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特表2024-504740展開されたTHV高さの非対称性を減少させるために送達システムバルーンを折り畳んで形成する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-01
(54)【発明の名称】展開されたTHV高さの非対称性を減少させるために送達システムバルーンを折り畳んで形成する方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/24 20060101AFI20240125BHJP
【FI】
A61F2/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023545348
(86)(22)【出願日】2022-01-26
(85)【翻訳文提出日】2023-09-05
(86)【国際出願番号】 US2022013807
(87)【国際公開番号】W WO2022164843
(87)【国際公開日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】63/142,157
(32)【優先日】2021-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500218127
【氏名又は名称】エドワーズ ライフサイエンシーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Edwards Lifesciences Corporation
【住所又は居所原語表記】One Edwards Way, Irvine, CALIFORNIA 92614, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ラミン・サマリ
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・シー・ムラド
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・アール・ビアラス
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA27
4C097BB01
4C097BB04
4C097CC18
4C097MM09
4C097SB02
(57)【要約】
本実施形態は、一般に、拡張デバイスを利用してインプラントを拡張するためのデバイス、システム、及び方法に関する。一実施例は、インプラント用の拡張デバイスを含む。拡張デバイスは、近位端及び遠位端を有する膨張可能な本体と、近位端と遠位端との間に位置し、長さを有する中央本体とを含む。中央本体は、インプラントの内面を押してインプラントを拡張させるように構成される。膨張可能な本体は、膨張可能な本体の厚さの半分以上である、少なくとも一つの外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インプラント用の拡張デバイスであって、前記拡張デバイスが、
近位端及び遠位端を有する膨張可能な本体と、前記近位端と前記遠位端との間に位置付けられ、長さを有する中央本体とを備え、前記中央本体が、前記インプラントの内面を押して前記インプラントを拡張させるように構成され、前記膨張可能な本体が、前記膨張可能な本体の厚さの半分以上である少なくとも一つの外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径を含む、拡張デバイス。
【請求項2】
前記少なくとも一つの外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径が、前記膨張可能な本体の前記厚さよりも大きい、請求項1に記載の拡張デバイス。
【請求項3】
前記少なくとも一つの外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径が、前記膨張可能な本体の前記厚さの2倍よりも大きい、請求項1又は請求項2に記載の拡張デバイス。
【請求項4】
前記少なくとも一つの外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径が、前記膨張可能な本体の前記厚さの1~5倍の間である、請求項1に記載の拡張デバイス。
【請求項5】
前記少なくとも一つの外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径が、前記膨張可能な本体の前記厚さの半分と前記膨張可能な本体の前記厚さとの間である、請求項1に記載の拡張デバイス。
【請求項6】
前記膨張可能な本体が、流体の流れのための内部ルーメンを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項7】
前記膨張可能な本体が、複数の折り目を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項8】
前記複数の折り目が、前記膨張可能な本体の膨張中に広がるように構成される、請求項7に記載の拡張デバイス。
【請求項9】
前記膨張可能な本体の直径が、前記膨張可能な本体の膨張に伴い増加する、請求項1~8のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項10】
前記膨張可能な本体が遠位肩部を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項11】
前記中央本体が、前記遠位肩部の近位に位置付けられ、インプラント保持エリアを備える、請求項10に記載の拡張デバイス。
【請求項12】
前記膨張可能な本体が潤滑性の外部表面を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項13】
前記膨張可能な本体が、前記インプラント用の送達装置に結合するように構成される、請求項1~12のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項14】
前記膨張可能な本体がバルーンを含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項15】
前記膨張可能な本体が、プリーツ付け及び折り畳み動作で形成される、請求項1~14のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項16】
前記膨張可能な本体が、前記プリーツ付け及び折り畳み動作の後に、前記膨張可能な本体に適用される圧縮動作によって形成される、請求項15に記載の拡張デバイス。
【請求項17】
前記膨張可能な本体が、プリーツ高さよりも大きいプリーツ内径を有する、請求項1~16のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項18】
前記膨張可能な本体が、前記膨張可能な本体内に位置付けられたマンドレルを使用して形成され、前記膨張可能な本体の圧縮外径と前記マンドレルの外径との比が2.5以上である、請求項1~17のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項19】
前記インプラントが、人工心臓弁を備える、請求項1~18のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項20】
前記インプラントが、人工大動脈弁を含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項21】
インプラント用の拡張デバイスであって、前記拡張デバイスが、
近位端と遠位端とを有する膨張可能な本体と、前記近位端と前記遠位端との間に位置し、長さを有する中央本体と、を備え、前記中央本体が、前記インプラントの内面を押して前記インプラントを拡張するように構成され、前記膨張可能な本体が潤滑性の外部表面を含む、拡張デバイス。
【請求項22】
前記潤滑性の外部表面が、前記膨張可能な本体上に潤滑性のコーティングを含む、請求項21に記載の拡張デバイス。
【請求項23】
前記潤滑性のコーティングが生体適合性材料を含む、請求項22に記載の拡張デバイス。
【請求項24】
前記生体適合性材料が、シリコーン系潤滑剤を含む、請求項23に記載の拡張デバイス。
【請求項25】
前記潤滑性の外部表面が、前記膨張可能な本体に熱的に接合された表面を含む、請求項21~24のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項26】
前記潤滑性の外部表面が、テクスチャのある表面を含む、請求項21~25のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項27】
前記潤滑性の外部表面が、ビードブラスト表面を含む、請求項21~26のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項28】
前記膨張可能な本体が、流体の流れのための内部ルーメンを含む、請求項21~27のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項29】
前記膨張可能な本体が、複数の折り目を含む、請求項21~28のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項30】
前記複数の折り目が、前記膨張可能な本体の膨張中に広がるように構成される、請求項29に記載の拡張デバイス。
【請求項31】
前記膨張可能な本体が遠位肩部を含む、請求項21~30のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項32】
前記中央本体が、前記遠位肩部の近位に位置付けられ、インプラント保持エリアを備える、請求項31に記載の拡張デバイス。
【請求項33】
前記膨張可能な本体が、前記インプラント用の送達装置に結合するように構成される、請求項21~32のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項34】
前記膨張可能な本体がバルーンを含む、請求項21~33のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項35】
前記膨張可能な本体が、プリーツ付け及び折り畳み動作で形成される、請求項21~34のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項36】
前記膨張可能な本体が、前記プリーツ付け及び折り畳み動作の後に、前記膨張可能な本体に適用される圧縮動作によって形成される、請求項35に記載の拡張デバイス。
