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特表2024-504440自己密閉窓を備えたインプラント可能な導管、ならびに関連するシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-31
(54)【発明の名称】自己密閉窓を備えたインプラント可能な導管、ならびに関連するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/04 20130101AFI20240124BHJP
   A61F 2/852 20130101ALI20240124BHJP
【FI】
A61F2/04
A61F2/852
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023545297
(86)(22)【出願日】2021-02-05
(85)【翻訳文提出日】2023-07-26
(86)【国際出願番号】 US2021016811
(87)【国際公開番号】W WO2022169459
(87)【国際公開日】2022-08-11
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100144417
【弁理士】
【氏名又は名称】堂垣 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】ケヒンデ エー.マジョラグベ
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ ディー.シルバーマン
【テーマコード(参考)】
4C097
4C267
【Fターム(参考)】
4C097AA15
4C097AA27
4C097BB01
4C097CC01
4C097CC12
4C267AA41
4C267BB01
4C267CC08
4C267CC19
(57)【要約】
形状が管状であり、内腔及び外表面を有するインプラント可能な導管の例が開示される。インプラント可能な導管は、第一のオーバーラップ要素と、該第一のオーバーラップ要素に隣接して配置された第二のオーバーラップ要素とを含み、複数のオーバーラップ要素の隣接する対を画定する、複数のオーバーラップ要素を含む。第一のオーバーラップ要素は第二のオーバーラップ要素上に重なり、第一のオーバーラップ要素の内向き表面と第二のオーバーラップ要素の外向き表面との間にオーバーラッピング部分を画定する。インプラント可能な導管は、第一のオーバーラップ要素を第二のオーバーラップ要素に結合する複数の取り付け機構も含む。第一のオーバーラップ要素の内向き表面と第二のオーバーラップ要素の外向き表面は、外力によってオーバーラッピング部分で分離可能であり、複数の取り付け機構のうちの少なくとも2つの間のオーバーラッピング部分にアパチャを開くことができ、その結果、アパチャは、インプラント可能な導管の内腔と外表面との間の経路を画定する。外力がなければ経路は密閉される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管状の形状であり、内腔及び外表面を有するインプラント可能な導管であって、
前記インプラント可能な導管は、
第一のオーバーラップ要素と、該第一のオーバーラップ要素に隣接して配置された第二のオーバーラップ要素とを含み、複数のオーバーラップ要素の隣接する対を画定する、複数のオーバーラップ要素、ここで、前記第一のオーバーラップ要素は前記第二のオーバーラップ要素上に重なり、前記第一のオーバーラップ要素の内向き表面と前記第二のオーバーラップ要素の外向き表面との間にオーバーラッピング部分を画定する、及び、
前記第一のオーバーラップ要素を前記第二のオーバーラップ要素に結合する複数の取り付け機構、ここで、前記第一のオーバーラップ要素の内向き表面と前記第二のオーバーラップ要素の外向き表面は、外力によって前記オーバーラッピング部分で分離可能であり、前記複数の取り付け機構のうちの少なくとも2つの間の前記オーバーラッピング部分においてアパチャを開き、その結果、該アパチャは、前記インプラント可能な導管の内腔と外表面との間の経路を画定し、外力がなければ前記経路は密閉される、
を含む、インプラント可能な導管。
【請求項2】
前記複数のオーバーラップ要素は前記インプラント可能な導管の長さに沿って配置され、前記オーバーラッピング部分は周方向に延在している、請求項1記載のインプラント可能な導管。
【請求項3】
前記複数のオーバーラップ要素は、複数の隣接するオーバーラップ要素の対及び複数のオーバーラッピング部分を画定し、該オーバーラップ要素の隣接する対のそれぞれは、該複数のオーバーラッピング部分の対応する1つで分離可能であり、前記インプラント可能な導管の内腔と外表面との間の経路を画定するアパチャを開く、先行の請求項のいずれか1項記載のインプラント可能な導管。
【請求項4】
前記複数の取り付け機構は、前記インプラント可能な導管の長さに沿って長手方向に延在している長尺材料ストリップであり、前記第一のオーバーラップ要素を前記第二のオーバーラップ要素に結合する、先行の請求項のいずれか1項記載のインプラント可能な導管。
【請求項5】
前記インプラント可能な導管は、前記オーバーラッピング部分で前記オーバーラップ要素を分離する外力が除去されると、前記オーバーラッピング部分においてアパチャを閉じ、前記インプラント可能な導管の内腔と外表面との間の経路を密閉するように構成されている、先行の請求項のいずれか1項記載のインプラント可能な導管。
【請求項6】
前記取り付け機構は接着材料を含む、先行の請求項のいずれか1項記載のインプラント可能な導管。
【請求項7】
前記取り付け機構は、前記インプラント可能な導管の周囲に沿って互いに周方向に千鳥状の位置に配置されている、先行の請求項のいずれか1項記載のインプラント可能な導管。
【請求項8】
前記アパチャを通して受け入れられる二次デバイス構造をさらに含む、先行の請求項のいずれか1項記載のインプラント可能な導管。
【請求項9】
前記インプラント可能な導管は、変化している直径を画定する、先行の請求項のいずれか1項記載のインプラント可能な導管。
【請求項10】
前記複数のオーバーラップ要素に結合された複数のステント要素をさらに含む、先行の請求項のいずれか1項記載のインプラント可能な導管。
【請求項11】
前記複数のオーバーラップ要素は、それ自体の上に端に沿って重ねられた連続したらせん状の材料長さによって画定されるか、又は前記複数のオーバーラップ要素は、端に沿って重ねられた別個の隣接する周方向の材料リングによって画定される、請求項1~10のいずれか1項記載のインプラント可能な導管。
【請求項12】
前記複数のオーバーラップ要素は、複数のプリーツを画定するプリーツ化構成を有する管状本体によって画定され、前記複数の取り付け機構は、前記プリーツ化構成で前記オーバーラップ要素を結合する、請求項1~10のいずれか1項記載のインプラント可能な導管。
【請求項13】
前記プリーツは周方向に配向されており、場合により、プリーツの1つにアパチャが形成されている、請求項12記載のインプラント可能な導管。
【請求項14】
ある長さ、第一の端部及び第二の端部を有する可撓性材料のチューブ、ここで、前記チューブは、その長さに沿って複数のプリーツが形成されている、
前記チューブの長さに沿って張力が加わったときに前記プリーツが展開するのに抵抗するようにプリーツを補強する補剛要素、
