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特表2024-504333旋動粉砕機のスパイダーを揚送するための持ち上げ装置および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-31
(54)【発明の名称】旋動粉砕機のスパイダーを揚送するための持ち上げ装置および方法
(51)【国際特許分類】
   B66C 1/34 20060101AFI20240124BHJP
   B66C 1/28 20060101ALI20240124BHJP
【FI】
B66C1/34 A
B66C1/28 Z
B66C1/34 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023544029
(86)(22)【出願日】2022-01-25
(85)【翻訳文提出日】2023-09-08
(86)【国際出願番号】 IB2022050614
(87)【国際公開番号】W WO2022157742
(87)【国際公開日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】63/141,071
(32)【優先日】2021-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510001021
【氏名又は名称】エフ・エル・スミス・エー・エス
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】ミュラー,クリス
【テーマコード(参考)】
3F004
【Fターム(参考)】
3F004CA01
3F004CA03
3F004CC01
3F004EA40
(57)【要約】
旋動粉砕機のスパイダー(200)を揚送するための持ち上げ装置(100)は、2つの脚部材(120)の間に架かるスプレッダ(110)を有し、各脚部材(120)は、各々、オフセットアーム(121a)と、クリアリングアーム(121b)と、クレードルアーム(121c)と、固定アーム(121d)と、を有する。オフセットアーム(121a)は、オフセット軸(C)を基準とした第2のオフセット距離(131)を形成する。アーム(121a~121d)は、スパイダー(200)を受けるための開口部(123)を形成する。脚部材(120)は、水平軸(D)および垂直軸(A)によって画定される平面の両側に脚部材(120)のクリアリングアーム(121b)が設けられることになるように、互いに反対側に配置される。持ち上げ装置(100)は、スパイダー(200)の上に降下させられ得、垂直軸(A)を中心として回転方向(B)に約90度回転させられ得、スパイダー(200)の下方からスパイダー(200)を支え受けて支持することができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
旋動粉砕機のスパイダー(200)を揚送するための持ち上げ装置(100)であって、前記持ち上げ装置(100)が、テザーロープ受け部分(36、113)を有するスプレッダ(35、110)を備え、前記スプレッダ(35、110)が、水平軸(D)に沿って延在して2つの脚部材(4、120)の間に架かり、前記脚部材(4、120)の各々が前記スプレッダ(110)から下方に延在して、前記持ち上げ装置(100)の垂直軸(A)から第1のオフセット距離(130)で互いから離間される、持ち上げ装置(100)において、前記脚部材(4、120)の各々が、オフセットアーム(30、121a)と、前記オフセットアーム(30、121a)から下方に延在するクリアリングアーム(121b)と、クレードルアーム(27、121c)と、前記クレードルアーム(27、121c)から上方に延在する固定アーム(17、121d)と、を備え、前記クレードルアーム(121c)が、前記クリアリングアーム(11,121b)の下側部分から前記固定アーム(17、121d)の下側部分まで架橋し、前記オフセットアーム(30、121a)が、前記水平軸(D)に対して実質的に垂直であって前記垂直軸(A)に実質的に平行でもあるオフセット軸(C)を基準とした第2のオフセット距離(131)を形成し、
前記オフセットアーム(30、121a)、前記クリアリングアーム(11、121b)、前記クレードルアーム(27、121c)、および前記固定アーム(17,121d)が、前記スパイダー(200)を受けるための開口部(38、123)を形成し、
前記脚部材(4、120)が、前記脚部材(4、120)の前記クリアリングアーム(11、121b)を、前記水平軸(D)および前記垂直軸(A)によって画定される平面の両側に設けることになるように、方向付けられ、その結果、前記持ち上げ装置(100)が、前記スパイダー(200)の上方から前記スパイダー(200)上にまたはその周りに降下させられることができ、またその結果、前記持ち上げ装置(100)が、前記垂直軸(A)を中心とした回転方向(B)に約90度回転させられることができ、各クレードルアーム(27、121c)の上の支持面(34、127)のところで、前記スパイダー(200)の下方から前記スパイダー(200)を支え受けて前記スパイダー(200)を支持することができる、
ことを特徴とする、持ち上げ装置(100)。
【請求項2】
前記オフセットアーム(30、121a)、前記クリアリングアーム(11、121b)、前記クレードルアーム(27、121c)、前記固定アーム(17、121d)、またはこれらの組み合わせの長さで延びている拡張フランジ(3、122)をさらに備える、請求項1に記載の持ち上げ装置(100)。
【請求項3】
前記スプレッダ(35、110)が、実質的に平坦な上側ボディ(2、112)を備える、請求項1または2に記載の持ち上げ装置(100)。
【請求項4】
