(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-01
(54)【発明の名称】医療廃棄物を低減したバイオセンサーインサータ及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/1473 20060101AFI20240125BHJP
【FI】
A61B5/1473
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023543313
(86)(22)【出願日】2022-01-21
(85)【翻訳文提出日】2023-08-01
(86)【国際出願番号】 EP2022051313
(87)【国際公開番号】W WO2022157290
(87)【国際公開日】2022-07-28
(32)【優先日】2021-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516106184
【氏名又は名称】アセンシア・ダイアベティス・ケア・ホールディングス・アーゲー
【氏名又は名称原語表記】Ascensia Diabetes Care Holdings AG
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】アヴィロヴィケ,ドラガン
(72)【発明者】
【氏名】テイラー,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ロンガン,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ラバック,クリス
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038KK10
4C038KL01
4C038KL09
(57)【要約】
バイオセンサーインサータは、バイオセンサーを挿入するように構成されている。バイオセンサーインサータは、受容器を含むプッシュ部材と、プッシュ部材に対して並進可能な接触部材と、内部にトロカールを含むトロカールアセンブリを受容するように構成されたシースを有するトロカールホルダとを含む。トロカールホルダは、受容器に挿入可能であり、かつ受容器から取り外し可能であるように構成されている。したがって、使用後に、取り外し可能なトロカールホルダ及びトロカールアセンブリのみを廃棄することによって、医療廃棄物の量が最小限に抑えられ得る。システム及び方法の実施形態が、提供されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイオセンサーを挿入するように構成されたバイオセンサーインサータであって、
受容器を含むプッシュ部材と、
前記プッシュ部材に対して並進可能な接触部材と、
内部にトロカールを含むトロカールアセンブリを受容するように構成されたトロカールホルダであって、前記受容器に挿入可能であり、かつ前記受容器から取り外し可能であるように構成されている、トロカールホルダと、を備える、バイオセンサーインサータ。
【請求項2】
前記受容器は、前記プッシュ部材の頂部に形成されたポケットを備える、請求項1に記載のバイオセンサーインサータ。
【請求項3】
前記トロカールホルダは、把持部分及びシース部分を備え、前記トロカールアセンブリは、前記バイオセンサーの挿入後に、前記シース部分の内部に後退可能である、請求項1に記載のバイオセンサーインサータ。
【請求項4】
前記シース部分は、前記トロカールアセンブリを前記シース部分に固定するように構成された1つ以上の保持特徴を備える、請求項3に記載のバイオセンサーインサータ。
【請求項5】
前記1つ以上の保持特徴は、前記トロカールアセンブリの翼を受容するように構成された前記シース部分の側面に形成されたスロットの狭められた部分を備える、請求項4に記載のバイオセンサーインサータ。
【請求項6】
前記トロカールアセンブリを包含する前記トロカールホルダは、前記プッシュ部材の前記受容器から取り外し可能である、請求項1に記載のバイオセンサーインサータ。
【請求項7】
前記接触部材に対して並進可能であり、前記バイオセンサーの挿入中に送信機及びセンサーアセンブリを支持するように構成された送信機キャリアを備える、請求項1に記載のバイオセンサーインサータ。
【請求項8】
前記送信機キャリアは、前記バイオセンサーの前記挿入中にシース部分を受容するように構成された開口部を含む、請求項7に記載のバイオセンサーインサータ。
【請求項9】
前記送信機キャリア上で枢動するように構成された枢動部材を備え、前記枢動部材は、ラッチ端部を含む、請求項7に記載のバイオセンサーインサータ。
【請求項10】
前記枢動部材は、前記トロカールホルダのシース部分にまたがる、第1のフォークと第2のフォークとを含むフォーク状端部を備える、請求項9に記載のバイオセンサーインサータ。
【請求項11】
前記第1のフォーク及び前記第2のフォークは各々、内部に形成され、内部に前記トロカールアセンブリの翼を受容するように構成された開放端溝を備える、請求項10に記載のバイオセンサーインサータ。
【請求項12】
前記プッシュ部材は、枢動部材に係合するように構成されたプッシュ要素を更に含む、請求項1に記載のバイオセンサーインサータ。
【請求項13】
前記トロカールホルダは、シース部分を備え、前記シース部分は、前記トロカールアセンブリの翼を受容するように構成されている、前記シース部分の側面に形成されたスロットを備える、請求項1に記載のバイオセンサーインサータ。
【請求項14】