を含む、インプラント可能な導管であって、
前記チューブは、プリーツ内に開窓を設けて、前記チューブの長さに沿って側方ポータルを提供し、該ポータルを通した側枝チューブの導入を可能にするように構成されており、
前記プリーツは、前記側枝チューブの周囲で重なり合い、漏れに抵抗するように構成されている、インプラント可能な導管。
【請求項15】
前記チューブは、開窓位置を示す放射線不透過性マーカーを含む、請求項14記載のインプラント可能な導管。
【請求項16】
前記補剛要素はステント要素を含む、請求項14記載のインプラント可能な導管。
【請求項17】
前記補剛要素はテープを含む、請求項14記載のインプラント可能な導管。
【請求項18】
ある長さ、第一の端部及び第二の端部を有する可撓性材料のチューブ、ここで、前記チューブは、その長さに沿って複数のプリーツが形成されている、
前記チューブの長さに沿って張力が加わったときに前記プリーツが展開するのに抵抗するように前記長さに沿って取り付けられた長手方向要素、
を含む、インプラント可能な導管であって、
前記チューブは、プリーツ内に開窓を設けて、前記チューブの長さに沿って側方ポータルを提供し、該ポータルを通した側枝チューブの導入を可能にするように構成されており、
前記プリーツは、前記側枝チューブの周囲で重なり合い、漏れに抵抗するように構成されている、インプラント可能な導管。
【請求項19】
前記長手方向要素は少なくとも1つのスパインを含む、請求項18記載のインプラント可能な導管。
【請求項20】
前記長手方向要素は少なくとも1つのテープを含む、請求項18又は19記載のインプラント可能な導管。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
本文書は、インプラント可能な管腔内メディカルデバイスに関する。例えば、本文書は、体腔、器官及び脈管にインプラント処置されうるインプラント可能な導管に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
ヒトの解剖学的構造の多くの場所において、主要身体導管(例えば、主要血管)は、主要身体導管から分岐する1つ以上の二次身体導管(例えば、分岐血管又は末梢血管)と接続されている。幾つかの場合において、二次身体導管は、主要身体導管(例えば、静脈導管)に流体を搬送し、他の場合において、二次身体導管は、主要身体導管(例えば、動脈導管)から流体を搬送する。
【0003】
ヒトの脈管構造として、二次分岐を有する主要身体導管の例が多数挙げられる。主要身体導管の一例は大動脈である。そして、大動脈弓領域において、3つの主要動脈は大動脈から分岐する。これら3つの動脈は腕頭動脈、左総頚動脈及び左鎖骨下動脈であり、大動脈から流体を運び出す。
【0004】
身体導管及び/又はそれらが関連する循環(又は他の身体)系は、様々な疾患、欠陥及び症状に悩まされる可能性があり、あるいは、さもなければ、グラフト、ステントグラフト、フィルタ、吻合デバイス、人工弁などを含む、1つ以上のインプラント可能な導管を使用した増強から恩恵を受けることもある。一般に、そのようなインプラント可能な導管は、体内で流体を搬送するように構成された管状形態を有する。
【発明の概要】
【0005】
要旨
本明細書において、管状の形状であり、内腔及び外表面を有するインプラント可能な導管の例が開示される。1つの例(「例1」)によれば、インプラント可能な導管は、第一のオーバーラップ要素と、該第一のオーバーラップ要素に隣接して配置された第二のオーバーラップ要素とを含み、複数のオーバーラップ要素の隣接する対を画定する、複数のオーバーラップ要素を含む。第一のオーバーラップ要素は第二のオーバーラップ要素上に重なり、第一のオーバーラップ要素の内向き表面と第二のオーバーラップ要素の外向き表面との間にオーバーラッピング部分を画定する。インプラント可能な導管は、第一のオーバーラップ要素を第二のオーバーラップ要素に結合する複数の取り付け機構も含む。第一のオーバーラップ要素の内向き表面と第二のオーバーラップ要素の外向き表面は、外力によってオーバーラッピング部分で分離可能であり、複数の取り付け機構のうちの少なくとも2つの間のオーバーラッピング部分においてアパチャを開き、それにより、該アパチャは、インプラント可能な導管の内腔と外表面との間の経路を画定する。外力がなければ経路は密閉される。
【0006】
例1に加えて別の例(「例2」)によれば、複数のオーバーラップ要素はインプラント可能な導管の長さに沿って配置され、オーバーラッピング部分は周方向に延在している。
【0007】
例1又は例2に加えて別の例(「例3」)によれば、複数のオーバーラップ要素は、複数の隣接するオーバーラップ要素の対及び複数のオーバーラッピング部分を画定する。オーバーラップ要素の隣接する対のそれぞれは、複数のオーバーラッピング部分の対応する1つで分離可能であり、インプラント可能な導管の内腔と外表面との間の経路を画定するアパチャを開く。
【0008】
上述のいずれかの例に加えて別の例(「例4」)によれば、複数の取り付け機構は、インプラント可能な導管の長さに沿って長手方向に延在している長尺材料ストリップであり、第一のオーバーラップ要素を第二のオーバーラップ要素に結合する。
【0009】
上述のいずれかの例に加えて別の例(「例5」)によれば、インプラント可能な導管は、オーバーラッピング部分でオーバーラップ要素を分離する外力が除去されると、オーバーラッピング部分においてアパチャを閉じ、インプラント可能な導管の内腔と外表面との間の経路を密閉するように構成されている。
【0010】
上述のいずれかの例に加えて別の例(「例6」)によれば、取り付け機構は接着材料を含む。
【0011】
上述のいずれかの例に加えて別の例(「例7」)によれば、取り付け機構は、インプラント可能な導管の周囲に沿って互いに周方向に千鳥状の位置に配置されている。
【0012】
上述のいずれかの例に加えて別の例(「例8」)によれば、インプラント可能な導管は、アパチャを通して受け入れられる二次デバイス構造をさらに含む。
【0013】
上述のいずれかの例に加えて別の例(「例9」)によれば、インプラント可能な導管は、変化している直径を画定する。
【0014】
上述のいずれかの例に加えて別の例(「例10」)によれば、インプラント可能な導管は、複数のオーバーラップ要素に結合された複数のステント要素をさらに含む。
【0015】
例1~10のいずれか1つに加えて別の例(「例11」)によれば、複数のオーバーラップ要素は、それ自体の上に端に沿って重ねられた連続したらせん状の材料長さによって画定されるか、又は複数のオーバーラップ要素は、端に沿って重ねられた別個の隣接する周方向の材料リングによって画定される。
【0016】
例1~10のいずれか1つに加えて別の例(「例12」)によれば、複数のオーバーラップ要素は、複数のプリーツを画定するプリーツ化構成を有する管状本体によって画定される。複数の取り付け機構は、プリーツ化構成でオーバーラップ要素を結合する。
【0017】
例12に加えて別の例(「例13」)によれば、プリーツは周方向に配向されており、場合により、プリーツの1つにアパチャが形成されている。
【0018】
