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特表2024-504580下肢に着用されるベルトが設けられた衣類を実現する方法、及び、ベルトが設けられた関連する衣類
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  • 特表-下肢に着用されるベルトが設けられた衣類を実現する方法、及び、ベルトが設けられた関連する衣類 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-01
(54)【発明の名称】下肢に着用されるベルトが設けられた衣類を実現する方法、及び、ベルトが設けられた関連する衣類
(51)【国際特許分類】
   A41H 43/02 20060101AFI20240125BHJP
   A41D 1/06 20060101ALI20240125BHJP
   A41D 1/14 20060101ALI20240125BHJP
   A41D 27/00 20060101ALI20240125BHJP
   A41H 43/04 20060101ALI20240125BHJP
   A41D 27/20 20060101ALN20240125BHJP
【FI】
A41H43/02
A41D1/06 N
A41D1/06 501D
A41D1/14 G
A41D1/14 501D
A41D27/00 C
A41H43/04
A41D27/20 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541009
(86)(22)【出願日】2022-05-04
(85)【翻訳文提出日】2023-07-12
(86)【国際出願番号】 IB2022054115
(87)【国際公開番号】W WO2022269377
(87)【国際公開日】2022-12-29
(31)【優先権主張番号】102021000016418
(32)【優先日】2021-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523253707
【氏名又は名称】ジー.ティー.エー.モーダ エス.アール.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ブハイアヌ,ラドゥ エイドリアン
【テーマコード(参考)】
3B035
【Fターム(参考)】
3B035AA07
3B035AA16
3B035AA18
3B035AB05
(57)【要約】
下肢に着用されるベルトが設けられた衣類(1)を実現する方法、及び、関連するベルトが設けられた衣類(1)が記載され、本方法は:長手方向伸長軸(L)を有する生地(3)を用意するステップ;生地(3)の横糸方向(T)を画定するステップであって、横糸方向(T)は、長手方向伸長軸(L)に対して垂直である、画定するステップ;生地(3)の縦糸方向(O)を画定するステップであって、縦糸方向(T)は、長手方向伸長軸(L)に対して平行である、画定するステップ;横糸方向(T)及び縦糸方向(O)に対して傾斜した方向(I)を有する第1の複数の切り取り線(5)を作ることによって、生地の第1の複数の部分(4)を切り取るステップであって、第1の複数の切り取り線(5)の各切り取り線(5a)は、横糸方向(T)又は縦糸方向(O)との、30°~60°の間に含まれる内角だけ傾斜した方向(I)を有する、切り取るステップ;生地の第1の複数の部分(4)の部分(4a)を連結し、第1のストリップ(6)を形成するステップ;第1の弾性ストリップ(7)を用意するステップ;ベルト(8)を実現するように、第1のストリップ(6)及び第1の弾性ストリップ(7)を互いに重ね合わせて固定するステップ;衣類(1)が着用されたときに、衣類(1)を着用している人の下肢を少なくとも部分的に覆うように適合された本体(9)を切り取るステップ;ベルト(8)及び本体(9)を互いに固定するステップを含む。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下肢に着用されるベルトが設けられた衣類(1)を実現する方法であって:
長手方向伸長軸(L)を有する生地(3)を用意するステップであって、前記生地(3)は、互いに対して垂直であるとともに、弾性特性がないように編組された繊維によって形成されている、用意するステップ;
前記生地(3)の横糸方向(T)を画定するステップであって、前記横糸方向(T)は、前記長手方向伸長軸(L)に対して垂直である、画定するステップ;
前記生地(3)の縦糸方向(O)を画定するステップであって、前記縦糸方向(O)は、前記長手方向伸長軸(L)に対して平行である、画定するステップ;
前記横糸方向(T)及び前記縦糸方向(O)に対して傾斜した方向(I)を有する第1の複数の切り取り線(5)を作ることによって、生地の第1の複数の部分(4)において前記生地(3)を切り取るステップであって、前記第1の複数の切り取り線(5)の各切り取り線(5a)は、前記横糸方向(T)又は前記縦糸方向(O)との、30°~60°の間に含まれる内角の傾斜した方向(I)を有する、切り取るステップ;
前記生地の第1の複数の部分(4)の部分(4a)を連結し、第1のストリップ(6)を形成するステップ;
第1の弾性ストリップ(7)を用意するステップ;
ベルト(8)を実現するように、前記第1のストリップ(6)及び前記第1の弾性ストリップ(7)を互いに重ね合わせて固定するステップ;
