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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-01
(54)【発明の名称】バイト装置とその補助具
(51)【国際特許分類】
   A61M 16/01 20060101AFI20240125BHJP
   A61M 16/04 20060101ALI20240125BHJP
   A61M 16/06 20060101ALI20240125BHJP
【FI】
A61M16/01 K
A61M16/04 Z
A61M16/06 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023544361
(86)(22)【出願日】2022-01-25
(85)【翻訳文提出日】2023-07-20
(86)【国際出願番号】 IB2022050618
(87)【国際公開番号】W WO2022162520
(87)【国際公開日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】110102883
(32)【優先日】2021-01-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523217846
【氏名又は名称】シエ チャン-ビ
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(72)【発明者】
【氏名】シエ・チャン-ビー
(57)【要約】
バイト装置は、患者の口(92)内に配置されるように構成され、外部から複数のソフトチューブを患者の口(92)内に挿入するのを補助し、バイト部材 (2)と補助具 (3)とを有する。前記バイト部材(2)は、当接部 (21)と、前記当接部(21)の一側から外へ延伸するバイティング部 (216)と、前記バイティング部(216)に反対するスリーブ部(22)と、ソフトチューブ(91)がそこを挿通する中央孔(23)と、を有する。前記補助具(3)は、メイン補助孔(317)を有し、前記スリーブ部(22)に取り付けられる固定プレート構造(31)と、他のソフトチューブ(91)の前記患者の口(92)への挿入に供する少なくとも1つのサブ補助孔(318)と、を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイト装置のバイト部材に取り外し可能に接続されるバイト装置の補助具であって、
前記バイト部材は、患者の口内に配置されて外部から複数のソフトチューブを患者の口内に挿入するのに適するように構成されていると共に、中心線を定義し、且つ、当接部と、前記当接部の一側から外へ延伸すると共に、患者の口内に位置するように構成されているバイティング部と、前記当接部の他側から外へ延伸して前記中心線に沿って前記バイティング部と反対側にあるスリーブ部と、前記バイティング部と前記当接部と前記スリーブ部を貫通するように延伸すると共に、1つの前記ソフトチューブが挿入するのに適する中央孔と、を有するように構成されており、
前記補助具は、取り外し可能に前記バイト部材の前記スリーブ部に取り付けられるように構成され、且つ、前記バイト部材の前記当接部に面する第1の側面と、前記第1の側面の反対側にある第2の側面と、前記第1の側面と前記第2の側面とを貫通するように形成されるメイン補助孔と少なくとも1つのサブ補助孔とを有する固定プレート構造を備え、前記メイン補助孔は、前記バイト部材の前記スリーブ部に取り付けられるように構成され、前記少なくとも1つのサブ補助孔は、他の1つの前記ソフトチューブが前記患者の口に挿入できるように構成されていることを特徴とするバイト装置の補助具。
【請求項2】
前記固定プレート構造は、前記第1の側面及び前記第2の側面の側端を繋ぐ2つの第3の側面を更に有し、
前記少なくとも1つのサブ補助孔は、2つのサブ補助孔を含み、各前記サブ補助孔は、前記メイン補助孔と、対応する1つの前記第3の側面との間に配置され、各前記サブ補助孔は、前記バイト部材の前記当接部によりブロックされず、且つ、対応する1つの前記ソフトチューブを患者の口内に挿入できるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のバイト装置の補助具。
【請求項3】
前記固定プレート構造は2つの第4の側面を更に有し、その中の1つは前記第1の側面及び前記第2の側面の上端と前記第3の側面の上端とを繋ぎ、他の1つは前記第1の側面及び前記第2の側面の下端と前記第3の側面の下端を繋ぎ、
前記固定プレート構造は前記第1の側面及び前記第2の側面の前記上端を繋ぐ前記第4の側面から1つの前記サブ補助孔に延伸する通路を更に有し、
前記1つの前記サブ補助孔の幅は前記通路の前記中心線に直交する左右方向における幅より広く、前記通路は対応する1つの前記ソフトチューブが通過して前記1つの前記サブ補助孔に進入することを許容するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のバイト装置の補助具。
