(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-31
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/465 20200101AFI20240124BHJP
A24F 40/10 20200101ALI20240124BHJP
【FI】
A24F40/465
A24F40/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023544713
(86)(22)【出願日】2022-01-26
(85)【翻訳文提出日】2023-07-25
(86)【国際出願番号】 EP2022051761
(87)【国際公開番号】W WO2022167287
(87)【国際公開日】2022-08-11
(32)【優先日】2021-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516004949
【氏名又は名称】ジェイティー インターナショナル エスエイ
【住所又は居所原語表記】8,rue Kazem Radjavi,1202 Geneva,SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100210398
【氏名又は名称】横尾 太郎
(72)【発明者】
【氏名】ハイマ,ヘルマン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB22
4B162AC12
4B162AC22
4B162AC41
(57)【要約】
エアロゾル発生装置用の加熱装置であって、エアロゾル発生基材を受け入れるための加熱チャンバと、支持体(244)及び支持体から延びる複数のサセプタブランチ(246、248、250、252)を含むサセプタアセンブリとを含み、支持体は加熱チャンバの第1の端部に近接して位置し、複数のサセプタブランチは加熱チャンバの第2の端部に向かって延びる、加熱装置。また、エアロゾル発生物品と組み合わせてこの加熱装置を含むエアロゾル発生システムについて説明する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生基材を受け入れるために加熱チャンバの第1の端部に配置された開口部を含む、前記加熱チャンバと、
支持体及び前記支持体から延びる複数のサセプタブランチを含むサセプタアセンブリであって、使用時に、前記支持体は前記加熱チャンバの前記第1の端部に近接して位置し、前記複数のサセプタブランチは前記加熱チャンバの第2の端部に向かって延びる、サセプタアセンブリと
を含む、
エアロゾル発生装置用の加熱装置。
【請求項2】
前記支持体はサセプタを含む、
請求項1に記載の加熱装置。
【請求項3】
前記サセプタアセンブリは、前記加熱チャンバから取り外し可能に構成され、
前記加熱チャンバの内面に対して作用する摩擦力を提供するように構成されたリングをさらに含み、
前記支持体は前記リング内に配置される、
請求項1または2に記載の加熱装置。
【請求項4】
前記支持体は穿孔されており、
前記リングは前記穿孔された支持体にオーバーモールドされる、
請求項3に記載の加熱装置。
【請求項5】
各サセプタブランチは、前記エアロゾル発生基材が前記加熱チャンバに受け入れられるときに、前記加熱チャンバの壁に向かって曲がるように構成される、
請求項1~4のいずれか一項に記載の加熱装置。
【請求項6】
前記サセプタブランチのそれぞれの長さは、前記それぞれのサセプタブランチが前記支持体から離れるように延びるにつれて、各長さが前記加熱チャンバの中心軸に向かって内側に延びるように角度が付けられている、
請求項1~5のいずれか一項に記載の加熱装置。
【請求項7】
各サセプタブランチは、前記エアロゾル発生基材が前記加熱チャンバに受け入れられるときに、前記加熱チャンバの壁と前記サセプタブランチとの分離を維持するように構成された当接部分を含む、
請求項1~6のいずれか一項に記載の加熱装置。
【請求項8】
各サセプタブランチは、隆起部を含む、
請求項1~7のいずれか一項に記載の加熱装置。
【請求項9】
前記複数のサセプタブランチのうちの1つ又は複数が、前記エアロゾル発生基材を受け入れることができる深さを制限するように構成された制限部分を含む、
請求項1~8のいずれか一項に記載の加熱装置。
【請求項10】
前記加熱チャンバは、エアロゾル発生基材が前記加熱チャンバの閉鎖端に到達するのを防ぐように構成された突出部を含む、
請求項1~9のいずれか一項に記載の加熱装置。
【請求項11】
前記加熱チャンバは、電磁場発生器の誘導加熱コイルを支持するように構成されたチャンバ壁を含む、
請求項1~10のいずれか一項に記載の加熱装置。
【請求項12】
エアロゾル発生基材と、
電磁場発生器と、
請求項1~11のいずれか一項に記載の加熱装置と
を含む、
エアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル発生装置に関する。そのような装置は、エアロゾル発生基材、例えばタバコ又は他の好適な材料を、燃やすのではなく、伝導、コンベンション、及び/又は放射によって加熱して、ユーザが吸入するためのエアロゾルを発生させる。本開示は、特に、エアロゾル発生装置用の加熱装置に適用可能である。
【背景技術】
【0002】
近年、(エアロゾル発生装置又は蒸気発生装置としても知られる)リスク低減装置又はリスク修正装置の人気及び使用は、従来のタバコ製品の使用に代わるものとして、急速に成長してきた。エアロゾル発生物質を加熱又は加温して、ユーザが吸入するためのエアロゾルを発生させる様々な装置及びシステムが入手可能である。
【0003】
一般に入手可能なリスク低減又はリスク修正装置は、基材加熱式エアロゾル発生装置又はいわゆる加熱非燃焼式装置である。このタイプの装置は、エアロゾル発生基材を典型的には150℃~300℃の範囲の温度に加熱することにより、エアロゾル又は蒸気を発生させる。エアロゾル発生基材を燃やしたり又は燃焼させたりすることなく、エアロゾル発生基材をこの範囲内の温度に加熱すると、蒸気が発生し、蒸気が典型的には冷却及び凝縮されて、装置のユーザが吸入するためのエアロゾルが形成される。
【0004】
現在利用可能なエアロゾル発生装置は、いくつかの異なる手法のうちの1つを使用して、エアロゾル発生基材に熱を与えることができる。そのような手法の1つは、誘導加熱システムを採用するエアロゾル発生装置を提供することである。そのような装置では、誘導コイルが装置内に設けられ、誘導加熱可能サセプタがエアロゾル発生基材を加熱するために設けられる。ユーザが装置を作動させるとき、電気エネルギーが誘導コイルに供給され、次いでこれにより交流電磁場が発生する。サセプタがこの電磁場と結合して熱を発生させ、この熱は、例えば伝導によって、エアロゾル発生基材に伝達され、エアロゾル発生基材が加熱されるにつれてエアロゾルが発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、より汎用的なエアロゾル発生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、エアロゾル発生装置用の加熱装置が提供され、加熱装置は、エアロゾル発生基材を受け入れるために加熱チャンバの第1の端部に配置された開口部を含む加熱チャンバと、支持体及び支持体から延びる複数のサセプタブランチを含むサセプタアセンブリであって、使用時に、支持体は加熱チャンバの第1の端部に近接して位置し、複数のサセプタブランチは加熱チャンバの第2の端部に向かって延びる、サセプタアセンブリとを含む。
【0007】
このようにして、複数のサセプタブランチを支持体又はフレーム構造に接続して、サセプタのグループを形成することができる。有利なことに、これにより、サセプタアセンブリ及び加熱装置の製造が単純化される。グループ化されたサセプタ機構により、加熱要素を単一ユニット又は一体構造として加熱チャンバ内に容易に提供又は設置することが可能になる。また、サセプタアセンブリ/加熱コンポーネントの性質により、異なるサセプタアセンブリ構成を加熱チャンバとともに使用することが可能になる。例えば、異なるサセプタアセンブリは、受け入れたエアロゾル発生基材への熱の発生又は送配を変えるために、様々な数又は形状のサセプタブランチを有し得る。また、複数のサセプタブランチを使用することにより、各ブランチから挿入されたエアロゾル発生基材/消耗品への熱分配が最適化される。例えば、各サセプタブランチは、熱を発生させて、例えば円筒形又は中実の内部ロッド型のサセプタよりも急速に所望の温度に到達することになり、したがって発生した熱をより効率的な方式で消耗品に伝達することになる。
【0008】
好ましくは、支持体はサセプタを含む。このようにして、支持体及びブランチを全てサセプタ材料から作ることができ、それにより、サセプタアセンブリの製造が有利に単純化される。支持体及び複数のサセプタブランチは、サセプタ材料の単一部品から作られてもよい。代替として、サセプタブランチは、個別に支持体に取り付けられてもよい。接続アタッチメントは、補強されたシャフトであってもよい。
【0009】
好ましくは、サセプタアセンブリは、加熱チャンバから取り外し可能に構成され、加熱チャンバの内面に対して作用する摩擦力を提供するように構成されたリングをさらに含み、支持体はリング内に配置される。このようにして、サセプタアセンブリは、使用のために加熱チャンバ内に効果的に留まることができ、クリーニング/交換のためにサセプタアセンブリの容易な取り外しを可能にすることもできる。グループ化されたサセプタ機構により、クリーニング目的で加熱要素を単一ユニット又は一体構造として加熱チャンバから容易に取り外すことが可能になる。サセプタアセンブリは、支持体を把握することによって取り外すことができる。また、サセプタアセンブリ/加熱コンポーネントの取り外し可能な性質により、異なるサセプタアセンブリ構成を加熱チャンバとともに使用することが可能になる。使用済みエアロゾル発生基材を取り外す/引き抜くときに、サセプタアセンブリの意図しない抜き取りを防ぐために、サセプタアセンブリと加熱チャンバとの間に十分な摩擦力が必要である。サセプタアセンブリは、エアロゾル発生基材がリングを通過することを可能にするように構成され得る。リングはまた、支持体がサセプタ材料を含む場合を含めて、サセプタ材料を加熱チャンバ壁から分離することもできる。複数のサセプタブランチは、リングから加熱チャンバの第2の端部に向かって延びることができる。
