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特表2024-504481電圧測定回路及び方法、回路基板及び制御モジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-31
(54)【発明の名称】電圧測定回路及び方法、回路基板及び制御モジュール
(51)【国際特許分類】
   G01R 19/165 20060101AFI20240124BHJP
   G01R 19/00 20060101ALI20240124BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20240124BHJP
【FI】
G01R19/165 M
G01R19/00 B
G01R19/00 M
H01M10/48 P
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546080
(86)(22)【出願日】2021-12-16
(85)【翻訳文提出日】2023-07-28
(86)【国際出願番号】 CN2021138783
(87)【国際公開番号】W WO2023108540
(87)【国際公開日】2023-06-22
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Contemporary Amperex Technology Co., Limited
【住所又は居所原語表記】No.2,Xingang Road,Zhangwan Town,Jiaocheng District,Ningde City,Fujian Province,P.R.China 352100
(74)【代理人】
【識別番号】100106220
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 正悟
(72)【発明者】
【氏名】馬 国斌
【テーマコード(参考)】
2G035
5H030
【Fターム(参考)】
2G035AA04
2G035AB03
2G035AC01
2G035AC08
2G035AD22
2G035AD28
2G035AD45
2G035AD56
5H030AA01
5H030AS20
5H030FF43
5H030FF44
(57)【要約】
本願実施例は電圧測定回路及び方法、回路基板及び制御モジュールを提供する。回路は電池が出力する電圧を測定することに用いられ、電池は直列接続されるn個のセルを含み、nは1より大きい整数であり、回路は、n個のセルに一対一で対応して設置されるn個の低電圧測定モジュールと、第1スイッチ回路と、第2スイッチ回路と、基準電圧源と、制御モジュールと、を含み、基準電圧源は事前設定基準電圧を出力することに用いられ、各低電圧測定モジュールの両端は第1スイッチ回路を介して対応するセルの両端に接続され、各低電圧測定モジュールの両端はさらに第2スイッチ回路を介して基準電圧源の両端に接続され、制御モジュールは第1スイッチ回路及び第2スイッチ回路におけるスイッチユニットに接続され、制御モジュールはさらに各低電圧測定モジュールに接続される。本願は、広範囲の測定と測定精度を両立させる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池が出力する電圧を測定することに用いられる電圧測定回路であって、前記電池は直列接続されるn個のセルを含み、nは1より大きい整数であり、
前記回路は、前記n個のセルに一対一で対応して設置されるn個の低電圧測定モジュールと、第1スイッチ回路と、第2スイッチ回路と、基準電圧源と、制御モジュールと、を含み、前記基準電圧源は、事前設定基準電圧を出力することに用いられ、
各前記低電圧測定モジュールの両端は、前記第1スイッチ回路を介して対応する前記セルの両端に接続され、各前記低電圧測定モジュールの両端は、さらに前記第2スイッチ回路を介して前記基準電圧源の両端に接続され、前記制御モジュールは、前記第1スイッチ回路及び前記第2スイッチ回路におけるスイッチユニットに接続され、前記制御モジュールは、さらに各前記低電圧測定モジュールに接続され、
前記制御モジュールは、前記スイッチユニットのオン又はオフを制御し、且つ各前記低電圧測定モジュールが測定した各前記セルの電圧を取得することに用いられる、電圧測定回路。
【請求項2】
前記第1スイッチ回路は、n+1個の第1スイッチユニットを含み、
前記n個の低電圧測定モジュールを直列接続して形成されたn-1個の接続ノード及び前記n個の低電圧測定モジュールを直列接続して形成された分岐回路の両端を第1接続可能ノードとし、前記n個のセルを直列接続して形成されたn-1個の接続ノード及び前記n個のセルを直列接続して形成された分岐回路の両端を第2接続可能ノードとし、各前記第1接続可能ノードは、それぞれ前記第1スイッチユニットを介して対応する前記第2接続可能ノードに接続される、請求項1に記載の電圧測定回路。
【請求項3】
前記第2スイッチ回路は、n+2個の第2スイッチユニットを含み、
n個の前記第2スイッチユニットを直列接続して形成されたn-1個の接続ノード及びn個の前記第2スイッチユニットを直列接続して形成された分岐回路の両端を第3接続可能ノードとし、各前記第1接続可能ノードは、それぞれ前記第2スイッチユニットを介して対応する前記第3接続可能ノードに接続され、前記第2スイッチユニットを直列接続して形成された分岐回路の両端は、さらに前記第2スイッチユニットを介して前記基準電圧源の両端に接続される、請求項2に記載の電圧測定回路。
【請求項4】
前記第2スイッチ回路は、2n個の第2スイッチユニットを含み、
前記n個の低電圧測定モジュールの両端は、いずれも第2スイッチユニットを介して前記基準電圧源の両端に接続される、請求項1又は2に記載の電圧測定回路。
【請求項5】
前記制御モジュールは、具体的に、前記第2スイッチ回路における各スイッチユニットを制御し、各前記低電圧測定モジュールと前記基準電圧源との接続がいずれもオフにされる状況で、前記第1スイッチ回路における各スイッチユニットを制御し、且つ各前記低電圧測定モジュールを介して対応するセルの電圧U、U、…、Uを測定することに用いられ、
前記制御モジュールは、さらに、前記第1スイッチ回路における各スイッチユニットを制御し、各前記低電圧測定モジュールと各前記セルとの接続がいずれもオフにされる状況で、前記第2スイッチ回路における各スイッチユニットを制御し、且つそれぞれ各前記低電圧測定モジュールを介して前記基準電圧源が出力する電圧V、V、…、Vを測定することに用いられ、
前記制御モジュールは、さらにそれぞれV、V、…、Vと前記事前設定基準電圧との差の値を計算し、各前記低電圧測定モジュールの誤差σv1、σv2、…、σvnを得て、且つσv1、σv2、…、σvnに基づいてU、U、…、Uを較正し、U’、U’、…、U’を得て、さらにU’、U’、…、U’を積算して得られたUsumを、測定された前記電池が出力した電圧とすることに用いられる、請求項1~4のいずれか一項に記載の電圧測定回路。
【請求項6】
高電圧測定モジュールをさらに含み、前記高電圧測定モジュールの両端は、前記電池の両端に接続され、前記制御モジュールは、さらに前記高電圧測定モジュールに接続され、
前記高電圧測定モジュールは、前記電池が出力した電圧を測定してVtotalを得ることに用いられ、
前記制御モジュールは、具体的に、|Vtotal-Usum|が前記高電圧測定モジュールの許容誤差より大きい場合、Usumを、測定された前記電池が出力した電圧とすることに用いられる、請求項5に記載の電圧測定回路。
【請求項7】
