(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-31
(54)【発明の名称】エアロゾル生成デバイスのバッテリーレベルの表示
(51)【国際特許分類】
A24F 40/90 20200101AFI20240124BHJP
A24F 40/53 20200101ALI20240124BHJP
A24F 40/65 20200101ALI20240124BHJP
【FI】
A24F40/90
A24F40/53
A24F40/65
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023544692
(86)(22)【出願日】2022-01-25
(85)【翻訳文提出日】2023-07-25
(86)【国際出願番号】 EP2022051583
(87)【国際公開番号】W WO2022161932
(87)【国際公開日】2022-08-04
(32)【優先日】2021-01-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516004949
【氏名又は名称】ジェイティー インターナショナル エスエイ
【住所又は居所原語表記】8,rue Kazem Radjavi,1202 Geneva,SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100138759
【氏名又は名称】大房 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ブーチュイギュア,レイス・スリマン
(72)【発明者】
【氏名】山口 顕
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AC32
4B162AC33
4B162AC34
4B162AC37
4B162AD08
4B162AD32
4B162AD41
(57)【要約】
消耗品に含まれるエアロゾル生成物質からエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスのバッテリーのバッテリーレベルを示す方法であって、バッテリーに残っている電荷量を決定するステップと、バッテリーに残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品の数を計算するステップと、情報を表示するステップであって、上記の情報は、バッテリーに残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品の計算された数を示す、ステップと、を含む方法が提供される。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消耗品に含まれるエアロゾル生成物質からエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスのバッテリーのバッテリーレベルを示す方法であって、
前記バッテリーに残っている電荷量を決定するステップと、
前記バッテリーに残っている前記決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品の数を計算するステップと、
情報を表示するステップであって、前記情報は、前記バッテリーに残っている前記決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品の前記計算された数を示す、ステップと、を含む方法。
【請求項2】
前記決定するステップは、
消耗品が使用される前に前記バッテリーに残っている電荷の量の第1の値(Y)を決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記決定するステップは更に、
前記消耗品が完全に使用された後で、前記バッテリーに残っている電荷の量の第2の値(X)を決定することを含み、
前記方法は更に、
前記第1の値(Y)から前記第2の値(X)を減算することと、
前記第1の値(Y)から前記第2の値(X)を減算した結果として、1つの消耗品を完全に使用するのに必要な電荷量(Zx)を決定することと、
1つの消耗品を完全に使用するのに必要な前記決定された電荷量(Zx)を記憶することと、を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
1つの消耗品を完全に使用するのに必要な前記電荷量(Zx)を決定し記憶する前記ステップは、消耗品が完全に使用されるたびに実施される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記バッテリーに残っている前記決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品の数を計算する前記ステップは、
前記第1の値(Y)を、1つの消耗品を完全に使用するのに必要な、最後に記憶された電荷量(Zx)で除算して、それにより、第1の除算結果を取得することを含む、請求項1~4の何れか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記バッテリーに残っている前記決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品の数を計算する前記ステップは、
1つの消耗品を完全に使用するのに必要な前記電荷量(Zx)の平均値を計算することと、
前記第1の値(Y)を、1つの消耗品を完全に使用するのに必要な前記電荷量(Zx)の前記平均値で除算して、それにより、第2の除算結果を取得することと、を含む、請求項1~4の何れか一項に記載の方法。
【請求項7】
