(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-31
(54)【発明の名称】容器を分配ポンプによって再充填するための方法および対応する再充填カートリッジならびに機械
(51)【国際特許分類】
B65B 31/00 20060101AFI20240124BHJP
B65B 3/12 20060101ALI20240124BHJP
【FI】
B65B31/00 A
B65B3/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023561933
(86)(22)【出願日】2021-12-21
(85)【翻訳文提出日】2023-08-02
(86)【国際出願番号】 IB2021062102
(87)【国際公開番号】W WO2022137115
(87)【国際公開日】2022-06-30
(32)【優先日】2020-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523234980
【氏名又は名称】オリエント エクスプレス インターナショナル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョベラス グザビエ
(72)【発明者】
【氏名】ボニファシオ エドゥアルド
(72)【発明者】
【氏名】ジョべラス ニル
(72)【発明者】
【氏名】ジョべラス ロク
【テーマコード(参考)】
3E053
3E118
【Fターム(参考)】
3E053AA01
3E053BA01
3E053JA10
3E118AA02
3E118AB14
3E118BB16
3E118EA10
3E118FA20
(57)【要約】
首部(7)上に組み立てられた分配ポンプによって容器(26)を再充填するための方法であって、
[1]容器(26)を右側上方に位置決めし、ポンプ内に存在し且つポンプのピストン(11)の特定の位置において容器の内部容積(8)を外部と連通させる空気通路(22)を用いて、再充填カートリッジ(30)の内部を再充填液体と流体的に接続するステップと、
[2]空気通路を介して再充填カートリッジの内部と内部容積(8)との間に流体連通が確立されるまでピストンを移動させるステップと、
[3]再充填カートリッジの内部の液体が受ける圧力を増加させ、それによって液体の一部を内部容積に通過させ、それによって内部容積内の圧力を増加させるステップと、
[4]再充填カートリッジの内部の圧力を内部容積の圧力よりも低い値に低下させ、それによって空気が内部容積から空気通路を通って再充填カートリッジの内部に通過することを可能にするステップと、
[5]ステップ[3]および[4]を少なくとも1回繰り返すステップと、
[6]再充填カートリッジを取り外すステップと、を含む方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(26)を再充填するための方法であって、前記容器(26)が、首部(7)と、底部(61)と、内部容積(8)とを有し、前記容器(26)が、前記首部(7)上に組み立てられた分配ポンプを有し、前記ポンプが、
[a]ポンプ本体(1)であって、
[a.1]下側入口ポート(2)と、
[a.2]軸方向を画定する円筒状内側面(3)と、
[a.3]前記内側面(3)に配置されたサイドポート(4)と、
[a.4]上側開口部(5)と、を有し、
前記ポンプ本体(1)が、その内部にポンプチャンバ(6)を画定し、前記ポンプが組み立てられた位置にあるとき、前記上側開口部が前記首部(7)から突出し、前記下側入口ポート(2)が前記容器(26)の内側にあり、前記サイドポート(4)が前記内側面(3)を前記内部容積(8)に連通させる、ポンプ本体と、
[b]前記下側入口ポート(2)と前記ポンプチャンバ(6)との間に配置され、前記下側入口ポート(2)を通って前記ポンプチャンバ(6)の内部に液体が入ることを可能にし、前記下側入口ポート(2)を通って前記ポンプチャンバ(6)の内部に液体が出ることを阻止するのに適した入口弁(9)と、
[c]一端が前記下側入口ポート(2)に接続され、前記底部(61)に向かって延在する吸引チューブ(10)と、
[d]ピストン(11)であって、
[d.1]前記ポンプ本体(1)の内部に収容される下部であって、
[d.1.1]前記内側面(3)に面する外側面(12)と、
[d.1.2]上側周囲シールリップ(15)と、
[d.1.3]下側周囲シールリップ(16)と、を備える下部と、
[d.2]前記出口ポート(18)と、前記ポンプチャンバ(6)の内部から前記出口ポート(18)を通って液体が出ることを可能にし、前記ポンプチャンバ(6)の内部の空気が前記出口ポート(18)を通って入ることを阻止するのに適した、前記出口ポート(18)と前記ポンプチャンバ(6)との間に配置された出口弁(19)とを備える排出手段(17)を備えた上部と、を有するピストンと、
[e]前記軸方向の力を発生させるのに適しており、前記ピストン(11)を前記ポンプ本体(1)から分離する傾向がある弾性手段(20)と、
[f]前記ポンプを前記首部(7)内に固定する固定手段と、を備え、
前記ポンプの作動の移動中に、前記ピストン(11)が、拡張位置と後退位置との間で前記軸方向にしたがって移動し、前記ピストン(11)が前記後退位置にあるとき、前記サイドポート(4)が、前記上側周囲シールリップ(15)の上方で、且つ前記ピストン(11)と前記ポンプ本体(1)と前記固定手段との間に配置され、前記容器(26)の外部と前記サイドポート(4)との間に流体連通を確立するのに適した空気通路(22)が存在し、前記ピストン(11)が前記拡張位置にあるとき、前記空気通路(22)が前記上側周囲シールリップ(15)によって閉じられ、
以下のステップ、すなわち、
[1]前記底部(61)が前記下方位置にあるように前記容器(26)を位置決めするステップと、再充填液体を含む再充填カートリッジ(30)の内部を前記空気通路(22)と流体的に接続するステップと、
[2]前記ピストン(11)を前記拡張位置から移動させ、それによって前記空気通路(22)を開き、前記再充填カートリッジ(30)の前記内部と前記内部容積(8)との間の流体連通を確立するステップと、
[3]前記再充填カートリッジ(30)の前記内部の前記再充填液体が受ける圧力を増加させ、それによって前記液体の一部を前記内部容積(8)に通過させ、それによって前記内部容積(8)の圧力を増加させるステップと、
[4]前記再充填カートリッジ(30)の前記内部の前記再充填液体が受ける圧力を前記内部容積(8)内の圧力よりも低い値に低下させ、それによって前記内部容積(8)内の圧力下の空気の一部が前記空気通路(22)を通って前記再充填カートリッジ(30)の前記内部に通過することを可能にするステップと、
[5]ステップ[3]および[4]を少なくとも1回繰り返すステップと、
[6]前記再充填カートリッジ(30)を取り外すステップと、を含む、ことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記再充填カートリッジの前記内部の前記再充填液体が受ける圧力が評価圧力(Pev)まで上昇される評価ステップ[2a]をさらに含み、前記評価ステップがステップ[3]および[4]の前に実行され、ステップ[5]の一部ではない、ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記再充填カートリッジの前記内部の前記再充填液体が受ける圧力の前記増減が、ピストン(58)によって実行され、前記ピストン(58)がスリーブ(63)内を移動することができる、ことを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載の方法。
【請求項4】
前記評価ステップ[2a]が、以下の式:
【数1】
(式中、
V
cartは、前記再充填カートリッジの空気量(m
3)であり、
V
pは、前記ピストン(58)が圧縮する前記スリーブ(63)内の空気量(m
3)であり、
Pは、前記再充填カートリッジ(30)の前記内部の前記再充填液体が受ける圧力を増加させ始める前の圧力である初期圧力(Pa)であり、
P
evは、前記評価圧力(Pa)であり、
x
evは、前記評価ステップ中の前記ピストンの移動(m)であり、
Sは、前記ピストンの断面の面積(m
2)である。)
にしたがって前記再充填カートリッジの空気量を決定するために実行される、ことを特徴とする、請求項2に従属する場合の請求項3に記載の方法。
【請求項5】
以下の式:
【数2】
(式中、
nは、ステップ[3]および[4]が実行される回数であり、
Pは、前記再充填カートリッジ(30)の前記内部の前記再充填液体が受ける圧力を増加させ始める前の圧力である初期圧力であり、
P’は、前記再充填カートリッジ(30)の前記内部の前記再充填液体が受ける圧力を減少させる前の圧力である最終圧力であり、
Ratioは、前記容器(26)が空であるときに前記再充填される容器が含む全空気量に対する前記再充填される容器(26)の最終空気量の比である。)
を使用してステップ[3]および[4]が実行される回数を計算するステップをさらに含む、ことを特徴とする、請求項3または4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記再充填カートリッジ(30)が、各再充填カートリッジ(30)のための個別化された識別子(53)を備え、前記方法が、前記完全な再充填カートリッジ(30)の前記個別化された識別子(53)を検証するためのユーザによる検証ステップを含み、前記検証ステップが、再充填液体を含む前記再充填カートリッジ(30)の内部を前記空気通路(22)によって流体的に接続する前に実行される、ことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記方法が、前記個別化された識別子(53)の読み取り装置と、前記個別化された識別子(53)の検証エンティティとの通信を確立するのに適した通信手段とを備える機械によって実行され、前記検証ステップが、前記機械によって自動的に実行される、ことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
容器(26)を再充填するための、前記容器(26)内に再充填される液体を再充填カートリッジ(30)の内部に収容するのに適した再充填カートリッジ(30)であって、側壁(41)と、基部(34)と、上部(42)とを備え、前記上部(42)に配置された入口弁(40)を有する入口と、前記基部(34)に配置された出口(33)と、を備える、ことを特徴とする、再充填カートリッジ。
【請求項9】
