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特表2024-504438V2Xにおけるサイドリンクのリソース選択方法及び端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-31
(54)【発明の名称】V2Xにおけるサイドリンクのリソース選択方法及び端末
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/40 20230101AFI20240124BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20240124BHJP
   H04W 52/02 20090101ALI20240124BHJP
【FI】
H04W72/40
H04W92/18
H04W52/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023544783
(86)(22)【出願日】2022-02-17
(85)【翻訳文提出日】2023-07-25
(86)【国際出願番号】 CN2022076647
(87)【国際公開番号】W WO2022188606
(87)【国際公開日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】202110262544.5
(32)【優先日】2021-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】322001587
【氏名又は名称】中信科智聯科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CICT Connected and Intelligent Technologies Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Office 505, 5th Floor, Building 2, No. 299, Scientific Research Avenue, Zengjia Town, High-tech Industrial Development Zone, Jiulongpo District, Chongqing, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】李 晨▲しん▼
(72)【発明者】
【氏名】趙 鋭
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA33
5K067EE02
5K067EE25
(57)【要約】
本開示はV2Xにおけるサイドリンクのリソース選択方法及び端末を開示し、V2X通信技術分野に関する。該リソース選択方法は端末に適用され、パケットが到着するときにリソース選択時刻を確定するステップと、前記リソース選択時刻に、パケット送信を行う送信リソースを選択するステップと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に適用される、サイドリンクのリソース選択方法であって、
パケットが到着するときにリソース選択時刻を確定するステップと、
前記リソース選択時刻に、パケット送信を行う送信リソースを選択するステップと、を含む
ことを特徴とするサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項2】
前記した、リソース選択時刻を確定することは、
前記パケットに対応する第1目標パラメータを取得するステップと、
前記第1目標パラメータの値が0である場合、前記パケットの到着時刻を前記リソース選択時刻として確定するステップと、を含み、
前記第1目標パラメータは、最小短時間連続センシング時間長パラメータ又は短時間連続センシング時間長パラメータを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項3】
前記した、リソース選択時刻を確認することは、
前記パケットに対応する第1目標パラメータを取得するステップと、
前記パケットの到着時刻の前に前記端末が連続センシングを行い且つ前記連続センシングの時間長が前記第1目標パラメータ以上である場合、前記リソース選択時刻が前記パケットの到着時刻に等しいと確定するステップと、を含み、
前記第1目標パラメータは、最小短時間連続センシング時間長パラメータ又は短時間連続センシング時間長パラメータを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項4】
前記した、リソース選択時刻を確定することは、
リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長を確定するステップと、
前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいて、前記リソース選択時刻を確定するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項5】
リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長を確定する前記ステップは、
第2目標パラメータに基づいて前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長を確定するステップを含み、
前記第2目標パラメータは、前記パケットの優先レベル、前記パケットの遅延、前記パケットの信頼性、前記パケットのサービス品質、最小短時間連続センシング時間長パラメータ及び短時間連続センシング時間長パラメータのうちの少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項4に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項6】
前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいて、前記リソース選択時刻を確定する前記ステップは、
前記パケットの到着時刻の前に前記端末が連続センシングを行い且つ前記連続センシングの時間長が前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長以上である場合、前記リソース選択時刻が前記パケットの到着時刻に等しいと確定するステップを含む
ことを特徴とする請求項4に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項7】
前記連続センシングは前記パケットの到着時刻に既に終了しており、且つセンシング終了から前記パケットの到着時刻までの時間長はK以下であり、
ここで、Kは0以上の整数である
ことを特徴とする請求項3又は6に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項8】
前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいて、前記リソース選択時刻を確定する前記ステップは、
前記端末が前記パケットの到着時刻に実行している連続センシングの第1時間長を確定するステップと、
前記第1時間長及び前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいて、前記リソース選択時刻を確定するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項4に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項9】
前記第1時間長及び前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいて、前記リソース選択時刻を確定する前記ステップは、
以下の式
【数1】
【数2】
及び
【数3】
のうちの1つに基づいて前記リソース選択時刻を確定するステップを含み、
ここで、nselectionは前記リソース選択時刻であり、nは前記パケットの到着時刻であり、Lは前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長であり、Mは前記第1時間長であり且つM≧0であり、Tproc,0は前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長において得られるセンシング結果の処理時間である
ことを特徴とする請求項8に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項10】
前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいて、前記リソース選択時刻を確定する前記ステップは、
以下の式
【数4】
【数5】
及び
【数6】
のうちの1つに基づいて前記リソース選択時刻を確定するステップを含み、
ここで、nselectionは前記リソース選択時刻であり、nは前記パケットの到着時刻であり、Lは前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長であり、Tproc,0は前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長において得られるセンシング結果の処理時間である
ことを特徴とする請求項4に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項11】
前記短時間連続センシングの終了時刻は前記リソース選択時刻である
ことを特徴とする請求項4に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項12】
前記連続センシングは、不連続受信がオンになっているときに行われるセンシングと、周期的な部分的センシングと、他のパケット送信によりトリッガーされる短時間連続センシングとのうちの少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項3、6又は8に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項13】
前記した、リソース選択時刻を確認することの後、
前記リソース選択時刻に基づいてリソース選択ウィンドウを確定するステップを更に含む
ことを特徴とする請求項1に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項14】
前記リソース選択ウィンドウは[nselection+T1,nselection+T2]であり、
ここで、T1はリソース選択ウィンドウの開始時間確定パラメータであり、T2はリソース選択ウィンドウの終了時間確定パラメータであり、且つ、
T2-T1はリソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数以上であることと、
T2はサイドリンク制御情報の時間領域リソース割り当てフィールドにおいて指示可能である、2回の送信の間の最大時間領域リソース数以下であることと、
T2はプリセット値以下であることと、のうちの少なくとも1つが満たされる
ことを特徴とする請求項13に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項15】
前記リソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数は、
リソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数パラメータに基づいて確定することと、
毎回の送信に対応する最小候補時間領域リソース数パラメータに基づいて確定することと、
前記パケットの優先レベルに基づいて確定することと、
前記パケットの遅延に基づいて確定することと、
前記パケットの信頼性に基づいて確定することと、
前記パケットのサービス品質に基づいて確定することと、のうちの少なくとも1つにより確定される
ことを特徴とする請求項14に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項16】
前記リソース選択時刻に、パケット送信を行う送信リソースを選択する前記ステップの後、
連続センシングを続いて行い、前記送信リソースに対して第1処理を行ってから前記パケットの送信を実行するステップを更に含み、
前記第1処理は再評価メカニズム及び/又は占用メカニズムを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項17】
前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間の確定手段は、
前記パケットに対して行われた初期リソース選択のリソース選択ウィンドウの終了時間の絶対時刻を、前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間として確定することと、
前記パケットに対して初期リソース選択が行われた時刻から経過する第1プリセット時間長に対応する時刻を、前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間として確定することと、