消耗品の数を計算する前記ステップが、電子デバイスによって実施されるように、前記バッテリーに残っている前記電荷量を前記電子デバイスに送信するステップ、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記電子デバイスは、スマートフォン又は充電ケースである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記バッテリーに残っている前記決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品の前記計算された数を示す情報を表示する前記ステップは、前記計算された数値を表示することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記バッテリーに残っている前記決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品の前記計算された数を示す情報を表示する前記ステップは、前記計算された数に基づいて、1つ又は複数のインジケータを照明するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
所定の数のインジケータが前記エアロゾル生成デバイス上に配置されており、
前記方法は、更に、
消耗品の前記計算された数及び所定の閾値に基づいて、前記インジケータの照明パターンを決定することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記インジケータの照明パターンを決定することは、前記所定の数のインジケータのうちの照明されるべきインジケータの数を決定することと、消耗品の前記計算された数及び前記所定の閾値に基づいて、照明の色を決定することと、を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記エアロゾル生成デバイス上に配置されたインジケータの前記所定の数は4つである、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
エアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスであって、
加熱チャンバであって、ユーザがエアロゾル生成物質を含む消耗品を前記加熱チャンバの中に配置できるように構成された、加熱チャンバと、
前記加熱チャンバに熱を供給して、それにより前記消耗品内の前記エアロゾル生成物質を加熱するように構成されたヒーターと、
前記ヒーターに電力を供給するように構成されたバッテリーと、
前記ユーザに対して情報を表示するための出力ユニットと、
請求項1~13の何れか一項に記載の方法を実行するように構成された制御ユニットと、を備えるエアロゾル生成デバイス。
【請求項15】
請求項14に記載のエアロゾル生成デバイスと充電ケースとを含むシステムであって、前記充電ケースは、前記計算された数を表示するためのディスプレイを備える、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成デバイスの分野に関し、特にエアロゾル生成デバイスのバッテリーレベルの表示に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、物質を燃やす又は燃焼させるのではなく加熱して、ユーザが吸入するための蒸気又はエアロゾルを発生させるデバイスがますます普及している。
【0003】
物質を燃やす又は燃焼させるのではなく加熱する、そのような一般的に使用されるデバイスは、加熱タバコ製品としても知られるタバコベースのデバイスであり得る。これらのデバイスは、通常、吸入可能なエアロゾルを生成するために燃やされるのではなく加熱されるタバコ及び/又は他の適切な物質を収容する。タバコ及び/又は他の適切な物質は、一般に、エアロゾル生成物質とも呼ばれることがあり、デバイスは一般に、エアロゾル生成デバイスと呼ばれることがある。
【0004】
通常、エアロゾル生成物質は、スティック又はたばこスティックとも呼ばれる入れ物の中に配置され、この入れ物は、ユーザがエアロゾル生成デバイス内に挿入し且つエアロゾル生成デバイスから取り出すことができる。従って、スティック又はタバコスティックは消耗品である。
【0005】
エアロゾル生成物質を加熱するために、エアロゾル生成デバイスは、エアロゾル生成物質を加熱するエアロゾル生成デバイスの加熱機構に電力を供給するためのバッテリーを備える。バッテリーが完全に充電されたときにバッテリーに蓄えられる電荷の量は、通常、2つ以上の消耗品を完全に使用できるようにするようなものである。完全に使用されるとは、エアロゾルを生成するためのエアロゾル生成物質が燃やされきったという意味で理解されるべきである。バッテリーは通常、充電式バッテリーである。
【0006】
通常、ユーザは、エアロゾル生成デバイスに挿入されている又は挿入されることになる消耗品を、バッテリーに残っている電荷量で完全に使用できるかどうかを確認するために、エアロゾル生成デバイスを用いてエアロゾル生成セッションを開始する前に、バッテリーに残っている電荷の量(以下ではバッテリーレベルとも呼ばれる)をチェックする。これは、ユーザが、バッテリーを充電するのが不可能であるか又は困難である環境に赴くつもりである場合に、ユーザにとって特に重要である。
【0007】
従来技術では、バッテリーレベルは、エアロゾル生成デバイス上に配置された任意の適切な出力手段を使用して、パーセンテージで表示される。パーセンテージは、完全に充電されたバッテリー又は完全に空になったバッテリーを基準にしたバッテリーレベルを示す。しかしながら、単にパーセンテージによる表示に基づくと、バッテリーに残っている電荷量であと幾つの消耗品を完全に使用できるかをユーザが把握することは困難である。
【0008】
一方、バッテリーに残っている電荷量で完全に使用できる消耗品の数は、ユーザにとって重要な情報であり、この情報により、ユーザがバッテリーの充電をより適切にやりくりできるようになる。例えば、ユーザは、バッテリーの寿命及び性能に悪影響を及ぼす又は不利な影響を与える可能性があるバッテリーの不要な充放電、例えば完全放電を効果的に回避できるように、バッテリーの充電を前もって計画することができる。更に、消耗品を完全に使用することで、消耗品を製造するための資源の無駄を回避することも好ましい。更に、この情報により、ユーザが消耗品の消費をより適切に管理できるようにもなり、従って、バッテリーに残っている電荷量に関する心配が低減される。例えば、ユーザは、次の、例えば3つの又は別の所望の数の消耗品を完全に空にするのに十分な量の電荷がバッテリーに残っているかどうかを知りたい場合がある。