1つの例(「例14」)によれば、ある長さ、第一の端部及び第二の端部を有する可撓性材料のチューブを含むインプラント可能な導管の例も本明細書に開示される。チューブは、その長さに沿って複数のプリーツが形成されている。インプラント可能な導管はまた、チューブの長さに沿って張力が加わったときにプリーツが展開するのに抵抗するようにプリーツを補強する補剛要素を含む。チューブは、プリーツ内に開窓を設けて、チューブの長さに沿って側方ポータルを提供し、該ポータルを通した側枝チューブの導入を可能にするように構成されている。プリーツは、側枝チューブの周囲で重なり合い、漏れに抵抗するように構成されている。
【0019】
例14に加えて別の例(「例15」)によれば、チューブは、開窓位置を示す放射線不透過性マーカーを含む。
【0020】
例14に加えて別の例(「例16」)によれば、補剛要素はステント要素を含む。
【0021】
例14に加えて別の例(「例17」)によれば、補剛要素はテープを含む。
【0022】
1つの例(「例18」)によれば、ある長さ、第一の端部及び第二の端部を有する可撓性材料のチューブを含むインプラント可能な導管の例も本明細書に開示される。チューブは、その長さに沿って複数のプリーツが形成されている。インプラント可能な導管はまた、チューブの長さに沿って張力が加わったときにプリーツが展開するのに抵抗するように長さに沿って取り付けられた長手方向要素を含む。チューブは、プリーツ内に開窓を設けて、チューブの長さに沿って側方ポータルを提供し、該ポータルを通した側枝チューブの導入を可能にするように構成されている。プリーツは、側枝チューブの周囲で重なり合い、漏れに抵抗するように構成されている。
【0023】
例18に加えて別の例(「例19」)によれば、長手方向要素は少なくとも1つのスパインを含む。
【0024】
例18又は19に加えて別の例(「例20」)によれば、長手方向要素は少なくとも1つのテープを含む。
【0025】
インプラント可能な導管の製造方法の例も本明細書に開示される。1つの例(「例21」)によれば、この方法は、膜のシートを巻くことによってインプラント可能な導管を形成することを含む。インプラント可能な導管は、列状に配置された複数のオーバーラップ要素を含み、各オーバーラップ要素は、オーバーラップ要素の隣接する列と重なり合う。この方法はまた、複数の取り付け機構を複数のオーバーラップ要素に取り付けることを含む。複数の取り付け機構は、オーバーラップ要素に対して本質的に垂直に配置されて、複数のオーバーラップ要素を互いに配向した状態に維持し、そしてインプラント可能な導管は、取り付け機構までの中間でオーバーラップ要素を選択的に互いに分離することによって、開窓され、インプラント可能な導管に沿った1つ以上の位置にアパチャを形成するように構成されている。
【0026】
別の例(「例22」)によれば、インプラント可能な導管の製造方法は、膜のシートを含むインプラント可能な導管の1つ以上の位置にアパチャを形成すること、及び、インプラント可能な導管を折り畳んで複数のプリーツを形成することを含む。アパチャはプリーツ内の1つ以上の位置にあり、複数の取り付け機構を折り畳まれたインプラント可能な導管に取り付ける。取り付け機構は、プリーツに対して本質的に垂直に配置され、アパチャを閉じた状態に維持するようにプリーツをインプラント可能な導管の表面に対して維持し、そしてプリーツ内の1つ以上の位置のアパチャは、取り付け機構までの中間でインプラント可能な導管の表面からプリーツを選択的に少なくとも部分的に展開するのに応答して開かれるように構成されている。
【0027】
上述の例はまさに実施例であり、本開示によって別に提供される本発明のあらゆる概念の範囲を限定したり又は狭めたりするように解釈されるべきではない。複数の例が開示されているが、さらに他の実施形態は、例示的な例を示し説明する以下の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。したがって、図面及び詳細な説明は、本質的に制限的なものではなく、本質的に例示的なものと考えられるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図面の簡単な説明
添付の図面は、本開示のさらなる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれてその一部を構成し、実施形態を示し、記載とともに本開示の原理を説明するのに役立つ。
【0029】
図1図1は、幾つかの実施形態による、インプラント可能な導管の例の側面図を示す。
【0030】
図2図2は、幾つかの実施形態による、長手方向の取り付け機構を備えたインプラント可能な導管の側面図を示す。
【0031】
図3図3は、幾つかの実施形態による、インプラント可能な導管の外表面の一部の拡大図を示す。
【0032】
図4図4は、幾つかの実施形態による、別のインプラント可能な導管の側面図を示す。
【0033】
図5図5は、幾つかの実施形態による、図4のインプラント可能な導管の分解図を示す。
【0034】
図6図6は、幾つかの実施形態による、インプラント可能な導管の個々のオーバーラップ要素を示す。
【0035】
図7図7は、幾つかの実施形態による、図5のインプラント可能な導管の別の個々のオーバーラップ要素を示す。
【0036】
図8図8は、幾つかの実施形態による、インプラント可能な導管を形成するために使用される材料のセグメントの例を示す。
【0037】
図9図9は、幾つかの実施形態による、管状形状に(巻き付けマンドレルなどの製造補助具(図示されていない)を用いて)部分的に巻き付けられた、図6に示される材料のセグメントの例を示す。
【0038】
図10図10は、幾つかの実施形態による、1つ以上のステント要素を含むインプラント可能な導管の側面図である。
【0039】
図11図11は、幾つかの実施形態による、テーパー化構成を有するインプラント可能な導管の側面図である。
【0040】
図12図12は、幾つかの実施形態による、長手方向取り付け機構を備えた別のインプラント可能な導管の側面図を示す。
【0041】
図13図13は、幾つかの実施形態による、ステント要素を備えた別のインプラント可能な導管の側面図を示す。
【0042】
図14図14は、幾つかの実施形態による、インプラント可能な導管を形成するための複数のアパチャを有する材料のセグメント(例えば、材料の管状セグメント)の側面図を示す。
【0043】
図15図15は、幾つかの実施形態による、図14の材料のセグメントを備えて形成されたインプラント可能な導管の側面図を示す。
【0044】
図16図16は、幾つかの実施形態による、複数のアパチャが閉じた構成で示されている図15のインプラント可能な導管の一部の長手方向断面図を示す。
【0045】
図17図17は、幾つかの実施形態による、複数のアパチャが開いた構成で示されている図15のインプラント可能な導管の一部の長手方向断面図を示す。
【0046】
図18図18は、幾つかの実施形態による、インプラント可能な導管を形成するための複数のアパチャを有する材料のセグメント(例えば、材料の管状セグメント)の側面図を示す。
【0047】
図19図19は、幾つかの実施形態による、折り畳む際に複数のプリーツが形成された図18のチューブの一部の長手方向断面図を示す。
【0048】
当業者は、本開示の様々な態様が、意図された機能を発揮するように構成された任意の数の方法及び装置によって実現できることを容易に理解するであろう。また、本明細書で参照される添付の図面は、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではなく、本開示の様々な態様を説明するために誇張されている場合があり、その点において、図面は限定的なものとして解釈されるべきではないことにも留意されたい。
