(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-31
(54)【発明の名称】画像処理方法、装置、電子機器、及び媒体
(51)【国際特許分類】
G06T 5/90 20240101AFI20240124BHJP
H04N 23/741 20230101ALI20240124BHJP
H04N 23/60 20230101ALI20240124BHJP
【FI】
G06T5/00 730
H04N23/741
H04N23/60 500
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546001
(86)(22)【出願日】2021-11-25
(85)【翻訳文提出日】2023-09-27
(86)【国際出願番号】 CN2021133224
(87)【国際公開番号】W WO2022160906
(87)【国際公開日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】202110126858.2
(32)【優先日】2021-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520476341
【氏名又は名称】北京字節跳動網絡技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Bytedance Network Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room B-0035, 2/F, No.3 Building, No.30, Shixing Road, Shijingshan District Beijing 100041 China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】▲許▼ ▲譯▼天
【テーマコード(参考)】
5B057
5C122
【Fターム(参考)】
5B057CC01
5B057CE08
5B057CE11
5B057DC22
5C122EA21
5C122FH18
5C122HB01
(57)【要約】
【課題】
本開示は、画像処理方法、装置、電子機器および媒体に関する。
【解決手段】
該方法は、同一の被写体が異なる露出度で撮像された画像である少なくとも2枚の合成待ち画像を取得するステップと、各前記合成待ち画像の画像輝度値を確定するステップと、前記合成待ち画像毎に対して、該合成待ち画像の画像輝度値、および、該合成待ち画像における各画素点の輝度値に基づいて、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定するステップと、前記少なくとも2枚の合成待ち画像における各画素点の輝度値と、各画素点の輝度重みとに基づいて画像合成処理を行い、目標画像を得るステップと、を含む。該方法は、合成された画像の品質を向上させ、ユーザエクスペリエンスを向上させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理方法であって、
同一の被写体が異なる露出度で撮像された画像である、少なくとも2枚の合成待ち画像を取得するステップと、
各前記合成待ち画像の画像輝度値を確定するステップと、
前記合成待ち画像毎に対して、該合成待ち画像の画像輝度値、および、該合成待ち画像における各画素点の輝度値に基づいて、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定するステップと、
前記少なくとも2枚の合成待ち画像における各画素点の輝度値、および、各画素点の輝度重みに基づいて、画像合成処理を行い、目標画像を得るステップと、
を含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
該合成待ち画像の画像輝度値、および、該合成待ち画像における各画素点の輝度値に基づいて、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定するステップは、
画像輝度値が該合成待ち画像の画像輝度値に隣接する合成待ち画像である、該合成待ち画像の第1関連画像を確定するステップと、
該合成待ち画像の画像輝度値、前記第1関連画像の画像輝度値、および、該合成待ち画像における各画素点の輝度値に基づいて、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定するステップと、
を含む、
ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
該合成待ち画像の画像輝度値、前記第1関連画像の画像輝度値、および、該合成待ち画像における各画素点の輝度値に基づいて、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定するステップは、
該合成待ち画像の画像輝度値、および、前記第1関連画像の画像輝度値に基づいて、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定するステップと、
該合成待ち画像のいずれか1つの画素点について、
該画素点の輝度値が前記輝度値区間に位置していれば、該合成待ち画像の画像輝度値、前記第1関連画像の画像輝度値、および、該画素点の輝度値に基づいて、該画素点の輝度重みを確定し、
該画素点の輝度値が前記輝度値区間外に位置していれば、該画素点の輝度重みを第1設定値として確定する、
ステップと、を含む、
ことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
該合成待ち画像の画像輝度値、および、前記第1関連画像の画像輝度値に基づいて、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定するステップは、
該合成待ち画像の画像輝度値、および、前記第1関連画像の画像輝度値からなる区間を、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間として確定するステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
該合成待ち画像の画像輝度値、前記第1関連画像の画像輝度値、および、該合成待ち画像における各画素点の輝度値に基づいて、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定するステップは、
該合成待ち画像の画像輝度値、前記第1関連画像の画像輝度値、および、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値に基づいて、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定するステップと、
該合成待ち画像のいずれか1つの画素点について、
該画素点の輝度値が前記輝度値区間に位置していれば、該合成待ち画像の画像輝度値、前記第1関連画像の画像輝度値、前記第2関連画像の画像輝度値、および、該画素点の輝度値に基づいて、該画素点の輝度重みを確定し、
該画素点の輝度値が前記輝度値区間外に位置していれば、該画素点の輝度重みを第2設定値として確定する、
ステップと、を含み、
その中で前記第2関連画像は、画像輝度値が前記第1関連画像の画像輝度値に隣接する、該合成待ち画像以外の合成待ち画像である、
ことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
該合成待ち画像の画像輝度値、前記第1関連画像の画像輝度値、および、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値に基づいて、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定するステップは、
該合成待ち画像の画像輝度値、および、前記第1関連画像の画像輝度値に基づいて、該合成待ち画像の各目標画素点の初期輝度区間を確定するステップと、
前記第1関連画像の画像輝度値、および、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値に基づいて、前記初期輝度区間の拡張輝度区間を確定するステップと、
前記初期輝度区間と前記拡張輝度区間とをスティッチングし、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を得るステップと、
を含む、
ことを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1関連画像の画像輝度値、および、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値に基づいて、前記初期輝度区間の拡張輝度区間を確定するステップは、
前記第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値との画像輝度値の差分値を確定するステップと、
前記画像輝度値の差分値と第3設定値とに基づいて、前記初期輝度区間の拡張輝度区間を確定するステップと、
を含む、
ことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間について、前記輝度値区間の輝度最大値が各合成待ち画像の画像輝度値のうちの最大値以下であり、前記輝度値区間の輝度最小値が各合成待ち画像の画像輝度値のうちの最小値以上である、
ことを特徴とする、請求項3乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
画像処理装置であって、
同一の被写体が異なる露出度で撮像された画像である、少なくとも2枚の合成待ち画像を取得するための取得モジュールと、
各前記合成待ち画像の画像輝度値を確定するための第1確定モジュールと、
前記合成待ち画像毎に対して、該合成待ち画像の画像輝度値、および、該合成待ち画像における各画素点の輝度値に基づいて、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定するための第2確定モジュールと、
前記少なくとも2枚の合成待ち画像における各画素点の輝度値、および、各画素点の輝度重みに基づいて、画像合成処理を行い、目標画像を得るための合成モジュールと、
を含む、
ことを特徴とする、画像処理装置。
【請求項10】
電子機器であって、
1つ以上のプロセッサと、
メモリと、
前記メモリに記憶された1つ以上のアプリケーションであり、
前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法を実行する、
ように構成されている、1つ以上のアプリケーションと、
を含む、
ことを特徴とする、電子機器。
【請求項11】
コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能媒体であって、
前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法をコンピュータに実施させる、