前記スプレッダ(35、110)が、実質的に管状の下側ボディ(1、111)を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の持ち上げ装置(100)。
【請求項5】
各脚部材(4、120)が、内側プレート(5)と、外側プレート(6)と、それらのそれぞれの縁部に沿って前記内側プレート(5)を前記外側プレート(6)に接合する拡張フランジ(3)と、前記内側プレート(5)と前記外側プレート(6)との間を延在する多数の横方向強化/補強プレートと、を有する完全な箱状のフレーム構造を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の持ち上げ装置(100)。
【請求項6】
前記スプレッダ(35、110)の一部分がフォークリフト受け部材(37)を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の持ち上げ装置(100)。
【請求項7】
各々の前記脚部材(4、120)の下側部分が滑材(124)を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の持ち上げ装置(100)。
【請求項8】
前記脚部材(4、120)が実質的に平坦である、請求項1から7のいずれか一項に記載の持ち上げ装置(100)。
【請求項9】
前記脚部材(4、120)が、「C字」形状プロフィール、斜めの「J字」形状プロフィール、または「釣り針」形状プロフィールを有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の持ち上げ装置(100)。
【請求項10】
各々の前記脚部材(4、120)の下側遠位端(125)が、前記水平軸(D)および前記垂直軸(A)によって画定された平面の両側に設けられる、請求項1から9のいずれか一項に記載の持ち上げ装置(100)。
【請求項11】
前記脚部材(4、120)の前記固定アーム(17、121d)が、前記水平軸(D)および前記垂直軸(A)によって画定された平面の両側に設けられる、請求項1から10のいずれか一項に記載の持ち上げ装置(100)。
【請求項12】
前記テザーロープ受け部分(36、113)が、ケーブル、フック、ロープ、チェーン、連結具、または他の引張部材を受けるためのアパーチャを備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の持ち上げ装置(100)。
【請求項13】
前記スプレッダ(35、110)が、前記テザーロープ受け部分(113)に隣接するところに一体に頂点(115)を形成する2つの角度を付けられた縁部を有する上側表面(114)を備える、請求項1から12のいずれか一項に記載の持ち上げ装置(100)。
【請求項14】
前記脚部材(4、120)と前記スプレッダ(110)との間を延在する1つまたは複数のガセット(19)をさらに備える、請求項1から13のいずれか一項に記載の持ち上げ装置(100)。
【請求項15】
各脚部材(4、120)の前記クレードルアーム(27、121c)に対して提供された、ポリマー構造(34)を有するサドル(32)をさらに備える、請求項1から14のいずれか一項に記載の持ち上げ装置(100)。
【請求項16】
旋動粉砕機のためのスパイダー(200)を持ち上げる方法であって、
請求項1から15のいずれか一項に記載の持ち上げ装置(100)をスパイダー(200)の上方に提供するステップと、
脚部材(120)が前記スパイダー(200)の側方部分を跨ぐことになるように、前記持ち上げ装置(100)を降下させるステップと、
前記持ち上げ装置(100)が前記スパイダー(200)の下方から前記スパイダー(200)を支え受けて各クレードルアーム(27、121c)の上の支持面(34、127)のところで前記スパイダー(200)を支持することになるように、前記持ち上げ装置(100)を垂直軸(A)を中心として回転方向(B)に約90度回動させるステップと、
前記持ち上げ装置(100)を上昇させることにより前記スパイダー(200)を持ち上げるステップと、
を含む、方法。
【請求項17】
前記持ち上げ装置(100)を上昇させることにより前記スパイダー(200)を持ち上げるステップが、前記持ち上げ装置(100)のテザーロープ受け部分(36、113)に取り付けられた引張部材を上昇させるステップを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記方法が、旋動粉砕機から前記スパイダー(100)を取り外すステップを含む、請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
旋動粉砕機の上まで前記スパイダー(200)を降下させるステップをさらに含む、請求項16から18のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特には旋動粉砕機のスパイダーを揚送するための、破砕の技術分野で使用されるための独自の持ち上げ装置に関する。本持ち上げ装置は、その独自の「4分の1回転」係合・係合解除の機能性により、狭い空間内で利用され得るという点で、およびスパイダーの真上の位置からスパイダーに係合され得るという点で、有利である。
【背景技術】
【0002】
本明細書で背景技術に言及することは、その技術分野が当技術分野の共通の一般的知識を構成するものであることを認めるものとして解釈されない。