前記衣類(1)が着用されたときに、前記衣類(1)を着用している人の下肢を少なくとも部分的に覆うように適合された本体(9)を切り取るステップ;
前記ベルト(8)及び前記本体(9)を互いに固定するステップ
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1のストリップ(6)及び前記第1の弾性ストリップ(7)を互いに固定する前記ステップは、前記第1のストリップ(6)及び前記第1の弾性ストリップ(7)を互いに接着することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第2の弾性ストリップ(14)を用意するステップ;
前記第2の弾性ストリップ(14)及び前記ベルト(8)を互いに重ね合わせて固定するステップ
を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の弾性ストリップ(14)及び前記ベルト(8)を互いに固定する前記ステップは、前記第2の弾性ストリップ(14)及び前記ベルト(8)を互いに縫い付け、第2の縫い目線(16)を実現することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の縫い目線(16)は、伸縮性のある糸を用いて実現された直線的な縫い目である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つのポケット裏地(18)を用意するステップ;
前記少なくとも1つのポケット裏地(18)、前記本体(9)及び前記ベルト(8)を互いに固定するステップ
を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つのポケット裏地(18)は、第1の値を有する弾性度を有し、前記生地(3)は、第2の値を有する弾性度を有し、前記第1の値は、前記第2の値よりも低く、
前記方法は:
付加的な布(20)を前記少なくとも1つのポケット裏地(18)と前記ベルト(8)との間に位置決めするステップであって、前記付加的な布(20)及び前記本体(9)が互いに少なくとも部分的に重なり合うようにし、前記付加的な布(20)及び前記生地(3)は、同じ弾性度を有する、位置決めするステップ;
前記付加的な布(20)及び前記本体(9)及び前記ベルト(8)を互いに固定するステップ;
前記少なくとも1つのポケット裏地(18)及び前記付加的な布(20)を互いに固定するステップ
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の前記方法を用いて得ることができるベルトが設けられた衣類(1)であって:
長手方向伸長軸(L)を有する生地(3)から得られ、互いに対して垂直であるとともに、弾性特性がないように編組された繊維によって形成された生地の第1の複数の部分(4)であって、前記生地の第1の複数の部分(4)は、前記横糸方向(T)又は前記縦糸方向(O)との、30°~60°の間に含まれる内角の傾斜した方向(I)を更に有し、第1のストリップ(6)を画定するように互いに連結された、第1の複数の切り取り線(5)を有する、生地の第1の複数の部分(4);
第1の弾性ストリップ(7)であって、前記第1のストリップ(6)及び前記第1の弾性ストリップ(7)は、ベルト(8)を実現するように互いに重ね合わせられているとともに互いに固定されている、第1のストリップ(6)及び第1の弾性ストリップ(7);
前記衣類(1)が着用されたときに、前記衣類(1)を着用している人の下肢を少なくとも部分的に覆うように適合された本体(9)であって、前記ベルト(8)及び前記本体(9)は互いに固定されている、本体(9)
を備える、ベルトが設けられた衣類(1)。
【請求項9】
第2の弾性ストリップ(14)を備え、前記第2の弾性ストリップ(14)及び前記ベルト(8)は、互いに重ね合わせられているとともに互いに固定されている、請求項8に記載の、請求項3~5のいずれか一項に記載の前記方法を用いて得ることができるベルトが設けられた衣類(1)。
【請求項10】
少なくとも1つのポケット裏地(18)を備え、前記少なくとも1つのポケット裏地(18)、前記本体(9)及び前記ベルト(8)は、互いに固定されている、請求項8又は9に記載の、請求項6に記載の前記方法を用いて得ることができるベルトが設けられた衣類(1)。
【請求項11】
前記少なくとも1つのポケット裏地(18)は、第1の値を有する弾性度を有し、前記生地(3)は、第2の値を有する弾性度を有し、前記第1の値は、前記第2の値よりも低く、ベルトが設けられた衣類(1)は、前記少なくとも1つのポケット裏地(18)と前記ベルト(8)との間に配置された付加的な布(20)であって、前記付加的な布(20)及び前記本体(9)が、互いに少なくとも部分的に重なり合うようにする、付加的な布(20)を備え、前記付加的な布(20)、前記本体(9)及び前記ベルト(8)は、互いに固定されており、前記少なくとも1つのポケット裏地(18)及び前記付加的な布(20)は、互いに固定されている、請求項10に記載の、請求項7に記載の前記方法を用いて得ることができるベルトが設けられた衣類(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣料品に関する技術分野に関する。
【0002】