前記制御モジュールは、さらに具体的に、|σvN|>σallowであり、且つσvN≧0である場合、公式U’=U-|σvN|に基づいてU、U、…、Uを較正し、|σvN|>σallowであり、且つσvN<0である場合、公式U’=U+|σvN|に基づいてU、U、…、Uを較正し、|σvN|≦σallowである場合、U’=Uであることから、U’、U’、…、U’を得ることに用いられ、
但し、σallow は各前記低電圧測定モジュールの設定許容誤差である、請求項5~6のいずれか一項に記載の電圧測定回路。
【請求項8】
前記σallow は、第1許容誤差と第2許容誤差のうち小さいほうの値であり、但し、前記第1許容誤差は各前記低電圧測定モジュールの最大許容誤差であり、前記第2許容誤差は|σvtotal|/Nであり、|σvtotal|は前記高電圧測定モジュールの最大許容誤差である、請求項7に記載の電圧測定回路。
【請求項9】
前記制御モジュールは、さらに前記基準電圧源に接続され、前記制御モジュールは、さらに、前記事前設定基準電圧VREF=(V+V+…+V)/nを設定することに用いられる、請求項5~8のいずれか一項に記載の電圧測定回路。
【請求項10】
請求項1~4のいずれか一項に記載の電圧測定回路における制御モジュールによる電圧測定方法であって、
第1スイッチ回路及び第2スイッチ回路におけるスイッチユニットのオン又はオフを制御し、且つ各低電圧測定モジュールが各セルを測定した電圧を取得するステップを含む、電圧測定方法。
【請求項11】
第1スイッチ回路及び第2スイッチ回路におけるスイッチユニットのオン又はオフを制御し、且つ各低電圧測定モジュールが各セルを測定した電圧を取得するステップは、
前記第2スイッチ回路における各スイッチユニットを制御し、各前記低電圧測定モジュールと基準電圧源との接続がいずれもオフにされる状況で、前記第1スイッチ回路における各スイッチユニットを制御し、且つ各前記低電圧測定モジュールを介して対応するセルの電圧U、U、…、Uを測定するステップを含み、
さらに、
前記第1スイッチ回路における各スイッチユニットを制御し、各前記低電圧測定モジュールと各前記セルとの接続がいずれもオフにされる状況で、前記第2スイッチ回路における各スイッチユニットを制御し、且つそれぞれ各前記低電圧測定モジュールを介して前記基準電圧源が出力する電圧V、V、…、Vを測定するステップと、
それぞれV、V、…、Vと前記基準電圧源が出力した事前設定基準電圧との差の値を計算し、各前記低電圧測定モジュールの誤差σv1、σv2、…、σvnを得るステップと、
σv1、σv2、…、σvnに基づいてU、U、…、Uを較正し、U’、U’、…、U’を得るステップと、
’、U’、…、U’を積算して得られたUsumを、測定された電池が出力した電圧とするステップと、を含む、請求項10に記載の電圧測定方法。
【請求項12】
前記電圧測定回路は、高電圧測定モジュールをさらに含み、前記高電圧測定モジュールの両端は、前記電池の両端に接続され、前記制御モジュールは、さらに前記高電圧測定モジュールに接続され、前記高電圧測定モジュールは、前記電池が出力した電圧を測定してVtotalを得ることに用いられ、
前記U’、U’、…、U’を積算して得られたUsumを、測定された電池が出力した電圧とするステップは、
|Vtotal-Usum|が前記高電圧測定モジュールの許容誤差よりも大きい場合、Usumを、測定された前記電池が出力する電圧とするステップを含む、請求項11に記載の電圧測定方法。
【請求項13】
σv1、σv2、…、σvnに基づいてU、U、…、Uを較正し、U’、U’、…、U’を得る前記ステップは、
|σvN|>σallowであり、且つσvN≧0である場合、公式U’=U-|σvN|に基づいてU、U、…、Uを較正するステップと、
|σvN|>σallowであり、且つσvN<0である場合、公式U’=U+|σvN|に基づいてU、U、…、Uを較正するステップと、
|σvN|≦σallowである場合、U’=Uであることから、U’、U’、…、U’を得るステップと、を含み、
但し、σallow は各前記低電圧測定モジュールの設定許容誤差である、請求項11~12のいずれか一項に記載の電圧測定方法。
【請求項14】
前記σallow は、第1許容誤差と第2許容誤差のうち小さいほうの値であり、但し、前記第1許容誤差は各前記低電圧測定モジュールの最大許容誤差であり、前記第2許容誤差は|σvtotal|/Nであり、|σvtotal|は前記高電圧測定モジュールの最大許容誤差である、請求項13に記載の電圧測定方法。
【請求項15】
前記制御モジュールは、さらに前記基準電圧源に接続され、前記制御モジュールは、さらに、前記事前設定基準電圧VREF=(V+V+…+V)/nを設定することに用いられる、請求項11~14のいずれか一項に記載の電圧測定方法。
【請求項16】
請求項1~9のいずれか一項に記載の電圧測定回路を含む回路基板。
【請求項17】
少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサと通信接続されたメモリを含み、
前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能なコマンドが記憶され、前記コマンドは前記少なくとも1つのプロセッサによって実行され、それにより前記少なくとも1つのプロセッサは請求項10~15のいずれか一項に記載の電圧測定方法を実行することができる制御モジュール。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は電池技術分野に関し、特に電圧測定回路及び方法、回路基板及び制御モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
電圧測定分野において、技術者は一般的にマルチメータ、電圧測定器等の機器を用いて電圧を測定するが、これらの従来の測定器は測定範囲と精度を両立することができず、広範囲の電圧を測定しようとすると、測定精度を低下させるしかなく、測定精度を向上させようとすると、狭い範囲の電圧を測定するしかない。
【0003】
広範囲の電圧に対して高精度の測定を行うという課題を早急に解決する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
本願実施例は、広範囲の測定と測定精度を両立させる、電圧測定回路及び方法、回路基板及び制御モジュールを提供する。
【0005】
第1態様によれば、本願実施例は、電池が出力する電圧を測定することに用いられる電圧測定回路を提供し、電池は直列接続されるn個のセルを含み、nは1より大きい整数であり、回路は、n個のセルに一対一で対応して設置されるn個の低電圧測定モジュールと、第1スイッチ回路と、第2スイッチ回路と、基準電圧源と、制御モジュールと、を含み、基準電圧源は事前設定基準電圧を出力することに用いられ、各低電圧測定モジュールの両端は第1スイッチ回路を介して対応するセルの両端に接続され、各低電圧測定モジュールの両端はさらに第2スイッチ回路を介して基準電圧源の両端に接続され、制御モジュールは第1スイッチ回路及び第2スイッチ回路におけるスイッチユニットに接続され、制御モジュールはさらに各低電圧測定モジュールに接続され、制御モジュールはスイッチユニットのオン又はオフを制御し、且つ各低電圧測定モジュールが測定した各セルの電圧を取得することに用いられる。
【0006】
本願実施例の技術的解決手段において、低電圧測定モジュールは測定範囲が狭く、測定精度が高いため、n個の低電圧測定モジュールでそれぞれ電池におけるn個のセルの両端の電圧を測定し、且つ測定された電圧を積算して、測定された電池が出力する電圧とすることができ、電圧測定回路の測定範囲を拡大するだけでなく、積算して得られた電圧の測定精度が低電圧測定モジュールの測定精度に近づくことを保証して、広範囲の測定と測定精度を両立させる。また、本願実施例はさらに基準電圧源を利用して、各低電圧測定モジュールを較正し、測定機器が電圧を測定する精度をさらに向上させることができる。
