(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-31
(54)【発明の名称】弁装置
(51)【国際特許分類】
F16K 11/072 20060101AFI20240124BHJP
F16K 11/085 20060101ALI20240124BHJP
【FI】
F16K11/072 Z
F16K11/085 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023543139
(86)(22)【出願日】2021-09-26
(85)【翻訳文提出日】2023-07-18
(86)【国際出願番号】 CN2021120573
(87)【国際公開番号】W WO2022151757
(87)【国際公開日】2022-07-21
(31)【優先権主張番号】202110065261.1
(32)【優先日】2021-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523037370
【氏名又は名称】杭州奥科美瑞科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】弁理士法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フー、 メイヤン
【テーマコード(参考)】
3H067
【Fターム(参考)】
3H067AA12
3H067AA23
3H067DD03
3H067DD45
3H067EA14
3H067EB07
3H067EB10
3H067EB12
(57)【要約】
弁装置(100)を開示し、ハウジング(1)と弁体ユニット(2)とを含み、ハウジング(1)は、装着室(10)を有し、一部の弁体ユニット(2)は、装着室(10)に位置し、ハウジング(1)は、底部(11)と、複数の接続口部(13)が形成されている側部(12)とを含み、弁体ユニット(2)は、側方向へ開口する連通室(21)を有し、接続口部(13)は、連通室(21)により連通し、弁体ユニット(2)は、位置制限部(22)を有し、ハウジング(1)は、ストッパ部(14)を有し、弁体ユニット(2)が回動の所定位置にある場合、位置制限部(22)は、ストッパ部(14)に当接され、弁体ユニット(2)がストッパ部(14)に向かって継続的に移動することを制限し、ハウジング(1)に対する弁体ユニット(2)の位置精度の向上に寄与する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと弁体ユニットとを含み、前記ハウジングは、装着室を有し、少なくとも一部の前記弁体ユニットは、前記装着室に位置し、前記ハウジングは、底部と少なくとも3つの接続口部を有する側部とを含み、前記弁体ユニットは、側方向へ開口する連通室を有し、少なくとも2つの前記接続口部は、1つの前記連通室を介して連通可能である弁装置において、
前記弁体ユニットは、位置制限部を有し、
前記ハウジングは、ストッパ部を有し、
前記弁体ユニットが所定位置まで回動した場合、前記位置制限部は、前記ストッパ部に当接されて、前記弁体ユニットが、前記ストッパ部に向かって継続的に移動することを制限することを特徴とする弁装置。
【請求項2】
前記位置制限部は、前記弁体ユニットの下端に位置し、或いは、前記弁体ユニットの軸方向に沿って、前記ハウジングの底部に近い前記弁体ユニットの一端に位置しており、
前記ストッパ部は、前記ハウジングの前記底部に位置することを特徴とする請求項1に記載の弁装置。
【請求項3】
前記位置制限部は、第1当接部と第2当接部とを含み、
前記ストッパ部は、第1ストッパ部と第2ストッパ部とを含み、
前記弁装置は、2つの位置を有し、
前記弁体ユニットが第1所定位置に位置する場合に、前記位置制限部の第1当接部は、前記第1ストッパ部に当接されて、前記弁体ユニットが前記ストッパ部に向かって継続的に移動することを制限し、
