IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ デピュイ・アイルランド・アンリミテッド・カンパニーの特許一覧

<>
  • 特表-トライアルネック及び方法 図1
  • 特表-トライアルネック及び方法 図2
  • 特表-トライアルネック及び方法 図3
  • 特表-トライアルネック及び方法 図4A
  • 特表-トライアルネック及び方法 図4B
  • 特表-トライアルネック及び方法 図4C
  • 特表-トライアルネック及び方法 図5
  • 特表-トライアルネック及び方法 図6
  • 特表-トライアルネック及び方法 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-01
(54)【発明の名称】トライアルネック及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/46 20060101AFI20240125BHJP
   A61B 17/16 20060101ALI20240125BHJP
【FI】
A61F2/46
A61B17/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546479
(86)(22)【出願日】2022-01-12
(85)【翻訳文提出日】2023-09-05
(86)【国際出願番号】 IB2022050217
(87)【国際公開番号】W WO2022167874
(87)【国際公開日】2022-08-11
(31)【優先権主張番号】17/248,665
(32)【優先日】2021-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516312682
【氏名又は名称】デピュイ・アイルランド・アンリミテッド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】DEPUY IRELAND UNLIMITED COMPANY
【住所又は居所原語表記】Loughbeg Industrial Estate, Ringaskiddy, County Cork, Ireland
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ボード・ティモシー
(72)【発明者】
【氏名】メイソン・ジョン・ボハノン
(72)【発明者】
【氏名】リーブ・マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ウーレン・ニール
【テーマコード(参考)】
4C097
4C160
【Fターム(参考)】
4C097AA05
4C097BB04
4C097BB10
4C160LL11
4C160LL27
(57)【要約】
股関節手術用のトライアルネック(10)、並びにトライアルネックを大腿管調製器具に取り付ける方法。トライアルネックは、大腿管調製器具(60)の近位端(64)を受容するための穴(8)を含む本体部(4)を含む。更に、トライアルネックは、本体部から延在する細長いネック(2)も含む。更に、トライアルネックは、レバー(20)を備えるロッキング機構も含む。レバーは、本体部と一体化された第1端(24)を有する。更に、レバーは第2端(22)も含む。レバーは、第1端と第2端との中間に位置する係合面(26)も更に有する。レバーの第2端は、大腿管調製器具の近位端に対して係合面を付勢して、大腿管調製器具の近位端を穴内で固定するように駆動可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
股関節手術用のトライアルネックであって、前記トライアルネックが、
大腿管調製器具の近位端を受容するための穴を含む本体部と、
前記本体部から延在している細長いネックと、
レバーを備えるロッキング機構と、を備え、前記レバーが、
前記本体部と一体化された第1端と、
第2端と、
前記第1端と前記第2端との中間に位置する係合面と、を有し、
前記レバーの前記第2端が、前記大腿管調製器具の前記近位端に対して前記係合面を付勢して、前記大腿管調製器具の前記近位端を前記穴内で固定するように駆動可能である、トライアルネック。
【請求項2】
前記ロッキング機構が、前記レバーを駆動させるために前記レバーの前記第2端と係合する駆動部材を更に備える、請求項1に記載のトライアルネック。
【請求項3】
更なる穴を備え、前記駆動部材が前記更なる穴内で延在する、請求項2に記載のトライアルネック。
【請求項4】
前記更なる穴が、前記細長いネック内で延在する、請求項3に記載のトライアルネック。
【請求項5】
前記更なる穴が、前記細長いネックの長手方向軸と実質的に平行に延在する、請求項4に記載のトライアルネック。
【請求項6】
前記細長いネックの近位端が、前記更なる穴に通じる開口部を有し、前記駆動部材の近位端が、前記駆動部材を駆動させるために工具を前記駆動部材に接続するための接続特徴部を備える、請求項4に記載のトライアルネック。
【請求項7】
前記細長いネックの前記近位端が、トライアルヘッドに取り付けられるように構成されている、請求項6に記載のトライアルネック。
【請求項8】
前記更なる穴がネジ山付き面を有し、
前記駆動部材が、前記更なる穴の前記ネジ山付き面と係合するためのネジ山付き面を含み、前記駆動部材が回転して、前記更なる穴に沿って前記駆動部材を移動させて前記レバーの前記第2端と係合させることを可能にする、請求項3に記載のトライアルネック。