【0007】
いくつかの実施例において、第1スイッチ回路はn+1個の第1スイッチユニットを含み、n個の低電圧測定モジュールを直列接続して形成されたn-1個の接続ノード及びn個の低電圧測定モジュールを直列接続して形成された分岐回路の両端を第1接続可能ノードとし、n個のセルを直列接続して形成されたn-1個の接続ノード及びn個のセルを直列接続して形成された分岐回路の両端を第2接続可能ノードとし、各第1接続可能ノードはそれぞれ第1スイッチユニットを介して対応する第2接続可能ノードに接続される。
【0008】
上記実施例において、第1スイッチ回路の1つの具体的な回路構造を提供する。
【0009】
いくつかの実施例において、第2スイッチ回路はn+2個の第2スイッチユニットを含み、n個の第2スイッチユニットを直列接続して形成されたn-1個の接続ノード及びn個の第2スイッチユニットを直列接続して形成された分岐回路の両端を第3接続可能ノードとし、各第1接続可能ノードはそれぞれ第2スイッチユニットを介して対応する第3接続可能ノードに接続され、第2スイッチユニットを直列接続して形成された分岐回路の両端はさらに第2スイッチユニットを介して基準電圧源の両端に接続される。
【0010】
上記実施例において、第2スイッチ回路の1つの具体的な回路構造を提供する。
【0011】
いくつかの実施例において、第2スイッチ回路は2n個の第2スイッチユニットを含み、n個の低電圧測定モジュールの両端はいずれも第2スイッチユニットを介して基準電圧源の両端に接続される。
【0012】
上記実施例において、第2スイッチ回路の別の具体的な回路構造を提供し、各低電圧測定モジュールにより基準電圧源の両端の電圧を同時に測定することができ、各低電圧測定モジュールに対応する誤差値を取得する時間を短縮する。
【0013】
いくつかの実施例において、制御モジュールは具体的に、第2スイッチ回路における各スイッチユニットを制御し、各低電圧測定モジュールと基準電圧源との接続がいずれもオフにされる状況で、第1スイッチ回路における各スイッチユニットを制御し、且つ各低電圧測定モジュールを介して対応するセルの電圧U、U、…、Uを測定することに用いられ、制御モジュールはさらに、第1スイッチ回路における各スイッチユニットを制御し、各低電圧測定モジュールと各セルとの接続がいずれもオフにされる状況で、第2スイッチ回路における各スイッチユニットを制御し、且つそれぞれ各低電圧測定モジュールを介して基準電圧源が出力する電圧V、V、…、Vを測定することに用いられ、制御モジュールはさらにそれぞれV、V、…、Vと事前設定基準電圧との差の値を計算し、各低電圧測定モジュールの誤差σv1、σv2、…、σvnを得て、且つσv1、σv2、…、σvnに基づいてU、U、…、Uを較正し、U’、U’、…、U’を得て、さらにU’、U’、…、U’を積算して得られたUsumを、測定された電池が出力した電圧とすることに用いられる。
【0014】
上記実施例において、制御モジュールの1つの具体的な制御方式を提供する。
【0015】
いくつかの実施例において、電圧測定回路は高電圧測定モジュールをさらに含み、高電圧測定モジュールの両端は電池の両端に接続され、制御モジュールはさらに高電圧測定モジュールに接続され、高電圧測定モジュールは、電池が出力した電圧を測定してVtotalを得ることに用いられ、制御モジュールは具体的に、|Vtotal-Usum|が高電圧測定モジュールの許容誤差より大きい場合、Usumを、測定された電池が出力した電圧とすることに用いられる。
【0016】
上記実施例において、低電圧測定モジュールの精度が高すぎて測定値が絶えず変化するようになることを避けるために、測定回路にはさらに精度が低い高電圧測定モジュールが設置されて、電池が出力する電圧を直接測定することに用いられ、且つ高電圧測定モジュールで測定された電圧VtotalとUsumとの差の絶対値が高電圧測定モジュールの許容誤差よりも大きい場合にのみ、低電圧測定モジュールで測定されたUsumを、測定された電池が出力する電圧として使用する。
【0017】
いくつかの実施例において、制御モジュールはさらに具体的に、|σvN|>σallowであり、且つσvN≧0である場合、公式U’=U-|σvN|に基づいてU、U、…、Uを較正し、|σvN|>σallowであり、且つσvN<0である場合、公式U’=U+|σvN|に基づいてU、U、…、Uを較正し、|σvN|≦σallowである場合、U’=Uであることから、U’、U’、…、U’を得ることに用いられ、但し、σallow は各低電圧測定モジュールの設定許容誤差である。
【0018】
上記実施例において、U、U、…、Uを較正する1つの具体的な実施方式を提供する。
【0019】
いくつかの実施例において、σallowは第1許容誤差と第2許容誤差のうち小さいほうの値であり、但し、第1許容誤差は各低電圧測定モジュールの最大許容誤差であり、第2許容誤差は|σvtotal|/Nであり、|σvtotal|は高電圧測定モジュールの最大許容誤差である。
【0020】
上記実施例において、低電圧測定モジュールの設定許容誤差σallowは、具体的には、低電圧測定モジュールの最大許容誤差と、高電圧測定モジュールの最大許容誤差が各低電圧測定モジュールに分配された第2許容誤差とのうちの小さいほうの誤差であり、これにより誤差がσallowを満たす場合、低電圧測定モジュール及び高電圧測定モジュールの誤差の要件を同時に満たすことができる。
【0021】
いくつかの実施例において、制御モジュールはさらに基準電圧源に接続され、制御モジュールはさらに、事前設定基準電圧VREF=(V+V+…+V)/nを設定することに用いられる。
【0022】
上記実施例において、事前設定基準電圧をV、V、…、Vの平均値に設定することで、事前設定基準電圧を各セルの電圧が位置する範囲に近づけることができ、各低電圧測定機器の調整幅を減少させ、調整にかかる時間も短縮する。
【0023】
第2態様によれば、本願実施例は、上記いずれかの電圧測定回路における制御モジュールによる電圧測定方法であって、第1スイッチ回路及び第2スイッチ回路におけるスイッチユニットのオン又はオフを制御し、且つ各低電圧測定モジュールが各セルを測定した電圧を取得するステップを含む、電圧測定方法を提供する。
【0024】
いくつかの実施例において、第1スイッチ回路及び第2スイッチ回路におけるスイッチユニットのオン又はオフを制御し、且つ各低電圧測定モジュールが各セルを測定した電圧を取得するステップは、第2スイッチ回路における各スイッチユニットを制御し、各低電圧測定モジュールと基準電圧源との接続がいずれもオフにされる状況で、第1スイッチ回路における各スイッチユニットを制御し、且つ各低電圧測定モジュールを介して対応するセルの電圧U、U、…、Uを測定するステップを含み、方法はさらに、第1スイッチ回路における各スイッチユニットを制御し、各低電圧測定モジュールと各セルとの接続がいずれもオフにされる状況で、第2スイッチ回路における各スイッチユニットを制御し、且つそれぞれ各低電圧測定モジュールを介して基準電圧源が出力する電圧V、V、…、Vを測定するステップと、それぞれV、V、…、Vと基準電圧源が出力した事前設定基準電圧との差の値を計算し、各低電圧測定モジュールの誤差σv1、σv2、…、σvnを得るステップと、σv1、σv2、…、σvnに基づいてU、U、…、Uを較正し、U’、U’、…、U’を得るステップと、U’、U’、…、U’を積算して得られたUsumを、測定された電池が出力した電圧とするステップと、を含む。
【0025】
