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特表2024-504794内容物充填装置およびこれを用いた内容物充填方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-01
(54)【発明の名称】内容物充填装置およびこれを用いた内容物充填方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 3/18 20060101AFI20240125BHJP
   B65B 3/04 20060101ALI20240125BHJP
【FI】
B65B3/18
B65B3/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546064
(86)(22)【出願日】2022-01-27
(85)【翻訳文提出日】2023-08-31
(86)【国際出願番号】 KR2022001438
(87)【国際公開番号】W WO2022164211
(87)【国際公開日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】10-2021-0012088
(32)【優先日】2021-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519290909
【氏名又は名称】インナーボトル カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】INNERBOTTLE CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】303ho, Adong PDC bldg, 242 Pangyo-ro, Bundang-gu, Sungnam-si,13487 Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オ、シ イル
【テーマコード(参考)】
3E118
【Fターム(参考)】
3E118AA01
3E118AA07
3E118AB15
3E118AB18
3E118CA01
3E118CA03
3E118EA10
(57)【要約】
本発明は、液体内容物を収容する容器装置に対する内容物充填装置およびこれを用いた内容物充填方法に関する。本発明の実施例による内容物充填装置は、内部に収容空間が形成され、前記収容空間と連通する容器側開口部を含む外部容器と、前記外部容器に設けられるパウチアセンブリとを含み、前記パウチアセンブリは、弾性材質で形成され、内部に液体を充填するための充填空間が形成されるパウチユニットを含み、前記パウチユニットは、前記容器側開口部を通して一部が前記収容空間側に挿入され、前記パウチユニットの外面と前記容器側開口部の内面との間には空気の流動する流路部が形成され、前記充填空間と連通するパウチ側開口部に設けられる選択的シーリングユニットを含む容器装置に対する内容物充填装置において、パウチユニットの充填空間に挿入され、一側には流動ホールが形成されて、前記流動ホールを通して空気または内容物を流動させ、前記パウチユニットのパウチユニット側開口部側から前記パウチユニットの端部側方向にスライディング可能な充填モジュールと、前記充填モジュールがスライディング可能に設けられ、前記パウチユニットの流路部の一側端部を取り囲み、内面が前記流路部の前記一側端部と離隔して前記内面と前記容器装置との間に減圧空間が形成される減圧モジュールボディを含む減圧モジュールと、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に収容空間が形成され、前記収容空間と連通する容器側開口部を含む外部容器と、前記外部容器に設けられるパウチアセンブリとを含み、前記パウチアセンブリは、弾性材質で形成され、内部に液体を充填するための充填空間が形成されるパウチユニットを含み、前記パウチユニットは、前記容器側開口部を通して一部が前記収容空間側に挿入され、前記パウチユニットの外面と前記容器側開口部の内面との間には空気の流動する流路部が形成され、前記充填空間と連通するパウチ側開口部に設けられる選択的シーリングユニットを含む容器装置に対する内容物充填装置において、
パウチユニットの充填空間に挿入され、一側には流動ホールが形成されて、前記流動ホールを通して空気または内容物を流動させ、前記パウチユニットのパウチユニット側開口部側から前記パウチユニットの端部側方向にスライディング可能な充填モジュールと、
前記充填モジュールがスライディング可能に設けられ、前記パウチユニットの流路部の一側端部を取り囲み、内面が前記流路部の前記一側端部と離隔して前記内面と前記容器装置との間に減圧空間が形成される減圧モジュールボディを含む減圧モジュールと、を含み、
前記充填モジュールが前記パウチユニットの前記充填空間に挿入されない状態で、前記減圧モジュールは、外部容器の収容空間内部の空気を外部に排出させ、
前記充填モジュールの少なくとも一部が前記パウチユニットの前記充填空間に挿入された状態で、前記減圧モジュールは、前記充填空間内部の空気を前記充填空間の外部に排出させることを特徴とする内容物充填装置。
【請求項2】
前記充填モジュールは、上下方向に長く形成され、内部には流動空間が長手方向に形成され、端部に隣接した位置には前記流動空間と連通する流動ホールが形成される充填ユニットを含み、
前記充填モジュールの前記充填ユニットが前記パウチユニットの前記充填空間に挿入されて、前記充填ユニットの前記端部が第1位置に位置した状態で、前記充填空間と前記流動空間および前記減圧モジュールの前記減圧空間とを連通させ、
前記充填ユニットの前記端部が前記第1位置と異なる第2位置に位置した状態で、前記充填空間と前記流動空間とを連通させ、前記充填空間と前記減圧空間とは遮蔽させることを特徴とする請求項1に記載の内容物充填装置。
【請求項3】
前記充填ユニットの前記端部が前記第2位置に位置した状態で前記充填ユニットが前記充填空間に挿入された領域の大きさは、前記充填ユニットの前記端部が前記第1位置に位置した状態で前記充填ユニットが前記充填空間に挿入された領域の大きさより大きいことを特徴とする請求項2に記載の内容物充填装置。
【請求項4】
前記充填ユニットは、
前記充填ユニットの前記端部が前記第1位置に位置した時、前記充填空間と前記減圧空間とを連通させる連通手段を含み、
前記連通手段は、前記流動ホールを介して前記充填ユニットの端部と離隔した位置に配置されることを特徴とする請求項3に記載の内容物充填装置。
【請求項5】
前記連通手段は、前記流動空間と連通し、前記充填モジュールに貫通形成される連通ホールであり、
前記充填ユニットの端部が前記第1位置に位置した状態で、前記充填モジュールの前記流動ホールは、前記パウチユニットの前記充填空間に位置し、前記連通ホールは、前記充填空間の外部に位置し、
前記充填ユニットの端部が前記第2位置に位置した状態で、前記充填モジュールの前記流動ホールおよび前記連通ホールは、前記パウチユニットの前記充填空間に位置することを特徴とする請求項4に記載の内容物充填装置。
【請求項6】
前記連通手段は、前記充填モジュールの外周面に陥没形成される充填モジュール陥没部であり、
前記充填ユニットの端部が前記第1位置に位置した状態で、前記充填モジュールの前記流動ホールは、前記パウチユニットの前記充填空間に位置し、前記充填モジュール陥没部の一部は、前記充填空間の内部に位置し、前記充填モジュール陥没部の他の一部は、前記充填空間の外部に位置し、
前記充填ユニットの端部が前記第2位置に位置した状態で、前記充填モジュールの前記流動ホールおよび前記充填モジュール陥没部は、前記パウチユニットの前記充填空間に位置することを特徴とする請求項4に記載の内容物充填装置。
【請求項7】
前記充填モジュール陥没部は、前記充填モジュールの前記外周面に円周方向に沿って配置される複数の陥没ユニットを含み、
前記陥没ユニットは、前記充填モジュールの長手方向に長く形成され、前記陥没ユニットの両側から前記陥没ユニットの中央へいくほど、前記陥没ユニットの陥没深さは大きくなるように形成されることを特徴とする請求項6に記載の内容物充填装置。
【請求項8】
前記充填ユニットの前記端部が前記第2位置に位置した状態で、前記流動ホールを通して、前記充填空間に内容物を供給することを特徴とする請求項2に記載の内容物充填装置。
【請求項9】
前記充填モジュールは、
上下方向に長く形成され、内部には流動空間が長手方向に形成され、端部に隣接した位置には前記流動空間と連通する流動ホールが形成される充填ユニットと、
前記充填ユニットがスライディング可能に挿入される充填ユニット移動空間、および前記充填空間内部の空気を前記充填空間の外部に流動させるための充填空間減圧流路が形成される減圧ガイドユニットとを含み、
前記減圧ガイドユニットの一部が前記パウチユニットの前記充填空間に挿入された状態で、前記充填空間と前記充填空間減圧流路とが相互連通し、