特に、本発明は、下肢に着用されるベルトが設けられた衣類を実現する方法、及び、ベルトが設けられた関連する衣類に関する。
【背景技術】
【0003】
概して、下肢に着用されるベルトが設けられた衣類は:
互いに対して垂直であるとともに、弾性特性がないように編組された繊維によって形成された生地の第1の部分及び第2の部分を含むベルトであって、第1の部分及び第2の部分は、衣類が着用されたときに、衣類を着用している人の腰を包囲するように互いに重ね合わせられている、ベルト;
衣類が着用されたときに、衣類を着用している人の下肢を少なくとも部分的に覆うように適合された本体
を備えることができる。
【0004】
しかし、衣類は、弾性特性のないベルトが、着用者の腰を、特に動きの間、着用者が屈曲態勢を呈するとき、又は座っているときに、リラックスした姿勢が取られているときに締め付ける可能性があることに起因して、心地良くない可能性がある。
【0005】
さらに、ポケットを有する衣類は、顧客のニーズに応えておらず、これは、その身体的形状のために、腰を囲む部分、及び、下肢を少なくとも部分的に覆う部分とは異なる衣類サイズを必要とするものであり、実際に、この場合、このタイプの衣類は、着用されるときに、良好に装うことができるが、腰を締め付ける。この問題を解決するために、多くの場合に、腰において知覚できるほどのタイトさを回避するために、より大きくフィットする衣類を購入する傾向にある。
【0006】
前述した欠点は、下肢に着用されるベルトが設けられた既知の衣類(100)によって解決され、図1は、例として、ベルトが設けられた既知の1本のズボン(100)を示しているが、ポケットを有するスカートにも言及され得、これは、互いに対して垂直であるとともに、弾性特性がないように編組された繊維によって形成された生地から作られており、弾性ストリップ(102)を内部に含むベルト(101)、ズボンの脚部を形成する本体(103)を備える。弾性ストリップ(102)及びベルト(101)を構成する布は、縫い目(106)によって互いに固定されており、これは、弾性ストリップ(102)を伸長させたまま維持することによって実現され、それによって、縫い目(106)が実現されて弾性ストリップ(102)が解放されると、ベルト(101)を構成し、弾性ストリップ(102)を覆う布が、弾性ストリップ(102)上でくしゃくしゃになる。
【0007】
詳細には、ベルト(101)は、互いに重ね合わせられるとともに、弾性ストリップ(102)が間に配置される第1の部分(101a)及び第2の部分(101b)を含む。
【0008】
したがって、縫い目(106)は、ベルト(101)の第1の部分(101a)及び第2の部分(101b)並びに弾性ストリップ(102)を互いに固定する。
【0009】
ベルトが設けられた既知の衣類(100)が着用される時点で、ベルト(101)の伸長は、縫い目(106)の1つの固定点と次の固定点との間のくしゃくしゃになった材料の部分に限定されることになる。
【0010】
したがって、縫い目(106)がベルト(101)の第1の部分(101a)及び第2の部分(101b)並びに弾性ストリップ(102)を互いに固定すると、弾性ストリップ(102)自体の弾性特性を最良に利用することができない。
【0011】
換言すると、ベルトが設けられた既知の衣類(100)の場合、弾性ストリップ(102)の弾性特性を利用することができず、これはまた、ベルトが設けられた既知の1本のズボン(100)を、心地良くないものにする。
【0012】
ベルトが設けられた既知のズボン(100)の更なる欠点は、ベルト(101)の材料がくしゃくしゃになり、この態様が、ベルトが設けられた既知のズボン(100)を、1本のスポーツパンツとして分類する傾向にあるため、美的な要因に関するものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上記を考慮して、本発明の目的は、従来技術の欠点を解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の目的は、請求項1に記載の、下肢に着用されるベルトが設けられた衣類を実現する方法、及び、請求項8に記載の、下肢に着用されるベルトが設けられた衣類によって達成される。
【0015】
ベルトの第1のストリップに適合するように連結される、生地の第1の複数の部分の生地の部分は、有利には、横糸方向及び縦糸方向に対して傾斜した方向を有する切り取り線を作ることによって実現され、このように、生地の部分は、切り取り線に対して傾斜しているとともに、生地のネット構造を画定する開口部を、生地の切り取り部分の側部における牽引力の印加の時点で、切り取り線に沿って部分的に閉じることを可能にするようなものである、生地自体を構成する編組された繊維の配置を含む。弾性特性がない繊維によって形成された生地を使用している間、生地の部分の変形、すなわち、生地の部分の長さの伸長が続いて生じる。さらに、第1の弾性ストリップ及び第1のストリップを互いに重ね合わせること及び固定することは、牽引力に晒されないときに、静止位置に戻るようなベルトを得ることを可能にし、換言すると、本発明の衣類のベルトは、第1のストリップを画定する生地の第1の複数の部分の生地の部分の切り取り方法によって、牽引力の作用に続いて長くなるようなタイプであり、また、第1の弾性ストリップのために、牽引力の作用が中断されると、短くなるようなものである。
【0016】