旋動粉砕機のスパイダーを持ち上げるための従来の方法は、通常、リフトアイをスパイダーの上側端部の上に溶接すること、円形構造をスパイダーの一部分の中に一体成形すること、リフティングアイボルト(lifting eye-bolt)をスパイダーの上側表面にねじ込むこと、または、スパイダーの上側表面の中まで延在する凹形空洞の中に横方向リフティングバーを組み込むこと、を伴うことができる。これに関して、ストラップ、ワイヤロープ、チェーン、または他のトップリギング(top-rigging)などの引張部材に取り付けられたリフティングフックが、スパイダーに取り付けられ得る。さらに、従来のスリングがスパイダーの下方におよびその周りに配置され得、ホイストまたはクレーンに連結され得る。このような従来のシステムはスパイダー設計に不必要なコストおよび複雑さを発生させてしまう。さらに、これは、困難で、時間を要し、操作者によりリギングを複数のリフトポイントに固定することにおいて危険なものとなり得る。その理由は、これが、概して、旋動粉砕機のダンプポケットの中にまたはその近くに作業員を存在させることを必要とするからである。
【0003】
Tri-Star Design & Manufacturing Inc.により現在供給されているものなどの、いくつかのスパイダーフックのデザインは、旋動粉砕機のダンプポケットの中に人を配置することなく、旋動粉砕機からスパイダー組立体の全体を持ち上げることを狙いとする。これにより確かに安全性および効率が向上するが、このようなデザインは、必ず、スパイダーの1つの側部のみからスパイダーにアプローチしてスパイダーに係合されなければならない。より小型のクラッシャーの場合、および/または空間が狭い場合、スパイダーの1つの側部からスパイダーの下でC形フックを摺動させるのに十分である側方の隙間が旋動粉砕機の供給開口部(または、スロート)の中に存在しない可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、旋動粉砕機のダンプポケットの中にまたはダンプポケットに直接に隣接するところに人を配置することを必要とすることなく、スパイダーの真上まで降下させられ得る約90度のまたは「4分の1回転」のフックデザインを組み込むことにより既存のスパイダー持ち上げデバイスを改善することを目的とする。したがって、このような実施形態は、保守管理の安全性および効率を向上させることができ、設置/取り外し時間を短縮することができ、狭い空間の中でもまたは従来の一方側アプローチデバイスで狭い隙間により問題が発生し得るような場合でも、スパイダーの設置/取り外しを支援することができる、と考えられる。
【0005】
本発明の実施形態の目的は、旋動粉砕機のスパイダー(200)を上昇および降下させるための改善された持ち上げ装置(100)を提供することである。
具体的な目的は、上で説明した不利益あるいは問題のうちの1つまたは複数の不利益あるいは問題を解消または改善するか、あるいは、少なくとも、従来のスパイダー持ち上げ装置に対しての有益な代替形態を提供する、持ち上げ装置(100)を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
例えば、持ち上げ装置(100)の実施形態は、狭い空間内でスパイダー(200)を懸吊する(つまり、上昇させる、降下させる、持ち上げる、運ぶ)ための好都合な手法を提供することが望ましい。より具体的には、その側部のうちの1つの側部のみからスパイダーをすくい上げるのではなく、スパイダー(200)の中央領域の真上からスパイダー(200)に係合され得るおよび/またはスパイダーを係合解除することができる持ち上げ装置(100)を提供することができることが望ましい。
【0007】
最後に、複雑な持ち上げ構造部(フックアイなど)をスパイダー(200)の一部分に提供することを必ずしも必要とすることなくスパイダー(200)を取り外したり設置したりすることを可能にする持ち上げ装置(100)を提供することが望ましい。
【0008】
以下の説明から本発明の他の好適な目的が明らかとなる。
旋動粉砕機のスパイダー(200)を揚送するための持ち上げ装置(100)の実施形態が開示される。
【0009】
持ち上げ装置(100)はスプレッダ(110)を備えることができる。スプレッダ(110)は、引張部材を受けるためのおよび/または引張部材に接続されるためのテザーロープ受け部分(113)を有することができる。引張部材(図示せず)は、持ち上げ装置(100)を上昇および降下させるためのホイスト、クレーン、またはリフトなどに動作可能に接続され得る。引張部材は、限定しないが、例えば、ケーブルウインチ、クレーン、リフト、ホイスト、チェーン、またはロープなどの構成要素を備えることができる。
【0010】
スプレッダ(110)は、水平軸(D)に沿って延在することができ、2つの反対側にある脚部材(120)の間に架かることができる。脚部材(120)の各々は、スプレッダ(110)から下方に延在することができる。脚部材(120)は、持ち上げ装置(100)の垂直軸(A)から第1のオフセット距離(130)で互いから離間され得る。
【0011】
持ち上げ装置(100)は、描かれるように、脚部材(120)の各々が、オフセットアーム(121a)と、オフセットアーム(121a)から下方に延在するクリアリングアーム(121b)と、クレードルアーム(121c)と、クレードルアーム(121c)から上方に延在する固定アーム(121d)と、を備えることができる、ことを特徴とすることができる。クレードルアーム(121c)は、クリアリングアーム(121b)の下側部分から固定アーム(121d)の下側部分まで架橋することができる。オフセットアーム(121a)は、水平軸(D)に対して実質的に垂直であって垂直軸(A)に実質的に平行でもあるオフセット軸(C)を基準とした第2のオフセット距離(131)を形成することができる。固定アーム(121d)は、限定しないが、同じオフセット軸(C)を基準とした第3のオフセット距離(132)を形成することができる。
【0012】