【発明を実施するための形態】
【0049】
詳細な説明
定義及び用語
本開示は、限定的に読まれることを意図したものではない。例えば、本願で使用される用語は、その分野の専門家がそのような用語に帰する意味の文脈で広く読まれるべきである。
【0050】
不正確さの用語に関して、「約」及び「およそ」という用語は、記載された測定値及び該記載された測定値に合理的に近い任意の測定値も含む測定値を指すために互換的に使用されうる。記載された測定値に合理的に近い測定値は、関連技術の当業者によって理解され、容易に確認されるように、記載された測定値から合理的に小さな量だけ逸脱している。このような逸脱は、例えば、測定誤差や、性能を最適化するために行われる微調整などに帰することができる。関連技術の当業者がそのような合理的に小さい差の値を容易に確認できないと判断された場合には、「約」及び「およそ」という用語ならびに同様の用語は、記載された値の+又は-20%を意味すると理解されうる。
【0051】
様々な実施形態の説明
図1及び図2は、幾つかの実施形態による、インプラント可能な導管100(例えば、グラフト、ステントグラフト、吻合デバイス、人工弁又は他のインプラント可能な導管)を示す。様々な例において、インプラント可能な導管100は、医療処置(例えば、外科的又は経皮的アプローチを使用)の間に患者の脈管系内にインプラント可能である。インプラント可能な導管100は、オーバーラップ要素104とも記載される、複数の層要素104によって形成される、壁102又は本体102とも記載されうるカバー又はカバリング102を含む。
【0052】
幾つかの例において、インプラント可能な導管100、特に本体102は、生体適合性ポリマー材料の1つ以上の層などの生体適合性材料の1つ以上の層から形成される。適切な生体適合性材料の幾つかの例として、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、テトラフルオロエチレン(TFE)とペルフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)のコポリマー(TFE-PMVEコポリマーとも呼ばれる)、ウレタン、ポリエステル、熱可塑性樹脂、熱硬化型樹脂、ナイロン、ポリエチレン、膨張ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)又はその他の様々な生体適合性材料のうちの少なくとも1つが挙げられる。幾つかの例において、適切な材料として、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)系複合膜又はフィブリル化ポリプロピレン系複合膜などの複合膜、ならびに上述の生体適合性材料の1つ以上に基づく任意の複合膜を挙げることができる。膜材料に加えて、インプラント可能な導管100は、限定するわけではないが、PET繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、PTFE繊維、ePTFE繊維などを含む、様々なタイプの天然繊維又は合成繊維から製織され、編組され又は編成された様々な布帛から作製することができる。
【0053】
示されるように、オーバーラップ要素104は列状に配置され、それにより、各オーバーラップ要素104は重なり(例えば、オーバーラッピング端を画定し)、近隣の又は隣接するオーバーラップ要素104とともにオーバーラッピング部分200を画定する。様々な例において、オーバーラップ要素104は、本質的に軸方向に、又はインプラント可能な導管100の中心長手方向軸108に沿って配置される。また、インプラント可能な導管100は、所望の間隔で(例えば、周囲に所望の間隔で)複数の取り付け機構204を有し、その結果、複数のオーバーラップ要素104はインプラント可能な導管100の長さに沿って配置され、オーバーラッピング部分200の1つ以上(例えば、それらのすべて)は周方向に延在している。参考として、「周方向」は、純粋に周方向である必要はなく、又は長手方向軸に対して横断面内に延在している必要はなく、らせん方向も包含する。取り付け機構204はそれぞれ、オーバーラップ要素104のうちの隣接する要素が互いにボンディングされ、接着され、固定され、締結され、又はその他の方法で結合される領域に対応する。様々な例において、取り付け機構204は、オーバーラップ要素104によって画定されるオーバーラッピング部分200に沿って配置される。
【0054】
オーバーラップ要素104間には、一貫した量の重なりが存在してもよく、又は重なりの量はインプラント可能な導管100の長さに沿って変化してもよい。幾つかの例において、オーバーラップ要素104間の重なりは、以下の値のいずれかである、又は、以下の値のいずれかの間のいずれかの範囲である:オーバーラップ要素104の個々の長さの10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%又はそれ以上。別の言い方では、幾つかの例において、隣接するオーバーラップ要素104間のオーバーラッピング部分200は、オーバーラップ要素104の幅202(インプラント可能な導管100の長手方向で測定したとき)の10%~20%、20%~30%、30%~40%、40%~50%、50%~60%、60%~70%、70%~80%、又はそれらの間の任意の他の適切な値もしくは範囲であってよい。
【0055】
示されているように、インプラント可能な導管100は、内腔110及び外表面112(例えば、壁又は本体102の外表面)を有する略筒状又は管状形状を有する。インプラント可能な導管100は、インプラント可能な導管の長さの全部又は1つ以上の部分に沿って略一定の直径を有してよく、あるいは、所望のときに、インプラント可能な導管の長さの全部又は1つ以上の部分に沿って変化している直径を有してもよい(例えば、直径が全体的にテーパーになったり又は段状になったりする1つ以上の部分)。インプラント可能な導管100の外形は、オーバーラップ要素104の重なり合う配置の結果として不規則(例えば、隆起又は波状)になることができる。これに関連して、インプラント可能な導管の「外径」は、オーバーラップ要素104によって画定される平均直径を示すことが意図され、図1において、それは、示される導管100の部分で略一定である。インプラント可能な導管100は、その間の長さを画定する第一の端部114及び第二の端部116を有する。
【0056】
インプラント可能な導管100は、図示される全長に沿ってオーバーラップ要素104を備えて示されているが、インプラント可能な導管100の1つ以上の部分は、オーバーラップ要素(例えば、単一の統合した一体的な長さの材料として形成される)を含まなくてもよい。さらに、オーバーラップ要素104は比較的に一定のサイズ及び形状で示されているが、オーバーラップ要素104は、隣接するオーバーラップ要素104によって画定されるオーバーラップの量を含めて、サイズ及び形状が変化してもよい。
【0057】