【請求項9】
前記更なる穴内の前記駆動部材を視認するための窓を含む、請求項3に記載のトライアルネック。
【請求項10】
前記レバーの前記第2端が、前記細長いネック内に配置されている、請求項1に記載のトライアルネック。
【請求項11】
前記レバーの前記第1端が、前記トライアルネックの側面に配置されている、請求項1に記載のトライアルネック。
【請求項12】
前記レバーの前記係合面が、前記大腿管調製器具の前記近位端の湾曲外側表面に適合するように湾曲している、請求項1に記載のトライアルネック。
【請求項13】
前記穴の内側表面が、前記大腿管調製器具の長手方向軸を中心とする前記トライアルネックに対する前記大腿管調製器具の回転を防止するよう、前記大腿管調製器具の前記近位端の対応する輪郭を付けた外側表面と係合するための、輪郭を付けた表面を有する、請求項1に記載のトライアルネック。
【請求項14】
前記レバーが、少なくとも1つのドッグレッグ型屈曲部を含む、請求項1に記載のトライアルネック。
【請求項15】
外科用キットであって、
股関節手術用のトライアルネックであって、前記トライアルネックが、
大腿管調製器具の近位端を受容するための穴を含む本体部と、
前記本体部から延在している細長いネックと、
レバーを備えるロッキング機構と、を備え、前記レバーが、
前記本体部と一体化された第1端と、
第2端と、
前記第1端と前記第2端との中間に位置する係合面と、を有し、
前記レバーの前記第2端が、前記大腿管調製器具の前記近位端に対して前記係合面を付勢して、前記大腿管調製器具の前記近位端を前記穴内で固定するように駆動可能である、トライアルネックと、
大腿管調製器具と、を備える、外科用キット。
【請求項16】
前記大腿管調製器具の前記近位端が、前記トライアルネックの前記ロッキング機構の前記係合面と係合するための周方向リップ部又は溝を含む、請求項15に記載のキット。
【請求項17】
トライアルネックを大腿管調製器具に取り付ける方法であって、前記トライアルネックが、
大腿管調製器具の近位端を受容するための穴を含む本体部と、
前記本体部から延在している細長いネックと、
レバーを備えるロッキング機構と、を備え、前記レバーが、
前記本体部と一体化された第1端と、
第2端と、
前記第1端と前記第2端との中間に位置する係合面と、を有し、
前記レバーの前記第2端が、前記大腿管調製器具の前記近位端に対して前記係合面を付勢して、前記大腿管調製器具の前記近位端を前記穴内で固定するように駆動可能であり、
前記方法が、
前記大腿管調製器具の前記近位端を前記穴に挿入することと、
前記レバーの前記第2端を駆動させて、前記係合面を前記大腿管調製器具の前記近位端に対して付勢することと、を含む、方法。
【請求項18】
前記ロッキング機構の駆動部材を前記レバーの前記第2端と係合させて、前記レバーを駆動させることを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記駆動部材の近位端が、接続特徴部を備え、前記方法が、前記駆動部材を駆動するために工具を前記駆動部材に前記接続特徴部に接続することを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記トライアルネックの前記細長いネック内の窓を通して、前記駆動部材を視認することを更に含む、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、トライアルネック及びトライアルネックを大腿管調製器具に取り付ける方法に関する。
【背景技術】
【0002】
股関節置換術は、股関節を人工関節インプラントに置換する外科的手技である。股関節の全置換は、患者の寛骨臼内に寛骨臼カップインプラントを設置することと、患者の大腿骨内に人工装具を設置することと、を含む。通常、人工装具は、大腿骨の髄管内で受容されるステムと、寛骨臼又は寛骨臼カップインプラント内に受容される軸受面を有する頭部と、を含む。人工装具は、典型的には、ステムの近位端とヘッドとの間に延在するネックも含む。
【0003】
股関節置換術の成功は、寛骨臼カップインプラント並びに人工装具自体の正確な位置決め及びアライメントを必要とする。寛骨臼カップインプラント及び/又は人工装具の位置ずれ及び/又は不適切なサイズの選択により、人工装具の動きの制限、かつ/又は寛骨臼カップインプラントの軸受面頭部の軸受面の摩耗及び断裂の促進を招くことがある。この正確な位置決め及びアライメントを達成するために、様々な要因が関与する。これらの要因の少なくとも一部は、人工装具のネックに関連する。これらの要因には、例えば、ネックの長さ(オフセット)、及びステムに対するネックの角度配向が含まれてもよい。
【0004】
通常、股関節置換術は、寛骨臼カップインプラント及び人工装具の種々の構成要素を試行することを伴う。この一部として、様々なサイズのブローチ/リーマを使用して、大腿骨の髄管を調製することができる。ブローチ/リーマが大腿骨に挿入されると、その種類のネックとヘッドを有する人工装具が患者にとって適切であるかどうか(例えば、ネックのサイズ及びオフセットの観点において)を評価するために、トライアルネック及びトライアルヘッドもブローチ/リーマに取り付けられてもよい。
【0005】