【請求項4】
前記バイト部材の前記当接部は、前記中心線を包囲する外周面と、前記外周面の前側周辺に接続する当接面とを有し、
前記固定プレート構造の前記第1の側面は、平面エリアと、前記平面エリアから突起すると共に、前記当接面に面するように構成される複数の互いに間を開けている突起エリアとを有することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のバイト装置の補助具。
【請求項5】
前記補助具は前記患者の頭に装着される固定具と共に運用するのに適し、
前記バイト部材の前記当接部は、前記中心線を包囲する外周面と、前記外周面の前側周辺に接続する前当接面と、前記前当接面に反対する後当接面と、を有し、
前記外周面は、前記中心線に直交する上下方向において互いに離れた2つの当接エリアを有し、
前記スリーブ部は、前記前当接面から外へ延伸し、
前記バイティング部は、前記当接部の前記後当接面から外へ延伸すると共に、前記上下方向における幅が前記外周面の幅より小であり、
前記当接部は、前記前当接面と前記後当接面を通過するように延伸し且つ前記固定具の自由端の延伸のために構成される開口を更に有し、
前記固定プレート構造は2つの第4の側面を更に有し、その中の1つは前記第1の側面及び前記第2の側面の上端と前記第3の側面の上端とを繋ぎ、他の1つは前記第1の側面及び前記第2の側面の下端と前記第3の側面の下端を繋ぎ、
前記固定プレート構造は更に、
前記第1の側面及び前記第2の側面の前記上端を繋ぐ前記第4の側面に形成されると共に、前記開口と位置が対応するノッチと、前記第1の側面と前記第2の側面を貫通するように延伸する2つのスロットと、を有し、各前記スロットはいずれも1つの前記サブ補助孔と対応する前記第3の側面との間に位置し、
前記ノッチは、前記開口の外に延伸する前記固定具の自由端を通過させて前記スロットにそれぞれ固定されるようにすることを許容するように構成され、よって前記固定具が前記補助具及び前記バイト部材を前記患者の頭に固定することができることを特徴とする請求項2に記載のバイト装置の補助具。
【請求項6】
前記固定プレート構造は前記第2の側面から前記第1の側面へと内側へ延伸する2つの刻み目を更に有し、各前記刻み目はいずれも前記ノッチと対応する1つの前記スロットとの間に延伸且つ連通して前記固定具の前記自由端を前記ノッチから前記対応する1つの前記スロットに案内することを特徴とする請求項5に記載のバイト装置の補助具。
【請求項7】
前記補助具は少なくとも1つの締め付け具と共に運用するのに適し、
前記バイト部材の前記当接部は、前記中心線を包囲する外周面と、前記外周面の前側周辺に接続する前当接面と、前記前当接面から内側に延伸すると共に、幅が前記中央孔の幅より短い少なくとも1つの第1の固定孔とを有し、
前記固定プレート構造は、前記第1の側面と前記第2の側面を通過すると共に、前記少なくとも1つの第1の固定孔と位置が対応する上、前記少なくとも1つの締め付け具を自身に通過させてから前記少なくとも1つの第1の固定孔内に延伸させることで前記補助具の前記バイト部材に対する相対移動を阻止する少なくとも1つの第2の固定孔を更に有することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のバイト装置の補助具。
【請求項8】
前記第3の側面に隣接する前記固定プレート構造の2つの反対側に接続され、且つ、前記患者の頭を包囲するように構成されたストラップアセンブリを更に有することを特徴とする請求項2に記載のバイト装置の補助具。
【請求項9】
前記固定プレート構造はシリコン材料により一体に成型されたことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載のバイト装置の補助具。
【請求項10】
患者の口内に配置されて複数のソフトチューブを外部から患者の口内に挿入するのに適するように構成されるバイト装置であって、
中心線を定義し、且つ、当接部と、前記当接部の一側から外へ延伸すると共に、患者の口内に位置するように構成されているバイティング部と、前記当接部の他側から外へ延伸して前記中心線に沿って前記バイティング部と反対側にあるスリーブ部と、前記バイティング部と前記当接部と前記スリーブ部を貫通するように延伸すると共に、1つの前記ソフトチューブが挿入するのに適する中央孔と、を有するように構成されたバイト部材と、
固定プレート構造を有する補助具と、を備え、
前記固定プレート構造は、取り外し可能に前記バイト部材の前記スリーブ部に取り付けられるように構成され、且つ、前記バイト部材の前記当接部に面する第1の側面と、前記第1の側面の反対側にある第2の側面と、前記第1の側面と前記第2の側面とを貫通するように形成されるメイン補助孔と少なくとも1つのサブ補助孔とを有し、
前記メイン補助孔は、前記バイト部材の前記スリーブ部に取り付けられるように構成され、前記少なくとも1つのサブ補助孔は、他の1つの前記ソフトチューブが前記患者の口に挿入できるように構成されていることを特徴とするバイト装置。