ことを特徴とする、コンピュータ読み取り可能媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像処理の技術分野に関し、特には、画像処理方法、装置、電子機器、及び媒体に関する。
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年01月29日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202110126858.2であり、発明の名称が「画像処理方法、装置、電子機器、及び媒体」であるの中国特許出願について優先権を主張するものであり、この出願の全内容は、引用により本出願に組み込まれている。
【背景技術】
【0003】
人々の生活水準が不断に高まるにつれて、様々な電子機器が、生活のあらゆる面に漸次に広く応用され、写真撮影用のカメラを備えた電子機器がますます増えている。ユーザが撮像している間、環境要因により、画像が局所的に明るすぎたり、画像が局所的に暗すぎたりすることが避けられない場合がある。
【0004】
従来技術では、環境要因による局所的な明る過ぎ、または、局所的な暗過ぎの画像について、異なる露光値を用いて複数枚の輝度の異なる画像を撮像し、その後、複数枚の画像を1枚の画像に合成することができる。このように合成すると、複数枚の画像の画像輝度が明るいと合成した画像が明るくなり、または、暗いと合成した画像が暗くなり、すなわち、合成された画像の画像輝度は複数枚の合成待ち画像の画像輝度分布に関係する。複数枚の合成待ち画像の画像輝度分布が不均一であると、すなわち、画像輝度の明るい合成待ち画像と画像輝度の暗い合成待ち画像との数の差が大きいと、合成された画像の画像輝度が明るくなったり、暗くなったりして、合成された画像の品質に影響を与える。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、複数枚の合成待ち画像の画像輝度が不均一に分布する場合、複数枚の合成待ち画像を1枚の画像に合成する際の画質の低下の課題を解決することができる、画像処理方法、装置、電子機器、及び媒体を提供する。
【0006】
第1態様によれば、
同一の被写体が異なる露出度で撮像された画像である、少なくとも2枚の合成待ち画像を取得するステップと、
各合成待ち画像の画像輝度値を確定するステップと、
合成待ち画像毎に対して、該合成待ち画像の画像輝度値、および、該合成待ち画像における各画素点の輝度値に基づいて、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定するステップと、
少なくとも2枚の合成待ち画像における各画素点の輝度値、および、各画素点の輝度重みに基づいて、画像合成処理を行い、目標画像を得るステップと、
を含む、画像処理方法を提供する。
【0007】
第2態様によれば、
同一の被写体が異なる露出度で撮像された画像である、少なくとも2枚の合成待ち画像を取得するための取得モジュールと、
各合成待ち画像の画像輝度値を確定するための第1確定モジュールと、
合成待ち画像毎に対して、該合成待ち画像の画像輝度値、および、該合成待ち画像における各画素点の輝度値に基づいて、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定するための第2確定モジュールと、
少なくとも2枚の合成待ち画像における各画素点の輝度値、および、各画素点の輝度重みに基づいて、画像合成処理を行い、目標画像を得るための合成モジュールと、
を含む、画像処理装置を提供する。
【0008】
第3態様によれば、
1つ以上のプロセッサと、
メモリと、
メモリに記憶された1つ以上のアプリケーションであり、
前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、第1態様に記載の画像処理方法に対応する動作を実行する、
ように構成された、1つ以上のアプリケーションと、
を含む、電子機器を提供する。
【0009】
第4態様によれば、
プロセッサによって実行されると、第1態様に記載の画像処理方法を実施させるコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能媒体を提供する。
【0010】
本開示の提供する技術案による有益な効果は、次の通りである。
【0011】
本開示は、画像処理方法、装置、電子機器、及び媒体を提供する。本開示は、従来技術に比べて、合成待ち画像毎に対して、該合成待ち画像の画像輝度値、および、該合成待ち画像における各画素点の輝度値に基づいて、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定する。その後、少なくとも2枚の合成待ち画像における各画素点の輝度値、および、各画素点の輝度重みに基づいて、画像合成処理を行い、目標画像を得ることにより、1枚毎の合成待ち画像における各画素点の輝度重みは、該合成待ち画像の画像輝度値及び該合成待ち画像における各画素点の輝度値に相関する。すなわち、枚毎の合成待ち画像における各画素点の輝度重みは、該合成待ち画像自体の画像輝度値を考慮することで、少なくとも2枚の合成待ち画像の画像輝度の不均一分布の影響を低減し、合成された画像の品質を向上させ、ユーザエクスペリエンスを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
添付図面と併せて、以下の具体的な実施形態を参照すると、本開示の各実施例の上記および他の特徴、利点、および態様がより明確になる。添付図面にわたって、同一又は類似の符号は、同一又は類似の要素を示す。図面は、模式的なものであり、必ずしも原本および要素が比例して描画されることはないものと理解すべきである。
【
図1】本開示の一実施例に従った、画像処理方法のフローを示す模式図である。
【
図2】本開示の一実施例に従った、輝度と輝度重みとの間のマッピング関係を示す模式図である。
【
図3】本開示の一実施例に従った、他の輝度と輝度重みとの間のマッピング関係を示す模式図である。
【
図4】本開示の一実施例に従った、さらに他の輝度と輝度重みとの間のマッピング関係を示す模式図である。
【
図5】本開示の一実施例に従った、画像処理装置の構成を示す模式図である。
【
図6】本開示の一実施例に従った、電子機器の構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、添付図面を参照して、本開示の実施例をより詳細に説明する。添付図面には、本開示のいくつかの実施例が示されているが、本開示は、様々な形態で実現可能であり、ここで述べる実施例に限定されるものとして解釈されるべきものではない。逆に、これらの実施形態は、本開示をより徹底かつ完全に理解するために提供されていることが理解されるべきである。なお、本開示の添付図面および実施例は、例示的な作用のために使用されるものであり、本開示の保護範囲を制限するために使用されるものではないことを理解されたい。
【0014】
本開示の方法の実施形態に記載された各ステップは、異なる順序で実行することができ、かつ/あるいは、並列に実行することができることが理解されるべきである。また、方法の実施形態は、追加のステップ及び/又は実行表示を省略するステップを含むことができる。本開示の範囲は、この点において限定されない。
【0015】
本明細書で使用される用語「含む」およびその変形は、「含むが、これらに限定されない」という開放性のものとする。「一つの実施例」という用語は、「少なくとも一つの実施例」を表示し、「他の一つの実施例」という用語は、「少なくとも一つの他の実施例」を表示し、「いくつかの実施例」という用語は、「少なくともいくつかの実施例」を表示する。その他の用語に関する定義は、以下の説明において示される。
【0016】
なお、本開示において言及される「第1」、「第2」、等の概念は、単に、装置、モジュール、または、ユニットを区別するためのものであり、これらの装置、モジュール、または、ユニットが、必ずしも異なる装置、モジュール、またはユニットであることを限定するものではなく、もしくは、これらの装置、モジュール、またはユニットが実行する機能の順序または相互依存関係を限定するものでもない。
【0017】
なお、本開示において言及される「1つ」、「複数」の修飾は、限定的ではなく、概略的なものであり、当業者であれば、文脈で特に明示されない限り、「1つ以上」と理解されるべきであることを理解すべきである。
【0018】
本開示の実施形態における複数の装置間で交互するメッセージまたは情報の名称は、説明的な目的にのみ使用されるものであり、これらのメッセージまたは情報の範囲を制限するためのものではない。
【0019】
以下に、本開示の技術案および本開示の技術案が上記技術的課題をどのように解決するかについて、具体的な実施例を用いて詳細に説明する。以下のいくつかの具体的な実施例は、互いに結合することができ、同一または類似の概念またはプロセスについては、何らかの実施例において、これ以上言及されないことがある。以下に、添付図面と併せて、本開示の実施例について説明する。
【0020】
本開示の実施例は、携帯電話、ノートパソコン、デスクトップコンピュータ、タブレットPC、等のいずれか1つの端末機器で実行されてよく、サーバまたはサーバクラスタで実行されてもよい画像処理方法を提供する。
図1に示すように、この方法は、ステップS101~ステップS104を含む。
【0021】
ステップS101においては、同一の被写体が異なる露出度で撮像された少なくとも2枚の合成待ち画像を取得する。
【0022】
本開示の一実施例において、少なくとも2枚の合成待ち画像は、カメラが異なる露出パラメータを用いて同一シーンを撮像さしたものであってよいので、各合成待ち画像の画像輝度が異なる。その中で、カメラは、端末機器におけるハードウェアであってもよいし、端末に接続された独立した電子機器であってもよい。端末機器は、カメラによって撮像された少なくとも2枚の合成待ち画像を取得してもよく、サーバは、端末機器におけるクライアントを介して、カメラによって撮像された少なくとも2枚の合成待ち画像を取得してもよい。
【0023】
ステップS102においては、各合成待ち画像の画像輝度値を確定する。
【0024】
画像輝度値は、画像の明るさ度合いを反映することができる。本開示の実施例において、いずれか1つの合成待ち画像の画像輝度値を確定する方法は、限定されない。
【0025】
例えば、該合成待ち画像の画像輝度値は、いずれか1つの合成待ち画像において各画素点の輝度値によって算出されてもよいし、まず、所定の輝度値区間を満たす画素点の輝度値の画素点をいずれか1つの合成待ち画像からスクリーニングした後で、スクリーニングした画素点の輝度値を用いて算出されてもよい。
【0026】
ステップS103においては、合成待ち画像毎に対して、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値とに基づき、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定する。
【0027】