幾つかの例において、オーバーラップ要素104のうちの1つ以上(例えば、すべて)は、所望のピッチでそれ自体の上に端から重なり合う、連続したらせん状の材料長さによって画定される。このような例において、オーバーラップ要素104のそれぞれは、オーバーラップ要素104を形成する材料の単一の回転、又は旋回と考えることができる。他の例において、オーバーラップ要素104のうちの1つ以上(例えば、すべて)は、区別される隣接した材料の周方向リングを含み、該周方向リングは端で重ねられ、該周方向リングの個々のリングはオーバーラップ要素104を形成している。
【0058】
連続したらせん状の材料長さによって形成されたオーバーラップ要素104を含む例において、インプラント可能な導管100は本体102の連続した長さに作られているので、各オーバーラップ要素104は隣接するオーバーラップ要素104に連続的に接続される。オーバーラッピング部分200の幅202(インプラント可能な導管100の長手方向におけるオーバーラップの量)は、インプラント可能な導管100に垂直な又はインプラント可能な導管100の中心を横断する軸108に対するカバリング102の巻き角Θを変えることによって調整することができる。
【0059】
上述のように、取り付け機構204は、それぞれのオーバーラップ要素104を結合することができる。幾つかの例において、取り付け機構204は、周方向よりも全体的に長手方向に延在するように(例えば、オーバーラッピング部分200を結び付ける複数の長手方向に配置された要素として)配置及び形状付けされても、又は、全体的により垂直に又は周方向に延在しても、あるいは全体的にらせん状に延在してもよい。取り付け機構204は、オーバーラッピング部分200が互いに展開し又は外れるのに抵抗するように形成又は構成することができる。幾つかの例において、取り付け機構204は、少なくとも1つの接着領域、フィラメント、縫合糸、テープ、ボンド結合領域、はんだ付け領域、ステッチ、及び/又は、オーバーラッピング部分200を互いに結合するのに適した他の任意の機構を含む。取り付け機構204は、インプラント可能な導管100の本体102に対して軸方向又は長手方向に配置されうる。
【0060】
幾つかの例において、取り付け機構204は、インプラント可能な導管100の外表面に取り付け、他の例において、取り付け機構204は、インプラント可能な導管100の内表面に取り付けられる。幾つかの例において、取り付け機構204は、長尺ストリップであってよく、これは接着ストリップ又はテープを形成するための接着材料を含むことができ、インプラント可能な導管100の長さに沿って長手方向に延在して、第一のオーバーラップ要素104Aを第二のオーバーラップ要素104Bに結合する。取り付け機構204は、オーバーラップ要素104のそれぞれを、隣接するオーバーラップ要素104に対して所定の変位で保持するのに役立ち、オーバーラップ要素104の互いの向きを維持するのに役立つ。幾つかの例において、取り付け機構204は、接着ストリップ又はテープなどの他の機構の代わりに又はそれに加えて、1つ以上のステント要素を含む。幾つかの例において、取り付け機構204は、互いに等距離に(例えば、インプラント可能な導管100の周及び/又は長さに沿って)離間される。幾つかの例において、1つ以上の取り付け機構204は、互いに相対的に変化している距離で配置される。
【0061】
取り付け機構204は、様々な材料から様々な構成で形成することができる。取り付け機構は、オーバーラップ要素104を組み立てられた位置に維持するように機能する金属、ポリマー又は他の任意の適切な生体適合性材料から形成することができる。幾つかの例において、取り付け機構204は、フルオロポリマー、エポキシ、ポリウレタン、アクリレートなどのポリマー接着剤を含む。取り付け機構204は、例えば、インプラント可能な導管100の曲げを容易にするために、可撓性材料(例えば、順応性材料及び/又は弾性材料)から形成されうる。
【0062】
幾つかの例において、取り付け機構204は、1つ以上のキャリア層及び複数の接着層又は構成要素を含む可撓性接着ストリップ又はテープの形態をとる。例えば、可撓性接着ストリップは、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)のキャリア層及びフッ素化エチレンプロピレン(FEP)のコーティングを含むことができる。幾つかの例において、接着材料は、熱処理(例えば、熱可塑性材料又は熱硬化性材料として)を使用して結合するか、又は他の方法で活性化(例えば、UV硬化)することができる。取り付け機構204は、ボンド結合/接着部分と非ボンド結合/非接着部分を含むことができる。幾つかの例において、接着材料は、取り付け機構204の所定の部分に沿ってのみ存在して、選択的な結合及び/又は硬化を促進することができる。他の例において、選択的な結合及び/又は硬化を達成するために、選択的な結合プロセス(例えば、選択的な熱結合)は使用される。
【0063】
インプラント可能な導管100のオーバーラッピング部分200及び取り付け機構204は組み合わされて、インプラント可能な導管100上で、開口部、ポート又は開窓とも呼ばれるアパチャ206を画定する。幾つかの例において、複数のオーバーラップ要素104は、複数の隣接するオーバーラップ要素の対(例えば、オーバーラップ要素104A及び104B)及び複数のオーバーラッピング部分200を画定し、隣接するオーバーラップ要素の対のそれぞれは、複数のオーバーラッピング部分200のうちの対応する1つで分離可能であり、インプラント可能な導管100の内腔110と外表面112との間の経路を画定するアパチャ206を開く。
【0064】
幾つかの例において、オーバーラッピング部分200のうちの1つは、所望に応じて、1つのアパチャ206のみ、又は複数のアパチャ206を画定することができる。図2に示す例において、各アパチャ206は、第一のオーバーラップ要素104Aの第一の端部208A、隣接する第二のオーバーラップ要素104Bの第二の端部208B、及び1つ以上の取り付け機構204によって画定される。幾つかの例において、アパチャ206の総数及び配置は、取り付け機構204の数、及びインプラント可能な導管100内のオーバーラッピング部分200の数に依存する。アパチャ206は、2つの隣接するオーバーラップ要素(例えば、第一のオーバーラップ要素104A及び第二のオーバーラップ要素104B)を、取り付け機構204の間又はそれらの中間にある位置で互いに選択的に分離することによって開かれ、又は開窓されるように構成されている。幾つかの例において、医用画像化のための潜在的な開窓の位置をマーキングするために、マーカーをアパチャ206に又はアパチャ206の近くに配置することができる。
【0065】
様々な例において、インプラント可能な導管100は、開いた構成に変形又は変位されない限り、オーバーラッピング部分200が閉じた構成を有するように構成されている。すなわち、通常の動作条件下では、オーバーラッピング部分200は、流体又は物体がインプラント可能な導管100の内側からインプラント可能な導管100の外側へ移動すること、及びその逆の移動を阻止する。幾つかの例において、インプラント可能な導管100は、患者の脈管系、膵臓、肝臓又は胆管系などの分岐した身体導管内で使用される。また、インプラント可能な導管100は、オーバーラッピング部分200でオーバーラップ要素104を分離する外力が除去されると、オーバーラッピング部分200においてアパチャ206を閉じ、インプラント可能な導管100の内腔110と外表面112との間の経路を密閉するように構成されうる。
【0066】