いくつかの実施例において、電圧測定回路は高電圧測定モジュールをさらに含み、高電圧測定モジュールの両端は電池の両端に接続され、制御モジュールはさらに高電圧測定モジュールに接続され、高電圧測定モジュールは電池が出力した電圧を測定してVtotalを得ることに用いられ、U’、U’、…、U’を積算して得られたUsumを、測定された電池が出力した電圧とするステップは、|Vtotal-Usum|が高電圧測定モジュールの許容誤差よりも大きい場合、Usumを、測定された電池が出力する電圧とするステップを含む。
【0026】
いくつかの実施例において、σv1、σv2、…、σvnに基づいてU、U、…、Uを較正し、U’、U’、…、U’を得るステップは、|σvN|>σallowであり、且つσvN≧0である場合、公式U’=U-|σvN|に基づいてU、U、…、Uを較正するステップと、|σvN|>σallowであり、且つσvN<0である場合、公式U’=U+|σvN|に基づいてU、U、…、Uを較正するステップと、|σvN|≦σallowである場合、U’=Uであることから、U’、U’、…、U’を得るステップと、を含み、但し、σallowは各低電圧測定モジュールの設定許容誤差である。
【0027】
いくつかの実施例において、σallowは第1許容誤差と第2許容誤差のうち小さいほうの値であり、但し、第1許容誤差は各低電圧測定モジュールの最大許容誤差であり、第2許容誤差は|σvtotal|/Nであり、|σvtotal|は高電圧測定モジュールの最大許容誤差である。
【0028】
いくつかの実施例において、制御モジュールはさらに基準電圧源に接続され、制御モジュールはさらに、事前設定基準電圧VREF=(V+V+…+V)/nを設定することに用いられる。
【0029】
第3態様によれば、本願実施例は上記実施形態における電圧測定回路を含む回路基板を提供する。
【0030】
第4形態によれば、本願実施例は、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサに通信接続されるメモリと、を含み、メモリには少なくとも1つのプロセッサによって実行可能なコマンドが記憶され、コマンドは少なくとも1つのプロセッサによって実行されることにより、少なくとも1つのプロセッサは上記電圧測定方法を実行することができる制御モジュールを提供する。
【0031】
上記説明は本願の技術的解決手段の概要に過ぎず、本願の技術的解決手段をより明確に理解するために、明細書の内容に従って実施することができ、且つ本願の上記及び他の目的、特徴及び利点をより明確に理解できるようにするために、以下に本願の具体的な実施形態を挙げる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本願の実施例における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下に本願の実施例に必要な図面を簡単に説明し、理解すべきことは、以下に示された図面は本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、図面に基づいて他の図面をさらに取得することができる。
【0033】
図1】本願の一実施例に係る電圧測定回路の回路概略図1である。
図2】本願の一実施例に係る電圧測定回路の回路概略図2である。
図3】本願の一実施例に係る電圧測定回路の回路概略図3である。
図4】本願の一実施例に係る電圧測定方法のフローチャートである。
図5】本願の一実施例に係る制御モジュールのブロック概略図である。
【0034】
図面において、図面は実際の比率に従って描かれたものではない。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下に図面及び実施例を参照しながら本願の実施形態をさらに詳細に説明する。以下の実施例の詳細な説明及び図面は本願の原理を例示的に説明するために用いられるが、本願の範囲を限定するものではなく、本願は記載された実施例に限定されない。
【0036】
本願の記載において説明すべきことは、別途説明されない限り、「複数」は、2つ以上という意味であり、「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」等の用語が指示する方位又は位置関係は、本願の説明を容易にして、説明を簡略化するものであるに過ぎず、対象の装置や要素が特定の方位を有し、特定の方位で構成され及び操作されるべきであることを示す又は暗示するものではなく、従って本願を限定するものと理解すべきではない。さらに、「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、説明する目的で用いられるに過ぎず、相対的な重要性を示す又は暗示するものと理解すべきではない。「垂直」は、厳密な意味での垂直ではなく、誤差の許容範囲内にあるものである。「平行」は、厳密な意味での平行ではなく、誤差の許容範囲内にあるものである。
【0037】
以下の説明に出現する方位表現はいずれも図に示す方向であり、本願の具体的な構造を限定するものではない。本願の記載においてさらに説明すべきことは、別途明確に規定及び限定されない限り、「取り付ける」、「つながっている」、「接続」という用語は広義に理解すべきであり、例えば、固定接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、又は一体接続であってもよい。直接つながっていてもよく、中間媒体を介して間接的につながっていてもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本願における具体的な意味を理解することができる。
【0038】
本願の実施例の記載における「及び/又は」という用語は、単に関連対象の関連関係を説明しているに過ぎず、3種類の関係が存在可能であることを示し、例えば、A及び/又はBは、Aが単独で存在する、AとBが同時に存在する、Bが単独で存在する、という3つの状況を示すことができる。なお、本明細書において記号「/」は、一般的に前後の関連対象が「又は」の関係であることを示す。
【0039】
電圧測定分野において、技術者は一般的にマルチメータ、電圧測定器等の機器を用いて電圧を測定するが、これらの従来の測定器は測定範囲と精度を両立することができず、広範囲の電圧を測定しようとすると、測定精度を低下させるしかなく、測定精度を向上させようとすると、狭い範囲の電圧を測定するしかない。広範囲の電圧に対して高精度の測定を行うという課題を早急に解決する必要がある。
【0040】
新エネルギー産業の急速な発展に伴って、電池システムをエネルギー貯蔵及び放出のためのデバイスとして使用することがますます一般的になり、その中でも電池電圧は、電池システムの最も基本的な監視パラメータの一つである。電池電圧は高電圧故障診断、リレー診断、充放電管理及び電池安全早期警報などの分野で用いられる。これらの機能の実現には正確で信頼できる電圧測定値が欠かせないが、現在、電圧測定値の精度の変化に対して必要とされる持続的な監視及び修正が不足しており、信頼性は低い。
【0041】
例えば、新エネルギー自動車に使用される電池は、一般的に複数のセルを直並列接続して構成され、通常は電池の電圧が高いため、測定範囲が広い測定機器で測定する必要があるが、測定範囲が広い測定機器は精度が低く、電池電圧の測定精度の要件を満たすことが困難である。
【0042】