バイオセンサーインサータであって、
プッシュ要素と受容器とを有するプッシュ部材と、シース部分を含み、前記受容器に受容されたトロカールホルダと、
前記プッシュ部材に対して入れ子になるように構成された接触部材と、
バイオセンサーの挿入中に送信機及びセンサーアセンブリを支持するように構成された送信機キャリアと、
前記送信機キャリア上で枢動するように構成された枢動部材と、
挿入及び後退中に前記枢動部材によって支持され、後退時に前記シース部分に受容可能なトロカールアセンブリと、を備える、バイオセンサーインサータ。
【請求項15】
バイオセンサーをユーザーに挿入するためにバイオセンサーインサータを使用する方法であって、
受容器を含むプッシュ部材と、前記受容器に挿入され、シース部分を含むトロカールホルダと、前記プッシュ部材に対して並進可能な接触部材と、内部に前記バイオセンサーを有するトロカールを含むトロカールアセンブリと、を備える前記バイオセンサーインサータを提供することと、
前記接触部材を前記ユーザーの皮膚に接触させることと、
前記トロカール及び前記バイオセンサーの前記皮膚への挿入を引き起こすように、前記プッシュ部材を押すことと、
前記バイオセンサーが埋め込まれたまま、前記トロカールアセンブリを前記シース部分に後退させるために前記プッシュ部材を押し続けることと、
前記トロカールホルダ及び前記トロカールアセンブリを前記受容器から取り外すことと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年1月21日に出願された米国仮特許出願第63/140,190号の利益を主張するものであり、その開示は、あらゆる目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、持続分析物モニタリングの一部であり得る、バイオセンサーを挿入するように構成されたバイオセンサーインサータに関する。
【背景技術】
【0003】
持続グルコースモニタ(CGM)などの持続グルコースモニタリングは、特に糖尿病ケアにおけるセンシングのためのルーチンセンシング動作となっている。グルコース濃度を経時的に提供するリアルタイムのグルコースモニタリングを提供することによって、インスリン導入などの治療行為は、適時に適用され得、グルコース状態は、より良好に制御され得る。
【0004】
CGM動作中、送信機及びセンサーアセンブリのバイオセンサーは、皮下に挿入され、組織及び間質液(ISF)に囲まれた環境で持続的に動作する。バイオセンサーは、皮膚の下に挿入され、送信機及びセンサーアセンブリの送信機に信号を提供し、その信号は、例えば、患者の血糖値を示すことができる。これらのセンサー測定は、1日を通して何度も(例えば、数分ごとに、又は他の好適な間隔ごとに)断続的に、かつ自動的に行われ得る。
【0005】
送信機及びセンサーアセンブリの送信機は、バイオセンサーがISFに接触するように皮膚を通って挿入される間、腹部、上腕の裏側、又は別の好適な位置などの、ユーザーの皮膚の外側表面に付着される。この皮膚挿入プロセスは、「挿入」と称され得る。このバイオセンサー挿入を実行するためのデバイスは、「バイオセンサーインサータ」と称され得る。
【0006】
バイオセンサーインサータの設計は、製造が複雑でコストがかかり得る。更に、いくつかのバイオセンサーインサータは、それらの使用に続き医療廃棄物として廃棄される。
【発明の概要】
【0007】
いくつかの実施形態では、バイオセンサーを挿入するように構成されたバイオセンサーインサータが、提供されている。バイオセンサーインサータは、受容器を含むプッシュ部材と、プッシュ部材に対して並進可能な接触部材と、内部にトロカールを含むトロカールアセンブリを受容するように構成されたトロカールホルダであって、受容器に挿入可能であり、かつ受容器から取り外し可能であるように構成されている、トロカールホルダとを含む。
【0008】
更なる実施形態では、バイオセンサーインサータが、提供されている。バイオセンサーインサータは、プッシュ要素及び受容器を有するプッシュ部材と、シース部分を含み、受容器に受容されたトロカールホルダと、プッシュ部材に対して入れ子になるように構成された接触部材と、バイオセンサーの挿入中に送信機及びセンサーアセンブリを支持するように構成された送信機キャリアと、送信機キャリア上で枢動するように構成された枢動部材と、挿入及び後退中に枢動部材によって支持され、後退時にシース部分に受容可能なトロカールアセンブリと、を含む。
【0009】
更に更なる実施形態では、バイオセンサーをユーザーに挿入するためにバイオセンサーインサータを使用する方法が、提供されている。本方法は、受容器を含むプッシュ部材と、受容器に挿入され、シース部分を含むトロカールホルダと、プッシュ部材に対して並進可能な接触部材と、内部にバイオセンサーを有するトロカールを含むトロカールアセンブリと、を備えるバイオセンサーインサータを提供することと、接触部材をユーザーの皮膚に接触させることと、トロカール及びバイオセンサーの皮膚への挿入を引き起こすように、プッシュ部材を押すことと、バイオセンサーが埋め込まれたまま、トロカールアセンブリをシース部分に後退させるためにプッシュ部材を押し続けることと、トロカールホルダ及びトロカールアセンブリを受容器から取り外すことと、を含む。
【0010】