オフセットアーム(121a)、クリアリングアーム(121b)、クレードルアーム(121c)、および固定アーム(121d)は、一体に、スパイダー(200)を受けるための開口部(123)を形成することができる。言い換えると、スパイダー(200)は、図1に描かれるように、各脚部材(120)の開口部(123)を横方向に通るように載置され得る。
【0013】
脚部材(120)は、図面に明瞭に描かれるように、反対方向を向くことにより、互いの反対側に配置され得る。したがって、脚部材(120)は、脚部材(120)のクリアリングアーム(121b)を、水平軸(D)および垂直軸(A)によって画定される平面の両側に設けることになるように、方向付けられ得る。これに関して、持ち上げ装置(100)は、スパイダー(200)の上方からスパイダー(200)の上にまたはその周りに降下させられ得る。クリアリングアーム(121b)がスパイダー(200)を十分に跨ぐことになると、持ち上げ装置(100)は、垂直軸(A)を中心とした回転方向(B)に約90度回転させられ得、スパイダー(200)の下方からスパイダー(200)を支え受けてスパイダー(200)を支持することができる。したがって、スパイダー(200)は、各々のクレードルアーム(121c)の上の支持面(127)のところで持ち上げ装置(100)によって支持され得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、垂直軸(A)を中心とした方向(B)の回転が、持ち上げ装置(100)から延在する1つまたは複数のテザーライン(図示せず)を使用して付与され得る。例えば、2つのテザーラインが、スパイダー(200)の両側で(例えば、旋動粉砕機の両側で)離れて位置する2人の作業者まで延在することができる。作業者は、スパイダー(200)の周りで必要に応じて時計回り方向または反時計回り方向にテザーロープを移動させることにより、スパイダー(200)に対してのロックアライメントまたは解除アライメントへと持ち上げ装置(100)を移動させることができる。示されないが、このようなテザーラインは、アーム(121a~121d)のうちの1つのアームなどの、脚部材(120)の一部分に取り付けられ得る。このようなテザーラインは、例えば、限定しないが、専用のロープ固定ポイントを使用して、下側ボディ(111)のどちらかの端部または両端部に取り付けられてもよい。
【0015】
いくつかの実施形態では、持ち上げ装置(100)は、限定しないが、オフセットアーム(121a)、クリアリングアーム(121b)、クレードルアーム(121c)、固定アーム(121d)、またはこれらの組み合わせの長さで延びている拡張フランジ(122)を備えることができる。例えば、拡張フランジ(122)が、限定しないが、示されるように、4つのすべてのアーム(121a~121d)に沿って延びていてもよい。拡張フランジ(122)が支持面(127)の一部分を画定することができ、持ち上げ装置(100)の強度またはねじれ剛性を向上させるように機能することができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、持ち上げ装置(100)のスプレッダ(110)は、実質的に平坦な上側ボディ(112)を備えることができる。いくつかの実施形態では、スプレッダ(110)は、実質的に管状の下側ボディ(111)を備えることができる。
【0017】
各脚部材(120)の上側近位端(126)の部分は、上側ボディ受け部分(128)を備えることができる。各脚部材(120)の上側近位端(126)の部分は、下側ボディ受け部分(129)をさらに備えることができる。上側ボディ受け部分(128)および下側ボディ受け部分(129)は、限定しないが、スプレッダ(110)のそれぞれの上側ボディ部分(112)および下側ボディ部分(111)を受けるように構成され得る(図4および5を参照)。いくつかの実施形態では、上側ボディ受け部分(128)は、スロットまたはスリットを備えることができる。下側ボディ受け部分(129)は、限定しないがアパーチャを備えることができる。各々の脚部材(120)の下側部分は、滑材(124)を備えることができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、脚部材(120)は、実質的に平坦な部材であってよい。したがって、アーム(121a~121d)は、限定しないが、互いに実質的に同一平面であってよい。脚部材(120)は、限定しないが、示されるような、略「C字」形状プロフィール、斜めの「J字」形状プロフィール、または「釣り針」形状プロフィールを有することができる。脚部材(120)は、限定しないが、反対の向きの逆さのクエスチョンマークのように見えてよい。
【0019】
各々の脚部材(120)の下側遠位端(125)は、示されるように水平軸(D)および垂直軸(A)によって画定された平面の両側に設けられ得る。さらに、脚部材(120)の固定アーム(121d)は、水平軸(D)および垂直軸(A)によって画定された平面の両側に設けられ得る。持ち上げ装置(100)のテザーロープ受け部分(113)は、限定しないが、ケーブル、フック、ロープ、チェーン、連結具、または他の引張部材を受けるためのアパーチャを備えることができる。
【0020】
スプレッダ(110)は、一体に頂点(115)を形成する2つの角度を付けられた縁部を有する上側表面(114)を備えることができる。頂点(115)は、限定しないが、示されるように、テザーロープ受け部分(113)に隣接して位置することができる。上側ボディ(112)は、強度および/またはねじれ剛性のための1つまたは複数の強化リブ(図示せず)を備えることができる。
【0021】
脚部材(120)は、任意の考えられる形式でスプレッダ(110)に取り付けられ得る。しかし、描かれるように、持ち上げ装置(110)は、限定しないが、スプレッダ(110)の側部に隣接するところで水平軸(D)に沿って脚部材(120)を動かすことにより、組み立てられ得る。限定しないが、脚部材(120)は、スプレッダ(110)に一時的に固定され得るか(例えば、取り外し可能である固定具を介して)、または、脚部材(120)は、スプレッダ(110)の永久的に装着され得る(例えば、溶接を介して)。