上記問題に基づき、本願は以下の技術的概念を提供する。複数のセルを直列接続して形成された電池に対して、具体的には、測定範囲が狭いが精度が高い複数の低電圧測定モジュールを介して、各セルの電圧をそれぞれ測定し、且つ測定された各セルの電圧に基づき、積算して電池の測定電圧とすることにより、広範囲の電圧測定と高い精度を両立させる。いくつかの実施例においては、さらに、電圧測定モジュールよりも精度が高い基準電圧源を利用して、各低電圧測定モジュールを較正することにより、電圧測定回路の測定精度をさらに保証することができる。いくつかの実施例においては、低電圧測定モジュールの精度が高すぎて測定値が絶えず変化するようになることを避けるために、さらに、測定範囲は広いが精度が低い高電圧測定モジュールを設置して、電池の電圧を直接測定し、且つ低電圧測定モジュールに基づき計算された電池の測定電圧を基準として、高電圧測定モジュールの測定誤差が大きすぎる場合に、高電圧測定モジュールを較正し、高電圧測定モジュールの測定誤差が許容範囲内にある場合は、高電圧測定モジュールの測定結果をそのまま使用してもよい。
【0043】
本願実施例は、電池が出力する電圧を測定することに用いられる電圧測定回路を提供し、図1を参照すると、電池1は直列接続されるn個のセルC-Cを含み、nは1より大きい整数であり、電圧測定回路は、n個のセルC-Cと一対一で対応して設置されるn個の低電圧測定モジュールV-Vと、第1スイッチ回路2と、第2スイッチ回路3と、基準電圧源4と、制御モジュールと、を含み(制御モジュールは図示されない)、基準電圧源4は事前設定基準電圧を出力することに用いられ、各低電圧測定モジュールの両端は第1スイッチ回路2を介して対応するセルの両端に接続され、各低電圧測定モジュールの両端はさらに第2スイッチ回路3を介して基準電圧源4の両端に接続され、制御モジュールは第1スイッチ回路2及び第2スイッチ回路3におけるスイッチユニットに接続され、制御モジュールはさらに各低電圧測定モジュールに接続される(制御モジュール、及び制御モジュールと各低電圧測定モジュールとの接続は図示されない)。
【0044】
制御モジュールは、第1スイッチ回路2及び第2スイッチ回路3におけるスイッチユニットのオン又はオフを制御し、且つ各低電圧測定モジュールが各セルを測定した電圧を取得するために用いられる。
【0045】
以下に本実施形態の電圧測定回路の実現における詳細を具体的に説明するが、以下の内容は理解を容易にするために提供される実現の詳細に過ぎず、本解決手段の実施が必須であることを示すものではない。
【0046】
低電圧測定モジュールは、測定範囲が狭い電圧センサ、例えば測定範囲が狭い電圧計などであってもよい。
【0047】
基準電圧源は、プログラム制御可能な高精度の基準電圧源生成モジュールであってもよく、実際のニーズに応じて異なる電圧値の高精度基準電圧を生成することができ、該電圧値はプログラムによって調整することができる。
【0048】
第1スイッチ回路及び第2スイッチ回路は、それぞれ複数のスイッチユニットを直列接続及び/又は並列接続して形成された回路であり、スイッチユニットは例えばナイフスイッチ又はリレーである。
【0049】
具体的には、低電圧測定モジュールは、第1スイッチ回路を介して対応するセルに接続され、低電圧測定モジュールは、さらに第2スイッチ回路を介して基準電圧源に接続され、制御モジュールは、第1スイッチ回路及び第2スイッチ回路におけるスイッチユニットのオン及びオフを制御することにより、低電圧測定モジュールで測定するのがセルの電圧であるか、又は基準電圧源の電圧であるかを制御することができる。制御モジュールが低電圧測定モジュールとセルとの接続のみを制御する場合、低電圧測定モジュールが測定するのはセルの電圧であり、制御モジュールが低電圧測定モジュールと基準電圧源との接続のみを制御する場合、低電圧測定モジュールが測定するのは基準電圧源の電圧であり、この場合には基準電圧源の出力電圧及び低電圧測定モジュールが測定した電圧を利用して、低電圧測定モジュールを較正することができる。
【0050】
本実施例において、低電圧測定モジュールは、測定範囲が狭く、測定精度が高いため、n個の低電圧測定モジュールでそれぞれ電池におけるn個のセルの両端の電圧を測定し、且つ測定された電圧を積算して、測定された電池が出力する電圧とすることができ、電圧測定回路の測定範囲を拡大するだけでなく、積算して得られた電圧の測定精度が低電圧測定モジュールの測定精度に近づくことを保証して、広範囲の測定と測定精度を両立させる。また、本願実施例はさらに基準電圧源を利用して、各低電圧測定モジュールを較正し、測定機器が電圧を測定する精度をさらに向上させることができる。
【0051】
いくつかの実施例において、図1を参照すると、第1スイッチ回路2はn+1個の第1スイッチユニットS-Sを含む。
【0052】
n個の低電圧測定モジュールV-Vを直列接続して形成されたn-1個の接続ノード及びn個の低電圧測定モジュールV-Vを直列接続して形成された分岐回路の両端を第1接続可能ノードとし、n個のセルC-Cを直列接続して形成されたn-1個の接続ノード及びn個のセルC-Cを直列接続して形成された分岐回路の両端を第2接続可能ノードとし、各第1接続可能ノードはそれぞれ第1スイッチユニットを介して対応する第2接続可能ノードに接続される。
【0053】
n個の低電圧測定モジュールが順に直列接続して形成された1本の分岐回路に、n-1個の接続ノードが形成され、ここでの接続ノードは、分岐回路における接続された任意の2つの低電圧測定モジュールの間に位置する接続線上の1つのノードとみなしてもよい。第1接続可能ノードは、このn-1個の接続ノード、及びn個の低電圧測定モジュールを直列接続して形成された分岐回路の2つの端点(2つのノードとする)を含み、明らかなように、全部でn+1個の第1接続可能ノードを有する。
【0054】
n個のセルが順に直列接続して形成された1本の分岐回路に、n-1個の接続ノードが形成され、ここでの接続ノードは、分岐回路における接続された任意の2つのセルの間に位置する接続線上の1つのノードとみなしてもよい。第2接続可能ノードはこのn-1個の接続ノード、及びn個のセルを直列接続して形成された分岐回路の2つの端点(2つのノードとする)を含み、明らかなように、全部でn+1個の第2接続可能ノードを有する。
【0055】
いくつかの実施例において、低電圧測定モジュールの両端は2つの第1スイッチユニットを介して対応するセルの両端に接続されてもよく、例えば、Vの両端は第1スイッチユニットS及びSを介してCの両端に接続され、Vの両端は第1スイッチユニットS及びSを介してCの両端に接続され、以下同様に、Vの両端は第1スイッチユニットSn-1及びSを介してCの両端に接続される。
【0056】
制御モジュールは、各第1スイッチユニットをオンに制御することにより、低電圧測定モジュールV-Vと対応するセルC-Cを接続し、低電圧測定モジュールV-Vに対応するセルC-Cの電圧を測定させる。
【0057】
上記実施例においては、第1スイッチ回路の具体的な回路構造を提供する。
【0058】
いくつかの実施例においては、図1を参照すると、第2スイッチ回路3はn+2個の第2スイッチユニットA-An+1を含む。
【0059】
n個の第2スイッチユニットを直列接続して形成されたn-1個の接続ノード及びn個の第2スイッチユニットを直列接続して形成された分岐回路の両端を第3接続可能ノードとし、各第1接続可能ノードは、それぞれ第2スイッチユニットを介して対応する第3接続可能ノードに接続され、第2スイッチユニットを直列接続して形成された分岐回路の両端は、さらに第2スイッチユニットを介して基準電圧源4の両端に接続される。
【0060】
n個の第2スイッチユニットが順に直列接続して形成された1本の分岐回路に、n-1個の接続ノードが形成される。ここでの接続ノードは、分岐回路における接続された任意の2つの第2スイッチユニットの間に位置する接続線上の1つのノードとみなしてもよい。第3接続可能ノードはこのn-1個の接続ノード、及びn個の第2スイッチユニットを直列接続して形成された分岐回路の2つの端点(2つのノードとする)を含み、明らかなように、全部でn+1個の第3接続可能ノードを有する。