前記充填ユニットと前記減圧ガイドユニットとは相互独立に移動可能であることを特徴とする請求項1に記載の内容物充填装置。
【請求項10】
前記減圧ガイドユニットは、
前記充填ユニット移動空間および前記充填空間減圧流路が形成され、前記充填空間減圧流路および前記充填ユニット移動空間は相互連通する減圧ガイドユニットボディと、
前記減圧ガイドユニットボディの下端から前記パウチユニットの前記選択的シーリングユニットに向かって、延長形成され、内部に前記充填ユニット移動空間が延長形成され、端部に前記充填ユニット移動空間が開口する減圧ガイドユニット延長部とを含み、
前記減圧ガイドユニット延長部の幅は、前記減圧ガイドユニットボディの幅より小さく形成されることを特徴とする請求項9に記載の内容物充填装置。
【請求項11】
前記減圧ガイドユニット延長部の一部が前記パウチユニットの前記充填空間に挿入された状態で、前記充填空間減圧流路および前記充填ユニット移動空間を連通させる連通空間が開放されて、前記充填空間内部の空気は、前記充填ユニット移動空間および前記充填空間減圧流路を経て、前記充填空間の外部に排出され、
前記充填モジュールが前記減圧ガイドユニットの前記充填モジュール移動空間を通して、前記充填モジュールの端部が前記パウチユニットの前記充填空間に挿入されると、前記減圧ガイドユニット延長部は、前記パウチユニットの前記充填空間から外部に引出され、前記充填空間減圧流路および前記充填ユニット移動空間を連通させる前記連通空間は、前記充填ユニットによって閉鎖されることを特徴とする請求項10に記載の内容物充填装置。
【請求項12】
前記減圧モジュールボディには、前記減圧ガイドユニットの前記減圧ガイドユニットボディが移動可能に配置され、前記減圧ガイドユニットボディの幅に対応する幅を有する第1移動空間と、前記第1移動空間と連通し、前記減圧ガイド延長部の幅に対応する幅を有する第2移動空間と、前記第2移動空間を取り囲んで前記第1移動空間の下側に配置される係止部とが形成され、
前記減圧ガイドユニットの移動は、前記係止部によって制限されることを特徴とする請求項11に記載の内容物充填装置。
【請求項13】
前記減圧ガイドユニットは、前記充填ユニット移動空間および前記充填空間減圧流路が形成され、前記充填空間減圧流路および前記充填ユニット移動空間は相互分離されるように形成される減圧ガイドユニットボディを含み、
前記充填空間減圧流路は、前記充填ユニット移動空間を取り囲み、
前記減圧ガイドユニットボディの外面には前記充填空間減圧流路と連通する減圧ホールが形成されることを特徴とする請求項9に記載の内容物充填装置。
【請求項14】
前記減圧ガイドユニットボディの一部が前記パウチユニットの前記充填空間に挿入された状態で、前記充填空間内部の空気が前記充填空間減圧流路を経て前記充填空間の外部に排出されるように前記充填空間減圧流路に負圧が提供され、
前記充填モジュールが前記減圧ガイドユニットの前記充填モジュール移動空間を通して移動して、前記充填モジュールの端部が前記パウチユニットの前記充填空間に挿入された状態で、前記パウチユニットの前記充填空間の内部に引込まれた前記減圧ガイドユニットボディの位置が維持されることを特徴とする請求項13に記載の内容物充填装置。
【請求項15】
前記充填モジュールは、
上下方向に長く形成され、内部には流動空間が長手方向に形成され、端部に隣接した位置には前記流動空間と連通する流動ホールが形成される充填ユニットと、
前記充填ユニットがスライディング可能に挿入される充填ユニット移動空間が形成される減圧ガイドユニットとを含み、
前記充填ユニット移動空間の幅は、前記充填ユニットの幅より大きく形成されて、前記充填ユニット移動空間の内壁と前記充填ユニットの外面とは離隔した状態で配置され、
前記減圧ガイドユニットの一部が前記パウチユニットの前記充填空間に挿入された状態で、前記充填ユニット移動空間と前記充填空間とは相互連通し、
前記充填ユニットと前記減圧ガイドユニットとは相互独立に移動可能であることを特徴とする請求項1に記載の内容物充填装置。
【請求項16】
前記充填モジュールは、
前記充填ユニットおよび前記減圧ガイドユニットが独立に移動可能に設けられる充填モジュールボディをさらに含み、
前記充填モジュールボディには、前記充填ユニット移動空間と連通する充填モジュールボディ側連通ホールが形成され、
前記充填モジュールボディ側連通ホールは、前記減圧モジュールの前記減圧空間に位置することを特徴とする請求項15に記載の内容物充填装置。
【請求項17】
前記減圧モジュールボディは、前記パウチユニットの前記選択的シーリングユニットの周縁と接触した状態で、前記選択的シーリングユニットを加圧する選択的シーリングユニット加圧部を含むことを特徴とする請求項1に記載の内容物充填装置。
【請求項18】
請求項1に記載の内容物充填装置を用いた内容物充填方法において、
容器装置と内容物充填装置とを整列させる容器装置整列ステップと、
外部容器の収容空間内部の空気を前記収容空間の外部に排出させる第1空間減圧ステップと、
パウチユニットの充填空間内部の空気を前記充填空間の外部に排出させる第2空間減圧ステップと、
充填モジュールがパウチユニットに引込まれた状態で、前記パウチユニットを伸長させるパウチストレッチステップと、
前記パウチユニットが伸長した状態で、前記充填モジュールが前記パウチユニットの前記充填空間に内容物を充填する内容物充填ステップと、
前記充填空間に前記内容物充填が完了した状態で、前記充填モジュールが前記パウチユニットの前記充填空間から引出される充填モジュール引出ステップと、を含む内容物充填方法。
【請求項19】
前記充填モジュールは、上下方向に長く形成され、内部には流動空間が長手方向に形成され、端部に隣接した位置には前記流動空間と連通する流動ホールと、前記端部が前記第2位置に位置した時、前記充填空間と前記減圧空間とを連通させる連通手段とが形成される充填ユニットを含み、
前記第2空間減圧ステップにおいて、
前記充填モジュールの前記充填ユニットが前記パウチユニットの前記充填空間に挿入されて、前記充填ユニットの前記端部が第1位置に位置した状態で、前記充填空間と前記流動空間および前記減圧モジュールの前記減圧空間とを連通させ、
前記充填ユニットの前記端部が前記第1位置と異なる前記第2位置に位置した状態で、前記充填空間と前記流動空間とを連通させ、前記充填空間と前記減圧空間とは遮蔽させ、前記充填ユニットの前記端部が前記第2位置に位置した状態で前記充填ユニットが前記充填空間に挿入された領域の大きさは、前記充填ユニットの前記端部が前記第1位置に位置した状態で前記充填ユニットが前記充填空間に挿入された領域の大きさより大きいことを特徴とする請求項18に記載の内容物充填方法。
【請求項20】
前記充填モジュールは、
上下方向に長く形成され、前記充填ユニットの内部には流動空間が長手方向に形成され、端部に隣接した位置には前記流動空間と連通する流動ホールが形成される充填ユニットと、前記充填ユニットがスライディング可能に挿入される充填ユニット移動空間、および前記充填空間内部の空気を前記充填空間の外部に流動させるための充填空間減圧流路が形成される減圧ガイドユニットとを含み、前記充填ユニットと前記減圧ガイドユニットとは相互独立に移動可能であり、
前記第2空間減圧ステップにおいて、前記減圧ガイドユニットの一部が前記パウチユニットの前記充填空間に挿入された状態で、前記充填空間と前記充填空間減圧流路とが相互連通することを特徴とする請求項18に記載の内容物充填方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体内容物を収容する容器装置に対する内容物充填装置およびこれを用いた内容物充填方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、シャンプー、ローションなどのような洗浄剤またはケチャップなどのような液体食材料などのような液体内容物は容器に入れて使用する。
【0003】
ただし、前記液体内容物の粘性によって、前記容器の内壁に使用過程で液体内容物が残留し、使用者が完全に前記液体内容物をすべて使いきれない問題があった。
【0004】
前記液体内容物が前記容器の内部に残留した状態で廃棄される場合、前記容器のリサイクルが制限される問題が発生し、これによる環境汚染が増加する恐れがある。
【0005】