これは、関連するベルトの可逆的な変形を確実にするようなベルトが設けられた衣類を作り出す。
【0017】
本発明の特定の実施形態が、本明細書の以下の部分において記載され、それに従うものが特許請求の範囲において規定され、また添付の図面が用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】下肢に着用されるベルトが設けられた既知の衣類の概略図である。
図2】生地の編組繊維の概略図である。
図3】静止状態にある、生地の第1の複数の部分の生地の一部の図である。
図4】伸長状態にある、生地の第1の複数の部分の生地の一部の図である。
図3A図3の細部Wの図である。
図4A図4の細部Kの図である。
図5】1本のズボンの形態の衣類を画定する生地の第1の複数の部分の生地の部分を示す概略図である。
図6】1本のズボンの形態の衣類を画定する生地の第2の複数の部分の生地の部分を示す概略図である。
図7】本発明の方法のステップのうちのいくつかの図である。
図8】本発明の方法のステップのうちのいくつかの図である。
図9】本発明の方法のステップのうちのいくつかの図である。
図10】本発明の方法のステップのうちのいくつかの図である。
図11】本発明の方法のステップのうちのいくつかの図である。
図12】本発明の一実施形態による、図13とは異なる側から見た、本発明の目的であるベルトが設けられた衣類の図である。
図13】本発明の一実施形態による、図12とは異なる側から見た、本発明の目的であるベルトが設けられた衣類の図である。
図14】本発明の更なる実施形態による、図15とは異なる側から見た、本発明の目的であるベルトが設けられた衣類の図である。
図15】本発明の更なる実施形態による、図14とは異なる側から見た、本発明の目的であるベルトが設けられた衣類の図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
添付の図面を参照すると、本発明の目的である、下肢に着用されるベルトが設けられた衣類(1)を実現する方法が以下に記載され、本方法は(必ずしも与えられた順序で実施されない可能性がある):
長手方向伸長軸(L)を有する生地(3)を用意するステップであって、生地(3)は、互いに対して垂直であるとともに、弾性特性がないように編組された繊維によって形成されている、用意するステップ;
生地(3)の横糸方向(T)を画定するステップであって、横糸方向(T)は、長手方向伸長軸(L)に対して垂直である、画定するステップ;
生地(3)の縦糸方向(O)を画定するステップであって、縦糸方向(O)は、長手方向伸長軸(L)に対して平行である、画定するステップ;
横糸方向(T)及び縦糸方向(O)に対して傾斜した方向(I)を有する第1の複数の切り取り線(5)を作ることによって、生地の第1の複数の部分(4)を切り取るステップであって、第1の複数の切り取り線(5)の各切り取り線(5a)は、横糸方向(T)又は縦糸方向(O)との、30°~60°の間に含まれる内角だけ傾斜した方向(I)を有する、切り取るステップ;
生地の第1の複数の部分(4)の部分(4a)を連結し、第1のストリップ(6)を形成するステップ;
第1の弾性ストリップ(7)を用意するステップ;
ベルト(8)を実現するように、第1のストリップ(6)及び第1の弾性ストリップ(7)を互いに重ね合わせて固定するステップ;
衣類(1)が着用されたときに、衣類(1)を着用している人の下肢を少なくとも部分的に覆うように適合された本体(9)を切り取るステップ;
ベルト(8)及び本体(9)を互いに固定するステップ
を含む。
【0020】
衣類(1)は、1本のズボンであるものとすることができる。
【0021】
代替的には、衣類(1)は、スカート(図示せず)であるものとすることができる。
【0022】
図12図15は、1本のズボンの形態の衣類(1)を示している。
【0023】
生地(3)は、天然繊維又は植物又は合成繊維から作ることができる。
【0024】
生地(3)は、弾性特性がない繊維によって形成された生地であるものとすることができる。
【0025】
換言すると、繊維は、非弾性繊維であるものとすることができる。
【0026】
生地(3)は、織物生地として規定することができる。
【0027】
さらに、生地(3)の繊維は、関連する可逆的な変形を防止するように、互いに編組することができる。
【0028】
生地(3)を構成する繊維は、横糸方向(T)及び縦糸方向(O)に沿って延在することができる(図2を参照のこと)。
【0029】
換言すると、横糸方向(T)に沿って延在する生地(3)の繊維は、弾性特性を有しない。
【0030】
同様に、縦糸方向(O)に沿って延在する生地(3)の繊維は、弾性特性を有しない。
【0031】
例として、生地(3)は、綿又は羊毛又はギャバジン等から作ることができる。
【0032】
図2は、生地(3)のより大きい図であり、開口部(3b)を有するネット構造(3a)が見える。
【0033】
さらに、図2は、横糸方向(T)、縦糸方向(O)及び長手方向伸長軸(L)も示している。
【0034】
生地の第1の複数の部分(4)の生地の部分(4a)を連結するステップは、生地の部分(4a)を互いに縫い付けて、第1のストリップ(6)を形成することを含むことができる。
【0035】
第1のストリップ(6)は、衣類(1)が着用されたときに、衣類(1)を着用している人の腰を包囲するように適合されることができる。
【0036】