【請求項37】
前記膨張可能な本体が、プリーツ高さよりも大きなプリーツ内径を有する、請求項21~36のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項38】
前記膨張可能な本体が、前記膨張可能な本体内に位置付けられたマンドレルを使用して形成され、前記膨張可能な本体の圧縮外径と前記マンドレルの外径との比が2.5以上である、請求項21~37のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項39】
前記インプラントが、人工心臓弁を備える、請求項21~38のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項40】
前記インプラントが、人工大動脈弁を含む、請求項21~39のいずれか一項に記載の拡張デバイス。
【請求項41】
インプラント送達システムであって、
送達装置と、
前記送達装置に結合され、近位端及び遠位端を有する膨張可能な本体と、前記近位端と前記遠位端との間に位置付けられ、長さを有する中央本体とを備え、前記中央本体が、インプラントの内面を押して前記インプラントを拡張させるように構成され、前記膨張可能な本体が、前記膨張可能な本体の厚さの半分以上である少なくとも一つの外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径を含む、インプラント送達システム。
【請求項42】
前記少なくとも一つの外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径が、前記膨張可能な本体の前記厚さよりも大きい、請求項41に記載のインプラント送達システム。
【請求項43】
前記少なくとも一つの外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径が、前記膨張可能な本体の前記厚さの2倍よりも大きい、請求項41又は請求項42に記載のインプラント送達システム。
【請求項44】
前記少なくとも一つの外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径が、前記膨張可能な本体の前記厚さの1~5倍である、請求項41に記載のインプラント送達システム。
【請求項45】
前記少なくとも一つの外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径が、前記膨張可能な本体の前記厚さの半分と前記膨張可能な本体の前記厚さとの間である、請求項41に記載のインプラント送達システム。
【請求項46】
前記膨張可能な本体が、流体の流れのための内部ルーメンを含む、請求項41~45のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項47】
前記膨張可能な本体が、複数の折り目を含む、請求項41~46のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項48】
前記複数の折り目が、前記膨張可能な本体の膨張中に広がるように構成される、請求項47に記載のインプラント送達システム。
【請求項49】
前記膨張可能な本体の直径が、前記膨張可能な本体の膨張に伴い増加する、請求項41~48のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項50】
前記膨張可能な本体が遠位肩部を含む、請求項41~49のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項51】
前記中央本体が、前記遠位肩部の近位に位置し、インプラント保持エリアを備える、請求項50に記載のインプラント送達システム。
【請求項52】
前記膨張可能な本体が潤滑性の外部表面を含む、請求項41~51のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項53】
前記膨張可能な本体がバルーンを含む、請求項41~52のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項54】
前記膨張可能な本体が、プリーツ付け及び折り畳み動作で形成される、請求項41~53のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項55】
前記膨張可能な本体が、前記プリーツ付け及び折り畳み動作の後に前記膨張可能な本体に適用される圧縮動作で形成される、請求項54に記載のインプラント送達システム。
【請求項56】
前記膨張可能な本体が、プリーツ高さよりも大きいプリーツ内径を有する、請求項41~55のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項57】
前記膨張可能な本体が、前記膨張可能な本体内に位置付けられたマンドレルを使用して形成され、前記膨張可能な本体の圧縮外径と前記マンドレルの外径との比が2.5以上である、請求項41~56のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項58】
前記送達装置が細長シャフト及びハンドルを含み、前記膨張可能な本体が前記細長シャフトに結合される、請求項41~57のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項59】
前記インプラントをさらに含み、前記インプラントが人工心臓弁を備える、請求項41~58のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項60】
前記インプラントが、人工大動脈弁を含む、請求項59に記載のインプラント送達システム。
【請求項61】
インプラント送達システムであって、
送達装置と、
前記送達装置に結合される膨張可能な本体と、近位端と遠位端とを有し、前記近位端と前記遠位端との間に位置し、長さを有する中央本体と、を含み、前記中央本体が、前記インプラントの内面を押して前記インプラントを拡張するように構成され、前記膨張可能な本体が潤滑性の外部表面を含む、インプラント送達システム。
【請求項62】
前記潤滑性の外部表面が、前記膨張可能な本体上に潤滑性のコーティングを含む、請求項61に記載のインプラント送達システム。
【請求項63】
前記潤滑性のコーティングが生体適合性材料を含む、請求項62に記載のインプラント送達システム。
【請求項64】
前記生体適合性材料が、シリコーン系潤滑剤を含む、請求項63に記載のインプラント送達システム。
【請求項65】
前記潤滑性の外部表面が、前記膨張可能な本体に熱的に接合された表面を含む、請求項61~64のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項66】
前記潤滑性の外部表面が、テクスチャのある表面を含む、請求項61~65のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項67】
前記潤滑性の外部表面が、ビードブラスト表面を含む、請求項61~66のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項68】
前記膨張可能な本体が、流体の流れのための内部ルーメンを含む、請求項61~67のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項69】
前記膨張可能な本体が、複数の折り目を含む、請求項61~68のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項70】
前記複数の折り目が、前記膨張可能な本体の膨張中に広がるように構成される、請求項69に記載のインプラント送達システム。
【請求項71】
前記膨張可能な本体が遠位肩部を含む、請求項61~70のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項72】
前記中央本体が、前記遠位肩部の近位に位置し、インプラント保持エリアを備える、請求項71に記載のインプラント送達システム。
【請求項73】
前記膨張可能な本体がバルーンを含む、請求項61~72のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項74】
前記膨張可能な本体が、プリーツ付け及び折り畳み動作で形成される、請求項61~73のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項75】
前記膨張可能な本体が、前記プリーツ付け及び折り畳み動作の後に前記膨張可能な本体に適用される圧縮動作で形成される、請求項74に記載のインプラント送達システム。
【請求項76】
前記膨張可能な本体が、プリーツ高さよりも大きいプリーツ内径を有する、請求項61~75のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項77】
前記膨張可能な本体が、前記膨張可能な本体内に位置付けられたマンドレルを使用して形成され、前記膨張可能な本体の圧縮外径と前記マンドレルの外径との比が2.5以上である、請求項61~76のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項78】
前記送達装置が細長シャフト及びハンドルを含み、前記膨張可能な本体が前記細長シャフトに結合される、請求項61~77のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項79】
前記インプラントをさらに含み、前記インプラントが人工心臓弁を備える、請求項61~78のいずれか一項に記載のインプラント送達システム。
【請求項80】
前記インプラントが、人工大動脈弁を含む、請求項79に記載のインプラント送達システム。
【請求項81】
インプラント用の拡張デバイスを本体に挿入することと、
前記拡張デバイスを利用して前記インプラントを拡張することであって、前記拡張デバイスが、
近位端及び遠位端を有する膨張可能な本体と、前記近位端と前記遠位端との間に位置付けられ、長さを有する中央本体とを備え、前記中央本体が、前記インプラントの内面を押して前記インプラントを拡張させるように構成され、前記膨張可能な本体が、前記膨張可能な本体の厚さの半分以上である少なくとも一つの外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径を含む、拡張デバイス、を含む方法。
【請求項82】