本開示による実施形態の他の特徴、態様、及び利点は、多くの例示的な実施形態を例証することによって、以下の詳細な説明、特許請求の範囲、及び添付図面からより完全に明らかになるであろう。本開示による様々な実施形態はまた、他の異なる用途を取ることができ、そのいくつかの詳細は、全て特許請求の範囲及びその均等物の範囲から逸脱することなく、様々な点で修正され得る。したがって、記載は、本質的に例証的なものとしてみなされるべきであり、限定的なものではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図面は、本質的に例証的なものとしてみなされるべきであり、限定的なものではない。図面は必ずしも縮尺に合わせて描かれるわけではない。同様の数字は、同様の要素を示すために、図面全体を通して使用される。
【
図1】本明細書に提供された1つ以上の実施形態による、取り外し可能なトロカールホルダを含むバイオセンサーインサータの側面斜視図である。
【
図2】本明細書に提供された1つ以上の実施形態による、トロカールアセンブリを保持する取り外し可能なトロカールホルダを含むバイオセンサーインサータの部分分解側面図である。
【
図3A】本明細書に提供された1つ以上の実施形態による、トロカール及びバイオセンサーを挿入するときに使用される拡張構成で例証されたバイオセンサーインサータの断面斜視側面図である。
【
図3B】本明細書に提供された1つ以上の実施形態による、トロカール及びバイオセンサーを含むトロカールアセンブリの斜視側面図である。
【
図3C】本明細書に提供された1つ以上の実施形態による、トロカールの側溝に移行するバイオセンサーを例証するトロカールアセンブリの拡大断面部分側面図である。
【
図4】本明細書に提供された1つ以上の実施形態による、トロカール及びバイオセンサーが人の皮膚に挿入される第1の拡張位置に例証されたバイオセンサーインサータの断面側面図である。
【
図5】本明細書に提供された1つ以上の実施形態による、トロカールアセンブリが取り外し可能なトロカールホルダに結合された状態で後退位置に例証されたバイオセンサーインサータの断面側面図である。
【
図6】本明細書に提供された1つ以上の実施形態による、トロカール及びトロカールホルダがバイオセンサーインサータの残りの部分から取り外されている状態で例証されたバイオセンサーインサータの断面側面図である。
【
図7】本明細書に提供された1つ以上の実施形態による、トロカール及びトロカールホルダがバイオセンサーインサータの残りの部分から取り外された状態で例証されたバイオセンサーインサータの断面分解側面図である。
【
図8】本明細書に提供された実施形態による、ユーザーにおけるバイオセンサーを挿入するためにバイオセンサーインサータを使用する方法のフローチャートを例証する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
バイオセンサーインサータは、送信機及びセンサーアセンブリのバイオセンサーを人の皮膚に埋め込む(挿入する)ように構成されている。従来のバイオセンサーインサータでは、トロカールアセンブリは、バイオセンサーインサータの一部として使用され、そのトロカールは、バイオセンサーの人への挿入を補助する。バイオセンサー挿入プロセスが一旦実行されると、トロカールアセンブリ及びトロカールは、後退され、概して、バイオセンサーインサータの内部に留まる。血液がトロカール及びバイオセンサーインサータを汚染し得るため、従来のバイオセンサーインサータは、バイオハザードとして扱われ、鋭利物のように医療廃棄物として処分される。
【0013】
本開示の実施形態は、使用時にこれらのバイオセンサーインサータによって生成された医療廃棄物の量を低減するように動作する。これは、トロカールアセンブリ及びトロカールを、バイオセンサーインサータの残りの部分から分離することによって達成される。本明細書に記載される1つ以上の実施形態では、バイオセンサーインサータは、リサイクルされるように設計された部分を有して提供される一方、他の構成要素は、取り外し可能であり、医療廃棄物として処理可能である。したがって、医療廃棄物の量は、劇的に低減され、リサイクル可能な材料の量は、増加される。本開示のいくつかの実施形態によれば、バイオセンサーインサータで挿入プロセスを実行した後、トロカールアセンブリを運ぶトロカールホルダは、トロカールアセンブリ及びトロカールを取り外し可能なトロカールホルダのシース部分に囲ませることによって、リサイクル可能な構成要素から分離される。したがって、取り外された後、トロカールホルダ及び内部に包含されたトロカールは、医療廃棄物として廃棄され得る。バイオセンサーインサータの残りの部分は、リサイクルされることができる。
【0014】
例えば、いくつかの実施形態では、バイオセンサーインサータは、ユーザー(バイオセンサーを受容する人又は別の人)によって押されるように構成されたプッシュ部材と、人の皮膚に接触するように構成された接触部材と、バイオセンサーの挿入中に送信機及びバイオセンサーアセンブリを保持する送信機キャリアとを含み得る。プッシュ部材がユーザーによって押されると、送信機キャリアは、ユーザーの皮膚に向かって並進され、トロカール及びバイオセンサーは、バイオセンサーインサータのストロークの第1の部分の間に内部に挿入される。プッシュ部材を押し続けることは、トロカールを後退させ、バイオセンサーがユーザーの皮膚に埋め込まれたままになる。
【0015】