各合成待ち画像は、それぞれ1つの画像輝度値に対応して、該合成待ち画像の明るさ度合いを示す。該合成待ち画像における各画素点は、それぞれ1つの輝度値に対応して、該画素点の明るさ度合いを示す。
【0028】
該合成待ち画像のいずれか1つの画素点について、該画素点の輝度重みは、該画素点の輝度値、および、該合成待ち画像の画像輝度値に関連する。
【0029】
一つの可能な実施形態では、画素点の輝度値が該合成待ち画像の画像輝度値に近づくほど、そして、画素点の明るさ度合いが画像全体の明るさ度合いに近づくほど、画素点の輝度重みが大きくなることを示す。その中で、画素点に対応する近づく度合い、すなわち、画素点の輝度値が該合成待ち画像の画像輝度値に近づく度合いを、画素点の輝度値と該合成待ち画像の画像輝度値との差分絶対値によって示すことができる。
【0030】
例えば、該合成待ち画像の画像輝度値を50とし、該合成待ち画像における画素点Aの輝度値を48とし、画素点Bの輝度値を55とすると、48が55よりも50に近いため、画素点Aの輝度重みは画素点Bの輝度重みよりも大きくなる。
【0031】
一つの可能な実施形態では、ステップS103において、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値とに基づき、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定する。具体的には、画像輝度値が該合成待ち画像の画像輝度値に隣接する合成待ち画像である第1関連画像を確定し、該合成待ち画像の画像輝度値と、第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値とに基づき、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定することを含む。
【0032】
本開示の一実施例において、各合成待ち画像を画像輝度値の大きさ順に従ってソートすることができ、いずれか1つの合成待ち画像について、該合成待ち画像の第1関連画像は、画像輝度値が該合成待ち画像の画像輝度値に隣接する合成待ち画像である。その中で、該合成待ち画像の第1関連画像は1つまたは2つであり、該合成待ち画像が画像輝度値の最も小さい、または、画像輝度値の最も大きい合成待ち画像である場合、該合成待ち画像の第1関連画像は1つであり、該合成待ち画像が画像輝度値の最も小さいものではなく、かつ、画像輝度値の最も大きいものでもない合成待ち画像である場合、該合成待ち画像の第1関連画像は2つである。
【0033】
例えば、合成待ち画像1から合成待ち画像5までの画像輝度値は、それぞれP1~P5である、その中で、P1<P2<P3<P4<P5である。そして、合成待ち画像1と合成待ち画像5の第1関連画像は、それぞれ1つであり、例えば、合成待ち画像5の画像輝度値P5が合成待ち画像4の画像輝度値P4に隣接しているので、合成待ち画像5の第1関連画像は、合成待ち画像4となる。合成待ち画像2、合成待ち画像3、及び合成待ち画像4の第1関連画像は、それぞれ2つであり、例えば、合成待ち画像3の画像輝度値P3が合成待ち画像2の画像輝度値P2に隣接し、且つ、合成待ち画像3の画像輝度値P3が合成待ち画像4の画像輝度値P4に隣接しているので、合成待ち画像3の第1関連画像は、合成待ち画像2及び合成待ち画像4となる。
【0034】
オプションとして、第1関連画像は、画像輝度値が該合成待ち画像の画像輝度値に隣接する1枚の合成待ち画像であってもよいし、または、画像輝度値が該合成待ち画像の画像輝度値に隣接する全ての合成待ち画像であってもよい。
【0035】
本開示の実施例では、合成待ち画像毎に対して、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値とに基づき、該合成待ち画像に対応する輝度と輝度重みとの間のマッピング関係を確定し、該マッピング関係を基礎として、該合成待ち画像における各画素点の輝度値に基づき、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定することができる。
【0036】
図2に示すように、
図2は、本開示の実施例に係る輝度と輝度重みとの間のマッピング関係を示す模式図である。その中で、P1~P5は、それぞれ合成待ち画像1から合成待ち画像5までの画像輝度値を示し、且つ、P1<P2<P3<P4<P5である。合成待ち画像3については、合成待ち画像2の画像輝度値P2と、合成待ち画像3の画像輝度値P3と、合成待ち画像4の画像輝度値P4とに基づき、
図2のように合成待ち画像3に対応する輝度と輝度重みとの間のマッピング関係を確定し、合成待ち画像3における各画素点について、該マッピング関係と、該画素点の輝度とに基づき、該画素点の輝度重みを確定することができる。
【0037】
なお、
図2において合成待ち画像3に対応する輝度と輝度重みとの間のマッピング関係は、概略的なものであり、例えば、該マッピング関係は、
図2に示す三角形であってもよいし、台形であってもよいし、曲線であってもよいなど、ここでは限定されない。オプションとして、該マッピング関係は、
図2に示す関係曲線のように線形関係であってもよい。
【0038】
ステップS104において、少なくとも2枚の合成待ち画像における各画素点の輝度値と、各画素点の輝度重みとに基づいて画像合成処理を行い、目標画像を得る。
【0039】
本開示の実施例では、合成待ち画像毎に対して、該合成待ち画像のいずれか1つの画素点にその輝度値および輝度重みが存在する場合、まず、該合成待ち画像における各画素点の輝度値および輝度重みを用い、該合成待ち画像における各画素点の輝度調整を行い、輝度調整後の合成待ち画像を得ることができる。その後、調整後の合成待ち画像の少なくとも2枚を1枚の目標画像に合成する。
【0040】
本開示の実施例は、画像処理方法を提供する。本開示の実施例は、従来技術に比べて、合成待ち画像毎に対して、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値とに基づき、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定する。その後、少なくとも2枚の合成待ち画像における各画素点の輝度値と、各画素点の輝度重みとに基づき、画像合成処理を行い、目標画像を得ることにより、1枚毎の合成待ち画像における各画素点の輝度重みは、該合成待ち画像の画像輝度値及び該合成待ち画像における各画素点の輝度値に相関する。すなわち、枚毎の合成待ち画像における各画素点の輝度重みは、該合成待ち画像自体の画像輝度値を考慮することで、少なくとも2枚の合成待ち画像の画像輝度の不均一分布の影響を低減し、合成された画像の品質を向上させ、ユーザエクスペリエンスを向上させることができる。
【0041】
本開示の実施例の他の可能な実施形態では、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値とに基づき、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定するものであり、具体的には、ステップS1031およびステップS1032を含むことができる。
【0042】
ステップS1031において、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値とに基づき、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定する。
【0043】
その中で、輝度値区間は、開区間または閉区間または半開半閉区間であってもよく、合成待ち画像の第1関連画像は、1つまたは2つである。
【0044】
本開示の実施例では、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間について、輝度値区間の輝度最大値が、各合成待ち画像の画像輝度値における最大値以下であり、輝度値区間の輝度最小値が、各合成待ち画像の画像輝度値における最小値以上である。
【0045】
例えば、P1からP5までが合成待ち画像1から合成待ち画像5までの画像輝度値をそれぞれ示し、且つ、P1<P2<P3<P4<P5である場合、いずれか1つの合成待ち画像の輝度値区間の輝度最大値は、P5以下であり、いずれか1つの合成待ち画像の輝度値区間の輝度最小値は、P1以上である。
【0046】
合成待ち画像の第1関連画像が1つである場合、輝度値区間は、方式A1により確定される。
【0047】
方式A1において、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値とに基づき、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定するが、確定方式は限定されない。
【0048】
例えば、オプションの一実施形態として、ステップS1031において、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値とに基づき、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定する。具体的には、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値とからなる区間を、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間として確定することを含む。
【0049】
具体的な確定方式は、まず、合成待ち画像の画像輝度値と該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値との大小を確定し、小さい画像輝度値を輝度値区間の最小輝度値とし、大きい画像輝度値を輝度値区間の最大輝度値とする。すなわち、輝度値区間を[小さい画像輝度値、大きい画像輝度値]としてもよい。
【0050】
例えば、合成待ち画像1の画像輝度値P1が合成待ち画像2の画像輝度値P2よりも小さい場合には、P1を輝度値区間の最小輝度値とし、P2を輝度値区間の最大輝度値とする。すなわち、輝度値区間を[P1、P2]とする。
【0051】
また、他のオプションの一実施形態として、例えば、確定方式は、まず、合成待ち画像の画像輝度値の大小と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値の大小と、両者の差分値とを確定する。小さい画像輝度値-所定値*差分値を輝度値区間の最小輝度値とし、大きい画像輝度値+所定値*差分値を輝度値区間の最大輝度値とし、所定値は限定されず、例えば、所定値は0.1としてもよい。
【0052】
例えば、合成待ち画像1の画像輝度値P1が合成待ち画像2の画像輝度値P2よりも小さく、且つ、両者の差分値がP2-P1であれば、P1-0.1(P2-P1)に従って最小輝度値を算出し、P2+0.1(P2-P1)に従って最大輝度値を算出することができる。即ち、輝度値区間は[P1-0.1(P2-P1)、P2+0.1(P2-P1)]である。
【0053】
合成待ち画像の第1関連画像が2つである場合、輝度値区間は、方式A2により確定される。
【0054】