【0009】
更に、バッテリーレベルの表示は、エアロゾル生成デバイスの全体的な形状及びデザインにも依存する。例えば、エアロゾル生成デバイスは手持ち式のデバイスであるので、通常は、ユーザに物理的な人間工学的利点を提供する滑らかな表面が好ましい。そのような滑らかな表面は、バッテリーレベルを表示するための手段によって邪魔されるべきではない。
【0010】
従って、ユーザにとって分かりやすく、ユーザによるバッテリーの充電及びユーザ自身による消耗品の消費をより適切に管理できるようにし得る、エアロゾル生成デバイスのバッテリーのバッテリーレベルの表示が必要である。更に、そのようなバッテリーレベルの表示は、エアロゾル生成デバイスの全体的な形状及びデザインにも従うべきである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の問題及び目的は、独立請求項の主題によって達成される。有利な実施形態が、従属請求項において規定されている。
【0012】
本発明の一態様によれば、消耗品に含まれるエアロゾル生成物質からエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスのバッテリーのバッテリーレベルを示す方法が提供され、この方法は、バッテリーに残っている電荷量を決定するステップと、バッテリーに残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品の数を計算するステップと、情報を表示するステップであって、上記の情報は、バッテリーに残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品の計算された数を示す、ステップと、を含む。
【0013】
本発明の別の態様によれば、エアロゾル生成デバイスが提供され、このデバイスは、加熱チャンバであって、ユーザがエアロゾル生成物質を含む消耗品を上記加熱チャンバの中に配置できるように構成された、加熱チャンバと、加熱チャンバに熱を供給してそれにより消耗品内のエアロゾル生成物質を加熱するように構成されたヒーターと、ヒーターに電力を供給するように構成されたバッテリーと、ユーザに対して情報を表示するための出力ユニットと、上記で詳述した態様による方法を実行するように構成された制御ユニットと、を備える。
【0014】
本発明の別の態様によれば、上記で詳述した態様によるエアロゾル生成デバイスと充電ケースとを含むシステムであって、上記の充電ケースは、上記の計算された数を表示するためのディスプレイを備える、システムが提供される。
【0015】
ここで、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。これらの実施形態は、本発明の発明概念をより良く理解するために提示されるが、本発明を限定するものとみなされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1A】本発明の実施形態による、エアロゾル生成デバイスの概略図を示す。
【
図1B】本発明の実施形態による、エアロゾル生成デバイスの概略図を示す。
【
図1C】外部デバイスとの通信環境にあるエアロゾル生成デバイスの概略図を示す。
【
図1D】本発明の実施形態による、エアロゾル生成デバイスと共に使用されることになる消耗品の概略図を示す。
【
図2】本発明の実施形態のエアロゾル生成デバイスの機能上の構成要素の概略図を示す。
【
図3】本発明の実施形態による、エアロゾル生成デバイスのバッテリーのバッテリーレベルを示す方法のフローチャート図を示す。
【
図4A】本発明の実施形態による、エアロゾル生成デバイスによるエアロゾル生成デバイスのバッテリーレベルの数値表現及びグラフィカル表現を示す。
【
図4B】本発明の実施形態による、エアロゾル生成デバイスによるエアロゾル生成デバイスのバッテリーレベルの数値表現及びグラフィカル表現を示す。
【
図5A】本発明の実施形態による、スマートフォンによるエアロゾル生成デバイスのバッテリーレベルの数値表現及びグラフィカル表現を示す。
【
図5B】本発明の実施形態による、スマートフォンによるエアロゾル生成デバイスのバッテリーレベルの数値表現及びグラフィカル表現を示す。
【
図6】本発明の実施形態による、バッテリーレベルを示すためのエアロゾル生成デバイス上のインジケータの配置を示す。
【
図7】本発明の実施形態による、エアロゾル生成デバイスによるエアロゾル生成デバイスのバッテリーレベルのグラフィカル表現の更なる詳細を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1Aは、本発明の実施形態によるエアロゾル生成デバイス1の概略図を示す。
【0018】
本発明の実施形態によるエアロゾル生成デバイス1は、角のとれた丸石のような形状をした手持ち式デバイスであり、アクセス部11及びハウジング部12を備える。アクセス部11は、エアロゾル生成デバイス1の頂部にあり、エアロゾル生成デバイス1の加熱チャンバに通じる開口部13を開閉するための手段を備える。加熱チャンバには、ユーザは、エアロゾル生成物質を含む少なくとも1つの消耗品100を配置することができる。アクセス部11は、例えば、ハウジング部12から少なくとも部分的に取り外すことができる蓋を含むことがある。他の実施形態では、アクセス部11は、例えばスライダーを含むことがある。スライダーは、加熱チャンバに通じる開口部13を開閉するための開位置及び閉位置などの、2つの位置の間を移動させることができる。
【0019】
図1Bは、アクセス部11が閉じているときの、本発明の実施形態によるエアロゾル生成デバイス1の概略図を示す。
図1Bに更に示すように、エアロゾル生成デバイス1は、ハウジング部12の外側に、エアロゾル生成デバイス1を制御する(例えばオン又はオフにする)ための1つ又は複数の入力手段14(例えば、1つ又は複数のボタンを含む)を備えることがある。
【0020】
エアロゾル生成デバイス1のハウジング部12は、滑らかな外側表面を有することがあり、この滑らかな外側表面は、丸石のような形状とあいまって、ユーザに物理的な人間工学的利点を提供する。ハウジング部12は、少なくとも前述の加熱チャンバを収容し、以下に詳述するように、エアロゾル生成デバイス1の更なる構成要素を収容する。