第1のストリップ(6)及び第1の弾性ストリップ(7)を重ね合わせるステップは、第1のストリップ(6)及び第1の弾性ストリップ(7)を重ね合わせて、平面的な延在部を画定するように行うことができる。
【0037】
ベルト(8)は、衣類(1)が着用されたときに、衣類(1)を着用している人の腰を包囲するように適合されることができる。
【0038】
本体(9)は、生地の第2の複数の部分(11)を切り取ることによって、生地(3)から得ることができる。
【0039】
詳細には、生地(3)を生地の第1の複数の部分(4)に切り取ることによって、生地(3)の残りの部分が得られる。
【0040】
本方法は、生地(3)の残りの部分を、生地の第2の複数の部分(11)に切り取るステップを含むことができる。
【0041】
生地の第2の複数の部分(11)の生地の部分(11a)は、互いに連結して本体(9)を画定することができる。
【0042】
生地の第2の複数の部分(11)の生地の部分(11a)は、本体(9)を画定するように寸法決めすることができる。
【0043】
代替的には、本体(9)は、第1の生地(3)とは異なる第2の生地(12)から得ることができる。
【0044】
第2の生地(12)は、弾性特性を有する繊維によって形成された生地であるものとすることができる。
【0045】
例として、第2の生地(12)は、合成繊維を有することができる。
【0046】
合成繊維は、スパンデックスタイプであるものとすることができる。
【0047】
第2の生地(12)は、ストレッチタイプの生地であるものとすることができ、すなわち、横糸方向(T)又は縦糸方向(O)に沿って延在する弾性合成繊維を有する。
【0048】
代替的には、第2の生地(12)は、二方向ストレッチタイプの生地であるものとすることができ、すなわち、横糸方向(T)及び縦糸方向(O)に沿って延在する弾性合成繊維を有する。
【0049】
詳細には、衣類(1)が1本のズボンである場合、本体(9)は、ズボンの脚部を形成することができる(図12図15を参照のこと)。
【0050】
ベルト(8)は、第1の端部(8a)及び第2の端部(8b)を含むことができる。
【0051】
ベルト(8)及び本体(9)を互いに固定するステップは、ベルト(8)及び本体(9)を、ベルト(8)の第2の端部(8b)において固定することを含むことができる。
【0052】
この場合、締結は、縫い目線(13)を作ることによって行うことができる。
【0053】
図3及び図4は、それぞれ静止及び伸長した状態にある、生地の第1の複数の部分(4)の生地の一部(4a)、並びに、生地(3)の横糸方向(T)及び縦糸方向(O)を概略的に示している。
【0054】
静止状態とは、生地の一部(4a)が牽引力に晒されていないことを意味し、一方で、伸長状態とは、生地の一部(4a)が傾斜した方向(I)に沿って牽引力(F)に晒されていることを意味することが明記される。
【0055】
図3A及び図4Aは、図3及び図4の細部W及び細部Kをそれぞれ示しており、点A及びBは、横糸方向(T)に沿って延在する生地(3)の繊維と、縦糸方向(O)に沿って延在する生地(3)の繊維との間の2つの大まかな交点として示されている。
【0056】
図3A及び図4Aを比較することによって、伸長状態では、点AとBとの間の距離(D1)が、静止状態における点AとBとの間の距離(D2)よりも大きいことを観察することができる。
【0057】
換言すると、生地(3)は、その配置によって、開口部(3b)を有するネット構造(3a)を有する。
【0058】
傾斜した方向(I)に沿って牽引力(F)を印加することによって、生地(3)自体の変形を可能にするように、ネット構造(3a)の開口部(3b)が部分的に閉じられ、実際には、この変形は、牽引力(F)の印加中に生地の一部(4a)の長さの伸長を得ることを可能にする。
【0059】
上記の説明を実証するために、本発明者らは、綿製の生地の部分に対して試験を実施した。
【0060】
これらの試験は、FAST動力計によって、綿製の生地の所定の部分(4a)の2つの側部において、100gf/cm(グラム重/センチメートル)の牽引力(F)をシミュレートすることによって行った。
【0061】
詳細には、試験は、生地の同じ部分(4a)に対して、横糸方向(T)に沿う、縦糸方向(O)に沿う、並びに、30°、45°及び60°の値を有する傾斜した方向(I)に沿う牽引力(F)について行った。
【0062】
試験は:牽引力(F)が横糸方向(T)に沿って印加される場合の伸長率が1%であること;牽引力(F)が縦糸方向(O)に沿って印加される場合の伸長率が2.6%であること;牽引力(F)が30°の傾斜した方向(I)に沿って印加される場合の伸長率が4.5%であること;牽引力(F)が45°の傾斜した方向(I)に沿って印加される場合の伸長率が5.4%であること;牽引力(F)が60°の傾斜した方向(I)に沿って印加される場合の伸長率が5.2%であることを実証した。
【0063】
第1のストリップ(6)及び第1の弾性ストリップ(7)を互いに固定するステップは、好ましくは、第1のストリップ(6)及び第1の弾性ストリップ(7)を互いに接着することを含む。
【0064】
この場合、第1の弾性ストリップ(7)は、熱接着特性を有することができる。
【0065】
ベルトが設けられた衣類(1)の多様な使用のためを含め、ベルト(8)の可逆的な変形の特性を保証するように、有利には、第1のストリップ(6)と第1の弾性ストリップ(7)との間の安定した固定が確実にされる。