前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間に対応する時刻を、前記連続センシングの開始時刻と短時間連続センシングの最大プリセット時間長との和以下にすることと、のうちのいずれか1つを含む
ことを特徴とする請求項16に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項18】
前記連続センシングの終了時刻は、前記第1処理の終了時刻である
ことを特徴とする請求項16に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項19】
端末であって、
プロセッサ、メモリ、及び、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサにおいて運行可能なコンピュータプログラムを備え、
前記コンピュータプログラムが前記プロセッサにより実行されると、請求項1ないし18のいずれか一項に記載のサイドリンクのリソース選択方法のステップが実現される
ことを特徴とする端末。
【請求項20】
端末であって、
パケットが到着するときにリソース選択時刻を確定するように構成される確定モジュールと、
前記リソース選択時刻に、パケット送信を行う送信リソースを選択するように構成される選択モジュールと、を備える
ことを特徴とする端末。
【請求項21】
プロセッサにより読取可能な記憶媒体であって、
前記プロセッサにより読取可能な記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、
前記コンピュータプログラムは、プロセッサに、請求項1ないし18のいずれか一項に記載のサイドリンクのリソース選択方法のステップを実行させる
ことを特徴とするプロセッサにより読取可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2021年3月10日に中国で出願された中国特許出願No. 202110262544.5の優先権を主張し、その全ての内容を引用により組み込む。
【0002】
本開示はV2X(Vehicle-to-Everything)通信技術分野に関し、特にはV2Xにおけるサイドリンクのリソース選択方法及び端末に関する。
【背景技術】
【0003】
V2X(Vehicle to Everything,車車間/路車間)は、車両と車両(Vehicle to Vehicle,V2V)、車両とインフラ(Vehicle to Infrastructure,V2I)、車両と歩行者(Vehicle to Pedestrian,V2P)、車両とネットワーク(Vehicle to Network,V2N)などの通信方式を支える。歩行者により常に充電状態に維持されることが難しいV2Xデバイス(例えば歩行者携帯端末(Pedestrian User Equipment,P-UE)、いわゆる交通弱者(Vulnerable Road Users,VRU))の場合、又はエネルギー消耗を抑える必要がある(例えば車両の航続能力が不足になっているか、又は車両数が少なくて道路側デバイスが持続的に運行する必要がない)場合に対しては、UEの省電力メカニズムを考慮すべきである。しかしながら、省電力状態にあるUEがパケットを送信しようとする場合、UEがサイドリンク(Sidelink)の自律的リソース選定を行うとき、特に動的(非周期的)パケット(イベントトリッガーなど)が届いたとき、関連技術においてはこれらのような場面に向けるリソース選定メカニズムがなくて、通信の信頼性を確保できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施例は、省電力メカニズムにあるV2X端末に対して、端末が動的パケットの到着時にリソース選択を行うための実現メカニズムが関連技術により提供されておらず、動的パケットの伝送信頼性が保証されていない課題を解決するために、V2Xにおけるサイドリンクのリソース選択方法及び端末を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の技術的課題を解決するために、本開示の実施例はサイドリンクのリソース選択方法を提供し、該方法は端末に適用され、パケットが到着するときにリソース選択時刻を確定するステップと、前記リソース選択時刻に、パケット送信を行う送信リソースを選択するステップと、を含む。
【0006】
選択的に、前記した、リソース選択時刻を確定することは、前記パケットに対応する第1目標パラメータを取得するステップと、前記第1目標パラメータの値が0である場合、リソース選択時刻が前記パケットの到着時刻であると確定するステップと、を含む。ここで、前記第1目標パラメータは最小短時間連続センシング時間長パラメータ又は短時間連続センシング時間長パラメータを含む。
【0007】
選択的に、前記した、リソース選択時刻を確定することは、前記パケットに対応する第1目標パラメータを取得するステップと、前記パケットの到着時刻の前に端末が連続センシングを行い且つ前記連続センシングの時間長が前記第1目標パラメータ以上である場合、リソース選択時刻がパケットの到着時刻に等しいと確定するステップと、を含む。ここで、前記第1目標パラメータは最小短時間連続センシング時間長パラメータ又は短時間連続センシング時間長パラメータを含む。
【0008】
選択的に、前記した、リソース選択時刻を確定することは、リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長を確定するステップと、前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいてリソース選択時刻を確定するステップと、を含む。
【0009】
具体的に、リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長を確定するステップは、第2目標パラメータに基づいてリソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長を確定するステップを含む。ここで、前記第2目標パラメータは、パケットの優先レベル、パケットの遅延、パケットの信頼性、パケットのサービス品質、最小短時間連続センシング時間長パラメータ及び短時間連続センシング時間長パラメータのうちの少なくとも1つを含む。
【0010】
さらに、前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいてリソース選択時刻を確定するステップは、前記パケットの到着時刻の前に端末が連続センシングを行い且つ前記連続センシングの時間長が前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長以上である場合、リソース選択時刻がパケットの到着時刻に等しいと確定するステップ、を含む。
【0011】
選択的に、前記連続センシングは前記パケットの到着時刻に既に終了しており、且つセンシング終了から前記パケットの到着時刻までの時間長はK以下であり、ここで、Kは0以上の整数である。
【0012】
さらに、前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいてリソース選択時刻を確定するステップは、パケットの到着時刻に端末が実行している連続センシングの第1時間長を確定するステップと、前記第1時間長と前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長とに基づいてリソース選択時刻を確定するステップと、を含む。
【0013】
具体的に、前記第1時間長と前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長とに基づいてリソース選択時刻を確定するステップは、以下の式
【数1】
【数2】
及び
【数3】
のうちの1つに基づいてリソース選択時刻を確定するステップを含む。ここで、nselectionはリソース選択時刻であり、nはパケットの到着時刻であり、Lはリソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長であり、M第1時間長であり且つM≧0であり、Tproc,0は前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長において得られるセンシング結果の処理時間である。
【0014】
さらに、前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいてリソース選択時刻を確定するステップは、以下の式
【数1】
【数2】
及び
【数3】
のうちの1つに基づいてリソース選択時刻を確定するステップを含む。ここで、nselectionはリソース選択時刻であり、nはパケットの到着時刻であり、Lはリソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長であり、Tproc,0は前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長において得られるセンシング結果の処理時間である。
【0015】
選択的に、前記短時間連続センシングの終了時刻はリソース選択時刻である。
【0016】
具体的に、前記連続センシングは、不連続受信がオンになっているときに行われるセンシングと、周期的な部分的センシングと、他のパケット送信によりトリッガーされる短時間連続センシングとのうちの少なくとも1つを含む。
【0017】
選択的に、前記した、リソース選択時刻を確定することの後、前記リソース選択時刻に基づいてリソース選択ウィンドウを確定するステップを更に含む。
【0018】
さらに、前記リソース選択ウィンドウは[nselection+T1,nselection+T2]である。ここで、T1はリソース選択ウィンドウの開始時間確定パラメータであり、T2はリソース選択ウィンドウの終了時間確定パラメータであり、且つ、T2-T1はリソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数以上であることと、T2はサイドリンク制御情報の時間領域リソース割り当てフィールドにおいて指示可能である、2回の送信の間の最大時間領域リソース数以下であることと、T2はプリセット値以下であることと、のうちの少なくとも1つが満たされる。
【0019】
具体的に、前記リソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数は、リソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数パラメータに基づいて確定することと、毎回の送信に対応する最小候補時間領域リソース数パラメータに基づいて確定することと、パケットの優先レベルに基づいて確定することと、パケットの遅延に基づいて確定することと、パケットの信頼性に基づいて確定することと、パケットのサービス品質に基づいて確定することと、のうちの少なくとも1つにより確定される。
【0020】
選択的に、前記リソース選択時刻に、パケット送信を行う送信リソースを選択するステップの後、連続センシングを続いて行い、前記送信リソースに対して第1処理を行ってからパケットの送信を実行するステップを更に含む。ここで、前記第1処理は再評価メカニズム及び/又は占用メカニズムを含む。
【0021】
さらに、前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間の確定手段は、パケットに対して行われた初期リソース選択のリソース選択ウィンドウの終了時間の絶対時刻を、前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間として確定することと、パケットに対して初期リソース選択が行われた時刻から経過する第1プリセット時間長に対応する時刻を、前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間として確定することと、前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間に対応する時刻を、連続センシングの開始時刻と短時間連続センシングの最大プリセット時間長との和以下にすることと、のうちのいずれか1つを含む。
【0022】
選択的に、前記連続センシングの終了時刻は前記第1処理の終了時刻である。
【0023】
本開示の実施例は端末を更に開示する。該端末は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサにおいて運行可能なコンピュータプログラムとを備え、前記コンピュータプログラムは、前記プロセッサにより実行されるときに上述したサイドリンクのリソース選択方法のステップを実現する。
【0024】
本開示の実施例は端末を更に開示する。該端末は、パケットが到着するときにリソース選択時刻を確定するように構成される確定モジュールと、前記リソース選択時刻に、パケット送信を行う送信リソースを選択するように構成される選択モジュールと、を備える。
【0025】
本開示の実施例はプロセッサにより読取可能な記憶媒体を更に開示する。前記プロセッサにより読取可能な記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムは、プロセッサに、上述したサイドリンクのリソース選択方法のステップを実行させる。
