(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-01
(54)【発明の名称】折り畳みジョイント
(51)【国際特許分類】
B62K 15/00 20060101AFI20240125BHJP
F16B 7/18 20060101ALI20240125BHJP
【FI】
B62K15/00
F16B7/18 F
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023543371
(86)(22)【出願日】2022-01-14
(85)【翻訳文提出日】2023-07-19
(86)【国際出願番号】 CN2022071972
(87)【国際公開番号】W WO2022156604
(87)【国際公開日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】202120138265.3
(32)【優先日】2021-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522310133
【氏名又は名称】大行科工(深▲せん▼)股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DAHON TECH(SHENZHEN)CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】莫 怡平
(72)【発明者】
【氏名】韓 徳▲ウェイ▼
(72)【発明者】
【氏名】劉 国平
【テーマコード(参考)】
3D212
3J039
【Fターム(参考)】
3D212BA01
3J039AA01
3J039BB03
3J039GA03
(57)【要約】
折り畳みジョイントは、ロッド(1)にそれぞれ接続された2つの接続プレート(2)を含み、2つの接続プレート(2)は一側でヒンジ接続され、2つの接続プレート(2)の合わせ面のそれぞれには、2つ以上のボス(2.1)があり、そのうちの一方の接続プレート(2)の各ボス(2.1)には、ねじ棒(4)によって駆動され、且つ一側が溝(3.1)を呈するクランプブロック(3)が設けられ、クランプブロック(3)の一側の溝(3.1)の凹面エッジは、2つの接続プレート(2)が合わせる時に、各接続プレート(2)のボス(2.1)のフランジに同時に接触することができ、合わせた接続プレート(2)をクランプして締め付ける。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つのロッド(1)にそれぞれ接続された2つの接続プレート(2)を含み、2つの接続プレート(2)の一側が互いにヒンジ接続された折り畳みジョイントであって、
2つの接続プレート(2)の合わせ面において、少なくとも2つの対応するエッジのそれぞれでボス(2.1)が設けられ、そのうちの一方の接続プレートの各ボス(2.1)には、移動可能で一側が溝(3.1)を呈するクランプブロック(3)が設けられ、クランプブロックの一側における溝(3.1)の凹面エッジは、2つの接続プレートが合わせる時に、各接続プレートのボス(2.1)のフランジに同時に接触することができ、クランプブロック(3)は、ねじ棒(4)における左右ねじによってそれぞれ駆動されて、クランプブロック(3)の溝(3.1)の凹面エッジを接続プレート(2)のボス(2.1)のフランジに対して接触させたり離間させたりする、
ことを特徴とする折り畳みジョイント。
【請求項2】
接続プレート(2)のボスは、接続プレートの内部に設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の折り畳みジョイント。
【請求項3】
接続プレート(2)のボスは、接続プレートの外部に設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の折り畳みジョイント。
【請求項4】
接続プレート(2)のボス(2.1)のフランジは、台形または円弧形を呈する、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の折り畳みジョイント。
【請求項5】
2つの接続プレート(2)は、二軸接続ブロック(200)及び2つのヒンジ軸(201)を介してヒンジ接続される、
ことを特徴とする請求項4に記載の折り畳みジョイント。
【請求項6】
ねじ棒(4)の回転は、外角レンチ又はソケットレンチによって駆動される、
ことを特徴とする請求項5に記載の折り畳みジョイント。
【請求項7】
ねじ棒(4)の上部分はハンドル(8)に固定接続される、
ことを特徴とする請求項5に記載の折り畳みジョイント。
【請求項8】
ねじ棒(4)には、クランプブロック(3)を押し付けるばね(5)が設けられる、
ことを特徴とする請求項6に記載の折り畳みジョイント。
【請求項9】
ロッド(1)には、安全バックル台(8.1)及び安全バックル(8.2)が設けられる、
ことを特徴とする請求項7に記載の折り畳みジョイント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は折り畳み技術分野に関し、特に折り畳みジョイントに関する。
【背景技術】
【0002】
自転車は交通機関として人々の日常生活に重要な役割を果たしている。持ち運びの利便さのために、折り畳み自転車が人々の生活に登場した。そして、折り畳み自転車を折り畳み状態と非折り畳み状態との間で切り替えることを実現するために、折り畳みジョイントが必要である。
【0003】