1つ以上の実施形態では、プッシュ部材は、プッシュ部材の受容器に位置合わせ可能であり、挿入プロセスが完了した後、トロカールアセンブリをシース部分に包含するように構成されたトロカールホルダを含み、トロカールホルダ及びトロカールは、ユニットとしてプッシュ部材から取り外され、医療廃棄物として廃棄されることができる。プッシュ部材、内部挿入/後退機構、及び接触部材は、血液にさらされず、鋭利物を包含しないため、リサイクル可能な材料として扱われることができる。材料の最大体積は、プッシュ部材、内部挿入/後退機構、及び接触部材に包含されており、したがって、少量の材料、すなわちトロカールホルダ及びトロカールアセンブリのみが医療廃棄物とみなされる。トロカールはまた、挿入部分と称され得る。
【0016】
いくつかの実施形態では、人の皮膚と接触するように構成された接触部材のスカート部分は、取り外し可能であってもよく、それが血液によって汚染されている場合、医療廃棄物として取り外され、廃棄され得る。さもなければ、それは、リサイクルされることができる。
【0017】
図1~
図3Cは、(
図3B及び
図3Cに示される)バイオセンサー314の挿入を引き起こすようにユーザーによって押されるように構成されたプッシュ部材102と、プッシュ部材102に対して並進可能である(例えば、入れ子にすることができる)接触部材104とを含む、バイオセンサーインサータ100の実施形態の様々な図を例証する。接触部材104は、バイオセンサー挿入プロセス中にユーザーの皮膚と接触するように構成されている。描写される実施形態では、プッシュ部材102は、ポケット又は他の好適な開放部であることができる受容器107を含む。バイオセンサーインサータ100の機構310(
図3A)の1つのタイプが示され、これは、バイオセンサー314(
図3B及び
図3C)とともにトロカールアセンブリ212のトロカール212Tを挿入し、次いでトロカールアセンブリ212及びトロカール212Tを後退するように動作可能である。
【0018】
更に、バイオセンサーインサータ100は、使用後にそれが適切に処分されることができるように、トロカールアセンブリ212を保持するように構成されたトロカールホルダ105を含む。トロカールホルダ105は、挿入中にトロカールアセンブリ212の適切なアライメントのためのガイドを提供する二次的機能を提供し得る。例えば、トロカールアセンブリ212の本体312B(
図3B)は、トロカールアセンブリ212の本体312Bが中空内部205I内を摺動することができるが、内部で回転又は傾斜しないように、トロカールホルダ105のシース部分205Sに形成された内部チャネル(例えば、中空内部205I-
図2)の内部形状に類似しているが、その内部形状よりもわずかに小さい、示された矩形断面形状のような形状を有し得る。トロカールホルダ105は、受容器107に挿入可能であり、かつ受容器107から取り外し可能であるように構成されている。したがって、トロカールホルダ105及びトロカールアセンブリ212は、プッシュ部材102の受容器107から取り外し可能(取り外されことができる)であり、使用後に医療廃棄物として安全に廃棄される。
【0019】
再び、
図2及び
図3B並びに
図3Cに示されるトロカールアセンブリ212を参照すると、トロカールアセンブリ212の本体312Bは、そこから横方向に延在する翼212Wを含むことができる。翼212Wは、トロカールホルダのシース部分205Sの側面に形成されたスロット220に乗り、トロカールアセンブリ212の後退時に1つ以上の保持特徴220Rを過ぎてスナップすることができる。したがって、シース部分205Sの側面に形成されたスロット220は、トロカールアセンブリ212の翼212Wを受容するように構成されている。1つ以上の保持特徴220Rは、トロカールアセンブリ212をシース部分205Sに固定するように構成されることができる。更に、1つ以上の保持特徴220Rは、トロカールアセンブリ212の翼212Wを受容するように構成された、シース部分205Sの1つ以上の側面に形成されたスロット220の狭められた部分を備えることができる。
図3Aに示されるように、枢動部材316のフォーク316Fは、トロカールアセンブリ212を駆動し、バイオセンサーの挿入及びその後の後退を引き起こすために、トロカールアセンブリ212の翼212Wと係合する。特に、枢動部材316は、トロカールホルダ105のシース部分205Sにまたがり得る、第1のフォークと第2のフォークとを有するフォーク316Fを含むフォーク状端部を備え、各フォーク316Fは、内部に翼212Wを受容するように構成された開放端溝を含むことができる。
【0020】
受容器107は、いくつかの実施形態では、プッシュ部材102の頂部に形成されたポケットであり得る。例えば、
図2に示されているように、受容器107は、プッシュ部材102の頂部及び/又は側面に形成されることができる。示されているように、トロカールホルダ105の把持部分105Gは、ユーザーの親指とその他の指によって把持されるように構成されている。トロカールホルダ105の把持を強化する任意の好適な表面特徴105F又は特徴は、示されるように、隆起した部分(例えば、隆起したリブ)を追加することなどによって、把持部分105Gの側面に追加されることができる。任意選択で、1つ以上のくぼみ部分又は他のグリップ特徴は、グリップを強化するために提供され得る。追加的に、
図2及び
図3Aに示されるように、保持特徴は、把持部分105Gなどのトロカールホルダ105に追加され得る。この実施形態における保持特徴は、示されるように、把持部分105Gの側面のタブに形成された穴205Hを含むことができる。穴205Hは、プッシュ部材102の本体部分上に形成されたパイロット305P(
図3A)と位置合わせすることができる。
【0021】