【0022】
旋動粉砕機のためのスパイダー(200)を持ち上げる方法がさらに開示される。本方法は、上述した持ち上げ装置(100)を提供するステップを含むことができる。本方法は、持ち上げられることになるスパイダー(200)の上方でテザーロープまたは他のリギングにより持ち上げ装置(100)を懸吊するステップを伴うことができる。本方法は、持ち上げ装置(100)の脚部材(120)(特には、クリアリングアーム(121b))がスパイダー(200)の側方部分を跨ぐことになるように持ち上げ装置(100)をスパイダー(200)の上に降下させるステップをさらに含むことができる。本方法は、持ち上げ装置(100)がスパイダー(200)の下方からスパイダー(200)を支え受けて各クレードルアーム(121c)の上の支持面(127)のところでスパイダー(200)を支持することになるように、持ち上げ装置(100)を垂直軸(A)を中心として回転方向(B)に約90度回動させるステップをさらに含むことができる。本方法は、開口部(123)内で受けられて固定されたスパイダー(200)と共に持ち上げ装置(100)を上昇させることによりスパイダー(200)を持ち上げるステップをさらに含むことができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、持ち上げ装置(100)を上昇させることによりスパイダー(200)を持ち上げるステップは、持ち上げ装置(100)のテザーロープ受け部分(113)に取り付けられた引張部材(図示せず)を上昇させることを含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、本方法は、旋動粉砕機からスパイダー(100)を取り外すステップを含むことができる。いくつかの実施形態では、本方法は、旋動粉砕機に対して固定するために旋動粉砕機の上までスパイダー(200)を降下させるステップを含むことができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、持ち上げ装置(100)の各脚部材(4、120)は、完全な箱状のフレーム構造を備えることができる。完全な箱状のフレーム構造は、内側プレート(5)と、外側プレート(6)と、それらのそれぞれの縁部に沿って内側プレート(5)を外側プレート(6)に接合する拡張フランジ(3)と、内側プレート(5)と外側プレート(6)との間を延在する多数の横方向強化/補強プレートと、から構成され得る。
【0026】
いくつかの実施形態では、持ち上げ装置(100)のスプレッダ(35、110)の一部分は、フォークリフト受け部材(37)を備えることができる。
いくつかの実施形態では、持ち上げ装置(100)は、脚部材(4、120)とスプレッダ(110)との間を延在する1つまたは複数のガセット(19)をさらに備えることができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、持ち上げ装置(100)は、各脚部材(4、120)のクレードルアーム(27、121c)に対して提供された、ポリマー構造(34)を有するサドル(32)を備えることができる。
【0028】
本発明の別の特徴および利点が以下の詳細な説明から明らかとなる。
単に例として、本発明の好適な実施形態が添付図面を参照して本明細書の以下においてより完全に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明による持ち上げ装置(100)の実施形態を示す代表的斜視図であり、持ち上げ装置(100)が旋動粉砕機のスパイダー(200)に係合されるものとして示され、特に、図1は「回転させられてロックされた」動作可能構成で持ち上げ装置(100)を示しており、この構成がスパイダー(200)を持ち上げるかまたは降下させるために使用され得、クレードルアーム(121c)がスパイダー(200)の底面を支持するものとして示され、スパイダー(200)から持ち上げ装置(100)を取り外すために持ち上げ装置(100)が垂直軸(A)を中心として反対の回転方向(B)に時計回りに回転させられ得、垂直軸(A)に沿ってスパイダー(200)から離れるように垂直に上昇させられ得るかまたは持ち上げられ得る。
図2図1に描かれる持ち上げ装置(100)を示す第1の等角投影図である。
図3図1および図2に描かれる持ち上げ装置(100)を示す第2の等角投影図である。
図4】持ち上げ装置(100)のスプレッダ(110)の部分の詳細を示している、図1~3に描かれる持ち上げ装置(100)を示す分解図である。
図5図4に示されるスプレッダ(110)に接合されることを意図される脚部材(120)の詳細を示している、図1~3に描かれる持ち上げ装置(100)を示す分解図である。
図6】本発明による持ち上げ装置(100)の別の非限定の実施形態を示す等角図である。
図7図6に描かれる持ち上げ装置(100)を示す正面図である。
図8図7に示される見本の平面に沿う、図6および図7に描かれる持ち上げ装置(100)を示す部分断面上面図である。
図9図7に示される見本の平面に沿う、図6~8に描かれる持ち上げ装置(100)を示す部分断面側面図である。
図10】いくつかの非限定の実施形態による持ち上げ装置(100)のクレードルアーム(27)の上に設けられ得る1つまたは複数のオーバーモールドされた保持構造部(33)を有するサドル(32)のフレーム部分を示す図である。
図11】ウレタンまたはゴムなどのポリマー構造(34)を用いてオーバーモールドされたそのフレーム部分を有する図10のサドル(32)を示す図である。
