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特表2024-504308延反作業方法及びナンバーリング延反システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-31
(54)【発明の名称】延反作業方法及びナンバーリング延反システム
(51)【国際特許分類】
   D06C 3/00 20060101AFI20240124BHJP
   D06H 1/00 20060101ALI20240124BHJP
   D06H 7/02 20060101ALI20240124BHJP
【FI】
D06C3/00
D06H1/00
D06H7/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023543327
(86)(22)【出願日】2022-01-05
(85)【翻訳文提出日】2023-07-18
(86)【国際出願番号】 KR2022000141
(87)【国際公開番号】W WO2022154358
(87)【国際公開日】2022-07-21
(31)【優先権主張番号】10-2021-0006453
(32)【優先日】2021-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517209776
【氏名又は名称】ビーエムオー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】チェ、ギュ ス
【テーマコード(参考)】
3B154
【Fターム(参考)】
3B154AB19
3B154BB47
3B154BB51
3B154BB54
3B154BB56
3B154BB67
3B154BC31
(57)【要約】
本発明は、延反作業方法及びナンバーリング延反システムに関し、より詳細には、延反機を用いた延反作業方法は、延反作業のための専用入力プログラムを用いて、延反作業計画情報を生成する生成ステップと、前記生成ステップ後に、前記延反作業計画情報を前記延反機に伝送する伝送ステップと、前記伝送ステップ後に、前記延反作業計画情報に基づいて前記延反機が延反作業を行う延反ステップと、を含み、前記延反作業計画情報は、ナンバーリング情報を含むことを特徴とし、また、ナンバーリング延反システムは、延反作業のための専用入力プログラムがインストールされ、延反作業計画情報を生成するコンピューターと、前記コンピューターから前記延反作業計画情報を伝送されて、前記延反作業計画情報に基づいて延反作業を行う延反機と、を備え、前記延反作業計画情報は、ナンバーリング情報を含むことを特徴とする。
【選択図】図2


【特許請求の範囲】
【請求項1】
延反機を用いた延反作業方法において、
延反作業のための専用入力プログラムを用いて、延反作業計画情報を生成する生成ステップと、
前記生成ステップ後に、前記延反作業計画情報を前記延反機に伝送する伝送ステップと、
前記伝送ステップ後に、前記延反作業計画情報に基づいて、前記延反機が延反作業を行う延反ステップと、
を含み、
前記延反作業計画情報は、ナンバーリング情報を含むことを特徴とする、延反作業方法。
【請求項2】
前記生成ステップは、
前記延反作業のための専用入力プログラムを起動する起動ステップと、前記起動ステップ後に、生地に対するナンバーリング作業が必要な位置座標を設定する設定ステップと、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の延反作業方法。
【請求項3】
前記延反ステップは、
生地の先端を把持した状態で前記生地を一方向に搬送することにより、前記生地が延び広がるようにする延ばし広げステップと、
前記延ばし広げステップ後に、前記生地を横方向にカットするカットステップと、
前記カットステップ後に、前記生地の表面にナンバーリング作業を行うナンバーリングステップと、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の延反作業方法。
【請求項4】
延反作業のための専用入力プログラムがインストールされ、延反作業計画情報を生成するコンピューターと、
前記コンピューターから前記延反作業計画情報を伝送されて、前記延反作業計画情報に基づいて延反作業を行う延反機と、
を備え、
前記延反作業計画情報は、ナンバーリング情報を含むことを特徴とする、ナンバーリング延反システム。
【請求項5】
前記延反機は、
前記延反機の一方の側に配備されて、前記ナンバーリング情報に基づいてプリントを行うヘッド部を備え、