一般に、インプラント可能な導管100にかかる内圧及び外圧は、インプラント可能な導管100が配置される位置に応じて変化する。様々な例において、オーバーラッピング部分200は、インプラント可能な導管100の壁又は本体102にわたる圧力差に応答して密閉されたままとなるように構成(例えば、サイズ決め、形状決め及び配置)され、それにより、インプラント可能な導管100のオーバーラッピング部分200は、ステントリング又は他の補強材などの追加の補強材を必要とせずに閉じた構成を示し、オーバーラッピング部分200を閉じた又は密閉された構成に維持する。
【0067】
幾つかの例において、1つ以上のアパチャは、カテーテル、ガイドワイヤ又は他の開窓ツール(図示せず)を使用して物理的に開かれ、開窓されるように構成されている。開放モードに関わらず、外力が存在しない場合に、アパチャ206は自己密閉するか、使用時に以前の閉鎖状態又は密閉状態に戻り、したがってそこを通る流れを防止するように構成されている。
【0068】
幾つかの例において、インプラント可能な導管100に外力を加えることに応答して、1つ以上のアパチャ206は開かれるか、又は開窓されうる。そのような例において、外力はオーバーラップ要素104に変位を引き起こし、その結果、オーバーラッピング部分200にシワを生じさせる。幾つかの例において、オーバーラップ要素104がらせん状構成に配置されている場合に、外力は、オーバーラップ要素104のらせん構成の方向と反対(巻き付けの方向と反対)の方向(時計回り又は反時計回り)に加えられる回転力であることができる。開放モードに関係なく、様々な例において、外力が存在しない場合に、アパチャ206は「自己密閉」するか、又は、開放力の除去後に以前の閉鎖状態又は密閉状態に戻り、それにより、流体又は物体の通過を防止する。
【0069】
幾つかの例において、インプラント可能な導管100は、膜のシートを巻くことによってインプラント可能な導管100を形成することによって製造される。インプラント可能な導管100は、列状に配置された複数のオーバーラップ要素104を含み、各オーバーラップ要素104は、隣接するオーバーラップ要素104の列と重なり合う。複数の取り付け機構204は、複数のオーバーラップ要素104に取り付けられる。複数の取り付け機構204はオーバーラップ要素104に対して本質的に垂直に配置され、複数のオーバーラップ要素104の互いの相対的な配向を維持する。示されるように、インプラント可能な導管100は、取り付け機構204の中間でオーバーラップ要素104を互いに選択的に分離することによって、インプラント可能な導管100に沿った1つ以上の位置にアパチャ206を形成するように開窓されるように構成されている。
【0070】
図3は、幾つかの実施形態による、複数のオーバーラップ要素302を備えたインプラント可能な導管300の一部を示し、インプラント可能な導管300は、オーバーラップ要素302を固定する複数の取り付け機構304を含む。示されているように、取り付け機構304は、インプラント可能な導管300の周囲に沿って互いに周方向に千鳥状の位置に配置されている。取り付け機構304はオーバーラップ要素302の対を結合することができ、該オーバーラップ要素302の対が互いに周方向にオフセットしているだけでなく、隣接しているオーバーラップ要素302又はオーバーラップ要素302の隣接している対を結合している取り付け機構304からオフセットしている。このように、オーバーラップ要素302の対の取り付け機構304は、次の隣接するオーバーラップ要素302の対の取り付け機構304と長手方向に整列していない。参考として、本明細書で使用されるときに、オーバーラップ要素の「対」は、結合されてオーバーラッピング部分200(図1)などのオーバーラッピング部分を画定する2つのオーバーラップ要素を示すことが意図される。オーバーラップ要素302のうちの単一の要素が複数の対を形成しうることを理解されたい。特に、示されるように、オーバーラップ要素302のうちの単一の要素は、例えば、図3に示されるように、2つの異なるオーバーラップ要素302(長手方向に隣接する2つのオーバーラップ要素)と「対」を形成する。
【0071】
図3において、簡単にするために、取り付け機構304は影付きの領域として示されているが、実際には見えない可能性がある。影付きの領域は、オーバーラップ要素302間の取り付け機構304の相対的な位置を表すと理解されうる。取り付け機構304は、例えば、接着剤の層又は熱結合領域であっても、あるいはオーバーラップ要素302を結合する何らかの他の機構であってもよい。例えば、接着剤の層は、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)又は他の適切な結合剤などのポリマー材料のコーティングであることができる。とにかく、取り付け機構304はオーバーラップ要素302の間に位置し、図3では見えない可能性がある。取り付け機構304は、一般に、オーバーラップ要素302の対を一緒に保持するように作用する。前に参照したように、幾つかの実施形態によれば、インプラント可能な導管300に加えられる外力、例えば、1つ以上のアパチャ308を開くために1つ以上のアパチャ308を押し込む機械的な力、例えば、カテーテル又はガイドワイヤなどの機械的力又は挿入力などである。他の例において、インプラント可能な導管300にねじれ力又は加撚力を与えることによって外力は加えられ、取り付け機構304を含むゾーンの周囲にシワ306を生じさせ、その結果、オーバーラップ要素302は1つ以上のアパチャ308の周りで撓む。示されるように、ねじれ力は、このような外力の結果として、図3に示すように、オーバーラップ要素302の対にアパチャ308の周囲で内方及び外方にシワを生じさせることができる。
【0072】
1つ以上のアパチャ308を開くために使用される開口部又は拡張機構に関係なく、幾つかの例において、別のインプラント可能な導管(例えば、カテーテル、ガイドワイヤ、グラフト、ステントグラフト)又は何らかの他のデバイスであることができる二次デバイス構造310は、アパチャ308を通して通過又は受け入れられる(必要に応じて、インプラント可能な導管300の外側からインプラント可能な導管300の内側へ、又はその逆に)。二次デバイス構造310は、インプラント可能な導管300の管腔から延在している分岐、又は追加の流れ管腔を形成することができる。例えば、血管インプラントとして使用されるときに、主要なインプラント可能な導管300は主血管を灌流することができ、一方、別のインプラント可能な導管であることができる二次デバイス構造310は、主血管よりも小さい側血管を灌流することができる。
【0073】
さらに、オーバーラップ要素302のそれぞれは、内向き表面312及び外向き表面314を有し、それにより、2つの近接の又は隣接するオーバーラップ要素302の対は、第一のオーバーラップ要素の内向き表面312と第二のオーバーラップ要素の外向き表面314との間にオーバーラッピング部分(例えば、図2のオーバーラッピング部分200)を画定するように配置される。複数の取り付け機構304は、第一のオーバーラップ要素を第二のオーバーラップ要素に結合する。また、第一のオーバーラップ要素の内向き表面312と第二のオーバーラップ要素の外向き表面314は、外力によってオーバーラップ部分で分離可能であり、複数の取り付け機構304のうちの少なくとも2つの間でオーバーラッピング部分に1つ以上のアパチャ308を開き、その結果、アパチャ308はインプラント可能な導管の内腔と外表面との間の経路を画定し、この経路は外力が存在しない状態で密閉される。