【請求項11】
前記固定プレート構造は、前記第1の側面及び前記第2の側面の側端を繋ぐ2つの第3の側面を更に有し、
前記少なくとも1つのサブ補助孔は、2つのサブ補助孔を含み、各前記サブ補助孔は、前記メイン補助孔と、対応する1つの前記第3の側面との間に配置され、各前記サブ補助孔は、前記バイト部材の前記当接部によりブロックされず、且つ、対応する1つの前記ソフトチューブを患者の口内に挿入できるように構成されていることを特徴とする請求項10に記載のバイト装置。
【請求項12】
前記当接部は、前記中心線を包囲する外周面を有し、前記外周面に互いに反対し合う2つのカットアウトが形成され、各前記カットアウトは対応する1つの前記ソフトチューブに当接するように構成されていることを特徴とする請求項10または請求項11に記載のバイト装置。
【請求項13】
各前記カットアウトにはそれぞれ凹陥面が形成され、前記凹陥面は互いに反対に面していることを特徴とする請求項12に記載のバイト装置。
【請求項14】
各前記カットアウトはそれぞれ平面を有することを特徴とする請求項12に記載のバイト装置。
【請求項15】
1つの前記カットアウトは凹陥面を有し、他の1つの前記カットアウトは平面を有することを特徴とする請求項12に記載のバイト装置。
【請求項16】
前記固定プレート構造は2つの第4の側面を更に有し、その中の1つは前記第1の側面及び前記第2の側面の上端と前記第3の側面の上端とを繋ぎ、他の1つは前記第1の側面及び前記第2の側面の下端と前記第3の側面の下端を繋ぎ、
前記固定プレート構造は前記第1の側面及び前記第2の側面の前記上端を繋ぐ前記第4の側面から1つの前記サブ補助孔に延伸する通路を更に有し、
前記1つの前記サブ補助孔の幅は前記通路の前記中心線に直交する左右方向における幅より広く、前記通路は対応する1つの前記ソフトチューブが通過して前記1つの前記サブ補助孔に進入することを許容するように構成されていることを特徴とする請求項11に記載のバイト装置。
【請求項17】
前記バイト部材の前記当接部は、前記中心線を包囲する外周面と、前記外周面の前側周辺に接続する当接面とを有し、
前記固定プレート構造の前記第1の側面は、平面エリアと、前記平面エリアから突起すると共に、前記当接面に面するように構成される複数の互いに間を開けている突起エリアとを有することを特徴とする請求項10または請求項11に記載のバイト装置。
【請求項18】
前記バイト装置は前記患者の頭に装着される固定具と共に運用するのに適し、
前記バイト部材の前記当接部は、前記中心線を包囲する外周面と、前記外周面の前側周辺に接続する前当接面と、前記前当接面に反対する後当接面と、を有し、
前記外周面は、前記中心線に直交する上下方向において互いに離れた2つの当接エリアを有し、
前記スリーブ部は、前記前当接面から外へ延伸し、
前記バイティング部は、前記当接部の前記後当接面から外へ延伸すると共に、前記上下方向における幅が前記外周面の幅より小であり、
前記当接部は、前記前当接面と前記後当接面を通過するように延伸し前記固定具の自由端の延伸のために構成される開口を更に有し、
前記固定プレート構造は2つの第4の側面を更に有し、その中の1つは前記第1の側面及び前記第2の側面の上端と前記第3の側面の上端とを繋ぎ、他の1つは前記第1の側面及び前記第2の側面の下端と前記第3の側面の下端を繋ぎ、
前記固定プレート構造は、
前記第1の側面及び前記第2の側面の前記上端を繋ぐ前記第4の側面に形成されると共に、前記開口と位置が対応するノッチと、前記第1の側面と前記第2の側面を貫通するように延伸する2つのスロットと、を有し、各前記スロットはいずれも1つの前記サブ補助孔と対応する前記第3の側面との間に位置し、
前記ノッチは、前記開口の外に延伸する前記固定具の自由端を通過させて前記スロットにそれぞれ固定されるようにすることを許容するように構成され、よって前記固定具が前記補助具及び前記バイト部材を前記患者の頭に固定することができることを特徴とする請求項11に記載のバイト装置。
【請求項19】
前記固定プレート構造は前記第2の側面から前記第1の側面へと内側へ延伸する2つの刻み目を更に有し、各前記刻み目はいずれも前記ノッチと対応する1つの前記スロットとの間に延伸且つ連通して前記固定具の前記自由端を前記ノッチから前記対応する1つの前記スロットに案内することを特徴とする請求項18に記載のバイト装置。
【請求項20】
前記バイト装置は少なくとも1つの締め付け具と共に運用するのに適し、
前記当接部は、前記中心線を包囲する外周面と、前記外周面の前側周辺に接続する前当接面と、前記前当接面から内側に延伸すると共に、幅が前記中央孔の幅より短い少なくとも1つの固定孔とを有し、
前記固定プレート構造は、前記第1の側面と前記第2の側面を通過すると共に、前記少なくとも1つの第1の固定孔と位置が対応する上、前記少なくとも1つの締め付け具を自身に通過させてから前記少なくとも1つの第1の固定孔内に延伸させることで前記補助具の前記バイト部材に対する相対移動を阻止する少なくとも1つの第2の固定孔を更に有することを特徴とすることを特徴とする請求項10または請求項11に記載のバイト装置。