【発明の効果】
【0026】
本開示の有益な効果としては、上述した提案において、パケットが到着するときにリソース選択時刻の確定を行い、さらに確定されたリソース選択時刻に従ってリソースの選択を行うことによって、パケットの伝送信頼性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本開示の実施例に係るサイドリンクのリソース選択方法のフローチャートである。
図2】1つ目の確定方式によるリソース選択時刻の位置を示す模式図である。
図3】2つ目の確定方式によるリソース選択時刻の位置を示す模式図である。
図4】3つ目の確定方式によるリソース選択時刻の位置を示す模式図である。
図5】4つ目の確定方式によるリソース選択時刻の位置を示す模式図である。
図6】リソース選択ウィンドウの位置を示す模式図である。
図7】再評価メカニズムにおけるリソース選択ウィンドウの終了時間の位置を示す模式図の一である。
図8】再評価メカニズムにおけるリソース選択ウィンドウの終了時間の位置を示す模式図の二である。
図9】再評価メカニズムにおけるリソース選択ウィンドウの終了時間の位置を示す模式図の三である。
図10】本開示の実施例に係る端末のモジュール模式図である。
図11】本開示の実施例に係る端末の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本開示の目的、技術的手段及び長所をより明確にするために、以下、図面及び詳しい実施例を参照しながら本開示を具体的に説明する。
【0029】
本開示は、省電力メカニズムにあるV2X端末に対して、端末が動的パケットが到着するときにリソース選択を行うための実現メカニズムが関連技術により提供されておらず、動的パケットの伝送信頼性が保証されていない課題に鑑みて、V2Xにおけるサイドリンクのリソース選択方法及び端末を提案する。
【0030】
図1に示すように、本開示の実施例に係るサイドリンクのリソース選択方法は、端末に適用され、以下のステップを含む。
【0031】
ステップ11において、パケットが到着するときにリソース選択時刻を確定する。
【0032】
ここで、該パケットは、様々な層において使用される様々な詳しい記述に対応することができ、詳しくは、パケット(packet)、トランスポートブロック(Transport Block,TB)、メディアアクセス制御プロトコル制御ユニット(Media Access Control Protocol Data Unit,MAC PDU)、データ(DATA)又はデータパケットとして記述されることができるが、これらに限られない。
【0033】
MAC PDUを例とする特定の場面として、MACエンティティが単一のMAC PDUの送信(1回又は複数回)のために、選定されたサイドリンクグラントを生成することを選択した場合、本開示に係る技術的手段が採用される。
【0034】
ステップ12において、前記リソース選択時刻に、パケット送信を行う送信リソースを選択する。
【0035】
なお、パケットが到着するときにリソース選択時刻の確定を行い、さらに確定されたリソース選択時刻に従ってリソース選択を行うことにより、パケットの伝送信頼性を確保する。
【0036】
また、本開示の実施例によるリソース選択は主に、端末がV2X通信過程中にサイドリンクにおいて行うリソース選択を指す。さらに、該リソース選択方法は主に、省電力メカニズムを実現可能な端末に適用される。つまり、端末が省電力メカニズムで作動している場合、パケットが到着するとき、端末はまずリソース選択時刻を確定し、次にパケット送信を行う送信リソースをリソース選択時刻に選択する。これにより、パケットの伝送信頼性を保証することができる。
【0037】
以下、本開示の具体的な実現過程を詳しく説明する。
【0038】
選択的に、本開示の他の一実施例において、前記ステップ11の1つの実施形態は以下のステップを含む。
【0039】
ステップ111において、前記パケットに対応する第1目標パラメータを取得する。
【0040】
ここで、該第1目標パラメータは最小短時間連続センシング時間長パラメータ又は短時間連続センシング時間長パラメータを含む。さらに、該最小短時間連続センシング時間長パラメータ又は短時間連続センシング時間長パラメータは、プロトコルにより契約されるか、ネットワーク側で設定されるか、又は、予め設定されることができる。
【0041】
ステップ112において、前記第1目標パラメータの値が0である場合、前記パケットの到着時刻をリソース選択時刻として確定する。
【0042】
なお、この場合には、端末により取得された最小短時間連続センシング時間長パラメータ又は短時間連続センシング時間長パラメータの値が0であれば、端末はセンシングを行う必要がなく、直ちにリソース選択を行うことができる。
【0043】
また、本実施例による最小短時間連続センシング時間長パラメータは独立で設定された単一のパラメータであってもよい。例えば、システムが該最小短時間連続センシング時間長パラメータを1つの固定値として設定する。又は、例えば、該最小短時間連続センシング時間長パラメータは、パケットの優先レベル、遅延、信頼性及びサービス品質のうちの少なくとも1つの様々な値に基づいて、対応するように複数のパラメータ値が設定される。つまり、この場合、最小短時間連続センシング時間長パラメータは1つのパラメータリストであり、現在用いられる最小短時間連続センシング時間長パラメータは、送信対象であるパケットによって確定される必要がある。
【0044】
例えば、最小短時間連続センシング時間長パラメータがパケットの優先レベルによって確定されるとき、最高優先レベル(予め設定されたか又はネットワーク側で設定された優先レベルのしきい値より高い場合)の場合にはセンシングを行わずにリソースの選択を直ちに行い(その後にセンシング+再評価及び/又は占有を実行)、他の優先レベルの場合にはセンシングを行う。具体的に、優先レベルと最小短時間連続センシング時間長パラメータの間の対応関係はテーブル1に示す通りである。
<テーブル1:優先レベルと最小短時間連続センシング時間長パラメータの対応関係>
【0045】
例えば、最小短時間連続センシング時間長パラメータがパケットの遅延によって確定されるとき、遅延要求が予め設定されたしきい値又はネットワーク側で設定されたしきい値より低い場合には、センシングを行わないか又はより短いセンシングを行い、他の場合には、センシングを行うか又はより長いセンシングを行う。具体的に、パケットの遅延(具体的にはパケット遅延バジェット(Packet Delay Budge,PDB)を指す)と最小短時間連続センシング時間長パラメータの間の対応関係はテーブル2ないしテーブル4に示す通りである。
<テーブル2:PDBと最小短時間連続センシング時間長パラメータの第1種類の対応関係>
<テーブル3:PDBと最小短時間連続センシング時間長パラメータの第2種類の対応関係>
<テーブル4:PDBと最小短時間連続センシング時間長パラメータの第3種類の対応関係>
【0046】
なお、本実施例による短時間連続センシング時間長パラメータとは、独立で設定された個別のパラメータであってもよい。例えば、システムが該短時間連続センシング時間長パラメータを1つの固定値として設定する。又は、例えば、該短時間連続センシング時間長パラメータは、パケットの優先レベル、遅延、信頼性及びサービス品質のうちの少なくとも1つの様々な値に基づいて、対応するように複数のパラメータ値が設定される。つまり、この場合、短時間連続センシング時間長パラメータは1つのパラメータリストである。例えば、該リストでは、パケットの優先レベルによって対応する短時間連続センシング時間長パラメータが指示される。つまり、この場合、現在用いられる最小短時間連続センシング時間長パラメータは、送信対象であるパケットによって確定される必要がある。
【0047】
選択的に、本開示のもう1つの実施例において、前記ステップ11の他の一実施形態は以下のステップを含む。
【0048】
ステップ113において、前記パケットに対応する第1目標パラメータを取得する。
【0049】
具体的に、該第1目標パラメータは最小短時間連続センシング時間長パラメータ又は短時間連続センシング時間長パラメータを含む。ここで、該最小短時間連続センシング時間長パラメータ又は短時間連続センシング時間長パラメータは、プロトコルにより契約されるか、ネットワーク側で設定されるか、又は、予め設定されることができる。具体的に、該最小短時間連続センシング時間長パラメータは独立で設定される単一のパラメータであってもよい。例えば、システムが該最小短時間連続センシング時間長パラメータを1つの固定値として設定する。又は、例えば、該最小短時間連続センシング時間長パラメータは、パケットの優先レベル、遅延、信頼性及びサービス品質のうちの少なくとも1つの様々な値に基づいて、対応するように複数のパラメータ値が設定される。最小短時間連続センシング時間長パラメータに基づいてリソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長を確定する際、リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長は対応するパラメータ値以上であればよい。該短時間連続センシング時間長パラメータは独立で設定された個別のパラメータであってもよい。例えば、システムが該短時間連続センシング時間長パラメータを1つの固定値として設定する。又は、例えば、該短時間連続センシング時間長パラメータは、パケットの優先レベル、遅延、信頼性及びサービス品質のうちの少なくとも1つの様々な値に基づいて、対応するように複数のパラメータ値が設定される。
【0050】
ステップ114において、前記パケットの到着時刻の前に端末が連続センシングを行い且つ前記連続センシングの時間長が前記第1目標パラメータ以上である場合、リソース選択時刻はパケットの到着時刻に等しい。
【0051】
なお、パケットが到着する前に端末が既に連続センシングを実行しており、且つ連続センシングの時間長は既に最小短時間連続センシング時間長パラメータ又は短時間連続センシング時間長パラメータ以上になっている場合、前の連続センシングで取得されたセンシング結果は、端末がリソース選択を行うための需要を既に満足できるため、端末はパケットの到着時刻にリソース選択を直接行うことができる。
【0052】
また、パケット到着前に取得される連続センシングのセンシング結果が今回送信されるパケットのリソース選択に精度よく適用できるように保証するために、該連続センシングは、前記パケットの到着時刻に連続センシングは既に終了したこと、及び、センシングが終了してから前記パケットの到着時刻までの時間長はK以下であること、を満たすべきである。ここで、Kは0以上の整数である。
【0053】
さらに、本実施例による連続センシングは、以下A11ないしA13のうちの少なくとも1つを含む。
A11、不連続受信のオン期間に行われるセンシング
A12、周期的な部分的センシング
A13、他のパケット送信によりトリッガーされる短時間連続センシング
【0054】
ここで、他のパケットとは、現在の送信対象となるパケットと異なる、非周期的に生成された他のパケットである。
【0055】
選択的に、本開示のもう1つの実施例において、前記ステップ11の他の一実施形態は以下のステップを含む。
【0056】
ステップ115において、リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長を確定する。
【0057】
ここで、該短時間連続センシングの時間長は0以上の整数であるべきで、その単位はミリ秒(ms)又は時間領域リソース粒度(例えば、論理スロット/論理サブフレーム又は物理的スロット/物理的サブフレーム)であり得る。
【0058】
ステップ116において、前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいて、リソース選択時刻を確定する。
【0059】
なお、この実施形態において、パケットが到着するとき、まずはリソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長の確定を行う。次に、確定された短時間連続センシングの時間長に従ってリソース選択時刻の確定を更に行う。これにより、リソース選択時に端末が既に十分なセンシング結果を取得しているように確保でき、ひいてはリソース選択の正確さを保証することができる。
【0060】
具体的に、前記ステップ115の更なる実施形態は、第2目標パラメータに基づいてリソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長を確定することである。
【0061】
具体的に、前記第2目標パラメータは、以下のB11ないしB16のうちの少なくとも1つを含む。
【0062】
B11、パケットの優先レベル
例えば、リソース選択の正確さを確保するために、パケットの優先レベルが高いほど、短時間連続センシングの時間長が長い。又は、パケットの優先レベルが高いほど、他の端末が譲る確率が高くなり、したがって短時間連続センシングの時間長が短い。
【0063】
B12、パケットの遅延
例えば、パケットの遅延が低いほど、短時間連続センシングの時間長が短い。
【0064】
B13、パケットの信頼性
例えば、パケットの信頼性が高いほど、短時間連続センシングの時間長が長い。