前記弁体ユニットが第2所定位置に位置する場合に、前記位置制限部の第2当接部は前記第2ストッパ部に当接されて、前記弁体ユニットが前記ストッパ部に向かって継続的に移動することを制限することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の弁装置。
【請求項4】
前記ストッパ部は、前記ハウジングの底部から前記装着室へ突出しており、
前記ストッパ部の内側及び外側をそれぞれ、第1端部、第2端部として定義し、前記ストッパ部の外周が前記第1ストッパ部、第2ストッパ部を含み、前記第1端部及び前記第2端部は、前記第1ストッパ部と前記第2ストッパ部との間に位置し、前記第1端部から前記弁体ユニットの中心軸までの距離が、前記第2端部から弁体ユニットの中心軸までの距離よりも小さく、前記第1端部から前記第2端部まで、前記ハウジングの径方向に沿って、前記第1端部の接続箇所において、前記第1ストッパ部と前記第2ストッパ部との間の距離を第1距離として定義し、第2端部の接続箇所において、前記第1ストッパ部と第2ストッパ部との間の距離を第2距離として定義し、前記第1距離が前記第2距離よりも小さいことを特徴とする請求項3に記載の弁装置。
【請求項5】
前記ハウジングは、射出部品であり、
前記ストッパ部は、扇形を呈し、
前記ストッパ部は、透かし彫り構造であり、
前記ストッパ部の内部には、交わるまたは連なる少なくとも2本の凸状リブが形成され、
前記ストッパ部の内部が、凹部を有し、
前記第1端部は、前記第1ストッパ部及び前記第2ストッパ部と接続されまたは一体構造であり、
前記第2端部は、前記第1ストッパ部及び前記第2ストッパ部と接続されまたは一体構造であることを特徴とする請求項4に記載の弁装置。
【請求項6】
前記弁体ユニットは、射出部品であり、
前記位置制限部は、前記弁体ユニットの一端部に位置して前記弁体ユニットの軸方向に沿って突出し、
前記位置制限部は、透かし彫り構造であり、
前記位置制限部内には、連なるまたは交わる少なくとも2本の補強リブが形成され、
前記第1当接部及び前記第2当接部は、前記位置制限部の側面に位置することを特徴とする請求項4または5に記載の弁装置。
【請求項7】
前記ストッパ部の扇形の中心軸と前記弁体ユニットの中心軸とは、同軸に設けられ、
前記位置制限部は、略扇形を呈し、
前記位置制限部の扇形の中心軸と前記弁体ユニットの中心軸とは、同軸に設けられることを特徴とする請求項6に記載の弁装置。
【請求項8】
前記ストッパ部の扇形の中心軸と前記弁体ユニットの中心軸とは同軸ではなく、1つの横切断面を定義し、前記ストッパ部の扇形の中心が、前記弁体ユニットの中心軸を半径とする円周に位置し、前記位置制限部の側壁が平行に設けられることを特徴とする請求項6に記載の弁装置。
【請求項9】
前記ハウジングは、弁体座を含み、
少なくとも一部の弁体ユニットは、前記弁体座に位置制限され、
前記ストッパ部と前記弁体座とは一体構造であり、
前記弁体座の高さと前記ストッパ部の高さとが同じであり、或いは、前記弁体座の高さと前記ストッパ部の高さとの差が2mmを超えなく、
前記弁体ユニットは、支持軸を含み、
前記弁体ユニットの端面から突出する前記支持軸の高さと前記位置制限部が突起する高さとの差が2mmを超えない、ことを特徴とする請求項4~請求項8のいずれか1項に記載の弁装置。
【請求項10】
前記接続口部の数が3以上であり、前記接続口部における外側に向かう部分が接続面に位置し、
前記接続面は、平面または弧面であり、
前記接続口部は、前記弁体ユニットの軸方向に沿って2層以上に配列されることを特徴とする請求項9に記載の弁装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年01月18日にて中国特許庁に提出され、出願番号が202110065261.1であり、発明名称が「弁装置」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容が援用されることで本出願に結合される。