前記入口弁(40)が、[a]第1の断面を有する第1のセグメント(44)、前記第1の断面とは異なる第2の断面を有する第2のセグメント(45)、および前記第2の断面とは異なる第3の断面を有する第3のセグメント(46)を有する、長手方向軸を画定する導管(43)と、[b]ストッパ(47)が前記第1のセグメント(44)または前記第3のセグメント(46)内にあるときに前記弁が開いており、前記ストッパ(47)が前記第2のセグメント(45)内にあるときに前記弁が閉じているような断面を有する、前記導管(43)内に収容されたストッパ(47)と、を備える、ことを特徴とする、請求項8に記載の再充填カートリッジ(30)。
【請求項10】
前記出口(33)が、穿孔可能なフィルム(35)を備える、ことを特徴とする、請求項8または9のいずれか一項に記載の再充填カートリッジ(30)。
【請求項11】
前記出口(33)が、[a]第1の断面を有する第1のセグメント(144)および前記第1の断面とは異なる第2の断面を有する第2のセグメント(145)を有する、長手方向軸を画定する導管(143)であって、前記第1のセグメント(144)が前記再充填カートリッジ(30)の内部に向けられ、前記第2のセグメント(145)が前記再充填カートリッジ(30)の外部に向けられている、導管と、[b]ストッパが前記第1のセグメント(144)内にあるときに前記弁が開いており、前記ストッパが前記第2のセグメント(145)内にあるときに前記弁が閉じているような断面を有する、前記導管(143)内に収容されたストッパと、を備える、出口弁(48)を備えることを特徴とする、請求項8から10のいずれか一項に記載の再充填カートリッジ(30)。
【請求項12】
前記入口弁(40)および/または前記出口弁(48)が自己閉鎖弁である、ことを特徴とする、請求項8から10のいずれか一項に記載の再充填カートリッジ(30)。
【請求項13】
前記自己閉鎖弁が、ばね(70)および閉鎖部材を備え、前記ばねが前記閉鎖部材を弁座に押し付ける、ことを特徴とする、請求項12に記載の再充填カートリッジ。
【請求項14】
軸方向補強手段(49)を備え、前記軸方向補強手段(49)が、好ましくは、側方開口部(51)を有する中空カラム(50)を備え、前記カラム(50)が、前記基部(34)から前記上部(42)まで延在する、ことを特徴とする、請求項8から13のいずれか一項に記載の再充填カートリッジ(30)。
【請求項15】
半径方向補強手段(52)を備え、前記半径方向補強手段(52)が、好ましくは、前記側壁(41)と前記基部(34)との間に延在する複数のリブを備え、および/または前記上部(42)に沿って半径方向に延在する複数のリブを備える、ことを特徴とする、請求項8から14のいずれか一項に記載の再充填カートリッジ(30)。
【請求項16】
各再充填カートリッジ(30)に対して個別化された識別子(53)を備え、前記識別子が、好ましくはバーコードであり、非常に好ましくはQRコード(登録商標)である、ことを特徴とする、請求項8から15のいずれか一項に記載の再充填カートリッジ(30)。
【請求項17】
前記上部(42)が、中央領域(66)を画定する弱化領域(65)を有し、前記中央領域(66)が、前記側壁(41)の内面に等しい周囲を有し、前記側壁(41)に沿って延在するピストンとして使用されるのに適している、ことを特徴とする、請求項8から14のいずれか一項に記載の再充填カートリッジ。
【請求項18】
請求項1から17のいずれか一項に記載の方法を実行するための機械であって、
-前記底部(61)を下方に向けて前記容器(26)を収容するためのハウジング(54)と、
-請求項4から11のいずれか一項に記載の再充填カートリッジ(30)を前記容器(26)に接続し、前記再充填カートリッジ(30)の内部と前記空気通路(22)との間の流体連通を確立するための接続手段(31)と、
-前記再充填カートリッジ(30)の前記内部の圧力を大気圧よりも高くするための加圧手段(55)と、
-前記再充填カートリッジ(30)の前記内部の圧力を低下させるための減圧手段(55)と、
-少なくとも2回の加圧および減圧サイクルを交互に自動的に実行するための制御手段と、を備える、ことを特徴とする、機械。
【請求項19】
前記接続手段(31)が、その上部に、前記再充填カートリッジ(30)の前記基部(34)に配置された出口(33)の開口手段(32)を備え、前記開口手段(32)が、好ましくは、[a]針(36)、非常に好ましくは前記針(36)の折り畳み式ガード(37)、または[b]前記出口(33)に配置された導管(143)に収容されたストッパを押すのに適したロッド(62)を備える、ことを特徴とする、請求項18に記載の機械。
【請求項20】
前記接続手段(31)が、その下部に、前記ピストン(11)を移動させるのに適した支持面(38)と、前記ポンプ上に支持され、前記空気通路(22)と外部との間に密封閉鎖部を形成するのに適した閉鎖面(39)と、を備える、ことを特徴とする、請求項18から19のいずれか一項に記載の機械。
【請求項21】
前記接続手段(31)が、前記再充填カートリッジ(30)の前記基部(34)を支持するための環状リング(72)をさらに備える、ことを特徴とする、請求項18から20のいずれか一項に記載の機械。
【請求項22】
前記個別化された識別子(53)を読み取るための読み取り装置と、前記個別化された識別子(53)の検証エンティティとの通信を確立するのに適した通信手段と、を備える、ことを特徴とする、請求項18から21のいずれか一項に記載の機械。
【請求項23】
前記制御手段が、前記評価ステップ[2a]を実行するための手段を備える、ことを特徴とする、請求項18から22のいずれか一項に記載の機械。
【請求項24】
前記加圧手段(55)が、ピストン(58)およびスリーブ(63)を備え、前記ピストン(58)が前記スリーブ(63)内を移動することができる、ことを特徴とする、請求項18から23のいずれか一項に記載の機械。
【請求項25】
前記制御手段が、以下の式:
【数3】
(式中、
V
cは、前記再充填カートリッジの空気量(m
3)であり、
V
pは、前記ピストン(58)が圧縮する前記スリーブ(63)内の空気量(m
3)であり、
Pは、前記再充填カートリッジ(30)の前記内部の前記再充填液体が受ける圧力を増加させ始める前の圧力である初期圧力(Pa)であり、
P
evは、前記評価圧力(Pa)であり、
x
evは、前記評価ステップ中の前記ピストンの移動(m)であり、
Sは、前記ピストンの断面の面積(m
2)である。)
にしたがって前記再充填カートリッジの空気量を決定するための手段を備える、ことを特徴とする、請求項23に従属する場合の請求項24に記載の機械。
【請求項26】
前記制御手段が、以下の式:
【数4】
(式中、
nは、ステップ[3]および[4]が実行される回数であり、
Pは、前記再充填カートリッジ(30)の前記内部の前記再充填液体が受ける圧力を増加させ始める前の圧力である初期圧力であり、
P’は、前記再充填カートリッジ(30)の前記内部の前記再充填液体が受ける圧力を減少させる前の圧力である最終圧力であり、
Ratioは、前記容器が空であるときに前記再充填されるべき容器が含む全空気量に対する前記再充填されるべき容器の最終空気量の比である。)
を使用してステップ[3]および[4]が実行される回数を計算する手段を備える、ことを特徴とする、請求項18から25のいずれか一項に記載の機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器を再充填するための方法に関し、容器は、首部、底部、および内部容積を有し、容器は、首部に組み立てられた分配ポンプを有する。好ましくは、分配ポンプは、不可逆的に、すなわち、ユーザがそれを分解して容器上に再び組み立てることを想定しない方法で首部上に組み立てられる。分配ポンプは、
[a]ポンプ本体であって、
[a.1]下側入口ポートと、
[a.2]軸方向を画定する円筒状内側面と、
[a.3]内側面に配置されたサイドポートと、
[a.4]上側開口部と、を有し、
ポンプ本体が、その内部にポンプチャンバを画定し、ポンプが組み立てられた位置にあるとき、上側開口部が首部から突出し、下側入口ポートが容器の内側にあり、サイドポートが内側面を内部容積に連通させる、ポンプ本体と、
[b]入口ポートとポンプチャンバとの間に配置され、入口ポートを通ってポンプチャンバの内部に液体が入ることを可能にし、入口ポートを通ってポンプチャンバの内部に液体が出ることを阻止するのに適した入口弁と、
[c]一端が入口ポートに接続され、底部に向かって延在する吸引チューブと、
[d]ポンプピストンであって、
[d.1]ポンプ本体の内部に収容される下部であって、
[d.1.1]内側面に対向する外側面と、
[d.1.2]上側周囲シールリップと、
[d.1.3]下側周囲シールリップと、を備える下部と、
[d.2]出口ポートと、出口ポートとポンプチャンバとの間に配置され、出口ポートを通ってポンプチャンバの内部から液体が出ることを可能にし、出口ポートを通ってポンプチャンバの内部に空気が入ることを阻止するのに適した出口弁とを備える排出手段を備える上部と、を有するポンプピストンと、
[e]軸方向の力を発生させるのに適しており、ピストンをポンプ本体から分離する傾向がある弾性手段と、
[f]ポンプを首部に固定する固定手段と、を備え、
ポンプの作動の移動中、ピストンが、拡張位置と後退位置との間で軸方向にしたがって移動し、ピストンが後退位置にあるとき、サイドポートが、上側周囲シールリップの上に、且つピストンとポンプ本体と固定手段との間に配置され、容器の外部とサイドポートとの間に流体連通を確立するのに適した空気通路が存在し、ピストンが拡張位置にあるとき、空気通路が、上側周囲シールリップによって閉じられる、分配ポンプ。
【0002】
一般に、本明細書および特許請求の範囲において、円筒面を参照する場合、この円筒面は、最も広い意味での円筒面、すなわち母線曲線に沿った直線の移動から生成される任意の面としての円筒面であることを理解されたい。しかしながら、円筒面が円形円筒面(または円形断面を有する円筒)である特定の場合が、本発明にとって好ましい選択肢である。
【0003】
本発明の別の目的は、容器を再充填するための再充填カートリッジであって、容器内に再充填される液体を再充填カートリッジの内部に収容するのに適しており、側壁と、基部と、上部とを備える再充填カートリッジである。本発明にかかる再充填カートリッジは、空の液体とすることができる(例えば、充填される前)かまたは液体で満たされることができる。
【0004】
最後に、本発明の別の目的は、本発明にかかる方法を実行するための機械である。
【背景技術】
【0005】
首部に分配ポンプが組み立てられた容器(例えばボトル)は、複数の用途で一般的に使用されている。特に、上述したような分配ポンプを備えた容器が広く知られている。一般的な用途は、香水、化粧品、衛生、および同様の製品の計量である。特定の場合には、ユーザは、分配ポンプを容器の首部から外すことができ、容器を再充填することができることが想定される。しかしながら、複数の場合において、容器の再充填は想定されず、したがって、前記容器は、使い捨て容器として考えられる。すなわち、分配ポンプが取り外し不能に容器に組み立てられる場合に特に当てはまる。