図12】ホイストまたはクレーンに対して固定されるのを、またはフォークリフトにより運ばれるのを待っている状態である、任意選択の支持シャーシ(300)の上に載置された持ち上げ装置(100)の第1の構成を示す図である。
図13】スパイダー(200)を降下させるかまたは上昇させるためにスパイダー(200)に係合された持ち上げ装置(100)の第2の構成を示す図であり、分かりやすいように、ホイストまたはクレーンの引張部材が持ち上げ装置(100)のテザーロープ受け部分(36)に連結されては示されない。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1に示されるように、持ち上げ装置100(すなわち、「スパイダーフック」)は、スパイダー200の中央部分の真上まで降下させられ得、垂直軸Aを中心として回転方向Bに約90度(または、「4分の1回転」)回転させられ得、スパイダー200を支え受けて支持することができる。スパイダー200は、支持されると、持ち上げ装置100を使用して持ち上げられ得る(つまり、上昇させられ得るか、降下させられ得るか、または懸吊され得る)。
【0031】
示されないが、リギングが持ち上げ装置100と共に使用され得る。持ち上げ装置100と共に使用されるリギングは、限定しないが、テザーロープ、ロープ、ウェビング、ストラップ、チェーン、ケーブル、バックル、フック、およびスリングなどを含めた、当技術分野で知られている任意適切なリギングを含むことができる。リギングは、例えばテザーロープ受け部分113を介して、持ち上げ装置100に動作可能に接続され得る。テザーロープ受け部分113は、その最も単純な形態で、引張部材の端部のところでリフティングフックを受けるためのアパーチャまたはリフトアイを備えることができる。
【0032】
持ち上げ装置100は、リギングに接続された状態で、垂直軸Aを中心として回転方向Bに回転することができる。持ち上げ装置のスプレッダ110の部分が水平軸Dに沿って延在することができ、2つの脚部材120の上側近位端126の間に架かることができる。2つの脚部材120は、各々、それ自体のオフセット軸Cを備えることができる。各オフセット軸Cは、示されるように、垂直軸Aに実質的に平行であって水平軸Dに沿って第1のオフセット距離130で垂直軸Aから離間される垂直軸を備えることができる。水平軸Dは、限定しないが、示されるように、垂直軸Aに対して横方向におよび/または垂直軸Aに対して垂直に延在することができる。
【0033】
スプレッダ110は、上側ボディ112の部分および下側ボディ111の部分から構成され得る。上側ボディ112は、平坦部材を備えることができるか、または、図の非限定の実施形態に示されるようにプレートから形成され得る。下側ボディ111は、限定しないが、中空または中実(例えば、円柱形)となり得る管状部分を備えることができる。テザーロープ受け部分113は、限定しないが、上側ボディ112の上側部分を通って延在するアパーチャ、溶接されたリフトアイ、または、持ち上げ装置100を上で言及したリギングに接続するための他の手段を備えることができる。テザーロープ受け部分113は、スプレッダ110の上側ボディ112の上側表面114に隣接して位置することができる。複数のテザーロープ受け部分113は、限定しないが、例えば、垂直ヒッチ構成ではなくV形のブライダルヒッチ(bridal hitch)構成で、スプレッダ110に対して提供され得る、と考えられる。上側表面114は任意の好適な形状をとることができるが、いくつかの好適な実施形態では、描かれるように、上側表面114は、限定しないが、テザーロープ受け部分113に隣接するところに頂点115を形成するように交差する2つの角度を付けられた表面で形成され得る。
【0034】
脚部材120は、例えば接続部140のところで、スプレッダ110の側方端部から下方に延在することができる。脚部材120とスプレッダ110との間の接続部140は、一時的なものであってよいか(例えば、固定具の使用を介する)、または永久的なものであってよい(例えば、溶接または鋳造を介する)。示される特定の実施形態では、各脚部材120は、その上側近位端126のところに、上側ボディ受け部分128(例えば、アパーチャ)および下側ボディ受け部分129(例えば、スリット、スロット)を備えることができる。受け部分128、129は、限定しないが、水平軸Dに位置合わせされた方向に沿って垂直軸Aに向かってスプレッダ110の端部上で摺動することができる。接続部140のための他の形態および構成も実践され得る。
【0035】
いくつかの実施形態によると、脚部材120は実質的に平坦な部材であってよい。脚部材120は、プレート121から安価に形成され得るかまたは十分な強度を提供する手法で鋳造され得る。各脚部材120は、スプレッダ110から離れる方向におよび水平軸Dから離れる方向に下方に延在するオフセットアーム121aと、オフセットアーム121から下方に延在するクリアリングアーム121bと、クリアリングアーム121bから延在し、スプレッダ110の下にある、クレードルアーム121cと、クレードルアーム121cから上方に延在して下側遠位端125ところで終端する固定アーム121dと、を備えることができる。オフセットアーム121a、クリアリングアーム121b、クレードルアーム121c、および固定アーム121dは、集合的に、スパイダー200を受けるように構成された開口部123を形成することができる。図1に描かれるように、スパイダー200が開口部123内で横方向に載置され得る。
【0036】
各脚部材120のクリアリングアーム121bは、第1のオフセット距離130に対して実質的に垂直であってよい第2のオフセット距離131でそのそれぞれのオフセット軸Cからオフセットされ得る。各脚部材120の固定アーム121dは、限定しないが、同様に第1のオフセット距離130に対して実質的に垂直であってよい第3のオフセット距離132でそのそれぞれのオフセット軸Cからオフセットされ得る。