前記少なくとも一つの外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径が、前記膨張可能な本体の前記厚さよりも大きい、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記少なくとも一つの外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径が、前記膨張可能な本体の前記厚さの2倍よりも大きい、請求項81又は請求項82に記載の方法。
【請求項84】
前記少なくとも一つの外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径が、前記膨張可能な本体の前記厚さの1~5倍の間である、請求項81に記載の方法。
【請求項85】
前記少なくとも一つの外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径が、前記膨張可能な本体の前記厚さの半分と前記膨張可能な本体の前記厚さとの間である、請求項81に記載の方法。
【請求項86】
前記膨張可能な本体が、膨張して前記インプラントを拡張するように構成される、請求項81~85のいずれか一項に記載の方法。
【請求項87】
前記膨張可能な本体が、前記膨張可能な本体の膨張中に広がるように構成された、複数の折り目を含む、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
前記膨張可能な本体が潤滑性の外部表面を含む、請求項81~87のいずれか一項に記載の方法。
【請求項89】
前記インプラントが、人工心臓弁を備える、請求項81~88のいずれか一項に記載の方法。
【請求項90】
前記インプラントを心臓弁に展開することをさらに含む、請求項81~89のいずれか一項に記載の方法。
【請求項91】
近位端及び遠位端を有する膨張可能な本体、ならびに前記近位端と前記遠位端との間に位置付けられ、長さを有する中央本体を提供することであって、前記中央本体が、インプラントの内面を押し込んで前記インプラントを拡張させるように構成される、提供することと、
前記膨張可能な本体を前記近位端から前記遠位端を通して軸に沿って回転させながら、前記膨張可能な本体を圧縮することと、を含む、方法。
【請求項92】
前記膨張可能な本体が、前記膨張可能な本体の厚さの半分以上である所定の外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径を有する、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
前記所定の外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径が、前記膨張可能な本体の前記厚さよりも大きい、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
前記所定の外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径が、前記膨張可能な本体の前記厚さの2倍よりも大きい、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
前記膨張可能な本体が、前記膨張可能な本体の厚さの1~5倍の所定の外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径を有する、請求項91に記載の方法。
【請求項96】
前記膨張可能な本体が潤滑性の外部表面を含む、請求項91~95のいずれか一項に記載の方法。
【請求項97】
前記潤滑性の外部表面が、生体適合性材料を含む、請求項96に記載の方法。
【請求項98】
前記生体適合性材料が、シリコーン系潤滑剤を含む、請求項97に記載の方法。
【請求項99】
前記膨張可能な本体が、前記インプラント用の送達装置に結合するように構成される、請求項91~98のいずれか一項に記載の方法。
【請求項100】
前記インプラントが、人工心臓弁を備える、請求項91~99のいずれか一項に記載の方法。
【請求項101】
インプラント用の拡張デバイスを本体に挿入することと、
前記拡張デバイスを利用して前記インプラントを拡張することであって、前記拡張デバイスが、
近位端及び遠位端を有する膨張可能な本体と、前記近位端と前記遠位端との間に位置付けられ、長さを有する中央本体と、を含み、前記中央本体が、前記インプラントの内面を押して前記インプラントを拡張させるように構成され、前記膨張可能な本体が、プリーツ高さよりも大きなプリーツ内径で形成される、拡張することを含む、方法。
【請求項102】
前記膨張可能な本体が、前記膨張可能な本体の厚さの半分以上である所定の外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径を有する、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
前記所定の外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径が、前記膨張可能な本体の前記厚さよりも大きい、請求項102に記載の方法。
【請求項104】
前記所定の外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径が、前記膨張可能な本体の前記厚さの2倍よりも大きい、請求項103に記載の方法。
【請求項105】
前記膨張可能な本体が、前記膨張可能な本体の厚さの1~5倍の所定の外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径を有する、請求項101に記載の方法。
【請求項106】
前記膨張可能な本体が潤滑性の外部表面を含む、請求項101~105のいずれか一項に記載の方法。
【請求項107】
前記潤滑性の外部表面が、生体適合性材料を含む、請求項106に記載の方法。
【請求項108】
前記生体適合性材料が、シリコーン系潤滑剤を含む、請求項107に記載の方法。
【請求項109】
前記インプラントが、人工心臓弁を備える、請求項101~108のいずれか一項に記載の方法。
【請求項110】
前記インプラントを心臓弁に展開することをさらに含む、請求項101~109のいずれか一項に記載の方法。
【請求項111】
インプラント用の拡張デバイスを本体に挿入することと、
前記拡張デバイスを利用して前記インプラントを拡張することであって、前記拡張デバイスが、
近位端及び遠位端を有する膨張可能な本体と、前記近位端と前記遠位端との間に位置し、長さを有する中央本体とを備え、前記中央本体が、前記インプラントの内面を押して前記インプラントを拡張するように構成され、前記膨張可能な本体が前記膨張可能な本体内に位置付けられたマンドレルを使用して形成され、前記膨張可能な本体の圧縮外径と前記マンドレルの外径との比が2.5以上である、膨張可能な本体と、を備える、拡張することを含む、方法。
【請求項112】
前記膨張可能な本体が、前記膨張可能な本体の厚さの半分以上である所定の外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径を有する、請求項111に記載の方法。
【請求項113】
前記所定の外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径が、前記膨張可能な本体の前記厚さよりも大きい、請求項112に記載の方法。
【請求項114】
前記所定の外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径が、前記膨張可能な本体の前記厚さの2倍よりも大きい、請求項113に記載の方法。
【請求項115】
前記膨張可能な本体が、前記膨張可能な本体の厚さの1~5倍の所定の外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径を有する、請求項111に記載の方法。
【請求項116】
前記膨張可能な本体が潤滑性の外部表面を含む、請求項111~115のいずれか一項に記載の方法。
【請求項117】
前記潤滑性の外部表面が、生体適合性材料を含む、請求項116に記載の方法。
【請求項118】
前記生体適合性材料が、シリコーン系潤滑剤を含む、請求項117に記載の方法。
【請求項119】
前記インプラントが、人工心臓弁を備える、請求項111~118のいずれか一項に記載の方法。
【請求項120】
前記インプラントを心臓弁に展開することをさらに含む、請求項111~119のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2021年1月27日出願の米国仮特許出願第63/142,157号の利益を主張するものであり、その全ての内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
様々な疾患が、個人の身体に影響を及ぼす場合がある。このような疾患は、個人の心臓に関するものであり得、大動脈弁、僧帽弁、三尖弁、及び肺動脈弁を含む、個人の心臓弁の疾患を含み得る。人工心臓弁などの人工インプラントは、患者の心臓の一部を置換するために提供され得る。人工の大動脈弁、僧帽弁、三尖弁、さらには肺動脈弁も提供され得る。インプラントは、患者の身体の所望の部分に経皮的に、低侵襲的な様式で展開され得る。こうした展開は、経カテーテルで発生してもよく、ここでカテーテルは個人の血管系を通して展開され得る。こうしたインプラントの展開中、インプラントは拡張されて、拡張された構成をそのようなインプラントのために提供する必要がある。
【0003】
バルーン拡張型経カテーテル心臓弁(THV)は、時には非対称な形状で展開される場合がある。これは、非対称な形状で展開された場合、THVも同様にうまく機能しない場合があるため望ましくない。例えば、弁周囲漏出(PVL)、弁の耐久性の低下、又はPVL及び弁の耐久性の低下の両方が発生する場合がある。さらに、THVの組織が、完全には適合しない可能性もある。したがって、THVの非対称な形状を低減することが有利であり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本デバイス、システム、及び方法は、THVが非対称な形状で展開される可能性を低減するように、THVなどのインプラントを拡張させるためのデバイス、システム、及び方法に関連し得る。例えば、本明細書に記載されるデバイス、システム、及び方法は、バルーンなどの膨張可能な本体を含んでもよく、これは特定のバルーンプリーツ、バルーン折り目、又はバルーンプリーツ及びバルーン折り目の両方、ならびにバルーンがTHVの展開後にTHV高さの非対称性を減少させ得るようなバルーン形態を含み得る。こうしたデバイス、システム、及び方法は、膨張可能な本体の膨張及びインプラントの展開が対称的であり得る可能性を改善するために、インプラントを拡張するように膨張させるように構成された膨張可能な本体を含み得る。