【0021】
ユーザは、エアロゾル生成物質を含む消耗品100を加熱チャンバの中に配置することができる。
【0022】
図1Dは、本発明の実施形態による消耗品100の概略図を示す。消耗品100は、スティック又はタバコスティックであることがあり、このスティックは、加熱チャンバ内で燃やされるのではなく加熱されて吸入可能なエアロゾルを生成する、タバコ及び/又は他の適切な物質を含む。消耗品100は、香味添加物質を更に含むことがある。消耗品100は、細長い形状、例えば
図1Dに示すような円筒形状を有することがある。消耗品100は、2つの部分に分かれていることがある。第1の部分110にはエアロゾル生成物質が配置され、第2の部分はフィルタ部120である。
【0023】
図2は、本発明の実施形態のエアロゾル生成デバイス1の機能上の構成要素の概略図を示す。
【0024】
上述した加熱チャンバ10は、ユーザが、一度に1つの消耗品100を配置できるか、又は一度に複数の消耗品100を配置できるようなものであり得る。加熱チャンバ10も、消耗品100のような円筒形状を有することがある。消耗品100及び加熱チャンバ10の形状は、本発明の概念を限定するものとみなされるべきではない。
【0025】
エアロゾル生成デバイス1は、加熱チャンバ10に熱を供給して、それにより、消耗品100内のエアロゾル生成物質110を加熱するためのヒーター20(又は加熱機構20)を更に備える。ヒーター20は、抵抗加熱に基づいて加熱チャンバ10に熱を供給するヒーター20であることがあるが、誘導加熱に基づいて加熱チャンバ10に熱を供給するヒーター20であることもある。加熱のタイプは、本発明の概念を限定するものとみなされない。
【0026】
更に、ヒーター20は、例えば対流による熱伝達を介して間接的にエアロゾル生成物質100を加熱するように、加熱チャンバ10の外部に配置されてもよいが、加熱チャンバ10の中に完全に又は少なくとも部分的に配置されて、直接的に又は間接的にエアロゾル生成物質100を加熱してもよい。加熱チャンバ10に対するヒーター20の位置は、本発明の概念を限定するものとみなされるべきではない。
【0027】
エアロゾル生成デバイス1は、電力をヒーター20に供給するためのバッテリー30を更に備える。バッテリー30は、充電式バッテリーである。バッテリー30が完全に充電されると、バッテリーに蓄えられた電荷の量により、複数の消耗品100を完全に使用する(又は消費する)ことが可能になる。完全に使用する(又は消費する)とは、エアロゾルを生成するためのエアロゾル生成物質110が燃えきったという意味で理解されるべきである。以下では、1つの消耗品100の完全な使用(又は消費)は、完全な(又な完了した)エアロゾル生成セッションとも呼ばれることがある。
【0028】
エアロゾル生成デバイス1は、ユーザに対して情報を表示するための出力ユニット40を更に備える。この情報は、バッテリー30に残っている電荷の量(以下では、バッテリーレベルとも呼ばれる)を示すための情報を含む。出力ユニット40は、任意の適切な出力ユニット、例えば、液晶ディスプレイ(LCDディスプレイ)若しくはLEDディスプレイ、又は、1つ若しくは複数のインジケータ、例えばランプ若しくは発光デバイス(LED)であり得る。ランプ又は発光デバイス(LED)は、単色であっても又は多色であってもよく、或いは言い換えると、単一色の光を発しても、又は複数の色で発光できてもよく、又は、白色光を発してもよい。出力ユニット40の詳細については、以下で更に詳述する。
【0029】
エアロゾル生成デバイス1は、以下で更に詳述するような様々な処理を実行するための制御ユニット50を更に備える。特に、制御ユニット50は、以下で更に詳述するエアロゾル生成デバイス1のバッテリー30のバッテリーレベルを示すための方法のステップを実施するための処理を実行する。
【0030】
制御ユニット50は、任意の適切なユニットであるか、又はコンピュータ処理を実施することができるコンピュータ処理ユニットなどの任意の適切なユニットを含む。制御ユニット50(コントローラとも呼ばれる)は、例えば、マイクロプロセッシングユニット(MCU)であり得る。更に、制御ユニット50は、メモリなどのストレージ手段を備えることがある。メモリは、やはりハウジング部12の内部に配置された、制御ユニット50とは別個のユニットであってもよい。メモリは、制御ユニット50による処理に必要な様々な情報を記憶することができる。更に、メモリは、命令を含むコンピュータプログラム(コード)を記憶することがあり、この命令は、プログラムが制御ユニット50によって実行されると、制御ユニット50に、以下で更に詳述するような本発明の実施形態の処理(又は方法ステップ)を実行させる。
【0031】
エアロゾル生成デバイス1は、外部デバイスとの間でデータを送受信するための送信手段及び/又は受信手段60も備えることがある。外部デバイスは、スマートフォン2又は個人的使用のための他の電子デバイスなどの電子デバイスであることがあるか、又は、充電ケース3であり得る。充電ケース3は、エアロゾル生成デバイス1が充電ケース3の中に配置されたときに、エアロゾル生成デバイス1のバッテリー30を充電するために、使用されることがある。
図1Cは、スマートフォン2及び充電ケース3と通信しているエアロゾル生成デバイス1を概略的に示す。
【0032】
図3は、本発明の実施形態による消耗品100に含まれるエアロゾル生成物質からエアロゾルを生成するための、エアロゾル生成デバイス1のバッテリー30のバッテリーレベルを示す方法のフロー図を示す。
【0033】
この方法は、以下のステップ、即ち、バッテリー30に残っている電荷量を決定するステップ(ステップS1000)と、バッテリー30に残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品100の数を計算するステップ(ステップS2000)と、情報を表示するステップであって、上記の情報は、バッテリー30に残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品の計算された数を示す、ステップ(S3000)と、を含む。