生地の先端を把持した状態で一方向に搬送されて前記生地が延び広がるようにした状態で前記生地を横方向にカットした後、前記生地の先端の把持を解除した状態で元の位置に戻るとき、前記ヘッド部が前記生地の表面にナンバーリング作業を行うことを特徴とする、請求項4に記載のナンバーリング延反システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、延反作業方法及びナンバーリング延反システムに関し、より詳細には、自動的に生地にナンバーリング作業が行われるようにする延反作業方法及びナンバーリング延反システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、延反機は、裁断テーブルなどの上部において前後往復動をしながら、載置されたロール状態の生地を裁断作業台(作業テーブル)の上部に平面的に整然としてきちんきちんと延ばし広げて積み上げたり積み重ねたりする装置である。これは、織物の裁断を行い易くするために用いられる。
【0003】
すなわち、織物の生地の裁断を行うためには、加工生地を長尺状の棒などを用いて一定の長さにきちんきちんと積み上げた状態で、この加工生地を切断手段を用いて予定された形状に切断することになるが、作業者が長尺状の棒などを用いて生地を一定の長さに積み上げることを余儀なくされるという不便さを解消するための装置として延反機が用いられている。
【0004】
このような延反機は、裁断作業台の上部において水平方向に往復動をしながら、上部に回転可能に配備されたロール状態の生地を裁断作業台の上部にきちんきちんと広げて積み重なるようにして、大量の生地を同時にかつ容易に裁断できるようにするものである。
【0005】
一例として、大韓民国登録特許第10-1661294号公報(2016年09月29日)においては、シワ及びエアポケット防止型延反機及びその延反方法について開示している。
【0006】
しかしながら、上記のような従来の技術の場合、延反及び延反作業の後に、手作業による裁断もしくはコンピューターの支援による製造(CAM:Computer Aided Manufacturing)を用いた自動裁断の後に、生地のカラーに応じて同一の裁断物にそれぞれ一律的に番号を付けるナンバーリング作業を手作業にて行うことにより、ナンバーリング作業の速度が遅く、しかも、作業者のミスによる不良品の発生率が高い他、多大な人件費がかかるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】大韓民国登録特許第10-1661294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述したような従来の技術の問題を解決するために案出されたものであり、自動的に生地にナンバーリング作業が行われるようにする延反作業方法及びナンバーリング延反システムを提供するところにその目的がある。
【0009】
本発明が解決しようとする技術的課題は、上述した課題に何ら制限されるものではなく、ここで言及されていない本発明が解決しようとする他の課題は、下記の記載から本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって明らかに理解できる筈である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の望ましい一実施形態に係る延反機を用いた延反作業方法は、延反作業のための専用入力プログラムを用いて、延反作業計画情報を生成する生成ステップと、前記生成ステップ後に、前記延反作業計画情報を前記延反機に伝送する伝送ステップと、前記伝送ステップ後に、前記延反作業計画情報に基づいて、前記延反機が延反作業を行う延反ステップと、を含み、前記延反作業計画情報は、ナンバーリング情報を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の望ましい一実施形態に係る前記生成ステップは、前記延反作業のための専用入力プログラムを起動する起動ステップと、前記起動ステップ後に、生地に対するナンバーリング作業が必要な位置座標を設定する設定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明の望ましい一実施形態に係る前記延反ステップは、前記延反ステップは、生地の先端を把持した状態で前記生地を一方向に搬送することにより、前記生地が延び広がるようにする延ばし広げステップと、前記延ばし広げステップ後に、前記生地を横方向にカットするカットステップと、前記カットステップ後に、前記生地の表面にナンバーリング作業を行うナンバーリングステップと、を含むことを特徴とする。
【0013】
本発明の望ましい一実施形態に係るナンバーリング延反システムは、延反作業のための専用入力プログラムがインストールされ、延反作業計画情報を生成するコンピューターと、前記コンピューターから前記延反作業計画情報を伝送されて、前記延反作業計画情報に基づいて延反作業を行う延反機と、を備え、前記延反作業計画情報は、ナンバーリング情報を含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の望ましい一実施形態に係る前記延反機は、前記延反機は、前記延反機の一方の側に配備されて、前記ナンバーリング情報に基づいてプリントを行うヘッド部を備え、生地の先端を把持した状態で一方向に搬送されて前記生地が延び広がるようにした状態で前記生地を横方向にカットした後、前記生地の先端の把持を解除した状態で元の位置に戻るとき、前記ヘッド部が前記生地の表面にナンバーリング作業を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