本発明は、クーラント流路切替素子に関し、具体的には、弁装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、クーラント流路切替素子は、ハイブリッド及び電気自動車の業界に幅広く適用されており、弁装置は、弁体ユニットを有し、弁体ユニットは弁体軸を介して伝動機構に伝動接続され、伝動機構は、例えば、歯車減速機構であり、歯車減速機構等の伝動機構は、電機の駆動によって弁体ユニットを回動させることができ、弁体ユニットが連通する接続口部を変更するために用いられる。
具体的に制御する場合、如何に弁体ユニットの位置を比較的正確にさせるかに関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、弁装置の制御精度を向上させるように、弁体ユニットの位置を比較的正確にさせる弁装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を実現するために、本発明は、以下のとおりである。
弁装置であって、ハウジングと弁体ユニットとを含み、前記ハウジングは、装着室を有し、一部の前記弁体ユニットは、前記装着室に位置し、前記ハウジングは、底部と、複数の接続口部が形成されている側部と、を含み、前記弁体ユニットは、側方向へ開口する連通室を有し、2つまたは複数の前記接続口部は、前記連通室を介して連通し、前記弁体ユニットは、位置制限部を有し、前記ハウジングは、ストッパ部を有し、前記弁体ユニットが所定位置まで回動した場合、前記位置制限部は、前記ストッパ部に当接されて、前記弁体ユニットが前記ストッパ部に向かって継続的に移動することを制限する。
【0005】
本発明では、弁装置の弁体ユニットに位置制限部を設け、ハウジングにストッパ部を設けることにより、前記弁体ユニットが所定位置に回動する場合、前記位置制限部は、前記ストッパ部に当接されて、前記弁体ユニットが前記ストッパ部に向かって継続的に移動することを制限し、このように、弁体ユニットとハウジングとの間の位置基準を形成し、弁体ユニットの位置を特定することにより、弁装置に対する制御精度を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図2】第1実施形態における弁体ユニットの1つの立体構造図である。
【
図3】
図2の弁体ユニットの一つの正面構造図である。
【
図4】
図2の弁体ユニットのもう一つの正面構造図である。
【
図5】第1実施形態におけるハウジングの1つの平面構造図である。
【
図6】
図5におけるハウジングのA-A切断面の構造図である。
【
図7】弁体ユニットとハウジングとの動作過程における相対的位置の関係図である。
【
図8】第1実施形態における弁体ユニットが第1所定位置に位置する場合、弁体ユニットとハウジングとの相対的な位置関係図である。
【
図9】弁体ユニットが第2所定位置に位置する場合、弁体ユニットとハウジングとの相対的な位置関係の図である。
【
図10】第2実施形態におけるハウジングの1つの平面構造図である。
【
図11】第2実施形態における弁体ユニットの正面構造図である。
【
図12】第2実施形態における弁体ユニットが第1所定位置に位置する場合、弁体ユニットとハウジングとの相対的な位置関係図である。
【
図13】弁体ユニット及びハウジングのもう1つの組み合わせ構造の切断面構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図及び実施例により、本発明をさらに説明する。
【0008】
弁装置100は、熱交換システム、例えば、車両用空気調和システム、または、家庭用空気調和システム等に適用されることができ、具体的には、弁装置に流通させる作動媒体は、水、水と他の液体との混合液体、または、熱伝導能力を有する他の冷却液体であってもよく、弁装置は、作動媒体を分配し、さらに、熱交換システム流路の作動媒体の流れ方向を制御することができ、熱交換システム流路の制御性能を向上させて最適化することができる。
【0009】