【0066】
代替的には、第1のストリップ(6)及び第1の弾性ストリップ(7)を互いに固定するステップは、第1のストリップ(6)及び第1の弾性ストリップ(7)を一緒に縫い付けることを含むことができる(図示せず)。
【0067】
詳細には、図7図9を特に参照すると、第1のストリップ(6)及び第1の弾性ストリップ(7)は、第1の弾性ストリップ(7)が第1のストリップ(6)に対して中央に位置決めされるように、互いに重ね合わせることができる(図8を参照のこと)。
【0068】
その後、第1のストリップ(6)の第1の縁部(6a)を、第1の弾性ストリップ(7)上に折り、第1の重なりゾーン(10)を実現する(図9を参照のこと)。
【0069】
本方法は:
第2の弾性ストリップ(14)を用意するステップ;
第2の弾性ストリップ(14)及びベルト(8)を互いに重ね合わせて固定するステップ
を含むことができる。
【0070】
第2の弾性ストリップ(14)は、有利には、衣類(1)が着用されると、ベルト(8)の可逆的な変形に対する支持を保証する。
【0071】
第2の弾性ストリップ(14)及びベルト(8)は、ベルト(8)の第1の端部(8a)において互いに固定することができる。
【0072】
図11は、互いに重ね合わせられて固定された第1のストリップ(6)、第1の弾性ストリップ(7)及び第2の弾性ストリップ(14)を含むベルト(8)を示している。
【0073】
図12図15は、本体(9)に組み付けられた後のベルト(8)を示している。
【0074】
詳細には、図11及び図12を参照すると、ベルト(8)及び本体(9)は、第1のストリップ(6)の第1の縁部(6a)において互いに固定されている。
【0075】
第2の弾性ストリップ(14)及びベルト(8)を互いに固定するステップは、好ましくは、第2の弾性ストリップ(14)及びベルト(8)を互いに縫い付け、第2の縫い目線(16)を実現することを含む。
【0076】
同様に、本体(9)及びベルト(8)を互いに固定するステップは、本体(9)及び第1のストリップ(6)を互いに縫い付け、第3の縫い目線(17)を実現することを含むことができる。
【0077】
第2の縫い目線(16)は、伸縮性のある糸を用いて実現された直線的な縫い目であるものとすることができる。
【0078】
締結部は、有利には、弾性特性を有する2つの部分間で得られ、同様に弾性特性を有する。
【0079】
伸縮性のある糸は、最大で70%の破断伸びを有する、ポリエステルマルチフィラメント糸であるものとすることができる。
【0080】
第3の縫い目線(17)は、伸縮性のある糸を用いて実現することができる。
【0081】
特に、第3の縫い目線(17)は、第2の生地(12)がストレッチ又は二方向ストレッチタイプである実施形態によると、本体(9)が第2の生地(12)から得られる場合に、伸縮性のある糸を用いて実現することができる。
【0082】
詳細には、図10を参照すると、第2の弾性ストリップ(14)及びベルト(8)は、第2の縫い目線(16)によって第1の重なりゾーン(10)において互いに固定されている。
【0083】
本方法は、上記で記載したものに必ずしも従うことなく実施することができるが:
少なくとも1つのポケット裏地(18)を用意するステップ;
少なくとも1つのポケット裏地(18)、本体(9)及びベルト(8)を互いに固定するステップ
を含むことができる。
【0084】
有利には、ポケットを有するベルトが設けられた衣類(1)を実現することが可能である。
【0085】
ベルトが設けられた衣類(1)が1本のズボンである場合、ポケットを有するズボンを実現することが可能である(図12図15を参照のこと)。
【0086】
少なくとも1つのポケット裏地(18)は、生地(3)において実現することができる。
【0087】
この場合、少なくとも1つのポケット裏地(18)は、横糸方向(T)及び縦糸方向(O)に対して傾斜した方向(I)を有する第3の複数の切り取り線を作ることにより、生地の第3の複数の部分を切り取ることによって実現することができ、第3の複数の切り取り線の各切り取り線は、横糸方向(T)又は縦糸方向(O)との、30°~60°の間に含まれる内角の傾斜した方向(I)を有する(図示せず)。
【0088】
代替的には、少なくとも1つのポケット裏地(18)は、第2の生地(12)において実現することができる。
【0089】
少なくとも1つのポケット裏地(18)、本体(9)及びベルト(8)を互いに固定するステップは、少なくとも1つのポケット裏地(18)、本体(9)及びベルト(8)を互いに縫い付けることを含むことができ、第4の縫い目線(19)を実現する。
【0090】
詳細には、縫い目が、少なくとも1つのポケット裏地(18)及び本体(9)を互いに締結するように作られ、その後、縫い目が、既に互いに固定されている少なくとも1つのポケット裏地(18)及び本体(9)、並びに、ベルト(8)を互いに締結するように作られる。
【0091】
少なくとも1つのポケット裏地(18)及びベルト(8)を互いに固定するステップは、少なくとも1つのポケット裏地(18)及び本体(9)が少なくとも部分的に互いに重なり合うように、少なくとも1つのポケット裏地(18)及びベルト(8)を、ベルト(8)の第2の端部(8b)において締結することを含むことができる。
【0092】