【0061】
例えば、制御モジュールは、具体的に、A以外の第2スイッチユニットをいずれもオンにし、Aのみをオフに制御することにより、低電圧測定モジュールVと基準電圧源4との直列接続回路を形成し、それにより低電圧測定モジュールVは基準電圧源4の出力電圧を測定し、さらに低電圧測定モジュールVの測定電圧と基準電圧源4の予め設定された出力電圧とを比較することにより、低電圧測定モジュールVを較正することができる。同様に、制御モジュールは、A以外の第2スイッチユニットをいずれもオンにし、Aのみをオフに制御することにより、低電圧測定モジュールVと基準電圧源4との直列接続回路を形成し、低電圧測定モジュールVを較正することができる。以下同様に、低電圧測定モジュールV-Vをいずれも較正することができ、電圧測定回路が電池電圧を測定する精度を向上させる。
【0062】
上記実施例においては、第2スイッチ回路の1つの具体的な回路構造を提供する。
【0063】
いくつかの実施例において、図2を参照すると、第2スイッチ回路は、2n個の第2スイッチユニットA-A2n-1を含み、n個の低電圧測定モジュールV-Vの両端は、いずれも第2スイッチユニットを介して基準電圧源4の両端に接続される。
【0064】
制御モジュールは、具体的に、各第2スイッチユニットをオンにすることにより、低電圧測定モジュールV-Vと基準電圧源4との直列接続回路を形成し、それにより低電圧測定モジュールV-Vは、基準電圧源4の出力電圧を測定し、さらに低電圧測定モジュールV-Vの測定電圧と基準電圧源4の出力電圧とを比較することにより、低電圧測定モジュールV-Vを較正し、電圧測定回路が電池電圧を測定する精度を向上させる。
【0065】
例えば、制御モジュールは、A及びAをオンにすることにより、低電圧測定モジュールVと基準電圧源4との直列接続回路を形成することができ、制御モジュールは、A及びAをオンにすることにより、低電圧測定モジュールVと基準電圧源4との直列接続回路を形成することもできる。以下同様に、制御モジュールは、第2スイッチユニットA-A2n-1を同時にオンにすることにより、低電圧測定モジュールV-Vと基準電圧源4との直列接続回路を同時に形成することができ、さらに低電圧測定モジュールV-Vは、基準電圧源4の両端の電圧を同時に測定することができ、すなわち、各低電圧測定モジュールは並行して基準電圧源4の両端の電圧を測定することができる。
【0066】
上記実施例においては、第2スイッチ回路の別の回路構造を提供し、図1に対応する実施例のように、A及びAn+1をオンにした時に、A-A以外の全ての第2スイッチユニットを順にオンにして、それにより低電圧測定モジュールV-Vと基準電圧源との直列接続回路を順に形成する必要はなく、本実施例における低電圧測定モジュールV-Vは、基準電圧源の両端の電圧を同時に測定することができ、各低電圧測定モジュールに対応する誤差値を取得する時間を短縮させる。
【0067】
いくつかの実施例においては、制御モジュールの1つの具体的な制御方式を提供する。制御モジュールは、第2スイッチ回路3における各スイッチユニットを制御し、各低電圧測定モジュールV-Vと基準電圧源4との接続がいずれもオフにされる状況で、第1スイッチ回路2における各スイッチユニットを制御し、且つ各低電圧測定モジュールV-Vを介して対応するセルC-Cの電圧U、U、…、Uを測定することに用いられる。制御モジュールは、さらに、第1スイッチ回路2における各スイッチユニットを制御し、各低電圧測定モジュールV-Vと各セルC-Cとの接続がいずれもオフにされる状況で、第2スイッチ回路3における各スイッチユニットを制御し、且つそれぞれ各低電圧測定モジュールV-Vを介して基準電圧源4が出力する電圧V、V、…、Vを測定することに用いられる。制御モジュールは、さらにそれぞれV、V、…、Vと事前設定基準電圧との差の値を計算し、各低電圧測定モジュールV-Vの誤差σv1、σv2、…、σvnを得て、且つσv1、σv2、…、σvnに基づいてU、U、…、Uを較正し、U’、U’、…、U’を得て、さらにU’、U’、…、U’を積算して得られたUsumを、測定された電池1が出力した電圧とすることに用いられる。
【0068】
図1の回路を例として説明すると、制御モジュールがA-An+1をオフにし、且つS-Sをオンにした時、低電圧測定モジュールV-Vの測定値U、U、…、Uを記録し、制御モジュールがさらにS-Sをオフにし、且つA及びAn+1をオンにした時、A-A以外の全ての第2スイッチユニットを順にオンにし、それにより低電圧測定モジュールV-Vのそれぞれ測定した基準電圧源4の両端の測定値V、V、…、Vを記録し、さらにそれぞれV、V、…、Vと事前設定基準電圧との差の値を計算し、各低電圧測定モジュールV-Vの誤差σv1、σv2、…、σvnを得て、且つσv1、σv2、…、σvnに基づいてU、U、…、Uを較正し、U’、U’、…、U’を得て、さらにU’、U’、…、U’を積算して得られたUsumを、測定された電池1が出力した電圧とする。
【0069】
以下にUの較正を例として説明すると、制御モジュールがS及びSをオンにした時、低電圧測定モジュールVとセルCとの直列接続回路を形成し、低電圧測定モジュールVがセルCを測定した電圧U=5Vが記録され、制御モジュールがA以外の全ての第2スイッチユニットをオンにした時、低電圧測定モジュールVと基準電圧源4との直列接続回路を形成し、低電圧測定モジュールVが基準電圧源4を測定した電圧V=3Vが記録され、基準電圧源4の事前設定基準電圧が2.8Vである場合、低電圧測定モジュールVの誤差σv1=3-2.8=0.2Vであり、低電圧測定モジュールVの測定値は実際の値より0.2V大きいと考えられ、σv1を利用して低電圧測定モジュールVが測定したUを較正し、例えば、U’=U-σv1=5-0.2=4.8Vとすることができる。
【0070】
上記実施例においては、制御モジュールの1つの具体的な制御方式を提供し、且つ、低電圧測定モジュールの測定誤差σv1、σv2、…、σvnを比較的正確に得て、且つ較正する方式によって低電圧測定モジュールの精度の低下を補うことができ、それにより低電圧測定モジュールの全ライフサイクルにおける測定の精度を保証する。
【0071】
いくつかの実施例において、図3を参照すると、電圧測定回路は高電圧測定モジュール5をさらに含み、高電圧測定モジュール5の両端は電池1の両端に接続され、制御モジュールはさらに高電圧測定モジュール5に接続される。
【0072】
いくつかの実施例において、高電圧測定モジュール5の一端は、少なくとも1つのスイッチユニットを介して電池1の一端に接続されてもよく、電池1の他端は、高電圧測定モジュール5の他端に接続されてもよく、又は高電圧測定モジュール5の両端は、それぞれ少なくとも1つのスイッチユニットを介して電池1の両端に接続されてもよい。制御モジュールは、スイッチユニットに接続され、スイッチユニットを制御してオン又はオフにすることに用いられる。制御モジュールがスイッチユニットをオンに制御した場合、高電圧測定モジュール5と電池1の測定回路が導通し、高電圧測定モジュール5で電池1の両端の電圧を測定する。
【0073】
いくつかの実施例において、高電圧測定モジュール5の両端は、それぞれ1つのスイッチユニットを介して電池1の両端に接続されてもよく、制御モジュールはさらにこの2つのスイッチユニットに接続されて、スイッチユニットを制御してオン又はオフにすることに用いられる。制御モジュールが同時にこの2つのスイッチユニットをオンに制御した場合、高電圧測定モジュール5と電池1の測定回路が導通し、高電圧測定モジュール5で電池1の両端の電圧を測定する。