弁装置100は、新エネルギー自動車の空気調和システムに適用されることができ、空気調和システムの加熱換気流路、電池冷却流路及び電池加熱システム流路の流体の流れ方向の切替または変更を実現するために用いられることができ、本弁装置は、少なくとも3つの流路を有し、弁装置は、2つまたは複数の熱交換システム回路に位置してもよく、熱交換システムと協働して流路切替を行うことができ、或いは、入口を弁装置100の室に連通させ、熱交換システムの異なる流路の作動媒体の流量の分配を実現する。
【0010】
図1~
図13を参照すれば、弁装置100は、ハウジング1と弁体ユニット2とを含み、ハウジング1は、装着室10を有し、少なくとも一部の弁体ユニット2は、装着室10に位置する。
ハウジング1は、底部11と複数の接続口部13が形成されている側部12とを含む。
本実施例において、接続口部の数が6つまたは7つであり、接続口部の数が3~10個のうちの他の整数、例えば、3、4、5、7、8、9、10等であってもよい。
本実施例において、複数の接続口部13は、側部12の円周方向に沿って配列されるとともに、径方向に沿って延在する。
本実施例において、複数の接続口部は、軸方向に沿って2層に分けて配列され、このように、周方向の空間を節約することができ、2層よりも大きくてもよく、無論、同じ層に位置してもよく、弁体ユニットの連通室構造を対応して補正すればよく、他の実施例において、複数の接続口部は、側部の同じ側に位置してもよく、例えば、接続口部は、ほぼ同じ平面に位置する。
本実施例の接続口部13は、接続口管130に接続され、この接続口管130を介してシステムに接続される。
本実施例の接続口管130は、ハウジング1と一体の構造であり、ハウジングの射出時に形成される。
弁装置について、接続口管を設けなく、この接続口部に接続面を設けるようにしてもよく、接続口部の外に向かう部分が接続面に位置し、この接続面は、平面であってもよく、或いは、切断面は、弧面等であってもよい。
弁体ユニット2は、側部12へ開口する連通室21を有し、接続口部13は、連通室21を介して連通し、弁体ユニット2とハウジング2との封止性を保証するために、接続口部13と連通室21とが連通する時に他の隙間を介して流れることがないように保証するために、弁装置100は、封止部品4を含む。
封止部品4は、ハウジング1と弁体ユニット2との間に位置し、封止部品は、一体、または別体構造であってもよく、環状または開口構造であってもよい。
本実施例において、封止部品4は、ハウジング1に位置制限されて接続され、弁体ユニット2は、封止部品4に対して、相対的に回動可能である。
封止部品は、弁体ユニットに位置制限されて接続されてもよく、封止部品4とハウジング1とは、相対的に回動し、弁体ユニット2は、封止部品4に固定され、または、位置制限されて接続され、弁体ユニット2は、封止部品4を回動させる。
【0011】
弁体ユニット2は、位置制限部22を含み、ハウジング1は、ストッパ部14を含む。
弁体ユニットが所定位置まで回動した場合、位置制限部22は、ストッパ部14に当接され、弁体ユニット2がストッパ部14に向かって継続的に移動することを制限する。
図8、
図9、及び、
図12を参照すれば、本実施例における弁装置は、2つの所定位置を有し、
図8は、第1所定位置に対応し、
図9は、第2所定位置に対応し、このように、少なくとも弁体ユニットが、ほぼ1週間回動する過程において、所定位置では、弁体ユニット2及びハウジング1は、少なくとも1つの位置基準を形成し、本実施例において、2つの位置基準があり、それぞれは、第1所定位置及び第2所定位置であり、ハウジング1に対する弁体ユニット2の位置の特定に寄与し、これにより、弁体ユニット2に対する制御精度を向上させ、各接続口と弁体ユニットの連通室との連通の正確性及び信頼性を保証する。
【0012】
本実施例において、
図5及び
図6のように、ストッパ部14は、突起部であり、この突起部を第1突起部として定義し、ストッパ部14は、底部11から装着室10へ突出し、ストッパ部14は、第1ストッパ部141と、第2ストッパ部142とを含む。