【0010】
リングは、実質的に非導電性且つ非透磁性の材料を含み得る。このようにして、サセプタによる発熱は、より良好に加熱チャンバ内に封じ込めることができ、受け入れたエアロゾル発生基材に送配することができる。実質的に非導電性且つ非透磁性の材料は、ポリマー材料であってもよい。加熱チャンバ及び/又はリングは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの耐熱プラスチック材料を含み得る。加えて、ポリマー材料を含むリングは、サセプタの上に容易に成形することができる。ポリマー材料リングを含むサセプタアセンブリもまた、加熱チャンバに簡単に押し込むことができ、接する表面に対する締まり嵌め又は密封を確実にすることができる。
【0011】
好ましくは、支持体は穿孔されており、リングは穿孔された支持体にオーバーモールドされる。このようにして、支持体とリングとの間の接続は、より確実になる。有利なことに、オーバーモールドされたリングの中に支持体を設けることにより、サセプタ材料は加熱チャンバ壁からより良好に分離され、それによって、チャンバからの望ましくない熱伝達をさらに防ぐ。
【0012】
好ましくは、各サセプタブランチは、エアロゾル発生基材が加熱チャンバに受け入れられるときに、加熱チャンバの壁に向かって曲がるように構成される。このようにして、サセプタブランチは、受け入れたエアロゾル発生基材に対する摩擦力、又はグリップを提供し、それは、基材が装置から意図せず抜け落ちる危険性を低減する。サセプタブランチを加熱チャンバの長手方向中心線に向かって曲げて、ブランチと基材との間にわずかな張力を提供することができる。これにより、より良好な熱伝達のためにブランチと基材との接触を有利に強化することができる。複数のサセプタブランチは、チューリップ形状に配置され得る。
【0013】
好ましくは、サセプタブランチのそれぞれの長さは、それぞれのサセプタブランチが支持体から離れるように延びるにつれて、各長さが加熱チャンバの中心軸に向かって内側に延びるように角度が付けられている。このようにして、サセプタブランチは、エアロゾル発生基材が受け入れられる断面積が加熱チャンバ開口部の断面積よりも小さくなるように、加熱チャンバの中心軸に偏っている。換言すれば、サセプタブランチは、加熱チャンバの内壁から離れるように偏っている。これにより、加熱チャンバ内のエアロゾル発生基材に対するグリップが向上し、それにより、基材が装置から意図せず抜け落ちる危険性が低減される。加えて、サセプタブランチとチャンバ壁との接触を減らすことにより、チャンバ壁への熱伝達、又は熱損失が、最小限に抑えられる。一例では、各サセプタブランチの角度の付いた長さは、支持体から延びるブランチの部分の大部分、又は全長に沿って延びることができる。この例では、各サセプタブランチの主な長さは、支持体から遠ざかる方向に加熱チャンバ壁から離れるように各サセプタブランチを延ばすように、加熱チャンバの壁に対して角度が付けられている。
【0014】
好ましくは、各サセプタブランチは、エアロゾル発生基材が加熱チャンバに受け入れられるときに、加熱チャンバの壁とサセプタブランチとの分離を維持するように構成された当接部分を含む。このようにして、サセプタブランチの本体を加熱チャンバ壁から取り外すか、又は離しておくことができ、サセプタブランチ部分とチャンバ壁との接触が最小限になる。これにより、サセプタブランチ用の安全な構成が提供されるとともに、熱損失が最小限に抑えられる。当接部分は、チャンバに受け入れられるエアロゾル発生基材の厚さに応じて、最小分離距離を提供することができる。
【0015】
好ましくは、各サセプタブランチは隆起部を含む。このようにして、隆起部は、隆起部の頂部が加熱チャンバの中心線の方を向いた構成において、その頂部でサセプタブランチと受け入れたエアロゾル発生基材との接触を強化することができる。代替として、別の構成では、頂部は加熱チャンバ壁の方を向いており、隆起部の傾斜は、受け入れたエアロゾル発生基材とのより大きな接触面積を提供する。隆起部は、基材との接触を強化するだけでなく、ブランチをさらに補強するために、サセプタブランチの湾曲した、又はカップ状の部分内に設けられてもよい。
【0016】
好ましくは、複数のサセプタブランチのうちの1つ又は複数が、エアロゾル発生基材を受け入れることができる深さを制限するように構成された制限部分を含む。このようにして、制限部分は、加熱チャンバの閉鎖端と基材の挿入端との間に隙間を設けるように、エアロゾル発生基材用の挿入制限器として機能することができる。換言すれば、エアロゾル発生基材は、制限部分を越えて延びることはできない。制限部分は、エアロゾル発生基材の挿入方向に対して実質的に垂直に配置することができる。挿入制限部分は、加熱チャンバの長手方向軸に関して半径方向内側に延びる周縁部を含み得る。制限部分により、空気がより良好にチャンバに流れ込み、エアロゾル発生基材の外面の周りを流れ、基材の遠位/挿入端を介してエアロゾル発生基材の上及び中に向けられることが可能になる。サセプタブランチのうちの1つ又は複数はまた、加熱チャンバの閉鎖端に当接するように構成された延長部分を含み得る。これは、サセプタアセンブリが加熱チャンバにあまりにも深く、又はあまりにもきつく挿入されるのを有利に防ぐ。