術者が、ブローチ/リーマ、トライアルネック及びトライアルヘッドの選択された組み合わせが正確に位置決めされ、位置合わせされたことを確認した上で、それらを取り外し、インプラント自体と交換することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の態様は、添付の独立請求項及び従属請求項に記載される。従属請求項からの特徴の組み合わせは、独立請求項の特徴と適宜組み合わせることができ、請求項に明示的に記載されるものだけに限定されない。
【0007】
本開示の一態様によると、股関節手術用トライアルネックが提供され、トライアルネックは
大腿管調製器具の近位端を受容するための穴を含む本体部と、
本体部から延在する細長いネックと、
レバーを有するロッキング機構と、を備え、レバーは、
本体部と一体化された第1端と、
第2端と、
第1端と第2端との中間に位置する係合面と、を有し、
レバーの第2端は、大腿管調製器具の近位端に対して係合面を付勢して、大腿管調製器具の近位端を穴内で固定するように駆動可能である。
【0008】
トライアルネックのロッキング機構のレバーは、トライアルネックを大腿管調製器具に取り付ける確実な方法を提供し得る。レバーは、十分な固定力を穴内の大腿管調製器具に印加可能にする一方、微妙な調整も可能にする。
【0009】
ロッキング機構は、レバーを駆動させるためにレバーの第2端と係合する駆動部材も更に含んでもよい。これは、レバーを操作する上で便利な方法を提供することができる。
【0010】
請求項2に記載のトライアルネックは、更なる穴を含んでもよい。駆動部材は、更なる穴内に延在してもよい。更なる穴は、細長いネック内で延在してもよい。
【0011】
更なる穴は、細長いネックの長手方向軸と実質的に平行に延在してもよい。
【0012】
細長いネックの近位端は、更なる穴に通じる開口部を有してもよい。駆動部材の近位端は、駆動部材を駆動するために工具を駆動部材に接続するための接続特徴部を含んでもよい。
【0013】
細長いネックの近位端は、トライアルヘッドに取り付けられるように構成されてもよい。
【0014】
更なる穴は、ネジ山付き面を有してもよい。駆動部材は、更なる穴のネジ山付き面と係合するためのネジ山付き面を含み、駆動部材が回転して、更なる穴に沿って駆動部材を移動させてレバーの第2端と係合させることを可能にすることができる。駆動部材の螺合により、レバーの位置を微調整することが可能になる。
【0015】
トライアルネックは、更なる穴内の駆動部材を視認するための窓を備えることができる。これは、外科的手技の間のトライアルネックの洗浄にも有用であり得る。
【0016】
レバーの第2端は、細長いネック内に配置されてもよい。
【0017】
レバーの第1端は、トライアルネックの側面に位置してもよい。
【0018】
レバーの係合面は、大腿管調製器具の近位端の湾曲外側表面に適合するように湾曲していてもよい。
【0019】
穴の内側表面は、大腿管調製器具の近位端の対応する輪郭を付けた外側表面と係合するための輪郭を付けた表面を有し、大腿管調製器具の長手方向軸を中心とするトライアルネックに対する大腿管調製器具の回転を防止することができる。
【0020】
レバーは、少なくとも1つのドッグレッグ型屈曲部を含んでもよい。これにより、レバーによって提供されるレバーアームの最適化が可能になる。
【0021】
大腿管調製器具は、例えば、リーマ、トライアルステム又はブローチであってもよい。
【0022】
本発明の別の態様によると、外科用キットが提供されており、外科用キットは、
上述した種類のトライアルネックと、
大腿管調製器具と、を、含む。
【0023】
大腿管調製器具の近位端は、トライアルネックのロッキング機構の係合面と係合するための周方向リップ部又は溝を含んでもよい。係合面は、ロッキング機構がロックされた際にリップ部又は溝に対して引っ掛かることで、穴からの大腿管調製器具の近位端が外れることに抵抗することができる。
【0024】
大腿管調製器具は、例えば、リーマ、トライアルステム又はブローチであってもよい。
【0025】
本開示の更なる態様によると、トライアルネックを大腿管調製器具に取り付ける方法が提供され、トライアルネックは
大腿管調製器具の近位端を受容するための穴を含む本体部と、
本体部から延在する細長いネックと、
レバーを備えるロッキング機構と、を備え、レバーは、
本体部と一体化された第1端と、
第2端と、
第1端と第2端との中間に位置する係合面と、を有し、
レバーの第2端は、大腿管調製器具の近位端に対して係合面を付勢して、大腿管調製器具の近位端を穴内で固定するように駆動可能である。
方法は、
大腿管調製器具の近位端を穴に挿入することと、
レバーの第2端を駆動させて、係合表面を大腿管調製器具の近位端に対して付勢することと、を含む。
【0026】
トライアルネックのロッキング機構のレバーは、トライアルネックを大腿管調製器具に取り付ける確実な方法を提供し得る。レバーは、十分な固定力を穴内の大腿管調製器具に印加可能にする一方、微妙な調整も可能にする。
【0027】
方法は、ロッキング機構の駆動部材をレバーの第2端と係合させて、レバーを駆動させることを含んでもよい。これは、レバーを操作する上で便利な方法を提供することができる。
【0028】
駆動部材の近位端は、接続特徴部を含んでもよい。方法は、駆動部材を駆動するために工具を駆動部材に接続することも更に含んでもよい。
【0029】
方法は、トライアルネックの細長いネック内の窓を通して、駆動部材を視認することを更に含んでもよい。