【0006】
とりわけ、空の容器、ならびにそれらの装飾に使用される全ての付属品、およびそれらを製造する実際のプロセスによって引き起こされる悪影響を防止するために、これらの容器の再充填を可能にする解決策を提供することが関心である。
【0007】
米国特許第10 399 103号明細書は、その上に組み立てられた分配ポンプを有する容器を再充填するシステムを記載している。そのために、容器は、上下逆に配置され、その空気通路は、液体移送チャネルが確立されるように、充填インターフェースを介して再充填液体を有するボトルの内部と流体連通する。容器の内部に収容されたガスの排出を可能にする第2のチャネル、すなわちガス排出チャネルもまた確立される。
【0008】
米国特許第9 834 369号明細書は、その上に組み立てられた分配ポンプを有する容器から液体を抽出する方法を記載している。この方法は、圧力下で空気を容器内に注入することと、下流の過圧を有するときに全て開放されている弁のシステムを有する分配ポンプ自体を介して液体の流出を強制することとからなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第10 399 103号明細書
【特許文献2】米国特許第9 834 369号明細書
【発明の概要】
【0010】
本発明の目的は、分配ポンプが組み立てられた容器(好ましくはボトル)の再充填を可能にするシステムを提供することである。この目的は、以下のステップ、すなわち、
[1]底部が下方位置にあるように容器を位置決めし、再充填液体を含む再充填カートリッジの内部を空気通路と流体的に接続するステップと、
[2]ポンピングピストンを拡張位置から移動させ、それによって空気通路を開き、再充填カートリッジの内部と内部容積との間の流体連通を確立するステップと、
[3]再充填カートリッジの内部の再充填液体が受ける圧力を増加させ、それによって液体の一部を内部容積に通過させ、それによって内部容積内の圧力を増加させるステップと、
[4]再充填カートリッジの内部の再充填液体が受ける圧力を内部容積内の圧力よりも低い値に低下させ、それによって内部容積内の圧力下の空気の一部が空気通路を通って再充填カートリッジの内部に通過することを可能にするステップと、
[5]ステップ[3]および[4]を少なくとも1回繰り返すステップと、
[6]再充填カートリッジを取り外すステップと、を含むことを特徴とする上述した種類の方法によって達成される。
【0011】
したがって、本発明にかかる方法は、容器内に液体を導入するため、および容器の内部に蓄積された空気を抽出するための双方において、ポンプ内に存在する空気通路を使用する。ステップ[3]の間、液体は、容器の内部容積を徐々に満たすが、容器は、「右側上方」、すなわち底部が下方位置にあり、吸引チューブの自由端は、液体の自由表面よりも下方にあるため、容器の内部容積内の空気は、どこにも出ることができない。したがって、容器の内部の圧力は徐々に上昇し、したがって、再充填カートリッジの内部の液体が容器の内部容積に向かって流れ続けるために受ける圧力も上昇させる必要がある。圧力が望ましくない値まで上昇するのを防止するために、容器の充填は、再充填カートリッジの内部の圧力を容器の内部の圧力よりも低い値まで低下させることによって中断される。次いで、容器の内部の空気は、再充填カートリッジの内部に向かって空気通路を通過することができ、したがって、容器の内部の圧力を所望の値に低下させる。次いで、再充填カートリッジの内部の圧力を上昇させるステップおよび圧力を低下させるステップは、所望の充填レベルに到達するまで複数回繰り返される。
【0012】
本発明の好ましい実施形態では、ピストンの下部は、
-軸方向に沿って円筒形であり、内側面に面し、上縁部と下縁部との間に延在する外側面であって、サイドポートが外側面に面している外側面と、
-外側面の上部に配置された上側周囲シールリップと、
-外側面の下部に配置された下側周囲シールリップと、を備える。
【0013】
この好ましい解決策では、ポンプの作動の移動中、ピストンは、中間位置を通って、拡張位置と後退位置との間で軸方向にしたがって移動し、ピストンが拡張位置と中間位置との間の任意の位置にあるとき、サイドポートは、上側周囲シールリップと下側周囲シールリップとの間に配置され、ピストンが中間位置と後退位置との間の任意の位置にあるとき、サイドポートは、軸方向において、上側周囲シールリップの上方に配置される。ピストン、ポンプ本体、および固定手段の間には、ピストンが中間位置と後退位置との間の任意の位置にあるときに外部とサイドポートとの間の流体連通を確立するのに適した空気通路がある。この好ましい実施形態では、ステップ[2]は、具体的には、ピストンを中間位置と後退位置との間の任意の位置に移動させ、それによって再充填カートリッジの内部と内部容積との間の流体連通を確立することによって行われる。
【0014】
示されたステップは、必ずしも示された順序で全て実行される必要はなく、むしろ他の順序も可能であることを考慮に入れるべきである。例えば、ステップ[1]および[2]および/またはそれらが含むサブステップの少なくとも一部(底部が下方位置にあるように容器を位置決めし、再充填液体を含む再充填カートリッジの内部を空気通路と流体的に接続し、空気通路を開くためにピストンを拡張位置から移動させる)は、いくつかの異なる順序で十分に実行されることができ、および/またはそれらのいくつかは同時に実行されることができる。したがって、示された順序は、ステップおよびサブステップが行われる順序の厳密な定義ではなく、むしろ本発明にかかる方法に含まれるステップの単なる指示である。
【0015】
好ましくは、ステップ[3]において、圧力は、大気圧を0.5から2バール上回る間で上昇される。この圧力は、より少ない数のステップによって再充填を可能にするが、前記容器を破損させる可能性があるような高い過剰圧力に容器をさらすことなく、十分に高い。
【0016】
有利には、ステップ[3]および[4]は、2から4回、好ましくは3から4回実行される。
【0017】
好ましくは、本方法は、再充填カートリッジの内部の再充填液体が受ける圧力を評価圧力まで上昇させる評価ステップ[2a]をさらに含み、評価ステップは、ステップ[3]および[4]の前に実行され、ステップ[5]の一部ではない。この評価ステップ[2a]は、容器が圧力に耐えることを保証するために実行される。
【0018】
好ましくは、再充填カートリッジの内部の再充填液体が受ける圧力の増減は、圧縮ピストンによって実行され、前記ピストンは、スリーブ内を移動することができる。これは、堅牢であり、システムの保守が容易である。
【0019】
好ましくは、評価ステップ[2a]は、以下の式:
【数1】
(式中、
V
cは、再充填カートリッジの空気量(m
3)であり、
V
pは、ピストンが圧縮するスリーブ内の空気量(m
3)であり、
Pは、再充填カートリッジの内部の再充填液体が受ける圧力を増加させ始める前の圧力である初期圧力(Pa)であり、
P
evは、評価圧力(Pa)であり、
x
evは、前記評価ステップ中のピストンの移動(m)であり、
Sは、ピストンの断面の面積(m
2)である。)
にしたがって再充填カートリッジの空気量を決定するために実行される。
【0020】
これは、再充填カートリッジの空気量を決定し、したがって、後続のピストンサイクルのピストンの移動量xを決定することを可能にする。この移動xは、容器を過剰に加圧せず、最大目標圧力付近で容器に圧力を加えることを可能にするようなものである。
【0021】
さらにより好ましくは、本方法は、以下の式:
【数2】
(式中、
nは、ステップ[3]および[4]が実行される回数であり、
Pは、再充填カートリッジの内部の再充填液体が受ける圧力を増加させ始める前の圧力である初期圧力であり、
P’は、再充填カートリッジの内部の再充填液体が受ける圧力を低下させる前の圧力である最終圧力であり、
Ratioは、容器が空であるときに再充填されるべき容器が含む全空気量に対する再充填されるべき容器の最終空気量の比である。)
を使用してステップ[3]および[4]が実行される回数を計算するステップをさらに含むこれは、再充填カートリッジ内に残っている容器または液体の種類にかかわらず、容器を再充填するためにピストンが実行しなければならないサイクル数を決定することを可能にする。
【0022】
さらにより好ましくは、本方法は、以下の式:
【数3】
(式中、
V
contは、容器26の初期空気量(m
3)であり、
Pは、初期圧力(Pa)であり、
P’は、最終圧力(Pa)であり、
V
pは、ピストン58が圧縮するスリーブ63内の初期空気量(m
3)であり、
V
cartは、再充填カートリッジの初期空気量(m
3)であり、
xは、ピストン58の移動(m)であり、
Sは、前記ピストン58の断面の面積(m
2)である。)
にしたがって容器の空気量を計算するステップをさらに含む。
【0023】
これは、容器の空気量を決定することを可能にし、したがって、再充填カートリッジ内の液体が容器を再充填するのに十分であるかどうかを決定することが可能になる。
【0024】
好ましくは、本発明にかかる方法では、再充填カートリッジは、各再充填カートリッジのための個別化された識別子を備え、本方法は、完全な再充填カートリッジの個別化された識別子を検証するためのユーザによる検証ステップを含み、この検証ステップは、再充填液体を含む再充填カートリッジの内部を空気通路と流体接続する前に実行される。有利な代替形態は、個別化された識別子の読み取り装置と、個別化された識別子の検証エンティティとの(有利には、同様に他の外部データベースとの)通信を確立するのに適した通信手段とを備える機械によって本方法が実行され、検証ステップが機械によって自動的に実行される場合に提示され、その場合、以下が特に有利である:[a]前記検証が肯定的な結果を与える場合、機械は再充填方法を継続し、個別化された識別子を無効にし(検証エンティティに使用されたことを通知し)、および/または[b]検証が否定的な結果を与える場合、機械は再充填方法を中断する。別の有利な代替形態は、検証ステップが他の手段、好ましくは携帯電話によってユーザによって実行される場合に提示される。
【0025】
好ましくは、本発明にかかる方法では、入口弁はボール弁である。
【0026】
本発明の別の目的は、上述した種類の再充填カートリッジであって、前記上部に配置された入口弁を有する入口と、前記基部に配置された出口とを備えることを特徴とする再充填カートリッジである。
【0027】