【0065】
B14、パケットのサービス品質(Quality of Service,QoS)
例えば、パケットのサービス品質が高いほど、短時間連続センシングの時間長が長い。
【0066】
B15、最小短時間連続センシング時間長パラメータ
ここで、該最小短時間連続センシング時間長パラメータはプロトコルにより契約されるか、ネットワーク側で設定されるか、又は、予め設定されることができる。リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長が最小短時間連続センシング時間長パラメータに基づいて確定される場合、リソース選択の前に行われる短時間連続センシングの時間長は、対応するパラメータ値以上であればよい。
【0067】
B16、短時間連続センシング時間長パラメータ
ここで、該短時間連続センシング時間長パラメータはプロトコルにより契約されるか、ネットワーク側で設定されるか、又は、予め設定されることができる。
【0068】
なお、本実施例による最小短時間連続センシング時間長パラメータ及び短時間連続センシング時間長パラメータの設定方式は上述した実施例による設定方式と同じであり、ここでは説明を省略する。
【0069】
さらに、選択的に、本開示の他の一実施例において、前記ステップ116の1つの実施形態は、前記パケットの到着時刻の前に端末が既に連続センシングを行い且つ前記連続センシングの時間長が前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長以上であれば、リソース選択時刻はパケットの到着時刻に等しい。
【0070】
ここで、端末がパケット到着前に既に連続センシングを行っており、且つ連続センシングの時間長が既に必要な短時間連続センシングの時間長以上になっている場合、前の連続センシングで取得されたセンシング結果は既に端末がリソース選択を行うための需要を満足できるため、端末はパケットの到着時刻にリソース選択を直接行うことができる。
【0071】
また、パケット到着前に取得された連続センシングのセンシング結果が今回の送信対象となるパケットのリソース選択に精度よく適用できるように保証するために、該連続センシングは、連続センシングは前記パケットの到着時刻に既に終了していること、及び、センシングが終了してから前記パケットの到着時刻までの時間長がK以下であることを満たすべきである。ここで、Kは0以上の整数である。
【0072】
例えば、図2に示すように、端末の、周期的サービス、不連続受信のオン(DRX on)又は他の非周期的サービスに対するセンシング期間の時間長は、必要な短時間連続センシングの時間長(L)以上であり、且つ、センシングが終了してからの時間長(4つの論理スロットである)がK=5つの論理スロットより短い場合、リソース選択時刻はパケットの到着時刻nとなる。
【0073】
さらに、選択的に、本開示の他の一実施例において、前記ステップ116の他の一実施形態は、パケットの到着時刻に端末が実行している連続センシングの第1時間長を確定することと、前記第1時間長及び前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいて、リソース選択時刻を確定することとを含む。
【0074】
さらに、前記した、前記第1時間長及び前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいて、リソース選択時刻を選択することは、以下の式のうちの1つによってリソース選択時刻を確定することを含む。
【数1】
【数2】
及び
【数3】
【0075】
ここで、nselectionはリソース選択時刻であり、nはパケットの到着時刻であり、Lはリソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長であり、Mは第1時間長であり且つM≧0であり、Tproc,0は前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長において得られるセンシング結果の処理時間である。
【0076】
なお、実施例において、該短時間連続センシングの終了時刻はリソース選択時刻である。
【0077】
本実施例による連続センシングは上述したA11ないしA13のうちの少なくとも1つを含む。
【0078】
例えば、行う必要がある短時間連続センシングの時間長が32個の論理スロットである場合を例とする。連続センシングが、不連続受信がオンになっているときに行われるセンシングを含む場合、前記第1時間長及び前記短時間連続センシングの時間長を利用してリソース選択時刻を確定することの模式図は図3に示す通りであり、このときのリソース選択時刻はn+20個の論理スロットである。連続センシングが、周期的な部分的センシングを含む場合、前記第1時間長及び前記短時間連続センシングの時間長を利用してリソース選択時刻を確定することの模式図は図4に示す通りであり、このときのリソース選択時刻はn+20個の論理スロットである。連続センシングが、他のパケット送信によりトリッガーされた短時間連続センシングを含む場合、前記第1時間長及び前記短時間連続センシングの時間長を利用してリソース選択時刻を確定することの模式図は図5に示す通りであり、このときのリソース選択時刻はn+20個の論理スロットである。
【0079】
なお、この場面では、パケットの到着時刻に端末が連続センシングを実行しているか否かが考慮される。端末が連続センシングを実行している場合、既に実行された連続センシングの第1時間長を取得してから、該時間長に基づいてリソース選択時刻を確定して取得する。このように、既に実行されたセンシングを十分活用することにより、端末のセンシング時間を短縮して端末のエネルギー消耗を節約するとともに、パケットの送信効率を向上させる。
【0080】
さらに、選択的に、本開示の他の一実施例において、前記ステップ116の他の一実施形態は、以下の式のうちの1つによってリソース選択時刻を確定することである。
【数4】
【数5】
及び
【数6】
【0081】
ここで、nselectionはリソース選択時刻であり、nはパケットの到着時刻であり、Lはリソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長であり、Tproc,0は前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長において得られるセンシング結果の処理時間である。
【0082】
なお、この場面では、パケットの到着時刻に端末が連続センシングを実行しているか否かが考慮されない。パケットが到着しさえすれば、該パケットに対して新たにセンシングを行う必要がある。これにより、センシングの正確さを保証することができ、ひいてはリソース選択の正確さを保証することができる。
【0083】
さらに、実施例において、該短時間連続センシングの終了時刻はリソース選択時刻である。
【0084】
さらに、上述した実施例をもとに、該方法は、前記した、リソース選択時刻を確定することの後、前記リソース選択時刻に基づいてリソース選択ウィンドウを確定することを更に含む。
【0085】
【0086】
ここで、T1はリソース選択ウィンドウの開始時間確定パラメータであり、T2はリソース選択ウィンドウの終了時間確定パラメータであり、且つ、以下のM11ないしM13のうちの少なくとも1つが満たされる。
【0087】
M11、T2-T1はリソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数以上である。
【0088】
M12、T2はサイドリンク制御情報(Sidelink Control Information)の時間領域リソース割り当てフィールドにおいて指示可能である、2回の送信の間の最大時間領域リソース数以下である。
【0089】
例えば、第3世代パートナーシッププロジェクトリリース16(3rd Generation Partnership Project Release 16,3GPP(登録商標) Release 16)で定義されたサイドリンク制御情報(Sidelink Control Information)フォーマット1A(SCI Format 1A)における時間領域リソース割り当てフィールドにより指示可能な、1つのパケット/TB(Transport Block)中の隣接する2回の送信の間の最大時間領域リソース数は、32個の論理スロットである。T2がこの数を超えると、3GPP Release 16で定義されたサイドリンク制御情報(Sidelink Control Information)フォーマット1A(SCI Format 1A)によれば、32個の論理スロットを超えた候補リソースは、対応する利用可能なセンシング結果が全くないため、送信リソースとして選択されると、信頼性が低下してしまう。これは、省電力メカニズムでのセンシング結果の不足により招来される特定の技術的課題である。
【0090】
M13、T2はプリセット値以下である。
【0091】
具体的に、該プリセット値はプロトコルにより契約されるか、ネットワーク側で設定されるか、又は、予め設定されることができる。
【0092】
例えば、図6に示すように、現在の帯域幅部分(BandWidth Part,BWP)のサブキャリア間隔(SubCarrier Spacing,SCS)は30KHzであり、T1=2msであり、すなわちT1は4つの論理スロットに等しい。T2-T1がリソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数(ここでは20個の論理スロットである)に等しい場合を例とすると、リソース選択ウィンドウは[n+20 logical slots+4 logical slots,n+20 logical slots+4 logical slots+20 logical slots]となる。
【0093】
なお、該リソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数はプロトコルにより契約されるか、ネットワーク側で設定されるか、又は、予め設定されることができる。
【0094】
さらに、前記リソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数は以下のC11ないしC16のうちの少なくとも1つによって確定される。
【0095】
C11、リソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数パラメータに基づいて確定する。
【0096】
ここで、該リソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数パラメータはプロトコルにより契約されるか、ネットワーク側で設定されるか、又は、予め設定されることができる。さらに、該リソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数パラメータは独立で設定された個別のパラメータであってもよい。又は、該リソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数パラメータはパケットの優先レベル、遅延、信頼性及びサービス品質のうちの少なくとも1つの様々な値に基づいて、対応するように複数のパラメータ値が設定されてもよい。すなわち、この場合のリソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数は1つのパラメータリストとなる。例えば、該リストでは、異なるパケットの優先レベルに対応するリソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数が指示される。つまり、この場合では、現在用いられるリソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数を、送信されるパケットによって確定する必要がある。
【0097】
C12、毎回の送信に対応する最小候補時間領域リソース数パラメータに基づいて確定する。
【0098】
ここで、毎回の送信に対応する最小候補時間領域リソース数パラメータはプロトコルにより契約されるか、ネットワーク側で設定されるか、又は、予め設定されることができる。さらに、毎回の送信に対応する最小候補時間領域リソース数パラメータは独立で設定された個別のパラメータであってもよい。又は、毎回の送信に対応する最小候補時間領域リソース数パラメータは、パケットの優先レベル、遅延、信頼性及びサービス品質のうちの少なくとも1つの様々な値に基づいて、対応するように複数のパラメータ値が設定されてもよい。すなわち、この場合の毎回の送信に対応する最小候補時間領域リソース数パラメータは1つのパラメータリストとなり、現在用いられるリソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数を、送信されるパケットによって確定する必要がある。具体的に、該リソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数は、毎回の送信に対応する最小候補時間領域リソース数パラメータとパケットの送信回数との積以上であるべきで、例えば、1つパケットが2回送信され、毎回の送信に対応する最小候補時間領域リソース数パラメータが10msである場合、リソース選択ウィンドウ最小時間領域リソース数は20msより小さくなってはならない(すなわち20ms以上)。