上記の課題の解決手段により、本発明の延反作業方法及びナンバーリング延反システムは、自動的に生地にナンバーリング作業が行われるようにし、CAD(Computer Aided Design(コンピュータの支援による設計))ファイルと比較してナンバーリング作業が行われるようにすることで、さらに容易に製品を生産できるようにする延反作業方法及びナンバーリング延反システムを提供するという効果がある。
【0016】
また、本発明の延反作業方法及びナンバーリング延反システムは、生地の先端を把持した状態で一方向に搬送されて生地が延び広がるようにした状態で生地を横方向にカットした後、生地の先端の把持を解除した状態で元の位置に戻るとき、ヘッド部が生地の表面にナンバーリング作業を行うようにすることで、ナンバーリング作業にかかる時間及び不良率を画期的に低減させることができるというメリットがある。
【0017】
さらに、本発明の延反作業方法及びナンバーリング延反システムは、延反作業と裁断作業の電算化を通じて、延反に際して裁断されるべき生地に対するナンバーリング作業が行われるようにして、既存の手作業によるナンバーリング工程を行わないようにすることで、製品を生産するのにかかる時間を画期的に短縮させることができるというメリットがある。
【0018】
本発明の効果は、上述した効果に何ら制限されるものではなく、ここで言及されていない本発明の他の効果は、下記の記載から本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって明らかに理解できる筈である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】従来の製品の生産工程を示す図である。
図2】本発明の望ましい一実施形態に係るナンバーリング延反システムの構成を示す図である。
図3】本発明の望ましい一実施形態に係るナンバーリング延反システムの延反機のヘッド部が配備された構成を示す図である。
図4】本発明の望ましい一実施形態に係るナンバーリング延反システムのフレーム部の様子を拡大した図であって、カット部の横方向への搬送時にフレーム部が回動する様子を示す図である。
図5】本発明の望ましい一実施形態に係るナンバーリング延反システムのフレーム部の様子を拡大した図であって、カット部の横方向への搬送時にフレーム部が回動する様子を示す図である。
図6】本発明の望ましい一実施形態に係るナンバーリング延反システムの延反機の作動手順を示す図である。
図7】本発明の望ましい一実施形態に係るナンバーリング延反システムの延反機の作動手順を示す図である。
図8】本発明の望ましい一実施形態に係るナンバーリング延反システムの延反機の作動手順を示す図である。
図9】本発明の望ましい一実施形態に係るナンバーリング延反システムの延反機の作動手順を示す図である。
図10】本発明の望ましい一実施形態に係るナンバーリング延反システムの延反機の作動手順を示す図である。
図11】本発明の望ましい一実施形態に係る延反方法の手順を示す図である。
図12】本発明の望ましい一実施形態に係る延反方法の設定ステップの細部ステップを示す図である。
図13】本発明の望ましい一実施形態に係る延反方法の制御構成を示す図である。
図14】本発明の望ましい一実施形態に係る延反方法において、延反専用入力プログラムのサービス画面の一例を示す図である。
図15】本発明の望ましい一実施形態に係る延反方法において、延反専用入力プログラムのサービス画面においてヘッド部の予想軌跡と目印がディスプレイされた一例を示す図である。
図16】本発明の望ましい一実施形態に係る延反方法において、ナンバーリング情報が生成された一例を示す図である。
図17】本発明の望ましい一実施形態に係る専用入力プログラムのインターフェース画面の一例を示す図である。
図18】本発明の望ましい一実施形態に係る専用入力プログラムのインターフェース画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
この明細書中で使われる用語について簡略に説明し、本発明について詳しく説明する。
【0021】
本発明において用いられる用語としては、本発明における機能を考慮しつつ、できる限り現在汎広く用いられている一般的な用語を選択したが、これは、当分野に携わっている技術者の意図又は判例、新たな技術の出現などによって異なる。なお、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、この場合に、当該する発明の説明の部分の欄において詳しくその意味を記載する。よって、本発明において用いられる用語は、単なる用語の名称ではなく、その用語が有する意味と本発明の全般に亘っての内容を踏まえて定義されることが妥当であるといえる。