【0034】
以下では、これらのステップの更なる詳細について詳述する。
【0035】
本発明の実施形態では、制御ユニット50は、様々な測定値に基づいてバッテリー30に残っている電荷の量を決定することがある。バッテリー30に残っている電荷の量を決定する具体的な方法は、本発明を限定するものとみなされるべきではない。
【0036】
バッテリー30に残っている決定された電荷の量で完全に使用することができる消耗品100の数の計算は、以下で更に詳述するように、初期較正プロセスで又は学習プロセスで実施することができる。
【0037】
初期較正プロセスは、エアロゾル生成デバイス1の最初の使用に関係する。最初の使用とは、ユーザが最初のエアロゾル生成セッションを開始するつもりであることを意味していると理解することができる。
【0038】
エアロゾル生成デバイス1のメモリには、1つの消耗品100を完全に使用するための所定の電荷量(Z0)を含む初期情報が記憶されている。1つの消耗品100を完全に使用するためのこの所定の電荷量(Z0)は、エアロゾル生成デバイス1か、又は本実施形態のエアロゾル生成デバイス1と同じ若しくは同様の特性を有するバッテリーを備える他のエアロゾル生成デバイス、及び/又は1つの消耗品、に対して実施される試験中の実験室の設定において得られることがあるか、或いは、理論上の計算によって得られることがある。次いで、この情報は、1つの消耗品100を完全に使用するための所定の電荷量(Z0)として、エアロゾル生成デバイス1に予め記憶されることがある。予め記憶されるとは、ユーザがエアロゾル生成デバイス1を購入するときに、この情報がエアロゾル生成デバイス1のメモリに記憶されていることを意味する。
【0039】
初期較正のために、制御ユニット50は、バッテリー30に残っている電荷の量を決定し、1つの消耗品100を使用するための予め記憶された電荷量(Z0)と、バッテリー30に残っている決定された電荷の量とに基づいて、バッテリー30に残っている決定された電荷の量で完全に使用することができる消耗品100の数を計算する。次いで、制御ユニット50は、バッテリー30に残っている決定された電荷の量で完全に使用することができる消耗品100の計算された数を示す情報を表示するステップを実行する。制御ユニット50が、バッテリー30に残っている決定された電荷の量で完全に使用することができる消耗品100の計算された数を示す情報を表示するステップを実行することには、制御ユニット50が、計算された数を示す情報を表示するように出力ユニット40に命令を送ることが含まれることがある。計算された数を示す情報は、以下で更に詳述するように、数値表現又は視覚的な若しくはグラフィカルな表現により、ユーザに対して表示されることがある。
【0040】
ユーザがエアロゾル生成デバイス1を使用するとき、制御ユニット50は、以下で詳述するように学習プロセスにおいて、バッテリー30に残っている決定された電荷の量で完全に使用することができる消耗品100の数を計算する。学習プロセスは有利である、というのも、エアロゾル生成デバイス1の使用が進むにつれて、バッテリー30は劣化することがあり、その結果、1つの消耗品100を使用するための上述した予め記憶された電荷量(Z0)が、現在のバッテリー特性で1つの消耗品100を使用するための電荷量と一致しないことがあるからである。
【0041】
制御ユニット50は、消耗品100が使用される前のバッテリー30に残っている電荷の量の第1の値(Y)を決定する。第1の値(Y)は、例えば、消耗品を使用するための電力供給の開始時に、又は消耗品を使用するための電力供給開始前の所定の時間に、又は、制御ユニット50によって受け取られる所定のトリガー信号に基づいて、決定されることがある。そのようなトリガー信号の例については、以下で更に説明する。
【0042】
制御ユニット50は、更に、消耗品100が完全に使用された後のバッテリー30に残っている電荷の量の第2の値(X)を決定する。
【0043】
この第2の値(X)は、第1の値(Y)から減算され、第1の値(Y)から第2の値(X)を減算した結果として、1つの消耗品100を完全に使用するのに必要な電荷量(Z1)が決定される。1つの消耗品100を完全に使用するのに必要なこの決定された電荷量(Z1)は記憶される。制御ユニット50は、決定された量(Z1)を上述したメモリに記憶することがある。
【0044】
制御ユニット50は、次の消費のために、1つの消耗品100を完全に使用するのに必要な電荷量を決定するステップを実行する、或いは言い換えると、次回1つの消耗品100が完全に使用されるたびに、消耗品100を完全に使用するのに必要な電荷の量が、上記で詳述したように決定され、その結果、データZ2、Z3、・・・Zxが生成され、上述のメモリに記憶される。
【0045】
バッテリー30に残っている決定された電荷の量で完全に使用することができる消耗品100の数を計算するステップは、以下で詳述する様々な方法で実行されることがある。
【0046】
本発明の一実施形態では、消耗品100が使用される前のバッテリー30に残っている電荷の量の第1の値(Y)を、1つの消耗品を完全に使用するに必要な電荷の最後に記憶された量(Zx)(最後の消費量)で割って、それにより第1の除算結果を取得する。第1の除算結果を、小数点以下を切り捨てて最も近い整数にして、それにより、バッテリー30に残っている電荷でエアロゾルを生成するために完全に使用することができる消耗品100の数を計算することができる。
【0047】
本発明の他の実施形態では、1つの消耗品100を完全に使用するのに必要な電荷の量の平均値(Zav)が計算されることがあり、消耗品100が使用される前のバッテリー30に残っている電荷の量の第1の値(Y)を、1つの消耗品100を完全に使用するのに必要な電荷量の前述の平均値(Zav)で割って、それにより、第2の除算結果を取得する。第2の除算結果を、小数点以下を切り捨てて最も近い整数にして、それにより、バッテリー30に残っている電荷でエアロゾルを生成するために完全に使用することができる消耗品100の数を計算することができる。
【0048】