【0030】
レバーの係合面は、大腿管調製器具の近位端の湾曲外側表面に適合するように湾曲していてもよい。
【0031】
大腿管調製器具は、例えば、リーマ、トライアルステム又はブローチであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本開示の実施形態を、あくまで実施例として、添付図面に関して以下に説明するが、図中、同様の参照符合は同様の要素を示す。
図1】本開示の一実施形態に係る、リーマ等の大腿管調製器具に取り付けられたトライアルネックを示す図である。
図2図1のトライアルネックの別の図である。
図3図1のトライアルネックの前面図である。
図4A図1のトライアルネックの上面図である。
図4B図1のトライアルネックの下面図である。
図4C図1のトライアルネックの内側図である。
図5図1のトライアルネックの断面を示す図である。
図6図5で示す平面V-Vを通る、図1のトライアルネックの別の断面を示す図である。
図7図1のトライアルネックの断面であり、大腿管調製器具の対応する輪郭を付けた表面と係合するためのトライアルネックの穴の輪郭を付けた表面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本開示の実施形態を、添付図面に関して以下で説明する。
【0034】
本開示の一実施形態に係るトライアルネック10及び大腿管調製器具に関する様々な図が、図1図7で示されている。図面において、以下の方向が示されている。
・内側方向82、
・横方向84、
・上方向86、及び
・下方向88。
【0035】
大腿管調製器具は、例えば、リーマ、トライアルステム又はブローチであってもよい。図1図7の以下の説明において、大腿管調製器具はリーマ60を備える。しかしながら、他の実施形態では、大腿管調製器具は、上述した他の器具の1つであってもよく、リーマ60の近位端64と同様に構成されている近位端を有してもよいことが理解されよう。
【0036】
トライアルネック10は、本体部4を有する。本体部4は、穴8を含む。穴8は、盲穴(その近位端で閉じている)でもよいが、図示の実施形態では、これは、本体部4を完全に貫通する開放穴である。穴8は、リーマ60をトライアルネック10に取り付けるために、リーマ60の近位端を受容することができる。
【0037】
リーマ60自体は、細長いシャフト(例えば、図1を参照)の形態であってもよく、遠位に位置する切削面68を有してもよい。更に、リーマ60は、切削面68に対して近位に位置する中間部66を有してもよい。リーマ60は近位端64を有する。近位端64は、切削面68及び/又は中間部66に対して近位に位置してもよい。近位端64は、円形の断面を有する実質的に円筒形であってもよいが、これは必須ではない。以下で詳細に説明するように、リーマ60をトライアルネックに取り付けるためのトライアルネック10の穴8に近位端64を挿入してもよい。
【0038】
図5で見られるように、リーマ60の近位端64は、いくつかの特徴部を含んでもよい。例えば、近位端64は、リーマ60をリーマドライバに取り付けるための、輪郭を付けた穴等の接続特徴部62を有してもよい。接続特徴部62の穴は、リーマドライバの取り付けを補助するための雌ネジ山65を含んでもよい。穴8が本体部8を完全に貫通する実施形態において、トライアルネック10がリーマ60に取り付けられている場合であっても、接続特徴部62を使用して、リーマドライバをリーマ60に取り付けてもよい。
【0039】
更に、リーマ60の近位端64は、以下で詳述するトライアルネック10のロッキング機構の係合面と係合するための周方向リップ部又は溝70も含んでもよい。図5で見られるように、リップ部又は溝70は、近位端64の半径が段階的に増加(又は減少)するリーマ60の近位端64の周辺部の縁によって形成されてもよい。
【0040】
いくつかの実施形態において、リーマ60は、係合面がリーマ60に接触する角度で、ロッキング機構の係合面に適合するように角度が付けられた表面を含んでもよい。傾斜表面は、リーマ60を中心に延在する(リップ部又は溝70と略同様)周方向(例えば、環状)の窪み部を含んでもよい。このようにして、リーマ60と係合面との接触表面積を最大化することができ、リーマ60の表面に対する潜在的な損傷(係合面がリーマ60に「食い込む」ことで引き起こされる)を回避することができる。
【0041】
更に、トライアルネック10は細長いネック2を有する。細長いネック2は、本体部4から延在する。細長いネック2は、穴8の長手方向軸に対して非ゼロ角度で延在する。細長いネック2の近位端16は、トライアルヘッドに取り付けられるように構成されてもよい(つまり、接続特徴部(複数)を含む)。
【0042】
トライアルネック10は、トライアルネック10の種類、又は寸法に関する情報を示すための1つ以上の外部表示14を含んでもよい。図に示される実施形態において、かかる表示14は、トライアルネック10の近位(上位)表面上に位置するが、かかる表示の他の位置も想定される。
【0043】
前述したように、リーマ60の近位端64は、リーマ60をトライアルネック10に取り付けるために穴8内で受容可能である。本開示の実施形態によると、トライアルネック10は、ロッキング機構を含む。トライアルネック10に対するリーマ60の移動、及び/又はリーマ60からのトライアルネック10の不慮の外れを防止するよう、ロッキング機構を使用して、リーマ60の近位端64を穴8内でロックすることができる。