【請求項21】
前記第3の側面に隣接する前記固定プレート構造の2つの反対側に接続され、且つ、前記患者の頭を包囲するように構成されたストラップアセンブリを更に有することを特徴とする請求項11に記載のバイト装置。
【請求項22】
前記固定プレート構造はシリコン材料により一体に成型されたことを特徴とする請求項10~21のいずれか一項に記載のバイト装置。
【請求項23】
前記当接部は前記中心線を包囲する外周面を有し、
前記バイト部材は、前記外周面に配置され、弾性シリコン材料により作成され、且つ、前記患者の歯に接触するのに適する複数の接触部を更に有することを特徴とする請求項10または請求項11に記載のバイト装置。
【請求項24】
前記バイト部材はシリコン材料により一体に成型されたことを特徴とする請求項10~23のいずれか一項に記載のバイト装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はバイト装置とその補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
図1と2に示されるように、ソフトチューブ10 (例えば、唾液吸引チューブ)を患者の口腔に挿入する必要がある際、一般には、まず患者の口901の中にバイト部材11が配置される。バイト部材11は前後方向に延伸する中心線(T)を定義し、且つ、当接部111と、当接部111から後方へ延伸すると共に幅が当接部111より狭いバイティング部112と、当接部111から前方へ延伸してバイティング部112とは反対側にある突起部113と、前記中心線(T)に沿ってバイティング部112と当接部111と突起部113とを通過するように延伸する中央孔114と、を有する。当接部111は、円形で前記中心線(T)を包囲する外周面115を有する。
【0003】
使用の際、バイト部材11はまず当接部111の後面が患者の唇902に当接し且つ突起部113が患者の口901の外に延伸するように患者の口901の内に配置され、それからソフトチューブ10は中央孔114を経由して患者の口腔内に挿入される。
【0004】
しかし、患者が複数のソフトチューブ10、10´(例えば、人工呼吸器用の気管内チューブや胃カメラなど)により挿入される必要がある場合、各ソフトチューブ10´は当接部111と患者の唇902の片側との間の空間を経由してしか患者の口901内に挿入することができず、よってソフトチューブ10´は患者の唇902の両側に当接もしくは押し当てるしかなくなる。このため、患者の唇902がソフトチューブ10´の重量により直接に押されるだけでなく、ソフトチューブ10´を患者の口901内に容易に且つ安定に挿入することもできず、従って、大量のガーゼストリップとテープを用いて患者の頬に固定することが必要となり、患者の不快感を引き起こす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本開示は従来技術の少なくとも1つの欠点を改善するバイト装置の補助具の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示によると、バイト装置の補助具はバイト装置のバイト部材に取り外し可能に接続されるものである。前記バイト部材は、患者の口内に配置されて外部から複数のソフトチューブを患者の口内に挿入するのに適するように構成されている。前記バイト部材は、中心線を定義し、且つ、当接部と、当接部の一側から外へ延伸すると共に、患者の口内に位置するように構成されているバイティング部と、前記当接部の他側から外へ延伸して前記中心線に沿って前記バイティング部と反対側にあるスリーブ部と、前記バイティング部と前記当接部と前記スリーブ部を貫通するように延伸すると共に、1つの前記ソフトチューブが挿入するのに適する中央孔と、を有するように構成されている。前記補助具は、取り外し可能に前記バイト部材の前記スリーブ部に取り付けられるように構成され、且つ、前記バイト部材の前記当接部に面する第1の側面と、前記第1の側面の反対側にある第2の側面と、前記第1の側面と前記第2の側面とを貫通するように形成されるメイン補助孔と少なくとも1つのサブ補助孔とを有する固定プレート構造を備える。前記メイン補助孔は、前記バイト部材の前記スリーブ部に取り付けられるように構成され、前記少なくとも1つのサブ補助孔は、他の1つの前記ソフトチューブが前記患者の口に挿入できるように構成されている。
【0007】
本開示の他の1つの目的は、従来技術の少なくとも1つの欠点を改善するバイト装置の提供である。
【0008】