本発明の一実施形態では、1つの消耗品を完全に使用するのに必要な電荷量の平均値(Zav)は、1つの消耗品を完全に使用するのに必要な電荷の、所定の数xの後続の記憶された量(Zi、・・・、Zi+x)(最後のx回の消費量)から計算される。
【0049】
更に、本発明の他の実施形態では、1つの消耗品を完全に使用するのに必要な電荷量の平均値(Zav)は、クロック信号に基づいて期間を決定することと、この決定された期間内に記憶された、1つの消耗品を完全に使用するのに必要な電荷の記憶された量(Zi、・・・、Zi+x)から1つの消耗品を完全に使用するのに必要な電荷量の平均値(Zav)を計算することと、を含む。期間の長さは、上記で詳述したメモリに予め記憶されていることもある。例えば、制御ユニット50が内部時計を有する場合、この内部時計を期間を決定するために使用してもよい。期間は、例えば、1時間以上であり得る。例えば、ユーザが期間内にエアロゾル生成デバイス1を使用しなかったために、期間内に値(Zi)が見当たらない場合、1つの消耗品100を完全に使用するのに必要な電荷量の、最後に計算された平均値(Zav)が使用される。
【0050】
上記で詳述したように、バッテリー30に残っている電荷量で完全に使用することができる消耗品100の数が計算された後、制御ユニット50は、バッテリー30に残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品100の計算された数を示す情報を表示するステップを実行する。制御ユニット50が、バッテリー30に残っている決定された電荷の量で完全に使用することができる消耗品100の計算された数を示す情報を表示するステップを実行することには、制御ユニット50が、バッテリー30に残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品100の計算された数を示す情報を表示するように出力ユニット40に命令を送ることが含まれることがある。
【0051】
バッテリー30に残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品100の計算された数を示す情報を表示するステップは、数値情報(数値表現)を表示すること、又は視覚的な若しくはグラフィカルな情報(グラフィカル表現)を表示すること、を含むことがある。
【0052】
数値表現は、
図4Aに示すように計算された数を出力手段40に表示すること、この場合には12という数値を表示すること、を含むことがある。通常、このようにして表示することができる最大数については制限はない。この場合には、出力ユニット40は、液晶ディスプレイ又はLEDディスプレイであり得る。
【0053】
視覚的な又はグラフィカルな表現は、
図4Bに示すように、出力ユニット40におけるインジケータの使用を含むことがある。インジケータは、ドット、円、三角形、四角形等の形状又は記号の形態をした複数のLEDであることがあり、これらは、1つ1つが分かるように十分に離れて、エアロゾル生成デバイス上の適切な位置に配置されている。言い換えると、出力ユニット40は、複数のLEDを含むことがある。LEDは、バッテリー30に残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品100が幾つであるのかを示すように点灯(照明)される。照明されたLEDの数は、バッテリー30に残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品の数を表す。言い換えると、バッテリー30に残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品10の計算された数を示す情報を表示するステップは、前述の計算された数に基づいて、1つ又は複数のインジケータを照明するステップを含む。この実施形態では、照明されるインジケータの数は、計算された数に等しい。
【0054】
本発明のこの実施形態では、
図4Bに示すように、インジケータは、開口部13に近いハウジング12の頂部に配置され、この開口部13を通じて、ユーザは加熱チャンバ10に消耗品100を挿入する。インジケータのこの位置、言い換えると出力ユニット40のこの位置は、ユーザが、消耗品100を加熱チャンバ10に挿入するためにアクセス部11を開く際に、表示された情報を難なく見られるようにする。更に、インジケータをハウジング部12の頂部に配置すると、ユーザが通常エアロゾル生成デバイス1を握る表面は、インジケータによって邪魔されず、その結果、ユーザに対するこの表面の物理的な人間工学的利点は邪魔されない。
【0055】
この実施形態では、出力ユニット40に配置されるインジケータの数は、バッテリー30が完全に充電されたときに、完全に使用することができる消耗品の最大数に等しい。
【0056】
本発明の他の実施形態では、出力ユニット40に配置されるインジケータの数は、バッテリー30が完全に充電されたときに、完全に使用することができる消耗品100の数よりも少ないことがある。そのような実施形態の1つについて、以下で更に説明する。
【0057】
制御ユニット50は、更に、送信/受信手段に、バッテリー30に残っている電荷の量で完全に使用することができる消耗品100の計算された数を、バッテリー30に残っている電荷の量で完全に使用することができる消耗品100の数を示す情報を表示する外部デバイスに送信するように指示することがある。外部デバイスは、
図1Cに示すように、例えば、スマートフォン2か、又は個人的使用のための他の電子デバイスか、又は充電ケース3であり得る。
【0058】
従って、バッテリー30に残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品の数のグラフィカル表現又は数値表現は、外部デバイス、例えばスマートフォン2又は充電ケース3によって、実施される。
【0059】
スマートフォン2には、
図5Aに示すような、バッテリー30に残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品100の数の数値表現21か、又は、
図5Bに示すような、バッテリーに残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品100の数のグラフィカル表現22、を実行するためのアプリケーションソフトウェアがインストールされていることがある。数値表現21には、