【0099】
C13、パケットの優先レベルに基づいて確定する。
【0100】
C14、パケットの遅延に基づいて確定する。
【0101】
C15、パケットの信頼性に基づいて確定する。
【0102】
C16、パケットのサービス品質に基づいて確定する。
【0103】
さらに、上述したいずれか1つの実施例をもとに、本開示の他の一実施例において、該方法は、前記ステップ11の後、連続センシングを続いて行い、前記送信リソースに対して第1処理を行ってからパケットの送信を行うことを更に含む。
【0104】
ここで、前記第1処理は再評価メカニズム(Re-evaluation)及び/又は占有メカニズム(Pre-emption)を含む。
【0105】
なお、本開示の実施例による再評価メカニズムとは、既に選択されたがまだサイドリンク制御情報(SCI)により指示及び予約されていないリソースに対して、少なくとも前記リソースの前のT3時刻(T3=T1)に再評価判断を行って該リソースの使用可能性を確認し、使用不可能の場合に再選択を行う。本開示の実施例において、再評価メカニズムは改善後の再評価メカニズムであってもよく、すなわち、既に選択されたリソースに対して、サイドリンク制御情報(SCI)により指示及び予約されたか否かに関わらず、少なくとも前記リソースの前のT3時刻(T3=T1)に再評価判断を行って該リソースの使用可能性を確認し、使用不可能の場合に再選択を行う。
【0106】
占用メカニズムとは、既に選択され且つSCIにより指示及び予約されたリソースに対して、少なくとも前記リソースの前のT3時刻(T3=T1)に占用判断を行って、該リソースが、より高い優先レベルのパケット送信により占用されているか否か、又は、所定の占用メカニズムトリッガーしきい値より高い優先レベルのパケット送信により占用されているか否か、を判断し、占用された場合に再選択を行う。
【0107】
さらに、前記第1処理におけるリソース選択ウィンドウの終了時間の確定手段は以下のD11ないしD14のうちの1つを含む。
【0108】
D11、パケットに対して行われた初期リソース選択のリソース選択ウィンドウの終了時間の絶対時刻を、前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間として確定する。
【0109】
例えば、再評価メカニズムを例とすると、図7に示すように、再評価メカニズムにより判断されたリソース選択ウィンドウの終了時間は、リソース選択時刻n+T’(T’=Tであり、Tは初期リソース選択のリソース選択ウィンドウ終了時間確定パラメータである)である。
【0110】
D12、パケットに対して初期リソース選択が行われた時刻から経過する第1プリセット時間長に対応する時刻を、前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間として確定する。
【0111】
ここで、第1プリセット時間長はプロトコルにより契約されるか、ネットワーク側で設定されるか、又は、予め設定されることができる。その単位はmsであるか、又は時間領域リソース(例えば、論理スロット)である。
【0112】
例えば、再評価メカニズムを例とすると、図8に示すように、第1プリセット時間長Pは50個の論理スロットであるため、再評価メカニズムにより判断されるリソース選択ウィンドウの終了時間は、リソース選択時刻(n+20個の論理スロット)後の50個の論理スロットより遅くならない。
【0113】
D13、前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間に対応する時刻を、連続センシングの開始時刻と短時間連続センシングの最大プリセット時間長との和以下にする。
【0114】
例えば、再評価メカニズムを例とすると、図9に示すように、短時間連続センシングの最大プリセット時間長は60個の論理スロットであるため、再評価で判断されるリソース選択ウィンドウの終了時間はリソース選択時刻(n+20個の論理スロット)の後の38(すなわち60-12-20)個の論理スロットより遅くならない。
【0115】
D14、前記第1処理のリソース選択ウィンドウは、従来のメカニズムにより確定される第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間に一致する。
【0116】
つまり、この場合、該第1処理のリソース選択ウィンドウの長さは変わらず、第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間が直接後ろに移動される。
【0117】
さらに、第1処理が導入された場合、前記連続センシングの終了時刻は前記第1処理の終了時刻である。
【0118】
以上をまとめると、本開示は以下の通りの有益な効果を達成することができる。
【0119】
1、省電力メカニズムで作動中のV2X端末は、パケットが到着するときに、リソース選択前の必要なセンシング時間長を確定することができ、他の端末のサービス伝送と衝突する確率を下げ、信頼性の顕著な降下を避ける。
【0120】
2、省電力メカニズムで作動中のV2X端末は、本端末の他の送信/受信によりトリッガーされるセンシング(周期的サービスによりトリッガーされる部分的センシング、不連続受信によりトリッガーされるセンシング、他のパケットによりトリッガーされるセンシングなどを含む)と、確定されたリソース選択前の必要なセンシング時間長とに基づいて、リソース選択のタイミングを確定することができる。一方では、従来のメカニズムが適用できない課題を解決し、他方では、パケット到着時に行われているセンシングの結果又はパケット到着直前のセンシングの結果をできる限りに利用して、信頼性を確保するとともに最大限の電気節約を実現する。
【0121】
3、省電力メカニズムで作動中のV2Xデバイスは、パケット到着に対応するリソース選択ウィンドウと、Re-evaluation/Pre-emptionのリソース選択ウィンドウとを確定することができ、省電力性能及び衝突回避性能を両方とも確保することができる。
【0122】
なお、本開示に係るサイドリンクのリソース選択方法は、V2Xにおけるリソース選択に主に適用されるが、V2Xに限られるわけではない。例えば、セルラーネットワークにおけるリソース選択も本開示の保護範囲に属する。
【0123】
図10に示すように、本開示の実施例は端末100を更に提供する。端末100は、パケットが到着するときにリソース選択時刻を確定するように構成される確定モジュール101と、前記リソース選択時刻に、パケット送信を行う送信リソースを選択するように構成される選択モジュール102とを備える。
【0124】
選択的に、前記確定モジュール101は、前記パケットに対応する第1目標パラメータを取得するように構成される第1取得ユニットと、前記第1目標パラメータの値が0である場合に前記パケットの到着時刻をリソース選択時刻として確定するように構成される第1確定ユニットとを備える。
【0125】
ここで、前記第1目標パラメータは最小短時間連続センシング時間長パラメータ又は短時間連続センシング時間長パラメータを含む。
【0126】
選択的に、前記確定モジュール101は、前記パケットに対応する第1目標パラメータを取得するように構成される第2取得ユニットと、前記パケットの到着時刻の前に端末が連続センシングを行い且つ前記連続センシングの時間長が前記第1目標パラメータ以上である場合、リソース選択時刻がパケットの到着時刻に等しいと確定するように構成される第2確定ユニットとを備える。
【0127】
ここで、前記第1目標パラメータは最小短時間連続センシング時間長パラメータ又は短時間連続センシング時間長パラメータを含む。
【0128】
選択的に、前記確定モジュール101は、リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長を確定するように構成される第3確定ユニットと、前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいてリソース選択時刻を確定するように構成される第4確定ユニットとを備える。
【0129】
さらに、前記第3確定ユニットは、第2目標パラメータに基づいて、リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長を確定するように構成される。
【0130】
ここで、前記第2目標パラメータは、パケットの優先レベル、パケットの遅延、パケットの信頼性、パケットのサービス品質、最小短時間連続センシング時間長パラメータ及び短時間連続センシング時間長パラメータのうちの少なくとも1つを含む。
【0131】
さらに、前記第4確定ユニットは、前記パケットの到着時刻の前に端末が連続センシングを行い且つ前記連続センシングの時間長が前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長以上である場合、リソース選択時刻がパケットの到着時刻に等しいと確定するように構成される。
さらに、前記連続センシングは前記パケットの到着時刻に既に終了しており、且つセンシング終了から前記パケットの到着時刻までの時間長はK以下である。
【0132】
ここで、Kは0以上の整数である。
【0133】
さらに、前記第4確定ユニットは、端末がパケットの到着時刻に実行している連続センシングの第1時間長を確定し、前記第1時間長及び前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいてリソース選択時刻を確定するように構成される。
【0134】
具体的に、前記した、前記第1時間長及び前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいてリソース選択時刻を確定する方式は具体的に、以下の式のうちの1つによってリソース選択時刻を確定することである。
【数1】
【数2】
【数3】
【0135】
ここで、nselectionはリソース選択時刻であり、nはパケットの到着時刻であり、Lはリソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長であり、Mは第1時間長であり且つM≧0であり、Tproc,0は前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長において得られるセンシング結果の処理時間である。
【0136】
さらに、前記第4確定ユニットは、以下の式のうちの1つによってリソース選択時刻を確定するように構成される。
【数4】
【数5】
【数6】
【0137】
ここで、nselectionはリソース選択時刻であり、nはパケットの到着時刻であり、Lはリソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長であり、Tprocは前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長において得られるセンシング結果の処理時間である。
【0138】
選択的に、前記短時間連続センシングの終了時刻はリソース選択時刻である。
【0139】
具体的に、前記連続センシングは、不連続受信がオンになっているときに行われるセンシングと、周期的な部分的センシングと、他のパケット送信によりトリッガーされる短時間連続センシングとのうちの少なくとも1つを含む。
【0140】
選択的に、前記確定モジュールは、リソース選択時刻が確定された後、前記リソース選択時刻に基づいてリソース選択ウィンドウを確定するように構成されるウィンドウ確定モジュールを更に備える。
【0141】
さらに、前記リソース選択ウィンドウは[nselection+T1,nselection+T2]である。
【0142】
ここで、T1はリソース選択ウィンドウの開始時間確定パラメータであり、T2はリソース選択ウィンドウの終了時間確定パラメータであり、且つ、
T2-T1はリソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数以上であることと、
T2はサイドリンク制御情報の時間領域リソース割り当てフィールドにおいて指示可能である、2回の送信の間の最大時間領域リソース数以下であることと、
T2はプリセット値以下であることと、のうちの少なくとも1つが満たされる。
【0143】
具体的に、前記リソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数は、リソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数パラメータに基づいて確定することと、毎回の送信に対応する最小候補時間領域リソース数パラメータに基づいて確定することと、パケットの優先レベルに基づいて確定することと、パケットの遅延に基づいて確定することと、パケットの信頼性に基づいて確定することと、パケットのサービス品質に基づいて確定することと、のうちの少なくとも1つによって確定される。
【0144】
選択的に、前記選択モジュールは、前記リソース選択時刻に、パケット送信を行う送信リソースを選択した後、連続センシングを続いて行い、前記送信リソースに対して第1処理を行ってからパケットの送信を行うように構成される処理モジュールを更に備える。
【0145】
ここで、前記第1処理は再評価メカニズム及び/又は占用メカニズムを含む。
【0146】
