によって故障することを防ぐことができる。内挿管300の排気口の一端はベンチュリ管400に接続されており、ベンチュリ管400の中央には、集水部201と連通する排水管401が設けられている。
【0025】
図8及び
図9に示すように、内挿管300は中心管体を含む。中心管体の周壁には複数の環状隔壁板301が設けられている。環状隔壁板301は、段付き円筒管に嵌合され、内挿管300が第2のシェル200に挿入された後、複数の環状隔壁板301と第2のシェル200との間に複数の消音室構造が形成される。消音室構造は、1つの抑制性共鳴キャビティと複数の防止性共鳴キャビティを含む。中心管体の吸気端近傍部分には、中心管体の円管壁に複数の角溝302が設けられ、吸音綿500が外側に配置され、抑制性共鳴キャビティを形成する。吸音綿500を素早く交換することで、吸音特性の異なる消音器を得ることができる。
【0026】
実際の音響性能要求とコスト要求により、異なる吸音綿500を交換することで、異なる音響性能とコスト要求を達成することができる。吸音綿500自体が防水性を有するため、吸音綿500が液体の水を吸収して故障することがない。吸音綿500自体が防音性消音器の音響性能を拡大することができ、防水加工を施した後は吸水による故障を防ぐことができる。したがって、吸音綿500が組み込まれた消音器は、燃料電池に使用することができる。
【0027】
中心管体の円管壁には、溝を除く他の位置に穴303が設けられ、複数の防止性共鳴キャビティを形成する。穴のサイズと開口率は、実際のニーズに応じて特別に設計され、丸穴又は長穴、肉厚、空洞の組み合わせにより、ヘルムホルツ型消音器を形成し、軸方向に異なる複数の消音器を直列接続して形成することができる。
【0028】
図3~
図5に示すように、第1のシェル100は外側スリーブ101を含む。外側スリーブ101は、上端部が小さく下端部が大きいベルマウス形状を有する。外側スリーブ101は中心吸気管102を備える。第2のシェル200の端部は外側スリーブ101の端部に固定され(例えば、ネジや溶接によって接続され)、中心吸気管102の端部は、内挿管300の端部と対向する。
【0029】
中心吸気管102の下端部は、外側スリーブ101よりも長く、中央吸気管102の下端部は、ベルマウス形状であり、内挿管300の上端部は、ベルマウス形状であり、内挿管300は、一体的に第2のシェル200の内部に挿入される。この構造は密封性を高め、騒音低減と排水の効果を向上させる。
【0030】
中心吸気管102は、上流から水蒸気を予め分離するための水分離構造103を備える。水分離構造103は、回転可能に配置された複数のブレードである。ブレードによって上流から流入する水蒸気を回転させ、遠心力の作用により水蒸気を管壁に飛ばす。管壁にはノズルが設けられ、ノズル104により水が排出される。
【0031】
運転時、広帯域消音器の第1のシェル100の吸気端は、燃料電池スタックの排気管に接続され、燃料電池スタックから発生する広帯域高周波騒音は広帯域消音器に入る。シェルと内挿管300によって形成された消音構造によって、対応する周波数帯域の騒音エネルギーが減衰されるのと同時に、スタックの化学反応により生成された気体又は液体状の水も配管を通じて消音器に移動し、水の一部は各消音構造のチャンバに入り、最終的に重力により集水部201に流れ、収集される。運転状態において、気流が管内を通過する際、挿入管300の端部に配置されたベンチュリ管400の入口と出口の両端は、中央部と圧力差を生じる。この圧力差により、集水部201の水が排水管401を通って内挿管300に押し出され、気流の方向に沿って管外に排出される。すなわち、消音しながら、スタックで生成された水は尾管に沿って排出される。
【0032】
(実施形態2)
特定の消音器設計では、吸音綿1(OX-Pan)が消音器に組み込まれ、吸音綿2(BASF社製、BasotecG+)が消音器に組み込まれる。吸音綿の構造を
図10~
図12に示す。消音器の各構造の具体的なプロセスパラメータは、以下の通りである。
図15に示すように、C1の体積は0.27L、角穴を有し、開口率は0.66であり、吸音綿の充填に使用され、吸音綿の機能範囲は1000~8000Hzである。C2の体積は0.1Lであり、直径5mmの丸穴を6つ有し、開口率は0.014であり、対応する消音周波数は1000Hzである。C3の体積は0.044Lであり、直径5mmの丸穴を11個有し、開口率0.045であり、対応する消音周波数は1120Hzである。C4の体積は0.027Lであり、直径5mmの丸穴を5つ有し、開口率は0.022であり、対応する消音周波数は1420Hzである。C5の体積は0.13Lであり、空洞は穿孔されておらず、ベンチュリ管400と排水管401を取り付けるために使用される。
【0033】
図13は吸音綿1を使用した消音器の透過損失試験結果、
図14は吸音綿2を使用した消音器の透過損失試験結果である。この2つの試験結果から、吸音綿1の消音器では、1300~5500Hz(平面波のカットオフ周波数の関係で5500Hzまでしか表示できない)の周波数範囲において、ほぼ常に20dB以上の透過損失騒音低減量が得られ、吸音綿2の消音器では、1300~5500Hz(平面波のカットオフ周波数の関係で5500Hzまでしか表示できない)の周波数範囲において、いずれも15dB以上の透過損失騒音低減量が得られることがわかる。
【0034】
上述の実施形態の説明は、当業者による本発明の理解及び使用を容易にするためのものである。当業者であれば、創造的な労力を必要とすることなく、これらの実施形態に様々な変更を加え、ここに説明した一般的な原理を他の実施形態に適用することができることは明らかである。したがって、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲から逸脱することなく、当業者が本発明の開示に基づいて行う改良及び修正は、本発明の保護範囲内に含まれる。
【国際調査報告】