方式A2において、第1関連画像毎に対して、まず、方式A1に従って、該第1関連画像に対応する輝度値区間を確定し、次いで、2つの第1関連画像に対応する輝度値区間に基づき、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を得ることができる。
【0055】
例えば、合成待ち画像2の第1関連画像が合成待ち画像1と合成待ち画像3であり、且つ、合成待ち画像1の画像輝度値P1が合成待ち画像2の画像輝度値P2よりも小さく、且つ、P2が合成待ち画像3の画像輝度値P3よりも小さい場合には、方式A1に従って、合成待ち画像1に対応する輝度値区間[P1、P2]、合成待ち画像3に対応する輝度値区間[P2、P3]を確定し、次いで、[P1、P2]、[P2、P3]に基づき、合成待ち画像2の各目標画素点の輝度値区間[P1、P3]を得る。
【0056】
また、例えば、合成待ち画像2の第1関連画像が、合成待ち画像1と合成待ち画像3であり、合成待ち画像1の画像輝度値P1が、合成待ち画像2の画像輝度値P2よりも小さく、且つ、P2が、合成待ち画像3の画像輝度値P3よりも小さい場合には、方式A1に従って、合成待ち画像1に対応する輝度値区間[P1-0.1(P2-P1)、P2+0.1(P2-P1)]、合成待ち画像3に対応する輝度値区間[P2-0.1(P3-P2)、P3+0.1(P3-P2)]を確定し、次いで、[P1-0.1(P2-P1)、P2+0.1(P2-P1)]及び[P2-0.1(P3-P2)、P3+0.1(P3-P2)]に基づき、合成待ち画像2の各目標画素点の輝度値区間[P1-0.1(P2-P1)、P3+0.1(P3-P2)]を得る。
【0057】
ステップS1032において、該合成待ち画像のいずれか1つの画素点について、該画素点の輝度値が輝度値区間に位置していれば、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値と、該画素点の輝度値とに基づき、該画素点の輝度重みを確定する。該画素点の輝度値が輝度値区間外に位置していれば、該画素点の輝度重みを第1設定値として確定する。
【0058】
その中で、第1設定値の大きさは限定されないが、例えば、第1設定値は0であってもよい。
【0059】
本開示の実施例においては、合成待ち画像のいずれか1つの画素点について、該画素点の輝度値が輝度値区間にある場合には、まず、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値とに基づき、該合成待ち画像に対応する輝度と輝度重みとの間のマッピング関係を確定し、次いで、該画素点の輝度値と該マッピング関係とに基づき、該画素点の輝度重みを確定し、該画素点の輝度値が輝度値区間外に位置していれば、該画素点の輝度重みを第1設定値として確定し、例えば、該画素点の輝度重みを0として確定することができる。
【0060】
本開示の実施例の他の可能な実施形態は、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値とに基づき、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定するものであり、具体的には、ステップS1033~ステップS1034を含むことができる。
【0061】
ステップS1033において、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値とに基づき、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定する。
【0062】
その中で、第2関連画像は、画像輝度値が第1関連画像の画像輝度値に隣接する該合成待ち画像以外の合成待ち画像である。
【0063】
本開示の実施例において、少なくとも2枚の合成待ち画像を画像輝度値の大きさに従ってソートすると、それぞれ可能性1から可能性4までと記す、以下の4つの可能性がある。
【0064】
可能性1において、合成待ち画像が2枚であれば、いずれか1つの合成待ち画像について、該合成待ち画像の第1関連画像は1つであり、該合成待ち画像の第2関連画像は存在しない。
【0065】
可能性2において、合成待ち画像が3枚であれば、1枚目または最後の1枚目の合成待ち画像については、該合成待ち画像の第1関連画像が1枚であり、且つ、該合成待ち画像の第2関連画像も1枚であり、2枚目の合成待ち画像については、該合成待ち画像の第1関連画像が2枚であり、且つ、該合成待ち画像の第2関連画像は存在しない。
【0066】
可能性3において、合成待ち画像が4枚であれば、1枚目または最後の1枚目の合成待ち画像については、該合成待ち画像の第1関連画像が1枚であり、且つ、該合成待ち画像の第2関連画像も1枚であり、2枚目または3枚目の合成待ち画像については、該合成待ち画像の第1関連画像が2枚であり、且つ、該合成待ち画像の第2関連画像が1枚である。
【0067】
可能性4において、合成待ち画像が少なくとも5枚であれば、1枚目または最後の1枚目の合成待ち画像については、該合成待ち画像の第1関連画像が1枚であり、且つ、該合成待ち画像の第2関連画像も1枚であり、2枚目または最後の2枚目の合成待ち画像については、該合成待ち画像の第1関連画像が2枚であり、且つ、該合成待ち画像の第2関連画像が1枚であり、1枚目、2枚目、最後の2枚目および最後の1枚目以外のいずれか1つの合成待ち画像については、該合成待ち画像の第1関連画像が2枚であり、且つ、該合成待ち画像の第2関連画像も2枚である。
【0068】
例えば、合成待ち画像1から合成待ち画像5までの画像輝度値は、それぞれP1からP5までである。その中で、P1<P2<P3<P4<P5である。合成待ち画像1の第1関連画像が合成待ち画像2であり、合成待ち画像1の第2関連画像が合成待ち画像3であり、合成待ち画像5の第1関連画像が合成待ち画像4であり、合成待ち画像5の第2関連画像が合成待ち画像3であり、合成待ち画像2の第1関連画像が合成待ち画像1と合成待ち画像3であり、合成待ち画像2の第2関連画像が合成待ち画像4であり、合成待ち画像4の第1関連画像が合成待ち画像3と合成待ち画像5であり、合成待ち画像4の第2関連画像が合成待ち画像2であり、合成待ち画像3の第1関連画像1が合成待ち画像2と合成待ち画像4であり、合成待ち画像3の第2関連画像1が合成待ち画像1と合成待ち画像5である。
【0069】
その中で、オプションの一実施形態として、ステップS1033において、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値とに基づき、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定し、具体的には、ステップS10331~ステップS10333を含むことができる。
【0070】
ステップS10331において、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値とに基づき、該合成待ち画像の各目標画素点の初期輝度区間を確定する。
【0071】
本開示の実施例において、初期輝度区間は、開区間、又は閉区間、又は半開半閉区間とすることができ、初期輝度区間の確定方法は、ステップS1031における該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間の確定方式と同一である。すなわち、ステップS1031で確定された輝度値区間は、初期輝度区間と同等であり、初期輝度区間の具体的な確定方法については、ステップS1031における関連説明を参照することができ、ここでは省略する。
【0072】
なお、該合成待ち画像に第2関連画像が存在しない場合には、初期輝度区間を、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間として確定し、該合成待ち画像に1つまたは2つの第2関連画像が存在する場合には、ステップS10332およびステップS10333の方式に従って、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間をさらに確定してもよい。
【0073】
ステップS10332において、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値とに基づき、初期輝度区間の拡張輝度区間を確定する。
【0074】
その中で、拡張輝度区間は、開区間または閉区間または半開半閉区間であってもよい。合成待ち画像の第2関連画像は、1つまたは2つである。
【0075】
合成待ち画像の第2関連画像が1つである場合、合成待ち画像の第1関連画像は1つまたは2つであり、この場合、画像輝度値が該第2関連画像の画像輝度値に隣接する第1関連画像を用い、方式B1で該合成待ち画像の拡張輝度区間を確定することができる。
【0076】
例えば、合成待ち画像2の第1関連画像を合成待ち画像1と合成待ち画像3とし、合成待ち画像2の第2関連画像を合成待ち画像4とし、且つ、合成待ち画像4の画像輝度値と合成待ち画像3の画像輝度値とが隣接している場合には、合成待ち画像3と合成待ち画像4とを用いて、合成待ち画像2の拡張輝度区間を確定することができる。
【0077】
方式B1は、該合成待ち画像について、画像輝度値が該第2関連画像の画像輝度値に隣接する第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値とを用いて、該合成待ち画像の拡張輝度区間を確する。その中で、確定方式は限定されない。
【0078】
例えば、まず、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値と該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値との間の大小関係を確定し、小さい画像輝度値を拡張輝度区間の最小輝度値とし、大きい画像輝度値を拡張輝度区間の最大輝度値とすること、すなわち、拡張輝度区間を[小さい画像輝度値、大きい画像輝度値]とすることができる。
【0079】
例えば、合成待ち画像1の第1関連画像を合成待ち画像2とし、合成待ち画像1の第2関連画像を合成待ち画像3とし、且つ、合成待ち画像2の画像輝度値P2が合成待ち画像3の画像輝度値P3よりも小さい場合には、拡張輝度区間を[P2、P3]とすることができる。
【0080】
また、例えば、オプションの一実施形態として、ステップS10332において、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値とに基づき、初期輝度区間の拡張輝度区間を確定する。具体的には、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値との画像輝度値の差分値を確定し、画像輝度値の差分値と第3設定値とに基づき、初期輝度区間の拡張輝度区間を確定することを含む。
【0081】
その中で、第1関連画像の画像輝度値が第2関連画像の画像輝度値よりも大きいと確定されると、第1関連画像の画像輝度値-画像輝度値の差分値*第3設定値を拡張輝度区間の最小輝度値としする。第1関連画像の画像輝度値が第2関連画像の画像輝度値よりも小さいと確定されると、第1関連画像の画像輝度値を拡張輝度区間の最小輝度値とし、第1関連画像の画像輝度値+画像輝度値の差分値*第3設定値を、拡張輝度区間の最大輝度値とする。