図2は、トロカールホルダ105のシース部分205Sを更に詳細に例証する。トロカールホルダ105は、把持部分105Gから延在するシース部分205Sを含む。シース部分205Sは、内部にトロカールアセンブリ212の一部分を受容することができる中空内部205Iを含む。バイオセンサー314の挿入後、トロカールアセンブリ212は、
図2及び
図5に示されるものと同様に、シース部分205Sの中空内部205I内に枢動部材316によって後退可能である。
【0022】
示されたように、トロカール212Tの鋭利な端部は、鋭利な端部が被覆され、それとの接触が最小限に抑えられるように、中空内部205Iの内側に完全に配置されるように後退されることができる。これは、
図5に示されるように、トロカールアセンブリ212の翼212Wをスロット220内で保持特徴220Rを過ぎて上方に移動させ、翼212Wをトロカールアセンブリ212の保持領域220A(
図2を参照)に効果的にロックする、枢動部材316の枢動によって達成され、翼212Wは、トロカールアセンブリ212がシース部分205Sから落下することができないように確実に保持される。
【0023】
トロカールアセンブリ212が中空内部205I内に捕捉されると、ユーザーは、穴205Hを、パイロット305Pを通過させるために、把持部分105Gの対向する側面タブ105Tを十分に絞ることができ、したがって、トロカールアセンブリ212とともにトロカールホルダ105を取り外すことができる。したがって、医療廃棄物とみなされる材料は、残りのリサイクル可能部分から分離されることができる。次いで、トロカールホルダ105は、トロカールアセンブリ212とともに、医療廃棄物として処分されることができる。同様に、別個のステップでは、スカート104Sはまた、取り外され、汚染されている場合、医療廃棄物として処分されることができる。スカート104Sは、接触部材104の一部であり得、接触部材104の上部104Uの上を滑るか、又はそうでなければ取り外し可能に固定され得る。
【0024】
図3A及び
図4~
図7は、バイオセンサーインサータ100の機構310を例証する。いくつかの実施形態では、トロカールアセンブリ212に接触し、動作可能に駆動する枢動部材316は、送信機キャリア318がバイオセンサーインサータ100のストロークの第1の部分(挿入部分)中にユーザーの皮膚に向かって並進するにつれて枢動することを抑制されるが、バイオセンサー314がユーザーの皮膚に埋め込まれた後に一旦ラッチ解除されると枢動することが可能にされる。一旦ラッチ解除されると、枢動部材316は、トロカールアセンブリ212の後退(ストロークの後退部分)を引き起こし、バイオセンサー314をユーザーの皮膚に挿入させたままにするために、バイオセンサーインサータ100のストロークの第2の部分を枢動させ得る。したがって、枢動部材316は、ストロークの第1の部分において枢動せず、ストロークの第2の(後退)部分において枢動する。送信機キャリア318は、接触部材104に対して並進可能であり、バイオセンサー314(
図3B)の挿入中に送信機及びセンサーアセンブリ330を支持するように構成されている。送信機キャリア318は、挿入中に、内部にシース部分205Sを受容するように構成された開口部319を含み得る。挿入及び後退のための他の好適な機構は、使用され得る。
【0025】
図3A及び
図4~
図7は、本明細書に提供された1つ以上の実施形態による、ストロークの様々な部分に示されたバイオセンサーインサータ100の断面側面図を更に例証する。接触部材104は、上部104Uと、下端にスカート104Sとを含む。スカート104Sの一部であり得る下端は、バイオセンサー314を埋め込むためのトロカールアセンブリ212の挿入及び後退中に、ユーザーの皮膚に接触し得る。接触部材104は、枢動部材316のラッチ端部316Lの動きを介して一旦通過することが、枢動部材116が回転することを可能にする、ラッチ面(下方ラッチ面)を有するラッチ104Lを更に含む(
図5)。枢動部材316は、枢動部318Pなどを中心として、送信機キャリア318上で枢動するように構成されることができる。
【0026】
例えば、枢動部318Pは、枢動軸を形成するために、送信機キャリア318(
図3Aを参照)の第1及び第2の側部支持体に形成された穴又は凹部とインターフェースする、枢動部材316上に形成された横方向に延在する特徴(例えば、ポスト)を含み得る。したがって、枢動部材316は、枢動軸を中心に枢動可能であり、送信機キャリア318及び枢動部材316によって形成された318Pの枢動部上で枢動する。
【0027】
枢動部318Pの枢動位置は、ラッチ端部316Lと、フォーク316Fを包含する枢動部材316の反対側の端部との間に形成されることができる。他の好適な横方向に延在する特徴は、枢動部318Pを形成するために使用され得、取り外し可能な軸など、他の枢動機構が使用され得る。
【0028】
ラッチ104Lは、接触部材104の側壁に開放部として形成され得る。ラッチ104Lは、枢動部材316のラッチ端部316Lよりも広くなることができる幅の円周方向に配置された表面を含むことができる。ラッチ端部316Lがラッチ104Lのそばを通過するときまで、枢動部材316は、枢動部318Pを中心とした回転を抑制される。示されるように、ラッチ104Lは、スカート104Sによってその下端で閉じられ得る垂直に延在する切り欠きの一部である。一旦ラッチ104Lを過ぎると、枢動部材316は、回転し得る。
【0029】
図3A~
図7に示されるように、プッシュ部材102は、プッシュ部材102の下側から下向きに(