【0005】
本明細書の実施形態は、インプラント用の拡張デバイスを含み得る。拡張デバイスは、近位端及び遠位端を有する膨張可能な本体と、近位端と遠位端との間に位置し、長さを有する中央本体とを備えてもよい。中央本体は、インプラントの内面を押してインプラントを拡張させるように構成され得る。膨張可能な本体は、膨張可能な本体の厚さの半分以上である、少なくとも一つの外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径を含み得る。
【0006】
本明細書の実施形態は、インプラント用の拡張デバイスを含み得る。拡張デバイスは、近位端及び遠位端を有する膨張可能な本体と、近位端と遠位端との間に位置し、長さを有する中央本体とを備えてもよい。中央本体は、インプラントの内面を押してインプラントを拡張させるように構成され得る。膨張可能な本体は、潤滑性の外部表面を含み得る。
【0007】
本明細書の実施形態は、インプラント送達システムを含み得る。インプラント送達システムは、送達装置を含み得る。インプラント送達システムは、送達装置に連結され、近位端及び遠位端を有する膨張可能な本体と、近位端と遠位端との間に位置し、長さを有する中央本体とを含み得る。中央本体は、インプラントの内面を押してインプラントを拡張させるように構成され得る。膨張可能な本体は、膨張可能な本体の厚さの半分以上である、少なくとも一つの外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径を含み得る。
【0008】
本明細書の実施形態は、インプラント送達システムを含み得る。インプラント送達システムは、送達装置を含み得る。インプラント送達システムは、送達装置に連結され、近位端及び遠位端を有する膨張可能な本体と、近位端と遠位端との間に位置し、長さを有する中央本体とを含み得る。中央本体は、インプラントの内面を押してインプラントを拡張するように構成され得る。膨張可能な本体は、潤滑性の外部表面を含み得る。
【0009】
本明細書の実施形態は、インプラント用の拡張デバイスを本体に挿入することを含む方法を含み得る。方法は、拡張デバイスを利用してインプラントを拡張することを含み得る。拡張デバイスは、近位端及び遠位端を有する膨張可能な本体と、近位端と遠位端との間に位置し、長さを有する中央本体とを備えてもよい。中央本体は、インプラントの内面を押してインプラントを拡張させるように構成され得る。膨張可能な本体は、膨張可能な本体の厚さの半分以上である、少なくとも一つの外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径を含み得る。
【0010】
本明細書の実施形態は、方法を含み得る。方法は、近位端と遠位端とを有する膨張可能な本体と、近位端と遠位端の間に位置し、長さを有する中央本体とを提供することを含んでもよく、中央本体は、インプラントの内面を押してインプラントを拡張するように構成される。方法は、膨張可能な本体を近位端から遠位端まで軸に沿って回転させながら、膨張可能な本体を圧縮することを含み得る。
【0011】
本明細書の実施形態は、方法を含み得る。方法は、インプラント用の拡張デバイスを本体に挿入することを含み得る。方法は、拡張デバイスを利用してインプラントを拡張することを含み得る。拡張デバイスは、近位端及び遠位端を有する膨張可能な本体と、近位端と遠位端との間に位置し、長さを有する中央本体とを備えてもよい。中央本体は、インプラントの内面を押してインプラントを拡張させるように構成され得る。膨張可能な本体は、プリーツ高さよりも大きなプリーツ内径で形成され得る。
【0012】
本明細書の実施形態は、方法を含み得る。方法は、インプラント用の拡張デバイスを本体に挿入することを含み得る。方法は、拡張デバイスを利用してインプラントを拡張することを含み得る。拡張デバイスは、近位端及び遠位端を有する膨張可能な本体と、近位端と遠位端との間に位置し、長さを有する中央本体とを備えてもよい。中央本体は、インプラントの内面を押し、インプラントを拡張するように構成されてもよく、膨張可能な本体は、膨張可能な本体内に位置付けられたマンドレルを使用して形成され、膨張可能な本体の圧縮外径とマンドレルの外径との比は2.5以上である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
これら及び他の特徴、態様、及び利点は、下記に図面を参照しながら説明されるが、本開示を例示するものであって、限定するものではない。図面では、同様の参照文字は、同様の実施形態全体を通して一貫して対応する特徴を示す。
【0014】
図1図1は、展開された人工弁の斜視図である。
図2図2は、図1に示した人工弁の上面図である。
図3A-3C】図3A、3B及び3Cは、膨張可能な本体の断面図である。
図4A図4Aは、展開された人工弁の斜視図を示す。
図4B図4Bは、図4Aに示した人工弁の上面図を示す。
図5図5は、展開されたTHV高さの高い非対称性をもたらし得る膨張可能な本体の断面図を示す。
図6図6は、例示的な外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径を示す。
図7A図7Aは、プリーツのある内径とプリーツ高さとの間の関係の断面図を示す。
図7B図7Bは、マンドレル外径と圧縮外径との間の関係の断面図を示す。
図8A図8Aは、プリーツのある膨張可能な本体の断面図を示す。
図8B図8Bは、圧縮ツールに対する、プリーツのある膨張可能な本体の断面図を示す。
図8C図8Cは、圧縮された膨張可能な本体の断面図を示す。
図9A図9Aは、膨張可能な本体の回転の断面図を示す。
図9B図9Bは、圧縮された膨張可能な本体の断面図を示す。
図10図10は、本開示の実施形態による送達装置の側面図を示す。
図11図11は、本開示の実施形態による図10に示した送達装置の一部分の詳細図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の説明及び実施例は、本開示の一部の例示的実施形態を詳細に説明する。当業者であれば、その範囲に包含される本開示の多数の変形及び修正があることを認識するであろう。したがって、特定の例示的実施形態の説明は、本開示の範囲を限定するとはみなされるべきではない。
【0016】
本明細書に記載されるシステム及び方法は、一般に、経カテーテル心臓弁(THV)などのインプラントを拡張するためのデバイス、システム、及び方法に関連し、その結果、THVが非対称な形状で展開される可能性が低減される。例えば、本明細書に記載されるシステム及び方法は、特定のバルーンプリーツ、バルーン折り目、又はバルーンプリーツ及びバルーン折り目の両方を含み得る、バルーンなどの膨張可能な本体に関連し、THVの展開後のTHV高さの非対称性を低減又は除去し得る形状を形成し得る。こうしたデバイス、システム、及び方法は、膨張が対称であり得るインプラントを拡張するように膨張するように構成された膨張可能な本体を含み得る。
【0017】
展開された時の非対称な形状を減少させるために、様々な方法を採用し得る。一実施例では、外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径は、膨張可能な本体の厚さの半分以上であり得る。実施形態では、膨張可能な本体は、潤滑性の外部表面を含んでもよい。例えば、潤滑性のコーティングは、膨張可能な本体の外部表面上に提供されてもよい。潤滑性の外部表面は、膨張可能な本体に熱的に接合された表面であってもよい。別の実施例では、潤滑性の外部表面は、テクスチャのある表面を含んでもよい。テクスチャのある表面は、例えば、膨張可能な本体の外部表面とそれ自体又はTHVとの間の接触表面積を減少させるなど、膨張可能な本体外部表面上の表面摩擦を低減し得る。実施形態では、膨張可能な本体は、膨張可能な本体の近位端から遠位端まで軸に沿って回転させながら、膨張可能な本体を圧縮し得る。膨張可能な本体の圧縮動作中の膨張可能な本体の回転は、プリーツフックが形成されるのを排除又は低減するために使用され得る。一部の態様では、上述の様々な方法又はその他の特徴のうちの一つ以上を組み合わせて、膨張可能な本体が展開されたときに非対称な形状が形成されるのを低減し得る。一態様において、膨張可能な本体の潤滑性の外部表面は、ビードブラスト表面、又は他の摩擦が低減された表面、又は摩擦が低減されたコーティングであってもよい。ビードブラスティングは、ガラスの石英砂又は小さな球状粒子などの小さな粒子、又は他の小さな粒子を膨張可能な本体の外部表面に吹き付けることを含み得る。こうした吹き付けは、小さな粒子を高圧で吹き付けることであってもよい。
【0018】
図1は、人工弁の形態のインプラント10の斜視図を例示する。実施形態では、人工弁は、図1に表されるように、経カテーテル心臓弁(THV)を含むか、又は実施形態では所望に応じて別の形態の人工弁を含んでもよい。実施形態では、所望に応じて他の形態のインプラントが利用され得る。図示するように、インプラント10は、非対称な形状を有してもよい。上述のように、非対称な形状は望ましくない場合がある。図1に示す構成は、インプラント10の望ましくない展開を表し得る。
【0019】
インプラント10は、近位端14、遠位端16、及び近位端14と遠位端16との間の高さを有し得る本体12を含み得る。近位端14は、インプラント10の流出端を備えてもよく、遠位端16は、インプラント10の流入端を備えてもよい。
【0020】
本体12は、接合部24で一緒に結合してもよく、支柱22の間に空間26を有してもよい複数の支柱22を含み得るフレーム20を含み得る弁本体を備えてもよい。空間26は、フレーム20の開口部を含んでもよく、この開口部は、それを通って流体が流れること、又はそれを通って他の構成要素が通過することを可能にし得る。フレームの構成は、他の実施形態では変化し得る。
【0021】
フレーム20は、本体12が折り畳み可能かつ拡張可能になるように構成されてもよく、フレーム20は、圧着されて、折り畳まれた(つまり展開されてない又は拡張されていない)状態に移動し、また拡張されて、拡張された(又は展開された)状態に移動し得る。複数の支柱22は、フレーム20が折り畳まれた状態に移動できるように、より近くに一緒に移動するように構成され得る。支柱22間の開口部の幅は、フレーム20が折り畳まれた(つまり展開されてない又は拡張されていない)状態に移動するにつれて減少して、開口部の長さは長くなり得る。フレーム20の支柱22は、円周方向に互いに離れて拡張状態に移動するように構成され得る。支柱22間の開口部の幅は、フレーム20が拡張された(又は展開された)状態に移動するにつれて増大し、開口部の長さが短くなり得る。