【0044】
ロッキング機構はレバー20を備える。レバー20は、第1端24と、第2端22と、係合面26とを有する。第1端24は、係合面26及び第2端22に対して横方向に配置されてもよい。係合面26は、第2端22に対して横方向に配置されてもよい。
【0045】
第1端24は、本体部4と一体化されている。図2図3図6及び図7の検討から理解できるように、レバー20の第1端24は、一対のアームを備えてもよく、これらのアームはそれぞれ、穴8を中心に延在し、トライアルネック10上の略横方向に位置する点で本体部4と結合する。(一対のアームの)第1端24が本体部4に結合する点(場所)は、弾力性のあるバネのヒンジを形成してもよい。
【0046】
この実施形態における第2端22は、トライアルネック10の細長いネック2内に配置されているが、本体部4内に配置されていてもよい。第2端22を細長いネック2内に配置することにより、第2端22を係合面26から十分に離すことを可能にするので、本体部4内のレバー20の第2端22の位置と比較して、レバー20から得られる機械的な利点を改善することができる。
【0047】
係合面26は、第1端24と第2端22との中間に位置する。この実施形態における係合面26は、穴8の側壁に隣接して配置され、レバー20が駆動した際にリーマ60の近位端64を穴8内に固定するために、係合面26がリーマ60の近位端64と接触し、このリーマのこの近位端に対して付勢することを可能にする。
【0048】
本実施形態では、穴8の周りに延在するレバー20の前述の一対のアームは、第1端24において本体部4と結合するように、係合面26を含むレバー20の一部から略横方向84に延在する。係合面26と第2端22との間のレバー20の一部は、一対のアームを形成するために係合面26で分岐する単一の中実片を備えてもよい。したがって、穴8の長手方向軸に沿って見た際、レバーは、実質的にフォーク形状又はY形状であってもよい。
【0049】
図から分かるように、係合面26と第2端22との間のレバー20の一部は、複数のドッグレッグ型屈曲部を含んでもよい。これにより、以下で説明するように、レバー20の第2端22の駆動から機械的な利点が得られることを可能にする一方、レバー20が細長いネック2と穴8の長手方向軸との間の前述の非ゼロ角度の誘導も可能にする。
【0050】
図からも分かるように、レバー20は、トライアルネック10の側壁に形成されたスロット内に存在してもよい。スロットは、スロットの側面を汚すことなくレバー20を確実に駆動させるのに十分な隙間を得るように寸法決めされてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態において、ロッキング機構は駆動部材30も更に含む。駆動部材30は、レバー20の第2端を駆動させるために使用できる。
【0052】
本実施形態において、トライアルネック10は、駆動部材30が延在する更なる穴15を有する。更なる穴15は、細長いネック2の(長手方向の)ネック軸と実質的に平行に延在してもよい。更なる穴15は、細長いネック2の近位端16で終端してもよい。本実施形態における細長いネック2の近位端16に位置する更なる穴15への開口部は、駆動部材30へのアクセスを可能にし得る。駆動部材30の近位端は、駆動部材30を駆動するために工具50の対応する接続特徴部52を駆動部材30に接続するための接続特徴部32を備えることができる。いくつかの実施形態において、細長いネック2の近位端16に取り付け可能なトライアルヘッドは、駆動部材30を動作させるための接続特徴部32へのアクセスを提供するようにトライアルヘッドを貫通する開口部又はアパーチャを含んでもよい。例えば、トライアルヘッドの開口部又はアパーチャを通して、工具50を挿入して、接続特徴部52を接続特徴部32へと結合することができる。
【0053】
駆動部材30を動作させるために、駆動部材を、更なる穴15に沿って(この実施形態において、細長いネック2の長手方向軸と実質的に平行である、図5の矢印「A」によって示される方向に)、レバー20の第2端22に向かって移動してもよい。したがって、先端34は、レバー20の第2端22と接触し、これによって、レバー20を撓ませることができる。これは、レバー20の第1端24を中心に(図5の矢印「B」で示される方向に)、レバー20を回転させる。これにより、係合面26がリーマ60の近位端64に対して付勢され、近位端62が穴8内にロックされる。
【0054】
更なる穴15は、駆動部材30の対応するネジ山付き面38と係合するためのネジ山付き面18を備えることができる。駆動部材30が更なる穴15内で回転することで(例えば、工具50を使用する)、駆動部材を更なる穴15内で前後に、かつ上述のように方向「A」に沿って移動させることで、レバー20を動作させることができる。
【0055】
いくつかの実施形態において、トライアルネックは、1つ以上の窓を含んでもよい。例えば、図示の実施形態におけるトライアルネック10は、細長いネック2に配置された窓12を有する。窓12は、細長いネック10の前面及び後面の双方で開口してもよい。窓12は、駆動部材30を更なる穴15内での視認を可能にする。これによって、更なる穴15内の駆動部材30の位置の点検による決定を可能にする。更に、窓(複数可)12は、洗浄作業のためのトライアルネック10の内部(とりわけ、更なる穴15)へのアクセスの改善を可能にすることもできる。同様に、レバー20を配置可能とする前述のスロットも、洗浄作業の改善のためにトライアルネック10の内部へのアクセスを可能にすることに留意されたい。