好ましくは、入口弁は3位置弁であり、非常に好ましくは、[a]第1の断面を有する第1のセグメント、第1の断面とは異なる第2の断面を有する第2のセグメント、および第2の断面とは異なる第3の断面を有する第3のセグメントを有する、長手方向軸を画定する導管と、[b]ストッパが第1のセグメントまたは第3のセグメントにあるときに弁が開いており、ストッパが第2のセグメントにあるときに弁が閉じているような断面を有する、導管内に収容されたストッパとを備える。有利には、第1の断面および第3の断面は多角形であり、ストッパは円形断面を有し、円形断面は多角形断面のいずれかに内接する円の直径よりも大きい直径からなり、第1の断面および第3の断面が三角形であることが特に有利である。次に、第2の断面が円形であり、ストッパも円形の断面を有することが有利であり、ストッパの円形の断面は、第2の断面の直径よりも大きい直径からなる。この種の入口弁は、製造が安価であり、完全に同一の材料から作製されることができる。弁が開位置から閉位置に、続いて再び開位置に通過することは非常に簡単である。
【0028】
好ましくは、入口弁のストッパは球形である。
【0029】
有利には、出口は穿孔可能なフィルムを含む。代替の有利な解決策では、出口は、出口弁であって、[a]第1の断面を有する第1のセグメントおよび第1の断面とは異なる第2の断面を有する第2のセグメントを有する、長手方向軸を画定する導管であって、第1のセグメントが再充填カートリッジの内部に向けられ、第2のセグメントが再充填カートリッジの外部に向けられている、導管と、[b]ストッパが第1のセグメント内にあるときに弁が開いており、ストッパが第2のセグメント内にあるときに弁が閉じているような断面を有する、導管内に収容されたストッパとを備える、出口弁を備える。この代替形態では、第1の断面が多角形であり、ストッパが円形断面を有することが有利であり、円形断面は、多角形断面に内接する円の直径よりも大きい直径からなり、第1の断面が三角形であることが特に有利である。この代替形態では、第2の断面が円形であり、ストッパが同様に円形の断面を有することが有利であり、ストッパの円形の断面は、第2の断面の直径よりも大きい直径からなる。
【0030】
好ましくは、出口弁のストッパは球形である。
【0031】
本発明にかかる再充填カートリッジの有利な実施形態では、上部は、中央領域を画定する弱化領域を有し、弱化領域は、中央領域が側壁に沿って延在するピストンとして使用するのに適しているように、中央領域が側壁の内面に等しい周囲を有するような形状を有する。これにより、この種の再充填カートリッジは、中央領域を押し、弱化領域の上部を引き裂き、次いで液体を出口から押し出す押圧部材を有する機械とともに使用されることができる。以下に見られるように、別の好ましい実施形態は、再充填カートリッジの内部に空気(または一般に任意のガス)を注入することからなる。
【0032】
本発明の別の好ましい実施形態では、入口弁および/または出口弁は、自己閉鎖弁である。さらにより好ましくは、自己閉鎖弁は、ばねおよび閉鎖部材を備え、ばねは、閉鎖部材を弁座に押し付ける。したがって、これらの弁を含む再充填カートリッジは、再使用されることができる。
【0033】
好ましくは、再充填カートリッジは、軸方向補強手段を備える。好ましくは、これらの軸方向補強手段は、側方開口部を有する中空カラムを備え、カラムは、基部から上部まで延在し、中空カラムは、上部に有利に取り付けられる。
【0034】
好ましくは、再充填カートリッジは、半径方向補強手段を備える。有利には、これらの半径方向補強手段は、側壁と基部との間に延在する複数のリブを備え、および/または上部に沿って半径方向に延在する複数のリブを備える。
【0035】
実際に、これらの再充填カートリッジは高圧にさらされるため、それらは高圧で保持されなければならない。これは全て、機械によって固定されたときの変形を防止するために軸方向、および容器を再充填するプロセス中の高い内圧による変形を防止するために半径方向の双方において再充填カートリッジを補強することを便利にする。
【0036】
好ましくは、基部および側壁は、単一の部品であり、上部は、側壁に組み立てられた独立した部品である。これにより、製造プロセスが最適化され、コストを削減する。
【0037】
有利には、再充填カートリッジは、完全に1つの同じポリマー材料から作製される。これにより、分離プロセスを実行する必要なしにアセンブリがリサイクルされることができる。
【0038】
好ましくは、再充填カートリッジは、各再充填カートリッジのための個別化された識別子を備える。個別化された識別子は、有利にはバーコード、好ましくはマトリクスバーコード、非常に好ましくはQRコード(登録商標)である。
【0039】
本発明は、本発明にかかる個別化された識別子を含む再充填カートリッジを管理するための管理システムとともに使用されることができ、管理システムは、以下のステップ、すなわち、
[a]再充填カートリッジの製造中に特定の個別化された識別子を特定の再充填カートリッジに割り当て、個別化された識別子によって再充填カートリッジをマーキングするステップと、
[b]再充填カートリッジの充填プロセス中に個別化された識別子を検証するステップと、
[c]ユーザによって完全な再充填カートリッジの個別化された識別子を検証するステップと、好ましくは、再充填方法において使用された後に個別化された識別子をマーキングするステップと、将来の使用のために個別化された識別子を無効にするステップと、を含む。
【0040】
好ましくは、システムは、識別子を無効にするための無効化ステップの後に、好ましくは、再充填カートリッジの種類、無効化が行われた日付および場所に関する情報を含む、実行された無効化ステップを適切な人に通知する追加のステップを含む。
【0041】
最後に、本発明の別の目的は、本発明にかかる方法を実行するための機械であって、
-底部を下方に向けて容器を収容するためのハウジングと、
-本発明にかかる再充填カートリッジをボトルに接続し、再充填カートリッジの内部と空気通路との間の流体連通を確立するための接続手段と、
-再充填カートリッジの内部の圧力を大気圧よりも高くするための加圧手段と、
-再充填カートリッジの内部の圧力を低下させるための減圧手段と、
-少なくとも2回の加圧および減圧サイクルを交互に自動的に実行するための制御手段と、を備えることを特徴とする機械である。
【0042】
好ましくは、機械は、容器と接続手段との間の距離を調整するための調整手段を備える。異なる高さを有する複数の容器および分配ポンプ設計が市場に存在することを考えると、調整手段の存在は、機械が複数の異なる設計に使用されることを可能にする。
【0043】
有利には、接続手段は、取り外し可能である。一般に、機械は、互いに異なる分配ポンプを有する、互いに異なる複数の容器に適合することが重要である。実際に、分配ポンプは、本発明に必要な同じ要素を常に有していなければならないが、本発明に必須ではない他の要素に関しては異なっていてもよい。しかしながら、これらの相違は、接続手段が、問題のポンプに応じてポンプを有する支持領域において異なる(直径、高さ)ことを必要とする場合がある。接続手段が再充填カートリッジの異なるファミリーに適合することも適切であり得る。したがって、接続手段のファミリーを提供することができ、再充填される(対応するポンプを有する)容器に応じて、一方または他方を使用することができることが重要である。
【0044】
好ましくは、接続手段は、その上部に、再充填カートリッジの基部に配置された出口の開口手段を備える。好ましい実施形態では、開口手段は、針と、非常に好ましくは針の折り畳み可能なガードとを備える。別の好ましい実施形態では、開口手段は、再充填カートリッジの出口に配置された導管に収容されたストッパを押すのに適したロッドを備える。
【0045】
有利には、接続手段は、その下部に、ピストンを移動させるのに適した支持面と、ポンプ上に支持され、空気通路が再充填カートリッジの内部とのみ流体連通するように、空気通路と外部との間に密封閉鎖部を形成するのに適した閉鎖面とを備える。
【0046】
好ましくは、接続手段は、前記再充填カートリッジの前記基部を支持するための環状リングをさらに備える。環状リングは、軸方向の力が再充填カートリッジに加えられたときにカートリッジが崩壊するのを防止する。
【0047】
好ましくは、機械は、個別化された識別子を読み取るための読み取り装置と、個別化された識別子の検証エンティティとの通信を確立するのに適した通信手段とを備える。
【0048】
好ましくは、制御手段は、評価ステップ[2a]を実行するための手段を備える。したがって、機械は、容器が受けることができる最大圧力を決定することができる。
【0049】
好ましくは、加圧手段は、圧縮ピストンとスリーブとを備え、ピストンは、スリーブ内を移動することができる。この場合、制御手段が、以下の式:
【数4】
(式中、
V
cartは、再充填カートリッジの空気量(m
3)であり、
V
pは、ピストンが圧縮するスリーブ(63)内の空気量(m
3)であり、
Pは、再充填カートリッジの内部の再充填液体が受ける圧力を増加させ始める前の圧力である初期圧力(Pa)であり、
P
evは、評価圧力(Pa)であり、
x
evは、前記評価ステップ中のピストンの移動(m)であり、
Sは、ピストンの断面の面積(m
2)である。)
にしたがって前記再充填カートリッジの空気量を決定するための手段を備える場合、特に有利である
【0050】
これは、機械が、再充填カートリッジの空気量を決定し、したがって、容器を再充填するためにピストンが実行しなければならないサイクル数も決定することを可能にする。
【0051】
さらにより好ましくは、制御手段は、以下の式:
【数5】
(式中、
nは、ステップ[3]および[4]が実行される回数であり、
Pは、再充填カートリッジの内部の再充填液体が受ける圧力を増加させ始める前の圧力である初期圧力であり、
Pは、再充填カートリッジの内部の再充填液体が受ける圧力を低下させる前の圧力である最終圧力であり、
Ratioは、容器が空であるときに再充填されるべき容器が含む全空気量に対する再充填されるべき容器の最終空気量の比である。)
を使用してステップ[3]および[4]が実行される回数を計算する手段を備える。これは、機械が、再充填カートリッジ内に残っている容器または液体の種類にかかわらず、容器を再充填するためにピストンが実行しなければならないサイクル数を決定することを可能にする。
【0052】
さらにより好ましくは、制御手段は、以下の式:
【数6】
(式中、
V
contは、容器26の初期空気量(m
3)であり、
Pは、初期圧力(Pa)であり、
P’は、最終圧力(Pa)であり、
V
pは、ピストン58が圧縮するスリーブ63内の初期空気量(m
3)であり、
V
cartは、再充填カートリッジの初期空気量(m
3)であり、
xは、ピストン58の移動(m)であり、
Sは、前記ピストン58の断面の面積(m
2)である。)
にしたがって容器の空気量を計算するための手段を備える。
【0053】
これは、容器の空気量を決定することを可能にし、したがって、再充填カートリッジ内の液体が容器を再充填するのに十分であるかどうかを決定することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