【0022】
本体12は、フレーム20の一部分を覆い得る一つ以上のカバー27をさらに含み得る。カバー27は、フレーム20の周りに円周方向に延在し得るスカートを備えてもよく、弁本体12の外面30のすべて又は一部を形成するように位置付けられてもよい。カバー27は、患者の体内の所望する位置に展開されたときに、インプラント10の固定を強化し得る。
【0023】
本体12は、本体12を通る流体(例えば、血液又は別の流体)の流れを可能にし得る流路28(図2に表示)を囲んでもよい。本体12は、本体12から外向きに面し得る外面30を含んでもよく、流路28に面する内面32(図2に表示)を含んでもよい。外面30は、インプラント10を患者の身体の所望する部分(例えば、望ましい場合、心臓弁輪)内に固定するために利用され得る、アンカー表面を含み得る。外面30は、インプラント10を弁輪内に固定するために、半径方向に外向きに力を印加してもよい。
【0024】
複数の弁尖34は、流路28内に位置付けられてもよく、弁本体12の内面32から内向きに延在してもよい。各弁尖34は、流出方向に弁の弁尖34の縁を形成し得る近位端39を含み得る。近位端39は、各弁尖の遠位端の反対側であってもよい。インプラント10は、図1及び2に示す通り、三つの弁尖34を含んでもよく、又は所望に応じて、より大きい数又はより少ない数の弁尖34を含んでもよい。
【0025】
弁尖34は、開状態(流体が流路28を通って流れる)と閉状態(流路28を通る流体の流れが妨げられる)との間で移動してもよく、これは自己心臓弁尖の動きを模倣し得る。弁尖34は、近位端39が半径方向に内向きに互いに向かって移動し、互いに接触して弁を閉じ、次いで半径方向に外向きに互いから離れるように移動して弁を開いてもよい。弁尖34は、近位方向に開いてもよい。例えば、図2は、弁尖34が半径方向に外向きに互いから離れて位置付けられた、開状態の弁尖34を示す。複数の弁尖34は、人工弁10の近位方向又は流出方向への流れを可能にするように開いてもよく、また人工弁10の遠位方向又は流入方向への流れを妨げるように閉じてもよい。
【0026】
図2は、例えば、非対称な形状を有し得るインプラント10の上面概略図を示す。図2は、流路28を通る流体の流れを可能にする、開いた構成の弁尖34を示す。
【0027】
インプラント10は、患者の身体の一部分に展開されるように構成され得る。インプラント10は、送達装置を利用して移植部位に送達されるように構成され得る。図10は、例えば、インプラント(例えば、図1及び図2に示すようなTHVなどの人工弁)を所望の移植部位に送達するために利用され得る送達装置1044の実施形態を示す。送達装置1044は、遠位部分1048及び近位部分1050を有する細長シャフト1046を含み得る。近位部分1050は、ハンドル1052の形態でハウジングに結合され得る。遠位部分1048は、インプラント保持エリア1054と、ノーズコーン1056とを含み得る遠位先端と、を含み得る。
【0028】
遠位部分1048は、バルーンの形態を取り得る膨張可能な本体1058を更に含み得る。
【0029】
ハンドル1052は、ユーザーが掴んで、送達装置1044を操作すること、患者の身体の血管系を通して送達装置1044を操縦することを行うために構成され得る。例えば、ハンドル1052は、患者の体内で遠位に細長シャフト1046を前進させるために遠位に移動されてもよく、患者の体内で細長シャフト1046を近位に後退させるために近位に移動されてもよい。そのため、インプラント保持エリア1054、したがって、インプラントは、ハンドル1052の操作によって移動され、位置付けられ得る。
【0030】
制御機構1060が、ハンドル1052に更に結合され得る。制御機構1060は、所望に応じて、細長シャフト1046を屈曲させるように操作されるように構成され得る。例えば、一つ以上のプルテザーが、細長シャフト1046に沿って延在してもよく、制御機構1060の操作は、一つ以上のプルテザーを押すか、又は引いて、細長シャフト1046を屈曲させ得る。したがって、細長シャフト1046の屈曲は、制御機構1060によって制御され得る。図10に示すように、制御機構1060は、プルテザーを押すか、又は引き、細長シャフト1046を屈曲させるように回転され得る、制御ノブの形態の回転可能な本体を備えてもよい。所望に応じて、他の形態の制御機構が利用され得る。
【0031】
流体ポート1062は、ハンドル1052に更に結合されてもよく、所望に応じて、膨張可能な本体1058へ、及び膨張可能な本体1058から流体を移送するために利用されてもよい。ハンドル1052の構成は、所望に応じて、他の実施形態では変更され得る。
【0032】
図11は、細長シャフト1046の遠位部分1048の拡大図を例示する。細長シャフト1046は、互いの上に延在する一つ以上の鞘を含み得る、一つ以上のシャフトを含み得る。例えば、細長シャフト1046は、中央シャフト又は外側鞘1064のシャフト内部(外側鞘1064の内腔内)にシャフトを備え得る中間鞘1066の上に延在し、それに対して摺動可能であるように構成され得る外側鞘1064を含み得る。中間鞘1066は、細長シャフト1046のノーズコーン1056に延在し得る内部シャフト1068の上に延在し得る。内部シャフト1068は、膨張可能な本体1058によって取り囲まれ得る。実施形態の内部シャフト1068は、膨張可能な本体1058をそれぞれ膨張及び収縮するために、流体が膨張可能な本体1058に出入りすることを可能にする流体導管を含み得る。他のシャフトは、所望に応じて、膨張可能な本体1058を膨張及び収縮するための一つ以上の流体導管を含み得る。
【0033】
内部シャフト1068は、インプラント保持エリア1054の遠位に位置付けられ得る遠位肩部1070を更に備え得る。遠位肩部1070は、インプラント保持エリア1054の遠位に位置付けられた送達装置1044の一部分とともに、膨張可能な本体1058のノーズコーン1056及び遠位端1072を含む遠位先端などの他の部分を含む。遠位肩部1070は、内部シャフト1068から半径方向に外向きに突出し得、所望に応じて、円錐形状を有し得る。円錐形状のテーパーは、遠位肩部1070のサイズがインプラント保持エリア1054に向かう方向に増大するように構成され得る。遠位肩部1070は、細長シャフト1046が患者の身体を通って前進する際に、インプラント保持エリア1054内に位置付けられたインプラントを保護するように構成され得る。例えば、遠位肩部1070の外径は、インプラントが圧着状態にあるとき、インプラントの直径以上であってもよく、したがって、前縁(インプラントの遠位端など)が、患者の身体の一部分に接触すること、又は細長シャフト1046が通って前進し得る鞘に引っかかるか、若しくは捕えられることを防ぎ得る。実施形態では、送達装置の構成は、図10及び図11に示される構成から変更され得る。
【0034】
インプラント保持エリア1054は、インプラント10が膨張可能な本体1058上に圧着され、膨張可能な本体1058の中央本体1081上に位置付けられるように構成されてもよく、これは膨張可能な本体1058の遠位肩部1076と近位肩部1078との間にあってもよい。インプラント10は、遠位肩部1076の近位に位置付けられ、そのような位置に圧着され得る。特定の実施形態では、外側鞘1064は、インプラントが膨張可能な本体1058に圧着されたときに、インプラント保持エリア1054内に位置付けられたインプラントを覆うように遠位に前進され得る。
【0035】
実施形態では、内部シャフト1068は、インプラント保持エリア1054の近位にある肩部(図示せず)を含み得る。こうした実施形態では、膨張可能な本体1058の近位肩部1078は、内部シャフト1068の近位肩部の上に延在し得る。特に、実施形態では、膨張可能な本体1058の近位肩部1078は、内部シャフト1068の肩部の上に延在せずに、肩部として形状決めされ得る。
【0036】
このように、内部シャフト1068は、実施形態では内部近位肩部を欠いてもよい。
【0037】
送達装置1044は、インプラント10用の拡張デバイスを含んでもよく、これは膨張可能な本体1058の形態であり得る。膨張可能な本体1058は、遠位端1072及び近位端1074を有してもよく、内部シャフト1068及び遠位肩部1070の上に延在し得る。中央本体1081は、近位端1074と遠位端1072との間に位置付けられてもよく、長さ1080を有してもよい。中央本体1081は、インプラント10(図2に表示)の内面32を押して、インプラント10を拡張するように構成され得る。
【0038】
膨張可能な本体1058の遠位端1072は、ノーズコーン1056に結合してもよく、近位端1074は、中間鞘1066に結合してもよい。膨張可能な本体1058は、内部シャフト1068の長さに沿って延在してもよく、内部シャフト1068を包囲してもよい。膨張可能な本体1058は、図11の収縮状態で示されており、遠位肩部1076及び近位肩部1078を有し得る。インプラント保持エリア1054は、中央本体1081の長さ1080に対応し得る、遠位肩部1076と近位肩部1078との間の長さを有してもよい。
【0039】
膨張可能な本体1058は、外部表面1083を含み得る。外部表面1083は、インプラント10(図2に表示)の内面32に対して押し付けられて、インプラント10を拡張するように構成され得る。
【0040】
膨張可能な本体1058は、複数の折り目1084又はプリーツを含み得る。折り目1084又はプリーツは、膨張可能な本体1058が膨張していない状態にある時には存在してもよく、また膨張可能な本体1058の形成時に存在し得る。折り目1084又はプリーツは、膨張可能な本体1058が膨張していない、展開されてない、拡張されていない、又は圧縮された構成にあること、そしてそれから、半径方向に外向きに拡張して、膨張した、展開された、拡張された、又は圧縮されていない構成にすることを可能にしてもよく、このとき、膨張可能な本体1058の直径は増大し、インプラント10は半径方向に外向きに拡張される。
【0041】
動作において、膨張可能な本体1058は、折り目1084又はプリーツで形成されてもよく、送達装置1044に結合されてもよい。膨張可能な本体1058は、膨張していない、展開されてない、拡張されていない、又は圧縮された構成で提供され得る。次いで、インプラント10は、膨張可能な本体1058の上に位置付けられてもよく、また膨張可能な本体1058に圧着されてもよく、又はそれ以外の方法で圧縮されてもよい。次いで、送達装置1044は、患者の体内に挿入され得る。インプラント10を、例えば移植部位の近位など、患者の体内の所望する位置に置いた状態で、膨張可能な本体1058を膨張させるために、例えば、流体ポート1062を通って流体が流されてもよい。膨張可能な本体1058は、半径方向に外向きに拡張して、膨張した、展開された、拡張された、又は圧縮されていない構成になってもよく、このとき、膨張可能な本体1058の直径は増大し、インプラント10は半径方向に外向きに拡張されて展開される。