【0017】
好ましくは、加熱チャンバは、エアロゾル発生基材が加熱チャンバの閉鎖端に到達するのを防ぐように構成された突出部を含む。このようにして、突出部は、基材の挿入端への加熱チャンバ内の空気流が制限されないように、エアロゾル発生基材の挿入端と加熱チャンバの閉鎖端との間に距離を作り出す。
【0018】
好ましくは、加熱チャンバは、電磁場発生器の誘導加熱コイルを支持するように構成されたチャンバ壁を含む。チャンバ壁は、電磁場発生器の誘導加熱コイルを支持するために外面の中又は上に形成され得るコイル支持構造を含み得る。コイル支持構造は、誘導加熱コイルの装着を容易にし、誘導加熱コイルがサセプタアセンブリに対して最適に位置することを可能にする。したがって、サセプタは効率的に加熱され、それにより加熱装置のエネルギー効率が向上する。また、コイル支持構造を設けることにより、加熱装置の製造及び組み立てが容易になる。
【0019】
本発明の別の態様によれば、エアロゾル発生基材と、電磁場発生器と、第1の態様による加熱装置とを含むエアロゾル発生システムが提供される。
【0020】
図面を参照して、本発明の実施形態を以下に例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1A】本発明の第1の実施形態によるエアロゾル発生システムの概略断面図であり、エアロゾル発生ステムは、本発明による加熱装置と、加熱装置に挿入するためのエアロゾル発生基材とを含む。
【
図1B】エアロゾル発生基材が加熱装置内に位置する状態を示す、
図1Aのエアロゾル発生システムの概略断面図である。
【
図2A】本発明の第2の実施形態によるサセプタアセンブリの上面図である。
【
図2B】本発明の第2の実施形態のサセプタアセンブリの側面図である。
【
図2C】本発明の第2の実施形態のサセプタアセンブリの概略図である。
【
図2D】本発明の第2の実施形態による加熱装置の側面図である。
【
図3A】本発明の第3の実施形態による別のサセプタアセンブリの側面図である。
【
図3B】本発明の第3の実施形態によるサセプタアセンブリの概略図である。
【
図3C】本発明の第3の実施形態による加熱装置の側面図である。
【
図4A】本発明の第4の実施形態による別のサセプタアセンブリの側面図である。
【
図4B】本発明の第4の実施形態のサセプタアセンブリの中央断面図である。
【
図4C】本発明の第4の実施形態のサセプタアセンブリの概略図である。
【
図4D】本発明の第4の実施形態による加熱装置の側面図である。
【
図5A】本発明の第5の実施形態によるサセプタブランチ上部の概略図である。
【
図5B】本発明の第5の実施形態のサセプタアセンブリの中央断面図である。
【
図5C】本発明の第5の実施形態のサセプタアセンブリの概略図である。
【
図5D】本発明の第5の実施形態による加熱装置の側面図である。
【
図6A】本発明の第6の実施形態による別のサセプタアセンブリの概略図である。
【
図6B】本発明の第6の実施形態のサセプタアセンブリの端面図である。
【
図7A】本発明の第7の実施形態による別のサセプタアセンブリの概略図である。
【
図7B】本発明の第7の実施形態の加熱装置の概略図である。
【
図8A】本発明の一実施形態による加熱チャンバの概略図である。
【
図8B】本開示の別の実施形態による加熱チャンバの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1A及び
図1Bは、エアロゾル発生装置10と、装置10とともに使用するためのエアロゾル発生物品100とを含むエアロゾル発生システム1を示す。エアロゾル発生装置10は、エアロゾル発生装置10の様々な構成要素を収容する本体12を含む。本体12は、本明細書に記載された様々な実施形態で説明された構成要素に適合し、ユーザが片手で助けなしで快適に保持できる大きさの任意の形状を有することができる。
【0023】
図1A及び
図1Bの下の方に示すエアロゾル発生装置10の第1の端部14は、便宜上、エアロゾル発生装置10の遠位端、底端部、基端部又は下側端部として説明される。
図1a及び
図1bの上の方に示すエアロゾル発生装置10の第2の端部16は、エアロゾル発生装置10の近位端、上端部又は上側端部として説明される。使用中、ユーザは、典型的には、エアロゾル発生装置10を、第1の端部14を下向きに及び/又はユーザの口に対して遠位位置に、且つ第2の端部16を上向きに及び/又はユーザの口に対して近接位置に向ける。
【0024】