【0022】
明細書の全体において、ある部分がある構成要素を「含む」、「備える」というとき、これは、特に言及しない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含んだり備えたりし得ることを意味する。
【0023】
以下では、添付図面に基づいて、本発明の実施形態について本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかしながら、本発明は、種々の異なる形態に具体化可能であり、ここで説明する実施形態に何ら限定されるものではない。
【0024】
本発明についての解決しようとする課題、課題の解決手段、発明の効果をはじめとする具体的な事項は、次に記載する実施形態及び図面に盛り込まれている。本発明のメリット及び特徴、並びにそれらを成し遂げる方法は、添付図面と結び付けられて詳しく後述されている実施形態を参照すればより一層明らかになる筈である。
【0025】
図1を参照すると、衣類などの製品を生産する縫製工場の全体の工程は、第一番目に、生地を入庫し、第二番目に、生地を保管していて、必要に応じて、第三番目に、延反作業を行い、第四番目に、裁断作業を行った後、第五番目に、ナンバーリング作業を行う。このとき、ナンバーリング作業とは、裁断された生地、すなわち、生地の布片のそれぞれに必要な番号または目印をマーキングする作業であって、完成品を製造するために必要とされる作業である。次いで、第六番目に、ミシン作業を通じて複数枚の生地の布片を一つの完成品として製造する。次いで、第七番目に、検査作業を行い、第八番目に、包装作業を行った後、第九番目に、製品を出庫する。従来の場合、前記第五番目のナンバーリング作業をマニュアルにて行うことに伴い、ミスによる不良率が高く、作業にかかる時間が非常に長いという問題があった。このため、本発明においては、前記第三番目の延反作業を行うと同時にナンバーリング作業が行われて、延反し終わった生地がナンバーリングされた状態で裁断機に搬送できるようにする。
【0026】
以下、添付図面に基づいて、本発明についてさらに詳しく説明する。
【0027】
図2を参照すると、本発明の望ましい一実施形態に係るナンバーリング延反システムは、延反作業のための専用入力プログラムがインストールされ、延反作業計画情報(データ)を生成するコンピューター100と、前記コンピューター100から前記延反作業計画情報を伝送されて、前記延反作業計画情報に基づいて延反作業を行う延反機200と、を備える。このとき、前記延反作業計画情報は、ナンバーリング情報を含む。
【0028】
まず、前記コンピューター100が設けられる。前記コンピューター100は、前記延反機200を用いた延反作業計画情報を入力し、実際に前記延反機200を介して行われた延反作業に関わる情報を管理するためのものである。一例として、管理者が前記コンピューター100にインストールされた専用入力プログラムを用いて延反作業計画情報を入力し、延反作業計画情報を前記延反機200に伝送することにより、前記延反機200において延反作業計画情報に基づいて延反作業が行われるようにする。
【0029】
このとき、前記コンピューター100により生成された延反作業計画情報は、有線または無線のブルーテゥース、WIFIなどの無線通信にて前記延反機200に送信可能であり、ユニバーサル・シリアル・バス(USB:Universal Serial Bus)などの記憶装置により引き渡し可能である。
【0030】
ここで、前記延反作業計画情報は、前記ナンバーリング情報をはじめとして、当該織物の生地に関する、織物の生地のスタイル(style)、織物の生地ロールの番号(Roll No.)、織物の生地の長さ(QTY)、延反の長さ(Spreading Length)、延反の枚数(No.Spreading Length)、延反一枚当たりの衣類の数(No.Garment)、予め設定された延反機の動作区分(Speading Setting)などを含む。
【0031】
織物の生地のスタイル(style)は、織物の生地の模様などの違いに応じて生地スタイルに与えられた番号を意味し、ロールの番号は、生地ロールを管理するために予め設定された生地ロールの管理番号を意味し、織物の生地の長さ(QTY)は、ロールに巻き付けられた生地の総長さを意味し、延反の長さは、延反機を用いてロールを繰り出すときに一枚の生地に対する長さを意味する。
【0032】
また、延反の数は、ロールに巻き付けられた織物の生地を延反したときに合計で何層の延反が形成されるかを示し、これは、(生地の長さ)÷(延反の長さ)により定められる。
【0033】
併せて、延反一枚当たりの衣類の数は、延反一枚にて作製可能な衣類の数を意味する。
【0034】