この実施形態によると、第4の縫い目線(19)は、ベルト(8)、第2の弾性ストリップ(14)、少なくとも1つのポケット裏地(18)及び本体(9)を互いに固定することができる。
【0093】
第4の縫い目線(19)は、上記で記載したものと同様の伸縮性のある糸を用いて実現することができる。
【0094】
このように、ベルト(8)の同様の並進が、第1の端部(8a)及び第2の端部(8b)において確実となる。
【0095】
図12及び図13は、本発明の実施形態による、記載した方法のステップに従って得られる、衣類(1)の2つの図を示している。
【0096】
より分かりやすくするために、図12は、第2の弾性ストリップ(14)がベルト(8)に対して高くなった形態で本体(9)に組み付けられたベルト(8)を示しており、一方で、図13は、第2の弾性ストリップ(14)がベルト(8)上に折られた形態で本体(9)に組み付けられたベルト(8)を示している。
【0097】
少なくとも1つのポケット裏地(18)は、第1の値を有する弾性度を有することができ、生地(3)は、第2の値を有する弾性度を有し、第1の値は、第2の値よりも低い。
【0098】
本方法は、上記で記載したものに必ずしも従うことなく実施することができるが:
付加的な布(20)を少なくとも1つのポケット裏地(18)とベルト(8)との間に位置決めするステップであって、付加的な布(20)及び本体(9)が互いに少なくとも部分的に重なり合うようにし、付加的な布(20)及び生地(3)は、同じ弾性度を有する、位置決めするステップ;
付加的な布(20)及びベルト(8)を互いに固定するステップ;
少なくとも1つのポケット裏地(18)、本体(9)及び付加的な布(20)を互いに固定するステップ
を更に含むことができる。
【0099】
ベルト(8)及び少なくとも1つのポケット裏地(18)が、互いに異なる弾性度の値を有する場合には、ベルト(8)と同じ弾性度の値を有する付加的な布(20)は、有利には、ベルト(8)の第1の端部(8a)及び第2の端部(8b)が等しく伸長することを確実にする。
【0100】
付加的な布(20)は、生地(3)において実現することができる。
【0101】
この場合、付加的な布(20)は、横糸方向(T)及び縦糸方向(O)に対して傾斜した方向(I)を有する第4の複数の切り取り線を作る、生地の第4の複数の部分を切り取ることによって実現することができ、第3の複数の切り取り線の各切り取り線は、横糸方向(T)又は縦糸方向(O)との、30°~60°の間に含まれる内角の傾斜した方向(I)を有する(図示せず)。
【0102】
代替的には、付加的な布(20)は、第2の生地(12)において実現することができる。
【0103】
付加的な布(20)、本体(9)及びベルト(8)を互いに固定するステップは、付加的な布(20)、本体(9)及びベルト(8)を互いに縫い付けることを含むことができる。
【0104】
詳細には、縫い目が、付加的な布(20)及び本体(9)を互いに締結するように作られ、その後、縫い目が、既に互いに固定されている付加的な布(20)及び本体(9)、並びに、ベルト(8)を互いに締結するように作られる。
【0105】
少なくとも1つのポケット裏地(18)及び付加的な布(20)を互いに固定するステップは、少なくとも1つのポケット裏地(18)及び付加的な布(20)を互いに縫い付けることを含むことができる。
【0106】
図14及び図15は、本発明のこの更なる実施形態による、記載した方法のステップに従って得られる、ベルトが設けられた衣類(1)の2つの図を示している。
【0107】
より分かりやすくするために、図14は、第2の弾性ストリップ(14)がベルト(8)に対して高くなった形態で本体(9)に組み付けられたベルト(8)を示しており、一方で、図15は、第2の弾性ストリップ(14)がベルト(8)上に折られた形態で本体(9)に組み付けられたベルト(8)を示している。
【0108】
さらに、付加的な布(20)及びベルト(8)を互いに固定する縫い目、並びに、付加的な布(20)及び少なくとも1つのポケット裏地(17)を互いに固定する縫い目は、間に付加的な布の一部(22)を画定するように互いから離れて据え付けられており、それによって、衣類(1)が着用されたときに、ベルト(8)の伸長中に、付加的な布(20)及びベルト(8)を互いに固定する縫い目線における付加的な布(20)の一部が、伸長して引っ張られる。
【0109】
図5及び図6を参照すると、図5は、生地の第1及び第2の複数の部分(4、11)の生地の部分(4a、11a)を示しており、これらは、所定の長手方向伸長(L)を有する生地(3)の一部から開始して、1本のズボンの形態の衣類を画定する。
【0110】
図5において、生地の第2の複数の部分(11)の生地の部分(11a)は、縦糸方向(O)に沿う伸長を有する。
【0111】
同じように、図6は、生地の第1及び第2の複数の部分(4、11)の生地の部分(4a、11a)を示しており、これらは、所定の長手方向伸長(L)を有する生地(3)の一部から開始して、1本のズボンの形態の衣類を画定する。
【0112】
図5とは異なり、図6では、生地の第2の複数の部分(11)の生地の部分(11a)は、横糸方向(T)に沿う伸長を有する。
【0113】
図5及び図6の双方において、生地の第1の複数の部分(4)の生地の部分(4a)が、多角形形状を有し、関連する側部が傾斜した方向(I)に沿って延在することを観察することができる。
【0114】