エアロゾル発生装置10は、本体12内に位置する加熱チャンバ18を含む。加熱チャンバ18は、エアロゾル発生物品100を受け入れるための実質的に円筒形の断面を有するキャビティ20の形態の内部容積を画定する。加熱チャンバ18は、長手方向を規定する長手方向軸を有し、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの耐熱プラスチック材料で形成される。エアロゾル発生装置10は、電源22、例えば充電式であり得る1つ又は複数のバッテリと、コントローラ24とをさらに含む。
【0025】
加熱チャンバ18は、エアロゾル発生装置10の第2の端部16に向かって開放されている。換言すれば、加熱チャンバ18は、エアロゾル発生装置10の第2の端部16に向かって開放した第1の端部26を有する。加熱チャンバ18は、典型的には、本体12への熱伝達を最小限に抑えるために、本体12の内面から間隔を空けて保持される。
【0026】
エアロゾル発生装置10は、スライドカバー28が加熱チャンバ18の開放した第1の端部26を覆って加熱チャンバ18へのアクセスを防ぐ閉位置(
図1Aを参照)と、スライドカバー28が加熱チャンバ18の開放した第1の端部26を露出させて加熱チャンバ18へのアクセスを提供する開位置(
図1Bを参照)との間で短手方向に移動可能なスライドカバー28を任意選択で含むことができる。
【0027】
加熱チャンバ18、具体的にはキャビティ20は、対応する形状の略円筒形又は棒状のエアロゾル発生物品100を受け入れるように配置される。典型的には、エアロゾル発生物品100は、典型的には、予め包装されたエアロゾル発生基材102を含む。エアロゾル発生物品100は、例えば、エアロゾル発生基材102としてタバコを含有し得る使い捨て且つ交換可能な物品(「消耗品」としても知られる)である。エアロゾル発生物品100は、近位端104(又は口端部)及び遠位端106を有する。エアロゾル発生物品100は、エアロゾル発生基材102の下流に位置するマウスピースセグメント108をさらに含む。エアロゾル発生基材102及びマウスピースセグメント108は、ラッパー110(例えば、紙ラッパー)内に同軸整列で配置されて、構成要素を適所に保持して、棒状のエアロゾル発生物品100を形成する。
【0028】
加熱チャンバ18は、加熱チャンバ18の第2の端部34に位置する基部32と、開放した第1の端部26との間に延びる側壁(又はチャンバ壁)30を有する。側壁30と基部32とを互いに接続し、単一部品として一体に形成することができる。
図1A及び
図1Bでは、側壁30は、管状であり、より具体的には円筒状である。他の例では、側壁30は、楕円形又は多角形の断面を有する管などの、他の好適な形状を有することができる。側壁30は、テーパ状にすることもできる。
【0029】
加熱チャンバ18の基部32は、閉じられており、例えば密閉されているか又は気密である。すなわち、加熱チャンバ18は、カップ状である。これにより、開放した第1の端部26から引き込まれた空気が、第2の端部34から流出するのを基部32によって防がれ、代わりにエアロゾル発生基材102を通って、ユーザに向かって戻るように案内されることを確実にすることができる。また、これにより、ユーザがエアロゾル発生物品100を加熱チャンバ18に意図した距離だけ挿入し、それ以上挿入しないことを確実にすることもできる。
図8は、代替的な加熱チャンバ基部を示す。
【0030】
加熱チャンバ18の側壁30は、内面36及び外面38を有する。エアロゾル発生装置10は、電磁場を発生させるための電磁場発生器46を含む。電磁場発生器46は、実質的に螺旋状の誘導コイル48を含む。誘導コイル48は、円形断面を有し、実質的に円筒形の加熱チャンバ18の周りに螺旋状に延びる。誘導コイル48は、電源22及びコントローラ24により励磁させることができる。コントローラ24は、電子部品の中でもとりわけ、電源22からの直流を誘導コイル48用の交流高周波電流に変換するよう配置されるインバータを含む。
【0031】
加熱チャンバ18の側壁30は、外面38に形成されたコイル支持構造50を含む。例示された例では、コイル支持構造50は、外面38の周りに螺旋状に延びるコイル支持溝52を含む。誘導コイル48は、コイル支持溝52内に位置しており、したがって、サセプタアセンブリ42に対して安全且つ最適に位置している。
【0032】
図2~
図7は、
図1A及び
図1Bの加熱チャンバ18内に位置するのに適した、本発明の取り外し可能なサセプタアセンブリの異なる実施形態を例示する。
【0033】
図2A~
図2Dは、本発明の一実施形態によるサセプタアセンブリ242の様々な図を示す。
図2A及び
図2Bは、それぞれサセプタアセンブリ242の上面図及び側面図を示し、
図2Cは、サセプタアセンブリ242の斜視図を示し、
図2Dは、加熱チャンバ218内のサセプタアセンブリ242の側面図を示す。
【0034】
サセプタアセンブリ242は、支持体244又はフレームと、支持体244から延びる4つの誘導加熱可能なサセプタブランチ246A、246B、246C、246Dとを含む。ブランチ246A、246B、246C、246Dは、支持体244の長さ全体にわたって等間隔にされ、支持体244は、上から眺めたときに(