織物の生地は、その材質に応じて、ソフトな織物、ハードな織物、スパン入り織物、そうではない織物、厚い織物、薄い織物などその種類が多岐にわたるが、その種類に応じて、延反機の作動パターンを異にしなければならない。したがって、延反機の作動パターンを設定しなければならないが、これが、延反機の動作区分(Speading Setting)に相当する。これは、延反機ごとに違いがあり得る。
【0035】
次いで、前記延反機200が設けられる。前記延反機200は、前記コンピューター100により生成された延反作業計画情報を入力されて、延反を実行するとともに、実際に実行された延反作業に関する延反作業情報を前記コンピューター100に送信する機能をする。
【0036】
一例として、管理者により管理される前記コンピューター100は、通常、事務室に位置し、作業者により駆動される前記延反機200は作業現場に位置するため、前記コンピューター100と延反機200は遠隔地に位置することになるが、前記記憶装置が前記コンピューター100と延反機200とを結ぶ機能をすることになる。
【0037】
ここで、延反作業情報は、当該織物の生地ロールに関する、実際に作業された延反の数(Woked Layer)、織物の使用量(Fabric Usage)、残存する織物量(Fabric Left Over)、延反を用いた衣類の数(Total Garment)、延反機の純粋な延反作業時間(Step work time)、待ち時間などを含む全体の延反作業時間(step full work time)などを含む。実際に作業された延反の数(Woked Layer)は、当該織物の生地ロールが実際に執行された延反の数を意味し、織物の使用量(Fabric Usage)は、当該織物の生地ロールの延反に用いられた量(長さ)を意味し、残存織物量(Fabric Left Over)は、延反後に残った生地量(長さ)を意味し、延反を通じた衣類の数(Total Garment)は、延反に伴い裁断後に発生すべき衣類の数を意味し、延反機の純粋な延反作業時間(Step work time)は、当該織物の生地ロールに対する純粋な延反作業時間を意味し、全体の延反作業時間(step full work time)は、待ち時間などを含む、当該織物の生地ロールに対する全体の延反作業時間を意味する。
【0038】
このとき、前記延反機200は、従来の延反機のように、自体的な延反機制御インターフェース(タッチスクリーン)を備え、作業者により延反作業情報が入力されて延反が行われるようにすることができる。
【0039】
また、前記延反機200は、前記生地が据え置かれる生地据え置き台と、ローラータイプに設けられて前記生地を供給する生地供給ローラー部と、前記生地をカットするカット部210と、を備え、延反作業が行われる作業テーブル300上において可動となるように配設されて、延反作業を行うものであって、従来の延反機と同一の部分についての詳しい説明は省略する。
【0040】
このとき、前記延反機200は、前記延反機200の一方の側に配備されて、前記ナンバーリング情報に基づいてプリントを行うヘッド部220を備える。すなわち、前記ヘッド部220は、内部にインクなどのような表示手段を備えるプリントヘッドのように形成され、延反作業計画情報に基づいて、前記生地に目印10をプリントする役割を果たす。このとき、前記目印10は、図形、数字及び文字など前記作業者に情報を引き渡せるものである限り、いかなる形態にも形成可能である。
【0041】
より詳しくは、図3及び図4を参照すると、前記延反機200は、前記生地が据え置かれる前記生地据え置き台と、ローラータイプに設けられて前記生地を供給する前記生地供給ローラー部と、前記生地をカットする前記カット部210と、前記生地据え置き台及び生地供給ローラー部を支持し、前記生地が前記作業テーブル300の上面に搬送されるように導くフレームと、から構成され、前記作業テーブル300上において可動となるように配設される延反機本体250と、前記延反機本体250の一方の側に前記延反機本体250を基準として回動可能に配備されるフレーム部240と、前記フレーム部240の少なくとも一部を貫く形態に前記フレーム部240の端部に配備される軸部230と、を備える。
【0042】
また、前記フレーム部240は、前記フレーム部240と軸部230との間に前記軸部230と平行に並べられる複数の位置表示部241を備える。このとき、前記位置表示部241は、前記ヘッド部220の配設位置を案内する役割を果たし、円形状の溝または孔や目盛りなどのように、前記ヘッド部220の配設位置を案内できる限り、いかなる形態にも形成可能である。
【0043】
さらに、前記ヘッド部220は、前記ヘッド部220が前記軸部230に固定できるようにするクランピング部221と、前記クランピング部221から前記位置表示部241へ向かう方向に突設される突出部222と、を備える。
【0044】