このような問題を解決するために、前記容器をフレキシブルな材質で形成される製品が提案されているが、前記容器がフレキシブルな材質で形成されても、依然として前記容器の内部に液体内容物が残留する問題が発生している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、液体内容物が容器の内部に残留する量を最小化するための容器装置の内容物充填装置およびこれを用いた充填方法を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施例の一側面による内容物充填装置は、内部に収容空間が形成され、前記収容空間と連通する容器側開口部を含む外部容器と、前記外部容器に設けられるパウチアセンブリとを含み、前記パウチアセンブリは、弾性材質で形成され、内部に液体を充填するための充填空間が形成されるパウチユニットを含み、前記パウチユニットは、前記容器側開口部を通して一部が前記収容空間側に挿入され、前記パウチユニットの外面と前記容器側開口部の内面との間には空気の流動する流路部が形成され、前記充填空間と連通するパウチ側開口部に設けられる選択的シーリングユニットを含む容器装置に対する内容物充填装置において、パウチユニットの充填空間に挿入され、一側には流動ホールが形成されて、前記流動ホールを通して空気または内容物を流動させ、前記パウチユニットのパウチユニット側開口部側から前記パウチユニットの端部側方向にスライディング可能な充填モジュールと、前記充填モジュールがスライディング可能に設けられ、前記パウチユニットの流路部の一側端部を取り囲み、内面が前記流路部の前記一側端部と離隔して前記内面と前記容器装置との間に減圧空間が形成される減圧モジュールボディを含む減圧モジュールと、を含み、前記充填モジュールが前記パウチユニットの前記充填空間に挿入されない状態で、前記減圧モジュールは、外部容器の収容空間内部の空気を外部に排出させ、前記充填モジュールの少なくとも一部が前記パウチユニットの前記充填空間に挿入された状態で、前記減圧モジュールは、前記充填空間内部の空気を前記充填空間の外部に排出させる。
【0008】
また、前記充填モジュールは、上下方向に長く形成され、内部には流動空間が長手方向に形成され、端部に隣接した位置には前記流動空間と連通する流動ホールが形成される充填ユニットを含み、前記充填モジュールの前記充填ユニットが前記パウチユニットの前記充填空間に挿入されて、前記充填ユニットの前記端部が第1位置に位置した状態で、前記充填空間と前記流動空間および前記減圧モジュールの前記減圧空間とを連通させ、前記充填ユニットの前記端部が前記第1位置と異なる第2位置に位置した状態で、前記充填空間と前記流動空間とを連通させ、前記充填空間と前記減圧空間とは遮蔽させることができる。
【0009】
また、前記充填ユニットの前記端部が前記第2位置に位置した状態で前記充填ユニットが前記充填空間に挿入された領域の大きさは、前記充填ユニットの前記端部が前記第1位置に位置した状態で前記充填ユニットが前記充填空間に挿入された領域の大きさより大きく形成される。
【0010】
また、前記充填ユニットは、前記充填ユニットの前記端部が前記第1位置に位置した時、前記充填空間と前記減圧空間とを連通させる連通手段を含み、前記連通手段は、前記流動ホールを介して前記充填ユニットの端部と離隔した位置に配置される。
【0011】
また、前記連通手段は、前記流動空間と連通し、前記充填モジュールに貫通形成される連通ホールであり、前記充填ユニットの端部が前記第1位置に位置した状態で、前記充填モジュールの前記流動ホールは、前記パウチユニットの前記充填空間に位置し、前記連通ホールは、前記充填空間の外部に位置し、前記充填ユニットの端部が前記第2位置に位置した状態で、前記充填モジュールの前記流動ホールおよび前記連通ホールは、前記パウチユニットの前記充填空間に位置することができる。
【0012】
また、前記連通手段は、前記充填モジュールの外周面に陥没形成される充填モジュール陥没部であり、前記充填ユニットの端部が前記第1位置に位置した状態で、前記充填モジュールの前記流動ホールは、前記パウチユニットの前記充填空間に位置し、前記充填モジュール陥没部の一部は、前記充填空間の内部に位置し、前記充填モジュール陥没部の他の一部は、前記充填空間の外部に位置し、前記充填ユニットの端部が前記第2位置に位置した状態で、前記充填モジュールの前記流動ホールおよび前記充填モジュール陥没部は、前記パウチユニットの前記充填空間に位置することができる。
【0013】
また、前記充填モジュール陥没部は、前記充填モジュールの前記外周面に円周方向に沿って配置される複数の陥没ユニットを含み、前記陥没ユニットは、前記充填モジュールの長手方向に長く形成され、前記陥没ユニットの両側から前記陥没ユニットの中央へいくほど、前記陥没ユニットの陥没深さは大きくなるように形成される。
【0014】
また、前記充填ユニットの前記端部が前記第2位置に位置した状態で、前記流動ホールを通して、前記充填空間に内容物を供給することができる。
【0015】
また、前記充填モジュールは、上下方向に長く形成され、内部には流動空間が長手方向に形成され、端部に隣接した位置には前記流動空間と連通する流動ホールが形成される充填ユニットと、前記充填ユニットがスライディング可能に挿入される充填ユニット移動空間、および前記充填空間内部の空気を前記充填空間の外部に流動させるための充填空間減圧流路が形成される減圧ガイドユニットとを含み、前記減圧ガイドユニットの一部が前記パウチユニットの前記充填空間に挿入された状態で、前記充填空間と前記充填空間減圧流路とが相互連通し、前記充填ユニットと前記減圧ガイドユニットとは相互独立に移動可能に形成される。
【0016】
また、前記減圧ガイドユニットは、前記充填ユニット移動空間および前記充填空間減圧流路が形成され、前記充填空間減圧流路および前記充填ユニット移動空間は相互連通する減圧ガイドユニットボディと、前記減圧ガイドユニットボディの下端から前記パウチユニットの前記選択的シーリングユニットに向かって、延長形成され、内部に前記充填ユニット移動空間が延長形成され、端部に前記充填ユニット移動空間が開口する減圧ガイドユニット延長部とを含み、前記減圧ガイドユニット延長部の幅は、前記減圧ガイドユニットボディの幅より小さく形成される。
【0017】
また、前記減圧ガイドユニット延長部の一部が前記パウチユニットの前記充填空間に挿入された状態で、前記充填空間減圧流路および前記充填ユニット移動空間を連通させる連通空間が開放されて、前記充填空間内部の空気は、前記充填ユニット移動空間および前記充填空間減圧流路を経て、前記充填空間の外部に排出され、前記充填モジュールが前記減圧ガイドユニットの前記充填モジュール移動空間を通して、前記充填モジュールの端部が前記パウチユニットの前記充填空間に挿入されると、前記減圧ガイドユニット延長部は、前記パウチユニットの前記充填空間から外部に引出され、前記充填空間減圧流路および前記充填ユニット移動空間を連通させる前記連通空間は、前記充填ユニットによって閉鎖される。
【0018】
また、前記減圧モジュールボディには、前記減圧ガイドユニットの前記減圧ガイドユニットボディが移動可能に配置され、前記減圧ガイドユニットボディの幅に対応する幅を有する第1移動空間と、前記第1移動空間と連通し、前記減圧ガイド延長部の幅に対応する幅を有する第2移動空間と、前記第2移動空間を取り囲んで前記第1移動空間の下側に配置される係止部とが形成され、前記減圧ガイドユニットの移動は、前記係止部によって制限される。
【0019】
また、前記減圧ガイドユニットは、前記充填ユニット移動空間および前記充填空間減圧流路が形成され、前記充填空間減圧流路および前記充填ユニット移動空間は相互分離されるように形成される減圧ガイドユニットボディを含み、前記充填空間減圧流路は、前記充填ユニット移動空間を取り囲み、前記減圧ガイドユニットボディの外面には前記充填空間減圧流路と連通する減圧ホールが形成される。
【0020】
また、前記減圧ガイドユニットボディの一部が前記パウチユニットの前記充填空間に挿入された状態で、前記充填空間内部の空気が前記充填空間減圧流路を経て前記充填空間の外部に排出されるように前記充填空間減圧流路に負圧が提供され、前記充填モジュールが前記減圧ガイドユニットの前記充填モジュール移動空間を通して移動して、前記充填モジュールの端部が前記パウチユニットの前記充填空間に挿入された状態で、前記パウチユニットの前記充填空間の内部に引込まれた前記減圧ガイドユニットボディの位置が維持される。
【0021】
また、前記充填モジュールは、上下方向に長く形成され、内部には流動空間が長手方向に形成され、端部に隣接した位置には前記流動空間と連通する流動ホールが形成される充填ユニットと、前記充填ユニットがスライディング可能に挿入される充填ユニット移動空間が形成される減圧ガイドユニットとを含み、前記充填ユニット移動空間の幅は、前記充填ユニットの幅より大きく形成されて、前記充填ユニット移動空間の内壁と前記充填ユニットの外面とは離隔した状態で配置され、前記減圧ガイドユニットの一部が前記パウチユニットの前記充填空間に挿入された状態で、前記充填ユニット移動空間と前記充填空間とは相互連通し、前記充填ユニットと前記減圧ガイドユニットとは相互独立に移動可能である。
【0022】
また、前記充填モジュールは、前記充填ユニットおよび前記減圧ガイドユニットが独立に移動可能に設けられる充填モジュールボディをさらに含み、前記充填モジュールボディには、前記充填ユニット移動空間と連通する充填モジュールボディ側連通ホールが形成され、前記充填モジュールボディ側連通ホールは、前記減圧モジュールの前記減圧空間に位置することができる。
【0023】