本発明のさらなる利点および特徴は、添付の図面を参照して、いかなる限定的な特徴もなく、本発明の好ましい実施形態が開示される以下の説明から明らかになるであろう。図面では、以下のとおりである。
【0055】
【
図1】ポンピングサイクルの4つの位置における分配ポンプの長手方向断面を示している。
【
図2】ポンピングサイクルの4つの位置における分配ポンプの長手方向断面を示している。
【
図3】ポンピングサイクルの4つの位置における分配ポンプの長手方向断面を示している。
【
図4】ポンピングサイクルの4つの位置における分配ポンプの長手方向断面を示している。
【
図5】本発明にかかる方法の一連のステップを示している。
【
図6】本発明にかかる方法の一連のステップを示している。
【
図7】本発明にかかる方法の一連のステップを示している。
【
図8】本発明にかかる方法の一連のステップを示している。
【
図9】本発明にかかる再充填カートリッジの第1の実施形態の本体の長手方向断面を示している。
【
図10】本発明にかかる再充填カートリッジの第1の実施形態の本体の斜視図を示している。
【
図11】本発明にかかる再充填カートリッジの第1の実施形態の本体の平面図を示している。
【
図12】本発明にかかる再充填カートリッジの蓋の長手方向断面を示している。
【
図13】本発明にかかる再充填カートリッジの蓋の断面斜視図を示している。
【
図14】本発明にかかる再充填カートリッジの蓋の平面図の詳細を示している。
【
図17】ロッドがストッパを押している、本発明にかかる再充填カートリッジの入口弁の長手方向断面を示している。
【
図18】再充填カートリッジに接続された接続手段の長手方向断面を示している。
【
図19】ストッパが2つの位置にある再充填カートリッジの入口弁の長手方向断面を示している。
【
図20】ストッパが2つの位置にある再充填カートリッジの入口弁の長手方向断面を示している。
【
図21】本発明にかかる再充填カートリッジの第2の実施形態の本体の長手方向断面を示している。
【
図22】個別化された識別子を有する再充填カートリッジの底面図を示している。
【
図23】本発明にかかる機械の第1の実施形態を示している。
【
図24】本発明にかかる機械の第1の実施形態を示している。
【
図25】本発明にかかる機械の第1の実施形態を示している。
【
図26】本発明にかかる機械の第1の実施形態を示している。
【
図27】本発明にかかる機械の第2の実施形態を示している。
【
図28】本発明にかかる再充填カートリッジの別の実施形態の長手方向断面を示している。
【
図29】
図28の再充填カートリッジの上部および側壁の取り付け領域の拡大図を示している。
【
図30】上部の中央領域が側壁に対して中間位置にある、
図28の再充填カートリッジの長手方向断面を示している。
【
図31】中央領域を移動させる外部押圧部材を含む、
図30の図と同等の図を示している。
【
図32】本発明にかかる再充填カートリッジのさらなる実施形態の長手方向断面を示している。
【
図33】
図32に示す再充填カートリッジの自己閉鎖弁を示している。
【
図34】接続手段によって容器に接続された
図32の再充填カートリッジの長手方向断面を示している。
【
図35】本発明にかかる容器の別のポンプの長手方向断面を示している。
【
図37】容器が再充填されているときのシステムの初期および最終空気量を示している。
【
図38】いくつかのピストンサイクル中の圧力の変化を示している。
【発明を実施するための形態】
【0056】
一般に、本発明にかかる方法は、上述したように、特定の種類の分配ポンプを有する容器を再充填するために実行される。
図1から
図4は、これらのポンプの動作を示している。互いに異なる複数の同様のポンプ設計が存在するとしても、それらは全て、上述したように本発明に必須の要素を共有する。残りの詳細は、本発明に関連せず、したがって、
図1から
図4に示すものとは異なることができる。分配ポンプは、
[a]ポンプ本体1であって、
[a.1]下側入口ポート2と、
[a.2]軸方向を画定する円筒状内側面3と、
[a.3]内側面3に配置されたサイドポート4と、
[a.4]上側開口部5と、を有し、
ポンプ本体1が、その内部にポンプチャンバ6を画定し、ポンプが組み立てられた位置にあるとき、上側開口部が、ポンプが組み立てられた容器26の首部7から突出し、下側入口ポート2が容器26の内側にあり、サイドポート4が内側面3を容器26の内部容積8と連通させる、ポンプ本体と、
[b]入口ポート2とポンプチャンバ6との間に配置され、入口ポート2を通ってポンプチャンバ6の内部に液体が入ることを可能にし、入口ポート2を通ってポンプチャンバ6の内部に液体が出ることを阻止するのに適している、入口弁9(これは、このポンプに記載されている残りの要素にかかわらず、好ましくはボール弁である)と、
[c]一端が入口ポート2に接続され、容器26の底部61に向かって延在する吸引チューブ10と、
[d]ピストン11であって、
[d.1]ポンプ本体1の内部に収容される下部であって、
[d.1.1]上側縁部13と下側縁部14との間に延在する、軸方向に応じて円筒形であり、内側面3に面する外側面12であって、サイドポート4が外側面12に面する外側面と、
[d.1.2]外側面12の上部に配置された上側周囲シールリップ15と、
[d.1.3]外側面12の下部に配置された下側周囲シールリップ16と、を備える下部と、
[d.2]出口ポート18と、出口ポート18とポンプチャンバ6との間に配置され、出口ポート18を通ってポンプチャンバ6の内部から液体が出ることを可能にし、出口ポート18を通ってポンプチャンバ6の内部に空気が入ることを阻止するのに適した出口弁19と、を備える排出手段17(ポンプチャンバ6から外部への液体の流出に関連する全てに対応するポンプの要素のアセンブリは、「排出手段」と呼ばれる)を有する上部と、を有するピストンと、
[e]軸方向の力を発生させるのに適しており、ピストンをポンプ本体1から分離する傾向がある弾性手段20と、
[f]ポンプを首部7に固定する固定手段と、を備える。
【0057】
ポンプの作動の移動中、ピストン11は、中間位置(ほぼ
図2に示す)を通って、拡張位置(
図1に示す)と後退位置(
図3に示す)との間で軸方向にしたがって移動し、ピストン11が拡張位置と中間位置との間の任意の位置にあるとき、サイドポート4は、上側周囲シールリップ15と下側周囲シールリップ16との間に配置され、ピストン11が中間位置と後退位置との間の任意の位置にあるとき、サイドポート4は、軸方向において、上側周囲シールリップ15の上方に配置される。ピストン11とポンプ本体1と固定手段との間には、ピストン11が中間位置と後退位置との間の任意の位置にあるときに外部とサイドポート4との間の流体連通を確立するのに適した空気通路22がある。
【0058】
排出手段17は、ピストン11の上部に配置され、カニューレ23(通常「ステム」と呼ばれる)、可動プラグ24、および頭部25を備える。ステム23は中空であり、その下部はピストン11の内側に位置し、上部はピストン11から突出している。頭部25は、ステム23の上部に組み立てられる。ステム23の中空内部は、ポンプチャンバ6と頭部25との間に流体通路を確立し、頭部は、出口ポート18を通って外部へのポンプされた液体の出口を可能にする通路を有する。可動プラグ24は、ステム23の内部に収容されている。可動プラグ24の下端は、ステム23の下方に突出し、ピストン11の内部に収容されている。可動プラグ24の下端は、ピストン11に存在する周囲溝に収容されるのに適した周囲縁部を有し、したがって双方の要素が出口弁19を形成する。
【0059】
ポンプは、固定部27およびスリーブ28によって容器26に固定されている。これらの2つの要素は、固定手段を形成し、ポンプ本体1をボトルの首部7に(ガスケット29のおかげで)漏れのない方法で固定するが、ピストン11の移動を可能にする。より具体的には、ピストン11と固定部27との間には、ポンプ本体1の上部とピストン11との間に配置された中間チャンバと外部との間で、上側周囲シールリップ15の上方を空気が通過することを可能にする通路がある。したがって、分配ポンプがその後退位置にあるとき(
図3を参照)、容器26の内部と外部とを連通する空気通路22が確立される。これらの分配ポンプは、容器26内への空気の進入を可能にし、したがって圧送される液体によって形成される真空を補償し、容器26の内部に発生するより低い圧力を防止するために想定されるこの空気通路22を有する。しかしながら、以下に詳細に説明するように、本発明では、この空気通路22は、容器26の内部に再充填カートリッジ30から液体を導入し、それを再充填するために使用される。それはまた、再充填中に過剰圧力にある容器26の内部の空気の排出を可能にするのにも役立つ。したがって、空気通路22は、ポンプの通常使用時には空気の流入を可能にし、再充填方法中には液体の流入を可能にし、再充填方法中には空気の流出を可能にするという三重の機能を有するように移行する。前述したように、本図に記載された分配ポンプは、既存の複数のポンプのうちの例に過ぎず、それらの間に詳細な相違があってもよい。容器26を再充填するために本発明によって使用されるのがこの空気通路22であるため、本発明にとって重要なことは、上述した空気通路22(空気の進入を可能にして、圧送された液体の流出を補償するために想定される)が存在することである。
【0060】
本発明にかかる方法の一連のステップは、
図5から
図8に見ることができる。
【0061】
まず、容器26は、その通常の位置に、すなわち底部61が下方位置にある状態で配置され、それにより、その内部容積8内の液体が底部61に蓄積し、吸引チューブ10の自由端が液体の自由表面の下方に配置されるか、または少なくとも、それが前記自由表面の上方にある場合であっても、無視できる量の液体を再充填した後に前記表面のすぐ下方になるほど近い。再充填プロセスの終わりに再び配置されることになる頭部25が抽出される。
【0062】
再充填液体を含む再充填カートリッジ30の内部は、空気通路22と流体的に接続されている。そのために、接続手段31が使用される。接続手段31は、その上部に、再充填カートリッジ30の基部34に配置された出口33を開放するための開口手段32を有する。
図5から
図8の例では、出口33は、穿孔可能なフィルム35であり、開口手段32は、針36と、針36の折り畳み可能なガード37とを備える。接続手段31は、その下部に、ステム23上に支持されてピストン11を下方に押すのに適した支持面38と、固定部27上に支持されて密封閉鎖部を形成するのに適した閉鎖面39とを有し、それにより、空気通路22は、もはや外部と連通しておらず、むしろ再充填カートリッジ30の内部とのみ連通している。
【0063】
ピストン11は、中間位置(
図2を参照)と後退位置(