すなわち、前記ヘッド部220は、前記クランピング部221により前記軸部230に配設されるが、前記作業者は、前記位置表示部241と突出部222とを一致させる作業を通じて前記ヘッド部220を所要の位置に手軽に配設することができる。
【0045】
さらにまた、前記ヘッド部220は、前記ヘッド部220の一方の側に配備されて前記ヘッド部220の位置と速度をセンシングするセンサー部223をさらに備える。すなわち、前記センサー部223は、前記ヘッド部220の位置情報と搬送される速度情報をセンシングして前記コンピューター100に送信する役割を果たす。したがって、前記センサー部223を介して前記目印10が精度よくプリントされているか否かをリアルタイムにて確認することができるというメリットがある。このとき、前記センサー部223は、前記延反機本体250を搬送できるように前記延反機本体250の下部に配備される複数本のキャスター(図示せず)の一方の側に配備されてもよい。なお、前記延反機本体250の内部には、前記延反機本体250が搬送できるように駆動力を与える駆動モーター(図示せず)が設けられてもよく、前記複数本のキャスターは、前記駆動モーターから動力を伝達されて前記延反機本体250が搬送できるようにする。
【0046】
そして、前記フレーム部240は、前記延反機本体250に回動可能に配設される。一例として、前記フレーム部240は、前記延反機本体250の一方の側に配備されるシャフト(図示せず)に螺着されてもよく、前記シャフトは、前記延反機本体250の一方の側に配備されるモーター251により回転可能である。すなわち、前記モーター251により前記シャフトが回転しながら、前記フレーム部240が回動されるようにしてもよく、前記フレーム部240が回動できる限り、いかなる形態にも形成可能である。
【0047】
ここで、図5を参照すると、前記カット部210が前記生地の横方向に搬送されながら前記生地をカットするとき、前記フレーム部240は、カットされる前記生地から離れる方向に回動される。次いで、前記カット部210のカットが行われ終わると、前記フレーム部240は、元の位置に回動されて前記ヘッド部220の端部が前記生地の上部に接触された状態でプリントが行われるようにする。このとき、前記カット部210は、前記延反機本体250の一方の側に配備される搬送モーター252により往復直線運動をすることができ、前記カット部210を前記延反機本体250の幅方向に往復直線運動させることができるものである限り、いかなる形態にも形成可能である。
【0048】
このような構成を有するように形成される前記延反機200は、図6から図10を参照すると、まず、前記延反機200が前記作業テーブル300に沿って搬送されながら、前記生地が前記作業テーブル300に載置されるようにする。一例として、前記作業テーブル300を基準として右側に位置している前記延反機200が、前記作業テーブル300に沿って左側に搬送されながら前記生地が前記作業テーブル300に載置されるようにするのである。次いで、図7及び図8に示すように、前記カット部210が前記生地の横方向に搬送されながら前記生地をカットする。一例として、前記生地を基準として下側に位置している前記カット部210が、上側に搬送されながら前記生地がカットされるのである。このとき、前記フレーム部240は、前記カット部210が前記生地に対するカット作業を行い終えるまで前記生地から離れる方向に回動された状態を保持し、前記カット作業が行われ終わると、元の位置に戻る。次いで、図9及び図10に示すように、前記延反機200が前記作業テーブル300に沿って元の位置に戻りながら、前記ヘッド部220が、前記ナンバーリング情報に基づいて、前記生地に前記目印10のプリントを行う。一例として、前記作業テーブル300を基準として左側に位置している前記延反機200が、前記作業テーブル300に沿って右側に搬送されて元の位置に戻りながら、前記ヘッド部220がカットされた前記生地の表面に前記目印10のプリントを行うのである。このとき、前記ヘッド部220は、前記ナンバーリング情報に基づいて設定された位置に前記目印10のプリントを行う。
【0049】
結果的に、前記延反機200は、生地の先端を把持した状態で一方向に搬送されて前記生地が延び広がるようにした状態で前記生地を横方向にカットした後、前記生地の先端の把持を解除した状態で元の位置に戻り、前記ヘッド部220が前記生地の表面にナンバーリング作業を行えるようにする。
【0050】
以下では、本発明の望ましい延反作業方法について添付図面に基づいて詳しく説明する。
【0051】
図11を参照すると、本発明の望ましい一実施形態に係る前記延反機200を用いた延反作業方法は、延反作業のための専用入力プログラムを用いて延反作業計画情報を生成する生成ステップ(S100)と、前記生成ステップ(S100)後に、前記延反作業計画情報を前記延反機200に伝送する伝送ステップ(S200)と、前記伝送ステップ(S200)後に、前記延反作業計画情報に基づいて、前記延反機200が延反作業を行う延反ステップ(S300)と、を含む。このとき、前記延反作業計画情報は、ナンバーリング情報を含む。また、前記延反作業方法は、前記延反ステップ(S300)後に、前記生地を裁断する裁断ステップ(S400)と、前記裁断ステップ(S400)後に、裁断された前記生地をミシンするミシンステップ(S500)と、をさらに含む。