【0074】
高電圧測定モジュール5は、電池1が出力した電圧を測定してVtotalを得ることに用いられ;制御モジュールは、具体的に、|Vtotal-Usum|が高電圧測定モジュール5の許容誤差より大きい場合、Usumを、測定された電池1が出力した電圧とすることに用いられる。
【0075】
高電圧測定モジュール5は、測定範囲が広い電圧センサ、例えば測定範囲が広い電圧計などであってもよい。
【0076】
低電圧測定モジュールは、測定範囲が狭く、測定精度が高いため、例えば低電圧測定モジュールの測定精度が0.01Vで、低電圧測定モジュールの測定値の変化が0.01Vより大きい場合、低電圧測定モジュールが記録する測定値が変化し、これにより、電池1が出力する電圧を電圧測定回路が測定した値が絶えず上下に変化し、出力の測定値が安定しない可能性がある。
【0077】
本実施例は、測定精度が低い高電圧測定モジュール5を設置することにより、高電圧測定モジュール5により電池1の両端の電圧Vtotalを直接測定し、さらに低電圧測定モジュールを介して測定し且つ計算されたUsumを取得して、高電圧測定モジュール5で測定された電圧とUsumとを比較し、両者の差の値の絶対値が大きすぎる場合、具体的には、高電圧測定モジュール5の許容誤差よりも大きい場合、この場合には高電圧測定モジュール5の測定精度が電池1の電圧を測定する測定精度を達成するのは困難であり、Usumに基づいて高電圧測定モジュール5の測定値を較正する必要があるとみなして、具体的には、Usumを、高電圧測定モジュール5の測定値とする。
【0078】
上記実施例において、低電圧測定モジュールの精度が高すぎて、電圧測定回路による電池の測定値が絶えず変化するようになることを避けるために、測定回路にはさらに精度が低い高電圧測定モジュールが設置されて、電池が出力する電圧を直接測定することに用いられ、且つ高電圧測定モジュールで測定された電圧VtotalとUsumとの差の絶対値が高電圧測定モジュールの許容誤差よりも大きい場合にのみ、低電圧測定モジュールで測定されたUsumを、測定された電池が出力する電圧として使用する。上記実施例は、高電圧測定モジュールの測定誤差|Vtotal-Usum|を比較的正確に得て、且つ較正することで高精度の高電圧測定値を得ることができ、高精度の高電圧測定値は、より正確な高電圧故障診断、リレー診断、充放電管理及び電池安全早期警報などの実行に役立つ。
【0079】
いくつかの実施例においては、U、U、…、Uを較正する1つの具体的な実施形態を提供する。制御モジュールは、さらに具体的に、|σvN|>σallowであり、且つσvN≧0である場合、公式U’=U-|σvN|に基づいてU、U、…、Uを較正し、|σvN|>σallowであり、且つσvN<0である場合、公式U’=U+|σvN|に基づいてU、U、…、Uを較正し、|σvN|≦σallowである場合、U’=Uであることから、U’、U’、…、U’を得ることに用いられ、但し、σallow は各低電圧測定モジュールV-Vの設定許容誤差である。
【0080】
制御モジュールは、低電圧測定モジュールの測定誤差が大きすぎる場合、具体的には|σvN|>σallowである場合、U、U、…、Uを較正してもよく、ここでは二つの状況に分けられ、一つはσvN≧0である場合、低電圧測定モジュールの測定値は実際の値に比較して大きすぎるとみなされて、この場合には測定値と実際値との差の値を減算することにより、すなわちU’=U-|σvN|によりU、U、…、Uを較正し、もう一つはσvN<0である場合、低電圧測定モジュールの測定値は実際値に比較して小さすぎるとみなされて、この場合には測定値と実際値との差の値を加えることにより、すなわちU’=U+|σvN|によりU、U、…、Uを較正し、U’、U’、…、U’を得る。
【0081】
低電圧測定モジュールの測定誤差が許容範囲内にある場合、具体的には|σvN|≦σallowである場合、制御モジュールはそのままU’=Uとして、U’、U’、…、U’を得て、これはU、U、…、Uを較正しないことを意味する。
【0082】
以下にUの較正を例として説明すると、σv1=0.2V、σallow=0.1Vであれば、この時にσv1>σallowであり、Uを較正する必要があり、σv1=0.2V>0であるため、U’=U-σv1=U-0.2Vである。
【0083】
いくつかの実施例において、σallowは第1許容誤差と第2許容誤差のうち小さいほうの値であり、但し、第1許容誤差は各低電圧測定モジュールの最大許容誤差であり、第2許容誤差は|σvtotal|/Nであり、|σvtotal|は高電圧測定モジュールの最大許容誤差である。
【0084】
上記実施例において、低電圧測定モジュールの設定許容誤差σallowは、具体的には、低電圧測定モジュールの最大許容誤差と、高電圧測定モジュールの最大許容誤差が各低電圧測定モジュールに分配された第2許容誤差とのうちの小さいほうの誤差であり、これにより誤差がσallowを満たす場合、低電圧測定モジュール及び高電圧測定モジュールの誤差の要件を同時に満たすことができる。
【0085】
いくつかの実施例において、制御モジュールは、さらに基準電圧源4に接続され、制御モジュールには、さらに事前設定基準電圧VREF=(V+V+…+V)/nを設定してもよい。
【0086】
別のいくつかの実施例において、当業者は実際の必要に応じて、事前設定基準電圧VREFを設定してもよい。
【0087】
上記実施例においては、事前設定基準電圧をV、V、…、Vの平均値に設定し、事前設定基準電圧を各セルの電圧が位置する範囲に近づけることができ、各低電圧測定機器の調整幅を減少させ、調整にかかる時間も短縮する。
【0088】
本願実施例は電圧測定方法を提供し、上記いずれかの実施例の電圧測定回路における制御モジュールに基づき、電圧測定回路に含まれる部材と各モジュールとの間の接続関係などは、上記電圧測定回路に対応する実施例を参照することができる。
【0089】
電圧測定方法は、第1スイッチ回路及び第2スイッチ回路におけるスイッチユニットのオン又はオフを制御し、且つ各低電圧測定モジュールが各セルを測定した電圧を取得するステップを含む。
【0090】
いくつかの実施例において、第1スイッチ回路及び第2スイッチ回路におけるスイッチユニットのオン又はオフを制御し、且つ各低電圧測定モジュールが各セルを測定した電圧を取得するステップは、第2スイッチ回路における各スイッチユニットを制御し、各低電圧測定モジュールと基準電圧源との接続がいずれもオフにされる状況で、第1スイッチ回路における各スイッチユニットを制御し、且つ各低電圧測定モジュールを介して対応するセルの電圧U、U、…、Uを測定するステップを含み、方法はさらに、第1スイッチ回路における各スイッチユニットを制御し、各低電圧測定モジュールと各セルとの接続がいずれもオフにされる状況で、第2スイッチ回路における各スイッチユニットを制御し、且つそれぞれ各低電圧測定モジュールを介して基準電圧源が出力する電圧V、V、…、Vを測定するステップと、それぞれV、V、…、Vと基準電圧源が出力した事前設定基準電圧との差の値を計算し、各低電圧測定モジュールの誤差σv1、σv2、…、σvnを得るステップと、σv1、σv2、…、σvnに基づいてU、U、…、Uを較正し、U’、U’、…、U’を得るステップと、U’、U’、…、U’を積算して得られたUsumを、測定された電池が出力した電圧とするステップと、を含む。
【0091】
いくつかの実施例において、電圧測定回路は、高電圧測定モジュールをさらに含み、高電圧測定モジュールの両端は、電池の両端に接続され、制御モジュールは、さらに高電圧測定モジュールに接続され、高電圧測定モジュールは、電池が出力した電圧を測定してVtotalを得ることに用いられ、U’、U’、…、U’を積算して得られたUsumを、測定された電池が出力した電圧とするステップは、|Vtotal-Usum|が高電圧測定モジュールの許容誤差よりも大きい場合、Usumを、測定された電池が出力する電圧とするステップを含む。