本開示によると、患者の口内に配置されて複数のソフトチューブを外部から患者の口内に挿入するのに適するように構成されるバイト装置であり、バイト部材と、補助具と、を備える。前記バイト部材は、中心線を定義し、且つ、当接部と、前記当接部の一側から外へ延伸すると共に、患者の口内に位置するように構成されているバイティング部と、前記当接部の他側から外へ延伸して前記中心線に沿って前記バイティング部と反対側にあるスリーブ部と、前記バイティング部と前記当接部と前記スリーブ部を貫通するように延伸すると共に、1つの前記ソフトチューブが挿入するのに適する中央孔と、を有する。前記補助具は、固定プレート構造を有し、前記固定プレート構造は、取り外し可能に前記バイト部材の前記スリーブ部に取り付けられるように構成され、且つ、前記バイト部材の前記当接部に面する第1の側面と、前記第1の側面の反対側にある第2の側面と、前記第1の側面と前記第2の側面とを貫通するように形成されるメイン補助孔と少なくとも1つのサブ補助孔とを有する。前記メイン補助孔は、前記バイト部材の前記スリーブ部に取り付けられる。前記少なくとも1つのサブ補助孔は、他の1つの前記ソフトチューブが前記患者の口に挿入できるように構成されている。
【0009】
本開示の他の特徴及び利点は、添付図面を参照した各実施形態についての以下の詳しい説明により明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】従来のバイト部材の斜視図である。
図2】前記従来のバイト部材の使用状態の一部断面図である。
図3】本開示の第1の実施形態のバイト装置の分解斜視図である。
図4】第1の実施形態の使用状態の組み立てた一部断面図である。
図5】第1の実施形態の補助具の他の角度から見た斜視図である。
図6】本開示の第2の実施形態のバイト装置の組み立てた一部断面図である。
図7図6に類似した第2の実施形態の他の1つの形態が示される一部断面図である。
図8】本開示の第3の実施形態のバイト装置の分解斜視図である。
図9】第3の実施形態の使用状態の組み立てた一部断面図である。
図10】本開示の第4の実施形態のバイト装置の分解斜視図である。
図11】第4の実施形態の組み立てた断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付の図面及び実施形態を参照して本開示についてより詳しく説明する前に、本開示に関して類似する要素には同様の符号がつけられていることを理解すべきである。
【0012】
図3図5に示されるように、本開示の第1の実施形態のバイト装置は、患者の口92の中に配置されるように構成され、複数のソフトチューブ91の外側から前記患者の口92内への挿入を補助をするものであり、バイト部材2と補助具3とを有する。
【0013】
バイト部材2は前後方向に延伸する中心線(M)を定義し、当接部21と、バイティング部216と、スリーブ部22と、2つの接触部24(図3には1つしか示されていない)と、前記中心線(M)に沿ってバイティング部216と当接部21とスリーブ部22とを貫通し、且つ、1つのソフトチューブ91により挿入されるのに適する中央孔23と、を有する。
【0014】
当接部21は、前記中心線(M)を包囲する外周面211と、外周面211の前側周辺に接続し、且つ、前記患者に面しないように構成された前当接面212と、前記中心線(M)に沿って前当接面212に反対し、且つ、前記患者に面するように構成された後当接面217と、を有する。外周面211は2つの当接エリア215を有し、この2つの当接エリア215は前記中心線(M)に直交する上下方向において互いに離れ、互いに接近するように湾曲し、且つ、2つの当接エリア215の間に、前記中心線(M)に直交する左右方向において互いに反対し合う2つのカットアウト214が形成されている。この実施形態において、各カットアウト214はそれぞれ凹陥面を有し、各カットアウト214の凹陥面は、互いに反対に面している。各カットアウト214は、補助チューブ当接エリアとして働く。
【0015】
バイティング部216は患者の口92内に配置されるように構成され、前記中心線(M)及び外周面218に沿って後当接面217から外へ延伸する。当接部21の外周面211は、前記上下方向における幅(W1)がバイティング部216の上下方向における幅(W2)より広い。
【0016】
スリーブ部22は前当接面212から前記中心線(M)に沿って外へ延伸し、且つ、前記上下方向において互いに離れた2つの平面221と、前記2つの平面221の間の2つの湾曲面222とを有する実質的に長方形の断面を有する。2つの湾曲面222は互いに離れる方向へ湾曲する。更に、スリーブ部22の前記上下方向における幅(W3)は、当接部21の外周面211の幅(W1)より短い。
【0017】
各接触部24はバイティング部216の外周面218の上下両側にそれぞれ配置されている。各接触部24は弾性シリコン材料により作成され、前記患者の歯に接触するのに適する。この実施形態の他の変化例では、各接触部24は外周面218を包囲するように互いに一体的に接続している。
【0018】
補助具3は、取り外し可能にバイト部材2のスリーブ部22に取り付けられる固定プレート構造31を有する。固定プレート構造31は長方形であり、当接部21の前当接面212に面する第1の側面311と、第1の側面311に反対する第2の側面312と、第1の側面311と第2の側面312の左右の側端を接続する2つの第3の側面313と、2つの第4の側面314と、を有し、1つの第4の側面314は第1の側面311及び第2の側面312の上端と2つの第3の側面313の上端とを接続し、他の1つの第4の側面314は第1の側面311及び第2の側面312の下端と2つの第3の側面313の下端とを接続する。