図3を参照)との間の任意の位置、すなわち、サイドポート4が軸方向において上側周囲シールリップ15の上方に配置され、したがって空気通路22が容器26の内部容積8と流体連通する任意の位置に移動される。前述のように、本発明にかかる方法には、記載された順序とは異なる順序で実行されることができるいくつかのステップがある。したがって、例えば、ピストン11を移動させるこのステップは、好ましくは、再充填カートリッジ30の内部を空気通路22と流体的に接続するための流体接続ステップと並行して行われる。
【0064】
流体接続が確立されると(
図6および
図16を参照)、圧力は、再充填カートリッジ30の内部の液体が受ける圧力まで上昇し、それによって液体の一部を内部容積8に通過させ、それによって内部容積8内の圧力を上昇させる(吸引チューブ10が液体の自由表面の下方にその自由端を有するため、内部容積8の内部の空気はどこにも出ることができない)。再充填カートリッジ30の内部の液体が受ける圧力を増加させるために、例えば、
図7に示すように、再充填カートリッジ30の入口弁40を介して、再充填カートリッジ30の内部に空気(または任意の他のガス)が注入されることができる。しかしながら、再充填カートリッジ30の上部を移動可能なプランジャと考えるなど、他の解決策も可能である(
図28から
図31を参照)。
図28から
図31に示す再充填カートリッジでは、上部42は、中央領域66を画定する弱化領域65を有する。この中央領域66は、側壁41に沿って延在するピストンとして使用されるのに適しているように、側壁41の内面に等しい周囲を有する。
図31は、中央領域66を押圧している外部押圧部材67(例えば、本発明にかかる機械の一部である)を示しており、これは、液体が出口33を通って出るように再充填カートリッジの内部の液体の圧力を上昇させる。
【0065】
容器26が液体の単一の注入によって再充填される場合、最初に容器26内にあった空気量は、非常に小さい体積に圧縮され、容器26の内部の圧力を大幅に増加させる。容器が設計されていないこれらの高い圧力上昇を防止するために、本発明にかかる方法は、再充填カートリッジ30の内部の再充填液体が受ける圧力が内部容積8内の圧力よりも低い値に低下し、それによって内部容積8内の圧力下の空気の一部が空気通路22を通って再充填カートリッジ30の内部に通過することを可能にするステップを企図する(
図8を参照)。次いで、液体を注入し、容器26を減圧するサイクルが、所望の充填レベルに到達するまで複数回繰り返され、その後、再充填カートリッジ30が切り離されることができる。
【0066】
図9から
図15は、本発明にかかる再充填カートリッジ30を示している。再充填カートリッジ30は、側壁41および基部34を有する本体(
図9から
図11)と、本体(
図15を参照)上に組み立てられ、したがって再充填カートリッジ30の上部42を形成する蓋(
図12から
図14)とを有する。好ましくは、蓋は、側壁に溶接される。本発明にかかる再充填カートリッジの別の有利な実施形態では、蓋は、側壁41と単一の部品として形成され、側壁41に(好ましくは溶接によって)取り付けられた独立した部品として構成された基部34である。
【0067】
再充填カートリッジ30の蓋には、入口弁40を有する入口がある。再充填カートリッジ30の入口弁40(
図12から
図14、
図17、
図19、および
図20を参照)は、[a]第1の三角形断面を有する第1のセグメント44、第2の断面円形を有する第2のセグメント45、および同じく三角形であり、第1の断面と等しい第3の断面を有する第3のセグメント46を有する、長手方向軸を画定する導管43と、[b]導管43内に収容された球形ストッパ47とを備える。ストッパ47の直径は、所定の値よりも大きい力が加えられた場合を除いて、ストッパが第1の部分および第3の部分の双方に保持されるように、三角形断面に内接する円の直径よりも大きい。しかしながら、ストッパ47の直径は、三角形の頂点に自由通路を残すように十分に小さい(
図14を参照)。したがって、ストッパ47が第1のセグメント44または第3のセグメント46にあるとき、弁は開いている。ストッパ47はまた、円形断面の直径よりも大きい直径を有し、したがって、入口弁40は、ストッパ47が第2のセグメント45内にあるときに閉じられる。このようにして、第1のセグメント44(入口弁40が開く(
図19を参照))にストッパ47を有する再充填カートリッジ30が製造される。これにより、再充填カートリッジ30は、液体によって充填されることができ、その後、ストッパ47が押されて第2のセグメント45に向かって移動し、そこで再充填カートリッジ30が閉じられる(
図20を参照)。容器26が再充填カートリッジ30の液体によって再充填されることになる場合、ストッパ47は、それが第3のセグメント46に到達するまで再び押され、その時点で入口弁40が再び開き(
図17を参照)、例えば、その中の圧力を増加させ、出口33を通して液体を強制的に流出させる目的で、再充填カートリッジ30の内部に空気(または任意の他のガス)が注入されることができる。ストッパ47は、
図17に示すように、ロッド62によって押されることができる。
【0068】
再充填カートリッジ30の基部34には、
図9から
図11、
図15、
図16、
図18、および
図28から
図31の実施形態では、穿孔可能なフィルム35である出口33がある。この穿孔可能なフィルム35は、前述の接続手段31の針36によって穿孔されるものである(
図6から
図8および
図18を参照)。
図21の実施形態は、穿孔可能なフィルムではなく、むしろ入口弁40と同様であるが2つのセグメントのみを有する出口弁48を備える出口33を示している。すなわち、出口弁48は、[a]第1の三角形断面を有する第1のセグメント144(再充填カートリッジ30の内部に向けられたもの)および第2の円形断面を有する第2のセグメント145(再充填カートリッジ30の外部に向けられたもの)を有する長手方向軸を画定する導管143と、[b]導管143内に収容された球形ストッパとを備える。入口弁40の場合と同様に、ストッパが第1のセグメント144にあるとき、出口弁48は開いており、ストッパが第2のセグメント145にあるとき、出口弁48は閉じている。再充填カートリッジ30が説明したもののような出口弁48を有する場合、開口手段は針を有さず、むしろ
図17に示すものと同等のロッド62を有する。
【0069】
再充填カートリッジ30は、側方開口部51を有する中空カラム50の形態の軸方向補強手段49を備える。カラム50は、基部34から上部42まで延在し、したがって、軸方向の応力、特に再充填方法中に再充填カートリッジ30に加えられる応力に対する補強を提供する。好ましくは、中空カラム50は、再充填カートリッジ30の出口33の縁部を取り囲む。その原点が基部34にある側方開口部51は、再充填カートリッジ30に収容された液体が出口33に向かってその全体が流れることを可能にする。
【0070】
再充填カートリッジ30はまた、一方では前記側壁41と前記基部34との間に延在し、他方では前記上部42に沿って半径方向に延在するリブの形態の半径方向補強手段52を備える。
【0071】
図22は、個別化された識別子53を有する再充填カートリッジ30を示している。
【0072】
図23から
図26は、本発明にかかる機械の実施形態を示している。機械は、底部61を下方に向けて容器26を収容するのに適したハウジング54と、再充填カートリッジ30を容器26に接続し、再充填カートリッジ30の内部と空気通路22との間の流体連通を確立し、再充填カートリッジ30の内部の圧力を変化させるのに適した減圧手段55を加圧するのに適した接続手段31と、少なくとも2回の加圧および減圧サイクルを順次自動的に実行するのに適した制御手段とを備える。機械はまた、容器26と接続手段31との間の距離を調整するための調整手段56を備える。実際に、加圧減圧手段55および調整手段56は、いくつかの共通要素を有する機構であり、サーボモータ57は、ハウジング54上に配置された垂直軸に沿ったそのスリーブ63を有するピストン58の移動を制御する。スリーブ63の下方には、再充填カートリッジ30を支持するのに適した再充填カートリッジホルダ59が取り付けられている。接続手段31は、再充填カートリッジ30と容器26との間に配置される。サーボモータ57の作動は、再充填カートリッジ30が、次には分配ポンプ上にある接続手段31上の圧力下になるまで、ピストン+スリーブ+再充填カートリッジホルダアセンブリの移動を引き起こす。これにより、アセンブリは、容器26の高さに調整される。この時点の後、そのストロークの開始時にスリーブ63に固定されていたピストン58が解放され、スリーブ63に沿って走行し始め、その内部の空気を圧縮し、この空気は、再充填カートリッジ30の内部に注入される。特定の位置では、ピストン58が停止され、圧力が安定することを可能にする期間の後、すなわちチャンバ圧力、再充填カートリッジ圧力および容器圧力が同じである後、サーボモータ57は、それを上方に移動させる。これは、圧力の低下を引き起こし、前述のように、容器26の内部容積8内にある圧力下の空気が再充填カートリッジ30の内部に向かって出ることを可能にする。
【0073】
図27は、本発明にかかる機械の別の実施形態を示している。この場合、機械は、再充填カートリッジ30に注入される加圧下で空気を生成する圧縮機60を備える。次に、ねじシステム64が調整手段56の機能を実行する。
【0074】
図32は、本発明にかかる別の再充填カートリッジ30を示している。この再充填カートリッジ30は、複数回用量再充填カートリッジ30であり、すなわち、いくつかの容器26を再充填するために使用されることができる。再充填カートリッジ30は、入口弁40および出口弁48を提供する。前記入口弁40および出口弁は、ばね70および閉鎖部材を備える自己閉鎖弁である(
図33および
図34も参照)。ばね70は、閉鎖部材を弁座に押し付け、それにより、再充填カートリッジ30と再充填される容器26との間の流体連通を閉じる。この再充填カートリッジ30は、補強手段を有さず、したがって、その使用中に受ける圧力に耐えるために、再充填カートリッジは、接続手段31上に配置された環状リング72上に配置される。再充填カートリッジ30の基部34は、環状リング72上に位置しているため、力は再充填カートリッジ30にわたってより良好に分散される。
【0075】
容器26はまた、
図35に示すポンプなどの異なるポンプを有してもよい。
図35に見られるように、このポンプは、異なる流体連通経路を有する。ポンプ本体のサイドポート4は、ポンプ本体の上部に配置されている(
図36も参照)。ポンプピストン11の下部は、内側面3に面する外側面12と、上側周囲シールリップ15と、下側周囲シールリップ16とを備える。ポンプの作動の移動中、ピストン11は、拡張位置と後退位置との間で軸方向に応じて移動する。ピストン11が後退位置にあるとき、サイドポート4は、上側周囲シールリップ15の上に配置され、ピストン11、ポンプ本体1、および固定手段の間には、容器26の外部とサイドポート4との間の流体連通を確立するのに適した空気通路22(