従来の折り畳みジョイントは一般的に、2つのリンクと、2部分の車両パイプにそれぞれ接続された2つのジョイントとを含み、2つのジョイントの一端には、外部又は内部において合わせた2つの接続プレートを締め付けて開かないようにするロック装置がヒンジ接続される。ジョイントがフレームに使用されるため、ライディングのバンプに大きな力がかかり、折り畳みジョイントについては、合わせて締め付ける場合に十分な剛性を確保するだけでなく、折りたたみや開閉の操作性を迅速で快適にする必要があるので、ロック装置については設計が厚く複雑な構造となり、製造コストが高くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ロックが確実、構造が簡単、製造コストが低い、合わせた2つの接続プレートを二重ロックする折り畳みジョイントを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る折り畳みジョイントは、2つのロッド1にそれぞれ接続された2つの接続プレート2を含み、2つの接続プレート2の一側が互いにヒンジ接続され、2つの接続プレートの合わせ面のそれぞれには、2つ以上のボスがあり、そのうちの一方の接続プレートの各ボスには、移動可能で一側が凹形を呈するクランプブロックが設けられ、クランプブロックの一側における凹形の凹面エッジは、2つの接続プレートが合わせる時に、各接続プレートのボスのフランジに同時に接触することができ、クランプブロックは、ねじ棒における左右ねじによってそれぞれ駆動されて、クランプブロックの凹形の凹面エッジを接続プレートのボスのフランジに対して接触させたり離間させたりする。
【0006】
本発明に係る折り畳みジョイントでは、2つの接続プレートには、2つの以上のボスがあり、2つの接続プレートが合わせる時に、クランプブロックの凹形の凹面エッジは、接続プレートのボスのフランジに同時に接触することができ、即ち、合わせた2つの接続プレートを、開くことができないようにクランプすることができる。上記二重ロック折り畳みジョイントは、ねじ棒の左右ねじによりクランプブロックの移動を駆動する。そのロック又はロックの解除を実現するには、ねじ棒のねじを用いてクランプブロックの短距離直線移動を駆動するだけで済み、ねじ棒によってクランプブロックの短距離移動を制御する構造は非常に簡単であり、折り畳みジョイントの全体の開閉操作が速くて便利である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】折り畳みジョイントの半分開いた状態の斜視図である。
【
図2】折り畳みジョイントの折りたたんだ状態の輪郭図である。
【
図4】折り畳みジョイントの半分開いた状態の斜視図である。
【
図5】二軸ヒンジ折り畳みジョイントの半分開いた状態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の上記目的、特徴及び利点をより明らかに理解するために、以下に図面を参照しながら本発明の具体的な実施形態を詳細に説明する。以下の説明において、本発明を十分に理解するように、多くの具体的な詳細を説明する。しかしながら、本発明は、ここで説明するものと異なる多くの形態で実施することができ、当業者は本発明の内容に反しない状況で類似する改良を行うことができるので、本発明は以下に開示される具体的な実施例に限定されるものではない。
【0009】
本発明の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」等の用語に指示される向き又は位置関係は、添付図面に示すものに基づく向き又は位置関係であり、本発明の説明を容易にし簡略化するためのものに過ぎなく、指摘された装置又は素子が特定の向きを有し、特定の向きで構築され操作しなければならないことを指示又は示唆するものではないので、本発明を限定するものと理解されない。
【0010】
また、「第1」、「第2」の用語は単に説明するために用いられ、相対的な重要性を指示し又は暗示し、或いは指示された技術的特徴の数を暗示すると理解されない。これにより、「第1」、「第2」が限定された特徴は少なくとも1つの当該特徴を含むと明示しまたは暗示することができる。本発明の説明において、「複数」は少なくとも2つという意味であり、特に明確な具体的な限定がない限り、例えば2つ、3つなどである。
【0011】
本発明において、明確な規定及び限定がない限り、「取り付け」、「繋がり」、「接続」、「固定」等の用語は広く理解されるべきであり、特に明確な限定がない限り、例えば、固定接続であってもよいし、取り外し可能に接続されてもよいし、又は一体であってもよく、機械的接続であってもよいし、電気的接続であってもよく、直接的に接続されてもよいし、中間媒体を介して間接的に接続されてもよく、2つの素子内部の連通又は2つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本発明における具体的な意味を理解してもよい。
【0012】
本発明において、明確な規定及び限定がない限り、第1特徴が第2特徴の「上」又は「下」であることとは、第1及び第2特徴が直接的に接触し、又は第1及び第2特徴が中間媒体を介して間接的に接触してもよい。そして、第1特徴は第2特徴の「上」、「上方」及び「上面」にあることとは、第1特徴が第2特徴の直上又は斜め上方にあることであってもよいし、或いは第1特徴の水平高さが第2特徴より高いことのみを示してもよい。第1特徴は第2特徴の「下」、「下方」及び「下面」にあることとは、第1特徴が第2特徴の直下又は斜め下方にあることであってもよいし、或いは第1特徴の水平高さが第2特徴より低いことのみを示してもよい。