図5Aに示すように、追加のテキスト情報が含まれることがある。グラフィカル表現22には、
図5Bに示すように、計算された数に対応する例えば円などの形状が表示されることがある。
【0060】
充電ケース3は、計算された数を表示するための、エアロゾル生成デバイス1の出力手段40に似た出力手段を備えていることがある。
【0061】
本発明の一実施形態では、制御ユニット50は更に、詳述したような消耗品の数を計算するステップが、制御ユニット50によりこのステップを実施する代わりに、又はそれに加えて、スマートフォン2(又は個人的使用のための他の電子デバイス)によって実施されるように、バッテリーに残っている決定された電荷量を、スマートフォン2又は個人的使用のための他の電子デバイスに送信することがある。
【0062】
言い換えると、エアロゾル生成デバイス1がスマートフォン2のアプリケーションソフトウェアに接続することができる場合、エアロゾル生成デバイス1は、バッテリーに残っている決定された電荷量をスマートフォン2に送信し、スマートフォン2のアプリケーションソフトウェアは、上記で詳述したように、バッテリー30に残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品100の数を計算するステップを実行し、続いて、上記で詳述したように、バッテリー30に残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品100の計算された数を示す情報を表示するステップを実行する。
【0063】
エアロゾル生成デバイス1は、無線通信又は有線通信により、スマートフォン2、又は個人的使用のための他の電子デバイス、又は充電ケース3などの外部デバイスと接続することがある。この場合、エアロゾル生成デバイス1の送信/受信手段60は、有線通信又は無線通信を行うように構成されることがある。無線通信には、例えば、短距離無線通信又は長距離無線通信が含まれることがある。
【0064】
上記で詳述したように、制御ユニット50は、制御ユニット50によって受けられた所定のトリガー信号に基づいて、バッテリー30に残っている電荷の量の第1の値(Y)を決定するようにトリガーされることがある。上記の説明によれば、トリガーは、バッテリー30に残っている電荷の量の第1の値(Y)を決定するためのトリガーとしてだけではなく、上記で
図3を参照して詳述した方法のステップを実行することにより、エアロゾル生成デバイス1のバッテリー30のバッテリーレベルを示すためのトリガーとして、理解されるべきである。
【0065】
本発明の一実施形態では、トリガーには、例えば、加熱チャンバ10に通じる開口部13を開く(例えば、エアロゾル生成セッションを開始する前に)又は閉じる(例えば、エアロゾル生成セッションが完了した後で)ように例えばスライダーを動かすことにより、ユーザがアクセス部11を開くことが含まれることがある。従って、ユーザが、消耗品100を挿入するために加熱チャンバ10に通じる開口部13を開くためにスライダーを開けたときに、
図3を参照して説明した方法のステップが実行され、バッテリーレベルが、上記で詳述したように示される。このようにして、バッテリーレベルの表示を開始するために、ユーザがエアロゾル生成デバイス1を更に操作する必要はない。これは有利である、というのも、バッテリーレベルの表示を開始するための更なる手段をエアロゾル生成デバイス1に設ける必要がないからである。また、これによりユーザ体験が向上する、というのも、エアロゾル生成セッションを開始する前に、残っているバッテリーレベル(即ち、幾つのタバコスティック/消耗品を吸入/使用できるか)をユーザに知らせるからである。これは、残っているバッテリーレベルが、1回のエアロゾル生成セッション(例えば、1本のタバコスティックの吸入)を終えるのに十分ではない場合に、特に有用である。同様に、エアロゾル生成セッションが完了した後で、ユーザが加熱チャンバ10に通じる開口部13を閉じるためにスライダーを閉じたときに、
図3を参照して説明した方法のステップが実行され、バッテリーレベルが上記で詳述したように示される。そのような吸入直後のバッテリー表示は、ユーザが、バッテリーの充電及び/又は次のエアロゾル生成セッションを予測するのを助けるのに有利である。
【0066】
本発明の他の実施形態では、トリガーには、ユーザが入力ユニット14のボタンのうちの1つ若しくは複数を押すこと、又は、ユーザが消耗品100を加熱チャンバ10に挿入すること、又はユーザがデバイスを軽くタップしたり、デバイスを振ったり、若しくは揺らしたりすること、が含まれることがある。
【0067】
本発明の更に他の実施形態では、トリガーは、外部デバイスを介して、例えば、ユーザが外部デバイス、例えばスマートフォン2を操作して、例えば上記で説明したアプリケーションソフトウェアを介してバッテリー表示をリクエストすること、に続いて起こることがある。
【0068】
図4Bを参照して上記で詳述した実施形態では、バッテリー30に残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品の計算された数を示す情報のグラフィカル表現は、複数のLED(インジケータ)を照明することを含んでおり、前述の照明されたLEDの数は、バッテリー30に残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品100の計算された数に等しい。この方式では、かなり多数のLEDをエアロゾル生成デバイス1上に配置する必要がある、というのも、照明することができるLEDの数は、バッテリー300が完全に充電された場合に完全に使用することができる消耗品100の数に等しくなければならないからである。言い換えると、そのような場合には、出力ユニット40のサイズがかなり大きくなる。従って、エアロゾル生成デバイス1上にそのような多数のLED(出力ユニット40)を配置するためには、かなり大きな表面が必要になる。
【0069】