さらに、前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間の確定手段は、パケットに対して行われた初期リソース選択のリソース選択ウィンドウの終了時間の絶対時刻を、前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間として確定することと、パケットに対して初期リソース選択が行われた時刻から経過する第1プリセット時間長に対応する時刻を、前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間として確定することと、前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間に対応する時刻を、連続センシングの開始時刻と短時間連続センシングの最大プリセット時間長との和以下にすることと、のうちのいずれか1つを含む。
【0147】
具体的に、前記連続センシングの終了時刻は前記第1処理の終了時刻である。
【0148】
なお、該端末の実施例は、上述した方法の実施例にそれぞれ対応する端末であり、上述した方法の実施例に係るすべての実施形態はいずれも該端末の実施例に適用可能であり、同じ技術的効果を達成することができる。
【0149】
図11に示すように、本開示の実施例は端末110を更に提供する。端末110は、プロセッサ111、トランシーバー112、メモリ113、及び、前記メモリ113に記憶され且つ前記プロセッサ111において運行可能なプログラムを備える。ここで、トランシーバー112はバスインターフェースを介してプロセッサ111及びメモリ113に接続する。ここで、前記プロセッサ111はメモリ中のプログラムを読み取って、パケットが到着するときにリソース選択時刻を確定し、前記リソース選択時刻に、パケット送信を行う送信リソースを選択する、という流れを実行するように構成される。
【0150】
なお、図11において、バスアーキテクチャは互いに接続する任意の数のバス及びブリッジを備えることができ、具体的にはプロセッサ111により代表される1つ又は複数のプロセッサと、メモリ113により代表されるメモリの各種の電気回路とが接続されて形成される。バスアーキテクチャは、周辺機器、電圧レギュレータ及びパワーマネジメント回路などのような様々な他の電気回路を更に接続し込むことができる。これらは本分野で周知されているため、本明細書ではこれ以上詳しく説明しない。バスインターフェースはインターフェースを提供する。トランシーバー112は複数の素子であってもよく、すなわち送信機及び受信機を備えて、伝送媒体において様々な他の装置と通信するユニットを提供する。異なる端末によって、ユーザインターフェース114は必要なデバイスに外部又は内部で接続するためのインターフェースであってもよく、接続されるデバイスはキーパッド、ディスプレイ、スピーカー、マイクロフォン、ジョイスティックなどを含むがこれらに限られない。プロセッサ111はバスアーキテクチャの管理及び一般的な処理を担当し、メモリ113は、プロセッサ111が操作を行うときに使用するデータを記憶することができる。
【0151】
選択的に、前記プロセッサ111はメモリ中のプログラムを読み取るように構成され、前記パケットに対応する第1目標パラメータを取得し、前記第1目標パラメータの値が0である場合に前記パケットの到着時刻をリソース選択時刻として確定するという流れを更に実行する。
【0152】
ここで、前記第1目標パラメータは最小短時間連続センシング時間長パラメータ又は短時間連続センシング時間長パラメータを含む。
【0153】
選択的に、前記プロセッサ111はメモリ中のプログラムを読み取るように構成され、前記パケットに対応する第1目標パラメータを取得し、前記パケットの到着時刻の前に端末が連続センシングを行い且つ前記連続センシングの時間長が前記第1目標パラメータ以上である場合、リソース選択時刻がパケットの到着時刻に等しいと確定するという流れを更に実行する。
【0154】
ここで、前記第1目標パラメータは最小短時間連続センシング時間長パラメータ又は短時間連続センシング時間長パラメータを含む。
【0155】
選択的に、前記プロセッサ111はメモリ中のプログラムを読み取るように構成され、リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長を確定し、前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいてリソース選択時刻を確定するという流れを更に実行する。
【0156】
選択的に、前記プロセッサ111はメモリ中のプログラムを読み取るように構成され、第2目標パラメータに基づいて、リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長を確定することを更に実行する。
【0157】
ここで、前記第2目標パラメータは、パケットの優先レベル、パケットの遅延、パケットの信頼性、パケットのサービス品質、最小短時間連続センシング時間長パラメータ及び短時間連続センシング時間長パラメータのうちの少なくとも1つを含む。
【0158】
選択的に、前記プロセッサ111はメモリ中のプログラムを読み取るように構成され、前記パケットの到着時刻の前に端末が連続センシングを行い且つ前記連続センシングの時間長が前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長以上である場合、リソース選択時刻がパケットの到着時刻に等しいと確定することを更に実行する。
【0159】
具体的に、前記連続センシングは前記パケットの到着時刻に既に終了しており、且つセンシング終了から前記パケットの到着時刻までの時間長はK以下である。
【0160】
ここで、Kは0以上の整数である。
【0161】
選択的に、前記プロセッサ111はメモリ中のプログラムを読み取るように構成され、端末がパケットの到着時刻に実行している連続センシングの第1時間長を確定し、前記第1時間長及び前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいてリソース選択時刻を確定するという流れを更に実行する。
【0162】
選択的に、前記プロセッサ111はメモリ中のプログラムを読み取るように構成され、以下の式のうちの1つによってリソース選択時刻を確定することを更に実行する。
【数1】
【数2】
【数3】
【0163】
ここで、nselectionはリソース選択時刻であり、nはパケットの到着時刻であり、Lはリソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長であり、Mは第1時間長であり且つM≧0であり、Tproc,0は前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長において得られるセンシング結果の処理時間である。
【0164】
選択的に、前記プロセッサ111はメモリ中のプログラムを読み取るように構成され、以下の式のうちの1つによってリソース選択時刻を確定することを更に実行する。
【数4】
【数5】
【数6】
【0165】
ここで、nselectionはリソース選択時刻であり、nはパケットの到着時刻であり、Lはリソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長であり、Tprocは前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長において得られるセンシング結果の処理時間である。
【0166】
具体的に、前記短時間連続センシングの終了時刻はリソース選択時刻である。
【0167】
具体的に、前記連続センシングは、不連続受信がオンになっているときに行われるセンシングと、周期的な部分的センシングと、他のパケット送信によりトリッガーされる短時間連続センシングとのうちの少なくとも1つを含む。
【0168】
選択的に、前記プロセッサ111はメモリ中のプログラムを読み取るように構成され、前記リソース選択時刻に基づいてリソース選択ウィンドウを確定することを更に実行する。
【0169】
具体的に、前記リソース選択ウィンドウは[nselection+T1,nselection+T2]である。
【0170】
ここで、T1はリソース選択ウィンドウの開始時間確定パラメータであり、T2はリソース選択ウィンドウの終了時間確定パラメータであり、且つ、
T2-T1はリソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数以上であることと、
T2はサイドリンク制御情報の時間領域リソース割り当てフィールドにおいて指示可能である、2回の送信の間の最大時間領域リソース数以下であることと、
T2はプリセット値以下であることと、のうちの少なくとも1つが満たされる。
【0171】
具体的に、前記リソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数は、リソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数パラメータに基づいて確定することと、毎回の送信に対応する最小候補時間領域リソース数パラメータに基づいて確定することと、パケットの優先レベルに基づいて確定することと、パケットの遅延に基づいて確定することと、パケットの信頼性に基づいて確定することと、パケットのサービス品質に基づいて確定することと、のうちの少なくとも1つによって確定される。
【0172】
選択的に、前記プロセッサ111はメモリ中のプログラムを読み取るように構成され、連続センシングを続いて行い、前記送信リソースに対して第1処理を行ってからパケットの送信を行うことを更に実行する。
【0173】
ここで、前記第1処理は再評価メカニズム及び/又は占用メカニズムを含む。
【0174】
具体的に、前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間の確定手段は、パケットに対して行われた初期リソース選択のリソース選択ウィンドウの終了時間の絶対時刻を、前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間として確定することと、パケットに対して初期リソース選択が行われた時刻から経過する第1プリセット時間長に対応する時刻を、前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間として確定することと、前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間に対応する時刻を、連続センシングの開始時刻と短時間連続センシングの最大プリセット時間長との和以下にすることと、のうちのいずれか1つを含む。
【0175】
具体的に、前記連続センシングの終了時刻は前記第1処理の終了時刻である。
【0176】
本開示の実施例は読取可能な記憶媒体を更に提供する。前記読取可能な記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、その中、前記プログラムは、プロセッサにより実行されるとき、端末に適用されるサイドリンクのリソース選択方法のステップを実現する。
【0177】
本開示の実施例はチップを更に提供する。前記チップはプロセッサ及び通信インターフェースを備える。前記通信インターフェースは前記プロセッサに結合され、前記プロセッサはプログラムや命令を実行して、上述したサイドリンクのリソース選択方法の実施例の各プロセスを実現するように構成され、同じ技術的効果を達成できる。重複を避けるためにここでは再び説明しない。
【0178】
なお、本開示実施例に係るチップは、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はオンチップシステムチップなどと称されることもできる。
【0179】
なお、本明細書において、「含む」、「備える」又は他のいかなる変形は非排他的に含むこともカバーしようとしており、一連の要素を含む処理、方法、もの又は装置が、それらの要素だけでなく、明示的に列挙されていない他の要素を含むか、あるいはこれらの処理、方法、もの又は装置の固有の要素を更に含むことを意味する。「1つの…を含む」というような表現によって定義される要素は、それ以上の制約がない限り、当該要素を含む手順、方法、もの又は装置に他の同じ要素が存在することを排除するものではない。また、本開示の実施形態における方法及び装置の範囲は、記載又は検討された順序に沿って機能が実行されることに限定されず、係る機能が略同時に実行されるか又は逆順で機能が実行されることも含んでもよい。例えば、記載された方法を記載された順序と異なる順序で実行してもよく、さらに様々なステップを追加、省略又は組み合わせることができる。また、一部の例を参照して説明された特徴は、他の例に組み合わされてもよい。
【0180】
以上の実施形態の記述により、当業者は、上述した実施例に係る方法がソフトウェア及び必要な汎用ハードウェアプラットフォームの組み合わせで実現でき、当然ながらハードウェアで実現してもよいが前者はより好適な実施形態であると、明確に把握できるであろう。こうした理解に基づき、本開示に係る技術的手段の本質的な部分、言い換えると関連技術に寄与する部分は、ソフトウェア製品の形で具現化されることができる。該コンピュータソフトウエア製品は1つの記憶媒体(例えば、ROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、1台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン又はネットワーク機器などであってもよい)に本開示の各実施例に記載の方法を実行させるように構成されるいくつかの命令を含む。