【0052】
まず、前記生成ステップ(S100)は、前記延反作業のための専用入力プログラムを起動する起動ステップ(S110)と、前記起動ステップ(S110)後に、生地に対するナンバーリング作業が必要な位置座標を設定する設定ステップ(S120)と、を含む。
【0053】
より詳しくは、前記起動ステップ(S110)は、前記管理者が前記延反作業のための専用入力プログラムを起動して前記延反作業計画情報を生成するための準備ステップである。また、前記管理者は、前記起動ステップ(S110)を行った後、前記専用入力プログラムを用いて前記延反作業計画情報を生成する前記設定ステップ(S120)を行う。
【0054】
図12及び図13を参照すると、前記設定ステップ(S120)において、前記センサー部223を介して前記ヘッド部220の位置情報がディスプレイされるようにする。すなわち、前記コンピューター100は、前記センサー部223の測定値を送信されて画面に出力することにより、前記管理者が前記ヘッド部220の現在の位置を容易に把握できるようにするのである。一例として、前記ヘッド部220は、6~10個であって、それぞれのヘッド部220が画面の上に出力される。
【0055】
このとき、前記ヘッド部220の配設位置に応じて、前記ヘッド部220の予想移動軌跡が表示されるようにする。すなわち、図14を参照すると、前記専用入力プログラムには、前記生地に関する裁断計画が入れられているCADファイルが出力された状態で、前記コンピューター100が前記センサー部223の測定値を送信されると、図15に示すように、それぞれの前記ヘッド部220の予想移動軌跡が表示されるのである。すなわち、前記作業者が前記ヘッド部220の位置及び間隔を調節して配設すれば、前記センサー部223により前記ヘッド部220の位置情報が前記コンピューター100に伝送され、前記コンピューター100は、前記ヘッド部220の位置が調節されることにつれて、自動的に画面上の前記ヘッド部220の予想移動軌跡を調整するのである。
【0056】
このような状態で、前記管理者は、前記生地上の前記目印10がプリントされるべき地点を設定する。このとき、前記目印10の位置、色合い、形状などを一緒に設定してもよい。次いで、図16に示すように、前記目印10に対する設定が行われ終わると、前記管理者は、前記コンピューター100を介して前記ナンバーリング情報を生成する。すなわち、前記ナンバーリング情報は、前記目印10の座標(位置)、色合い、形状などの情報を含むのである。次いで、前記ナンバーリング情報を前記延反機200に伝送して、前記延反作業計画情報に基づいて、前記延反機200が延反作業を行うようにするのである。
【0057】
したがって、前記設定ステップ(S120)は、前記目印10が所要の地点を設定する地点設定ステップ(S121)と、前記地点設定ステップ(S121)後に、前記目印10が必要な地点の情報を含めて、前記目印10が座標化されるようにするナンバーリング情報生成ステップ(S122)と、を含むのである。
【0058】
このとき、図13を参照すると、本発明のナンバーリング延反システムは、前記ナンバーリング情報を引き渡されて記憶し、前記ナンバーリング情報に基づいて、前記ヘッド部220を制御するコントローラー500をさらに備えていてもよい。すなわち、前記コントローラー500は、USBなどを介して引き渡された前記ナンバーリング情報に基づいて、前記ヘッド部220がプリント作業を行えるように前記ヘッド部220を制御する役割を果たすのである。換言すれば、前記コントローラー500は、前記ヘッド部220の中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)に前記ナンバーリング情報を入力して、前記ヘッド部220が前記目印10のプリントを行えるようにする。
【0059】
次いで、前記伝送ステップ(S200)は、前記延反作業計画情報を無線または有線の通信を通じて前記延反機200に引き渡したり、前記記憶装置を介して前記延反機200に引き渡したりするステップである。このとき、前記延反作業計画情報は、前記延反機200のみならず、前記裁断機400にも引き渡され得る。
【0060】
次いで、前記延反ステップ(S300)は、生地の先端を把持した状態で前記生地を一方向に搬送することにより、前記生地が延び広がるようにする延ばし広げステップ(S310)と、前記延ばし広げステップ(S310)後に、前記生地を横方向にカットするカットステップ(S320)と、前記カットステップ(S320)後に、前記生地の表面にナンバーリング作業を行うナンバーリングステップ(S330)と、を含む。次いで、延反された前記生地を裁断する前記裁断ステップ(S400)と、裁断された前記生地をミシンする前記ミシンステップ(S500)と、を経て製品を生産する。