図35において矢印によってマークされている)があり、ピストン11が拡張位置にあるとき、空気通路22は、上側周囲シールリップ15によって閉じられる。この場合、ステップ[2]は、ピストン11を拡張位置から移動させ、それによって空気通路22を開き、再充填カートリッジ30の内部と内部容積8との間の流体連通を確立することによって行われる。
【0076】
本発明の別の実施形態では、容器26を再充填するための再充填方法は、先に説明したステップ[3]および[4]の前に実行される評価ステップ[2a]をさらに含む。さらに、評価ステップ[2a]は、先に説明したステップ[5]の一部ではない。この評価ステップ[2a]を実行する目的は、再充填カートリッジ30の空気量を決定することである。再充填カートリッジ30が使用されていくつかの容器26を再充填することができるため、容器26を再充填するために使用されることになる再充填カートリッジ30の初期空気量を知ることが重要である。
【0077】
この再充填方法は、好ましくは圧縮ピストン58を使用して実行される。しかしながら、他のガス圧縮手段が使用されることもできる。各ピストンサイクルにおいて、ピストン58は、ピストン移動がより小さい場合、その最後のピストン移動を除いて、そのスリーブ63に沿って同じ距離xだけ移動する。これについては後述する。各ピストンサイクルのピストン58の移動が常に同じである場合、システム(ピストン+再充填カートリッジ+容器)の平衡圧力は任意のサイクルで不変である。再充填カートリッジ30から容器26への流体移送がなくなると、システムの平衡に到達する。流体の移動がなくなると、平衡に到達する。平衡に到達すると、全ての圧力(ピストン圧力、再充填カートリッジ圧力および容器圧力)が等しくなる。
図37を参照されたい。
【0078】
図38は、いくつかのピストンサイクルに沿った時間中の圧力の変化を示すグラフを示している。実際的な理由により、圧力は、ピストン58およびスリーブ63を圧縮することによって形成された圧縮チャンバ内でのみ測定される。各ピストンサイクルにおいて、圧縮チャンバ内の圧力は、ピストンが距離xを移動したときに、特定の初期値(グラフの点A)、好ましくは大気圧から最大圧力(グラフの点C)まで押される。この急速な圧力上昇の後、ピストンは、その最終位置に留まる。圧縮チャンバおよび再充填カートリッジの内部の圧力は同じである。再充填カートリッジ30内の再充填は、容器に流れ始める。したがって、再充填カートリッジおよび圧縮チャンバ内の圧力は、再充填カートリッジから容器への再充填液体の流れの間にゆっくりと低下する。同時に、容器内の圧力は、再充填液体が容器内を流れるにつれて上昇する。ある時点で、容器内の圧力は、再充填カートリッジおよび圧縮チャンバ内の圧力に等しい。このモーメントは、チャートの点Dに対応する。最後に、ピストンは、その初期位置に移動する(後退距離xを移動する)。これは、容器内の圧縮ガスから再充填カートリッジおよび圧縮チャンバの内部への流れを可能にする圧縮チャンバおよび再充填カートリッジ内の圧力の低下を引き起こす。最後に、圧縮チャンバ、再充填カートリッジ、および容器内の圧力は、3つの(圧縮チャンバ+再充填カートリッジ+容器)の3つの体積のガス(好ましくは空気)の合計が不変であるのと同じ開始値(次のサイクルの点A)に到達する。
【0079】
システム全体(圧縮チャンバ+再充填カートリッジ+容器)の空気と液体の総体積は常に同じであり、温度は一定のままであるため、ボイルの法則が適用されることができる。
【数7】
式中、
Pは、初期圧力(Pa)であり、
V
pは、ピストン58が圧縮するスリーブ63内の初期空気量(m
3)であり、
V
cartは、再充填カートリッジの初期空気量(m
3)であり、
V
contは、容器26の初期空気量(m
3)であり、
P’は、最終圧力(Pa)であり、
xは、ピストン58の移動(m)であり、
Sは、前記ピストン58の断面の面積(m
2)であり、
V’
cartは、再充填カートリッジ30の最終空気量(m
3)であり、
V’
contは、容器26の最終空気量(m
3)である。
【0080】
「初期」は、ピストン58がそのストロークを実行していない状態(
図38のグラフの点A)を指すことが理解される。したがって、初期圧力は、再充填カートリッジ30の前記内部の前記再充填液体が受ける圧力を増加させ始める前の圧力であり、「最終」は、ピストン58がそのストロークを実行し、圧力がまだ減少していない状態を指す(以下に示すグラフの点D)。したがって、最終圧力は、再充填カートリッジ30の前記内部の前記再充填液体が受ける圧力を減少させる前の圧力である。
図36を参照されたい。
【0081】
前記評価ステップ[2a]において、再充填カートリッジ30の前記内部の前記再充填液体が受ける圧力は、評価圧力P
ev(
図38のグラフの点B)まで上昇される。評価ステップは、圧力の急速な増加下で実行されるため、再充填カートリッジから容器への液体の移動は無視できる。したがって、この評価ステップ[2a]は、以下の式:
【数8】
(式中、
V
cartは、再充填カートリッジ30の初期空気量(ml)であり、
V
pは、ピストン58が圧縮するスリーブ63内の初期空気量(m
3)であり、
Pは、初期圧力(Pa)であり、
P
evは、評価圧力(Pa)であり、
x
evは、前記評価ステップ中のピストン58の移動(m)であり、
Sは、前記ピストン58の断面の面積(m
2)である。)
にしたがって再充填カートリッジ30の空気量を決定することを可能にする。
【0082】
さらに、本方法はまた、容器30を完全に再充填するために、先に説明したステップ[3]および[4]を実行しなければならない回数またはサイクルを計算するステップを含む。各サイクルについて以下の式:
【数9】
(式中、
Pは、初期圧力であり、
V
contは、容器内の初期空気量であり、
P’は、最終圧力であり、
V’
contは、容器内の最終空気量である。)
を使用して、容器30を再充填するのに必要なサイクル数を決定することができる。
【0083】
ピストンストロークの数、すなわち実行する必要があるステップ[3]および[4]の数は、以下の式:
【数10】
(式中、
nは、ステップ[3]および[4]が実行される回数であり、
Pは、初期圧力であり、
P’は、最終圧力であり、
Ratioは、容器26が空の場合に、再充填される容器26が含む全空気量に対する、再充填される容器26の最終空気量の比である。最終空気量は、空のときの容器26の空気量から容器26内の液体の空気量を引いたものである。)
を使用して決定されることもできる。
【0084】
再充填カートリッジ30の空気量が推定されると、容器26の空気量が決定されることができる。これは、再充填カートリッジ30が使用されていくつかの容器26を再充填することができるために重要であり、容器26の再充填プロセスは、部分的に空の再充填カートリッジ30から開始することができる。さらにまた、容器26もまた部分的にまたは完全に空であるかどうかを知ることも重要である。したがって、再充填カートリッジ30内の液体が容器30を再充填するのに十分であるかどうかを決定することが可能である。容器26の空気量は、以下のように決定されることができる。
【数11】
式中、
V
contは、容器26の初期空気量(m
3)であり、
Pは、初期圧力(Pa)であり、
P’は、最終圧力(Pa)であり、
V
pは、ピストン58が圧縮するスリーブ63内の初期空気量(m
3)であり、
V
cartは、再充填カートリッジの初期空気量(m
3)であり、
xは、ピストン58の移動(m)であり、
Sは、前記ピストン58の断面の面積(m
2)である。
【0085】
したがって、例として、空のときに113mlの容量を有する容器26に100mlの液体を再充填することは、初期圧力が1バールであり、最終圧力が2バール(双方とも絶対)であることを知っている。
【数12】
各サイクルについて同じ式にしたがう。
【表1】
【0086】
したがって、サイクル番号4は端数であり、ピストン58の移動は、前の移動の1.1/7.06=15.5%でなければならない。すなわち、ピストン58は、同じ移動で3ストロークを実行し、移動の15.5%で1ストロークを実行する。したがって、ピストン58は、nの整数部分に等しい数の完全なストローク、およびnの小数成分に対応する追加のより短いストロークを実行する。
【0087】
前述のように、容器26を再充填するためにステップ[3]および[4]を実行しなければならないサイクルまたは回数は、以下のように決定されることもできる:
【数13】
【手続補正書】
【提出日】2023-06-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(26)を再充填するための方法であって、前記容器(26)が、首部(7)と、底部(61)と、内部容積(8)とを有し、前記容器(26)が、前記首部(7)上に組み立てられた分配ポンプを有し、前記ポンプが、
[a]ポンプ本体(1)であって、
[a.1]下側入口ポート(2)と、
[a.2]軸方向を画定する円筒状内側面(3)と、
[a.3]前記内側面(3)に配置されたサイドポート(4)と、
[a.4]上側開口部(5)と、を有し、
前記ポンプ本体(1)が、その内部にポンプチャンバ(6)を画定し、前記ポンプが組み立てられた位置にあるとき、前記上側開口部が前記首部(7)から突出し、前記下側入口ポート(2)が前記容器(26)の内側にあり、前記サイドポート(4)が前記内側面(3)を前記内部容積(8)に連通させる、ポンプ本体と、
[b]前記下側入口ポート(2)と前記ポンプチャンバ(6)との間に配置され、前記下側入口ポート(2)を通って前記ポンプチャンバ(6)の内部に液体が入ることを可能にし、前記下側入口ポート(2)を通って前記ポンプチャンバ(6)の内部に液体が出ることを阻止するのに適した入口弁(9)と、
[c]一端が前記下側入口ポート(2)に接続され、前記底部(61)に向かって延在する吸引チューブ(10)と、
[d]ピストン(11)であって、
[d.1]前記ポンプ本体(1)の内部に収容される下部であって、
[d.1.1]前記内側面(3)に面する外側面(12)と、
[d.1.2]上側周囲シールリップ(15)と、
[d.1.3]下側周囲シールリップ(16)と、を備える下部と、
[d.2]前記出口ポート(18)と、前記ポンプチャンバ(6)の内部から前記出口ポート(18)を通って液体が出ることを可能にし、前記ポンプチャンバ(6)の内部の空気が前記出口ポート(18)を通って入ることを阻止するのに適した、前記出口ポート(18)と前記ポンプチャンバ(6)との間に配置された出口弁(19)とを備える排出手段(17)を備えた上部と、を有するピストンと、
[e]前記軸方向の力を発生させるのに適しており、前記ピストン(11)を前記ポンプ本体(1)から分離する傾向がある弾性手段(20)と、
[f]前記ポンプを前記首部(7)内に固定する固定手段と、を備え、