【0181】
なお、以上での各モジュールの区切り方は論理的機能による区切りに過ぎず、実際に実現する際にはそれらのモジュールのすべて又は一部を1つの物理的実体に集積してもよく、物理的にそれぞれ独立させてもよい。また、これらのモジュールはすべてソフトウェアがプロセス素子により呼び出される形で実現されてもよく、又はすべてハードウェアの形で実現されてもよく、さらに一部のモジュールがプロセス素子により呼び出される形で実現され且つ一部のモジュールがハードウェアの形で実現されてもよい。例えば、確定モジュールは独立で設けられるプロセス素子であってもよく、上述した装置のある1つのチップに集積されて実現されてもよく、他に、プログラムコードの形で上述した装置のメモリに記憶されて上述した装置のある1つのプロセス素子により呼び出されて以上の確定モジュールの機能を実行してもよい。他のモジュールの実現もそれと類似する。また、これらのモジュールはすべて又は一部が集積されてもよく、それぞれ独立で実現されてもよい。ここに記載のプロセス素子は信号を処理する能力を有する集積回路であってもよい。実現される場合、上述した方法の各ステップ又は以上の各モジュールは、プロセッサ素子におけるハードウェアの集積ロジック回路又はソフトウェア形の命令により遂行されることができる。
【0182】
例えば、各モジュール、ユニット、サブユニット又はサブモジュールは、以上の方法を実施するように構成される1つ又は複数の集積回路、例えば、1つ又は複数の特定集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、或いは、1つ又は複数のマイクロプロセッサ(digital signal processor,DSP)、或いは、1つ又は複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)などとして設定されることができる。また、例えば、以上のあるモジュールが、プロセス素子により調度されるプログラムコードの形で実現される場合、該プロセス素子は汎用プロセッサ、例えばセントラルプロセッサ(Central Processing Unit,CPU)や他の、プログラムコードを調度可能なプロセッサであってもよい。また、例えば、これらのモジュールは集積されてオンチップシステム(system-on-a-chip,SOC)の形で実現されることができる。
【0183】
本開示の明細書及び特許請求の範囲に記載の「第1」、「第2」などの用語は、類似する対象を区別するためのものであり、特定の順序や前後順序を記述するために用いられる必要はない。なお、このように使用されるデータは、ここで記述された本開示の実施例が、例えばここで図示又は記載の順序以外の順序で実施されることができるように、場合によって互いに入れ替えられてもよい。また、「含む」、「有する」及びそれらの任意の変形は、非排他的に含むことを意味しており、例えば、一連のステップやユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又はデバイスでは、それらのステップ又はユニットが明示的にリストアップされなくてもよく、明示的にリストアップされていないステップやユニット、或いは、これらのプロセス、方法、製品又はデバイスの固有の他のステップやユニットを含むことができる。また、明細書及び特許請求の範囲で使用される「及び/又は」は、それに接続される対象らのうちの少なくとも1つを表し、例えば、A及び/又はB及び/又はCとは、Aのみを含むこと、Bのみを含むこと、Cのみを含むこと、AとBの両方が存在すること、BとCの両方が存在すること、AとCの両方が存在すること、A、B及びCがすべて存在すること、の7種類の状況を含む。類似するように、本明細書及び特許請求の範囲で使用される「AとBのうちの少なくとも1つ」とは、「Aのみ、Bのみ、又は、A及びBの両方」として理解されるべきである。
【0184】
以上の記載は本開示の好ましい実施形態に過ぎず、当業者であれば、本開示に記載の原理を逸脱せずに様々な改善や付加を実現することが可能であろうが、これらの改善や付加も本開示の保護範囲に属するべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-07-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に適用される、サイドリンクのリソース選択方法であって、
パケットが到着するときにリソース選択時刻を確定するステップと、
前記リソース選択時刻に、パケット送信を行う送信リソースを選択するステップと、を含む
ことを特徴とするサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項2】
前記した、リソース選択時刻を確定することは、
前記パケットに対応する第1目標パラメータを取得するステップと、
前記第1目標パラメータの値が0である場合、前記パケットの到着時刻を前記リソース選択時刻として確定するステップと、を含み、
前記第1目標パラメータは、最小短時間連続センシング時間長パラメータ又は短時間連続センシング時間長パラメータを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項3】
前記した、リソース選択時刻を確認することは、
前記パケットに対応する第1目標パラメータを取得するステップと、
前記パケットの到着時刻の前に前記端末が連続センシングを行い且つ前記連続センシングの時間長が前記第1目標パラメータ以上である場合、前記リソース選択時刻が前記パケットの到着時刻に等しいと確定するステップと、を含み、
前記第1目標パラメータは、最小短時間連続センシング時間長パラメータ又は短時間連続センシング時間長パラメータを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項4】
前記した、リソース選択時刻を確定することは、
リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長を確定するステップと、
前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいて、前記リソース選択時刻を確定するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項5】
リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長を確定する前記ステップは、
第2目標パラメータに基づいて前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長を確定するステップを含み、
前記第2目標パラメータは、前記パケットの優先レベル、前記パケットの遅延、前記パケットの信頼性、前記パケットのサービス品質、最小短時間連続センシング時間長パラメータ及び短時間連続センシング時間長パラメータのうちの少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項4に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項6】
前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいて、前記リソース選択時刻を確定する前記ステップは、
前記パケットの到着時刻の前に前記端末が連続センシングを行い且つ前記連続センシングの時間長が前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長以上である場合、前記リソース選択時刻が前記パケットの到着時刻に等しいと確定するステップを含む
ことを特徴とする請求項4に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項7】
前記連続センシングは前記パケットの到着時刻に既に終了しており、且つセンシング終了から前記パケットの到着時刻までの時間長はK以下であり、
ここで、Kは0以上の整数である
ことを特徴とする請求項3又は6に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項8】
前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいて、前記リソース選択時刻を確定する前記ステップは、
前記端末が前記パケットの到着時刻に実行している連続センシングの第1時間長を確定するステップと、
前記第1時間長及び前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいて、前記リソース選択時刻を確定するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項4に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項9】
前記第1時間長及び前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいて、前記リソース選択時刻を確定する前記ステップは、
以下の式
のうちの1つに基づいて前記リソース選択時刻を確定するステップを含み、
ここで、nselectionは前記リソース選択時刻であり、nは前記パケットの到着時刻であり、Lは前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長であり、Mは前記第1時間長であり且つM≧0であり、Tproc,0は前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長において得られるセンシング結果の処理時間である
ことを特徴とする請求項8に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項10】
前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいて、前記リソース選択時刻を確定する前記ステップは、
以下の式
のうちの1つに基づいて前記リソース選択時刻を確定するステップを含み、
ここで、nselectionは前記リソース選択時刻であり、nは前記パケットの到着時刻であり、Lは前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長であり、Tproc,0は前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長において得られるセンシング結果の処理時間である
ことを特徴とする請求項4に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項11】
前記短時間連続センシングの終了時刻は前記リソース選択時刻である
ことを特徴とする請求項4に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項12】
前記連続センシングは、不連続受信がオンになっているときに行われるセンシングと、周期的な部分的センシングと、他のパケット送信によりトリッガーされる短時間連続センシングとのうちの少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項3、6又は8に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項13】
前記した、リソース選択時刻を確認することの後、
前記リソース選択時刻に基づいてリソース選択ウィンドウを確定するステップを更に含む
ことを特徴とする請求項1に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項14】
前記リソース選択ウィンドウは[nselection+T1,nselection+T2]であり、
ここで、T1はリソース選択ウィンドウの開始時間確定パラメータであり、T2はリソース選択ウィンドウの終了時間確定パラメータであり、且つ、
T2-T1はリソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数以上であることと、
T2はサイドリンク制御情報の時間領域リソース割り当てフィールドにおいて指示可能である、2回の送信の間の最大時間領域リソース数以下であることと、
T2はプリセット値以下であることと、のうちの少なくとも1つが満たされる
ことを特徴とする請求項13に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項15】
前記リソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数は、
リソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数パラメータに基づいて確定することと、
毎回の送信に対応する最小候補時間領域リソース数パラメータに基づいて確定することと、
前記パケットの優先レベルに基づいて確定することと、