【0092】
いくつかの実施例においては、|σvN|>σallowであり、且つσvN≧0である場合、公式U’=U-|σvN|に基づいてU、U、…、Uを較正するステップと、|σvN|>σallowであり、且つσvN<0である場合、公式U’=U+|σvN|に基づいてU、U、…、Uを較正するステップと、|σvN|≦σallowである場合、U’=Uであることから、U’、U’、…、U’を得るステップと、を含み、但し、σallow は各低電圧測定モジュールの設定許容誤差である。
【0093】
いくつかの実施例において、σallowは第1許容誤差と第2許容誤差のうち小さいほうの値であり、但し、第1許容誤差は各低電圧測定モジュールの最大許容誤差であり、第2許容誤差は|σvtotal|/Nであり、|σvtotal|は高電圧測定モジュールの最大許容誤差である。
【0094】
いくつかの実施例において、制御モジュールは、さらに基準電圧源に接続され、制御モジュールは、さらに、事前設定基準電圧VREF=(V+V+…+V)/nを設定することに用いられる。
【0095】
いくつかの実施例において、図3の回路概略図に基づき、図4の電圧測定方法のフローチャートを参照する。
【0096】
ステップ101では、S、S、S、……、Sn-2、Sn-1、Sを閉じ、A、A、A、……、An-1、A、An+1をオフにして、セルC、C、……、Cn-1、Cの電圧U、U、……Un-1、Uを測定する。
【0097】
ステップ102では、基準電圧源の事前設定基準電圧VREFをU、U、……、Un-1、Uの平均値に設定し、すなわちVREF=(U+U+……+Un-1+U)/nである。
【0098】
ステップ103では、S、S、S、……、Sn-2、Sn-1、Sをオフにし、A、A、…、Ax-1、Ax+1、…、A、An+1を閉じて、Aを用いて事前設定基準電圧を測定し、VREFAxと記す。
【0099】
これにおいて、A、A、…、Ax-1、Ax+1、…、A、An+1を閉じ、すなわち、A以外の全てのA番号スイッチを閉じ、xの範囲は1~nであり、これによりVREFA1、VREFA2、……、VREFAn-1、VREFAnを測定することができる。
【0100】
ステップ104では、VREFAx-VREFを計算して、低電圧測定モジュールV、V、……、Vn-1、Vの絶対誤差σv1、σv2、…、σvnを得る。
【0101】
σv1、σv2、…、σvnは正であってもよく、負であってもよく、0であってもよい。
【0102】
ステップ105では、高電圧測定モジュールの測定値Vtotalの最大許容誤差を絶対値|σvtotal|に設定し、低電圧測定機器V、V、……、Vn-1、Vの最大許容誤差を絶対値|σ|に設定し、|σvtotal|/nと|σ|のうち小さいほうの値を取って、σallowと記す。
【0103】
ステップ106では、|σvn|がσallowより大きいか否かを判断し、大きい場合、ステップ107に進み、そうでなければステップ108に進む。
【0104】
ステップ107では、σvnが0以上であるか否かを判断し、0以上であれば、ステップ109に進み、そうでなければ、ステップ110に進む。
【0105】
ステップ108では、低電圧測定モジュールVの測定値は実際の測定値Uに応じて出力し、σvnは更新せず、すなわちU’=U、σvn’=σvnである。
【0106】
ステップ109では、低電圧測定モジュールVの測定値UをU’=U-|σvn|、σvn’=-σallowに修正する。
【0107】
ステップ110では、低電圧測定モジュールVの測定値UをU’=U+|σvn|、σvn’=σallowに修正する。
【0108】
ステップ111では、U’、U’、…、U’を積算してUsumを得て、σv1’、σv2’、…、σvn’を積算して、Usumの誤差値σを得る。
【0109】
ステップ112では、|Vtotal-Usum|が高電圧測定モジュールの許容誤差σvtotalより大きいか否かを判断し、大きい場合、ステップ113に進み、そうでなければ、ステップ114に進む。
【0110】
ステップ113では、VtotalをUsumに修正し、|Vtotal-Usum|をσに更新して出力し、すなわちV’total=Usum、|Vtotal-Usum|’=σである。
【0111】
ステップ114では、高電圧測定モジュールの実際の測定値Vtotalに応じて出力し、|Vtotal-Usum|は変わらず、即ちV’total=Vtotal、|Vtotal-Usum|’=|Vtotal-Usum|である。
【0112】
本願実施例は、上記実施形態における電圧測定回路を含む回路基板を提供する。
【0113】
本願実施例は、制御モジュールを提供し、図5を参照すると、少なくとも1つのプロセッサ201と、少なくとも1つのプロセッサ201に通信接続されるメモリ202と、を含み、メモリ202には少なくとも1つのプロセッサ201によって実行可能なコマンドが記憶され、コマンドは少なくとも1つのプロセッサ201によって実行されることにより、少なくとも1つのプロセッサ201は上記電圧測定方法を実行することができる。
【0114】
メモリ及びプロセッサはバス方式で接続され、バスは任意の数の相互接続されたバス及びブリッジを含み、バスは1つ又は複数のプロセッサ及びメモリの様々な回路を一体に接続することができる。バスはさらに、周辺機器、電圧レギュレータ、及び電力管理回路などの他の様々な回路を一体に接続してもよく、これらは本分野でよく知られており、よって、本明細書でさらに説明することはしない。バスインタフェースは、バスと送受信機との間のインタフェースを提供する。送受信機は1つのコンポーネントであってもよく、複数のコンポーネント、例えば複数の受信機及び送信機であってもよく、伝送媒体上で他の様々な装置と通信するためのユニットを提供する。プロセッサによって処理されたデータはアンテナを介して無線媒体で伝送され、さらに、アンテナはデータを受信し且つデータをプロセッサに伝送する。
【0115】
プロセッサは、バス及び通常の処理の管理を担当し、さらにタイマー、周辺機器インタフェース、電圧調整、電源管理、及び他の制御機能を含む様々な機能を提供することができる。メモリは、プロセッサが動作を実行する時に使用するデータを記憶するために用いられる。
【0116】
最後に説明すべき点は以下のとおりである。以上の各実施例は本願の技術的解決手段を説明するためのものに過ぎず、それを制限するものではない。前述の実施例を参照して本願を詳細に説明したが、当業者は以下のことを理解すべきである。それは依然として前記各実施例に記載の技術的解決手段を修正し、又はそのうち一部又は全部の技術的特徴を等価置換することができ、これらの修正又は置換は、対応する技術的解決手段の実質を本願の各実施例の技術的解決手段の範囲から逸脱させるものではなく、それらはいずれも本願の特許請求の範囲及び明細書の範囲に包含されるべきである。特に、各実施例で言及した各技術的特徴は、構造的な矛盾がない限り、いずれも任意の方法で組み合わせることができる。本願は、本明細書に開示された特定の実施例に限定されず、特許請求の範囲に含まれる全ての技術的解決手段を含む。
【符号の説明】
【0117】
1 電池
2 第1スイッチ回路
3 第2スイッチ回路
4 基準電圧源
5 高電圧測定モジュール
-C セル
-V 低電圧測定モジュール
-S 第1スイッチユニット
-An+1/A-A2n-1 第2スイッチユニット
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】