また、前記減圧モジュールボディは、前記パウチユニットの前記選択的シーリングユニットの周縁と接触した状態で、前記選択的シーリングユニットを加圧する選択的シーリングユニット加圧部を含むことができる。
【0024】
本発明の他の側面による内容物充填装置を用いた内容物充填方法は、容器装置と内容物充填装置とを整列させる容器装置整列ステップと、外部容器の収容空間内部の空気を前記収容空間の外部に排出させる第1空間減圧ステップと、パウチユニットの充填空間内部の空気を前記充填空間の外部に排出させる第2空間減圧ステップと、充填モジュールがパウチユニットに引込まれた状態で、前記パウチユニットを伸長させるパウチストレッチステップと、前記パウチユニットが伸長した状態で、前記充填モジュールが前記パウチユニットの前記充填空間に内容物を充填する内容物充填ステップと、前記充填空間に前記内容物充填が完了した状態で、前記充填モジュールが前記パウチユニットの前記充填空間から引出される充填モジュール引出ステップと、を含む。
【0025】
また、前記充填モジュールは、上下方向に長く形成され、内部には流動空間が長手方向に形成され、端部に隣接した位置には前記流動空間と連通する流動ホールと、前記端部が前記第2位置に位置した時、前記充填空間と前記減圧空間とを連通させる連通手段とが形成される充填ユニットを含み、前記第2空間減圧ステップにおいて、前記充填モジュールの前記充填ユニットが前記パウチユニットの前記充填空間に挿入されて、前記充填ユニットの前記端部が第1位置に位置した状態で、前記充填空間と前記流動空間および前記減圧モジュールの前記減圧空間とを連通させ、前記充填ユニットの前記端部が前記第1位置と異なる前記第2位置に位置した状態で、前記充填空間と前記流動空間とを連通させ、前記充填空間と前記減圧空間とは遮蔽させ、前記充填ユニットの前記端部が前記第2位置に位置した状態で前記充填ユニットが前記充填空間に挿入された領域の大きさは、前記充填ユニットの前記端部が前記第1位置に位置した状態で前記充填ユニットが前記充填空間に挿入された領域の大きさより大きく形成される。
【0026】
また、前記充填モジュールは、上下方向に長く形成され、前記充填ユニットの内部には流動空間が長手方向に形成され、端部に隣接した位置には前記流動空間と連通する流動ホールが形成される充填ユニットと、前記充填ユニットがスライディング可能に挿入される充填ユニット移動空間、および前記充填空間内部の空気を前記充填空間の外部に流動させるための充填空間減圧流路が形成される減圧ガイドユニットとを含み、前記充填ユニットと前記減圧ガイドユニットは相互独立に移動可能であり、前記第2空間減圧ステップにおいて、前記減圧ガイドユニットの一部が前記パウチユニットの前記充填空間に挿入された状態で、前記充填空間と前記充填空間減圧流路とが相互連通可能である。
【発明の効果】
【0027】
提案される実施例によれば、液体内容物が容器の内部に残留する量を最小化できる。
【0028】
また、容器に対する液体内容物の充填がより円滑に行われるというメリットがある。
【0029】
さらに、内容器内の空気を完璧に除去することにより、内容物の酸化および変性を最小化できるというメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】パウチユニットの充填空間に減圧工程なしに内容物を充填する構造を示す図である。
図2】本発明の実施例による内容物充填装置を示す図である。
図3図2の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
図4図2の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
図5図2の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
図6図2の内容物充填装置を用いた内容物充填方法を示す図である。
図7】本発明の他の実施例による内容物充填装置の充填ユニットを示す図である。
図8図7の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
図9図7の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
図10図7の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
図11】本発明のさらに他の実施例による内容物充填装置の充填ユニットを示す図である。
図12図11の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
図13図11の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
図14】本発明のさらに他の実施例による内容物充填装置の充填ユニットを示す図である。
図15図14の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
図16図14の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
図17】本発明のさらに他の実施例による内容物充填装置の充填モジュールを示す図である。
図18図17の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
図19図17の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
図20図17の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
図21図17の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
図22】本発明のさらに他の実施例による内容物充填装置の充填モジュールを示す図である。
図23図22の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
図24図22の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
図25図22の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は添付した図面と共に詳細に後述する実施例を参照すれば明確になる。しかし、本発明は以下に開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現され、単に本実施例は本発明の開示が完全となるようにし、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇によってのみ定義される。
【0032】
たとえ、第1、第2などが多様な構成要素を述べるために使われるが、これらの構成要素はこれらの用語によって制限されないことはもちろんである。これらの用語は単に1つの構成要素を他の構成要素と区別するために使うものである。したがって、以下に言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であってもよいことはもちろんである。
【0033】
明細書全体にわたって同一の参照符号は同一の構成要素を称する。
【0034】
本発明の様々な実施例のそれぞれの特徴が部分的にまたは全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、当業者が十分に理解できるように技術的に多様な連動および駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立に実施可能であり、関連する関係で共に実施可能である。
【0035】
一方、本発明の明細書において具体的に言及されていない本発明の技術的特徴によって期待できる暫定的な効果は、本明細書に記載の通りに取り扱われ、本実施例は当業界における平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されたものであるが、図面に示された内容は実際の発明の実現態様に比べて誇張して表現されてもよいし、本発明の要旨を不必要にあいまいにしうると判断された構成の詳細な説明は省略したり、簡略に記載する。
【0036】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0037】
図1は、パウチユニットの充填空間に減圧工程なしに内容物を充填する構造を示す図である。
【0038】
図1を参照して内容物充填過程を説明すれば、容器装置100は、内部に収容空間111が形成され、収容空間111と連通する容器側開口部が形成されるネック部112を含む外部容器110と、外部容器110に設けられるパウチアセンブリとを含む。ネック部112は、収容空間111が形成される部分より小さい直径を有するように形成される。
【0039】
前記パウチアセンブリは、弾性材質で形成され、内部に液体内容物を充填するための充填空間123が形成されるパウチユニットボディ121を含むパウチユニット120を含む。