【0082】
なお、第3設定値の大きさは限定されないが、例えば、第3設定値は0.3であってもよい。
【0083】
例えば、合成待ち画像1の第1関連画像を合成待ち画像2とし、合成待ち画像1の第2関連画像を合成待ち画像3とし、且つ、合成待ち画像2の画像輝度値P2が合成待ち画像3の画像輝度値P3よりも小さい場合には、P2を拡張輝度区間の最小輝度値とし、P3-P2と、第3設定値0.3と、P2とに基づき、拡張輝度区間の最大輝度値P2+0.3(P3-P2)を確定する。すなわち、拡張輝度区間を[P2、P2+0.3(P3-P2)]とする。
【0084】
合成待ち画像の第2関連画像が2つである場合、拡張輝度区間は、方式B2により確定される。
【0085】
方式B2は、第1関連画像毎に、方式B1により、該第1関連画像に対応する拡張輝度区間を確定することができる。その後、2つの第1関連画像に対応する拡張輝度区間を初期輝度区間の拡張輝度区間とする。
【0086】
例えば、合成待ち画像1-合成待ち画像5の画像輝度値がそれぞれP1からP5までであり、その中で、P1<P2<P3<P4<P5である場合、合成待ち画像3については、その第1関連画像が合成待ち画像2と合成待ち画像4となり、その第2関連画像が合成待ち画像1と合成待ち画像5となる。合成待ち画像2に対応する拡張輝度区間[P1、P2]と、合成待ち画像4に対応する輝度拡張区間[P4、P5]とは、方式B1により確定される。そうすると、初期輝度区間の拡張輝度区間は[P1、P2]及び[P4、P5]を含む。
【0087】
また、例えば、合成待ち画像1-合成待ち画像5の画像輝度値がそれぞれP1からP5までであり、その中で、P1<P2<P3<P4<P5である場合、合成待ち画像3については、その第1関連画像が合成待ち画像2と合成待ち画像4となり、その第2関連画像が合成待ち画像1と合成待ち画像5となる。合成待ち画像2に対応する拡張輝度区間[P2-0.3(P2-P1)、P2]と、合成待ち画像4に対応する輝度拡張区間[P4、P4+0.3(P5-P4)]とは、方式B1により確定される。そうすると、初期輝度区間の拡張輝度区間は[P2-0.3(P2-P1)、P2]及び[P4、P4+0.3(P5-P4)]を含む。
【0088】
ステップS10333において、初期輝度区間と拡張輝度区間とをスティッチングし、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を得る。
【0089】
本開示の実施例では、初期輝度区間と拡張輝度区間とをスティッチングし、合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を得る。
【0090】
例えば、合成待ち画像1の初期輝度区間を[P1、P2]、拡張輝度区間を[P2、P2+0.3(P3-P2)]とする場合、[P1、P2]と[P2、P2+0.3(P3-P2)]とを[P1、P2+0.3(P3-P2)]としてスティッチングし、合成待ち画像1の各目標画素点の輝度値区間とすることができる。
【0091】
また、例えば、合成待ち画像3の初期輝度区間を[P2、P4]とし、拡張輝度区間が[P2-0.3(P2-P1)、P2]及び[P4、P4+0.3(P5-P4)]を含む場合、[P2、P4]と、[P2-0.3(P2-P1)、P2]と、[P4、P4+0.3(P5-P4)]とを、[P2-0.3(P2-P1)、P4+0.3(P5-P4)]としてスティッチングし、合成待ち画像3の各目標画素点の輝度値区間とすることができる。
【0092】
本開示の実施例では、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間について、輝度値区間の輝度最大値が、各合成待ち画像の画像輝度値のうちの最大値以下であり、輝度値区間の輝度最小値が、各合成待ち画像の画像輝度値のうちの最小値以上である。
【0093】
例えば、P1からP5までが合成待ち画像1から合成待ち画像5までの画像輝度値をそれぞれ表し、且つ、P1<P2<P3<P4<P5である場合、いずれか1つの合成待ち画像の輝度値区間の輝度最大値は、P5以下であり、いずれか1つの合成待ち画像の輝度値区間の輝度最小値は、P1以上である。
【0094】
ステップS1034において、該合成待ち画像のいずれか1つの画素点について、該画素点の輝度値が輝度値区間に位置すると、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値と、該画素点の輝度値とに基づき、該画素点の輝度重みを確定する。該画素点の輝度値が輝度値区間外に位置すると、該画素点の輝度重みを、第2設定値として確定する。
【0095】
その中で、第2設定値の大きさは限定されず、例えば、第2設定値は0であってもよい。
【0096】
本開示の実施例では、合成待ち画像のいずれか1つの画素点について、該画素点の輝度値が輝度値区間に位置する場合には、まず、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値とに基づき、該合成待ち画像に対応する輝度と輝度重みとの間のマッピング関係を確定し、その後、該画素点の輝度値と該マッピング関係とに基づき、該画素点の輝度重みを確定する。画素点の輝度値が輝度値区間外に位置すると、該画素点の輝度重みを第2設定値として確定し、例えば、該画素点の輝度重みを0として確定する。
【0097】
図3に示すように、
図3は、本開示の実施例に係る他の輝度と輝度重みとの間のマッピング関係を示す模式図である。その中で、P1からP5までは、それぞれ合成待ち画像1から合成待ち画像5までの画像輝度値を表し、且つ、P1<P2<P3<P4<P5、P2-N1=0.3*(P2-P1)、N2-P4=0.3*(P5-P4)である。合成待ち画像3については、合成待ち画像1乃至合成待ち画像5のそれぞれに対応する画像輝度値P1乃至P5に基づき、
図3のように、合成待ち画像3に対応する輝度と輝度重みとの間のマッピング関係を確定し、合成待ち画像3のうちの画素点毎については、該マッピング関係及び該画素点の輝度に基づき、該画素点の輝度重みを確定することができる。
【0098】
なお、
図3における合成待ち画像3に対応する輝度と輝度重みとの間のマッピング関係は、概略的なものである。例えば、該マッピング関係は、
図3に示す三角形であってもよいし、台形であってもよいし、曲線であってもよいなど、ここでは限定されない。
【0099】
本開示によって提供される技術案をよりよく理解し、説明するために、以下では、一つのオプションの実施例を結合し、本開示の技術案について詳細に説明する。本開示の実施例では、
図4を結合し、3枚の合成待ち画像について説明し、その中で、
図4は、本開示の実施例に係るさらに他の輝度と輝度加重値との間のマッピング関係を示す模式図である。具体的には、次のようである。
【0100】
まず、3枚の合成待ち画像を取得し、この3枚の合成待ち画像は、それぞれ合成待ち画像1、合成待ち画像2、合成待ち画像3と記録する。その後、各合成待ち画像の画像輝度値をそれぞれ確定する。その中で、合成待ち画像1の画像輝度値はP1、合成待ち画像2の画像輝度値はP2、合成待ち画像3の画像輝度値はP3である。
【0101】
合成待ち画像毎に対して、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値に基づき、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定し、その中で、第1関連画像は、画像輝度値が該合成待ち画像の画像輝度値に隣接した合成待ち画像である。
【0102】
具体的には、P1、P2に基づき、
図4に示す合成待ち画像1に対応する画素点の輝度と画素点の輝度重みとの間のマッピング関係を確定することができ、合成待ち画像1における各画素点について、該画素点の輝度と該マッピング関係に基づき、該画素点の輝度重みを得ることができる。相応に、P1、P2、及びP3に基づき、
図4に示す合成待ち画像2に対応する画素点の輝度と画素点の輝度重みとの間のマッピング関係を確定することができ、合成待ち画像2における各画素点について、該画素点の輝度と該マッピング関係に基づき、該画素点の輝度重みを得ることができる。P2、P3に基づき、
図4に示す合成待ち画像3に対応する画素点の輝度と画素点の輝度重みとの間のマッピング関係を確定することができ、合成待ち画像3における各画素点について、該画素点の輝度と該マッピング関係に基づき、該画素点の輝度重みを得ることができる。
【0103】
さらに、3枚の合成待ち画像における各画素点の輝度値と、各画素点の輝度重みとに基づいて、画像合成処理を行い、目標画像を得る。
【0104】
本開示の実施例の具体的な実施形態は、上述した実施例の関連する説明を参照することができ、ここでは省略する。
【0105】
以上、方法ステップの観点から画像処理方法を具体的に述べ、以下に、仮想モジュールの観点から画像処理装置について紹介する。具体的には、次のようである。
【0106】
本開示の実施例は、
図5に示すように、取得モジュール501と、第1確定モジュール502と、第2確定モジュール503と、合成モジュール504と、を備える画像処理装置50を提供する。
【0107】
取得モジュール501は、同一の被写体が異なる露出度で撮像された少なくとも2枚の合成待ち画像を取得する。
【0108】
第1確定モジュール502は、合成待ち画像の画像輝度値を確定する。
【0109】
第2確定モジュール503は、合成待ち画像毎に対して、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値とに基づき、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定する。
【0110】
合成モジュール504は、少なくとも2枚の合成待ち画像における各画素点の輝度値と、各画素点の輝度重みとに基づいて、画像合成処理を行い、目標画像を得る。
【0111】
本開示の実施例の他の可能な実施形態では、第2確定モジュール503は、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値とに基づき、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定する場合、具体的には、
該合成待ち画像の第1関連画像を確定し、第1関連画像は画像輝度値が該合成待ち画像の画像輝度値に隣接する合成待ち画像であり、
該合成待ち画像の画像輝度値と、第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値とに基づき、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定する。
【0112】
本開示の実施例の他の可能な実施形態では、第2確定モジュール503は、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値とに基づき、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定する場合、具体的には、