【0019】
固定プレート構造31はシリコン材料により一体に成型されている。第1の側面311は平面エリア315と、平面エリア315の左右両端からそれぞれ前当接面212へ突起する互いに離れた2つの突起エリア316と、を有する。各突起エリア316は、延伸ストリップ形状を有し、対応する1つの第3の側面313に隣接し、且つ、該対応する第3の側面313と同じく前記上下方向に沿って延伸する。
【0020】
固定プレート構造31は前記中心線(M)に沿って第1の側面311と第2の側面312を通過するように延伸するメイン補助孔317と、第1の側面311と第2の側面312とを通過し、且つ、メイン補助孔317の左右両側にそれぞれ配置される2つのサブ補助孔318と、を更に有する。メイン補助孔317は、バイト部材2のスリーブ部22の輪郭に対応する実質的に角形に形成されて互いに離れるように曲がる2つの短端を有する。メイン補助孔317はスリーブ部22に取り付けられてスリーブ部22が固定プレート構造31に取り付けられる際、固定プレート構造31がスリーブ部22に対して回転することを防止する。
【0021】
各サブ補助孔318はメイン補助孔317と対応する1つの第3の側面313の間に配置され、対応する1つの突起エリア316から離れている。更に、各サブ補助孔318は当接部21の外周面211の1つのカットアウト214と位置が対応し且つ該カットアウト214と揃うように配列され、且つ、当接部21の当接エリア215によりカバーされていない。各サブ補助孔318は対応する1つのソフトチューブ91の挿入を許容するように構成されている。各カットアウト214は、対応するサブ補助孔318を通過した後の対応するソフトチューブ91に当接するように構成されている。
【0022】
この実施形態において、固定プレート構造31は、第1の側面311と第2の側面312の上端を繋ぐ第4の側面314から1つのサブ補助孔318(図3において左側のサブ補助孔318)に延伸する通路310を更に有する。前記左側のサブ補助孔318の幅(W4)は通路10の前記左右方向における幅(W5)より広い。通路10は対応する1つのソフトチューブ91が通過して前記左側のサブ補助孔318に進入することを許容するように構成されるので、前記対応する1つのソフトチューブ91はスムーズに前記左側のサブ補助孔318内に配置される。図3において右側の1つのサブ補助孔318は円形である。
【0023】
本開示のバイト装置を使用するに当たっては、バイト部材2のバイティング部216がまず前記患者の口92内に配置されて当接部21の後当接面217が前記患者の唇93に当接し、それから固定プレート構造31の第1の面311が当接部21の前当接面212に当接してカバーするようになるまで、補助具3がそのメイン補助孔317を介してバイト部材2のスリーブ部22に取り付けられる。次に、3つのソフトチューブ91がバイト部材2の中央孔23と補助具3の各サブ補助孔318をそれぞれ経由して前記患者の口92内に挿入される。この際、サブ補助孔318に挿入される各ソフトチューブ91は更に当接部21の各カットアウト214の各凹陥面に当接することで例えば空気の供給、検査、粘液の吸引などの処置を行う。前記患者の口92に挿入されるソフトチューブ91の遠端の直径が大きい場合(例えば、胃カメラ)、前記直径が大きいソフトチューブ91は通路310を経由して前記左側のサブ補助孔318に挿入することができる。
【0024】
本開示のバイト装置を必要としない時は、各ソフトチューブ91は前記患者の口92外に引き出されてから、補助具3とバイト部材2も前記患者から取り除かれる。
【0025】
補助具3の固定プレート構造31とバイト部材2との対応、即ち、固定プレート構造31のサブ補助孔318が対応するソフトチューブ91の挿入を許容するので、固定プレート構造31はソフトチューブ91を保持し、そして外周面211のカットアウト214がその前記凹陥面に対してソフトチューブ91が当接することを許容し、ソフトチューブ91は前記患者の口92内に安定に挿入されて位置付けられるので、大量なガーゼストリップと通気テープを用いてソフトチューブ91を固定する状況を回避することができる。更に、前記患者の口92の両側に配置されるソフトチューブ91により前記患者の唇93に加わる圧力が消散するので、ソフトチューブ91が前記患者の唇93にのみ当接する状況を回避することもできる。従って、ソフトチューブ91が患者に挿入されることによる不快感は軽減される。
【0026】
更に、固定プレート構造31の第1の側面311にある突起エリア316を利用することで、第1の側面311が前記患者の頬に貼り付くのを回避し、補助具3と前記患者の皮膚との摩擦を最小化できるので、本開示のバイト装置を長時間使用する際の不快感を更に軽減することができる。
【0027】