しかしながら、上記で詳述したような手持ち式デバイスであるエアロゾル生成デバイス1のサイズは限られているので、エアロゾル生成デバイス1上に配置されるLEDの数は、バッテリー30が完全に充電された場合に完全に使用することができる消耗品100の数よりも少ないことが好ましいことがある。従って、バッテリー30に残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品100の計算された数を示す情報を、エアロゾル生成デバイス1のきれいなデザインを害することなく、且つ、ユーザのためにそのようなデザインが持っている物理的な人間工学的利点を損なうことなく、且つ、エアロゾル生成デバイス1の限られたサイズに適合しつつ、ユーザにとって容易に理解できる態様で、表示することができる照明パターンを決定する必要がある。
【0070】
従って、本発明の更なる実施形態では、出力ユニット40において照明されることができる所定の数のインジケータがエアロゾル生成デバイス1上に配置され、この所定の数は、バッテリー30が完全に充電された場合に完全に使用することができる消耗品100の数よりも少ない。
【0071】
本発明のこの実施形態では、消耗品100の計算された数及び所定の閾値に基づいてインジケータを照明するための照明パターンが決定される。インジケータの照明パターンを決定することには、配置された所定の数のインジケータのうちの幾つのインジケータを照明するかを決定することと、消耗品100の計算された数及び所定の閾値に基づいて、照明の色を決定することと、が含まれる。所定の閾値とは、エアロゾル生成デバイス1上に配置されたインジケータの所定の数であるか、又は、エアロゾル生成デバイス1上に配置された所定の数のインジケータの倍数であり得る。
【0072】
インジケータは、異なる色で発光することができるLEDであり得る。
【0073】
本発明の一実施形態では、LEDの所定の数は4つである。本発明のこの実施形態では、各LEDは、少なくとも3つの異なる色で発光することができる。
【0074】
図6は、エアロゾル生成デバイス1上での4つのLED(出力ユニット40)の配置の概略図にはめる。
図6に示すように、4つのLEDが、ハウジング部12の伸長方向に沿って一直線に配置されており、且つハウジング部12の下部に配置されている。これら4つのLEDは、エアロゾル生成デバイス1の下部に配置されているので、エアロゾル生成デバイス1の把持位置から離れて配置されており、その結果、ユーザの手とエアロゾル生成デバイス1との接触面の物理的な人間工学的利点が邪魔されることはない。
【0075】
照明パターンの詳細については、
図7に模式的に示されている。
【0076】
各LEDの第1の色、例えば白色は、バッテリー30に残っている決定された電荷量で、5つの消耗品100を完全に使用することができることを示す。第1の色、例えば白色で照明されたLEDが4つある場合、これは、バッテリー30に残っている決定された電荷量で、16個から20個超の消耗品100を完全に使用することができることを意味する。
【0077】
第1の色で照明されたLEDが3つある(1つのLEDは発光していない、即ち暗い)場合、これは、バッテリー30に残っている決定された電荷量100で、11個から15個の消耗品を完全に使用することができることを意味する。
【0078】
第1の色で照明されたLEDが2つある(他の2つのLEDは暗い)場合、これは、バッテリー30に残っている決定された電荷量で、6個から10個の消耗品100を完全に使用することができることを意味する。
【0079】
第1の色で照明されたLEDが1つある(3つのLEDは暗い)場合、これは、バッテリー30に残っている決定された電荷量で、5個の消耗品100を完全に使用することができることを意味する。
【0080】
バッテリー30に残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品100の計算された数が一旦4つに達すると、照明の色が第2の色、例えば黄色に変わる。この場合、第2の色で照明された各LEDは、バッテリー30に残っている決定された電荷量で完全に使用することができる1つの消耗品100に対応する。従って、4つ全てのLEDが第2の色で照明されている場合、これは、バッテリー30に残っている決定された電荷量で、4つの消耗品100を完全に使用することができることを意味する。3つのLEDが第2の色で照明されている(1つのLEDは暗い)場合、これは、バッテリー30に残っている決定された電荷量で、3つの消耗品100を完全に使用することができることを意味する。2つのLEDが第2の色で照明されている(2つのLEDは暗い)場合、これは、バッテリー30に残っている決定された電荷量で、2個の消耗品100を完全に使用することができることを意味する。
【0081】
しかしながら、バッテリー30に残っている決定された電荷量で完全に使用することができる消耗品の計算された数が1つになると、照明の色が第3の色、例えば赤色に変わる。従って、赤色で照明された1つのLED(例えば、
図7では最も下にあるLED。他の3つのLEDは暗い)は、バッテリー30に残っている決定された電荷量で1つの消耗品100のみを完全に使用することができることを示す。このようにして、ユーザは、バッテリー30に残っている決定された電荷量で、1つの消耗品100のみを完全に使用することができることと、バッテリー30の充電が必要であることと、を容易に理解することができる。
【0082】
要約すると、上記では、バッテリー30に残っている電荷量で完全に使用することができる消耗品100の数の点から、エアロゾル生成デバイス1のバッテリー30のバッテリーレベルを示すための方法を示した。これにより、ユーザは、バッテリー30に残っている電荷量で幾つの消耗品100を完全に使用することができるのかを、容易に理解することができる。更に、表示の方法は、エアロゾル生成デバイス1の限られたサイズにも適合しており、更に、ユーザの手とエアロゾル生成デバイス1との接触面の物理的な人間工学的利点を邪魔しない。
【0083】
詳細な実施形態について説明してきたが、これらは、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明のより良い理解を提供する役割を果たすにすぎず、限定するものとみなされるべきではない。
【国際調査報告】