該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値とに基づき、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定し、
該合成待ち画像のいずれか1つの画素点について、該画素点の輝度値が輝度値区間に位置していれば、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値と、該画素点の輝度値とに基づき、該画素点の輝度重みを確定する。該画素点の輝度値が輝度値区間外に位置していれば、該画素点の輝度重みを第1設定値として確定する。
【0113】
本開示の実施例の他の可能な実施形態では、第2確定モジュール503は、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値とに基づき、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定する場合、具体的には、
該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値とからなる区間を、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間として確定する。
【0114】
本開示の実施例の他の可能な実施形態では、第2確定モジュール503は、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値に基づき、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定する場合、具体的には、
該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値とに基づき、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定する。
該合成待ち画像のいずれか1つの画素点について、該画素点の輝度値が輝度値区間に位置していれば、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値と、該画素点の輝度値とに基づき、該画素点の輝度重みを確定する。該画素点の輝度値が輝度値区間外に位置していれば、該画素点の輝度重みを第2設定値として確定する。
その中で、第2関連画像は、画像輝度値が第1関連画像の画像輝度値に隣接する、該合成待ち画像以外の合成待ち画像である。
【0115】
本開示の実施例の他の可能な実施形態では、第2確定モジュール503は、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値とに基づき、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定する場合、具体的には、
該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値とに基づき、該合成待ち画像の各目標画素点の初期輝度区間を確定し、
該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値とに基づき、初期輝度区間の拡張輝度区間を確定し、
初期輝度区間と拡張輝度区間とをスティッチングし、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を得る。
【0116】
本開示の実施例の他の可能な実施形態では、第2確定モジュール503は、該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値とに基づき、初期輝度区間の拡張輝度区間を確定する場合、具体的には、
該合成待ち画像の第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値との画像輝度値の差分値を確定し、
画像輝度値の差分値と第3設定値とに基づき、初期輝度区間の拡張輝度区間を確定する。
【0117】
本開示の実施例の他の可能な実施形態では、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間について、輝度値区間の輝度最大値が、各合成待ち画像の画像輝度値のうちの最大値以下であり、輝度値区間の輝度最小値が、各合成待ち画像の画像輝度値のうちの最小値以上である。
【0118】
本開示の実施例において、第1確定モジュール502および第2確定モジュール503は、同一の確定モジュールであってよく、また、2つの異なる確定モジュールであってもよく、ここでは限定されない。
【0119】
本開示の実施例の画像処理装置は、上述した方法の実施形態に示した画像処理方法と同様の実現原理を有するので、ここでは省略する。
【0120】
本開示の実施例は、画像処理方法を提供し、本開示の実施例は、従来技術に比べて、合成待ち画像毎に対して、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値とに基づき、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定する。その後、少なくとも2枚の合成待ち画像における各画素点の輝度値と、各画素点の輝度重みとに基づき、画像合成処理を行い、目標画像を得ることにより、1枚毎の合成待ち画像における各画素点の輝度重みは、該合成待ち画像の画像輝度値及び該合成待ち画像における各画素点の輝度値に相関する。すなわち、枚毎の合成待ち画像における各画素点の輝度重みは、該合成待ち画像自体の画像輝度値を考慮することで、少なくとも2枚の合成待ち画像の画像輝度の不均一分布の影響を低減し、合成された画像の品質を向上させ、ユーザエクスペリエンスを向上させることができる。
【0121】
以上、仮想モジュールの観点から本開示の画像処理装置について紹介し、以下では、実体装置の観点から本開示の電子機器について紹介する。
【0122】
以下、
図6を参照すると、
図6は本開示の実施例を実現するために好適な電子機器(例えば、
図1における端末機器またはサーバ)600の構成を示す模式図である。本開示の実施例における端末機器は、携帯電話、ノートパソコン、デジタル放送受信機、PDA(パーソナルデジタルアシスタント)、PAD(タブレットPC)、PMP(ポータブルマルチメディアプレーヤ)、車載端末(例えば、カーナビゲーション端末)、等の移動端末、デジタルテレビ、デスクトップコンピュータ、等の固定端末を含むことができるが、これらに限定されない。
図6に示す電子機器は一例であり、本開示の実施例の機能および使用範囲に何ら制限はない。
【0123】
電子機器は、メモリおよびプロセッサを含む。ここで、プロセッサは、以下に示す処理装置601と称されてよく、メモリは、以下に示すように、読み取り専用メモリ(ROM)602、ランダムアクセスメモリ(RAM)603、および記憶装置608のうちの少なくとも1つを含むことができる。具体的には、以下のようである。
【0124】
図6に示すように、電子機器600は、読み取り専用メモリ(ROM)602に記憶されたプログラムや、記憶装置608からランダムアクセスメモリ(RAM)603にロードされたプログラムに従って、様々な適切な動作や処理を実行可能な処理装置(例えば、CPU、グラフィックスプロセッサ、等)601を備えていてよい。RAM603には、電子機器600の動作に必要な各種プログラムやデータも記憶されている。処理装置601、ROM602、およびRAM603は、バス604を介して互いに接続されている。バス604には、入出力(I/O)インタフェース605も接続されている。
【0125】
一般に、I/Oインタフェース605には、タッチパネル、キーボード、マウス、カメラ、マイク、加速度計、ジャイロ、等を含む入力装置606と、液晶ディスプレイ(LCD)、スピーカ、バイブレータ、等を含む出力装置607と、磁気テープ、ハードディスク、等を含む記憶装置608と、通信装置609とが接続されている。通信装置609は、電子機器600がデータを交換するために他のデバイスと無線または有線通信を行うことを可能にし得る。
図6は、種々の装置を有する電子機器600を示しているが、必ずしも表示されている全ての装置の実施又は具備を要求するものではないことが理解される。より多く、または、より少ない装置を、代替的に、実施又は具備することができる。
【0126】
特に、本開示の実施例によれば、フローチャートを参照して、上述したプロセスをコンピュータソフトウェアプログラムとして実現することができる。例えば、本開示の実施例は、フローチャートに示される方法を実行するためのプログラムコードを含む、非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体上にロードされたコンピュータプログラムを含む、コンピュータプログラム製品を含んでいる。このような実施例において、このコンピュータプログラムは、通信装置609を介してネットワークからダウンロードしてインストールすることができ、記憶装置608からインストールすることができ、ROM602からインストールすることができる。このコンピュータプログラムが処理装置601によって実行されると、本開示の実施例の方法に限定される上述した機能が実行される。
【0127】
なお、上述した本開示のコンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータ読み取り可能信号媒体、またはコンピュータ読み取り可能記憶媒体、または上記の2つの任意の組み合わせであってもよい。コンピュータ読み取り可能記憶媒体は、例えば、電気、磁気、光、電磁、赤外線、または半導体のシステム、装置、または、デバイス、もしくは、上記の任意の組み合わせであってもよい。コンピュータ読み取り可能記憶媒体のより具体的な例としては、1つ以上の導線を有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、または、上記の任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。本開示において、コンピュータ読み取り可能記憶媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって使用されてもよく、または、これらと組み合わせて使用してもよいプログラムを含み、または、記憶する任意の有形媒体であってもよい。本開示において、コンピュータ読み取り可能プログラムコードを搭載したコンピュータ読み取り可能信号媒体は、ベースバンドに含まれてもよく、または、搬送波の一部として伝搬するデータ信号であってもよい。このような伝搬するデータ信号は、電磁信号、光信号、または上述した任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない様々な形態をとることができる。コンピュータ読み取り可能信号媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって使用される、もしくは、これらと組み合わせて使用するためのプログラムを送信、伝搬、または伝送することができる、コンピュータ読み取り可能記憶媒体以外の任意のコンピュータ読み取り可能媒体であってもよい。コンピュータ読み取り可能媒体に含まれるプログラムコードは、電線、光ケーブル、RF(無線周波数)等、または、上述した任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない任意の適切な媒体で伝送することができる。