【0013】
なお、素子は他方の素子に「固定される」又は「設けられる」と呼ばれる場合に、他方の素子に直接的にあってもよいし、又は中間素子が存在してもよい。一方の素子は、他方の素子に「接続される」と考えられる場合に、他方の素子に直接的に接続されてもよく、又は中間素子が同時に存在する可能性がある。本明細書で使用された用語「垂直」、「水平」、「上」、「下」、「左」、「右」及び類似する表現は説明の目的のためだけであり、唯一の実施形態を示すものではない。
【0014】
【0015】
折り畳みジョイントは、2つのロッド1にそれぞれ接続された2つの接続プレート2を含み、2つの接続プレート2の一側が互いにヒンジ接続され、2つの接続プレート2の合わせ面の内面において、上下に台形ボス2.1があり、1つの接続プレート2の上下ボスには、移動可能なクランプブロック3が設けられ、クランプブロック3の台形ボス2.1寄りの一側が台形溝を呈し、ねじ棒4の上部分には、上クランプブロック3に右ねじで接続される右ねじがあり、ねじ棒4の下部分には、下クランプブロック3に左ねじで接続される左ねじがあり、ねじ棒4の上部分がハンドル8に固定接続され、ねじ棒4は、ねじ棒バックル6により接続プレート2に固定接続される。
【0016】
前記折り畳みジョイントでは、接続プレート2のボスは、接続プレートの内部又は外部に設けられ、2つの接続プレート2は、二軸接続ブロック200及び2つのヒンジ軸201を介してヒンジ接続され、接続プレート2のボス2.1のフランジは台形または円弧形を呈し、ロッド1には安全バックル台8.1及び安全バックル8.2が設けられてもよい。
【0017】
ハンドル8を右回りにすると、ねじ棒4の右ねじは、上クランプブロック3が上へ移動するように駆動して、上クランプブロック3の台形溝3.1の凹面エッジを2つの接続ブロックの上台形ボス2.1のフランジにそれぞれ接触させるととともに、下クランプブロック3が下へ移動するように駆動して、下クランプブロック3の台形溝3.1の凹面エッジを2つの接続ブロックの下台形ボス2.1のフランジにそれぞれ接触させ、これによってロック状態になり、2つのクランプブロックを用いて2つの接続プレートを上下にロッキングし、非常に頑丈である。クランプブロック3としては、溝3.1が接続プレート2のボス2.1に緊密に嵌合され、構造がコンパクトとなり、クランプブロック3の移動について、最も普通のねじ棒4を用いて駆動させ、構造が非常に簡単かつ確実であり、接続プレート2は、より小さく、より美しくすることができ、且つ製造プロセスが簡単でコストが低い。安全バックル8.2がハンドル8の穴に回転挿入されると、ハンドル8が回転できないようにロックアップし、ねじ棒4が誤って左回りになってしまってクランプブロック3を移動させることを防止でき、セキュリティの役割を果たす。安全バックル8.2が回転してハンドル8の穴から外れ、ハンドル8を左回りに回転すると、ねじ棒4の右ねじは、上クランプブロック3が下へ移動するように駆動して、上クランプブロック3の台形溝3.1の凹面エッジを2つの接続ブロックの上台形ボス2.1のフランジからそれぞれ離間させるととともに、下クランプブロック3が上へ移動するように駆動して、下クランプブロック3の台形溝3.1の凹面エッジを2つの接続ブロックの下台形ボス2.1のフランジからそれぞれ離間させ、これによって2つの接続プレートを開くことができる。
【0018】
【0019】
折り畳みジョイントは、2つのロッド1にそれぞれ接続された2つの接続プレート2を含み、2つの接続プレート2の一側が互いにヒンジ接続され、2つの接続プレート2の合わせ面の外面において、上下に台形ボス2.1があり、1つの接続プレート2の上下ボスには、移動可能なクランプブロック3が設けられ、クランプブロック3の台形ボス2.1寄りの一側が台形溝を呈し、ねじ棒4の上部分には、上クランプブロック3に右ねじで接続される右ねじがあり、ねじ棒4の下部分には、下クランプブロック3に左ねじで接続される左ねじがあり、ねじ棒4の上部分の内には六角穴があり、ねじ棒4は、ねじ棒バックル6により接続プレート2に固定接続される。
【0020】
前記折り畳みジョイントでは、ねじ棒4の回転を駆動するのは、外角レンチ又はソケットレンチ、例えば六角レンチ9が採用され、六角レンチ9でねじ棒4を右回りに回転させると、ねじ棒4の右ねじは、上クランプブロック3が上へ移動するように駆動して、上クランプブロック3の台形溝3.1の凹面エッジを2つの接続ブロックの上台形ボス2.1のフランジにそれぞれ接触させるとともに、下クランプブロック3が下へ移動するように駆動して、下クランプブロック3の台形溝3.1の凹面エッジを2つの接続ブロックの下台形ボス2.1のフランジにそれぞれ接触させ、これによってロック状態となり、ねじ棒にはばね5が設けられ、ばね5は常にクランプブロックを押し付けて、ねじ棒4が誤って左回りになってしまってクランプブロック3を移動させることを防止でき、セキュリティの役割を果たす。六角レンチ9でねじ棒4を左回りに回転させると、ねじ棒4の右ねじは、上クランプブロック3が下へ移動するように駆動して、上クランプブロック3の台形溝3.1の凹面エッジを2つの接続ブロックの上台形ボス2.1のフランジからそれぞれ離間させるととともに、下クランプブロック3が上へ移動するように駆動して、下クランプブロック3の台形溝3.1の凹面エッジを2つの接続ブロックの下台形ボス2.1のフランジからそれぞれ離間させ、これによって2つの接続プレートを開くことができる。
【国際調査報告】