図3Aで配向されるように)延在し、枢動部材316に係合する接触端部を含む剛性部材であることができるプッシュ部材102Pを含み得る。プッシュ要素102Pは、枢動部材316に係合し、その回転(枢動)、並びに送信機キャリア318の並進を引き起こす。送信機キャリア318は、接触部材104内に受容されることができ、それに結合された送信機及びセンサーアセンブリ330を有することができる。送信機及びセンサーアセンブリ330は、埋め込まれたバイオセンサー314から受信された測定された分析物値及び/又は他のデータを、リーダー、好適なアプリケーションを実行するスマートフォン、又は傾向を含む分析物値を処理及び表示するための他の装置に通信するために使用されることができる送信機電子機器及び無線を含む。送信機及びセンサーアセンブリ330は、それに結合されたバイオセンサー314を更に含み、これは、トロカール212Tの内側に受容され、トロカール212Tの助けを借りて挿入され、その後、トロカール212Tが除去され、バイオセンサー314がその人に埋め込まれたままである読み取り端部を有する。
【0030】
動作において、送信機及びセンサーアセンブリ330は、送信機キャリア318に取り外し可能に結合されることができる。送信機及びセンサーアセンブリ330は、トロカールアセンブリ212の後退時に、送信機及びセンサーアセンブリ330をユーザーの皮膚に付着させるための付着層を含むことができる。送信機キャリア318からの送信機及びセンサーアセンブリ330の取り外しを可能にする任意の好適な機構は、感圧付着剤、わずかな干渉適合、低放出力保持機構、又はこれらに類するものが使用され得る。
【0031】
いくつかの実施形態では、プッシュ部材102、接触部材104、枢動部材316、及び/又は送信機キャリア318は、生分解性及び/又はリサイクル可能な材料(例えば、リサイクル可能なプラスチック、生分解性紙製品、竹など)から形成され得る。特に、いくつかの実施形態では、リサイクル可能なプラスチックは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレンなどを含むが、これらに限定されない、上記の構成要素に使用され得る。
【0032】
より詳細には、送信機キャリア318は、接触部材104に対して軸方向に並進可能であり、バイオセンサー314の挿入中に送信機及びセンサーアセンブリ330を支持するように構成されている。特に、送信機及びセンサーアセンブリ330は、送信機電子機器336、電源(図示せず)、及びバイオセンサー314を含むバイオセンサーアセンブリを含み得る。
【0033】
送信機及びセンサーアセンブリ330は、バイオセンサー314をバイアスし、バイオセンサー314を通過する電流を感知するためのアナログフロントエンド、例えば、オペレーショナルアンプ(amplifier)又はアンプ(amplifiers)、電流感知回路、電流信号をデジタル化するためのアナログ-デジタル変換器などの処理回路、デジタル化された電流信号を記憶するためのメモリ、測定された電流信号に基づいて、場合によっては分析物濃度値を計算するためのマイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのコントローラ、及び外部デバイス(例えば、分析物濃度を記憶及び/又は表示するように構成されたスマートフォン又は別の好適な外部リーダデバイス)に分析物濃度値を送信するための送信機回路を含み得る、送信機電子機器336(
図3B)を含み得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、送信機及びセンサーアセンブリ330内で使用されるバイオセンサー314は、2つの電極を含み得、バイアス電圧は、一対の電極にわたって印加され得る。このような場合、電流は、バイオセンサー314を通して測定され得る。他の実施形態では、バイオセンサー314は、動作電極、対電極、及び基準電極などの3つの電極を含み得る。このような場合、バイアス電圧は、動作電極と基準電極との間に印加されてもよく、電流は、例えば、動作電極を通して測定され得る。バイオセンサー314は、それらが検出する生成物と分析物-酵素反応を受ける1つ以上の化学物質を含む活性領域を含み得る。酵素は、分析物との反応(例えば、酸化還元反応)を提供し、電極で電流を生成するために、1つ以上の電極上に固定化されることができる。例示的な化学物質は、分析物としてグルコースを測定するための、グルコースオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ、又はこれに類するものを含む。いくつかの実施形態では、フェリシアニド又はフェロセンなどの媒介物質は、活性領域で用いられ得る。一般に、好適なバイオセンサーで検出及び/又は監視され得、好適な化学物質が存在する任意の分析物は、例えば、グルコース、コレステロール、乳酸、尿酸、アルコール、又はこれに類するものが測定され得る。分析物は、本明細書において、分析手順において測定可能である成分、物質、化学種、又は化学成分として定義される。
【0035】
バイオセンサー314の実施例は、トロカールアセンブリ212のトロカール212Tに縦方向に形成された側溝332の内部に受容されることができ、皮膚の下の間質液の分析物濃度を感知することができる、
図3B及び
図3Cに示されるストランド形状のセンサーなど、ユーザーの皮膚に埋め込まれ得る任意の好適な埋め込み可能なセンサーであってもよい。
【0036】