【0074】
図4及び図5は、幾つかの実施形態による、別個の区別される管状部材である複数のオーバーラップ要素402を備えて構成された別のインプラント可能な導管400を示しており、インプラント可能な導管400は、オーバーラップ要素402を結合する複数の取り付け機構404を有する。示されるように、オーバーラップ要素402は、オーバーラッピング部分406を共有するオーバーラップ要素402の対を形成し、オーバーラッピング部分406は、外力に応答して開くことができるアパチャ408を画定する。オーバーラップ要素402は、図1及び図2のオーバーラップ要素104とは異なり、別個の管状要素であり(例えば、連続的に形成されるのではない)、これらの要素は、長手方向軸106に沿って整列してインプラント可能な導管400を形成している。オーバーラップ要素402を結合する取り付け機構404の数は、いかなる数であってよく、また、これらは、上述の取り付け機構204及び304に関連する様式のいずれかを含む、様々な様式で構成及び配置されうる。
【0075】
図6及び図7は、幾つかの実施形態による、インプラント可能な導管400を形成するために使用することができる、別個の区別されるオーバーラップ要素402の例を示す。図6は、オーバーラップ要素402のうちの1つの外表面600の第一の端部604で配置された取り付け機構404を示す。一方、図7は、第一の端部604の反対側の第二の端部606で、オーバーラップ要素402のうちの1つの内表面602上に配置された取り付け機構404を示す。
【0076】
図8は、インプラント可能な導管100の壁又は本体102が、図1又は2の例のように、らせん状に巻かれて複数のオーバーラップ要素104を形成する要素から形成されている別の例を示す。示されるように、複数の取り付け機構800は、所望の間隔(例えば、等距離間隔)でカバリング102の端に沿って配置され、その結果、カバリング102が図9に示されるようならせん構造を形成するように巻かれているときに、取り付け機構800は、インプラント可能な導管100の長手方向軸106に沿って千鳥状の構成を有する。取り付け機構800は、例えば、壁又は本体102上(例えば、接着層として)に予め形成され、あるいは、らせん状の形成に続いて壁又は本体102に沿って(例えば、熱結合を介して)形成される方法を含む、様々な様式で形成されうる。
【0077】
図10は、複数のオーバーラップ要素104に結合された、支持部材1000とも記載される複数のステント要素1000を備えたインプラント可能な導管100を示す。ステント要素1000は、所望に応じて、とりわけ、ステンレス鋼又はニチノールなどの生体適合性の金属材料又はポリマー材料から作製することができる。支持部材1000は、波状パターン、又は図10に示すような蛇行形状など、所望に応じて様々な形状をとることができる。幾つかの例において、複数のステント要素1000は、蛇行又は波状の配置を有し、インプラント可能な導管100の周囲にらせん状に巻かれて壁102又は本体102に取り付けられる単一の長尺部材(例えば、ワイヤ)を使用して形成される。このような例において、ステント要素1000のそれぞれは、長尺部材の1回の回転によって画定されうる。幾つかの例において、ステント要素1000のうちの1つ以上は、別個のワイヤの環から(例えば、リング状要素として)形成される。ステント要素1000は、(例えば、接着剤、テープ、縫合糸などの締結要素、又はそれらの組み合わせを使用して)カバリング102の外表面又は内表面に取り付けられることができる。
【0078】
図11~13は、追加のインプラント可能な導管の変形例を示す。図11に示されるように、インプラント可能な導管1100は、テーパー化し又はテーパー化された構成を有することができ、狭小部1102又は小径部1102と、幅広部1104又は小径部1102よりも大きな直径を有する大径部1104とを含む。直径の差は、所望に応じて、滑らかな移行、段階的な移行及び単一のテーパー又は複数のテーパーであってよい。幾つかの例において、テーパー化直径は、インプラント可能な導管1100を形成する際に本体又は壁102の巻き角を変えることによって達成することができる。例えば、狭小部1102は、幅広部1104の第二の巻き角Θよりも大きい第一の巻き角Θを有することができ、ここで、各巻き角は、長手方向軸106に垂直な軸108に対して測定される。
【0079】
幾つかの例において、第一の巻き角Θは、第二の巻き角Θよりも、約10度~約20度、約20度~約30度、約30度~約40度又はそれらの間の任意の範囲だけ大きくてよい。図12は、インプラント可能な導管1100の周囲の様々な周囲位置で、インプラント可能な導管1100に沿って長手方向に延在している複数の取り付け機構1200を含む別の様々な取り付け機構1200を示す。取り付け機構1200は、所望に応じて、インプラント可能な導管110の層の内表面、外表面に沿って、又は層内に延在することができる。取り付け機構1200は、インプラント可能な導管1100の輪郭に適合するように湾曲することができる。図13は、複数のステント要素1300がインプラント可能な導管1100に取り付けられる別の変形例を示す。取り付け機構1200及びステント要素1300は、インプラント可能な導管100、300及び400の先の例のいずれかに関連して記載した構成のいずれかをとることができる。
【0080】
図14~17は、追加のインプラント可能な導管の変形例を示す。図14に示されるように、幾つかの実施形態によれば、可撓性材料のチューブ1401を使用してインプラント可能な導管1400を形成することができる。示されるように、可撓性材料(例えば、本体又は壁102について上述した材料など)のチューブ1401には、開口部又は開窓とも呼ばれる複数のアパチャ1402が、インプラント可能な導管1401の長さに沿って所望の間隔で開窓されうる。アパチャ1402のそれぞれは、他のアパチャ1402の幾つかと長手方向に整列しており、他のアパチャ1402の幾つかと軸方向にも整列している。インプラント可能な導管1400には、いかなる数の所望の構成でいかなる数のアパチャ1402があってもよい。1つ以上のアパチャ1402は、所望に応じて、インプラント可能な導管1400の周方向及び/又は軸方向に沿って本質的に整列させられることができる。
【0081】
チューブ1401は、(例えば、示される横断方向の破線に沿って)折り畳まれて、複数のプリーツの形態で複数のオーバーラップ要素1500を画定することができ(したがって、オーバーラップ要素1500は、示されるように折り畳まれたときにプリーツと呼ばれることもある)、該オーバーラップ要素1500は、図15に示されるように、第一の端部114と第二の端部116との間でインプラント可能な導管1400の長さに沿って少なくとも部分的に重なり合う。幾つかの例において、チューブ1401は、プリーツ内に開窓され、チューブ1401の長さに沿って側方ポータルを提供し、該側方ポータルはアパチャ1402である。そのような開窓又はアパチャ1402は、それを通した側枝チューブ(例えば、図3の二次デバイス構造310)の導入を可能にする。複数のオーバーラップ要素1500は、複数のプリーツを画定するプリーツ化構成を有する管状本体によって画定され、複数の取り付け機構204はプリーツ化構成でオーバーラップ要素1500を結合する。プリーツは、幾つかの例において、プリーツのうちの1つで形成されているアパチャ1402とともに周方向に配向されているが、長手方向に配向されたプリーツも同様に使用できることを理解されたい。示されるように、取り付け機構204、又は上述した取り付け機構のいずれかを利用して、オーバーラップ要素1500を重なり構成で結合する。