以下は、同様に本発明の目的である、上述した方法を用いて得ることができる、ベルトが設けられた衣類(1)の説明であり、衣類(1)は:
長手方向伸長軸(L)を有する生地(3)から得られ、互いに対して垂直であるとともに、弾性特性がないように、編組された繊維によって形成された生地の第1の複数の部分(4)であって、生地の第1の複数の部分(4)は、横糸方向(T)又は縦糸方向(O)との、30°~60°の間に含まれる内角の傾斜した方向(I)を更に有し、第1のストリップ(6)を画定するように互いに連結された、第1の複数の切り取り線(5)を有する、生地の第1の複数の部分(4);
第1の弾性ストリップ(7)であって、第1のストリップ(6)及び第1の弾性ストリップ(7)は、ベルト(8)を実現するように互いに重ね合わせられているとともに互いに固定されている、第1のストリップ(6)及び第1の弾性ストリップ(7);
衣類(1)が着用されたときに、衣類(1)を着用している人の下肢を少なくとも部分的に覆うように適合された本体(9)であって、ベルト(8)及び本体(9)は互いに固定されている、本体(9)
を備える。
【0115】
ベルトが設けられた衣類(1)は、上記で記載したような方法のステップを用いて得ることができる。
【0116】
さらに、ベルト(8)には、ベルト(8)を、衣類(1)を着用している人の腰にブロックするために、ブロック手段(21)を設けることができる。
【0117】
ベルトが設けられた衣類(1)は、第2の弾性ストリップ(14)を備えることができ、第2の弾性ストリップ(14)及びベルト(8)は、互いに重ね合わせられている。
【0118】
さらに、ベルトが設けられた衣類(1)は、少なくとも1つのポケット裏地(18)を備えることができ、少なくとも1つのポケット裏地(18)、本体(9)及びベルト(8)は、互いに固定することができる。
【0119】
少なくとも1つのポケット裏地(18)は、第1の値を有する弾性度を有することができ、生地(3)は、第2の値を有する弾性度を有し得、第1の値は第2の値よりも低い。
【0120】
この場合、ベルトが設けられた衣類(1)は、少なくとも1つのポケット裏地(18)とベルト(8)との間に配置された付加的な布(20)であって、付加的な布(20)及び本体(9)が、互いに少なくとも部分的に重ね合わせられるようにする、付加的な布(20)を備えることができ、付加的な布(20)、本体(9)及びベルト(8)は、互いに固定されており、少なくとも1つのポケット裏地(18)及び付加的な布(20)は、互いに固定されている。
【0121】
ベルトが設けられた衣類(1)は、ベルト(8)及び本体(9)を互いに固定するように配置された縫い目線(13)、第2の弾性ストリップ(14)及びベルト(8)を互いに固定するように配置された第2の縫い目線(16)を備える。
【0122】
詳細には、図12図15を特に参照すると、付加的な布(20)及び少なくとも1つのポケット裏地(18)は、ベルト(8)から開始して、ベルトが設けられた衣類(1)の脚部の長さに沿って延在する。
【0123】
ポケットを有する衣類(1)は、付加的な布(20)及びベルト(8)を互いに固定するように配置された第5の縫い目線(23)、並びに、付加的な布(20)及び少なくとも1つのポケット裏地(18)を互いに固定するように配置された第6の縫い目線(24)を備えることができる。
【0124】
第5の縫い目線(23)及び第6の縫い目線(24)は、それらの間に付加的な布の一部(22)を画定するように互いから離れて据え付けられており、それによって、衣類(1)が着用されたときに、ベルト(8)の伸長中に、付加的な布(20)及びベルト(8)を互いに固定する縫い目線における付加的な布(20)の一部が、伸長して引っ張られる。
【0125】
例として、第5の縫い目線(23)及び第6の縫い目線(24)は、鎖縫いの縫い目線である。このように、第5の縫い目線(23)及び第6の縫い目線(24)は一様である。
【0126】
代替的には、第5の縫い目線(23)及び第6の縫い目線(24)は、伸縮性のある糸を使用して作られた直線的な縫い目線であるものとすることができる。
【0127】
例として、伸縮性のある糸は、最大で70%の破断伸びを有する、ポリエステルマルチフィラメント糸であるものとすることができる。
【0128】
付加的な材料(20)は、互いに反対側にある第1の縁部(20a)及び第2の縁部(20b)を含むことができ、第2の縁部(20b)は第1の縁部(20a)に対して平行であり、第5の縫い目線(23)は、第1の縁部(20a)に沿って配置されており、第6の縫い目線(24)は、第2の縁部(20b)に沿って配置されている(図14及び図15を参照のこと)。
【0129】
付加的な布(20)は、関連する高さ(A)の少なくとも2倍に等しい関連する底辺(B)を有する四角形を画定することができる。
【0130】
付加的な布(20)を、ベルトが設けられた衣類(1)の異なるサイズに関してもこの比率に従って有利に実現することができることが実証されている。
【0131】
付加的な布(20)の第1の縁部(20a)又は第2の縁部(20b)は、四角形の底辺(B)を画定することができる。
【0132】
付加的な布(20)、本体(9)及び第1のストリップ(6)は、好ましくは、同じ生地(3)から作ることができる。
図1
図2
図3
図3A
図4
図4A
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】