【0040】
パウチユニット120は、前記容器側開口部を通して一部が収容空間111側に挿入され、パウチユニット120の外面と前記容器側開口部の内面との間には空気の流動する流路部125が形成され、充填空間123と連通するパウチ側開口部124に設けられる選択的シーリングユニット130を含む。
【0041】
選択的シーリングユニット130は、弾性材質で形成され、パウチユニット120の開口部側から充填空間123に向かって凹んで陥没する形状に形成されるシーリングユニットボディ131と、シーリングユニットボディ131の周縁に形成され、パウチユニット120の前記開口部を取り囲むパウチユニット120の延長部122に結合されるシーリングユニットの周縁32とを含み、シーリングユニットボディ131の中央には選択的に開放または閉鎖されるスリット部134が形成される。
【0042】
一方、充填空間123に対して液体内容物lを充填するための内容物充填装置2は、減圧モジュール200と、充填モジュール300とを含む。
【0043】
前記充填モジュールは、パウチユニット120の充填空間123に液体内容物lを充填するために、パウチユニット120の充填空間123に挿入され、パウチユニット120の端部側に向かって移動可能な充填ユニット310を含む。
【0044】
充填ユニット310の内部には前記液体内容物の流動する流動空間311が形成され、充填ユニット310の端部312に隣接した位置には流動空間311と連通する流動ホール313が形成される。
【0045】
減圧モジュール200は、外部容器110のネック部112を取り囲み、ネック部112を取り囲む減圧空間211が形成される減圧モジュールボディ210と、減圧モジュールボディ210の下側に配置され、外部容器110のショルダー部113に載置され、弾性材質で形成される接触ユニット250とを含む。接触ユニット250がショルダー部113に密着すれば、減圧空間211は外部に対して遮蔽される。
【0046】
減圧モジュールボディ210には、減圧空間211と連通し、負圧が提供される減圧ポート212が形成される。減圧ポート212は、外部のポンプなどに連結されて、減圧空間211に収容された空気を外部に排出させることができる。
【0047】
そして、減圧モジュールボディ210には減圧空間211と連通し、前記充填モジュールが上下方向に移動可能に挿入される充填モジュール移動空間213が形成される。
【0048】
以下、前記パウチアセンブリの充填空間123に液体内容物lが充填される過程を説明する。
【0049】
まず、図1(A)を参照すれば、前記パウチアセンブリが外部容器110に設けられた状態で、収容空間111は、パウチユニット120の流路部125を介して外部と連通し、パウチユニット120の充填空間123は、選択的シーリングユニット130によって閉鎖された状態が維持される。
【0050】
前記充填モジュールが挟まれた減圧モジュール200が容器装置100に設けられた状態で、減圧空間211に負圧を加えると、容器装置100の外部容器110とパウチユニット120との間の空気は、流路部125を経て、減圧モジュール200の外部に吐出される。
【0051】
容器装置100の外部容器110とパウチユニット120との間の収容空間111の圧力が予め設定された圧力より低くなると、前記充填モジュールの充填ユニット310がパウチユニット120の充填空間123に向かって移動して、パウチユニット120の充填空間123に充填ユニット310の端部312および流動ホール313が挿入される。
【0052】
充填ユニット310の端部312はラウンド形成され、充填ユニット310の端部312が選択的シーリングユニット130のスリット部134を加圧すると、選択的シーリングユニット130は開放される。例として、選択的シーリングユニット130は、充填空間123の外部から内部への流入は許容するが、開放されていない状態で、充填空間123の内部から外部への流出を遮蔽させるチェックバルブ(Check Valve)であってもよい。
【0053】
充填空間123に挿入された充填ユニット310の端部312がパウチユニット120の端部と接触した状態で、充填ユニット310は、パウチユニット120を下方に伸長させる。
【0054】
パウチユニット120が十分に伸長した状態で、充填ユニット310の流動ホール313を通して液体内容物lを供給する。この時、充填ユニット310がパウチユニット120を十分に伸長させ、外部容器110とパウチユニット120との間の収容空間111の圧力が大気圧より低い圧力に維持されることにより、液体内容物lの供給によるパウチユニット120の拡張が均一に行われる。
【0055】
その後、図1(B)を参照すれば、パウチユニット120の充填空間123に液体内容物lが十分に充填されると、充填モジュール300は、パウチユニット120の充填空間123から取り外される。
【0056】
パウチユニット120の充填空間123から充填モジュール300が完全に取り外されれば、パウチユニット120の充填空間123は、選択的シーリングユニット130によって閉鎖された状態が維持される。
【0057】
充填空間123が閉鎖された状態で、使用者がパウチユニット120に収容された液体内容物lを使用する場合、使用者はポンピングユニットのパイプを充填空間123に挿入した後、前記ポンピングユニットを動作させて液体内容物lを外部に吐出させることができる。
【0058】
液体内容物lが外部に吐出される過程で、パウチユニット120は再度弾性変形して、充填空間123の容積が漸進的に減少する。この時、液体内容物lは、外部容器110と隔離された状態で、パウチユニット120の充填空間123に収容され、液体内容物lが外部容器110の内壁に残留せず、外部に吐出可能になる。
【0059】
ただし、パウチユニット120に充填モジュール300が進入して、液体内容物lを充填する過程で、パウチユニット120のすでに存在している空気の体積Eだけ、液体内容物lが十分に充填できない問題があった。すなわち、パウチユニット120が外部容器110に挟まれた状態で、パウチユニット120の内部空間である充填空間123にはすでに予め設定された体積の空気が存在し、前記空気は、液体内容物lの充填過程中、充填空間123の内部に残留し続ける。したがって、空気の体積Eに相当する容積だけ液体内容物lが完全に充填空間123の内部に充填できない限界がある。
【0060】
また、パウチユニット120の充填空間123の空気中に意図せぬ汚染物質が含有される場合、前記汚染物質が液体内容物lの充填過程でも依然として残留した状態で維持され、このような前記汚染物質が使用者の使用過程まで残留しうる問題があった。
【0061】
そこで、本発明による実施例は、充填空間123の空気が十分に除去できる内容物充填装置およびこれを用いた充填方法を提供する。
【0062】
図2は、本発明の実施例による内容物充填装置を示す図であり、図3図5は、図2の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
【0063】
本実施例は、充填モジュールの構成において差があるだけで、他の構成においては図1に示された内容物充填装置2の構成と実質的に同一であるので、以下、本実施例の特徴的な部分を中心に説明する。
【0064】
図2図5を参照すれば、本発明の実施例による充填装置は、充填モジュールと、充填モジュール300がスライディング可能に設けられる減圧モジュール200とを含む。
【0065】
より詳しくは、充填モジュール300は、パウチユニット120の充填空間123に挿入され、一側には流動ホール313が形成されて、流動ホール313を通して空気または内容物を流動させ、パウチユニット120のパウチユニット側開口部側からパウチユニット120の端部側方向にスライディング可能に形成される。
【0066】
減圧モジュール200は、充填モジュール300がスライディング可能に設けられ、パウチユニット120の流路部125の一側端部を取り囲み、内面が流路部125の前記一側端部と離隔して前記内面と容器装置100のネック部112との間に減圧空間211が形成される減圧モジュールボディ21を含む。減圧モジュールボディ210は、パウチユニット120の選択的シーリングユニット130の周縁132と接触した状態で、選択的シーリングユニット130を加圧する選択的シーリングユニット加圧部230を含む。
【0067】
本実施例による内容物充填装置2において、充填モジュール300がパウチユニット120の充填空間123に挿入されない状態で、減圧モジュール200は、外部容器110の収容空間111内部の空気を外部に排出させる。充填モジュール300の少なくとも一部がパウチユニット120の充填空間123に挿入された状態で、減圧モジュール200は、充填空間123の内部の空気を充填空間123の外部に排出させる。
【0068】