【0037】
クレードルアーム121cの上側部分は、スパイダー200の1つまたは複数の下側表面に係合されて支持するための支持面127を有することができる。支持面127は、任意選択で、限定しないが、スパイダー200の下側の類似の形状またはプロフィールに対して相補的である形状またはプロフィールを有するように構成され得る。示されるように、支持面127が平坦であってよい。
【0038】
支持面127および/または他のアーム121a~121dの一部分は、任意選択の拡張フランジ122を用いて拡大され得る。拡張フランジ122は、荷重を分散するように(例えば、強化部材として)、ならびに/あるいは、持ち上げ装置100の強度およびねじれ剛性を増大させるように、機能することができる。拡張フランジ122はさらに、脚部材120とスパイダー200との間の接触点での点荷重を広げるように機能することができる。拡張フランジ122に加えてまたはその代わりに、各脚部材120は、限定しないが、その下側端部のところに滑材124を備えることができる。支持面127は、限定しないが、持ち上げ装置100とスパイダーとの間の摩擦を向上させるために、表面テクスチャを有するように処理され得るかまたは軟質材料であってよい。
【0039】
次に図6~13を参照すると、持ち上げ装置100の実施形態は、その各々の端部のところで2つの脚部材4を支持するスプレッダ35を備えることができる。脚部材4は、示されるように、固定デバイス26(例えば、ピン留めまたは溶接されたエンドキャップまたはフランジ)によってスプレッダ35の下側ボディ1に固定され得る。下側ボディ1は、テザーロープ受け部分36を装備する上側ボディ2に連結され得る。テザーロープ受け部分36は、限定しないが、上側ボディ2を通って延在するアパーチャ、溶接されたリフトアイ、あるいは、ホイスト、クレーン、またはリフトなどのためのリギングに持ち上げ装置100を接続するための他の手段を備えることができる。図1~5の実施形態と同様に、上側ボディ2が平坦であってよく、下側ボディ1が重量を低減するために管状であってよい。
【0040】
各脚部材4は、「C形フック」の形態で提供され得、内側プレート5と、外側プレート6と、それらの間を延在する1つまたは複数の横方向強化/補強プレート7、8、9、10、12、13、14、15、16と、から構成された完全な箱状のフレーム構造を有することができる。例えば、示されるように、複数の横方向強化/補強プレート7、8、9、10、12、13、14、15、16は、各脚部材のプロフィールに沿って、図9で最も明瞭に見ることができる離散的な距離間隔のところに設けられ得る。拡張フランジ3は、内側プレート5および外側プレート6をそれらの周囲縁部に沿って一体に接合することができ、示されるように完全な箱状のフレーム構造を形成するために各脚部材4を覆う/包囲することができる。
【0041】
図1~5を参照して上で説明した実施形態と同様に、各脚部材4は、下側ボディ1から、実質的に垂直に延在するクリアリングアーム11まで、斜めに延在する上側オフセットアーム30と、クリアリングアーム11から実質的に垂直に延在する下側クレードルアーム27と、クレードルアーム27の片持ち端部から上方に隆起する遠位側固定アーム17と、を装備することができ、持ち上げ装置100内に支え受けてスパイダー200を固定するように構成される。脚部材4は、描かれるように反対を向く方向に方向付けられたそれらの開放側(つまり、開口部38)を有するように配置される。
【0042】
フォークリフト受け部材37が持ち上げ装置100の一部分に対して提供され得る。例えば、示されるように、2つのフォークリフト受け部材37が、下側ボディ1などの、スプレッダ35の一部分に対して提供され得る。各フォークリフト受け部材37は、上側表面23と、2つの側面24と、下側表面25とを有する、長方形の管状部材を備えることができる。各フォークリフト受け部材37は、限定しないが、例えば、1つまたは複数の上側前方支持プレート20および上側後方支持プレート21により、下側ボディ1の一部分に固定され得る。上で言及したものに加えてまたは別法として、各フォークリフト受け部材37は、限定しないが、1つまたは複数の側方支持プレート18により、下側ボディ1に固定され得る。プレート18、20、21は、好適には三角形であり、限定しないが、好適には、フォークリフト受け部材37の表面23、24、25に対して垂直に延在する。上側プレート20、21の一部分は、下側ボディ1の下面とフォークリフト受け部材37の上側表面23との間を延在することができることを理解されたい。
【0043】
脚部材ガセット19は、持ち上げ装置100の強度およびねじれ剛性を向上させるために、下側ボディ1と各脚部材の内側プレート5との間を斜めに延在することができる。これらのガセット19の縁部は、強度を加えるために部分的なIビーム構造を形成するために強化フランジ22を装備することができる。
【0044】
さらに、1つまたは複数の上側強化プレート28ならびに/あるいは1つまたは複数の下側強化プレート29は、限定しないが、特にはオフセットアーム30とクリアリングアーム11との間の湾曲接合部のところでおよびオフセットアーム30とクレードルアーム27との間の接合部のところで、各脚部材の内側プレート5または外側プレート6に対して提供され得る。
【0045】
任選選択で、底部プレート31が、リギングを追加するのを可能にするために、下側ボディ1を衝撃またはダメージから保護するために、ならびに/あるいは、載置表面または「最下」表面として機能するために、スプレッダ35の下側ボディ1に対して提供され得る。このような底部プレート31は、例えば、下にある支持シャーシ300(図12)に対して持ち上げ装置100を中央に配置するかまたは自動で位置合わせするのに実用的に利用され得る。