前記パケットの遅延に基づいて確定することと、
前記パケットの信頼性に基づいて確定することと、
前記パケットのサービス品質に基づいて確定することと、のうちの少なくとも1つにより確定される
ことを特徴とする請求項14に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項16】
前記リソース選択時刻に、パケット送信を行う送信リソースを選択する前記ステップの後、
連続センシングを続いて行い、前記送信リソースに対して第1処理を行ってから前記パケットの送信を実行するステップを更に含み、
前記第1処理は再評価メカニズム及び/又は占用メカニズムを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項17】
前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間の確定手段は、
前記パケットに対して行われた初期リソース選択のリソース選択ウィンドウの終了時間の絶対時刻を、前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間として確定することと、
前記パケットに対して初期リソース選択が行われた時刻から経過する第1プリセット時間長に対応する時刻を、前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間として確定することと、
前記第1処理のリソース選択ウィンドウの終了時間に対応する時刻を、前記連続センシングの開始時刻と短時間連続センシングの最大プリセット時間長との和に対応する時刻以前の時刻にすることと、のうちのいずれか1つを含む
ことを特徴とする請求項16に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項18】
前記連続センシングの終了時刻は、前記第1処理の終了時刻である
ことを特徴とする請求項16に記載のサイドリンクのリソース選択方法。
【請求項19】
端末であって、
プロセッサ、メモリ、及び、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサにおいて運行可能なコンピュータプログラムを備え、
前記コンピュータプログラムが前記プロセッサにより実行されると、請求項に記載のサイドリンクのリソース選択方法のステップが実現される
ことを特徴とする端末。
【請求項20】
端末であって、
パケットが到着するときにリソース選択時刻を確定するように構成される確定モジュールと、
前記リソース選択時刻に、パケット送信を行う送信リソースを選択するように構成される選択モジュールと、を備える
ことを特徴とする端末。
【請求項21】
プロセッサにより読取可能な記憶媒体であって、
前記プロセッサにより読取可能な記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、
前記コンピュータプログラムは、プロセッサに、請求項に記載のサイドリンクのリソース選択方法のステップを実行させる
ことを特徴とするプロセッサにより読取可能な記憶媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
ここで、該パケットは、様々な層において使用される様々な詳しい記述に対応することができ、詳しくは、パケット(packet)、トランスポートブロック(Transport Block,TB)、メディアアクセス制御プロトコルデータユニット(Media Access Control Protocol Data Unit,MAC PDU)、データ(DATA)又はデータパケットとして記述されることができるが、これらに限られない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0039】
ステップにおいて、前記パケットに対応する第1目標パラメータを取得する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0041】
ステップにおいて、前記第1目標パラメータの値が0である場合、前記パケットの到着時刻をリソース選択時刻として確定する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0045】
例えば、最小短時間連続センシング時間長パラメータがパケットの遅延によって確定されるとき、遅延要求が予め設定されたしきい値又はネットワーク側で設定されたしきい値より低い場合には、センシングを行わないか又はより短いセンシングを行い、他の場合には、センシングを行うか又はより長いセンシングを行う。具体的に、パケットの遅延(具体的にはパケット遅延バジェット(Packet Delay Budge,PDB)を指す)と最小短時間連続センシング時間長パラメータの間の対応関係はテーブル2ないしテーブル4に示す通りである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0046】
なお、本実施例による短時間連続センシング時間長パラメータとは、独立で設定された個別のパラメータであってもよい。例えば、システムが該短時間連続センシング時間長パラメータを1つの固定値として設定する。又は、例えば、該短時間連続センシング時間長パラメータは、パケットの優先レベル、遅延、信頼性及びサービス品質のうちの少なくとも1つの様々な値に基づいて、対応するように複数のパラメータ値が設定される。つまり、この場合、短時間連続センシング時間長パラメータは1つのパラメータリストである。例えば、該リストでは、パケットの優先レベルによって対応する短時間連続センシング時間長パラメータが指示される。つまり、この場合、現在用いられる時間連続センシング時間長パラメータは、送信対象であるパケットによって確定される必要がある。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0048】
ステップにおいて、前記パケットに対応する第1目標パラメータを取得する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
ステップにおいて、前記パケットの到着時刻の前に端末が連続センシングを行い且つ前記連続センシングの時間長が前記第1目標パラメータ以上である場合、リソース選択時刻はパケットの到着時刻に等しい。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0056】
ステップにおいて、リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長を確定する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0058】
ステップにおいて、前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいて、リソース選択時刻を確定する。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0060】
具体的に、前記ステップの更なる実施形態は、第2目標パラメータに基づいてリソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長を確定することである。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0069】
さらに、選択的に、本開示の他の一実施例において、前記ステップの1つの実施形態は、前記パケットの到着時刻の前に端末が既に連続センシングを行い且つ前記連続センシングの時間長が前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長以上であれば、リソース選択時刻はパケットの到着時刻に等しい。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0073】
さらに、選択的に、本開示の他の一実施例において、前記ステップの他の一実施形態は、パケットの到着時刻に端末が実行している連続センシングの第1時間長を確定することと、前記第1時間長及び前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長に基づいて、リソース選択時刻を確定することとを含む。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0080
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0080】
さらに、選択的に、本開示の他の一実施例において、前記ステップの他の一実施形態は、以下の式のうちの1つによってリソース選択時刻を確定することである。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0098
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0098】
ここで、毎回の送信に対応する最小候補時間領域リソース数パラメータはプロトコルにより契約されるか、ネットワーク側で設定されるか、又は、予め設定されることができる。さらに、毎回の送信に対応する最小候補時間領域リソース数パラメータは独立で設定された個別のパラメータであってもよい。又は、毎回の送信に対応する最小候補時間領域リソース数パラメータは、パケットの優先レベル、遅延、信頼性及びサービス品質のうちの少なくとも1つの様々な値に基づいて、対応するように複数のパラメータ値が設定されてもよい。すなわち、この場合の毎回の送信に対応する最小候補時間領域リソース数パラメータは1つのパラメータリストとなり、現在用いられるリソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数を、送信されるパケットによって確定する必要がある。具体的に、該リソース選択ウィンドウの最小候補時間領域リソース数は、毎回の送信に対応する最小候補時間領域リソース数パラメータとパケットの送信回数との積以上であるべきで、例えば、1つパケットが2回送信され、毎回の送信に対応する最小候補時間領域リソース数パラメータが10msである場合、リソース選択ウィンドウ最小候補時間領域リソース数は20msより小さくなってはならない(すなわち20ms以上)。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0114
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0114】
例えば、再評価メカニズムを例とすると、図9に示すように、短時間連続センシングの最大プリセット時間長は60個の論理スロットであるため、再評価で判断されるリソース選択ウィンドウの終了時間はリソース選択時刻(n+20個の論理スロット)の後の28(すなわち60-12-20)個の論理スロットより遅くならない。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0137
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0137】
ここで、nselectionはリソース選択時刻であり、nはパケットの到着時刻であり、Lはリソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長であり、Tproc,0は前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長において得られるセンシング結果の処理時間である。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0140
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0140】
選択的に、定モジュール101ウィンドウ確定モジュールを更に備え、ウィンドウ確定モジュールは、リソース選択時刻が確定された後、前記リソース選択時刻に基づいてリソース選択ウィンドウを確定するように構成され
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0144
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0144】
選択的に、端末100は処理モジュールを更に備え、処理モジュールは、前記選択モジュールにより前記リソース選択時刻にケット送信を行う送信リソース選択された後、連続センシングを続いて行い、前記送信リソースに対して第1処理を行ってからパケットの送信を行うように構成され
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0165
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0165】
ここで、nselectionはリソース選択時刻であり、nはパケットの到着時刻であり、Lはリソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長であり、Tproc,0は前記リソース選択の前に必要となる短時間連続センシングの実行時間長において得られるセンシング結果の処理時間である。
【国際調査報告】