より詳しくは、充填モジュール300は、上下方向に長く形成され、内部には流動空間311が長手方向に形成され、端部312に隣接した位置には流動空間311と連通する流動ホール313が形成される充填ユニット310を含む。
【0069】
充填モジュール300の充填ユニット310がパウチユニット120の充填空間123に挿入されて、充填ユニット310の端部312が第1位置に位置した状態で、充填空間123と流動空間311および減圧モジュール200の減圧空間211とを連通させる。減圧空間211は、選択的シーリングユニット130の上面の空間から減圧モジュール200の減圧ポート212までの連結される空間として形成される。
【0070】
そして、充填ユニット310の端部312が前記第1位置と異なる第2位置に位置した状態で、充填空間123と流動空間311とを連通させ、充填空間123と減圧空間211とは遮蔽させる。
【0071】
この時、充填ユニット310の端部312が前記第2位置に位置した状態で充填ユニット310が充填空間123に挿入された領域の大きさは、充填ユニット310の端部312が前記第1位置に位置した状態で充填ユニット310が充填空間123に挿入された領域の大きさより大きく形成される。すなわち、前記第2位置において、前記第1位置より、充填ユニット310は、充填空間123により多く挿入された状態で維持される。
【0072】
本実施例による充填装置2の充填ユニット310は、端部312が前記第1位置に位置した時、充填空間123と減圧空間211とを連通させる連通手段を含む。前記連通手段は、流動ホール313を介して充填ユニット310の端部312と離隔した位置に配置される。
【0073】
この時、前記連通手段は、流動空間311と連通し、充填モジュール300に貫通形成される連通ホール314として形成される。
【0074】
充填ユニット310の端部312が前記第1位置に位置した状態で、充填モジュール300の流動ホール313は、充填ユニット310のパウチユニット120の充填空間123に位置し、連通ホール314は、充填空間123の外部、すなわち減圧空間211に位置する。この時、選択的シーリングユニット130のスリット部134は、充填ユニット310の流動ホール313および連通ホール314の間に位置し、選択的シーリングユニットボディ131は、流動ホール313および連通ホール314の間の充填ユニット310の外面に密着する。
【0075】
そして、充填ユニット310の端部312が前記第2位置に位置した状態で、充填モジュール300の流動ホール313および連通ホール314は、パウチユニット120の充填空間123に位置する。すなわち、充填ユニット310の端部312が前記第2位置に位置した状態で、流動空間311と減圧空間211とは互いに遮蔽された状態で維持される。充填ユニット310の端部312が前記第2位置に位置した状態で、流動ホール313および連通ホール314を通して、充填空間123に液体内容物lを供給する。
【0076】
以下、本実施例による内容物充填装置2を用いた内容物充填方法をより詳細に説明する。
【0077】
図6は、図2の内容物充填装置を用いた内容物充填方法を示す図である。
【0078】
まず、図2および図6を参照すれば、容器装置100と内容物充填装置とを整列させる容器装置整列ステップS110が行われる。容器装置100の外部容器110にはパウチユニット120を含む前記パウチアセンブリが設けられた状態で提供される。
【0079】
その後、外部容器110の収容空間111の内部の空気を収容空間111の外部、すなわち減圧空間211に排出させる第1空間減圧ステップS120が行われる。第1空間減圧ステップS120が行われると、収容空間111の圧力は、大気圧より小さくなる。
【0080】
その後、図3および図6を参照すれば、パウチユニット120の充填空間123の内部の空気を充填空間123の外部に排出させる第2空間減圧ステップS130が行われる。
【0081】
第2空間減圧ステップS130において、充填モジュール300の充填ユニット310がパウチユニット120の充填空間123に挿入されて、充填ユニット310の端部312が第1位置に位置した状態で、充填空間123と流動空間311および減圧モジュール200の減圧空間211とを連通させる。すなわち、充填空間123は、充填ユニット310の流動ホール313、流動空間311および連通ホール314を経て、減圧空間211と連通する。この時、選択的シーリングユニットボディ131は、流動ホール313および連通ホール314の間の充填ユニット310の外面に密着する。
【0082】
そして、選択的シーリングユニット加圧部230がパウチユニット120の選択的シーリングユニット130の周縁132の一部領域を密着した状態で加圧し、選択的シーリングユニット加圧部230と周縁132とが接触しない他の領域を介して、充填空間123と減圧空間211とが相互連通可能である。
【0083】
その後、図4および図6を参照すれば、充填モジュール300がパウチユニット120に引込まれた状態で、パウチユニット120を伸長させるパウチストレッチステップS140が行われる。充填モジュール300は、パウチユニット120が外部容器110内でできるだけ均一に効果的に膨張できるように、パウチユニット120の端部が外部容器110の底面に近接した位置まで位置できるようにパウチユニット120を伸長させる。
【0084】
この時、充填ユニット310の端部312が前記第1位置と異なる前記第2位置に位置した状態で、充填空間123と流動空間311とを連通させ、充填空間123と減圧空間311との間の連結は遮蔽させる。この時、選択的シーリングユニットボディ131は、流動ホール313および連通ホール314の上側に位置する充填ユニット310の外面領域に密着する。
【0085】
充填ユニット310の端部312が前記第2位置に位置した状態で充填ユニット310が充填空間123に挿入された領域の大きさは、充填ユニット310の端部312が前記第1位置に位置した状態で充填ユニット310が充填空間123に挿入された領域の大きさより大きく形成される。
【0086】
その後、前記パウチユニットが伸長した状態で、前記充填モジュールが前記パウチユニット120の充填空間123に内容物lを充填する内容物充填ステップS150が行われる。
【0087】
その後、充填空間に液体内容物lの充填が完了した状態で、充填モジュール300がパウチユニット120の充填空間123から引出される充填モジュール引出ステップS160が行われる。充填モジュール300がパウチユニット120の充填空間123から引出されると、パウチユニット120の充填空間123は、液体内容物lが充填された状態で、選択的シーリングユニット130によって充填空間123の外部に対して遮蔽される。
【0088】
提案される実施例によれば、液体内容物が残留する量を最小化することができ、パウチユニット120内に空気が存在することを最小化することができる。また、容器に対する液体内容物の充填がより円滑に行われるというメリットがある。そして、パウチユニット120の内部の充填空間123の空間の無駄使いなしに液体内容物lが充填され、液体内容物の充填前、パウチユニット120の充填空間123に不純物が含有された場合、これを事前に外部に排出させることができる。
【0089】
図7は、本発明の他の実施例による内容物充填装置の充填ユニットを示す図であり、図8図10は、図7の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
【0090】
本実施例は、充填モジュールの構成において差があるだけで、他の構成においては図2図6に示された内容物充填装置の構成と実質的に同一である。したがって、以下、本実施例の特徴的な部分を中心に説明する。
【0091】
まず、図7および図8を参照すれば、充填モジュール300の前記連通手段は、充填モジュール300の外周面に陥没形成される充填モジュール陥没部315として形成される。充填モジュール陥没部315は、充填モジュール300の外周面に円周方向に沿って配置される複数の陥没ユニット316を含み、陥没ユニット316は、充填モジュール300の長手方向に長く形成される。そして、陥没ユニット316の両側の間に一定の深さ、または陥没深さの変化を有する空間が形成される。
【0092】
充填モジュール300の流動ホール313は、充填モジュール300の端部312から一定の距離だけ離隔した位置に位置し、充填モジュール陥没部315は、流動ホール313から一定に離隔した位置に位置する。充填モジュール陥没部315の陥没ユニット316は、充填モジュール300の長手方向を基準として予め設定された長さだけ延長形成される。この時、前記延長長さは、パウチユニット120の選択的シーリングユニット130を中心に陥没ユニット316の一側と異なる一側がバルブの反対位置に位置できるように形成される。
【0093】
図9を参照すれば、本発明の実施例による充填装置2の充填ユニット310の端部312が前記第1位置に位置した状態、すなわち第2減圧ステップS130において、充填モジュール300の流動ホール313は、パウチユニット120の充填空間123に位置する。そして、充填モジュール陥没部315の一部は、充填空間123の内部に位置し、充填モジュール陥没部315の他の一部は、充填空間123の外部に位置する。