前記ポンプの作動の移動中に、前記ピストン(11)が、拡張位置と後退位置との間で前記軸方向にしたがって移動し、前記ピストン(11)が前記後退位置にあるとき、前記サイドポート(4)が、前記上側周囲シールリップ(15)の上方で、且つ前記ピストン(11)と前記ポンプ本体(1)と前記固定手段との間に配置され、前記容器(26)の外部と前記サイドポート(4)との間に流体連通を確立するのに適した空気通路(22)が存在し、前記ピストン(11)が前記拡張位置にあるとき、前記空気通路(22)が前記上側周囲シールリップ(15)によって閉じられ、
以下のステップ、すなわち、
[1]前記底部(61)が前記下方位置にあるように前記容器(26)を位置決めするステップと、再充填液体を含む再充填カートリッジ(30)の内部を前記空気通路(22)と流体的に接続するステップと、
[2]前記ピストン(11)を前記拡張位置から移動させ、それによって前記空気通路(22)を開き、前記再充填カートリッジ(30)の前記内部と前記内部容積(8)との間の流体連通を確立するステップと、
[3]前記再充填カートリッジ(30)の前記内部の前記再充填液体が受ける圧力を増加させ、それによって前記液体の一部を前記内部容積(8)に通過させ、それによって前記内部容積(8)の圧力を増加させるステップと、
[4]前記再充填カートリッジ(30)の前記内部の前記再充填液体が受ける圧力を前記内部容積(8)内の圧力よりも低い値に低下させ、それによって前記内部容積(8)内の圧力下の空気の一部が前記空気通路(22)を通って前記再充填カートリッジ(30)の前記内部に通過することを可能にするステップと、
[5]ステップ[3]および[4]を少なくとも1回繰り返すステップと、
[6]前記再充填カートリッジ(30)を取り外すステップと、を含む、ことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記再充填カートリッジの前記内部の前記再充填液体が受ける圧力が評価圧力(Pev)まで上昇される評価ステップ[2a]をさらに含み、前記評価ステップがステップ[3]および[4]の前に実行され、ステップ[5]の一部ではない、ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記再充填カートリッジの前記内部の前記再充填液体が受ける圧力の前記増減が、ピストン(58)によって実行され、前記ピストン(58)がスリーブ(63)内を移動することができる、ことを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載の方法。
【請求項4】
前記評価ステップ[2a]が、以下の式:
【数1】
(式中、
V
cartは、前記再充填カートリッジの空気量(m
3)であり、
V
pは、前記ピストン(58)が圧縮する前記スリーブ(63)内の空気量(m
3)であり、
Pは、前記再充填カートリッジ(30)の前記内部の前記再充填液体が受ける圧力を増加させ始める前の圧力である初期圧力(Pa)であり、
P
evは、前記評価圧力(Pa)であり、
x
evは、前記評価ステップ中の前記ピストンの移動(m)であり、
Sは、前記ピストンの断面の面積(m
2)である。)
にしたがって前記再充填カートリッジの空気量を決定するために実行される、ことを特徴とする、請求項2に従属する場合の請求項3に記載の方法。
【請求項5】
以下の式:
【数2】
(式中、
nは、ステップ[3]および[4]が実行される回数であり、
Pは、前記再充填カートリッジ(30)の前記内部の前記再充填液体が受ける圧力を増加させ始める前の圧力である初期圧力であり、
P’は、前記再充填カートリッジ(30)の前記内部の前記再充填液体が受ける圧力を減少させる前の圧力である最終圧力であり、
Ratioは、前記容器(26)が空であるときに前記再充填される容器が含む全空気量に対する前記再充填される容器(26)の最終空気量の比である。)
を使用してステップ[3]および[4]が実行される回数を計算するステップをさらに含む、ことを特徴とする、請求項3または4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記再充填カートリッジ(30)が、各再充填カートリッジ(30)のための個別化された識別子(53)を備え、前記方法が、前記完全な再充填カートリッジ(30)の前記個別化された識別子(53)を検証するためのユーザによる検証ステップを含み、前記検証ステップが、再充填液体を含む前記再充填カートリッジ(30)の内部を前記空気通路(22)によって流体的に接続する前に実行される、ことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記方法が、前記個別化された識別子(53)の読み取り装置と、前記個別化された識別子(53)の検証エンティティとの通信を確立するのに適した通信手段とを備える機械によって実行され、前記検証ステップが、前記機械によって自動的に実行される、ことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
容器(26)を再充填するための、前記容器(26)内に再充填される液体を再充填カートリッジ(30)の内部に収容するのに適した再充填カートリッジ(30)であって、側壁(41)と、基部(34)と、上部(42)とを備え、前記上部(42)に配置された入口弁(40)を有する入口と、前記基部(34)に配置された出口(33)と、を備
え、前記上部(42)が、中央領域(66)を画定する弱化領域(65)を有し、前記中央領域(66)が、前記側壁(41)の内面に等しい周囲を有し、前記側壁(41)に沿って延在するピストンとして使用されるのに適している、ことを特徴とする、再充填カートリッジ。
【請求項9】
前記入口弁(40)および/または前記出口弁(48)が自己閉鎖弁であり、好ましくは、前記自己閉鎖弁が、ばね(70)および閉鎖部材を備え、前記ばねが前記閉鎖部材を弁座に押し付ける、ことを特徴とする、請求項8に記載の再充填カートリッジ(30)。
【請求項10】
前記出口(33)が、穿孔可能なフィルム(35)を備える、ことを特徴とする、請求項8に記載の再充填カートリッジ(30)。
【請求項11】
各再充填カートリッジ(30)に対して個別化された識別子(53)を備え、前記識別子が、好ましくはバーコードであり、非常に好ましくはQRコード(登録商標)である、ことを特徴とする、請求項8から10のいずれか一項に記載の再充填カートリッジ(30)。
【請求項12】
請求項1から
7のいずれか一項に記載の方法を実行するための機械であって、
-前記底部(61)を下方に向けて前記容器(26)を収容するためのハウジング(54)と、
-再充填カートリッジ(30)を前記容器(26)に接続し、前記再充填カートリッジ(30)の内部と前記空気通路(22)との間の流体連通を確立するための接続手段(31)
であって、前記再充填カートリッジ(30)が、容器(26)を再充填するためのものであり、前記容器(26)内に再充填される液体を前記再充填カートリッジ(30)の内部に収容するのに適しており、前記再充填カートリッジ(30)が、側壁(41)と、基部(34)と、上部(42)と、前記上部(42)に配置された入口弁(40)を有する入口と、前記基部(34)に配置された出口(33)とを備える接続手段(31)と、
-前記再充填カートリッジ(30)の前記内部の圧力を大気圧よりも高くするための加圧手段(55)と、
-前記再充填カートリッジ(30)の前記内部の圧力を低下させるための減圧手段(55)と、
-少なくとも2回の加圧および減圧サイクルを交互に自動的に実行するための制御手段と、を備える、ことを特徴とする、機械。
【請求項13】
前記接続手段(31)が、その上部に、前記再充填カートリッジ(30)の前記基部(34)に配置された出口(33)の開口手段(32)を備え、前記開口手段(32)が、好ましくは、[a]針(36)、非常に好ましくは前記針(36)の折り畳み式ガード(37)、または[b]前記出口(33)に配置された導管(143)に収容されたストッパを押すのに適したロッド(62)を備える、ことを特徴とする、請求項
12に記載の機械。
【請求項14】
前記接続手段(31)が、その下部に、前記ピストン(11)を移動させるのに適した支持面(38)と、前記ポンプ上に支持され、前記空気通路(22)と外部との間に密封閉鎖部を形成するのに適した閉鎖面(39)と、を備える、ことを特徴とする、請求項
12または13のいずれか一項に記載の機械。
【請求項15】
前記接続手段(31)が、前記再充填カートリッジ(30)の前記基部(34)を支持するための環状リング(72)をさらに備える、ことを特徴とする、請求項
12から
14のいずれか一項に記載の機械。
【請求項16】
前記個別化された識別子(53)を読み取るための読み取り装置と、前記個別化された識別子(53)の検証エンティティとの通信を確立するのに適した通信手段と、を備える、ことを特徴とする、請求項
12から
15のいずれか一項に記載の機械。
【請求項17】
前記制御手段が、前記評価ステップ[2a]を実行するための手段を備える、ことを特徴とする、請求項
12から
16のいずれか一項に記載の機械。
【請求項18】
前記加圧手段(55)が、ピストン(58)およびスリーブ(63)を備え、前記ピストン(58)が前記スリーブ(63)内を移動することができる、ことを特徴とする、請求項
12から
17のいずれか一項に記載の機械。
【請求項19】
前記制御手段が、以下の式:
【数3】
(式中、
V
cは、前記再充填カートリッジの空気量(m
3)であり、
V
pは、前記ピストン(58)が圧縮する前記スリーブ(63)内の空気量(m
3)であり、
Pは、前記再充填カートリッジ(30)の前記内部の前記再充填液体が受ける圧力を増加させ始める前の圧力である初期圧力(Pa)であり、
P
evは、前記評価圧力(Pa)であり、
x
evは、前記評価ステップ中の前記ピストンの移動(m)であり、
Sは、前記ピストンの断面の面積(m
2)である。)
にしたがって前記再充填カートリッジの空気量を決定するための手段を備える、ことを特徴とする、請求項
17に従属する場合の請求項
18に記載の機械。
【請求項20】
前記制御手段が、以下の式:
【数4】
(式中、
nは、ステップ[3]および[4]が実行される回数であり、
Pは、前記再充填カートリッジ(30)の前記内部の前記再充填液体が受ける圧力を増加させ始める前の圧力である初期圧力であり、
P’は、前記再充填カートリッジ(30)の前記内部の前記再充填液体が受ける圧力を減少させる前の圧力である最終圧力であり、
Ratioは、前記容器が空であるときに前記再充填されるべき容器が含む全空気量に対する前記再充填されるべき容器の最終空気量の比である。)
を使用してステップ[3]および[4]が実行される回数を計算する手段を備える、ことを特徴とする、請求項
12から
19のいずれか一項に記載の機械。
【国際調査報告】