トロカールアセンブリ212のトロカール212Tは、例えば、ステンレス鋼などの金属、又はプラスチックなどの非金属から作製され得る。他の好適な材料は、使用され得る。いくつかの実施形態では、トロカール212Tは、限定されるものではないが、丸いCチャネル管、丸いUチャネル管、断面でU字形状に折り畳まれた打ち抜き板金部分、断面でUチャネル形状を有する成形/鋳造金属部分、又はU形状断面を引き起こすエッチングされた又は接地チャネルを有する固体金属シリンダから形成された、縦方向に形成された側溝332を有し得る。他のトロカール形状は、埋め込まれたバイオセンサー314の残したまま、挿入及び後退を可能にするように使用され得る。
【0037】
トロカールアセンブリ212の本体312Bは、例えば、限定されるものではないが、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリカーボネート、ナイロン、アセタール、ポリフタルアミド(PPA)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン(peek)、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン(HDPE)、及び低密度ポリエチレン(LDPE)などの好適なプラスチックから形成され得る。他の好適に硬い材料は、使用され得る。
【0038】
図3B及び
図3Cに最もよく示されるように、バイオセンサー314は、トロカール212Tの長さに沿って延在し、ねじ部分331に形成された通路334に移行し、次いで、電気回路基板、又は送信機及びセンサーアセンブリ330の他の電子機器を含む、結合された、又は結合するように構成された他の同様の電子部品などの送信機電子機器336に接続するために、通路334から横方向に通過する、トロカール212Tの側溝332に受容されている。したがって、トロカール212Tのユーザーの皮膚の中への挿入、次いで後退時に、バイオセンサー314は、通路334及び側溝332から取り外されることによって、所定の位置に留まることができる。
【0039】
動作において、トロカールアセンブリ212は、バイオセンサー314をユーザーの皮膚に挿入するために、挿入ストロークにおいて枢動部材316のフォーク316Fによって接触されることによって駆動可能であってもよい。特に、トロカールアセンブリ212は、枢動部材316のフォーク316Fに形成された開放端溝に受容されている本体312Bの翼212Wによって駆動可能である。更に、本体312Bは、中空内部205Iの同様の矩形部分に受容される矩形部分を含み得る。上で考察されたように、矩形部分は、インターフェースし、回転防止支持体を提供し得る。
【0040】
図3Aに最もよく示されるように、接触部材104は、プッシュ部材102と同心であるように構成され得、かつそれと入れ子式であってもよい。いくつかの実施形態では、接触部材104は、垂直に延在する溝又は凹部などの第1のアライメント特徴を含み得、送信機キャリア318は、第1のアライメント特徴とインターフェースする垂直に延在する指タブなどの第2のアライメント特徴を含み得る。このようなアライメント特徴は、ストロークの挿入部分及び後退部分中など、そこの間での回転を防止するために、回転アライメントにおける接触部材104及び送信機キャリア318を保持し得る。プッシュ部材102及び接触部材104は、示されるように卵形若しくは長円形であり得、又は任意選択で、円形、楕円形若しくは横断面における任意の他の好適な形状であり得る。いくつかの実施形態では、プッシュ部材102及び接触部材104は、同心ではない場合がある。
【0041】
ここで、バイオセンサーインサータ100の動作は、本明細書に提供された実施形態による、バイオセンサー314を挿入するように動作する挿入方法のストロークの様々な部分中のバイオセンサーインサータ100の断面側面図を例証する、
図4~
図7を参照して記載されている。加えて、
図8は、本明細書に提供された実施形態による、バイオセンサー314を挿入するためにバイオセンサーインサータ100を使用する方法800のフローチャートを例証する。
【0042】
図8の挿入方法300を開始するために、針カバー(図示せず)は、バイオセンサーインサータ100のトロカールアセンブリ212のねじ部分331から取り外されることができる。バイオセンサーインサータ100は、上腕、腹部領域、又は別の好適な位置など、ユーザーの所望の挿入部位を囲む皮膚と接触して配置される。
【0043】
挿入を開始するために、力108は、プッシュ部材102を接触部材104に対して並進させ、挿入部位に向かって移動させるように、ユーザーによってプッシュ部材102に印加される。接触部材104上でのプッシュ部材102の移動は、プッシュ要素102Pを枢動部材316に接触させ、これにより、送信機キャリア318及び枢動部材316が、壁に沿ってラッチ端部316Lがラッチ104Lに向かって直線的に相対移動する状態で、挿入部位に向かって移動及び並進させる。
【0044】
方法800のストロークのこの第1の部分中に、枢動部材316は、ラッチ端部316Lと接触部材104の壁との接触を介して枢動することから防止される。したがって、送信機キャリア318及び結合された送信機とセンサーアセンブリ330は、挿入部位に向かって並進する。
【0045】
図4に示されるように、送信機キャリア114及び送信機及びセンサーアセンブリ330は、挿入部位に向かって移動し続け、トロカール212Tは、皮膚の挿入部位に接触して入り、送信機及びセンサーアセンブリ330の底面は、挿入部位の周りの皮膚に接触する。いくつかの実施形態では、送信機及びセンサーアセンブリ330の底面は、挿入部位を取り囲むユーザーの皮膚に(例えば、付着剤材料を介して)付着し得る。トロカール212T及びバイオセンサー314は、バイオセンサー314が皮下領域における間質液と接触することができる挿入部位に入る。バイオセンサー314は、他の深さが使用され得るが、例えば、皮膚内4mm~6mmに配置されることができる。