図2Aのように)開いた円又はC字形状に成形されるため、ブランチ246A、246B、246C、246Dは、開いた円の周りに周方向に間隔を空けられ、2つのブランチ246A/246C及び246B/246Dは、開いた円の反対側で向かい合う。
【0035】
図2Dに見られるように、サセプタアセンブリ242は、支持体244が加熱チャンバ218の開放端226に配置され、ブランチ246A、246B、246C、246Dが開放端226から離れて加熱チャンバ218の基部232に向かって延びるように、加熱チャンバ218内に位置している。換言すれば、サセプタブランチ246A、246B、246C、246Dは、加熱チャンバ218の長手方向に細長い。加熱チャンバ218の基部232は、基部232の中央に、加熱チャンバ218内に内側に延びる突出部220を含む。突出部220は、加熱チャンバ218に引き込まれた空気が物品100の外面に沿って基部232に向かって移動し、エアロゾル発生物品100の遠位端106を介して物品100を通って上に戻ることを可能にするために、物品100の遠位端106と主基部壁232との間の隙間222が設けられるように、チャンバ218内に受け入れられるエアロゾル発生基材/物品100用の挿入制限器として機能する。
【0036】
サセプタブランチ246A、246B、246C、246Dのそれぞれは、ステム部分248及びブレード部分250を含む。ステム248は、サセプタアセンブリ244が一体のサセプタ部品となるように、各サセプタブランチ246のブレード250を支持体244に接続するために、支持体244上に装着される。支持体244もまた、ブランチ246A、246B、246C、246Dと同じ誘導加熱可能な材料から作られており、ユーザによるエアロゾル発生装置10の起動時に、エアロゾル発生基材102を気化させるために熱を発生させることになる。他の例では、支持体244は、異なる材料で作られていてもよい。さらに別の例では、支持体244及びブランチ246A、246B、246C、246Dは、同じサセプタ材料片から切り出され、打ち抜かれ、所望の形状に曲げられる。
【0037】
ステム部分248は、ブレード部分250を加熱チャンバ218側壁の内面から離すために、支持体244から離れるように延びる方向に沿って加熱チャンバ218の中心長手方向軸に向かって内側に角度が付けられている。これにより、エアロゾル発生物品100を受け入れるためのより小さな断面積が提供され、したがって、アセンブリ242内の物品100に偏らせるグリップ力が提供される。ブレード250は、加熱チャンバ218の長手方向軸及び互いに対して平行に配置される。ブレード250の端部は、各サセプタブランチ246に対して半円形の湾曲した縁部/端部を有し、これにより、加熱チャンバ218から抜き取られる際のエアロゾル発生物品外面の破れが低減される。
【0038】
各サセプタブランチ246A、246B、246C、246Dのブレード部分250は、細長い隆起部252が各ブレード250の中心に沿って設けられるように、加熱チャンバ218の中心長手方向軸から離れて加熱チャンバ218の側壁に向かって外側に延びる。隆起部252の頂部は、加熱チャンバ218の中心長手方向軸に向かって内側を向いている。支持体244に向かう隆起部252のステム端は、各ステム部分248内に部分的に延び、支持体244から離れた隆起部252の遠位端は、ブレード端が四半分ドーム形状を形成するように、それぞれのブレード250の端部から離れて終端する。
【0039】
サセプタアセンブリ242は、
図2Cに示すように、支持体244が収納され、それにより完全に円形のリング状の断面が提供される、外側リング254をさらに含む。外側リング254は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの実質的に非導電性且つ非透磁性の高分子材料で作られている。サセプタアセンブリ242が加熱チャンバ218に押し込まれるとき、外側リング254は、その外周全体の周りに加熱チャンバ218の側壁と摩擦嵌めを提供する。サセプタアセンブリ242は、外側リング254を引っ張ることにより、加熱チャンバ218から簡単に取り外すことができる。使用時、エアロゾル発生物品100は、外側リング254の中央開口部を通して加熱チャンバ218に挿入される。外側リング254は、エアロゾル発生物品100がサセプタアセンブリ242内にあってユーザが吸入するとき、空気がリング254の本体を通過することを可能にするための通気ゲート(図示せず)を含む。
【0040】
図3A~
図3Cは、本発明の別の実施形態によるサセプタアセンブリ342の様々な図を示す。
図3Aは、サセプタアセンブリ342の側面図を示し、
図3Bは、サセプタアセンブリ342の斜視図を示し、
図3Cは、加熱チャンバ318内のサセプタアセンブリ342の側面図を示す。
【0041】
図3のサセプタアセンブリ342機構は、
図2を参照して説明した実施形態と同様である。サセプタアセンブリ342は、サセプタブランチ346A、346B、346C、346Dが接続された支持体344を含む。各サセプタブランチ346は、ステム部分348及びブレード部分350を含む。