【0061】
次いで、図14及び図15、並びに図17及び図18は、前記専用入力プログラムのインターフェース画面110において前記管理者が設定可能な様々な機能の例を示している。
【0062】
一例として、前記インターフェース画面110は、第1の選択領域111と、第2の選択領域112と、第3の選択領域113と、第4の選択領域114と、方向設定領域115と、基本設定領域116と、軌跡表示領域117及びナンバーリング表示領域118を備えていてもよい。
【0063】
まず、前記第1の選択領域111は、新規ファイルを生成できるようにする項目、ファイルを開けるようにする項目、ファイルを格納できるようにする項目、ファイルを印刷できるようにする項目、ファイルをエクスポートできるようにする項目、ソフトウェアを閉じられるようにする項目、最近ファイルを読み込めるようにする項目などを含んでいてもよい。このとき、ファイルを格納できるようにする項目は、オリジナルファイルがメイキングファイルである場合、編集中及び編集後にファイルを格納し、DXF(Drawing Exchange Format)として新たな番号指定ファイルを作成することができる。このファイルは、印刷ヘッドラインと番号指定地点を含むDXFファイルである。
【0064】
また、前記第2の選択領域112は、ディスプレイ設定項目、前記ヘッド部220設定項目、ディスプレイ回転設定項目、単一設定項目を含んでいてもよい。ここで、前記管理者は、印刷ヘッドを段階別に選択することができ、第一番目のラインの表示は、第一番目の印刷ヘッドに対応する。なお、すべての印刷ヘッドを選択することができ、必要に応じて、一部の印刷ヘッドを取り消すこともできる。
【0065】
さらに、前記第3の選択領域113は、寸法を設定できるようにする項目であり、前記第4の選択領域114は、前記延反作業のための専用入力プログラムの使い方を提供する項目である。
【0066】
さらにまた、前記方向設定領域115は、前記管理者がディスプレイ方向を設定できるようにする項目であり、前記基本設定領域116は、設定された事項を確認して修正できるようにする項目である。
【0067】
さらにまた、前記軌跡表示領域117は、前記ヘッド部220が搬送されるべき軌跡を表示する項目であり、前記ナンバーリング表示領域118は、前記管理者がクリックなどを通じて前記目印10を設定し、設定された前記目印10を視認できるようにする項目である。なお、図16は、前記ナンバーリング情報が生成された様子を示す例示である。
【0068】
結果的に、本発明の延反作業方法を用いて自動的に前記生地にナンバーリング作業が行われるようにし、前記CADファイルと比較してナンバーリング作業が行われるようにすることで、より容易に製品を生産できるようにするというメリットがある。
【0069】
このように、上述した本発明の技術的構成は、本発明が属する技術分野における当業者が、本発明の技術的な思想や必須的な特徴を変更することなく、他の具体的な形態として容易に実施できるということが理解できる筈である。
【0070】
よって、上述した実施形態は、あらゆる面において例示的なものに過ぎず、限定的ではないものと理解すべきであり、本発明の範囲は、上述した詳細な説明よりは、特許請求の範囲によって表わされ、特許請求の範囲の意味及び範囲、並びにその均等概念から導き出されるあらゆる変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0071】
10:目印
100:コンピューター
110:インターフェース画面
111:第1の選択領域
112:第2の選択領域
113:第3の選択領域
114:第4の選択領域
115:方向設定領域
116:基本設定領域
117:軌跡表示領域
118:ナンバーリング表示領域
200:延反機
210:カット部
220:ヘッド部
220-1:第1のヘッド部
220-2:第2のヘッド部
220-3:第3のヘッド部
220-4:第4のヘッド部
220-5:第5のヘッド部
220-6:第6のヘッド部
220-7:第7のヘッド部
220-8:第8のヘッド部
221:クランピング部
222:突出部
223:センサー部
230:軸部
240:フレーム部
241:位置表示部
250:延反機本体
251:モーター
252:搬送モーター
300:作業台
400:裁断機
500:コントローラー
S100:生成ステップ
S110:起動ステップ
S120:設定ステップ
S121:地点設定ステップ
S122:ナンバーリング情報生成ステップ
S200:伝送ステップ
S300:延反ステップ
S310:延ばし広げステップ
S320:カットステップ
S330:ナンバーリングステップ
S400:裁断ステップ
S500:ミシンステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【国際調査報告】