【0046】
次に図10~13を参照すると、サドル32が各脚部材4のクレードルアーム27の上側部分に対して提供され得る。サドル32は、描かれるようにその上側部分に1つまたは複数のオーバーモールドされた一体化保持構造部33を有するフレーム部分(図10)を備えることができる。オーバーモールドされた各保持構造部33は、好適には、オーバーモールドされた高分子基材を保持するように構成された突出部またはアンダーカット構造部を有する。例えば、図11に描かれるように、ポリマー構造34(例えば、ウレタンまたはゴムのオーバーモールドされた層)が、クレードルアーム27およびスパイダー200を十分に保護するのを実現するために、さらには、スパイダー200の下面をより良好に握持してその形状に良好に適合するのを実現するために、フレームの上に形成され得る。
【0047】
本明細書では、第1および第2などの形容詞は、任意の実際のそのような関係または順序を必ずしも必要としたりまたは暗に示したりすることなく、単に1つの要素または処置を別の要素または処置から区別するために使用され得る。文脈により許される場合、完全体あるいは構成要素またはステップ(など)に言及することは、1つのみのこれらの完全体、構成要素、またはステップのみに限定されるものとして解釈されず、1つまたは複数のこの完全体、構成要素、またはステップなどであってよい。方法および方法のステップを説明するとき、列記されるステップの順序または出現は重要ではない可能性がある。したがって、方法ステップの順番を説明される順序から変えることが可能である。
【0048】
本発明の上記の説明は、当業者に対して説明を行うために提供されるものである。上記の説明は包括的であること意図されず、また、本発明を1つの開示される実施形態のみに限定することも意図されない。上で言及したように、上記の教示から本発明に対しての多数の代替形態および変形形態が当業者に明らかとなろう。したがって、いくつかの代替的実施形態を具体的に考察してきたが、他の実施形態が当業者には明らかとなるかまたは当業者により比較的容易に開発され得る。本発明は、本明細書で考察した本発明のすべての代替形態、修正形態、および変形形態、ならびに、上述した本発明の精神および範囲内にある他の実施形態、を包含することを意図される。
【0049】
本明細書では、「comprises」、「comprising」、「includes」、「including」、「has」、「having」、「組み込む」、または「装備する」という用語、あるいは類似の用語は非排他的な包含を意味することを意図され、したがって、要素のリストを含む方法、システム、または装置は、これらの要素のみを含むのではなく、列記されない他の要素も含むことができる。本明細書で説明および/または描写される実施形態は単に例示を目的として提供されるものあること、ならびに、説明および/または描写される特定の要素、特徴、構成要素、またはステップが、任選選択で、排除されたり、当該技術分野において承認されている均等物に置き換えられたり、または、本発明の概念の狙いに合致する任意の合理的再配置で組み合わされたりされ得ること、をさらに理解されたい。
【符号の説明】
【0050】
1 下側ボディ(例えば、管状部分、パイプ、棒)
2 上側ボディ(例えば、プレート)
3 拡張フランジ
4 脚部材(例えば、C形フック)
5 内側プレート
6 外側プレート
7 横方向強化/補強プレート
8 横方向強化/補強プレート
9 横方向強化/補強プレート
10 横方向強化/補強プレート
11 クリアリングアーム
12 横方向強化/補強プレート
13 横方向強化/補強プレート
14 横方向強化/補強プレート
15 横方向強化/補強プレート
16 横方向強化/補強プレート
17 固定アーム
18 側方支持プレート
19 ガセット
20 上側前方支持プレート-フォークリフト受け部材
21 上側後方支持プレート-フォークリフト受け部材
22 強化フランジ
23 上側表面-フォークリフト受け部材
24 側面-フォークリフト受け部材
25 下側表面-フォークリフト受け部材
26 固定デバイス(例えば、エンドキャップ)
27 クレードルアーム
28 上側強化プレート
29 下側強化プレート
30 オフセットアーム
31 底部プレート(下側ボディ1の)
32 サドル
33 オーバーモールドされた保持構造部
34 ポリマー構造(例えば、ウレタンまたはゴムのオーバーモールドされた層)
35 スプレッダ
36 テザーロープ受け部分
37 フォークリフト受け部材
38 開口部
A 垂直軸
B 回転方向
C オフセット軸
D 水平軸(例えば、垂直軸Aに対して横向きまたは垂直である)
100 持ち上げ装置(例えば、「スパイダーフック」)
110 スプレッダ
111 下側ボディ(例えば、管状部分、パイプ、棒)
112 上側ボディ(例えば、プレート)
113 テザーロープ受け部分
114 上側表面(例えば、角度を付けられた)
115 頂点
120 脚部材(例えば、C形フック)
121 プレート
121a オフセットアーム
121b クリアリングアーム
121c クレードルアーム
121d 固定アーム
122 拡張フランジ
123 開口部
124 滑材
125 下側遠位端
126 上側近位端
127 支持面
128 上側ボディ受け部分(例えば、アパーチャ)
129 下側ボディ受け部分(例えば、スロット)
130 第1のオフセット距離(つまり、軸Aと軸Cとの間)
131 第2のオフセット距離(垂直軸Cとクリアリングアーム121bとの間)
132 第3のオフセット距離(つまり、オフセット軸Cと固定アーム125との間)
140 接続部
200 旋動粉砕機のスパイダー
300 支持シャーシ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】