【0042】
本明細書で論じるように、インプラント10の展開時に、インプラント10を非対称な形状で提供することは望ましくない場合がある。図1を参照すると、例えば、インプラント10の高さは、非対称である場合があり、図1に示すインプラント10の最も右の部分の高さは、図1に示すインプラント10の最も左の部分の高さよりも低い。この概して望ましくない特徴は、様々な理由から生成され得る。例えば、インプラント10を拡張させるために使用される膨張可能な本体の拡張は、非対称であり得る。非対称な拡張は、膨張可能な本体の特定の部分が別の部分とは異なる時間に拡張する又は広がることに起因し、膨張可能な本体の非対称な拡張をもたらし得る。このように、非対称に拡張された膨張可能な本体は、異なる速さでインプラント10の異なる部分を拡大することがあり、例えば、図1に示すインプラント10の最も左の部分は、図1に示すインプラント10の最も右の部分よりも早く拡張することがあり、これが、図1に示す高さの非対称性の原因となり得る。他の特徴が、望ましくないインプラント10の非対称な展開をもたらすことがある。
【0043】
膨張可能な本体の特徴は、インプラント10の望ましくない非対称な展開の可能性を増大させ得る。図5は、例えば、望ましくない場合がある膨張可能な本体の特徴を示す。図5の図は、膨張可能な本体500の軸に垂直に延在する正中線に沿って切り取られた膨張可能な本体500の断面図である。膨張可能な本体500の折り目502又はプリーツは、互いに重複して示されている。鞘504は、折り目502又はプリーツの上に延在するように示されているが、実際には鞘504は除外され得る。内部シャフト503又はガイドワイヤシャフトは、膨張可能な本体500によって囲まれて示されている。
【0044】
膨張可能な本体500の構成は、展開されたインプラント高さの高い非対称性をもたらし得る。インプラント10のこうした非対称性に寄与し得る膨張可能な本体500の特徴は、密接したコンパクトな膨張可能な本体の折り目又はプリーツを含み得る。こうした特徴には、秩序のない膨張可能な本体の折り目又はプリーツが含まれ得る。こうした特徴には、密接したフックのある膨張可能な本体の折り目又はプリーツが含まれ得る。密接したコンパクトな膨張可能な本体の折り目又はプリーツ、秩序のない膨張可能な本体の折り目又はプリーツ、及び/又は密接したフックのある膨張可能な本体の折り目又はプリーツは、展開されたインプラント高さの高い非対称性を生じ得る。例えば、密接したコンパクトな膨張可能な本体の折り目又はプリーツ、秩序のない膨張可能な本体の折り目又はプリーツ、及び/又は密接したフックのある膨張可能な本体の折り目又はプリーツについては、展開中に折り目又はプリーツのうちの一つ以上が引っかかる場合がある。したがって、密接したコンパクトな膨張可能な本体の折り目又はプリーツ、秩序のない膨張可能な本体の折り目又はプリーツ、又は密接したフックのある膨張可能な本体の折り目又はプリーツは、一つ以上の折り目又はプリーツの引っかかり(例えば、互いに付着すること)により非対称の様式で展開される場合があり、そのため、特定の膨張可能な本体の他のプリーツ(例えば、密接したコンパクトな膨張可能な本体の折り目又はプリーツ、秩序のない膨張可能な本体の折り目又はプリーツ、及び/又は密接したフックのある膨張可能な本体の折り目又はプリーツ)とは同じ速さでの展開をし損なう。
【0045】
図5は、例えば、膨張可能な本体500の折り目502又はプリーツのフック506を示す。こうしたフック506は、引っかかり、展開の終了時に、折り目502の残りの部分とは異なるタイミングで開き得る。したがって、折り目502は、フック506の存在により、非対称の様式で広がり得る。インプラント10に関して、このように、こうした非対称性は、フレーム20内で発達する場合があり、また完全に展開されるまで継続することがあり、これは、図1に示すように、結果的に望ましくない非対称な展開となり得る。
【0046】
さらに、密接したコンパクトな膨張可能な本体の折り目又はプリーツ、又は秩序のない膨張可能な本体の折り目又はプリーツは、流体の流れのために内部ルーメン508の内径が大きなことと、圧着されたインプラント10の直径を最小化するために膨張可能な本体500の外径が小さなことに対する要求の結果として生じ得る。しかしながら、こうした密接したコンパクトな膨張可能な本体のプリーツ又は秩序のない膨張可能な本体の折り目又はプリーツは、膨張可能な本体の拡張中に折り目又はプリーツの非対称な広がりを生じさせ、したがって膨張可能な本体及びインプラントの非対称な拡張を生じ得る。
【0047】
本明細書に記載されるシステム、装置、及び方法は、一部の事例では、インプラント10のこうした望ましくない非対称な結果的形状を低減又は除去するために使用され得る。本明細書に開示される膨張可能な本体の特徴は、図5に関して開示されるように、また図1及び2の非対称な展開で示されるように、望ましくない特徴を低減又は排除するように設計され得る。
【0048】
図3Aは、例えば、本明細書の実施形態による利用され得る膨張可能な本体300の形態の拡張デバイスの断面図を示す。断面図は、膨張可能な本体300の軸に垂直に延在する正中線に沿って切り取られたものである。例えば、正中線は、図11に示す線A-Aに対応し得る。膨張可能な本体300の折り目302又はプリーツは、互いに重複して示されている。鞘304は、折り目302又はプリーツの上に延在することが示されているが、実際には、鞘304は除外され得る。内部シャフト303又はガイドワイヤシャフトは、膨張可能な本体300によって囲まれて示され、膨張可能な本体300の内部ルーメン301内に位置付けられている。膨張可能な本体300は、インプラント10(図2に表示)の内面32に対して押し付けられ、鞘304が取り除かれた状態で、インプラント10を拡張するように構成され得る外部表面306を含み得る。
【0049】
膨張可能な本体300の特徴は、図11に示す膨張可能な本体1058の特徴に対応し得る。例えば、膨張可能な本体300は、図11に示す膨張可能な本体1058と同様に構成され得る。折り目302又はプリーツは、図11に示す折り目1084又はプリーツに対応し得る。内部シャフト303は、図11に示す内部シャフト1068に対応し得る。膨張可能な本体300は、送達装置に結合され、図11に示す膨張可能な本体1058と類似した方法で膨張又は収縮し得る。図11に示す膨張可能な本体1058と同様に、膨張可能な本体300は、近位端及び遠位端を有し、近位端と遠位端との間に位置付けられ、長さを有する中央本体を有してもよい。中央本体は、インプラントの内面を押してインプラントを拡張させるように構成され得る。
【0050】
膨張可能な本体300の特徴は、インプラントの非対称な展開の可能性を低減するか、又は他の有益な結果を提供し得る。こうした特徴は、膨張可能な本体300の一つ以上の外側の膨張可能な本体の折り目308の曲率半径の構成を含み得る。外側の膨張可能な本体の折り目308の曲率半径は、膨張可能な本体300の厚さの半分以上であるように構成され得る。例えば、図6は、膨張可能な本体300の外側の膨張可能な本体の折り目308の拡大図を示す。膨張可能な本体の厚さ602に対する外側の膨張可能な本体の折り目308の曲率半径600は、膨張可能な本体300の厚さ602の半分以上であることが示されている。
【0051】
外側の膨張可能な本体の折り目308の曲率半径600は、膨張可能な本体300の外部表面306上に位置付けられたインプラントの非対称な展開を低減することを含む、様々な利益を提供するために、膨張可能な本体300の厚さ602の半分以上であり得る。外側の膨張可能な本体の折り目308の曲率半径600は、折り目が形成される、膨張可能な本体300の形成中(これには、膨張可能な本体300上へのプリーツ付け及び折り畳み動作が含まれ得る)に、及び/又はそれらを形成する、及び/又は、膨張可能な本体300を圧縮し得る、プリーツ付け及び折り畳み可能な膨張可能な本体300に適用される圧縮動作の間に、膨張可能な本体300の厚さ602の半分以上で提供され得る。例えば、プリーツ付け及び折り畳み動作及び/又は圧縮動作は、形成中の他の要因の中でも特に、プリーツ付け及び折り畳み動作の圧縮の力又は構成のために、膨張可能な本体300の半分以上の厚さ602で提供されている、外側の膨張可能な本体の折り目308の曲率半径600を生成するように適用され得る。外側の膨張可能な本体の折り目308の曲率半径600は、膨張可能な本体300を患者の体内に挿入するとき、及び膨張可能な本体300の外部表面306上に位置付けられたインプラントの展開時に、膨張可能な本体300の厚さ602の半分以上であり得る。
【0052】
膨張可能な本体300の厚さ602の半分以上である外側の膨張可能な本体の折り目308の曲率半径600は、折り目の皺の可能性を減少させる可能性があり、これは膨張可能な本体300の拡張中に折り目の不均等な広がりの可能性を減少させ得る。皺は、例えば、膨張可能な本体の拡張中に、皺が、折り目の回転運動の可能性を低減させる場合があり、また折り目の望ましくない摺動運動の可能性を増大させる場合があるため、折り目の不均等な広がりを引き起こし得る。さらに、外側の膨張可能な本体の折り目308の曲率半径600が膨張可能な本体300の厚さ602の半分以上であることは、図5に示すフック506など、望ましくない場合がある、フックの可能性を低減し得る。さらに、外側の膨張可能な本体の折り目308の曲率半径600が膨張可能な本体300の厚さ602の半分以上であることは、膨張可能な本体300の対称的な拡張を容易にするように、折り目の内部内を通過する膨張流体の能力を強化し得る。様々な他の利益が提供され得る。
【0053】
結果として生じるインプラント10は、展開時に高さを含む対称形状のより大きな可能性を有し得る。例えば、図4A及び4Bは、膨張可能な本体300と共に展開され得るインプラント10の形状を示す。本体12は、図4A及び4Bに示すように対称な円筒形状を有し得る。円筒形状は、実施形態では、本体12の外面30の均一な外径を含んでもよく、また内面32の均一な内径を含んでもよい。弁尖34の弁周囲漏出及び不適切な接合の可能性の減少が提供され得る。
【0054】
実施形態では、インプラントの構成は、変更され得る。インプラントは、別の形状(例えば、先細り又は「V」形状、又はバルブ形状、又は他の望ましい形状)を有してもよく、それでも対称的な展開が提供されてもよい。インプラントの他の構成は、所望に応じて利用され得る。
【0055】