【0094】
充填ユニット310の端部312が前記第1位置に位置した状態で、選択的シーリングユニットボディ131は、充填モジュール陥没部315の外周面に位置する。この時、充填モジュール陥没部315のうち陥没ユニット316が形成された部分には選択的シーリングユニットボディ131が密着できず、陥没ユニット316が形成する溝に沿って充填空間123と減圧空間211とが相互連通可能である。
【0095】
選択的シーリングユニットボディ131が充填モジュール陥没部315の外周面に位置すると、減圧モジュール200は、パウチユニット120の充填空間123の内部の空気を減圧空間211を通して外部に排出させる。
【0096】
一方、図10を参照すれば、充填ユニット310の端部312が前記第2位置に位置した状態で、充填モジュール300の流動ホール313および充填モジュール陥没部315は、パウチユニット120の前記充填空間123に位置する。この時、選択的シーリングユニットボディ131は、充填ユニット310の上部外側面に密着する。
【0097】
図11は、本発明のさらに他の実施例による内容物充填装置の充填ユニットを示す図であり、図12図13は、図11の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
【0098】
本実施例は、充填モジュールの構成において差があるだけで、他の構成においては図7図10に示された内容物充填装置の構成と実質的に同一である。したがって、以下、本実施例の特徴的な部分を中心に説明する。
【0099】
図11を参照すれば、本実施例による内容物充填装置2の充填モジュール300の前記連通手段は、充填モジュール300の外周面に陥没形成される充填モジュール陥没部317として形成される。
【0100】
充填モジュール陥没部317は、充填ユニット310の外周面に対して予め設定された深さに陥没し、充填ユニット310の長手方向を基準として充填モジュール陥没部317の一端から他端まで充填モジュール陥没部317の陥没深さは一定に維持される。
【0101】
図12を参照すれば、第2減圧ステップS130において、選択的シーリングユニットボディ131は、充填モジュール陥没部317側に位置する。充填モジュール300の少なくとも一部陥没形成された充填モジュール陥没部317側を通して、充填空間123側から減圧空間211側に充填空間123の内部の空気が吐出される。この時、減圧ポート212を通して減圧空間211に負圧が提供可能である。
【0102】
図13を参照すれば、パウチストレッチステップS140および内容物充填ステップS150において、選択的シーリングユニットボディ131は、流動ホール313および充填モジュール陥没部317の上方に位置する充填ユニット310の外周面領域に密着して、充填空間123と減圧空間211とが連通することを抑制する。
【0103】
図14は、本発明のさらに他の実施例による内容物充填装置の充填ユニットを示す図であり、図15図16は、図14の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
【0104】
本実施例は、充填モジュールの構成において差があるだけで、他の構成においては図2図6に示された内容物充填装置の構成と実質的に同一である。したがって、以下、本実施例の特徴的な部分を中心に説明する。
【0105】
まず、図14を参照すれば、本発明の実施例による内容物充填装置1の充填モジュール300は、二重構造に形成される。
【0106】
より詳しくは、充填モジュール300は、充填ユニット310と、充填ユニット310が移動可能に設けられる減圧ガイドユニット320とを含む。充填ユニット310と減圧ガイドユニット320とは相互独立に移動可能に設けられる。
【0107】
充填ユニット310は、上下方向に長く形成され、内部には流動空間311が長手方向に形成され、端部312に隣接した位置には流動空間311と連通する流動ホール313が形成される。
【0108】
そして、減圧ガイドユニット320は、減圧ガイドユニットボディ321と、減圧ガイドユニット延長部323とを含む。
【0109】
減圧ガイドユニットボディ321には、充填ユニット310がスライディング可能に挿入される充填ユニット移動空間322、および充填空間123の内部の空気を充填空間123の外部に流動させるための充填空間減圧流路325が形成される。充填空間減圧流路325および充填ユニット移動空間322は相互連通し、充填空間減圧流路325および充填ユニット移動空間322が連通する連通空間326は減圧ガイドユニットボディ321の内部に位置する。
【0110】
本実施例では、充填ユニット移動空間322は、減圧ガイドユニットボディ321の中央に配置され、充填空間減圧流路325は、減圧ガイドユニットボディ321の中央を基準として偏心した位置に配置される。
【0111】
減圧ガイドユニット延長部323は、減圧ガイドユニットボディ321の下端からパウチユニット120の選択的シーリングユニット130に向かって延長形成され、内部に充填ユニット移動空間322が延長形成され、端部に充填ユニット移動空間322が開口する。
【0112】
減圧ガイドユニット延長部323の左右幅は、減圧ガイドユニットボディ321の幅より小さく形成され、減圧ガイドユニットボディ321と減圧ガイドユニット延長部323との連結された位置には段差327が形成される。
【0113】
一方、減圧モジュールボディ210には、減圧ガイドユニットボディ321の幅に対応する大きさに形成される充填モジュール移動空間213が形成され、充填モジュール移動空間213の下側には減圧ガイドユニット延長部323の幅に対応する大きさに形成される延長部移動空間214が形成される。この時、充填モジュール移動空間213は第1移動空間、延長部移動空間214は第2移動空間といえる。前記第1移動空間の下側には係止部215が形成される。
【0114】
容器装置整列ステップS110および第1空間減圧ステップS120において、充填ユニット310および減圧ガイドユニット320は、上方にリフトされた状態で設けられ、減圧ガイドユニットボディ321の段差327は、減圧モジュールボディ210の係止部215と予め設定された隔離距離dだけ離隔して配置される。この時、充填ユニット310は、充填空間減圧流路325と充填ユニット移動空間322との連通を干渉しない位置に位置する。
【0115】
その後、図15を参照すれば、第2空間減圧ステップS130において、減圧ガイドユニット320の一部がパウチユニット120の充填空間123に挿入されると、充填空間123は、充填ユニット移動空間322を介して充填空間減圧流路335と連通する。充填空間減圧流路335には負圧が提供されて、充填空間123の内部の空気が外部に吐出されるようにする。この時、減圧ガイドユニット320の移動は、係止部215によって制限される。
【0116】
充填空間減圧流路325および充填ユニット移動空間322を連通させる連通空間326が開放された状態で維持され、充填空間123の内部の空気は、充填ユニット移動空間322および充填空間減圧流路325を経て、充填空間123の外部に排出される。
【0117】
その後、図16を参照すれば、パウチストレッチステップS140において、充填モジュール300が減圧ガイドユニット320の充填モジュール移動空間322を通して、充填ユニット310の端部312がパウチユニット120の充填空間123に挿入される。そして、減圧ガイドユニット延長部323は、パウチユニット120の充填空間123から外部に引出され、充填空間減圧流路325および充填ユニット移動空間322を連通させる連通空間326は、充填ユニット310によって閉鎖される。この時、減圧ガイドユニット320は、係止部215から予め設定された距離だけ離隔した位置にリフトされる。
【0118】
内容物充填ステップS150において、充填ユニット310の流動ホール313が充填空間123に液体内容物を充填し、充填ユニット310の上部側外周面には選択的シーリングユニット130が密着した状態で維持される。
【0119】
提案される実施例によれば、外部容器110の収容空間111に対する第1空間減圧と、パウチユニット120の充填空間123に対する第2空間減圧とが互いに異なる流路を通して減圧されることにより、互いに異なる種類の減圧圧力に対応できるというメリットがある。
【0120】
図17は、本発明のさらに他の実施例による内容物充填装置の充填ユニットを示す図であり、図18図21は、図17の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
【0121】
本実施例は、充填モジュールの構成において差があるだけで、他の構成においては図14図16に示された内容物充填装置の構成と実質的に同一である。したがって、以下、本実施例の特徴的な部分を中心に説明する。