【0056】
いくつかの実施形態において、レバー20の係合面26は湾曲していてもよい(本実施形態におけるこの例は、図6及び図7で見ることができる)。これにより、係合面がリーマ60の近位端64の湾曲外側表面と実質的に適合可能となる。リーマ60の近位端64の湾曲外側表面に適合することによって、トライアルネック10とリーマ60とのよりしっかりとした接続のために、係合面26と近位端64との間の係合領域のサイズを一層広げることができる。いくつかの実施形態において、レバー20の前述の一対のアーム上に位置する係合面26の一部が、湾曲係合面26の少なくとも一部を形成し得ることに留意されたい。
【0057】
上述のロッキング機構は、穴8の長手方向軸に沿ったリーマ60の移動に略対抗し、これによって、リーマ60に対するトライアルネック10の不慮の移動を防止し、かつ/又は穴8からのリーマ60の近位端の不慮の外れを防止する。いくつかの実施形態において、トライアルネック10及び/又はリーマ60は、穴8内(つまり、穴8の長手方向軸の周り)でのリーマ60の回転に対抗するための特徴部を含んでもよい。かかる追加の特徴部がない場合であっても、リーマ60の近位端に対する係合面26の付勢に関連する摩擦力は、穴8内でのリーマ60の回転にもある程度まで対抗し得ることに留意されたい。
【0058】
図(特に、図4A図4B及び図7を参照)に示された実施形態では、穴8の内側表面は、リーマ60の近位端64の対応する輪郭を付けた外側表面67(図3及び図6を参照)と係合するための輪郭を付けた表面87を有する。上述したように、こうした輪郭を付けた表面67/87の係合は、穴8/リーマ60の長手方向軸を中心とするトライアルネック10に対するリーマ60の回転に抵抗することができる。リーマ60上の輪郭を付けた表面67は、リーマが最初に穴8に挿入される際のリーマ60の近位端64の方向とは関係なく、輪郭を付けた表面67の一部をトライアルネック10の輪郭を付けた表面87に提供することができるように、リーマ60の近位端64の外周を中心に完全に延在(図6で見られるように)してもよい。
【0059】
図7で見られるように、輪郭付き表面87は、穴8の外周を中心に延在する必要はなく、代わりに、穴8のセグメント上にのみ存在してもよい(図7では、輪郭を付けた表面87を含むセグメントは、穴8の内側表面の最も内側に位置する部分である)。同様に、図7で見られるように、輪郭を付けた表面87は、穴15の内側表面の長さに沿って完全に延在してもよい。図示の実施形態では、輪郭を付けた表面87は、穴8の近位端から穴8の遠位端まで延在し、輪郭を付けた表面87の一部は、係合面26上に位置する。しかしながら、輪郭を付けた表面87が係合面26上にのみ配置されてもよいことも想定される。
【0060】
上述したように、リーマ60の近位端64は、トライアルネック10のロッキング機構の係合面と係合するための周方向リップ部又は溝70も含んでもよい。図5で見られるように、リップ部又は溝70は、近位端64の半径が段階的に増加(又は減少)するリーマ60の近位端64の周辺部の縁によって形成されてもよい。いくつかの実施形態において、レバー20の係合面26上の輪郭を付けた表面87(その一部)と係合するために、輪郭を付けた表面67は、このリップ部上、及び/又はこの溝70内に配置されてもよい。いくつかの実施形態において、係合面は、ロッキング機構がロックされた際にリップ部又は溝70に対して引っ掛かることで(例えば、係合面26を含む、レバー20の一部が溝70内に入り込む)、リーマ60の近位端64が穴8から外れることに抵抗することに留意されたい。このようにして、係合面26によって印加される摩擦力に加えて、係合面26は、リーマ60の近位端64が穴8から外れるのを物理的に阻止することができる。
【0061】
輪郭を付けた表面67/87は、リーマ60及び穴8の長手方向軸と実質的に平行に延びる、対応する形状のスプラインを備えてもよい。他の種類の輪郭を付けた表面を使用してもよい。係合面26上の輪郭を付けた表面87(その一部)は、リーマ60の近位端64上の輪郭を付けた表面67と係合する、1つ又は複数の歯を形成してもよいことに留意されたい(例えば、図6参照)。
【0062】
本開示の一実施形態によると、トライアルネック(例えば、上述した種類のトライアルネック10)を大腿管調製器具(リーマ60等)に取り付ける方法が提供され得る。方法は、大腿管調製器具(例えば、リーマ60)の近位端64をトライアルネック10の穴8に挿入することを含んでもよい。方法は、レバー20の第2端22を駆動させて、係合面26を大腿管調製器具(例えば、リーマ60)の近位端64に対して付勢することも更に含む。
【0063】
上述したように、方法は、駆動部材、例えば、駆動部材30を使用して、レバー20の第2端22を駆動させることを含んでもよい。方法は、駆動部材30を駆動するために駆動部材30の接続特徴部32に工具(例えば、工具50)を接続することも更に含んでもよい。トライアルネック10を使用する間、方法は、トライアルネック10の細長いネック2内の窓(例えば、窓12)を通して、駆動部材30を視認することも更に含んでもよい。方法は、トライアルネック10を(再び)使用する前に洗浄することも更に含んでもよい。窓12は、駆動部材30を配置できる更なる穴15へのアクセスの改善を可能にすることによって、この洗浄を支援できる。