【0128】
いくつかの実施形態では、クライアント、サーバは、HTTP(HyperText Transfer Protocol、ハイパーテキスト転送プロトコル)のような、現在知られている、または、将来開発されている任意のネットワークプロトコルを使用して通信することができ、任意の形式または媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)と相互接続することができる。通信ネットワークの例としては、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、広域ネットワーク(「WAN」)、国際網(例えば、インターネット)、エンドツーエンドネットワーク(例えば、ad hocエンドツーエンドネットワーク)、および、現在知られているネットワークまたは将来開発されている任意のネットワークが挙げられる。
【0129】
上記コンピュータ読み取り可能媒体は、上記電子機器に含まれるものであってもよいし、または、電子機器に組み込まれておらず単独で存在していてもよい。
【0130】
上記コンピュータ読み取り可能媒体は、1つ以上のプログラムを搭載し、上記1つ以上のプログラムが該電子機器によって実行された場合、該電子機器は、同一の被写体が異なる露出度で撮像された画像である少なくとも2枚の合成待ち画像を取得し、各上記合成待ち画像の画像輝度値を確定し、合成待ち画像毎に対して、該合成待ち画像の画像輝度値および該合成待ち画像における各画素点の輝度値に基づき、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定し、上記少なくとも2枚の合成待ち画像における各画素点の輝度値および各画素点の輝度重みに基づいて、画像合成処理を行い、目標画像を得る。
【0131】
本開示の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語またはそれらの組み合わせによって作成されることができ、上述したプログラミング言語には、Java(登録商標)、Smalltalk(登録商標)、C++(登録商標)、などのオブジェクト指向プログラミング言語が含まれるが、これらに限定されるものではなく、「C」言語または類似のプログラミング言語などの通常のプロセス式プログラミング言語も含まれる。
【0132】
プログラムコードは、完全にユーザコンピュータ上で実行され、部分的にユーザコンピュータ上で実行され、独立のパッケージソフトウェアとして実行され、部分的にユーザコンピュータ上で部分的にリモートコンピュータ上で実行され、または、完全にリモートコンピュータまたはサーバ上で実行され得る。リモートコンピュータに関する場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)または広域ネットワーク(WAN)を含む、任意の種類のネットワークを介して、ユーザコンピュータに接続することができ、または、外部コンピュータに接続することができる(例えば、インターネットサービスプロバイダを利用してインターネットを介して接続する)。
【0133】
添付図面におけるフローチャートおよびブロック図は、本開示の様々な実施例に従うシステム、方法、およびコンピュータ・プログラム製品の実現可能なアーキテクチャ、機能、および動作を図示している。ここで、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは、規定の論理機能を実現するための1つ以上の実行可能命令を含むモジュール、プログラムセグメント、またはコードの一部を示すことができる。また、いくつかを代替して実現する中に、ブロックにラベリングされた機能が、添付図面にラベリングされたものとは異なる順序で発生してもよいことに留意されたい。例えば、連続して表される2つのブロックは、実際には、実質的に並列に実行されてもよく、場合によっては、関連する機能に応じて、逆の順序で実行されてもよい。なお、ブロック図及び/又はフローチャートの各ブロック、及びブロック図及び/又はフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、規定の機能または動作を実行する専用のハードウェアベースのシステムで実現してもよいし、または、専用のハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせで実現してもよい。
【0134】
本開示の実施例に関するモジュールまたはユニットは、ソフトウェア的に実現されてもよいし、または、ハードウェア的に実現されてもよい。その中で、モジュールまたはユニットの名称は、ある場合において、このユニット自体を限定せず、例えば、取得モジュールは、「少なくとも2枚の合成待ち画像を取得するモジュール」として記述することもできる。
【0135】
本明細書で上述した機能は、少なくとも部分的に、1つ以上のハードウェア論理部材によって実行され得る。例えば、非限定的に使用可能な例示的なタイプのハードウェア論理部材は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、専用集積回路(ASIC)、専用標準製品(ASSP)、オンチップシステム(SOC)、複雑プログラマブル論理デバイス(CPLD)、等を含む。
【0136】
本開示のコンテキストにおいて、機械読み取り可能媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって使用される、もしくは、命令実行システム、装置、またはデバイスと組み合わせて使用されるプログラムを含むか、または、記憶することができる有形媒体であってもよい。機械読み取り可能媒体は、機械読み取り可能信号媒体または機械読み取り可能記憶媒体であってもよい。機械読み取り可能媒体は、電子的、磁気的、光学的、電磁的、赤外線的であり、もしくは、半導体システム、装置またはデバイス、または上記のいずれの適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。機械読み取り可能記憶媒体のより具体的な例は、1つ以上のラインベースの電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、または、上記のいずれの適切な組み合わせを含むことができる。
【0137】
本開示の実施例は、1つ以上のプロセッサと、メモリと、メモリに記憶され、且つ、1つ以上のプロセッサによって実行され、方法の実施例に従って、示される画像処理方法を実行するように構成された1つ以上のアプリケーションと、を含む電子機器を提供する。
【0138】
以上は、エンティティデバイスの観点から本開示の電子機器を紹介し、以下には、媒体の観点から本開示のコンピュータ読み取り可能媒体を紹介する。
【0139】
本開示の実施例は、コンピュータ上で稼働するときに、コンピュータが上述した方法の実施例における対応するコンテンツを実行できるようにするコンピュータプログラムを記憶した、コンピュータ読み取り可能媒体を提供する。
【0140】
本開示の1つ以上の実施例によれば、
同一の被写体が異なる露出度で撮像された画像である少なくとも2枚の合成待ち画像を取得するステップと、
各上記合成待ち画像の画像輝度値を確定するステップと、
合成待ち画像毎に対して、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値とに基づいて、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定するステップと、
上記少なくとも2枚の合成待ち画像における各画素点の輝度値と、各画素点の輝度重みとに基づいて、画像合成処理を行い、目標画像を得るステップと、を含む画像処理方法を提供する。
【0141】
本開示の1つ以上の実施例によれば、上記該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値とに基づいて、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定するステップは、
画像輝度値が合成待ち画像の画像輝度値に隣接する合成待ち画像である該合成待ち画像の第1関連画像を確定するステップと、
該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値とに基づいて、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定するステップと、を含む。
【0142】
本開示の1つ以上の実施例によれば、上記該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値とに基づき、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定するステップは、
該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値とに基づいて、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定するステップと、
該合成待ち画像のいずれか1つの画素点について、該画素点の輝度値が上記輝度値区間に位置していれば、該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値と、該画素点の輝度値とに基づいて、該画素点の輝度重みを確定し、該画素点の輝度値が上記輝度値区間外に位置していれば、該画素点の輝度重みを第1設定値として確定するステップと、を含む。
【0143】
本開示の1つ以上の実施形態によれば、上記該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値とに基づき、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定するステップは、
該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値とからなる区間を、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間として確定するステップを含む。
【0144】
本開示の1つ以上の実施例によれば、上記該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値に基づき、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定するステップは、
該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値とに基づいて、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定するステップと、