図6を再び参照すると、他の外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径が、実施形態では提供されてもよい。実施形態では、外側の膨張可能な本体の折り目308の曲率半径600は、膨張可能な本体300の厚さ602より大きくてもよい。実施形態では、外側の膨張可能な本体の折り目308の曲率半径600は、膨張可能な本体300の厚さ602の2倍より大きくてもよい。実施形態では、外側の膨張可能な本体の折り目308の曲率半径600は、膨張可能な本体300の厚さ602の1~5倍であってもよい。実施形態では、外側の膨張可能な本体の折り目308の曲率半径600は、膨張可能な本体300の厚さ602の半分と膨張可能な本体300の厚さ602との間であってもよい。構成はそれぞれ、折り目が広がり得る容易さが改善されるため、展開後のインプラント高さの非対称性を低減し得る。こうした構成は、折り目の密接度、折り目の剛性を低減させる場合があり、折り目のフックを低減し得る。こうした構成は、こうした有益な結果を提供し得る膨張可能な本体の緩いループを含み得る。
【0056】
実施形態では、外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径のうちの少なくとも一つは、このような方法で構成されてもよい。実施形態では、複数の外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径は、このような方法で構成されてもよい。
【0057】
図3Bは、こうした外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径を含み得る、より大きなサイズの膨張可能な本体305を示す。図3Cは、こうした外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径を含み得る、さらに大きなサイズの膨張可能な本体307を示す。例えば、図3Aの膨張可能な本体300は、23ミリメートルのインプラントを展開するように構成されてもよく、図3Bの膨張可能な本体305は、26ミリメートルのインプラントを展開するように構成されてもよく、図3Cの膨張可能な本体307は、29ミリメートルのインプラントを展開するように構成されてもよい。他のサイズが、所望に応じて実施形態で利用され得る。
【0058】
本明細書の実施形態では、他の特徴が利用されてもよい。例えば、図3Aを参照すると、実施形態では、潤滑性の外部表面306が膨張可能な本体300のために提供されてもよい。潤滑性の外部表面306は、膨張可能な本体300に関して論じた外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径の構成と組み合わせて、又は代替して利用され得る。潤滑性の外部表面306は、膨張可能な本体300の折り目間の摩擦を低減し、膨張可能な本体300の膨張中に折り目が広がる能力を強化するために提供され得る。例えば、折り目の回転の強化は、互いの折り目の摩擦の低減のために提供され得る。
【0059】
実施形態では、潤滑性の外部表面306は、様々な形態を有し得る。例えば、実施形態では、潤滑性の外部表面306は、膨張可能な本体300上に潤滑性のコーティングを含み得る。実施形態では、外部表面306の潤滑性のコーティングは、生体適合性材料であってもよい。生体適合性の潤滑性のコーティングの例としては、シリコーン系潤滑剤、ポリビニルピロリドン(PVP)などの親水性ポリマー、PVP/酢酸ビニル共重合体、又はポリエチレン酸化物、又は他の既知又はまだ開発されていない生体適合性潤滑物質が挙げられるが、これに限定されない。潤滑性のコーティングは、例えば、膨張可能な本体300の外部表面に適用される流体コーティングであってもよい。潤滑性のコーティングは、膨張可能な本体300の折り目の間の膨張可能な本体300の外部表面上にスワブで塗布、又は所望に応じて別の方法で塗布され得る。
【0060】
実施形態では、潤滑性の外部表面306は、膨張可能な本体に熱的に接合された表面を備えてもよい。例えば、熱的に接合された表面は、膨張可能な本体300の外部表面として提供される低摩擦表面であってもよい。実施形態では、潤滑性の外部表面306は、テクスチャのある表面を備えてもよい。例えば、潤滑性の表面は、より粗く(確率論的)することによって、低摩擦の用途のために表面にテクスチャを付けてから、突出した縁部があれば除去することで生成されてもよい。実施形態では、テクスチャのある表面は、膨張可能な本体300の成形プロセスで提供されてもよく、ここで、膨張可能な本体300の型は、膨張可能な本体の成形中に外部表面に適用されるテクスチャを含んでもよい。低摩擦表面を生成する別の方法は、細孔が潤滑剤の貯蔵部の役目をする多孔性材料を使用することであってもよい。こうした実施例では、材料が摩耗するにつれて新しい細孔が現れ得る。実施形態では、潤滑性の外部表面は、ビードブラスト表面を備えてもよく、これは、テクスチャのある表面を提供するために利用されてもよい。
【0061】
潤滑性の外部表面は、膨張可能な本体300の折り目が互いに対して広がる能力を高めるために利用されてもよく、互いに固着する可能性を減少させ得る。実施形態では、潤滑性の外部表面は、折り目の間に位置付けられて、広がりの強化ができるようにしてもよい。図3B及び3Cに示す膨張可能な本体305、307などの実施形態は、本明細書に開示する潤滑性の外部表面又は他の膨張可能な本体の使用を含み得る。潤滑性の外部表面は、単独で又は本明細書に開示される任意の他の特徴と組み合わせて利用され得る。
【0062】
本明細書の実施形態で利用され得る他の特徴は、膨張可能な本体のプリーツ高さとプリーツ内径との間の関係を含み得る。こうした関係は、膨張可能な本体のプリーツ付け及び折り畳み動作の間に形成され得る。
【0063】
図7Aを参照すると、膨張可能な本体700の形成中に、膨張可能な本体700は、プリーツ加工して、図7Aに示す構成を形成し得る。こうしたプリーツ加工動作は、図7Aに示す半径方向に延在するプリーツ702を形成し得る。例えば、ツールの顎は、膨張可能な本体700内に押し込んで偏向させ、図7Aに示すプリーツ702を形成し得る。ツールは、プリーツ高さ(PH)(708)と、プリーツ内径(ID)710(プリーツ702の最も内側の部分によって形成される直径)との間で、結果として生じる関係を生成するように構成され得る。ツールは、例えば、プリーツ高さ708とプリーツ内径710との間で結果として生じる関係を形成するように設定された顎の奥行きを有するように構成されてもよい。
【0064】
実施形態では、プリーツ高さ708とプリーツ内径710との関係は、プリーツ内径710がプリーツ高さ708よりも大きいように形成され得る。こうした関係は、外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径を増加させる場合があり、またプリーツの密接度を緩くし得る。プリーツのフック(例えば、図5のフック506として示されるような)の可能性が低減され得る。例えば、一実施形態では、プリーツ内径710は、約3.9ミリメートルであってもよく、プリーツ高さ708は、このプリーツ内径710よりも小さくてもよいが、実施形態では他のプリーツ内径710が利用されてもよい。プリーツ高さ708とプリーツ内径710との間の関係は、図7Aに示すプリーツ702を圧縮する圧縮動作に伴い、例えば、3A~3C及び7Bに示すように、より低い構成に維持され得る。
【0065】
膨張可能な本体のプリーツ高さとプリーツ内径との間の関係は、単独で又は本明細書に開示する任意の他の特徴と組み合わせて利用され得る。
【0066】
本明細書の実施形態で利用され得る他の特徴は、膨張可能な本体の圧縮外径と膨張可能な本体内に位置付けられたマンドレルの外径との間の関係を含み得る。こうした関係は、膨張可能な本体に適用される圧縮動作の間に形成され得る。例えば、図7Aに示すように、膨張可能な本体のプリーツ付け及び折り畳み動作に続いて、例えば、図7B及び図3A~3Cに示すように、プリーツは圧縮されて、結果的により低い構成を形成し得る。実施形態では、圧縮動作は、他の方法で膨張可能な本体に対して行われてもよい。
【0067】
圧縮動作では、マンドレル709は、膨張可能な本体700の内部ルーメンに挿入され得る。膨張可能な本体700は、膨張可能な本体700内に位置付けられたマンドレル709を使用して形成され得る。圧縮ツール712(膨張可能な本体700の外部に位置付けられる)を利用して、膨張可能な本体700に半径方向に内向きの力を加えて圧縮し、プリーツ702をマンドレル709に対する量まで降下させてもよい。本明細書の実施形態では、膨張可能な本体700の圧縮外径713とマンドレル709の外径711との比は、2.5以上であり得る。このように、圧縮ツール712は、膨張可能な本体700の圧縮外径713と、マンドレル709の外径711との比(これは2.5以上であり得る)に対応する、マンドレル709の外径711からの距離まで、プリーツ702を圧縮し得る。マンドレル709の外径711と膨張可能な本体700の圧縮外径713との関係は、プリーツの密接度を緩めるように設定されてもよく、プリーツのフック(例えば、図5のフック506として示されるような)の可能性が低減され得る。例えば、膨張可能な本体700の圧縮外径713は、実施形態では3.9ミリメートルであってもよく、実施形態では、マンドレル709の外径711は1.5ミリメートルであってもよい。実施形態では、他のサイズ及び関係が、所望に応じて利用されてもよい。
【0068】
実施形態では、圧縮動作中に膨張可能な本体700の周りに位置付けられる鞘714は、プリーツ対称性に影響を与え得る。鞘714は、収縮チューブ又は内径を有し得る別の形態のチューブを備えてもよい。より小さい開始時の内径は、より組織化されたプリーツを生じる場合がある。ただし、収縮チューブの開始時の内径が大きすぎると、秩序のないプリーツが生じることがある。鞘714は、圧縮動作の後に除去されてもよく、膨張可能な本体700の使用前に除去されてもよい。マンドレル709はさらに、膨張可能な本体700の使用前に除去されてもよく、膨張可能な本体700を膨張させるためのルーメンが、他の特徴の中でも特に、その所定の場所に挿入され得る。
【0069】
膨張可能な本体700の圧縮外径713とマンドレル709の外径711との間の関係は、単独で又は本明細書に開示する任意の他の特徴と組み合わせて利用され得る。例えば、本明細書に開示される潤滑性のコーティング、又は本明細書に開示されるプリーツ高さとプリーツ内径との間の関係が利用され得る。実施形態では、本明細書に開示される外側の膨張可能な本体の折り目の曲率半径の構成が利用されてもよく、これは膨張可能な本体の形成のために事前に決められてもよい。