【0064】
本開示の一実施形態によると、外科用キットが提供され得る。外科用キットは、上記の種類のトライアルネック10を含んでもよい。外科用キットは、上述の種類の大腿管調製器具(例えば、リーマ60)も更に含んでもよい。キットは、更なる構成要素(例えば、上述した種類の1つ以上の異なるサイズのトライアルネック、1つ以上の異なる種類のリーマ、1つ以上のトライアルヘッド、及び/又は任意の他の構成要素)を含むことができると想定される。
【0065】
したがって、股関節手術用のトライアルネック及びトライアルネックを大腿管調製器具に取り付ける方法について説明した。トライアルネックは、大腿管調製器具の近位端を受容するための穴を含む本体部を含む。更に、トライアルネックは、本体部から延在する細長いネックも含む。更に、トライアルネックは、レバーを備えるロッキング機構も含む。レバーは、本体部と一体化された第1端を有する。更に、レバーは第2端も有する。レバーは、第1端と第2端との中間に位置する係合面も更に有する。レバーの第2端は、大腿管調製器具の近位端に対して係合面を付勢して、大腿管調製器具の近位端を穴内で固定するように駆動可能である。
【0066】
本開示の態様は、以下の一連の番号付けされた項に記載される。
1.股関節手術用のトライアルネックであって、トライアルネックは、
大腿管調製器具の近位端を受容するための穴を含む本体部と、
本体部から延在する細長いネックと、
レバーを有するロッキング機構と、を備え、レバーは、
本体部と一体化された第1端と、
第2端と、
第1端と第2端との中間に位置する係合面と、を有し、
レバーの第2端は、大腿管調製器具の近位端に対して係合面を付勢して、大腿管調製器具の近位端を穴内で固定するように駆動可能である、トライアルネック。
2.ロッキング機構は、レバーを駆動させるためにレバーの第2端と係合する駆動部材も更に含む、第1項に記載のトライアルネック。
3.更なる穴を含み、駆動部材は更なる穴内で延在する、第2項に記載のトライアルネック。
4.更なる穴は、細長いネック内で延在する、第3項に記載のトライアルネック。
5.更なる穴は、細長いネックの長手方向軸と実質的に平行に延在する、第4項に記載のトライアルネック。
6.細長いネックの近位端は、更なる穴に通じる開口部を有し、駆動部材の近位端は、駆動部材を駆動するために工具を駆動部材に接続するための接続特徴部を備える、第4項又は第5項のいずれか一項に記載のトライアルネック。
7.細長いネックの近位端は、トライアルヘッドに取り付けられるように構成されている、第6項に記載のトライアルネック。
8.更なる穴はネジ山付き表面を有し、
駆動部材は、更なる穴のネジ山付き面と係合するためのネジ山付き面を含み、駆動部材が回転して、更なる穴に沿って駆動部材を移動させてレバーの第2端と係合させることを可能にする、第3項~第7項のいずれか一項に記載のトライアルネック。
9.更なる穴内の駆動部材を視認するための窓も含む、第3項~第8項のいずれか一項に記載のトライアルネック。
10.レバーの第2端は、細長いネック内に配置されている、第1項~第9項のいずれか一項に記載のトライアルネック。
11.レバーの第1端は、トライアルネックの側面に配置されている、第1項~第10項のいずれか一項に記載のトライアルネック。
12.レバーの係合面は、大腿管調製器具の近位端の湾曲外側表面に適合するように湾曲している、第1項~第11項のいずれか一項に記載のトライアルネック。
13.穴の内側表面は、大腿管調製器具の長手方向軸を中心とするトライアルネックに対する大腿管調製器具の回転を防止するよう、大腿管調製器具の近位端の対応する輪郭を付けた外側表面と係合するための輪郭を付けた表面を有する、第1項~第12項のいずれか一項に記載のトライアルネック。
14.レバーは、少なくとも1つのドッグレッグ型屈曲部を含む、第1項~第13項のいずれか一項に記載のトライアルネック。
15.外科用キットであって、
第1項~第14項のいずれか一項に記載のトライアルネックと、
大腿管調製器具と、を備える、外科用キット。
16.大腿管調製器具の近位端は、トライアルネックのロッキング機構の係合面と係合するためのリップ部又は溝を含む、第15項に記載のキット。
17.トライアルネックを大腿管調製器具に取り付ける方法であって、トライアルネックは、
大腿管調製器具の近位端を受容するための穴を含む本体部と、
本体部から延在する細長いネックと、
レバーを有するロッキング機構と、を備え、レバーは、
本体部と一体化された第1端と、
第2端と、
第1端と第2端との中間に位置する係合面と、を有し、
レバーの第2端は、大腿管調製器具の近位端に対して係合面を付勢して、大腿管調製器具の近位端を穴内で固定するように駆動可能であり、
方法は、
大腿管調製器具の近位端を穴に挿入することと、
レバーの第2端を駆動させて、係合面を大腿管調製器具の近位端に対して付勢することと、を含む、方法。
18.ロッキング機構の駆動部材をレバーの第2端と係合させて、レバーを駆動させることを含む、第17項に記載の方法。
19.駆動部材の近位端は、接続特徴部を備え、方法は、駆動部材を駆動するために工具を駆動部材に接続特徴部に接続することも更に含む、第18項に記載の方法。
20.トライアルネックの細長いネック内の窓を通して、駆動部材を視認することも更に含む、第17項~第19項のいずれか一項に記載の方法。