【0082】
幾つかの例において、取り付け機構204は、長手方向要素又は補剛要素であり、例えば、少なくとも1つのスパイン、テープ及び/又はステント要素のうちの1つ以上を含み、チューブ1401の長さに沿った張力を加えたときにプリーツが展開するのに抵抗するようにプリーツを補強することができる。他の例において、オーバーラップ要素は、重なり構成を維持するように加工される(例えば、熱固定又は他の処理を通じて)。図16に示されるように、オーバーラップ要素1500はプリーツを形成している閉じた構成にあり、アパチャ1402はプリーツ内に形成され、インプラント可能な導管1400の内部と外部との間を流体又は物体が通過するのを阻止するように閉じられている。
【0083】
図17に示されるように、先に開示したように外力が加えられるときに(例えば、カテーテル、ガイドワイヤ又は他の開窓ツールを使用して物理的に開かれ、開窓されることによって)、インプラント可能な導管1400は歪み、その歪みによりオーバーラップ要素1500が部分的にプリーツ解除され、それにより、アパチャ1402が開放又は非密閉構成になることができる。開放又は非密閉構成において、図17の矢印1700で示されるように、固体又は流体がアパチャ1402を通過することができる。
【0084】
上記を考慮すると、インプラント可能な導管1400は、オーバーラップ要素1500が部分的にプリーツ解除されたときに、オーバーラップ要素1500内のアパチャ1402を通して開窓されるように構成されうる。幾つかの例において、開窓又はアパチャ1402は、インプラント可能な導管1400の長さに沿って側方ポータルを提供するように開放構成に操作され、側枝チューブなどの二次デバイスが側方ポータルを通過できるようにすることができる。幾つかの例において、オーバーラップ要素1500又はプリーツは、側枝チューブであることができる二次デバイス(図示せず)の周囲で重なり合い、漏れに抵抗するように構成されうる。
【0085】
幾つかの例において、取り付け機構204、又は上述の他の形態は、オーバーラップ要素1500の歪みがアパチャ1402を開くことを可能にするように作用しうると同時に、そのような変形に対して十分な抵抗を提供して閉じた構成に戻り、1つ以上のアパチャ1402を通過している二次デバイスの周囲を密閉する。幾つかの例において、アパチャ1402の位置、又は開窓の点は、チューブ1401上の位置又はその近くに配置された1つ以上の放射線不透過性マーカーによって示される。前述したような取り付け機構及び/又は支持要素を組み込んで、オーバーラップ要素1500を補強して、(例えば、インプラント可能な導管1400の長さに沿った張力を加えたときに)所望されない展開に抵抗するのを支援することができる。
【0086】
取り付け機構204がインプラント可能な導管1400の外表面に取り付けられるように示されているが、他の例では、取り付け機構204がインプラント可能な導管1400の内表面に取り付けられてもよいことを理解されたい。さらに、インプラント可能な導管1400の長さに沿って延在している取り付け機構204の代わりに、幾つかの例では、必要に応じて、複数のより短い取り付け機構を使用することができる。また、これらのより短い取り付け機構は、例えば、図3において以前に示したように千鳥状構成で配置されうる。
【0087】
幾つかの例において、インプラント可能な導管1400は、膜のシートを含むインプラント可能な導管1400の1つ以上の位置にアパチャ1402を形成することによって製造される。インプラント可能な導管1400は折り畳まれて、複数のオーバーラップ要素又はプリーツ1500を形成する。アパチャ1402は、プリーツ1500内の1つ以上の位置にある。複数の取り付け機構204は、折り畳まれたインプラント可能な導管1400に取り付けられる。取り付け機構204は、プリーツ1500に対して本質的に垂直に配置され、インプラント可能な導管1400の表面に対してプリーツ1500を維持し、アパチャ1402を閉じた状態に保つ。プリーツ1500内の1つ以上の位置のアパチャ1402は、取り付け機構204の中間のインプラント可能な導管1400の表面からプリーツ1500を選択的かつ少なくとも部分的にプリーツ解除することに応答して開かれるように構成されている。
【0088】
図18及び19は、上述の例示的な設計のいずれかに加えて、又は代替として実装されうる追加のインプラント可能な導管の特徴を示す。図18に示されるように、幾つかの実施形態によれば、可撓性材料のチューブ1800は、屈曲部分1804とより硬い部分1806の交互セクションを有することができる。屈曲部分1804は、より硬い部分1806よりも比較的に可撓性である(例えば、曲げ、移動又はその他の変形が容易である)。より硬い部分1806は、追加の材料層を適用するなど、任意の適切な手段によって形成することができ、例えば、幾つか例を挙げると、非順応性のポリマー材料、プラスチック材料、又は、乾燥すると硬化する接着材料などである。幾つかの例において、より硬い部分1806は、他の方法の中でも、屈曲部分1804の硬化、焼結又はテンパリングなどによって、屈曲部分1804の物理的又は化学的特性を変えることによって剛化されうる。したがって、これらの例において、屈曲部分1804及びより硬い部分1806は同じ材料から作られる。さらに、より硬い部分1806は、インプラント可能な導管1800の長さに沿って所望の間隔で流体を流すための1つ以上のアパチャ1802(開口部又は開窓とも呼ばれる)を有することができる。
【0089】
チューブ1800は、折り畳まれて、より硬い部分1806を屈曲部分1804上に少なくとも部分的に重ね合わせることによって、複数のプリーツ1900を形成することができる。図19は、各折り目1902がより硬い部分1806と屈曲部分1804との間に位置するように折り畳まれたチューブ1800を示しており、したがって、チューブ1800が完全に折り畳まれると、より硬い部分1806は、隣接する屈曲部分1804の下に少なくとも部分的に隠れる。これらの実施形態において、より硬い部分1806は、長手方向の圧縮に抵抗するのに十分な剛性を有し、及び/又は長手方向に圧縮せず、それによって、折り畳まれたチューブ1800のプリーツ化構成を維持する。幾つかの例において、プリーツ化構成は、取り付け機構(例えば、図15に示される204)を使用することなく維持され、折り畳まれたチューブ1800が展開することを防止する。
【0090】
本出願の発明概念は、一般的に、また特定の実施形態に関して上で説明されてきた。本開示の範囲から逸脱することなく、実施形態に様々な変更及び変形を加えることができることが当業者に明らかであろう。したがって、実施形態は、添付の特許請求の範囲及びその均等の範囲内にある限り、本発明の変更及び変形を包含することが意図されている。
図1
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【国際調査報告】