【0042】
図3Aにより明確に見られるように、休止状態(すなわち、エアロゾル発生物品/スティックが内部に受け入れられていない)の各サセプタブランチ346のブレード350もまた、サセプタアセンブリ/加熱チャンバの中心長手方向軸に対して角度が付けられている(
図2のように中心軸に平行であるのとは対照的に)。一例では、エアロゾル発生物品100がサセプタアセンブリ342に挿入されるとき、ブランチ346は加熱チャンバ318の側壁に向かって外側に曲がって、加熱チャンバ側壁と平行になる。別の言い方をすると、弛緩/休止状態で(エアロゾル発生物品がサセプタアセンブリ342内に保持されていないとき)、サセプタアセンブリ342の中心長手方向軸に対するサセプタブランチブレード350の角度α(サセプタブランチ346の遠位端から支持体344への方向)は、0°よりも大きく、エアロゾル発生物品がサセプタアセンブリ342に受け入れられるとき、中心長手方向軸に対するブレード350の角度αは、0°、すなわち中心軸と平行である。
【0043】
外側リング354は、加熱チャンバ318の壁に乗るように構成されたリップ356をさらに含み、したがって、外側リング354及びサセプタアセンブリ342が加熱チャンバ318に過度に挿入されるのを防ぐ(
図3Cに見られるように)。
【0044】
図4A~
図4Dは、本発明の別の実施形態によるサセプタアセンブリ442の様々な図を示す。
図4A及び
図4Bは、それぞれサセプタアセンブリ442の側面図及び中央断面図を示し、
図4Cは、サセプタアセンブリ442の斜視図を示し、
図4Dは、加熱チャンバ418内のサセプタアセンブリ442の側面図を示す。
【0045】
サセプタアセンブリ442は、サセプタブランチ446A、446B、446C、446Dが接続された支持体444を含む。各サセプタブランチ446は、ステム部分448及びブレード部分450を含む。
【0046】
各サセプタブランチ446のステム448は、
図4Aに見られるように、サセプタアセンブリ442又は加熱チャンバ418の中心長手方向軸に向かって内側に延びる。各サセプタブランチ446のブレード450は、各それぞれのステム448から中心長手方向軸に平行な方向に支持体444から離れるように延びる。各ブレード450は、錠剤/カプセル形状、すなわち細長い円を有し、カプセルの一部分のようなカップ状の形状を形成するように湾曲している。したがって、サセプタアセンブリ442は、概略的なチューリップ形状を有し、各ブランチ446(ステム448及びブレード450)は、チューリップの花弁のように見なすことができる。各ブレード450の曲率は、ブレード450の内面が受け入れたエアロゾル発生物品を覆うように選択される。
【0047】
各ブレード450、又はブランチ446の遠位端452は、受け入れたエアロゾル発生物品がサセプタブランチ446を側壁に向かって外側に曲がらせる場合に、ブランチ446の縁部のみが加熱チャンバ側壁と接触することになるように、加熱チャンバ418の側壁に向かって外側に向きを変えられる。これにより、ブランチ446と加熱チャンバ418との接触が最小限に抑えられ、それにより伝導を介した熱損失が最小限に抑えられる。
【0048】
サセプタアセンブリ442は、
図4Cに示すように、支持体444の上に成形され、それにより完全に円形のリング状の断面を提供する、外側リング454をさらに含む。サセプタアセンブリ442が加熱チャンバ418に押し込まれるとき、外側リング454は、その外周全体の周りに加熱チャンバ418の側壁と摩擦嵌めを提供する。外側リング454は、外側リング454及びサセプタアセンブリ442が加熱チャンバ418にあまりにも深く挿入されるのを防ぐために、加熱チャンバ418の壁に乗るように構成されたリップ456をさらに含む(
図4Dに見られるように)。
【0049】
図5A~
図5Dは、本発明の別の実施形態によるサセプタアセンブリ542の様々な図を示す。
図5Aは、サセプタブランチ546のステム548の断面斜視図を示し、
図5Bは、サセプタアセンブリ542の中央断面図を示し、
図4Cは、サセプタアセンブリ542の斜視図を示し、
図5Dは、加熱チャンバ518内のサセプタアセンブリ542の側面図を示す。
【0050】
図5のサセプタアセンブリ542機構は、
図4を参照して説明した実施形態と同様であり、ブレード550は錠剤形状である。サセプタアセンブリ542は、サセプタブランチ546A、546B、546C、546Dが接続された支持体544を含む。各サセプタブランチ546は、ステム部分548及びブレード部分550を含む。
【0051】
各サセプタブランチ546A、546B、546C、546Dは、そのステム548及びブレード550部分の中心に沿って延びる湾曲した溝552、又はリブ形状を含む。溝542の形状は、
図5Aに例示することができる。溝552の先端は、