また、ソフトチューブ91が通過するためのスペースを節約することにより、例えば、止血、採血、もしくは上部消化管出血の検出のために内視鏡といったソフトチューブ91を緊急に挿入する必要がある場合、前記ソフトチューブもしくは内視鏡91は速やかに固定プレート構造31の1つのサブ補助孔318及び対応するカットアウト214を経由して前記患者の口92内に挿入でき、従って、本開示の使用は迅速で簡単で効率的であり、内視鏡91を挿入して固定する複雑なプロセスは不要となる。この他、内視鏡91は鼻孔からではなく口92から前記患者の体内に挿入できるので、例えば内視鏡91の挿入時に引き起こされ得る脳への穿刺、頭蓋骨の骨折、副鼻腔感染などの恐れを回避できる。更に、ソフトチューブ91が他の例として経鼻胃管である場合、本開示のバイト装置により保持され、鼻ではなく口92を介して食物を提供することができる。
【0028】
注意すべきは、サブ補助孔318の数は2つに限られることなく、他の実施形態の変化では1つのみであっても可能である。更に他の実施形態の変化では、固定プレート構造31は必要に応じて、通路310を有さず、もしくは第4の側面314から各サブ補助孔318に延伸する2つの通路310を有することも可能である。
【0029】
図6に示されるように、本開示のバイト装置の第2の実施形態は、上記の第1の実施形態に類似するが、この実施形態においてはバイト部材2の当接部21の外周面211の各カットアウト214が平面を有する点において異なる。
【0030】
図7に第2の実施形態の他の1つの形態が示され、この形態では1つのカットアウト214は凹陥面を有し、そして他の1つのカットアウト214を平面を有する。
【0031】
図8図9に示されるように、本開示のバイト装置の第3の実施形態は、前記患者の頭(図示せず)に固定される固定具94と共に運用するのに適する。第3の実施形態は上述の第1の実施形態に類似するが、この実施形態においてはバイト部材2の当接部21及び補助具3の固定プレート構造31の構造が異なる。
【0032】
この実施形態において、当接部21は更に前当接面212及び後当接面217を通過し、且つ、中央孔23の上方に位置する開口219を有する。開口219の幅は中央孔23の幅より小である。
【0033】
この実施形態における固定プレート構造31は、第1の側面311及び第2の側面312の上端を繋ぐ第4の側面314に形成されるノッチ300と、第1の側面311と第2の側面312とを通過するように延伸する2つのスロット301と、第2の側面312から第1の側面311へと内側に延伸する2つの刻み目302と、を更に有する。ノッチ300は半円形で開口219の位置に対応するようにメイン補助孔317の上方に位置する。各スロット301は長方形であり、1つのサブ補助孔318と対応する1つの第3の側面313との間に位置する。より詳しく説明すると、各スロット301は対応する第3の側面313に隣接する。各刻み目302はノッチ300と対応する1つのスロット301との間に延伸して連通する。各刻み目302はメイン補助孔317とサブ補助孔318の上方にある。
【0034】
固定具94はストリングもしくはガーゼストリップである。
【0035】
使用の際、バイト部材2が前記患者の口92内に配置されて補助具3がバイト部材2のスリーブ部22に取り付けられた後、固定具94は半分に折り畳まれると共に、固定具94にある2つの自由端は開口219を経由して当接部22内に挿入され、固定プレート構造31内のノッチ300を通過し、それから各刻み目302に案内されて各自のスロット301に挿入される。固定具94の各自由端が各自のスロット301外に延伸した後、それらは前記患者の頭の後ろで結ばれる。一方、固定具94の前記折り畳まれる部分は、前記患者の頭に直接装着可能、もしくはカットされてから前記患者の頭で結ぶことができる。従って、バイト部材2及び補助具3は互いに安定に接続して前記患者の頭に固定されることができる。最後に、各ソフトチューブ91は対応してバイト部材2の中央孔23及び補助具3のサブ補助孔318を通過した後前記患者の口92内に挿入される。固定具94を用いてバイト部材2と補助具3とを安定に接続する方法は様々であり、異なるユーザーの習慣によって大きく変化するので、簡潔を期すため詳しい説明を省略する。
【0036】
図10図11に示されるように、本開示のバイト装置の第4の実施形態は複数の締め付け具95と共に運用するのに適する。この実施形態において、2つの締め付け具95は例示的にねじとして構成される。第4の実施形態は上述の第1の実施形態に類似し、バイト部材2及び補助具3の構成が異なる。
【0037】
この実施形態において、バイト部材2はシリコン材料により一体に成型されている。バイティング部216は当接部21の外周面211の後側周辺から後方へ円錐状に突起する。各カットアウト214は外周面211の互いに反対する2つの側からバイティング部216の外周面218の互いに反対する2つの側へと円錐状に突起する。当接部21は、前当接面212から内側且つ後側へ延伸し且つ中央孔23の上端と下端に位置する互いに離れた2つの第1の固定孔200を更に有する。各第1の固定孔200はいずれも中央孔23の幅(W7)より小さい幅(W6)を有する。この実施形態において、各第1の固定孔200はねじ穴である。