【0122】
まず、図17を参照すれば、本実施例による充填装置2の減圧ガイドユニット330は、充填ユニット310がスライディング可能に配置される充填ユニット移動空間333および充填空間減圧流路331が形成され、充填空間減圧流路331および充填ユニット移動空間333は相互分離されるように形成される減圧ガイドユニットボディ332を含む。充填空間減圧流路331は、前記充填ユニット移動空間333を取り囲むように配置される。この時、減圧ガイドユニット330と充填ユニット310とは相互独立に移動可能に設けられる。
【0123】
減圧ガイドユニットボディ332の外面には充填空間減圧流路331と連通する減圧ホール334が形成される。
【0124】
その後、図18を参照すれば、第2空間減圧ステップS130において、減圧ガイドユニットボディ332の一部がパウチユニット120の充填空間123に挿入されると、充填空間123の内部の空気は、充填空間減圧流路331を経て、充填空間123の外部に排出される。充填空間減圧流路331には充填空間123の空気を外部に排出させるための負圧が提供される。
【0125】
この時、充填ユニット310は、端部312がパウチユニット120の選択的シーリングユニット130より上方に位置する。
【0126】
その後、図19を参照すれば、パウチストレッチステップS140において、充填ユニット310が減圧ガイドユニット330の充填モジュール移動空間333を通して移動して、充填モジュール300の端部312がパウチユニット120の充填空間123に挿入されてパウチユニット120を外部容器110の下側に向かって伸長させる。この時、パウチユニット120の充填空間123の内部に引込まれた減圧ガイドユニットボディ332の位置が維持される。そして、選択的シーリングユニット130は、減圧ガイドユニットボディ332の外面に密着する。
【0127】
その後、図20を参照すれば、充填モジュール引出ステップS180において、減圧ガイドユニットボディ332がパウチユニット120の充填空間123の内部に引込まれた位置は維持される。そして、充填ユニット310が上方にリフトされて、充填ユニット310の端部312が減圧ガイドユニットボディ332の端部と整列される。
【0128】
本実施例では、充填ユニット310の端部312が減圧ガイドユニットボディ332の前記端部と整列される構成として説明されているが、充填ユニット310の端部312が減圧ガイドユニットボディ332の前記端部より上側に、すなわち減圧ガイドユニット320の充填ユニット移動空間333の内部に完全に引込まれる構成も可能である。
【0129】
その後、図21を参照すれば、各端部が互いに整列された充填ユニット310および減圧ガイドユニット330が同時に、パウチユニット120の充填空間123から完全に引出される。
【0130】
本実施例によれば、減圧ガイドユニットが充填ユニットを取り囲む形状に配置されることにより、内容物充填装置の空間効率性が向上するというメリットがある。
【0131】
図22は、本発明のさらに他の実施例による内容物充填装置の充填モジュールを示す図である。
【0132】
本実施例は、充填モジュールの構成において差があるだけで、他の構成は図14図16に示された内容物充填装置の構成と実質的に同一である。したがって、以下、本実施例の特徴的な部分を中心に説明する。
【0133】
図22には、充填モジュール300の構成が示されており、本実施例による内容物充填装置1の充填モジュール300が減圧モジュール200と結合された状態で提供可能である。そして、充填モジュール300の一部は、減圧モジュール200の減圧空間に位置する。
【0134】
図22を参照すれば、本実施例による充填装置2の充填モジュール300は、減圧ガイドユニット340と、充填ユニット310と、充填モジュールボディ350とを含む。
【0135】
充填ユニット310の下側端部312に隣接した位置には内容物が吐出される複数の流動ホール313が形成され、下側端部312の反対側には前記内容物を充填ユニット310に供給するための内容物供給流路(図示せず)が連結される。
【0136】
減圧ガイドユニット340は、減圧ガイドユニットボディ341を含み、減圧ガイドユニットボディ341には、充填ユニット310がスライディング可能に挿入される充填ユニット移動空間342が形成され、充填ユニット310と減圧ガイドユニット340とは相互独立に移動可能に配置される。
【0137】
この時、充填ユニット移動空間342の幅は、充填ユニット310の幅より大きく形成されて、充填ユニット移動空間342の内壁、すなわち減圧ガイドユニットボディ341の内壁と充填ユニット310の外面とは離隔した状態で配置される。減圧ガイドユニットボディ341の前記内壁と充填ユニット310の外面との間に空間が形成され、減圧ガイドユニット340の一部がパウチユニット120の充填空間123に挿入された状態で、充填ユニット移動空間342と充填空間123とが連通する。
【0138】
充填モジュールボディ350は、充填ユニット300および減圧ガイドユニット340が独立に移動可能に設けられる。充填モジュールボディ350は、上下方向に延長形成され、充填ユニット300および減圧ガイドユニット340は、充填モジュールボディ350の中央側に上下方向に移動可能に設けられる。
【0139】
そして、充填モジュールボディ350には、充填ユニット移動空間342と連通する充填モジュールボディ側連通ホール352が形成され、充填モジュールボディ側連通ホール352は、減圧モジュール200の減圧空間211に位置する。したがって、充填空間123に存在する空気は、充填ユニット移動空間342を経て、減圧空間211に吐出される。
【0140】
一方、充填モジュールボディ350は、減圧モジュール200に連結されるための、充填モジュールボディ固定部355をさらに含むことができる。
【0141】
以下、本発明の実施例による内容物充填装置21を用いて容器装置1に内容物が充填される過程を詳細に説明する。
【0142】
図23図25は、図22の内容物充填装置を用いて内容物が容器装置に充填される過程を示す図である。
【0143】
まず、図23を参照すれば、容器装置100と内容物充填装置2の充填モジュール300とが整列される。
【0144】
その後、図24を参照すれば、充填モジュール300が容器装置100に向かって移動して、充填モジュール310の充填ユニット310の端部が完全に挿入され、減圧ガイドユニット340の一部がパウチユニット120の充填空間123に挿入される。この時、減圧ガイドユニット340の端部がパウチユニット120の選択的シーリングユニット130に圧力を加えて選択的シーリングユニット130が一部開放されるようにした後、減圧ガイドユニット340の一部が充填空間123に進入する。
【0145】
この時、充填ユニット310の下側端部312は、パウチユニット120を加圧して、パウチユニット120が外部容器110の底面に近接した位置まで伸長するように、パウチユニット120をストレッチさせる。
【0146】
減圧ガイドユニット340の一部が充填空間123に挿入された状態で、充填空間123の内部の空気は、充填ユニット移動空間342を通して減圧空間211側に吐出される。
【0147】
その後、図25を参照すれば、充填空間123の空気が予め設定された体積だけ外部に吐出された状態で、充填ユニット310の位置は維持され、減圧ガイドユニット340が後方に相対移動して、充填空間123に挿入されていた減圧ガイドユニット340の一部が完全に充填空間123から離脱する。
【0148】
減圧ガイドユニット340が充填空間123から離脱すれば、充填空間123と充填ユニット移動空間342との連通は解除される。
【0149】
減圧ガイドユニット340が充填空間123から離脱した状態で、充填ユニット310は、充填空間123の内部に前記内容物を吐出して、充填空間123の内部に内容物が充填されるようにする。
【0150】
充填空間123内部の減圧が完了した状態で、減圧ガイドユニット340が充填空間123から取り外されることにより、減圧モジュール200が連続的に動作する過程で、前記内容物が充填ユニット移動空間342を経て減圧空間211側に流入するのを防止することができる。
【0151】
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲と発明の詳細な説明および添付した図面の範囲内で多様に変形して実施することが可能であり、これも本発明の範囲に属することは言うまでもない。
【実施例
【0152】
発明の実施例は、上記の発明を実施するための形態において併せて記述された。
【産業上の利用可能性】
【0153】
本発明は、内容物充填装置およびこれを用いた内容物充填方法に関し、容器に内容物を充填するための充填装置などにおける繰り返しの可能性および産業上の利用可能性がある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
【国際調査報告】