【0070】
本明細書の実施形態で利用され得る他の特徴は、圧縮ツール712の内径804と、プリーツのある膨張可能な本体700の外側プリーツ直径802との間の関係を含み得る。例えば、図8Aを参照すると、プリーツのある膨張可能な本体700は、外側プリーツ直径802を有し得る。図8Bでは、プリーツのある膨張可能な本体700は、プリーツのある膨張可能な本体700の外側プリーツ直径802よりも大きい内径804を有する圧縮ツール712に挿入されてもよい。したがって、圧縮動作は、例えば、図8Cに示すように、フックがプリーツと共に形成される可能性を低減させ得る。圧縮ツール712の内径804と、プリーツのある膨張可能な本体700の外側プリーツ直径802との間の関係は、単独で又は本明細書に開示する任意の他の特徴と組み合わせて利用され得る。
【0071】
本明細書の実施形態で利用され得る他の特徴は、膨張可能な本体700の近位端から膨張可能な本体700の遠位端まで軸に沿って膨張可能な本体700を回転させながら膨張可能な本体700を圧縮することを含み得る。軸は、図9B及び図11で表示したように、長手方向軸717を備え得る。例えば、図9Aを参照すると、プリーツのある膨張可能な本体700は回転されながら、圧縮ツール712(例えば、図7Bで表示)は、プリーツのある膨張可能な本体700を圧縮し得る。プリーツのある膨張可能な本体700は、図示するように、ある方向に回転することができ、回転は、圧縮ツール712に対するものであってもよい。圧縮中に膨張可能な本体を回転させることによって、例えば、図9Bに示すように、フックがプリーツと共に形成される可能性を低減させ得る。例えば、圧縮中の膨張可能な本体の回転は、膨張可能な本体のより緩い圧縮及びフック形成の減少をもたらし得る。膨張可能な本体の回転は、本明細書に開示される任意の他の特徴と単独で又は組み合わせて利用され得る。
【0072】
膨張可能な本体700は、その他の方法で、図11に示す膨張可能な本体1058と対応し得る。例えば、膨張可能な本体700は、図11に示す膨張可能な本体1058と同様に構成され得る。膨張可能な本体700の折り目又はプリーツは、図11に示す折り目1084又はプリーツと対応し得る。図8Cに示す内部シャフト715は、図11に示す内部シャフト1068に対応し得る。膨張可能な本体700は、送達装置に結合され、図11に示す膨張可能な本体1058と類似した方法で膨張又は収縮し得る。図11に示す膨張可能な本体1058と同様に、膨張可能な本体700は、近位端及び遠位端を有し、近位端と遠位端との間に位置付けられ、長さを有する中央本体を有してもよい。中央本体は、インプラントの内面を押してインプラントを拡張させるように構成され得る。
【0073】
動作中、形成された膨張可能な本体は、送達装置に結合されてもよく、インプラント用の拡張デバイスを備えてもよい。拡張デバイスは、本体に挿入されてもよい。インプラントは、患者の体内に入る前に拡張デバイス上に位置付けられてもよく、又は患者の体内で拡張デバイス上に位置付けられてもよい。
【0074】
インプラントは、拡張デバイスを利用して拡張され、患者の身体の所望する部分に展開され得る。例えば、図10及び11を参照すると、インプラント10を、例えば移植部位の近位など、患者の体内の所望する位置に置いた状態で、膨張可能な本体を膨張させるために、例えば、流体ポート1062を通って流体が流されてもよい。膨張可能な本体は、半径方向に外向きに拡張して膨張した、展開された、拡張された、又は圧縮されていない構成になってもよく、このとき、膨張可能な本体の直径は増大し、インプラント10は半径方向に外向きに拡張されて展開される。拡張デバイスは、本明細書に開示される拡張デバイスの実施形態のいずれかに従って構成されてもよい。本明細書の実施形態による他の方法を利用してもよい。
【0075】
インプラントは、人工心臓弁を備えてもよく、心臓弁に展開されてもよい。送達装置は、例えば、心臓弁に近づけるために、患者の身体の血管系を通して進められてもよい。送達装置は、制御機構又は他の装置を介して偏向され、送達装置を移植部位に向けられてもよい。拡張デバイスは、インプラントを移植部位に展開するために拡張又は膨張され得る。
【0076】
インプラントが大動脈弁に展開される実施形態では、送達装置は、大動脈弓を介して自己大動脈弁に近づけてもよい。他のアプローチ(心室アプローチ)が、所望に応じて利用されてもよい。送達装置の細長シャフトは、ハンドルが患者の身体の外部に残っている状態で、血管系を通過し得る。人工大動脈弁の形態のインプラントは、大動脈弁に展開され得る。他の移植部位、例えば、僧帽弁、肺動脈弁、又は三尖弁が利用され得る。心臓内又は患者の体内の他の移植部位が利用され得る。様々な形態のインプラントが利用されてもよく、これは、患者の身体の治療のための医療インプラントを備えてもよく、人工心臓弁もしくはステント、又はインプラントの他の形態を備えてもよい。
【0077】
実施形態の特徴は、修正、置換、除外、又は組み合わされてもよい。
【0078】
更に、本明細書の方法は、具体的に記載する方法に限定されないが、本明細書に開示されるシステム及び装置を利用する方法を含み得る。
【0079】
方法のステップは、本明細書に開示されるシステム、装置、及び方法を用いて、修正、除外、又は追加されてもよい。
【0080】
本明細書に開示される実施形態の特徴は、送達装置とは独立して、又は本明細書に開示される他の構成要素とは独立して実装され得る。システムの様々な装置は、独立して実装され得る。
【0081】
まとめると、本明細書の態様は、特定の実施形態を参照することによって強調されるが、当業者であれば、これらの開示された実施形態は、本明細書に開示される主題の原理の例示に過ぎないことを容易に認識されることが理解されるであろう。したがって、開示された主題は、本明細書に記述された特定の方法論、プロトコル、及び/又は試薬などに決して限定されないことが理解されるべきである。したがって、本開示の主題の様々な修正又は変更、又は代替的な構成は、本明細書の精神から逸脱することなく、本明細書の教示に従って行うことができる。最後に、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを記述する目的であり、本明細書に開示されるようなシステム、装置、及び方法の範囲を限定することを意図するものではなく、これは特許請求の範囲によってのみ定義される。したがって、システム、装置、及び方法は、図示及び説明されるように精密に限定されない。
【0082】
システム、装置、及び方法の特定の実施形態が本明細書に記載されており、それらを実行するための発明者に知られている最良のモードが含まれる。当然のことながら、これらの説明される実施形態の変形は、上述の説明を読んだときに当業者にとって明らかとなる。発明者は、当業者に、かかる変形を適宜採用することを期待し、発明者は、本明細書に具体的に記述される以外の方法で実施されるシステム、装置、及び方法を意図する。したがって、システム、装置、及び方法は、準拠法により許容されるとおり、本明細書に添付される特許請求の範囲に列挙される主題の全ての修正及び均等物を含む。更に、本明細書に別段の示唆がない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、その全ての可能な変形における上述の実施形態の任意の組み合わせは、システム、装置、及び方法によって包含される。
【0083】
システム、装置、及び方法の代替的な実施形態、要素、又はステップのグループ化は、限定として解釈されるべきではない。各グループメンバーは、個別に、又は本明細書に開示される他のグループメンバーとの任意の組み合わせで、言及され、かつ請求されてもよい。グループの1つ以上のメンバーは、利便性及び/又は特許性を理由に、グループに含まれてもよく、又はグループから削除される可能性があることが予想される。こうした包含又は欠失が発生すると、本明細書は、修正されたグループを含有し、したがって添付の特許請求の範囲で使用される全てのマーカッシュグループの記述を満たすとみなされる。
【0084】
別段の示唆がない限り、本明細書及び特許請求の範囲において使用される特徴、アイテム、数量、パラメータ、特性、項などを表す全ての数字は、全ての場合で用語「約」によって修正されているものとして理解されるべきである。本明細書で使用される場合、用語「約」は、そのように修飾された特徴、アイテム、数量、パラメータ、特性、又は項が、変動し得る近似を包含することを意味するが、それでも、本明細書で論じる所望の動作又はプロセスを実施することができる。
【0085】
システム、装置、及び方法(特に以下の特許請求の範囲の文脈における)を記述する文脈で使用される用語「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」、及び類似の参照語は、本明細書に別段の示唆がない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数形及び複数形の両方を網羅するものとして解釈されるものとする。本明細書に説明される全ての方法は、本明細書に別段の示唆がない限り、又は文脈によってそうでなければ明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実施され得る。本明細書に提供される任意の及び全ての実施例、又は例示的な文言(例えば、「など(such as)」)の使用は、単にシステム、装置、及び方法をより良く照らすことを意図するものであり、そうでなければ請求されるシステム、装置、及び方法の範囲に制限をもたらさない。本明細書のいかなる文言も、システム、装置、及び方法の実践に必須であるいかなる請求されていない要素も示すものとして解釈されるべきではない。
【0086】
本明細書において参照及び識別される全ての特許、特許刊行物、及びその他の刊行物は、例えば、システム、装置、及び方法に関連して使用され得る、かかる刊行物に記載される組成物及び方法論を記述及び開示する目的で、その全体が参照により個別に及び明示的に本明細書に組み込まれる。これらの刊行物は、本出願の出願日の前に、それらの開示のためにのみ提供される。この点に関するいかなる規定も、発明者が、先行発明を理由として、又はその他の任意の理由により、かかる開示を先行する権利を有するものではないことを認めるものとして解釈されるべきではない。これらの文書の内容に関する日付又は表明に関する全ての声明は、出願人が入手可能な情報に基づくものであり、これらの文書の日付又は内容の正確性を認めるものではない。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5
図6
図7A
図7B
図8A-8C】
図9A
図9B
図10
図11
【国際調査報告】