ストッパ部の内外側を第1端部143、第2端部144として定義し、ストッパ部141の外周が第1ストッパ部141、第2ストッパ部142を含む。
第1端部143及び第2端部144は、第1ストッパ部141及び第2ストッパ部142に接続され、または、一体の構造であり、第1端部143から弁体ユニットの中心軸oまでの距離が、第2端部144から弁体ユニットの軸心oまでの距離よりも小さく、第1端部143から第2端部144まで、即ち、ハウジングの径方向に沿って、第1端部143箇所では、第1ストッパ部141と第2ストッパ部142との間の距離を第1距離L1として定義し、第2端部144箇所では、第1ストッパ部141と第2ストッパ部142との間の距離を第2距離L2として定義し、第1距離L1が第2距離L2よりも小さい。
言い換えると、ハウジングの径方向に沿って、第1端部から第2端部まで、第1ストッパ部141と第2ストッパ部142との間の距離が半径の増加に従い減少しなく、それに、少なくとも第2端部で増加し、弁体ユニットがハウジングに対して回動することにより、剪断力が発生することになり、それに、外周に近いほど剪断力が大きくなるため、第2端部での距離が増加することは、ストッパ部の強度の増加に寄与する。
本実施例において、ストッパ部14の切断面の外郭がほぼ扇形を呈し、ストッパ部14は、透かし彫り構造であってもよく、ストッパ部14内に凸状リブ145が形成され、隣り合う凸状リブの間に凹部146が形成され、凸状リブ145は、1本、2本、または、複数本であってもよく、複数本の場合、凸状リブ145は、互い違いに設けられてもよく、位置制限部の強度をさらに向上させることに寄与し、また、ハウジング1が射出部品であるため、凸状リブ165の厚さとハウジング1の厚さとがほぼ同じであり、射出後、厚さの不均一が可能であることによるひずみを減少する。
【0013】
図2~
図4を参照すれば、本実施例において、位置制限部22は、弁体ユニット2の一端部に位置し、弁体ユニットの他端が伝動部9を含む。
弁体ユニットは、伝動部9を介して、駆動ギアまたは他の伝動部品に伝動接続されることができ、位置制限部22は、弁体ユニットの下端に位置し、或いは、弁体ユニットの軸方向に沿って、位置制限部22は、ハウジングの底部11に近い弁体ユニット2の一端に位置する。
位置制限部22は、第1当接部221と第2当接部222とを含む。
第1当接部221及び第2当接部222は、位置制限部の側部に位置し、
図8のように、弁体ユニットが第1所定位置まで回動した場合、第1当接部221は、第1ストッパ部141に面接触され、或いは、弁体ユニットが時計回りに第1所定位置まで回動した場合、第1当接部221は、第1ストッパ部141に面接触され、弁体ユニットが第2所定位置まで回動した場合、第2当接部は、第2ストッパ部に面接触され、言い換えると、弁体ユニットが反時計回りに第2所定位置まで回動した場合、第2当接部は、第2ストッパ部に面接触される。
両者の面接触は、相応的に高い機械的強度を有してもよく、無論、ここでは、完全な面接触に限定されず、両者の間に小さな角度差、例えば、0.5度~1度を有させてもよく、両者が接触する場合、両者の外側を先に接触させ、即ち、第1当接部221と第2当接部222とのなす夾角を、第1ストッパ部141と第2ストッパ部142とのなす夾角よりも0.5度~1度大きくさせ、或いは、力のモーメントを考慮すると、第1当接部221と第2当接部222とのなす夾角は、第1ストッパ部141と第2ストッパ部142とのなす夾角よりも、誤差が、0.5度内にある。
【0014】
本実施例において、弁体ユニット2は、一体式射出部品であり、位置制限部22は、一突起部であり、該突起部を第2突起部として定義し、第2突起部は、弁体ユニットの軸方向に沿って延在し、位置制限部22は、透かし彫り構造であり、位置制限部22内には、互いに交錯する複数本の補強リブ221、及び隣り合う補強リブの間に位置する隙間222が形成され、補強リブは、位置制限部における弁体ユニットの強度を向上させることに寄与し、隙間は、第2突起部の厚さを小さくし、弁体ユニットの変形を減少することに寄与する。