【0038】
この実施形態の固定プレート構造31は通路310(図3参照)を有さないが、第1の側面311と第2の側面312を通過し、且つ、そのメイン補助孔317の上下両側に位置する互いに離れた2つの第2の固定孔303と、その第1の側面311と第2の側面312を通過するように延伸する互いに離れた2つの装着孔304と、を更に有する。各第2の固定孔303は各第1の固定孔200にそれぞれ位置が対応する。各装着孔304は1つのサブ補助孔318と対応する1つの第3の側面313との間に配置される。より詳しく説明すると、各装着孔304はそれぞれ第3の側面313に隣接するように配置される。
【0039】
この実施形態において、補助具3はストラップアセンブリ32を更に有する。ストラップアセンブリ32は固定プレート構造31に接続される第1のストラップ321と第2のストラップ322とを有する。第1のストラップ321は、第1の固定端323と第1の固定端323に反対する第1の接続端324とを有する。第1の固定端323は左の1つの装着孔304を挿通し、且つ、後ろへ折り畳まれて自身に縫い付けられることによって第1のストラップ321を固定プレート構造31の左側に固定する。第2のストラップ322は、第2の固定端325と第2の固定端325に反対する第2の接続端326とを有する。第2の固定端325は右の1つの装着孔304を挿通し、且つ、後ろへ折り畳まれて自身に縫い付けられることによって第2のストラップ322を固定プレート構造31の右側に固定する。
【0040】
この実施形態において、第1の接続端324と第2の接続端326は面ファスナーメカニズムを用いて取り外し可能に互いに接続されている。ストラップ321、322を固定プレート構造31に接続する方法およびストラップ321、322の接続端324、326同士を接続する方法は周知であるので、簡潔を期すため詳しい説明を省略する。
【0041】
この実施形態のバイト装置を使用する際、補助具3はまずそのメイン補助孔317を介してバイト部材2のスリーブ部22に取り付けられ、それから締め付け具95は各第2の固定孔303にそれぞれ挿通して第1の固定孔200に係合してそれによって固定プレート構造31をバイト部材2に固定する。次いで、バイト部材2のバイティング部216は前記患者の口92(図4参照)内に配置され、第1のストラップ321と第2のストラップ322は第1の接続端324と第2の接続端326を介して前記患者の頭の後ろで互いに接続する。最後に、対応するバイト部材2の中央孔23及び補助具3をサブ補助孔318を通過したソフトチューブ91(図4参照)は患者の口92内に挿入される。
【0042】
注意すべきは、第1の固定孔200と第2の固定孔303の数は実際の需要に応じて1つもしくは3つであってもよく、締め付け具95の数は、第1の固定孔200と第2の固定孔303との数に応じて変わる。
【0043】
まとめると、本発明のバイト装置は補助具3の固定プレート構造31及びバイト部材2の上記構成を利用することで、各サブ補助孔318を経由して前記患者の口92内に挿入される各ソフトチューブ91は固定プレート構造31により制限されて前記患者の唇93に全面的に当接する状況を防ぐので、前記患者の不快感を軽減する。更に、各サブ補助孔318を経由して前記患者の口92内に挿入される各ソフトチューブ91はそれぞれカットアウト214に当接することができる。また、ガーゼストリップと通気性のあるテープを用いてソフトチューブ91を前記患者の口92に固定する状況を回避することができるので、ソフトチューブ91の挿入効率は大きく改善される。従って、本開示の目的を確実に達成することができる。
【0044】
上記の説明では、説明のために、実施形態の完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が設定されている。しかしながら、当業者には、これらの具体的な詳細のいくつかがなくても、1つまたは複数の他の実施形態が実践され得ることが明らかであろう。また、本明細書全体を通して、「一実施形態」、「一実施形態」、序数の表示を伴う実施形態等への言及は、特定の特徴、構造、または特性が、本開示の実施に含まれ得ることを意味することを理解すべきである。本明細書では、本開示を合理化し、様々な発明的側面の理解を助ける目的で、様々な特徴が単一の実施形態、図、またはその説明にまとめられていることがあり、1つの実施形態からの1つまたは複数の特徴または特定の詳細が、本開示の実施において、必要に応じて別の実施形態からの1つまたは複数の特徴または特定の詳細とともに実施され得ることをさらに理解すべきである。
【0045】
本開示は、例示的な実施形態と考えられるものに関連して説明されてきたが、本開示は、開示された実施形態に限定されるものではなく、そのような修正および同等の配置をすべて包含するように最も広い解釈の精神および範囲内に含まれる種々の配置を対象とすることが意図されていることが理解される。
図1
図2
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【国際調査報告】