該合成待ち画像のいずれか1つの画素点について、該画素点の輝度値が上記輝度値区間に位置していれば、該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値と、上記第2関連画像の画像輝度値と、該画素点の輝度値とに基づいて、該画素点の輝度重みを確定し、該画素点の輝度値が輝度値区間外に位置していれば、該画素点の輝度重みを第2設定値として確定するステップと、を含み、
その中で、上記第2関連画像は、画像輝度値が上記第1関連画像の画像輝度値に隣接する、該合成待ち画像以外の合成待ち画像である。
【0145】
本開示の1つ以上の実施例によれば、上記該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値とに基づいて、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定するステップは、
該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値とに基づき、該合成待ち画像の各目標画素点の初期輝度区間を確定するステップと、
上記第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値とに基づいて、上記初期輝度区間の拡張輝度区間を確定するステップと、
上記初期輝度区間と上記拡張輝度区間とをスティッチングし、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を得る。
【0146】
本開示の1つ以上の実施例によれば、上記の上記第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値とに基づいて、上記初期輝度区間の拡張輝度区間を確定するステップは、
上記第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値との画像輝度値の差分値を確定するステップと、
上記画像輝度値の差分値と第3設定値とに基づいて、上記初期輝度区間の拡張輝度区間を確定するステップと、を含む。
【0147】
本開示の1つ以上の実施例によれば、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間について、上記輝度値区間の輝度最大値が、各合成待ち画像の画像輝度値のうちの最大値以下であり、上記輝度値区間の輝度最小値が、各合成待ち画像の画像輝度値のうちの最小値以上である。
【0148】
本開示の1つ以上の実施例によれば、
同一の被写体が異なる露出度で撮像された画像である少なくとも2枚の合成待ち画像を取得するための取得モジュールと、
各上記合成待ち画像の画像輝度値を確定するための第1確定モジュールと、
上記合成待ち画像毎に対して、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値に基づいて、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定するための第2確定モジュールと、
上記少なくとも2枚の合成待ち画像における各画素点の輝度値と、各画素点の輝度重みとに基づいて、画像合成処理を行い、目標画像を得る合成モジュールと、を含む画像処理装置を提供する。
【0149】
本開示の1つ以上の実施例によれば、第2確定モジュールは、該合成待ち画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値とに基づいて、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定する場合、具体的には、
画像輝度値が該合成待ち画像の画像輝度値に隣接する合成待ち画像である該合成待ち画像の第1関連画像を確定し、
該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値とに基づいて、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定するためのものである。
【0150】
本開示の1つ以上の実施例によれば、該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値とに基づいて、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定する場合、具体的には、
該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値とに基づいて、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定し、
該合成待ち画像のいずれか1つの画素点について、該画素点の輝度値が上記輝度値区間に位置していれば、該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値と、該画素点の輝度値とに基づいて、該画素点の輝度重みを確定し、該画素点の輝度値が上記輝度値区間外に位置していれば、該画素点の輝度重みを第1設定値として確定するためのものである。
【0151】
本開示の1つ以上の実施例によれば、上記第2確定モジュールは、該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値とに基づいて、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定する場合、具体的には、
該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値とからなる区間を、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間として確定するためのものである。
【0152】
本開示の1つ以上の実施例によれば、上記第2確定モジュールは、該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像における各画素点の輝度値とに基づいて、該合成待ち画像における各画素点の輝度重みを確定する場合、具体的には、
該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値とに基づいて、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定し、
該合成待ち画像のいずれか1つの画素点について、該画素点の輝度値が上記輝度値区間に位置していれば、該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値と、上記第2関連画像の画像輝度値と、該画素点の輝度値とに基づいて、該画素点の輝度重みを確定し、該画素点の輝度値が輝度値区間外に位置していれば、該画素点の輝度重みを第2設定値として確定するためのものであり、
その中で、上記第2関連画像は、画像輝度値が上記第1関連画像の画像輝度値に隣接する、該合成待ち画像以外の合成待ち画像である。
【0153】
本開示の1つ以上の実施例によれば、上記第2確定モジュールは、該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値とに基づいて、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を確定する場合、具体的には、
該合成待ち画像の画像輝度値と、上記第1関連画像の画像輝度値とに基づいて、該合成待ち画像の各目標画素点の初期輝度区間を確定し、
上記第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値とに基づいて、上記初期輝度区間の拡張輝度区間を確定し、
上記初期輝度区間と上記拡張輝度区間とをスティッチングし、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間を得るためのものである。
【0154】
本開示の1つ以上の実施例によれば、上記第2確定モジュールは、上記第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値とに基づいて、上記初期輝度区間の拡張輝度区間を確定する場合、具体的には、
上記第1関連画像の画像輝度値と、該合成待ち画像の第2関連画像の画像輝度値との画像輝度値の差分値を確定し、
上記画像輝度値の差分値と第3設定値とに基づいて、上記初期輝度区間の拡張輝度区間を確定するためのものである。
【0155】
本開示の1つ以上の実施例によれば、該合成待ち画像の各目標画素点の輝度値区間について、上記輝度値区間の輝度最大値が、各合成待ち画像の画像輝度値のうちの最大値以下であり、上記輝度値区間の輝度最小値が、各合成待ち画像の画像輝度値のうちの最小値以上である。
【0156】
本開示の1つ以上の実施例によれば、
1つ以上のプロセッサと、
メモリと、
上記メモリに記憶され、且つ、上記1つ以上のプロセッサによって実行され、方法の実施例に従って示される画像処理方法を実行するように構成されている1つ以上のアプリケーションと、を含む電子機器を提供する。
【0157】
本開示の1つ以上の実施例によれば、プロセッサによって実行される際に方法の実施例に示す画像処理方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能媒体を提供する。
【0158】
以上の説明は、本開示の好ましい実施例および運用される技術原理の説明に過ぎない。当業者は、本開示に係る開示の範囲は、上述した技術的特徴の特定の組み合わせからなる技術案に限定されるものではなく、同時に、上述した技術的特徴又はその同等の特徴を上記開示の趣旨から逸脱することなく任意に組み合わせて形成される他の技術案も含むべきであることを理解すべきである。例えば、上述した特徴を本明細書に開示されている(これらに限定されない)類似の機能を有する技術的特徴に置き換えて形成される技術案である。
【0159】
また、各動作は特定の順序で描画されているが、これらの動作は、図示された特定の順序で実行されることを要求するものと理解してはならない。一定の環境では、マルチタスクと並列処理が有利になる場合がある。同様に、上述したように、いくつかの具体的な実現の詳細が含まれているが、これらは、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。単独の実施例のコンテキストで説明されるいくつかの特徴は、また、単一の実施例に組み合わされて実現されてもよい。逆に、単一の実施例のコンテキストで説明される様々な特徴は、単独で、または、任意の適切なサブ組合せで複数の実施例に実現されてもよい。
【0160】
本技術的事項は、構造的特徴および/または方法的論理動作に特定の言語で説明されているが、添付の特許請求の範囲に限定される技術的事項は、必ずしも上述した特定の特徴または動作に限定されるものではないことが理解されるべきである。逆に、上述した特定の特徴および動作は、特許請求の範囲を実現する例示的な形態に過ぎない。
【国際調査報告】