【0015】
本実施例において、位置制限部22は、ほぼ扇形を呈し、該扇形の中心軸と弁体ユニットの中心軸とは同軸に設けられる。
【0016】
ハウジング1及び弁体ユニット2は、ともに一体射出部品であり、プロセスが簡単であり、位置制限部及びストッパ部は、ともに弁装置の軸方向に沿っており、接続口部及び連通室は、弁装置の周側部に位置し、このように、ストッパ部及び位置制限部の設置と、接続口部及び連通室の設置とは、干渉しない。
【0017】
本実施例における位置制限部22は、弁体ユニット2の一端部に位置し、位置制限部22は、第1当接部221と第2当接部222とを含む。
ストッパ部14は、ハウジング1の底部に位置し、ストッパ部14は、第1ストッパ部141と第2ストッパ部142とを含む。
図1に示す位置で、
図7によれば、弁体ユニット2が時計回りに回動する場合、弁体ユニットが第1所定位置に位置する時、第1所定位置は、
図8に示すような位置であり、第1当接部221は、第1ストッパ部141に当接され、弁体ユニット2が第1ストッパ部141に向かって継続的に移動することを制限し、
図7における弁体ユニット2が反時計回りに回動する場合、弁体ユニット2が第2所定位置に位置する場合、第2所定位置は、
図9に示すような位置であり、第2当接部222は、第2ストッパ部142に当接され、弁体ユニット2が第2ストッパ部142に向かって継続的に移動することを制限する。
このように、弁装置が1週間回動する過程において、2つの位置制限基準があり、順方向の回動及び逆方向の回動について、それぞれ1つの回動基準を有することができ、弁体ユニット2に対する制御精度をさらに向上させ、各接続口の連通の正確及び信頼を保証する。
【0018】
第1実施形態において、
図2~
図9に示すように、ストッパ部の扇形の中心軸と弁体ユニットの中心軸とは、同軸に設けられ、位置制限部の扇形の中心軸と弁体ユニットの中心軸とは、同軸に設けられる。
【0019】
第2実施形態において、
図10~
図12に示すように、ストッパ部の扇形の中心軸と弁体ユニットの中心軸とは、同軸ではなく、扇形の中心軸は、弁体ユニットの中心軸を半径とする円周に位置し、位置制限部の側壁が平行に設けられ、本実施例において、ストッパ部の体積が第1実施形態のストッパ部の体積よりも小さくなり、ハウジングの体積の低減に寄与する。
【0020】
図13を参照すれば、ハウジングは、弁体座15を含んでもよく、弁体座15内には、弁体ユニットの支持軸26を収容し位置制限するように、1つの凹部を有する。
ストッパ部14と弁体座15とは一体構造であってもよく、例えば、ハウジングは、射出によって加工されたプラスチック部品であり、弁体座15の高さとストッパ部14の高さとが同じであり、弁体ユニット2は、支持軸26を含む。
弁体ユニットの端面から突出する支持軸26の高さと、位置制限部22が突起する高さとが、ほぼ同じであり、このように、射出、型抜きを便利にさせ、弁体ユニット2とハウジング1とを装着する場合、支持軸26は、弁体座15に位置制限されて支持され、弁体ユニット2は、支持軸26の中心軸周りに回動することができ、ストッパ部14の高さと位置制限部の高さとが、ほぼ同じである。
また、弁体座の高さが、ストッパ部の高さに対して一定の高度差が存在してもよく、弁体座の高さと前記ストッパ部の高さとの差が、2mmを超えなく、例えば、弁体座の高さが前記ストッパ部の高さよりもわずかに高くなり、同様に、前記弁体ユニットの端面から突出する支持軸の高さと弁体座の凹部とがマッチングし、前記弁体ユニットの端面から突出する支持軸の高さと前記位置制限部が突起する高さとの差が2mmを超えない。
【0021】
説明しようとするのは、以上の実施例は、本発明を説明するために使用されるだけであり、本発明を制限するものではなく、本明細書は、上記の実施例を参照して本発明を既に詳しく説明したが、当業者は、本発明に対して補正または等同交替を行うことができ、本発明の精神及び範囲を離脱しないあらゆる改善は、いずれも、本発明の請求項の範囲内に含まれる。
【国際調査報告】