【0046】
図5に示されるように、バイオセンサー314の挿入(挿入部位の周りの皮膚への送信機及びセンサーアセンブリ330の付着を含む)に続き、プッシュ部材102は、ストロークの第2の部分において接触部材104に対して移動し続ける。枢動部材316のラッチ端部316Lがストロークの第2の部分の開始時にラッチ104Lを通過するときに、枢動部材316は、プッシュ要素102Pによる押すことを介して枢動すること、ラッチ104Lの下で枢動部318Pを中心に回転し、切り欠き部338に入ることが可能にされる。枢動は、ストロークの第2の部分におけるトロカールアセンブリ212の後退を引き起こす。
【0047】
後退中に、枢動部材316は、枢動部材316上のプッシュ要素102Pによって印加される力108に起因して、送信機キャリア318上で枢動する。これが発生すると、トロカールアセンブリ212は、挿入部位から後退し、ユーザーに付着される送信機及びセンサーアセンブリ330から離れて移動する。プッシュ部材102が接触部材104に対して挿入部位に向かって移動し続けるにつれて、プッシュ要素102Pは、枢動部材316に対して押し続ける。最終的に、
図5に示されるように、枢動部材316は、トロカールアセンブリ212がユーザーの皮膚から完全に取り外されるように十分に枢動し、埋め込まれたバイオセンサー314を内部に残す。プッシュ部材102が更に押され続けると、トロカールアセンブリ212は、スロット220に沿って後退され、保持特徴220Rを過ぎる。追加的に、トロカールアセンブリ212は、トロカールホルダ105のシース部分205S内に後退され、それによって確実に保持される。
【0048】
バイオセンサーインサータ100は、次いで、送信機及びセンサーアセンブリ330の底面を挿入部位でユーザーの皮膚に付着させ、バイオセンサー314をユーザーの間質液と接触させた状態で、送信機及びセンサーアセンブリ330を所定の位置に残して、取り外され得る。
【0049】
図6に示されるように、バイオセンサーインサータ100の取り外しの前又は後に、トロカールホルダ105を、内部にトロカールアセンブリ212が包含され、保持された状態で、取り外すことができる。トロカールアセンブリ212は、トロカールホルダ105内に固定され、それとともに医療廃棄物として廃棄されることができる。
【0050】
いくつかの実施形態では、プッシュ部材102、接触部材104、枢動部材316、及び送信機キャリア318は、リサイクル可能又は生分解性材料で形成され、これらの構成要素は、リサイクル又は堆肥化され得る。したがって、本開示のバイオセンサーインサータ100が、医療廃棄物の量を劇的に低減し、リサイクル可能な又は生分解性材料の量を増加させることを認識されたい。
【0051】
図7は、バイオセンサーインサータ100の様々な構成要素の分解図を例証する。
【0052】
ここで
図8を参照すると、バイオセンサー(例えば、バイオセンサー314)をユーザーに挿入するためにバイオセンサーインサータ(例えば、バイオセンサーインサータ100)を使用する方法800の実施形態が、記載されている。方法800は、ブロック802において、受容器(例えば、受容器107)を含むプッシュ部材(例えば、プッシュ部材102)と、受容器に挿入され、シース部分(例えば、シース部分205S)を含むトロカールホルダ(例えば、トロカールホルダ105)と、プッシュ部材に対して並進可能な接触部材(例えば、接触部材104)と、トロカール(例えば、トロカール212T)を含むトロカールアセンブリ(例えば、トロカールアセンブリ212)と、を備えるバイオセンサーインサータ(例えば、バイオセンサーインサータ100)を提供することを含む。
【0053】
方法800は、ブロック804において、接触部材(例えば、接触部材104)をユーザーの皮膚に接触させること、並びにブロック806において、トロカール(例えば、トロカール212T)及びバイオセンサー(例えば、バイオセンサー314)の皮膚への挿入を引き起こすように、プッシュ部材(例えば、プッシュ部材102)を押すことと、を更に含む。押すこと(力108)は、送信機キャリア(例えば、送信機キャリア318)を接触部材に対して並進させる。
【0054】
更に、方法800は、ブロック808において、バイオセンサー(例えば、バイオセンサー314)が埋め込まれたまま、トロカールアセンブリ(例えば、トロカールアセンブリ212)をシース部分(例えば、シース部分205S)に後退させるために、プッシュ部材(例えば、プッシュ部材102)を押し続けることを含む。最後に、方法800は、ブロック810において、トロカールホルダ(例えば、トロカールホルダ105)及びトロカールアセンブリ(例えば、トロカールアセンブリ212)を受容器(例えば、受容器107)から取り外すことを含む。取り外しに続き、トロカールホルダ105及びトロカールアセンブリ212は、血液で汚染されている場合、スカート104Sとともに医療廃棄物として廃棄され得る。バイオセンサーインサータ100の残りは、リサイクルされることができる。
【0055】
前述の説明は、例示の実施形態のみを開示する。この開示の範囲内にある上記で開示された装置及び方法の修正は、当業者にとって容易に明らかであろう。
【国際調査報告】