【0067】
本開示の特定の実施形態について説明してきたが、特許請求の範囲内で多くの変更/追加、及び/又は置換を行い得ることが、理解されよう。
【0068】
〔実施の態様〕
(1) 股関節手術用のトライアルネックであって、前記トライアルネックが、
大腿管調製器具の近位端を受容するための穴を含む本体部と、
前記本体部から延在している細長いネックと、
レバーを備えるロッキング機構と、を備え、前記レバーが、
前記本体部と一体化された第1端と、
第2端と、
前記第1端と前記第2端との中間に位置する係合面と、を有し、
前記レバーの前記第2端が、前記大腿管調製器具の前記近位端に対して前記係合面を付勢して、前記大腿管調製器具の前記近位端を前記穴内で固定するように駆動可能である、トライアルネック。
(2) 前記ロッキング機構が、前記レバーを駆動させるために前記レバーの前記第2端と係合する駆動部材を更に備える、実施態様1に記載のトライアルネック。
(3) 更なる穴を備え、前記駆動部材が前記更なる穴内で延在する、実施態様2に記載のトライアルネック。
(4) 前記更なる穴が、前記細長いネック内で延在する、実施態様3に記載のトライアルネック。
(5) 前記更なる穴が、前記細長いネックの長手方向軸と実質的に平行に延在する、実施態様4に記載のトライアルネック。
【0069】
(6) 前記細長いネックの近位端が、前記更なる穴に通じる開口部を有し、前記駆動部材の近位端が、前記駆動部材を駆動させるために工具を前記駆動部材に接続するための接続特徴部を備える、実施態様4に記載のトライアルネック。
(7) 前記細長いネックの前記近位端が、トライアルヘッドに取り付けられるように構成されている、実施態様6に記載のトライアルネック。
(8) 前記更なる穴がネジ山付き面を有し、
前記駆動部材が、前記更なる穴の前記ネジ山付き面と係合するためのネジ山付き面を含み、前記駆動部材が回転して、前記更なる穴に沿って前記駆動部材を移動させて前記レバーの前記第2端と係合させることを可能にする、実施態様3に記載のトライアルネック。
(9) 前記更なる穴内の前記駆動部材を視認するための窓を含む、実施態様3に記載のトライアルネック。
(10) 前記レバーの前記第2端が、前記細長いネック内に配置されている、実施態様1に記載のトライアルネック。
【0070】
(11) 前記レバーの前記第1端が、前記トライアルネックの側面に配置されている、実施態様1に記載のトライアルネック。
(12) 前記レバーの前記係合面が、前記大腿管調製器具の前記近位端の湾曲外側表面に適合するように湾曲している、実施態様1に記載のトライアルネック。
(13) 前記穴の内側表面が、前記大腿管調製器具の長手方向軸を中心とする前記トライアルネックに対する前記大腿管調製器具の回転を防止するよう、前記大腿管調製器具の前記近位端の対応する輪郭を付けた外側表面と係合するための、輪郭を付けた表面を有する、実施態様1に記載のトライアルネック。
(14) 前記レバーが、少なくとも1つのドッグレッグ型屈曲部を含む、実施態様1に記載のトライアルネック。
(15) 外科用キットであって、
股関節手術用のトライアルネックであって、前記トライアルネックが、
大腿管調製器具の近位端を受容するための穴を含む本体部と、
前記本体部から延在している細長いネックと、
レバーを備えるロッキング機構と、を備え、前記レバーが、
前記本体部と一体化された第1端と、
第2端と、
前記第1端と前記第2端との中間に位置する係合面と、を有し、
前記レバーの前記第2端が、前記大腿管調製器具の前記近位端に対して前記係合面を付勢して、前記大腿管調製器具の前記近位端を前記穴内で固定するように駆動可能である、トライアルネックと、
大腿管調製器具と、を備える、外科用キット。
【0071】
(16) 前記大腿管調製器具の前記近位端が、前記トライアルネックの前記ロッキング機構の前記係合面と係合するための周方向リップ部又は溝を含む、実施態様15に記載のキット。
(17) トライアルネックを大腿管調製器具に取り付ける方法であって、前記トライアルネックが、
大腿管調製器具の近位端を受容するための穴を含む本体部と、
前記本体部から延在している細長いネックと、
レバーを備えるロッキング機構と、を備え、前記レバーが、
前記本体部と一体化された第1端と、
第2端と、
前記第1端と前記第2端との中間に位置する係合面と、を有し、
前記レバーの前記第2端が、前記大腿管調製器具の前記近位端に対して前記係合面を付勢して、前記大腿管調製器具の前記近位端を前記穴内で固定するように駆動可能であり、
前記方法が、
前記大腿管調製器具の前記近位端を前記穴に挿入することと、
前記レバーの前記第2端を駆動させて、前記係合面を前記大腿管調製器具の前記近位端に対して付勢することと、を含む、方法。
(18) 前記ロッキング機構の駆動部材を前記レバーの前記第2端と係合させて、前記レバーを駆動させることを含む、実施態様17に記載の方法。
(19) 前記駆動部材の近位端が、接続特徴部を備え、前記方法が、前記駆動部材を駆動するために工具を前記駆動部材に前記接続特徴部に接続することを更に含む、実施態様18に記載の方法。
(20) 前記トライアルネックの前記細長いネック内の窓を通して、前記駆動部材を視認することを更に含む、実施態様17に記載の方法。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7
【国際調査報告】