図5Bに示すようにサセプタアセンブリ542の中心に向かって内側を向き、各ブランチ546に構造的剛性を提供する。また、溝552は、溝552がエアロゾル発生物品の側面により深く押し込まれることになるので、受け入れたエアロゾル発生物品への接触を強化するストリップを提供する。
【0052】
サセプタアセンブリ542は、
図5Cに示すように、支持体544の上に成形され、それにより完全に円形のリング状の断面を提供する、外側リング554を含む。外側リング454は、外側リング554及びサセプタアセンブリ542が加熱チャンバ518に挿入されすぎるのを防ぐために、加熱チャンバ518の壁に乗るように構成されたリップ556をさらに含む(
図5Dに見られるように)。支持体544は、支持体544と外側リング554との接続を最適化する穿孔556又は孔をさらに含み、形成プロセス中に外側リング554の材料が穿孔556を通って流れ、凝固する。
【0053】
図6A及び
図6Bは、本発明の別の実施形態によるサセプタアセンブリ642の斜視図及び端面図を示す。
図6のサセプタアセンブリ642機構は、
図2を参照して説明した実施形態と同様である。サセプタアセンブリ642は、サセプタブランチ646A、646B、646C、646Dが接続された支持体644を含む。各サセプタブランチ646は、ステム部分648及びブレード部分650を含む。
【0054】
各サセプタブランチ646A、646B、646C、646Dは、ブランチの湾曲した遠位端から(すなわち支持体644から離れるように)延びる丸い突出部652を含む。突出部652は、
図4に描写された実施形態に関連したサセプタブレード450の遠位端452と同様に、サセプタブランチ646の本体を加熱チャンバの側壁から遠ざけるように機能し、サセプタブランチ646から加熱チャンバへの伝導を介した熱伝達を低減するために、最小限の方法で加熱チャンバの側壁に当接するように構成される。
【0055】
図7Aは、本発明の別の実施形態におけるサセプタアセンブリ742の斜視図を示し、
図7Bは、加熱チャンバ718内のサセプタアセンブリ742の斜視図を示す。
図7のサセプタアセンブリ742機構は、
図4を参照して説明した実施形態と同様である。チューリップ形状のサセプタアセンブリ742は、サセプタブランチ746が接続された支持体744を含む。各サセプタブランチ746は、ステム部分748及びブレード部分750を含む。
【0056】
各サセプタブランチ746のブレード部分750は、平坦な遠位端752と挿入制限フラップ754とを含む。遠位端752は、加熱チャンバ718の基部732に当接するように配置された2つの脚部756を含む。
【0057】
挿入制限器754は、エアロゾル発生物品が挿入制限器754を越えて延びること、又は挿入されることを防ぐように配置される。挿入制限器754は、切られて、サセプタアセンブリ742の中心に向かって内側に曲げられた遠位端752のフラップである。挿入制限フラップ754は、エアロゾル発生基材の挿入方向に対して実質的に垂直になるように曲げられているため、基材は、使用時に制限器754に当接するようになる。
【0058】
サセプタアセンブリ742が加熱チャンバ718内に配置されるとき、挿入制限器754及び脚部756は、受け入れたエアロゾル発生基材の遠位端と加熱チャンバ718の基部732との間に隙間758を設けるように機能する(
図2を参照して説明した実施形態における突出部220と同様)。隙間758により、加熱チャンバ718内の空気がエアロゾル発生基材の上方にその遠位端を介して引き込まれることが可能になり、それにより発生したエアロゾルのユーザへの送配を最適化することが可能になる。さらにまた、
図7Bでは、脚部756により、加熱チャンバ718に沿ったサセプタブランチの長さをより長くすること可能になり、より大きな加熱面を提供することが可能になることがわかる。
【0059】
したがって、
図7を参照して説明したサセプタアセンブリを含む加熱装置は、加熱チャンバの基部に突出部を必要としないことを理解されたい。
図8A及び
図8Bは、本発明による2つの異なる加熱チャンバを示す。
【0060】
見られるように、
図8Aは、開放端820及び閉鎖基部822を有する円筒形の加熱チャンバ818を示す。加熱装置における空気流及びエアロゾル送配を最適化するために、内部に受け入れたエアロゾル発生基材の端部と基部822との間に隙間を設けるために、基部822に突出部824が設けられる。
【0061】
図8Bは、開放端920及び閉鎖基部922を有する円筒形の加熱チャンバ918を示す。基部922の内面は、丸いか又は平坦であり、エアロゾル発生基材をその内面にすぐに押し付けることを可能にし、空気が加熱チャンバ918に受け入れたエアロゾル発生基材の遠位端まで流れるのを制限することになる。加熱チャンバ918を含む加熱装置における空気流及びエアロゾル送配を最適化するために、サセプタアセンブリは、エアロゾル発生基材がチャンバ918にあまりにも深く挿入されるのを防ぐように構成されることになる。
【0062】
本明細書において別途記載のない限り又は文脈に明らかに矛盾しない限り、全ての可能な変形形態における上述した特徴の任意の組み合わせは、本開示によって包含されることを理解されたい。
【国際調査報告】